説明

平行ハンドルシステムおよび平行ハンドルシステムを設計するための方法

【課題】 平行ハンドルシステムを提供する。
【解決手段】 平行ハンドル、平行ハンドルシステム、および道具又は制御機構と共に使用する手のための平行ハンドルを設計するための方法。平行ハンドルは親指を受ける側部と人差指を受ける側部を有する橈骨区画を有し、前記
橈骨区画は手の手掌表面の一部と係合する表面を有するハンドルと、中指の少なくとも一部と薬指の少なくとも一部を受ける側部と手根管上に位置する手の表面に過度の圧力が掛かるのを回避する表面を有する中間区画と、小指を受ける側部を有し且つ小指の端部を位置決めするように手の手掌表面の一部と係合する表面を有する尺骨区画を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は平行ハンドル、平行ハンドルシステム、および保持に用いる手のための平行ハンドルシステムを設計する、又は物を保持し、握り、切断し、且つ噛む装置のような道具を使用する方法に関する。又は、本発明は平行ハンドルおよび種々の装置および機能を制御するための制御機構と共に使用する平行ハンドルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本来、プライヤーとして知られ且つ熱い石炭を取り扱うために使用されるプライヤーは物を保持し、把持し、切断し、かじりとるハンドツールの古い発明である。プライヤーは軸上で横並びに結合された2つの部材を有し、互いに関連して回転する。プライヤーの結合部は各部材が他方に対しててこで動かし、作用端部で力を増大させ、その間、ハンドル部が動く。結合部は標準プライヤーに使用されるようなヒンジ結合部、即ち、普通のはさみで使用されるようなピボット結合部である。部材の作用端部は一般にプライヤーでは短く、はさみでは長い。ハンドルの長さは作用点で力を発生するために必要とされるてこ作用の量に依存する。プライヤーハンドルは作用端部より長く、はさみのハンドルは作用端部より短い。プライヤーと他のヒンジ付きツールは頂点がヒンジである3角形ヒンジシステムに基いており、床部は開口し、作用端部は頂点に取り付けられている。
【0003】
手が物を握るとき、長い指は物を手の掌の中央部および又は近接部に引っ張る。各長い指は指の位置の範囲を可能にする3つの関節を有する。手の中手骨と手の長い指の近接骨間の関節は中手指節(MP)関節と呼ばれる。MP関節の近接端部は手掌の水平皺にある。近接指骨と第2又は中間指骨間の関節は末梢指節(PIP)関節と呼ばれる。中間骨と端部又は末端指骨間の関節は末梢指節(DIP)関節と呼ばれる。
【0004】
手が平らである場合、前腕の伸筋筋肉は長い指の関節を伸ばすために収縮する。伸筋筋肉が弛緩すると、手が伸張から中立、即ち、静止位置に変化する。前腕筋肉の伸張および屈曲の筋力は平衡され、手のすべての関節が部分的に屈曲又は湾曲される。手の長い指が同時に屈曲し物を手掌に向けて引っ張ると、各関節の角度は各指骨の長さと筋肉の収縮を含む解剖学的および生理学的要因に関係する。一連の関節の屈曲は関節の角度を減少することにより徐々に手を閉じる。こぶしが形成される場合、長い指が屈曲し、その指先は手掌と接触するために整合する。もし指先が水平皺に(手のひらの末端)近い手のひらに触れると、PIP関節で形成される角度はMP関節の角度より小さい。しかしながら、もし指先が手首により近い手掌に触れると、MP関節で形成される角度はPIP関節の角度より小さい。長い指の関節の角度の重要さは長い指の末端または中間部は物を引っ張るかどうかに関係する。もし長い指の末端骨が引っ張ると、PIP関節はより大きな屈曲とより小さい角度を有する。しかしながら、長い指の中間骨が引っ張ると、MP関節はより小さい角度を有する。
【0005】
手は物を手掌に引っ張ると物を成形するように適合する。従って、物の形状はどの長い指骨と前腕屈筋筋肉が引っ張るかを決定する。例えば、もし長い指の末端部が物の平坦側を引っ張ると、前腕の深部屈筋筋肉のすべての部分が収縮する。長い指の中間骨が平坦な物体の凸部側を引っ張ると、前腕の表層屈筋筋肉のすべてが収縮する。両方の場合において、引っ張りは長い指の類似の骨の間で対称であり、1つの筋肉群が使用される。しかしながら、もし握られている物が円筒のように丸いと、長い指の同様な部分は引っ張らない。更に、指の骨部分を引っ張るために使用される筋肉部分は非対称である。例えば、円筒が、小指の末端部に沿って、人差指の末端部、中指の中間部、および薬指で握られる。収縮する表層前腕筋肉の中間部の腱は中指および薬指の中指部を引っ張る。それに対して、収縮する深部前腕筋肉の外部の筋は人差指および薬指の末端部を引っ張る。このように、これらの非対称筋肉群は骨を引っ張るために前腕の表層および深部屈筋筋肉から異なる腱を引っ張る。注目すべきは、中指および薬指の中間部を引っ張る腱は正中神経の近傍にある。これらの腱を引っ張ると手根管(CT)での正中神経の圧縮および圧力を生じさせる。
【0006】
手首から平らな手掌を見ると、母指球は小指球上にある。この差は親指が長い指と対向する場合に増加する。親指が長い指と対向すると、シリンダのように物が手の掌の近接部に向かって引っ張られ、親指はまず母指球と接触する。握りを強めるため薬指と小指が更に屈曲するにつれて、物は小指球に向かって傾斜する。追加された握力が薬指と小指の先端を手掌により近く且つ人差指と中指の端部とずれて移動させる。これにより薬指と小指の屈筋腱が手根横靭帯(TCL)および正中神経に抗してCTに移動するにつれて手首に不快感を生じさせる。この不快感はCTの空間が狭い場合に増加し、または反復手首障害により損なわれる。
【0007】
上述のように、プライヤーは三角形レバーシステムに基くハンドツールであり、回転又はヒンジ軸で2つの部材を結合する。プライヤーのハンドル部材は一般に凸状又は直線状である。てこのように、一方のハンドル部材は固定され、他方の部材は可動であり、又は両部材が可動である。母指球と小指球を手掌の近接部で接触する箇所で保持される固定ハンドル部材が考慮される。長い指屈曲は作用端部を閉じるため固定部材に向かってハンドル部材の移動を促進させる。しかしながら、両ハンドル部材はヒンジから互いに向かって移動可能である。
【0008】
一般のプライヤーの作用端部は通常手の橈骨側の近くに保持され、プライヤーのハンドルの自由端は手の尺骨側の近くで静止する。手掌は近接ハンドルを保持し、長い指は末端ハンドルを保持する。プライヤーの自由端は作用端部を開くために広がる。一般のプライヤーの作用端部を差動させることにより、小指の末端部および手の尺骨側の薬指の末端部は末端ハンドル部材を引っ張る。次に、手の長い指の中指と人差指の中間骨はプライヤーの末端ハンドル部材を引っ張るように進む。同時に、薬指と小指が進み、これらの中間骨がプライヤーの末端ハンドル部材を引っ張る。この進行はヒンジのため末端ハンドル部材に達するのに長い指に要求される距離に関係する。三角形ヒンジシステムは小指と薬指のための前腕屈筋筋肉の最小かつ最弱部がプライヤーハンドルを圧迫するのを強勢する。
【0009】
多くの人が一般のプライヤーを繰り返し使用することにより手と手首に問題を持っている理由がある。広い自由端部は薬指と小指により長い到達範囲とより難しい作業にする。設計により、普通のプライヤーは凹状又は直線状のハンドルを持っている。これは近接部材を手のひらのCT領域に圧入させ、圧力を手根横靭帯(TCL)および下層正中神経に伝える。関節と靭帯のストレスは手の長い指が可動プライヤーハンドルの中心から外れて到達する場合にMP関節に存在する。これはMP関節が制限された側部の動きを示し、長い指が動いているハンドルに届き且つ握るために橈骨方向に強制的に逸らされるためである。MP関節で逸脱する長い指からのそのようなストレスは問題を生じる。さらに、普通のプライヤーはしばしば使用するのにぎこちなく、単一ハンド動作のために作られていない。作業時間を追加する以外に、他方の手がハンドルを広げている間に安定するために片手を必要とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
レバーシステムが顎での閉鎖力を増幅するためレンジツールと用具のために使用される。レバー付ヒンジを組み込んでいるハンドツールと用具の範囲は無数である。てこによるヒンジ付用具において、手による用途はプライヤー、切断ツール、ハンドブレーキ、クラッチ制御装置、および外科用器具である。てこによるヒンジの応用は種々のハンドツール、自転車、オートバイ、等を含んでいる。ヒンジ付のてこはグロスモータ機能を使用する種々の骨鉗子を有する外科器具および精密運動技能を要求する内視鏡器具で使用される。
【0011】
この技術で注目されるてこを用いたヒンジでの動きに基くハンドツールのハンドルの多くの例において、特許第6,134,994号「Ergonomic ハンドルを有するプライヤー」、特許第6,427,565号「平行グリッププライヤー」および特許第6,129,622号「貝を切断するためのはさみ対」が挙げられる。自転車用ブレーキのためのヒンジ付ハンドレバーの他の例は特許第5,005,675号「双方向回転グリップブレーキ」、および特許第5,540,304号「単一ハンドル車両ブレーキシステム」、および特許第5,660,082号「自転車用の調整可能なブレーキ制御」に挙げられる。Kerrison骨鉗子およびLeksell複動骨鉗子とは別に、ヒンジを使用した外科器具ハンドルの例は特許第6,129,740号「器具ハンドル設計」に挙げられている。
【0012】
不快感と手の疲労はレバーシステムに基くヒンジ付ツールのためのハンドルの繰り返しの使用で生じる。以前に損傷した手は正常な手より損傷した領域でより大きな不快感を持つ。しかしながら、このようなツールを繰り返し使用することは作業者に身体的障害をもたらす。その理由は小指と薬指を強いる事により生じる筋違いが前腕屈筋筋肉の最小および最弱部で始まり圧迫することを含んでいるからである。さらに、固定部材の凹状又は平坦ハンドルの設計は手根横靭帯(TCL)および下層正中神経に対して圧力を伝える。不快感はこのような用具およびツールの顎部の閉鎖力を高めるため薬指と小指腱を圧搾し締め付けることにより手首に生じる。このような増大した握力は正中神経とTCLに抗するCTの腱を強要する。
【0013】
Jaymerの握力計は握力計測装置に組み込まれた一般平衡ハンドルの一例である。他の既知の平衡ハンドルは米国特許第4,674,330号の「握力および挟み強度の計測装置」に例示されている。これらの装置のハンドルは母指球および小指球間の手のひらの谷部に圧力をかける。このような圧力はTCLに直接かかる。手の掌の領域で生じた圧力は不快感と苦痛になる。このようなTCL上の圧力は手首が負傷すると握力の測定での有効性と精度を制限する。
【0014】
物体を保持し、握り、切断し、噛むハンドツールは日常的に使用されている。しかしながら、典型的に三角レバーシステムに基く一般的なツールは快適でない。指、手、および前腕の解剖学的且つ生理学的特長を効果的に使用するハンドツール用のシステムは必要とされ、より快適になるであろう。より効果的なハンドルの設計は長い指の先端をラインで実質的に強制終端させ、長い指がカップ形成を促進させるであろう。このようなハンドルは長い指の同様な部品がハンドルの末端部材間を移動するのを開始させるため1つの筋肉の部分が同時に収縮するのを可能にする。このようなハンドルは長い指の引っ張りを広げ、末端部材間で対称的に引っ張り、より強力な握力になる。
【0015】
さらに、このようなハンドルの近接部材は圧力をCTの領域に作用させ又は与えないように空所を持っている。さらに、近接部材は小指球領域を収縮させる拡張部を有する。この拡張部は薬指と小指がこのようなハンドルの近接部材を手の尺骨側に過度に強制するのを防止する。その結果は正中神経の圧縮の減少とCT内での圧力の減少になる。これは手の靭帯と関節の損傷を減少させる。プライヤーのハンドルの末端部材と近接部材に追加されたこれらの特徴を有する平行システムに基くハンドルは握りに努力を要求せず、三角形レバー式ハンドルより使用しやすい。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は平行ハンドル、平行ハンドルシステム、および保持に使用する手のための平行ハンドルを設計し又は物を保持し、握り、切断し、且つ噛む道具のようなツールを使用する方法に関する。本発明は平行ハンドル、および種々の装置および機能の制御のための制御機構と共に使用する平行ハンドルシステムに関する。このようなハンドルは力を作用端部に加えるため一方の部材を別の部材に向けて圧搾するために手を提供する。さらに、本発明はこのようなハンドルを設計する方法と装置を提供する。望ましくは、ハンドルは部材が互いに向けて移動するとき、手と快適にフィットするように設計された2つの全般的に平行な部材を有する。さらに、このようなハンドルは手の手根管の領域に圧力をかけない。さらに、本発明は2つの可動部材を好ましく接続するシステムを提供する。本発明の平行ハンドルシステムはつまみ、握り、保持、切断および他の機能で手を助けるため種々の装置に取付可能である。本発明の平行ハンドルシステムは種々の外科器具、プライヤー、およびツールおよび器具のために使用可能である。
【0017】
これに関連して、本発明は手の親指を受ける側および手の人差指を受ける側および手の掌表面の一部と係合するための表面を有する橈骨区画と;手の中指の少なくとも一部と薬指の少なくとも一部を受ける側を有しおよび手根管上に配置された手の表面に過度の圧力をかけるのを回避する表面を有する中間区画と;手の小指を受ける側と、小指の端部を位置決めするように手の掌の表面の一部と係合する表面を有する尺骨区画を含む、手で使用するハンドル又は装置を提供する。
【0018】
本発明は手の長い指の先端がほぼ一直線上にあるT位置を手を設定する工程と;手の掌の橈骨側から尺骨側に手の長い指の中手骨間の距離を測定し、ハンドルの幅を規定する工程と;手根管領域の過度の圧力が回避されるように尺骨掌ラインから橈骨掌ラインまでの距離に等しい又はそれ以下に尺骨掌ラインから手根管領域ラインの末端側への距離を設定する工程を含む手のサイズに対応するハンドルを設計する方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の要旨をより明確にかつ簡潔に説明するため、T位置、展開T位置、および閉鎖T位置CTPに関する以下の定義は以下の明細書に使用される特定の用語の意味に関する手引きを提供することを意図している。さらに、ここで使用される専門用語は記述のためであり、限定された意味で解釈されるべきでないことを理解すべきである。以下の説明は図1−図6を参照した本発明に関する手の領域に関する。
【0020】
図1は手100の掌102の図であり、図2は手100の橈骨側110の図である。図1および図2はT位置に対する手100を示す。
【0021】
