説明

局所用皮膚パッチ

本発明は、表側および裏側を有する柔軟性の基材と、少なくとも該基材の表側の一部上、少なくとも該基材の表側の一部内、少なくとも該基材の表側の一部上および一部内に配置された処方物とを含む粘着パッチを提供する。処方物は、キサントフィル類と、キサントフィル類を溶解させる溶媒と、感圧粘着剤とを含む。本発明はまた、粘着パッチを使用する方法(例えば、哺乳類のざ瘡または吹き出物の治療用、哺乳類の皮膚表面の剥離用、および/または哺乳類の皮膚表面の外観改善用)を提供する。この方法は、本発明による粘着パッチを、患者の局所(皮膚)表面に貼置するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(原文に記載無し)
【背景技術】
【0002】
尋常性ざ瘡(acne vulgaris)は、皮膚のうち目に触れる範囲のほとんど(例えば顔部、胸部、背部、頸部および上腕部)に現れる、面皰(comedones)(黒にきび(blackheads)丘疹(papules)、膿疱(pustules)、嚢胞(cysts)、小瘤(nodules)、そしてしばしば瘢痕(scars)を特徴とする、毛包脂腺小胞(pilosebaceous follicles)(器官(apparatus))の慢性障害である。毛包脂腺器官は概して、思春期および成熟期の間血液内に非常に高い濃度で存在し、皮脂の過剰な生産を引き起こす内因性ホルモン類(主にアンドロゲン)の管理下にある。この状態は、同時に皮膚の角質層(horny layer、stratum corneum)の角質化の速度が増大することによっても悪化することがある。角質細胞は、その増殖に伴い閉鎖性の栓または面皰を形成し、皮脂分泌の増加とあわせて、皮膚常在菌、例えば嫌気性グラム陽性の細菌(Gram positive anaerobic bacterium)である、プロピオンバクテリウム-アクネス(Propionibacterium acnes)が増殖する理想的な培地となる可能性がある。最終的に、塞がれた小胞が破裂し、内容物が放出され、局所的な腫大および炎症を引き起こす。露出した小胞は、皮膚のより深層で損傷を受けた細胞からの色素の沈着により、黒ずむことがある。重症例では、ざ瘡により患者の入院が必要となったり、多大なる苦痛、長期間に及ぶ皮膚上の瘢痕形成が起こる可能性がある。
【0003】
ざ瘡の治療には多くの処置が利用可能である。典型的に、ざ瘡は、選択された薬剤を含むクリーム、ゲル類、エマルジョン類またはローション類といった形態の局所用組成物を用いて治療される。このような薬剤にはホルモン類、またはホルモン作動薬および拮抗薬(EP A1 0 563 813および米国特許第5,439,923号)、抗菌剤(米国特許第4,446,145号、GB 2,088,717、GB 2,090,135、GB 1,054,124、米国特許第5,409,917)サリチル酸(米国特許第4,514,385号、米国特許第4,355,028号、EP A1 0 052 705、FR-A 2,581,542、FR-A 2,607,498)が含まれる。
【0004】
目下、ざ瘡の重症例については、ざ瘡薬の経口投与が行われている。これについては、"Acne, A Review of Optimum Treatment" by Sykes N. I. and Webster G. F in Drugs 48, 59-70 (1994) において概説されている。ざ瘡薬の経口投与の適用に関しては、多数の副作用が論じられている。例えば、ビタミンAの誘導体であるイソトレチノインは催奇形に関連する危険性を有し、妊娠可能年令の女性にとって問題となる可能性がある。ざ瘡の治療に適した抗生物質の経口投与は、腹痛、黒舌病、咳、下痢、疲労、口内の炎症および他の望ましくない症状を含む、副作用の出現を誘発する可能性がある。
【0005】
FDA規則(例えば 21 C.F.R. Chapter 1, Section 333, Subpart D- Topical Acne Drug Products, April 1, 2000 Edition)により、特定の量において、ざ瘡の治療用(つまり、局所用ざ瘡薬を含む)と表記することのできる成分(つまり、「有効成分」)が規定されている。従って、FDA規則を遵守すれば、ざ瘡の治療用と称する組成物に含めることのできる、特定の量でざ瘡を治療可能な有効成分の数は限られている。その結果、局所用ざ瘡薬であって、同時に(a)組成物中の有効成分の溶解度および安定性と、(b)FDA規則の遵守とを維持できる局所用ざ瘡薬を含む組成物の製造が困難となる。
【0006】
従って、ざ瘡を有する患者を治療する新規の方法および組成物であって、最小限の副作用と最大限の有効性を有し、使用が容易かつ快適で、有効量かつ既知量の局所用ざ瘡薬を皮膚に適用し、FDA規則を遵守した、方法および組成物が必要である。
【0007】
従って、ざ瘡を患う患者を治療する方法および器具であって、最小限の副作用と最大限の有効性を有し、使用が容易かつ快適で、有効量かつ既知量の局所用ざ瘡薬を皮膚に適用し、FDA規則を遵守した、方法および器具が必要である。かかる器具は、好ましくは効果的に浸透の速度を制御し、および/または、効果的に軟膏もしくはゲルが凝固に先立ち浸透する深さを制御する、粘着パッチである。
【0008】
そこで、必要とされるのは有効量のキサントフィル類を含む器具である。器具は、既知量であり、個別(discrete)量であり、安全量であり、かつ有効量の、キサントフィル類を含む。器具は、持続的期間にわたってキサントフィル類の安定性を維持する。器具はまた、使用が容易なものである。さらに、器具は、既知であり、安全であり、効率的であり、かつ容易な方法でキサントフィル類を利用した、局所皮膚疾患(例えば皺、皮膚癌およびざ瘡)の治療と共に、他の疾患(例えば黄斑変性、血管形成、癌、心疾患および糖尿病)の治療を可能とする。
【発明の開示】
【0009】
本発明は、局所皮膚疾患(例えば皺、皮膚癌およびざ瘡)の予防および/または治療と共に、他の疾患(例えば黄斑変性、血管形成、癌、心疾患および糖尿病)のおよび/または治療に際する粘着パッチの使用方法を提供する。粘着パッチは、既知量であり、個別量であり、安全量であり、かつ有効量のキサントフィル類を含む。粘着パッチは、持続的期間にわたってキサントフィル類の安定性を維持する。粘着パッチは、また、使用が容易なものである。
【0010】
本発明は、表側および裏側を有する柔軟性の基材(backing)と、少なくとも基材の表側の一部上か、少なくとも基材の表側の一部内か、少なくとも基材の表側の一部上および一部内に配置された処方物とを含む粘着パッチを提供する。処方物は、キサントフィル類と、キサントフィル類を溶解させる溶媒と、感圧粘着剤(pressure sensitive adhesive)とを含む。
【0011】
本発明はまた、表側および裏側を有する柔軟性の基材と、少なくとも基材の表側の一部上か、少なくとも基材の表側の一部内か、少なくとも基材の表側の一部上および一部内に配置された処方物とを含む粘着パッチを提供する。処方物は、キサントフィル類とホットメルト粘着剤(hot melt adhesive)とを含む。
【0012】
本発明はまた、局所皮膚表面に、キサントフィル類を局部的に送達する方法を提供する。この方法は、局所皮膚表面にキサントフィル類を局部的に送達するのに有効な期間にわたり、本発明の粘着パッチを皮膚表面に貼置するステップを含む。
【0013】
哺乳類に対し、全身的にキサントフィル類を送達する方法。この方法は、哺乳類に対し全身的ににキサントフィル類を送達するのに有効な期間にわたり、本発明の粘着パッチを皮膚表面に適用するステップを含む。
【0014】
本発明は、かかる必要性を有する哺乳類に対し、そのざ瘡または吹き出物(pimple)を治療または予防する方法を提供する。この方法は、ざ瘡または吹き出物を治療または予防するのに有効な期間にわたり、本発明によ粘着パッチを、ざ瘡もしくは吹き出物を有する哺乳類の皮膚表面、またはざ瘡もしくは吹き出物の危険性を有する哺乳類の皮膚表面に貼置するステップを含む。
【0015】
本発明はまた、哺乳類の皮膚表面を剥離する方法を提供する。この方法は、有効な期間にわたり、本発明による粘着パッチを、かかる皮膚剥離が必要な哺乳類の皮膚表面に貼置してから除去することにより、効果的に皮膚表面を剥離するステップを含む。
【0016】
本発明はまた、哺乳類の皮膚表面の外観を改善する方法を提供する。この方法は、皮膚表面の外観を改善するのに有効な期間にわたり、本発明による粘着パッチを、かかる外観の改善が必要な哺乳類の皮膚表面に貼置するステップを含む。
【0017】
本発明はまた、薬物療法用の、本発明による粘着パッチを提供する。
【0018】
本発明はまた、局所皮膚状態の治療用薬剤を製造するために、本発明による粘着パッチを使用する方法を提供する。
【0019】
本発明はまた、哺乳類のざ瘡の治療用、哺乳類の吹き出物の治療用、哺乳類の皮膚表面の外観の改善用、およびそれらの任意の組み合わせ用の薬剤を製造するために、本発明による粘着パッチを使用する方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は粘着パッチ、および、粘着パッチの美容的および医薬的な使用方法を提供する。粘着パッチは、既知量であり、個別量であり、安全量であり、かつ有効量のキサントフィル類を含む。粘着パッチは、持続的期間にわたってキサントフィル類の安定性を維持する。粘着パッチは、また、使用が容易なものである。
【0021】
本明細書中では、「或る実施形態」("one embodiment")、「ひとつの実施形態」("an embodiment")、「例示的な実施形態」("an example embodiment")などとは、特定の特徴、構造、もしくは特性を含むことができる実施形態のことを指すが、すべての実施形態がこの特定の特徴、構造、もしくは特性を含む必要は無い。さらに、こうした語は、必ずしも同一の実施形態を指すとは限らない。さらにまた、特定の特徴、構造、もしくは特性を或る実施形態にからめて記載した場合には、明示しているいないには拘らず、こうした特徴、構造、もしくは特性を、他の実施形態にからめて改変するということは、当業者の知識に拠りて知らしむべきところである。
【0022】
本発明は、独自の粘着性媒体を提供する。この媒体は、その組成および粘弾力に伴う、感圧粘着特性を有する。粘着剤は親水性であり、故に、置かれる環境により、水が粘着剤中に溶解したり、粘着剤から蒸発することが可能である。このような水交換能力を有するということは、粘着剤が適切な多孔質基材上で皮膚に貼置される場合、必ずしも、多くの薬物送達用パッチと同じような閉塞性とはならないことを意味する。従来の薬物送達パッチの閉塞性は、薬物吸収の改善において重要な役割を果たすと考えられるが、しばしば皮膚炎症が起こりやすくなることにもつながる。本発明の或る実施形態において、皮膚パッチに比較的低い閉塞性を持たせる場合は、特別な、水透過性(water-breatheable)の軟膏もしくはゲル、例えば水洗性(water washable)または水溶性の軟膏もしくはゲルの使用を想定できる。
【0023】
本発明は、軟膏またはゲルを基材上に配置したものを提供する。軟膏またはゲルは、既知量であり、個別量であり、安全量であり、かつ有効量のキサントフィル類を含む。粘着パッチは、持続的期間にわたってキサントフィル類の安定性を維持する。基材は、可撓性および/または伸展性を有する。基材は多孔質/蒸気透過性(vapor permeable)であっても非多孔質/非蒸気透過性であってもよいので、上記のような器具は一般的に、多くの消費者から、「パッチ(patch)」、「皮膚パッチ(skin patch)」、または「粘着皮膚パッチ(adhesive skin patch)」と呼はれている。従って、本明細書では、上記のような器具(すなわち、軟膏またはゲルを基材に配置したもの)は、パッチ、皮膚パッチ、粘着皮膚パッチと称される。当業者は、「パッチ」の語がかかる器具に言及するべく用いられるのであって、いかなる意味においても限定的でないと理解できるとみなされる。
【0024】
本明細書において用いられる語が、特に他に規定しない限り、単数および複数双方を含むことは、当業者が理解できるものとみなされている。例えば、「キサントフィル類」15は、単数のもの(すなわち1種のキサントフィル)と共に複数のもの(すなわち2種以上のキサントフィル類)も含む。
【0025】
本明細書中では、「保留性」("holdout")とは、特定の種類のゲル類および軟膏類の、基材マトリックス内での浸透(penetrate)、架橋(crosslink)、湿潤(wet)、および硬化(cure)能力に関連する、基材の物理的性質を指す。特定の種類のゲル類または軟膏類は、任意の基材に浸透可能あってもよいし、浸透不可能であってもよい。基材へゲルまたは軟膏が浸透する際、ゲルまたは軟膏は、基材内で架橋、湿潤、または硬化する。ここで、保留性とは、ゲルまたは軟膏が、基材マトリックス内で浸透、架橋、湿潤および/または硬化する程度に影響を及ぼす能力である。
優れた保留性を有する基材は、一般的に、軟膏やゲルが基材を湿潤させる可能性を防止、縮小、または低減し;一般的に、軟膏やゲルが基材マトリックス内で架橋する可能性を拡大し;一般的に、軟膏やゲルが基材マトリックス内で硬化する可能性を拡大し;かつ/または軟膏やゲルが部分的に基材マトリックスに浸透する可能性を拡大する。
【0026】
本明細書中では、「局所用ざ瘡薬」(”topical acne drug”)は、ざ瘡または吹き出物を効果的に防止および/または治療する組成物、または組成物の組み合わせである。局所用ざ瘡薬15が効果的にざ瘡または吹き出物を防止および/または治療し、かつ局所用ざ瘡薬15は処方物5中で安定性を維持するという条件で、あらゆる適切な局所用ざ瘡薬15を用いることができる。好ましくは、その安定性は、パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。
【0027】
適切な局所用ざ瘡薬は、例えば、Physician's Desk Reference (PDR), Medical Economics Company (Montvale, NJ), (53rd Ed.), 1999; Mayo Medical Center Formulary, Unabridged Version, Mayo Clinic (Rochester, MN), January 1998; Merck Index, An Encyclopedia of Chemicals, Drugs, and Biologicals, (11th Ed.), Merck & Co., Inc. (Rahway, NJ), 1989、およびそれらにおける参照文献に開示されている。適切な局所用ざ瘡薬15は、例えば、サリチル酸、レゾルシノール、酢酸レゾルシノール、カルシポトリエン、過酸化ベンゾイル、硫黄、レチノール、レチノイン酸、クエン酸、αヒドロキシ酸、レチナール、それらの薬学的に許容される塩類、およびそれらの組み合わせを含む。好ましくは、局所用ざ瘡薬15は、サリチル酸、またはその薬学的に許容される塩である。
【0028】
本明細書中では、「レチノイド」("retinoid")とは、ビタミンAの天然酸性誘導体であるレチノイン酸(RA)を含むがこれに限られない、ビタミンA またはビタミンA 様化合物を指す。レチノイド類は、標的遺伝子の発現を修飾することにより、正常な生長、成長および分化において重要な役割を果たす。
【0029】
本明細書中では、「アントラリン」("anthralin")とは、表皮細胞増殖および角質化を正常な速度に復元して、増殖した表皮のDNA合成および有糸分裂を減少させるアントラキノン(アントラセンの9,10-キノン誘導体;アントラキノンは合成することもでき、またアロエ、カスカラサグラダ、センナおよびダイオウにおいて天然でも発生する;抗悪性ミトキサントロンは合成誘導体である)誘導体で、乾癬および他の皮膚状態に対し局所的に用いられるもの(ジトラノール(dithranol)とも呼ばれる)を指す。
【0030】
本明細書中では、「コールタール」 ("coal tar")とは、石炭の分解蒸留によって得られる多数の有機化合物を含む粘性で黒色の液体を指す。コールタールを蒸留し多数の分留物とすることにより、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセンおよびフェナントレンを含む多くの有用な有機生成物を得ることができる。粗コールタール類(coal-tar crudes)と呼ばれるこれらの物質は、多数の生成物 (特に染料、薬、爆薬、調味料、香水、防腐剤、合成樹脂および塗料や染色剤)の合成の出発点となる。コールタールは、湿疹、乾癬、脂漏性皮膚炎および他の皮膚疾患の治療のため、医療用として用いられる。
【0031】
本明細書中では、「サリチル酸」 ("salicylic acid")とは、無色、結晶性の有機カルボン酸である、2-ヒドロキシ安息香酸(C6H4(OH)CO2H)を指す。サリチル酸は、多くの皮膚疾患(ざ瘡、フケ、乾癬、皮膚および頭皮の脂漏性皮膚炎、皮膚硬結、うおのめ、尋常性疣贅および足底の疣贅)の治療に使用される。
【0032】
本明細書中では、「紫外線A(PUVA)を用いた光化学療法(photochemotherapy)」 ("photochemotherapy with ultraviolet A (PUVA)")とは、重症の皮膚病のために使用する一種の紫外線放射線療法(光線療法;phototherapy)を指す。PUVAは、ソラレン(Psoralen)投与(P)と、それに続く皮膚に対する長波紫外線の照射(UVA)とから成る併用療法である。ソラレンは、皮膚を一時的にUVAに対して敏感にする化合物を含む。
【0033】
本明細書中では、「UVBを用いた光線療法」 ("phototherapy with UVB")とは、一種の放射線療法または皮膚に対する紫外線B(波長280-315mm)の照射を伴う療法を指す。
【0034】
本明細書中では、「相乗させる」("synergize"または"synergizes")または「相乗的な」"synergistic" とは、2つの物質を共働させることにより、それら個々の効果を足したものよりも大きな効果を生み出すことを指す(www.webster-dictionary.org/definition/synergize)。
【0035】
本明細書中では、「増強する」("potentiate"または "potentiates")とは、ある物質が別の物質を(例えば、ある薬物が別の薬物を)有効にする能力、活性にする能力、より有効にする能力、またはより活性にする能力を指す(http://www.ndif.org/Terms/potentiate.html)。
【0036】
本明細書中では、「軽減する」 ("alleviate") とは、物理的または精神的に、ある状態、またはその状態の根源となる症状の重度や持続期間を軽くすること、減少させること、または減弱させること、を指す。
【0037】
本明細書中では、「カルシポトリエン」("calcipotriene")とは、ビタミンDの合成局所形態(synthetic topical form)を指す。これは、皮膚細胞の増加および生長に関係する。局所カルシポトリエンは、慢性尋常性乾癬(鱗状のパッチを有する乾癬)の治療に用いられる。化学的には、カルシポトリエンは、(5Z,7E, 22E,24S)-24-シクロプロピル-9,10-secochola- 5,7,10(19), 22-テトラエン-1α, 3 β, 24-トリオール-であり、 実験式はC27H40O3である
【0038】
「治療上有効量」("Therapeutically effective amount")とは、例えば、ざ瘡を治療するか、宿主のざ瘡の症状を治療するための、例えば、本発明において有用なキサントフィル類の量、または本発明において有用な局所用ざ瘡薬の量、または化合物(例えばキサントフィル類および局所用ざ瘡薬)の組み合わせの量を含むものと意図される。化合物の組み合わせは、好ましくは相乗作用的な組み合わせである。
【0039】
例えばChou and Talalay, Adv. Enzyme Regul., 22:27 (1984)におてい述べられているように、相乗効果は、組み合わせて投与された際の化合物の効果(例えば、皮膚の異常の処置など)が、単独の薬剤としてひとつひとつ投与された際の効果の和よりも大きい時に起こるものである。一般に、相乗的な効果は、化合物の最大濃度より低い濃度で、最も顕著に示される。相乗効果は、個々の成分と比較して、組み合わせを用いた際のより低い細胞毒性、活性の増大、またはその他の有益な効果としてみられる。
【0040】
本明細書中では、「ざ瘡」("acne")とは、脂腺器官に関連した炎症性小胞や、丘疹、または膿疱の発疹を指す。ざ瘡は、皮脂腺が非常に多く(例えば顔面、上背部および胸部)、特性病変(例えば開放面皰(黒にきび)、閉鎖面皰(白にきび)、丘疹、膿疱または小瘤)のみられる皮膚の疾患である。ざ瘡は小胞開口部の厚化、皮脂生産の増加、細菌の存在、または宿主の炎症性反応により生じると考えられている。ざ瘡の種類は、例えば、集簇性ざ瘡(acne conglobata)、塩素ざ瘡(chloracne)および酒さ(rosacea)を含む。例えば、Stedman's Medical Dictionary, 25th Ed., illustrated, Williams & Wilkins, Baltimore, MD, pp. 15-16 (1990) and Mosby's Medical, Nursing, & Allied Health Dictionary, (5th Ed.), Mosby: St. Louis, p.19 (1998)を参照。
【0041】
本明細書中では、「吹き出物」("pimple")とは、小さな丘疹、膿疱または毛包の感染(furnacle)を指す。例えば、Mosby's Medical, Nursing, & Allied Health Dictionary, (5th Ed.), Mosby: St. Louis, p.1267 (1998)を参照。
【0042】
本明細書中では、「脂肪酸」("fatty acids")とは、メチル基をアルコール、アルデヒド、そして酸へと酸化することと同等な反応を使って、炭化水素から誘導した有機一塩基酸のことを指す。脂肪酸は、飽和状態にも不飽和状態にもでき、または部分的に不飽和な状態にもすることができる。
【0043】
本明細書中では、「アルファルファ」("alfalfa")とは、ムラサキウマゴヤシ Medicago sativa のことを指す。
【0044】
本明細書中では、「α-カロテン」("alpha carotene")とは、下記の構造式を有する化合物のことを指す。
【0045】
【化1】

【0046】
本明細書中では、「β-カロテン」("beta carotene")とは、下記の構造式を有する化合物のことを指す。
【0047】
【化2】

【0048】
β-カロテンはビタミンAの前駆体(プロドラッグ)であって、多くの野菜中にみられる脂溶性の橙色色素である。β-カロテンは、体内でビタミンAへと約50%の効率で転換される。
【0049】
本明細書中においては、「ビタミンA」("vitamin A")とは、下記の構造式の化合物を指し、
【0050】
【化3】

