説明

実像式観察光学系、撮影鏡胴ユニット及び撮像装置

【課題】実像式観察光学系の接眼光学系を透過する光線束の有効径を、使用者が変更することを可能とすることにより、使用環境条件に適合した有効径を選択して最適な観察像を得ること、および接眼光学系を透過する光線束の有効径を変更させる手段を簡単で小型の構成とし、かつ低コストで得ることができる実像式観察光学系を提供する。
【解決手段】本実施形態では、反転光学系2と接眼光学系3との間に1枚のシート状又は板状の部材23に複数の異なる径の開口部11、12、13を備えた有効径可変手段5aを備えたものである。そして、瞳面6に対して部材23を矢印A又はB方向に平行に移動させて有効径を切り替えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実像式観察光学系、撮影鏡胴ユニット及び撮像装置に関し、さらに詳しくは、デジタル画像を記録するカメラや銀塩フイルムを使用するカメラなどに用いる実像式観察光学系に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の実像式観察光学系では、その接眼光学系を透過する光線束は、レンズの有効径・光学系を収納している枠の大きさ、あるいはシート状の部材を光路中に挿入した固定絞りなどで決められており、使用者が任意にその径を変更することはできない。そのため、対物光学系が変倍機能をもつ際の望遠端と広角端、或いは昼間に使用する場合と夜間に使用する場合のように、使用条件が大きく異なる場合も一定の有効径で使わざるを得ないといった問題がある。
【0003】
従来技術として特許文献1には、対物レンズ系、正立正像光学系、接眼レンズ系からなり、前記対物レンズ系で変倍と視度補正を行う実像式ファインダにおいて、少なくとも1枚の開口部を有する遮光部材を有する。また、前記遮光部材の開口面積を可変とすることにより、変倍やディストーションを考慮して不要な光線を最大限カットすることができる。更に、視差やディストーションを考慮し、これを補正する方向に開口部を移動させることによって、撮影レンズの撮影領域とマッチした良好な見え味を確保することが可能となる実像式ファインダについて開示されている。
【特許文献1】特開平9−26614号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている従来技術は、接眼光学系を透過する光線束の有効径を変更させる技術ではなく、対物光学系を透過する光線束の有効径を変更させる技術であり、本発明とは異なる。
本発明は、かかる課題に鑑み、実像式観察光学系の接眼光学系を透過する光線束の有効径を、使用者が変更することを可能とすることにより、使用環境条件に適合した有効径を選択して最適な観察像を得ること、および接眼光学系を透過する光線束の有効径を変更させる手段を簡単で小型の構成とし、かつ低コストで得ることができる実像式観察光学系を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、物体側から瞳側に向かって順に全体として正の屈折力を持つ対物光学系と、該対物光学系により形成される像を拡大観察するための正の屈折力を持つ接眼光学系と、を備えた実像式観察光学系において、前記接眼光学系を透過する光線束の有効径を変更させる有効径可変手段を備えたことを特徴とする。
本発明は、物体側から瞳側に向かって順に全体として正の屈折力を持つ対物光学系と、この対物光学系により形成される像を拡大観察するための正の屈折力を持つ接眼光学系とからなる実像式観察光学系である。そして接眼光学系を透過する光線束の有効径を変化させる手段を有することにより、使用者の眼の状態および使用環境に適合した有効径を選択してより最適な観察像を得ることができる。
【0006】
請求項2は、前記有効径可変手段は、1枚のシート状又は板状の部材に複数の径の異なる開口部を備えたことを特徴とする。
本発明の有効径可変手段は、1枚の部材に径が異なる複数の開口部を備えたものである。
請求項3は、前記有効径可変手段は、複数のシート状又は板状の部材に夫々径の異なる開口部を備えたことを特徴とする。
本発明は、個別の部材に夫々径が異なる開口部を備えたものである。
【0007】
請求項4は、前記有効径可変手段は、前記部材を瞳面に平行に移動することにより径の異なる開口部を切り替えることを特徴とする。
本発明は、部材を瞳面に対して平行に移動して異なる径の開口部を切り替えるものである。
請求項5は、前記有効径可変手段は、前記部材を前記瞳面に垂直な軸を中心に回転することにより前記開口部の径を切り替えることを特徴とする。
