説明

店舗検索通知装置、方法およびプログラムならびに商品役務予約システム

【課題】移動中のユーザが効率的に所望の商品または役務の提供を受けうるようにする。
【解決手段】処理サーバ1は、指定の移動手段によって、現在位置からS3で計算された移動距離だけ移動した地点を、立寄可能地点と予測する。処理サーバ1は、S4で予測した立寄可能地点の近傍に存在する店舗端末3を、店舗端末3の位置情報を格納している店舗データベース13から検索する。処理サーバ1は、ユーザ端末2に検索した店舗端末3を通知し、その中からユーザが商品の提供を希望する任意の店舗端末3を指定させる。処理サーバ1は、ユーザ端末2からの依頼に応じ、予約情報を指定の店舗端末3に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は目的地までの移動中に所望の商品または役務の提供を受けることのできる店舗を検索して通知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動中の人物に商品を提供する技術が様々開発されている。例えば特許文献1によると、ユーザ携帯端末より画像データ、当該位置を表す測位情報を含むプリント注文に関する情報を処理サーバに送信し、処理サーバでユーザ端末装置の最寄りの店舗を測位情報に基づいて検索して、プリント注文に関する情報を当該最寄りの店舗の店舗側コンピュータに送信する。店舗側コンピュータにおいて画像データに基づくプリントを作成し、配達者端末装置を呼び出し、ユーザ端末装置の測位情報を配達者端末装置に送信する。配達者は、配達者端末装置で受信したユーザ端末装置の測位情報に基づいてユーザの元までプリントを配達する。
【特許文献1】特開2003−267553号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の技術では、ユーザから送信された測位情報に基づいてそのユーザの下まで配達するため、例えば屋外の人混みの中でユーザが発注をした場合、ユーザの特定に労力を要する。また、ユーザへの商品提供は宅配業者による配送であり、配送にかかる人件費や宅配輸送費など多くの費用がかかる。また、交通状況によっては、宅配業者から商品受け取りまでの時間が変動的になり、ユーザに不確実な待ち時間を与えてしまう。
【0004】
配送費用や不確実な待ち時間を避けるには、ユーザが自ら店舗まで移動して所望の商品を探し出せばよいのであるが、まずどの店にいけば欲しい商品があるか分からない場合は、店探しから始めなければならない。また欲しい商品を置いている店が判明しても、その店で欲しい商品を自分で探し出したり、店員に探させている間待ったりしなければならない。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、移動中のユーザが効率的に所望の商品または役務の提供を受けうるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る店舗検索通知装置は、ユーザの使用する情報端末から、ユーザの移動手段、情報端末の現在位置情報およびユーザの目的地を含むユーザ情報を受信する通信部と、通信部の受信したユーザ情報に含まれる現在位置情報とユーザの移動手段とに基づき、現在からユーザの目的地への到達までの間の所定の時刻である商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動手段に従ったユーザの移動先を予測する移動先予測部と、移動先予測部の予測した商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動先の周辺に存在する店舗を、店舗の位置情報を格納したデータベースから検索する検索部と、検索部の検索した店舗を情報端末に通知する通知部と、を備える。
【0007】
この発明によると、携帯電話やPDA等の携帯情報端末あるいは駅や空港ロビーに設置のパソコンなどのユーザが使用できる各種情報端末から、自分の現在位置情報、移動手段、目的地を受信すると、目的地の到達までの間に到来する所定の商品役務提供時刻におけるユーザの移動先を予測し、予測した移動先の周辺でユーザ所望の商品または役務を提供する店舗を検索し、検索された店舗をユーザに通知する。ユーザは、この通知を受けることで、自分が使う移動手段による移動途中に立ち寄って所望の商品または役務の提供を受けることができる店舗が、これからの移動先のどこにあるかを容易に知ることができる。
【0008】