【0051】
これは化学的には、3,7-ジメチル-9-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-2,4,6,8-ノナテトラエン-1-オールと命名される。
【0052】
本明細書中においては、「癌」("cancer")には、制御不能な分裂と生長をし、且つ他の組織を侵襲して破壊し、且つ身体の他の領域に拡散(転移)するような細胞によって引き起こされる型の病気が含まれる。組織が制御不能な異常生長をすると、身体中の離れた部位へと拡がってゆく可能性がある。癌は、以下のような作用によって身体に有害な影響を齎す。即ち、 (a) 周囲の近接した組織を破壊すること(例えば、神経の圧迫、血管への侵食、もしくは、器官の穿孔の原因となること)、ならびに、 (b) 離れた部位にある平常に機能している細胞を置換してしまうこと(例えば、骨髄中の造血細胞の置換、骨の置換による血中カルシウム濃度の増加、もしくは、骨の置換による心筋中のカルシウム量の増加に起因する心不全)。
【0053】
本明細書中においては、「潰瘍」("ulcer")には、深部まで達する場合もある糜爛が含まれ、こうした糜爛は、治癒が遅いかまたは不治の炎症性糜爛であることもある。
【0054】
本明細書中においては、「黄斑変性」("macular degeneration")には、網膜中の黄斑として知られる部分の破壊もしくは損傷が含まれる。症状としては、(視野中央の)視界のぼやけ(視朦)、色覚のくすみ、ならびに、判読困難もしくは目を近づけての作業が困難になること、が含まれる。
【0055】
α-リポ酸は、体内の他の抗酸化剤の力価を増強するという事実により、優れた抗酸化保護作用を与える。α-リポ酸は、所望であれば、本発明の処方物5に、適切および適当な量で添加することができる。
【0056】
オリゴマー性プロアントシアニジン類などのフェノール類は、付随的且つ有用な抗酸化剤である。オリゴマー性プロアントシアニジン類は、葡萄の種中に天然に存在している。所望であれば、フェノール類を、本発明に係る組成物に添加できる。
【0057】
◆ 抗生物質
処方物5にはさらに抗生物質を含めることができる。本明細書中では、「抗生物質」("antibiotic")とは、グラム陽性微生物もしくはグラム陰性微生物のいずれかに対して活性を有する(つまり、グラム陽性微生物もしくはグラム陰性微生物のいずれかの生長を抑制するか、または発育を破壊する)ような、すべての化合物のことである。Stedman's Medical Dictionary, Illustrated, (25th Ed.), Williams & Wilkins: Baltimore (1990) 、および、Mosby's Medical Nursing, & Allied Health Dictionary, (5th Ed.), Mosby: St. Louis (1998) 。
【0058】
適切な抗生物質は、例えば以下に挙げるものに開示されている。即ち、Physician's Desk Reference (PDR), Medical Economics Company (Montvale, NJ), (53rd Ed.), 1999; Mayo Medical Center Formulary, Unabridged Version, Mayo Clinic (Rochester, MN), January 1998; Merck Index, An Encyclopedia of Chemicals, Drugs, and Biologicals, (11th Ed.), Merck & Co., Inc. (Rahway, NJ), 1989; University of Wisconsin Antimicrobial Use Guide, http://www.medsch.wisc.edu/clinsci/amcg/amcg.html ; Introduction on the Use of the Antibiotics Guideline, Descriptions of Specific Antibiotic Classes, Thomas Jefferson University, http://jeffline.tju.edu/CWIS/OAC/antibiotics_guide/intro.html ; ならびにこれらに開示されている参照文献。
【0059】
適切な抗生物質としては、例えば、アミノ配糖体(アミノグリコシド類)、β-ラクタム系抗生物質、セファロスポリン類、マクロライド類、雑多な抗生物質、ペニシリン類、テトラサイクリン類、抗真菌薬、抗マラリア薬、抗結核薬、抗ウイルス剤、抗癩薬、雑多な抗感染薬、キノロン類、スルホンアミド類、尿路抗感染薬、鼻用抗生物質、眼用抗生物質(opthalmic antibiotics)、眼用抗ウイルス剤(opthalmic antivirals)、眼用キナロン類(opthalmic quinalones)、眼用スルホンアミド類(opthalmic sulfonamides)、皮膚および粘膜用の抗生物質、皮膚および粘膜用の抗真菌薬、皮膚および粘膜用の抗ウイルス剤、皮膚および粘膜用の雑多な抗感染薬、皮膚および粘膜用の疥癬虫薬および殺虱剤(pedulicides)、皮膚および粘膜用の抗腫瘍薬(antinepolasts)、ニトロフラン類、ならびに、オキサゾリジノン類、が含まれる。Physician's Desk Refernce (PDR), Medical Economics Company (Montvale, NJ), (53rd Ed.), 1999 、および、Mayo Medical Center Formulary, Unabridged Version, Mayo Clinic (Rochester, MN), January 1998 。
【0060】
アミノ配糖体としては、例えば、アミカシン(硫酸アミカシン)、ガラマイシン(硫酸ゲンタマイシン)、ネブシン(硫酸トブラマイシン)、ネトロマイシン(硫酸ネチルマイシン)、硫酸ストレプトマイシン、およびTOBI(トブラマイシン)、が含まれる。
【0061】
β-ラクタム抗生物質としては、例えば、アザクタム(アズトレオナム)、セホタン(セホテタン)、ロラビッド(ロラカルベフ)、メフォキシン(セフォキシチン)、メレム(メロペネム)、およびプリマクシン(注射用懸濁液に使うイミペネムおよびシラスタチン)、が含まれる。
【0062】
セファロスポリン類としては、例えば、アンセフ(セファゾリン)、セクロール(セファクロル)、セダックス(セフチブテン)、セフィゾクス(セフチゾキシムナトリウム)、セホビド(セホペラゾンナトリウム)、セフチン(セフロキシムアクセチル)、セフジル(セフプロジル)、Ceptaz(セフタジジム)、クラフォラン(セホタキシム)、デュリセフ(セファドロキシル一水和物)、ホルトラズ(セフタジジム)、ケフレックス(セファレキシン)、ケフタブ(セファレキシンHCl)、ケフロックス(セフロキシム)、ケフゾール(セファゾリン)、マンドール(セファマンドールナファート)、マキシピーム(セフェピムHCl)、Monocid(セフォニシドナトリウム)、オムニセフ(セフジニル)、ロセフィン(セフトリアキソン)、スプラクス(セフィキシム)、タジセフ(セフタジジム)、タジジム(セフタジジム)、バンチン(セフポドキシムプロクセチル)、およびジナセフ(セフロキシム)、が含まれる。
【0063】
マクロライド類としては、例えば、ビアキシン(クラリスロマイシン)、Dynabac(ジリスロマイシン)、E.E.S. 200(エチル琥珀酸エリスロマイシン)、E.E.S. 400(エチル琥珀酸エリスロマイシン)、Ery-Ped 200(エチル琥珀酸エリスロマイシン)、EryPed 400(エチル琥珀酸エリスロマイシン)、Ery-Tab(エリスロマイシン徐放錠)、ステアリン酸エリスロシン(ステアリン酸エリスロマイシン)、アイロゾン(エリスロマイシンエストラート)、PCE Dispertab(錠剤にエリスロマイシン粒子を含めたもの)、Pediazole(経口懸濁液用のエチル琥珀酸エリスロマイシンおよびスルフイソキサゾールアセチル)、タオ(トロレアンドマイシン)、ジスロマック(アジスロマイシン)、ならびに、エリスロマイシン、が含まれる。
【0064】
雑多な抗生物質としては、例えば、クレオシンHCl(塩酸クリンダマイシン)、燐酸クレオシン(燐酸クリンダマイシン)、コリ-マイシンM(コリスチメタートナトリウム)、およびバンコシンHCl(塩酸バンコマイシン)、が含まれる。
【0065】
ペニシリン類としては、例えば、アモキシル(アモキシシリン)、オーグメンチン(アモキシシリン/クラブラン酸カリウム)、バイシリン C-R 900/300(ペニシリンGベンザチンおよびペニシリンGプロカインの懸濁液)、バイシリンC-R(ペニシリンGベンザチンおよびペニシリンGプロカインの懸濁液)、バイシリンL-A(ペニシリンGベンザチン懸濁液)、ゲオシリン(カルベニシリンインダニルナトリウム)、メズリン(滅菌メズロシリンナトリウム)、オムニペン(アンピシリン)、ペン-ビーK(ペニシリンVカリウム)、Pfizerpen(ペニシリンGカリウム)、ピプラシル(ピペラシリンナトリウム)、スペクトロビド(バカンピシリンHCl)、チカル(チカルシリン二ナトリウム)、チメンチン(チカルシリン二ナトリウムおよびクラブラン酸カリウム)、ウナシン(アンピシリンナトリウム/スルバクタムナトリウム)、ゾシン(ピペラシリンナトリウムおよびタゾバクタムナトリウム)、ならびにジクロキサシリンナトリウム、が含まれる。
【0066】
テトラサイクリン類としては、例えば、アクロマイシンV(テトラサイクリンHCl)、デクロマイシン(デメクロサイクリンHCl)、Dynacin(ミノサイクリンHCl)、ミノシン(塩酸ミノサイクリン)、Monodox(ドキシサイクリン一水和物カプセル)、テラマイシン(オキシテトラサイクリン)、ベクトリン(塩酸ミノサイクリン)、ビブラマイシンカルシウム(ドキシサイクリンナトリウム)、ビブラマイシンヒクラート(ドキシサイクリンヒクラート)、ビブラマイシン一水和物(ドキシサイクリン一水和物)、Vibra-Tabs(ドキシサイクリン水和物)、デクロマイシン(デメクロサイクリンHCl)、ビブラマイシン(ドキシサイクリン)、Dynacin(ミノサイクリンHCl)、テラマイシン(オキシテトラサイクリンHCl)、アクロマイシンVカプセル(テトラサイクリンHCl)、リンコマイシン類、ならびに、クレオシンHCl(クリンダマイシンHCl)、が含まれる。
【0067】
抗真菌剤としては、例えば、Abelcet(アムホテリシンB-脂質複合体)、AmBisome(アムホテリシンB)、Amphotec(アムホテリシンB-コレステロール硫酸塩複合体)、アンコボン(フルシトシン)、ジフルカン(フルコナゾール)、フルビシン P/G(超微細グリセオフルビン)、フルビシン P/G 165およびフルビシン P/G 330(超微細グリセオフルビン)、グリフルビンV(グリセオフルビン)、Gris-PEG(超微細グリセオフルビン)、ラミシール(塩酸テルビナフィン)、ニゾラール(ケトコナゾール)、アムホテリシンB、ロトリミン(クロトリマゾール)、ダプソーン錠(ダプソーン)、ジフルカン(フルコナゾール)、モニスタート-ダームクリーム(ミコナゾール)、マイコスタチンクリーム(ナイスタチン)、ならびに、Sporanox(イトラコナゾール)、が含まれる。
【0068】
抗マラリア薬としては、例えば、塩酸アラーレン(クロロキンHCl)、燐酸アラーレン(燐酸クロロキン)、ダラプリム(ピリメタミン)、ラリアム(メフロキンHCl)、および、プラクエニル(硫酸ヒドロキシクロロキン)、が含まれる。
【0069】
抗結核薬としては、例えば、硫酸カパスタート(硫酸カプレオマイシン)、ミアンブトール(塩酸エタンブトール)、Mycobutin(リファブチンカプセル)、ニドラジド(イソニアジド注射液)、Paser(アミノサリチル酸)、Priftin(リファペンチン)、ピラジナミド錠(ピラジナミド)、リファジン(リファンピンカプセル)、リファジンIV(注射用リファンピン)、リファマート(リファンピンおよびイソニアジド)、Rifater(リファンピン、イソニアジドおよびピラジナミド)、セロマイシン(シクロセリンカプセル)、硫酸ストレプトマイシン、Tice BCG(BCGワクチン)、シクロセリン(セロマイシンカプセル)、Urised(メテナミン)、ならびに、Trecator-SC(エチオナミド錠剤)、が含まれる。
【0070】
抗ウイルス剤としては、例えば、アルフェロンN(インターフェロンalfa-n3)、クリキシバン(硫酸インジナビル)、シトベーン(ガンシクロビル)、シトベーン-IV(ガンシクロビルナトリウム)、エピビル(ラミブジン)、ファムビル(ファムシクロビル)、フルマジン(リマンタジンHCl)、Foscavir(ホスカルネットナトリウム)、ハイビッド(ザルシタビン)、イントロンA(インターフェロンalfa-2b)、インビラーゼ(サキナビルメシラート)、Norvir(リトナビル)、レベトール (Rebetrol;リバビリン)とイントロンA(インターフェロンalfa-2b)を含むRebetron併用療法剤、レスクリプター(デラビルジンメシラート)、レトロビル(ジヅブジン ziduvudine)、レトロビルIV(ジドブジン)、シンメトレル(塩酸アマンタジン)、シナジス(パリビズマブ)、Valtrex(バラシクロビルHCl)、ヴァイデックス(Videx;ジダノシン)、ビラセプト(ネルフィナビルメシラート)、ビラミューン(ネビラピン)、Virazole(リバビリン)、ビスタイド(シドフォビル)、ゼリット(スタブジン(d4T))、シンメトレルシロップ(アマンタジンHCl)、コンビビル錠(ラミヅビン lamiduvine)、ならびに、ゾビラックス(アシクロビル)、が含まれる。
【0071】
抗癩薬としては、例えばダプソーン錠(ダプソーン)が含まれる。
【0072】
雑多な抗感染薬としては、例えば、ダラプリム(ピリメタミン)、フラジール375(メトロニダゾール)、フラジールER錠(メトロニダゾール)、フラジールI.V.(メトロニダゾール)、フロキソン(フラゾリドン)、メプロン(アトバコン)、および、Neutrexin(グルコン酸トリメトトレキサート trimetrexate glucuronate)、が含まれる。
【0073】
キノロン類としては、例えば、シプロ(シプロフロキサシンHCl)、フロクシン(オフロキサシン)、Levaquin(レボフロキサシン)、Mazaquin(ロメフロキサシンHCl)、ノロキシン(ノルフロキサシン)、Penetrex(エノキサシン)、Raxar(グレパフロキサシンHCl)、Trovan(トロバフロキサシンメシラート)、および、ザガム(Zagam;スパルフロキサシン)、が含まれる。
【0074】
スルホンアミド類としては、例えば、バクトリム(Bactrim;トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)、バクトリムDS(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール、強度二倍)、Pediazole(エチル琥珀酸エリスロマイシンおよびスルフイソキサゾールアセチル)、Septra(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)、Septra DS(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)、Co-トリモキサゾールとスルファジアジンとバクトリムのI.V.注入(スルファメトキサゾール)、スルファピリジンとPediazole(エチル琥珀酸エリスロマイシンとスルフイソキサゾールアセチル)、が含まれる。
【0075】
尿路抗感染薬としては、例えば、フラダンチン(ニトロフラントイン)、Macrobid(ニトロフラントイン一水和物巨大結晶)、マクロダンチン(ニトロフラントイン巨大結晶)、Monurol Sachet(ホスホマイシントロメタミン)、ネッググラムCaplets(ナリジクス酸)、Septra(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)、Septra DS(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)、Urised(防腐性メテナミンとメチレンブルーとサリチル酸フェニルと安息香酸と副交感神経遮断薬(硫酸アトロピン)ヒヨスチアミンとの配合剤)、Urobiotic-250カプセル(オキシテトラサイクリンHClとスルファメチゾールとフェナゾピリジンHCl)、ならびに、Uroqid Acid No.2 錠剤(マンデル酸メテナミン)、が含まれる。
【0076】
鼻用抗生物質としては、例えばバクトロバン(ムピロシン)が含まれる。
【0077】
眼用抗生物質(opthalmic antibiotics)としては、例えば、クロロマイセチン眼用(クロラムフェニコール chloramphenical)、Cortisporin(ネオマイシンと硫酸ポリミキシンβ類と酢酸=ヒドロコルチゾンのクリーム)、アイロタイシン(エリスロマイシン眼用軟膏)、ネオデカドロン(硫酸ネオマイシン-燐酸デキサメタゾンナトリウム)、ポリトリム (Polytrim)(トリメトプリムおよび硫酸ポリミキシンβの眼用溶液)、テラコートリル (Terra-Cortril)(オキシテトラサイクリンHClおよび酢酸ヒドロコルチゾン)、テラマイシン(オキシテトラサイクリン)、ならびに、TobraDex(トブラマイシンおよびデキサメタゾンの眼用懸濁液と軟膏)、が含まれる。
【0078】
眼用抗ウイルス剤(opthalmic antivirals)としては、例えばVira-A眼用軟膏(ビダラビン)が含まれる。
【0079】
眼用キナロン類(opthalmic quinalones)としては、例えば、Chibroxin(ノルフロキサシン眼用溶液)、Ciloxan眼用溶液(シプロフロキサシンHCl)、Ciloxan眼用軟膏(シプロフロキサシンHCl)、および、Ocuflox眼用溶液(オフロキサシン)、が含まれる。
【0080】
眼用スルホンアミド類(opthalmic sulfonamides)としては、例えば、Blephamide眼用軟膏(スルファセタミドナトリウムおよび酢酸プレドニゾロン)、ならびに、Blephamide眼用懸濁液(スルファセタミドナトリウムおよび酢酸プレドニゾロン)、が含まれる。
【0081】
皮膚および粘膜用の抗生物質としては、例えば、A/T/S(エリスロマイシン)、バクトロバン(ムピロシン)、ベンザマイシン(エリスロマイシン-過酸化ベンゾイル局所用ゲル)、ベタジン(ポビドン-ヨード)、クレオシンT(燐酸クリンダマイシン局所用溶液)、Clindets(燐酸クリンダマイシン綿撤子)、Cortisporin(ネオマイシンと硫酸ポリミキシンBと酢酸ヒドロコルチゾンとのクリーム)、Emgel(エリスロマイシン)、Erycette(エリスロマイシン局所用溶液)、ガラマイシン(硫酸ゲンタマイシン)、Klaron(スルファセタミドナトリウムローション)、マイコスタチン(ナイスタチンクリーム)、Theramycin Z(エリスロマイシン局所用溶液)、T-Stat(エリスロマイシン)、クロロマイセチン(クロラムフェニコール眼用軟膏)、Cortisporin(ネオマイシンと硫酸ポリミキシンBとバシトラシン亜鉛とヒドロコルチゾンとの眼用軟膏)、アイロタイシン(エリスロマイシン)、ネオデカドロン(硫酸ネオマイシン-燐酸デキサメタゾンナトリウム)、ポリトリム(トリメトプリムおよび硫酸ポリミキシンB)、テラコートリル(オキシテトラサイクリンHClおよび酢酸ヒドロコルチゾン)、テラマイシン(オキシテトラサイクリン)、ならびに、TobraDex(トブラマイシンおよびデキサメタゾンの眼用懸濁液と軟膏)、が含まれる。
【0082】
皮膚および粘膜用の抗真菌薬としては、例えば、エクセルダーム(硝酸スルコナゾール)、フンジゾン(アムホテリシンB口腔用懸濁液)、ラミシール(塩酸テルビナフィン)、Loprox(オーラミンシクロピロックス(ciclopiroxolamine))、ロトリミン(クロトリマゾール)、Lotrisone(クロトリマゾールおよびジプロピオン酸ベタメタゾン)、メンタックス(ブテナフィンHCl)、モニスタート-ダーム(硝酸ミコナゾール)、ミセレックス(クロトリマゾール)、マイコスタチン(ナイスタチン)、Naftin(ナフチフィンHCl)、ニゾラール(ケトコナゾール)、Nystop(ナイスタチン)、Oxistat(硝酸オキシコナゾール)、セルサンRx(2.5% 硫化セレンローション)、ならびに、Spectazole(硝酸エコナゾール)、が含まれる。
【0083】
皮膚および粘膜用の抗ウイルス剤としては、例えば、Denavir(ペンシクロビルクリーム)、およびゾビラックス(アシクロビル)、が含まれる。
【0084】
皮膚および粘膜用の雑多な抗感染薬としては、例えば、Benzashave(過酸化ベンゾイル)、ベタジン(ポビドン-ヨード)、ベタセプト(Betasept)(グルコン酸クロルヘキシジン)、セタフィル Cetaphil(天然石鹸の代用品(soap substitute))、Clorpactin WCS-90(オキシクロロセンナトリウム)、ダプソーン錠(ダプソーン)、Desquam-E(過酸化ベンゾイル)、Desquam-X(過酸化ベンゾイル)、ヒビクレンス(グルコン酸クロルヘキシジン)、Hibistat(グルコン酸クロルヘキシジン)、Impregon(2% テトラクロロサリチルアニリド)、MetroCream(メトロニダゾール)、MetroGel(メトロニダゾール)、Noritate(メトロニダゾール)、pHisoHex(ヘキサクロロフェン洗浄剤)、Sulfacet-R(10% スルファセタミドナトリウムおよび5% 硫黄)、スルファミロン(酢酸マフェニド(matenide acetate))、Triaz(過酸化ベンゾイル)、ならびに、Vanoxide-HC(過酸化ベンゾイルヒドロコルチゾン)、が含まれる。
【0085】
皮膚および粘膜用の疥癬虫薬および殺虱剤(pedulicides)としては、例えば、Acticin(パーメスリン)、Elimite(パーメスリン)、ユーラックス(クロタミトン)、およびLindane Lotion USP 1 %(リンデン)、が含まれる。
【0086】
皮膚および粘膜用の抗腫瘍薬としては、例えば、エフデックス(フルオロウラシル)、およびフルオロプレクス(フルオロウラシル)、が含まれる。
【0087】
ニトロフラン類としては、例えばフラダンチン口腔用懸濁液(ニトロフラントイン)が含まれる。
【0088】
オキサゾリジノン類としては、例えばザイボックス(リネゾリド)が含まれる。
【0089】
当業者は、本発明において有用な抗生物質とは、上述した抗生物質処方のいずれかに含まれた、生理的に活性な化合物のことである、ということを正しく理解できる。例えば、入手できるアザクタム(アズトレオナム)は、普通は注射用溶液である。しかしながら、この抗生物質は、プロピオン酸=(z)-2-[[[(2-アミノ-4-チアゾリル)[[(2S,-3S)-2-メチル-4-オキソ-1-スルホ-3-アゼチジニル]カルバモイル]メチレン]アミノ]オキシ]-2-メチルである。Physician's Desk Reference (PDR), Medical Economics Company (Montvale, NJ), (53rd Ed.), pp. 820-823, 1999 。
【0090】
アミカシン(Amikacin)(硫酸アミカシン)は、Elkins-Sinnから市販されており、D-ストレプタミン,O-3-アミノ-3-デオキシ-α-D-グルコピラノシル-(1→6)-O-6-デオキシ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)]-N'-(4-アミノ-2-ヒドロキシ-1-オキソブチル)-2-デオキシ=(S)=スルファート (1:2) (塩)である。
【0091】
ガラマイシン(硫酸ゲンタマイシン)は、Scheringから市販されている。
【0092】
ネブシン(硫酸トブラマイシン)は、Lillyから市販されており、O-3-アミノ-3-デオキシ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-O-[2,6-ジアミノ-2,3-6-トリデオキシ-α-D-ribo-ヘキソピラノシル-(1→6)]-2-デオキシ-L-ストレプタミン=スルファート (2:5) (塩)である。
【0093】
ネトロマイシン(硫酸ネチルマイシン)は、Scheringから市販されており、O-3-Deoxy-4-C-メチル-3-(メチルアミノ)-β-L-アラ-ビノピラノシル(1→4)-O-[2,6-ジアミノ-2,3,4,6-テトラデオキシ-α-D-glycero-ヘキサ-4-エノピラノシル-(1→6)-2-デオキシ-N3-エチル-L-ストレプタミン=スルファート (2:5) 塩である。
【0094】
硫酸ストレプトマイシンは、Pfizerから市販されており、D-ストレプタミン,O-2-デオキシ-2-(メチルアミノ)-α-L-グルコピラノシル-(1→2)-O-5-デオキシ-3-C-ホルミル-α-L-リキソフラノシル,(1→4)-N,N'-ビス(アミノイミノメチル)=スルファート (2:3) (塩)である。
【0095】
TOBI(トブラマイシン)は、Pathogenesis Corporationから市販されており、O-3-アミノ-3-デオキシ-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-O-[2,6-ジアミノ-2,3,6-トリデオキシ-α-D-ribo-ヘキソピラノシル-(1→6)]-2-デオキシ-L-ストレプタミンである。
【0096】
アザクタム(アズトレオナム)は、Bristol-Myers Squibbから市販されており、プロピオン酸=(Z)-2-[[[(2-アミノ-4-チアゾリル)[[(2S,-3S)-2-メチル-4-オキソ-1-スルホ-3-アゼチジニル]カルバモイル]メチレン]アミノ]オキシ]-2-メチルである。
【0097】
セホタン(セホテタン)は、Zenecaから市販されており、[6R-(6a,7a)]-7-[[[4-(2-アミノ-1-カルボキシ-2-オキソエチリデン)-1-3,ジチエタン-2-イル]カルボニル]アミノ]-7-メトキシ-3-[[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)チオ]メチル]-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸の二ナトリウム塩である。
【0098】
ロラビッド(ロラカルベフ)は、Lillyから市販されており、(6R,7S)-7-[(R)-2-アミノ-2-フェニルアセトアミド]-3-クロロ-8-オキソ-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸一水和物である。
【0099】
メフォキシン(セフォキシチン)は、Merckから市販されており、(6R,7S)-3-(ヒドロキシメチル)-7-メトキシ-8-オキソ-7-[2-(2-チエニル)アセトアミド]-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸カルバミン酸ナトリウム(エステル)である。
【0100】
メレム(メロペネム)は、Zenecaから市販されており、(4R,5S,6S)-3-[(3S, 5S)-5-(ジメチルカルバモイル)-3-ピロリジニル]チオール]-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-4-メチル-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ-2-エン-2-カルボン酸三水和物である。
【0101】
プリマクシン(注射用懸濁液に使うイミペネムおよびシラスタチン)は、Merckから市販されている。 (1) イミペネムは、N-ホルムイミドイルチエナマイシン一水和物であって、化学名は[5R-[5α,6α(R*)]]-6-(1-ヒドロキシエチル)-3-[[2-[(イミノメチル)アミノ]エチル]チオ]-7-オキソ-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ-2-エン-2-カルボン酸一水和物であり、また、シラスタチンナトリウムは、[R-[R*,S*,-(Z)]]-7-[(2-アミノ-2-カルボキシエチル)チオ]-2-[[(2,2-ジメチルシクロプロピル)カルボニル]アミノ]-2-ヘプテン酸一ナトリウム塩である。
【0102】
アンセフ(セファゾリン)は、SmithKline Beechamから市販されており、3-{[(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)チオ-メチル]}-8-オキソ-7-[2-(1H-テトラゾール-1-イル)アセトアミド]-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸である。
【0103】
セクロール(セファクロル)は、Lillyから市販されており、3-クロロ-7-D-(2-フェニルグリシンアミド)-3-セフェム-4-カルボン酸一水和物である。また、セダックス(セフチブテン)は、Scheringから市販されており、 (+)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-(2-アミノ-4-チアゾリ)-4-カルボキシクロトンアミド]-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸二水和物である。
【0104】
セフィゾクス(セフチゾキシムナトリウム)は、Fujisawaから市販されており、[6R-[6α,7β(Z)]]-7[(2,3,ジヒドロ-2-イミノ-4-チアゾリル)(メトキシアミノ)アセチル]アミノ]-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸である。
【0105】
セホビド(セホペラゾンナトリウム)は、Pfizerから市販されており、(6R,7R)-7[(R)-2-(4-エチル-2,3,ジオキソ-1-ピペラジンカルボキサミド)-2-(p-ヒドロキシフェニル)-アセトアミド)-3-[[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)チオ]メチル]-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボキシラートである。
【0106】
セフチン(セフロキシムアクセチル)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、(RS)-1-ヒドロキシエチル(6R,7R)-7-[2-(2-フリル)グリオキシアミド]-3-(ヒドロキシエチル)-(8-オキソ-5-チア-1-アザ-ビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボキシラート,72(Z)-O-メチル-オキシム)=1-アセタート 3-カルバマートである。
【0107】