T位置は長い指200の先端200aがライン300とほぼ整合し、親指201の先端201aが人差指202と中指203間の空間320に対向すると想定される手100の位置である。T位置において、長い指200のPIP関節360は互いに近傍にある。中指203のPIP関節360は手100の他の長い指200のPIP関節360よりライン300からより離間している。小指205のPIP関節360は他の長い指200のPIP関節360よりライン300により近接している。さらに、手100がT位置にある場合、長い指200の掌表面102は曲線310として示されるカップ108を形成する。この指カップ108は長い指200の先端200aがほぼライン300と整合し、長い指200が屈曲する場合長い指200間に形成される凹部領域である。
【0022】
手がT位置にある場合、手掌アーチとして知られる手100の掌102は凹状である。掌102の水平皺104は皮膚の皺として現れ、手掌アーチ106と整合する。図1で示される親指201は手100の鉗骨側110の水平皺104を隠す。縦長ひだ122は手100の掌102が平坦でないので皮膚皺として現れる。
【0023】
図1を参照すると、母指球筋肉領域114は手100の橈骨側110上であり、CT126に対する橈骨である。小指球筋肉領域116は手100の尺骨側111上であり、CT126に対する尺骨である。小指球筋肉領域116は手100の尺骨側111の水平皺104から豆状骨128の高さの手首120に伸びる。手100の尺骨側111上の豆状骨128は尺骨神経と尺骨動脈が手100の掌102内の小指球筋肉領域116に潜る位置である。手根横靭帯(TCL)124は手根管(CT)126を被覆する。CT126は正中神経、前腕の皮相屈筋筋肉からの4つの腱、前腕の深い屈筋筋肉からの4つの腱を含む。皮相腱は深い腱よりTCL124の内表面により近い。これが正中神経の次の皮相腱を置いている。
【0024】
さらに、圧力と振動が最も良好に回避される“手根管領域”CTZと呼ばれる手の領域が図1に示される。“手根管領域”CTZはCT126に出入りする手100の長い指200に対する正中神経の近接末端部と腱を含んでいる。“手根管領域”CTZはCT126を超えて手首120に向かって近接的に且つ水平皺104に向かって末梢的に伸びている。“手根管領域”CTZの近接端部CTZPは手首120で終端する。“手根管領域”CTZの近接端部CTZPは手100の掌102の水平皺104に近接する1センチでほぼ終端する。
【0025】
図1、図3、および図5に示されるように、“鉗子接触ゾーン”領域CTZの橈骨側CTZRは橈骨掌ラインRPLに合致し、“鉗子接触ゾーン”領域CTZの尺骨側CTZUは尺骨掌ラインUPLに合致する。橈骨掌ラインRPLは手100の掌102の橈骨側110の母指球筋肉領域114と交差し、手100の橈骨側100の幅を規定する。尺骨掌ラインUPLは小指球筋肉領域116と交差し、手100の尺骨側111の幅を規定する。
【0026】
橈骨掌ラインRPLは親指201の基部201bの橈骨側100で開始し、手100の掌102の“手根管ゾーン”CTZに向かって手100の掌102の幅Wのほぼ40%だけ延びる。尺骨掌ラインUPLは手100の尺骨111で開始し、“手根管ゾーン”CTZの尺骨側NTZUに合致する。尺骨掌ラインUPLは手100の掌102の水平皺104の尺骨側111と手首120の豆状骨128間の距離のほぼ半分で小指球筋肉領域116上に位置決めされる。尺骨掌ラインUPLは手100の掌102の幅Wのほぼ30%だけ延びている。これにより“非接触ゾーン”領域の相対幅を手100の掌102の中央部のほぼ30%として残す。
【0027】
図3および図4は展開T位置STPでの手100を示している。T位置の変形において、手100の長い指200のMP関節350は展開され、親指201は親指の中手指節(MC)関節380で外転する。手100の長い指200の先端200aは実質的にライン300とほぼ整合している。指カップ108の曲線310は手100がT位置又は展開T位置STPにあろうと本質的に同じである。これは長い指200のMP関節350の角度A1,A2およびA3が長い指200の先端200aがほぼ整合するときPIP関節360とDIP関節370に効果が無い。
【0028】
図3は手100が展開T位置STPにある場合親指201の先端201aが中指203の先端203aに向けられることを示す。しかしながら、手が展開T位置STPからT位置に変化するとき、親指201は手首120のMC関節308で動き、親指201の先端201aは人差指202と中指203間の空間320に対向する。
【0029】
図5と図6はT位置の変形である閉鎖T位置CTPでの手100を示す。手100の長い指200のMP関節350の角度A3は狭く、親指201は中指203と重複する。手100の長い指200の先端200aは本質的にライン300でほぼ整合される。指カップ108のカーブ310は手100が閉鎖T位置CTP、T位置、又は展開T位置STPにあろうと本質的に同一である。従って、指カップ108のカーブ310は手100の長い指200の先端200aの整合により決定され、長い指200のMP関節350での屈曲角A1、A2、およびA3により決定されない。
【0030】
図1、図2、図3、図4、図5、および図6は指カップ108のカーブ310を参照する。本発明の平行ハンドルシステムのための本願の目的のため、指カップ108のカーブ310は、手100がT位置、展開T位置STPおよび又は閉鎖T位置CTPに位置決めされる場合、手100の長い指200の中間部220の内面212、213、214、および215間に引かれている。指カップ108のカーブ310は中間の長い指ひだ262と末端の長い指ひだ264間の長い指200の内面212、213、214、215上に描かれる。指カップ201のカーブは人差指201の中間部220の橈骨側232または子指205の中間部220の尺骨側245で始まるように引かれる。もし指カップ108のカーブ310は人差指202の中間部220の橈骨側232に沿って任意の点で開始すると、カーブ310は人差指202の内面212をまたがる。指カップ108のカーブ310は中指203の中間部220の内面213と交差し、薬指204の中間部220の内面214に伸びる。薬指204から、指カップ108のカーブ310は小指205の中間部220の内面215と交差し、手100の小指205の中間部220の尺骨側245に沿って終端する。
【0031】
指カップ108のカーブ310はサイズ、即ち、手100の骨の幅、長さ、深さ、および手100の長い指200の関節350、360、および370の屈曲に関係する。指カップ108のカーブ310の形状は近接指ひだ260と長い指の末端指ひだ264間の同一位置で引かれる場合種々の手のサイズと類似している。MP関節350の角度A1、A2、A3は長い指200の先端200aがライン300で終端する限り指カップ108のカーブに影響しない。さらに、図1、図3および図5に示されるように指カップ108のカーブ310は、手100がT位置、展開T位置STP又は閉鎖T位置CTPにある場合、異なる人の手100のカーブと類似している。
【0032】
指カップ108のカーブ310の形状は手100がT位置にある場合手100の長い指200の中間部220間に輪郭ゲージをおくことにより複写できる。指カップ108のカーブ310のこのような形状はグラフに描くと一般的にサイン曲線に類似させることが出来る。
【0033】
代案として、指カップ108のカーブ310の形状はライン300に平行な掌102間に配置された対応するラインの距離を計測し、曲線310に落ちる手100の長い指200の中間部220に対する計測距離をプロットすることにより決定できる。例えば、図1、図3、および図5の橈骨掌ラインRPLはもし手100の掌102間に伸びているとカーブ310の形状を決定するためのラインになる。
【0034】
ライン310に当たる橈骨ラインRPLから中指203、薬指394、人差指202、および小指205の中間部220の内面213、212、214、215に伸びる対応するラインから測定された距離は徐々に減少する。図1、図3、および図5はT位置、展開T位置STP、および閉鎖T位置CTPでの手100の橈骨掌ラインRPLと尺骨掌ラインUPLの位置を示す。さらに、図2、図4、および図6は図2のT位置、図4の展開T位置STP、および図6の閉鎖T位置CTPでの手100の掌骨110から見た側面での橈骨掌ラインRPLおよび尺骨掌ラインUPLを示す。
【0035】
さらに図2、図4、および図6は長い指200の中間部220に対する橈骨掌ラインRPLおよび尺骨掌ラインUPLの関係を示す。各橈骨掌ラインRPLおよび尺骨掌ラインUPLから長い指200の中間部220に描かれる場合の図2のラインL1およびL2、図4のラインL3およびL4、および図6のラインL5およびL6は手が対応するT位置、展開T位置STP、および閉鎖T位置CTPにある場合使用される本発明の設計法に基く本発明の平行ハンドルの形状に対応する測定値を提供する。
【0036】
更に、図1、図2、図5、および図6に示されるように、橈骨掌ラインRPLは手100がT位置又は閉鎖T位置CTPにあっても尺骨掌ラインUPLに対して末端であるほぼ同一距離にある。しかしながら、図3に示されるように、橈骨掌ラインRPLと尺骨掌ラインUPLは掌102から見ると手が展開T位置STPにある場合ほとんど整合されている。しかしながら、展開T位置STPにおいて、親指201のMC関節380での対立する動きは図4に示されるように尺骨掌ラインUPLに対して末端である橈骨掌ラインRPLを設定する。これは母指球筋肉領域114が親指の201の基部201bを動かすが、小指球筋肉領域116は同一位置に留まるためである。図1、図2、図3、図4、図5および図6に示されるように、長い指200の中間部220間の指カップ108のカーブ310から尺骨掌ラインUPLへの距離は手100が展開T位置STPからT位置および閉鎖T位置CTPに変化するとき計測される場合に徐々に減少する。
【0037】
図7は橈骨掌ラインRPL、“手根管ゾーン”CTZの末端側CTZD、および尺骨掌ラインUPLに関する展開T位置STP、T位置、および閉鎖T位置CTPでの指カップ108のカーブ310の関係を示すために右手100のためにフォーマットされたグラフを示す。X軸およびY軸でのゼロ点(0,0)は尺骨ラインUPLの尺骨側160の原点である。X軸は手100の尺骨111と平行である。“手根管ゾーン”の尺骨掌ラインUPL、橈骨掌ラインRPL、および末端側CTZDのための手100の測定値は図7に示されるようにY軸方向にプロットされる。
【0038】
尺骨掌ラインUPLから“手根管ゾーン”CTZの末端側CTZDへの、尺骨掌ラインUPLから橈骨掌ラインRPLへの、尺骨掌ラインUPLから閉鎖T位置CTPでの手100の指カップ108cのカーブ310への、尺骨掌ラインUPLからT位置の手100の指カップ108bのカーブ310への、尺骨小ラインUPLから展開T位置STPの手100の指カップ108aのカーブ310への、手100の測定値は図7に示されるようにX軸方向にプロットされる。
【0039】
続いて図7を参照すると、距離Cは尺骨掌ラインUPLから橈骨掌ラインRPLまでの距離である。距離Dは尺骨掌ラインUPLから“小根管ゾーン”CTZの末端側CTZDに伸びている。距離Eは手が展開T位置STPにある場合の尺骨掌ラインUPLと指カップ108aのカーブ310間の距離である。距離Fは手がT位置にある場合尺骨掌ラインUPLを指カップ108bのカーブに橋渡しする。距離Gは手が閉鎖T位置CTPにある場合尺骨掌ラインUPLを指カップ108cのカーブまでの距離である。距離C、距離D、距離E,距離F,および距離Gは手のサイズに関係し、より大きな手100には大きくなる。例えば、平均的な手100での妥当な近似値に関して、距離Cは1センチ、距離Dは1.5センチ、距離Eは7.5センチ、距離Fは5.5センチ、および距離Gは3.5センチである。
【0040】
手の幅Wは、例えば、図3および図7に示されるように、手100の掌102の長い指200のMP関節350間で測定される。手の幅Wは図7で示されるようにラインRPL、CTZD、およびUPLでの計測距離に対応する3つのセグメント比40:30:30に分割される。従って、これらのセグメントはそれぞれ橈骨ラインRPL、(ラインCTZDにより示される)“小根管ゾーン”CTZ、および尺骨ラインUPLの概算幅を示す。指カップ108のカーブ310の幅は手100の幅Wと同一であり、手100の尺骨側111でX軸上で始まる。手100の幅Wは手のサイズに関係し、幅Wはより大きな手100でより大きくなる。
【0041】
手の幅サイズWは30人の大人の女性の手および大人の男性の手で測定された。グループの女性の身長は4フィート10インチから5フィート10インチであった。グループの男性の身長は5フィート4インチから6フィート3インチであった。女性グループの手の幅Wの範囲は7センチから9センチであった。30人の女性の大多数の手の幅Wは8センチから8.5センチであった。25人の男性の手の幅Wの範囲は8.5センチから10.5センチであった。男性グループの大多数の手の幅Wの範囲は9.5センチから10センチであった。
【0042】
図8と図9は右手100のためにフォーマットされた本発明の平行ハンドル概略構成400を示す。本発明の平行ハンドル概略構成400は図7のグラフに示される手の計測値に基いている。本発明の平行ハンドル概略構成400は橈骨掌ラインRPL、尺骨掌ラインUPL、“手根管ゾーン”CTZの末端側CTZD、および指カップ108のカーブ310を本発明の平行ハンドル概略構成400の対応する領域に関連付けている。
【0043】
図7―図9に関して、図7のグラフに示される尺骨掌ラインUPLは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接部426に対応する。図7のグラフでの末端端部CTZDは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接側436に対応する。図7のグラフでの橈骨掌ラインUPLは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446に対応する。図7のグラフでの指カップ108のカーブ310は本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に対応する。
【0044】
手100を参照すると、近接部は手首120により近く、末端部は手100の長い指200の先端200aにより近い。同様に、本発明の平行ハンドル概略構成400は破線Vにより近接部410と末端部450に分離できる。近接部410は手首120により近く、末端部450は手100の長い指200の先端200aにより近い。
【0045】
図8および図9に示されるように、2つの平行線は本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410と末端ライン450に境を形成する。2つの平行線は本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLと尺骨隣接ラインUCLである。尺骨隣接ラインUCLは図7のグラフに示されるようなX軸に置かれる。橈骨隣接ラインRCLは図7のグラフに関して記載された手100の幅Wに等しい尺骨隣接ラインUCLからのある距離おいて位置決めされる。橈骨隣接ラインRCLは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の橈骨端部を形成する橈骨隣接部RCLSを含む。尺骨隣接ラインUCLは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の尺骨を形成する掌骨隣接部UCLSを含む。
