説明

尾灯装置

【課題】大型化を避けかつ簡単な構成によって、テールライトとライセンスライトとを一体に形成した尾灯装置を提供する。
【解決手段】テールライトとライセンスライトとを一体に構成した尾灯装置において、テールライト用LED66およびライセンスライト用LED67(以下、LED66,67)が、それぞれの照射方向を車体後方側に向けて配設された平板状の基板64と、LED67の照射光を、ライセンスプレート18を照射するように車体下方に向けて反射するライセンスライト用リフレクタ73(以下、リフレクタ73)とを具備する。リフレクタ73は、リフレクタ部材70に一体に形成される。基板64の上方側にLED66を配設すると共に、その下方側にLED67を配設する。リフレクタ73は、両LED66,67の間を上下に区画し、かつ基板64からテールレンズ63まで延出するように形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尾灯装置に係り、特に、簡単な構成によって大型化を避けつつ、テールライトとライセンスライトとを一体に形成した尾灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の発光ダイオード(LED)をテールライトの発光源とする尾灯装置が知られている。特許文献1には、階段状に形成された基板のそれぞれの段に発光ダイオードを取り付けることで、テールレンズの照射面を車体後方側に大きく傾けて側面視におけるシャープな外観を実現した尾灯装置が開示されている。また、自動二輪車においては、尾灯装置の近傍にライセンスプレート(ナンバープレート)を照射するためのライセンスライトが設けられることが多く、特許文献1に開示される車両においても、前記尾灯装置の下方に独立して設けられている。
【特許文献1】特許第4005377号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記したようなライセンスライトは、構造の簡素化やデザイン性の観点から、テールライトと一体に形成するのが好ましい場合がある。しかしながら、通常、ライセンスプレートはテールライトの下方に取り付けられるので、尾灯装置の光源に指向性が強い発光ダイオードを使用する場合には、テールライト用の光源とライセンスライト用の光源とを異なる方向に向けて配設する必要が生じる。これにより、発光ダイオードを取り付ける基板の形状が複雑になると、尾灯装置の大型化やコストの増加を招いてしまうという課題があった。
【0004】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、簡単な構成によって大型化を避けつつ、テールライトとライセンスライトとを一体に形成した尾灯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、本発明は、車体後方を照射するテールライトと、車体後部に取り付けられるライセンスプレートを照射するライセンスライトとを一体に構成した尾灯装置において、前記テールライト用の発光ダイオードおよび前記ライセンスライト用の発光ダイオードが、それぞれの照射方向を車体後方側に向けて配設される基板と、前記ライセンスライト用の発光ダイオードの照射光を、前記ライセンスプレートを照射するように車体下方に向けて反射するリフレクタとを具備した点に第1の特徴がある。
【0006】
また、前記基板が単一のもので構成されている点に第2の特徴がある。
【0007】
また、前記基板およびリフレクタを収容するハウジングと、前記ハウジングの車体後方側に取り付けられるテールレンズとを備え、前記基板の上方側に前記テールライト用の発光ダイオードが配設され、前記基板の下方側に前記ライセンスライト用の発光ダイオードが配設され、前記リフレクタは、前記テールライト用の発光ダイオードと前記ライセンスライト用の発光ダイオードとの間を上下に区画すると共に、前記基板から前記テールレンズにかけて車体後方側に配置されている点に第3の特徴がある。
【0008】
また、前記テールライト用の発光ダイオードの照射光を前記テールレンズに導く導光部材を備え、前記導光部材は、車体前後方向に沿う透過性の板状部材であり、その入射端面が前記テールライト用の発光ダイオードに近接するように配置されている点に第4の特徴がある。
【0009】
また、前記導光部材が複数設けられており、そのうちの少なくとも1つは、前記リフレクタの形状に沿って後方下方に延びて、少なくとも前記ライセンスライト用の発光ダイオードの高さまで延設されている点に第5の特徴がある。
【0010】
また、前記導光部材は、前記テールレンズと一体に形成されている点に第6の特徴がある。
【0011】
また、前記リフレクタは、前記テールライト用の発光ダイオードの照射光の通し孔が設けられた平板部と一体に形成され、前記平板部が前記基板と略平行に位置するように前記基板に取り付けられている点に第6の特徴がある。
【0012】
また、前記通し孔の車体後方側の周囲に、前記テールライト用の発光ダイオードの照射光を前記導光部材の入射端面に集光するための凹部が形成されている点に第7の特徴がある。
【0013】
