幹線道路保護バリア
バリアは軟質材料(1、1')の中実本体により形成され、一連の弾性要素(2、2'、4、5)を本体(V)に直接埋め込み可能としたり、又は本体(1、1')の軟質材料のような軟質材料からなる要素(3、3')内に埋め込み可能とし、本体(1、1')内部に一種の保護柱を形成したりできる。これら内部弾性要素は、つる巻ばね(2、2')、帯(4)、又は棒状体(5)から形成してよく、何れの場合でも内部弾性要素(2-3'、4-3'、及び5-3')と同一の曲がりに従って屈曲可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の目的
本発明は、安全バリア、パラペット、衝撃減衰器、ターミナル、及びトランジションなどの車両抑制バリアと呼ばれるタイプの幹線道路保護バリアに関し、当該バリアは、ゴム又は他の任意エラストマー材料などの軟質材料製であり、形成されたバリア又はフェンスに適切な剛性を与えることに加えて、車両衝撃の捻り及び減衰を可能とする弾性要素を内部に備えている。
【0002】
明らかに、この幹線道路保護バリアは、道路の側部に又は中央分離帯に配置するために提供され、さらには接近が禁止される領域を分界する手段として設けられ、これらはすべて過失又は他の任意状況によって制御不能となって道路からそれる車両が引き起こす事故の結果又は衝撃を減衰することを目的としている。
【0003】
本発明の目的は、車両の衝撃の抑制が座屈による減衰に基づき、よって、急な衝撃を防止する幹線道路保護バリアを提供することであって、車両自体の損傷を最小限に抑えるだけでなく、衝撃をもたらす車両の乗員の負傷も最小限に抑える。
【背景技術】
【0004】
「ガードレール」と呼ばれる保護バリア又はフェンスなどの車両抑制システムは剛体要素から製造されており、当該剛体要素は、衝撃を受けると永久的に変形し、その衝撃自体が、フェンス又はバリアの剛性のおかげで急激であり、車両に重大な損傷を引き起こすだけでなく、車両の乗員に重症を負わせることになる。
【0005】
さらに、運転手にはバリアに衝突したことを警告する必要が時としてある。というのも、例えば、バリアが完全に柔軟な独立要素又は保護柱から製造されている場合、過失又はバリア要素を見逃したことによる衝撃が車両自体に損傷を与え、さらには、当該要素又は保護柱を永久的に損傷させることがあり、その理由は、当該要素又は保護柱は衝撃が終了した時点で、当該要素又は保護柱が元々の垂直位置に復帰するように設けられてはいるが、運転手がそれに気がつかない場合は、車両で保護柱を引きずり、それを永久的に損傷を与えうるからである。
【0006】
発明の説明
本明細書で提案する幹線道路保護バリアは、後述する欠点を解決するために設計されており、単純だが効果的な解決策に基づいている。
【0007】
より具体的には、本発明のバリアは、ゴム又は任意のエラストマー材料のような軟質材料製であり、好適にはリサイクルされたタイヤに基づいたもので、フェンス自体の本体内部に埋め込まれた複数の弾性要素を組み込んでいて、これらは、前記フェンスの前記本体と同一の材料から製造された円柱形状の保護柱とすることができ、従って、これら弾性要素は、当該要素が内部に組み込まれた要素との組合せによって、このアセンブリ全体が作製される材料の性質の為に、前記フェンスに十分な剛性とさらには弾性とを与え、上述のフェンスに対する衝撃は車両の衝突を吸収するだけでなく、前記内部及び弾性要素(ばね又はこれらばねが一部をなす保護柱)も変形し、前記フェンスに対する前記車両の衝撃を減衰又は放り出すために屈曲する。
【0008】
変形例では、特に前記バリアは湾曲した輪郭を備え、その凹面が内側に向いており、前記湾曲した輪郭が前記内部弾性要素にも等しく影響を与え、前記フェンス又はバリアに対する衝撃時の減衰手段を形成する。
【0009】
前記バリアの前記本体の湾曲形状は、前記バリアの前記本体及び前記内部弾性要素自体が直線である場合と比べて衝撃吸収能力が大きくなる。
【0010】
前記バリアの前記湾曲形状において、前記弾性要素は、保護柱を形成する円柱体と後者に埋め込まれたにつる巻ばねよって形成することができ、これらは水平の薄板によって相互接続可能であり、従って前記アセンブリの内部補強材となる。
【0011】
湾曲形状を備えた前記バリアの別の変形例では、前記弾性要素の前記内部要素は、前記つる巻ばね自体に加えて、金属細片、メッシュ、又は薄板から製作され、前記エラストマー材料の把持力を向上させる粗面を備えることができる。一方、代替的な実施形態では、前記内部要素は、垂直又は水平の棒状体から製作され、常に共通の要素として、前記バリアの前記本体と前記弾性減衰要素はどちらも衝撃吸収性を増大するための湾曲した輪郭を備えている。
【0012】