【0046】
図8および図9に示された橈骨ラインRLおよび尺骨ラインULは本発明の平行ハンドル概略構成400を橈骨部440、中間部430、および尺骨部420に分離する。尺骨ラインULは尺骨部420の近接側426を中間部430の近接側436に接続する尺骨部422を含む。橈骨ラインRLは橈骨部440の近接側446を本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接側436に接続する橈骨部442を含む。本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418は橈骨隣接部RCLSPを尺骨隣接部UCLSPに接続する。末端側418は湾曲構成又は線形構成のような任意の適切な構成からなる。
【0047】
本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450は末端部450の一端で橈骨隣接ラインRCL上の橈骨隣接部RCLSDによりおよび末端部450の他端で尺骨隣接ラインUCL上の尺骨隣接部UCLSDにより末端部450の近接側470を末端部側450に接続することにより完成する。さらに、指カップ108のカーブ310に一致させることに加えて末端側460は対応する近接部410が手100と係合する場合、対応する近接部410は手100のCT126の領域において掌102に過大な圧力が接触するのを又はかかるのを回避するような他の適切な構成からなる。近接側470は湾曲構成又は線形構成のような任意の適当な構成からなる。
【0048】
さらに、図8と図9に示されるように、橈骨ラインRLと尺骨ラインULが近接部410と末端部450を含む本発明の平行ハンドル概略構成400を橈骨分割部RD,中間分割部MD,および尺骨分割部UDに分割される。図9に示されるように、橈骨分割RDは近接部410の橈骨部RSと末端部450の橈骨部RS’に対応し、中間分割部MDは近接部410の中間部MSおよび末端部450の中間部MS’に対応し、尺骨分割部UDは近接部410の尺骨部USおよび末端部450尺骨US’に対応する。図1−図6を参照すると、本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨分割部RDは手100の掌102の橈骨側110上の母指球領域114に関連する。人差指202は手100の中指203の少なくとも一部を含む。本発明の平行ハンドル概略構成400の中間分割部MDは手100の掌102のCT領域126に関連し、中指203の少なくとも一部を含み、手100の薬指204の少なくとも一部を含む。本発明の平行ハンドル概略構成400の尺骨分割部UDは手100の掌102の尺骨側111上の小指球筋肉領域116に関連し、手100の薬指204および小指205の少なくとも一部を含む。
【0049】
図9および図1−図6を参照すると、図9は手100と共に本発明の平行ハンドル概略構成400の接触領域410を示す。本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410は手100の母指球筋肉領域114および子指球筋肉領域116と接触する。具体的に、本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446は橈骨掌ラインRPLの近くの手100の掌102と接触する。本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426は尺骨掌ラインUPLの近くの手100の掌102と接触する。本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接側436はCT126の領域の近傍である。しかしながら、本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接側436が手100のCT126の領域の掌102に過大な圧力がかかるのを回避する。本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460は手100の長い指200の各中間部220の内面211と接触する。
【0050】
本発明の平行ハンドル概略構成400は平行可動部材および案内部材を有する平行ハンドルを設計するための方法の基礎である。しかしながら、はさみやペンチ用途のような本発明の平行ハンドルのある用途のため、近接部410と末端部450は互いに平行であり、又は互いに平行に終端し、又は互いに平行に移動する必要はなく、且つ望ましいが、末端側460が一般的に指カップ108のカーブ310に一致することは必要でない。しかしながら、このような平行ハンドルで前述したように、本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接側436は手100のCT126の領域の掌102に過大な圧力が掛かるのを回避する。
【0051】
本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く可動部材の少なくとも1つは、手がT位置のような平行ハンドルに関して適切な位置に位置決めされると又は展開T位置STPから閉鎖T位置CTPのような適切な位置範囲で動く場合、案内部材と相対的に移動可能である。本発明の平行ハンドルの設計法により製造された案内部材は一方または他の可動部材が動くとき可動部材を実質的に平行な関係に好ましく維持する。平行ハンドルを設計する方法に基く可動部材は切断し、噛み切り、保持し、握り、計測し、締め付け、引っ張り、圧搾し、または他の機能を実施するツール、器具、または他の装置の作用端部に取り付けられる。この方法で設計されたハンドルは自転車用ブレーキ、キャリパー、握力計、プライヤー、スプレッダー、外科器具、レンチ、および他のそのような道具のために使用される。
【0052】
本発明の平行ハンドル概略構成400は近接部410、末端部450、および橈骨隣接ラインRCLおよび尺骨隣接ラインUCLに対して対応関係にそれぞれ位置決めされた近接部410と末端部450のための可動又は支持部材を結合する。図8−図10Mを更に参照すると、本発明の平行ハンドルの種々の実施例が図示されている。本発明の平行ハンドル概略構成400の各断面、側面、又はラインは例えば図10A−図10Mに示されるように本発明の設計方法に基く平行ハンドルを設計するために使用される。
【0053】
図10Aを参照すると、本発明の平行ハンドル500Aが示される。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aと末端可動部材550aは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410と末端部450に対応する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Aの案内部材580a1および580a2は本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLおよび尺骨隣接ラインUCLに対応する。
【0054】
本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く図10Aの平行ハンドル500Aの近接可動部材510aは尺骨部520a、中間部530a、および橈骨部540aを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aは近接側516aおよび末端側518aを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材516aの橈骨部540aの橈骨表面546aは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材516aの中間部530aの中間表面536aは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの尺骨部520aの尺骨表面526aは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの末端表面518aは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418に対応する。
【0055】
図10Aに示されるように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの末端可動部材550aは末端表面560aおよび近接表面570aを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの末端可動部材550aの末端表面560aは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの末端可動部材550aの末端表面570aは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側470に対応する。
【0056】
図10Aを参照すると、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの橈骨表面546a、中間表面536a、および尺骨表面526aは平坦、屈曲、又は湾曲に出来る。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの橈骨表面546a、中間表面536a、および尺骨表面526aの幅は図7の手の幅Wに関して述べられた橈骨掌ラインRPL、“手根管ゾーン”CTZの末端側CTZD、および尺骨掌ラインUPLの幅に関して述べられる40:30:30の概算比に従う。
【0057】
平行ハンドル500Aの側面図である図10Bを参照し、且つほとんどの手100のための図7のグラフを参照すると、1センチは典型的には距離Cの近似値である。図10Bに示されるように、1センチは本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの橈骨部540aの橈骨表面546aと尺骨部520aの尺骨表面526a間の距離C’の妥当で適切なギャップである。図7を参照して述べられるように、1.5センチは図7のグラフの距離Dの近似値である。1.5センチは本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの中間部530aの中間表面536aと尺骨部520aの尺骨表面526a間の距離D’の妥当で適切なギャップである。
【0058】
図10Bを参照すると、距離D’の重要さは本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの手100の掌102の“手根管ゾーン”CTZと近接可動部材510aの中間部530aの中間表面536a間の手100のCT126の領域内の掌102に圧力を受けること又はが掛かるのを回避することである。これに関して、距離D’は距離C’に等しいようにまたは以下であるように変更可能であり、図10Bでの距離D”のように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドルの確実設計のための“手根管ゾーン”CTZに過大な圧力が掛かるのを回避する。
【0059】
従って、距離D’は距離C’に等しく又は以下に設定できる。しかしながら、距離D’が中間部530aの中間表面536aの“手根管ゾーン”CTZに過大な圧力が掛かるのを回避するためC’以下である場合、平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの深さ515aは典型的には“手根管ゾーン”CTZの近接端部CTDZおよび近接端部CTZP間の距離の半分以下でなければならない。従って、深さ515aが増加するにつれて、距離D’は典型的には本発明の平行ハンドルを設計する方法に基くハンドル500Aの近接可動部材510aの中間部530aにより“手根管ゾーン”CTZに過大な圧力が掛かるのを回避するために増加する。さらに、平行ハンドル500Aの、“手根管ゾーン”CTZの末端端部CTZDと近接端部CTZP間の距離の半分又はそれ以下である深さ515aのような、近接可動部材510aの中間部530aの比較的浅い深さ515aは“手根管ゾーン”CTZに過大な圧力が掛かるのを避けるための凹状中間部530aを必要としない。しかしながら、近接可動部材510aの中間部530aの深さ515aが一般的に“手根管ゾーン”CTZの末端端部CTZDと近接端部CTZP間の距離の半分より大きい場合、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aは“手根管ゾーン”CTZに過大な圧力が掛かるのを回避するためハンドル500Aの近接可動部材510aの中間部530aの表面536aに凹部を必要とする場合がある。
【0060】
平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの近接側516aは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の近接側416に対応する。平行ハンドル500Aの末端可動部材550aの末端表面560aは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に相当する。しかしながら、近接可動部材510aおよび末端可動部材550aの長さ、幅、および断面形状は個別の用途の使用および設計に依存する。
【0061】
図10Aに示されるように、平行ハンドル500Aの実施例において、案内部材508a1および508a2は本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの橈骨側514aおよび尺骨側512aおよび末端可動部材550aの橈骨側554aおよび尺骨側552a上に設置される。しかしながら、案内部材580a1および580a2は本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの橈骨側514aおよび尺骨側512aに、又は末端可動部材550aの橈骨側554aおよび尺骨側552a上に設ける必要はない。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Aの案内部材580a1および580a2は手100の一方に設けることが可能であり、又は単一の案内部材のみが使用される。案内部材又は複数の案内部材が手100の片側に配置可能であり、または手100の橈骨側110又は尺骨側111から離間して広がり、又は案内部材は近接可動部材と末端可動部材の動きを可能にするピボット部材として機能する。サイズ、設計、および使用に関する要素は近接可動部材と末端可動部材に関する案内部材又は複数の案内部材の位置を決定する。
【0062】
