説明

広範囲ズーム機能を備えた超広帯域紫外顕微鏡映像システム

【課題】広範囲ズーム機能を備えた超広帯域紫外(UV)カタディオプトリック映像顕微
鏡システムが開示される。
【解決手段】カタディオプトリックレンズ群及びズーミングチューブレンズ群を含む顕微
鏡システムは、極UV波長で高光学解像度と、連続的に調整可能な倍率と、高開口数とを
有する。このシステムは、部品点数を削減し、システムの製造プロセスを簡単化するため
、対物レンズ、チューブレンズ及びズーム光学系のような顕微鏡モジュールを統合する。
好ましい実施例によれば、全屈折ズーミングチューブレンズと組み合わせることにより、
非常に広い極紫外スペクトル域に亘って優れた画質が得られる。ズーミングチューブレン
ズは、一般的に性能を制限する高次色収差を補償するように変更される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、一般的に、超広帯域紫外(UV)カタディオプトリック映像顕微鏡システムに係り、特に、UVカタディオプトリック対物レンズ群及び広範囲ズーミング用チューブレンズ群を含む映像システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来技術の説明]
深度の深い紫外スペクトル域(約0.19乃至0.30ミクロン波長)用のカタディオプトリック映像システムは公知である。Shaferによる米国特許第5,031,976号明細書、並びに、Elliott及びShaferによる米国特許第5,488,229号明細書には、2種類のこのような系が開示されている。これらの系は、Schupmannのアクロマティックレンズ原理と、Offner形の視野レンズとを採用する。軸方向色及び1次横方向色は補正されるが、高次横方向色は補正されない。このため、広いスペクトル域をカバーする際に系の収差が制限される。
【0003】
上記のShaferによる米国特許第5,031,976号明細書は、収差虚像を生成するSchupmannのアクロマティックレンズ原理に基づく光学系を開示する。反射光線はこの虚像から実像を作成する。図1に示されたこの系は、像収差及び像収差の色変動を補正する収差補正器レンズ群101と、レンズ群101からの光を受け、平面105に中間像を生成する焦点レンズ103と、中間像平面105に配置されたほかのレンズと同じ材料からなる視野レンズ107と、平面鏡バックコーティングされ、系の1次長手色を焦点レンズ103と協働して補正するようにレンズの度及び位置が選択された厚いレンズ109と、中間像平面と厚いレンズ119の間に配置され、最終像115を生成する球面鏡113とを含む。系の殆どのフォーカシングパワーは、中間像平面105からの光が厚いレンズ109に到達できるように中間像平面105の近傍に小さい中心孔を有する球面鏡113に起因する。厚いレンズ109の裏側のミラーコーティング111は、球面鏡113によって集光された光が最終像115に到達するように小さい中心孔119を有する。1次長手(軸)方向色は厚いレンズ109によって補正されるが、中間像105に配置されたOffner形視野レンズ107は2次縦方向色を補正するためポジティブなパワーを有する。視野レンズを中間像105の一方側に僅かに動かすことにより、3次縦方向色が補正される。かくして、軸方向色収差は、広いスペクトル域に亘って完全に補正される。この系は、挟帯域横方向色を付随的に補正するが、広域紫外スペクトルに亘る残りの(2次及び高次)横方向色の完全な補正は行えない。
【0004】
上記のElliot及びShaferの米国特許第5,488,229号明細書は、図2に示されるような表面121’の除去のような193ミクロン波長の高出力エキシマレーザーアプリケーションで使用するため最適化された米国特許第5,031,976号明細書の光学系の変形バージョンを提供する。この従来技術の光学系は、米国特許第5,031,976号明細書の光学系と同様に収差補正群101’と、集光レンズ103’と、中間焦点105’と、視野レンズ107’と、厚いレンズ109’と、小さい中心開口部117’及び119’を備えた鏡面111’及び113’と、最終焦点115’とを有するが、視野レンズ107’は、エキシマレーザー光を集光することによって生成された高出力密度から熱的に損傷を被ることを回避するため中間像若しくは焦点105’が視野レンズ107’の外側に現れるように再配置される。また、両方の鏡面111’及び113’は、レンズ素子108’及び109’の上に形成される。両方のレンズ素子108’及び109’を通過するすべての光の合成は、図1に示された1枚の厚いレンズ109と同じ1次縦方向色補正を行うが、全体的なガラスの厚さは低減される。石英ガラスでさえ、非常に短い0.193ミクロン波長で吸収問題を生ずるので、厚さの低減は高出力レベルの場合にこの波長で有利である。この光学系に使用されるエキシマレーザー源はかなり狭いスペクトル線幅を有するが、0.193ミクロン波長付近での石英の分散は、一部の色補正が依然として必要とされる程度の大きさがある。両方の従来技術のシステムは、約0.6の開口数を有する。
【0005】
縦方向色収差(軸方向色)は、波長による焦点位置の軸方向移動である。図1に示された従来技術の光学系は、近紫外及び極紫外(0.2ミクロンないし0.4ミクロン域)の広い波長帯域に亘って1次、2次及び3次の軸方向色を完全に補正する。横方向色は、波長による倍率若しくは像サイズの変化であり、軸方向色とは無関係である。図1の従来技術の光学系は、1次横方向色を完全に補正するが、残りの横方向色は補正しない。このことは、広いスペクトル範囲がカバーされるときに収差の制限になる。
【0006】
米国特許第5,717,518号明細書は、上記の特許に記載されたシステムよりも性能が改良されたカタディオプトリック紫外映像システムを開示する。このシステムは、2次及び高次横方向色を補正するため、色消し視野レンズ群を利用し、大きいNA(開口数)と、大きい視野の超広帯域紫外映像システムの設計を可能にする。
【0007】
可視波長域でのズーミングシステムは周知である。可視波長ズーミングシステムは、広スペクトル域に亘る高次の色効果の非常に高いレベルの補正を必要としないか、或いは、補正は必要としないが、3種類以上のガラスタイプを用いて同じことを行う。極紫外の場合に、色収差補正に使用できる材料は非常に僅かに限られるので、高性能、広帯域光学系を設計することは難しい。さらに、紫外広帯域光学系の色収差を広範囲ズームを用いて補正することは一層困難である。
【0008】
したがって、広範囲ズーム能力を備えた超広帯域紫外顕微鏡映像システムは依然として必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,031,976号明細書
【特許文献2】米国特許第5,488,229号明細書
【特許文献3】米国特許第5,717,518号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
[発明の概要]
本発明の目的は、像収差、像収差の色変動、縦方向(軸方向)色及び横方向色を補正し、かつ、近紫外及び極紫外スペクトル帯域(0.2乃至0.4ミクロン)の超広スペクトル域に亘って残りの(2次及びより高次の)横方向色補正を含む、カタディオプトリック映像システムを提供することである。
【0011】
