容器包装装置
【課題】 容器の包装工程を簡略化でき、シール部分のバラツキを防止することができる容器包装装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 ガセット型包装袋で容器を包装する容器包装装置であって、ガセット型包装袋のうち、両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段と、開口部が開いた状態の包装袋に開口部を通して容器を挿入した後、包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段と、容器が挿入された包装袋の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段と、脱気手段と、封止手段とを備えるものであることを特徴とする容器包装装置。
【解決手段】 ガセット型包装袋で容器を包装する容器包装装置であって、ガセット型包装袋のうち、両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段と、開口部が開いた状態の包装袋に開口部を通して容器を挿入した後、包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段と、容器が挿入された包装袋の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段と、脱気手段と、封止手段とを備えるものであることを特徴とする容器包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器包装装置、詳しくは、例えば多数枚の半導体ウェーハを収容したウェーハ収容用容器あるいは半導体ウェーハを収容していない空の状態のウェーハ収容用容器をプラスチック袋などの包装袋に収納して梱包する容器包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンウェーハなどの半導体ウェーハは、輸送中における損傷および汚染などを防止するため、半導体ウェーハ収容用容器に納められ、半導体ウェーハ収容用容器は、さらにプラスチック製等の包装袋に収納され、熱シールにより密封されている。
また、ウェーハ製造工場内の製造工程では、ウェーハ収容用容器洗浄工程で洗浄済みの半導体ウェーハ収容用容器を、工場内での汚染が無いように、同様に一旦プラスチック製等の包装袋に収納して熱シールにより密封し、ウェーハ収納工程に搬送している。
【0003】
上述した包装作業を人手により行うときには、まず、包装袋に開口端より容器を挿入し、包装袋内を脱気するためのバキューム管を包装袋内に挿入して脱気し、開口端を所定の形に折り込んだ後、包装袋シール部を熱シール機に装着してシール(封止)していた。
【0004】
このように包装工程の全てを手作業で行うと、包装にかなりの時間を要するだけでなく、シール部分のシワが起こり易い。しかも、袋内の脱気を伴う包装を行う際には、脱気状態のバラツキも大きくなるなど問題が多かった。
そこで、これを解消するものとして、例えば特許文献1〜4の自動容器包装装置がある。
【0005】
しかし、これらの自動容器包装装置では、シール時に包装袋を外側に広げて折りたたむので、その後耳を作って、この耳部分をさらに折りたたむ必要があり、工程が煩雑となってしまっていた。またシール時の折りたたみ位置が安定しないため包装袋が正しく折り込まれず、シール状態がバラツクという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−154505号公報
【特許文献2】特開2007−039129号公報
【特許文献3】特開2007−039130号公報
【特許文献4】特開2007−039131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、容器の包装工程を簡略化でき、シール部分のバラツキを防止することができる容器包装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、ガセット型包装袋で容器を包装するための容器包装装置であって、少なくとも、前端部が開口され、後端部が封止されており、両側面部中央に内側への折りたたみ部の折り目を有し、両側面部の上方及び下方に外側への折りたたみ部の折り目を有する横置き状態のガセット型包装袋のうち、前記両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前記前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、前記両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して前記包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段と、前記容器を保持し、前記前端部の開口部が開いた状態の前記包装袋に該開口部を通して前記容器を挿入した後、前記包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段と、前記容器が挿入された包装袋の開口部の前記両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段と、前記容器が挿入された包装袋内を開口部から脱気するための脱気手段と、前記脱気手段により脱気された包装袋の前記開口部をシールして封止する封止手段とを備えるものであることを特徴とする容器包装装置を提供する。
【0009】
このような容器包装装置であれば、ガセット型包装袋の両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前記前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して包装袋の開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段により、包装袋の開口部が確実に開いた状態で位置決めすることができ、更に、包装袋の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段により、折りたたみ位置が一定となり確実に開口部を封止できるようになり、シール状態のバラツキを抑制することができるものとなる。更に、シール時の折りたたみ位置・状態が安定するために、しわがよる問題も解決できるものとなる。また、従来の容器包装装置のように、耳を作って折りたたむ必要がなくなったため、包装工程を簡略化することができる容器包装装置となる。
【0010】
また、前記側面折りたたみ手段は、可撓性を有する材料で作られているものであることが好ましい。
【0011】
このように、容器が挿入された包装袋の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段に可撓性の部材を用いることにより、ガセット型包装袋の内側への折りたたみ位置がずれていても、正しい位置で折りたたむことが可能になる。
【0012】
また、前記側面下部固定手段は、前記包装袋の前記開口部から挿入され前記両側面部下方の折りたたみ部の折り目を内側から外側に押し出すことにより、前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをするものとすることができる。
【0013】
このように、側面下部固定手段が、包装袋の開口部から挿入され両側面部下方の折りたたみ部の折り目を内側から外側に押し出すものであれば、より確実に包装袋の開口部を位置決めして開いた状態に保持することができる。
【0014】
また、前記容器包装装置は、少なくとも前記側面上部固定手段、前記側面下部固定手段、前記側面折りたたみ手段、前記脱気手段、及び前記封止手段とが配設される容器包装ステージを具備し、これに加え更に、前記容器挿入手段に前記容器を載置する容器ロードステージを具備し、該容器ロードステージは、前記容器の前後が逆になっていないかを判別する前後確認手段、及び、前記容器の位置を修正するアライメント手段とが配設されたものとすることができる。
【0015】
このように、容器挿入手段に容器を載置する容器ロードステージを、容器の前後が逆になっていないかを判別する前後確認手段、及び、容器の位置を修正するアライメント手段とが配設されたものとすることで、前後が逆向きの容器は容器挿入手段に載置させないことができ、また、アライメント手段とが配設されたものとすることで、容器位置を修正して確実に容器を包装することができる容器包装装置となる。
【0016】
また、前記容器包装装置は、前記容器包装ステージ、前記容器ロードステージに加え更に、前記包装袋をストックするストッカーと、前記包装袋の位置合せをするアライメント手段を持つ包装袋ロードステージと、前記ストッカーから前記包装袋ロードステージへの前記包装袋の搬送手段と、前記包装袋ロードステージから前記容器包装ステージへの前記包装袋の搬送手段を具備するものとすることができる。
【0017】
このように、容器包装ステージ、容器ロードステージに加え更に、前記包装袋をストックするストッカーと、前記包装袋の位置合せをするアライメント手段を持つ包装袋ロードステージの4つのステージとを具備する容器包装装置とすることができ、また、ストッカーから包装袋ロードステージへの包装袋の搬送手段と、包装袋ロードステージから容器包装ステージへの包装袋の搬送手段とを具備する装置とすることができる。これにより、全自動で容器を包装できる装置となる。
【0018】
また、前記側面上部固定手段は、挟持部分に透過型レーザーセンサーを備え、前記両側面部上方における折りたたみ部の折り目を挟持したか否かを判別できるものであることが好ましい。
【0019】