セフジル(セフプロジル)は、Bristol-Myers Squibbから市販されており、(6R,7R)-7-[(R)-2-アミノ-2-(p-ヒドロキシフェニル)アセトアミド]-8-オキソ-3-プロペニル-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸一水和物である。
【0108】
Ceptaz(セフタジジム)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、1-[[7-[[(2-アミノ-4-チアゾリル)[(1-カルボキシ-1-メチルエトキシ)イミン]アセチル]アミノ]-2-カルボキシ-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-3-イル]メチル]=ヒドロキシド, 分子内塩, [6R-[6α,7β(Z)]]である。
【0109】
クラフォラン(セホタキシム)は、Hoescht Marion Rousselから市販されており、7-[2-(2-アミノ-4-チアゾリル)グリオキシルアミド]-3-(ヒドロキシメチル)-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボキシラート 72(Z)-(O-メチルオキシム)=アセタート(エステル)である。
【0110】
デュリセフ(セファドロキシル一水和物)は、Bristol-Myers Squibbから市販されており、5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸,7-[[アミノ(4-ヒドロキシフェニル)アセチル]アミノ]-3-メチル-8-オキソ=一水和物,[6R-[6α,7β(R*)]]- である。
【0111】
ホルトラズ(セフタジジム)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、1-[[7-[[(2-アミノ-4-チアゾリル)[1-カルボキシ-1-メチルエトキシ)イミノ]アセチル]アミノ]-2-カルボキシ-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-3-イル]メチル]=ヒドロキシド,分子内塩[6R-[6α,7β(Z)]] である。
【0112】
ケフレックス(セファレキシン)は、Distaから市販されており、7-(D-α-アミノ-α-フェニルアセトアミド)-3-メチル-3-セフェム-4-カルボン酸一水和物である。
【0113】
ケフタブ(セファレキシンHCl)は、Duraから市販されており、7-(D-2-アミノ-2-フェニルアセトアミド)-3-メチル-3-セフェム-4-カルボン酸=ヒドロクロリド一水和物である。
【0114】
ケフロックス(セフロキシム)は、Lillyから市販されており、(6R.7R)3-カルバモイルオキシメチル-7-[Z-2-メトキシイミノ-2-(フラ-2-イル)アセトアミド]セフ-3-エム-4-カルボキシラートのナトリウム塩である。
【0115】
ケフゾール(セファゾリン)は、Lillyから市販されており、3-{[(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)チオ]メチル}-8-オキソ-7-[2-(1H-テトラゾール-1-イル)アセトアミド]-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸のナトリウム塩である。
【0116】
マンドール(セファマンドールナファート)は、Lillyから市販されており、5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸,7-[[(ホルミルオキシ)フェニルアセチル]アミノ]-3-[[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)チオ]メチル]-8-オキソ=一ナトリウム塩,[6R-[6α-7β(R*)]] である。
【0117】
マキシピーム(セフェピムHCl)は、Bristol-Myers Squibbから市販されており、1-[[6R,7R)-7-[2-アミノ-4-チアゾリル)-グリオキシルアミド]-2-カルボキシ-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ-[4.2.0]オクタ-2-エン-3-イル]メチル]-1-メチルピロリジニウムクロリド=72-(Z)-(O-メチルオキシム)=モノヒドロクロリド=一水和物である。
【0118】
Monocid(セフォニシドナトリウム)は、SmithKline Beechamから市販されており、5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸=7-[(ヒドロキシフェニル-アセチル)-アミノ]-8-オキソ-3-[[1-(スルホメチル)-1H-テトラゾール-5-イル]チオ]メチル]=二ナトリウム塩, [6R-[6α,7β(R*)]] である。
【0119】
オムニセフ(セフジニル)は、Parke Davisから市販されており、[6R-[6α,7β(Z)]]-7-[[(2-アミノ-4-チアゾリル)-(ヒドロキシイミノ)アセチル]アミノ]-3-エテニル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸である。
【0120】
ロセフィン(セフトリアキソン)は、Roche Laboratoriesから市販されており、(6R,7R)-7-[2-(2-アミノ-4-チアゾリル)グリオキシアミノ]-8-オキソ-3-[[(1,2,5,6-テトラヒドロ-2-メチル-5,6-ジオキソ-as-トリアジン-3-イル)チオ]メチル]-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸=72-(Z)-O-メチルオキシム=二ナトリウム塩=三・五水和物(sesquaterhydrate)である。
【0121】
スプラクス(セフィキシム)は、Lederle Laboratoriesから市販されており、(6R,7R)-7-[2-(2-アミノ-4-チアゾリル)グリオキシルアミド]-8-オキソ-3-ビニル-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸=72-(Z)-[O-(カルボキシメチル)オキシム]三水和物である。
【0122】
タジセフ(セフタジジム)は、SmithKline Beechamから市販されており、ピリジニウム=1-[[7-[[2-アミノ-4-チアゾリル)[(1-カルボキシ-1-メチルエトキシ)イミノ]アセチル]アミノ]-2-カルボキシ-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ(4.2.0)オクタ-2-エン-3-イル]メチル]-ヒドロキシド,分子内塩, [6R,-[6α,7β(Z)]] の五水和物である。
【0123】
タジジム(セフタジジム)は、Lillyから市販されており、1-[[7-[[2-アミノ-4-チアゾリル)[(1-カルボキシ-1-メチルエトキシ)イミノ]アセチル]アミノ]-2-カルボキシ-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ(4.2.0)オクタ-2-エン-3-イル]メチル]=ヒドロキシド, 分子内塩, [6R,-[6α,7β(Z)]] の五水和物である。
【0124】
バンチン(セフポドキシムプロクセチル)は、Pharmacia & Upjohnから市販されており、(RS)-1(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル(+)-(6R,7R)-7-[2-(2-アミノ-4-チアゾリル)-2-{(Z)メトキシイミノ}アセトアミド]-3-メトキシメチル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボキシラートである。
【0125】
ジナセフ(セフロキシム)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、(6R,7R)-3-カルバモイルオキシメチル-7-[Z-2-メトキシ-イミノ-2-フラ-2-イル)アセトアミド]セフ-3-エム-4-カルボキシラートのナトリウム塩である。
【0126】
ビアキシン(クラリスロマイシン)は、Abbottから市販されており、6-O-メチルエリスロマイシンである。
【0127】
Dynabac(ジリスロマイシン)は、Sanofiから市販されており、(9S)-9-Deox-11-デオキシ-9,11-[イミノ[(1R)-2-(2-メトキシエトキシ)-エチリデン]オキシ]エリスロマイシンである。
【0128】
E.E.S. 200(エチル琥珀酸エリスロマイシン)は、Abbottから市販されており、2'-(エチル琥珀酸)エリスロマイシンである。
【0129】
E.E.S. 400(エチル琥珀酸エリスロマイシン)は、Abbottから市販されており、2'-(エチル琥珀酸)エリスロマイシンである。
【0130】
Ery-Ped 200(エチル琥珀酸エリスロマイシン)は、Abbottから市販されており、2'-(エチル琥珀酸)エリスロマイシンである。
【0131】
EryPed 400(エチル琥珀酸エリスロマイシン)は、Abbottから市販されており、2'-(エチル琥珀酸)エリスロマイシンである。
【0132】
Ery-Tab(エリスロマイシン徐放錠)は、Abbottから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキ-ソピラノシル(hex-opyranosyl)]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0133】
ステアリン酸エリスロシン(ステアリン酸エリスロマイシン)は、Abbott から市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキ-ソピラノシル(hex-opyranosyl)]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンのステアリン酸塩である。
【0134】
アイロゾン(エリスロマイシンエストラート)は、Distaから市販されており、ドデシル硫酸=2'-プロピオナートである。
【0135】
PCE Dispertab(錠剤にエリスロマイシン粒子を含めたもの)は、Abbottから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキ-ソピラノシル(hex-opyranosyl)]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0136】
Pediazole(経口懸濁液用のエチル琥珀酸エリスロマイシンおよびスルフイソキサゾールアセチル)は、Ross Productsから市販されており、エリスロマイシンの2'-エチル琥珀酸エステル(エチル琥珀酸エリスロマイシン)、およびN-(3,4-ジメチル-5-イソオキサゾリル)-N-スルファニルアセトアミド(スルフイソオキサゾールアセチル)である。
【0137】
タオ(トロレアンドマイシン)は、Pfizerから市販されており、オレアンドマイシンのアセチルエステルから合成して誘導したものである。
【0138】
ジスロマック(アジスロマイシン)は、Pfizerから市販されており、(2R,3S,4R,5R,8R,10R,11R,12S,13S,14R)-13-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-2-エチル-3,4,10-トリヒドロキシ-3,5,6,8,10,12,14-ヘプタメチル-11-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキソピラノシル]オキシ]-1-オキサ-6-アザシクロペンタデカン-15-オンである。
【0139】
エリスロマイシンは、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキサピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキ-ソピラノシル(hex-opyranosyl)]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0140】
クレオシンHCl(塩酸クリンダマイシン)は、Pharmacia & Upjohnから市販されており、クリンダマイシンの水和塩酸塩であって、クリンダマイシンとは、リンコマイシンの(7R)ヒドロキシル基を7(S)-クロロ置換することで生成できる準合成抗生物質である。
【0141】
燐酸クレオシン(燐酸クリンダマイシン)は、Pharmacia & Upjohnから市販されており、L-threo-α-D-galacto-オクトピラノシド=メチル-7-クロロ-6,7,8,-トリデオキシ-6-[[(1-メチル-4-プロピル-2-ピロリジニル)カルボニル]アミノ]-1-チオ-, 2-(二水素燐酸), (2S-trans)- である。
【0142】
コリ-マイシンM(コリスチメタートナトリウム)は、Monarchから市販されている。
【0143】
バンコシンHCl(塩酸バンコマイシン)は、Lillyから市販されている。
【0144】
アモキシル(アモキシシリン)は、SmithKline Beechamから市販されており、(2S,5R,6R)-6-[(R)-(-)-2-アミノ-2-(p-ヒドロキシフェニル)アセトアミド]-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]-ヘプタン-2-カルボン酸三水和物である。
【0145】
オーグメンチン(アモキシシリン/クラブラン酸カリウム)は、SmithKline Beechamから市販されており、(2S,5R,6R)-6-[(R)-(-)-2-アミノ-2-(p-ヒドロキシフェニル)アセトアミド]-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]-ヘプタン-2-カルボン酸三水和物(アモキシシリン)、および、(Z)-(2R,5R)-3-(2-ヒドロキシエチリデン)-7-オキソ-4-オキサ-1-アザビシクロ[3.2.0]-ヘプタン-2-カルボン酸カリウム(クラブラン酸カリウム)である。
【0146】
バイシリン C-R 900/300(ペニシリンGベンザチンおよびペニシリンGプロカインの懸濁液)は、Wyeth-Ayerstから市販されており、(2S,5R,6R)-3,3-ジメチル-7-オキソ-6-(2-フェニルアセトアミド)-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸化合物に、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン (2:1) を加えた四水和物(ペニシリンGベンザチン)、ならびに、(2S,5R,6R)-3,3-ジメチル-7-オキソ-6-(2-フェニルアセトアミド)-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸化合物に、p-アミノ安息香酸=2-(ジエチルアミノ)エチル (1:1) を加えた一水和物(ペニシリンGプロカイン)、である。
【0147】
バイシリンC-R(ペニシリンGベンザチンおよびペニシリンGプロカインの懸濁液)は、Wyeth-Ayerstから市販されており、(2S,5R,6R)-3,3-ジメチル-7-オキソ-6-(2-フェニルアセトアミド)-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸化合物に、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン (2:1) を加えた四水和物(ペニシリンGベンザチン)、ならびに、(2S,5R,6R)-3,3-ジメチル-7-オキソ-6-(2-フェニルアセトアミド)-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸化合物に、p-アミノ安息香酸=2-(ジエチルアミノ)エチル (1:1) を加えた一水和物(ペニシリンGプロカイン)である。
【0148】
バイシリンL-A(ペニシリンGベンザチン懸濁液)は、Wyeth-Ayerstから市販されており、(2S,5R,6R)-3,3-ジメチル-7-オキソ-6-(2-フェニルアセトアミド)-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸化合物に、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン (2:1) を加えた四水和物である。
【0149】
ゲオシリン(カルベニシリンインダニルナトリウム)は、Pfizerから市販されており、1-(5-インダニル)-N-(2-カルボキシ-3-3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ-6-イル)-2-フェニルマロンアミド酸一ナトリウム塩である。
【0150】
メズリン(滅菌メズロシリンナトリウム)は、Bayerから市販されており、6-{D-2[3[(メチル-スルホニル)-2-オキソ-イミダゾリジン-1-カルボキサミド]-2-フェニルアセトアミド}ペニシリン酸の一水和物ナトリウム塩である。
【0151】
オムニペン(アンピシリン)は、Wyeth-Ayerstから市販されており、(2S,5R,6R)-6-[(R)-2-アミノ-2-フェニルアセトアミド]-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザ-ビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸である。
【0152】
ペン-ビーK(ペニシリンVカリウム)は、Wyeth-Ayerstから市販されており、ペニシリンGのフェノキシメチル類縁体のカリウム塩である。
【0153】
Pfizerpen(ペニシリンGカリウム)は、Pfizerから市販されており、3,3-ジメチル-7-オキソ-6-(2-フェニルアセトアミド)-4-チア-1-アザビシクロ(3.2.0)ヘプタン-2-カルボン酸一カリウムである。
【0154】
ピプラシル(ピペラシリンナトリウム)は、Lederleから市販されており、4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸=6-[[[[(4-エチル-2-3-ジオキソ-1-ピペラジニル)カルボニル]アミノ]フェニルアセチル]アミノ]-3,3-ジメチル-7-オキソ-, 一ナトリウム塩, [2S-[2α,5α,6β(S*)]] である。
【0155】
スペクトロビド(バカンピシリンHCl)は、Pfizerから市販されており、1'-エトキシカルボニルオキチエチル-6-(D-αアミノフェニルアセトアミド)-ペニシリン酸塩酸塩である。
【0156】
チカル(チカルシリン二ナトリウム)は、SmithKline Beechamから市販されており、N-(2-カルボキシ-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ-6-イル)-3-チオフェンマロンアミド酸二ナトリウム塩である。
【0157】
チメンチン(チカルシリン二ナトリウムおよびクラブラン酸カリウム)は、SmithKline Beechamから市販されており、N-(2-カルボキシ-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ-6-イル)-3-チオフェンマロンアミド酸二ナトリウム塩(チカルシリン二ナトリウム)、ならびに、(Z)-(2R,5R)-3-(2-ヒドロキシエチリデン)-7-オキソ-4-オキサ-1-アザビシクロ[3.2.0]-ヘプタン-2-カルボン酸カリウム(クラブラン酸カリウム)である。
【0158】
ウナシン(アンピシリンナトリウム/スルバクタムナトリウム)は、Pfizerから市販されており、(2S,5R,6R)-6-[(R)-2-アミノ-2-フェニルアセトアミド]-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザ-ビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸一ナトリウム(アンピシリンナトリウム)、ならびに、ペニシリン酸スルホンナトリウム、すなわち(2S,5R)-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシラート-4,4-ジオキシド=ナトリウム(スルバクタムナトリウム)。
【0159】
ゾシン(ピペラシリンナトリウムおよびタゾバクタムナトリウム)は、Lederleから市販されており、(2S,5R,6R)-6[(R)-2-(4-エチル-2,3-ジオキソ-1-ピペラジン-カルボキサミド)-2-フェニルアセトアミド]-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ-[3.2.0]ヘプタン-2-カルボン酸ナトリウム(ピペラシリンナトリウム)、ならびに、(2S,3S,5R)-3-メチル-7-オキソ-3-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イルメチル)-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシラート-4,4-ジオキシド=ナトリウム(タゾバクタムナトリウム)である。
【0160】
ジクロキサシリンナトリウムは、(2S,5R,6R)-6-(3-(2,6-ジクロロフェニル)5-メチル-4-イソキサゾールカルボキサミド)-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシラート一水和物一ナトリウムである。
【0161】
アクロマイシンV(テトラサイクリンHCl)は、Lederleから市販されており、[4S-(4α,4aα,5aα,6β,12aα)]-4-(ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,6,10,12,12a-ペンタヒドロキシ-6-メチル-1,11-ジオキソ-2-ナフタセンカルボキサミドの一塩酸塩である。
【0162】
デクロマイシン(デメクロサイクリンHCl)は、Lederle Laboratoriesから市販されており、7-クロロ-4-ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,6,10,12,12a-ペンタヒドロキシ-1,11-ジオキソ-2-ナフタセンカルボキサミド一塩酸塩である。
【0163】
Dynacin(ミノサイクリンHCl)は、Medicisから市販されており、[4S-(4α,4aα,5aα,12aα)]-4,7-ビス(ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-1,11-ジオキソ-2-ナフタセンカルボキサミドモノクロリドである。
【0164】
ミノシン(塩酸ミノサイクリン)は、Lederle Laboratoriesから市販されており、[4S-(4α,4aα,5aα,12aα)]-4,7-ビス(ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-1,11-ジオキソ-2-ナフタセンカルボキサミドモノクロリドである。
【0165】
Monodox(ドキシサイクリン一水和物カプセル)はOclassenから市販されており、α-6-デオキシ-5-オキシテトラサイクリンである。
【0166】
テラマイシン(オキシテトラサイクリン)は、Pfizerから市販されている。
【0167】
ベクトリン(塩酸ミノサイクリン)は、Warner Chilcott Professional Productsから市販されており、[4S-(4α,4aα,5aα,12ax)]-4,7-ビス(ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-1,11-ジオキソ-2-ナフタセンカルボキサミドモノクロリドである。
【0168】
ビブラマイシンカルシウム(ドキシサイクリンナトリウム)は、Pfizerから市販されており、4-(ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,5,10,12,12a-ペンタヒドロキシ-6-メチル-1,11-ジオキソ-2-ナフタセン-カルボキサミド一水和物である。
【0169】
ビブラマイシンヒクラート(ドキシサイクリンヒクラート)は、Pfizerから市販されており、α-6-デオキシ-5-オキシテトラサイクリンである。
【0170】
ビブラマイシン一水和物(ドキシサイクリン一水和物)は、Pfizerから市販されており、4-(ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,5,10,12,12a-ペンタヒドロキシ-6-メチル-1,11-ジオキソ-2-ナフタセン-カルボキサミド一水和物である。
【0171】
Vibra-Tabs(ドキシサイクリン水和物)は、Pfizerから市販されており、α-6-デオキシ-5-オキシテトラサイクリンである。
【0172】
ビブラマイシン(ドキシサイクリン)は、Pfizerから市販されており、4-(ジメチルアミノ)-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-3,5,10,12,12a-ペンタヒドロキシ-6-メチル-1,11-ジオキソ-2-ナフタセン-カルボキサミド一水和物である。
【0173】
リンコマイシン類は、(2S,5R,6R)-6-(3-(2,6-ジクロロフェニル)5-メチル-4-イソキサゾールカルボキサミド)-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-2-カルボキシラート一水和物一ナトリウムである。
【0174】
クレオシンHCl(クリンダマイシンHCl)は、Pharmacia & Upjohnから市販されており、メチル=7-クロロ-6,7,8-トリデオキシ-6-(1-メチル-trans-4-プロピル-L-2-ピロリジンカルボキサミド)-1-チオ-L-threo-α-D-galacto-オクトピラノシド一塩酸塩である。
【0175】
Abelcet(アムホテリシンB-脂質複合体)は、Libosome Company, Inc.から市販されており、[1R-(1R*,3S*,5R*,6R*,9R*,11R*,15S*,16R*,17R*,18S*,19E,21E,23E,25E,27E,29E,31E,33R*,35S*,36R*,37S*)]-33-[(3-アミノ-3,6-ジデオキシ-β-D-マンノピラノシル)-オキシ]-1,3,5,6,9,11,17,37-オクタヒドロキシ-15,16,18-トリメチル-13-オキソ-14,39-ジオキサビシクロ[33.3.1]ノナトリアコンタ-19,21,23,25,27,29,31-ヘプタエン-36-カルボン酸である。
【0176】
AmBisome(アムホテリシンB)は、Fujisawa Healthcareから市販されており、[1R-(1R*,3S*,5R*,6R*,9R*,11R*,15S*,16R*,17R*,18S*,19E,21E,23E,25E,27E,29E,31E,33R*,35S*,36R*,37S*)]-33-[(3-アミノ-3,6-ジデオキシ-β-D-マンノピラノシル)-オキシ]-1,3,5,6,9,11,17,37-オクタヒドロキシ-15,16,18-トリメチル-13-オキソ-14,39-ジオキサビシクロ[33.3.1]ノナトリアコンタ-19,21,23,25,27,29,31-ヘプタエン-36-カルボン酸である。
【0177】
Amphotec(アムホテリシンB-コレステロール硫酸塩複合体)は、Sequus Pharmaceuticals, Inc.から市販されており、[1R-(1R*,3S*,5R*,6R*,9R*,11R*,15S*,16R*,17R*,18S*,19E,21E,23E,25E,27E,29E,31E,33R*,35S*,36R*,37S*)]-33-[(3-アミノ-3,6-ジデオキシ-β-D-マンノピラノシル)-オキシ]-1,3,5,6,9,11,17,37-オクタヒドロキシ-15,16,18-トリメチル-13-オキソ-14,39-ジオキサビシクロ[33.3.1]ノナトリアコンタ-19,21,23,25,27,29,31-ヘプタエン-36-カルボン酸である。
【0178】
アンコボン(フルシトシン)は、ICN Pharmaceuticalsから市販されており、5-フルオロシトシンである。
【0179】
ジフルカン(フルコナゾール)は、Pfizer Inc.から市販されており、2,4-ジフルオロ-α-α'-ビス(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)ベンジルアルコールである。
【0180】
フルビシン P/G(超微細グリセオフルビン)は、Scheringから市販されている。
【0181】
フルビシン P/G 165およびフルビシン P/G 330(超微細グリセオフルビン)は、Scheringから市販されている。
【0182】
グリフルビンV(グリセオフルビン)は、Ortho Dermatologicalから市販されている。
【0183】
Gris-PEG(超微細グリセオフルビン)は、Allerganから市販されている。
【0184】
ラミシール(塩酸テルビナフィン)は、Novartisから市販されており、(E)-N-(6,6-ジメチル-2-ヘプテン-4-イニル)-N-メチル-1-ナフタレンメタナミン塩酸塩である。
【0185】
ニゾラール(ケトコナゾール)は、Janssenから市販されており、cis-1-アセチル-4-[4-[[2-(2,4-ジ-クロロフェニル)-2-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)-1,3-ジオキサラン-4-イル]メトキシ]フェニル]ピペラジンである。
【0186】
アムホテリシンBは、[1R-(1R*,3S*,5R*,6R*,9R*,11R*,15S*,16R*,17R*,18S*,19E,21E,23E,25E,27E,29E,31E,33R*,35S*,36R*,37S*)]-33-[(3-アミノ-3,6-ジデオキシ-β-D-マンノピラノシル)-オキシ]-1,3,5,6,9,11,17,37-オクタヒドロキシ-15,16,18-トリメチル-13-オキソ-14,39-ジオキサビシクロ[33.3.1]ノナトリアコンタ-19,21,23,25,27,29,31-ヘプタエン-36-カルボン酸である。
【0187】
ロトリミン(クロトリマゾール)は、Scheringから市販されており、1-(O-クロロ-α,α-ジフェニルベンジル)イミダゾールである。
【0188】
ダプソーン錠(ダプソーン)は、Jacobusから市販されており、4,4'-ジアミノジフェニル-スルホン(DDS)である。
【0189】
ジフルカン(フルコナゾール)は、 Pfizerから市販されており、2,4-ジフルオロ-α-α'-ビス(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)ベンジルアルコールである。
