説明

強化ガラス物品およびその製造方法

【課題】本発明の目的は、強化によって充分な大きさの圧縮応力層を有するため破損しにくく、膜付け等の処理を行なっても強化した効果が損なわれない強化ガラス物品およびその製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明の強化ガラス物品は、歪点が550℃以上であって、表面より1〜100μmまでの深さに100MPa以上の圧縮応力層を有することを特徴とし、また、本発明の強化ガラス物品の製造方法は、質量%表示で、SiO2+Al23+ZrO2 60〜80%、MgO+CaO+SrO+BaO 10〜30%、Li2O+Na2O 0.5〜15%の組成を含有する板ガラスを、硝酸カリウムを含有する400℃〜550℃の融液中に1〜48時間浸漬することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強化ガラス物品およびその製造方法に関し、特に携帯機器のディスプレイ等の保護板に使用される強化ガラス物品およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ディスプレイの主流であったブラウン管(CRT)に代わって薄型ディスプレイが様々な用途に使用されている。具体的には液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)や有機ELディスプレイ(Organic Light Emitting Diode、OLED)などが挙げられる。これらのディスプレイにはいずれも肉厚の薄いガラス基板が使用される。
【0003】
特に、携帯電話や携帯情報端末などの携帯機器に用いられるディスプレイには、機器本体の薄型化、軽量化の要求により、板厚0.7mm以下のガラス基板が用いられている。携帯機器が落下したり、圧迫されたりすることによって衝撃や外力が加わると、薄いガラス基板を用いたディスプレイの場合、ディスプレイ自体が破損したり、変形などによって画像が乱れたりするという問題を有していた。
【0004】
そこで、ディスプレイに衝撃や外力が加わることを防止するために、プラスティック製の保護板、例えば透明性の高いアクリル樹脂製の保護板をディスプレイ外側に一定の間隔を保って平行に配置している(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかし、アクリル樹脂製の保護板は外力によって撓みやすいとともに、ある程度の強度を得るためには厚肉にする必要であるため、装置の薄型化には限界があった。
【0006】
また、この保護板を長期間にわたって使用するとアクリル樹脂が劣化して透明度が損なわれる場合がある。このような問題を解決するためにアクリル樹脂の替わりに白ガラスからなる板ガラスを保護板に使用することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2004−299199号公報
【特許文献2】特開2003−140558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ガラスは破損した場合、破片が飛散しやすいとともに切創の危険があるという問題を有している。そのため破損しにくいようにガラスを強化する必要があるが、反射防止等の機能を付与するために膜付けする際に強化した効果が損なわれる場合があった。
【0008】
本発明の目的は、強化によって充分な大きさの圧縮応力層を有するため破損しにくく、膜付け等の処理を行なっても強化した効果が損なわれない強化ガラス物品およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、上記課題について鋭意検討を行なった結果、膜付けによってガラスを強化した効果が損なわれる理由は、膜付けする際に加熱されるために強化によって得られた圧縮応力が緩和されるからであるが、ガラスがSiO2、Al23およびZrO2の成分を多く含有し、歪点が一定の値以上であると、膜付けのための加熱処理を施しても、圧縮応力が緩和しにくいことを見いだし、本発明として提案するものである。
【0010】
本発明の強化ガラス物品は、歪点が550℃以上であって、表面より1〜100μmまでの深さに100MPa以上の圧縮応力層を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の強化ガラス物品の製造方法は、質量%表示で、SiO2+Al23+ZrO2 60〜80%、MgO+CaO+SrO+BaO 10〜30%、Li2O+Na2O 0.5〜15%の組成を含有する板ガラスを、硝酸カリウムを含有する400℃〜550℃の融液中に1〜48時間浸漬することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の強化ガラス物品は、強化によって充分な大きさの圧縮応力層を有するため破損しにくく、しかも歪点が高いため膜付け等の加熱処理を行なっても圧縮応力が緩和しにくく強化した効果が損なわれにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の強化ガラス物品は、歪点が550℃以上であるため、強化後に膜付け等の加熱処理を行なっても強化された効果が損なわれにくいが、歪点が570℃以上であるとより好ましく、580℃以上であるとさらに好ましい。
【0014】