そして、ユーザは目的地への移動途中にその通知で示される店舗に立ち寄れば、所望の商品または役務の提供を受けることができるから、無駄な時間、無駄な移動を行う必要がなく、効率的に所望の商品または役務の提供を受けることができる。
【0009】
通信部はユーザ所望の商品または役務を指定する情報を含む商品役務指定情報をさらに受信し、商品役務指定情報で指定される商品または役務の提供の準備に要する時間である準備時間を算出する準備時間算出部をさらに備え、検索部は準備時間の経過以前に到来する商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動先周辺に存在する店舗を検索結果から除外するとよい。
【0010】
こうすると、通知された店舗に立ち寄った際、所望の商品または役務の提供を受ける準備を待つ必要がなく、目的地への移動に支障が生じることもない。
【0011】
商品役務指定情報はプリントする画像および画像のプリント枚数を指定する枚数情報を含んでいてもよい。この場合、準備時間算出部は枚数情報に従って画像のプリントに要する準備時間を算出するとよい。
【0012】
通信部は情報端末から検索部の検索した店舗のうちユーザ所望の商品または役務の提供を受ける店舗を指定する店舗指定情報を受信し、かつユーザの識別情報および商品役務指定情報を含む予約情報を店舗指定情報で指定される店舗に送信するとよい。
【0013】
検索された店舗の中から、実際にユーザが商品等の提供を受けたい店舗が指定されれば、その店舗に予約情報を送信する。こうすると、ユーザが指定の店舗に到着するまでに商品等の提供を準備することができ、無駄な待ち時間をユーザに与えずに済む。
【0014】
一例として、予約情報は情報端末から受信したプリントする画像および画像のプリント枚数を指定する枚数情報をさらに含んでいてもよい。
【0015】
一例として、情報端末の現在位置情報は、GPS(Global Positioning System)位置情報、情報端末のアクセスポイントの位置情報または情報端末に操作入力された位置情報のうち少なくともいずれか1つを含む。
【0016】
本発明に係る店舗検索通知方法は、ユーザの使用する情報端末から、ユーザの移動手段、情報端末の現在位置情報およびユーザの目的地を含むユーザ情報を受信するステップと、受信したユーザ情報に含まれる現在位置情報とユーザの移動手段とに基づき、現在からユーザの目的地への到達までの間の所定の時刻である商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動手段に従ったユーザの移動先を予測するステップと、予測した商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動先の周辺に存在する店舗を、店舗の位置情報を格納したデータベースから検索するステップと、検索した店舗を情報端末に通知するステップと、を含む。
【0017】
本発明に係る店舗検索通知プログラムは、ユーザの使用する情報端末から、ユーザの移動手段、情報端末の現在位置情報およびユーザの目的地を含むユーザ情報を受信するステップと、受信したユーザ情報に含まれる現在位置情報とユーザの移動手段とに基づき、現在からユーザの目的地への到達までの間の所定の時刻である商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動手段に従ったユーザの移動先を予測するステップと、予測した商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動先の周辺に存在する店舗を、店舗の位置情報を格納したデータベースから検索するステップと、検索した店舗を情報端末に通知するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0018】
本発明に係る商品役務提供システムは、ユーザに商品または役務を提供する店舗に設置された店舗端末と、ユーザの使用する情報端末から、ユーザの移動手段、情報端末の現在位置情報およびユーザの目的地を含むユーザ情報とユーザ所望の商品または役務を指定する情報を含む商品役務指定情報とを受信する通信部と、通信部の受信したユーザ情報に含まれる現在位置情報とユーザの移動手段とに基づき、現在からユーザの目的地への到達までの間の所定の時刻である商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動手段に従ったユーザの移動先を予測する移動先予測部と、移動先予測部の予測した商品役務提供予定時刻におけるユーザの移動先の周辺に存在する店舗を、店舗の位置情報を格納したデータベースから検索する検索部と、検索部の検索した店舗を情報端末に通知する通知部と、を備え、通信部は情報端末から検索部の検索した店舗のうちユーザ所望の商品または役務の提供を受ける店舗を指定する店舗指定情報を受信し、かつユーザの識別情報および商品役務指定情報を含む予約情報を店舗指定情報で指定される店舗の店舗端末に送信する。