図10Cと図10Dを参照すると、平行ハンドル500Aの案内部材508a1および508a2、近接可動部材510a、および末端可動部材550a間の適当な接続部材610が図示されている。接続部材610は近接可動部材510aと末端可動部材550aの整合を維持し安定させるために使用される。適切な接続手段610は近接可動部材510aおよび末端可動部材550aが軌道625又は他の装置に沿って移動し又は滑動するのを可能にするベアリング621を有する突出部620含む。
【0063】
図10Dに示されるように、接続部材610はネジやピンのような固定接続アンカー612を含み、部材580a1および580a2を案内するため近接可動部材510aの位置を固定し、末端可動部材550aが平行ハンドル500Aの近接可動部材510aの固定位置に向かって又は相対的に離間するように移動するのを可能にする。同様に、図10Dに示されるように、接続手段610はネジやピンのような固定接続アンカー614を含み、末端可動部材550aの位置を案内部材580a1および580a2に固定し、近接可動部材510aが平行ハンドル500Aの末端可動部材550aの固定位置に向かって又は相対的に離間するように移動するのを可能にする。更に、図10Dに示されるように、適切な接続部材610がベアリングのように利用されると、近接可動部材510aと末端可動部材550aは案内部材580a1、580a2に固定されず、近接可動部材510aおよび末端可動部材550aは本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドルの作用端部を駆動するように矢印613により示されるように相互に向かって又は離間するように移動する。
【0064】
図10Eを参照すると、本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Eの他の実施例が図示されている。図10Aの平行ハンドル500Aに類似して、平行ハンドル500Eは近接可動部材510eと末端可動部材550eを有し、平行ハンドル500Eの近接可動部材510eの中間部530eの近接側536eは手100のCT126の領域内で手掌102に過大な圧力が掛かるのを回避する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Eの近接可動部材510eおよび末端可動部材550eは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410および末端部450に相当する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Eの案内部材580e1および580e2は本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLおよび尺骨隣接ラインUCLに相当する。しかしながら、案内部材580e1および580e2は近接可動部材510eの橈骨端部514eおよび尺骨端部512e間に位置決めされ、且つ末端可動部材550eの橈骨端部554eおよび尺骨端部552e間に位置決めされる。案内部材580e1および580e2はそれぞれ近接可動部材510eと末端可動部材550eの相対運動を可能にするため伸縮自在装置630eを有し、伸縮自在装置630eは末端可動部材510eと近接可動部材550eの運動を制御し偏倚させるためのコイルバネ640eを含む。
【0065】
本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く図10Eでの平行ハンドル500Eの近接可動部材510eは尺骨部520e、中間部530e、および橈骨部540eを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Eの近接可動部材510eは近接側516eおよび末端側518eを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Eの近接可動部材510eの橈骨部540eの橈骨表面546eは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接部446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Eの近接可動部材510eの中間部530eの中間表面536eは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Eの近接可動部材510eの尺骨部520eの尺骨表面526eは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Eの近接可動部材510eの末端表面518eは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418に対応する。
【0066】
図10Eに示されるように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Eの末端可動部材550eは末端表面560eと近接表面570eを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Eの末端可動部材550eの末端表面560eは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Eの末端可動部材550eの近接表面570eは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の近接側470に対応する。
【0067】
図10Fを参照すると、本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Fの他の実施例が図示されている。図10Aの平行ハンドル500Aと類似して、平行ハンドル500Fは近接可動部材510fと末端可動部材550fを有し、平行ハンドル500Fの近接可動部材510fの中間部530fの近接側536fは手100のCT126の領域内で掌102に過大圧力が掛かるのを回避する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Fの末端可動部材510fと末端可動部材550fは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410と末端部450に対応する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Fの案内部材580f1と580f2は本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLと尺骨隣接ラインUCLに対応する。しかしながら、案内部材580f1および580f2はそれぞれ平行ハンドル500Fの近接可動部材510fと橈骨側554fの橈骨側514fに位置決めされる。案内部材580f1は近接可動部材510fと末端可動部材550fの相対運動を可能にするため近接可動部材510fと末端可動部材550fの軌道と滑動可能に係合する。案内部材580f2は近接可動部材510fと末端可動部材550fの相対運動を可能にするため伸縮自在装置630fを有する。更に、平行ハンドル500Fは近接可動部材510fと末端可動部材550fの相対運動を制御し偏倚させるため近接可動部材510fと末端可動部材550f間に位置決めされ且つ係合する板バネ640fを有する。さらに、平行ハンドル500Fははさみやペンチのような道具が平行ハンドル500Fに取付可能な近接可動部材510fと末端可動部材550f上の作用端部710fを有する。
【0068】
本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く図10Fの平行ハンドル500Fの近接可動部材510fは尺骨部520f、中間部530f、および橈骨部540fを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Fの近接可動部材510fは近接側516fと末端側518fを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Fの近接可動部材510fの橈骨部540fの橈骨表面546fは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Fの近接可動部材510fの中間部530fの中間表面536fは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Fの近接可動部材510fの尺骨部520fの尺骨表面526fは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Fの近接可動部材510fの末端表面518fは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418に対応する。
【0069】
図10Fに示されるように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Fの末端可動部材550fは末端表面560fおよび近接表面570fを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Fの末端可動部材550fの末端表面560fは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460を有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Fの末端可動部材550fの近接表面570fは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側470に対応する。
【0070】
図10Gを参照すると、本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Gの他の実施例が図示されている。図10Aの平行ハンドル500Aと類似して、平行ハンドル500Gは近接可動部材510gと末端可動部材550gを有し、平行ハンドル500Gの近接可動部材510gの中間部530gの近接側536gは手100のCT126の領域での掌102に過大な圧力が掛かるのを回避する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの近接可動部材510gと末端可動部材550gは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410と末端部450に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの案内部材580g1と580g2は本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLと尺骨隣接ラインUCLに対応する。しかしながら、案内部材580g1および580g2はアーチ状又は湾曲形状である。また、案内部材580g1および580g2は近接可動部材510gと末端可動部材550gの相互運動を可能にするため近接可動部材510gと末端可動部材550gの軌道625gと滑動可能に係合する。軌道625gは案内部材580g1および580g2の形状に合わせるため湾曲又はアーク状である。さらに、平行ハンドル500Gははさみやペンチのような道具が平行ハンドル500Gに取付可能な近接可動部材510gおよび末端可動部材550gの各々に作用端部710gを有する。
【0071】
本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く図10Gの平行ハンドル500Gの近接可動部材510gは尺骨部520g、中間部530g、および橈骨部540gを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの近接可動部材510gは近接側516gおよび末端側518gを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの近接可動部材510gの橈骨部540gの橈骨表面546gは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの近接可動部材510gの中間部530gの中間表面536gは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの近接可動部材510gの尺骨部520gの尺骨表面526gは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの近接可動部材510gの末端表面518は本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418に対応する。
【0072】
図10Gに図示されるように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの末端可動部材550gは末端表面560gと近接表面570gを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの末端可動部材550gの末端表面560gは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Gの末端可動部材550gの近接表面570gは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の近接側470に対応する。
【0073】
図10Hを参照すると、本発明の設計法に基く平行ハンドル500Hの他の実施例が図示されている。図10Aの平行ハンドル500Aと類似し、平行ハンドル500Hは近接可動部材510hと末端可動部材550hを有し、平行ハンドル500Hの近接可動部材510hの中間部530hの近接側536hは手100のCT126の領域での掌102に過大な圧力が掛かるのを回避する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Hの近接可動部材510hおよび末端可動部材550hは本発明の平行ハンドル装置400の近接部410および末端部450に対応する。本発明の設計法に基く平行ハンドル500Hの案内部材580h1および580h2は、案内部材580h1と580h2が初めに平行ハンドル500Hの静止位置で傾斜関係にあるが、本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLおよび尺骨隣接ラインUCLに対応する。しかしながら、案内部材580h1および580h2は対応する案内部材580h1および580h2における軌道625h内のピン部材690hと滑動可能に係合する。ピン部材690hは末端可動部材550h内の対応する軌道691hと滑動可能に係合する。近接可動部材510hに付随するピン部材692hは近接可動部材510hと末端可動部材550hの相対動作を可能にするため対応する案内部材580h1および580h2と枢軸的に係合する。
【0074】