本発明は、部材を瞳面に対して垂直な軸を中心に回転して異なる径の開口部を切り替えるものである。
【0008】
請求項6は、前記有効径可変手段は、複数のシート状または板状の部材を備え、該部材の一部又は全部を移動させることにより、前記開口部の径を変化させることを特徴とする。
本発明は開口部を複数の部材で構成し、一部又は全部の部材を移動させることにより、開口部の径を変化させるものである。
請求項7は、前記有効径可変手段は、虹彩絞りからなることを特徴とする。
本発明は、最も一般的な虹彩絞りを利用するものである。
【0009】
請求項8は、前記有効径可変手段は、前記部材に備えられた前記複数の開口部間に光線を透過させない部位を有することを特徴とする。
部材に複数の開口部を形成する場合、各開口部間に所定の間隔を設ける。これにより、光線を透過させない部位に部材を移動することにより、光線を遮断することができる。
請求項9は、撮影鏡胴ユニットは、請求項1乃至8の何れか一項に記載の実像式観察光学系を備えたことを特徴とする。
請求項10は、撮像装置は、請求項9に記載の撮影鏡胴ユニットを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、実像式観察光学系において、この接眼光学系を透過する光線束の有効径を変化させる手段を有するため、使用者の眼の状態および使用環境に適合した有効径を選択して、より最適な観察像を得ることを可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の一実施形態に係る実像式観察光学系の有効径を変化させる手段の配置を示す図である。図1の左側を物体側、右側を瞳側と呼ぶ。図1(a)は反転光学系1にリレー光学系を用いた実像式観察光学系の一例を示す図である。図1(b)は反転光学系2にプリズムを用いた実像式観察光学系の例を示す図である。共に反転光学系2と接眼光学系3の間に有効径を変更する手段(有効径可変手段)5を配置している。
即ち、物体側から瞳側に向かって順に全体として正の屈折力を持つ対物光学系1と、視野マスク4と、反転光学系2と、対物光学系1により形成される像を拡大観察するための正の屈折力を持つ接眼光学系3と、有効径可変手段5と、を備えて構成される。
【0012】
図2(a)は、本発明の第1の実施形態に係る有効径可変手段の図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。本実施形態では、反転光学系2と接眼光学系3との間に1枚のシート状又は板状の部材23に複数の異なる径の開口部11、12、13を備えた有効径可変手段5aを備えたものである。そして、瞳面6に対して部材23を矢印A又はB方向に平行に移動させて有効径を切り替えるものである。
図2(b)は、本発明の第2の実施形態に係る有効径可変手段の図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。本実施形態では、反転光学系2と接眼光学系3との間に1枚のシート状又は板状の円盤部材24に複数の異なる径の開口部11、12、13を備えた有効径可変手段5bを備えたものである。そして、円盤部材24を瞳面6に垂直な回転軸10を中心に矢印の方向に回転することにより開口部の径を切り替えるものである。尚、図2(b)の例で異なる開口径を持つシート状または板状の部材24は、必ずしも図示したように円形である必要は無く扇型などでもよい。また図2(a)、(b)供に開口形状を円で図示しているが矩形でも構わない。
【0013】
図3(a)は、本発明の第3の実施形態に係る有効径可変手段の図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。図3(a)が図2(a)と異なる点は、部材23が1枚の部材ではなく、部材25、26の2枚に分かれて移動できるようになっている点である。そして、瞳面6に対して部材25を矢印A方向に平行に移動させて有効径を切り替え、瞳面6に対して部材26を矢印B方向に平行に移動させて有効径を切り替えるものである。
図3(b)は、本発明の第4の実施形態に係る有効径可変手段の図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。図3(b)が図2(b)と異なる点は、部材24が1枚の部材ではなく、部材27、28の2枚に分かれて回転できるようになっている点である。そして、部材27を瞳面6に垂直な回転軸29を中心に矢印の方向に回転することにより開口部の径を切り替え、部材28を瞳面6に垂直な回転軸30を中心に矢印の方向に回転することにより開口部の径を切り替えるものである。尚、図では一例として2枚の部材を図示しているが、それ以上の枚数を使用することも当然可能である。