また、強化によって100MPa以上の圧縮応力層が形成されているため破損しにくいが、200MPa以上の圧縮応力層が形成されているとより好ましく、300MPa以上であるとさらに好ましい。
【0015】
また、軽量化のため密度は2.9g/cm3以下であると好ましく、2.8g/cm3以下であるとより好ましく、2.7g/cm3以下であるとさらに好ましい。
【0016】
上記した特性を満たすガラスは、例えば質量%表示で、SiO2+Al23+ZrO2 60〜80%、MgO+CaO+SrO+BaO 10〜30%、Li2O+Na2O 0.5〜15%の組成を含有し、風冷強化(物理強化)またはアルカリ金属イオンのイオン交換による化学強化が行なわれて作製される。このように組成範囲を決定した理由を以下に述べる。なお、以下の説明で、特に断りがない限り"%"は"質量%"を意味する。
【0017】
SiO2、Al23およびZrO2は、歪点を高める成分であり、その合量が60%よりも少ないと充分に歪点を高めることができず、80%よりも多いとガラスの高温粘度が高くなるとともに未溶解物が発生しやすくなるため好ましくない。これらの成分の合量が62〜78%であると好ましく、65〜75%であるとより好ましい。
【0018】
SiO2の含有量は、50〜75%であると好ましい。SiO2の含有量が75%よりも多くなると、ガラスの高温粘度が高くなり溶融しにくくなるとともに、液相温度が上昇するため、成形が難しくなったり、失透が発生しやすくなったりする傾向がある。一方、含有量が50%よりも少なくなると、密度が大きくなりガラス物品の質量が大きくなる傾向がある。SiO2の含有量は51〜70%であると好ましく、52〜68%であるとより好ましく、53〜65%であるとさらに好ましく、54〜60%であると最も好ましい。
【0019】
Al23は、歪点を上昇させる効果があるとともに、化学強化をしやすくする作用を持つため本発明において必須の成分であり、0.5〜15%含有すると好ましい。ただし含有量が15%よりも多くなると、ガラス表面に失透結晶が析出しやすくなったり、ガラスの高温粘度が高くなったり、溶融、成形が難しくなったりする傾向がある。一方、0.5%よりも少ないと、上記した効果が得られにくい。Al23の含有量は1〜13%であると好ましく、1.5〜12%であるとより好ましく、1.5〜11%あることが最も好ましい。
【0020】
ZrO2は、歪点や耐候性を上昇させる成分であり、10%まで含有することができる。ZrO2の含有量が10%よりも多くなると、失透が発生する傾向にあり、成形が難しくなる。ZrO2の含有量は、8%以下であるとより好ましく、7%以下であるとさらに好ましい。
【0021】
MgO、CaO、SrOおよびBaOは、歪点を低下させずに高温粘性を小さくする成分であり、合量で10〜30%添加される。これらの成分の合量が30%よりも多いと失透が発生する傾向があり、10%よりも少ないと上記した効果を充分に得ることができない傾向がある。12〜28%であると好ましく、13〜26%であるとより好ましく、14〜24%であるとさらに好ましい。
【0022】
MgOは、歪点を低下させずにガラスの高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分であり、10%まで含有することができる。ただしMgOの含有量が10%よりも多くなると、ガラスが失透しやすくなる傾向にある。MgOの含有量が0.1〜8.5%であるとより好ましく、0.5〜8%であるとさらに好ましい。
【0023】
CaOは、歪点を低下させずにガラスの高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分であり、12%まで含有することができる。ただしCaOの含有量が12%よりも多くなると、ガラスが失透しやすくなるとともに、ガラスの密度が高くなる傾向にある。CaOの含有量が0.1〜9%であるとより好ましく、0.5〜6%であるとさらに好ましい。
【0024】
SrOは、歪点を低下させずにガラスの高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分であり、15%まで含有することができる。ただしSrOの含有量が15%よりも多くなると、ガラスが失透しやすくなるとともに、ガラスの密度が高くなる傾向にある。0.1〜12%であるとより好ましく、1〜11%であるとさらに好ましい。
【0025】
BaOは、歪点を低下させずにガラスの高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分であり、12%まで含有することができる。ただしBaOの含有量が12%よりも多くなると、ガラスが失透しやすくなるとともに、ガラスの密度が高くなる傾向にある。ただしBaOの含有量が0.05〜10%であるとより好ましい。
【0026】
Li2OとNa2Oは、K+とイオン交換される成分であり、これによって化学強化されて圧縮応力層が形成される。これらの成分の合量が0.5〜15%であると好ましい。これらの成分の含有量が0.5%よりも少ないと充分に化学強化されにくく、15%よりも多いと歪点が低くなる傾向があるため好ましくない。これらの成分の含有量が1〜13%であるとより好ましく、1.5〜10%であるとさらに好ましい。
【0027】