従って、図10Hに示されるように、案内部材580h1および580h2が本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの近接可動部材510hと末端可動部材550hの平行運動のため常に平行関係にあることは必要でない。しかしながら、平行ハンドル500Hと係合する間に手100が開閉するので、相互に関係する案内部材580h1と580h2の位置と整合は平行ハンドル500Hの近接可動部材510hおよび末端可動部材550hの整合の安定および維持を増進する。このような整合は手100の長い指200が開き又は閉じる場合にMP関節350のストレスの減少を増進させる。
【0075】
さらに、平行ハンドル500Hは制御のため近接可動部材510hと末端可動部材550h間で且つ係合して、および近接可動部材510hと末端可動部材550hの動きを偏倚させるように位置決めされた板バネ640hを有する。更に、平行ハンドル500Hははさみやペンチのような道具が平行ハンドル500Hに取付できる近接可動部材510hと末端可動部材550hの各々に作用端部710hを有する。
【0076】
本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く図10Hの平行ハンドル500Hの近接可動部材510hは尺骨部520h、中間部530h、および橈骨部540hを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの近接可動部材510hは近接側516hおよび末端側518hを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの近接可動部材510hの橈骨部540hの橈骨表面546hは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの近接可動部材510hの中間部530hの中間表面536hは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの近接可動部材510hの尺骨部520hの尺骨表面526hは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの近接可動部材510hの末端表面518hは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418に対応する。
【0077】
図10Hに示されるように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの末端可動部材550hは末端表面560hおよび近接表面570hを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの末端可動部材550hの末端表面560hは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Hの末端可動部材550hの近接表面570hは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の近接側470に対応する。
【0078】
図10Iを参照すると、本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Iの他の実施例が図示されている。図10Aの平行ハンドル500Aに類似して、平行ハンドル500Iは近接可動部材510iおよび末端可動部材550iを有し、それにより、平行ハンドル500Iの近接可動部材510iの中間部530iの近接側536iは手100のCT126の領域において掌102に過度の圧力が掛かるのを回避する。本発明の平行ハンドルの設計方法に基く平行ハンドル500Iの近接可動部材510iおよび末端可動部材550iは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410と末端部450に対応する。平行ハンドル500Iは本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLに相当する単一案内部材580i1を有する。しかしながら、案内部材580i1は平行ハンドル500Iの近接可動部材510iと橈骨側554iの橈骨側514iに位置決めされ、一般的に円筒形状を有する。また、案内部材580i1は近接可動部材510iと末端可動部材550iの相対運動を可能にするため近接可動部材510iと末端可動部材550iの内の軌道625iを滑動的に係合する。さらに、平行ハンドル500Iは近接可動部材510iと末端可動部材550iの動きを制御し偏倚するため近接可動部材510iと末端可動部材550i間およびに係合するように位置決めされたコイルバネ640iを有する。また、近接可動部材510iと末端可動部材550iは各々案内部材580i1およびコイルバネ640iと係合する対応する橈骨側514iおよび554iで一体的に伸びるシャフト部材730iを有する。さらに、平行ハンドル500Iははさみやペンチのような道具が平行ハンドル500Iに取付可能なシャフト部材730iに隣接する近接可動部材510iおよび末端可動部材550iの各々に作用端部710iを有する。
【0079】
図10Iに示されるように、平行ハンドル500Iは親指201を受けるための近接リング部材517iを有し、近接可動部材510iに取り付けられる。さらに、平行ハンドル500Iは長い指200を受けるための末端リング部材557iを有し、平行ハンドル500Iの末端可動部材550iに取り付けられる。親指201のための近接リング部材517iは橈骨部540iでピボット部材616iにより枢軸的に取り付けられ、近接リング部材517iが近接可動部材510iと相対的に回転するのを可能にし、右手100の右親指201または左手100の左親指201を受ける。末端薬指557iは右手100又は左手100の長い指200を受けるため末端可動部材550iの橈骨端部554iと尺骨端部552iに又はと一体的に取り付けられる。親指201と係合するとき近接の薬指および手100の長い指200と係合するとき末端薬指557iは末端可動部材550iから近接の可動部材510iを広げるのを助ける。
【0080】
本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く図10Iの平行ハンドル500Iの近接可動部材510iは尺骨部520i、中間部530i、および橈骨部540iを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Iの近接可動部材510iは近接側516iおよび末端側518iを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Iの近接可動部材510iの橈骨部540iの橈骨表面546iは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Iの近接可動部材510iの中間部530iの中間表面536iは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Iの近接可動部材510iの尺骨部520iの尺骨表面526iは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Iの近接可動部材510iの末端表面518iは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418に対応する。
【0081】
図10Iに示されるように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Iの末端可動部材550iは末端表面560iおよび末端表面570iを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Iの末端可動部材550iの末端表面560iは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Iの末端可動部材550iの近接表面570iは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の近接側470に相当する。
【0082】
図10Jを参照すると、本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Jの他の実施例が図示される。図10Aの平行ハンドル500Aに類似して、平行ハンドル500Jは近接可動部材510jおよび末端可動部材550jを有し、それにより、平行ハンドル500Jの近接可動部材510jの中間部530jの近接側536jは手100のCT126の領域で掌102に過大な圧力が掛かるのを回避する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Jの近接可動部材510jの末端可動部材550jは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410および末端側450に相当する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Jの案内部材580j1および580j2は本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLおよび尺骨隣接ラインUCLに相当する。しかしながら、案内部材580j1および580j2は近接可動部材510jの橈骨側514jおよび尺骨側512jに個別的に位置決めされ、末端可動部材550jの橈骨側554jおよび尺骨側552jに個別的に位置決めされる。さらに、案内材580j1および580j2は近接可動部材510jと末端可動部材550jの相対移動を可能にする伸縮自在装置630jを有し、伸縮自在装置630jは末端可動部材510jおよび近接可動部材550jの動きを制御し偏倚するためのコイルバネを備えている。
【0083】
さらに、図10Jを参照すると、平行ハンドル500Jは受入部材590jを係合するように異なるサイズで対になった複数の置換可能な近接可動部材515jおよび複数の置換可能な末端可動部材555jを有し、特定の装置に使用するため複数の手のサイズを受け入れるように平行ハンドル500Jのための近接可動部材510jと末端可動部材550jを形成する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基くこれらの置換可能な可動部材515jおよび555jは相互に交換可能であり、滑動し、パチンと嵌め込み、ボルト止めし、ラッチ止めでき、又はシャフト又は受入部材590jに接続するための他の手段を有する。
【0084】
図10Jは置換可能な近接可動部材515j1、515j2、および515j3のような複数の置換可能な近接可動部材515jを示し、且つ置換可能な近接可動部材555j1、555j2、および555j3のような複数の置換可能な末端可動部材555jを示す。例えば、置換可能な近接可能部材515j1および515j2は類似の構成から成るが、サイズが異なり、置換可能な近接可動部材515j1は類似のサイズの置換可能な末端可動部材555j1と対になり、置換可能な近接可動部材515j2は類似のサイズの置換可能な末端可動部材555j2と対になる。
【0085】
さらに、置換可能な近接可動部材515j3は置換可能な近接可動部材515j1と515j2および置換可能な末端可動部材555j1および555j2と異なる構成から成る置換可能な可動部材555j3と対になる。置換可能な近接可動部材515j3の構成は図10Bに示される距離D’が距離C’に等しく又は以下に変更でき、図10Bの距離D”のような平行ハンドルの確実設計のための“手根管ゾーン”CTZに過大な圧力が掛かるのを回避できる置換可能な近接可動部材515jの構成を示す。さらに、置換可能な可動部材555j3は、円筒、楕円、又は矩形のような手100の指カップ108のカーブ310に合わせる以外の、任意の適切な形状または構成で形成できる。
【0086】
受入部材590jは、例えば、円筒、楕円、正方形、矩形、他の断面パターンまたは形状のような置換可能な近接可動部材515jおよび置換可能な末端可動部材555jを受けるための任意の適切な形状又はパターンからなる。また、受入部材590jの各々ははさみやペンチのような道具が平行ハンドル500Jに取付可能な近接可動部材510jおよび末端可動部材550jに一体作用端部710jを有する。
【0087】
本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く図10Jの平行ハンドル500Jの近接可動部材510jは尺骨部520j、中間部530j、および橈骨部540jを有する。本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く図10Jの平行ハンドル500Jの近接可動部材510jは近接側516jおよび末端側518jを有する。本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く平行ハンドル500Jの近接可動部材510jの橈骨部540jの橈骨表面は546jは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く平行ハンドル500Jの近接可動部材510jの中間部530jの中間表面は536jは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く平行ハンドル500Jの近接可動部材510jの尺骨部520jの尺骨表面は526jは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く平行ハンドル500Jの近接可動部材510jの末端表面518eは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端部418に対応する。
【0088】
図10Jに示されるように、本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く平行ハンドル500Jの近接可動部材550jは末端表面560jと近接表面570jを有する。本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く平行ハンドル500Jの近接可動部材550jの末端表面は560jは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に対応する。本発明の平行ハンドルを設計するための方法に基く平行ハンドル500Jの末端可動部材550jの近接表面は570jは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接側470に対応する。
【0089】
