説明

弾性表面波デバイス

【課題】 トランスバーサル型弾性表面波フィルタの保証減衰量を改善する手段を得る。
【解決手段】 圧電基板上に第1及び第2のIDT電極と遮蔽用電極とを配置して形成したトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子と、段差部に入出力用端子電極と接地用端子電極とを備えたパッケージとからなり、前記第1及び第2のIDT電極のバスバーと前記入出力用端子電極とをそれぞれボンディングワイヤにて接続し、遮蔽用電極のボンディングパッドa、bと前記2つの接地用端子電極とをそれぞれボンディングワイヤにて接続して構成したトランスバーサル型弾性表面波フィルタにおいて、前記遮蔽用電極のボンディングパッドbと第2のIDT電極の接地側のバスバーとをボンディングワイヤにて接続して構成した弾性表面波デバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性表面波デバイスに関し、特に保証減衰量を改善したトランスバーサル型弾性表面波フィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、弾性表面波デバイス(SAWデバイス)は通信分野で広く利用され、高性能、小型、量産性等の優れた特徴を有することから特に携帯電話、LAN等に多く用いられている。中でもトランスバーサル型SAWフィルタは群遅延時間特性が良好であるので、デジタル通信用のフィルタとして適している。
図9(a)は従来のトランスバーサル型SAWフィルタ素子Sの基本的な構成を示す平面図であって、圧電基板20の主面上に表面波の伝搬方向に沿ってIDT電極21、22を所定の間隔を隔して配置すると共に該IDT電極21、22の間に電極23を配設する。IDT電極21、22はそれぞれ互いに間挿し合う複数本の電極指を有する一対の櫛形電極により形成されている。
【0003】
図9(b)は、図9(a)に示したトランスバーサル型SAWフィルタ素子Sをパッケージ24の内底部に実装した場合の平面図であり、入力IDT電極を図中左側に出力IDT電極を右側に配置してある。パッケージ24は、図9(b)の平面図に示すように、外寄りの段差部(図中では上下)に外底部の接続用端子電極(図示せず)と導通した入力端子電極25a、25b及び出力端子電極26a、26bと、接地用端子電極27a、27bとが形成されており、入出力の端子電極のうち対角をなす25a、26bをそれぞれ接地側とする。ここで、符号は図中上辺側にa、下辺側にbを付している。このパッケージ24の内底部に、接着剤(図示せず)を用いて圧電基板20の裏面を接着固定する。そして、入力IDT電極21のバスバー21a、21bと入力側端子電極25a、25bとをボンディングワイヤ28a、28bにてそれぞれ接続すると共に、出力IDT電極22のバスバー22a、22bと出力側端子電極26a、26bとをボンディングワイヤ29a、29bにてそれぞれ接続する。さらに、電極23のボンディングパッド23a、23bはそれぞれ接地端子電極27a、27bにボンディングワイヤ30a、30bにて接続する。パッケージ24の上部周縁部に形成されたメタライズ部31に金属蓋を抵抗溶接して、トランスバーサル型SAWフィルタが構成される。なお、電極23(ベタ電極)の作用は入出力端子間の直達波の遮蔽用として機能している。
【0004】
図9(c)は、同図(b)に基づき、圧電基板をXカット112°Y伝搬タンタル酸リチウム(LiTaO)、中心周波数を310MHz、帯域幅を9MHz、入力電極対数を64対、出力電極対数を152対、電極膜厚を2.7%λ(λは波長)として、構成したトランスバーサル型SAWフィルタのフィルタ特性である。低域側の保証減衰量は44dBから50dB程度、高域側の保証減衰量は40dBを若干下回る特性となる。
【特許文献1】特開平9−186551号公報
【特許文献2】特開平9−270660号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、図9(c)に示した低域側及び高域側の保証減衰量をそれぞれ6dBから10dB程度改善することである。特開平9−186551号公報には、入出力間の電磁結合を減少させるべく、IDT電極間に配置したシールド電極の両端とボンディングパッドとを、それぞれ2本のボンディングワイヤで接続して構成したSAWデバイスの例が開示されている。また、特開平9−270660号公報には、3個のIDT電極を近接配置したSAWデバイスの中央に配置したIDT電極の一方の櫛形電極から、2本のボンディングワイヤを三角形状にグランド電位に接続し、他方の櫛形電極からのボンディングワイヤを前記三角形状の領域内に配設したボンディングパッドに接続してSAWデバイスを構成した例が開示されている。しかしながら、いずれの方法を試みてみても、図9(c)の保証減衰量から6dBから10dB程度の改善を達成することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の弾性表面波デバイスは、フィルタの保証減衰量を改善するため、請求項1の発明は、矩形の圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って第1のIDT電極と遮蔽用電極と第2のIDT電極とを順次配列した構造のトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子と、該トランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を収容するための凹所を有するパッケージと、を備えた弾性表面波デバイスに於いて、
