説明

少なくとも1つのイッテルビウム系ファイバを有したレーザーを使用する切削方法であって、少なくとも、レーザーソースのパワー、集束ビーム径及びビームのQ値が制御される方法

本発明は、レーザービームを使用して部品を切削する方法であって、レーザービームを発生させるために、1乃至4μmの波長を有する少なくとも1つのイッテルビウム系ファイバを含んだレーザービームの使用を含んだ方法に関する。レーザービームは、100kW未満のパワーと、少なくとも1MW/cm2のパワー密度と、少なくとも0.1mmの集束ビーム径と、10mm.mrad未満のQ値(BPP)とを有するように選択される。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、イッテルビウム系ファイバレーザーソースを使用するレーザー切削方法に関する。
【0002】
CO2レーザーソースを使用して、10.6μmの波長と、現時点では6kWまでのパワーとを持つレーザービームを発生させるレーザー切削が、この産業において広く使用されている。というのは、このタイプのソースは、良好なビーム特性、すなわち良好なQ値(M2、BPPなど)及び良好な空間エネルギー分布(TEM01*)を与えるからである。
【0003】
これらCO2レーザーソースを用いて、例えば、アルミニウム及びその合金、ステンレス鋼、炭素鋼、軟鋼などの金属及びそれらの合金、又は、木材、ボード、セラミックなどの他の非金属材料を切削することができる。
【0004】
しかしながら、達成できる切削速度及びそこから得られる切削の質は、切削すべき材料に依存して、更には、アシストガスの性質、集束ビームの径及び入射レーザーのパワーなどの、採用される切削法パラメータに依存して、大いに変化しやすい。更には、コンタミネーションを避けるべく及びビームの良好な伝播に必要な一定の光学指数の媒体を維持するべく、光路は必ず不活性雰囲気中に保たれねばならない。
【0005】
これら問題を緩和する試みの中で、レーザー切削において、Nd:YAGレーザーデバイスを使用することが提案されている。この場合、ビームを発生させる共振器は、ネオジム(Nd)ロッドである固体の増幅媒体を含んでおり、かくして得られるビームは、次に、光ファイバを介して集束ヘッドへと送られる。
【0006】
しかしながら、この解決策は、産業的な観点からは満足できるものではない。というのは、それは、ビームのQ値(BPP)がレーザー切削に適切でないからだけではなく、ビームの横エネルギー分布がガウシアンではなく、シルクハット(top hat)プロファイルを有し、焦点を越えると、横エネルギー分布がさらにランダムであるために、切削の質及び切削速度の点で芳しくない結果を与えるからである。
【0007】
それ故に、生ずる問題は、上述の欠点及び制限を持たず、且つ、当該厚さに応じて、15乃至20m/分までの速度又はそれよりも高い速度と、良好な切削の質、すなわちバリがなくわずかしか粗さを持たない真っ直ぐな切削面とを達成することができる改善されたレーザー切削方法を、如何にして提供するかにある。
【0008】
それ故に、本発明の解決策は、レーザー切削方法であって、少なくとも1つのイッテルビウム含有ファイバを含んだレーザービーム発生手段を使用して、被加工物を溶融させるレーザービームを発生させ、かくして実際の切削を行う方法である。
【0009】
より正確には、本発明は、レーザービームを用いて被加工物を切削する方法であって、少なくとも1つのイッテルビウム含有ファイバを含み、1乃至4μmの波長を有しているレーザービーム発生手段を使用してレーザービームを発生させる方法に関する。
【0010】
本発明に従うと、レーザービームは、
−100kW未満のパワーと、
−少なくとも1MW/cm2のパワー密度と、
−少なくとも0.1mmの集束ビーム径と、
−10mm.mrad未満のQ値(BPP)と
を有するように選択される。
【0011】
更に、本発明に従うと、レーザービーム発生手段は、レーザービームを発生させるために、増幅媒体とも呼ばれる少なくとも1つの被励起素子(excited element)と協同する少なくとも1つの励起素子(exciter element)、好ましくは複数の励起素子を含んでいる。励起素子は、好ましくは、複数のレーザーダイオードであり、被励起素子は、イッテルビウムコアを持ったシリカファイバであるか、又は、好ましくは、複数のこのようなファイバである。
【0012】
更には、本発明の文脈では、用語「レーザービーム発生手段」及び「共振器」を、区別なく使用する。増幅媒体が、コアがイッテルビウムに基づいた特別な光ファイバのアレイであるので、このタイプのレーザーソースは、通常、「ファイバ」レーザー又は「イッテルビウムファイバ」レーザーソースと呼ばれる。
【0013】