さらに、前記テールライト用の発光ダイオードは赤色とされ、前記ライセンスライト用の発光ダイオードは白色とされている点に第9の特徴がある。
【発明の効果】
【0014】
第1の特徴によれば、テールライト用の発光ダイオードおよびライセンスライト用の発光ダイオードが、それぞれの照射方向を車体後方側に向けて配設される基板と、ライセンスライト用の発光ダイオードの照射光を、ライセンスプレートを照射するように車体下方に向けて反射するリフレクタとを具備したので、テールライト用の発光ダイオードとライセンスライト用の発光ダイオードとを、それぞれの照射方向に向けて配置する必要がなくなる。したがって、基板を複雑な形状とすることなく、平坦面で形成して簡素化することができ、簡単な構成によってテールライトおよびライセンスライトを一体に構成した尾灯装置を得ることができる。また、尾灯装置の小型化およびコストの低減が可能となる。
【0015】
第2の特徴によれば、基板が単一のもので構成されているので、尾灯装置の部品点数のを低減が可能となる。
【0016】
第3の特徴によれば、基板の上方側にテールライト用の発光ダイオードが配設され、基板の下方側にライセンスライト用の発光ダイオードが配設され、リフレクタは、テールライト用の発光ダイオードとライセンスライト用の発光ダイオードとの間を上下に区画すると共に、基板からテールレンズにかけて車体後方側に配置されているので、1つのリフレクタによって、ライセンスライト用の発光ダイオードの照射光のみを車体下方に向けて反射させることが容易となる。また、リフレクタを配置することで、テールライト用の発光ダイオードの照射光とライセンスライト用の発光ダイオードの照射光との干渉が防止される。
【0017】
第4の特徴によれば、導光部材は車体前後方向に沿う光透過性の板状部材であり、その入射端面がテールライト用の発光ダイオードに近接するように配置されているので、該発光ダイオードの照射光が導光部材を通ってテールレンズまで導かれる。したがって、ライセンスライト用のリフレクタが存在するためにテールライト用の発光ダイオードとテールレンズの壁面との距離が長くなる場合でも、この発光ダイオードの照射光をテールレンズまで直接導いて被視認性を高めることができる。また、テールライトの点灯時には、導光部材の断面形状の相似形でテールレンズが光るので、導光部材によってテールライト点灯時の見え方のデザインに自由度を与えることが可能となる。
【0018】
第5の特徴によれば、導光部材のうちの少なくとも1つは、リフレクタの形状に沿って後方下方に延びて、少なくともライセンスライト用の発光ダイオードの高さまで延設されているので、ライセンスライト用のリフレクタが存在する場合でも、尾灯装置を大型化することなくテールライトの照射範囲を車体下方に拡大することが可能となる。
【0019】
第6の特徴によれば、導光部材はテールレンズと一体に形成されているので、テールライト用の発光ダイオードの照射光が導光部材からテールレンズに直接導かれ、光のムラが少なくなる。また、部品点数を低減することができる。
【0020】
第7の特徴によれば、リフレクタは、テールライト用の発光ダイオードの照射光の通し孔が設けられた平板部と一体に形成され、平板部が基板と略平行に位置するように基板に取り付けられているので、平板部と基板との結合が容易となり、平板部を基板に取り付けることでリフレクタを所定の位置に固定することができる。
【0021】
第8の特徴によれば、通し孔の車体後方側の周囲に、テールライト用の発光ダイオードの照射光を導光部材の入射端面に集光するための凹部が形成されているので、テールライト用の発光ダイオードの照射光を、導光部材の入射端面に効率よく導くことが可能となる。
【0022】
第9の特徴によれば、テールライト用の発光ダイオードは赤色とされ、ライセンスライト用の発光ダイオードは白色とされているので、同一の基板に異なる色の発光ダイオードを配設して、テールライトを赤色で発光させると共にライセンスライトを白色で発光させることができる。これにより、テールレンズを着色する必要がなくなる。灯室内は、リフレクタによって区画されているので、テールライトおよびライセンスライト各々への光漏れを防ぐことができる。したがって、発光色の異なるLEDを用いた場合であっても、平坦面の同一基板上に共存させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る尾灯装置が適用された自動二輪車1の側面図である。車体フレーム2の前方側には、不図示のステアリングステムを回転可能に軸支するヘッドパイプ5が取り付けられている。前記ステアリングステムには、左右一対のフロントフォーク4および操向ハンドル7が支持されている。フロントフォーク4の下端部には、前輪WFが回転自在に軸支されており、その上部にはフロントフェンダ6が配設されている。フロントフォーク4の車体前方には、ヘッドライト9および左右一対のウインカ装置20が取り付けられ、その上方にメータユニット8が設けられている。
【0024】
