説明

平面物体の非接触検出のための方法およびデバイス

本発明は、紙、フィルム、シート・メタル、ラベル、スプライス、スタブ・カード、切り取りストリップ、および類似の平面材料またはパッケージング等の特にシート形式の平面物体の非接触検出のための方法およびデバイスに関する。前記の方法およびデバイスについては、たとえば印刷業界において、一重シート、欠落シート、または多重シート、特に二重のシート、平面物体およびラベルの信頼性のある正確な識別が必要とされている。このため本発明は、非常に広いグラム重または単位面積当たりの質量の範囲に適用できる非常に柔軟な解決策を提供し、その結果、センサ・デバイス、特に受信機の下流に配置される評価デバイスが、少なくとも1つの補正特性曲線を受け取る。この特性曲線は、受信機における測定信号の入力電圧の特性を、平面物体のグラム重または単位面積当たりの質量の関数で、線形もしくは概略線形の依存度または一重シートを識別するための理想的な特性曲線に近い特性曲線がターゲット特性曲線としてシミュレートされたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面物体の非接触検出のための特許請求の範囲の請求項1ならびに6のプリアンブルに従った方法および請求項37ならびに41のプリアンブルに従ったデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプの方法およびデバイスは、たとえば印刷業界においては、印刷および製造プロセスの間に紙、フォイル、フィルム、または類似の平面材料の場合に、一重または多重シートがあるか否か、あるいは欠落シートがあるか否かを確立するために使用される。印刷プロセスにおいては、通常、一重シートを有する必要があり、多重シート、たとえば二重シートが検出された場合には、印刷機を保護するためにその種の二重シートを排除することが必要になる。同様に、一重シートに代わり『欠落シート』の存在が見つかったときには、通常、再び一重シートが検出されるまで、規定の印刷機が変更されるか中断されなければならない。
【0003】
同等の態様においてその種の方法およびデバイスが梱包業界においても使用されており、たとえば基材もしくは支持材にあてがわれるラベルがカウントされるか、存否が監視される。別の使用分野は、たとえば特にたばこのパック等を包む目的で使用される薄フォイルの場合の切り取りスレッドまたは折点の検出である。しかしながら、金属ラミネート紙、平板プラスティック・シート、またはフォイルおよびプレートもまたその種の方法およびデバイスを使用する製造プロセスにおいて非接触態様で検出することが可能である。
【0004】
その種の方法およびデバイスにおいて使用される測定原理は、たとえば、超音波を使用し、平面シート形式の紙を検出するとき、送信機によって発射された超音波が紙に侵入し、透過された超音波の一部が受信機によって測定信号として受信され、その振幅に関して評価されることを基礎とする。多重または二重シートが存在するときには、一重シートが存在する場合よりはるかに小さい振幅が受信機内にセットされる。
【0005】
次に続く受信された測定信号の評価は、その結果として、これまでのところ概略で線形のオペアンプ、または類似に設計された増幅回路およびその下流のフィルタを用いて行われていた。ダイナミック・レンジが、特に線形増幅器の場合に比較的限定的となる結果、しばしば厚紙、ボール箱材料、さらには段ボールの検出が困難、もしくは不可能となっていた。それに加えて、特に、非常に薄い紙またはフォイルの場合にしばしば生じるばたつき、すなわち実際に送信機と受信機の間の薄い柔軟なシートが検出の間にそのシートの法線方向に動くことがあるが、これは、その種の増幅器を使用すると不適切にしかコントロールできない。同等の振る舞いが、より高い不均質性の材料によって呈される。
【0006】
上記の問題、特に、透過された信号の材料固有の減衰、および以下単に単位面積当たりの重量およびグラム重と呼ぶものが広く異なる場合に関して、より良好なコントロールを得るためにティーチイン・ステップが行われていた。実際の検出プロセスを開始する前に、検出されることになるたとえば紙シート等の平面物体がそのグラム重または音吸収特性に関連して検出され、ティーチインの意味で評価デバイスに入力される。
【0007】
重大な欠点は、異なるグラム重を伴う別の平面物体の場合に、対応するティーチイン・ステップが再び必要になることであり、それは一方において複雑であり、他方においては通常、対応するプラントにかなりの不使用期間をもたらす。
【0008】
紙についての材料仕様に関連して、たとえばDINポケットブック118(2003‐06版)、DINポケットブック213(2002‐12版)、DINポケットブック274(2003‐06版)、DINポケットブック275(1996‐08版)、または段ボールに関してDIN 55468‐1を参照する。
【0009】
DE 200 18 193 U1/EP 1 201 582 Aは、一重または多重シートの検出のためのデバイスを開示している。その種のシートを検出するために、この周知のデバイスは、少なくとも1つの容量性センサおよび少なくとも1つの超音波センサを有している。一重または多重シートの検出のための信号を導出するために評価ユニットが備えられている。前記信号は、センサの出力信号の論理相互接続から導かれ、検出信号が平衡位相で安定する。
【0010】
容量性センサの形式の別のデバイスは、DE 195 21 129 C1から知ることができる。このデバイスは、主として基材上のラベルの非接触検出に指向されており、2つのキャパシタ素子およびそれに影響を及ぼす発振器を伴って動作する。紙もしくはそのほかの平面物体の誘電特性は、周波数に関して発振器の共振回路に結果的に影響を及ぼし、それが検出目的で評価される。
【0011】
しかしながら、比較的薄い紙をはじめ金属ラミネート紙の検出が困難であり、不可能でさえあることが欠点となる。非常に薄いフォイルについてもまた、それらの限定された厚さ、およびそれらの誘電率が個々にわずかにしか異ならないという事実が部分的には原因して検出が困難である。
【0012】
さらに、超音波近接スイッチを使用する検出方法が、たとえばEP 997 747 A2/EP 981 202 B1の中で述べられている。これらのキーイング・センサの場合には、超音波パルスの発射およびその後の検出するべき物体上における反射に続いて、最適送信周波数が、受信された超音波エコーの振幅のレベルの関数として評価される自動周波数調整が用いられる。
【0013】
上記のタイプの別のデバイスをDE 203 12 388 U1から知ることができる。この超音波動作デバイスは、放射波の透過および反射を介して対応する物体の存在および厚さを確立する。しかしながらこのデバイスは基準反射器も使用しており、その結果、デバイスが比較的複雑な構成を有することになる。
【0014】
DE 297 22 715 U1は、鉄または非鉄金属から作ることのできるプレートの厚さを測定するための誘導動作デバイスを開示している。プレートの厚さの測定は、周波数ジェネレータの動作周波数の評価またはその振幅の評価を通じて行われる。このデバイスを設定するためには、まず、ティーチイン・ステップを実行する必要があり、それにおいては較正プレートが測定ゾーン内に差し込まれ、周波数ジェネレータの動作周波数または振幅が標準厚さ曲線に従って設定される。
【0015】
一般に認められているところでは、この種のデバイスは、一重、欠落、および多重のプレートの区別を可能にするが、この目的のために種々の標準厚さ曲線をストアし、かつ懸案の決定を行うために評価しなければならない。それに加えて、このデバイスは、約6mmまでの厚さのプレートの検出に適している。限定的な減衰の変化に起因して、薄いプレートまたはフォイルの検出は、非常に信頼できるものではない。
【0016】
DE 44 03 011 C1は、非磁性体プレートを分離するためのデバイスについて述べている。この目的のために、移動界磁インダクタがプレート・セットの運搬方向と逆方向に力を作用させ、二重プレートが存在すると、前記二重プレートが2枚のプレートに分離される。このデバイスは、明らかに、非金属の平面物体またはフォイルに不適当である。
【0017】
DE 42 33 855 C2は、シート内の不均質性のコントロールおよび検出のための方法について述べている。この方法は、光学的に動作し、透過の測定を基礎としている。しかしながら、特に一重および多重シートの存在に関する紙シートをコントロールするとき、シートの材料特性の結果として、シートの不均質性もしくは反射の振る舞いおよびばたつきが原因となって非常に多くの変動が存在し得るという問題を生じる。この問題を克服するため、この文献は、ファジィ・ロジック規則を使用する測定値評価を提供している。
【0018】
US 2003/0006550は、超音波および基準位相と受信した位相の間の位相差に基づくディジタル評価を実行し、それを基礎として、欠落、一重、または多重シートの検出のための信号が決定される方法を開示している。しかしながら、位相差だけを評価することは、特殊紙またはフォイルの場合に不適切となり、信頼できる検出を達成するために回避されなければならない正しくない情報が導かれる可能性がある。
【0019】
DE 30 48 710 C2は、より詳細には銀行券のカウントとするが、ほかの紙およびフォイルにも使用できる方法を開示している。この方法は、検出されることになる材料の単位面積もしくは厚さ当たりの重量の決定を基礎とし、パルス成形された超音波を用いて動作し、二重シート、すなわち2枚の相互に貼り付いた、あるいは重なった銀行券の存在を検出するために、より詳細には位相シフトの積分の評価を利用する。このように、この方法の主な用途は、銀行券または同等の紙およびフォイルのカウントであり、その種の材料の単位面積当たりの重量を考慮に入れつつそれを行う。したがって、この方法は、梱包材料との使用またはラベルのカウントに適さないと見られる。
【0020】
DE 40 22 325 C2は、別の音響または超音波を基礎とする方法を開示している。この、シートまたはフォイル状の物体の場合に欠落または多重シートのコントロールを基礎とする方法は、マイクロプロセッサによりコントロールされた態様で自動的に実行される較正および設定プロセスを伴う、対応する平面物体の初期通過を必要とする。したがって、この方法を用いる場合には、最適測定ならびに周波数範囲に関して物体の厚さについてのティーチインが最初に必要となり、その種の初期通過の間に、対応する閾値値が検出され、ストアされなければならない。
【0021】
同等の方法およびデバイスが、ラベルの検出もしくはカウントに関して知られている。ラベルが基材または支持材に対してあてがわれる材料コーティングとして提供されることから、最初にラベルに関する差が考慮されなければならない。このラミネート材料は、複合材料片の態様で不透明度、誘電率、電磁伝導度、または音の移動時間に関して外向きに振る舞い、その結果、その種の検出可能性に備えて、比較的限定されるが、それでも評価可能な減衰が存在する。
【0022】
DE 199 21 217 A1は、DE 199 27 865 A1およびEP 1 067 053 B1とともにラベルまたは平面物体を検出するためのデバイスを開示している。このデバイスは、変調周波数を伴う超音波を、一重および多重シートを区別するために使用し、平衡プロセスまたはティーチイン・ステップの間に閾値値が決定される。ティーチイン・ステップによって、ラベルの意味において特定の平面物体に対して検出を調整することが可能になる。しかしながらこのティーチイン・ステップが、デバイスをより複雑化し、異なる平面物体への変更時に、より長い設定時間が必要になる。これは、より広い材料スペクトルの検出が本質的に不可能であり、特定の個別の材料に対してのみ適合することを表す。
【0023】
【特許文献1】DE 200 18 193 U1
【特許文献2】EP 1 201 582 A
【特許文献3】DE 195 21 129 C1
【特許文献4】EP 997 747 A2
【特許文献5】EP 981 202 B1
【特許文献6】DE 203 12 388 U1
【特許文献7】DE 297 22 715 U1
【特許文献8】DE 44 03 011 C1
【特許文献9】DE 42 33 855 C2
【特許文献10】US 2003/0006550
【特許文献11】DE 30 48 710 C2
【特許文献12】DE 40 22 325 C2
【特許文献13】DE 199 21 217 A1
【特許文献14】DE 199 27 865 A1
【特許文献15】EP 1 067 053 B1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
この従来技術の問題を念頭に置き、本発明は、非常に柔軟な態様で広い材料スペクトルにわたり、種々の平面材料、すなわち一方においては特に紙、フォイル、フィルム、プレート等、他方においてはラベルおよび類似のラミネート材料の場合に、一重、欠落、または多重シートの信頼できる検出を可能にし、しかもティーチイン・ステップ必要としない、光、音響、誘導、または類似の性質の種々のビームまたは波を使用して平面物体の非接触検出を行うための方法およびデバイスを設計することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明によれば、この問題は、特許請求の範囲の請求項1および6の特徴による方法の観点から、また請求項37および41の特徴によるデバイスの観点から解決される。