Li2Oは、ガラスの高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分であるとともに、イオン交換によって化学強化できる成分であり、5%まで含有することができる。Li2Oの含有量が5%よりも多いとガラスが分相しやすいとともに歪点が低下しやすい。Li2Oの含有量は4%以下であると好ましく、3%以下であるとより好ましい。
【0028】
Na2Oは、ガラスの高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分であるとともに、イオン交換によって化学強化できる成分であり、15%まで含有することができる。Na2Oの含有量が15%よりも多くなるとガラスが失透しやすくなるとともに、歪点が低下する傾向にある。Na2Oの含有量は0.5〜12%であると好ましく、1〜9%であるとより好ましく、1.5〜7%であるとさらに好ましい。
【0029】
本発明では、上記した成分以外にも以下の成分を添加することが可能である。
【0030】
2Oは、ガラスの高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分であり、15%まで含有することができる。K2Oの含有量が15%よりも多くなると化学強化がしにくくなるとともに、ガラスが失透しやすく、歪点も低下する傾向にある。K2Oの含有量は0.1〜12%であると好ましく、0.5〜9%であるとより好ましく、1〜8%であるとさらに好ましい。
【0031】
25は、失透の発生を抑制する成分であり5%まで添加することができる。P25の含有量が5%よりも多くなるとガラスが分相しやすくなる。P25の含有量は4%以下であると好ましく、3%以下であるとより好ましい。
【0032】
また、B23、ZnOおよびTiO2の成分から選択された1種または2種以上を5%まで添加することが可能である。また、清澄剤としてSO3、Sb23、Sb25、Cl、FおよびSnO2の群から選択された1種または2種以上を0〜3%含有させてもよい。また、La23、Y23、Nb25等の元素についても5%以下の範囲で含有させることができる。これらの元素はガラスの液相粘度を上げ、本発明のガラスをより製造しやすくするために役立つ。またFe23、CuO、MnO2などの着色元素はガラスの透過率を低下させるので、好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下に制限すべきである。
【0033】
本発明の強化ガラス物品は、液相温度が1150℃以下であると、0.7mm以下の薄い板ガラスや複雑な形状に成形しやすいため好ましい。液相温度は1130℃以下であると好ましく、1100℃以下であるとより好ましい。
【0034】
また、液相温度におけるガラスの粘度が高い程、素材ガラスの成形が容易になるため有利であり、104.0dPa・s以上、104.3dPa・s以上であると好ましく、104.5dPa・s以上であるとより好ましく、104.7dPa・s以上であるとさらに好ましく、105.0dPa・s以上であると最も好ましい。
【0035】
また、本発明の強化ガラス物品は、ヤング率が大きいほどたわみにくいため携帯機器等の薄型化できるため好ましい。具体的にヤング率は75GPa以上であると好ましく、80GPa以上であるとより好ましい。
【0036】
本発明の強化ガラス物品は、携帯機器のディスプレイ等の保護板として使用する場合、その表面に各種機能性膜、特に無機材料の膜を含む機能性膜が形成されていると好ましい。
【0037】
特に、反射防止膜が形成されていると、ディスプレイの表示が見やすいため好ましい。反射防止膜としては酸化物膜や窒化物膜からなる多層膜が使用可能である。
【0038】
膜付けには、CVD法、PVD法、スパッタ法、ディップ法等が可能であるが、スパッタ法は、緻密で密着性の高い膜を形成できるため好ましい。
【0039】
本発明の強化ガラス物品は、透明導電膜が形成されてなると電磁波を遮蔽できるとともに、帯電しにくくほこりなどが付着しにくいため好ましい。透明導電膜としてはスズ含有酸化インジウム(ITO)、アンチモン含有酸化インジウム、フッ素含有酸化インジウム等の酸化物やアルミニウム、金、銀等の金属薄膜が使用可能である。またこれらの無機膜を用いて基板表面にタッチパネルなどの機能を持たせることも十分に可能である。
【0040】
また、本発明の強化ガラス部品を携帯機器の保護板として使用する場合、フロート法やダウンドロー法(スロットダウンドロー法、オーバーフローダウンドロー法等)などの成形法で得られた板ガラスの他、例えばインゴットから切り出した板状ガラスや、プレス成形された板状やその他の形状のガラスなどを用いることができる。
【0041】
以下、本発明の強化ガラス物品の製造方法を説明する。
【0042】
まず、所定のガラス組成となるようにガラス原料を調合し、ガラス原料を溶融炉で溶融した後、溶融ガラスから所定の形状のガラス物品を作製する。ガラス物品の作製方法には、フロート法、ロール法、またはオーバーフローダウンドロー法やスロットダウン法に代表されるダウンドロー法、プレス成形法、インゴットからの切り出し法等が使用可能である。特に、板状の場合、フロート法やダウンドロー法は表面品位が高く連続生産可能であるため好ましい。必要に応じて端面加工や光学研摩してもよい。
【0043】
最後に、400〜550℃の硝酸カリウム融液に板ガラスを1〜48時間浸漬して強化ガラス物品を作製する。その後、必要に応じて、反射防止膜、透明導電膜、飛散防止膜等の機能性膜を表面に形成してもよい。
【実施例】
【0044】
表1は、実施例の組成および特性を示す。
【0045】