車体フレーム2には、動力源としてのエンジン3が取り付けられ、該エンジン3の上部に燃料タンク10が配設されている。車体フレーム2の後方下部には、駆動輪としての後輪WRを回転自在に軸支するスイングアーム12が揺動自在に取り付けられている。燃料タンク10の車体後方には、シート11およびリヤフェンダ13が設けられている。シート11の後端部近傍には左右一対のウインカ装置20が取り付けられ、リヤフェンダ13には、尾灯装置としてのテールライトユニット60が取り付けられている。
【0025】
図2は、自動二輪車1の車体後方側の拡大斜視図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。後部側のウインカ装置20は、シート11に沿って車体後方に延びるように形成されたリヤグリップ17の後方端部に取り付けられている。ウインカ装置20は、濃色の硬質樹脂等で形成されたハウジング21と、ウインカバルブの照射光を透過するレンズ25を有する。本実施形態では、車体前後の4箇所に同一のウインカ装置20を適用している。テールライトユニット60の下方には、ライセンスプレート(ナンバープレート)18が取り付けられる。本実施形態に係るテールライトユニット60は、赤色光によってポジション灯およびブレーキ灯として機能するテールライトと、白色光によってライセンスプレート18を上方から照射するライセンスライトとを一体にして構成されている。
【0026】
図3は、テールライトユニット60を車体後方側から見た正面図である。また、図4は図3のA−A線断面図であり、図5は図3のB−B線断面図である。さらに、図6は、リフレクタ部材70の斜視図である。なお、ライセンスプレート18を取り付けるための基部は、ハウジング62に対して着脱可能に構成されており、図3以降の図ではその記載を省略している。
【0027】
テールライトユニット60は、濃色の樹脂等で形成されたハウジング62の内部に、各光源を取り付けるための基板64およびリフレクタ部材70を収納し、車体後方側からテールレンズ63を被せた構成とされている。本実施形態では、テールレンズ63を無色透明の樹脂等で形成し、その車体後方側に赤色透明の樹脂等で形成したレンズカバー61が被せられている。これにより、テールライト用の光源が白色であっても、車体後方側へのテールライトの照射光を赤色とすることができる。なお、図5に示すように、ハウジング62には、各光源に電力を供給するハーネス68が接続され、また、ハウジング62の下部には、前記基部を固定するためのネジ孔62aが設けられている。
【0028】
平板状の基板64は、車体上下方向に沿ってネジ81でハウジング62に固定されている。基板64には、テールライト用の光源およびライセンスライト用の光源が、同一平面上に配設されている。この光源は、すべて白色の発光ダイオード(以下、LED)とされており、図7に示すように、基板64の上方側に計10個のテールライト用LED66が配設され、基板64の下方側に3個のライセンスライト用LED67が配設されている。すべてのLEDの照射方向は車体後方側に向けられており、テールライト用LED66は、円柱状の台座65を介して基板64に取り付けられている。
【0029】
リフレクタ部材70は、ネジ80によって基板64に取り付けられている。このリフレクタ部材70は、図5,6に示すように、基板64に沿って配設される平板部77と、ライセンスライト用LED67の照射光を前記ライセンスプレート18(図2参照)に向けて反射するためのリフレクタとしてのライセンスライト用リフレクタ73とを有している。このライセンスライト用リフレクタ73は、テールライト用LED66とライセンスライト用LED67とを上下に区画するように、基板64に近接した位置から車体後方下方に向けてテールレンズ63まで延設されている。また、ライセンスライト用リフレクタ73の後端延出部73dは、テールレンズ63に近接するように形成されている。ライセンスライト用リフレクタ73の下側の面には、反射面73aが形成されており、これにより、ライセンスライト用LED67の照射光が車体下方側に反射される。そして、この反射光が、テールレンズ63に一体に形成された透過部63jを透過して前記ライセンスプレート18を照射する。
【0030】
上記したような構成によれば、平板状の単一の基板64に、テールライト用LED66およびライセンスライト用LED67を混在して配設しながら、テールライト用LED66によって後方側を照射し、かつライセンスライト用LED67によってテールライトユニット60の下方に配設されたライセンスプレート18を照射することができる。また、ライセンスライト用リフレクタ73が、上下のLEDを区画するように配置されることで、テールライト用LED66の照射光とライセンスライト用LED67の照射光とが干渉することが防止される。
【0031】
なお、リフレクタ部材70は樹脂等で形成することができ、反射面73aは金属蒸着やメッキ加工等によって形成される。また、反射面の形成加工は、リフレクタ部材70の全ての面に施してもよい。さらに、反射面73aは、段差や凹凸を設けたり、湾曲面を使用する等、ライセンスライト用LED67の照射光をライセンスプレート18に向けて効率よく反射できる形状にすることが可能である。
【0032】