場合に応じて、本発明の方法は、以下の特徴の1つ以上を含み得る。
【0014】
−ファイバは、シリカ被覆されたイッテルビウムドープコアから形成されている;
−イッテルビウム系ファイバが発生させるレーザービームは、1.04乃至5μm、好ましくは1.07乃至1.1μm、より好ましくは1.07μmに等しい波長を有する;
−レーザービームは、0.1乃至40kW、好ましくは0.5乃至15kWのパワーを有する;
−レーザービームは、連続又はパルスであり、好ましくは連続である;
−切削速度は、0.1乃至20m/分、好ましくは1乃至15m/分である;
−レーザービーム用のアシストガスは、窒素、ヘリウム、アルゴン、酸素、CO2及びそれらの混合物から選択され、任意に、H2及びCH4から選択される1種以上の追加の化合物も含有する;
−より一般的には、アシストガスの圧力は、約0.1bar乃至25barであり、切削すべき厚さに応じて選択される;
−ガス注入オリフィスの径は、0.5乃至5mm、典型的には1乃至3mmである;
−レーザーのQ値(BPP)は、1乃至8mm.mrad、好ましくは2乃至6mm.mradである;
−レーザービームは、1.5乃至20MW/cm2のパワー密度を有する;
−集束ビーム径は、0.1mm乃至0.50mm、好ましくは0.13乃至0.40mmである;
−レーザービームは、1乃至10mm、好ましくは2乃至7mmのローリー(Raleigh)長(Zr)を有する;
−ビームは、0.25°乃至5°の開口角(θ)と、集束レーザービームの径(2W0)を金属シート又はプレートの厚さ(E)で割ることによって定義される角度に対応した1.25°乃至8°の角度(α)とで使用され、角度の和(α+θ)は1.5°乃至8°である;及び
−切削すべき被加工物は、0.25乃至30mm、好ましくは0.40乃至20mmの厚さを有する。
【0015】
実際、切削プロセスにおいて効力を発揮するレーザー照射の主な特性は、レーザーの波長、ビームのQ値(M2、K、BPP)、ソース出口で測定されるビームの径、レーザーの入射パワー及び切削すべき材料の表面近傍にレーザーを集束させる方法である。
【0016】
イッテルビウム「ファイバ」レーザーソースの波長は、概して、Nd:YAGレーザーのそれに近い。即ち、約1.07μmである。
【0017】
一般に、このタイプのイッテルビウムファイバレーザーソースについて、ビームの性質を特徴付けるのに、BPP(ビームパラメータ積(Beam Parameter Product))が使用される。BPPは、ビームウェストの位置でのビーム径とその広がり角との積として定義される。BPPは、mm.mrad.で表される。BPPが小さいほど、ビームの質はより良好である。
【0018】
産業的観点から、これらイッテルビウムファイバレーザーソースは、良好なビームの質を維持しながら、光ファイバを介して、作業領域の近くにある集束システムに対して直角に伝播されるという利点を有する。それ故に、ソースの出口で得られるビームの径は、それを運ぶ光ファイバの有効径に等しい。
【0019】
これらビームのパワーレベル及びQ値は、特に切削速度及び切削の質の点で、このレーザー切削プロセスにとって満足できるものである。このタイプのソースを用いて得られるパワーレベルは、100W乃至40kWであり、それらのQ値(BPP)は、0.3mm.mrad.乃至15mm.mrad.において変化する。更には、伝播用の光ファイバの径は、それが送らねばならないレザーパワーに応じて変化する。パワーが高いほど、ファイバの径は大きい。
【0020】
従って、例えば、2kWのパワーに対しては、使用されるファイバは、50μmの径と2mm.mrad.のBPPとを有するであろうし、4kWに対しては、その径は100μmであり、そのBPPは4mm.mrad.であろう。
【0021】
更に、使用されるソースのタイプに関わらず、ソースから出力されるレーザービームは、レンズ又は特別な光学系、例えば複数の鏡などの集束手段によって集束されねばならない。使用されるレンズの性質に応じて、集束ビームの特性が変化し、結果として、レーザー切削の性能が変更される。レンズ及びビーム集束の実行についての選択は、当業者の一般知識の一部を成している。
【0022】
実際面では、ファイバレーザーソースのBPPは、レーザービームを発生させるソースに含まれている基本繊維の数を変更することによって変化させられ得る。これは、基本繊維の各々が、一般に、約0.3mm.mrad.のBPPを有する単一モード(mono-mode)のビームを与えるからである。結果として、繊維の数及びそれらの「バンドル」され方が、様々なBPP値を与える。次に、これら基本繊維レーザーは、様々な手段により、伝播用の光ファイバ内に入射させられる。この伝播用光ファイバの径が大きいほど、出力ビームのBPPは高い。従って、所定のパワーに対して、かなりの広い範囲に亘ってBPPを変化させることができ、それによって、所望のBPP、即ち、10mm.mrad.未満、好ましくは1乃至8mm.mrad.、より好ましくは2乃至6mm.mrad.の本発明に従うBPPを選択することができる。