【0190】
モニスタート-ダームクリーム(ミコナゾール)は、Ortho Dermatologicalから市販されており、1-[2,4-ジクロロ-β-{(2,4-ジクロロベンジル)オキシ}フェネチル]イミダゾール一硝酸塩である。
【0191】
マイコスタチンクリーム(ナイスタチン)は、Westwood-Squibbから市販されている。
【0192】
Sporanox(イトラコナゾール)は、Janssen Pharmaceuticalから市販されており、(±)-1-[(R*)-sec-ブチル]-4-[p-[[2R*,4S*]-2-(2,4-ジクロロフェニル)-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-ジオキソラン-4-イル]メトキシ]フェニル]-1-ピペラジニル]フェニル]-Δ2-1,2,4,トリアゾリン-5-オンを、 (±)-1-[(R*)-sec-ブチル]-4-[p-[[2R*,4S*)-2-(2,4-ジクロロフェニル)-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3-ジオキソラン-4-イル]メトキシ]フェニル]-1-ピペラジニル]フェニル]-Δ2-1,2,4,トリアゾリン-5-オンもしくは (±)-1-[(RS)-sec-ブチル]-4-[p-[4-[p-[[(2R,4S)-2-(2,4-ジクロロフェニル)-2-(1H-1,2,3,4-トリアゾール-1-イルメチル)1,3-ジオキサラン-4-イル]メトキシ]フェニル]-1-ピペラジニル]フェニル]-Δ2-1,2,4,トリアゾリン-5-オンと併せた混合物。
【0193】
塩酸アラーレン(クロロキンHCl)は、Sanofi Pharmaceuticalsから市販されており、7-(クロロ-4-[[4-ジエチルアミノ)-1-メチルブチル]アミノ]-キノリン二塩酸塩である。
【0194】
燐酸アラーレン(燐酸クロロキン)は、Sanofi Pharmaceuticalsから市販されており、7-(クロロ-4-[[4-ジエチルアミノ)-1-メチルブチル]アミノ]-キノリン=ホスファート (1:2) である。
【0195】
ダラプリム(ピリメタミン)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、5-(4-クロロフェニル)-6-エチル-2,4-ピリミジンジアミンである。
【0196】
ラリアム(メフロキンHCl)は、Roche Laboratoriesから市販されており、(R*,S*)-(±)-α-2-ピペリジニル-2,8-ビス(トリフルオロメチル)-4-キノリン=メタノール=塩酸塩である。
【0197】
プラクエニル(硫酸ヒドロキシクロロキン)は、Sanofi Pharmaceuticalsから市販されており、2-[[4-[7-クロロ-4-キノリル)アミノ]ペンチル]エチルアミノ]エタノール=スルファート (1:1) である。
【0198】
硫酸カパスタート(硫酸カプレオマイシン)は、Dura Pharmaceuticalsから市販されている。
【0199】
ミアンブトール(塩酸エタンブトール)は、Lederle Laboratoriesから市販されている。
【0200】
Mycobutin(リファブチンカプセル)は、Pharmacia & Upjohnから市販されており、1',4-ジデヒドロ-1-デオキシ-1,4-ジヒドロ-5'-(2-メチルプロピル)-1-オキソリファマイシンXIV、あるいは、 (9S,12E,14S,15R,16S,17R,18R,19R,20S,21S,22E,24Z)-6,16,18,20-テトラヒドロキシ-1-1'-イソブチル-14-メトキシ-7,9,15,17,19,21,25-ヘプタメチル-スピロ[9,4-(エポキシペンタデカ[1,11,13]トリエンイミノ)-2H-フロ[2',3':7,8]ナフト[1,2-d]イミダゾール-2,4'-ピペリジン]-5,10,26-(3H,9H)-トリオン-16-アセタート、である。
【0201】
ニドラジド(イソニアジド注射液)は、Apotheconから市販されている。
【0202】
Paser(アミノサリチル酸)は、Jacobusから市販されており、4-アミノ-2-ヒドロキシ安息香酸である。
【0203】
Priftin(リファペンチン)は、Hoechst Marion Rousselから市販されており、リファマイシン=3-[[(4-シクロ-ペンチル-1-ピペラジニル)イミノ]メチル]、あるいは、 3[N-(4-シクロペンチル-1-ピペラジニル)-ホルムイミドイル]-2,7-(エポキシペンタデカ[1,11,13]トリエンイミノ)ナフト[2,1-b]フラン-1,11(2H)-ジオン=21-アセタート、である。
【0204】
ピラジナミド錠(ピラジナミド)は、Lederle Laboratoriesから市販されており、ニコチンアミドのピラジン類縁体である。
【0205】
リファジン(リファンピンカプセル)は、Hoechst Marion Rousselから市販されており、3-[[(4-メチル-1-ピペラジニル)イミノ]メチル]リファマイシン、あるいは、5,6,9,17,19,21-ヘキサヒドロキシ-23-メトキシ-2,4,12,16,20,22-ヘプタメチル-8-[N-メチル-1-ピペラジニル)ホルムイミドイル]-2,7-(エポキシペンタデカ[1,11,13]トリエンイミノ)ナフト[2,1-b]フラン-1,11(2H)-ジオン=21-アセタート、である。
【0206】
リファジンIV(注射用リファンピン)は、Hoechst Marion Rousselから市販されており、3-[[3-(4-メチル-1-ピペラジニル)ホルムイミドイル]-2,7-(エポキシペンタデカ[1,11,13]トリエンイミノ)ナフト[2,1-b]フラン-1,11(2H)-ジオン=21-アセタートである。
【0207】
リファマート(リファンピンおよびイソニアジド)は、Hoechst Marion Rousselから市販されており、3-(4-メチル-1-ピペラジニルイミノメチル)リファマイシンSV(リファンピン)、および、イソニコチン酸のヒドラジド(イソニアジド)、である。
【0208】
Rifater(リファンピンおよびイソニアジドおよびピラジナミド)は、Hoechst Marion Rousselから市販されており、3-(4-メチル-1-ピペラジニルイミノメチル)リファマイシンSV(リファンピン)、および、イソニコチン酸のヒドラジド(イソニアジド)、および、ニコチンアミドのピラジン類縁体(ピラジナミド)、である。
【0209】
セロマイシン(シクロセリンカプセル)は、Dura Pharmaceuticalsから市販されており、3-イソキザゾリジノン, 4-アミノ-, (R)- である。
【0210】
硫酸ストレプトマイシンは、Pfizerから市販されており、O-2-デオキシ-2-(メチルアミノ)-α-L-グルコピラノシル-(1→2)-O-5-デオキシ-3-C-ホルミル-α-L-リキソフラノシル-(1→4)-N-N'-ビス(アミノイミノメチル)=スルファート (2:3) 塩である。
【0211】
Tice BCG(BCGワクチン)は、Organonから市販されており、CalmetteとGuerinのMycobacterium bovis株の生菌を弱らせたものである。
【0212】
シクロセリン(セロマイシンカプセル)は、Dura Pharmaceuticalsから市販されており、3-イソキザゾリジノン, 4-アミノ-, (R)- である。
【0213】
ニドラジド(イソニアジド注射液)は、Apotheconから市販されており、イソニコチン酸のヒドラジドである。
【0214】
Urised(メテナミン)は、Poly Medicaから市販されている。
【0215】
Trecator-SC(エチオナミド錠剤)は、Wyeth-Ayerstから市販されており、2-エチルチオイソニコチンアミドである。
【0216】
アルフェロンN(インターフェロンalfa-n3)は、Interferon Sciencesから市販されており、インターフェロンalfa-n3(ヒトの白血球から誘導したもの)である。
【0217】
クリキシバン(硫酸インジナビル)は、Merck & Co., Inc.から市販されており、 [1(1S,2R),5(S)]-2,3,5-トリデオキシ-N-(2,3-ジヒドロ-2-ヒドロキシ-1H-インデン-1-イル)-5-[2-[[1,1-ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]-4-(3-ピリジニル-メチル)- 1-ピペラジニル]-2-(フェニルメチル)-D-エリスロペントンアミド=スルファート (1:1) である。
【0218】
シトベーン(ガンシクロビル)は、Rocheから市販されており、9-[[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エトキシ]メチル]グアニンである。
【0219】
シトベーン-IV(ガンシクロビルナトリウム)は、Rocheから市販されており、9-[[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エトキシ]メチル]グアニンである。
【0220】
エピビル(ラミブジン)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、(2R,cis)-4-アミノ-1-(2-ヒドロキシメチル-1,3-オキサチオラン-5-イル)-1H)-ピリミジン-2-オンである。
【0221】
ファムビル(ファムシクロビル)は、SmithKline Beechamから市販されており、2-[2-(2-アミノ-9H-プリン-9-イル)エチル]-1,3-プロパンジオール=ジアセタートである。
【0222】
フルマジン(リマンタジンHCl)は、Forestから市販されており、α-メチルトリシクロ-[3.3.1.1/3.7]デカン-1-メタンアミン塩酸塩である。
【0223】
Foscavir(ホスカルネットナトリウム)は、Astraから市販されており、ホスホノ蟻酸三ナトリウム塩である。
【0224】
ハイビッド(ザルシタビン)は、Rocheから市販されており、4-アミノ-1-β-D-2',3',ジデオキシリボフラノシル-2-(1H)-ピリミドン、あるいは2',3'-ジデオキシシチジン、である。
【0225】
イントロンA(インターフェロンalfa-2b)は、Scheringから市販されている。
【0226】
インビラーゼ(サキナビルメシラート)は、Roche Labsから市販されており、N-tert-ブチル-デカヒドロ-2-[2(R)-ヒドロキシ-4-フェニル-3(S)-[[N-(2-キノリルカルボニル)-L-アスパラギニル]アミノ]ブチル-(4aS,8aS)-イソキノリン-3(S)-カルボキサミド=メタンスルホナートである。
【0227】
Norvir(リトナビル)は、Abbottから市販されており、10-ヒドロキシ-2-メチル-5-(1-メチルエチル)-1-[2-(1-メチルエチル)-4-チアゾリル]-3,6-ジオキソ-8,11-ビス(フェニルメチル)-2,4,7,12-テトラアザトリデンカン-B-酸(B-oic acid)=5-チアゾリルメチルエステル [5S-(5R*,8R*,10R*,11R*)] である。
【0228】
Rebetron併用療法剤は、レベトール(リバビリン; 1-β-D-リボフラノシル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド)と、イントロンA(インターフェロンalfa-2b)とを含み、Scheringから市販されている。
【0229】
レスクリプター(デラビルジンメシラート)は、Pharmacia & Upjohnから市販されており、ピペラジン=1-[3-[(1-メチルエチル)アミノ]-2-ピリジニル]-4-[[5(メチルスルホニル)-アミノ]-1H-インドール-2-イル]カルボニル]=モノメタンスルホナートである。
【0230】
レトロビル(ジヅブジン ziduvudine)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、3'-アジド-3'-デオキシチミジンである。
【0231】
レトロビルIV(ジドブジン)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、3'-アジド-3'-デオキシチミジンである。
【0232】
シンメトレル(塩酸アマンタジン)は、Endo Pharmaceuticalsから市販されており、1-アダマンタンアミン塩酸塩である。
【0233】
シナジス(パリビズマブ)は、Medhnmune Inc.から市販されており、ヒト化した単クローン抗体(IgGiK)である。
【0234】
Valtrex(バラシクロビルHCl)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、L-バリン=2-[(2-アミノ-1,6-ジヒドロ-6-オキソ-9H-プリン-9-イル)メトキシ]エチルエステル一塩酸塩である。
【0235】
ヴァイデックス(ジダノシン)は、Bristol-Myers Squibb Oncology/Immunologyから市販されており、2',3'-ジ-デオキシイノシンである。
【0236】
ビラセプト(ネルフィナビルメシラート)は、Agouronから市販されており、[3S-[2(2S*,3S*),3α,4aβ,8aβ]]-N-(1,1-ジメチルエチル)デカヒドロ-2-[2-ヒドロキシ-3-[(3-ヒドロキシ-2-メチルベンゾイル)アミノ]-4-(フェニルチオ)ブチル]-3-イソキノリンカルボキサミド=モノメタンスルホナート(塩)である。
【0237】
ビラミューン(ネビラピン)は、Roxaneから市販されており、11-シクロプロピル-5,11-ジヒドロ-4-メチル-6H-ジピリド[3,2-b:2',3'-][1,4]ジアゼピン-6-オンである。
【0238】
Virazole(リバビリン)は、ICNから市販されており、1-β-D-リボフラノシル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミドである。
【0239】
ビスタイド(シドフォビル)は、Gilead Sciencesから市販されており、1-[(S)-3-ヒドロキシ-2-(ホスホノメトキシ)プロピル]シトシン二水和物(HPMPC)である。
【0240】
ゼリット(スタブジン(d4T))は、Bristol-Myers Squibb Oncology/Immunologyから市販されており、2',3'-ジデヒドロ-3'-デオキシチミジンである。
【0241】
シンメトレルシロップ(アマンタジンHCl)は、Endo Labsから市販されており、1-アダマンタンアミン塩酸塩である。
【0242】
コンビビル錠(ラミヅビン lamiduvine)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、2',3'-ジデヒドロ-3'-デオキシチミジンである。
【0243】
ゾビラックス(アシクロビル)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、2-アミノ-1,9-デヒドロ-9-[(2-ヒドロキシエトキシ)メチル]-6H-プリン-6-オンである。
【0244】
ダプソーン錠(ダプソーン)は、Jacobusから市販されており、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン(DDS)である。
【0245】
ダラプリム(ピリメタミン)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、5-(4-クロロフェニル)-6-エチル-2,4-ピリミジンジアミンである。
【0246】
フラジール375(メトロニダゾール)は、Searleから市販されており、2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-エタノールである。
【0247】
フラジールER錠(メトロニダゾール)は、Searleから市販されており、2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-エタノールである。
【0248】
フラジールI.V.(メトロニダゾール)は、SCSから市販されており、2-メチル-5-ニトロ-イミダゾール-1-エタノールである。
【0249】
フロキソン(フラゾリドン)は、Robertsから市販されており、3-(5-ニトロフルフリリデン-アミノ)-2-オキサゾリジノンである。
【0250】
メプロン(アトバコン)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、trans-2-[4-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]-3-ヒドロキシ-1,4-ナフタレンジオンである。
【0251】
Neutrexin(グルコン酸トリメトトレキサート trimetrexate glucuronate)は、U.S. Bioscienceから市販されており、2,4-ジアミノ-5-メチル-6-[(3,4,5-トリメトキシアニリノ)メチル]キナゾリン=モノ-D-グルクロナートである。
【0252】
シプロ(シプロフロキサシンHCl)は、Bayerから市販されており、1-シクロプロピル-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-7-(1-ピペラジニル)-3-キノリンカルボン酸塩の一塩酸塩一水和物である。
【0253】
フロクシン(オフロキサシン)は、Ortho-McNeil Pharmaceuticalから市販されており、 (±)-9-フルオロ-2,3-ジヒドロ-3-メチル-10-(4-メチル-1-ピペラジニル)-7-オキソ-7H-ピリド[1,3,3-de]-1,4-ベンゾキサジン-6-カルボン酸である。
【0254】
Levaquin(レボフロキサシン)は、Ortho-McNeil Pharmaceuticalから市販されており、 (-)-(S)-9-フルオロ-2,3-ジヒドロ-3-メチル-10-(4-メチル-1-ピペラジニル)-7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de]-1,4-ベンゾキサジン-6-カルボン酸半水和物である。
【0255】
Mazaquin(ロメフロキサシンHCl)は、Unimedから市販されており、 (±)-1-エチル-6,8-ジフルオロ-1,4-ジヒドロ-7-(3-メチル-1-ピペラジニル)-4-オキソ-3-キノリンカルボン酸の一塩酸塩である。
【0256】
ノロキシン(ノルフロキサシン)は、Merckから市販されており、1-エチル-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-7-(1-ピペラジニル)-3-キノリンカルボン酸である。
【0257】
Penetrex(エノキサシン)は、Rhone-Poulenc Rorerから市販されており、1-エチル-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-7-(1-ピペラジニル)-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸 一・五水和物(sesquihydrate)である。
【0258】
Raxar(グレパフロキサシンHCl)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、 (±)-1-シクロプロピル-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-5-メチル-7-(3-メチル-1-ピペラジニル)-4-オキソ-3-キノリンカルボン酸一塩酸塩 一・五水和物である。
【0259】
Trovan(トロバフロキサシンメシラート)は、Pfizerから市販されており、(1 ,5 ,6a)-7-(6-アミノ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル)-1-(2,4-ジフルオロフェニル)-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸=モノメタンスルホナートである。
【0260】
ザガム(スパルフロキサシン)は、Rhone-Poulenc Rorerから市販されており、5-アミノ-1-シクロプロピル-7-cis-3,5-ジメチル-1-ピペラジニル)-6,8-ジフルオロ-1,4,ジヒドロ-4-オキソ-3-キノリンカルボン酸である。
【0261】
バクトリム(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)は、Roche Labsから市販されており、2,4-ジアミノ-5-(3,4,5-トリメトキシベンジル)ピリミジン(トリメトプリム)、および、 N1,-(5-メチル-3-イソオキサゾリル)スルファニルアミド(スルファメトキサゾール)、である。
【0262】
バクトリムDS(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール、強度二倍)は、Roche Labsから市販されており、2,4-ジアミノ-5-(3,4,5-トリメトキシベンジル)ピリミジン(トリメトプリム)、および、 N1,-(5-メチル-3-イソオキサゾリル)スルファニルアミド(スルファメトキサゾール)、である。
【0263】
Pediazole(エチル琥珀酸エリスロマイシンおよびスルフイソキサゾールアセチル)は、Rossから市販されており、2'-(エチル琥珀酸)エリスロマイシン、および、N'アセチルスルフイソキサゾール、である。なお、スルフイソキサゾールとは、N-(3,4-ジメチル-5-イソオキサゾリル)-N-スルファニル=アセトアミドである。
【0264】
Septra(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)は、Monarchから市販されており、5-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)メチル]-2,4-ピリミジンジアミン(トリメトプリム)と、4-アミノ-N-(5-メチル-3-イソオキサゾリル)ベンゼンスルホンアミド(スルファメトキサゾール)、である。
【0265】
Septra DS(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)は、Monarchから市販されており、5-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)メチル]-2,4-ピリミジンジアミン(トリメトプリム)と、4-アミノ-N-(5-メチル-3-イソオキサゾリル)ベンゼンスルホンアミド(スルファメトキサゾール)、である。
【0266】
co-トリモキサゾールは、配合化学療法剤であって、トリメトプリム(T)とスルホンアミド=スルファメトキサゾール(S)とから成り、その比率は 1:5 である。co-トリモキサゾールは、微生物中の葉酸合成を連続的に阻害するため、殺菌性を有する。co-トリモキサゾールの抗菌作用範囲には、数多の、グラム陽性およびグラム陰性の、好気性菌、クラミジア属、ノカルジア属、原虫類(ニューモシスティス・カリニ)などが含まれる。co-トリモキサゾールは、ニューモシスティス属に対して使用できることに加えて、グラム陽性好気性菌(尿路感染症)、肺炎球菌、ヘモフィルス・インフルエンゼ(呼吸経路感染および耳炎)に対しても、充分に実用的である。 http://www.infomed.org/100drugs/ctrifram.html 。
【0267】
バクトリムのI.V.注入剤(スルファメトキサゾール)は、Roche Labsから市販されている。
【0268】
Pediazole(エチル琥珀酸エリスロマイシンとスルフイソキサゾールアセチル)は、Rossから市販されており、2'-(エチル琥珀酸)エリスロマイシン、および、N'アセチル-スルフイソキザゾールである。なお、スルフイソキザゾールは、N-(3,4-ジメチル-5-イソオキザゾリル)-N-スルファニル=アセトアミドである。
【0269】
フラダンチン(ニトロフラントイン)は、Duraから市販されており、1-[[(5-ニトロ-2-フラニル)メチレン]アミノ]-2,4-イミダゾリジンジオンである。
【0270】
Macrobid(ニトロフラントイン一水和物巨大結晶)は、Procter & Gamble Pharmaceuticalsから市販されており、1-[[[5-ニトロ-2-フラニル]メチレン]アミノ]-2,4-イミダゾリジンジオン一水和物である。
【0271】
マクロダンチン(ニトロフラントイン巨大結晶)は、Procter & Gamble Pharmaceuticalsから市販されており、1-[[(5-ニトロ-2-フラニル)メチレン]アミノ]-2,4-イミダゾリジンジオンである。
【0272】
Monurol Sachet(ホスホマイシントロメタミン)は、Forestから市販されており、(1R,2S)-(1,2-エポキシプロピル)ホスホン酸に、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールを加えた (1:1) 化合物である。
【0273】
ネッググラムCaplets(ナリジクス酸)は、Sanofiから市販されており、1-エチル-1,4-ジヒドロ-7-メチル-4-オキソ-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸である。
【0274】
Septra(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)は、Monarchから市販されており、5-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)メチル]-2,4-ピリミジンジアミン(トリメトプリム)、および、4-アミノ-N-(5-メチル-3-イソオキサゾリル)ベンゼンスルホンアミド(スルファメトキサゾール)、である。
【0275】
Septra DS(トリメトプリムおよびスルファメトキサゾール)は、Monarchから市販されており、5-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)メチル]-2,4-ピリミジンジアミン(トリメトプリム)、および、4-アミノ-N-(5-メチル-3-イソオキサゾリル)ベンゼンスルホンアミド(スルファメトキサゾール)、である。
【0276】
Urised(防腐性メテナミンとメチレンブルーとサリチル酸フェニルと安息香酸と副交感神経遮断薬(硫酸アトロピン)ヒヨスチアミンとの配合剤)は、Poly Medicaから市販されている。
【0277】
Urobiotic-250カプセル(オキシテトラサイクリンHClとスルファメチゾールとフェナゾピリジンHCl)は、Pfizerから市販されている。
【0278】
Uroqid Acid No.2 錠剤(マンデル酸メテナミン)は、Beachから市販されている。
【0279】
バクトロバン(ムピロシン)は、SmithKline Beechamから市販されており、(αE,2S,3R,4R,5S)-5-[(2S,3S,4S,5S)-2,3-エポキシ-5-ヒドロキシ-4-メチルヘキシル]テトラヒドロ-3,4-ジヒドロキシ-β-メチル-2H-ピラン-2-クロトン酸の、9-ヒドロキシノナン酸とのエステルのカルシウム塩 (2:1) の二水和物である。
【0280】
クロロマイセチン眼用(クロラムフェニコール chloramphenical)は、Monarchから市販されており、 (1) アセトアミド=2,2-ジクロロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)-2-(4-ニトロフェニル)エチル] 、および、 (2) D-threo-(-)-2,2-ジクロロ-N-[β-ヒドロキシ-α-(ヒドロキシメチル)-p-ニトロフェネチル]アセトアミド、である。
【0281】
Cortisporin(ネオマイシンと硫酸ポリミキシンβ類と酢酸=ヒドロコルチゾンのクリーム)は、Monarchから市販されており、21-(アセチルオキシ)-11β,17-ジヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオンである。
【0282】
アイロタイシン(エリスロマイシン眼用軟膏)は、Distaから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキ-ソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキ-ソピラノシル(hex-opyranosyl)]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0283】
ネオデカドロン(硫酸ネオマイシン-燐酸デキサメタゾンナトリウム)は、Merckから市販されており、9-フルオロ-11β,17-ジヒドロキシ-16α-メチル-21-(ホスホノオキシ)プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン二ナトリウム塩である。
【0284】
ポリトリム(トリメトプリムおよび硫酸ポリシキシンβの眼用溶液)は、Allerganから市販されており、2,4-ジアミノ-5-(3,4,5-トリメトキシベンジル)ピリミジン(トリメトプリム)、ならびに、ポリミキシンB1およびB2の硫酸塩(硫酸ポリシキシンβ polythyxin β sulfate)、である。
【0285】
テラコートリル(Terra-Cortril)(オキシテトラサイクリンHClおよび酢酸ヒドロコルチゾン)は、Pfizerから市販されている。
【0286】
TobraDex(トブラマイシンおよびデキサメタゾンの眼用懸濁液と軟膏)は、Alconから市販されており、O-3-アミノ-3-デオキシ-a-D-グルコピラノシル-(1→4)-O-[2,6-ジアミノ-2,3,6-トリデオキシ-a-D-ribo-ヘキソピラノシル-1(1→6)]-2-デオキシ-L-ストレプタミンである。また、デキサメタゾンは、化学名 9-フルオロ-11b,17,21-トリヒドロキシ-16a-メチルプレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオンである。
【0287】
3% Vira-A眼用軟膏(ビダラビン)は、Monarchから市販されており、9H-プリン-6-アミン=9-β-D-アラビノフラノシル=一水和物である。
【0288】
Chibroxin(ノルフロキサシン眼用溶液)は、Merckから市販されており、1-エチル-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-7-(1-ピペラジニル)-3-キノリンカルボン酸である。
【0289】