【0026】
本発明の基本概念は、提供された材料の範囲にわたって、実質的もしくは事実上線形の過程を伴うか、あるいは紙および類似の材料については一重シート検出のための理想的な特性に近づく特性を伴い、かつ増幅された測定信号の振幅評価の場合には、特に、欠落シートのための閾値として空気のための対応する閾値値との比較、または二重シートのための閾値値との比較において明確な区別を可能にするターゲット特性の達成が可能になるようにグラム重および単位面積当たりの重量の範囲にわたって測定信号の評価のための補正特性を提供することである。
【0027】
これを達成するために本発明は、さらに、受信された測定信号の信号増幅の場合に、対応する信号増幅の補正特性が静的に、あるいは動的に与えられて、容易に評価可能なターゲット特性が獲得されることを基本概念とする。
【0028】
しかしながら本発明は、測定信号の直接変換が、A/D変換のフレームワーク内において実行可能であり、獲得された測定信号の特性のディジタル値に、対応する純粋なディジタル補正特性を適用して評価可能なターゲット特性が直接獲得されるという事実も考慮に入れている。
【0029】
この補正特性を使用する原理は、特にバリアまたはバリア構成として、たとえばフォーク形状を伴って種々のセンサ・デバイスが使用可能になり、かつ好適に超音波、光学、容量性、または誘導性のセンサを使用し、それらのそれぞれについて同一の方法が使用できるという主要な利点も有する。
【0030】
紙および類似の材料のための対応する補正特性は、より詳細に述べれば、一重シート検出のための理想的なターゲット特性上における測定値特性のミラーリングによって、またオプションとして直交座標系の特別な変換を使用することによって獲得される。
【0031】
補正特性は、測定信号の入力電圧Uの特性に対して逆または事実上逆に選択することもできる。このようにすれば、良好な近似において、一重シート検出のための理想的なターゲット特性を、検出されることになる物体のグラム重または単位面積当たりの重量の比較的広い範囲にわたって、特に8〜4000g/mにわたって獲得することが可能になる。逆という表現は、逆関数と見なされる。
【0032】
このように本発明の方法は、前述のグラム重の範囲に含まれる薄い紙から厚い紙までの一重、多重、または欠落シートの検出に適しているだけではない。積み重ね可能な箱状の紙もしくはプラスティックのパック、または基材にあてがわれたラベル、あるいは紙またはフォイルのスプライス、切り取り点または折点を検出することも可能である。
【0033】
この方法の観点から、受信機もしくは測定信号コンバータの出力において獲得された測定信号が、その先の評価目的のために信号増幅を受ける場合には、好ましくは対応する増幅器デバイスが、その先の評価目的のために容易に評価可能なターゲット特性が単位面積当たりの重量の範囲全体にわたって出力側において獲得されるように、いくつかの補正ラインの組み合わせを包含することも可能な対応する補正特性を印加する。このターゲット特性を使用すると、たとえばマイクロプロセッサ内で具体化することのできる下流の方法ステップにおいて、特定の閾値値に関して対応する平面物体を検出し、一重、欠落、または多重シートの明確な検出信号を得ることが可能になる。
【0034】
代替としてこの方法は、受信機内において獲得された測定信号またはその測定信号の特性に、アナログ‐ディジタル変換を直接適用し、対応する純粋なディジタル補正特性を考慮して、前記ディジタル値が、対応する検出信号を生成するためのターゲット特性に処理されることも提供する。
【0035】
本発明によれば、これらの方法は、グラム重および単位面積当たりの重量の非常に広い範囲にわたって対応する平面物体の信頼性のある検出が得られ、しかもプラントの不使用時間を招くことになるティーチイン・プロセスを必要としないという利点をもたらす。それに加えて評価デバイスのダイナミック・レンジが有意に拡大され、その結果、ばたつく傾向を有する非常に薄いまたは非常に不均質な材料を高い信頼性をもって検出することが可能になる。したがって、本発明の方法は、受信機内において受信された測定信号の振幅評価を基礎とし、かつ補正特性およびターゲット特性を使用することによって、一重、欠落、および多重/二重のシートの間を高い信頼性で区別することを可能にし、しかもこれが、非常に薄いまたは非常に音を透過しやすい、たとえば単位面積当たりの重量が8g/mまたは厚さが約10μmの物体から、比較的厚く音の透過性の高い、4000g/mおよびたとえば4mmの厚さの物体まで適用可能であり、信頼性のある区別を可能にするために従来のティーチイン・プロセスを必要としない。
【0036】
高い柔軟性に関連して、段ボールまたはプラスティック・パックといったもっとも変化のある紙に関してだけでなく、本発明は、異なる補正特性の組み合わせを表す補正特性を考慮に入れることも提供し、前記組み合わされた補正特性はまた、全体のグラム重範囲の部分にわたる帯状の態様でも適用できる。結果としてこのターゲット特性は、一重のシートを検出するための理想的な特性に対する改善された近似を有することができる。
【0037】
評価デバイスの回路設計、使用されるセンサ・デバイス、および/または調べられる材料スペクトルの情況に対応して、補正特性を、線形または非線形の特性として、単一または多重対数の特性として、指数関数の特性として、双曲線関数の特性として、折れ線として、ランダムな階数の関数として、あるいは経験的に決定され、もしくは計算された特性として、またはこれらの特性のいくつかの組み合わせとして帯状に設計することも可能である。
【0038】
ラベルおよび一重、欠落、および多重シートの組み合わせ検出を得るために、好ましくは補正特性が、概略で線形に増加し、重み付けされるか、または指数関数もしくは類似の増加特性、あるいは対数、多重対数、もしくは類似の非線形の特性として、また最初に述べた補正特性との組み合わせにおいて設計される。
【0039】
このように本発明によれば、方法において、またデバイスによって、ラベル、スプライス、切り取り点または折点、および類似に構成された材料の検出がティーチイン・ステップを伴うことなく可能になる。ここで、ラベルおよび類似の材料についての単位面積当たりの重量の範囲が、約40〜約300g/m、すなわち比較的狭いことを念頭に置かなければならない。
【0040】
またここで念頭に置く必要があるが、ラベルについては、基材または支持材と接着貼付されたマルチラミネート材料、たとえばラベル等の間にわずかなグラム重の差しか伴わない特定の情況においては、たとえば超音波の減衰に生じる差が比較的小さく、そのため測定値特性MKの電圧の振れが小さい場合には、ターゲット特性内においてターゲット特性ZKの最大の電圧の振れを獲得することがねらいとなる。
【0041】
ラベルを検出するための補正特性は、したがって、好ましくは少なくとも線形であり、前記線形の補正特性KKが重み付け関数を有するか、指数関数的に増加する態様で選択される。
【0042】
ラベルおよび類似の材料のための実質的に理想的なターゲット特性として、最適態様で出力電圧UまたはUの関数が、グラム重g/mの関数として曲線もしくは直線の形式で求められ、言い換えると最大の一定の負の勾配(ΔU=最大かつ一定)を、したがって最大の電圧差を伴う。したがって、全体的なグラム重または単位面積当たりの重量の範囲の関数としてグラム重の変動がわずかな場合でも、基材または支持材および接着貼付されたマルチラミネート材料、たとえばラベルに関して最大の電圧の振れ(ΔU=最大)が存在する。
【0043】
このように、グラム重の差が小さい場合、さらには非常に小さい場合であっても、ラベルの検出のためのこの種の理想的なターゲット特性が、ラベルおよび類似の材料を検出するための明確に定義された検出信号の生成を可能にする。ラベルおよび類似の材料の場合は、主として、存否または少なくとも1つの層が減らされた多層に関して評価が行われる。
【0044】
本発明は、たとえば別々のパスまたはチャンネル内の補正ラインの組み合わせ等の具体化も可能にする。結果として二重シートの信頼性のある検出が最初に可能となるように、対数および/または二重対数補正ラインを、たとえば第1のチャンネル内に印加する。第2のチャンネルには、前記パス内におけるラベル、スプライス、またはスレッドの検出が最適態様で具体化可能となるように、たとえば指数関数または線形増加する補正特性が与えられる。
【0045】
指数関数的に増加する補正特性が組み合わされた対数の補正特性を伴うこれら2つの方法の組み合わせは、したがって最適検出可能性を、ラベルおよび類似の材料、たとえば切り取り点または折点および/または切り取りスレッド、および一重、欠落、および多重シートについて可能にする。
【0046】
このようにラベルの検出については、ターゲット特性の結果として、補正特性の前述した設計の場合に材料の全範囲にわたって最大の一定の信号の振れを可能にすることをねらいとし、すなわちdUが最大/一定となる必要がある。
【0047】
これとは逆に、一重、欠落、および多重シートを検出するための補正特性の方法は、全グラム重の範囲にわたって、一重シート検出目的で、振幅値に対して最小の変化、すなわちdU=0が存在し、理想的には一定の大きさが存在するターゲット特性、または概略で0の勾配を伴うターゲット特性の設計を基礎とする。
【0048】
実際的な目的として対数と線形の補正特性の組み合わせを重視する。対数の補正特性もしくは類似の補正特性が印加される信号増幅器の利点は、より詳細には信号増幅器が非常に大きなダイナミック・レンジを有することであり、その結果、最大から最小の信号まで大きな電圧信号比が処理を受けることが可能になる。線形信号増幅器は、たとえば約50:1、すなわち約34dBに対応する電圧‐信号比を獲得することができる。しかしながら対数信号増幅器は、3×10:1、すなわち約90dBの電圧‐信号比を達成する。対数信号増幅器を使用するとき、すなわちここでは対数補正特性が印加されることを意味するが、高い信号振幅における信号の過負荷を防止することが可能になる。この特徴が、ティーチイン・プロセスを実行することなく、非常に広い材料スペクトルにわたって一重、欠落、または多重シートの検出を具体化するため、および積み重ね可能なパックの検出のために本発明に従って好適に使用される。
【0049】
本発明に従った方法および対応するデバイスの場合には、都合よく、対数および/または多重対数の信号増幅器を使用することが可能であり、その結果、可能材料スペクトルが薄い、または非常に軽量のシートまで拡張される。これは、増加する信号レベルを伴う場合に、前記信号増幅器を用いると信号増幅の特性が飽和に入り、その結果として事実上信号の振れが存在しなくなるという事実に起因する。減少する信号増幅および大きな信号の場合には、送信機と受信機の間における、たとえば非常に薄い紙シート等のもっともわずかな変化であっても、容易に評価可能な信号が存在する。
【0050】
非線形、特に対数および/または多重対数の信号増幅器を用いる場合、検出可能な材料スペクトルがより厚い、またはより重いシートに拡張されるという別の利点もある。これは、低い信号レベルを伴う場合には増幅が非常に高く、もっとも弱い信号であっても、それが重い、または厚い一重シートを通過できれば、適切に増幅され、評価されるという事実に起因する。この特性は、より詳細には積み重ねられたパックまたは一重、欠落、または多重シートの検出のために使用される。
【0051】
本発明の別の適切な発展によれば、補正特性が、特に経験的に決定されるか合成関数として計算される。これを目的として、たとえば、透過の減衰またはその結果として得られる測定信号電圧を、検出されることになる物体または複数の物体のグラム重または単位面積当たりの重量の関数としてプロットし、このようにして複数の異なる物体の測定信号の特性を決定することが可能であり、これから、一重シートの検出のための理想的なターゲット特性に少なくとも近づくターゲット特性を達成するために、最適の逆または事実上の逆補正ラインを、数学的に、もしくは経験的に獲得することができる。
【0052】
方法の観点から、補正特性を固定された態様で印加し、あるいは能動的にコントロールもしくは調整することも可能であり、その結果、調査されることになる材料のための理想的なターゲット特性に対するさらに良好な近似が可能になる。
【0053】
前記コントロールまたは調整のために、評価デバイス、たとえばマイクロプロセッサ内において補正特性を調整するための対応する電気回路、使用固有のモジュール、または抵抗回路を使用することができる。
【0054】
本発明の別の発展によれば、異なる材料スペクトルのためのターゲット特性が、いくつかの部分、特に3または5の部分に細分される。3つの部分の場合には、たとえば、非常に厚い紙のための1200g/mを超えるグラム重範囲のための部分的ターゲット特性、および非常に薄い紙スペクトルのための20g/m未満の別の部分を形成することができる。ターゲット特性の部分の導入は、結果として、一重、欠落、または多重シートの検出に関して信頼性の向上を可能にする。
【0055】
ラベル、スプライス、および折点または切り取りスレッドについては、少なくとも1つの検出閾値を提供することが適切であり、それを下回るときには『多層』として、それを超えるときには『基材』として、あるいは少なくとも1つの層が減らされた『多層』として評価される。