本発明のもう一つの目的は、大きい開口数0.9と、少なくとも1ミリメートルの視野とを備えた顕微鏡若しくはマイクロリソグラフィー光学系として有用な紫外映像システムを提供することである。このシステムは、好ましくは、テレセントリック系である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によるズーミング機能を備えた高性能、高開口数の超広域スペクトル域カタディオプトリック光学系は、1個のコリメート形共役を備え、ズーミング中に高次色収差(特に、高次の横方向色)が変化しないように構成された全屈折ズーミングチューブレンズ部と、ズーミングチューブレンズ部の補正されていない(しかし、ズーム中に安定した)高次の色収差の残りを補正する非ズーミング高開口数カタディオプトリック対物レンズ部とを有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、近紫外及び極紫外(0.2ミクロン乃至0.4ミクロン)で広波長帯域に亘り1次、2次、及び、3次の軸方向色を完全に補正する従来技術によるシステムの構成図である。
【図2】図2は、0.193ミクロン波長広出力エキシマレーザーアプリケーションで使用するため最適化されたShaferの’976号特許の改良バージョンを示す図である。
【図3】図3は、関連した親出願に記載されたカタディオプトリック映像システムの略側面図である。
【図4】図4は、本発明によるカタディオプトリック映像システムの略側面図である。
【図5】図5は、本発明の第1実施例による36倍(36×)、64倍(64×)及び100倍(100×)の出力倍率を有する3通りの位置におかれたカタディオプトリック映像システムの略側面図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施例による36倍(36×)、64倍(64×)及び100倍(100×)の出力倍率を有する3通りの位置におかれたカタディオプトリック映像システムの略側面図である。
【図7】図7は、本発明の第3実施例による36倍(36×)、64倍(64×)及び100倍(100×)の出力倍率を有する3通りの位置におかれたカタディオプトリック映像システムの略側面図である。
【図8】図8は、半導体ウェーハの検査用のアプリケーションにおけるズーミング・カタディオプトリック映像システムの略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の上記並びにその他の目的及び利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から当業者に明らかにされる。
【0015】
[好ましい実施例の詳細な説明]
図3には、特に、広帯域極紫外アプリケーション用途に適した本発明のカタディオプトリック映像システムが示されている。このカタディオプトリック映像システムは、中間像13を形成する焦点レンズ群11と、中間像13の近傍に配置され色収差を補正する視野レンズ群15と、中間像13からの光を最終像19に集光するカタディオプトリック群17とを含む。この映像システムは、0.20乃至0.40ミクロンの紫外光をカバーするスペクトルの極紫外(UV)部まで延びる波長帯域に亘って、モノクロ(ザイデル)収差及び色収差(縦方向及び横方向)、並びに、モノクロ収差の色変動を補正するよう最適化される。本発明のカタディオプトリックシステムは、紫外顕微鏡対物レンズ、ウェーハ検査装置の表面散乱紫外光の収集器、又は、紫外ホトリソグラフィー・システム用のマスク投影光学系のような多数の紫外映像アプリケーションに適合させることが可能である。
【0016】
図3に示された集光レンズ群11は、7枚のレンズ部品21−27により構成され、2枚のレンズ部品21及び22は、残りの5枚のレンズ部品23乃至27から十分な間隔で分離される。レンズ部品21及び22の対を残りの5枚のレンズ部品23乃至27から分離する間隔は、典型的に、5枚のレンズ部品23乃至27の全体的な合成厚さの少なくとも2分の1のオーダーである。例えば、レンズ部品23−27は、約60mmの距離に広がり、レンズ部品21及び22はレンズ部品23から30乃至60mm離れている。実際の寸法は実施例に対し選択されたスケールに依存する。2枚のレンズ21及び22は、コマ収差及び非点収差のようなモノクロ像収差の色変動を補正する低出力2枚組みを形成する。この2枚組みレンズ21及び22を他の光学系部品からかなり遠くに配置することにより、これら2枚のレンズ上での視野角による光ビームのシフトは最大にされる。これは、収差の色変動の最良の補正を実現するために役立つ。
【0017】
主集光群の中の5枚のレンズ23―27は、厚い強度の負凹レンズ23と、反対向きに強度に湾曲した負凹レンズ24と、強度の二重凸レンズ25と、強度の正凹レンズ26と、反対向きに強度に湾曲し、正若しくは負の度数の非常に薄い凹レンズ27とにより構成される。このレンズ23―27のレンズ群は変形することが可能である。このレンズ群は光を中間像13に集光する。レンズ面の曲率及び位置は、モノクロ収差を最小限に抑え、モノクロ収差の色変動を最小限に抑えるため2枚組みレンズ21―22と協働するように選択される。
【0018】
視野レンズ群15は、典型的に、色消し3枚組みレンズにより構成されるが、任意の色消し処理されたレンズ群を使用することができる。石英ガラス及びCaF2ガラスの両方の材料が使用される。その他の可能な極紫外透過屈折材料には、MgF2、SrF2、LaF3及びLiFガラス、或いは、これらの混合物が含まれる。屈折材料の他に、回折面を色収差補正のため使用してもよい。2種類の紫外透過材料、CaF2ガラス及び石英ガラスの間の分散は、極紫外ではあまり違いがないので、レンズ群15の個々の部品は強い曲率を有する。主色収差は、主として、カタディオプトリック群17内のレンズ部品と、焦点レンズ群11との組み合わせによって補正される。視野レンズ群15の色消しによって、残りの横方向色が完全に補正される。
【0019】
図3に示されたカタディオプトリック群17は、裏面にコーティング41を有する石英レンズ凹レンズ39と、裏面に反射コーティング45を有する石英ガラスレンズ43とを含む。2枚のレンズ部品39及び43の表面は互いに対向する。反射面コーディング41及び45は、典型的に、アルミニウムであり、場合によっては、反射率を高めるため誘電体で保護される。
【0020】
第1のレンズ39は、光学系の光軸に沿って中心に孔37が形成されている。反射コーティング41は中心孔38で終端し、レンズ39又は反射コーティング41によって遮られることなく光が通過する中心光学開口が現れる。孔37によって画成された光学開口は中間像面13の近傍にあるので、光学損は最小限に抑えられる。色消し視野レンズ群15は、孔37の内側若しくは傍に配置される。第2のレンズ43は、一般的に、孔を含まないが、開口部又は窓47が中心に設けられ、面反射コーティング45上に被膜が存在しない。反射コーティング41を備えたレンズ39の光学開口は、レンズ39の孔37によって画成しなくてもよく、コーティング45のようにコーティング41中の窓によって簡単に画成してもよい。その場合、光はレンズ39の屈折面を通り余分な時間を経過する。
【0021】
光軸に沿って中間像面13に向かって伝搬された光源からの光は第1のレンズ39の光学開口37を通過し、次に、第2のレンズ43の内部を通過し、そこで、光は、略平面状(若しくは平面状)鏡コーティング45によって第2のレンズ43の内部に反射される。この光は第1のレンズ39を通過し、鏡面41で反射され、再び第1のレンズ39を通過する。最後に、この強度に集束した光は、第2のレンズ43の内部を通り(3回目の通過)、光学開口47を通過して、光学開口47と隣接した最終像面に達する。第2のレンズ面及び第2のレンズ面の曲率及び位置は、焦点レンズ群11と組み合わされて、主軸方向色及び横方向色を補正するよう選択される。
【0022】
