説明

延長放出経口用量組成物

【課題】風邪、ならびに皮膚または上気道および下気道経路のアレルギー性および/または炎症性の状態(例えば、季節性のアレルギー性鼻炎、および鼻うっ血)に関連する徴候および症状の処置、対応、および/または鎮静のために、1日に2回、もしくは1日に1回の服用ベースで使用する場合の、実質的にデスロラタジンの不純物を含有しない安定な持続型放出デスロラタジン−プソイドエフェドリン製品を提供すること。
【解決手段】鼻うっ血除去薬を含み、そして約2%未満のデスロラタジン分解産物を有する二層の持続性放出経口投薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻うっ血除去薬(nasal decongestant)を含み、そして約2%未満のデスロラタジン分解産物を有する二層の持続性放出経口投薬組成物(例えば、第1層にプソイドエフェドリン、および第2層に非持続性の抗ヒスタミン薬のデスロラタジン(desloratadine))に関する。本発明の経口投薬組成物は、アレルギー性および/または炎症性の状態に関連する徴候および症状(例えば、風邪)、ならびに皮膚および気管経路のアレルギー性および/または炎症性の状態に関連する徴候および症状(例えば、皮膚炎、アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、および鼻うっ血(nasal congestion)、上気道疾患(upper respiratory disease)、アレルギー性鼻炎、および鼻うっ血)を示す患者を処置するために有用である。
【背景技術】
【0002】
デスロラタジン(デスカルベスオキシロラタジン(descarbethoxyloratadine)とも呼ばれる)は、抗アレルギー性剤として有用な非持続性の抗ヒスタミン薬として、特許文献1に開示される。特許文献2は、デスロラタジンを使用する、季節性のアレルギー性鼻炎の症状を処置するための方法および組成物を開示する。
【0003】
特許文献3および特許文献4は、1日に2回服用する持続性放出コーティング錠剤を開示し、ここで、この錠剤のコーティングは、デスカルベスオキシロラタジンおよび親水性ポリマーおよびポリエチレングリコールを含み、そしてこの錠剤のコアは、アセトアミノフェン、プソイドエフェドリン、またはそれらの塩、膨張可能な親水性ポリマー、および薬学的に受容可能な賦形剤を含む。
【0004】
特許文献5は、プソイドエフェドリンスルフェートを含有するマトリックスコア、およびロラタジンを含有するコーティングを含む、持続性放出錠剤を開示する。
【0005】
先行技術のいずれも、1日に2回服用する、本発明の非フィルムコーティング経口投薬組成物を開示しない。
【0006】
1日に2回服用するデスロラタジン−プソイドエフェドリン処方物の製品の開発の成功が、所望されるが、(1)約12時間の延長した期間にわたってプソイドエフェドリン成分の放出速度プロフィールを達成し、一方デスロラタジンの安全性および有効性を維持すること、ならびに(2)デスロラタジンと、プソイドエフェドリン層中のデスロタジンと不適合性の賦形剤との間の相互作用に起因する、不純物の形成を最小にすることを必要とする。
【特許文献1】米国特許第4,659,716号明細書
【特許文献2】米国特許第5,595,997号明細書
【特許文献3】米国特許第4,990,535号明細書
【特許文献4】米国特許第5,100,675号明細書
【特許文献5】米国特許第5,314,697号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
風邪、ならびに皮膚または上気道および下気道経路のアレルギー性および/または炎症性の状態(例えば、季節性のアレルギー性鼻炎、および鼻うっ血)に関連する徴候および症状の処置、対応、および/または鎮静のために、1日に2回、もしくは1日に1回の服用ベースで使用する場合、実質的にデスロラタジンの不純物を含有しない安定な持続型放出デスロラタジン−プソイドエフェドリン製品、ならびに有効で、かつ安全であるさらなる多形の形態を有することが、増加した患者のコンプライアンスにとって、所望される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、圧縮二層固体組成物であって、組成物が、(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性のカルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩、あるいはデスロラタジン保護量の少なくとも1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩、および薬学的に受容可能な賦形剤、および必要に応じてデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第2層、を含む、組成物である。そのことにより上記目的が達成される。
【0009】
本発明は、圧縮二層固体組成物であって、組成物が、(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の少なくとも1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩、薬学的に受容可能な賦形剤、およびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第2層、を含む、組成物である。
【0010】
本発明は、圧縮二層固体組成物であって、組成物が、(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性のカルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩を含有する第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩を含有する第2層、を含む、組成物である。
【0011】
本発明は、圧縮二層固体組成物であって、組成物が、(a)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよび少なくとも1種の薬学的に受容可能な賦形剤を含有する速効性放出第1層;ならびに(b)有効量の鼻うっ血除去薬および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する持続性放出第2層、を含み、ここで、デスロラタジン分解産物の総量は約2%未満である、組成物である。
【0012】
好適な実施態様においては、上記第1層が速効性層であり、上記第2層が、薬学的に受容可能な持続性放出剤を含有する持続性放出層である。
【0013】
好適な実施態様においては、上記鼻うっ血除去薬が、プソイドエフェドリンまたはその薬学的に受容可能な塩である。
【0014】
好適な実施態様においては、上記デスロラタジンの少なくとも約80%が、約45分以内に37℃の0.1N HCl溶液に溶解する。
【0015】
好適な実施態様においては、25℃、60%の相対湿度で長期間貯蔵された後、N−ホルミルデスロラタジンの量が約0.5%未満である。
【0016】
好適な実施態様においては、薬学的に受容可能な抗酸化剤の約0.1%〜約10%が各層に存在する。
【0017】
好適な実施態様においては、上記第1層中の上記デスロラタジンの抗アレルギー有効量が、約2.5mgである。
【0018】
好適な実施態様においては、上記第1層中の上記デスロラタジンの抗アレルギー有効量が、約5.0mgである。
【0019】
好適な実施態様においては、2種の薬学的に受容可能な抗酸化剤が上記デスロラタジン層に存在する。
【0020】
好適な実施態様においては、速効性放出第1層が以下の成分:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 2.5
コーンスターチ 11.0
2塩基性リン酸カルシウム2水和物 53.0
微結晶性セルロース 30.22
タルク 3.0
色素FD+Cブルー No.2アルミニウムレーキ 0.28
合計 100.00
を含有し、そして、持続性放出層が以下の成分:
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 105.0
微結晶性セルロース 100.0
ポビドン 18.0
二酸化ケイ素 5.0
ステアリン酸マグネシウム 2.0
合計 350.0
を含有する。
【0021】