前記圧電基板の表面波伝搬方向と平行な一辺を上辺、対向する一辺を下辺とするとき、パッケージの凹所内底部にトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を接着固定した際に、上辺側及び下辺側のパッケージ凹所内に第1のIDT電極側から第2のIDT電極に向かって入力用、接地用及び出力用の順になるよう端子電極がそれぞれ配置されており、前記第1のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第1のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと上辺側の接地用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の接地用電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、 更に、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと第2のIDT電極の下辺側バスバーとをボンディングワイヤにて接続して弾性表面波デバイスを構成したことを特徴とする。
項2の発明は、前記遮蔽用電極のパッドと接地用端子電極との接続を、上辺側及び下辺側共に省略したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイスである。
項3の発明は、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の出力用端子電極とをボンディングワイヤにて接続したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイスである。
項4の発明は、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと第2のIDT電極の下辺側バスバーとをボンディングワイヤにて接続したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイスである。
項5の発明は、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと第2のIDT電極の下辺側バスバーとの接続をボンディングワイヤに代えて金属膜又は導電性接着剤にて接続したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイスである。
項6の発明は、矩形の圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って第1のIDT電極と遮蔽用電極と第2のIDT電極とを順次配列した構造のトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子と、該トランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を収容するための凹所を有するパッケージと、を備えた弾性表面波デバイスに於いて、 前記圧電基板の表面波伝搬方向と平行な一辺を上辺、対向する一辺を下辺とするとき、パッケージの凹所内底部にトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を接着固定した際に、上辺側及び下辺側のパッケージ凹所内に第1のIDT電極側から第2のIDT電極に向かって入力用、接地用及び出力用の順になるよう端子電極がそれぞれ配置されており、前記第1のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第1のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと上辺側の接地用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の接地用電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、更に、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の出力用端子電極とをボンディングワイヤにて接続して弾性表面波デバイスを構成したことを特徴とする。
項7の発明は、矩形の圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って第1のIDT電極と遮蔽用電極と第2のIDT電極とを順次配列した構造のトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子と、該トランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を収容するための凹所を有するパッケージと、を備えた弾性表面波デバイスに於いて、 前記圧電基板の表面波伝搬方向と平行な一辺を上辺、対向する一辺を下辺とするとき、パッケージの凹所内底部にトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を接着固定した際に、上辺側及び下辺側のパッケージ凹所内に第1のIDT電極側から第2のIDT電極に向かって入力用、接地用及び出力用の順になるよう端子電極がそれぞれ配置されており、前記第1のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第1のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと上辺側の接地用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の接地用電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、更に、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと第1のIDT電極の上辺側バスバーとをボンディングワイヤにて接続して弾性表面波デバイスを構成したことを特徴とする。