【0023】
このビームは、一般的に、切削すべき材料上に、2つの光学レンズを使用して集束させられる。これらレンズの特性は、所望の径のフォーカルスポット、即ち、少なくとも0.1mmの集束ビーム径を被加工物上に得るように、当業者によって経験的に決定される。この径は、一般的に、伝播用ファイバの出口の径と、選択された焦点距離と、ファイバの出口でのBPPとに依存する。
【0024】
最終的に、平均パワー密度は、レーザービームのパワーの、このレーザービームを用いて得られるフォーカルスポットの面積に対する比であり、それ故に、フォーカルスポットの径に依存する。これらパラメータを決定することは、当業者にとって特に難しいことではない。
【0025】
集束レーザービームが、常に、以下のように定義される開口角(2θ)を持つという結果になる。
【0026】
tan(θ) = 1/2 D/F
ここで、図2に図式的に示されているように、Dはレンズの表面での入射ビームの径であり、Fはその焦点距離である。
【0027】
レーザー切削プロセスの性能は、材料によるレーザーエネルギーの吸収に直接依存する。この吸収は、切削すべき材料の性質と、レーザービームの特性,特には、上で説明したように波長であるが、ビームと切削すべき材料との間の入射角及びその偏り(polarisation)でもある,とに依存する。
【0028】
例えば、図5は、入射角と偏りとに依存する、CO2レーザービーム及びNd:YAGレーザービームの吸収のばらつきを示しており、これは、F. Dausinger(Stuttgart University)、“Laser with different wavelengths − implication for various applications”、ECLAT 90、 Vol. 1、3rd Conference on Laser Treatment of Materials、 p. 1-14に説明されている。
【0029】
Nd:YAGレーザーの1.06μmという波長に非常に近いイッテルビウムファイバレーザーの1.07μmという波長は、Nd:YAGと同様の最大エネルギー吸収を示唆するが、CO2レーザーとは入射角が異なる。
【0030】
切削プロセスの最中、「切削端面」('front avant' de decoupe)と呼ばれる定常境界領域が、固体金属と液体金属との間に確立される。確立される端面は、切削の長さ全体に亘って変化しない角度αとともに、ビームの進行の速度と、その特性とに依存する。
【0031】
図3に示された最大角αは、選択された最大切削速度における切削の最中に溶融金属の端面が為す角に対応した理論量として、
tan(α) = 2W0 / E
と定義され、ここで、2W0は集束ビームのウェストに対応し、Eは切削すべき被加工物の厚さに対応する。
【0032】
所定のレーザービームについては、切削すべき金属シート又はプレートの厚さが大きいほど、角度αは小さくなる。所定の厚さの切削すべき材料については、フォーカルスポットが大きいほど、角度αは大きくなる。
【0033】
それ故に、端面に対するビームの最大入射角は、角度(α+θ)によって定義される。この角度は、いわば、レーザービームのその中心から最も遠い光線が切削端面に対してなす角度に対応する。
【0034】
切削プロセスにおける他の重要な側面は、大きなばらつきなしに、レーザーエネルギーを、材料の厚さの芯部内に分布させる能力である。ローリー長、即ち被写界深度(profondeur de champ)は、ビーム径が5%を超えて増加しない、ビームの伝播軸に沿ったウェストからの距離である。
【0035】
この領域内ではエネルギー分布が著しく変化することがないことと、この値が切削すべき材料の厚さに関連するに違いないこととが考えられる。
【0036】
ローリー距離Zrは、以下の等式によって、ビームのQ値であるBPPと関連付けられ得る。
【0037】
Zr = W02 / BPP
ここで、W0は、ウェストの位置でのビームの径である。
【0038】
それ故に、切削方法を改善することが所望される場合には、Q値を、それゆえ、ローリー長を考慮に入れることが最も重要である。
【0039】
従って、切削プロセスを改善するのを望むべく、集束レーザービームの径φを考慮に入れることも必要であることが理解されるであろう。というのは、このパラメータは、角度αに対して、そして結果的には和α+θによるビームの吸収に対して直接的な影響を有しているからである。
【0040】