Ciloxan眼用溶液(シプロフロキサシンHCl)は、Alconから市販されており、1-シクロプロピル-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-7-(1-ピペラジニル)-3-キノリン-カルボン酸の一塩酸塩一水和物である。
【0290】
Ciloxan眼用軟膏(シプロフロキサシンHCl)は、Alconから市販されており、1-シクロプロピル-6-フルオロ-1,4-ジヒドロ-4-オキソ-7-(1-ピペラジニル)-3-キノリン-カルボン酸の一塩酸塩一水和物である。
【0291】
Ocuflox眼用溶液(オフロキサシン)は、Allerganから市販されており、 (±)-9-フルオロ-2,3-ジヒドロ-3-メチル-10-(4-メチル-1-ピペラジニル)-7-オキソ-7H-ピリド[1,2,3-de]-1,4-ベンゾキサジン-6-カルボン酸である。
【0292】
Blephamide眼用軟膏(スルファセタミドナトリウムおよび酢酸プレドニゾロン)は、Allerganから市販されており、N-スルファニリル-アセトアミド一ナトリウム塩一水和物(スルファセタミドナトリウム)、ならびに、11β,17,21-トリヒドロキシペレイナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン=21-アセタート(11β,17,21-trihydroxypreyna-1,4-diene-3,20-dione 21-acetate)(酢酸プレドニゾロン)、である。
【0293】
Blephamide眼用懸濁液(スルファセタミドナトリウムおよび酢酸プレドニゾロン)は、Allerganから市販されており、N-スルファニリル-アセトアミド一ナトリウム塩一水和物(スルファセタミドナトリウム)、ならびに、11β,17,21-トリヒドロキシペレイナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン=21-アセタート(11β,17,21-trihydroxypreyna-1,4-diene-3,20-dione 21-acetate)(酢酸プレドニゾロン)、である。
【0294】
A/T/S(エリスロマイシン)は、Hoescht Marion Rousselから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキ-ソピラノシル(hex-opyranosyl)]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0295】
バクトロバン(ムピロシン)は、SKBから市販されており、(αE,2S,3R,4R,5S)-5-[(2S,3S,4S,5S)-2,3-エポキシ-5-ヒドロキシ-4-メチルヘキシル]テトラヒドロ-3,4-ジヒドロキシ-β-メチル-2H-ピラン-2-クロトン酸の、9-ヒドロキシノナン酸とのエステルのカルシウム塩 (2:1) の二水和物である。
【0296】
ベンザマイシン(エリスロマイシン-過酸化ベンゾイル局所用ゲル)は、Dermikから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキ-ソピラノシル(hex-opyranosyl)]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオン(エリスロマイシン)である。
【0297】
ベタジン(ポビドン-ヨード)は、Purdue Frederickから市販されている。
【0298】
クレオシンT(燐酸クリンダマイシン局所用溶液)は、Pharmacia & Upjohnから市販されており、L-threo-I-D-galacto-オクトピラノシド=7-クロロ-6,7,8-トリデオキシ-6-[[(1-メチル-4-プロピル-2-ピロリジニル)-カルボニル]アミノ]-1-チオ=2-(二水素燐酸)=メチル, (2S-trans)- である。
【0299】
Clindets(燐酸クリンダマイシン綿撤子)は、Stiefelから市販されており、7-クロロ-6,7,8-トリデオキシ-6-(1-メチル-trans-4-プロピル-L-2-ピロリジンカルボキサミド)-1-チオ-L-threo-α-D-galacto-オクトピラノシド=2-(二水素燐酸)メチルである。
【0300】
Emgel(エリスロマイシン)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキソピラノシル]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0301】
Erycette(エリスロマイシン局所用溶液)は、Ortho Dermatologicalから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキソピラノシル]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0302】
Klaron(スルファセタミドナトリウムローション)は、Dermikから市販されている。
【0303】
マイコスタチン(ナイスタチンクリーム)は、Westwood-Squibbから市販されている。
【0304】
Theramycin Z(エリスロマイシン局所用溶液)は、Medicisから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキ-ソピラノシル]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0305】
T-Stat(エリスロマイシン)は、Westwood-Squibbから市販されており、(3R*,4S*,5S*,6R*,7R*,9R*,11R*,12R*,13S*,14R*)-4-[(2,6-ジデオキシ-3-C-メチル-3-O-メチル-α-L-ribo-ヘキソピラノシル)オキシ]-14-エチル-7,12,13-トリヒドロキシ-3,5,7,9,11,13-ヘキサメチル-6-[[3,4,6-トリデオキシ-3-(ジメチルアミノ)-β-D-xylo-ヘキソピラノシル(hex-opyranosyl)]オキシ]オキサシクロテトラデカン-2,10-ジオンである。
【0306】
エクセルダーム(硝酸スルコナゾール)は、Westwood-Squibbから市販されており、 (±)-1-[2,4-ジクロロ-β-[(p-クロロベンジル)-チオ]-plenethyl]イミダゾール一硝酸塩である。
【0307】
フンジゾン(アムホテリシンB口腔用懸濁液)は、Bristol-Myers Squibbから市販されており、[1R-(1R*,3S*,5R*,6R*,9R*,11R*,15S*,16R*,17R*,18S*,19E,21E,23E,25E,27E,29E,31E,33R*,35S*,36R*,37S*)]-33-[(3-アミノ-3,6-ジデオキシ-β-D-マンノピラノシル)-オキシ]-1,3,5,6,9,11,17,37-オクタヒドロキシ-15,16,18-トリメチル-13-オキソ-14,39-ジオキサビシクロ[33.3.1]ノナトリアコンタ-19,21,23,25,27,29,31-ヘプタエン-36-カルボン酸である。
【0308】
ラミシール(塩酸テルビナフィンクリーム)は、Novartisから市販されており、(E)-N-(6,6-ジメチル-2-ヘプテン-4-イニル)-N-メチル-1-ナフタレンメタンアミン塩酸塩である。
【0309】
Loprox(オーラミンシクロピロックス)は、Hoescht Marion Rousselから市販されており、6-クロロヘキシル-1-ヒドロキシ-4-メチル-2(1H)-ピリドン=2-アミノ-エタノール塩である。
【0310】
ロトリミン(クロトリマゾール)は、Scheringから市販されており、1-(O-クロロ-α,α-ジフェニルベンジル)イミダゾールである。
【0311】
Lotrisone(クロトリマゾールおよびジプロピオン酸ベタメタゾン)は、Scheringから市販されており、1-(O-クロロ-α,α-ジフェニルベンジル)イミダゾール(クロトリマゾール)、および、9-フルオロ-11β,17,21-trihroxy-16β-メチルプレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン=17,21-ジプロピオナート(ジプロピオン酸ベタメタゾン)である。
【0312】
メンタックス(ブテナフィンHCl)は、Penedermから市販されており、N-4-tert-ブチルベンジル-N-メチル-1-ナフタレンメチルアミン塩酸塩である。
【0313】
モニスタート-ダーム(硝酸ミコナゾール)は、Ortho Dermatologicalから市販されており、1-[2,4-ジクロロ-β-{(2,4-ジクロロベンジル)オキシ)}フェネチル]イミダゾール一硝酸塩である。
【0314】
ミセレックス(クロトリマゾール)は、Alzaから市販されており、[1-(o-クロロ-α,α-ジフェニルベンジル)イミダゾールである。
【0315】
マイコスタチン(ナイスタチン)は、Westwood-Squibbから市販されている。
【0316】
Naftin(ナフチフィンHCl)は、Allerganから市販されており、(E)-N-シンナミル-N-メチル-1-ナフタレン-メチルアミン塩酸塩である。
【0317】
ニゾラール(ケトコナゾール)は、Janssenから市販されており、cis-1-アセチル-4[4-[[2-(2,4-ジクロロフェニル)-2-(1H-イミダゾール-1-イルメチル)-1,3-ジオキソラン-4-イル]メトキシ]フェニル]ピペラジンである。
【0318】
Nystop(ナイスタチン)は、Paddockから市販されている。
【0319】
Oxistat(硝酸オキシコナゾール)は、Glaxo Wellcomeから市販されており、2',4'-ジクロロ-2-イミダゾール-1-イルアセトフェノン=(Z)-[O-(2,4-ジクロロベンジル)オキシム]=一硝酸塩である。
【0320】
セルサンRx(2.5% 硫化セレンローション)は、Rossから市販されている。
【0321】
Spectazole(硝酸エコナゾール)は、Ortho Dermatologicalから市販されており、1-[2-{(4-クロロフェニル)メトキシ}-2-(2,4-ジクロロフェニル)-エチル]-1H-イミダゾール一硝酸塩である。
【0322】
Denavir(ペンシクロビルクリーム)は、SmithKline Beechamから市販されており、9-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)ブチル]グアニンである。
【0323】
ゾビラックス(アシクロビル)は、Glaxo-Wellcomeから市販されており、2-アミノ-1,9-ジヒドロ-9-(2-ヒドロキシエトキシ)メチル-6H-プリン-6-オンである。
【0324】
Benzashave(過酸化ベンゾイル)は、Medicisから市販されている。
【0325】
ベタジン(ポビドン-ヨード)は、Purdue Frederickから市販されている。
【0326】
ベタセプト(グルコン酸クロルヘキシジン)は、Purdue Frederickから市販されている。
【0327】
セタフィル(天然石鹸の代用品(soap substitute))は、Galadermaから市販されている。
【0328】
Clorpactin WCS-90(オキシクロロセンナトリウム)は、Guardiam Laboratoriesから市販されている。
【0329】
ダプソーン錠(ダプソーン)は、Jacobusから市販されており、4,4'-ジアミノジフェニル=スルホン(DDS)である。
【0330】
Desquam-E(過酸化ベンゾイル)は、Westwood-Squibbから市販されている。
【0331】
Desquam-X(過酸化ベンゾイル)は、Westwood-Squibbから市販されている。
【0332】
ヒビクレンス(グルコン酸クロルヘキシジン)は、Zenecaから市販されている。
【0333】
Hibistat(グルコン酸クロルヘキシジン)は、Zenecaから市販されている。
【0334】
Impregon(2% テトラクロロサリチルアニリド)は、Flemingから市販されている。
【0335】
MetroCream(メトロニダゾール)は、Galadermaから市販されており、2-メチル-5-ニトロ-1H-イミダゾール-1-エタノールである。
【0336】
MetroGel(メトロニダゾール)は、Galadermaから市販されており、2-メチル-5-ニトロ-1H-イミダゾール-1-エタノールである。
【0337】
Noritate(メトロニダゾール)は、Dermikから市販されており、2-メチル-5-ニトロ-1H-イミダゾール-1-エタノールである。
【0338】
pHisoHex(ヘキサクロロフェン洗浄剤)は、Sanofiから市販されており、2,2'-メチレン-ビス[3,4,6-トリクロロ]=フェノールである。
【0339】
Sulfacet-R(10% スルファセタミドナトリウムおよび5% 硫黄)は、Dermikから市販されている。
【0340】
スルファミロン(matenide acetate)は、Bertekから市販されており、α-アミノ-ρ-トルエンスルホンアミド=モノアセタートである。
【0341】
Triaz(過酸化ベンゾイル)は、Medicisから市販されている。
【0342】
Vanoxide-HC(過酸化ベンゾイルヒドロコルチゾン)は、Dermikから市販されており、11β,17,21-トリヒドロキシプレグナ-4-エン-3,20-ジオン(ヒドロコルチゾン)である。
【0343】
Acticin(パーメスリン)は、Penedermから市販されており、(±)-3-フェノキシベンジル=3-(2,2-ジクロロビニル)-2,2-ジメチルシクロプロパンカルボキシラートである。
【0344】
Elimite(パーメスリン)は、Allerganから市販されており、(±)-3-フェノキシベンジル=3-(2,2-ジクロロビニル)-2,2-ジメチルシクロプロパンカルボキシラートである。
【0345】
ユーラックス(クロタミトン)は、Westwood-Squibbから市販されており、N-エチル-N-(o-メチルフェニル)-2-ブテンアミドである。
【0346】
Lindane Lotion USP 1 %(リンデン)は、Alpharmaから市販されている。
【0347】
エフデックス(フルオロウラシル)は、ICNから市販されており、5-フルオロ-2,4(1H,3H)-ピリミジンジオンである。
【0348】
フルオロプレクス(フルオロウラシル)は、Allerganから市販されており、5-フルオロ-2,4(1H,3H)-ピリミジンジオンである。
【0349】
フラダンチン口腔用懸濁液(ニトロフラントイン)は、Duraから市販されており、1-[[(5-ニトロ-2-フラニル)メチレン]アミノ]-2,4-イミダゾリジンジオンである。
【0350】
ザイボックス(リネゾリド)は、Pharmacia & Upjohnから市販されている。
【0351】
当業者は、本発明において有用な抗生物質とは、上述した抗生物質処方のいずれかに含まれた、生理的に活性な化合物のことである、ということを正しく理解できる。例えば、入手できるアザクタム(アズトレオナム)は、普通は注射用溶液である。しかしながら、この抗生物質は、プロピオン酸=(z)-2-[[[(2-アミノ-4-チアゾリル)[[(2S,-3S)-2-メチル-4-オキソ-1-スルホ-3-アゼチジニル]カルバモイル]メチレン]アミノ]オキシ]-2-メチルである。Physician's Desk Reference (PDR), Medical Economics Company (Montvale, NJ), (53rd Ed.), pp. 820-823, 1999 。
【0352】
処方物5は、α-カロテン、β-カロテン、ビタミンA、またはそれらの組み合わせを、適切かつ有効な任意の量で、更に含むことができる。
【0353】
図1-10を参照すると、本発明の粘着パッチ1が示されている。粘着パッチ1は、基材2の表側3の少なくとも一部上、基材2の表側3の少なくとも一部内、または基材2の表側3の少なくとも一部上および一部内に配置された処方物5を含む。好ましくは、処方物5は基材2の表側3の少なくとも一部に、部分的に包埋される。処方物5は、基材2の表側3の少なくとも一部内に配置されるだけでなく、基材2の表側3の表面の一部上にも配置される。好ましくは、処方物5は、基材2の表側3の表面全体に配置される。
【0354】
◆基材
基材2は、表側3(使用の間、皮膚に触れる側)と、裏側4(使用の間、周囲に露出する側)によって形成される。基材2は、ヒトの皮膚に対し非刺激性でなければならない。基材2は、水溶性か非水溶性の、ポリマー材料または天然材料からなる自己支持型(self-supporting)のシートであり、処方物5に強度と整合性を与える。粘着パッチ1の基材2は、蒸気透過性とすることができる。基材2はまた、多孔質としてもよい。これは、多孔質とすることにより処方物5を受けるための開口が与えらえ、また、粘着パッチ1の蒸気透過性が保証できるからである。具体的には、基材2は、皮膚からの水分を透過させつつ、処方物5を保持することができる。
【0355】
あるいは、粘着パッチ1の基材2は、非蒸気透過性とすることができる。基材2は非多孔質とすることもでき、これにより皮膚吸収されるキサントフィル類15の総量が増加する。具体的には、基材2は、皮膚からの水分を透過させないようにしながら、処方物5を保持することができる。
【0356】
基材2は、非水溶性の材料から柔軟性、屈曲性、可撓性、および/または伸展性のシートを提供できるという条件で、いかなる適切な厚さであってもよい。具体的には、基材2の厚さは、約0.001mmから約5.0mm、約0.001mmから約3.0mm、または約0.025mmから約1.25mmとすることができる。
【0357】
基材2は、柔軟性、屈曲性、可撓性、および/または伸展性の基材2を形成できるという条件で、いかなる適切な材料からも製造することができる。基材2は、粘着パッチ1を支持する、水溶性または非水溶性材料の柔軟性シートを含む。基材2は、水溶性もしくは非水溶性ポリマー繊維、多孔質フィルム、または、その内部に空間を有する、他のあらゆる種類のマトリックスを含むことができる。基材2は、具体的には、ポリマー繊維または天然繊維(例えばサイズ剤樹脂(sizing resin)で接着されたポリエステル、綿、またはセルロース繊維)の不織布で構成される軽量、多孔質、可撓性の帯である。基材2は、織編されていてもされていなくてもよい。好ましくは、基材2は、不織布を含む。
【0358】
具体的には、基材2は、ポリエステル系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド系繊維、天然繊維、綿繊維、コポリエステル繊維、セルロースアセテート繊維、ポリセルロース繊維、またはそれらのあらゆる混合物を含むことができる。その他の安定性、非水溶性、柔軟性のシート材料および適切な基材2をの製造方法は、例えば、米国特許第4,675,009号;米国特許第 5,536,263号;米国特許第4,696,854号; 米国特許第 5,741,510、 およびそれらにおける参照文献に開示されており、本発明による基材2として適切である。基材2への処方物5の注入は、例えば米国特許第5,536,263号およびそこでの参照文献において開示されるように、例えば、連続処理ミキサー(continuous process mixer)を用いて、または本明細書で述べられるように、行うことができる。
【0359】
あるいは、基材2は、基材粘着パッチ1(backing adhesive patch)の表側3、基材2の裏側4、または表側3と裏側4の双方を、シリコーン含有化合物、フルオロカーボン溶液、またはそれらの組み合わせでコーティング処理した不織基材2であってもよい。適切なシリコーン含有化合物には、例えば、ポリジメチルシロキサン類(polydimethyl siloxanes)、ジアルキルシロキサン類(dialkylsiloxanes)、ジメチルシロキソビニルアルケン類(dimethylsiloxo vinyl alkenes)、ジアルキルシロキソビニルアルケン類(dialkylsiloxo vinyl alkenes)、ジメチルシロキソアクリラート類(dimethylsiloxo acrylates)、ジアルキルシロキソアクリラート類(dialkylsiloxo acrylates)、末端にビニル基を有するポリジメチルシロキサン類(vinyl terminated polydimethylsiloxane)、および末端にビニル基を有するポリジアルキルシロキサン類(vinyl terminated polydialkylsiloxane)が含まれる。典型的なシリコーン含有化合物は、例えば、Goldschmidt Chemical Corp. (Essen, Germany); GE Silicones (Waterford, NY); Wacker Silicone Corp. (Adrian, MI); および Dow Corning Corp. (Midland, MI)から市販されている。
【0360】
基材2は、例えば、Freudenberg Faservliesstoffe KG (Weinham, Germany); Sontara Technologies (division of DuPont Corporation)(Old Hickory, TN); Lystil S. A. (Brignoud Cedex, France); Dexter Nonwovens (Windsor Locks, CT); および Chicopee (New Brusnwick, NJ)から市販されている適切な不織布から製造することができる。適切な不織布を提供する他の商業用製造販売元は、Technical Textile のウェブサイト(http://www.technical-textiles.net/technical-textiles- index/orgL.htm)に掲載されている。
【0361】
驚くべきことに、例えばフルオロカーボン処理不織基材のような、処理基材は粘着パッチの歩留り(yield)を増加させることが発見されている。サイズ剤で処理された基材材料を使用すると、浸透速度を効果的に調節し、ゲルまたは軟膏が基材に浸透を開始した後で、基材を完全に透過する前に、凝固させることが可能となる。また、サイズ剤で処理された基材材料を使用すると、軟膏またはゲルが凝固する前に浸透できる深さを効果的に調節することが可能となる。驚くべきことに、軟膏またはゲルが基材に浸透する速度の制御を強化すると、一般的に、基材の裏側が加工や消費者の許容に耐えないほど粘着性を持ちすぎたため廃棄しなくてはならなくなる材料の量を減らすことにより、生産過程の全歩留り(overall yield)を改善することが発見されている。
【0362】
基材2の少なくとも一部をサイズ剤8によって処理し、サイズ剤8によって処理されたその基材2の部分が約20ダイン/cm2から約65ダイン/cm2の表面エネルギーを有するようにすることができる。具体的には、サイズ剤8によって処理された基材2の部分は、約27ダイン/cm2から約56ダイン/cm2の表面エネルギーを有するものとすることができる。サイズ剤8は、サイズ剤8によって処理される基材2の部分の表面エネルギーを低下させる。サイズ剤8によって処理される部分が約20ダイン/cm2から約65ダイン/cm2の表面エネルギーを有するという条件で、あらゆる適切なサイズ剤8を用いることができる。適切なサイズ剤8は、例えば、フルオロカーボン溶液、シリコーン含有化合物、およびそれらの組み合わせを含む。具体的には、基材2は、フルオロカーボン処理された不織基材2とすることができる。例えば、フルオロカーボン処理された基材2は、Vilmed M1585 W/HY, Vilmed M1585H/HY, Vilmed M1586 W/HY, Vilmed M1586 H/HY, Vilmed M1570, Vilmed M1573 F, Vilmed M1573 FH, Vilmed Ml 577 F, Vilmed M1578 F, もしくは Vilmed M1578 FHであってよく、すべてFreudenberg Faservliesstoffe KG (Weinham, Germany)から市販されている。あるいは、シリコーン処理された基材2は、1種以上のシリコーン含有化合物(例えばポリジメチルシロキサン類、ジアルキルシロキサン類、ジメチルシロキソビニルアルケン類、ジアルキルシロキソビニルアルケン類、ジメチルシロキソアクリラート類、ジアルキルシロキソアクリラート類、末端にビニル基を有するポリジメチルシロキサン類、および末端にビニル基を有するポリジアルキルシロキサン類)でコーティングされた不織基材2とすることができる。
【0363】
基材2の少なくとも一部を、サイズ剤8によって処理することができる。基材2において処方物5を含むことができる部分は典型的に、サイズ剤8によって処理される基材2の部分とすることができる。基材2の表側3の表面全体をサイズ剤8によって処理するか、または、基材2の表側3の一部の表面をサイズ剤8によって処理することができる。好ましくは、基材2の表側3の表面全体を、サイズ剤8によって処理することができる。サイズ剤8によって処理される基材2の表側3の表面に加えて、サイズ剤8は、少なくとも、基材2の表面下の一部(例えば、約10分の1から約10分の9の厚さ、もしくは、約4分の1から約10分の9の厚さ)に浸透させることができる。具体的には、サイズ剤8は、基材2の表面全体下に浸透することができる。
【0364】
適切なフルオロカーボン処理された基材2は、Vilmed M1585 W/HY、Vilmed M1585H/HY、Vilmed M1586 W/HY、 Vilmed M1586 H/HY、 Vilmed M1570、 Vilmed M1573 F、Vilmed M1573 FH、 Vilmed M1577 F、 Vilmed M1578 F、 およびVilmed M1578 FHを含み、これらはすべてFreudenberg Faservliesstoffe KG (Weinham, Germany)から市販されている。
【0365】
図1〜6および9〜10に示したように、基材2は表側3と裏側4を含む。粘着皮膚パッチ1は、基材2の表側3の少なくとも一部上、基材2の表側3の少なくとも一部内、または基材2の表側3の少なくとも一部上および一部内に配置された処方物5を含む。
従って、処方物5は基材2の表側3の表面全体に配置されていてもよく、または、処方物5は基材2の表側3の表面の一部に配置されていてもよい。
【0366】
好ましくは、処方物5は、基材2の表側3の表面全体に配置される。処方物5は、基材2の表側3に配置されるだけでなく、基材2の表側3の表面下の少なくとも一部に配置されてもよい(つまり、処方物5が基材2に部分的に包埋されていてもよい)。
【0367】
図9に示され、例えば米国特許第 5,536,263号およびそこでの参照文献において開示されるように、処方物5は基材2の表側3のかなりの部分に浸透することができる。例えば、処方物5は、基材2の厚さの約10分の1から約10分の9、または基材2の厚さの約4分の1から約10分の9に浸透することができる。つまり、処方物5が基材2に部分的に包埋されていてもよい。好ましくは、処方物5は基材2の表側3の表面全体、および基材2の表側3の一部内に存在することができる(つまり、処方物5が基材2に部分的に包埋される)。
【0368】
あるいは、基材2の表側3の一部が処方物5を含み、基材2の表側3の他の部分が感圧粘着剤14および溶媒13の任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、基材2の表側3の中心円部が処方物5を含み、基材2の表側3の残りの部分が感圧粘着剤14のみを含んでもよい。処方物5が基材2の表側3に包埋されると、粘着パッチ1に組織強度(strength and structure)が齎される。例えば、処方物5が基材2に部分的に包埋されると、粘着パッチ1が剥離ライナー10から切離される際、または使用後、皮膚から剥除される際、分断されてしまう可能性が最小限となる。
【0369】
粘着皮膚パッチ1を患者(例えばヒト)の皮膚上に貼置すると、処方物5を患者の皮膚表面と継続的に接触させることが可能である。
【0370】
或る実施形態において、粘着皮膚パッチ1は、皮膚に接触する際、皮膚呼吸を可能とする。より好ましくは、粘着皮膚パッチ1が皮膚と長期にわたり接触する際、適所に処方物5を保持し、パッチの使用期間として標準的に経験される長期間(例えば約24時間まで、約12時間まで、約8時間まで、約6時間まで)にわたり皮膚呼吸を可能とする。
【0371】
図3〜6、および9に示されるように、粘着皮膚パッチ1は、捲り返せるよう(reversibly)剥離ライナー10に貼付することができる。剥離ライナー10は、使用前、例えば製造、包装、輸送および/または保存期間中、粘着皮膚パッチ1の粘着性維持を補助する。あらゆる適切な剥離ライナー10を本発明において使用することができる。適切な剥離ライナー10は、当業者によく知られている。本発明において有用な剥離ライナー10に関するさらなる説明については、例えば米国特許第4,675,009号;米国特許5,536,263号;米国特許4,696,854;米国特許第5,741,510号、およびそれらにおける参照文献を参照のこと。剥離ライナー10は、剥離ライナー10のつまみ部11の摘除を可能とする、穿孔12(図3、5、および6を参照)を含むことができる。剥離ライナー10のつまみ部11を摘除することにより、粘着皮膚パッチ1を剥離ライナー10から剥除しやすくすることができる。
【0372】
◆ キサントフィル類
本明細書中では、「キサントフィル類」("xanthophylls")15とは、植物の葉、卵の黄身、およびヒトの血漿の中に存在する副存黄色色素群のうちのいずれかを指し、これらの色素群はカロテン類の酸化誘導体であり、光合成に関与している。キサントフィル類の例としては、ルテイン、ビオラキサンチン、ネオキサンチンがある。或る実施形態においては、キサントフィル類15は、アルファルファ、チョウジ、ケール、ホウレンソウ、カボチャ、ブラックビーンの若芽(black bean tops)、海藻、緑黄色野菜、もしくはこれらの任意の組み合わせ、から誘導できる。具体的には、キサントフィル類15には、ルテイン、ゼアキサンチン、およびそれらの組み合わせを含めることができる。
【0373】
(1)キサントフィル類15が、所望の治療特性および/または予防特性を有し(例えば、キサントフィル類15は、効果的に皺を治療する);
(2)キサントフィル類15は、処方物5において安定性を維持する
という条件で、あらゆる適切なキサントフィル15を用いることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。具体的なキサントフィル類15は、好ましくは哺乳類(例えばヒト)に対し非毒性であって、薬物としての使用(例えば、局所使用および/または吸入による使用)に適している。具体的なキサントフィル類15は、好ましくは、あらゆる管理機関または統治機関の基準、例えばFDA規則等を遵守する。
【0374】
本明細書においては、「ルテイン」("lutein")とは、下記の構造式を有する化合物を指し、
【0375】
【化4】