フレキシブルな極紫外顕微鏡システムの場合、種々の倍率、開口数、視野サイズ及び色を提供することが重要である。原理的に、紫外顕微鏡システムは、数枚のカタディオプトリック対物レンズと、チューブレンズと、ズームレンズとにより構成される。しかし、完全な顕微鏡システムを設計する場合には、幾つかの問題点が生ずる。第1に、顕微鏡設計は、種々の倍率及び開口数を提供するため、多数の大型サイズのカタディオプトリック対物レンズを収容する必要がある。第2に、画質を維持するため、各チューブレンズの収差の色変動は体物レンズ自体と同程度に補正去れる必要がある。第3に、ズーミング系の収差の色変動は、ズームの全範囲に亘って補正される必要がある。
【0023】
図4に示されるように本発明による超広帯域紫外顕微鏡映像システムは、カタディオプトリック対物レンズ部128と、ズーミングチューブレンズ群部139とを含む。カタディオプトリック対物レンズ部128は、カタディオプトリックレンズ群122と、視野レンズ群127と、焦点レンズ群129とを含む。ビームスプリッタ132は紫外光源の入口である。開口絞り131は、系の映像開口数(NA)を調節するため使用される。顕微鏡システムは、対象物120(たとえば、検査用ウェーハ)を像面140に映す。完全な開口数0.9のカタディオプトリック対物レンズ部128は関連する親出願に記載されている。
【0024】
カタディオプトリック対物レンズ部128は、紫外スペクトル域(約0.20乃至0.40ミクロン波長)で超広帯域映像化を行うため最適化される。カタディオプトリック対物レンズ部は、高い開口数及び大きい対物視野に関して優れた性能をもつ。本発明は、軸方向色及び1次横方向色を補正するためOffner視野レンズと組み合わせてSchupmann原理を使用し、より高次の横方向色を補正するため色消し処理された視野レンズ群を使用する。残りの高次色収差を除去すると、超広帯域紫外対物レンズ設計が行えなくなる。
【0025】
カタディオプトリックレンズ群122は、反射コートされたレンズ部品である略平面状若しくは平面状反射器123と、凹レンズ125と、凸球面反射器とを含む。図3における反射コートされたレンズ部品39と比較すると、本発明の好ましい一実施例は、簡単に製造できる凸反射器124及び大型凹レンズ125を使用する。両方の反射部品は、反射材料の無い中心光学開口を有し、中間像面126からの光が凸反射器を通過できるようにさせ、その光は略平面状(若しくは平面状)の反射器123によって凸反射器124に反射され、略平面状(若しくは平面状)の反射器123をもう一度通過して、途中で関連したレンズ部品を横切る。
【0026】
色消し多部品視野レンズ群127は、石英ガラス及びフッ化ガラスのような2種類以上の異なる屈折材料、又は、回折面から作られる。視野レンズ群127は、選択的に一つに連結されてもよく、或いは、空気中で僅かに隙間を設けて配置してもよい。石英ガラスとフッ化ガラスは、極紫外域で分散に実質的な差が無いので、視野レンズ群の中の数枚のレンズ部品の個々の度数は高倍率にされるべきである。このような色消し視野レンズを用いることにより、超広域スペクトル域に亘る軸方向色及び横方向色の完全な補正が可能になる。最も簡単な設計例の場合、1個の視野レンズ部品だけが系の他のレンズとは異なる屈折材料で作製されればよい。図3に示されたレンズ群15と比較するに、視野レンズ群127は、視野レンズ群の熱負荷及び表面散乱を減少させるため、中間像位置から僅かに移される。
【0027】
本発明によれば、焦点レンズ群129は多数のレンズ部品を有し、好ましくは、すべてのレンズ部品は1種類の材料から作製され、回折面の曲率及び位置は、モノクロ収差及びモノクロ収差の色変動の両方を補正し、光を中間像に集光させるように選択される。焦点レンズ群129において、低度数のレンズ130の特殊な組み合わせは、球面収差、コマ収差、及び、非点収差の色変動に対し系を補正する。
【0028】
視野レンズ群127及び低度数レンズ群130の設計上の特徴は、本発明において重要である。カタディオプトリック対物レンズ128と組み合わされたズーミングチューブレンズ139は、多数の望ましい特徴を示す。このような全屈折ズーミングレンズは、理想的には検出器アレイ140をズーミング中に静止させるが、本発明は、このような好ましい実施例の状況に制限されない。カタディオプトリック対物レンズ系128が全くズーミング機能を具備しない場合に、ズーミングチューブレンズ系139には2通りの設計上の可能性が拓かれる。
【0029】
第1に、ズーミング部139は、石英ガラスのような全く同一の屈折材料でもよく、1次縦方向及び1次横方向色がズーミング中に変化しないように設計されるべきである。これらの1次色収差は零に補正する必要はなく、1種類のガラスタイプだけが使用される場合には零に補正できないが、安定している必要があり、これは実現可能である。カタディオプトリック対物レンズ128の設計は、これらのズーミングチューブレンズの補正されていないが安定した色収差を補償するよう修正されるべきである。この修正は実行可能であるが、得られる解決策は良い画質を伴うことが必要である。画質の制限にもかかわらず、このような設計が可能であることは非常に望ましい。その理由は、結合された顕微鏡システム全体が、フッ化カルシウム、又は、色消し処理されたOffnerタイプの視野レンズ内の回折面を除いて単一の材料、すなわち、石英ガラスであることによる。
【0030】
第2に、ズーミングチューブレンズ群139は、カタディオプトリック対物レンズ128とは独立して収差を補正することができる。このため、石英ガラスとフッ化カルシウムのような異なる分散を有する少なくとも2個の屈折材料、又は、回折面を使用する必要がある。残念ながら、その結果として、チューブレンズ系は、ズーム範囲全体に亘って残留する高次の縦方向及び横方向色を避けることができないので、非常に広い紫外スペクトル域に亘って高性能を得ることができない。したがって、スペクトル域を狭小化する形、合成された系の視野サイズを縮小する形、若しくは、これらの組み合わされた形で妥協する必要がある。その結果として、カタディオプトリック対物レンズの非常に高い能力は、独立に補正されるズーミングチューブレンズを用いて2倍にすることができない。
【0031】
本発明は、上記の2種類の状況を両立させる。ズーミングチューブレンズ139は、最初に、二つの屈折材料(例えば、石英ガラスとフッ化カルシウム)を用いて、カタディオプトリック対物レンズ128とは独立に補正される。レンズ139は、次に、カタディオプトリック対物レンズ128と合成され、カタディオプトリック対物レンズは、ズーミングチューブレンズ系の残りの高次色収差を補償するように変更される。このようにできる理由は、上記のカタディオプトリック対物レンズの視野レンズ群127及び低度数レンズ群130の設計上の特徴に起因する。合成された系は、最良の性能を得るべく変更されるすべてのパラメータを用いて最適化される。
【0032】
本発明の一つの格別な特徴は、ズーミングチューブレンズの具体的な細部である。このズーミング系の高次残留色収差がズーム中に変化する場合、カタディオプトリック対物レンズは、1個所のズーム位置以外では高次残留色収差を厳密に補償できない。低次色収差がズーム中に変化せず、零に補正されるズーミングチューブレンズを設計することは簡単である。しかし、(系自体では零に補正することができない)高次色収差残留分がズーミング中に変化しないズーミングチューブレンズを見つけることは非常に困難である。
【0033】
チューブレンズ部は、ズーム中にその高次色収差が有意な量で変化しないように設計することが可能である。検出器アレイ140がズーム中に移動してもよい場合、設計上の問題はより簡単化されるが、系の残りの部分に対し像位置が固定されている場合と同じ程度には望ましくない。
