説明

導電性ボールの搭載装置

【課題】
ボール貯溜手段へ除去手段が吸着保持する導電性ボールを回収し、ボール貯溜手段からボール搭載手段へ導電性ボールを供給することで、回収や供給が容易な導電性ボールの搭載装置とする。

【解決手段】
配列マスクと、配列マスク上に導電性ボールを供給するボール搭載手段とを備えて、ボール搭載手段で配列マスクの貫通孔を介して被搭載物の搭載箇所に搭載する導電性ボールの搭載装置とする。
配列マスク上方を移動可能に設けられ、ボール搭載手段により配列マスクに供給された導電性ボールのうち、配列マスク上に残存する導電性ボールをボール吸着体に吸着して除去する除去手段と、配列マスク上方を移動可能とする除去手段の移動手段と、移動手段の移動可能な範囲にボール貯溜手段とを設ける。
除去手段をボール貯溜手段上に移動させ、除去した導電性ボールを落下させることにより導電性ボールを回収する装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搭載物上に所定のパターンで形成されている搭載箇所に合わせて貫通孔が設けられた配列マスクを用いて、導電性ボールを被搭載物の搭載箇所に搭載する導電性ボールの搭載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されるように、内部にボール吸着体を有するボールカップを備えた導電性ボールの搭載装置では、ボール径やマスク配置等の同一の搭載条件下で装置を運転する場合、1つのウエハに対する導電性ボールの搭載が終了した後、吸引状態のボールカップを、ボール配列マスク上面に沿って移動させることにより、ボールカップから漏れ出て、マスク上に散乱している導電性ボールを除去していた(特許文献1項目0024)。ボールカップとマスクの間には、搭載動作及び移動時の噛み込み防止のため、ボール径以上の隙間があるため、かかる除去動作は必須であった。
【0003】
除去動作の後、次の搭載対象であるウエハが搬送されて搭載動作が始まるまでの間、ボールカップは吸引状態を維持したまま配列マスク上の所定位置で待機していた。しかし、搭載する導電性ボールの径が変更された場合には、ボールカップへ除去した導電性ボールを別の場所に回収する必要があった。又、配列パターンの変更のためにマスクを交換する際にも、装置のランニングコスト等の問題から、ボールカップの吸引状態を解除することが望ましく、その場合にも、導電性ボールの回収が必要であった。
【0004】
このような場合、導電性ボール搭載装置の使用者が、トレイ等を装置外部から、所定位置に移動させたボールカップの下方に差し出した後、吸引状態を解除することにより、導電性ボールを回収していた。しかし、このような作業は、使用者の負担を増やすばかりか、手元が狂って導電性ボールを装置内部にこぼしてしまうといった問題があった。
【0005】
又、従来、導電性ボールの搭載装置における上記のような導電性ボールの除去及び回収は、例えば、特許文献3に示すように別途回収ユニットを設けるものや、特許文献2に示すようにエアブローによりホッパから導電性ボールを払い出し、こぼれ落ちる導電性ボールをトレイで受けるものが開示されていた。しかし、回収した導電性ボールを再利用するにあたっては、導電性ボールの循環機構を設けなければならず、装置のコストアップに繋がるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−153336号公開特許公報
【特許文献2】特開平11−312699号公開特許公報
【特許文献3】特許第4130526号特許公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題点を解決するため、除去手段の移動可能な範囲に導電性ボールを貯溜するボール貯溜手段を設け、ボール搭載手段が吸着保持する導電性ボールをボール貯溜手段へ回収したり、ボール貯溜手段からボール搭載手段へ導電性ボールを供給したりすることができるものとし、導電性ボールの回収や供給が容易な導電性ボールの搭載装置を提供するものである。
【0008】
又、本発明は、除去手段が除去した導電性ボールをボール貯溜手段に回収し、ボール径変更やマスク交換等の段取り換えの際の導電性ボールの回収が容易に行えるものとし、段取り換え作業の効率を高めることができる導電性ボールの搭載装置を提供するものである。
【0009】
更に、導電性ボールの除去手段とボール搭載手段を兼用することで装置の簡素化を図るとともに、回収した導電性ボールを再びボール貯溜手段からボール搭載手段に供給することで、導電性ボールを再利用することができるような導電性ボールの搭載装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明は,上記課題を解決するため,次の手段を採用する。