従って、ここに記載した幹線道路保護バリアは、特にその湾曲形状において、当該バリアがゴムなどの弾性材料製であるため衝撃時の車両の衝突を吸収するだけでなく、前記内部弾性要素は変形して、前記バリアの前記本体と共に屈曲し、前記車両による前記バリアへの衝撃の減衰/吸収を達成し、従って、急激な衝撃を回避し、これが前記の衝撃を受けた車両の乗員の負傷を部分的には軽減し、前記車両自体への損傷さえも最小限にする。
【0013】
前記バリアは、音響及び/又は光情報伝達要素を作動させるための衝撃検出手段を組み込むこともできる。
【0014】
一変形例では、前記バリアの前記本体は、保護柱のような独立要素によって作製でき、その内部には、衝撃検出手段が関連付けられた回路が組み込まれており、この手段を介して警告信号がトリガされる。前記衝撃検出手段は、圧力センサ又は前記保護柱の傾斜の変化を検出するための装置若しくは他の類似した従来装置から作製でき、従って、前記車両の前記回路への接触が検出されると、警告信号が生成され、これが1つ又は複数のスピーカー又は類似の要素を介して発せられ、さらに、当該フェンスに適切に配置された光インジケータ及び/又はその装置が運転手の位置から視認できるほど長ければその装置に配置された光インジケータを作動させることもできる。
【0015】
この変形例では、前記音響/光情報伝達回路は前記保護柱に組み込まれる必要はなく、後者の外部に配置することもでき、この場合、互いに近接した一群の保護柱に対して単一の音響/光情報伝達回路だけが必要となる。この目的のため、それぞれの保護柱に配置された前記衝撃検出手段に関連付けられた回路は、前記音響/光情報伝達回路を作動させる作動信号を発する任意種類の高周波送出装置に関連付けることができ、その場合、前記回路は、対応する高周波受信モジュールを組み込むことになり、当該モジュールを介して前記の対応する信号が始動される。
【0016】
こうして、運転手に自己の車両が保護柱に衝突した可能性があることを自動的かつ明確に警告可能なシステムが達成され、前記車両及び前記保護柱への損傷が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
後述する説明を補完するため、かつ、好適な実用的な実施形態による本発明の特徴のより良い理解の助けとするため、一組の図面を前記説明の不可欠な一部として添付し、その図面において、例示的且つ非限定的な様態で次のものが描かれている。
【図1】本発明の好適な実施形態の幹線道路保護バリアの全体透視図である。
【図2】内部弾性要素の1つを図示した、前の図に示したバリアの断面図を示す。
【図3】前の図に示されたバリアの別の断面図を示し、衝撃時に当該バリアが受ける変形と対応する内部弾性要素とを示し、衝撃後には復元する。
【図4】本発明による変形例の保護バリア物体の一部の側面透視図を示し、この変形例では、バリアの本体及び内部弾性要素は一体化されている。
【図5】前の図に示されたバリアの部分の断面図を示す。
【図6】図4に類似した透視図を示し、弾性要素の内部要素が薄板である。
【図7】前の図に示されたバリアの部分又は区域の長手方向断面図を示す。
【図8】図4及び6に示した湾曲形状を備えた同一バリアの透視図を示すが、この場合は、弾性要素の内部弾性が棒状体からななる
【図9】前の図に示されたバリアの区域の長手方向断面図を示す。
【図10】一連のLED式照明が突出した長手方向部分にはめ込まれたバリアの区域又は部分の透視図を示す。
【図11】保護の幹線道路保護バリア体の回路であって、特に当該バリアが、独立要素又は保護柱自体によって形成れている場合に保護柱に組み込まれた回路のブロック図を示す。
【図12】前の図に示した回路の変形例を示し、音響/光信号を発生する回路が衝撃検出装置から独立しており、音響/光信号を発生する単一回路を互いに近接した幾つかの独立バリア要素用として使用可能である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上述した図から理解できるように、特に図1、2、及び3に関連して示すように、本発明のバリアは、リサイクルタイヤ又は他の材料からのゴムなどの軟質材料で作製した本体(1)からなり、その内部に、同様にゴムなどの軟質材料製の円柱状保護柱から製造可能な複数の弾性要素(2)を組み込んでいて、さらに、減衰(4)弾性(2)要素は、この円柱状保護柱又は物質内に埋め込まれる。従って、本体(1)が形成するフェンスは、地面上に設けた任意適切なシステムにより固定され、これが車両の衝撃を受けると、バリア自体の本体(1)の弾性変形及び従って対応する弾性要素(2-3)の弾性変形が図3に示したように発生し、これは、車両が衝突すると本体内部に収容された弾性要素を備えたバリアが受ける変形に一致する。
【0019】
材料の特性のおかげで、車両の衝撃を受けても、弾性要素(2)が収容されている円柱体(3)を備えた弾性要素と同様に、バリアは永久的に変形せずに、衝撃が強すぎない場合は元々の位置に復帰し、さらに衝撃を吸収しかつ減衰する。