このように、側面上部固定手段の挟持部分に透過型レーザーセンサーを備えるものとすることで、包装袋の両側面部上方における折りたたみ部の折り目を確実に挟持したかを確認することができるものとなる。
【0020】
また、前記封止手段は、熱により包装袋をシールする熱シール機構からなり、該熱シール機構は、少なくとも、電源への接続部、発熱部、シール部からなり、これらを一つのユニットとして前記容器包装装置に着脱可能であるものが好ましい。
【0021】
このように、故障や消耗しやすい熱シール機構をユニット化することにより、メンテナンスや交換が容易になる。
【0022】
また、前記容器は、半導体ウェーハ収容用容器とすることができる。
【0023】
このように、包装袋で包装する容器としては、半導体ウェーハを収納したウェーハ収容用容器、半導体ウェーハを収納していない空の状態のウェーハ収容用容器とすることができる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明の容器包装装置によれば、包装袋にガセットタイプの袋を用い、容器包装装置に配設されている側面上部固定手段と、側面下部固定手段により、包装袋の開口部が確実に開いた状態で位置決めすることができ、更に、包装袋の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段により、折りたたみ位置が正しい位置で一定となり、確実に開口部を封止できるようになり、シール状態のバラツキを抑制することができる。更に、シール時の折りたたみ位置・状態が安定するために、しわの発生を抑制することができる。また、従来の容器包装装置のように、耳を作って折りたたむ必要がなくなったため、包装工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の容器包装装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の容器包装装置を用いて容器を包装するためのガセット型包装袋である。
【図3】本発明の容器包装装置におけるストッカーの側面図である。
【図4】本発明の容器包装装置における包装袋ロードステージの側面図である。
【図5】本発明の容器包装装置によるストッカーから包装袋ロードステージへの包装袋の搬送状態を示す側面図及び斜視図である。
【図6】本発明の容器包装装置における容器ロードステージ内の正面図である。
【図7】本発明の容器包装装置における容器ロードステージ内の正面図及び側面図である。
【図8】本発明の容器包装装置における容器ロードステージ内の正面図及び側面図である。
【図9】本発明の容器包装装置における容器ロードステージ内の正面図及び側面図である。
【図10】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である。
【図11】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び斜視図である(包装袋持ち上げ)。
【図12】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び側面図である(包装袋持ち上げ)。
【図13】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び側面図である(包装袋開口部固定)。
【図14】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び側面図である(容器挿入)。
【図15】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び側面図である(容器持ち上げ)。
【図16】本発明の容器包装装置における(a)容器包装ステージ内の正面図及び側面図、(b)脱気手段及び側面折りたたみ手段の斜視図である。
【図17】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(脱気後開口部の折りたたみ)。
【図18】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(開口部封止)。
【図19】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(開口部封止)。
【図20】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(開口部封止)。
【図21】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(シール部折り込み)。
【図22】本発明の容器包装装置の動作を示すフローシートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、従来、容器の包装工程を簡略化でき、シール部分のバラツキを防止することができる容器包装装置が望まれていた。
【0027】
本発明者らは、ガセット型包装袋で容器を包装するための容器包装装置であって、少なくとも、前端部が開口され、後端部が封止されており、両側面部中央に内側への折りたたみ部の折り目を有し、両側面部の上方及び下方に外側への折りたたみ部の折り目を有する横置き状態のガセット型包装袋のうち、前記両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前記前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、前記両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して前記包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段と、前記容器を保持し、前記前端部の開口部が開いた状態の前記包装袋に該開口部を通して前記容器を挿入した後、前記包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段と、前記容器が挿入された包装袋の開口部の前記両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段と、前記容器が挿入された包装袋内を開口部から脱気するための脱気手段と、前記脱気手段により脱気された包装袋の前記開口部をシールして封止する封止手段とを備えるものであることを特徴とする容器包装装置であれば、側面上部固定手段と、側面下部固定手段により、包装袋の開口部が確実に開いた状態で位置決めすることができ、更に、包装袋の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段により、折りたたみ位置が正しい位置で一定となり、確実に開口部を封止できるようになり、シール状態のバラツキを抑制することができ、包装工程を簡略化できるものとなることを見出した。
【0028】
本発明の容器包装装置を用いて容器を包装するガセットタイプ型包装袋は、包装袋の後端部が封止されており、両側の側面部中央には内側へ折り込み部の折り目が、両側の側面部の上方及び下方には外側への折りたたみ部の折り目が付けられているものであり、前端部が開口しているものである。包装袋の素材としては、特に限定されず、各種の合成樹脂(ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、各種の金属(アルミニウムなど)を採用することができる。
【0029】
包装袋で包装する容器は、特に限定されないが、多数枚の半導体ウェーハを収容した半導体ウェーハ収容用容器、半導体ウェーハを収容していない空の状態の半導体ウェーハ収容用容器等とすることができる。
【0030】
側面上部固定手段は、このような包装袋の両側の側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げるものであれば特に制限されないが、挟持(先端)部分に透過型レーザーセンサーを備えるものであれば、両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を確実に挟持したかどうかを判断することができるものとなる。
【0031】
側面下部固定手段は、包装袋の両側の側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをすることができるものであれば特に限定されないが、包装袋の開口部から挿入されて、両側面部下方の折りたたみ部の折り目を内側から外側に押し出すものとすることができる。
【0032】
容器挿入手段は、包装袋の前端部の開口部が開いた状態の包装袋に、開口部を通して容器を挿入可能な構造であれば特に制限されない。
【0033】
側面折りたたみ手段は、容器が挿入された包装袋の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむことができるものであれば特に限定されないが、少なくとも折り目を押す部分が可撓性を有する材料、例えば、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等の各種合成樹脂で作られているものであれば、たとえガセット型包装袋の内側への折りたたみ位置が多少ずれていても、正しい位置で折りたたむことができるため好ましい。
【0034】
脱気手段は、包装袋内を開口部から吸引パイプを挿入して吸引により脱気するものであれば限定されないが、吸引パイプは細いものの方が開口部をシールしながら引き抜くことができるために好ましい。また、吸引パイプの素材としては特に限定されないが、例えば、各種金属、各種の合成樹脂等を採用することができる。
【0035】