第1に、被搭載物上に所定のパターンで形成されている搭載箇所に合わせて貫通孔が設けられた配列マスクと、前記配列マスク上方を移動可能に設けられ、該配列マスク上に導電性ボールを供給するボール搭載手段とを備える。
第2に、前記ボール搭載手段を前記配列マスク上方に位置させ、前記ボール搭載手段が保持する導電性ボールを前記配列マスク上に供給することにより、前記配列マスクの貫通孔を介して被搭載物の搭載箇所に搭載する導電性ボールの搭載装置とする。
第3に、前記配列マスク上方を移動可能に設けられ、前記ボール搭載手段により前記配列マスクに供給された導電性ボールのうち、該配列マスク上に残存する導電性ボールを真空源と接続されるケーシングの下面に設けられるボール吸着体に吸着して該配列マスク上から除去する除去手段と、前記配列マスク上方を移動可能とする除去手段の移動手段と、該移動手段の移動可能な範囲に導電性ボールを貯溜するボール貯溜手段とを設ける。
第4に、前記除去手段を前記ボール貯溜手段上に移動させ、前記除去手段が除去した導電性ボールを落下させることにより該導電性ボールを回収することを特徴とする導電性ボールの搭載装置とする。
【0011】
第2の発明は、第1の発明に、次の手段を付加した導電性ボールの搭載装置とする。
上記除去手段を、上記配列マスク上で上記ケーシングと真空源との接続を解除して、上記ボール吸着体に吸着した上記導電性ボールを前記配列マスクに落下させて上記被搭載物上の搭載箇所に導電性ボールを搭載することによりボール搭載手段と兼用したこと。
【0012】
第3の発明は、第1又は第2の発明に、上記ボール搭載手段に対し、上記ボール貯溜手段上で上記ケーシングと真空源を接続することにより、前記ボール搭載手段に導電性ボールを吸着させて導電性ボールを供給することを付加した導電性ボールの搭載装置とする。
【発明の効果】
【0013】
第1の発明によれば、移動手段の移動可能な範囲に導電性ボールを貯溜するボール貯溜手段を設けたことにより、除去手段が吸着保持する導電性ボールをボール貯溜手段へ回収したり、ボール貯溜手段からボール搭載手段へ導電性ボールを供給したりすることで、導電性ボールの回収や供給を容易に行うことができるようになり、ボール径変更やマスク交換等の段取り換えの作業の効率を高めることができ、ひいては装置運用のコストダウンが図れるようになった。
【0014】
第2の発明の効果ではあるが、導電性ボールの除去手段とボール搭載手段を兼用することで装置の簡素化を図ることが可能となった。
【0015】
第3の発明の効果ではあるが、ボール貯溜手段から導電性ボールをボール搭載手段へ適宜供給できるとともに、ボール貯溜手段に回収した導電性ボールを集めて、再びボール貯溜手段からボール搭載手段に導電性ボールを供給でき、導電性ボールを再利用することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ボール落とし込み時のボール搭載部の説明図
【図2】ボール除去時のボール搭載部の説明図
【図3】ボール回収及び供給時のボール搭載部の説明図
【図4】ボール搭載部の平面説明図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下,図面に従って,実施例とともに本発明の実施の形態について説明する。
本発明において、導電性ボールの被搭載物としては、半導体ウエハ(以後、単にウエハと表記する)や、電子回路基板や、セラミック基板などがあり、それらの導電性ボール搭載箇所として電極が形成されている。実施例では導電性ボールは半田ボール1、被搭載物はウエハ2とする半田ボールマウンタを用いる。
【0018】
半田ボールマウンタは、一般的に搬入用のウエハ受渡部、フラックス印刷部、ボール搭載部、搬出用のウエハ受渡部を有しているが、本発明にかかる導電性ボールの搭載装置は、ボール搭載部に関するものである。
【0019】
実施例でのボール搭載部は、本発明における被搭載物であるウエハ2が載置されるウエハ載置ステージ6と、ウエハ2上に所定のパターンで形成されている搭載箇所に合わせて貫通孔31が設けられたボール配列マスク3と、本発明におけるボール搭載手段及び除去手段であるボールカップ5と、ボール配列マスク3上でボールカップ5を移動させる移動手段と、半田ボール1のボール貯溜手段となるボール貯溜トレイ4、4’、24、24’を備えている。
【0020】