化学的には、(3R,3'R,6'R)-β,ε-カロテン-3,3'-ジオールと命名される。ルテインは、濃い黄色を特徴とする物質であって、卵の黄身や黄体組織から抽出される。ルテインは身体によっては産生されず、食餌もしくはビタミン補充剤によって得る必要がある。ルテインは、ホウレンソウなどの青菜(green, leafy vegetables)、およびアルファルファなどのマメ科植物の中に大量に存在している。
【0376】
ルテインをエステル化した形態は、下記の構造式を有し、
【0377】
【化5】

ここで式中の R1 および R2 は、パルミチン酸などの脂肪酸から誘導した基である。
【0378】
本明細書中では、「ゼアキサンチン」("zeaxanthin")とは、下記の構造式を持つ化合物のことを指し、
【0379】
【化6】

化学的には、β-カロテン-3,3'-ジオールと命名される。ゼアキサンチンは、トウモロコシ、果物、種子、および卵の黄身の中に存在するカロテンである。
【0380】
キサントフィル15は、
(1)その量のキサントフィル15が、所望の治療特性および/または予防特性を有し(例えば、キサントフィル類15は、空気伝染性病原体、気道病原体(respiratory tract pathogen)またはそれらの組み合わせを効果的に殺滅、または不活性化する);
(2) その量のキサントフィル15は処方物5において安定性を維持する
という条件で、あらゆる適当かつ適切な量で含めることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。その特定量のキサントフィル類15は、好ましくは哺乳類(例えばヒト)に対し非毒性であって、薬物としての使用(例えば、局所使用および/または吸入による使用)に適している。そのキサントフィル類15の特定量は、あらゆる管理機関または統治機関の基準、例えばFDA規則等を遵守する。
【0381】
一般的に、処方物5中に含まれるキサントフィル15の量は、キサントフィル15として用いられる1つまたは複数の化合物の具体的な種類に依存する。具体的には、キサントフィル15は、処方物5の約0.01重量%から約99.9重量%まで含めることができる。さらに具体的には、キサントフィル15は、処方物5の約50重量%まで、処方物5の約25重量%まで、処方物5の約20重量%まで、処方物5の約10重量%まで、または処方物5の約5重量%まで含めることができる。
【0382】
粘着皮膚パッチ1は、基材2の表側3の少なくとも一部内、基材2の表側3の少なくとも一部上、または基材2の表側3の少なくとも一部上および一部内に配置されたキサントフィル15を含む。つまり、キサントフィル15は基材2の表側3の表面全体に配置されていてもよく、または、キサントフィル15は基材2の表側3の表面の一部に配置されていてもよい。好ましくは、キサントフィル15は、基材2の表側3の表面全体に配置することができる。
【0383】
キサントフィル15は、基材2の表側3に配置されるだけでなく、基材2の表側3の表面下の少なくとも一部に配置されていてもよい(つまり、キサントフィル15が基材2に部分的に包埋されていてもよい)。図9に示され、例えば米国特許第5,536,263号およびそこでの参照文献において開示されるように、キサントフィル15は基材2の表側3のかなりの部分に浸透することができる。例えば、キサントフィル15は、基材2の厚さの約10分の1から約10分の9、または基材2の厚さの約4分の1から約10分の9に浸透することができる。つまり、キサントフィル15が基材2に部分的に包埋されていてもよい。
【0384】
好ましくは、キサントフィル15は基材2の表側3の表面全体、および基材2の表側3の一部内に配置することができる(つまり、キサントフィル15が基材2に部分的に包埋される)。あるいは、基材2の表側3の一部がキサントフィル15を含み、基材2の表側3の他の部分が感圧粘着剤14を含んでもよい。例えば、基材2の表側3の中心円部がキサントフィル15を含み、基材2の表側3の残りの部分が感圧粘着剤14のみを含んでもよい。粘着皮膚パッチ1を患者(例えばヒト)の皮膚上に貼置すると、キサントフィル15を患者の皮膚表面と継続的に接触させることが可能である。
【0385】
本明細書中では、「処置する」("treating")もしくは「処置」("treat")には、 (i) 病態(呼吸器の感染など)の発生を抑止すること(例えば、予防すること)、ならびに、 (ii) 病態(呼吸器の感染など)を抑制すること、もしくはその進行を抑止すること、ならびに、 (iii) 病態(呼吸器の感染など)に関連する症状を軽快すること、が含まれる。
【0386】
本明細書中では、「哺乳類」("mammal" )は、ヒトを含み、体温の自己制御、体毛、雌性においては乳汁を産出する乳房により特徴づけられる、15,000種を超える脊椎動物の部類を指す。
哺乳類は、具体的には、ヒトを指すことがある。
【0387】
◆溶媒
溶媒13が含まれる場合には、キサントフィル15、および/または感圧粘着剤14の担体として機能し、好ましくは、これらを溶解させることができる。溶媒13がキサントフィル15および/または感圧粘着剤14を効果的に溶解させ、溶媒13は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる適切な溶媒13を用いることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。
【0388】
溶媒13は、1種またはそれ以上の有機化合物、1種またはそれ以上の無機化合物、およびそれらの組み合わせを含むことができる。好ましくは、溶媒13は、1つまたはそれ以上の有機化合物(例えばエステル類、テルペン類、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類、脂肪酸類、部分または完全エステル化脂肪酸類)であって、その構造が環式、非環式、(例えば、アルキル)、脂環式(つまり、架橋環式化合物(bridged ring compound))、または芳香族であるものと共に、これらの官能基の組み合わせを有する有機化合物)を含む。適切な溶媒13の例は、例えば、Aldrich Handbook of Fine Chemicals, 2000-2001 (Milwaukee, WI)に開示されている。
【0389】
好ましくは、溶媒13は多価アルコール、水、またはそれらの組み合わせを含む。多価アルコールは、エリトリトール、プロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、またはそれらの組み合わせとすることができる。エリトリトールは、Cragill (Minnetonka, Minnesota)から市販されている。その他の適切な溶媒13は、例えば、グリセリン;トリアセチン;ジエチレングリコールメチルエーテル;酢酸ジエチレングリコールメチルエーテル;1,3-プロパンジオール;2-メチル-1,3-プロパンジオール;リシノール酸グリセロール(glycerol ricinoleate);PEG-6 カプリル酸/カプリン酸グリセリド(PEG-6 caprylic/capric glycerides);カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(caprylic / capric triglycerides);ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール(propyleneglycol dicaprylate / dicaprate);モノステアリン酸グリセロール;モノカプリル酸グリセロール;モノラウリン酸グリセロール;ネオペンチルアルコール;1-ヘキサデカノール;ヒドロキシプロピルβ-シクロデキストリン;ビタミンE;酢酸ビタミンE;デオキシコール酸;タウロデオキシコール酸;3-[(3-コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホン酸(3-[(3-cholamidopropyl) dimethylammonio]-1-propane-sulfonate);BigCHAP;コール酸;コレステロールNF;炭酸プロピレン;レシチン;それらの薬用として許容される塩;またはそれらの組み合わせ、を含む。
【0390】
溶媒13が含まれる場合、適切な量であって、その量の溶媒13がキサントフィル15および/または感圧粘着剤14を溶解させるのに効果的であって、かつその効果的な量の溶媒13が処方物5において安定性を保つという条件で、あらゆる量で使用することができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。具体的には、溶媒13は、処方物5の約1.0重量%から約70.0重量%;約3.0重量%から約50.0重量%;または約5重量%から約30重量%含めることができる。一般的に、溶媒13の量は、溶媒13として用いられる1つまたは複数の化合物の種類に依存する。例えば、多価アルコールは、処方物5の約70重量%まで、または処方物5の約20.0重量%から約60.0重量%まで、そして水は、処方物5の約2.0重量%から約50.0重量%まで含めることができる。
【0391】
溶媒13が含まれる場合、基材2の表側3の少なくとも一部内、基材2の表側3の少なくとも一部上、または基材2の表側3の少なくとも一部上および一部内に配置することができる。つまり、溶媒13は基材2の表側3の表面全体に配置されていてもよく、または、溶媒13は基材2の表側3の表面の一部に配置されていてもよい。好ましくは、溶媒13は、基材2の表側3の表面全体に配置することができる。溶媒13は、基材2の表側3に配置されるだけでなく、基材2の表側3の表面下の少なくとも一部に配置されていてもよい(つまり、溶媒13が基材2に部分的に包埋されていてもよい)。
【0392】
図9に示され、例えば米国特許第5,536,263号およびそこでの参照文献において開示されるように、溶媒13は基材2の表側3のかなりの部分に浸透することができる。例えば、溶媒13は、基材2の厚さの約10分の1から約10分の9、または基材2の厚さの約4分の1から約10分の9に浸透することができる。つまり、溶媒13が基材2に部分的に包埋されていてもよい。好ましくは、溶媒13は基材2の表側3の表面全体、および基材2の表側3の一部内に含めることができる(つまり、溶媒13が基材2に部分的に包埋される)。あるいは、基材2の表側3の一部が溶媒13を含み、基材2の表側3の他の部分が感圧粘着剤14とキサントフィル15の組み合わせを含んでもよい。粘着皮膚パッチ1を患者(例えばヒト)の皮膚上に貼置すると、溶媒13を患者の皮膚表面と継続的に接触させることが可能である。
【0393】
◆感圧粘着剤
処方物5は更に、感圧粘着剤を含むことができる。感圧粘着剤14によって粘着皮膚パッチ1に必要な粘着性が与えられ、かつ感圧粘着剤14は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる適切な感圧粘着剤14を用いることができる。
【0394】
好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。適切な感圧粘着剤14は、当業者の知るところである。適切な感圧粘着剤14は、例えば、米国特許第4,675,009号; 米国特許5,536,263号; 米国特許第4,696,854号; 米国特許5,741,510号,およびそれらにおける参照文献に開示されている。好ましくは、感圧粘着剤14は、アクリル酸エステルコポリマーである。
【0395】
感圧粘着剤14は、適切な量であって、その量の感圧粘着剤14によって粘着皮膚パッチ1に必要な粘着性が効果的に与えらえれ、かつその効果的な量の感圧粘着剤14が処方物5において安定性を保つという条件で、あらゆる量で使用することができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。処方物5は、処方物5の重量に対して約0.1%から約50%、約0.5%から約10.0%、または約1.0重量%から約15.0%の感圧粘着剤14を含むことができる。
【0396】
一般的に、感圧粘着剤14の適切な量は、使用される感圧粘着剤14の具体的な種類に依存する。例えば、感圧粘着剤14は、1種または複数種のアクリル酸エステルコポリマー類を含むことができる。1種または複数種のアクリル酸エステルコポリマー類の各々は、処方物5の重量に対し約20.0%まで含めることができる。具体的には、アクリル酸エステルコポリマー類の各々処方物5の約40.0重量%まで、または処方物5の約30.0重量%まで含めることができる。さらに具体的には、1種または複数種のアクリル酸エステルコポリマー類を全て組み合わせた際、処方物5の約3.0重量%から約40.0重量%まで、または約5.0重量%から約30.0重量%まで存在することができる。従って、アクリル酸エステルコポリマー類の合計量は、処方物5の約3.0重量%から約40.0重量%まで、または約5.0重量%から約30.0重量%までとすることができる。
【0397】
あるいは、感圧粘着剤14には、ホットメルト感圧粘着剤14、または溶媒系(solvent-based)感圧粘着剤14(例えばポリアクリラート、ポリイソブチレンおよびポリブテン)、ゴム、シリコーン系感圧粘着剤14(例えばポリジメチルシロキサンおよび樹脂混合物)、ポリスチレン-ポリブタジエン-ポリスチレンブロックポリマー、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチレンブロックポリマー、ポリスチレン-ポリ(エチレン-ブチレン)-ポリスチレンブロックポリマー、またはそれらの任意の組み合わせを含めることができる。また、粘着剤14は、酢酸ビニル樹脂、アクリルエステルコポリマー、酢酸ビニル/マレイン酸ジオクチル(diocyl)コポリマー、アクリルコポリマー、またはそれらの任意の組み合わせを含有しうる、樹脂エマルジョン型粘着剤を含むことができる。
【0398】
その他の適切な感圧粘着剤14は、例えば、米国特許第4,675,009号; 米国特許5,536,263号; 米国特許第4,696,854号; 米国特許5,741,510号、およびそれらにおける参照文献に開示されている。
【0399】
感圧粘着剤14は、基材2の表側3の少なくとも一部内、基材2の表側3の少なくとも一部上、または基材2の表側3の少なくとも一部上および一部内に配置することができる。つまり、感圧粘着剤14は基材2の表側3の表面全体に配置されていてもよく、または、感圧粘着剤14は基材2の表側3の表面の一部に配置されていてもよい。好ましくは、感圧粘着剤14は、基材2の表側3の表面全体に配置することができる。
【0400】
感圧粘着剤14は、基材2の表側3に配置されるだけでなく、基材2の表側3の表面下の少なくとも一部に配置されていてもよい(つまり、感圧粘着剤14が基材2に部分的に包埋されていてもよい)。図9に示され、例えば米国特許第5,536,263号およびそこでの参照文献において開示されるように、感圧粘着剤14は基材2の表側3のかなりの部分に浸透することができる。例えば、感圧粘着剤14は、基材2の厚さの約10分の1から約10分の9、または基材2の厚さの約4分の1から約10分の9に浸透することができる。つまり、感圧粘着剤14が基材2に部分的に包埋されていてもよい。
【0401】
好ましくは、感圧粘着剤14は基材2の表側3の表面全体、および基材2の表側3の一部内に配置することができる(つまり、感圧粘着剤14が基材2に部分的に包埋される)。あるいは、基材2の表側3の一部が感圧粘着剤14を含み、基材2の表側3の他の部分がキサントフィル類15を含んでもよい。感圧粘着剤14が基材2の表側3に部分的に包埋されると、粘着パッチ1に組織強度が齎される。
【0402】
例えば、感圧粘着剤14が基材2に部分的に包埋されると、粘着パッチ1が剥離ライナー10から切離される際、または使用後、皮膚から剥除される際、分断されてしまう可能性が最小限となる。粘着皮膚パッチ1を患者(例えばヒト)の皮膚上に貼置すると、感圧粘着剤14を患者の皮膚表面と継続的に接触させることが可能である。
【0403】
◆乳化剤
処方物5または感圧粘着剤14は、処方物5または感圧粘着剤14を乳化する化合物を任意で含むことができる。効果的に処方物5または感圧粘着剤14を乳化する適切な化合物のひとつは、ペクチンである。乳化剤(例えばペクチン)は、適切な量であって、その適切な量によって効果的に処方物5または感圧粘着剤14を乳化でき、かつ乳化剤は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる量で含めることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。具体的には、乳化剤(例えばペクチン)は、処方物5の約30.0重量%まで、処方物5の約1.0重量%から約20.0重量%まで、または処方物5の約2.0重量%から約10.0重量%まで含めることができる。
【0404】
◆ポリマー
感圧粘着剤14は、1種または複数種のポリマー9を任意に含むことができる。ポリマー9は、感圧粘着剤14に組織強度(structure and strength)を齎すか、または、処方物5に組織強度を齎す。ポリマー9が感圧粘着剤14に組織強度を齎すか、または、処方物5に組織強度を齎し、かつ、ポリマー9は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる適切なポリマー9を用いることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。
【0405】
適切なポリマー9は天然ポリマーおよび合成ポリマーを含む。具体的には、ポリマー9は、例えば、カラヤガム(karaya)、ポリアクリルアミド、キサンタン(xanthum)ガム、グアーガム、親水性ポリマー、親水コロイドポリマー、澱粉、澱粉誘導体、酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、アルギン、アルギンの誘導体、ポリアクリラート、ゼラチン、ポリマレイン酸、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸無水物、ポリウレタン、ポリ尿素、アラビアガム、ローカストビーンガム、変性グアーガム、マルトデキストリン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ(AMPS)、またはそれらの組み合わせ、を含むことができる。その他の適切なポリマー9は、例えば、米国特許第4,675,009号; 米国特許第5,536,263号; 米国特許第4,696,854号; 米国特許第5,741,510号、およびそれらにおける参照文献に開示されている。好ましくは、ポリマー9は、ポリアクリルアミド、カラヤガム、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0406】
ポリマー9は、適切な量であって、ポリマー9が感圧粘着剤14にまたは処方物5に効果的に組織強度を齎し、かつ、ポリマー9は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる量で用いることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。一般的に、ポリマー9の適切な量は、用いられるポリマー9の具体的な種類に依存する。具体的には、カラヤガムは、ポリマー9として、処方物5の約60重量%まで、処方物5の約5.0重量%から約45重量%まで、または処方物5の約8.0重量%から約40重量%までの量で用いることができ;ポリアクリルアミドは、ポリマー9として、処方物5の約40重量%まで、処方物5の約5.0重量%から約35重量%まで、または処方物5の約8.0重量%から約30重量%までの量で用いることができ;または、カラヤガムとポリアクリルアミドの双方をポリマー9として用い、カラヤガムが処方物5の約5.0重量%から約35重量%まで含まれ、ポリアクリルアミドが処方物5の約5.0重量%から約30重量%まで含まれるものとしてもよい。
【0407】
◆湿潤剤
処方物5は、感圧粘着剤14に湿潤効果を与えるために、1種または複数種の湿潤剤17を任意で含むことができる。湿潤剤17は、ポリマー9を任意に水和させることができる。湿潤剤17が効果的に感圧粘着剤14に湿潤効果を与え、かつ、湿潤剤17は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる適切な湿潤剤17を用いることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。適切な湿潤剤17のひとつは、グリセリンである。その他の適切な湿潤剤17は、多価アルコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ソルビトール、およびそれらの組み合わせを含む。
【0408】
湿潤剤17は、適切な量であって、その量の湿潤剤17が効果的に感圧粘着剤14に湿潤効果を与え、かつ湿潤剤17は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる量で含めることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。一般的に、湿潤剤17の適切な量は、用いられる湿潤剤17およびポリマー9の具体的な種類に依存する。例えば、カラヤガム、ポリアクリルアミド、またはそれらの組み合わせをポリマー9として用い、グリセリンを湿潤剤17として、処方物5の重量に対し、約25.0重量% から約70.0 重量%、または約40.0重量%から約 55.0 重量%用いることができる。
【0409】
◆充填剤
処方物5は、1種または複数種の充填剤6を任意で含むことができる。あらゆる適切な充填剤6を用いることができる。適切な充填剤6は、マルトデキストリン、デキストリン、70%のソルビトール水、化工澱粉、解重合された澱粉(depolymerized)、およびメチルセルロースを含む。本明細書中では、「マルトデキストリン」("malto dextrin")はデキストロース相当物(dextrose equivalent)であり、このデキストロースはD-グルコースである。マルトデキストリンは、American Maize-Products (Hammond, IN)からAmaizo Lodex 5として市販されている。処方物5において、あらゆる適量の充填剤6を用いることができる。充填剤6の適切な量は、用いられる充填剤6の具体的な種類に一部依存しうる。例えば、マルトデキストリンは、処方物5の約20.0重量%まで、または、処方物5の約1.0重量%から約10.0重量%まで含めることができる。
【0410】
◆皮膚保護剤または皮膚調整剤
処方物5は、皮膚保護剤18(すなわち局所用保湿剤または皮膚調整剤)を任意で含むことができる。皮膚保護剤18によって効果的に皮膚が保護されるか、または保湿され、かつ皮膚保護剤は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる適切な皮膚保護剤18を用いることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。さらに、皮膚保護剤18(すなわち局所用保湿剤または皮膚調整剤)は、ヒトに対する局所使用に際し、薬用として許容されることが好ましい。
【0411】
適切な局所用保湿剤18は、例えば、カラミン、アロエ、ラノリン、グリセリン、ビタミンE 、酢酸ビタミンE、ファルネソール、グリチルレチン酸、水酸化アルミニウムゲル、カカオ脂、プロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、固形脂肪、カオリン、鉱油、ワセリン、局所澱粉(topical starch)、白石油、タラ肝油、サメ肝油、酸化亜鉛または、それらの任意の組み合わせを含む。その他の適切な局部保湿剤18は、米国特許第6,096,334号; 6,096,033号; 5,741,510号; 5,536,263号; 4,675,009号; 4,307,717号; 4,274,420号; 5,976,565号; 5,536,263号; それらにおける参照文献に開示されている。
【0412】
本明細書中では、「水酸化アルミニウムゲル」("aluminum hydroxide gel")は、主に水酸化物の形で、酸化アルミニウム(Al2O3)含有の懸濁液を指す。これは一般的に、アルミニウム塩の水溶液と、炭酸アンモニウムまたは炭酸ナトリウムとの相互作用の生成物を乾燥することで得られる。
【0413】
本明細書中では、「カカオバター」は、カカオ豆内の脂質物質、つまり、カカオ豆から得られる、高密度で油分の多い固形物で、チョコレート、化粧品、日焼けオイルの製造に用いられるものを指す。また、カカオ脂(theobroma oil)としても知られており、皮膚の潤滑作用および軟化作用を持つ。
【0414】
本明細書中では、「局所澱粉」( "topical starch" )”は、コーンスターチを指す。
【0415】
本明細書中では、「カオリン」("kaolin")は、水簸法(elutriation)によって砂粒子から粉末化および遊離させた、ケイ酸アルミニウムを指す。カオリンとは、この物質が豊富にみられる中国の地名を指すものである。
【0416】
本明細書において、「白石油」("white petroleum")は、石油から得られる、精製された炭化水素の混合物を指す。これは黄色ワセリンを漂白したもので、軟膏類の緩和剤や基剤として用いられる。皮膚に塗込む際、無臭で浸透しにくい。
【0417】
本明細書中では、「鉱油」( "mineral oil" )は、重液体ワセリン(heavy liquid petrolatum)、液体パラフィン、または液体石油;石油から得られる液化炭化水素の混合物であって、薬剤の調製において基質として一般的に用いられるものを指す。
【0418】
本明細書中では、「ワセリン」 ("petrolatum")は、石油ゼリー(petroleum jelly)、つまりパラフィンまたはメタン系の炭化水素の軟性部分の黄味を帯びた混合物で、火傷および擦傷の鎮痛塗り薬として、また軟膏の基剤として、一般的に用いられるものを指す。
【0419】
本明細書中では、「タラ肝油」("cod liver oil")とは、ビタミンAおよびDを含む、マダラ(Gadus morrhuae)およびタラ科の他種の新鮮な肝臓から抽出された、部分脱ステアリン化不揮発性油(partially destearinated fixed oil)を指す。
【0420】
本明細書中では、「サメ肝油」("shark liver oil" )とは、サメ類、特にHypoprion brevirostrisの種の肝臓から抽出される油を指し、これはビタミンAおよびDの豊富な供給源である。
【0421】
本明細書中では、「酸化亜鉛」("zinc oxide")はZnOを指し、これは保護軟膏として一般的に使われる。
【0422】
本明細書中では、「カラミン」("calamine" )は、酸化亜鉛の桃色の粉末であって、約98%の酸化亜鉛と、約0.5%の酸化鉄(III)含有の皮膚保護剤であり;「アロエ」("aloe")は、ユリ科(Liliacaea)のキュラソーアロエ:Curaco aloe(アロエバルバデンシスミラー:Aloe barbadenis Miller、アロエベラリンネ:Aloe vera Linne)またはケープアロエ:Cape Aloe(アロエフェロックスミラー:Aloe ferox Millerおよび雑種)の葉汁を乾燥したものを指す。
アロエは、Aloe Vera GelとしてTerry Laboratories (Melbourne, FL)から市販されている。
Aloe Vera GelはAloe Vera Gel 40X (20.0 重量% 水溶液)、Aloe Vera Gel 1X (0.5 重量% 水溶液)、 Aloe Vera Gel 10X (5.0重量% 水溶液)、または固形アロエベラとして市販されている。固形アロエベラは、担体(例えば水)中に所望の濃度で溶解することができる。
また、これらの形態で市販されているアロエベラは、脱色アロエベラ(decolorized Aloe Vela)としても市販されている。
【0423】
本明細書中では、「ビタミンE」("Vitamine E")は、3,4-ジヒドロ-2,5,7,8-テトラメチル-2- (4,8,12-トリメチルトリデシル)-2H-1-ベンゾピラン-6-オールであり、「酢酸ビタミンE」("Vitamine E acetate")は、3,4-ジヒドロ-2,5,7,8-テトラメチル-2-(4,8,12-トリメチルトリデシル)-2H-1-ベンゾピラン-6-ol 酢酸であり、「ラノリン」は、羊毛繊維上に堆積する、ヒツジの皮脂腺からの脂肪状分泌物(すなわち33高分子量アルコール類および36脂肪酸のエステル類およびポリエステル類の複合混合物)であり;「ファルネソール」("farnesol")は、3,7,11- トリメチル-2,6,10-ドデカトリエン-1-オールである。ファルネソールはAmerican Radiolabeled Chemicals (ARC) (St. Louis, MO)から市販されており、「グリチルレチン酸」("glycyrrhetinic acid" )はβ-アミリン型の五環トリテルペノイド誘導体(pentacyclic triterpenoid derivative)であって、下に示される:
【0424】
【化7】