封止手段は、包装袋の開口部をシールして封止することができるものであれば特に制限されないが、熱により包装袋をシールする熱シール機構からなり、該熱シール機構は、少なくとも、電源への接続部、発熱部、シール部からなり、これらを一つのユニットとして容器包装装置に着脱可能としたものが好ましい。このように、故障や消耗しやすい熱シール機構をユニット化することにより、メンテナンスや交換が容易になる。
【0036】
このように、本発明の容器包装装置は、ガセット型包装袋を用い、側面上部固定手段、側面下部固定手段、容器挿入手段、側面折りたたみ手段、脱気手段、封止手段とを備えるものであることを特徴とする。以下に本発明の容器包装装置の一例を図1〜21を参照して詳細に説明するが、本発明の容器包装装置はこれに限定されるものではない。
【0037】
図1は本発明の容器包装装置の一例を示す模式図である。図1に示すように、容器包装装置1は、4つのステージから構成されている装置とすることができる。即ち、容器包装装置1は、多数枚の包装袋をストックするストッカーS1、包装袋の位置合わせをするアライメント手段6を持つ包装袋ロードステージS2、容器が包装袋に挿入される容器包装ステージS3、容器の前後確認や位置合わせをする容器ロードステージS4とを具備するものとすることができる。
尚、以下の説明では、図1に示すY1方向を包装袋内に容器を挿入する方向、Y2方向を包装袋内に容器を挿入する方向とは反対方向、X1方向を平面内でY1−Y2方向と直交する一方向、X2方向を平面内でY1−Y2方向と直行する他方向とする。
【0038】
本発明の容器包装装置1を用いて容器を包装するためのガセット型包装袋2を図2に示す。包装袋2の後端部2aはあらかじめ封止されており、両側面部中央には内側へ折り込み部の折り目2bが付けられている。そして、両側面部の上方及び下方に外側への折りたたみ部の折り目2c、2dを有している。前端部2eは開口している。
【0039】
図1、図3に示すように、ストッカーS1には、包装袋ストック台3に、袋長さ方向を水平とした横置き状態で多数枚の包装袋2が封止済みの後端部2aを包装袋ロードステージS2側に向けて積載されている。また、包装袋2を持ちあげるためのバキューム等の吸着手段を適用した包装袋持ち上げ手段4が配設されている。尚、袋長さ方向とは、包装袋の前端部と後端部とを結ぶ方向をいう。
【0040】
図1、図4に示すように、包装袋ロードステージS2には、包装袋テーブル5に載置された包装袋2の位置ずれ及び方向ずれを直し、位置合わせするアライメント手段6が設けられている。
【0041】
また、本発明の容器包装装置1は、図5のように、ストッカーS1から包装袋ロードステージS2に包装袋2を搬送する搬送手段7を具備する。
即ち、図5のように、ストッカーS1内において包装袋持ち上げ手段4が包装袋2の後端部2aを持ちあげる。包装袋搬送手段7がこの後端部2aを挟持して、包装袋テーブル5上の所定の位置まで引っ張る。包装袋ロードステージS2において搬送手段7がはずされ包装袋2は包装袋テーブル5の所定位置に載置される。
【0042】
本発明の容器包装装置1は、包装袋ロードステージS2から容器包装ステージS3への包装袋の搬送手段である包装袋テーブル5を具備する。即ち、包装袋テーブル5は位置合わせをした包装袋2を載置したまま、包装袋ロードステージS2から容器包装ステージS3へ移動するものである。
【0043】
図1、図6、図7、図8に示すように、容器ロードステージS4には、不図示の外部搬送路より容器8を搬送するベルトコンベア9が配設されている。また、ベルトコンベア9により不図示の外部搬送路より搬送された容器8を、例えば容器前後で形状が異なること等を利用し、凹部に合致するかどうか等を確認し、前後が逆のものは外部搬送路に送り返す前後確認手段10、前後が前後確認手段により前後が正しいと確認された容器8を挟み込み、位置ずれ及び方向ずれを直すアライメント手段11とが配設されている。
更に、図1、図9に示すように、容器ロードステージS4には、前後確認、アライメントを行った容器8をベルトコンベア9から持ち上げ、後述する容器挿入手段12に載置し、載置後は下方に離脱する容器昇降手段13が配設されている。
【0044】
容器包装装置1の容器ロードステージS4には容器包装ステージS3で開口した包装袋2に容器8を保持しつつ挿入する容器挿入手段12が配設されている。すなわち、容器挿入手段12は、ベルトコンベア9から容器昇降手段13によって持ち上げられた容器8を、容器ロードステージS4内で載置し、容器包装ステージS3に移動し、前端部が開口した包装袋2に容器8を挿入するものである。そして、容器8の包装袋2への挿入後は後退して包装袋2内から外へ離脱するものである。
【0045】
図1、図10に示すように、容器包装ステージS3は、包装袋ロードステージS2から移動した包装袋テーブル5に載置された包装袋2の上面を持ちあげるバキューム吸着等を用いた包装袋上面持ち上げ手段14が配設されている。
また、容器包装ステージS3には、包装袋2の両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持する側面上部固定手段15が配設されている。挟持(先端)部分に透過型レーザーセンサーを備え、両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を確実に挟持したかどうかを判断することができるようになっている。
【0046】
即ち、図11に示すように、包装袋上面持ち上げ手段14が包装袋2の上面を吸着して持ちあげ、側面上部固定手段15で上面が持ち上げられた包装袋の両側の側面部の上方における折りたたみ部の折り目2cを挟持する。このような包装袋上面持ち上げ手段14及び側面上部固定手段15が配設されていることにより、包装袋上面を確実に所定の位置まで持ち上げることができるものとなる。
【0047】
図1、図12、図13に示すように、容器包装ステージS3は、包装袋2の両側面部下方における折りたたみ部の折り目2dを固定して、包装袋2の前端部の開口部を開いた状態に保持しつつ下部折り目2dの位置決めをする側面下部固定手段16を有する。この側面下部固定手段16は、包装袋2の開口部から挿入され両側面部下方の折りたたみ部の折り目2dを内側から外側に押し出すことにより、開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目2dの位置決めをするものが好ましい。
即ち、図12、図13に示すように、側面下部固定手段16を包装袋2の開口部から挿入し、包装袋2の両側面部下方の折りたたみ部の折り目2dを押し広げて固定し、包装袋2の開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目部2dの位置決めをする。この際、図13に示すように、側面下部固定手段16が爪を2以上有するものであれば、挿入する容器8の形状に合わせて包装袋2の開口部を開いた状態に保持することができる。
【0048】
また、図1に示すように、容器包装ステージS3には、容器ロードステージS4で容器8が載置された容器挿入手段12により、包装袋2に容器8が挿入された後に(図14)、容器8を支持する容器昇降手段17が配設されている(図15)。
即ち、包装袋2内に挿入された容器8を、上昇させた容器昇降手段17により持ち上げ、容器挿入手段12を後退させて包装袋2の開口部より外に引き出し、容器昇降手段17に容器8を支持させる(図14、15)。
【0049】
図1、図16(a)に示すように、容器包装ステージS3には、容器8が挿入された包装袋2の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目2bを外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段18、容器8が挿入された包装袋2内を開口部から脱気するための脱気手段19とが配設されている。
【0050】
脱気手段19と側面折りたたみ手段18は、図16(b)に示すように一つのユニットにすることができる。
【0051】
側面折りたたみ手段18は、少なくとも包装袋を外側から押す部分が可撓性を有する材料で作られているものであることが好ましく、容器8が挿入された包装袋2の前記両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目2bを外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段に可撓性の部材を用いることにより、ガセットタイプの包装袋の内側への折りたたみ位置が多少ずれていても、正しい位置で折りたたむことが可能になる(図17)。
【0052】
また、図18〜20に示すように、容器包装ステージS3には、脱気手段19により脱気された包装袋2の開口部をシールして封止する封止手段20が配設されている。
【0053】
封止手段20は、包装袋2の開口部をシールして封止することができるものであれば特に制限されないが、熱により包装袋2をシールする熱シール機構からなり、該熱シール機構は、少なくとも、電源への接続部、発熱部、シール部からなり、これらを一つのユニットとして容器包装装置1に着脱可能としたものが好ましい。このように、故障や消耗しやすい熱シール機構をユニット化することにより、メンテナンスや交換が容易になる。
【0054】
また、容器包装ステージS3には、図21に示すように、上記のようにシールされた開口部を折り込むシール部折り込み機能21が配設されたものとすることもできる。
【0055】