【0020】
従って、このバリアは、中実の本体(1)であって軟質材料すなわちゴムなどのエラストマーからなる本体(1)により形成され、これは再利用又はリサイクルタイヤから入手するのが好ましく、内部に弾性要素(2)が埋め込まれた保護柱などの円柱状要素(3)も中実であり、これらは、最初は堅固だが車両の衝撃により変形可能であり、特に、これら弾性要素(2)は、円柱体(3)を必要とせずバリアの本体(1)に直接埋め込み可能である。
【0021】
図4乃至10は、バリアを形成する軟質材料の本体(1’)が、凹面が内側に向いた屈曲形状を含んだ実施形態を示し、この実施形態では、軟質材料(1’)の本体内部に埋め込まれた物質(3’)に収容された対応弾性要素(2’)が組み込まれ、上述の場合と同様に、この場合も、弾性要素(2’-3’)もバリアの本体(1’)の曲線に従って湾曲している。
【0022】
図4及び5に示したばね(2’)の代わりに、こうした内部弾性要素は、細片又は板ばねなどの薄板(4)から作製でき、さらに、同一の湾曲した輪郭を備え、上述したすべての場合と同様に、車両による衝撃を減衰する手段を形成する。
【0023】
別の実施形態では、図8及び9に示したように、弾性要素は、バリアの本体(1’)の湾曲に一致した本体の湾曲形状を備えた棒状体(5)からなる。
【0024】
図10に示した別の実施形態では、そのバリア又は本体(1’)はモーションセンサ(7)を内部に組み込むことができ、このモーションセンサは、衝撃を受けると、バリア(1’)の同一本体に組み込まれた無線周波又はケーブルLED式照明(6)を介して衝撃の警告を発する。
【0025】
同様に、ここに記載する幹線道路保護バリア保護は、何れの実施形態においても、従来の安全バリアを支持することができ、保護金属板又はプロファイルを保持する剛体金属ポストの代わりとなることができる。
【0026】
上述した図に示したような長さが決まっていない本体とする代わりに、このバリアは、独立要素と、それぞれの独立要素の内部に設けた弾性要素とから形成し、それぞれを市街区域で使用されるタイプの保護柱として形成し、複数の保護柱を立てた境界線の侵害を防いだり、警告したりするバリアとして使用できる。
【0027】
何れの場合も、これら独立要素は、好ましくは送電線網に接続された電源(9)に関連付けられた制御回路(8)を含むが、これは、光起電性の太陽電池パネル又はその他任意の従来技術の独立電力を用いた解決手段に関連付けられた充電式電池によりサポート可能としてもよい。
【0028】
衝撃検出装置(10)が上述した制御回路に関連付けられており、この装置(10)を介して警告信号がトリガされる。上述した衝撃検出装置は、図10に関連して上述したような圧力センサ又は例えば図11及び12に示した振り子(11)手段からなることができる。この振り子は導体素子を形成し、当該弾性要素又は保護柱の直立又は垂直位置において対応する接点(12)から絶縁されている。一方、後者の位置に変化が起きると、すなわち、車両の衝撃又は圧力によって傾斜すると、振り子(11)は重力の作用が垂直位置に配向しようとするため、いずれかの接点に接触し、電気制御回路を閉じて、これが、1つ又は複数のスピーカー(13)又は図10に示した実施形態に設けられたLED(6)に相当する光インジケータ(14)を介して音響警告信号を発生する。
【0029】
上述の構成要素をすべて備えた制御回路アセンブリは、図11に示したように、保護バリアのケーシング若しくは本体又は保護柱自体の内部に組み込むことができ、或いは、音響及び/又は光情報伝達要素は、コスト軽減のため、外部に又は独立して配置することも可能であり、例えば、支柱に設けたり市街地固定設備に組み込んだりしてもよく、バリアを形成する複数要素又は保護柱への衝撃により音響情報伝達のために使用でき、これらには参照番号(15、15'、及び15")を付与したが、後者の番号はより大きいものとしてもよい。
【0030】
上述の場合において、制御回路(8)は市販されている任意種類の高周波エミッタ(16)に関連付けられており、これは、バリア又は保護柱要素(15)が衝撃を受けると高周波受信モジュール(18)により受信される信号(17)を発生し、このモジュールは、対応する電源(9’)によりサポートされた制御分岐回路(8’)に関連付けられており、これによりスピーカー(13’)又は光インジケータ(14’)を介した警告信号が起動される。
【技術分野】
【0001】
発明の目的
本発明は、安全バリア、パラペット、衝撃減衰器、ターミナル、及びトランジションなどの車両抑制バリアと呼ばれるタイプの幹線道路保護バリアに関し、当該バリアは、ゴム又は他の任意エラストマー材料などの軟質材料製であり、形成されたバリア又はフェンスに適切な剛性を与えることに加えて、車両衝撃の捻り及び減衰を可能とする弾性要素を内部に備えている。