【表1】

【0046】
表1に示す実施例は、以下のようにして作製した。
【0047】
まず、表1に記載の組成となるようにそれぞれガラス原料を調合し、白金ポットを用いて1600℃で4時間溶融した。つづいて、溶融ガラスをカーボン板の上に流し出して板状に成形して作製した。
【0048】
密度は、周知のアルキメデス法によって測定した。
【0049】
熱膨張係数は、ディラトメーターを用いて、30〜380℃における平均熱膨張係数を測定したものである。
【0050】
歪点および徐冷点は、ASTM C336−71の方法に基づいて測定した。なお、この値が高いほど、強化ガラスに加わった圧縮応力が、膜付け等の各種処理によって緩和しにくいことを示す。
【0051】
軟化点は、ASTM C338−93の方法に基づいて測定を行った。
【0052】
粘度が、104.0dPa・s、103.0dPa・sおよび102.5dPa・sにおける温度を、白金球引き上げ法で測定した。なお、これらの温度が低いほど、溶融性に優れていることになる。
【0053】
液相温度は、実施例の板ガラスを粉砕し、標準篩30メッシュ(500μm)を通過し、50メッシュ(300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れ、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する最も高い温度を測定したものである。
【0054】
また、液相粘度は、液相温度における各試料の粘度を示す。液相粘度が高く、液相温度が低いほど、耐失透性に優れ、成形性に優れているといえる。
【0055】
また、以下の方法で実施例の板ガラスを化学強化し、評価した。
【0056】
まず、実施例の板ガラスを、ダウンドロー法で厚さ0.7mmに成形した。これを35mm×35mmのサイズに切断し、端面を面取りした。基板両面の表面は酸化セリウムを用いて鏡面研磨を施した。
【0057】
次に、この板ガラスを470℃の硝酸カリウム融液に4時間浸漬して強化ガラスの試料を作製した。
【0058】
この試料の表面の圧縮応力層の圧縮応力値および応力層深さを応力計(東芝製表面応力計FSM−60)を用いて測定した。
【0059】
そして、強化前のガラスおよび強化後のガラスを内径φ25mmの平滑なステンレス(SUS304)製のリング上に置き、上部中央よりφ12.5mmの平滑な面で破損するまで荷重を加えて破壊応力を測定し、5回の平均値(平均破壊応力)を算出した。
【0060】
表1から明らかなように、実施例の板ガラスはイオン交換によって充分に強化することができ、歪点が充分に高かった。このため、各種機能成膜を成膜しても成膜の際に強化した効果は損なわれないものと考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の強化ガラス物品は、薄肉、軽量、高強度であり、耐熱性にも優れ、各種の薄膜を形成しやすいことから、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、デジタルカメラ以外にも、携帯用ゲーム機、ポータブル音楽プレイヤー、電子時辞書等のディスプレイの保護板として好適である。また、ディスプレイに限らず、携帯機器の例えばレンズカバーやスケルトンタイプのカバー部材等にも使用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歪点が550℃以上であって、表面より1〜100μmまでの深さに100MPa以上の圧縮応力層を有することを特徴とする強化ガラス物品。
【請求項2】
質量%表示で、SiO2+Al23+ZrO2 60〜80%、MgO+CaO+SrO+BaO 10〜30%、Li2O+Na2O 0.5〜15%の組成を含有することを特徴とする請求項1に記載の強化ガラス物品。
【請求項3】
液相温度が1150℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の強化ガラス物品。
【請求項4】
圧縮応力層が化学強化によって形成されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の強化ガラス物品。
【請求項5】
機能性膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜4に記載の強化ガラス物品。
【請求項6】
請求項1〜5に記載の強化ガラス物品を、保護板として使用してなることを特徴とする携帯機器。
【請求項7】
質量%表示で、SiO2+Al23+ZrO2 60〜80%、MgO+CaO+SrO+BaO 10〜30%、Li2O+Na2O 0.5〜15%の組成を含有する板ガラスを、硝酸カリウムを含有する400℃〜550℃の融液中に1〜48時間浸漬することを特徴とする強化ガラス物品の製造方法。
【請求項8】
フロート法またはダウンドロー法により成形された板ガラスを用いることを特徴とする請求項7に記載の強化ガラス物品の製造方法。

【公開番号】特開2007−99557(P2007−99557A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−290714(P2005−290714)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(000232243)日本電気硝子株式会社 (1,447)
【Fターム(参考)】