【0014】
図4(a)は本発明の第5の実施形態に係る有効径可変手段の図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。本実施形態では、2枚のシート状または板状の部材16、17を備え、この部材の一方の部材又は両方の部材を18、19支点として矢印A又はB方向に移動させることにより、開口径Sを変化させるものである。
図4(b)は本発明の第6の実施形態に係る有効径可変手段の図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。本実施形態では、虹彩絞り20を用いたものであり、図4(b)−1は開口部Sが小の場合であり、図4(b)−2は開口部Sが大の場合である。尚、図4では反転光学系2および接眼光学系3は省略して描いた概念図である。
【0015】
図5(a)は本発明の第1の実施形態に係る有効径可変手段が光線束を遮断する図である。この図では、部材23に備えられた複数の開口部11、12、13の夫々の間に光線を透過させない部位21を有するものである。
図5(b)は本発明の第2の実施形態に係る有効径可変手段が光線束を遮断する図である。この図では、部材24に備えられた複数の開口部11、12、13の夫々の間に光線を透過させない部位22を有するものである。
図5(c)は本発明の第5の実施形態に係る有効径可変手段が光線束を遮断する図である。この図では、光軸7は遮断されるように部材16、17を矢印C、D方向に移動するものである。
【0016】
図6は、観察光学系と撮影光学系からなる撮影鏡胴ユニットの外観図である。この撮影鏡胴ユニット100は、本発明の実像式観察光学系を備えたファインダ光学系31と、撮影光学系ユニット32とを備えて構成される。そして図示していない裏面側に有効径の切り替え機構を搭載している。
【0017】
図7は、本発明の観察光学系と撮影光学系からなる撮影鏡胴ユニットを組み込んだカメラの外観図である。図8はデジタルスチルカメラAの電気的な接続を示すブロック図である。まず、図7、図8を参照して、再生動作における一般的な動作について説明をする。この図では、カメラ裏面図の有効径切り替えSWをスライドすることにより、有効径のサイズを変更することが可能な機構となっている。
【0018】
次に図7、図8を参照して、再生動作における一般的な動作について説明をする。モードダイアルSW2を再生モードにしてカメラAを起動すると、不揮発性メモリであるメモリカード101に保存されたJPEG画像データ104はメディアインターフェース(I/F)105を介してSDRAM102に取り込まれる。このJPEG画像データ104は、JPEG圧縮・伸張ブロック103で伸張されて、YUVデータ106としてSDRAM102に書き込まれる。この画像のサイズがそのまま表示可能なサイズの場合は、このデータをそのまま表示出力制御部107に送り、出力先のデータ形式にあわせて、同期信号などの信号付加処理をした後、カメラAに内蔵されているLCD液晶ディスプレイ50、又は図示しないTVへ出力される。この表示出力制御部107は1280×960画素以下のサイズの画像をそのまま入力可能である。
【0019】
画像データが1280×960以上の場合は、リサイズ処理部108で縮小リサイズ処理を行い、表示可能なサイズである例えば640×480に縮小してSDRAM102に書き戻し、この画像を表示出力制御部107へ送って表示出力を行う。
メモリカード101に複数の画像が記録されている場合、右ボタンを押すことで次の画像へ、左ボタンを押すことで前の画像へ画像を切り替えることができる。またズームスイッチのテレ(SW4)で拡大、ワイドで縮小表示のようなズーム再生が可能である。
【0020】
CPU109は、このカメラAの全体を集中的に制御しており、操作部110からの入力信号に対応して、メモリカード101からの画像の読み出し指示、伸張処理、リサイズ処理、表示出力制御部107の設定などの指示を行っており、各部はCPU109の指示に従い動作する。
また、色情報の抽出および色情報の変換や情報表示制御もCPU109が行っている。色抽出を行うことの指示や色抽出エリア指定が操作部によって入力されると、操作部110の信号をCPU109が認識して、指示動作にあわせて色抽出を行い、指定された形式で表示および音声出力を行う。