好適な実施態様においては、速効性放出第1層が以下の成分:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 2.5
コーンスターチ 18.0
微結晶性セルロース 70.35〜71.35
エデト酸2ナトリウム 5.0
クエン酸 0〜1.0
タルク 3.0
色素FD+Cブルー No.2アルミニウムレーキ 0.28
合計 100.00
を含有し、そして持続性放出層が以下の成分:
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208 105.0
微結晶性セルロース 103.5
エデト酸2ナトリウム 3.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 10.5
二酸化ケイ素 5.0
ステアリン酸マグネシウム 2.0
合計 350.0
を含有する。
【0022】
本発明は、圧縮二層固体組成物であって、組成物が、(1)2.5または5mgのデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性のカルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩を含有する第1層;ならびに(2)120mgのプソイドエフェドリンまたはその塩、および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する第2層、を含む、組成物である。
【0023】
本発明は、圧縮二層固体組成物であって、組成物が、(1)2.5mgまたは5.0mgのデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の少なくとも1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第1層;ならびに(2)120mgのプソイドエフェドリンまたはその塩、薬学的に受容可能な賦形剤、およびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第2層、を含む、組成物である。
【0024】
好適な実施態様においては、上記第1層中のデスロラタジンの量が約2.5mgである。
【0025】
好適な実施態様においては、上記第1層中のデスロラタジンの量が約5.0mgである。
【0026】
好適な実施態様においては、上記速効性放出第1層が以下:
デスロラタジン速効性放出層:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 5.0
コーンスターチ NF/Ph.Eur. 11.0
2塩基性リン酸カルシウム2水和物
USP/Ph.Eur. 53.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 27.72
タルク USP/Ph.Eur. 3.0
色素 FD&C ブルー No.2
アルミニウムレーキ 5627 0.28
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
合計 100.00
およびプソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層:
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
1000,00cps USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 100.0
ポビドン USP/Ph.Eur./JP 18.0
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP(非ウシ) 2.0
精製水 USP/Ph.Eur. −−−
アルコール USP/3Aアルコール −−−
合計 350.0
全錠剤 450.0
を含む。
【0027】
好適な実施態様においては、速効性放出第1層が以下:
デスロラタジン速効性放出層:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 5.0
コーンスターチ NF/Ph.Eur 36.0
微結晶性セルロース
NF/Ph.Eur./JP 140.7〜142.7
エデト酸2ナトリウム 10.0
クエン酸 0〜2.0
タルク USP/Ph.Eur. 6.0
色素 FD&C ブルー No.2
アルミニウムレーキ 5627 0.30
精製水 USP/Ph.Eur −−−
合計 200.00
およびプソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
1000,00cps USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 103.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 10.5
エデト酸2ナトリウム 3.5
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP(非ウシ) 2.5
精製水 USP/Ph.Eur. −−
アルコール USP/3Aアルコール −−
合計 350.0
全錠剤重量 550.0
を含む。
【0028】
好適な実施態様においては、上記デスロラタジン分解産物の総量が薬2%未満である。
・本発明はまた、以下も提供する:
・(項目1) 圧縮二層固体組成物であって、上記組成物が、(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性のカルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩、あるいはデスロラタジン保護量の少なくとも1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩、および薬学的に受容可能な賦形剤、および必要に応じてデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第二層、を含む、組成物。
・(項目2) 圧縮二層固体組成物であって、上記組成物が、(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の少なくとも1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩、薬学的に受容可能な賦形剤、およびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第二層、を含む、組成物。
・(項目3) 圧縮二層固体組成物であって、上記組成物が、(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性のカルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩を含有する第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩を含有する第2層、を含む、組成物。
・(項目4) 圧縮二層固体組成物であって、上記組成物が、(a)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよび少なくとも1種の薬学的に受容可能な賦形剤を含有する速効性放出第1層;ならびに(b)有効量の鼻うっ血除去薬および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する持続性放出第2層、を含み、ここで、デスロラタジン分解産物の総量は約2%未満である、組成物。
・(項目5) 項目1〜4のいずれか1項に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記第1層が速効性層であり、上記第2層が、薬学的に受容可能な持続性放出剤を含有する持続性放出層である、組成物。
・(項目6) 項目5に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記鼻うっ血除去薬が、プソイドエフェドリンまたはその薬学的に受容可能な塩である、組成物。
・(項目7) 項目1〜6のいずれか1項に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記デスロラタジンの少なくとも約80%が、約45分以内に37℃の0.1N HCl溶液に溶解する、組成物。