尚、上記は例示であり、本発明の容器包装装置は、ガセット型包装袋の両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段15と、両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段16と、容器を保持し、前端部の開口部が開いた状態の包装袋に該開口部を通して容器を挿入した後、包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段12と、容器が挿入された包装袋の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段18と、容器が挿入された包装袋内を開口部から脱気するための脱気手段19と、脱気手段により脱気された包装袋の前記開口部をシールして封止する封止手段20とを備える容器包装装置であれば、図1に示す容器包装装置に限られない。
【実施例】
【0056】
以下、実施例を示して本発明の容器包装装置をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述した本発明の容器包装装置1の容器包装動作を図22のフローシートに基づき説明する。
【0057】
あらかじめ、ストッカーS1に、袋長さ方向を水平とした横置き状態で多数枚のガセット型包装袋2が載置された包装袋ストック台3を配置しておく。このとき、各包装袋2の封止済みの後端部2aを包装袋ロードステージS2側に向けて載置する(図3)。
【0058】
次いで、ストッカーS1内において包装袋持ち上げ手段4が包装袋2の後端部2aを持ちあげる。包装袋搬送手段7がこの後端部2aを挟持して、包装袋テーブル5上の所定の位置まで引っ張る。搬送手段7が外され包装袋2は包装袋テーブル5の所定位置に載置される。その後、アライメント手段6が包装袋2の両側面を挟みこむ形で包装袋2のアライメントを行う(図5)。
【0059】
その後、包装袋テーブル5(搬送手段)に包装袋2を載置したまま、包装袋ロードステージS2から容器包装ステージS3に包装袋テーブル5を移動させる。
【0060】
容器包装ステージS3に搬送された包装袋2の上面を、包装袋上面持ち上げ手段14により持ち上げる。次いで、挟持(先端)部分に透過型レーザーセンサーを備えた側面上部固定手段15により、包装袋上面持ち上げ手段14で持ち上げられた包装袋2の両側面部の上方における折りたたみ部の折り目2cを挟持する(図10、11)。
【0061】
続いて、側面下部固定手段16を、包装袋2の開口部から挿入し、両側面部下方の折りたたみ部の折り目2dを内側から外側に押し出すことにより、開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目2dの位置決めをし、開口部が確実に開くようにする(図12、13)。
【0062】
一方、ウェーハ収容用容器8はベルトコンベア9で不図示の外部搬送路から容器ロードステージS4内に搬送される(図6)。搬送されたウェーハ収容用容器8は前後確認手段10により前後が逆になっていないか確認される。前後が逆のものは不図示の外部搬送路に送り返す(図7)。次に、前後が正しいウェーハ収容用容器8は、アライメント手段11により挟み込み、位置ずれ方向ずれを直すアライメントを行う(図8)。その後、容器昇降手段13によりウェーハ収容用容器8を持ち上げ、容器挿入手段12によりウェーハ収容用容器8の底面を支持し、容器昇降手段13は下方へ離脱させる(図9)。
【0063】
次いで、容器挿入手段12によって保持されたウェーハ収容用容器8は、容器包装ステージS3にて、先に開口部を固定された包装袋2内に開口部から挿入され、容器昇降手段17により支持される。その後容器挿入手段12は、包装袋2の開口部より外に引き出される(図14、図15)。
【0064】
包装袋2の開口部から脱気手段19を挿入するとともに、包装袋2の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ可撓性側面折りたたみ手段18を、外から押しあて(図16)、内側に移動させることにより、図17に示すように両側面部中央の内側への折りたたみ部を内側に折り込たたむ。
【0065】
次に、側面下部固定手段16を包装袋2の開口部より外に引き出し、側面上部固定手段15を外した後、封止手段20の上側は下降、下側は上昇して折込された開口部を挟み込み、脱気手段19により包装袋2内の脱気を行う。その後、封止手段20によって開口部を閉ざしながら、脱気手段19と可撓性側面折りたたみ手段18を引き抜き、完全に引き抜き後、封止手段20の先端に設けられた電熱手段等を用いて、包装袋2の開口部を封止する(図18、19、20)。封止した開口部はシール部折り込み機構で折り込まれる(図21)。
包装済みのウェーハ収容用容器8は容器挿入手段12により容器ロードステージS4に運ばれ、ベルトコンベア9により、不図示の外部搬送路に搬送させる。
【0066】
本発明の容器包装装置を用いれば、包装袋にガセットタイプの袋を用い、包装袋の開口部における両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段により、折りたたみ位置が一定となり確実に開口部を封止できるようになり、シール状態のバラツキを抑制することができた。
【0067】
尚、上記実施例では、半導体ウェーハ収容用容器としては、洗浄後にウェーハを収納しない状態で包装され、その後にウェーハ収納工程へ送られるものを対象としているが、ウェーハを収納した容器の場合にも、本発明の容器包装装置は同様に使用することができる。また、収納されるものも、半導体ウェーハに限定されない。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0069】
1…容器包装装置、 2…包装袋、 2a…後端部、 2b…側面部中央における内側へ折り込み部の折り目、 2c…側面部の上方における外側への折りたたみ部の折り目、 2d…側面部の下方における外側への折りたたみ部の折り目、 2e…前端部(開口部)、 3…包装袋ストック台、 4…包装袋持ち上げ手段、 5…包装袋テーブル(搬送手段)、 6…アライメント手段、 7…搬送手段、 8…(ウェーハ収容用)容器、 9…ベルトコンベア、 10…前後確認手段、 11…アライメント手段、 12…容器挿入手段、 13…容器昇降手段、 14…包装袋上面持ち上げ手段、 15…側面上部固定手段、 16…側面下部固定手段、 17…容器昇降手段、 18…側面折りたたみ手段、 19…脱気手段、 20…封止手段、 21…シール部折り込み機能、 S1…ストッカー、 S2…包装袋ロードステージ、 S3…容器包装ステージ、 S4…容器ロードステージ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器包装装置、詳しくは、例えば多数枚の半導体ウェーハを収容したウェーハ収容用容器あるいは半導体ウェーハを収容していない空の状態のウェーハ収容用容器をプラスチック袋などの包装袋に収納して梱包する容器包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンウェーハなどの半導体ウェーハは、輸送中における損傷および汚染などを防止するため、半導体ウェーハ収容用容器に納められ、半導体ウェーハ収容用容器は、さらにプラスチック製等の包装袋に収納され、熱シールにより密封されている。
また、ウェーハ製造工場内の製造工程では、ウェーハ収容用容器洗浄工程で洗浄済みの半導体ウェーハ収容用容器を、工場内での汚染が無いように、同様に一旦プラスチック製等の包装袋に収納して熱シールにより密封し、ウェーハ収納工程に搬送している。
【0003】
上述した包装作業を人手により行うときには、まず、包装袋に開口端より容器を挿入し、包装袋内を脱気するためのバキューム管を包装袋内に挿入して脱気し、開口端を所定の形に折り込んだ後、包装袋シール部を熱シール機に装着してシール(封止)していた。
【0004】
このように包装工程の全てを手作業で行うと、包装にかなりの時間を要するだけでなく、シール部分のシワが起こり易い。しかも、袋内の脱気を伴う包装を行う際には、脱気状態のバラツキも大きくなるなど問題が多かった。
そこで、これを解消するものとして、例えば特許文献1〜4の自動容器包装装置がある。
【0005】
しかし、これらの自動容器包装装置では、シール時に包装袋を外側に広げて折りたたむので、その後耳を作って、この耳部分をさらに折りたたむ必要があり、工程が煩雑となってしまっていた。またシール時の折りたたみ位置が安定しないため包装袋が正しく折り込まれず、シール状態がバラツクという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−154505号公報
【特許文献2】特開2007−039129号公報
【特許文献3】特開2007−039130号公報
【特許文献4】特開2007−039131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、容器の包装工程を簡略化でき、シール部分のバラツキを防止することができる容器包装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、ガセット型包装袋で容器を包装するための容器包装装置であって、少なくとも、前端部が開口され、後端部が封止されており、両側面部中央に内側への折りたたみ部の折り目を有し、両側面部の上方及び下方に外側への折りたたみ部の折り目を有する横置き状態のガセット型包装袋のうち、前記両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前記前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、前記両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して前記包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段と、前記容器を保持し、前記前端部の開口部が開いた状態の前記包装袋に該開口部を通して前記容器を挿入した後、前記包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段と、前記容器が挿入された包装袋の開口部の前記両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段と、前記容器が挿入された包装袋内を開口部から脱気するための脱気手段と、前記脱気手段により脱気された包装袋の前記開口部をシールして封止する封止手段とを備えるものであることを特徴とする容器包装装置を提供する。