【0056】
一重、欠落、または多重シート、特に二重シートの明確な検出を得るために、振幅値が、閾値値を伴うターゲット特性によって比較される。これらは、特に空気のための上側閾値値および二重または多重シートのための下側閾値値である。したがって、対応するターゲット特性値を伴う到来測定信号が、上側閾値値より大きいときには『欠落シート』として評価される。到来測定信号が下側閾値値より小さいときは、『多重/二重シート』を示す。ターゲット特性上の対応する値を伴う到来測定信号がこれらの閾値値の間にある場合には、『一重シート』として検出される。
【0057】
検出の可能性を向上させるため、特に、決定されることになる材料スペクトルに対するより正確な設定を得るために、これらの閾値値、特に多重シートのためのそれを、連続的に設計し、あるいは固定された態様で帯状に定義し、もしくは動的に続行することができる。この意味において、動的な二重シートの閾値を、測定可能なグラム重の追加の拡張のために使用することができる。この目的のために、たとえば一重シートの値が測定され、関連多重シートの値を用いて、それが単一関数であるとき、たとえば減少ラインもしくは一重シートのための定数等であるとき、たとえば折れ線関数として評価される。
【0058】
この方法およびデバイスは、より詳細には、少なくとも1つの超音波センサ・デバイスを用いて具体化できる。この目的のため、センサ・デバイスは、好ましくは互いに整合し、かつ同軸に整列される少なくとも1つの超音波コンバータのペアを有する。しかしながら、この方法およびデバイスは、本発明に従って光学、容量性、または誘導性センサを用いて具体化することも可能である。
【0059】
超音波センサを用いると、印刷、カラー印刷、または反射表面を伴う平面物体の容易な検出も可能になることがわかった。また、特にバリア状の、組み立て時にフォーク形状となるセンサ・ペアをシート平面に対して垂直に、あるいは傾斜させて備えることも可能である。
【0060】
センサ・デバイスの動作モードが、適切に、検出されることになる材料スペクトルの関数として、またその動作状態、すなわちパルスまたは連続動作形式であるかによって選択もしくは切り替えられる。連続動作の場合には、センサ・ペアの傾斜アッセンブリが好ましく、この方法によって干渉および定在波が回避される。連続動作は、適切に、いわゆる擬似連続動作として設計され、たとえば周期的に信号がオフになり、評価時間と比較すると短い間隔で再度オンになる。定在波を回避するために、送信信号内に位相ジャンプを有することも可能である。
【0061】
センサ・エレメントのペアの傾斜アッセンブリは、より厚い材料、たとえば単一段または多段、特に2段の段ボールの検出に適しており、この方法でより良好な材料の侵入および干渉の回避が達成される。
【0062】
また、少なくとも1つの変調周波数を用いて送信信号を変調すると好都合であることも立証された。これは、特に超音波センサ内のコンバータの許容誤差の補正または補償を可能にする。センサ・エレメントは互いに整合されているが、概してそれらは異なる共振周波数を有する。周波数変調目的のために、励振されるべき周波数よりはるかに低い周波数を伴う周波数掃引fが使用される場合、センサ・エレメントの共振の最大の超過が周期的に生じる。センサの応答時間が1/fより充分に低いときには、このようにしてそれぞれの個別のセンサ・エレメントまたはペアのコンバータ特性を、超音波透過のために最適態様で使用することが可能である。周波数掃引は、通常、10kHz以下になる。
【0063】
センサ・エレメントの許容誤差は、適切かつ自動的に、連続動作の前またはその間に補正される。これは、センサ・エレメントのペアを、あらかじめ決定済みの一定の間隔、特に最適アッセンブリ間隔を用いて一定値に正規化することによって行われる。その結果として不充分なセンサ・エレメントをより良好にすること、および良好なセンサ・エレメントまたはコンバータをより不充分にすることができる。これを補償するため、補正ファクタが必要になる。方法の観点から、これは、測定信号がたとえば単一の対数補正特性を用いてすでに評価されており、補正特性がコンバータまたはセンサ・エレメントの間隔にわたって概略で線形の減少するターゲット特性を生成していることから、マイクロプロセッサμP内に値のペアとしてファイルされるか計算される直線の使用を通じて行うことができる。したがって、評価デバイスのマイクロプロセッサの入力信号は、良好な近似で、コンバータの間隔とともに線形に下がる。このように、可変間隔を伴う場合であっても対応するデバイスがオンとなったときに、直線関数だけが正しい初期値について計算されるか、値のペアとしてファイルされればよいので、値の補正は容易である。センサ・ヘッド間隔の正しい決定は、遷移時間の測定によって行われる。
【0064】
超音波方法の特定の利点は、センサ・デバイス内の送信機と受信機の間隔が、このティーチイン不要の方法について可変にできることである。言い換えると、この方法の測定精度を損なうことなく、比較的迅速に間隔に関してセンサ・デバイスを異なる応用に適応させることが可能になる。送信機と受信機の間の間隔を監視し、それを決定することによってこの方法に対する別の改良を達成することができる。送信機と受信機の間の間隔の決定は、一方においては送信機と受信機の間の放射波の反射によって行われ、他方においてはギャップ内の平面材料、さらにはそれが厚いシートの場合であってもその存在に抗して送信機と受信機の間の反射によって行われる。許容された最大センサ間隔を超え、それが検出された場合には、評価デバイス、たとえばマイクロプロセッサが、送信機と受信機の間の間隔の関数として決定された測定信号の振幅値の対応する補正をもたらす。
【0065】
送信機および受信機の相互配向は、主放射方向において、特に同軸に行われ、シート平面に対して事実上任意の傾斜角度を有することが可能である。単一段または多段の段ボール紙を検出するときには、これが適切に、段ボール紙の段のもっとも広い表面に対して概略で直交する。
【0066】
方法の観点から最適検出に関して言えば、送信機と評価デバイス、特にマイクロプロセッサとの間において出力に最大振幅が獲得されるように、しかも監視される平面物体の材料仕様、さらには動作状態も考慮に入れてフィードバックを提供することも可能である。また、最適送信周波数に調整することも可能である。この方法は、また、センサ・エレメントの経時効果の補償も可能にし、本発明デバイスの製品テストは、産業規模の製品に関連する完全に有利な開発において完全に自動化することができる。
【0067】
ラベル、スプライス、および折点ならびに切り取りスレッドに関して向上した検出の信頼性を達成するために、送信機と受信機の間においてこれらの物体を移動させ、その結果、受信される特定の物体測定信号と独立に、ターゲット特性のための対応する切り替え閾値を自動的に、あるいは外部トリガされる態様で決定することができる。
【0068】
方法およびデバイスの観点から、第2のチャンネルによってラベル検出が適切に行われるため、これが、評価デバイスの第1のチャンネルを用いて具体化される一重または多重シートのためのティーチイン不要の検出に影響することはない。
【0069】
有利な別の開発においては、評価デバイスと送信機の間に、到来測定信号の振幅の最大化を使用するフィードバックが提供される。好ましくは、最適送信周波数および/または振幅を得るために、送信機と受信機の間に自己または自動平衡が存在する。この自動平衡は、送信周波数と同期された時間において、固定された定義済みの休止時間において、あるいは外部的にセンサ・デバイス上に提供される独立の入力によって行うことができる。
【0070】
この方法およびデバイスを使用することができるプラントのための最適プロセス・コントロールを得るために、アナログ測定信号を適切にディジタル化するための少なくとも1つのA/Dコンバータまたは閾値・ジェネレータが提供され、その結果、その先の値の処理をディジタル的に行うことが可能になる。特に、いくつかの信号増幅デバイスの異なる信号を処理し、選択するとき、対応するチャンネルならびに信号のコントロールおよび選択が、時間多重デバイスを使用して好ましく実行される。
【0071】
細長い物体および基材の上に積層された材料の、より詳細には超音波または光学センサを使ったより良好な検出のために、送信機と検出されることになる細長い物体の間に、空間分解能を向上させ、かつ物体の存在の連続検出のための少なくとも1つのピンホール・ダイアフラムおよび/またはスロット・ダイアフラムを備えると有利である。
【0072】
特に、基材または支持材に接着貼付された材料スレッド、たとえばたばこのパッケージング・フォイルの切り取りスレッドの検出を向上させるために、ダイアフラム、特にスリット・ダイアフラムは、スレッドの走る方向になる。このことは、通常、細長い物体の走る方向にダイアフラムが位置決めされることを伴う。
【0073】
スケール状の重合されたシートを監視するときには、スリットまたはピンホール・ダイアフラムが、そのシートの移動方向に対して90°に向けられる。
【0074】
ダイアフラムを使用する場合、送信機、受信機、およびダイアフラムの間において案内される細長い物体、たとえば基材の上に積層されたスレッドが、ダイアフラムの上の可能な限り近くを浮遊するか、それと滑り接触するように具体化される。送信機の配置、特に超音波センサの場合は、検出されることになるシートの下側にすると最大透過エネルギが結合しつくされ、またセンサ・ヘッドの自己クリーニング効果も利用できることから、それが適切になる。しかしながら、信号強度の損失が許容可能であれば、受信機の配置と逆にすることも可能である。
【0075】
以下、基本的な測定原理を参照し、図式的表現およびグラフによって本発明を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0076】
図1は、本発明に従った方法およびデバイスを、ブロック図の構造、および検出されることになる材料スペクトルのグラム重/単位面積当たりの重量g/mの範囲にわたる特性という意味から特定ポイントにおいて達成できる電圧曲線を用いて図式的に示している。
【0077】
以下の説明は、超音波センサ・デバイスを基礎としているが、原則的に光学、容量性、または誘導性センサ・デバイスを使用することも可能である。
【0078】
対応するセンサ・デバイス10は、送信機Tおよびそれと対向する受信機Rを有し、それらの間において、たとえばシート形式の平面物体が送られ、非接触態様で検出される。図1は、例示態様で二重シート2の形式の多重シートを示している。
【0079】
この例の場合、測定信号Uの振幅評価が、一重シート、欠落シート、すなわちシートなし、あるいは二重/多重シートの検出について前提となっていることから、可能電圧曲線Uが、図1aに、測定特性MKについてグラム重/単位面積当たりの重量g/mの関数として示されている。
【0080】
一重、二重、または欠落シートの有無について明確かつ信頼できる決定を得るために、本発明は、空気閾値または二重シート・閾値等の閾値値を考慮しつつ、前記閾値値との明確な交差もしくは前記閾値に関する最大電圧間隔を得ることを目的とする。
【0081】
本発明の根本的な発見は、従来技術の方法およびデバイスにおいては、多重シートの検出および前提となっており、かつオプションとしてさらにフィルタリングを伴うその後に続く概略で線形の増幅および評価を伴う場合に、グラム重または単位面積当たりの重量の関数として実質的に非線形性の強い、特に指数関数、多重指数関数、または双曲線関数等の増幅された測定信号について特性が得られ、広い材料スペクトルの所望の使用エリアにわたり、信頼できない、誤りを生じやすい検出が多々存在するという事実を基礎としており、それがここで単純な原理を使用して変えられている。
【0082】
本発明の原理によれば、補正特性が考慮されて、これがたとえば受信機に続く評価回路に印加され、またこの目的のため、特に続く増幅器デバイスが適切であることから所望のグラム重範囲にわたって、一重、欠落、または多重の、特に二重シートが存在するか否かについての決定とともに信頼できる検出のための容易に評価できるターゲット特性が存在するようになる。
【0083】
その種の補正特性KKを図式的に図1bに示す。この補正特性は、図1bには原理的に入力電圧Uに対する出力電圧Uの依存関係だけが示されているが、それと、同様に測定信号Uのパスだけを図式的に示した図1aに従った測定特性MKを比較すると、このグラム重範囲にわたり、比較的高い電圧値Uはまったく、もしくはほとんどわずかな増幅しか受けないが、より小さい、たとえば比較的高い単位面積当たりの重量(g/m)を伴う電圧値は、はるかに高い、おそらくは指数関数的増幅を受けることを示す。
【0084】
結果として得られるターゲット特性ZKは、グラム重(g/m)の関数として電圧Uを伴い、それもまた図式的にのみ図1cに示されている。所望のZKを、測定信号Uの点状イメージング(暗黙のKK)から所望の出力信号Uに変換することも可能であり、その結果として所望のターゲット特性ZKを得ることができる。この目的のため、可調増幅または利得を伴う増幅器を有する必要があり、その場合にはμPから補正特性を獲得する。KKを用いた所望の出力信号Uに対する測定信号Uのイメージングは、値が離散する態様、すなわち点状の態様に代えて値が連続する態様で行うことができる。
【0085】