・(項目8) 項目1〜7のいずれか1項に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、25℃、60%の相対湿度で長期間貯蔵された後、N−ホルミルデスロラタジンの量が約0.5%未満である、組成物。
・(項目9) 項目1または2に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、薬学的に受容可能な抗酸化剤の約0.1%〜約10%が各層に存在する、組成物。
・(項目10) 項目1〜9のいずれか1項に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記第1層中の上記デスロラタジンの抗アレルギー有効量が、約2.5mgである、組成物。
・(項目11) 項目1〜10のいずれか1項に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記第1層中の上記デスロラタジンの抗アレルギー有効量が、約5.0mgである、組成物。
・(項目12) 項目1または2に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、2種の薬学的に受容可能な抗酸化剤が上記デスロラタジン層に存在する、組成物。
・(項目13) 項目1または3に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、速効性放出第1層が以下の成分:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 2.5
コーンスターチ 11.0
2塩基性リン酸カルシウム2水和物 53.0
微結晶性セルロース 30.22
タルク 3.0
色素FD+Cブルー No.2アルミニウムレーキ 0.28
合計 100.00
を含有し、そして、持続性放出層が以下の成分:
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 105.0
微結晶性セルロース 100.0
ポビドン 18.0
二酸化ケイ素 5.0
ステアリン酸マグネシウム 2.0
合計 350.0
を含有する、組成物。
・(項目14) 項目1または3に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、速効性放出第1層が以下の成分:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 2.5
コーンスターチ 18.0
微結晶性セルロース 70.35〜71.35
エデト酸2ナトリウム 5.0
クエン酸 0〜1.0
タルク 3.0
色素FD+Cブルー No.2アルミニウムレーキ 0.28
合計 100.00
を含有し、そして持続性放出層が以下の成分:
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208 105.0
微結晶性セルロース 103.5
エデト酸2ナトリウム 3.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 10.5
二酸化ケイ素 5.0
ステアリン酸マグネシウム 2.0
合計 350.0
を含有する、組成物。
・(項目15) 圧縮二層固体組成物であって、上記組成物が、(1)2.5または5mgのデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性のカルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩を含有する第1層;ならびに(2)120mgのプソイドエフェドリンまたはその塩、および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する第2層、を含む、組成物。
・(項目16) 圧縮二層固体組成物であって、上記組成物が、(1)2.5mgまたは5.0mgのデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の少なくとも1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第1層;ならびに(2)120mgのプソイドエフェドリンまたはその塩、薬学的に受容可能な賦形剤、およびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含有する第2層、を含む、組成物。
・(項目17) 項目15または16に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記第1層中のデスロラタジンの量が約2.5mgである、組成物。
・(項目18) 項目15または16に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記第1層中のデスロラタジンの量が約5.0mgである、組成物。
・(項目19) 項目1または3に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記速効性放出第1層が以下:
デスロラタジン速効性放出層:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 5.0
コーンスターチ NF/Ph.Eur. 11.0
2塩基性リン酸カルシウム2水和物
USP/Ph.Eur. 53.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 27.72
タルク USP/Ph.Eur. 3.0
色素 FD&C ブルー No.2
アルミニウムレーキ 5627 0.28
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
合計 100.00
およびプソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層:
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
1000,00cps USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 100.0
ポビドン USP/Ph.Eur./JP 18.0
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP(非ウシ) 2.0
精製水 USP/Ph.Eur. −−−
アルコール USP/3Aアルコール −−−
合計 350.0
全錠剤 450.0
を含む、組成物。
・(項目20) 項目1または2に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、速効性放出第1層が以下:
デスロラタジン速効性放出層:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 5.0
コーンスターチ NF/Ph.Eur 36.0
微結晶性セルロース
NF/Ph.Eur./JP 140.7〜142.7
エデト酸2ナトリウム 10.0
クエン酸 0〜2.0
タルク USP/Ph.Eur. 6.0
色素 FD&C ブルー No.2
アルミニウムレーキ 5627 0.30
精製水 USP/Ph.Eur −−−
合計 200.00
およびプソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
1000,00cps USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 103.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 10.5
エデト酸2ナトリウム 3.5
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP(非ウシ) 2.5
精製水 USP/Ph.Eur. −−
アルコール USP/3Aアルコール −−
合計 350.0
全錠剤重量 550.0
を含む、組成物。
・(項目21) 項目1〜20のいずれか1項に記載の圧縮二層固体組成物であって、ここで、上記デスロラタジン分解産物の総量が薬2%未満である、組成物。
【0029】