【0009】
このような容器包装装置であれば、ガセット型包装袋の両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前記前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して包装袋の開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段により、包装袋の開口部が確実に開いた状態で位置決めすることができ、更に、包装袋の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段により、折りたたみ位置が一定となり確実に開口部を封止できるようになり、シール状態のバラツキを抑制することができるものとなる。更に、シール時の折りたたみ位置・状態が安定するために、しわがよる問題も解決できるものとなる。また、従来の容器包装装置のように、耳を作って折りたたむ必要がなくなったため、包装工程を簡略化することができる容器包装装置となる。
【0010】
また、前記側面折りたたみ手段は、可撓性を有する材料で作られているものであることが好ましい。
【0011】
このように、容器が挿入された包装袋の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段に可撓性の部材を用いることにより、ガセット型包装袋の内側への折りたたみ位置がずれていても、正しい位置で折りたたむことが可能になる。
【0012】
また、前記側面下部固定手段は、前記包装袋の前記開口部から挿入され前記両側面部下方の折りたたみ部の折り目を内側から外側に押し出すことにより、前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをするものとすることができる。
【0013】
このように、側面下部固定手段が、包装袋の開口部から挿入され両側面部下方の折りたたみ部の折り目を内側から外側に押し出すものであれば、より確実に包装袋の開口部を位置決めして開いた状態に保持することができる。
【0014】
また、前記容器包装装置は、少なくとも前記側面上部固定手段、前記側面下部固定手段、前記側面折りたたみ手段、前記脱気手段、及び前記封止手段とが配設される容器包装ステージを具備し、これに加え更に、前記容器挿入手段に前記容器を載置する容器ロードステージを具備し、該容器ロードステージは、前記容器の前後が逆になっていないかを判別する前後確認手段、及び、前記容器の位置を修正するアライメント手段とが配設されたものとすることができる。
【0015】
このように、容器挿入手段に容器を載置する容器ロードステージを、容器の前後が逆になっていないかを判別する前後確認手段、及び、容器の位置を修正するアライメント手段とが配設されたものとすることで、前後が逆向きの容器は容器挿入手段に載置させないことができ、また、アライメント手段とが配設されたものとすることで、容器位置を修正して確実に容器を包装することができる容器包装装置となる。
【0016】
また、前記容器包装装置は、前記容器包装ステージ、前記容器ロードステージに加え更に、前記包装袋をストックするストッカーと、前記包装袋の位置合せをするアライメント手段を持つ包装袋ロードステージと、前記ストッカーから前記包装袋ロードステージへの前記包装袋の搬送手段と、前記包装袋ロードステージから前記容器包装ステージへの前記包装袋の搬送手段を具備するものとすることができる。
【0017】
このように、容器包装ステージ、容器ロードステージに加え更に、前記包装袋をストックするストッカーと、前記包装袋の位置合せをするアライメント手段を持つ包装袋ロードステージの4つのステージとを具備する容器包装装置とすることができ、また、ストッカーから包装袋ロードステージへの包装袋の搬送手段と、包装袋ロードステージから容器包装ステージへの包装袋の搬送手段とを具備する装置とすることができる。これにより、全自動で容器を包装できる装置となる。
【0018】
また、前記側面上部固定手段は、挟持部分に透過型レーザーセンサーを備え、前記両側面部上方における折りたたみ部の折り目を挟持したか否かを判別できるものであることが好ましい。
【0019】
このように、側面上部固定手段の挟持部分に透過型レーザーセンサーを備えるものとすることで、包装袋の両側面部上方における折りたたみ部の折り目を確実に挟持したかを確認することができるものとなる。
【0020】
また、前記封止手段は、熱により包装袋をシールする熱シール機構からなり、該熱シール機構は、少なくとも、電源への接続部、発熱部、シール部からなり、これらを一つのユニットとして前記容器包装装置に着脱可能であるものが好ましい。
【0021】
このように、故障や消耗しやすい熱シール機構をユニット化することにより、メンテナンスや交換が容易になる。
【0022】
また、前記容器は、半導体ウェーハ収容用容器とすることができる。
【0023】
このように、包装袋で包装する容器としては、半導体ウェーハを収納したウェーハ収容用容器、半導体ウェーハを収納していない空の状態のウェーハ収容用容器とすることができる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明の容器包装装置によれば、包装袋にガセットタイプの袋を用い、容器包装装置に配設されている側面上部固定手段と、側面下部固定手段により、包装袋の開口部が確実に開いた状態で位置決めすることができ、更に、包装袋の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段により、折りたたみ位置が正しい位置で一定となり、確実に開口部を封止できるようになり、シール状態のバラツキを抑制することができる。更に、シール時の折りたたみ位置・状態が安定するために、しわの発生を抑制することができる。また、従来の容器包装装置のように、耳を作って折りたたむ必要がなくなったため、包装工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の容器包装装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の容器包装装置を用いて容器を包装するためのガセット型包装袋である。
【図3】本発明の容器包装装置におけるストッカーの側面図である。
【図4】本発明の容器包装装置における包装袋ロードステージの側面図である。
【図5】本発明の容器包装装置によるストッカーから包装袋ロードステージへの包装袋の搬送状態を示す側面図及び斜視図である。
【図6】本発明の容器包装装置における容器ロードステージ内の正面図である。
【図7】本発明の容器包装装置における容器ロードステージ内の正面図及び側面図である。
【図8】本発明の容器包装装置における容器ロードステージ内の正面図及び側面図である。
【図9】本発明の容器包装装置における容器ロードステージ内の正面図及び側面図である。
【図10】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である。
【図11】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び斜視図である(包装袋持ち上げ)。
【図12】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び側面図である(包装袋持ち上げ)。
【図13】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び側面図である(包装袋開口部固定)。
【図14】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び側面図である(容器挿入)。
【図15】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の正面図及び側面図である(容器持ち上げ)。
【図16】本発明の容器包装装置における(a)容器包装ステージ内の正面図及び側面図、(b)脱気手段及び側面折りたたみ手段の斜視図である。
【図17】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(脱気後開口部の折りたたみ)。
【図18】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(開口部封止)。
【図19】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(開口部封止)。
【図20】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(開口部封止)。
【図21】本発明の容器包装装置における容器包装ステージ内の斜視図である(シール部折り込み)。
【図22】本発明の容器包装装置の動作を示すフローシートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、従来、容器の包装工程を簡略化でき、シール部分のバラツキを防止することができる容器包装装置が望まれていた。
【0027】