例示の態様においては、図1cに示されているターゲット特性が、ここに示されている連続線の形式を有し、それが3つの領域を有する。1番目および3番目に比較的急に落ちている領域があり、中央に、比較的わずかに横座標が傾斜した領域があり、それが大きなグラム重範囲を有する。1番目および3番目の領域が、信頼性のある検出の表示またはデバイスの明確な切り替え動作を得ることに関してより最適なパスを有し得ることから、破線表現を用いて、改善されたターゲット特性の形式で最初のターゲット特性ZK1の端点を通り直線的に下がるターゲット特性ZK2が示されている。
【0086】
図1にブロック図形式で示されている一重、欠落、または多重シートを検出するためのデバイス1に関連して、受信機Rにおいて得られる測定信号Uが、増幅器デバイス5およびその下流のマイクロプロセッサ6を伴う簡略化された態様で示されている評価デバイス4に供給される。
【0087】
補正特性KKは、増幅器デバイス5に与えられ、または印加され、その結果、マイクロプロセッサ6内におけるその先の評価を目的としたターゲット特性ZK1/ZK2がその出力に得られる。ストア済みまたは動的に計算される閾値値等のデータを考慮に入れつつ、マイクロプロセッサ6は、一重、欠落、または多重シート、特に二重シートに関する対応の検出信号を生成することができる。
【0088】
図2および関連する図2a、2b、2c、2dは、ティーチイン・ステップの実行を必要とすることなく、ラベルおよび類似の材料を検出するための方法およびデバイスを図式的に例示している。参照番号は、図1のものに対応する。
【0089】
このブロック図に類似した構造は、たとえば超音波を照射するための送信機T、および関連する受信機Rを、センサ・デバイス10として示している。ラベル7が送信機Tと受信機Rの間に通される。このデバイスの機能は、一方においてはラベルが存在するか否かを検出することであり、他方においてはこのセンサ・デバイスを通って案内されるラベルの数を確立することもできる。
【0090】
ラベルが存在するときに受信機R内において得られる測定信号U/Uは、たとえば図式的に示した特性パスを有することが可能であり、グラム重にわたり、概略で線形、非線形、指数関数的、あるいは類似の下降する過程を伴う。
【0091】
続く評価デバイスは、たとえば増幅器デバイス5およびその下流となる態様でマイクロプロセッサ6を有することができるが、増幅器5内において、図2bに示されているとおり、たとえば線形の上昇(I)または指数関数的な上昇(II)とすることのできる補正特性を受け取る。たとえば図2bに従った補正特性を考慮しつつ、増幅器5の出力においては、図2c内に曲線IまたはIIによって例示されているとおり、グラム重範囲にわたるターゲット特性が得られる。
【0092】
ラベル検出のためのターゲット特性の理想的なパスを図2のグラフ内に示す。
【0093】
このターゲット特性ZKは、低い方からより高いグラム重に向かって負に下降するラインのパスを有し、最適態様において一定の勾配があり、ラベル検出目的のために提供されるグラム重または単位面積当たりの重量の範囲全体にわたって、グラム重の差が小さい場合に、出力電圧Uについて電圧の差が最大になる。
【0094】
以下に説明するとおり、補正特性KKは、個別の異なる特性の組み合わせとすることもできる。また、たとえば対数または多重対数特性といった別の補正特性を、測定信号Uの特性パスおよび増幅特性と独立に使用することも可能である。ねらいは、図2に示されるような理想的な特性ZKを得ることである。
【0095】
図2a、2b、2cの曲線は、2つの異なる特性の例を示しており、最初の図2aの測定信号Uの場合であれば、第1の特性Iおよび断続線または破線の特性IIの特性パスMKを伴う。これらの測定信号MK IおよびMK IIについての異なる特性は、図2b内に図式的な例示形式で示された補正特性KKを介して、評価の最後に、図2cに対応するターゲット特性ZKのための特性パスを得ることが可能となるように変換することができる。
【0096】
さらに詳細に示す目的で、図2dに、増幅器に印加される補正特性KKを考慮に入れたときに達成されるとおりのグラム重範囲にわたる増幅器デバイスの出力電圧Uを、ラベルに関する測定値特性MKの一例のパスおよびターゲット特性ZKとともに図式的に示す。この表現は、ラベル/スプライスの検出のために例示の態様で適用できる。所望のターゲット特性ZKを得るために、測定値特性MKが適切な補正特性KKによって変換される。これは、矢印によって例示されているとおり、測定値特性MKの各点が連続的に、あるいはディジタル・システムを用いて値が離散する態様で、ターゲット特性ZK上の対応する値に変換されることを伴う。
【0097】
たとえばグラム重が1〜8g/mといった非常に薄い材料の場合には、入力領域において増幅電圧が飽和レンジに入ることが非常に容易にあり得る。しかしながら、ラベル用にフォイルを使用する場合には、フォイルが非常に急速な減衰をもたらすことから、増幅器のノイズ限界レンジに急速に到達し得る。グラフにおいては、グラム重100〜300g/mの間にこれを見ることができる。
【0098】
特にその種の測定値特性MKの場合においては、非常に薄く、減衰性の強い材料に伴う測定信号の飽和の回避が可能になり、最終的にラベルの存否の完全な検出が保証されるように、この特性補正方法を特に有利に使用することが可能である。
【0099】
図2dには、ラベル検出と比較するための例示の態様において、好ましくは紙材料の一重シートまたは二重シートの検出のための測定値特性MKDBの可能な過程も示されており、それがより上のグラム重範囲において、二重シートの閾値DBSに概略で漸進的に近づく。
【0100】
図3aのグラフは、一重および多重シート、特に二重シートのための異なって設計された信号増幅器の場合の、単位面積当たりの重量/グラム重(g/m)の関数として信号増幅器の標準化された出力電圧信号U/p.u.の依存関係を図式的に示している。図3aのラインIは、概略で線形の信号増幅器5を使用するときのグラム重の関数として、一重シートの出力電圧におけるほぼ理想的なパスを表しており、概略で指数関数的な電圧ラインの下降が存在する。この電圧特性Iには、まだ補正特性KKが考慮されていない。
【0101】
対応する信号増幅器に固有の、あるいは印加される非線形の、特に対数および/または二重対数の補正特性KKを使用し、一重シート用に求めているターゲット特性IIが、非常に広いグラム重範囲にわたって、すなわちほとんどの多様な材料にわたって、この概略で指数関数的に下降する電圧特性Iから得られる。このターゲット特性IIは、したがって、対数信号増幅器を使用する一重シートの場合の出力信号のための特性を表しており、ターゲット特性IIは、概略で線形の下降を有する。
【0102】
切り替え閾値として図3aは、一方において空気の閾値を、他方において二重シートの閾値をプロットしている。図3aに従ったターゲット特性IIと空気の閾値または二重シートの閾値の交差は、明確に定義された、比較的小さい材料範囲の周りに適切な急勾配を示している。
【0103】
二重シートの閾値の近傍において曲線Iの概略で漸近する過程が、本発明が提供する、ターゲット特性IIに対する補正特性KKを用いた曲線Iの変換を通じて得られ、その結果、より重いグラム重または単位面積当たりの重量に関する二重シートの閾値と比較すると、一重シートのための電圧値の間隔がより大きく存在する。
【0104】
この例は、本発明によれば、広いグラム重または単位面積当たりの重量の範囲にわたり、ティーチイン・プロセスを伴うことなく『欠落シート』もしくは『空気』として、あるいは『多重または二重シート』として検出を達成することが容易に可能であるという事実を例示している。
【0105】
全グラム重範囲にわたる一重シートの測定信号Uから一定出力信号Uへの、理想的な場合には2つの閾値の間、すなわち欠落シートまたは空気のための上側閾値と多重または二重シートのための下側閾値の間の中間の電圧値を伴う信号変換は最適解となり、言い換えると理想的な一重シートのターゲット特性ZKに対応する。この理想的なターゲット特性を、図3bにIとしてマークした。
【0106】
図3aには、概略で線形の信号増幅器を使用するときの多重シート信号、特に二重シート信号を表す曲線Iaも示されており、この曲線Iaは、概略で二重指数関数的な、多重シート特性の下降を有する。曲線Iaは、概略で単一指数関数的な多重シート特性IIaの下降を得るように対数補正ラインを用いて多重シート信号、特に二重シート信号を表している。
【0107】
図3bは、一重シートのいくつかのターゲット特性を、異なる信号増幅器を使用し、グラム重/単位面積当たりの重量(g/m)の関数として信号増幅器の標準化された出力電圧U/p.u.の依存度の表現を用いて示している。
【0108】
異なる限界および閾値値がプロットされている。したがって、トップの水平の破線は、使用される信号増幅器について例示する態様で飽和限界または最大供給電圧を示す。例示の態様で、約0.7U/p.u.に空気または欠落シートのための閾値値が示されている。約0.125のUの値には、二重シートの閾値が、その下方には電気信号増幅器のノイズに関する閾値がプロットされている。
【0109】
図3bの水平ラインIは、一重シートのための理想的なターゲット特性を示しており、薄い材料について飽和を持たず、ノイズ/二重シートの閾値からは有意な間隔を有する。この理想的なターゲット特性は、異なるグラム重/単位面積当たりの重量を使用するとき、信号増幅の出力電圧Uが一定の信号を理想的に与えることを意味する。プロットされている閾値と比較したとき、一重シートのためのこの理想的なターゲット特性の場合に高い信号対ノイズ比が存在することから、信頼性のある切り替え、および一重、欠落、または二重シートの検出を仮定することが可能になる。
【0110】
曲線IIは、2つのブランチIIaおよびIIbを伴う非線形ターゲット特性を示しており、屈曲または反転ポイントに起因して比較的実現が困難であるが、一重シートのための理想的なターゲット特性Iに到達する特性と考えることができる。
【0111】
IIaおよびIIbの比較的平坦または浅い部分的な領域は、領域IIaがより軽量のグラム重についてほぼ線形の信号増幅を介して適切に具体化される場合には具体化できる。より重いグラム重のための領域IIbは、たとえば二重対数信号増幅によって具体化可能であり、下に向かって下降している膝または屈曲は、非常に高いグラム重を有する紙の減衰特性に起因して具体化が技術的に難しすぎることになろう。
【0112】
曲線IIIは、もっとも単純な態様で曲線Iの場合と同様に理想的なパスに近づく2点直線接続による曲線IIの端点を伴うターゲット特性である。たとえばこれは、少なくとも単一対数信号増幅器の使用を通じて達成され、広いグラム重の範囲にわたり、かつ対応する補正特性を考慮した一重シートのための測定値の線形化を示す。
【0113】
曲線IIIは、空気または二重シートのための閾値値について明確なパスを有し、その結果、それらの閾値値に関して明確な切り替えポイントおよび検出基準が存在する。このように曲線I、II、およびIIIに従ったターゲット特性は、従来技術より広い材料スペクトルにわたって明確な検出を可能にする。
【0114】
曲線IVは、一重シートには適さないターゲット特性を示している。一方においては上側領域内に飽和限界に対する曲線IVの漸近パスが、他方においては下側領域内にノイズ・閾値に対する漸近パスが存在する。この種の漸近パスは、また、空気/二重シートの切り替え閾値に関して回避されるべきであり、それは前記閾値に関して限定された信号差の結果として状態、すなわち欠落シートまたは二重シートの明確な区別が問題の多いものとなることによる。
【0115】
この例の曲線IVの中央の領域内における急激な下降は、欠落または二重シートの間の明確な区別を伴うわずかなグラム重の範囲だけをカバーしている。本発明によれば、ターゲット特性が一重、欠落、または二重シートのための明確な検出を、非常に広い材料スペクトルにわたって可能にすることから、曲線IVに従ったパスは回避されるべきものとなる。
【0116】
図1、2、3a、および3bに例示されている本発明の原理は、したがって、到来測定信号の評価において、補正特性が供給される信号増幅が使用されること、および出力電圧U/p.u.の特性を適切に、平面物体のグラム・サイズの関数として大きなグラム・サイズ範囲にわたってシミュレーションし、一重シート検出のための理想的な特性と逆、もしくはほぼ逆になるか、あるいはそれに近づくことを示す。このようにして、線形もしくはほぼ線形の依存関係が、受信機から受け取られる測定信号Uと、信号増幅器出力における信号電圧Uの間において得られる。
【0117】
図4aは、直交座標系において、横軸を材料スペクトルg/m、縦軸をパーセンテージ信号出力電圧Uとして、一重/二重シートを検出するための測定値特性MKDBの一例のパスを示している。
【0118】
一重、欠落、または二重シートを検出するための理想的なターゲット特性ZKは、勾配0(HDB=0)を伴う定数である。必要な補正特性KKDBもまたこの例について示されており、一重シートの検出について理想的なターゲット特性ZKを得るために、最初に矢印Pの方向に測定値特性MKのポイントの下向きの変換があり、その後、より大きなグラム・サイズについて上向きの変換があることを明確にしている。
【0119】