【0034】
本発明の映像システムは、36倍から100倍以上までのズームを行い、対物レンズと、レンズターレットと、チューブレンズと、ズーム光学系とを1個のモジュールに統合する。この映像システムは、光学部品及び機械部品を削減し、製造可能性を改良し、生産コストを低下する。また、この映像システムには、極紫外映像化に起因した高光学解像度、超広帯域光に起因した薄膜干渉効果の軽減、及び、超広域スペクトル域の統合に起因した光輝度の増加のような幾つかの性能上の利点がある。広範囲ズームは連続的な倍率変化を実現する。精細なズームはエイリアシングを削減し、繰り返し像配列に対するセル同志の減算のような電子画像処理を可能にさせる。顕微鏡システムの開口絞りに調節可能な開口を設置することにより、開口数NAを調節し、所望の光学解像度及び焦点深度を得ることが可能である。本発明は、調節可能な波長、調節可能名帯域幅、調節可能な倍率及び調節可能な開口数を備えたフレキシブルなシステムである。
【0035】
ズームレンズには3通りの実現可能な実施例がある。第1実施例は、検出器アレイ位置を固定して直線的なズーム運動が行われる。第2実施例は、検出器アレイ位置が移動している場合に直線的なズーム運動が行われる。第3実施例は、ズームレンズに加えて、映像システムの物理的長さを短縮し、検出器アレイ位置を固定するため、折り畳み式鏡を利用する。
【0036】
ズームレンズの第1実施例は、検出器アレイ位置が固定された場合に直線的なズーム運動を行う。図5には、36倍ズームのレンズ配置と、64倍ズームのレンズ配置と、100倍ズームのレンズ配置とが示される。検出器アレイ140(図示しない)は固定される。ズーミングチューブレンズ構造体141は、二つの移動レンズ群142及び143を含む。簡単のためビームスプリッタ同図及び以下の図で示されていない。以下の表は、図5に示された表面を列挙し、表面番号は、最終像に対する“0”から始まり、非検査対象物に向かってカウントされる。
【0037】
【表1】

【0038】
【表2】

ズームレンズの第2の実施例は、検出器アレイ位置が移動する場合に直線的なズーム運動を行う。図6には、36倍のズーム配置と、64倍のズーム配置と、100倍のズーム配置とが示されている。以下の表は、図6に示された表面を列挙し、表面番号は最終像に対する“0”から始まり、非検査対象物に向かって1ずつ増加する。
【0039】
【表3】

【0040】
【表4】

ズームレンズの第3実施例は、第2実施例と同じレンズ構造体を使用することにより検出器位置が固定され、直線的なズーム運動を行い、検出器アレイが移動しないように反射素子のトロンボーン形システムが組み込まれている。図7には、36倍のズーム配置及び反射素子と、64倍のズーム配置及び反射素子と、100倍のズーム配置及び反射素子とが示されている。折り畳み式鏡群144は、反射素子のトロンボーン形システムである。この折り畳み式鏡配置は一例に過ぎない。たとえば、異なる数の反射素子を使用するようなその他の多数の配置を実現することが可能である。
【0041】
モジュール伝達関数曲線(図示しない)は、図7に示された第3実施例が、64倍及び100倍で本質的に完全であり、36倍で優れていることを示す。ズーミングは6枚のレンズの群を一単位として移動させ、トロンボーン・スライド部のアームを移動させることにより行われる。トロンボーンの動きは焦点だけに影響を与え、この位置でのFナンバーは非常に小さいので、この運動の正確さは非常に曖昧になり得る。トロンボーン形の実施例の一つの利点は、システムの全長を非常に短くさせることである。別の利点は、アクティブな(フラットではない)光学素子と関連したズーム運動は一つしか無いことである。トロンボーン・スライド部と関連したそれ以外のズーム運動は、誤差に対する感度が低い。
【0042】
図8は、半導体ウェーハの検査用のアプリケーションにおけるズームを備えたカタディオプトリック映像システムの略側面図である。プラットフォーム80は、複数個の集積回路ダイス84からなるウェーハ82を保持する。カタディオプトリック対物レンズ86は、光線束88をズーミングチューブレンズ90に伝達し、ズーミングチューブレンズ90は検出器92に捉えられる調節可能な像を生成する。検出器92は像を2進符号データに変換し、その2進符号データをケーブル94を介してデータプロセッサ96に転送する。
【0043】
以上の説明で使用された実施例は、例示を目的とするものであり、本発明を制限するために使用されたものではない。したがって、当業者は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲並びに精神を逸脱することなく他の実施例が実現できることを認めるであろう。
【0044】
[付記]
付記(1):
紫外域内の少なくとも一つの波長を含む複数の波長に亘って高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができるチューブレンズ部と、
非ズーミング高開口数カタディオプトリック対物レンズ部とを有する、高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システム。
【0045】
付記(2):
上記チューブレンズ部及び上記対物レンズ部は石英ガラス及びフッ化カルシウムである、付記(1)に記載の光学システム。
【0046】
付記(3):
上記チューブレンズ部及び上記対物レンズ部は回折面を使用する、付記(1)に記載の光学システム。
【0047】
付記(4):
ズーミング中、若しくは、上記チューブレンズ部の倍率の変更に移動しない検出器アレイを更にに有する、付記(1)に記載の光学システム。
【0048】
付記(5):
上記対物レンズレンズ部は、残りの色収差を除去し、上記チューブレンズ部を高次色収差に関して補償する色消し処理された視野レンズ群を含み、
上記チューブレンズ部と上記対物レンズ部の組み合わせは、球面収差、コマ収差、及び、非点収差の変動を補正する、付記(1)に記載の光学システム。
【0049】
付記(6):
検出器アレイと、
広帯域紫外放射線源と、
上記検出器アレイ上で紫外波長域に亘り焦点を維持する広帯域紫外ズーミング若しくは倍率変更を行うことができる高開口数カタディオプトリック光学システムとを有する、高解像度の広帯域紫外映像システム。
【0050】
付記(7):
上記検出器アレイはズーミング中に静止状態を維持する、付記(6)に記載の映像システム。
【0051】
付記(8):
上記カタディオプトリック光学システムは、残りの色収差を除去してチューブレンズ部を高次色収差に関して補償するため視野レンズ群を色消し処理する補償手段を備えた対物レンズ部を含み、
上記チューブレンズ部と上記対物レンズ部の組み合わせは、球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を補正する、付記(6)に記載の映像システム。
【0052】
付記(9):
高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムであって、
レンズ表面が光学システムの光路に沿って第1の所定位置に配置され、光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう曲率及び上記位置が選択された複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群と、
上記中間像の付近で上記光路に沿って並べられ最終的に正の度数を備え、分散が異なり、レンズ表面が第2の所定位置に配置され、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された複数のレンズ部品を有する視野レンズ群と、