ボールカップ5は、内部が空間で、下端面が開口部51とされ、内部空間に半田ボール1を吸着するボール吸着体52が設けられ、ボール吸着体52により上部空間53と下部空間54とに仕切られている。このためボールカップ5のボール吸着体52の取り付け位置より上部が、ボール吸着体52のケーシングとなっている。ボール吸着体52は、半田ボール1が通過せず、気体が通過可能なステンレスメッシュ等の金網で製作されている。
【0021】
尚、ボールカップ5は実施例では図4に示されるように1個の矩形のものであるが、その数や形状及び大きさは被搭載物であるウエハ2の形状や搭載効率を考慮して決められる。例えば、下端の開口部51を円形にしたり、ボール吸着体52を備えたボールカップ5を複数個設けたりしても良い。
【0022】
ボールカップ5の上部空間53は、真空切り換え手段としての電磁開閉弁57と気体の圧力や流量を調節可能なレギュレータ58を介して吸引通路55により真空源59に接続されており、ボール配列マスク3との間で図2及び図3中矢印で示すような気体流通路を形成している。
【0023】
尚、真空源59によるボールカップ5内の吸引状態のON及びOFFを切り換える真空切り換え手段としての電磁開閉弁57を開くことで、ボールカップ5内の吸引状態をONにして半田ボール1をボール吸着体52に吸着させ、電磁開閉弁57を閉じることでボールカップ5内の吸引状態をOFFにしてボール吸着体52に吸着していた半田ボール1を落下させることにより、半田ボール1をボール配列マスク3を通じて、ウエハ載置ステージ6上に載置されたウエハ2の電極上に搭載する。
【0024】
尚、ボールカップ5及びボール吸着体52は導電性材料から構成され、図1に示されるようにアース60により接地されている。これにより静電気を帯びた半田ボール1が吸引状態OFFのときにボールカップ5の内面やボール吸着体52に付着することを防止している。更に、ボールカップ5の外側には微小な振動をボールカップ5に付与するバイブレータ61が取り付けられており、少なくともボールカップ5内の吸引状態がOFFのときに振動し、ボールカップ5に取り付けられているボール吸着体52に振動を伝え、半田ボール1の落下を促進するようになっている。
【0025】
ボールカップ5は、ボールカップ5の水平面での移動手段となるX軸駆動機構及びY軸駆動機構を備えており、X軸方向(図4中左右方向)及びY軸方向(図4中上下方向)に移動して、ウエハ2の全面をカバーする。ボールカップ5は、X軸駆動機構の駆動モータ8で回転するボールねじ13に取り付けられたベース部材11によってX軸方向に移動し、Y軸駆動機構の駆動モータ9で回転するボールねじ14に取り付けたベース部材12によってY軸方向に移動する。
【0026】
ボールカップ5の昇降は、Z軸の駆動モータ10により回転するボールねじ15に、ボールカップ5が装着された昇降ベース18を取り付け、ベース部材12のガイドに沿って昇降ベース18を上下動させることにより、ボールカップ5を上下動させる。尚、ボールカップ5の下端とボール配列マスク3の上面とはボール吸着動作時に所定の気体流がえられるような間隙であれば半田ボール1の径より大きくても良い。
【0027】
ボール貯溜トレイ4、4’、24、24’は、ボール配列マスク3の外部側方にベース40を介して配置されている。ボール貯溜トレイ4、4’、24、24’は半田ボール1の回収及び供給に用いられる。ここで、半田ボール1の回収とは、ボールカップ5によりボール配列マスク3上に散乱している半田ボール1を除去した後、該半田ボール1を別の場所に移動させることを意味する。実施例では、図4に示されるように、4個のボール貯溜トレイ4、4’、24、24’が配置されている。各々のボール貯溜トレイ4、4’、24、24’には、半田ボール供給装置7より、ボール供給路71を介して各々異なる半田ボール1が適宜自動補給されている。
【0028】
実施例では、半田ボール1の供給を直接ボールカップ5に行うのではなく、ボール貯溜トレイ4、4’、24、24’へ行うものであるので、ボールカップ5は吸着保持可能な所定の半田ボール1のみをボール貯溜トレイ4、4’、24、24’の何れからか吸着保持するので、ボールカップ5へ直接、半田ボール1を供給するときのように、ボールカップ5のボール吸着体52から半田ボール1が落ちる虞がなく、ボール供給時間の短縮(タクトアップ)に繋がった。
【0029】
勿論、従来例のごとく、ボールカップ5に直接半田ボール1を供給する半田ボール供給装置7を備えても良い。この場合、ボール貯溜トレイ4、4’、24、24’は、半田ボール1を回収する際にのみ用いられる。
【0030】