本発明者らは、デスロラタジンが、先行技術で開示された賦形剤の存在下で、変色し、かつ分解することを見出した。本発明者らは、これらの問題点は、実質的に以下の場合に解決されることを発見した:(a)デスロラタジン層で酸性賦形剤の使用を避ける場合、およびデスロラタジンが、デスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な塩基性塩を含む薬学的に受容可能なキャリア媒体と組み合わせられる場合、または(b)デスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤が、少なくとも1つの層に存在し、そして好ましくは、上記抗酸化剤の少なくとも1種が、二層の錠剤の各層に存在する場合。
【0030】
従って、本発明は、圧縮二層固体組成物を提供し、この組成物は、以下を含む:(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性のカルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩、あるいはデスロラタジン保護量の少なくとも1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含む速効性放出第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩、および薬学的に受容可能な持続性放出剤、および必要に応じてデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含む、持続性放出第2層。
【0031】
従って、1つの好ましい実施態様において、本発明は、圧縮二層固体組成物を提供し、この組成物は、以下を含む:(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性カルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩を含む一方の層、すなわち速効性放出第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩、および薬学的に受容可能な持続性放出剤を含むもう一方の層、すなわち持続性放出第2層。
【0032】
本発明の薬学的組成物は、約2.0%未満のデスロラタジン分解性産物(例えば、N−ホルミルデスロラタジン(チャート1を参照のこと))を含み、この場合、このような組成物は、25℃、約60%の相対湿度で延長された期間(例えば、約18ヶ月)の間保存される。
【0033】
好ましい実施態様において、本発明は、圧縮二層固体組成物を提供し、この組成物は、以下の(a)および(b)を含む:
(a)以下を含む速効性放出第1層:
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 2.5
コーンスターチ 11.0
2塩基性リン酸カルシウム2水和物 53.0
微結晶性セルロース 30.22
タルク 3.0
FD&C ブルー色素 No.2
アルミニウムレーキ 5627 0.28
合計(第1層中) 100.00
ならびに
(b)以下を含む第2の持続性放出第2層:
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 105.0
微結晶性セルロース 100.0
ポビドン 18.0
二酸化ケイ素 5.0
ステアリン酸マグネシウム 2.0
合計(第2層中) 350.0。
【0034】
上記で列挙した好ましい圧縮二層組成物は、約2.0%未満のデスロラタジン分解性産物(例えば、N−ホルミルデスロラタジン(チャート1を参照のこと))を含み、この場合、このような組成物は、25℃、約60%の相対湿度で約18ヶ月の延長された期間の間保存される。
【0035】
従って、別の好ましい実施態様において、本発明はまた、圧縮二層固体組成物を提供し、この組成物は、以下を含む:(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の少なくとも1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含む速効性放出第1層;ならびに(2)有効量のプソイドエフェドリンまたはその塩、薬学的に受容可能な持続性放出剤、およびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤を含む、持続性放出第2層。上記で列挙した好ましい圧縮二層組成物は、約2.0%未満のデスロラタジン分解性産物(例えば、N−ホルミルデスロラタジン(チャート1を参照のこと))を含み、このような場合、この組成物は、25℃、約60%の相対湿度で約18ヶ月の延長された期間の間保存される。
【0036】
本発明は、圧縮二層固体組成物を提供し、この組成物は、以下を含む:(a)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよび少なくとも1種の薬学的に受容可能な賦形剤を含む速効性放出第1層;ならびに(b)有効量の鼻うっ血除去薬および薬学的に受容可能な持続性放出剤を含む、持続性放出第2層。好ましい実施態様において、この圧縮二層固体組成物は、約18ヶ月間、保存した後、約2.0%未満のデスロラタジン分解性産物(例えば、N−ホルミルデスロラタジン)を含み、ここで、少なくとも約80%のデスロラタジンは、約45分で、37℃の0.1NのHClに溶解する。
【0037】
別の好ましい実施態様において、本発明はまた、圧縮二層固体組成物を提供し、この組成物は、以下を含む:(1)5mgのデスロラタジンおよびデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な水不溶性の塩基性のカルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩を含む、速効性放出第1層;ならびに(2)120mgのプソイドエフェドリンスルフェート、および薬学的に受容可能な持続性放出剤を含む、持続性放出第2層。この好ましい組成物は、24時間用量のデスロラタジン、および12時間用量のプソイドエフェドリンスルフェートを提供する。
【0038】
従って、本発明はまた、上気道および下気道経路、ならびに皮膚のアレルギー性および炎症性の状態を処置および/または予防する方法を提供し、この方法は、このような処置を必要とする患者に、本発明の有効量の圧縮二層固体組成物を投与する工程を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の組成物の開発の過程の間、デスロラタジン(desloratadine)は、プソイドエフェドリンスルフェートを含むマトリックス核の一部として、米国特許第5,314,697号に記載されるような種々の賦形剤と組み合わせて貯蔵される場合、不安定であり、そして脱色することが見出された。デスロラタジンの脱色および不安定性を引き起こす賦形剤には、水中で7より低いpHを有する酸性賦形剤、例えば、有機酸、例えば、ステアリン酸、ポビドン、クロスポビドン(crospovidone)、ならびにヒドロキシカルボン酸、アスコルビン酸、およびカルボニル含有物質、例えば、ラクトース、ならびにエチルセルロースおよびヒドロキシルプロピルメチルセルロースが挙げられる。ポビドンのようなバインダー、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなポリマーは、プソイドエフェドリンスルフェートの、内部ポリマーマトリックス核からの持続性放出のためのポリマーマトリックスとして、有用である。
【0040】
本発明者らはまた、触媒される金属イオンがデスロラタジン分解生成物の形成に関与することを発見した。
【0041】
本発明者らは、デスロラタジン分解生成物の形成を阻害し、そして/または防止するための2種の溶液を発見した。1つの好ましい実施態様において、デスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤は、二層うちの少なくとも1つに存在すべきであり、好ましくは上記抗酸化剤の1つは、各層に存在するべきである。
【0042】
第2の好ましい実施態様において、本発明者らはまた、デスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な非水溶性塩基性カルシウム、マグネシウムまたはアルミニウム塩を速効性放出デスロラタジン層に組み込むことによって、デスロラタジンと不適合性の賦形剤および鼻うっ血除去薬を含有する持続性放出第2層と密接に接触して、速効性放出第1層中にデスロラタジンを含有する、二層錠剤を調製することが可能であることを発見した。
【0043】
二層錠剤を形成する二層に関して本明細書中で使用されるような用語「密接に接触して」は、二層間にフィルムインターフェースを有しないことを意味する。
【0044】