図4bに従った例は、ラベルのための特性の対応するパスを示している。測定値特性MKが、連続ラインを用いて例示の態様で示されている。理想的なターゲット特性ZKは、負の勾配または高い振れを伴う直線である。
【0120】
変換に必要となる補正特性KKが、破線形式で示されており、この場合には測定値特性MKとターゲット特性ZKの間の交点において不連続点を有する。
【0121】
図4cは、一重/二重シートの検出のための特性のパスを、理想的なターゲット特性ではなく実際のターゲット特性ZKDBrが獲得される場合について図式的に示している。実際のターゲット特性ZKDBrは、したがって0を超える振れHDBrを有する。プロットされた測定値特性MKDBは、この場合においては、たとえば上側の連続するラインとして補正特性KKDBを印加することによってターゲット特性ZKDBrに変換することができる。この変換が、矢印Pによって例示されている。
【0122】
図4dは、所望のターゲット特性ZKDBへの一重/二重シートの検出のための測定値特性MKDBの変換を図式的に示している。横軸は、材料スペクトルg/mを表し、実際の測定範囲はMDBrである。測定値の信号出力電圧Uが、縦軸にパーセンテージ形式で示されており、減衰定数dBに概略で対応する。仮想端点E1およびE2が、測定値特性MKDBとターゲット特性ZKDBの仮想交点として示されている。
【0123】
既知の測定値特性MKDBの場合には二重シートの検出の場合に備えて、結局、線形のターゲット特性ZKDBを獲得し、端点E1とE2の間に破線で示されているとおり補正特性KKDBを有する必要がある。したがって概念的には測定値特性MKDBの変換が、実際のターゲット特性ZKDBに対する矢印の方向に生じる。これは、座標変換後の軸ZKDB上における測定値特性MKDBのミラーリングによって達成される。直交座標系から新しい座標系x’、y’へのこの座標変換を、簡略化した形式で図4fに示した。
【0124】
図4eは、ラベルの場合の測定値特性MKの、必要な補正特性KKを用いた望ましい理想的なターゲット特性ZKへの変換を略図的に示している。
【0125】
既知の測定値特性MKの場合には、座標変換(図4f参照)に続いてターゲット特性ZKの軸上におけるMKのミラーリングによって、補正特性KKを得ることができる。図4fに示されている座標変換は、簡略化した態様で角度αによる変位を線形座標系x、yについて例示しており、x、yは、たとえば直交線形座標系の軸である。
【0126】
座標変換を通じて新しい座標基準系が、ターゲット特性ZKDBまたはZKの仮想基準軸によって提供される。直交座標系が保たれるが、座標変換に次式が適用される:
x’=‐x×cosα+y×sinα;
y’=‐x×cosα+y×sinα。
【0127】
必要な補正特性KKを得るために、対応するターゲット特性ZKDBまたはZK上におけるミラーリングによって、所望のターゲット特性ZKDBまたはZKを通じた再整列に関連した座標変換に続いてのみこれが得られる。
【0128】
図4gおよび4hは、一重/二重シート(図4g)およびラベル(図4h)の検出について理想と実際のターゲット特性の差を図式的に示している。
【0129】
図4gは、一重シートについて理想的なターゲット特性ZKを示しており、理想的には線形であり、かつ勾配を伴わない、すなわち一定である。材料スペクトルMに及ぶ理想的な全範囲にわたって振れH=0が存在することになる。一重シートの検出の場合には、この種の理想的なターゲット特性ZKを用いると、上側の空気閾値からの最大間隔、および下に横たわる二重シートの閾値からの最大間隔が得られる。
【0130】
図中の矢印は、理想的なターゲット特性ZKから実際のターゲット特性、たとえばZK、またはZKまでの遷移を示す。
【0131】
ここでわかるとおり、実際のターゲット特性がフラットなほど、検出可能な材料スペクトルMまたはMが広くなる。
【0132】
図4hは、ラベル検出のためのターゲット特性ZKの同等のグラフである。理想的なラベル検出のターゲット特性ZKは、材料スペクトルの比較的広い、理想的な材料スペクトルMとして指定される範囲にわたって最大の振れHを有する。
【0133】
しかしながらラベル検出の場合の実際のターゲット特性ZKは、理想的なターゲット特性ZKから矢印の方向に逸れる。相応じてより実際的なターゲット特性ZKは、より小さい振れHを有し、材料スペクトルMも小さい。
【0134】
したがって、実際のターゲット特性がより急であり、理想的なターゲット特性ZKに近づくほど、与えられた材料スペクトルのためにより多くの振れが利用可能になる。
【0135】
図4iおよび4jは、測定値特性ならびに補正特性およびそれらから導かれたターゲット特性を例として示している。
【0136】
図4iは、特定の材料スペクトルについて一重/二重シートの検出のために使用することのできる測定値特性MKを示している。補正特性KKは、次の関数を有する。
y=‐ln(1/x)+3
【0137】
補正特性は、e関数および逆関数x=ln(1/y)から導かれる。したがって、図示されているターゲット特性ZKおよびZKは、測定値特性MKおよび補正特性KKから、本質的に差を通じて導くことができる。
【0138】
図4jの例は、一重/二重シートの検出のための特性を図式的に示している。この例においては、測定値特性MKが概略で重み付き双曲線関数から導かれる。補正特性KKは、対数関数から導かれた補正特性である。この例において、また補正特性KKを考慮に入れると、測定値特性MKをターゲット特性ZKに変換することが可能であり、概略でそれは、一重/二重シートの検出のための理想的なターゲット特性に対応する。
【0139】
図5a、5b、および5cを基礎として、以下、本発明の方法ならびに対応するデバイスの特定の根本原理について超音波センサ・デバイスの例を使用して説明し、また明確な検出のために欠くことのできない物理的な差について二重シート、スプライスのある二重シート、およびラベルの例を使用して説明する。これらの根本的な考察は、少なくとも部分的にこのほかの、たとえば光学、誘導性、または容量性センサ・デバイスにも応用できる。
【0140】
図5aは、2つの一重シートのオーバーラップを図式的に示しており、したがってこのオーバーラップ領域は二重シート11と言うことができる。この二重シート11は、2つの紙シートからなり、これらの2つの一重シートの間のギャップは、それらの材料と異なる媒体である。非接触検出が行われるとき、パラメータZを伴う空気が二重シートの両側に存在すること、および一重シートがオーバーラップする領域内の中間媒体もまたパラメータZを伴う空気であり、それが前記二重シート内に、それらの材料の表面の粗さの結果もたらされる空気のクッションとして存在すると仮定することができる。
【0141】
たとえば超音波測定方法の作用方向は、この例の場合、二重シート領域に対して垂直であり、その結果、この種の『真の二重シート』の場合には、透過した超音波信号が少なくとも3つの境界にわたる多重屈折の結果として非常に小さくなり、言い換えると3つの層にわたる伝達係数が理想的にはゼロに向かう傾向を有する。
【0142】
したがって、より一般的に考えると、二重/多重シートを、シートの積層または箱のレイヤリングを有し、かつレイヤリングまたは積層の間のギャップの1つの中に種々のシート材料と異なる少なくとも1つの媒体、特に空気が存在し、それが超音波測定方法の場合には、シート材料と比較すると明確に異なる音響抵抗を有し、結果として信号の反射を導く材料構造として考えることができる。2もしくはそれを超える数のシートを挿入すると、信号の屈折および反射によって信号減衰が非常に大きくなり、放射される信号が過度に強く減衰される。ほかの測定方法においては、このことを不透明度および表面特性の色ならびに厚さ、別の誘電性、別の電磁伝導度、あるいは別の磁気的減衰に適用できる。
【0143】
その種の二重シートは、非接着性の、たとえばシートの機械的なセレーションまたはエッジングを使用するシートの間の接続の場合も、対応する中間媒体が空気となることからカバーする。この考察は、3もしくはそれを超える数の個別のシート材料の層が重合される多重シートにも適応できる。
【0144】
図5bは、スプライス13を伴う二重シート12を図式的に示している。使用されている測定方法の作用方向は、この場合においても超音波が仮定されているが、矢印によって示されている。
【0145】
この接続におけるスプライスは、シート、特に紙シート、プラスティック、フォイル、フィルム、および布(フリース)の突き合わせ、多少のオーバーラップまたは類似の接続と考えられる。接続は、主に表面全体もしくは部分を接着する媒体によって、特に接着帯または接着剤を片方もしくは両側に使用して行われる。
【0146】
したがって超音波方法の場合には物理的に、スプライスが、上側シートZと下側シートZの間のギャップを満たし、緊密に接合する接着材料層Z、および一重シートの上および下に存在すると仮定されている空気Zを通る『音響短絡回路』を表す。このように、超音波検出プロセスにおいては、基本的にスプライスを、高いグラム重を伴う一重シートとして検出することができる。
【0147】
図5cは、2つのラベル15、17の実施態様を図式的に示している。本発明の範囲内において、ラベルという表現は、基材または支持材に接着貼付される1ないしは複数の材料の層を意味すると理解される。ラミネート材料は、たとえば外側に対する音の放射に関して、複合材料片の態様で振る舞い、その結果、所定の物理量の有意な減衰が部分的にまったく存在せず、それに代えて比較的制限されるが、それでも容易に評価可能な減衰だけが存在する。この考察においては、特にラベルの場合には完全な材料を仮定できることから、基材もしくは塗布される材料内の潜在的な不均質性が考慮されていない。
【0148】
図5cに従った例においては、ラベル15が、緊密な接着接合によって基材にあてがわれるパラメータZを伴う上側材料を有する。ラベルの両側にはパラメータZを伴う空気が存在する。この緊密な材料の間の接着接合の結果として、超音波検出プロセスの場合には音響短絡回路が存在し、その結果、図5bに従ったスプライスとの類似性が存在する。
【0149】
同一のことが図5cのラベル17についても当てはまり、これは単にトップにあてがわれる第2の材料層がラベル15と異なるだけである。これにおいても材料の間の音響短絡回路を仮定することが可能である。
【0150】
これらの二重シート、スプライス、ラベル等の検出に関する本発明の範囲内における基本的な考察は、結果として本発明の方法またはデバイスにより、種々にスタックされた一重シートまたは多重スタックされた材料の検出、およびそれらの区別を可能にする。その結果として、平面材料にあてがわれ、かつそれらの間に物体のギャップを有するラベルの検出またはカウントが可能になる。
【0151】
図6は、欠落、一重、および多重シートを検出するためのデバイスをブロック図形式で示しており、補正特性が、個別の特性の組み合わせとして生成されている。
【0152】
検出されることになる平面材料またはシートは、送信機Tと受信機Rの間に通される。増幅から結果としてもたらされる補正特性は、この例の場合、増幅器デバイス21内の第1の補正特性、および並列に接続された増幅器デバイス22内の少なくとも1つの第2の補正特性を用いて具体化される。その結果として、さらにマイクロプロセッサ6によって処理されることになる容易に評価可能なターゲット特性23を獲得するために、受信機Rの出力に現れるグラム・サイズにわたる測定信号またはその特性パスが、結合された補正特性を受ける。
【0153】
補正特性の組み合わせに関連して、これを信号増幅器内、またはいくつかの直列または並列接続された個別の信号増幅器内において、全体的な利得をもたらすために具体化することができる。したがって補正特性の具体化は、本発明の基本概念が、ティーチイン・プロセスの組み込みを必要とすることなく一重、欠落、または多重シートを、広いグラム・サイズ範囲にわたって検出することであるため、もっとも多様な方法で行うことができる。
【0154】
図7は、本発明を具体化するための修正されたデバイスをブロック図形式で示している。受信機Rの測定信号は、それに続いて増幅器デバイス24を通り、その信号出力がマイクロプロセッサ6に導かれる。この例においては、パスAのフィードバックによって、マイクロプロセッサ6の、記号化されたポテンショメータ25を介したあらかじめ決定済みの補正特性の設定が可能になる。
【0155】
代替回路においては、対応する補正特性がマイクロプロセッサ6によって計算され、獲得された、またはストアされたデータがパスBを介してフィードバックされ、増幅器デバイス24に印加される。
【0156】
また、補正特性を経験的に、あるいは代表的な検出されるべき材料スペクトルの測定を介して決定し、それを、マイクロプロセッサ6を含めた評価ユニットに入力することも可能である。決定された補正特性Cは、パスBを介して、値が離散的な、あるいは値が連続する態様で増幅器デバイス24に印加するか、補正特性Cを基礎としてマイクロプロセッサ6内において増幅後の出力信号の評価を直接行うことも可能である。
【0157】
図8は、測定信号特性の経験的な決定を図式的に示している。この目的のため、複数の市販材料が送信機Tと受信機Rの間に通され、それによって対応する測定信号特性が決定される。通常、測定範囲は、検出されることになるもっとも薄いシート材料Aおよびもっとも厚いシート材料Bを導入することによって固定される。このように決定された測定信号特性は、その後、前記測定信号特性に関連して実質的な最適補正特性を決定し、必要なターゲット特性を達成するために、別の処理システム、たとえばマイクロプロセッサに供給することができる。