【0002】
明らかに、この幹線道路保護バリアは、道路の側部に又は中央分離帯に配置するために提供され、さらには接近が禁止される領域を分界する手段として設けられ、これらはすべて過失又は他の任意状況によって制御不能となって道路からそれる車両が引き起こす事故の結果又は衝撃を減衰することを目的としている。
【0003】
本発明の目的は、車両の衝撃の抑制が座屈による減衰に基づき、よって、急な衝撃を防止する幹線道路保護バリアを提供することであって、車両自体の損傷を最小限に抑えるだけでなく、衝撃をもたらす車両の乗員の負傷も最小限に抑える。
【背景技術】
【0004】
「ガードレール」と呼ばれる保護バリア又はフェンスなどの車両抑制システムは剛体要素から製造されており、当該剛体要素は、衝撃を受けると永久的に変形し、その衝撃自体が、フェンス又はバリアの剛性のおかげで急激であり、車両に重大な損傷を引き起こすだけでなく、車両の乗員に重症を負わせることになる。
【0005】
さらに、運転手にはバリアに衝突したことを警告する必要が時としてある。というのも、例えば、バリアが完全に柔軟な独立要素又は保護柱から製造されている場合、過失又はバリア要素を見逃したことによる衝撃が車両自体に損傷を与え、さらには、当該要素又は保護柱を永久的に損傷させることがあり、その理由は、当該要素又は保護柱は衝撃が終了した時点で、当該要素又は保護柱が元々の垂直位置に復帰するように設けられてはいるが、運転手がそれに気がつかない場合は、車両で保護柱を引きずり、それを永久的に損傷を与えうるからである。
【0006】
発明の説明
本明細書で提案する幹線道路保護バリアは、後述する欠点を解決するために設計されており、単純だが効果的な解決策に基づいている。
【0007】
より具体的には、本発明のバリアは、ゴム又は任意のエラストマー材料のような軟質材料製であり、好適にはリサイクルされたタイヤに基づいたもので、フェンス自体の本体内部に埋め込まれた複数の弾性要素を組み込んでいて、これらは、前記フェンスの前記本体と同一の材料から製造された円柱形状の保護柱とすることができ、従って、これら弾性要素は、当該要素が内部に組み込まれた要素との組合せによって、このアセンブリ全体が作製される材料の性質の為に、前記フェンスに十分な剛性とさらには弾性とを与え、上述のフェンスに対する衝撃は車両の衝突を吸収するだけでなく、前記内部及び弾性要素(ばね又はこれらばねが一部をなす保護柱)も変形し、前記フェンスに対する前記車両の衝撃を減衰又は放り出すために屈曲する。
【0008】
変形例では、特に前記バリアは湾曲した輪郭を備え、その凹面が内側に向いており、前記湾曲した輪郭が前記内部弾性要素にも等しく影響を与え、前記フェンス又はバリアに対する衝撃時の減衰手段を形成する。
【0009】
前記バリアの前記本体の湾曲形状は、前記バリアの前記本体及び前記内部弾性要素自体が直線である場合と比べて衝撃吸収能力が大きくなる。
【0010】
前記バリアの前記湾曲形状において、前記弾性要素は、保護柱を形成する円柱体と後者に埋め込まれたにつる巻ばねよって形成することができ、これらは水平の薄板によって相互接続可能であり、従って前記アセンブリの内部補強材となる。
【0011】
湾曲形状を備えた前記バリアの別の変形例では、前記弾性要素の前記内部要素は、前記つる巻ばね自体に加えて、金属細片、メッシュ、又は薄板から製作され、前記エラストマー材料の把持力を向上させる粗面を備えることができる。一方、代替的な実施形態では、前記内部要素は、垂直又は水平の棒状体から製作され、常に共通の要素として、前記バリアの前記本体と前記弾性減衰要素はどちらも衝撃吸収性を増大するための湾曲した輪郭を備えている。
【0012】
従って、ここに記載した幹線道路保護バリアは、特にその湾曲形状において、当該バリアがゴムなどの弾性材料製であるため衝撃時の車両の衝突を吸収するだけでなく、前記内部弾性要素は変形して、前記バリアの前記本体と共に屈曲し、前記車両による前記バリアへの衝撃の減衰/吸収を達成し、従って、急激な衝撃を回避し、これが前記の衝撃を受けた車両の乗員の負傷を部分的には軽減し、前記車両自体への損傷さえも最小限にする。
【0013】
前記バリアは、音響及び/又は光情報伝達要素を作動させるための衝撃検出手段を組み込むこともできる。
【0014】
一変形例では、前記バリアの前記本体は、保護柱のような独立要素によって作製でき、その内部には、衝撃検出手段が関連付けられた回路が組み込まれており、この手段を介して警告信号がトリガされる。前記衝撃検出手段は、圧力センサ又は前記保護柱の傾斜の変化を検出するための装置若しくは他の類似した従来装置から作製でき、従って、前記車両の前記回路への接触が検出されると、警告信号が生成され、これが1つ又は複数のスピーカー又は類似の要素を介して発せられ、さらに、当該フェンスに適切に配置された光インジケータ及び/又はその装置が運転手の位置から視認できるほど長ければその装置に配置された光インジケータを作動させることもできる。
