説明

弾球遊技機

【課題】遊技者の遊技技術の介入性を高め、遊技者の遊技への参加意識を向上して興趣の豊かな遊技を実現できる弾球遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技の進行に応じて所定の遊技条件が成立すると、特定領域へ遊技球の入球を所定の時間有効とする有効期間を開始し、該有効期間中に前記特定領域への入球があると大入賞口を所定回数開放する大当り遊技が実施される弾球遊技機において、前記有効期間内を、時間の経過に応じて複数の期間に分類し、これら分類された複数の分類期間に対応して、それぞれ予め遊技価値が異なる大当り遊技を設定しておく。遊技球が特定領域に入球すると、入球のタイミングに応じて有効期間内のいずれの分類期間であるかを判別し、分類期間に対応する遊技価値の大当り遊技を実施せしめる大当り遊技制御手段を備えた構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の遊技条件が成立することにより有効となった特定領域に遊技球が入球すると大当り遊技を実施する弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弾球遊技機たるパチンコ機として、遊技球が始動口に入球することにより特別電動役物からなる大入賞口の羽根部材が1,2回程度開閉作動し、遊技球が大入賞口内に設置されたV入賞口(特定領域)へ入球することで、遊技者にとって賞球の獲得に有利な大当り遊技に移行する構成のもの(所謂、羽根物タイプのパチンコ機)がある(例えば、特許文献1参照。)。
前記大当り遊技では、開放時間が28秒以下の羽根部材の開閉作動、又は大入賞口への10個の入球を1ラウンドとしている。そして、1ラウンド中に再びV入賞口へ入球させることでラウンド回数を上限回数まで繰返すことが可能な構成である。そこで羽根物タイプのパチンコ機では、羽根部材の開閉作動のタイミングに合わせてV入賞口へ入球させることができるか否かといった遊技者による遊技技術の介入性が存在し遊技者の遊技への参加意識を向上することができる。
【0003】
一方で、大当り遊技の1ラウンドはV入賞口への入球により終了し、更に1ラウンド中にV入賞口への入球がなければ大当り遊技が終了する。この点において、羽根物タイプのパチンコ機は、図柄の当否抽選により大当りとなると大入賞口を開放する大当り遊技を行うデジパチタイプのパチンコ機に比べて賞球の出球数が少なくなるといった不利な面あった。即ち、デジパチタイプのパチンコ機では大当り遊技で開放される1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間・開放回数、およびラウンド回数が予め設定されているので出球量が確保されるが、羽根物タイプでは1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間・開放回数、およびラウンド回数が少なくなる場合がある。
【0004】
特に特許文献1では、V入賞口の有効期間、始動口への入球から羽根部材の作動までの期間、始動口の機能が停止される無効期間などを設定しており、出球数が減少する傾向があった。
【0005】
そこで近年、羽根物タイプのパチンコ機と、デジパチタイプのパチンコ機とを組合せることが行われている(例えば、特許文献2参照)。
この種の混合タイプのパチンコ機では、デジパチタイプのように前記図柄の当否抽選により大当りとなると大当り遊技を直接実行する遊技構成(図柄当り)を備える一方、前記当否抽選により小当りとなったときに羽根部材を開閉作動し、遊技球がV入賞口へ入球することで大入賞口を開放する大当り遊技に移行する遊技構成(役物当り)を備える。また大当り遊技終了後、遊技の進行に応じて確変遊技状態や時短遊技状態に移行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−79195号公報
【特許文献2】特開2007−229132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の混合タイプのパチンコ機では、始動口への入球により大当りとなるか小当りとなるかに関しては、遊技者の遊技技術の介入はなく、始動口へ入球したタイミングにより決定され、運に任せることとなる。また、羽根部材の開閉作動のタイミングに合わせてV入賞口へ入球させるといった遊技者の遊技技術の介入はあるものの、入球後の大当り遊技の内容や大当り遊技後に付与される確変や時短等の特典遊技等は、前記羽根部材の開閉作動の起因となる始動口への入球時に決定されているので、遊技者の意思が反映されて大当り遊技の内容、特典遊技等の遊技価値が変化するものではなく、遊技者の遊技への積極的な参加意識が半減されて面白味に欠けるといった問題があった。