【0425】
皮膚保護剤18は、適切な量であって、その適切な量の保護剤18が効果的に皮膚を保護または保湿し、かつ皮膚保護剤18が処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる量で含めることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。さらに、皮膚調整剤は、ヒトに対する局部使用に際し、薬用として許容可能であることが好ましい。
【0426】
具体的には、皮膚保護剤18は、処方物5の約20.0重量%まで、約10.0重量%まで、約5.0重量%まで、または約2.0重量%まで含めることができる。皮膚保護剤18の適切な量は、処方物5中に含まれる皮膚保護剤18の具体的な種類に一部依存しうる。例えば、Aloe Vera Gel 10Xは、処方物5の約20.0重量%まで、処方物5の約10.0重量%まで、処方物5の約5.0重量%まで、または処方物5の約1.0重量%まで含めることができる。さらに、酢酸ビタミンEは、処方物5の約10.0%まで、処方物5の約5.0%まで、処方物5の約3.0重量%まで、処方物5の約2.0重量%まで、または処方物5の約1.0重量%まで含めることができる。好ましくは、皮膚調整剤は、あらゆる州規則または連邦規則に準拠した量で含まれる。
【0427】
皮膚保護剤18は、基材2の表側3の少なくとも一部内、基材2の表側3の少なくとも一部上、または基材2の表側3の少なくとも一部上および一部内に配置することができる。つまり、皮膚保護剤18は基材2の表側3の表面全体に配置されていてもよく、または、感圧粘着剤14は基材2の表側3の表面の一部に配置されていてもよい。好ましくは、皮膚保護剤18は、基材2の表側3の表面全体に配置することができる。皮膚保護剤18は、基材2の表側3に存在するだけでなく、基材2の表側3の表面下の少なくとも一部に配置されていてもよい(つまり、皮膚保護剤18が基材2に部分的に包埋されていてもよい)。図9に示され、例えば米国特許第5,536,263号およびそこでの参照文献において開示されるように、皮膚保護剤18は基材2の表側3のかなりの部分に浸透することができる。例えば、皮膚保護剤18は、基材2の厚さの約10分の1から約10分の9、または基材2の厚さの約4分の1から約10分の9に浸透することができる。つまり、皮膚保護剤18が基材2に部分的に包埋されていてもよい。好ましくは、皮膚保護剤18は基材2の表側3の表面全体、および基材2の表側3の一部内に配置することができる(つまり、皮膚保護剤18が基材2に部分的に包埋される)。あるいは、基材2の表側3の一部が皮膚保護剤18を含み、基材2の表側3の他の部分が溶媒13、感圧粘着剤14、およびキサントフィル15の任意の組み合わせを含んでもよい。粘着皮膚パッチ1を患者(例えばヒト)の皮膚上に貼置すると、皮膚保護剤18を患者の皮膚表面と継続的に接触させることが可能である。
【0428】
◆保存剤
処方物5は、細菌生育、カビの生育、発酵および/または分解の防止に有用な保存剤7を任意で含むことができる。本明細書中では、「保存剤」( "preservative")とは、細菌生育、カビの生育、発酵および/または分解を防止するあらゆる物質を指す。Concise Chemical and Technical Dictionary, 4th enlarged edition, Chemical Publishing Co., Inc., NY, NY p. 939 (1986)。保存剤7は細菌生育、カビの生育、発酵および/または分解を防止し、かつ、保存剤7は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる適切な保存剤7を用いることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。
【0429】
適切な保存剤7は、例えば、quat-15、パラベン類、ジクロロベンジルアルコール、エチレンジアミン四酢酸、 ホルムアルデヒド、ベンゾインゴム、 イミダゾリジニル尿素(imidazolidinyl urea)、酢酸フェニル水銀、ポリアミノプロピルビグアニド、没食子酸プロピル、ソルビン酸、クレゾール、安息香酸ナトリウムクロロアセトアミド(chloroacetamide sodium benzoate)、 クロロメチル-メチルイソチアゾリノン(chloromethyl-methylisothiazolinone)、クロロメチル-メチルイソチアゾロン(chloromethyl-methylisothiazolon)、塩化ベンザルコニウムクロロメチル-メチルイソチアゾリノン(chloromethyl-methylisothiazolinone benzalkonium chloride)、オクチルイソチアゾン-ベンゾイミダゾール化合物(anoctylisothiazolinone benzimidazol-compound)クロロメチル-メチルイソチアゾリノン-オクチルイソチアゾン(chloromethyl- methylisothiazolinone octylisothiazolinone)、o-フェニルフェノールベンゾイソチアゾリノン(o-phenylphenol benzisothiazolinone)、o-フェニルフェノールベンゾイソチアゾリノン、ベンゾイソチアゾリノン、2-チオピリジンオキサイドの脂肪族アミン(an aliphatic amine of 2-thiopyridineoxide)、安息香酸、エデト酸(editic acid)、フェノール酸、ベンジルアルコール、イソプロピルアルコール、塩化ベンゼンチオニウム(benzenethonium chloride)、ブロノポール(bronopol)、セントリミド(cetrimide)、 クロロヘキシジン、 クロロブタノール、クロロクレゾール、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、酢酸フェニル水銀、 ホウ酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、プロピレングリコール、安息香酸ナトリウム、 プロピオン酸ナトリウム、thimerosol、およびそれらの薬用として許容される塩類を含む。好ましくは、保存剤は、Dow Chemical (Midland Michigan)から市販されているquat-15、メチルパラベン、アスコルビン酸、またはそれらの組み合わせである。
【0430】
保存剤7は、適切な量であって、保存剤7が細菌生育、カビの生育、発酵および/または分解を防止し、かつ、保存剤7は処方物5において安定性を維持するという条件で、あらゆる量で含めることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。保存剤7は、処方物5の約99.9重量%まで、処方物5の約20.0%まで、処方物5の約5.0%まで、または処方物5の約1.5重量%まで含めることができる。一般的に、保存剤7の適切な量は、処方物5中に含まれる保存剤の具体的な種類に一部依存しうる。例えば、quat-15は、処方物5の約0.01 重量% から約1.5 重量%まで、処方物5の約0.05重量%から約0.15 重量%まで、または処方物5の約0.08 重量% から約 0.12重量%まで含めることができる。
【0431】
◆錯化剤
本発明の或る実施形態において、使用される量の処方物5が、非溶解性であり、かつ/または溶媒無しで、もしくは特定の溶媒13を有し、安定したキサントフィル15を含んでいることがある。そこで処方物5中のキサントフィル15の溶解度、安定性、および/または揮発性を調節(つまり制御)するために、錯化剤を使用することができる。錯化剤によってキサントフィル15が効果的に可溶化または安定化され、かつ錯化剤は処方物5において、持続的期間にわたり安定性を維持するという条件で、あらゆる適切な錯化剤を用いることができる。好ましくは、その安定性は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。また、錯化剤は、適切な量であって、その量の錯化剤によってキサントフィル15が効果的に可溶化または安定化され、かつ、錯化剤は処方物5において、持続的期間にわたり安定性を維持するという条件で、あらゆる量で用いることができる。
【0432】
適切な錯化剤の具体例には、例えば、シクロデキストリンが含まれる。本明細書において、「シクロデキストリン」("cyclodextrin")とは、α1-4結合によって連結される少なくとも6つの無水グルコース単位によって環が形成される非還元環状オリゴ糖を指す。シクロデキストリン類は一般的に、酵素シクロデキストリングルコシル基転移酵素[CGT-アーゼ]が澱粉に作用することによって生成される。最も一般的なシクロデキストリン類は、α、βおよびγシクロデキストリンであって、それぞれその環構造の中に6個、7個、8個の無水グルコース単位を含むものである。シクロデキストリン中のすべてのヒドロキシ基は環の外側に向いており、一方、グリコシド結合の酸素原子(glucosidic oxygen)と非置換水素原子(non-exchangeable hydrogen atoms)の2つの環は、空孔の内側に向いている。この組み合わせにより、シクロデキストリンの空孔の内側は疎水性となり、外側は親水性となる。例えば、Cerestarのウェブサイト(http://www.cerestar.com);Betadexcyclodextrinのウェブサイト(http://www.betadexcyclodextrin.com);および M. L. Bender and M. Komiyama, Cyclodextrin Chemistry, Springer, Berlin, 1978を参照。
【0433】
シクロデキストリンは、酵素シクロデキストリングルコシル基転移酵素が澱粉に作用することによって形成される、酵素的に修飾された澱粉である。これらはドーナツ形の分子であり、有機分子と相互作用して錯体を形成することができる。また、一部の有機分子および無機塩が、シクロデキストリン中のヒドロキシ基に結合することもある。一般的に、3種類のシクロデキストリン、つまり、α、β、γシクロデキストリンが生成され、これらは環にそれぞれ6個、7個、8個のグルコース分子を有するものである。高電子密度のグリコシド結合の酸素原子(electron-dense glycosidic oxygen atoms)は、空孔に沿って、内側に向いている。ヒドロキシ基は、環の外側を向いている。これらの親水基が水と相互作用することにより、シクロデキストリンに水溶性が与えらえる。空孔に沿って位置する水素およびグリコシド結合の酸素原子よりシクロデキストリン分子に疎水性および有機分子と錯体を形成する能力が与えられる。C-6炭素原子は自由回転するため、シクロデキストリンの空孔のC-6炭素原子側はC-2およびC-3ヒドロキシ基側より狭くなっている。
【0434】
シクロデキストリン誘導体は、例えば、1つまたは複数のヒドロキシ基を適切な基(すなわちペンダント基)で置換することにより得られる。適切なペンダント基は、例えば、スルフィニル基;スルホニル基;燐酸基;1つまたはそれ以上(例えば1個、2個、3個、または4個)の、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、アシル基、オキシ基、オキソ基で任意に置換した(C1-C12)アルキル基、またはそれらの組み合わせを含む。適切なペンダント基の具体例は、メチル基、エチル基、ヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル基、硫酸基、燐酸基、およびアクリル酸基を含む。例えば、ペンダント基の具体例として、1つまたはそれ以上のヒドロキシ基で任意に置換した(C1-C12)アルコキシ基が含まれうる。
【0435】
適切なシクロデキストリン誘導体の具体例としては、例えば、α-硫酸シクロデキストリン、β-硫酸シクロデキストリン、γ-硫酸シクロデキストリン、α-ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、β-ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、γ-ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、α-燐酸シクロデキストリン、β-燐酸シクロデキストリン、およびγ-燐酸シクロデキストリンを含む。
【0436】
シクロデキストリン類は、酵素の作用によって特別に修飾され水溶性の環状分子を形成した澱粉であり、その「空孔」内に、他の油状有機物質を保持することができる。この独自の特性により、シクロデキストリン類は、様々な処方において様々な活性成分(例えば、薬物、芳香剤、香料、ビタミン)の担送に用いることができる。その使用に際する多くの利点の例としては、より高い安定性、水溶性、および放出制御が挙げられる。具体的には、シクロデキストリン類は物質をカプセル化してに内包するという利点を有する。これにより、物質が保護される。これは、保存期間の延長、および劣化や分解による損失の低下につながる。シクロデキストリン類自体水溶性であるので水に極めて溶けにくい物質の溶解度を大幅に増すことができ、また、シクロデキストリン類を物質の放出制御に用いることができる。
【0437】
適切なシクロデキストリンには、α-シクロデキストリン類、β-シクロデキストリン類、およびγ-シクロデキストリン類が含まれる。具体的には、シクロデキストリンは、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-α-シクロデキストリンまたはそれらの組み合わせであることができる。また、シクロデキストリンは任意で、分岐していてもよい。
【0438】
適切なシクロデキストリン類、およびそれらの誘導体は、米国特許第5,376,641号、米国特許第5,229,370号; 米国特許第4,383,992号; Cerestarのウェブサイト (http://www.cerestar.com); Betadexcyclodextrinのウェブサイト (http://www.betadexcyclodextrin.com); French et al., Archives in Biochem. and Biophysics, Volume III, (1965) 153-150; カルボマー(carbomer)のウェブサイト(http://www.carbomer.com) 、およびそれらにおける参照文献に記載されている。
【0439】
本発明の或る実施形態においては、処方物5はさらに、浸透促進剤を含まない処方物に関して、キサントフィル類の、体組織(例えば皮膚)に対する浸透性、また、その内部における浸透性を改良するのに効果的な浸透促進剤を含むことができる。浸透促進剤は一般的に、いかなる浸透促進剤であってもよい。適切な浸透促進剤は、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(transcutol)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、プロピレングリコール、イオン性界面活性剤、非イオン性活性剤、アニオン性界面活性剤、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、カルシポトリエン、洗剤、緩和剤、キレート剤(例えばEDTA、EGTAなどのカルシウムキレート剤)、およびそれらの組み合わせを含む。促進剤のその他の例は、Loramide DEA、エトキシジグリコール、 NMP、トリアセチン、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、ラウレス硫酸ナトリウム、ジメチルイソソルビド(Dimethyl Isosorbide)、ミリスチン酸イソプロピル、 オリーブスクワラン、中鎖トリグリセリドオイル (MCT Oil)、メントール、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、モノステアリン酸プロピレングリコール、レシチン、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、オレイン酸、オレイン酸エチル、尿素、オレイン酸グリセリル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、ラウレス-4、オレス-2、オレス-20、炭酸プロピレン、ノンオキシノール-9、2-n-ノニル-1,3-ジオキソレン、C7〜C14-ヒドロカルビル置換 1,3-ジオキソレン, 1,3-ジオキサン(C7 to C14-hydrocarbyl substituted 1,3-dioxolan)、またはアセタール、およびノンオキシノール-15を含む。具体的には、皮膚吸収促進剤は、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(transcutol)を含むことができる。本明細書中では、「ジエチレングリコールモノエチルエーテル」("diethylene glycol monoethyl ether")または"transcutol"とは、 2-(2-エトキシエトオキシ)エタノール[CAS NO. 001893]を指す。
【0440】
浸透促進剤は、あらゆる適当および適切な量(例えば約1重量%から約10重量%の間)で、処方物5に含めることができる。
【0441】
本発明の或る実施形態において、処方物5は、角質溶解剤を更に含むことができる。本明細書中では、「角質溶解剤」("keratolytic agent")は、表皮表面の細胞の落屑(desquamation:剥離(loosening))、壊死組織の除去(debridement)、または脱皮(sloughing)を起こす物質をさす。あらゆる適切な角質溶解剤を用いることができ、好ましくは、角質溶解剤は効果的に表皮表面の細胞の落屑(剥離)、壊死組織の除去、または脱皮を起こす。好ましくは、角質溶解剤は、ヒトに対する局所使用に際し、薬学的に許容可能である。適切な角質溶解剤は、例えば、アルクロキサ(alcloxa)、レゾルシノール(resorcinol)、またはそれらの組み合わせを含む。本明細書中では、「アルクロキサ」("alcloxa")とは、 Al-chlorhydroxy allontoinateを指し、「レゾルシノール」(("resorcinol")とは、 m-ジヒドロキシベンゼン、または1,3-ベンゼンジオールを指す。
【0442】
角質溶解剤は、適切な量であって、その適切な量の角質溶解剤が効果的に表皮表面の細胞の落屑(剥離)、壊死組織の除去、または脱皮を起こすという条件で、あらゆる量で含めることができる。角質溶解剤は、表皮表面の細胞の落屑(剥離)、壊死組織の除去、または脱皮を起こすのに有効な、一定量のアルカリ物質(例えば水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)等)を含むことができる。あるいは、機械的剥離、テープ等を用いて表皮表面の細胞の落屑(剥離)、壊死組織の除去、または脱皮を起こしてもよい。あるいは、超音波、熱等の放射力(radiant energy)を用いて、または光力学療法を用いて表皮表面の細胞の落屑(剥離)、壊死組織の除去、または脱皮を起こしてもよい。
【0443】
◆局所用ざ瘡薬
処方物5は、ざ瘡治療に有用な局所用ざ瘡薬15を更に含むことができる。局所用ざ瘡薬15は、適当かつ適切な量であって、その量の局所用ざ瘡薬15が効果的にざ瘡または吹き出物を治療および/または予防し、かつ局所用ざ瘡薬15は処方物5において、持続的期間にわたり安定性を維持するという条件で、あらゆる量で用いることができる。好ましくは、その安定性は、パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及ぶ。一般的に、局所用ざ瘡薬15は、処方物5の約0.01重量%から約99.9重量%まで含めることができる。具体的には、処方物5中に含まれるの局所用ざ瘡薬15の量は、処方物5の約5.0重量%まで、処方物5の約4.0重量%まで、処方物5の約3.0重量%まで、処方物5の約0.5重量%から約2.0重量%までとすることができる。好ましくは、局所用ざ瘡薬15の種類とその量はFDA規則(例えば21 C.F.R. Chapter 1, Section 333, Subpart D- Topical Acne Drug Products, April 1, 2000 Edition)を遵守する。
【0444】
処方物5に含まれる局所用ざ瘡薬15の量は、一般的に、局所用ざ瘡薬15として用いられる1種または複数種の化合物の具体的な種類に依存する。例えば、サリチル酸は処方物5の約99.9重量%まで、処方物5の約10.0重量%まで、処方物5の約2.0重量%まで、または処方物5の約2.0重量%まで含めることができる。
【0445】
具体的には、21 CFR Ch.1, §333.320(a)および§333.310(a)に従い、レゾルシノールは処方物5の約2重量%まで含めることができる。具体的には、21 CFR Ch.1, §333.320(b) §333.310(b)に従い、酢酸レゾルシノール(resorcinol monoacetate)は、処方物5の約3重量%まで含めることができる。具体的には、21 CFR Ch.1, §333.310(c)に従い、サリチル酸は、処方物5の約0.5重量%から約2.0重量%まで含めることができる。具体的には、21 CFR Ch.1, §333.310(d)に従って、硫黄は、処方物5の約3.0重量%から約10.0重量%まで含めることができる。
【0446】
局所用ざ瘡薬15は、好ましくは、処方物5上または内部の任意の部分に配置することができ、この処方物5は基材2の表側3上に配置される。好ましくは、局所用ざ瘡薬15は、処方物5の全体の上および内部に配置することができる。粘着皮膚パッチ1を患者(例えばヒト)の皮膚上に貼置すると、局所用ざ瘡薬15を患者の皮膚表面と継続的に接触させることが可能である。
【0447】
局所用ざ瘡薬15は基材2の表側3の表面全体に配置されもよく、または、局所用ざ瘡薬15は基材2の表側3の表面の一部に配置されていてもよい。好ましくは、局所用ざ瘡薬15は、基材2の表側3の表面全体に配置することができる。局所用ざ瘡薬15は、基材2の表側3に存在するだけでなく、基材2の表側3の表面内の少なくとも一部に配置されていてもよい(つまり、局所用ざ瘡薬15が基材2に部分的に包埋されていてもよい)。図10に示され、例えば米国特許第5,536,263号およびそこでの参照文献において開示されるように、局所用ざ瘡薬15は基材2の表側3のかなりの部分に浸透することができる。例えば、局所用ざ瘡薬15は、基材2の厚さの約10分の1から約10分の9、または基材2の厚さの約4分の1から約10分の9に浸透することができる。つまり、局所用ざ瘡薬15が基材2に部分的に包埋されていてもよい。粘着皮膚パッチ1を患者(例えばヒト)の皮膚上に貼置すると、局部用ざ瘡薬15を患者の皮膚表面と継続的に接触させることが可能である。
【0448】
本発明の或る実施形態においては、処方物5がキサントフィル類15を含まない粘着皮膚パッチ1が提供される。そのような実施形態においては、粘着皮膚パッチ1にキサントフィル類15を含めず製造、輸送、保存し、後にキサントフィル類15を粘着皮膚パッチ1に導入してもよい。
【0449】
好ましくは、処方物5は、粘着皮膚パッチ1の製造、包装、輸送および/または保存に際し標準的に費やされる、例えば約3年まで、約1年まで、例えば約6ヵ月まで、といった持続的期間に及んで安定性を維持することができる。キサントフィル類15の安定性は、例えば、そのキサントフィル類15を含む処方物5が粘着性の処方物であることに基づく。この粘着性の処方物は、好ましくはキサントフィル15を利用可能な形態で保持し、かつ、必要な安定性、感圧粘着性、および有効性を持続的期間(例えば約1か月まで、約1年まで、約2年まで、または約3年まで)にわたり維持するヒドロゲルである。
【0450】
粘着性の皮膚パッチ1は、あらゆる適切な寸法および形状とするすることができる。また、必要に応じて粘着性の皮膚パッチ1を裁断し、所望の寸法および形状の粘着皮膚パッチ1を得ることができる。粘着皮膚パッチ1は、あらゆる適切な裁断手段(例えば鋏、外科用メスまたはナイフ)で裁断することができる。
【0451】
粘着皮膚パッチ1は、あらゆる適切な長さをとすることができる。本発明の或る実施形態においては、パッチは、粘着皮膚パッチ1の基材2の表側3に載置される剥離ライナー10を持たない、自己巻着型ロール(self-wound roll)25であってもよい。例えば図10参照。そのような実施形態においては、粘着皮膚パッチ1の長さは、約12インチ〜約100ヤード、約10フィート〜約50ヤード、または約20フィート〜約20ヤードとすることができる。さらに、そのような実施形態においては、粘着皮膚パッチ1の幅は、約0.1インチ〜約5.0インチ、約0.1インチ〜約1.0インチ、または約0.1インチ〜約 0.5インチとすることができる。
【0452】
本発明の或る実施形態においては、粘着皮膚パッチ1は、矩形で、粘着皮膚パッチ1の基材2の表側3に載置される剥離ライナー10を有していてもよい。そのような実施形態においては、、粘着皮膚パッチ1の長さは、標準的に、約10インチまで、約6インチまで、約4インチまで、または約2インチまでとすることができる。粘着皮膚パッチ1は、あらゆる適切な幅を有することができる。標準的に、粘着皮膚パッチ1の幅は、約5インチまで、約2.5インチまで、約1インチまで、または約0.5インチまでである。さらに、粘着皮膚パッチ1は、あらゆる適切な厚さを有することができる。標準的に、粘着皮膚パッチ1の厚さは、約0.10mm〜約2.0mm、約0.15mm〜約1.0mmまたは約0.20mm〜約0.75mmである。
【0453】
本発明の或る具体的な実施形態において、粘着皮膚パッチ1の形状は、三日月形、楕円形、または円形とすることができる。円形の粘着皮膚パッチ1の直径は、約0.1インチから約10インチまでとすることができる。好ましくは、粘着皮膚パッチ1の直径は、約1.5インチから約5インチまでとすることができる。図7を参照。
【0454】
本発明の他の具体的な実施形態において、粘着皮膚パッチ1の形状は矩形とすることができる。矩形の粘着皮膚パッチ1の長さは約1インチから約10インチ、幅は約1インチから約10インチとすることができる。好ましくは、矩形の粘着皮膚パッチ1の長さは約1インチから約2インチ、幅は約0.1インチから約0.75インチとすることができる。図8を参照。
【0455】
本発明の或る実施形態においては、粘着皮膚パッチ1は、粘着皮膚パッチ1の基材2の表側3に載置される剥離ライナー10を有していてもよい。このような実施例では、剥離ライナー10上に1つまたはそれ以上の粘着皮膚パッチ1を載置することができる。例えば、1つの粘着皮膚パッチ1が、粘着皮膚パッチ1の基材2の表側3に載置する1つの剥離ライナー10を有していてもよい。あるいは、剥離ライナーの上に、約2から約100、約2から約20の粘着皮膚パッチ1を載置することができる。1つの剥離ライナー10に2つ以上のパッチ1を載置する場合の費用は、1つの剥離ライナー10に皮膚パッチ1を別個に載置する場合よりも抑えられる。さらに、消費者によっては、単一の剥離ライナー10と、その剥離ライナー10に載置された1つ以上(例えば、約2から約20、または約2から約10)の粘着パッチ1を含んだ単一パッチ構造の使用の簡便性および快適感を好むことがある。
【0456】
粘着皮膚パッチ1は、患者のあらゆる適切な皮膚表面に適用することができる。例えば、粘着皮膚パッチ1を局所皮膚疾患(例えば皺、ざ瘡、その他)の治療に用いられる際は、粘着皮膚パッチ1は局所皮膚疾患を患っている皮膚表面に貼置することができる。そのような実施形態において、粘着皮膚パッチは美容上、および/または治療上有効量のキサントフィル類15を局部的に送達することができる。
【0457】
あるいは、粘着皮膚パッチ1が他の疾患(例えば黄斑部変性、血管形成、癌、心疾患および糖尿病)の治療に用いられる際は、粘着皮膚パッチを任意の局所皮膚表面に貼置し、キサントフィル類15を全身送達することができる。
【0458】
本発明による粘着パッチ1は、以上の成分を用いて処方または製造することができる。本発明による粘着パッチ1は、任意の適切な方法で処方または製造することができる。好ましくは、粘着パッチ1は、本明細書に記載されているように、または米国特許第5,536,263号;米国特許5,741,510号、およびそれらにおける参照文献において記載されているように、処方物5の注入前に基材をサイズ剤8で処理するよう処方または製造することができる。
【0459】
本発明は、以下の限定を意図しない例によって示すことができる。
【0460】
【表1】