【0158】
図9は、ティーチイン・ステップを実行することなく多重シートAの非接触検出、および材料層B、たとえば基材に接着貼付されたラベルの検出を行うための本発明のデバイス40を図式的に示している。
【0159】
この接続の基本原理は、多重シートのための測定信号評価を、対応する補正特性を伴う独立したチャンネルAに供給し、それと並行してラベルBのための測定信号評価を、適応済みの補正特性を伴う独立したチャンネルBに供給することである。
【0160】
受信機Rの出力において得られる測定信号は、したがって、対応するチャンネルAまたはBに、マイクロプロセッサ6によってコントロールされるマルチプレクサ34を介して切り替えられる。チャンネルA内の信号増幅は、多重シート検出のための最適設計を伴う別々の補正特性を受ける。チャンネルB内の信号増幅は、補正特性またはラベル測定信号を受ける。続くマイクロプロセッサによりコントロールされるマルチプレクサ35によって、両方のチャンネルA、Bが、その後の多重シートまたはラベルの評価ならびに検出のために下流のマイクロプロセッサ6に供給される。
【0161】
デバイス40は、超音波を使用する検出に適している。本質的な利点は、各場合に本質的に異なる測定タスク、すなわちこの場合の多重シートおよびラベルのようにもっとも多様な材料タイプのためにもっとも適切な補正特性を評価目的のために組み込むことができるという計画された可能性である。
【0162】
図10は、標準化された出力電圧Uをパーセンテージで、グラム重の関数として示したグラフである。対数増幅の場合の一重シートのターゲット特性42が、グラム重の範囲にわたってプロットされている。上側領域内には、連続ライン形式で空気の閾値LSが、下側領域内には破線形式で二重シートの閾値DBSもプロットされている。
【0163】
二重シートの閾値の動的な提供が可能であること、およびこれがグラム重の範囲の部分にわたって一定して生じ得ることは重要である。それをラインB1、B2、およびB3によって例示する。二重シートの閾値の動的な設定は、線形に、あるいはたとえばP1、P2、P3、およびP4の間に示されているようにランダムな階数の多項式ラインとして生じることができる。
【0164】
この動的な二重シートの閾値の設定を用いると、測定可能なグラム重または単位面積当たりの重量の範囲をさらに拡張することが可能になり、その結果、検出可能な材料スペクトルをさらに増加することができる。
【0165】
図11は、実質的に図10と類似のグラフに関係し、一重シートのためのターゲット特性42のパスが全体のグラム重の範囲とおおむね一致している。多重シートのための動的な閾値MBSおよびポイントP1a、P2a、およびP3aの間のそのパスがプロットされている。曲線44は一重シートについてのばたつきの範囲の上側の値を、曲線45は一重シートについてばたつきの範囲の下側の値をマークしている。
【0166】
図12a、12bは、単一段の段ボール51および2段の段ボール60の検出のための構成をはじめ、流れ方向Lを、2つの、より詳細には超音波センサ61、62を考慮に入れて図式的に示している。
【0167】
図12aに従った段ボール51は、単一段形式であり、下側のベース層52もしくは上側のトップ層53との接着ポイントに接着領域54を有し、ボトムとトップの層をリンクするウェブが波形表面55にわたって広がっている。これらのウェブ55は、超音波を使用するとき、ボードの段と、対応するたとえば水平方向のボトムまたはトップの層の間において『音響的短絡回路』を構成する。
【0168】
図12aに使用されているセンサは、送信機Tおよび受信機Rを有し、その主軸が互いに対して同軸に向けられている。送信機Tおよび受信機Rの向きは、好ましくは段の最大表面55に対して概略で垂直に、または単一段の段ボールの垂線に対して角度βをなす。角度βは、段ボールの垂線と段の主表面の表面方向の間の角度である。
【0169】
ボトム層52とトップ層53の間において必要な音響短絡回路AKを有する、単一段の段ボール上への結合ノイズについて、超音波センサの場合の最適角度βは、勾配t/2hによって決定される。tは段の2つのピークの間の間隔であり、hはピークの高さまたはボトムとトップの層の間の間隔である。
【0170】
最適センサ構成を用いるのであれば、β=βを伴う向きを達成することがねらいとなり、この例においては前記角度が45°になる。しかしながら角度βとβの一致は、欠落、一重、または多重の段ボールの層を検出する上で必須ではない。
【0171】
図12bは、下側の第1の段58および上側の第2の段59を伴う2層の段ボール60を示している。超音波センサT、Rの構成は、図12aのそれに対応する。
【0172】
この場合においても個別の層の間に音響短絡回路AK1およびAK2が存在し、言い換えると個別のトップ層の接続のための層へのウェブの接着という意味で材料の接続が、2もしくはそれを超える多段の段ボールを伴う検出に不可欠となる。この方法においては、超音波センサの場合に、高い音エネルギを多段の段ボールに送ることが可能であり、その結果、広げられた段の表面に対して概略で垂直に最大の力が作用する。
【0173】
以上の説明を考慮に入れ、方法およびデバイスの観点から、本発明は、一重、欠落、および多重、特に二重シートの信頼できる検出のための解決策を提供するが、これは、非常に広いグラム重および単位面積当たりの重量の範囲にわたって適用できるだけでなく、柔軟な使用可能性および異なる材料スペクトルにも関係する。
【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】本発明の方法の原理およびブロック図に類似の態様の対応デバイスを示し、同時に紙、フォイル、フィルム、または類似の材料のシートを検出するときの特性の構造を例示した図1a、1b、1cに従った電圧グラフを使用して示した説明図である。
【図2】本発明の方法の原理およびブロック図に類似の態様の対応デバイスを、ラベル、切り取り点、および類似の材料を検出するときの特性の構造を例示した図2a、2b、2c、2dに従った電圧グラフを使用して示した説明図である。
【図3a】例示の態様で図1に示された増幅器の出力電圧の依存関係を、検出されることになる材料のグラム重または単位面積当たりの重量の関数として図式的に示し、同時に理想化されたターゲット特性を組み込んだグラフである。
【図3b】調査されている材料のグラム重または単位面積当たりの重量の関数として増幅器の出力電圧を伴う、対応する閾値値、たとえば空気の閾値および二重シートの閾値とともにいくつかのターゲット特性を示した図3aに類似の図式的なグラフである。
【図4a】直交座標系内において一重/二重シート検出のための既知の測定値特性および理想的なターゲット特性の中でどのようにすれば補正特性が決定できるかについて示した図式表現である。
【図4b】理想的なターゲット特性、既知の測定値特性、および変換に必要な補正特性を伴うラベル検出に関する図式表現である。
【図4c】理想的なターゲット特性が存在しないときの二重シート検出のための特性の図式表現である。
【図4d】図4fに従った変換を使用する仮想軸上のミラーリングを伴う二重シート検出のための特性の図式表現である。
【図4e】図4fを考慮に入れた仮想軸上のミラーリングを伴うラベル検出のための特性の図式表現である。
【図4f】角度αによる直交座標系の変換を新しい座標系の基準軸の表現とともに図式的に示した説明図である。
【図4g】理想的なターゲット特性および実際のターゲット特性を二重シート検出に関して示した図式表現である。
【図4h】理想的なターゲット特性および実際のターゲット特性をラベル検出に関して示した図式表現である。
【図4i】一重/二重シート検出の場合の測定値特性および補正特性の図式表現であり、e関数および逆関数から定義される特性を表す補正特性、およびそれから決定されたターゲット特性を伴う説明図である。
【図4j】一重/二重シート検出のための重み付け双曲線関数から導出された測定値特性および対数関数から導出された補正特性を、それらから決定されたターゲット特性とともに示した図式表現である。
【図5a】超音波による材料の二重シートの検出のための例示の態様で示した測定評価基準の図式表現である。
【図5b】図5aと比較可能な態様で示した、材料の二重シートの間のスプライスおよび超音波を使用する決定の場合に関連する測定評価基準の図式表現である。
【図5c】一部を単層として、一部を多層の材料としてラベルの構造を示した基材または支持材に接着貼付される材料の図式表現である。
【図6】異なる補正特性の組み合わせの例を使用して方法およびデバイスをブロック図に類似の態様で示した説明図である。
【図7】補正特性の設定および回路ブロックに影響を与える補正特性の計算について原理を示した図6に類似の図式表現である。
【図8】広いグラム重または単位面積当たりの重量の範囲にわたる測定値特性の経験的な決定についての図式表現である。
【図9】たとえば多重シートの検出と基材に接着貼付された材料の層またはラベルの検出の組み合わせを伴う方法および対応するデバイスのブロック図表現である。
【図10】グラム重の範囲にわたる標準化された出力電圧Uを一定または動的な二重シート・閾値とともに示した図式的なグラフである。
【図11】上側および下側のばたつき領域とともにプロットしたターゲット特性の図式的なグラフである。
【図12a】単一段の段ボール紙の場合の最適配向を伴うセンサの構成を示した説明図である。
【図12b】2段の段ボール紙の場合の類似したセンサの配向を示した説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙、フォイル、フィルム、プレート等の特にシート形式および類似の平面材料またはパッケージ等の平面物体が、センサ・デバイスの少なくとも1つの送信機および関連受信機のビーム・パス内に配置され、
かつ前記平面物体を透過した放射波、あるいは欠落シートの場合には前記放射波が前記受信機によって測定信号(U)の形式で受信され、
前記測定信号(U)が、その後に続く、対応する検出信号を生成するための評価に供給される前記平面物体の一重、欠落、または多重シートに関する非接触検出のための方法であって、
少なくとも1つの補正特性(KK)が評価のために提供され、
前記補正特性(KK)は、前記平面物体(2)のグラム重または単位面積当たりの重量の関数としての受信機(R)からの測定信号(U)の入力電圧(U,U)の特性を、対応する検出信号を生成するために、紙および類似の材料のための線形、概略で線形の特性または理想的な一重シートの特性に近づく特性が、評価出力の出力電圧(U,U)とグラム重または単位面積当たりの重量の間におけるターゲット特性として獲得されるようなターゲット特性(ZK)に変換すること、
を特徴とする平面物体の非接触検出のための方法。
【請求項2】
前記紙および類似の材料のための補正特性(KK)が、一重シートの検出のための理想的な、もしくは近似されたターゲット特性(ZK)上においてミラーリングされた前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性から導出されること
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記紙および類似の材料のための補正特性が、一重シートの理想的なターゲット特性に近似されたターゲット特性から、検出されることになる材料スペクトルの測定値特性の2つの端点をつなぐラインに関する直交座標変換に続いて導出され、前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性のミラーリングを行うこと
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
約0の勾配を伴う一定のターゲット特性が前記理想的なターゲット特性(ZK)として選択されること
を特徴とする請求項1から3のうちの1つに記載の方法。
【請求項5】
前記補正特性によって、前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性が、広いグラム重または単位面積当たりの重量の範囲にわたって、特に8〜4000g/mにわたってターゲット特性に変換されること
を特徴とする請求項1から4のうちの1つに記載の方法。
【請求項6】
たとえばラベル、スプライス、折点または切り取り点等の特にシート形式で、基材または支持材に接着貼付されたマルチラミネート材料および類似の平面材料等の平面物体が、センサ・デバイスの送信機と関連受信機の間のビーム・パス内に配置され、
前記平面物体を透過した放射波、あるいは存在しない場合には前記放射波が前記受信機によって測定信号(U)の形式で受信され、前記測定信号(U)が、その後に続く、対応する検出信号を生成するための評価に供給される前記平面物体の存否に関する非接触検出のための方法であって、
少なくとも1つの補正特性(KK)が評価のために提供され、