そこで本発明は上記事情に鑑み、羽根物タイプとデジパチタイプとを組み合わせた混合タイプのパチンコ機において、遊技者の遊技技術の介入性を高め、遊技者の遊技への参加意識を向上して面白味があり興趣の豊かな遊技を実現することができる弾球遊技機を提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、遊技球が入球可能な特定領域と、該特定領域への入球を検出する検出手段と、開閉可能な大入賞口とを備え、遊技の進行によって所定の遊技条件が成立すると、前記特定領域への入球検出を所定の時間有効とする有効期間を開始し、該有効期間中に前記特定領域への入球を検出すると前記大入賞口が所定回数開放される大当り遊技が実施される弾球遊技機において、
前記有効期間内を、時間の経過に応じて複数の期間に分類し、
これら分類された複数の分類期間に対応して、それぞれ予め遊技価値が異なる大当り遊技を設定しておき、
前記特定領域に入球すると、入球のタイミングに応じて前記有効期間内のいずれの分類期間であるかを判別し、該分類期間に対応する遊技価値の大当り遊技を実施せしめる大当り遊技制御手段を備えた構成とする。
【0009】
特定領域への入球が有効となる有効期間内を複数の期間に分類し、かつこれら分類期間によって大当り遊技の価値が異なる構成としたので、遊技者は有利な分類期間に合わせて特定領域へ入球させるタイミングをはかり、望みの大当り遊技を獲得することができる。従って、従来のように運だけによって遊技価値が決定されるのではなく、遊技の仕方によって得られる遊技価値を変えることができるので、遊技者は、状況に応じた作戦を練りながら遊技するようになり、遊技者の遊技参加の意識を高め、積極的に遊技に参加させることができるので単調ではなく面白みのある遊技となる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、遊技球が入球可能な始動領域と、該始動領域への入球を契機として当り外れを判定する当否判定手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、該特定領域への入球を検出する検出手段と、開閉可能な大入賞口とを備え、前記当否判定手段による判定の結果が当りであれば、前記特定領域への入球検出を所定の時間有効とする有効期間を開始し、該有効期間中に前記特定領域への入球を検出すると前記大入賞口が所定回数開放される大当り遊技が実施される弾球遊技機において、
前記有効期間内を、その経過に応じて複数の期間に分類し、
これら分類された複数の分類期間にはそれぞれ、予め遊技価値が異なる大当り遊技を設定しておき、
前記特定領域に入球すると、入球のタイミングに応じて前記有効期間内のいずれの分類期間であるかを判別し、該分類期間に対応する遊技価値の大当り遊技を実施せしめる大当り遊技制御手段を備えた構成とする。
【0011】
始動領域への入球を契機として当り外れを判定する当否判定手段を備え、判定の結果に応じて特定領域への入球検出を所定の時間有効とする弾球遊技機において、好適に遊技者の遊技参加の意識を高め、積極的に遊技に参加させることで単調ではなく面白みのある遊技を実現することができる。
尚、大当り遊技中は始動領域への入球があっても当否判定は行わず、有効期間を発生させない。本発明は、有効期間が時間経過に応じて複数種類に分類され、各分類された期間にそれぞれ異なる大当り遊技が設定されているので、遊技者においては有利な大当りが割当てられた期間を狙って、これに合わせて遊技球を発射するタイミングを調整することになる。場合によっては、遊技者は自分の意思で遊技球の発射を止めることもある。しかしながら大当り遊技中に有効期間が開始されても、遊技球の発射を止めると賞球が減るので、遊技者は単に遊技球の発射をし続けることとなり、遊技者の遊技参加の意識を高め、積極的に遊技に参加させるといった効果が発揮されず、大当り中に有効期間を開始する利点がない。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の弾球遊技機において、
前記有効期間内の複数の分類期間毎に設定される大当り遊技を、前記有効期間内の早い時期の分類期間に設定される大当り遊技よりも、遅い時期の分類期間に設定される大当り遊技のほうが、遊技者にとって価値の小さな大当り遊技とする。
【0013】
有効期間の時間の経過に伴い、発生する大当り遊技の価値が小さなものになっていくので、遊技者としては早く特定領域に遊技球を入球させなければならないといったスリル感のある遊技を実現できる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の弾球遊技機において、