デスロラタジン(チャート中の式I)に関して本明細書中で使用されるような用語「薬学的に受容可能な抗酸化剤」は、薬学的に受容可能なキレート剤を意味し、これは、分解生成物の形成からデスロラタジンを保護し、これは以下のチャートに列挙される式II−Vを含むがこれらに限定されない:例えば、N−ホルミル−デスロラタジンまたはN−ホルミルDL(チャート中の式II)、DLのN−ヒドロキシルアミン(チャート中の式V)、DLのN−オキシド(チャート中の式IV)、およびDLの3’−ヒドロキシルN−オキシド(チャート中の式III)。チャート中に列挙される構造は、標準生理化学技術(例えば、LC−MSおよびLC−NMR)によって決定された。
【0045】
DLのための典型的に適切な薬学的に受容可能な抗酸化剤は、KIRTH−OTHMER,ENCYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGYの第5巻、第4版、1993年、John Wiley&Sons Inc.、NYの「Chelating Agents」、764〜794頁に開示されるもののような薬学的に受容可能なキレート剤であり、そして好ましくは、以下が挙げられるが、これらに限定されない:酒石酸、クエン酸およびグルコン酸のようなヒドロキシカルボン酸、ならびにそれらの薬学的に受容可能な塩、エデト酸(エチレンジアミンテトラ酢酸)のようなアミノカルボン酸、ならびにそれらの薬学的に受容可能な塩、例えば、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウムおよびエデト酸四ナトリウム。エデト酸二ナトリウムおよびクエン酸は、好ましい薬学的に受容可能な抗酸化剤である。ヒドロキシカルボン酸、アスコルビン酸の使用は、避けられるべきである。
【0046】
DL速効性放出層中のデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜8重量%または約1重量%〜約6重量%、より好ましくは約4重量%〜約8重量%、または約4重量%〜約6重量%、あるいは最も好ましくは約5重量%〜約6重量%の範囲内である。PES持続性放出層中のデスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤は、0重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、または約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約1重量%〜約2重量%の範囲内であり、最もより好ましくは約1.0重量%である。本発明の好ましい実施態様において、約1.0重量%の薬学的に受容可能な抗酸化剤(例えば、エデト酸二ナトリウム)は、PES持続性放出層中に存在する。別の好ましい実施態様において、約6重量%の、2種の薬学的に受容可能な抗酸化剤(例えば、エデト酸二ナトリウムおよびクエン酸)の混合物は、DL速効性放出層中に、約5:1〜約1:5、好ましくは約5:1の比で存在し、そして約1重量%の薬学的に受容可能な抗酸化剤(例えば、エデト酸二ナトリウム)は、持続性放出層中に存在する。別の好ましい実施態様において、約5重量%の1種の薬学的に受容可能な抗酸化剤(例えば、エデト酸二ナトリウム)は、DL速効性放出層中に存在する。
【0047】
他の好ましい実施態様において、約5.0mg(24時間供給)のDLは、DL速効性放出層中に存在し、そして120mg(12時間供給)の鼻うっ血除去薬であるプソイドエフェドリンスルフェートは、持続性放出層中に存在する(実施例4、5および6を参照のこと)。1つの好ましい実施態様において、二塩基性ホスフェート塩(好ましくは、二塩基性のリン酸カルシウム二水和物)は、DL速効性放出層中に存在し、そして薬学的に受容可能な抗酸化剤は、いずれの層中にも存在しない(実施例4を参照のこと)。別の好ましい実施態様において、5.0mg(24時間供給)のDLおよび約0.1〜約10%の少なくとも1つの抗酸化剤は、DL速効性放出層中に存在する。好ましくは、約4%〜約6%の、2つの抗酸化剤(例えば、エデト酸二ナトリウムおよびクエン酸)の混合物が、5:1〜1:1の比で、好ましくは5:1の比で、そして約0.1%〜約10%、好ましくは約0.1%〜約5%、より好ましくは約0.1%〜約3%、最もより好ましくは約1.0%の抗酸化剤(例えば、エデト酸二ナトリウム)が、PES持続性放出層中に存在する(実施例5および6を参照のこと)。
【0048】
デスロラタジンは、第2層からの受容可能な速効性放出プロフィールを有し(約45分未満で0.1N HCl中、80%放出)、そして25℃および約60%相対湿度(「RH」)で少なくとも18ヶ月の保存の後でさえ、約2%未満のデスロラタジン分解生成物を含むことが見出された。
【0049】
成句「皮膚および気道のアレルギーおよび炎症状態」は、皮膚上ならびに鼻から肺への上部および下部気道中に見出されるアレルギーおよび炎症状態および症状を意味する。皮膚ならびに上部および下部気道の典型的なアレルギーならびに炎症状態は、季節性および四季を通じてのアレルギー性鼻炎、非アレルギー性鼻炎、喘息(アレルギー性および非アレルギー性の喘息を含む)、副鼻腔炎、風邪(NSAID(例えば、アスピリンイブプロフェンまたはAPAP)ならびに/あるいはうっ血除去薬(例えば、プソイドエフェドリン)と組み合わせて)、皮膚炎(特にアレルギー性およびアトピー性皮膚炎)、ならびに蕁麻疹および皮膚描記症ならびに網膜症、ならびに小管(small verssel)疾患(真性糖尿病に関連する)を含む。
【0050】
皮膚ならびに上部および下部気道のアレルギーならびに炎症状態を処置または防止するために効果的なデスロラタジンの量は、アレルギーならびに炎症状態の患者の年齢、性別、体重および重症度によって変わる。典型的に、このようなアレルギーならびに炎症状態を処置または防止するために効果的なデスロラタジンの量は、約2.5mg/日〜約60mg/日、好ましくは約2.5mg/日〜約20mg/日、または約4.0mg/日〜約15mg/日、または約5.0mg/日〜約10mg/日、より好ましくは約5.0mg/日〜約10.0mg/日の範囲内であり、最も好ましくは1回用量で約5.0mg/日または2.5mg/用量の2回分割用量である。
【0051】
デスロラタジンは、強力な選択的末梢H1−レセプターアンタゴニスト活性を有する非鎮静長期作用ヒスタミンアンタゴニストである。経口投与後、ロラタジンは、薬理学的に活性な代謝物であるデスカーボエトキシロラタジンまたはデスロラタジンに速効性で代謝される。インビトロおよびインビボ動物薬理学的研究は、デスロラタジンおよびロラタジンの種々の薬力学的な効果を評価するために行われてきた。マウスの抗ヒスタミン活性の評価(ED50値の比較)において、デスロラタジンは、行動、神経性または自律神経性機能の変化を生じることが比較的なかった。脳H1−レセプターを占めるためのデスロラタジンまたはロラタジンに対するポテンシャルは、腹腔内投与後のモルモットにおいて評価され、そしてその結果は、デスロラタジンまたはロラタジンに対する中枢神経ヒスタミンレセプターへの乏しいアクセスを示唆する。
【0052】
抗ヒスタミン活性に加えて、デスロラタジンは、多数のインビトロおよびインビボ試験から抗アレルギー性および抗炎症性活性を示している。これらのインビトロ試験(主に、ヒト起源の細胞において実施された)は、デスロラタジンがアレルギー性炎症のカスケードで多くの事象を阻害し得ることを示している。デスロラタジンに関するこれらの抗炎症性効果は、デスロラタジンのH1−アンタゴニスト効果から独立しており、そして以下を含む:
・マスト細胞に由来する炎症メディエータヒスタミン、トラプターゼ(truptase)、ロイコトリエンおよびプロスタグランジンD2の放出;
・IL−4、IL−6、IL−8およびIL−13を含む炎症性サイトカインの放出;
・RANTESのような炎症性ケモキネシスの放出(活性化の際に調節され、正常T細胞が発現し、そしておそらく分泌した)
・多形核好中球のスーパーオキシドアニオン生成;
・内皮細胞中の細胞内接着分子(ICAM−1)およびP−セレクチンのような細胞接着分子の発現;ならびに
・好酸球移動および接着
インビボ研究はまた、アレルギー性気管支痙攣および咳におけるデスロラタジンの阻害効果がまた期待され得ることを示唆する。
【0053】
デスロラタジンの臨床的有効性および安全性は、4つの二重盲検の無作為の臨床トライアルで3,200を超える季節性アレルギー性鼻炎の患者において実証された。これらの化学研究の結果は、季節性鼻炎を有する成人および青年期の患者の処置におけるデスロラタジンの有効性を示した。