項8の発明は、対角をなす上辺側の入力用端子電極と下辺側の出力用端子電極とを接地したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の弾性表面波デバイスである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のトランスバーサル型SAWフィルタは、接地用のボンディングワイヤのボンディング位置を保証減衰量を改善するように適切に設定したので、従来のトランスバーサル型SAWフィルタより10dB程度改善できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は本発明に係るSAWデバイスの実施の形態を示す模式図であって、同図(a)はトランスバーサル型SAWフィルタ素子Sの基本的な構成を示す平面図、同図(b)はトランスバーサル型SAWフィルタ素子Sをパッケージの内底部に実装した場合の平面図で、同図(c)はそのフィルタ特性を示す図である。図1(b)では入力IDT電極を図中左側に、出力IDT電極を右側に配置している。トランスバーサル型SAWフィルタ素子Sの基本的な構成は、圧電基板1の主面上に表面波の伝搬方向に沿ってIDT電極2、3を所定の間隔を隔して配置すると共に該IDT電極2、3の間に電極4を配設する。IDT電極2、3はそれぞれ互いに間挿し合う複数本の電極指を有する一対の櫛形電極により形成されている。
【0009】
パッケージ5は、図1(b)の平面図に示すように、外寄りの段差部(図中では上下)に外底部の接続用端子電極(図示せず)と導通した入力端子電極6a、6b及び出力端子電極7a、7bと、接地用端子電極8a、8bとが形成されており、入出力端子電極のうち対角をなす6a、7bを接地側とする。ここで、図中上辺側に符号a、下辺側に符号bを付す。本発明に係るSAWデバイスは、パッケージ5の内底部に接着剤(図示せず)を用いて圧電基板1の裏面を接着固定する。そして、入力IDT電極2のバスバー2a、2bと入力側端子電極6a、6bとをそれぞれボンディングワイヤ9a、9bにて接続すると共に、出力IDT電極3のバスバー3a、3bと出力側端子電極7a、7bとをそれぞれボンディングワイヤ10a、10bにて接続する。さらに、電極4の両端のボンディングパット4a、4bと接地端子電極8a、8bとをそれぞれボンディングワイヤ11a、11bにて接続する。そして、IDT電極3の接地側バスバー3bと電極4のボンディングパッド4bとをボンディングワイヤ12にて接続し、パッケージ5の上部周縁部に形成されたメタライズ部13に金属蓋(図示せず)を抵抗溶接して、トランスバーサル型SAWフィルタを構成する。なお、電極4(ベタ電極)の作用は入出力端子間の直達波の遮蔽用として機能している。
【0010】
図1(c)は、同図(b)に基づき、圧電基板をXカット112°Y伝搬タンタル酸リチウム(LiTaO)、中心周波数を310MHz、帯域幅を9MHz、入力電極対数を64対、出力電極対数を152対、電極膜厚を2.7%λ(λは波長)として、構成したトランスバーサル型SAWフィルタのフィルタ特性である。図9(c)に示した従来のトランスバーサル型SAWフィルタのフィルタ特性に比べ、低域側で10程度、高域側で9dB程度改善されていることが分かる。
【0011】
図2(a)は第2の実施例の構成を示す平面図、同図(b)はそのフィルタ特性である。図1(a)の構成と異なるところは、電極4のボンディングパッド4a、4bと接地用端子電極8a、8bとをそれぞれ接続するボンディングワイヤ11a、11bとを取り除いたところである。この様な構成にしても、電極4のボンディングパッド4bとバスバー3bとがボンディングワイヤ12で接続されているので、図2(b)のフィルタ特性に示すように、従来の特性に比べ、低域側で8dB程度、高域側で5dB程度改善されることが分かる。
【0012】
図3(a)は第3の実施例の構成を示す平面図、同図(b)はそのフィルタ特性である。図1に示した構成に加え、電極4のボンディングパッド4bと出力端子電極7b(接地側)とをボンディングワイヤ14にて接続してトランスバーサル型SAWフィルタを構成する。図3(b)のフィルタ特性より、従来の特性に比べ、低域側で8dB程度、高域側で5dB程度改善されることが分かる。
図4(a)は第4の実施例の構成を示す平面図、同図(b)はそのフィルタ特性である。図1に示した構成に加え、電極4のボンディングパッド4aとIDT電極3のバスバー3b(接地側)とをボンディングワイヤ15にて接続してトランスバーサル型SAWフィルタを構成する。図4(b)のフィルタ特性より、従来の特性に比べ、低域側で7dB程度、高域側で5dB程度改善されることが分かる。
【0013】
図5(a)は第5の実施例の構成を示す平面図、同図(b)はそのフィルタ特性である。図1(a)においてボンディングワイヤ12を取り去った状態を図1’とし、該図の構成と異なるところのみを説明する。図1’の構成に加えて、IDT電極3のバスバー3bと電極4のボンディングパッド4bとを金属薄膜16にて接続してトランスバーサル型SAWフィルタを構成する。 図5(b)は、同図(a)に基づき、圧電基板をXカット112°Y伝搬LiTaO、中心周波数を350MHz、帯域幅を9MHz、入力電極対数を75対、出力電極対数を177対、電極膜厚を2.7%λ(λは波長)として、構成したトランスバーサル型SAWフィルタのフィルタ特性である。図9(c)に示した従来の特性に比べ中心周波数は異なるものの、図5(b)より低域側、高域側とも10dB以上改善されていることが分かる。
【0014】