本発明者らは、ガセット型包装袋で容器を包装するための容器包装装置であって、少なくとも、前端部が開口され、後端部が封止されており、両側面部中央に内側への折りたたみ部の折り目を有し、両側面部の上方及び下方に外側への折りたたみ部の折り目を有する横置き状態のガセット型包装袋のうち、前記両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前記前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、前記両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して前記包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段と、前記容器を保持し、前記前端部の開口部が開いた状態の前記包装袋に該開口部を通して前記容器を挿入した後、前記包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段と、前記容器が挿入された包装袋の開口部の前記両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段と、前記容器が挿入された包装袋内を開口部から脱気するための脱気手段と、前記脱気手段により脱気された包装袋の前記開口部をシールして封止する封止手段とを備えるものであることを特徴とする容器包装装置であれば、側面上部固定手段と、側面下部固定手段により、包装袋の開口部が確実に開いた状態で位置決めすることができ、更に、包装袋の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段により、折りたたみ位置が正しい位置で一定となり、確実に開口部を封止できるようになり、シール状態のバラツキを抑制することができ、包装工程を簡略化できるものとなることを見出した。
【0028】
本発明の容器包装装置を用いて容器を包装するガセットタイプ型包装袋は、包装袋の後端部が封止されており、両側の側面部中央には内側へ折り込み部の折り目が、両側の側面部の上方及び下方には外側への折りたたみ部の折り目が付けられているものであり、前端部が開口しているものである。包装袋の素材としては、特に限定されず、各種の合成樹脂(ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、各種の金属(アルミニウムなど)を採用することができる。
【0029】
包装袋で包装する容器は、特に限定されないが、多数枚の半導体ウェーハを収容した半導体ウェーハ収容用容器、半導体ウェーハを収容していない空の状態の半導体ウェーハ収容用容器等とすることができる。
【0030】
側面上部固定手段は、このような包装袋の両側の側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げるものであれば特に制限されないが、挟持(先端)部分に透過型レーザーセンサーを備えるものであれば、両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を確実に挟持したかどうかを判断することができるものとなる。
【0031】
側面下部固定手段は、包装袋の両側の側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをすることができるものであれば特に限定されないが、包装袋の開口部から挿入されて、両側面部下方の折りたたみ部の折り目を内側から外側に押し出すものとすることができる。
【0032】
容器挿入手段は、包装袋の前端部の開口部が開いた状態の包装袋に、開口部を通して容器を挿入可能な構造であれば特に制限されない。
【0033】
側面折りたたみ手段は、容器が挿入された包装袋の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむことができるものであれば特に限定されないが、少なくとも折り目を押す部分が可撓性を有する材料、例えば、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等の各種合成樹脂で作られているものであれば、たとえガセット型包装袋の内側への折りたたみ位置が多少ずれていても、正しい位置で折りたたむことができるため好ましい。
【0034】
脱気手段は、包装袋内を開口部から吸引パイプを挿入して吸引により脱気するものであれば限定されないが、吸引パイプは細いものの方が開口部をシールしながら引き抜くことができるために好ましい。また、吸引パイプの素材としては特に限定されないが、例えば、各種金属、各種の合成樹脂等を採用することができる。
【0035】
封止手段は、包装袋の開口部をシールして封止することができるものであれば特に制限されないが、熱により包装袋をシールする熱シール機構からなり、該熱シール機構は、少なくとも、電源への接続部、発熱部、シール部からなり、これらを一つのユニットとして容器包装装置に着脱可能としたものが好ましい。このように、故障や消耗しやすい熱シール機構をユニット化することにより、メンテナンスや交換が容易になる。
【0036】
このように、本発明の容器包装装置は、ガセット型包装袋を用い、側面上部固定手段、側面下部固定手段、容器挿入手段、側面折りたたみ手段、脱気手段、封止手段とを備えるものであることを特徴とする。以下に本発明の容器包装装置の一例を図1〜21を参照して詳細に説明するが、本発明の容器包装装置はこれに限定されるものではない。
【0037】
図1は本発明の容器包装装置の一例を示す模式図である。図1に示すように、容器包装装置1は、4つのステージから構成されている装置とすることができる。即ち、容器包装装置1は、多数枚の包装袋をストックするストッカーS1、包装袋の位置合わせをするアライメント手段6を持つ包装袋ロードステージS2、容器が包装袋に挿入される容器包装ステージS3、容器の前後確認や位置合わせをする容器ロードステージS4とを具備するものとすることができる。
尚、以下の説明では、図1に示すY1方向を包装袋内に容器を挿入する方向、Y2方向を包装袋内に容器を挿入する方向とは反対方向、X1方向を平面内でY1−Y2方向と直交する一方向、X2方向を平面内でY1−Y2方向と直行する他方向とする。
【0038】
本発明の容器包装装置1を用いて容器を包装するためのガセット型包装袋2を図2に示す。包装袋2の後端部2aはあらかじめ封止されており、両側面部中央には内側へ折り込み部の折り目2bが付けられている。そして、両側面部の上方及び下方に外側への折りたたみ部の折り目2c、2dを有している。前端部2eは開口している。
【0039】
図1、図3に示すように、ストッカーS1には、包装袋ストック台3に、袋長さ方向を水平とした横置き状態で多数枚の包装袋2が封止済みの後端部2aを包装袋ロードステージS2側に向けて積載されている。また、包装袋2を持ちあげるためのバキューム等の吸着手段を適用した包装袋持ち上げ手段4が配設されている。尚、袋長さ方向とは、包装袋の前端部と後端部とを結ぶ方向をいう。
【0040】
図1、図4に示すように、包装袋ロードステージS2には、包装袋テーブル5に載置された包装袋2の位置ずれ及び方向ずれを直し、位置合わせするアライメント手段6が設けられている。
【0041】
また、本発明の容器包装装置1は、図5のように、ストッカーS1から包装袋ロードステージS2に包装袋2を搬送する搬送手段7を具備する。
即ち、図5のように、ストッカーS1内において包装袋持ち上げ手段4が包装袋2の後端部2aを持ちあげる。包装袋搬送手段7がこの後端部2aを挟持して、包装袋テーブル5上の所定の位置まで引っ張る。包装袋ロードステージS2において搬送手段7がはずされ包装袋2は包装袋テーブル5の所定位置に載置される。
【0042】
本発明の容器包装装置1は、包装袋ロードステージS2から容器包装ステージS3への包装袋の搬送手段である包装袋テーブル5を具備する。即ち、包装袋テーブル5は位置合わせをした包装袋2を載置したまま、包装袋ロードステージS2から容器包装ステージS3へ移動するものである。
【0043】
図1、図6、図7、図8に示すように、容器ロードステージS4には、不図示の外部搬送路より容器8を搬送するベルトコンベア9が配設されている。また、ベルトコンベア9により不図示の外部搬送路より搬送された容器8を、例えば容器前後で形状が異なること等を利用し、凹部に合致するかどうか等を確認し、前後が逆のものは外部搬送路に送り返す前後確認手段10、前後が前後確認手段により前後が正しいと確認された容器8を挟み込み、位置ずれ及び方向ずれを直すアライメント手段11とが配設されている。
更に、図1、図9に示すように、容器ロードステージS4には、前後確認、アライメントを行った容器8をベルトコンベア9から持ち上げ、後述する容器挿入手段12に載置し、載置後は下方に離脱する容器昇降手段13が配設されている。
【0044】
容器包装装置1の容器ロードステージS4には容器包装ステージS3で開口した包装袋2に容器8を保持しつつ挿入する容器挿入手段12が配設されている。すなわち、容器挿入手段12は、ベルトコンベア9から容器昇降手段13によって持ち上げられた容器8を、容器ロードステージS4内で載置し、容器包装ステージS3に移動し、前端部が開口した包装袋2に容器8を挿入するものである。そして、容器8の包装袋2への挿入後は後退して包装袋2内から外へ離脱するものである。
【0045】
図1、図10に示すように、容器包装ステージS3は、包装袋ロードステージS2から移動した包装袋テーブル5に載置された包装袋2の上面を持ちあげるバキューム吸着等を用いた包装袋上面持ち上げ手段14が配設されている。
また、容器包装ステージS3には、包装袋2の両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持する側面上部固定手段15が配設されている。挟持(先端)部分に透過型レーザーセンサーを備え、両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を確実に挟持したかどうかを判断することができるようになっている。