第3の所定位置に配置された少なくとも2枚の反射面及び少なくとも1枚の屈折面を有し、上記中間像の実像を形成するよう選択された曲率を有し、上記焦点レンズ群と組み合わされて、上記波長帯域に亘り光学システムの1次縦方向色を実質的に補正するカタディオプトリックリレーレンズ群と、
光学システムの光路に沿って第4の所定位置に配置されたレンズ表面を備え、高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができるズーミングチューブレンズ群とを含み、
少なくとも一つのズーミングしないレンズ群は、上記波長帯域に亘って、上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、光学システム。
【0053】
付記(10):
上記チューブレンズ群は高次色収差を実質的に変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができる、付記(1)に記載の高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システム。
【0054】
付記(11):
上記チューブレンズ群は少なくとも1枚の回折レンズを含む、付記(1)に記載の高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システム。
【0055】
付記(12):
上記カタディオプトリック光学システムは映像システムの倍率範囲及び上記検出器アレイによって検出される紫外スペクトル域に亘って、近傍に回折が制限された画質を維持する、付記(6)に記載の映像システム。
【0056】
付記(13):
上記チューブレンズ群は高次色収差を実質的に変えること無くズーム若しくは倍率変更を行うことができる、付記(9)に記載の光学システム。
【0057】
付記(14):
上記ズーミングチューブレンズ群は少なくとも1枚の回折レンズを含む、付記(9)に記載の光学システム。
【0058】
付記(15):
上記視野レンズ群は分散の異なる少なくとも2種類の屈折材料から形成された複数のレンズ部品を含む、付記(9)に記載の光学システム。
【0059】
付記(16):
検出器アレイと、
少なくとも0.23乃至0.29ミクロンの紫外波長帯域を有する広帯域紫外放射線源と、
上記検出器アレイ上で近傍に画質が制限された状態を維持する広帯域紫外ズーミングを行うことができる高開口数カタディオプトリック光学システムとを有する、高解像度の広帯域紫外映像システム。
【0060】
付記(17):
上記カタディオプトリック光学システムは、光学システムの倍率範囲及び上記検出器アレイによって検出された紫外スペクトル域に亘って近傍に回折が制限された画質を維持する、付記(16)に記載の映像システム。
【0061】
付記(18):
上記カタディオプトリック光学システムは、視野レンズを色消し処理し、残りの色収差を実質的に除去し、これにより、チューブレンズ部を高次色収差に関して実質的に補償する補償手段を備えた対物レンズ部を有し、
上記対物レンズ部と上記チューブレンズ部の組み合わせは球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を実質的に補正する、付記(16)に記載の映像システム。
【0062】
付記(19):
高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムであって、
光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう曲率及び位置が選択された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群と、
上記中間像の付近で上記光路に沿って並べられ最終的に正の度数を有し、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する視野レンズ群と、
上記中間像の実像を形成するよう選択された曲率を有する少なくとも2枚の反射面及び少なくとも1枚の屈折面を備え、上記焦点レンズ群と組み合わされて、上記波長帯域に亘り光学システムの1次縦方向色を実質的に補正するカタディオプトリックリレーレンズ群と、
高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができ、屈折面を備えたチューブレンズ群とを含み、
少なくとも一つのズーミングしないレンズ群は、上記波長帯域に亘って、上記チューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、光学システム。
【0063】
付記(20):
上記チューブレンズ群は、高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率の変更を行うことができる全屈折ズーミングチューブレンズ群である、付記(19)に記載の光学システム。
【0064】
付記(21):
上記チューブレンズ群は少なくとも1枚の回折レンズを備えたズーミングチューブレンズ群である、付記(19)に記載の光学システム。
【0065】
付記(22):
紫外波長域に亘る像を受容し得る検出器アレイと、
紫外波長帯域を生ずる広帯域紫外放射線源と、
カタディオプトリック光学システムとを含む、高解像度の広帯域紫外映像システムであって、
上記カタディオプトリック光学システムは、
光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう曲率及び位置が選択された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群と、
上記中間像の付近に設けられ、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する視野レンズ群と、
上記中間像の実像を形成するよう選択された曲率を有する少なくとも2枚の反射面及び少なくとも1枚の屈折面の組み合わせを備え、上記焦点レンズ群と組み合わされて、上記波長帯域に亘り光学システムの1次縦方向色を実質的に補正するカタディオプトリックリレーレンズ群と、
高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができ、複数の屈折面を備えたズーミングチューブレンズ群とを含み、
少なくとも一つのズーミングしないレンズ群は、上記波長帯域に亘って、上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、映像システム。
【0066】
付記(23):
上記検出器アレイはズーミング中若しくは倍率の変更中に静止した状態を保つ、付記(22)に記載の映像システム。
【0067】
付記(24):
上記カタディオプトリック光学システムは、視野レンズを色消し処理し、残りの色収差を実質的に除去し、これにより、チューブレンズ部を高次色収差に関して実質的に補償する補償手段を備え、
レンズ部の組み合わせは、上記波長帯域に亘る球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を実質的に補正する、付記(22)に記載の映像システム。
【0068】
付記(25):
高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムであって、
光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう配置された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群と、