実施例でのボール貯溜トレイ4、4’、24、24’は、4個配置されているが、それに限定されるものではない。ボール貯溜トレイ4を1個のみ配置する場合には、ベース40に着脱自在に設けられることが好ましい。ボール径の変更の場合やボール配列マスク3の交換の場合に、簡単にボール貯溜トレイ4の交換ができるようにするためである。
【0031】
以下、実施例の動作について説明する。まず、ウエハ2が、ボール搭載部に移送される前工程として、フラックス印刷部にてウエハ2上のボール搭載箇所には予めフラックスが塗布されている。
【0032】
ウエハ2がボール搭載部に移送されると、図1に示されるように、ウエハ載置ステージ6にウエハ2が載置され、該ウエハ2上にボール配列マスク3が配置される。尚、実施例ではボール配列マスク3の貫通孔31の形状によりフラックスがボール配列マスク3に付着しないようにされているので、ボール配列マスク3とウエハ2は接しているが、フラックス付着防止を上下間の間隙で行おうとする場合は両者は接触しない。
【0033】
次に真空切り換え手段としての電磁開閉弁57を開いてボールカップ5内の吸引状態をONにしてから、ボールカップ5を所定の半田ボール1が貯溜されているボール貯溜トレイ4に移動させ、更に所定位置まで下降させる。その後、ボールカップ5内の吸引状態をONにすることによりボールカップ5とボール貯溜トレイ4との間には気体流通路が形成される。この吸引力によりボールカップ5下方に存在するボール貯溜トレイ4内の半田ボール1は、浮上しボール吸着体52に吸着する。この状態が、ボールカップ5の移動可能状態である。吸引状態がOFFの状態では、ボールカップ5を移動させない。
【0034】
ボールカップ5を、ボール配列マスク3上方に移動した後、電磁開閉弁57を閉じてボールカップ5内の吸引状態をOFFにすると共にバイブレータ61を振動させる。吸引が停止すると、ボールカップ5は大気開放されるため、図1に示すように、ボール吸着体52に付着していた半田ボール1が落下し、ボール配列マスク3の貫通孔31に入り込み、ウエハ2に搭載される。貫通孔31への半田ボール1の落とし込み、すなわちウエハ2への搭載を確実なものにするため複数回吸引状態ON(吸引)とOFF(停止)を繰り返すと共に、バイブレータ61は電磁開閉弁57の開閉に合わせて振動の停止と発生を繰り返す。又、ボール吸着体52はボール配列マスク3の上方に配置してあるため、吸着された半田ボール1は位置エネルギを有することになり、半田ボール1がフラックス上に落下したときに電極と密着することになる。
【0035】
尚、上記実施例ではボール吸着体52の吸引状態のOFFにより、大気開放され、半田ボール1はバイブレータ61の振動を受けて落下するものであるが、吸引状態をOFFとした後、吸引通路55を通じて加圧して強制的に半田ボール1を落下させるようにしても良い。
【0036】
搭載完了後、図2に示すように、真空切り換え手段としての電磁開閉弁57を開いて、ボールカップ5内の吸引状態をONにし、再度吸引を行い、吸引状態のボールカップ5をボール配列マスク3上面に沿って移動させる。ウエハ2に搭載された半田ボール1はフラックスと接触して粘着力が生じることにより上昇せず、フラックスに接触していない半田ボール1は全て吸い上げられ、浮上し、ボール吸着体52に吸着することになる。このときのボール吸着体52に吸着された半田ボール1がボール配列マスク3から除去された半田ボール1である。この状態でボールカップ5は、吸引状態をONのまま再び所定の半田ボール1を貯溜しているボール貯溜トレイ4に移動し、不足分の半田ボール1をボール貯溜トレイ4から吸引保持し、次の搭載位置(次のウエハを供給したボール配列マスク3上方位置)に移動する。
【0037】
ボール径変更やボール配列マスク3の取り換え等の段取り換えの際には、半田ボール1を回収する必要があるので、ボール配列マスク3上面から半田ボール1を除去したボールカップ5を、それまで用いられていた半田ボール1が貯溜されているボール貯溜トレイ4上に移動させて、電磁開閉弁57を閉じてボールカップ5内の吸引状態をOFFにして、ボールカップ5が吸着保持している半田ボール1をボール貯溜トレイ4内に落下させる。段取り換え作業が終了した後は、半田ボール供給装置7から新たに搭載されるボール径や材料の半田ボール1をボール供給路71を介して供給されたボール貯溜トレイ24にボールカップ5が移動し、新たな半田ボール1を吸引保持し、搭載動作へ移り、搭載動作を繰り返す。
【0038】