【0019】
このシステムを用いれば、ユーザは移動の最中に、これから立ち寄ることのできる店舗に対し、所望の商品等の提供の予約を行うことができる。ユーザは、無駄な待ち時間を過ごすことなく、所望の商品等の提供を受けることができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によると、携帯電話やPDA等の携帯情報端末あるいは駅や空港ロビーに設置のパソコンなどのユーザが使用できる各種情報端末から、自分の現在位置情報、移動手段、目的地を受信すると、目的地の到達までの間に到来する所定の商品役務提供時刻におけるユーザの移動先を予測し、予測した移動先の周辺でユーザ所望の商品または役務を提供する店舗を検索し、検索された店舗をユーザに通知する。ユーザは、この通知を受けることで、自分が使う移動手段による移動途中に立ち寄って所望の商品または役務の提供を受けることができる店舗が、これからの移動先のどこにあるかを容易に知ることができる。
【0021】
そして、ユーザは目的地への移動途中にその通知で示される店舗に立ち寄れば、所望の商品または役務の提供を受けることができるから、無駄な時間、無駄な移動を行う必要がなく、効率的に所望の商品または役務の提供を受けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付した図面を参照し本発明の好ましい実施の形態を説明する。
【0023】
<第1実施形態>
図1は本発明の好ましい実施形態に係る店舗検索通知システムの構成を示す図である。店舗検索通知システムは、処理サーバ1と、移動体通信網などで構成されたネットワーク4に接続して通信する携帯電話やPDAなどの携帯情報端末で構成されるユーザ端末2と、ユーザ端末2から送られた商品指定情報を受信し、該受信した商品指定情報によってユーザ所望の商品を特定し、特定した商品を表示画面や音声などによって店舗の店員に通知する複数の店舗端末3a、3b、3c・・(まとめて店舗端末3で表す)を備える。
【0024】
処理サーバ1は、処理部10、移動先地点予測部11、店舗データ検索部12、店舗データベース13、通信部14を備える。移動先地点予測部11および店舗データ検索部12は、処理サーバ1に保存されたコンピュータプログラムであり、処理サーバ1の演算装置である処理部10に対し、後述の予約処理の実行を指令する。通信部14は、ネットワーク4経由でユーザ端末2あるいは店舗端末3と各種のデータを送受信する通信インターフェースである。
【0025】
ユーザ端末2は、GPS(Global Positioning System)やユーザ端末2が交信している最近接の移動体通信網基地局あるいはアクセスポイントから得られた現在位置情報、あるいはユーザがキー操作やボタン操作などで任意に入力した現在位置情報を外部に送信する機能を有している。
【0026】
ユーザ端末2は、ユーザが移動を開始する際、あるいは移動中に、移動中の立ち寄り先でユーザが所望する商品を受け取りたい場合、ユーザが所望する目的地および現在のユーザの移動手段、ユーザが所望する商品を指定する商品指定情報の入力を、ボタンやタッチパネルなどの入力手段の操作によって受け付ける。
【0027】
ユーザ端末2は、ユーザ端末2に固有の電話番号などのユーザの識別情報、現在位置情報、ユーザが入力した目的地および移動手段を含むユーザ情報と、商品指定情報とを対応づけ、ネットワーク4経由で処理サーバ1に送信する。
【0028】
商品指定情報は、立ち寄り先の店舗端末3においてユーザ所望の商品を特定させる情報である。ユーザが移動中の立ち寄り先で提供を受けたい商品とは、典型的には写真プリントなどの有体物であるが、ユーザがユーザ端末2から送信して指定した画像をプリント媒体に印刷するような役務であってもよい。
【0029】