【0054】
本発明において有用である鼻うっ血除去薬は、フェニルプロパノールアミン、フェニレフリンおよびプソイドエフェドリンを含む。プソイドエフェドリンならびに薬学的に受容可能な酸付加塩(例えば、HClまたはH2SO4の塩)は、鼻うっ血の処置のために効果的な安全な治療剤として当業者に認識される交感神経模倣薬であり、そして通常、経口的に、そしてアレルギー性鼻炎を伴う鼻うっ血の処置のための抗ヒスタミンと同時に投与される。本発明における鼻うっ血除去薬としてのプソイドエフェドリンの使用は好ましい;長期放出層における約120mgのプソイドエフェドリンスルフェートの使用は、より好ましい。
【0055】
本発明の圧縮二層経口投薬組成物の開発の過程において、長期放出層のためのポリマーの選択は、プソイドエフェドリンスルフェートのための少なくとも12時間の所望の長期放出期間を達成するために重要であることが発見された。例えば、マトリックス核中のポリマーとしてのヒドロキシプロピルメチルセルロース4,000cpsまたは15,000cpsの使用は、プソイドエフェドリンスルフェートの用量に関して少なくとも16時間のこのより好ましい長期放出期間を提供しなかった。本発明者らは、3つの特定のポリマーの比重比率のマトリックス核への包含のための選択によってのみ、所望のプソイドエフェドリン放出プロフィールが達成されることを発見した。(1)約1重量部、好ましくは1.05重量部のヒドロキシプロピルメチルセルロース2208 USP、100,000cpsと、(2)約1重量部、好ましくは1.0重量部の微結晶性セルロース(cyellulose)と、(3)約0.15〜0.20重量部、好ましくは0.17〜0.18重量部のポビドン(ヒドロキシプロピルメチルセルロースの1.05重量部当たり)とともに、第2バインダーとして、組み合わせることによることのみが、長期放出層からのプソイドエフェドリンスルフェートのための少なくとも12時間のより好ましい長期放出プロフィールであった。長期放出層はまた、特定量の二酸化ケイ素をグライダント(glidant)として、そしてステアリン酸マグネシウムを潤滑剤として含む。錠剤の硬さ、20±4 Strong−Cobb Units(SCU)は、高レベルの潤滑剤(6mg/錠剤)によって大きく影響はされないが、第2バインダーとしての1重量部のポビドンに対して、潤滑剤のレベルを1/9重量部の潤滑剤で維持することが好ましい。
【0056】
本明細書中で使用されるような用語「潤滑剤」は、投薬形態(例えば、錠剤)が圧縮された後、それがモールドまたはダイから放出するのを可能にするように、投薬形態に添加される物質をいう。
【0057】
適切な潤滑剤には、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、水素化植物油などが挙げられる。好ましくは、ステアリン酸マグネシウムまたはタルクが使用される。
【0058】
本明細書中で使用されるような用語「グライダント」は、抗ケーキング剤(anti−caking agent)のような物質(これは、粉末混合物の流動特性を改善する)をいう。
【0059】
適切なグライダントには、二酸化ケイ素およびタルクが挙げられる。好ましくは、二酸化ケイ素が使用される。
【0060】
本明細書中で使用されるような用語「バインダー」は、任意の物質を意味し、これはこのような組成物を一緒に保持し、そしてそこから医薬を放出するのを助けるように、薬学的組成物に添加される。
【0061】
適切なバインダーは、NF XVIII、2206頁(1995)に見出されるバインダーから選択され、そしてこれらにはポビドン、デンプン、セルロース、アルギネート、およびゴム、ならびに低分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロース、特にヒドロキシプロピル(hydroypropyl)メチルセルロース2910が挙げられる。
【0062】
本明細書中で使用されるような用語「薬学的に受容可能な非水溶性塩基性カルシウム、マグネシウムおよびアルミニウム塩」は、薬学的に受容可能なカルシウム、マグネシウムおよびアルミニウムのカルボネート、ホスフェート、シリケート、ならびにスルフェート、またはそれらの混合物を意味する。典型的に適切な薬学的に受容可能な塩基性塩には、硫酸カルシウム無水物、硫酸カルシウムの水和物(例えば、硫酸カルシウム二水和物)、硫酸マグネシウム無水物、硫酸マグネシウムの水和物、二塩基性リン酸カルシウム、二塩基性ケイ酸カルシウム、三ケイ酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、およびリン酸マグネシウム、リン酸アルミニウムの水和物が挙げられ;そしてリン酸カルシウムがより好ましい。二塩基性リン酸カルシウム二水和物の使用が最も好ましい。
【0063】
薬学的に受容可能な非水溶性塩基性カルシウム、マグネシウムまたはアルミニウム塩のデスロラタジン−保護量は、DL速効性放出層の約50〜60%の範囲内であり、そしてDLに対する薬学的に受容可能な非水溶性塩基性カルシウム、マグネシウムまたはアルミニウム塩のw/w比は、約8:1〜約40:1の範囲内であり、より好ましくは、約10:1〜約20:1の範囲内であり、そして最も好ましくは、約10:1〜約11:1の範囲内である。
【0064】
デスロラタジン保護量の薬学的に受容可能な抗酸化剤が存在する、本発明の好ましい実施態様において、非水溶性塩基性カルシウム塩は、デスロラタジンを含有する速効性放出層中には存在せず;この場所において、少なくとも1つの、好ましくは2つの、薬学的に受容可能な抗酸化剤が存在し(例えば、エデト酸ナトリウムおよびクエン酸)、そして微結晶性セルロースの量は増加される。さらに、薬学的に受容可能な抗酸化剤が非水溶性塩基性カルシウム、マグネシウムまたはアルミニウム塩の代わりに使用される場合、持続性放出層中のポビドンは、別のバインダー、好ましくは低分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)好ましくは、HPMC 2910によって置き換えられる。
【0065】
本発明の経口投薬組成物はまた、錠剤が60%の相対湿度の周囲環境で2℃と30℃との間で標準パッケージ中に保存される限り、18ヶ月までの貯蔵寿命を提供する。
【0066】
二層錠剤の調製において、持続性放出層がまず圧縮される。速効性放出第2層は、上部に加えられ、そして二層錠剤を形成するのに十分な圧縮力は、8〜12キロニュートンの範囲内で、好ましくは約9キロニュートン(kN)で付与される。
【0067】
乾燥された持続性放出の顆粒化物は、ミルされ、そして要求量の二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムとともにブレンドされる。好ましい実施態様において、キレート剤としてEDTAを含む薬学的に受容可能なブルー色素は、速効性放出デスロラタジン層中に組み込まれる。薬学的に受容可能なブルー色素(例えば、FD & Cブルー色素No.2アルミニウムレーキ5627)の使用が好ましい。
【実施例】
【0068】
(実施例1)
この実施例は、本発明の好ましい経口用量組成物の調製を例示する。成分およびその特定の量を以下に列挙する。
【0069】
(A.速効性放出層の製造法)
1.攪拌機を備える適切な容器中で、精製水へコーンスターチのペースト部分を分散することによってスターチペーストを調製する。
【0070】
2.混合の間、この内容物を約95℃に加熱して、そしてこの温度を約30分間維持する。
【0071】
3.工程2が完了した後、さらなる精製水を添加し、そしてこのスターチペーストを約50℃まで冷却する。
【0072】
4.混合の間、このスターチペーストへデスロラタジン(desloratadine)を添加する。顆粒化工程の間、混合を続ける。
【0073】
5.キレート剤としてEDTAを含有するFD&CブルーNo.2アルミニウムレーキ(例えば、Spectra Spray Med Blue)を、要求量の二塩基性リン酸カルシウムと共に、適切なシーブまたはミルへ通過させる。
【0074】
6.適切な流動床プロセッシングボールへ、残存する二塩基性リン酸カルシウム二水和物、工程5由来のミルした材料、一部のコーンスターチ、および一部の微結晶性セルロースを充填する。このプロセッシングボールを流動床プロセッサー中へ配置する。
【0075】
7.生成物の温度が約29℃に達するまで、この粉末ベッドを流動させる。
【0076】
8.工程4のスターチペーストを、適切な噴霧速度および約22℃のベッド温度で、流動床へポンピングすることによって、上記の粉末の顆粒化を始める。