【0461】
【表2】

【0462】
【表3】

【0463】
【表4】

【0464】
【表5】

【0465】
【表6】

【0466】
【表7】

【0467】
【表8】

【0468】
【表9】

【0469】
【表10】

【0470】
【表11】

【0471】
【表12】

【0472】
【表13】

【0473】
【表14】

【0474】
【表15】

【0475】
【表16】

【0476】
本明細書において引用した刊行物、特許、および特許文献は全て、参照によりまとめて本明細書に含まれ、個々の参照により含まれるのと同じものとする。本発明は、さまざまな具体的で好ましい実施形態および手段に関して記載されてきた。しかし、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、あらゆる変更および修正が可能であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0477】
本発明の実施形態は、かかる実施形態を例示した、以下の説明および付随する図面を参照することにより最もよく理解される。本明細書に含まれる図面の番号構成においては、図面中の任意の参照番号の先頭の番号が、図面番号と対応している。例えば、粘着パッチ1は図1に含まれているということができる。しかしながら、異なる図面にまたがって同じ構成要素が含まれている場合、参照番号は同じである。図面のうち、
【図1】図1は、本発明において有用な粘着パッチの表側を例示する。
【図2】図2は、本発明において有用な粘着パッチの裏側を例示する。
【図3】図3は、本発明において有用な粘着パッチの表側であって、パッチに剥離ライナーが付随したものを例示する。
【図4】図4は、本発明において有用な粘着パッチの裏側であって、パッチに剥離ライナーが付随したものを例示する。
【図5】図5は、本発明において有用な粘着パッチの裏側であって、パッチに剥離ライナーが付随し、パッチの一部が剥離ライナーから分離しているものを例示する。
【図6】図6は、本発明において有用な粘着パッチの裏側であって、パッチに剥離ライナーが付随し、パッチの一部が剥離ライナーから分離しているものを例示する。
【図7】図7は、本発明において有用な、具体的なパッチの上面図を例示する。
【図8】図8は、本発明において有用な、具体的なパッチの上面図を例示する。
【図9】図9は、本発明において有用な、具体的な粘着皮膚パッチであって、使用中であるパッチを例示する。
【図10】図10は、本発明において有用な、具体的なパッチの拡大断面図を例示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表側および裏側を有する柔軟性の基材と、少なくとも該基材の表側の一部上、少なくとも該基材の表側の一部内、もしくは、少なくとも該基材の表側の一部上および一部内に配置された処方物とを含む粘着パッチであって、
ここで該処方物は、
キサントフィル類と、
キサントフィル類を溶解させる溶媒と、
感圧粘着剤とを含むことを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項2】
前記キサントフィル類は、ルテイン、ゼアキサンチン、カプソルビン、カプサンシン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、またはそれらの任意の組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1記載の粘着パッチ。
【請求項3】
前記キサントフィル類は、ルテインおよびゼアキサンチンを含むことを特徴とする、請求項1記載の粘着パッチ。
【請求項4】
前記キサントフィル類は、ルテインおよびゼアキサンチンを含み、該ルテインはエステル化されていない形態で供給されることを特徴とする、請求項1記載の粘着パッチ。
【請求項5】
前記キサントフィル類は、ルテインおよびゼアキサンチンを含み、該ルテインはトランス型ルテイン(trans-lutein)として供給されることを特徴とする、請求項1記載の粘着パッチ。
【請求項6】
前記キサントフィル類は、ルテインおよびゼアキサンチンを含み、該ルテインは、少なくとも純度約50重量%のトランス型ルテインとして供給されることを特徴とする、請求項1記載の粘着パッチ。
【請求項7】
前記キサントフィル類は、ルテインおよびゼアキサンチンを含み、該ルテインは、少なくとも純度約50重量%から約90重量%のトランス型ルテインとして供給されることを特徴とする、請求項1記載の粘着パッチ。
【請求項8】
前記処方物は、前記基材の表側の少なくとも一部内に部分的に包埋されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項9】
前記処方物は、前記基材の表側の表面全体上に配置されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項10】
前記基材は、多孔質であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項11】
前記基材は、非孔質であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項12】
前記基材は、蒸気透過性であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項13】
前記基材は、非蒸気透過性であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項14】
前記基材は、非水溶性材料を含むことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項15】
前記基材は、約0.025 mmから約1.25 mmの厚さであることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項16】
前記基材は、不織布を含むことを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項17】
前記基材は、ポリセルロース繊維、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、綿繊維、コポリエステル繊維、またはそれらの任意の組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項18】
皮膚との接触に際して、前記基材は前記処方物を保持し、かつ、前記パッチは、皮膚からの水分を透過させることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項19】
皮膚との接触に際して、前記基材は前記処方物を保持し、かつ、前記パッチは、皮膚からの水分を透過させないことを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項20】
前記溶媒は、多価アルコール、水、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項21】
前記多価アルコールは、プロピレングリコール、エチレングリコール、またはそれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項20記載の粘着パッチ。
【請求項22】
前記プロピレングリコールは、前記処方物の約3.0重量%から約11.0重量%存在することを特徴とする、請求項21記載の粘着パッチ。
【請求項23】
前記水は、前記処方物の約2.0重量%から約20.0重量%存在することを特徴とする、請求項20記載の粘着パッチ。
【請求項24】
前記溶媒は、前記処方物の約6.0重量%から約24.0重量%存在することを特徴とする、請求項1から23のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項25】
前記処方物は、充填剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から24のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項26】
前記充填剤は、マルトデキストリンであることを特徴とする、請求項25記載の粘着パッチ。
【請求項27】
前記マルトデキストリンは、前記処方物の約1.0重量%から約10.0重量%存在することを特徴とする、請求項26記載の粘着パッチ。
【請求項28】
前記感圧粘着剤は、1種またはそれ以上のアクリルエステルコポリマー類を含むことを特徴とする、請求項1から27のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項29】
前記1種またはそれ以上のアクリルエステルコポリマー類は、前記処方物の約3.0重量%から約20.0重量%存在することを特徴とする、請求項28記載の粘着パッチ。
【請求項30】
前記アクリルエステルコポリマー類は、前記処方物の約5.0重量%から約15.0重量%存在することを特徴とする、請求項28記載の粘着パッチ。
【請求項31】
前記粘着剤は、前記基材の表側の表面全体に配置されていることを特徴とする、請求項1から30のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項32】
前記粘着剤は、前記基材の表側の一部上に配置されていることを特徴とする、請求項1から30のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項33】
前記粘着剤は、前記基材の少なくとも一部に部分的に包埋されていることを特徴とする、請求項1から30のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項34】
前記感圧粘着剤は、グリセリンをさらに含むことを特徴とする、請求項1から33のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項35】
前記グリセリンは、前記処方物の約25.0重量%から約70.0重量%存在することを特徴とする、請求項34記載の粘着パッチ。
【請求項36】
前記グリセリンは、前記処方物の約45.0重量%から約55.0重量%存在することを特徴とする、請求項34記載の粘着パッチ。
【請求項37】
前記感圧粘着剤は、乳化剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から36のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項38】
前記乳化剤は、ペクチンであることを特徴とする、請求項37記載の粘着パッチ。
【請求項39】
前記ペクチンは、前記処方物の約2.0重量%から約10.0重量%存在することを特徴とする、請求項38記載の粘着パッチ。
【請求項40】
前記感圧粘着剤は、該感圧粘着剤または前記処方物に組織強度を与える化合物を含むことを特徴とする、請求項1から30のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項41】
前記感圧粘着剤または前記処方物に組織強度を与える前記化合物は、カラヤガム、ポリアクリルアミド、キサンタン(xanthum)ガム、グアーガム、天然ポリマー、合成ポリマー、親水性ポリマー、親水コロイドポリマー、澱粉、澱粉誘導体、酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、アルギン、アルギンの誘導体、ポリアクリラート、ポリマレイン酸、ポリマレイン酸無水物、ポリウレタン、ポリ尿素、アラビアガム、ローカストビーンガム、変性グアーガム、マルトデキストリン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ(AMPS)、またはそれらの組み合わせ、であることを特徴とする、請求項40記載の粘着パッチ。
【請求項42】
前記感圧粘着剤または前記処方物に組織強度を与える前記化合物は、ポリアクリルアミドであることを特徴とする、請求項40記載の粘着パッチ。
【請求項43】
前記ポリアクリルアミドは、前記処方物の約8.0重量%から約30.0重量%存在することを特徴とする、請求項42記載の粘着パッチ。
【請求項44】
前記感圧粘着剤または前記処方物に組織強度を与える前記化合物は、カラヤガムであることを特徴とする、請求項40記載の粘着パッチ。
【請求項45】
前記カラヤガムは、前記処方物の約8.0重量%から約40.0重量%存在することを特徴とする、請求項44記載の粘着パッチ。
【請求項46】
前記感圧粘着剤または前記処方物に組織強度を与える化合物は、ポリアクリルアミドとカラヤガムとの組み合わせであることを特徴とする、請求項40記載の粘着パッチ。
【請求項47】
前記感圧粘着剤は前記基材の表側の表面全体に配置されていることを特徴とする、請求項1から46のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項48】
前記処方物は、皮膚調整剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から47記載のいずれかに粘着パッチ。
【請求項49】
前記皮膚調整剤は、カラミン、アロエ、ラノリン、グリセリン、ビタミンE 、酢酸ビタミンE、ファルネソール、グリチルレチン酸、またはそれらの任意の組み合わせであることを特徴とする、請求項48記載の粘着パッチ。
【請求項50】
前記アロエは、前記処方物の約0.01重量%から約2.0重量%存在することを特徴とする、請求項49記載の粘着パッチ。
【請求項51】
前記酢酸ビタミンEは、前記処方物の約0.01重量%から約2.0重量%存在することを特徴とする、請求項49記載の粘着パッチ。
【請求項52】
前記処方物は、ビタミンAをさらに含むことを特徴とする、請求項1から51記載のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項53】
前記ビタミンAは、前記処方物の約0.01重量%から約2.0重量%存在することを特徴とする、請求項49記載の粘着パッチ。
【請求項54】
前記処方物は、1種またはそれ以上の抗菌剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から53記載のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項55】
前記抗菌剤は、β-ラクタム化合物、アミノグリコシド、または抗真菌剤であることを特徴とする、請求項54記載の粘着パッチ。
【請求項56】
前記抗菌剤は、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クリンダマイシン、またはセファロスポリンであることを特徴とする、請求項54記載の粘着パッチ。
【請求項57】
前記処方物は、1種またはそれ以上の消毒剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から56記載のいずれかに粘着パッチ。
【請求項58】
前記消毒剤は、トリクロサン、フェノキシイソプロパノール、グルコン酸クロルヘキシジン、ポビドンヨード、またはそれらの任意の組み合わせであることを特徴とする、請求項57記載の粘着パッチ。
【請求項59】
請求項1から58のいずれか一項に記載の粘着パッチであって、厚さが約0.20mmから約0.75mmであることを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項60】
請求項1から59のいずれか一項に記載の粘着パッチであって、前記基材の表側上に載置された、剥離ライナーをさらに有することを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項61】
前記剥離ライナー上に、2つ以上のパッチが載置されることを特徴とする、請求項61記載の粘着パッチ。
【請求項62】
前記剥離ライナー上に、約2から約20の粘着パッチが載置されることを特徴とする、請求項60記載の粘着パッチ。
【請求項63】
請求項1から62のいずれか一項に記載の粘着パッチであって、三日月形、円形、または楕円形であることを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項64】
請求項63記載の粘着パッチであって、直径が約0.1インチから約1.0インチであることを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項65】
請求項1から64のいずれか一項に記載の粘着パッチであって、局所用ざ瘡薬をさらに有することを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項66】
前記局所用ざ瘡薬は、サリチル酸、レゾルシノール、酢酸レゾルシノール、過酸化ベンゾイル、硫黄、レチノール、レチノイン酸、クエン酸、αヒドロキシ酸、レチナール、それらの薬学的に許容される塩、またはそれらの任意の組み合わせであることを特徴とする、請求項65記載の粘着パッチ。
【請求項67】
前記局所用ざ瘡薬は、サリチル酸、またはその薬学的に許容される塩であることを特徴とする、請求項1から66のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項68】
前記サリチル酸、またはその薬学的に許容される塩は、前記処方物の約0.5重量%から約2.0重量%存在することを特徴とする、請求項67記載の粘着パッチ。
【請求項69】
前記硫黄は、前記処方物の約3.0重量%から約10.0重量%存在することを特徴とする、請求項66 記載の粘着パッチ。
【請求項70】
前記基材の少なくとも一部は、疎水性のサイズ剤で処理され、該疎水性のサイズ剤で処理された一部が、約20ダイン/cm2から約65ダイン/cm2の表面エネルギーを有することを特徴とする、請求項1から69のいずれか一項に記載の粘着パッチ。
【請求項71】
前記疎水性のサイズ剤は、フルオロカーボン溶液、シリコーン含有化合物、またはそれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項72】
前記フルオロカーボン溶液で処理された基材は、Vilmed M1585 W/HY, Vilmed M1585H/HY, Vilmed M1586 W/HY, Vilmed M1586 H/HY, Vilmed M1570, Vilmed M1573 F, Vilmed M1573 FH, Vilmed M1577 F, Vilmed M1578 F, Vilmed M1578 FH,またはそれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項73】
前記シリコーン含有化合物は、ポリジメチルシロキサン、ジアルキルシロキサン、ジメチルシロキソビニルアルケン、ジアルキルシロキソビニルアルケン、ジメチルシロキソアクリラート、ジアルキルシロキソアクリラート、末端にビニル基を有するポリジメチルシロキサン、および末端にビニル基を有するポリジアルキルシロキサン、またはそれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項74】
前記基材の表側の少なくとも一部が、前記サイズ剤で処理されることを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項75】
前記基材の表側の表面全体が、前記サイズ剤で処理されることを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項76】
前記基材全体が、前記サイズ剤で処理されることを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項77】
前記サイズ剤は、前記基材に部分的に包埋されることを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項78】
前記疎水性のサイズ剤で処理された基材の一部が、約27ダイン/cm2から約56ダイン/cm2の表面エネルギーを有することを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項79】
前記基材全体が、前記疎水性のサイズ剤で処理されることを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項80】
前記疎水性のサイズ剤は、前記基材の表面下の少なくとも一部に浸透することを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項81】
前記疎水性のサイズ剤は、前記基材の表面下の全体に浸透することを特徴とする、請求項70記載の粘着パッチ。
【請求項82】
請求項1から81のいずれか一項に記載の粘着パッチであって、浸透促進剤をさらに含むことを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項83】
前記浸透促進剤は、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(transcutol)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、プロピレングリコール、イオン性界面活性剤、非イオン性活性剤、アニオン性界面活性剤、イソプロピルミリステート(DPM)カルシポトリエン、洗剤、緩和剤、キレート剤(例えばEDTA、EGTAなどのカルシウムキレート剤)、Loramide DEA、エトキシジグリコール、 NMP、トリアセチン、プロピレグリコール、ベンジルアルコール、ラウレス硫酸ナトリウム、ジメチルイソソルビド、ミリスチン酸イソプロピル、 オリーブスクワラン、中鎖トリグリセリドオイル(MCTオイル)、メントール、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、モノステアリン酸プロピレングリコール、レシチン、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、オレイン酸、オレイン酸エチル、尿素、オレイン酸グリセリル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、ラウレス-4、オレス-2、オレス-20、炭酸プロピレン、ノンオキシノール-9、2-n-ノニル-1,3-ジオキソレン、C7〜C14-ヒドロカルビル置換 1,3-ジオキソレン, 1,3-ジオキサン、またはアセタール、およびノンオキシノール-15を含むことを特徴とする、請求項82記載の粘着パッチ。
【請求項84】
前記浸透促進剤は、前記処方物の約0.1重量%から約20.0重量%存在することを特徴とする、請求項82記載の粘着パッチ。
【請求項85】
請求項1から84のいずれか一項に記載の粘着パッチであって、角質溶解剤をさらに含むことを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項86】
前記角質溶解剤は、アルクロキサ、レゾルシノール、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項85記載の粘着パッチ。
【請求項87】
前記角質溶解剤は、前記処方物の約0.1重量%から約5.0重量%存在することを特徴とする、請求項85記載の粘着パッチ。
【請求項88】
請求項1から87のいずれか一項に記載の粘着パッチであって、ビタミンA、オールトランス型レチノイン酸、またはそれらの組み合わせをさらに含むことを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項89】
表側および裏側を有する柔軟性の基材と、少なくとも該基材の表側の一部上、少なくとも該基材の表側の一部内、少なくとも該基材の表側の一部上および一部内に存在する処方物とを含む粘着パッチであって、
ここで該処方物は、
キサントフィル類と、
ホットメルト粘着剤と
を含むことを特徴とする、粘着パッチ。
【請求項90】
局所皮膚表面にキサントフィル類を局部的に送達する方法であって、
該局所皮膚表面にキサントフィル類を局部的に送達するのに有効な期間にわたり、請求項1から89のいずれか一項に記載の粘着パッチを局所的に貼置するステップ
を含むことを特徴とする方法。
【請求項91】
哺乳類に対しキサントフィル類を全身的に送達する方法であって、該哺乳類の全身にキサントフィル類を送達するのに有効な期間にわたり、請求項1から89のいずれか一項に記載の粘着パッチを局所的に貼置するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項92】
かかる治療を必要とする哺乳類においてざ瘡もしくは吹き出物を、治療もしくは予防する方法であって、該ざ瘡もしくは吹き出物を患う哺乳類、または、該ざ瘡もしくは吹き出物の危険を有する哺乳類の皮膚表面にに対し、効果的にざ瘡または吹き出物を治療するのに有効な期間にわたり、請求項1から89のいずれか一項に記載の粘着パッチを貼置するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項93】
前記哺乳類は、ヒトであることを特徴とする、請求項92記載の方法。
【請求項94】
前記ざ瘡もしくは吹き出物の危険を有する哺乳類の皮膚表面は顔部、頸部、肩部、胸部、背部、またはそれらの任意の組み合わせにあることを特徴とする、請求項92記載の方法。
【請求項95】
前記期間は、約1時間から約12時間であることを特徴とする、請求項92記載の方法。
【請求項96】
哺乳類の皮膚表面を剥離する方法であって、かかる皮膚剥離を必要とする哺乳類の皮膚表面に、有効な期間にわたり、請求項1から89のいずれか一項に記載の粘着パッチを貼置した後、該粘着パッチを除去することにより、効果的に該皮膚表面を剥離するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項97】
前記哺乳類は、ヒトであることを特徴とする、請求項97記載の方法。
【請求項98】
前記有効な期間は、約1秒から約12時間であることを特徴とする、請求項96記載の方法。
【請求項99】
哺乳類の皮膚表面の外観を改善する方法であって、かかる外観の改善を必要とする哺乳類の皮膚表面に対し、効果的に該皮膚表面の外観を改善するのに有効な期間にわたり、請求項1から89のいずれか一項に記載の粘着パッチを貼置するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項100】
前記哺乳類は、ヒトであることを特徴とする、請求項99記載の方法。
【請求項101】
請求項1から89のいずれか一項に記載の粘着パッチであって、薬物療法に用いられることを特徴とする方法。
【請求項102】
局所皮膚状態の治療用薬剤を製造するために、請求項1から89のいずれか一項に記載の粘着パッチを使用する方法。
【請求項103】
哺乳類におけるざ瘡の治療用、哺乳類における吹き出物の治療用、哺乳類の皮膚表面の外観改善用、またはそれらの任意の組み合わせ用の薬剤を製造するために、請求項1から89のいずれか一項に記載の粘着パッチを使用する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−520735(P2008−520735A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543428(P2007−543428)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/042418
【国際公開番号】WO2006/062740
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(507156417)ニュー‐ティーン カンパニー,インク. (3)
【Fターム(参考)】