【0046】
即ち、図11に示すように、包装袋上面持ち上げ手段14が包装袋2の上面を吸着して持ちあげ、側面上部固定手段15で上面が持ち上げられた包装袋の両側の側面部の上方における折りたたみ部の折り目2cを挟持する。このような包装袋上面持ち上げ手段14及び側面上部固定手段15が配設されていることにより、包装袋上面を確実に所定の位置まで持ち上げることができるものとなる。
【0047】
図1、図12、図13に示すように、容器包装ステージS3は、包装袋2の両側面部下方における折りたたみ部の折り目2dを固定して、包装袋2の前端部の開口部を開いた状態に保持しつつ下部折り目2dの位置決めをする側面下部固定手段16を有する。この側面下部固定手段16は、包装袋2の開口部から挿入され両側面部下方の折りたたみ部の折り目2dを内側から外側に押し出すことにより、開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目2dの位置決めをするものが好ましい。
即ち、図12、図13に示すように、側面下部固定手段16を包装袋2の開口部から挿入し、包装袋2の両側面部下方の折りたたみ部の折り目2dを押し広げて固定し、包装袋2の開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目部2dの位置決めをする。この際、図13に示すように、側面下部固定手段16が爪を2以上有するものであれば、挿入する容器8の形状に合わせて包装袋2の開口部を開いた状態に保持することができる。
【0048】
また、図1に示すように、容器包装ステージS3には、容器ロードステージS4で容器8が載置された容器挿入手段12により、包装袋2に容器8が挿入された後に(図14)、容器8を支持する容器昇降手段17が配設されている(図15)。
即ち、包装袋2内に挿入された容器8を、上昇させた容器昇降手段17により持ち上げ、容器挿入手段12を後退させて包装袋2の開口部より外に引き出し、容器昇降手段17に容器8を支持させる(図14、15)。
【0049】
図1、図16(a)に示すように、容器包装ステージS3には、容器8が挿入された包装袋2の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目2bを外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段18、容器8が挿入された包装袋2内を開口部から脱気するための脱気手段19とが配設されている。
【0050】
脱気手段19と側面折りたたみ手段18は、図16(b)に示すように一つのユニットにすることができる。
【0051】
側面折りたたみ手段18は、少なくとも包装袋を外側から押す部分が可撓性を有する材料で作られているものであることが好ましく、容器8が挿入された包装袋2の前記両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目2bを外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段に可撓性の部材を用いることにより、ガセットタイプの包装袋の内側への折りたたみ位置が多少ずれていても、正しい位置で折りたたむことが可能になる(図17)。
【0052】
また、図18〜20に示すように、容器包装ステージS3には、脱気手段19により脱気された包装袋2の開口部をシールして封止する封止手段20が配設されている。
【0053】
封止手段20は、包装袋2の開口部をシールして封止することができるものであれば特に制限されないが、熱により包装袋2をシールする熱シール機構からなり、該熱シール機構は、少なくとも、電源への接続部、発熱部、シール部からなり、これらを一つのユニットとして容器包装装置1に着脱可能としたものが好ましい。このように、故障や消耗しやすい熱シール機構をユニット化することにより、メンテナンスや交換が容易になる。
【0054】
また、容器包装ステージS3には、図21に示すように、上記のようにシールされた開口部を折り込むシール部折り込み機能21が配設されたものとすることもできる。
【0055】
尚、上記は例示であり、本発明の容器包装装置は、ガセット型包装袋の両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段15と、両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段16と、容器を保持し、前端部の開口部が開いた状態の包装袋に該開口部を通して容器を挿入した後、包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段12と、容器が挿入された包装袋の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段18と、容器が挿入された包装袋内を開口部から脱気するための脱気手段19と、脱気手段により脱気された包装袋の前記開口部をシールして封止する封止手段20とを備える容器包装装置であれば、図1に示す容器包装装置に限られない。
【実施例】
【0056】
以下、実施例を示して本発明の容器包装装置をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述した本発明の容器包装装置1の容器包装動作を図22のフローシートに基づき説明する。
【0057】
あらかじめ、ストッカーS1に、袋長さ方向を水平とした横置き状態で多数枚のガセット型包装袋2が載置された包装袋ストック台3を配置しておく。このとき、各包装袋2の封止済みの後端部2aを包装袋ロードステージS2側に向けて載置する(図3)。
【0058】
次いで、ストッカーS1内において包装袋持ち上げ手段4が包装袋2の後端部2aを持ちあげる。包装袋搬送手段7がこの後端部2aを挟持して、包装袋テーブル5上の所定の位置まで引っ張る。搬送手段7が外され包装袋2は包装袋テーブル5の所定位置に載置される。その後、アライメント手段6が包装袋2の両側面を挟みこむ形で包装袋2のアライメントを行う(図5)。
【0059】
その後、包装袋テーブル5(搬送手段)に包装袋2を載置したまま、包装袋ロードステージS2から容器包装ステージS3に包装袋テーブル5を移動させる。
【0060】
容器包装ステージS3に搬送された包装袋2の上面を、包装袋上面持ち上げ手段14により持ち上げる。次いで、挟持(先端)部分に透過型レーザーセンサーを備えた側面上部固定手段15により、包装袋上面持ち上げ手段14で持ち上げられた包装袋2の両側面部の上方における折りたたみ部の折り目2cを挟持する(図10、11)。
【0061】
続いて、側面下部固定手段16を、包装袋2の開口部から挿入し、両側面部下方の折りたたみ部の折り目2dを内側から外側に押し出すことにより、開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目2dの位置決めをし、開口部が確実に開くようにする(図12、13)。
【0062】
一方、ウェーハ収容用容器8はベルトコンベア9で不図示の外部搬送路から容器ロードステージS4内に搬送される(図6)。搬送されたウェーハ収容用容器8は前後確認手段10により前後が逆になっていないか確認される。前後が逆のものは不図示の外部搬送路に送り返す(図7)。次に、前後が正しいウェーハ収容用容器8は、アライメント手段11により挟み込み、位置ずれ方向ずれを直すアライメントを行う(図8)。その後、容器昇降手段13によりウェーハ収容用容器8を持ち上げ、容器挿入手段12によりウェーハ収容用容器8の底面を支持し、容器昇降手段13は下方へ離脱させる(図9)。
【0063】
次いで、容器挿入手段12によって保持されたウェーハ収容用容器8は、容器包装ステージS3にて、先に開口部を固定された包装袋2内に開口部から挿入され、容器昇降手段17により支持される。その後容器挿入手段12は、包装袋2の開口部より外に引き出される(図14、図15)。
【0064】
包装袋2の開口部から脱気手段19を挿入するとともに、包装袋2の開口部の両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ可撓性側面折りたたみ手段18を、外から押しあて(図16)、内側に移動させることにより、図17に示すように両側面部中央の内側への折りたたみ部を内側に折り込たたむ。
【0065】
次に、側面下部固定手段16を包装袋2の開口部より外に引き出し、側面上部固定手段15を外した後、封止手段20の上側は下降、下側は上昇して折込された開口部を挟み込み、脱気手段19により包装袋2内の脱気を行う。その後、封止手段20によって開口部を閉ざしながら、脱気手段19と可撓性側面折りたたみ手段18を引き抜き、完全に引き抜き後、封止手段20の先端に設けられた電熱手段等を用いて、包装袋2の開口部を封止する(図18、19、20)。封止した開口部はシール部折り込み機構で折り込まれる(図21)。
包装済みのウェーハ収容用容器8は容器挿入手段12により容器ロードステージS4に運ばれ、ベルトコンベア9により、不図示の外部搬送路に搬送させる。
【0066】
本発明の容器包装装置を用いれば、包装袋にガセットタイプの袋を用い、包装袋の開口部における両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段により、折りたたみ位置が一定となり確実に開口部を封止できるようになり、シール状態のバラツキを抑制することができた。
【0067】
尚、上記実施例では、半導体ウェーハ収容用容器としては、洗浄後にウェーハを収納しない状態で包装され、その後にウェーハ収納工程へ送られるものを対象としているが、ウェーハを収納した容器の場合にも、本発明の容器包装装置は同様に使用することができる。また、収納されるものも、半導体ウェーハに限定されない。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0069】