図10Kを参照すると、本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Kの他の実施例が図示されている。図10Aの平行ハンドル500Aに類似して、平行ハンドル500Kは近接可動部材510kと末端近接部材550kを有し、それにより、平行ハンドル500Kの近接可動部材510kの中間部530kの近接側536kは手100のCT126の領域内で掌102が過度の圧力を受けるのを回避する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Kの近接可動部材510kと末端可動部材550kは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410と末端部450に対応する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500Kの案内部材580k1は本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLに対応する。しかしながら、案内部材580k1は近接可動部材510kの橈骨端部514kと尺骨端部512k間に位置決めされ、且つ末端可動部材550kの橈骨端部554kと尺骨端部552k間に位置決めされる。さらに、案内部材580k1は平行ハンドル500Kを1つ又は複数の所定の位置672kに選択的にロックし又は保持するためにラチェット部材672kと係合する軌道671kを含むロッキング装置670kを有する。平行ハンドル500Kは末端可動部材510kと近接末端部材550kの動きを制御し偏倚するための板バネ650kを含む。
【0090】
更に、図10Jの平行ハンドル500Jに類似して、平行ハンドル500Kは受入手段590kと係合するように異なるサイズで対になった複数の置換可能な可動部材515kと複数の置換可能な末端可動部材555kを有し、特定の装置で使用する複数の手のサイズを受け入れるように平行ハンドル500Kのための近接可動部材510kと末端可動部材550kを選択的に形成する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基くこれらの置換可能な可動部材515kおよび555kは交換可能であり、滑動し、パチンと嵌め込み、ボルト止めし、ラッチし、またはシャフト又は受入部材590kに接続するための他の手段を有する。
【0091】
受入部材590kは、例えば、円形、楕円、正方形、矩形、または他の断面パターン又は形状のような置換可能な近接可動部材515kおよび置換可能な末端可動部材555kを受けるための任意の適切な形状又はパターンからなり、受入部材590kは平行ハンドル500Kで一般的に矩形形状からなる。受入部材590kは、はさみやペンチのような、道具が平行ハンドル500Kに取り付け可能な近接可動部材510kおよび末端可動部材550kに一体作用端部710kを有する。
【0092】
本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く図10Kの平行ハンドル500Kの近接可動部材510kは尺骨部520k、中間部530k、および橈骨部540kを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Kの近接可動部材510kは近接側516kおよび末端側518を有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Kの近接可動部材510kの橈骨540kの橈骨表面546kは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接側446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Kの近接可動部材510kの中間部530kの中間表面536kは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Kの近接可動部材510kの尺骨部520kの尺骨表面526kは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Kの近接可動部材510kの末端方面518kは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418に対応する。
【0093】
図10Kに示されるように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Kの末端可動部材550kは末端表面560kと近接表面570kを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Kの末端可動部材550kの末端表面560kは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側450に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500Kの末端可動部材550kの近接表面570kは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の近接側470に対応する。
【0094】
図10L1および図10L2を参照すると、本発明の設計方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の2つの更なる実施例が例示されている。図10Aの平行ハンドル500Aに類似して、平行ハンドル500L1および500L2は各々近接可動部材510lおよび末端可動部材550lを有し、それにより、平行ハンドル500L1および500L2の各々の近接可動部材510lの中間部530lの近接側536lは手100のCT126の領域での掌102に過度の圧力が掛かるのを回避する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の近接可動部材510lおよび末端可動部材550lは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410と末端部450に対応する。本発明の設計方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の案内表面580l1および580l2は本発明の平行ハンドル概略構成400の橈骨隣接ラインRCLおよび尺骨隣接ラインUCLに対応する。しかしながら、案内部材580l1および580l2は近接可動部材510lの橈骨端部514lと尺骨端部512l間に位置決めされ、且つ末端可動部材554lの橈骨端部554lと尺骨端部552l間に位置決めされる。また、案内部材580l1および580l2の各々は近接可動部材510lと末端可動部材550lの相対運動を可能にする伸縮自在装置630lを有する。さらに、バネ660lは末端可動部材510lと近接可動部材550lの動きを制御し且つ偏倚するため近接可動部材510lと末端可動部材550l間に位置決めされる。
【0095】
本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く図10L1および図10L2の平行ハンドル500L1および500L2の近接可動部材510lは尺骨部520l、中間部530l、および橈骨部5401を有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の近接可動部材510lは近接側516lおよび末端側518lを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の各々の近接可動部材510lの橈骨部5401の橈骨表面546lは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の橈骨部440の近接部446に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の近接可動部材510lの中間部530lの中間表面536lは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の中間部430の近接表面436に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の各々の近接可動部材510lの尺骨部520lの尺骨表面526lは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の尺骨部420の近接側426に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の各々の近接可動部材510lの末端表面518lは本発明の平行ハンドル概略構成400の近接部410の末端側418に対応する。
【0096】
近接可動部材510lおよび末端可動部材550lはそれぞれ、はさみやペンチのような、道具が平行ハンドル500L1および500L2に取り付け可能な一体作用端部710lを有する。しかしながら、図10L1の平行ハンドル500L1の実施例において、一体作用端部710l1は近接可動部材510lおよび末端可動部材550lに対して内側に突出し、図10L2の平行ハンドル500L2の実施例において、一体作用端部710l2は近接可動部材510lおよび末端可動部材550lに対して外側に突出する。
【0097】
図10L1および図10L2に示されるように、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の各々の末端可動部材550lは末端表面560lおよび近接表面570lを有する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の各々の末端可動部材550lの末端表面560lは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の末端側460に対応する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500L1および500L2の各々の末端可動部材550lの近接表面570lは本発明の平行ハンドル概略構成400の末端部450の近傍側470に対応する。
【0098】
図10Mは相互に対して近接可動部材510m又は末端可動部材550mの動きを制限するように機能する案内部材580m1に取り付けられた停止装置585mを示す本発明の平行ハンドル500A−500L2の何れかに対応する平行ハンドル500Mの概略図である。この停止装置585mは案内部材580m1と滑動可能に係合し、停止装置を案内部材580m1上の種々の位置で固定するためネジ586mのようなロッキング部材を有し、所定の移動範囲内で近接可動部材510mまたは末端可動部材550mの動きを制限する。
【0099】
図11と図9を参照すると、図11は本発明の平行ハンドル500の係合関係にある手100を示す概略図である。図9と図11は本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル概略構成400に関して手100に対する平行ハンドル500に関する。
【0100】
図9および図11を参照すると、手100の掌102は平行ハンドル500の近接可動部材510に合致する。具体的には、手100の掌102の母指球筋肉領域114は手100の親指201のベース201bで橈骨掌ラインRPLで又は近くで本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の近接可動部材510の橈骨部540の橈骨表面546に接触する。手100の掌102の小指球筋肉領域116は手100の尺骨側111上の尺骨掌ラインUPLで又は近くで本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の近接可動部材510の尺骨部520の尺骨表面526に接触する。本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の近接可動部材510の凹状中間部530は手100の掌102のCT126の領域上に過大な圧力が掛かるのを防止する。
【0101】
さらに図9および図11に示されるように、手100の長い指200は本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の末端可動部材550と接触する。具体的には、手100の人差指202の中間部220の内面212は本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の末端可動部材550の橈骨部RS’と接触する。手100の長い指203の中間部220の内面213は本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の末端可動部材550の橈骨部RS’と中間部MS’に接触する。手100の薬指204の中間部220の内面214は本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の末端可動部材550の中間部MS’と尺骨部US’に接触する。手100の小指205の中間部220の内面215は本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の末端可動部材550の尺骨部US’に接触する。
【0102】
従って、図9および図11を参照すると、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500を締め付けると、手100の掌102の母指球筋肉領域114と小指球筋肉領域116の下部の骨に圧力が伝わる。さらに、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500を締め付けると、手100の長い指200の中間部220の下部の骨と軟組織に圧力が伝わる。しかしながら、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500を締め付けると、過大な圧力が手首120のCT126内の手根横靭帯124、下部正中神経126a、皮下屈筋腱126b、または深部屈筋腱126cに掛かるのを実質的に防止できる。
【0103】
さらに、近接可動部材510、末端可動部材550、および案内部材580および580’の断面形状は図10A−図10Mに示されるような本発明の平行ハンドルを設計する方法に基くハンドル500の使用および設計に依存して変更できる。近接可動部材510、末端可動部材550、および案内部材580および580’は、粗さまたは滑らかさのような、種々の表面特性又はそれらの変化を有し、木材、プラスチック、金属、または合成材料のような種々の物質および材料から形成又は製造できる。
【0104】
図9および図11、および図1−図8を参照すると、近接可動部材510、末端可動部材550、または近接可動部材が他の部材に対して相対的に動くと、手100は、平行ハンドル500と接触している間、ある移動範囲を進む。手100が対応して動くので末端可動部材550と近接可動部材510の位置は展開T位置STPと閉鎖T位置CTP間の対応する距離移動範囲に関連する。
【0105】
図2、図4、および図6における手100の橈骨図に示されるように、ラインAとラインBは、図9および図11のように位置決めされる場合手100が展開T位置STPから閉鎖T位置CTPに対するT位置にまたは閉鎖T位置CTPから展開T位置STPに移動する場合の平行ハンドル500に係合する手100の相対位置に関係し且つ概略的に示す。ラインAは手100の長い指200の中間部220の内面212、213、214、215に沿って橈骨ラインRPLの領域での親指201のベース201bから指カップ108のカーブ310に伸びる。ラインBは手100の長い指200の中間部220の内面212、213、214、215に沿って小指球筋肉領域116上の尺骨掌ラインURLの領域から指カップ108のカーブ310に伸びる。