正味の正の度数を有し、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する視野レンズ群と、
高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができ、複数の屈折面を備えたズーミングチューブレンズ部と、
上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する手段を構成する非ズーミングカタディオプトリック対物レン部とを含む、光学システム。
【0069】
付記(26):
上記カタディオプトリック対物レンズ部は、視野レンズを色消し処理し、残りの色収差を実質的に除去し、これにより、チューブレンズ部を高次色収差に関して実質的に補償する補償手段を備え、
上記レンズ部の組み合わせは、上記波長帯域に亘る球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を実質的に補正する、付記(25)に記載の光学システム。
【0070】
付記(27):
上記視野レンズ群の中の少なくとも1枚のレンズは石英ガラスから製作されたレンズである、付記(25)に記載の光学システム。
【0071】
付記(28):
上記視野レンズ群の中の少なくとも1枚のレンズはフッ化カルシウムから製作されたレンズである、付記(25)に記載の光学システム。
【0072】
付記(29):
高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率の変更を行うことができる全屈折ズーミングチューブレンズ群を更に有する、付記(25)に記載の光学システム。
【0073】
付記(30):
少なくとも1枚の屈折レンズを備えたズーミングチューブレンズ群を更に有する、付記(25)に記載の光学システム。
【0074】
付記(31):
屈折面が光学システムの光路に沿って第1の所定位置に配置され、光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう曲率及び上記位置が選択された複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群を設ける段階と、
上記中間像の付近で上記光路に沿って並べられ最終的に正の度数を備え、分散が異なり、屈折面が第2の所定位置に配置され、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された複数のレンズ部品を有する視野レンズ群を設ける段階と、
第3の所定位置に配置され上記中間像の実像を形成するよう選択された曲率を有する少なくとも2枚の反射面及び少なくとも1枚の屈折面の組み合わせを備え、上記焦点レンズ群と組み合わされて、上記波長帯域に亘り光学システムの1次縦方向色を実質的に補正するカタディオプトリックリレーレンズ群を用いて実像を形成する段階と、
光学システムの光路に沿って第4の所定位置に配置されたレンズ表面を備え、高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができるズーミングチューブレンズ群を用いてズーミングする段階とを含み、
少なくとも一つのズーミングしないレンズ群は、上記波長帯域に亘って、上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムを製作する方法。
【0075】
付記(32):
視野レンズを色消し処理し、残りの色収差を実質的に除去し、これにより、チューブレンズ部を高次色収差に関して実質的に補償する補償手段を備えたカタディオプトリック対物レンズ部を作成する段階を更に有し、
上記対物レンズ部と上記チューブレンズ部の組み合わせは、上記波長帯域に亘って、球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を実質的に補正する、付記(31)に記載の方法。
【0076】
付記(33):
高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムを用いて対象を映像化する方法であって、
少なくとも一つの紫外波長を含む複数の波長に亘って少なくとも色収差の一部分を変えることなく、ズーム若しくは倍率変更を行い得るズーミングチューブレンズ群を用いてズーミングする段階と、
上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する非ズーミング高開口数のカタディオプトリック対物レンズ部を用いて上記対象を映像化する段階とを含む方法。
【0077】
付記(34):
少なくとも一つの紫外波長を含む複数の波長に亘って少なくとも色収差の一部分を変えることなく、ズーム若しくは倍率変更を行い得るズーミングチューブレンズ群と、
上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する非ズーミング高開口数のカタディオプトリック対物レンズ部とを含む、高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システム。
【符号の説明】
【0078】
11 焦点レンズ群
13 中間像
15 視野レンズ群
17 カタディオプトリック群
19 最終像
21、22、23、24、25、27 レンズ部品
37、38 中心孔
39、43 レンズ
41、45 反射コーティング
47 開口部
80 プラットフォーム
82 ウェーハ
84 集積回路ダイス
86 カタディオプトリック対物レンズ
88 光線束
90 ズーミングチューブレンズ
92 検出器
94 ケーブル
96 データプロセッサ
101 収差補正器レンズ群
101’ 収差補正群
103 焦点レンズ
103’ 集光レンズ
105 中間像平面
105’ 中間焦点
107、107’ 視野レンズ
108’、109’ レンズ素子
109、119 厚いレンズ
111 ミラーコーティング
111’ 、113’ 鏡面
113 球面鏡
115 最終像
115’ 最終焦点
117’、119’ 中心開口
119 中心孔
120 対象物
121’ 表面
122 カタディオプトリックレンズ群
123 平面状反射器
124 凸反射器
125 凹レンズ
126 中間像面
127 視野レンズ群
128 カタディオプトリック対物レンズ部
129 焦点レンズ群
130 低度数レンズ群
131 開口絞り
132 ビームスプリッタ
139 ズーミングチューブレンズ群部
140 検出器アレイ
141 ズーミングチューブレンズ構造体
142、143 移動レンズ群
144 折り畳み式鏡群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外域内の少なくとも一つの波長を含む複数の波長に亘って高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができる、遠紫外に透明な屈折材料で作られたレンズ群を含むチューブレンズ部と、
非ズーミング高開口数カタディオプトリック対物レンズ部とを有する、高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システム。
【請求項2】
上記遠紫外に透明な屈折材料は石英ガラス及びフッ化カルシウムを含む請求項1記載の光学システム。
【請求項3】
上記カタディオプトリック対物レンズ部は回折面を使用する請求項1記載の光学システム。
【請求項4】
ズーミング中、若しくは、上記チューブレンズ部の倍率の変更中に移動しない検出器アレイを更に有する請求項1記載の光学システム。
【請求項5】