【0015】
この変形例では、前記音響/光情報伝達回路は前記保護柱に組み込まれる必要はなく、後者の外部に配置することもでき、この場合、互いに近接した一群の保護柱に対して単一の音響/光情報伝達回路だけが必要となる。この目的のため、それぞれの保護柱に配置された前記衝撃検出手段に関連付けられた回路は、前記音響/光情報伝達回路を作動させる作動信号を発する任意種類の高周波送出装置に関連付けることができ、その場合、前記回路は、対応する高周波受信モジュールを組み込むことになり、当該モジュールを介して前記の対応する信号が始動される。
【0016】
こうして、運転手に自己の車両が保護柱に衝突した可能性があることを自動的かつ明確に警告可能なシステムが達成され、前記車両及び前記保護柱への損傷が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
後述する説明を補完するため、かつ、好適な実用的な実施形態による本発明の特徴のより良い理解の助けとするため、一組の図面を前記説明の不可欠な一部として添付し、その図面において、例示的且つ非限定的な様態で次のものが描かれている。
【図1】本発明の好適な実施形態の幹線道路保護バリアの全体透視図である。
【図2】内部弾性要素の1つを図示した、前の図に示したバリアの断面図を示す。
【図3】前の図に示されたバリアの別の断面図を示し、衝撃時に当該バリアが受ける変形と対応する内部弾性要素とを示し、衝撃後には復元する。
【図4】本発明による変形例の保護バリア物体の一部の側面透視図を示し、この変形例では、バリアの本体及び内部弾性要素は一体化されている。
【図5】前の図に示されたバリアの部分の断面図を示す。
【図6】図4に類似した透視図を示し、弾性要素の内部要素が薄板である。
【図7】前の図に示されたバリアの部分又は区域の長手方向断面図を示す。
【図8】図4及び6に示した湾曲形状を備えた同一バリアの透視図を示すが、この場合は、弾性要素の内部弾性が棒状体からななる
【図9】前の図に示されたバリアの区域の長手方向断面図を示す。
【図10】一連のLED式照明が突出した長手方向部分にはめ込まれたバリアの区域又は部分の透視図を示す。
【図11】保護の幹線道路保護バリア体の回路であって、特に当該バリアが、独立要素又は保護柱自体によって形成れている場合に保護柱に組み込まれた回路のブロック図を示す。
【図12】前の図に示した回路の変形例を示し、音響/光信号を発生する回路が衝撃検出装置から独立しており、音響/光信号を発生する単一回路を互いに近接した幾つかの独立バリア要素用として使用可能である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上述した図から理解できるように、特に図1、2、及び3に関連して示すように、本発明のバリアは、リサイクルタイヤ又は他の材料からのゴムなどの軟質材料で作製した本体(1)からなり、その内部に、同様にゴムなどの軟質材料製の円柱状保護柱から製造可能な複数の弾性要素(2)を組み込んでいて、さらに、減衰(4)弾性(2)要素は、この円柱状保護柱又は物質内に埋め込まれる。従って、本体(1)が形成するフェンスは、地面上に設けた任意適切なシステムにより固定され、これが車両の衝撃を受けると、バリア自体の本体(1)の弾性変形及び従って対応する弾性要素(2-3)の弾性変形が図3に示したように発生し、これは、車両が衝突すると本体内部に収容された弾性要素を備えたバリアが受ける変形に一致する。
【0019】
材料の特性のおかげで、車両の衝撃を受けても、弾性要素(2)が収容されている円柱体(3)を備えた弾性要素と同様に、バリアは永久的に変形せずに、衝撃が強すぎない場合は元々の位置に復帰し、さらに衝撃を吸収しかつ減衰する。
【0020】
従って、このバリアは、中実の本体(1)であって軟質材料すなわちゴムなどのエラストマーからなる本体(1)により形成され、これは再利用又はリサイクルタイヤから入手するのが好ましく、内部に弾性要素(2)が埋め込まれた保護柱などの円柱状要素(3)も中実であり、これらは、最初は堅固だが車両の衝撃により変形可能であり、特に、これら弾性要素(2)は、円柱体(3)を必要とせずバリアの本体(1)に直接埋め込み可能である。
【0021】
図4乃至10は、バリアを形成する軟質材料の本体(1’)が、凹面が内側に向いた屈曲形状を含んだ実施形態を示し、この実施形態では、軟質材料(1’)の本体内部に埋め込まれた物質(3’)に収容された対応弾性要素(2’)が組み込まれ、上述の場合と同様に、この場合も、弾性要素(2’-3’)もバリアの本体(1’)の曲線に従って湾曲している。
【0022】