リフレクタ部材70の平板部77には、テールライト用LED66の照射光を車体後方側へ通す通し孔74が設けられている。通し孔74の周囲には、テールライト用LED66の照射光を集光するための凹部75が形成されている。凹部75は、通し孔75が略半円形状の底部に位置するように形成され、テールライト用LED66の照射光が、導光部材(後述)の車体前方側の入射端面に効率よく当たるように構成されている。
【0033】
図3,4,5を参照して、導光部材63a〜63hは、テールレンズ63の内壁面から車体前方側に立設するように形成された板状の部材からなる。導光部材63a〜63hは、テールライト用LED66の配置と重なるように形成されており(図7の破線部参照)、その車体前方側の入射端面は、テールライト用LED66および平板部77に近接して配置されている。そして、テールライト用LED66が発光すると、その照射光が導光部材63a〜63hを透過して、テールレンズ63の後壁面まで導かれる。このとき、車体後方側からは、導光部材63a〜63hの後端部分、すなわち、破線で示す略くさび形の部分が強く発光し、放射状に並べられた8個のくさび形が強調されて外観されることとなる。なお、その他の部分は、導光部材63a〜63hの後端部分よりやや弱く発光して見えるので、メリハリのある外観を得ることができる。なお、テールレンズと導光部材は、別体式とすることも可能である。
【0034】
また、図5を参照して、導光部材63d,63e,63f、すなわち、車体下方側の3つの導光部材は、ライセンスライト用リフレクタ73の形状に沿って後方下方に延びて、ライセンスライト用LED67の高さより少し低い位置まで延設されている。これにより、テールライトの照射範囲が下方に拡大されて、テールライト用LED66およびライセンスライト用LED67を単一の基板に配設しながら、テールレンズ63の上下寸法とほぼ同等の照射範囲を確保することが可能となる。
【0035】
図6を参照して、リフレクタ部材70の平板部77の車幅方向左右には、サイドリフレクタ71が設けられている。また、平板部77の車体後方側には、前記導光部材の形状に沿って湾曲した区画板72が立設している。この区画板72は、10個のテールライト用LED66のうちの車幅方向左右の2つを覆うように形成されており、該2つのLED66の照射光は、区画板72の裏面側の反射面72b(図4参照)で反射して、前記サイドリフレクタ71に導かれた後に、車体後方側へ照射される。また、区画板72の表面側、すなわち、車体後方側の反射面72aは、導光部材の側端面から外方に漏れる光を導光部材側へ再び反射する機能を有する。
【0036】
ライセンスライト用リフレクタ73は、前記したように、主板73bの裏面側に形成された反射面73a(図5参照)によって、ライセンスライト用LED67の照射光を下方に向けて反射するように構成されている。この主板73の車幅方向左右には側板73cが設けられている。この側板73cは、ライセンスライト用LED67の照射光とテールライト用LED66の照射光とを車幅方向で区画する機能を有する。
【0037】
図7は、ハウジング62に基板64のみを取り付けた状態の正面図である。また、図8は、基板66の上からリフレクタ部材70を取り付けた状態の正面図である。図中の破線部は、図3と同様に、テールレンズ63の後端面と接する位置での導光部材63a〜63hの断面形状を示しており、テールライト用LED66と導光部材とが車体前後方向で重なるように配置されていることがわかる。また、基板64は長方形の平板状部材であるため、両LED66,67の取り付け作業や、ハウジング62への組み付け作業が容易となる。この基板64にリフレクタ部材70を取り付けると、テールライト用LED66の照射光は、導光部材63a〜63hを透過して車体後方側へ導かれるものと、区画板72およびサイドリフレクタ71で反射されて車体後方側へ導かれるものに分けられる。そして、前記したように、ライセンスライト用LED67の照射光は、ライセンスライト用リフレクタ73によって車体下方に導かれることとなる。
【0038】
上記したように、本発明に係るテールライトユニットによれば、テールライト用LEDおよびライセンスライト用LEDを、それぞれの照射方向を車体後方側に向けて基板の同一平面上に配設し、ライセンスライト用LEDの照射光をライセンスプレートを照射するように車体下方に向けて反射するリフレクタを具備したので、テールライト用の光源とライセンスライト用の光源とを、それぞれの照射方向に向けて配置する必要がなくなり、基板を複雑な形状とすることなく、簡単な構成によってテールライトおよびライセンスライトを一体に構成した尾灯装置を得ることができる。これにより、尾灯装置の小型化およびコストの低減が可能となる。
【0039】