図6(a)は第6の実施例の構成を示す平面図、同図(b)はそのフィルタ特性である。図1’の構成に加えて、IDT電極3のバスバー3bと電極4のボンディングパッド4bとを、IDT電極2、3より離れて位置で導電性接着剤17にて接続してトランスバーサル型SAWフィルタを構成する。図6(b)は、同図(a)に基づき、圧電基板をXカット112°Y伝搬LiTaO、中心周波数を350MHz、帯域幅を9MHz、入力電極対数を75対、出力電極対数を177対、電極膜厚を2.7%λ(λは波長)として、構成したトランスバーサル型SAWフィルタのフィルタ特性である。図9(c)に示した従来の特性に比べ中心周波数は異なるものの、図6(b)より低域側、高域側とも10dB以上改善していることが分かる。
【0015】
図7(a)は第7の実施例の構成を示す平面図、同図(b)はそのフィルタ特性である。図1’の構成に加えて、電極4のボンディングパッド4bと出力単端子電極7b(接地側)とをボンディングワイヤ14にて接続してトランスバーサル型SAWフィルタを構成する。図7(c)は、同図(b)に基づき、圧電基板をXカット112°Y伝搬タンタル酸リチウム(LiTaO)、中心周波数を310MHz、帯域幅を9MHz、入力電極対数を64対、出力電極対数を152対、電極膜厚を2.7%λ(λは波長)として、構成したトランスバーサル型SAWフィルタのフィルタ特性である。従来の特性に比べ、図7(b)のフィルタ特性より、低域側で8dB程度、高域側で5dB程度改善されることが分かる。
図8(a)は第8の実施例の構成を示す平面図、同図(b)はそのフィルタ特性である。第8の実施例では、図1’の構成に加え、入力IDT2のバスバー2a(接地側)と電極4のボンディングパッド4aとをボンディングワイヤ18にて接続してトランスバーサル型SAWフィルタを構成する。図8(b)のフィルタ特性より、従来のトランスバーサル型SAWフィルタのフィルタ特性に比べ、低域側で9dB程度、高域側で6dB程度改善されることが分かる。
【0016】
以上では、本発明を圧電基板にXカット112°Y伝搬LiTaOを用いて構成したトランスバーサル型SAWフィルタについて説明したが、他のカットのタンタル酸リチウムに適用できることは説明するまでもない。また、他の圧電材料、例えばニオブ酸リチウムを圧電基板に用いて構成したトランスバーサル型SAWフィルタにも本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)はトランスバーサル型SAWフィルタ素子の基本的な構成を示す平面図、(b)は本発明に係るSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(c)はフィルタ特性図である。
【図2】(a)は第2の実施例のSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(b)はフィルタ特性図である。
【図3】(a)は第3の実施例のSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(b)はフィルタ特性図である。
【図4】(a)は第4の実施例のSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(b)はフィルタ特性図である。
【図5】(a)は第5の実施例のSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(b)はフィルタ特性図である。
【図6】(a)は第6の実施例のSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(b)はフィルタ特性図である。
【図7】(a)は第7の実施例のSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(b)はフィルタ特性図である。
【図8】(a)は第8の実施例のSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(b)はフィルタ特性図である。
【図9】(a)はトランスバーサル型SAWフィルタ素子の基本的な構成を示す平面図、(b)は従来のSAWデバイスの構造を示した概略平面図、(c)はフィルタ特性図である。
【符号の説明】
【0018】
1 圧電基板
2、3 IDT電極
4 電極(遮蔽電極)
5 パッケージ
6a、6b、7a、7b、8a、8b 端子電極
9a、9b、10a、10b、11a、11b、12、14、15、18 ボンディングワイヤ
13 メタライズ
16 金属薄膜
17 導電性接着剤




【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形の圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って第1のIDT電極と遮蔽用電極と第2のIDT電極とを順次配列した構造のトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子と、該トランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を収容するための凹所を有するパッケージと、を備えた弾性表面波デバイスに於いて、
前記圧電基板の表面波伝搬方向と平行な一辺を上辺、対向する一辺を下辺とするとき、パッケージの凹所内底部にトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を接着固定した際に、上辺側及び下辺側のパッケージ凹所内に第1のIDT電極側から第2のIDT電極に向かって入力用、接地用及び出力用の順になるよう端子電極がそれぞれ配置されており、