【0106】
図11は到達距離RDXの範囲の一例を概略的に示している。到達距離RDXは末端可動部材550の末端表面560の一点から近接可動部材510の近接側516上の対応する点に伸びるリニア計測値である。図11は平行ハンドル100が所定の位置である場合の平行ハンドル500のための複数の到達距離RDX1−RDXnを示す。さらに、到達距離RDXは展開T位置STPからT位置に、T位置から閉鎖T位置CTP、または展開T位置STPから閉鎖T位置CTPに平行ハンドル500上の手100の移動で変化し、図7を参照すると距離E、距離F、又は距離Gに対応する。到達距離RDは本発明の平行ハンドルを設計する方法に基くツール又は道具用のハンドルのサイズ、形状、および特性の決定で考慮するための要因である。
【0107】
図11はプライヤー型ツール用のような平行ハンドルの実施例のための移動距離TDXを示し、本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドルを利用するツールの作用端部の閉鎖条件に関連している。図11を参照すると、移動距離TDXは作用端部710の一方の対向部720上の点から平行ハンドル500を有するプライヤー型ツールの他の作用端部710の他方の対向部720上の対応点に伸びる線形測定値である。従って、移動距離TDXは対向部72上の種々の点と対応する点の任意の一つで測定でき、且つ作用端部710の開口および閉鎖位置の範囲内で伸びる作用端部710の種々の位置で測定可能である。移動距離TDXは平行ハンドル500の特定の実施例で作用端部710の機能又は使用に関連する。
【0108】
図7と図11を参照すると、図7を概略的に示されるような手の幅Wの計測値は平行ハンドル500の種々のサイズを決定するために使用される。幅Wに関する平行ハンドル500の複数のサイズは本発明のより快適で、よりフィットした平行ハンドルを提供できる種々の手のサイズを受け入れるために設定される。
【0109】
図12Aは平行ハンドル500L1およびL2に類似する平行ハンドル500T1を有するプライヤー型ツール810の一例を示す。プライヤー型ツール810の平行ハンドル500T1は近接可動部材510T1と末端可動部材550T1を有し、バネ660T1付の2つの伸縮自在案内部材580T1を有する。プライヤー型ツール810は作用端部710T1で2つの対抗する対向部720T1を有する。作用端部710T1は近接可動部材510T1と末端可動部材550T1から伸びている。
【0110】
図12Bは平行ハンドル500Fと500Iと類似する平行ハンドル500T2を有するプライヤー型ツール820の他の例を示す。プライヤー型ツール820の平行ハンドル500T2は近接可動部材510T2および末端可動部材550T2を有し、単一案内部材580T2および板バネ650T2を有する。プライヤー型ツール810は作用端部710T2で対向する対向部720T2を有する。作用端部710T2の対向する対向部720T2は小物体を保持し又は握るために先細りしている。作用端部710T2は近接可動部材510T2と末端可動部材550T2から伸びている。さらに、図12Bは、図10Bに関して述べられるように、距離D’は距離C’に等しく又は以下であるように変化し、過大な圧力が“手根管ゾーン”CTZに掛かるのを回避する例を示す。図12Bにおいて、橈骨540T2の橈骨表面546T2と中間部530T2の中間表面536T2は距離D’が距離C’以下であり、整合状態にあり、近接可動部材510T2の中間部530T2の中間表面536T2は“手根管ゾーン”CTZに過大な圧力が掛かるのを回避する。
【0111】
図12Cは平行ハンドル500L1およびL2に類似する平行ハンドル500T3を有する調整可能なプライヤー型ツール830の例を示す。プライヤー型ツール830の平行ハンドル500T3は近接可動部材501T3および末端可動部材550T3を有し、バネ660T3付きの2つの伸縮自在案内部材580T3を有する。プライヤー型ツール810は作用端部710T3に2つの対向する対向部720T3を有する。作用端部710T3の1つは調整可能な作用部材832T3を有する。調整可能なプライヤー型ツール830において、1つ又は複数の作用端部710T3は1つ又は複数の作用端部710T3が上昇部838T3を回転円筒部836T3に係合することにより軌道834T3に沿って異なる位置に移動する調整可能な作用端部832T3を有する。
【0112】
図12Dは平行ハンドル500L1およびL2に類似する平行ハンドル500T4を有する調整可能なプライヤー型ツール840の例を示す。プライヤー型ツール840の平行ハンドル500T4は近接可動部材501T4および末端可動部材550T4を有し、バネ660T4付きの2つの伸縮自在案内部材580T4を有する。プライヤー型ツール810は近接可動部材510T4の橈骨側514T4と尺骨側512T4および末端可動部材550T4の橈骨側554T4と尺骨側552T4の各々で作用端部710T4で4つの対向する対向部720T4を有する。作用端部710T4は形状、サイズ、又は機能において必ずしも同一である必要はない。
【0113】
図12Eは平行ハンドル500Aに類似する平行ハンドル500T5を有するシャープライヤー型ツール850の例を示す。プライヤー型ツール850の平行ハンドル500T5は近接可動部材510T5および末端可動部材550T5を有し、コイルバネ640T5を有する2つの案内部材580T51および580T52を有する。プライヤー型ツール850は作用端部710T5で2つの対向する対向部720T5を有する。シャープライヤー型ツール850は近接可動部材510T5に取り付けられた一方のブレード852T5および末端可動部材550T5に取り付けられた他方のブレード854T5を有する。ブレード852T5および854T5は末端可動部材550T5が末端可動部材510T5に向けて移動するとき物体を切断するため互いに向かって滑動する。滑動運動はブレード852T5上の案内軌道858T5と係合するブレード854T5上のタブ856T5により且つブレード852T5を854T5を接続するように作用する案内軌道858T5と係合するタブ856T5により容易になる。
【0114】
図12Fは平行ハンドル500Aおよび500Lに類似する平行ハンドル500T6を有する2枚貝剥きプライヤー型ツール860の例を示す。2枚貝剥きプライヤー型ツール860の平行ハンドル500T6は近接可動部材510T6および末端可動部材550T6を有し、バネ660T6付の2つの軌跡案内部材580T61および580T62を有する。このプライヤー型ツール860は作用端部710T6で2つの対向する対向部720T6を有する。作用端部710T6の1つは2枚貝の殻を切断し、こじ開ける末端可動部材550T6に取り付けられた単一のブレード862T6を有する。他方の作用端部710T6は近接可動部材510T6に取り付けられた、2枚貝剥きプライヤー型ツール860のブレード862T6が貝の殻を切断しこじ開ける間貝を正しい位置に保持するための二重保持停止装置864T6を有する。
【0115】
図12Gは平行ハンドル500Eおよび500Iに類似する平行ハンドル500T7を有するハンド運道具870を示す。ハンド運道具870の平行ハンドル500T7は近接可動部材510T7と末端可動部材550T7を有し、コイルバネ640T7付きの2つの伸縮自在案内部材580T7を有する。コイルバネ640T7は長さと圧縮性を変えるために交換可能である。ハンド運道具870の平行ハンドル500T7は長い指200を受けるため末端可動部材550T7上に末端リング877T7を有し、手100の親指201を受けるための近接可動部材510T7上に末端リング878T7を有する。このようなリング877T7および878T7はコイルバネ640T7付の案内部材580T7により与えられる拡張抵抗に抗して手100を広げるのを支援する。近接リング878T7は近接可動部材510T7の橈骨部540T7内のシャフト879T7に取り付けられるので、近接リング878T7は右手100又は左手100で使用するために回転可能である。
【0116】
図12Hは平行ハンドル500Eに類似した平行ハンドル500T8で手100の握力強度を評価するための握力計880の例を示す。握力計880の平行ハンドル500T8は近接可動部材510T8と末端可動部材550T8を有し、且つ2つの伸縮自在案内部材580T8を有する。
【0117】
握力計880は案内部材580T8内と近接可動部材510T8内にチューブ882T8のシステム内に作動液881T8を有する。このチューブ882T8のシステム内の作動液881T8は近接可動部材510T8に取り付けられたメータ883T8を駆動する。握力計880の末端可動部材550T8はプランジャー又はピストン884T8を伸縮自在案内部材580T8に移動させる。順に、メータ883T8は握力強度を計測するためチューブ882T8のシステム内の作動液881T8に伝達される圧力変化に反応する。
【0118】
図12Iは平行ハンドル500Aに類似する平行ハンドル500T9を有する複動装置890の例を示す。複動装置890の平行ハンドル500T9は近接可動部材510T9および末端可動部材550T9を有し、且つ板バネ650T9付の2つの案内部材580T91および580T92を有する。複動装置890は平行ハンドル500T9の開閉動作を複動装置890のはさみ型ツール891T9に変換する。はさみ型ツール891T9はそれぞれ1端で近接可動部材510T9および末端可動部材550T9に且つ他端で対応する1対の近接ヒンジ892T9に取り付けられた1対の支持部894T9を有する。この近接ヒンジ892T9の対はそれぞれ対の支持部894T9を作用端部895T9に接続する。単一末端ヒンジ893T9は作用端部895T9に可動的に接続する。作用端部895T9はそれぞれ対向する対向部897T9を有する。複動装置890の近接可動部材510T9と末端可動端部550T9間の距離の減少および拡張は作用部895T9を駆動し、骨をかき集め切り取り、枝を摘み、且つ他の切断、握り、又はつまみ機能を実行する。
【0119】
図12Jは平行ハンドル500Aに類似する平行ハンドル500T10を有するKerrison型外科装置900の例を示す。Kerrison型外科装置900の平行ハンドル500T10は近接可動部材510T10および末端可動部材550T10を有し、板バネ650T10付の2つの案内部材580T101および580T102を有する。Kerrison型外科装置900の作用端部909T10は上部滑動部材901T10と下部滑動部材902T10から成る。上部滑動部材901T10と下部滑動部材902T10は案内部材580T101の1つを形成する。Kerrison型外科装置900の近接可動部材510T10は上部滑動部材901T10に取り付け又は一体的に形成可能である。末端可動部材550T10は下部滑動部材902T10に取り付け又は一体的に形成可能である。代案として、Kerrison型外科装置900の近接可動部材510T10は下部滑動部材902T10に取り付け又は一体的に形成可能であり、末端可動部材550T10は上部滑動部材902T10に取り付け又は一体的に形成可能である。平行ハンドル500T10を動かすことにより、滑動部材901T10および902T10の一方又は両方の動きにより、作用端部909T10の噛付き端部903T10が、例えば、脊髄外科中に骨を徐々に削るような、人体の一部を掴み、ひねり、又は切断するため物体又は人体の一部と係合する。
【0120】
図12Kは平行ハンドル500Fおよび500Iに類似する平行ハンドル500T20を有する内視鏡型外科装置910の例を示す。内視鏡型外科装置910の平行ハンドル500T20は近接可動部材510T20および末端可動部材550T20を有し、1つの案内部材580T201と板バネ650T10を有する。内視鏡型外科装置910の作用端部909T20は上部滑動部材901T20と下部滑動部材902T20から成り、ヒンジ915T20は作用端部909T20の噛み付き端部903T20を接続する。上部滑動部材901T20と下部滑動部材902T20は案内部材580T201を形成する。内視鏡型外科装置910の近接可動部材510T20は上部滑動部材901T20に取り付け又は一体的に形成可能である。末端可動部材550T20は下部滑動部材902T20に取り付け又は一体的に形成可能である。末端可動部材550T20は下部滑動部材902T20に取り付け又は一体的に形成可能である。代案として、内視鏡型外科装置910の近接可動部材510T20は下部滑動部材902T20に取り付け又は一体的に形成可能であり、末端可動部材550T20は上部滑動部材901T20に取り付け又は一体的に形成可能である。平行ハンドル500T20を動かすことによる滑動部材901T20および902T20の一方又は両方の動きにより、作用端部909T20の噛付き端部903T20が、例えば、外科中に組織を除去するような、掴み、ひねり、又は切断するため物体又は人体の一部と係合する。
【0121】
図12Lは平行ハンドル500Aに類似する平行ハンドル500T30を有するプライヤー型ツール920の例を示す。プライヤー型ツール920の平行ハンドル500T30は近接可動部材510T30および末端可動部材550T30を有し、且つ案内部材580T30を有する。しかしながら、案内部材580T30は近接可動部材510T30と末端可動部材550T30を結合するヒンジとして機能する。プライヤー型ツール920は作用端部710T30で2つの対向する対向部720T30を有する。作用端部710T30は近接可動部材510T30と末端可動部材550T30から伸びる。
【0122】
図12Mは平行ハンドル500Aに類似する平行ハンドル500T40を有するプライヤー型ツール930の例を示す。プライヤー型ツール930の平行ハンドル500T40は近接可動部材510T40および末端可動部材550T40を有し、および案内部材580T40を有する。しかしながら、案内部材580T40は近接可動部材510T40と末端可動部材550T40を結合するヒンジとして機能する。プライヤー型ツール930は作用端部710T40で2つの対向する対向部720T40を有する。作用端部710T40は近接可動部材510T40と末端可動部材550T40から伸びる。さらに、図12Mは、図10Bに関して述べられたように、距離D’が距離C’に等しく又は以下であるように変更でき、過大な圧力が“手根管ゾーン”CTZに掛かるのを回避する例を示している。図12Mにおいて、橈骨部540T40の橈骨表面546T40と中間部530T40の中間表面536T40は距離D’が距離C’以下であり、近接可動部材510T40の中間部530T40の中間表面536T40が“手根管ゾーン”CTZに対する過大な圧力を回避するように、直線整合状態にある。
【0123】