【0077】
9.顆粒化物を、2%以下の乾燥による最終減少(LOD)を達成するまで、約60℃の入口空気温度で乾燥し続ける。
【0078】
10.上記の乾燥した顆粒化物を、適切なシーブまたはミルへ通過させる。
【0079】
11.上記の顆粒化物を適切なブレンダーヘ充填し、そして要求量の残存する一部の微結晶性セルロース、コーンスターチ、およびタルクを添加する。5分間ブレンドする。
【0080】
(B.持続性放出混合物の製造)
1.精製水およびアルコールを、攪拌機を備える適切な容器へ充填する。
【0081】
2.ポビドンを水/アルコール混合液へ溶解させる。最小限の10分間混合を続ける。
【0082】
3.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プソイドエフェドリンスルフェートおよび微結晶性セルロースを、適切な造粒機中で、混合する。
【0083】
4.上記の混合物をポビドン溶液を用いて顆粒化し、適切な顆粒化一貫性を達成するために必要である場合は、さらなる水/アルコール混合液を使用する。
【0084】
5.上記の湿潤顆粒化物を、乾燥による減少(LOD)が1%と3%との間になるまで、適切な乾燥機中にて約50℃で乾燥する。
【0085】
6.上記の乾燥した顆粒化物を、適切なシーブまたはミルに通過させる。
【0086】
7.上記のミルした顆粒化物を、適切なブレンダーへ充填する。
【0087】
8.上記の二酸化ケイ素を、No.30メッシュスクリーンを介してブレンダーへ通過させる。
【0088】
9.上記のふるいにかけた二酸化ケイ素の要求量を、上記の顆粒化物と共に、約10分間、適切なブレンダー中でブレンドする。
【0089】
10.上記のステアリン酸マグネシウムを、No.30メッシュスクリーンへ通過させる。
【0090】
11.上記のふるいにかけたステアリン酸マグネシウムの要求量を、工程9の混合物と、5分間混合する。
【0091】
(C.組成物)
上記の2つのブレンド物を、適切な2重層錠剤プレス(9kニュートンの圧縮力を使用する)を使用して、二層錠剤としての仕様へ圧縮する。上記の持続性放出層をまず圧縮する。
【0092】
・錠剤重量:450mg±5%
持続性放出層:350mg±5%
速効性放出層:100mg±5%
・硬度:20±4SCU(Strong Cobb単位)
以下の二層錠剤を、上記の手順を使用して調製した。
【0093】
(デスロラタジン速効性放出層:)
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 2.5
コーンスターチ NF/Ph.Eur. 11.0
二塩基性リン酸カルシウム二水和物
USP/Ph.Eur. 53.0
微結晶性セルロース
NF/Ph.Eur./JP 30.22
タルク USP/Ph.Eur. 3.0
色素FD&Cブルー
No.2アルミニウムレーキ 5627 0.28
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
合計 100.00
および
(プソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層:)
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース
USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース 2208,
100,000cps NF/Ph.Eur./JP 100.0
ポビドン USP/Ph.Eur./JP 18.0
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP (非ウシ) 2.0
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
アルコール USP/3Aアルコール −−−−
合計 350.0
錠剤合計 450.0
硬度:20±4SCU(Strong Cobb単位)。
【0094】
(実施例2)
実施例1の手順を使用した;二塩基性カルシウム塩の代わりに、エデト酸二ナトリウムを使用し、そしてDL層中の微結晶性セルロースの量を増加せさた。エデト酸二ナトリウムを持続性放出層に使用して、そしてヒドロキシプロピルメチルセルロース2910をポビドンの代わりに使用した。
【0095】
(デスロラタジン速効性放出層:)
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 2.5
コーンスターチ NF/Ph.Eur. 8.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 71.35
エデト酸二ナトリウム 5.0
タルク USP/Ph.Eur. 3.0
色素FD&CブルーNo.2アルミニウムレーキ5627 0.15
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
合計 100.00
および
(プソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層:)
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur.JP 103.5
エデト酸二ナトリウム 3.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910
USP/Ph.Eur./JP 10.5
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP (非ウシ) 2.5
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
アルコール USP/3Aアルコール −−−−
合計 350.0
錠剤合計 450.0
硬度:20±4SCU(Strong Cobb単位)。
【0096】
(実施例3)
実施例2の手順を使用したが、1mgのクエン酸をDL層へ添加し、そして微結晶性セルロースの量を1mgだけ減少させた。
【0097】
(デスロラタジン速効性放出層:)
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 2.5
コーンスターチ NF/Ph.Eur. 18.0
エデト酸二ナトリウム 5.0
クエン酸 1.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 70.35
タルク USP/Ph.Eur. 3.0
色素FD&CブルーNo.2アルミニウムレーキ5627 0.15
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
合計 100.00
および
(プソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層:)
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
100,000cps USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 103.5
エデト酸二ナトリウム 3.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 10.5
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP (非ウシ) 2.5
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
アルコール USP/3Aアルコール −−−−
合計 350.0
錠剤合計 450.0
硬度:20±4SCU(Strong Cobb単位)。
【0098】
(実施例4)
実施例1の手順を使用した。実施例1の二層錠剤を、5.0mgのデスロラタジンを、速効性放出層(24時間用量)へ、他の成分量を適切に変化させて含ませ、そして実施例1の12時間用量のプソイドエフェドリン持続性放出層を使用することによって、改変した。
硬度:20±4SCU(Strong Cobb単位)。
【0099】
(デスロラタジン速効性放出層:)
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 5.0
コーンスターチ NF/Ph.Eur. 11.0
二塩基性リン酸カルシウム二水和物
USP/Ph.Eur. 53.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 27.72