処理サーバ1の移動先地点予測部11は、ユーザ端末2から商品指定情報およびユーザ情報を受信すると、現在位置情報と、移動手段と、目的地とから、現在から目的地到着までの間のある所定時点である商品提供予定時刻(例えば、現在時刻から30分後、1時間後、1時間半後などの所定時点)においてユーザが移動し立ち寄ることのできる地点である立寄可能地点を予測する。商品提供予定時刻はユーザが指定した移動手段の種類に応じて1または複数存在しうる。
【0030】
移動先地点予測部11は、ユーザの入力した移動手段が単一の場合、その移動手段に沿って、現在位置から、該移動手段の移動速度に、現在時刻から商品提供予定時刻までの時間を乗じた距離(移動距離)だけ移動した場合の位置を、立寄可能地点と予測する。
【0031】
移動先地点予測部11は、目的地到達までに移動手段が途中で切り替わる場合、各移動手段についての立寄可能地点を予測する。
【0032】
例えば、出発地である自宅からある駅Aまではある一般道をタクシーで、駅Aから駅Bまではある鉄道路線で、駅Bから最終目的地の友人宅まではある路線バスで移動する旨をユーザが入力したとする。
【0033】
この場合、移動先地点予測部11は、現在位置情報が自宅から駅Aまでの間であれば、その間の立寄可能地点として、例えば自宅から該一般道路に沿って現在時刻から商品提供予定時刻までのタクシーの移動距離だけ離れた位置をタクシー移動中の立寄可能地点として予測する。
【0034】
また、移動先地点予測部11は、現在位置情報が駅Aから駅Bまでの間であれば、その間の立寄可能地点として、例えば駅Aから該路線に沿って現在時刻から商品提供予定時刻までの電車の移動距離だけ離れた位置以降に到着する駅を立寄可能地点として予測する。なお可及的に多くの立寄可能地点を予測するため、乗り継ぎのない各列車を個別の移動手段とするとよい。あるいは、乗り継ぎによって必然的に生ずる待ち時間を有効活用するため、乗り継ぎ駅を立寄可能地点の候補とするとよい。
【0035】
また、移動先地点予測部11は、現在位置情報が駅Bから友人宅までの間であれば、その間の立寄可能地点として、例えば駅Bから該バス路線に沿って移動距離だけ離れた位置に最も近い停留所を、立寄可能地点と予測する。このように、移動手段が複数に渡る場合、移動先地点予測部11は、各移動手段による移動中の現在位置に対応する立寄可能地点を予測する。こうすれば、時間の経過とともに移動手段が変化しても、各移動手段と現在位置に応じた立寄可能地点を知ることができるし、また移動手段を変える度にいちいち移動手段を指定する必要もない。
【0036】
処理サーバ1の店舗データ検索部12は、移動先地点予測部11の予測した、商品提供予定時刻における立寄可能地点の近傍に存在する店舗端末3を、店舗端末3の位置情報を格納している店舗データベース(DB)13から検索する。検索された店舗端末3は少なくとも1つ存在するものとする。
【0037】
処理サーバ1は、店舗データ検索部12の検索した店舗端末3をユーザ端末2に送信する。
【0038】
ユーザ端末2は、処理サーバ1から送信された店舗端末3のうち、ユーザが商品の提供を希望する1つの店舗端末3を、テンキーなどの操作手段により指定させる。ユーザ端末2は、指定された店舗端末3を、処理サーバ1に通知する。
【0039】
処理サーバ1は、通知された店舗端末3に、商品指定情報を転送する。
【0040】
店舗端末3は、処理サーバ1から転送されてきた商品指定情報で特定される商品が、商品提供予定時刻において提供可能であるか否かを、商品の在庫状況や商品の提供の準備に要する時間などの各種パラメータに基づいて判断する。
【0041】
店舗端末3は、提供可能と判断すれば、ユーザ指定の商品を提供可能である旨を、処理サーバ1経由で、あるいは直接ユーザ端末2に通知する。ユーザ端末2はこの通知に応じ、処理サーバ1経由で、あるいは直接店舗端末3に対し、商品提供予定時刻に商品指定情報で特定される商品の提供を依頼する旨の予約情報を送信する。店舗端末3は、予約情報を受信し、予約情報の内容を、表示や音声などで店舗スタッフに知らせる。スタッフは予約情報の内容に従い、ユーザ指定の商品を商品提供予定時刻に提供できるよう、準備を行う。あるいは、店舗端末3自身が商品の提供を行うのであれば、店舗端末3は受信した予約情報の内容に従い、指定の商品の提供に必要な動作を行う。
【0042】
ユーザは商品提供予定時刻付近に所望の店舗端末3の設置された店舗に到着し、即座に所望の商品を受け取ることができる。
【0043】
なお店舗端末3は、ユーザ所望の店舗端末3が商品提供予定時刻に指定の商品を提供できないと判断すれば、その旨を処理サーバ1に通知する。この場合、処理サーバ1は、ユーザ指定の店舗端末3は商品提供予定時刻に指定の商品を提供不可能である旨を通知するとともに、それ以外の店舗端末3を、商品提供を希望する店舗端末3に指定するよう、ユーザ端末2に通知する。