前記有効期間内の複数の分類期間毎に設定される大当り遊技を、前記有効期間内の早い時期の分類期間に設定される大当り遊技よりも、遅い時期の分類期間に設定される大当り遊技のほうが、遊技者にとって価値の大きな大当り遊技とする。
【0015】
有効期間が終了に近づいていくにつれて、大当り遊技の価値が上がっていくので、特定領域への入球失敗といったリスクも大きくなるが、価値の大きな大当りを獲得する好機でもある。そこで価値の大きな大当りを狙うか、リスクが小さいが価値の小さな大当りを狙うかを状況に応じて選択できるようになり、遊技の幅が広げることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記有効期間内の複数の分類期間毎に設定される大当り遊技を、大当り遊技中の1回の前記大入賞口の開放における最大開放時間および大当り遊技終了後に移行する遊技状態が同じであるが、大当り遊技中に大入賞口が開放される回数が異なる大当り遊技とする。
【0017】
各分類期間の大当り遊技は大入賞口が開放される回数のみを変えるように構成したので、制御内容を複雑にすることなく、遊技の面白みを向上できる。
尚、各分類期間における大当り遊技終了後の遊技状態を同じとしたので、各分類期間の遊技価値の差異が大きなものにならない。例えば、大入賞口の開放回数を変えると大当り遊技中に得られる賞球数が変わることとなり、この程度であればそれほど価値の違いは大きくない。しかしながら、大当たり遊技終了後の遊技状態が確変遊技状態や時短遊技状態への突入率が異なる構成では、価値の差異が大きなものになってしまう。特にパチンコ遊技は遊技店と遊技者の利益バランスが取れていないと成立しない。よって、利益バランスがとれるように遊技機を製作しなければならない。しかし、遊技の仕方によって遊技者が得られる価値が大きく異なる構成であると、利益バランスの計算が困難であり、この問題を回避するために各分類期間の遊技価値の差異は小さくすることが望ましい。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記有効期間内の複数の分類期間毎に設定される大当り遊技を、大当り遊技中に前記大入賞口が開放される回数および大当り遊技終了後に移行する遊技状態が同じであるが、前記大当り遊技中の1回の前記大入賞口の開放における最大開放時間が異なる大当り遊技とする。
【0019】
各期間の大当り遊技は大入賞口が開放される最大開放時間のみを変えるように構成したので、制御内容を複雑にすることなく、遊技の面白みを向上できる。
尚、各期間における大当り遊技終了後の遊技状態を同じとしたので、各期間の遊技価値の差異が大きなものにならずに済む。例えば、大入賞口の開放時間を変えると大当り遊技中に得られる賞球数が変わることとなり、この程度であればそれほど価値の違いは大きくない。しかしながら、大当たり遊技終了後の遊技状態において確変遊技状態や時短遊技状態への突入率が異なる構成では、価値の差異が大きなものになってしまう。特にパチンコ遊技は遊技店と遊技者の利益バランスが取れていないと成立しない。よって、利益バランスがとれるように遊技機を製作しなければならない。しかし、遊技の仕方によって遊技者が得られる価値が大きく異なる構成であると、利益バランスの計算が困難であり、この問題を回避するために各期間の遊技価値の差異は小さくすることが望ましい。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記有効期間は、有効期間の全体の長さおよび分類された前記分類期間の数、各分類期間の長さは同じであるが、前記分類期間毎に設定された大当り遊技の種類が異なる複数種類の有効期間を設け、
遊技の進行状況に応じて前記複数種類の有効期間からひとつの有効期間を設定する有効期間設定手段を備えた構成とする。
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
上記有効期間は、有効期間の全体の長さおよび分類された前記分類期間の数は同じであるが、前記各分類期間の長さが異なる複数種類の有効期間を設け、
遊技の進行状況に応じて前記複数種類の有効期間からひとつの有効期間を設定する有効期間設定手段を備えた構成とする。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
上記有効期間として、有効期間の全体の長さは同じであるが、分類された前記期間の数が異なる複数種類の有効期間を設け、
遊技の進行状況に応じて前記複数種類の有効期間からひとつの有効期間を設定する有効期間設定手段を備えた構成とする。
【0023】
請求項7、請求項8、請求項9の発明によれば、有効期間の全体の長さを変更せず、設定内容が異なる複数種類の有効期間を設けることで、制御内容を複雑にせずに、効率的に遊技の面白みを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態における弾球遊技機の正面図である。