ボール配列マスク3より除去した半田ボール1を一方のボール貯溜トレイ4(回収するボール径や材料の半田ボール1が貯溜されているトレイ)に落下させた後、他のボール貯溜トレイ24(新たに搭載する半田ボール1が貯溜されたトレイ)上にボールカップ5を移動させ、新たな異なる径や材料の半田ボール1を吸着保持して、次の搭載動作に移り、搭載動作を繰り返すので、使用者は、段取り換え作業においてボール配列マスク3を交換するのみで良く、装置運用効率を高めることができる。
【0039】
尚、本実施例ではボールカップ5を除去手段及びボール搭載手段として兼用しているが、該ボールカップ5を除去手段専用とし、これとは別にボール搭載手段を設けることにしても良い。すなわち、除去手段としてのボールカップ5と同じ構造のボールカップをボール搭載手段として用いたり、特開2006−310593号公開特許公報に記載されるような導電性ボールを複数貯溜するボール溜まりを配列マスクに沿って移動させるボール搭載手段を用いたりしても良い。勿論、これらは例示であって、この他のボール搭載手段であって、搭載の原理上配列マスク上に導電性ボールが残存するボール搭載手段であれば良い。このように、別にボール搭載手段を設ければ、ボール搭載手段による搭載と残存ボールの回収が略同一工程で行うことができるため、タクトタイムの短縮を図ることができる。
【符号の説明】
【0040】
1・・・・・・・・・・・・・半田ボール
2・・・・・・・・・・・・・ウエハ
3・・・・・・・・・・・・・ボール配列マスク
4、4’、24、24’・・・・ボール貯溜トレイ
5・・・・・・・・・・・・・ボールカップ
6・・・・・・・・・・・・・ウエハ載置ステージ
7・・・・・・・・・・・・・半田ボール供給装置
11、12・・・・・・・・・ベース部材
8、9、10・・・・・・・・駆動モータ
13、14、15・・・・・・ボールねじ
18・・・・・・・・・・・・昇降ベース
31・・・・・・・・・・・・貫通孔
40・・・・・・・・・・・・ベース
51・・・・・・・・・・・・開口部
52・・・・・・・・・・・・ボール吸着体
53・・・・・・・・・・・・上部空間
54・・・・・・・・・・・・下部空間
55・・・・・・・・・・・・吸引通路
57・・・・・・・・・・・・電磁開閉弁
58・・・・・・・・・・・・レギュレータ
59・・・・・・・・・・・・真空源
60・・・・・・・・・・・・アース
61・・・・・・・・・・・・バイブレータ
71・・・・・・・・・・・・ボール供給路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被搭載物上に所定のパターンで形成されている搭載箇所に合わせて貫通孔が設けられた配列マスクと、
前記配列マスク上方を移動可能に設けられ、該配列マスク上に導電性ボールを供給するボール搭載手段とを備え、
前記ボール搭載手段を前記配列マスク上方に位置させ、前記ボール搭載手段が保持する導電性ボールを前記配列マスク上に供給することにより、前記配列マスクの貫通孔を介して被搭載物の搭載箇所に搭載する導電性ボールの搭載装置において、
前記配列マスク上方を移動可能に設けられ、前記ボール搭載手段により前記配列マスクに供給された導電性ボールのうち、該配列マスク上に残存する導電性ボールを真空源と接続されるケーシングの下面に設けられるボール吸着体に吸着して該配列マスク上から除去する除去手段と、前記配列マスク上方を移動可能とする除去手段の移動手段と、
該移動手段の移動可能な範囲に導電性ボールを貯溜するボール貯溜手段とを設け、
前記除去手段を前記ボール貯溜手段上に移動させ、前記除去手段が除去した導電性ボールを落下させることにより該導電性ボールを回収する
ことを特徴とする導電性ボールの搭載装置。
【請求項2】
上記除去手段を、
上記配列マスク上で上記ケーシングと真空源との接続を解除して、上記ボール吸着体に吸着した上記導電性ボールを前記配列マスクに落下させて上記被搭載物上の搭載箇所に導電性ボールを搭載することによりボール搭載手段と兼用した
ことを特徴とする請求項1記載の導電性ボールの搭載装置。
【請求項3】
上記ボール搭載手段に対し、上記ボール貯溜手段上で上記ケーシングと真空源を接続することにより、前記ボール搭載手段に導電性ボールを吸着させて導電性ボールを供給することを特徴とする請求項1又は2記載の導電性ボールの搭載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−114303(P2011−114303A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−271875(P2009−271875)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000253019)澁谷工業株式会社 (503)
【Fターム(参考)】