この点から、これら様々なパラメータを何よりも特に考慮に入れて、以下に述べられる比較試験が、特には以下の表に挙げられるパラメータ及び条件を採用して行われた。
【0041】
これら試験を通じて、レーザービーム3を使用してステンレス鋼被加工物10を切削するのに、図1に模式的に示された装置が使用された。この装置は、波長が1.07μmであるレーザービーム3を発生させるイッテルビウムドープコアを有したシリカファイバを具備した共振器2又はレーザービーム発生手段を備えた2kWのレーザーソース1を具備している。
【0042】
ビーム3は、場合に応じて50μm又は100μmの径を持つ石英ガラスからなる光ファイバなどのビーム搬送手段4を通して、ビーム3と被加工物10との間の相互作用が起こる領域11まで伝播し、そこで、このビームが、切削すべき被加工物に当たり、前記被加工物を構成する材料を溶融させ、端面の移動によって切溝を漸次形成する。
【0043】
このファイバ4を出ると、レーザービーム3は、特定の光学的特性と、当該ファイバ径に応じて、それぞれ、2又は4.2mm.mrad(±0.2mm.mrad)であるQ値(BPP)とを有する。次に、ビーム3は、ファイバから出て行くビームの広がりを制限し且つレーザービームを平行にするように被覆された石英ガラスからなるコリメーションダブレットを備えた光学コリメータ5を使用して平行化される。
【0044】
図2及び図3に概略的に示された原理に従って、次に、平行ビーム3は、以下の表に挙げられた5mm乃至7.5mmの焦点距離を有する被覆石英ガラスレンズ6によって、厚さがEの切削すべき被加工物10の上に又はその中へと集束される。被加工物10に当たる前に、ビーム3はレーザーヘッド5を軸方向に通り抜ける。レーザーヘッド5は、切削すべき被加工物10と対向して位置した軸方向出口オリフィス8を有したノズル7を備えており、ビーム3及びアシストガスが前記オリフィスを通る。ノズルのオリフィスは、0.5mm乃至5mm、好ましくは1mm乃至3mmであり得る。
【0045】
レーザーヘッド5自身は、ガスインレット9を介して、アシストガス、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム若しくはこれらガスのうちの幾つかからなる混合物などの不活性ガスか、又は、例えば酸素などの活性ガスか、又は活性ガス/不活性ガスの混合物が供給され、使用すべきガスの選択は、切削すべき材料に依存する。
【0046】
被加工物が所望の切削経路に沿ってレーザーヘッド5に対して相対移動するとき、加圧アシストガスが、被加工物10に形成された切溝12から溶融金属を除去するのに使用される。被加工物を定置し、切削ヘッドを移動させるといった逆の解決策は、同様の結果を与える。
【0047】
他のパラメータ(Zr、BPP、角度など)の値が、以下の表に挙げられている。
【表1】

【0048】
切削試験は、1.5mm乃至6mmの厚さを有したステンレス鋼被加工物に対して行われた。
【0049】
使用されたガスは窒素であり、これが、1.5及び2mmの厚さ用の1.5mmのオリフィスと、4及び6mmの厚さ用の2mm径のオリフィスとを有したレーザー切削ノズルを通して、0.6乃至25barの様々な圧力で、ビームと被加工物とが相互作用する領域へと注入された。
【0050】
得られた結果は、切削の質の点で或る良好な結果を有しており、図4にプロットされている。得られた結果についての点を超えた範囲を補外した曲線は、y軸にプロットされた角度の和(α+θ)と、x軸にプロットされた切削すべき被加工物の厚さ(E)との間に密接な関係があることを示していることが分かり得る。
【0051】
言い換えると、得られた結果は、以下の条件のうちの全て又は幾つかが満たされた場合のみ、1.07μmの波長を持つイッテルビウム「ファイバ」タイプのレーザービームソースを使用する切削が満足できるものであることを示している。
【0052】
−ビームのパワーは、1乃至100kWである;
−集束パワー密度は、少なくとも1MW/cm2、好ましくは1MW/cm2乃至100MW/cm2、有利には少なくとも3MW/cm2か又は少なくとも3.2MW/cm2である;
−集束レーザービームの径(φ)は、少なくとも0.1mm、好ましくは0.15乃至0.3mmである;
−Q値(BPP)は、10mm.mrad未満、好ましくは1.5乃至6mm.mradである;
−角度の和(α+θ)は、以下の変化曲線に従わなければならず、即ち、1mm乃至15mmの厚さを持つプレートについては、角度は1°乃至8°である;
−ローリー長Zrは、0.1mm乃至40mmであり、Zrの値は、有利には、切削すべき金属シート又はプレートの厚さEの少なくとも半分に対応して選択される。
【0053】