【0044】
その後、ユーザ端末2から再びユーザ情報が送られてくれば、その都度処理サーバ1が上記のような処理を行う。これを繰り返せば、ユーザは目的地までの移動中に、いずれかの店舗端末3が設置された店舗で所望の商品の提供を受けることができるであろう。
【0045】
図2は処理サーバ1の実行する予約処理の流れを示すフローチャートである。この処理の各ステップは、各ステップの実行指令を記述したコンピュータプログラムを処理部10が解釈することで行うこともできる。
【0046】
S1では、処理サーバ1は、ユーザ端末2から、商品指定情報およびユーザ情報を受信する。
【0047】
S2では、処理サーバ1は、ユーザ情報に基づき、指定された移動手段の概略の移動速度を計算する。移動速度の算出方法は、ある時間帯における移動距離を現在位置情報から割り出し、その移動距離をその時間帯の長さで割ればよい。なお、移動速度は、移動手段自身が検出したものをユーザ端末2経由で送信させてもよい。
【0048】
S3では、処理サーバ1は、S2で算出した移動速度と、指定の移動手段による現在時刻から商品提供予定時刻までの時間の長さに基づき、商品提供予定時刻までの移動距離を計算する。
【0049】
S4では、処理サーバ1は、指定の移動手段によって、現在位置からS3で計算された移動距離だけ移動した地点を、立寄可能地点と予測する。具体的な予測は、移動先地点予測部11の指令に応じて処理サーバ1の処理部10が実行する。
【0050】
S5では、処理サーバ1は、S4で予測した立寄可能地点の近傍に存在する店舗端末3を、店舗端末3の位置情報を格納している店舗データベース(DB)13から検索する。処理サーバ1は、ユーザ端末2に検索した店舗端末3を通知し、その中からユーザが商品の提供を希望する任意の店舗端末3を指定させる。処理サーバ1は、指定された店舗端末3に商品指定情報を送信し、指定された商品を商品提供予定時刻に提供できるか否かの判断の結果を店舗端末3から受ける。無論、処理サーバ1自身がこの判断を行ってもよい。店舗端末3が指定された商品を提供できると通知してくればS7に移行し、指定された商品を提供できないと通知してくるかユーザ端末2が検索された店舗端末3のいずれも指定しない旨を通知してくればS6に移行する。具体的な店舗端末3の検索は、店舗データ検索部12の指令に応じて処理サーバ1の処理部10が実行する。
【0051】
S6では、処理サーバ1は、引き続きユーザ端末2からユーザ情報を受け付け、受け付けたユーザ情報に基づいてS2〜5の処理を繰り返す。
【0052】
S7では、処理サーバ1は、ユーザ端末2からの依頼に応じ、予約情報を指定の店舗端末3に送信する。店舗端末3は、予約情報を受信し、予約情報の内容を、表示や音声などで店舗スタッフに知らせる。スタッフは予約情報の内容に従い、ユーザ指定の商品を商品提供予定時刻に提供できるよう、準備を行う。
【0053】
S8では、ユーザは商品提供予定時刻付近に指定の店舗端末3の設置された店舗に到着し、自分のユーザ識別情報を示し、自分が指定した商品を受け取る。
【0054】
ユーザは、目的地への移動中に所望の商品を受け取る店舗を知ることができ、また指定した所望の店舗で商品を受け取ることができる。ユーザは商品を受け取るだけの移動を行う必要もないし、これからの移動中に商品を受け取ることのできる店舗を調べたり考えたりする必要もなく、大変効率的である。
【0055】
<第2実施形態>
図3は、店舗端末3の設置される店舗がプリント販売店の場合における、予約処理の流れを示す。
【0056】
S11では、処理サーバ1は、ユーザ端末2から、ユーザ情報とともに、商品指定情報としてプリントしたい画像データを受信する。商品指定情報は、プリントしたい画像のプリント枚数、サイズ、合成したいテンプレートなど、プリント条件に関する各種の情報を含んでもよい。
【0057】
S12では、処理サーバ1は、商品指定情報に基づき、画像のプリントに要する時間であるプリント時間を算出する。このプリント時間は、例えば、各店舗における1枚当たりの印刷時間にプリント枚数を乗じた値とする。
【0058】
S13では、処理サーバ1は、ユーザ情報に基づき、指定された移動手段の概略の移動速度を計算する。
【0059】
S14では、処理サーバ1は、S13で算出した移動速度と、指定の移動手段による現在時刻から商品提供予定時刻までの時間の長さに基づき、商品提供予定時刻までの移動距離を計算する。