図12N−図12S2は平行ハンドル500Aおよび500Gに類似する平行ハンドル500T50を内蔵する平行ハンドル制御機構950の例を示す。平行ハンドル制御機構950はブレーキ、バルブ、ポンプ、クランプ、モータ、および操縦装置のような装置の機械または電子制御機能のためにおよび種々の他の機械、電気、又は電子制御機能のために使用できる。図12Nは平行ハンドル制御機構950の側面図を示す。図12Oは平行ハンドル制御機構950の末端(前面)図を示す。図12Pは平行ハンドル制御機構950の斜視図を示す。図12Qはハンドル制御機構950と係合する手100の斜視図を示す。図12Rは図12Nに類似するが、車両のブレーキを駆動し解放するような制御機構を更に内蔵している。図12S1は図12Nの平行ハンドル制御機構950と共に使用されるヒンジ型制御機構の分解図であり、図12S2は図12Nの平行ハンドル制御機構950と共に使用される電気又は電子制御機構の分解図を示す。
【0124】
さらに図12N−図12S2を参照すると、平行ハンドル制御機構950の平行ハンドル500T50は近接可動部材510T50および末端可動部材550T50を有し且つ2つの案内部材580T501および580T502を有し、図12Rと図12Sでは案内部材580T502内にコイルバネ650T50を含む。図12Qは平行ハンドル制御機構950の平行ハンドル500T50と係合する手100を示し、長い指200は末端可動部材550T50と係合し、掌102と親指201は近接可動部材510T50と係合する。
【0125】
図12R−図12S2を参照すると、種々の制御機構は種々の装置および機能の機械、電気、電子、又は電気機械制御のために示される。図12Rにおいて、案内部材580T502は装置又は機能を制御するために利用される場合末端可動部材550T50の移動を偏倚するためのコイルバネ650T501を含む。
【0126】
図12S1は案内部材580T501および末端可動部材550T50に付随するヒンジ型制御機構1000の分解図を示す。ヒンジ型制御機構1000は末端可動部材550T50とピボット制御部材1002に付随する係合部材1001を含む。ピボット制御部材1002は近接アーム1003、末端アーム1005、およびピボット部材又はヒンジ1004を含む。ピボット部材又はヒンジ1004は近接アーム1003が末端可動部材550T50の動きに応答して係合部材1001により移動すると、近接アーム1003の動きに応答して末端アーム1005の動きを可能にする。係合部材1001による近接アーム1003の係合により、装置1007の対応する制御のため制御ライン1006を駆動するピボット制御部材1002の末端アーム1005の選択的移動又は位置決めを可能にする。
【0127】
図12S2は案内部材580T501および末端可動部材550T50に付随する電気機械制御機構1100の分解図を示す。電気機械制御機構1100は末端可動部材550T50に付随する係合部材1101を含む。係合部材1101は、コンタクト1102が末端可動部材550T50の選択的移動により1つ又は複数の駆動コンタクト1103a、1103b、1103c、...、1103nとの係合関係で選択的に位置決めされる場合、装置1107の対応する制御のため1つ又は複数の駆動コンタクト1103a、1103b、1103c、...、1103nと選択的に係合するためのコンタクト1102を有する。コンタクト1102による駆動コンタクト1103a、1103b、1103c、...1103nの1つ又は複数を選択的に係合することにより、装置1107の対応する制御のためライン1104を通して対応する制御信号CSを駆動する。
【0128】
本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500を使用するツールの他の用途はブレーキ、バルブ、ポンプ、クランプ、モータ、および操縦装置のような種々の機械又は電子制御機能および種々の他の機械、電気又は電子機能を駆動し又は制御するハンドルを含む。さらに、近接可動部材510および末端可動部材550は複数の交換可能作用端部を有する。ジャックナイフのように、このようなハンドルは本発明の平行ハンドルを設計する方法に基く平行ハンドル500の近接可動部材510および末端可動部材550内の複数の作用ツールを有する。この用途のリストは長い指200を手の掌102を出入りするように動かすことにより駆動される多くの普通のツールがあるので包括的でない。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】図1は同一ラインで終端する長い指と人差指と中指間の空間と対向する親指を示しているT位置に手がある場合の手の手掌側の図である。
【図2】図2は同一ラインで終端する長い指と人差指と中指間の空間と対向する親指を示しているT位置に手がある場合の手の橈骨側の図である。
【図3】図3は同一ラインで終端する長い指と長い指の先端と対向し且つ離間する展開T位置に手がある場合の手の手掌側の図である。
【図4】図4は同一ラインで終端する長い指と人差指と中指間の空間と対向する親指を示している展開T位置に手がある場合の手の橈骨側の図である。
【図5】図5は同一ラインで終端する長い指と人差指と中指間の空間を重複する親指を示している閉鎖T位置にある場合の手の手掌側の図である。
【図6】図6は同一ラインで終端する長い指と人差指と中指間の空間を重複する親指を示している閉鎖T位置に手がある場合の手の橈骨側の図である。
【図7】図7は手の掌の描かれたラインに関連する展開T位置、T位置、および閉鎖T位置の長い指により形成されたカップのカーブを示すグラフである。
【図8】図8は本発明の平行ハンドルの実施例を示す概略図である。
【図9】図9は本発明の平行ハンドルの実施例を示す概略図と接触するハンドルの外形を示す図である。
【図10A】図10Aは平行ハンドルの橈骨端部と尺骨端部に案内部材を有する平行ハンドルを示す図である。
【図10B】図10Bは平行ハンドルの橈骨端部と尺骨端部に案内部材を有する平行ハンドルを示す図である。
【図10C】図10Cは可動部材に対する案内部材の関係に関する種々の接続機構を示す図である。
【図10D】図10Dは可動部材に対する案内部材の関係に関する種々の接続機構を示す図である。
【図10E】図10Eは案内部材が平行ハンドルの橈骨端部と尺骨端部間にあるコイルバネをはめ込み且つ有する案内部材を有する平行ハンドルを示す図である。
【図10F】図10Fは可動部材間の左バネを有する平行ハンドルの橈骨側にトラック案内部材および伸縮自在案内部材を有する平行ハンドルを示す図である。
【図10G】図10Gは平行ハンドルの橈骨端部と尺骨端部の湾曲案内部材を示す図である。
【図10H】図10Hは平行ハンドルの橈骨端部と尺骨端部の非平行案内部材を示す図である。
【図10I】図10Iは案内部材と、橈骨端部のコイルバネと、親指と長い指が平行ハンドルの可動部材と分離するのを可能にするリング部材を示す図である。
【図10J】図10Jは平行ハンドルの橈骨端部と尺骨端部の案内部材で種々のサイズの近接および末端可動部材を案内部材を作るためシャフトに取付け可能な交換可能部材を示す図である。
【図10K】図10Kは平行ハンドルの橈骨端部と尺骨端部間のロック型案内部材とバネを示す図である。
【図10L】図10L1および図10L2は平行ハンドルの可動部材に取り付けられた狭作用端部および広作用端部を示す図である。
【図10M】図10Mは平行ハンドルの移動を制限するため案内部材に適用可能な停止装置を示す図である。
【図11】図11は本発明の平行ハンドルの実施例と接触する手を示す図である。
【図12A】図12Aはプライヤーとして使用される本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12B】図12Bはファインプライヤーとして使用される本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12C】図12Cは調整可能な作用部材を有するプライヤーとして使用される本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12D】図12Dは2つの作用端部を有する本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12E】図12Eは大バサミである本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12F】図12Fは貝の殻を剥くために使用される本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12G】図12Gはハンドエクササイザとして使用される本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12H】図12Hは握力計として使用される本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12I】図12Iは枝や骨鉗子骨を切断するために使用される複動ヒンジ機構を有する本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12J】図12Jは脊柱外科手術用のケリソン(Kerrison)骨鉗子として使用される本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12K】図12Kは内視鏡外科手術用に使用される本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12L】図12Lはプライヤーとして使用するためヒンジ付きの本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12M】図12Mはファインプライヤーとして使用するためヒンジ付きの本発明の平行ハンドルの実施例を示す図である。
【図12N】図12Nは本発明の平行ハンドルを内蔵する平行ハンドル制御機構の例を示す図である。
【図12O】図12Oは本発明の平行ハンドルを内蔵する平行ハンドル制御機構の例を示す図である。
【図12P】図12Pは本発明の平行ハンドルを内蔵する平行ハンドル制御機構の例を示す図である。
【図12Q】図12Qは本発明の平行ハンドルを内蔵する平行ハンドル制御機構の例を示す図である。
【図12R】図12Rは本発明の平行ハンドルを内蔵する平行ハンドル制御機構の例を示す図である。
【図12S】図12S1および図12S2は本発明の平行ハンドルを内蔵する平行ハンドル制御機構の例を示す図である。
【符号の説明】
【0130】
100 手
102 掌
114 母指球筋肉領域
116 小指球筋肉領域
124 手根横靭帯
126 手根管
128 豆状骨
160 尺骨側
200 長い指
232 橈骨側
245 尺骨側
360 PIP関節
400 平行ハンドル概略構成
410 近接部
418 末端側
430 中間部
440 橈骨部
450 末端部
500A 平行ハンドル
510 近接可動部材
550 末端可動部材
580 案内部材
610 接続手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の手で使用するためのハンドルにおいて、
前記手の親指を受けるための側部と前記手の人差指を受けるための側部と、前記手の手掌表面の一部と係合する表面を有する橈骨区画と;
前記手の中指の少なくとも一部と薬指の少なくとも一部を受けるための側部を有し、かつ手根管上に位置された前記手の表面に過度の圧力が掛かるのを回避する表面を有する中間区画と;
前記手の小指を受けるための側部を有し且つ前記小指の端部を位置決めするように前記手掌表面の一部と係合する表面を有する尺骨区画と;
を具備することを特徴とするハンドル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図10G】
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【図10H】
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【図10I】
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【図10J】
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【図10K】
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【図10L】
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【図10M】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図12G】
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【図12H】
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【図12I】
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【図12J】
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【図12K】
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【図12L】
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【図12M】
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【図12N】
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【図12O】
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【図12P】
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【図12Q】
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【図12R】
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【図12S】
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【公表番号】特表2006−507572(P2006−507572A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−547178(P2004−547178)
【出願日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【国際出願番号】PCT/US2003/033963
【国際公開番号】WO2004/037495
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(504159637)
【氏名又は名称原語表記】TILLIM, Stephen, L., M., D.
【住所又は居所原語表記】490 Azalea Way, Los Altos, CA 94022 US
【Fターム(参考)】