前記補正特性(KK)は、前記平面物体(2)のグラム重または単位面積当たりの重量の関数としての受信機(R)からの前記測定信号(U)の入力電圧(U,U)の特性を、対応する検出信号を生成するために、有限勾配を伴う線形もしくはほぼ線形の特性、特に、最大勾配を伴う、検出されることになるグラム重の範囲内において提供される特性が、評価の出力における出力電圧(U,U)とグラム重または単位面積当たりの重量の間において、理想的なターゲット特性(ZK)として、あるいは前記理想的なターゲット特性に近似されたターゲット特性として獲得されるようなターゲット特性(ZK)に変換すること、
を特徴とする平面物体の非接触検出のための方法。
【請求項7】
前記ラベルおよび類似の材料のための補正特性(KK)が、前記検出されることになるグラム重または単位面積当たりの重量の範囲内における理想的なラベル検出特性(ZK)上においてミラーリングされた前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性から導出されること
を特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ラベルおよび類似の材料のための補正特性(KK)が、前記検出されることになるグラム重または単位面積当たりの重量の範囲内における理想的なラベル検出特性(ZK)上においてミラーリングされる前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性から、検出されることになる材料スペクトルの測定値特性の2つの端点の接続ラインに関する直交座標変換に続いて導出されること
を特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
ラベルの場合に、前記補正特性(KK)によって、前記測定信号の入力電圧(U,U)の特性が、検出されることになるグラム重または単位面積当たりの重量の範囲にわたって、たとえば約40〜300g/mにわたってターゲット特性(ZK)に変換されること
を特徴とする請求項6から8のうちの1つに記載の方法。
【請求項10】
ターゲット特性(ZK)が、検出されることになるグラム重または単位面積当たりの重量の範囲にわたって、たとえば約40〜300g/mにわたって最大の一定の負の勾配および最大電圧差を伴って獲得される方法で、前記補正特性(KK)が選択されること
を特徴とする請求項6から9のうちの1つに記載の方法。
【請求項11】
前記評価において、特に測定信号の増幅が少なくとも1つの信号増幅によって実行され、
前記信号増幅は、前記検出信号を生成するための前記ターゲット特性が前記信号増幅の出力において獲得されるように前記信号増幅に少なくとも1つの補正特性が供給されること、
を特徴とする請求項1から10のうちの1つに記載の方法。
【請求項12】
前記受信機内において受信されるアナログ‐ディジタル変換のアナログ信号が、その後に続く、または直接的なディジタル・レーティングを伴って、対応する検出信号を生成するための少なくとも1つの補正特性を受けること
を特徴とする請求項1から11のうちの1つに記載の方法。
【請求項13】
平面物体としてシート形式のボール紙、段ボール、または積み重ね可能なパッケージもまた送信機と受信機の間のビーム・パス内に配置されること
を特徴とする請求項1から12のうちの1つに記載の方法。
【請求項14】
前記補正特性が、グラム重または単位面積当たりの重量の範囲全体もしくはその部分にわたる単一の特性として、または連続もしくはいくつかの異なる補正特性の帯状の組み合わせとして印加されること
を特徴とする請求項1から13のうちの1つに記載の方法。
【請求項15】
前記補正特性が、線形もしくは非線形の特性として、単一または多重対数の特性として、指数関数の特性として、双曲線関数の特性として、折れ線として、ランダムな階数の関数として、あるいは経験的に決定され、もしくは計算された特性として、またはこれらの特性のいくつかの組み合わせとして供給されること
を特徴とする請求項1から14のうちの1つに記載の方法。
【請求項16】
前記補正特性が、線形および対数、線形および二重もしくは多重の対数、または非線形および対数もしくは多重対数の特性または増幅の組み合わせとして印加されること
を特徴とする請求項1から14のうちの1つに記載の方法。
【請求項17】
前記補正特性が、概略で線形または指数関数もしくは類似の増加特性または増幅と組み合わされる対数もしくは多重対数または類似の非線形の特性として与えられること
を特徴とする請求項1から15のうちの1つに記載の方法。
【請求項18】
紙および類似の材料のための補正特性として、理想的もしくは概略で理想的なターゲット特性の獲得に適した特性、特に測定信号の入力電圧(U,U)の特性に対して逆もしくはほぼ逆の特性が使用されること
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
与えられた補正特性が固定的に印加されるか、能動的にコントロールされ、あるいは調整されること
を特徴とする請求項1から18のうちの1つに記載の方法。
【請求項20】
一重、欠落、または多重シートに関して、少なくとも2つの閾値が、上側および下側閾値として与えられ、到来測定信号が前記上側閾値より大きい場合には『欠落シート』として評価され、前記到来測定信号が前記閾値の間にあるときは『一重シート』として評価され、前記到来測定信号が前記下側閾値より小さいときは『多重シート』として評価されること
を特徴とする請求項1から19のうちの1つに記載の方法。
【請求項21】
ラベル、スプライス、および折点ならびに切り取りスレッドに関して、少なくとも1つの検出閾値が存在し、前記検出閾値の下側の通過時には『多層』として評価され、前記検出閾値の超過時には『支持材または少なくとも1つの層が減らされた多層』として評価されること
を特徴とする請求項1から19のうちの1つに記載の方法。
【請求項22】
前記閾値、特に前記検出閾値または多重シートのための閾値が、固定された態様で設定されるか、動的に続行されるように設計されること
を特徴とする請求項1から21のうちの1つに記載の方法。
【請求項23】
前記補正特性が前記物体および、グラム重もしくは単位面積当たりの重量の関数とする材料固有の伝達の減衰および/またはその結果として得られる測定信号電圧の関数として決定されること、およびこれから、数学的に、および/または経験的に最適補正特性もしくは材料固有の一重シートの理想的なターゲット特性のための最適補正特性の決定が行われること
を特徴とする請求項1から22のうちの1つに記載の方法。
【請求項24】
材料スペクトルのいくつかの領域のための補正特性が、いくつかの部分もしくはいくつかの異なる部分の補正特性に細分されること
を特徴とする請求項1から23のうちの1つに記載の方法。
【請求項25】
3もしくはそれを超える数の部分が提供され、異なるグラム重または単位面積当たりの重量の範囲に関連付けされること
を特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つの超音波センサもしくは1ないしは複数の光学、容量性、または誘導性のセンサが、前記センサ・デバイスとして使用されること
を特徴とする請求項1から25のうちの1つに記載の方法。
【請求項27】
前記センサ・デバイス(10)の前記送信機(T)および前記受信機(R)が、使用される放射波の主ビーム軸内において互いに関して向けられ、特に同軸であること、および前記主ビーム軸が、前記送信機(T)と前記受信機(R)の間を移動するか、あるいはそれらと相対的に移動する前記平面物体の平面に対して実質的に垂直もしくはある角度の下に向けられること
を特徴とする請求項1から26のうちの1つに記載の方法。
【請求項28】
前記センサ・デバイス(10)が、特に、パルス化された動作または連続動作において切り替え可能な態様で動作されること
を特徴とする請求項1から27のうちの1つに記載の方法。
【請求項29】
前記センサ・デバイス(10)の連続動作において、送信信号の位相ジャンプおよび/または短い中断が提供されて定在波および/または干渉が防止されること
を特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記送信機(T)の送信信号が周波数変調されること
を特徴とする請求項1から28のうちの1つに記載の方法。
【請求項31】
特に超音波について、送信機(T)および受信機(R)がペア態様で最適アッセンブリ間隔に対して標準化されていること、および前記送信機および受信機の許容誤差が、開始時および/または連続動作の間に自動的に訂正されること
を特徴とする請求項1から30のうちの1つに記載の方法。
【請求項32】
応用ならびに構成の評価基準との相関として、超音波センサのための送信機および受信機が可変間隔を伴って取り付けられること
を特徴とする請求項1から31のうちの1つに記載の方法。
【請求項33】
前記送信機と受信機の間の間隔が、特にそれらの間に減衰性のシート材料が配置されるとき、送信機と受信機の間において使用される放射波の反射によって決定されること、および許容された間隔より上に増加もしくは下に減少すると障害通知または表示が、特にLEDによって提供されること
を特徴とする請求項1から32のうちの1つに記載の方法。
【請求項34】
単一段または多段の段ボールおよび/またはそれらの運搬方向の検出について、前記センサの軸が、少なくとも1つのセンサの送信機と受信機の間において、前記段ボール・シートの垂線に対して傾斜し、特に前記段ボールの段のもっとも広い表面に対し直交するように配置されること
を特徴とする請求項1から33のうちの1つに記載の方法。
【請求項35】
受信された前記測定信号の振幅を最大化するためにフィードバックが、前記評価デバイスと前記送信機の間において行われること
を特徴とする請求項1から34のうちの1つに記載の方法。
【請求項36】
アナログ測定信号をディジタル化するために少なくとも1つのA/Dコンバータおよび/または閾値・ジェネレータが使用されること、および/または前記信号増幅デバイスの異なる信号を選択するために時間多重方法が使用されること
を特徴とする請求項1から35のうちの1つに記載の方法。
【請求項37】
少なくとも1つの送信機(T)および関連受信機(R)を伴う少なくとも1つのセンサ・デバイス(10)を有し、
検出されることになる紙、フォイル、フィルム、プレート等の特にシート形式および類似の平面材料またはパック等の平面物体が、送信機(T)と関連受信機(R)の間のビーム・パス内に配置され、
前記受信機(R)は、前記平面物体を透過した放射波、あるいは欠落シートの場合に得られる前記放射波を測定信号として受信し、
特に請求項1から36のうちの1つに従った方法の実行によって検出信号を生成するために、前記測定信号(U,U)が供給される評価デバイス(4)を下流に伴い、
前記平面物体の一重、欠落、または多重シートに関する非接触検出のためのデバイスであって、
前記受信機(R)に接続された前記評価デバイス(4)には、前記平面物体のグラム重または単位面積当たりの重量の関数としての受信機(R)からの前記測定信号の入力電圧(U,U)の特性を、ターゲット特性(ZK)を与えるように変換する少なくとも1つの補正特性(KK)が供給され、
紙および類似の材料について、線形、概略で線形の特性または理想的な一重シートの特性に近づく特性を、前記評価デバイスの出力における出力電圧(U,U)とグラム重または単位面積当たりの重量の間におけるターゲット特性(ZK)の形式で、一重、欠落、または多重シートを検出するために生成できること、
を特徴とする平面物体の非接触検出のためのデバイス。
【請求項38】
前記評価デバイス(4)に、紙および類似の材料のための補正特性(KK)として、一重シートの検出のための理想的な、もしくはそれに近似されたターゲット特性(ZK)をミラーリングする前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性が供給されること
を特徴とする請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
前記評価デバイス(4)に、紙および類似の材料のための補正特性として、検出されることになる材料スペクトルについての測定値特性の2つの端点の接続ラインに関する直交座標変換に続いて一重シートの検出のための理想的な、もしくはそれに近似されたターゲット特性上においてミラーリングされた前記測定信号の入力電圧(U,U)の特性が供給されること
を特徴とする請求項37に記載のデバイス。
【請求項40】
前記補正特性が、広いグラム重または単位面積当たりの重量の範囲にわたって、特に8〜4000g/mにわたって前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性がターゲット特性に変換される方法で選択されること
を特徴とする請求項37から39のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項41】
少なくとも1つの送信機(T)および関連受信機(R)を有する少なくとも1つのセンサ・デバイス(10)を伴い、
検出されることになる、たとえばラベル、スプライス、折点または切り取り点等の特にシート形式で、基材または支持材に接着貼付されたマルチラミネート材料および類似の平面材料等の平面物体が、送信機(T)と関連受信機(R)の間のビーム・パス内に配置され、
前記受信機(R)は、前記平面物体を透過した放射波、あるいはそれがない場合に得られる前記放射波を測定信号として受信し、
特に請求項1から36のうちの1つに従った方法の実行によって検出信号を生成するために、前記測定信号(U,U)が供給される評価デバイス(4)を下流に伴い、