図4及び5に示したばね(2’)の代わりに、こうした内部弾性要素は、細片又は板ばねなどの薄板(4)から作製でき、さらに、同一の湾曲した輪郭を備え、上述したすべての場合と同様に、車両による衝撃を減衰する手段を形成する。
【0023】
別の実施形態では、図8及び9に示したように、弾性要素は、バリアの本体(1’)の湾曲に一致した本体の湾曲形状を備えた棒状体(5)からなる。
【0024】
図10に示した別の実施形態では、そのバリア又は本体(1’)はモーションセンサ(7)を内部に組み込むことができ、このモーションセンサは、衝撃を受けると、バリア(1’)の同一本体に組み込まれた無線周波又はケーブルLED式照明(6)を介して衝撃の警告を発する。
【0025】
同様に、ここに記載する幹線道路保護バリア保護は、何れの実施形態においても、従来の安全バリアを支持することができ、保護金属板又はプロファイルを保持する剛体金属ポストの代わりとなることができる。
【0026】
上述した図に示したような長さが決まっていない本体とする代わりに、このバリアは、独立要素と、それぞれの独立要素の内部に設けた弾性要素とから形成し、それぞれを市街区域で使用されるタイプの保護柱として形成し、複数の保護柱を立てた境界線の侵害を防いだり、警告したりするバリアとして使用できる。
【0027】
何れの場合も、これら独立要素は、好ましくは送電線網に接続された電源(9)に関連付けられた制御回路(8)を含むが、これは、光起電性の太陽電池パネル又はその他任意の従来技術の独立電力を用いた解決手段に関連付けられた充電式電池によりサポート可能としてもよい。
【0028】
衝撃検出装置(10)が上述した制御回路に関連付けられており、この装置(10)を介して警告信号がトリガされる。上述した衝撃検出装置は、図10に関連して上述したような圧力センサ又は例えば図11及び12に示した振り子(11)手段からなることができる。この振り子は導体素子を形成し、当該弾性要素又は保護柱の直立又は垂直位置において対応する接点(12)から絶縁されている。一方、後者の位置に変化が起きると、すなわち、車両の衝撃又は圧力によって傾斜すると、振り子(11)は重力の作用が垂直位置に配向しようとするため、いずれかの接点に接触し、電気制御回路を閉じて、これが、1つ又は複数のスピーカー(13)又は図10に示した実施形態に設けられたLED(6)に相当する光インジケータ(14)を介して音響警告信号を発生する。
【0029】
上述の構成要素をすべて備えた制御回路アセンブリは、図11に示したように、保護バリアのケーシング若しくは本体又は保護柱自体の内部に組み込むことができ、或いは、音響及び/又は光情報伝達要素は、コスト軽減のため、外部に又は独立して配置することも可能であり、例えば、支柱に設けたり市街地固定設備に組み込んだりしてもよく、バリアを形成する複数要素又は保護柱への衝撃により音響情報伝達のために使用でき、これらには参照番号(15、15'、及び15")を付与したが、後者の番号はより大きいものとしてもよい。
【0030】
上述の場合において、制御回路(8)は市販されている任意種類の高周波エミッタ(16)に関連付けられており、これは、バリア又は保護柱要素(15)が衝撃を受けると高周波受信モジュール(18)により受信される信号(17)を発生し、このモジュールは、対応する電源(9’)によりサポートされた制御分岐回路(8’)に関連付けられており、これによりスピーカー(13’)又は光インジケータ(14’)を介した警告信号が起動される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路上の中央分離帯として使用するため又は複数領域を互いから分離若しくは分界するために市街区域で使用するために提供される幹線道路保護バリアであって、当該バリアが、軟質材料の中実本体(1、1')により形成され、その内部には、保護柱のような同様に軟質材料製の円筒状又は類似の要素(3、3')に収容された複数の弾性要素(2、2'、4、5)が垂直に配置され、さらに、その内部には、前記弾性要素(2、2'、4、5)が埋め込まれ、光情報伝達要素(6、14)及び/又は音響情報伝達要素(13)を作動させるための衝撃検出手段(7、10)が組み込まれていることを特徴とする、幹線道路保護バリア。
【請求項2】
前記バリアの前記本体(1、1')を形成するための材料が、好適にはゴムであることを特徴とする、請求項1に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項3】
前記対応する弾性要素(2、2'、4、5)を収容すると共に前記弾性要素(2、2'、4、5)が内部に埋め込まれた前記要素(3、3')が、好適にはゴム材料製であることを特徴とする、請求項1に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項4】