前記第1のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第1のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと上辺側の接地用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の接地用電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、
更に、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと第2のIDT電極の下辺側バスバーとをボンディングワイヤにて接続したことを特徴とする弾性表面波デバイス。
【請求項2】
前記遮蔽用電極のパッドと接地用端子電極との接続を、上辺側及び下辺側共に省略したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
【請求項3】
前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の出力用端子電極とをボンディングワイヤにて接続したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
【請求項4】
前記遮蔽用電極の上辺側パッドと第2のIDT電極の下辺側バスバーとをボンディングワイヤにて接続したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
【請求項5】
前記遮蔽用電極の下辺側パッドと第2のIDT電極の下辺側バスバーとの接続をボンディングワイヤに代えて金属膜又は導電性接着剤にて接続したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
【請求項6】
矩形の圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って第1のIDT電極と遮蔽用電極と第2のIDT電極とを順次配列した構造のトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子と、該トランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を収容するための凹所を有するパッケージと、を備えた弾性表面波デバイスに於いて、
前記圧電基板の表面波伝搬方向と平行な一辺を上辺、対向する一辺を下辺とするとき、パッケージの凹所内底部にトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を接着固定した際に、上辺側及び下辺側のパッケージ凹所内に第1のIDT電極側から第2のIDT電極に向かって入力用、接地用及び出力用の順になるよう端子電極がそれぞれ配置されており、
前記第1のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第1のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと上辺側の接地用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の接地用電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、
更に、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の出力用端子電極とをボンディングワイヤにて接続したことを特徴とする弾性表面波デバイス。
【請求項7】
矩形の圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って第1のIDT電極と遮蔽用電極と第2のIDT電極とを順次配列した構造のトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子と、該トランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を収容するための凹所を有するパッケージと、を備えた弾性表面波デバイスに於いて、
前記圧電基板の表面波伝搬方向と平行な一辺を上辺、対向する一辺を下辺とするとき、パッケージの凹所内底部にトランスバーサル型弾性表面波フィルタ素子を接着固定した際に、上辺側及び下辺側のパッケージ凹所内に第1のIDT電極側から第2のIDT電極に向かって入力用、接地用及び出力用の順になるよう端子電極がそれぞれ配置されており、
前記第1のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第1のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の入力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと上辺側の接地用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記遮蔽用電極の下辺側パッドと下辺側の接地用電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の上辺側バスバーと上辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、前記第2のIDT電極の下辺側バスバーと下辺側の出力用端子電極がボンディングワイヤにて接続され、
更に、前記遮蔽用電極の上辺側パッドと第1のIDT電極の上辺側バスバーとをボンディングワイヤにて接続したことを特徴とする弾性表面波デバイス。
【請求項8】
対角をなす上辺側の入力用端子電極と下辺側の出力用端子電極とを接地したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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