従って、一例として、バリのある切削を提供した、表に示す最後の2つのパラメータの組が挙げられ得る。分析から、それらは上述の基準を満たしておらず、特に、角度(α+θ)と切削厚との間の対応がなく、パワー密度が低過ぎることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】記載なし。
【図2】記載なし。
【図3】記載なし。
【図4】記載なし。
【図5】記載なし。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザービームを使用して被加工物を切削する方法であって、少なくとも1つのイッテルビウム含有ファイバを含み、1乃至4μmの波長を有しているレーザービーム発生手段を使用してレーザービームを発生させ、前記レーザービームが、
−100kW未満のパワーと、
−少なくとも1MW/cm2のパワー密度と、
−少なくとも0.1mmの集束ビーム径と、
−10mm.mrad未満のQ値(BPP)と
を有するように選択されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、前記ファイバは、シリカ被覆されたイッテルビウムドープコアから形成されていることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の方法であって、前記イッテルビウム系ファイバが発生させるレーザービームは、1.04乃至3μm、好ましくは1.07μmの波長を有することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項記載の方法であって、前記レーザーの前記Q値(BPP)は、1乃至8mm.mrad、好ましくは2乃至6m.mradであることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項記載の方法であって、前記レーザービームは、0.1乃至40kW、好ましくは0.5乃至15kWのパワーを有することを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項記載の方法であって、前記レーザービームは、1.5乃至20MW/cm2のパワー密度を有することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項記載の方法であって、前記集束ビーム径は、0.1mm乃至0.50mm、好ましくは0.13乃至0.40mmであることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1項記載の方法であって、前記レーザービームは、1乃至10mm、好ましくは2乃至7mmのローリー長(Zr)を有することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか1項記載の方法であって、前記ビームは、0.25°乃至5°の開口角(θ)と、前記集束レーザービームの径(2W0)を金属シート又はプレートの厚さ(E)で割ることによって定義される角度に対応した1.25°乃至8°の角度(α)とで使用され、前記角度の和(α+θ)が1.5°乃至8°であることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか1項記載の方法であって、前記レーザービーム用のアシストガスは、窒素、ヘリウム、アルゴン、酸素、CO2及びこれらの混合物から選択され、任意に、H2及びCH4から選択される1種以上の追加の化合物も含有することを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか1項記載の方法であって、切削すべき前記被加工物は、0.25乃至30mm、好ましくは0.40乃至20mmの厚さを有していることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−525189(P2009−525189A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552854(P2008−552854)
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【国際出願番号】PCT/FR2007/050673
【国際公開番号】WO2007/088295
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(591036572)レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード (438)
【出願人】(506390328)エール・リキード・ウェルディング・フランス (11)
【Fターム(参考)】