前記軟質材料の本体(1')は、凹面が内側に向いた屈曲輪郭を備え、前記湾曲又は屈曲が前記弾性要素(2、2'、4、5)に同一様態で作用することを特徴とする、先行する請求項に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項5】
前記弾性要素(2、2')がつる巻ばねであることを特徴とする、先行する請求項に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項6】
前記バリアの前記屈曲本体(1')の前記要素(3')内に収容された前記弾性要素(4)は、それらが内部に収容された前記要素(3')及び前記バリアの前記本体(1')と同一の湾曲した輪郭を備えた薄板又は細片(4)から形成されることを特徴とする、請求項1乃至4に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項7】
前記バリアの前記本体(1')に埋め込まれた前記要素(3)内に収容された前記弾性要素は、前記バリアの前記本体(1')と同一の湾曲した輪郭を備えた棒状体(5)からなることを特徴とする、請求項1乃至4に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項8】
前記弾性要素(2、2'、4、5)とこれらが内部に収容された前記要素(3、3')との両方が、オプションで、メッシュ手段又は当該アセンブリの内部補強材を形成する水平に配置された要素によって相互接続されていることを特徴とする、先行する請求項に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項9】
前記検出素子(7)は、コントロールセンターへの音響、視覚、及びテレマティック送信用のモーション及び/又は衝撃センサからなり、前記センサ(7)間の相互通信は、前記対応する情報伝達要素(6)へのケーブル手段又は高周波によってなされることを特徴とする、請求項1に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項10】
前記衝撃検出手段(10)は、圧力センサによって又は振り子要素(11)であって当該要素若しくは当該要素が取り付けられた前記本体部分の傾きの変化を検出する振り子要素によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項11】
オプションで、前記音響及び/又は光情報伝達手段(13、14)は、前記衝撃検出手段(10)が内部に配置されている要素の構造から物理的に独立しており、前記衝撃検出手段(10)は、2つ以上の前記情報伝達要素に対して共通して用いられており、この場合、前記対応する制御回路(10)は、警告信号が音響及び/又は光情報伝達回路に送信される際に経由する高周波エミッタ(16)に関連付けられており、前者は、対応するスピーカー(13')及び光インジケータ(14’)に加えて高周波受信モジュール(18)に関連付けられた制御分岐回路(8’)を内蔵することを特徴とする、請求項1及び10に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項12】
前記幹線道路保護バリアを形成可能な独立要素は任意の形状を取り得る、請求項1、9、及び10に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項1】
道路上の中央分離帯として使用するため又は複数領域を互いから分離若しくは分界するために市街区域で使用するために提供される幹線道路保護バリアであって、当該バリアが、軟質材料の中実本体(1、1')により形成され、その内部には、保護柱のような同様に軟質材料製の円筒状又は類似の要素(3、3')に収容された複数の弾性要素(2、2'、4、5)が垂直に配置され、さらに、その内部には、前記弾性要素(2、2'、4、5)が埋め込まれ、光情報伝達要素(6、14)及び/又は音響情報伝達要素(13)を作動させるための衝撃検出手段(7、10)が組み込まれていることを特徴とする、幹線道路保護バリア。
【請求項2】
前記バリアの前記本体(1、1')を形成するための材料が、好適にはゴムであることを特徴とする、請求項1に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項3】
前記対応する弾性要素(2、2'、4、5)を収容すると共に前記弾性要素(2、2'、4、5)が内部に埋め込まれた前記要素(3、3')が、好適にはゴム材料製であることを特徴とする、請求項1に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項4】
前記軟質材料の本体(1')は、凹面が内側に向いた屈曲輪郭を備え、前記湾曲又は屈曲が前記弾性要素(2、2'、4、5)に同一様態で作用することを特徴とする、先行する請求項に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項5】