【0060】
S15では、処理サーバ1は、指定の移動手段によって、現在位置からS14で計算された移動距離だけ移動した地点を、立寄可能地点と予測する。
【0061】
S16では、処理サーバ1は、予測した立寄可能地点の近傍に存在する店舗端末3を、店舗端末3の位置情報を格納している店舗データベース(DB)13から検索する。処理サーバ1は、検索した店舗端末3から、現在時刻からプリント時間が経過した時刻までに到達可能な立寄可能地点近傍の店舗端末3を除外し、残った店舗端末3をユーザ端末2に通知する。処理サーバ1は、ユーザ端末2から、プリントを受け取りたい店舗の店舗端末3を指定させる。処理サーバ1は、指定された店舗端末3に商品指定情報を送信し、指定された商品を商品提供予定時刻に提供できるか否かの判断の結果を店舗端末3から受ける。処理サーバ1自身が判断してもよい。店舗端末3が指定された商品を提供できると通知してくればS18に移行し、店舗端末3が指定された商品を提供できない旨を通知するかユーザ端末2が検索された店舗端末3のいずれも指定しない旨を通知してくればS17に移行する。
【0062】
S17では、処理サーバ1は、引き続きユーザ端末2からユーザ情報を受け付け、受け付けたユーザ情報に基づいてS13〜16の処理を繰り返す。
【0063】
S18では、処理サーバ1は、ユーザ端末2からの依頼に応じ、プリントしたい画像、プリント枚数、プリントサイズなどを含むプリント情報を指定の店舗端末3に転送する。店舗端末3は、プリント情報を受信し、プリント情報に従い、ユーザ指定の画像を指定枚数プリントさせるプリント指令を、図示しない店頭プリント端末に送る。
【0064】
S19では、店頭プリント端末が店舗端末3からのプリント指令に応じてユーザ指定の画像をプリントする。このプリントは遅くとも商品提供予定時刻までに終了する。なお、店舗端末3自身が店頭プリント端末であってもよい。
【0065】
S20では、ユーザは商品提供予定時刻付近に所望の店舗端末3の設置された店舗に到着し、自分のユーザ識別情報を示し、自分が指定した画像のプリントを受け取る。
【0066】
このように、ユーザは移動中に所望の画像プリントが欲しくなった場合でも、ユーザ端末2を用いて、目的地までの移動中に立ち寄れる場所で、プリントを受け取れるよう注文を行える。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】第1実施形態に係る店舗検索通知システムの概略構成を示す図
【図2】第1実施形態に係る店舗検索通知システムの動作の流れを示すフローチャート
【図3】第2実施形態に係る店舗検索通知システムの動作の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
【0068】
1:処理サーバ、2:ユーザ端末、3:店舗端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの使用する情報端末から、前記ユーザの移動手段、前記情報端末の現在位置情報および前記ユーザの目的地を含むユーザ情報を受信する通信部と、
前記通信部の受信したユーザ情報に含まれる現在位置情報と前記ユーザの移動手段とに基づき、現在から前記ユーザの目的地への到達までの間の所定の時刻である商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動手段に従った前記ユーザの移動先を予測する移動先予測部と、
前記移動先予測部の予測した前記商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動先の周辺に存在する店舗を、前記店舗の位置情報を格納したデータベースから検索する検索部と、
前記検索部の検索した店舗を前記情報端末に通知する通知部と、
を備える店舗検索通知装置。
【請求項2】
前記通信部は前記ユーザ所望の商品または役務を指定する情報を含む商品役務指定情報をさらに受信し、
前記商品役務指定情報で指定される商品または役務の提供の準備に要する時間である準備時間を算出する準備時間算出部をさらに備え、
前記検索部は前記準備時間の経過以前に到来する商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動先周辺に存在する店舗を検索結果から除外する請求項1に記載の店舗検索通知装置。
【請求項3】
前記商品役務指定情報はプリントする画像および前記画像のプリント枚数を指定する枚数情報を含み、