上記対物レンズレンズ部は、残りの色収差を除去し、上記チューブレンズ部を高次色収差に関して補償する色消し処理された視野レンズ群を含み、
上記チューブレンズ部と上記対物レンズ部の組み合わせは、球面収差、コマ収差、及び、非点収差の色変動を補正する、請求項1記載の光学システム。
【請求項6】
検出器アレイと、
広帯域紫外放射線源と、
上記検出器アレイ上で紫外波長域に亘り焦点を維持する広帯域紫外ズーミング若しくは倍率変更を行うことができる、遠紫外に透明な屈折材料で作られたレンズ群を含む高開口数カタディオプトリック光学システムとを有する、高解像度の広帯域紫外映像システム。
【請求項7】
上記検出器アレイはズーミング中に静止状態を維持する請求項6記載の映像システム。
【請求項8】
上記カタディオプトリック光学システムは、残りの色収差を除去してチューブレンズ部を高次色収差に関して補償するため視野レンズ群を色消し処理する補償手段を備えた対物レンズ部を含み、
上記チューブレンズ部と上記対物レンズ部の組み合わせは、球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を補正する、請求項6記載の映像システム。
【請求項9】
高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムであって、
レンズ表面が光学システムの光路に沿って第1の所定位置に配置され、光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう曲率及び上記位置が選択された、遠紫外に透明な屈折材料で作られた複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群と、
上記中間像の付近で上記光路に沿って並べられ正味の正の度数を備え、分散が異なり、レンズ表面が第2の所定位置に配置され、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された複数のレンズ部品を有する視野レンズ群と、
第3の所定位置に配置された少なくとも2枚の反射面及び少なくとも1枚の屈折面を有し、上記中間像の実像を形成するよう選択された曲率を有し、上記焦点レンズ群と組み合わされて、上記波長帯域に亘り光学システムの1次縦方向色を実質的に補正するカタディオプトリックリレーレンズ群と、
光学システムの光路に沿って第4の所定位置に配置されたレンズ表面を備え、高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができるズーミングチューブレンズ群とを含み、
少なくとも一つのズーミングしないレンズ群は、上記波長帯域に亘って、上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、光学システム。
【請求項10】
上記チューブレンズ群は高次色収差を実質的に変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができる請求項1記載の高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システム。
【請求項11】
上記チューブレンズ部は少なくとも1枚の回折レンズを含む請求項1記載の高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システム。
【請求項12】
上記カタディオプトリック光学システムは映像システムの倍率範囲及び上記検出器アレイによって検出される紫外スペクトル域に亘って、ほぼ回折限界の画質を維持する請求項6記載の映像システム。
【請求項13】
上記チューブレンズ群は高次色収差を実質的に変えること無くズーム若しくは倍率変更を行うことができる請求項9記載の光学システム。
【請求項14】
上記ズーミングチューブレンズ群は少なくとも1枚の回折レンズを含む請求項9記載の光学システム。
【請求項15】
上記視野レンズ群は分散の異なる少なくとも2種類の屈折材料から形成された複数のレンズ部品を含む請求項9記載の光学システム。
【請求項16】
検出器アレイと、
少なくとも0.23乃至0.29ミクロンの紫外波長帯域を有する広帯域紫外放射線源と、
上記検出器アレイ上でほぼ回折限界の画質を維持する広帯域紫外ズーミングを行うことができる、遠紫外に透明な屈折材料で作られたレンズ群を含む高開口数カタディオプトリック光学システムとを有する、高解像度の広帯域紫外映像システム。
【請求項17】
上記カタディオプトリック光学システムは、光学システムの倍率範囲及び上記検出器アレイによって検出された紫外スペクトル域に亘ってほぼ回折限界の画質を維持する請求項16記載の映像システム。
【請求項18】
上記カタディオプトリック光学システムは、視野レンズを色消し処理し、残りの色収差を実質的に除去し、これにより、チューブレンズ部を高次色収差に関して実質的に補償する補償手段を備えた対物レンズ部を有し、
上記対物レンズ部と上記チューブレンズ部の組み合わせは球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を実質的に補正する、請求項16記載の映像システム。
【請求項19】
高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムであって、
光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう曲率及び位置が選択された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群と、
上記中間像の付近で上記光路に沿って並べられ正味の正の度数を有し、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された屈折面を備えた、遠紫外に透明な屈折材料で作られた複数のレンズ部品を有する視野レンズ群と、
上記中間像の実像を形成するよう選択された曲率を有する少なくとも2枚の反射面及び少なくとも1枚の屈折面を備え、上記焦点レンズ群と組み合わされて、上記波長帯域に亘り光学システムの1次縦方向色を実質的に補正するカタディオプトリックリレーレンズ群と、
高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができ、屈折面を備えたチューブレンズ群とを含み、
少なくとも一つのズーミングしないレンズ群は、上記波長帯域に亘って、上記チューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、光学システム。
【請求項20】
上記チューブレンズ群は、高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率の変更を行うことができる全屈折ズーミングチューブレンズ群である請求項19記載の光学システム。
【請求項21】
上記チューブレンズ群は少なくとも1枚の回折レンズを備えたズーミングチューブレンズ群である請求項19記載の光学システム。
【請求項22】
紫外波長域に亘る像を受容し得る検出器アレイと、
紫外波長帯域を生ずる広帯域紫外放射線源と、
カタディオプトリック光学システムとを含む、高解像度の広帯域紫外映像システムであって、
上記カタディオプトリック光学システムは、
光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう曲率及び位置が選択された屈折面を備えた、遠紫外に透明な屈折材料で作られた複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群と、