1…容器包装装置、 2…包装袋、 2a…後端部、 2b…側面部中央における内側へ折り込み部の折り目、 2c…側面部の上方における外側への折りたたみ部の折り目、 2d…側面部の下方における外側への折りたたみ部の折り目、 2e…前端部(開口部)、 3…包装袋ストック台、 4…包装袋持ち上げ手段、 5…包装袋テーブル(搬送手段)、 6…アライメント手段、 7…搬送手段、 8…(ウェーハ収容用)容器、 9…ベルトコンベア、 10…前後確認手段、 11…アライメント手段、 12…容器挿入手段、 13…容器昇降手段、 14…包装袋上面持ち上げ手段、 15…側面上部固定手段、 16…側面下部固定手段、 17…容器昇降手段、 18…側面折りたたみ手段、 19…脱気手段、 20…封止手段、 21…シール部折り込み機能、 S1…ストッカー、 S2…包装袋ロードステージ、 S3…容器包装ステージ、 S4…容器ロードステージ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガセット型包装袋で容器を包装するための容器包装装置であって、少なくとも、
前端部が開口され、後端部が封止されており、両側面部中央に内側への折りたたみ部の折り目を有し、両側面部の上方及び下方に外側への折りたたみ部の折り目を有する横置き状態のガセット型包装袋のうち、前記両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前記前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、
前記両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して前記包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段と、
前記容器を保持し、前記前端部の開口部が開いた状態の前記包装袋に該開口部を通して前記容器を挿入した後、前記包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段と、
前記容器が挿入された包装袋の開口部の前記両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段と、
前記容器が挿入された包装袋内を開口部から脱気するための脱気手段と、
前記脱気手段により脱気された包装袋の前記開口部をシールして封止する封止手段とを備えるものであることを特徴とする容器包装装置。
【請求項2】
前記側面折りたたみ手段は、可撓性を有する材料で作られているものであることを特徴とする請求項1に記載の容器包装装置。
【請求項3】
前記側面下部固定手段は、前記包装袋の前記開口部から挿入され前記両側面部下方の折りたたみ部の折り目を内側から外側に押し出すことにより、前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをするものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容器包装装置。
【請求項4】
前記容器包装装置は、少なくとも前記側面上部固定手段、前記側面下部固定手段、前記側面折りたたみ手段、前記脱気手段、及び前記封止手段とが配設される容器包装ステージを具備し、これに加え更に、前記容器挿入手段に前記容器を載置する容器ロードステージを具備し、該容器ロードステージは、前記容器の前後が逆になっていないかを判別する前後確認手段、及び、前記容器の位置を修正するアライメント手段とが配設されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の容器包装装置。
【請求項5】
前記容器包装装置は、前記容器包装ステージ、前記容器ロードステージに加え更に、前記包装袋をストックするストッカーと、前記包装袋の位置合せをするアライメント手段を持つ包装袋ロードステージと、前記ストッカーから前記包装袋ロードステージへの前記包装袋の搬送手段と、前記包装袋ロードステージから前記容器包装ステージへの前記包装袋の搬送手段を具備することを特徴とする請求項4に記載の容器包装装置。
【請求項6】
前記側面上部固定手段は、挟持部分に透過型レーザーセンサーを備え、前記側面部上方における折りたたみ部の折り目を挟持したか否かを判別できるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の容器包装装置。
【請求項7】
前記封止手段は、熱により包装袋をシールする熱シール機構からなり、該熱シール機構は、少なくとも、電源への接続部、発熱部、シール部からなり、これらを一つのユニットとして前記容器包装装置に着脱可能としたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の容器包装装置。
【請求項8】
前記容器は、半導体ウェーハ収容用容器であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の容器包装装置。
【請求項1】
ガセット型包装袋で容器を包装するための容器包装装置であって、少なくとも、
前端部が開口され、後端部が封止されており、両側面部中央に内側への折りたたみ部の折り目を有し、両側面部の上方及び下方に外側への折りたたみ部の折り目を有する横置き状態のガセット型包装袋のうち、前記両側面部の上方における折りたたみ部の折り目を挟持して前記前端部の開口部を開いた状態となるように上方に持ち上げる側面上部固定手段と、
前記両側面部下方における折りたたみ部の折り目を固定して前記包装袋の前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをする側面下部固定手段と、
前記容器を保持し、前記前端部の開口部が開いた状態の前記包装袋に該開口部を通して前記容器を挿入した後、前記包装袋内から外へ離脱する容器挿入手段と、
前記容器が挿入された包装袋の開口部の前記両側面部中央の内側への折りたたみ部の折り目を外側から押して折りたたむ側面折りたたみ手段と、
前記容器が挿入された包装袋内を開口部から脱気するための脱気手段と、
前記脱気手段により脱気された包装袋の前記開口部をシールして封止する封止手段とを備えるものであることを特徴とする容器包装装置。
【請求項2】
前記側面折りたたみ手段は、可撓性を有する材料で作られているものであることを特徴とする請求項1に記載の容器包装装置。
【請求項3】
前記側面下部固定手段は、前記包装袋の前記開口部から挿入され前記両側面部下方の折りたたみ部の折り目を内側から外側に押し出すことにより、前記開口部を開いた状態に保持するとともに下部折り目の位置決めをするものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容器包装装置。
【請求項4】
前記容器包装装置は、少なくとも前記側面上部固定手段、前記側面下部固定手段、前記側面折りたたみ手段、前記脱気手段、及び前記封止手段とが配設される容器包装ステージを具備し、これに加え更に、前記容器挿入手段に前記容器を載置する容器ロードステージを具備し、該容器ロードステージは、前記容器の前後が逆になっていないかを判別する前後確認手段、及び、前記容器の位置を修正するアライメント手段とが配設されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の容器包装装置。
【請求項5】
前記容器包装装置は、前記容器包装ステージ、前記容器ロードステージに加え更に、前記包装袋をストックするストッカーと、前記包装袋の位置合せをするアライメント手段を持つ包装袋ロードステージと、前記ストッカーから前記包装袋ロードステージへの前記包装袋の搬送手段と、前記包装袋ロードステージから前記容器包装ステージへの前記包装袋の搬送手段を具備することを特徴とする請求項4に記載の容器包装装置。
【請求項6】
前記側面上部固定手段は、挟持部分に透過型レーザーセンサーを備え、前記側面部上方における折りたたみ部の折り目を挟持したか否かを判別できるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の容器包装装置。
【請求項7】
前記封止手段は、熱により包装袋をシールする熱シール機構からなり、該熱シール機構は、少なくとも、電源への接続部、発熱部、シール部からなり、これらを一つのユニットとして前記容器包装装置に着脱可能としたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の容器包装装置。
【請求項8】
前記容器は、半導体ウェーハ収容用容器であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の容器包装装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2011−195164(P2011−195164A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63229(P2010−63229)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000190149)信越半導体株式会社 (867)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000190149)信越半導体株式会社 (867)
【Fターム(参考)】
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