平面物体の存否に関する非接触検出のためのデバイスであって、
前記受信機(R)に接続された前記評価デバイス(4)には、前記平面物体のグラム重または単位面積当たりの重量の関数としての受信機(R)からの前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性を、ターゲット特性(ZK)に変換するように少なくとも1つの補正特性(KK)が供給され、
補正特性(KK)は、有限の勾配を伴う線形もしくはほぼ線形の特性、特に検出されることになるグラム重の範囲内において最大の勾配を有する特性を前記評価の出力における前記出力電圧(U,Z)と前記グラム重または前記単位面積当たりの重量の間における前記平面材料の存否を検出するための理想的なターゲット特性(ZK)または前記理想的なターゲット特性を近似するターゲット特性として生成することが可能になる態様に変換すること、
を特徴とする平面物体の非接触検出のためのデバイス。
【請求項42】
前記ラベルおよび類似の材料のための補正特性(KK)が、前記検出されることになるグラム重または単位面積当たりの重量の範囲内の理想的なラベル検出のターゲット特性(ZK)上における前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性のミラーリングによって生成できること
を特徴とする請求項41に記載のデバイス。
【請求項43】
前記ラベルおよび類似の材料のための補正特性(KK)が、検出されることになる材料スペクトルについての測定値特性の2つの端点の接続ラインに関する直交座標変換に続いて、ラベル検出の目的のための前記検出されることになるグラム重または単位面積当たりの重量の範囲内の理想的なターゲット特性(ZK)上において前記測定信号の前記入力電圧(U,U)の特性のミラーリングを行うことによって生成できること
を特徴とする請求項41に記載のデバイス。
【請求項44】
前記ラベルおよび類似の材料のための補正特性が、前記測定信号入力電圧(U,U)の特性が約40〜300g/mのグラム重または単位面積当たりの重量の範囲にわたってターゲット特性に変換可能となる態様で選択されること
を特徴とする請求項41から43のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項45】
前記ラベルおよび類似の材料のためのターゲット特性(ZK)が、特に約40〜300g/mの単位面積当たりの重量の範囲にわたり、グラム・サイズにおける変化に関して、最大の一定の負の勾配および最大電圧差を有すること
を特徴とする請求項41から44のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項46】
前記評価デバイス(4)が少なくとも1つの増幅デバイス(5)を有すること、および前記増幅デバイス(5)に、前記増幅デバイスの出力において前記ターゲット特性(ZK)を生成するための少なくとも1つの補正特性(KK)が供給されること
を特徴とする請求項37から45のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項47】
前記評価デバイス(4)が、前記受信機の測定信号を変換するためのアナログ‐ディジタル・コンバータ手段を有すること、および補正特性(KK)を用いた前記変換された測定信号のその後に続く、または直接的なディジタル評価のための評価デバイス(6)が、検出信号を生成するために提供されること
を特徴とする請求項37から46のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項48】
前記補正特性が、グラム重または単位面積当たりの重量の範囲全体もしくはその部分にわたる単一の特性として、または連続もしくはいくつかの異なる補正特性の帯状の組み合わせとして構築されること
を特徴とする請求項37から47のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項49】
前記補正特性が、線形もしくは非線形の特性として、単一または多重対数の特性として、指数関数の特性として、双曲線関数の特性として、折れ線として、ランダムな階数の関数として、あるいは経験的に決定され、もしくは計算された特性として、またはこれらの特性のいくつかの組み合わせとして設計されること
を特徴とする請求項37から48のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項50】
前記補正特性が、概略で線形または指数関数もしくは類似の増加特性または増幅と組み合わされる対数もしくは多重対数または類似の非線形の特性として設計されること
を特徴とする請求項37から49のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項51】
紙および類似の材料のための補正特性として、理想的もしくは概略で理想的なターゲット特性の獲得に適した特性、特に測定信号の入力電圧(U,U)の特性に対して逆もしくはほぼ逆の特性が提供されること
を特徴とする請求項37に記載のデバイス。
【請求項52】
前記補正特性(KK,23)が固定的に印加されるか、材料固有の態様で与えられるか、あるいは動的に、特にマイクロプロセッサによりコントロールされる態様で調整されること
を特徴とする請求項37から51のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項53】
一重、欠落、または多重シートに関して、評価デバイス(4)に、少なくとも2つの閾値が、上側および下側閾値として与えられ、到来測定信号が前記上側閾値より大きいときは『欠落シート』として検出され、前記到来測定信号が前記閾値の間にあるときは『一重シート』として検出され、前記到来測定信号が前記下側閾値より小さいときは『多重シート』として検出されること
を特徴とする請求項37から52のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項54】
前記閾値、特に前記検出閾値または多重シートのための閾値が、固定された態様で設定されるよう、または動的に続行されるように設計されること
を特徴とする請求項53に記載のデバイス。
【請求項55】
特にラベル、スプライス、および折点をはじめ切り取りスレッドの場合に前記物体が送信機と受信機の間に通され、受信される特定の物体測定信号の関数として、自動的に、もしくは外部的にトリガされる態様で前記物体固有の切り替え閾値を前記ターゲット特性に関して決定できること
を特徴とする請求項37から54のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項56】
前記センサ・デバイス(10)が、少なくとも1つの超音波センサまたは1ないしは複数の光学、容量性、または誘導性のセンサを有すること
を特徴とする請求項37から55のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項57】
前記センサ・デバイスの前記送信機(T)および前記受信機(R)が、互いを向いており、特に使用される放射波の主ビーム軸内において同軸であること、および前記主ビーム軸が、前記送信機(T)と前記受信機(R)の間に配置されるか、あるいはそれらと相対的に移動する前記平面物体(2)の平面に対して実質的に垂直もしくはある角度の下に向けられること
を特徴とする請求項37から56のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項58】
前記評価デバイス(4)がいくつかの、特に並列接続された増幅デバイス(21,22)を有し、ターゲット特性(23)のためにそれらの出力信号が結合されること
を特徴とする請求項37から57のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項59】
前記センサ・デバイス(10)の動作モードを、パルス化された動作から連続動作へ、またはその逆へ変換できること
を特徴とする請求項37から58のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項60】
前記連続動作において、送信信号が位相ジャンプまたは短い中断を有すること
を特徴とする請求項37から59のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項61】
前記送信信号が周波数変調されること
を特徴とする請求項37から60のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項62】
自動平衡デバイスまたは前記受信機の信号に関して送信周波数および/または送信振幅を設定するためのデバイスが備わること
を特徴とする請求項37から61のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項63】
前記自動平衡は、送信周波数と同期された時間において、または定義済みの休止周期において実行されること
を特徴とする請求項62に記載のデバイス。
【請求項64】
送信機(T)と受信機(R)、特にセンサ・ヘッドの間隔が応用に相関して変更可能であること
を特徴とする請求項37から63のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項65】
前記評価デバイス(4)、特にマイクロプロセッサ(6)とセンサ・デバイス(10)の間にフィードバック・デバイスが存在すること
を特徴とする請求項37から64のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項66】
前記評価デバイス(4)が、二重シートまたはラベルといった異なる平面物体の検出のためのいくつかの特定のチャンネルを有すること、前記チャンネルに異なる補正特性が印加されること、および全体的なターゲット特性を生成するために前記チャンネルの入力ならびに出力をコントロールするためのマルチプレクサ(34,35)が存在すること
を特徴とする請求項37から65のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項67】
検出されることになるシートまたは平面物体の下側に前記送信機が備えられ、その上側に前記受信機が備えられること、および前記送信機のヘッドが前記シートから限られた間隔を有すること
を特徴とする請求項37から66のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項68】
前記送信機(T)と検出されることになる細長い物体(2)の間に、少なくとも1つのピンホール・ダイアフラムおよび/またはスリット・ダイアフラムおよび/またはレンズが、超音波または光学センサの場合に空間分解能を向上させるために存在すること
を特徴とする請求項37から67のうちの1つに記載のデバイス。
【請求項69】
前記ダイアフラムおよび/またはレンズの配置が、スケール状の平面物体の移動方向に対して横方向になること、または前記ダイアフラムおよび/またはレンズの配置が、基材または支持材に接着貼付された多層の移動方向に対して長手方向になること、または特に前記スリット・ダイアフラムおよび/またはレンズが、基材または支持材に接着貼付された細長い物体、たとえば材料および切り取りスレッド等を検出するために、スレッドの走る方向に位置決めされること
を特徴とする請求項68に記載のデバイス。
【請求項70】
送信機(T)、受信機(R)および前記ダイアフラムの間に導入される細長い物体(2)が、前記ダイアフラムの上の可能な限り近くを浮遊するか、それと滑り接触すること
を特徴とする請求項68または69のうちの1つに記載のデバイス。

【図1】
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【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【図4g】
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【図4h】
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【図4i】
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【図4j】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【公表番号】特表2007−517745(P2007−517745A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548162(P2006−548162)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【国際出願番号】PCT/EP2004/014639
【国際公開番号】WO2005/066050
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(300024047)ペッパール ウント フュフス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (17)
【Fターム(参考)】