タルク USP/Ph.Eur. 3.0
色素FD&CブルーNo.2アルミニウムレーキ5627 0.28
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
合計 100.00
および
(プソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層:)
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
100,000cps USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 100.0
ポビドン USP/Ph.Eur./JP 18.0
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP (非ウシ) 2.0
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
アルコール USP/3Aアルコール −−−−
合計 350.0
錠剤合計 450.0。
【0100】
(実施例5)
実施例1の手順を使用し、そして実施例4の二層錠剤を、速効性放出層中の二塩基性リン酸カルシウム二水和物を10mgのエデト酸二ナトリウムで置き換えること、および微結晶性セルロースの量を2.7mgだげ増加させることによって、改変した。硬度:20±4SCU(Strong Cobb単位)。
【0101】
(デスロラタジン速効性放出層:)
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 5.0
コーンスターチ NF/Ph.Eur. 36.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 142.7
エデト酸二ナトリウム 10.0
タルク USP/Ph.Eur. 6.0
色素FD&CブルーNo.2アルミニウムレーキ5627 0.30
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
合計 200.00
および
(プソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層:)
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
100,000cps USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 103.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 10.5
エデト酸二ナトリウム 3.5
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP (非ウシ) 2.5
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
アルコール USP/3Aアルコール −−−−
合計 350.0
錠剤合計重量 550.0。
【0102】
(実施例6)
実施例5の二層錠剤を、速効性放出層へ2.0mgのクエン酸を添加すること、および微結晶性セルロースの量を2.7mgだけ減少させること、ならびに実施例1のプソイドエフェドリン持続性放出層を使用することによって、改変した。
硬度:20±4SCU(Strong Cobb単位)。
【0103】
(デスロラタジン速効性放出層:)
成分 mg/組成物
デスロラタジン(微粉状) 5.0
コーンスターチ NF/Ph.Eur. 36.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 140.7
エデト酸二ナトリウム 10.0
クエン酸 2.0
タルク USP/Ph.Eur. 6.0
色素FD&CブルーNo.2アルミニウムレーキ5627 0.30
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
合計 200.00
および
(プソイドエフェドリンスルフェート持続性放出層:)
成分 mg/組成物
プソイドエフェドリンスルフェート USP 120.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2208,
100,000cps USP/Ph.Eur. 105.0
微結晶性セルロース NF/Ph.Eur./JP 103.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2910 10.5
エデト酸二ナトリウム 3.5
二酸化ケイ素 NF 5.0
ステアリン酸マグネシウム
NF/Ph.Eur.JP (非ウシ) 2.5
精製水 USP/Ph.Eur. −−−−
アルコール USP/3Aアルコール −−−−
合計 350.0
錠剤合計重量 550.0。
【0104】
実施例1〜6の錠剤のインビトロ溶解プロフィールを、攪拌した37℃の0.1N HCl溶液中で測定し(第1時間)、その後、37℃、pH7.5の攪拌したリン酸緩衝液中で測定した。速効性放出層中のデスロラタジンの80%が最初の30分以内に溶解し、そして持続性放出層中のプソイドエフェドリンスルフェートの合計用量は、侵食および溶解の機構によって、少なくとも12時間にわたって徐々に放出された(30%〜45%は1時間、50〜60.5%は2時間、そして80%以上は6時間)。
【0105】
同様な結果が、分解有効量の別の薬学的受容可能なプソイドエフェドリン塩(例えば、プソイドエフェドリンヒドロクロリド)がプソイドエフェドリンスルフェートの代わりに使用される場合、予想される。
【0106】
本発明の組成物は、皮膚ならびに上気道および下気道のアレルギー性状態および/または炎症性状態(例えば、じんま疹)の処置に有用あり、これには、このような処置の必要な患者における鼻のうっ血を含む季節性アレルギー性鼻炎の鼻の症状および鼻以外の症状が挙げられる。この正確な用量および用量レジメは、患者の要求(例えば、患者の年齢、性別、および処置されるアレルギー性状態および/または炎症性状態の重篤度)に依存して、本明細書の教示を考慮して、担当医によって変化され得る。特定の患者について適切な用量および用量レジメの決定は、担当医の技能内である。
【0107】
本発明者らは、本明細書上記で、実施例によって、本発明の多くの好ましい実施態様が示したが、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されることが明らかである。
【0108】
圧縮二層固体組成物であって、(1)抗アレルギー有効量のデスロラタジンおよび少なくとも1種の薬学的に受容可能な賦形剤を含有する速効性放出第1層;ならびに(2)有効量の鼻うっ血除去薬および薬学的に受容可能な持続性放出剤を含有する持続性放出第2層を含み、約2%未満のデスロラタジン分解産物を含有する、組成物が開示される。
【0109】
(発明の効果)
本発明によれば、増加した患者のコンプライアンスにとって所望される、風邪、ならびに皮膚または上気道および下気道経路のアレルギー性および/または炎症性の状態(例えば、季節性のアレルギー性鼻炎、および鼻うっ血)に関連する徴候および症状の処置、対応、および/または鎮静のための、1日に2回、もしくは1日に1回の服用ベースで使用できる、実質的にデスロラタジンの不純物を含有しない安定な持続型放出デスロラタジン−プソイドエフェドリン製品、ならびに有効で、かつ安全であるさらなる多形の形態を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】図1は、デスロラタジンを示すチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載されるような、延長放出経口用量組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2008−81509(P2008−81509A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324053(P2007−324053)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【分割の表示】特願2000−387675(P2000−387675)の分割
【原出願日】平成12年12月20日(2000.12.20)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】