なお、ハウジング、テールレンズ、レンズカバー、基板、リフレクタ部材の形状や材質、ライセンスライト用リフレクタ、導光部材、平板部の凹部の構成、テールライト用LEDおよびライセンスライト用LEDの配置等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、白色のテールライト用LEDを使用すると共にテールレンズを無色透明とし、レンズカバーを赤色透明とすることで赤色光を得ていたが、テールライト用LEDやテールレンズを赤色とする構成であってもよい。また、導光部材やライセンスライト用の透過部をテールレンズと別部品としたり、レンズカバーを廃した構成としてもよい。さらに、サイドリフレクタの車体後方側の面にテールライト用LEDを配置することもできる。本発明に係るテールライトユニット(尾灯装置)は、自動二輪車に限られず、三輪車や四輪車等に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る尾灯装置が適用された自動二輪車の側面図である。
【図2】自動二輪車の車体後方側の拡大斜視図である。
【図3】テールライトユニットを車体後方側から見た正面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】リフレクタ部材の斜視図である。
【図7】ハウジングに基板のみを取り付けた状態の正面図である。
【図8】基板の上からリフレクタ部材を取り付けた状態の正面図である。
【符号の説明】
【0041】
1…自動二輪車、11…シート、13…リヤフェンダ、18…ライセンスプレート、60…テールライトユニット(尾灯装置)、61…レンズカバー、62…ハウジング、63…テールレンズ、63a〜63h…導光部材、63j…透過部、64…基板、66…テールライト用LED、67…ライセンスライト用LED、70…リフレクタ部材、71…サイドリフレクタ、73…ライセンスライト用リフレクタ(リフレクタ)、74…通し孔、75…凹部、77…平板部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体後方を照射するテールライトと、車体後部に取り付けられるライセンスプレートを照射するライセンスライトとを一体に構成した尾灯装置において、
前記テールライト用の発光ダイオードおよび前記ライセンスライト用の発光ダイオードが、それぞれの照射方向を車体後方側に向けて配設される基板と、
前記ライセンスライト用の発光ダイオードの照射光を、前記ライセンスプレートを照射するように車体下方に向けて反射するリフレクタとを具備したことを特徴とする尾灯装置。
【請求項2】
前記基板が単一のもので構成されていることを特徴とする請求項1に記載の尾灯装置。
【請求項3】
前記基板およびリフレクタを収容するハウジングと、
前記ハウジングの車体後方側に取り付けられるテールレンズとを備え、
前記基板の上方側に前記テールライト用の発光ダイオードが配設され、
前記基板の下方側に前記ライセンスライト用の発光ダイオードが配設され、
前記リフレクタは、前記テールライト用の発光ダイオードと前記ライセンスライト用の発光ダイオードとの間を上下に区画すると共に、前記基板から前記テールレンズにかけて車体後方側に向けて配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の尾灯装置。
【請求項4】
前記テールライト用の発光ダイオードの照射光を前記テールレンズに導く導光部材を備え、
前記導光部材は、車体前後方向に沿う透過性の板状部材であり、その入射端面が前記テールライト用の発光ダイオードに近接するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の尾灯装置。
【請求項5】
前記導光部材が複数設けられており、そのうちの少なくとも1つは、前記リフレクタの形状に沿って後方下方に延びて、少なくとも前記ライセンスライト用の発光ダイオードの高さまで延設されていることを特徴とする請求項4に記載の尾灯装置。
【請求項6】
前記導光部材は、前記テールレンズと一体に形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の尾灯装置。
【請求項7】
前記リフレクタは、前記テールライト用の発光ダイオードの照射光の通し孔が設けられた平板部と一体に形成され、前記平板部が前記基板と略平行に位置するように前記基板に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の尾灯装置。
【請求項8】
前記通し孔の車体後方側の周囲に、前記テールライト用の発光ダイオードの照射光を前記導光部材の入射端面に集光するための凹部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の尾灯装置。
【請求項9】
前記テールライト用の発光ダイオードは赤色とされ、
前記ライセンスライト用の発光ダイオードは白色とされていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の尾灯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−55929(P2010−55929A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219575(P2008−219575)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】