【0021】
音声出力制御部111は、CPU109がSDRAM102より読み出した音声データを出力先の形式にあわせて変換処理などを行う出力制御を行っており、カメラAがTVに接続されている場合はTV出力、接続されていない場合はカメラAに内蔵されたスピーカ112によって出力を行う。音声出力のボリュームはCPU109によって設定される。
これら再生処理と撮像処理のための回路は1チップで構成された信号処理IC121内部に構築されている。
SDRAM102は、様々なデータ保管を行い、CPU109のワークRAMを兼ねている。
【0022】
ROM113には、カメラAの制御を行う各種制御プログラムや後述の色名判定を行う時の情報などが記憶されていて、このプログラムおよびデータをもとにCPU109が動作する。
カメラAは撮像動作も可能である。この場合の撮像手段は、レンズユニット114、レンズユニット114を駆動するモータドライバ120、CCD115、CCDを駆動するTG(制御信号発生器)116、CCD出力電気信号(アナログ画像データ)をサンプリングするCDS117、このサンプリングされたデータのゲインを調整するAGC118、デジタル信号に変換するA/D変換器119から構成されている。レンズユニット114を介してCCD115で受光した画像は、デジタル映像信号に変換されて信号処理IC121に入力される。
【0023】
信号処理IC121は、CCD114への同期信号を出力と同期信号に合わせたデータの取り込みを行うCCDインターフェース(I/F)122と、入力されたデジタル画像信号を表示可能や記録が可能なYUVのデータ形式に変換するYUV変換部123なども含んでいる。符号124は、SDRAM102を制御するメモリーコントローラである。
カメラAを起動してモードダイアルSW2を記録モードに設定すると、各ブロックが起動されて、CCDI/F122の同期信号に同期してCCD115からアナログ画像信号が出力される。このアナログ画像信号は、CDS117で有効信号部分だけがサンプリングされ、AGC118でゲイン調整を行った後に、A/D変換器119でデジタル画像信号に変換される。
【0024】
このデジタル画像信号は、CCDI/F122によって取り込まれて、SDRAM102にRAWデータ125として書き込まれる。SDRAM102に書き込まれたデータは順次読み出されてYUV変換部123へ送られてYUV変換され、SDRAM102に書き戻される。このYUV画像は、JPEG圧縮・伸張ブロック103でJPEG圧縮が行われる。このJPEG圧縮データ104はSDRAM102に書き戻され、ヘッダ追加などの処理が行われた後にメモリカード101へ画像データが保存される。
本発明によれば、実像式観察光学系において、この接眼光学系3を透過する光線束の有効径を変化させる手段を有するため、使用者の眼の状態および使用環境に適合した有効径を選択して、より最適な観察像を得ることを可能となる。
【0025】
また、異なる径の開口をもつ一枚のシート状または板状の部材23、24を用いて達成するため、固定絞りを追加する場合とほとんど同じコストおよびスペースで有効径を変更する手段を得ることが出来る。
また、異なる径の開口をもつ複数のシート状または板状の部材を用いて達成するため、ほぼ同等のコストおよびスペースでより多くの有効径の切り替えを行なうことが可能となる。
また、複数のシート状または板状の部材によりそれぞれ有効径の一部を規制することにより開口径を変化させて達成するため、有効径を無段階に変化させることを可能とし、使用者の眼の状態や使用環境に応じてより良好な観察像を得ることができる。
【0026】
また、接眼光学系3を透過する光線束の有効径を変化させる手段に光線を透過させない位置をもたせることにより、所謂アイピースシャッターとしての機能をもたせることができる。この機能を有する観察装置をカメラなどに用いた場合、電源と有効径を変化させる手段を連動させ、電源オフ時に該アイピースシャッターを閉じることによりカメラの電源の状態を外部から判別しやすくすることが可能となる。また逆に、該アイピースシャッターを閉じる動作でカメラの電源をオフにすることも可能となる。
また、実像式観察装置をカメラの鏡胴ユニットに使用することにより、簡単な構成及び低コストで良好な観察像が得られる観察光学系を撮影光学系のファインダとして利用することが可能となる。
【0027】
また、撮影鏡胴ユニットを使用することにより、簡単な構成及び低コストで良好な観察像が得られるファインダをもつ銀塩フイルムカメラまたはデジタルカメラを得ることが可能となる。