上記中間像の付近に設けられ、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する視野レンズ群と、
上記中間像の実像を形成するよう選択された曲率を有する少なくとも2枚の反射面及び少なくとも1枚の屈折面の組み合わせを備え、上記焦点レンズ群と組み合わされて、上記波長帯域に亘り光学システムの1次縦方向色を実質的に補正するカタディオプトリックリレーレンズ群と、
高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができ、複数の屈折面を備えたズーミングチューブレンズ群とを含み、
少なくとも一つのズーミングしないレンズ群は、上記波長帯域に亘って、上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、映像システム。
【請求項23】
上記検出器アレイはズーミング中若しくは倍率の変更中に静止した状態を保つ請求項22記載の映像システム。
【請求項24】
上記カタディオプトリック光学システムは、視野レンズを色消し処理し、残りの色収差を実質的に除去し、これにより、チューブレンズ部を高次色収差に関して実質的に補償する補償手段を備え、
レンズ部の組み合わせは、上記波長帯域に亘る球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を実質的に補正する、請求項22記載の映像システム。
【請求項25】
高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムであって、
光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう配置された屈折面を備えた、遠紫外に透明な屈折材料で作られた複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群と、
正味の正の度数を有し、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された屈折面を備えた複数のレンズ部品を有する視野レンズ群と、
高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができ、複数の屈折面を備えたズーミングチューブレンズ部と、
上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する手段を構成する非ズーミングカタディオプトリック対物レンズ部とを含む、光学システム。
【請求項26】
上記カタディオプトリック対物レンズ部は、視野レンズを色消し処理し、残りの色収差を実質的に除去し、これにより、チューブレンズ部を高次色収差に関して実質的に補償する補償手段を備え、
上記レンズ部の組み合わせは、上記波長帯域に亘る球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を実質的に補正する、請求項25記載の光学システム。
【請求項27】
上記視野レンズ群の中の少なくとも1枚のレンズは石英ガラスから製作されたレンズである請求項25記載の光学システム。
【請求項28】
上記視野レンズ群の中の少なくとも1枚のレンズはフッ化カルシウムから製作されたレンズである請求項25記載の光学システム。
【請求項29】
高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率の変更を行うことができる全屈折ズーミングチューブレンズ群を更に有する請求項25記載の光学システム。
【請求項30】
少なくとも1枚の屈折レンズを備えたズーミングチューブレンズ群を更に有する請求項25記載の光学システム。
【請求項31】
屈折面が光学システムの光路に沿って第1の所定位置に配置され、光学システム内で紫外線を中間像に集光させ、同時に、光学システムの残りの部分と組み合わされて、紫外線域の少なくとも一つの波長を含む波長帯域に亘り像収差及び収差の色変動の両方を高いレベルで補正するよう曲率及び上記位置が選択された複数のレンズ部品を有する焦点レンズ群を設ける段階と、
上記中間像の付近で上記光路に沿って並べられ正味の正の度数を備え、屈折面が第2の所定位置に配置され、上記波長帯域に亘って上記光学システムの少なくとも2次縦方向色と1次及び2次横方向色を含む色収差を実質的に補正するように曲率が選択された、異なる分散を備えた少なくとも二つの異なる遠紫外に透明な屈折材料から形成された複数のレンズ部品を有する視野レンズ群を設ける段階と、
第3の所定位置に配置され上記中間像の実像を形成するよう選択された曲率を有する少なくとも2枚の反射面及び少なくとも1枚の屈折面の組み合わせを備え、上記焦点レンズ群と組み合わされて、上記波長帯域に亘り光学システムの1次縦方向色を実質的に補正するカタディオプトリックリレーレンズ群を用いて実像を形成する段階と、
光学システムの光路に沿って第4の所定位置に配置されたレンズ表面を備え、高次色収差を変えることなくズーム若しくは倍率変更を行うことができるズーミングチューブレンズ群を用いてズーミングする段階とを含み、
少なくとも一つのズーミングしないレンズ群は、上記波長帯域に亘って、上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムを製作する方法。
【請求項32】
視野レンズを色消し処理し、残りの色収差を実質的に除去し、これにより、チューブレンズ部を高次色収差に関して実質的に補償する補償手段を備えたカタディオプトリック対物レンズ部を作成する段階を更に有し、
上記対物レンズ部と上記チューブレンズ部の組み合わせは、上記波長帯域に亘って、球面収差、コマ収差及び非点収差の色変動を実質的に補正する、請求項31記載の方法。
【請求項33】
高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システムを用いて対象を映像化する方法であって、
少なくとも一つの紫外波長を含む複数の波長に亘って少なくとも色収差の一部分を変えることなく、ズーム若しくは倍率変更を行い得るズーミングチューブレンズ群を用いてズーミングする段階と、
上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する、遠紫外に透明な屈折材料で作られたレンズ群を含む非ズーミング高開口数のカタディオプトリック対物レンズ部を用いて上記対象を映像化する段階とを含む方法。
【請求項34】
少なくとも一つの紫外波長を含む複数の波長に亘って少なくとも色収差の一部分を変えることなく、ズーム若しくは倍率変更を行い得る、遠紫外に透明な屈折材料で作られたズーミングチューブレンズ群と、
上記ズーミングチューブレンズ群の補正されていない安定した高次色収差の残りの部分を実質的に補償する非ズーミング高開口数のカタディオプトリック対物レンズ部とを含む、高開口数の広スペクトル域カタディオプトリック光学システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−247811(P2012−247811A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−207059(P2012−207059)
【出願日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【分割の表示】特願2011−2136(P2011−2136)の分割
【原出願日】平成10年8月7日(1998.8.7)
【出願人】(502442049)ケーエルエー−テンカー・コーポレーション (77)
【氏名又は名称原語表記】KLA−TENCOR CORPORATION
【Fターム(参考)】