前記準備時間算出部は前記枚数情報に従って前記画像のプリントに要する準備時間を算出する請求項2に記載の店舗検索通知装置。
【請求項4】
前記通信部は前記ユーザ所望の商品または役務を指定する情報を含む商品役務指定情報と前記情報端末から前記検索部の検索した店舗のうち前記ユーザ所望の商品または役務の提供を受ける店舗を指定する店舗指定情報とを受信し、かつ前記ユーザの識別情報および前記商品役務指定情報を含む予約情報を前記店舗指定情報で指定される店舗に送信する請求項1〜3のいずれかに記載の店舗検索通知装置。
【請求項5】
前記予約情報は前記情報端末から受信したプリントする画像および前記画像のプリント枚数を指定する枚数情報をさらに含む請求項4に記載の店舗検索通知装置。
【請求項6】
前記情報端末の現在位置情報は、GPS(Global Positioning System)位置情報、前記情報端末のアクセスポイントの位置情報または前記情報端末に入力された位置情報のうち少なくともいずれか1つを含む請求項1〜5のいずれかに記載の店舗検索通知装置。
【請求項7】
ユーザの使用する情報端末から、前記ユーザの移動手段、前記情報端末の現在位置情報および前記ユーザの目的地を含むユーザ情報を受信するステップと、
受信したユーザ情報に含まれる現在位置情報と前記ユーザの移動手段とに基づき、現在から前記ユーザの目的地への到達までの間の所定の時刻である商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動手段に従った前記ユーザの移動先を予測するステップと、
予測した前記商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動先の周辺に存在する店舗を、前記店舗の位置情報を格納したデータベースから検索するステップと、
検索した店舗を前記情報端末に通知するステップと、
を含む店舗検索通知方法。
【請求項8】
ユーザの使用する情報端末から、前記ユーザの移動手段、前記情報端末の現在位置情報および前記ユーザの目的地を含むユーザ情報を受信するステップと、
受信したユーザ情報に含まれる現在位置情報と前記ユーザの移動手段とに基づき、現在から前記ユーザの目的地への到達までの間の所定の時刻である商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動手段に従った前記ユーザの移動先を予測するステップと、
予測した前記商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動先の周辺に存在する店舗を、前記店舗の位置情報を格納したデータベースから検索するステップと、
検索した店舗を前記情報端末に通知するステップと、
をコンピュータに実行させる店舗検索通知プログラム。
【請求項9】
ユーザに商品または役務を提供する店舗に設置された店舗端末と、
前記ユーザの使用する情報端末から、前記ユーザの移動手段、前記情報端末の現在位置情報および前記ユーザの目的地を含むユーザ情報と前記ユーザ所望の商品または役務を指定する情報を含む商品役務指定情報とを受信する通信部と、
前記通信部の受信したユーザ情報に含まれる現在位置情報と前記ユーザの移動手段とに基づき、現在から前記ユーザの目的地への到達までの間の所定の時刻である商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動手段に従った前記ユーザの移動先を予測する移動先予測部と、
前記移動先予測部の予測した前記商品役務提供予定時刻における前記ユーザの移動先の周辺に存在する店舗を、前記店舗の位置情報を格納したデータベースから検索する検索部と、
前記検索部の検索した店舗を前記情報端末に通知する通知部と、
を備え、
前記通信部は前記情報端末から前記検索部の検索した店舗のうち前記ユーザ所望の商品または役務の提供を受ける店舗を指定する店舗指定情報を受信し、かつ前記ユーザの識別情報および前記商品役務指定情報を含む予約情報を前記店舗指定情報で指定される店舗の店舗端末に送信する商品役務予約システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2007−249424(P2007−249424A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−69842(P2006−69842)
【出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】