前記弾性要素(2、2')がつる巻ばねであることを特徴とする、先行する請求項に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項6】
前記バリアの前記屈曲本体(1')の前記要素(3')内に収容された前記弾性要素(4)は、それらが内部に収容された前記要素(3')及び前記バリアの前記本体(1')と同一の湾曲した輪郭を備えた薄板又は細片(4)から形成されることを特徴とする、請求項1乃至4に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項7】
前記バリアの前記本体(1')に埋め込まれた前記要素(3)内に収容された前記弾性要素は、前記バリアの前記本体(1')と同一の湾曲した輪郭を備えた棒状体(5)からなることを特徴とする、請求項1乃至4に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項8】
前記弾性要素(2、2'、4、5)とこれらが内部に収容された前記要素(3、3')との両方が、オプションで、メッシュ手段又は当該アセンブリの内部補強材を形成する水平に配置された要素によって相互接続されていることを特徴とする、先行する請求項に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項9】
前記検出素子(7)は、コントロールセンターへの音響、視覚、及びテレマティック送信用のモーション及び/又は衝撃センサからなり、前記センサ(7)間の相互通信は、前記対応する情報伝達要素(6)へのケーブル手段又は高周波によってなされることを特徴とする、請求項1に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項10】
前記衝撃検出手段(10)は、圧力センサによって又は振り子要素(11)であって当該要素若しくは当該要素が取り付けられた前記本体部分の傾きの変化を検出する振り子要素によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項11】
オプションで、前記音響及び/又は光情報伝達手段(13、14)は、前記衝撃検出手段(10)が内部に配置されている要素の構造から物理的に独立しており、前記衝撃検出手段(10)は、2つ以上の前記情報伝達要素に対して共通して用いられており、この場合、前記対応する制御回路(10)は、警告信号が音響及び/又は光情報伝達回路に送信される際に経由する高周波エミッタ(16)に関連付けられており、前者は、対応するスピーカー(13')及び光インジケータ(14’)に加えて高周波受信モジュール(18)に関連付けられた制御分岐回路(8’)を内蔵することを特徴とする、請求項1及び10に記載の幹線道路保護バリア。
【請求項12】
前記幹線道路保護バリアを形成可能な独立要素は任意の形状を取り得る、請求項1、9、及び10に記載の幹線道路保護バリア。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2013−500412(P2013−500412A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522194(P2012−522194)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【国際出願番号】PCT/ES2010/000293
【国際公開番号】WO2011/015678
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(512022952)
【氏名又は名称原語表記】SANCHEZ DE LA CRUZ, Jose Manuel
【住所又は居所原語表記】Avenida 308, 25, E−08860 Castelldefels, Barcelona (ES).
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【国際出願番号】PCT/ES2010/000293
【国際公開番号】WO2011/015678
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(512022952)
【氏名又は名称原語表記】SANCHEZ DE LA CRUZ, Jose Manuel
【住所又は居所原語表記】Avenida 308, 25, E−08860 Castelldefels, Barcelona (ES).
【Fターム(参考)】
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