これにより、実像式観察光学系において常に最適な観察像を得ること、および有効径を変更する手段を簡単で小型の構成で、かつ低コストで得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】(a)(b)は本発明の一実施形態に係る実像式観察光学系の有効径を変化させる手段の配置を示す図である。
【図2】(a)は本発明の第1の実施形態に係る有効径可変手段の図、(b)は本発明の第2の実施形態に係る有効径可変手段の図である。
【図3】(a)は本発明の第3の実施形態に係る有効径可変手段の図、(b)は本発明の第4の実施形態に係る有効径可変手段の図である。
【図4】(a)は本発明の第5の実施形態に係る有効径可変手段の図、(b)は本発明の第6の実施形態に係る有効径可変手段の図である。
【図5】(a)は本発明の第1の実施形態に係る有効径可変手段が光線束を遮断する図、(b)は本発明の第2の実施形態に係る有効径可変手段が光線束を遮断する図、(c)は本発明の第5の実施形態に係る有効径可変手段が光線束を遮断する図である。
【図6】観察光学系と撮影光学系からなる撮影鏡胴ユニットの外観図である。
【図7】(a)〜(c)は本発明の観察光学系と撮影光学系からなる撮影鏡胴ユニットを組み込んだカメラの外観図である。
【図8】デジタルスチルカメラAの電気的な接続を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0029】
1 対物光学系、2 反転光学系、3 接眼光学系、4 視野マスク、5 有効径可変手段、6 瞳面、7 光軸、11、12、13 開口部、23 部材、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から瞳側に向かって順に全体として正の屈折力を持つ対物光学系と、該対物光学系により形成される像を拡大観察するための正の屈折力を持つ接眼光学系と、を備えた実像式観察光学系において、
前記接眼光学系を透過する光線束の有効径を変更させる有効径可変手段を備えたことを特徴とする実像式観察光学系。
【請求項2】
前記有効径可変手段は、1枚のシート状又は板状の部材に複数の径の異なる開口部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の実像式観察光学系。
【請求項3】
前記有効径可変手段は、複数のシート状又は板状の部材に夫々径の異なる開口部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の実像式観察光学系。
【請求項4】
前記有効径可変手段は、前記部材を瞳面に平行に移動することにより径の異なる開口部を切り替えることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の実像式観察光学系。
【請求項5】
前記有効径可変手段は、前記部材を前記瞳面に垂直な軸を中心に回転することにより前記開口部の径を切り替えることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の実像式観察光学系。
【請求項6】
前記有効径可変手段は、複数のシート状または板状の部材を備え、該部材の一部又は全部を移動させることにより、前記開口部の径を変化させることを特徴とする請求項1に記載の実像式観察光学系。
【請求項7】
前記有効径可変手段は、虹彩絞りからなることを特徴とする請求項6に記載の実像式観察光学系。
【請求項8】
前記有効径可変手段は、前記部材に備えられた前記複数の開口部間に光線を透過させない部位を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の実像式観察光学系。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか一項に記載の実像式観察光学系を備えたことを特徴とする撮像装置の撮影鏡胴ユニット。
【請求項10】
請求項9に記載の撮影鏡胴ユニットを備えたことを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−248904(P2007−248904A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−73332(P2006−73332)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】