【図2】前記弾球遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】前記弾球遊技機に用いる第2の大入賞口の正面図である。
【図4】前記弾球遊技機の背面図である。
【図5】前記弾球遊技機の電気構成図である。
【図6】前記弾球遊技機の主制御装置で実行されるメインルーチンの制御内容を示すフローチャートである。
【図7】前記主制御装置で実行される特別図柄の始動入賞確認処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図8】前記主制御装置における当否判定処理の制御内容を示す第1のフローチャートである。
【図9】前記当否判定処理の制御内容を示す第2のフローチャートである。
【図10】前記当否判定処理の制御内容を示す第3のフローチャートである。
【図11】前記当否判定処理の制御内容を示す第4のフローチャートである。
【図12】前記弾球遊技機の当り確率、賞球数等の仕様を示す図である。
【図13】前記弾球遊技機の大当り図柄および小当り図柄と有効期間設定テーブル、大当り設定テーブルの関係を示す図である。
【図14】前記弾球遊技機の大当り遊技の種類を示す図である。
【図15】前記弾球遊技機の有効期間設定テーブルを示す図である。
【図16】前記弾球遊技機の大当り遊技設定テーブルを示す図である。
【図17】前記主制御装置で実行される特別遊技処理の制御内容を示す第1のフローチャートである。
【図18】前記特別遊技処理の制御内容を示す第2のフローチャートである。
【図19】前記特別遊技処理の制御内容を示す第3のフローチャートである。
【図20】前記特別遊技処理の制御内容を示す第4のフローチャートである。
【図21】前記主制御装置で実行される小当り遊技処理の制御内容を示す第1のフローチャートである。
【図22】前記小当り遊技処理の制御内容を示す第2のフローチャートである。
【図23】前記弾球遊技機の演出図柄表示装置に表示される有効期間を示す第1の表示態様の図である。
【図24】前記弾球遊技機の演出図柄表示装置に表示される有効期間を示す第2の表示態様の図である。
【図25】前記弾球遊技機の演出図柄表示装置に表示される有効期間を示す第3の表示態様の図である。
【図26】前記弾球遊技機の演出図柄表示装置に表示される有効期間を示す第4の表示態様の図である。
【図27】前記弾球遊技機の演出図柄表示装置に表示される有効期間を示す第5の表示態様の図である。
【図28】前記弾球遊技機の演出図柄表示装置に表示される有効期間を示す第6の表示態様の図である。
【図29】前記弾球遊技機の他の有効期間設定テーブルを示す図である。
【図30】前記他の有効期間を示す表示態様の図である。
【図31】前記弾球遊技機の他の大当り遊技設定テーブルを示す図である。
【図32】前記弾球遊技機の更に他の大当り遊技設定テーブルを示す図である。
【図33】本発明を適用した第2の実施形態における弾球遊技機の大当り図柄および小当り図柄と有効期間設定テーブル、大当り設定テーブルの関係を示す図である。
【図34】前記弾球遊技機の有効期間設定テーブルを示す図である。
【図35】前記弾球遊技機の大当り遊技設定テーブルを示す図である。
【図36】前記弾球遊技機の大当り遊技の種類を示す図である。
【図37】図3に対応する他の第2の大入賞口の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を適用した弾球遊技機たるパチンコ機を説明する。図1に示すように、パチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠51には、左側の上下の位置に設けたヒンジ53を介して、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52および後述の内枠が開閉可能に設けてある。
【0026】
前枠52の板ガラス61の奥には前記内枠に保持された遊技盤10(図2)が設けてある。
【0027】
外枠51の下部の左右両側位置および前枠52の上部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ66が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また前枠52には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
【0028】
前枠52の下半部には上皿55と下皿63とが形成してある。下皿63の右側には発射ハンドル64が設けてあり、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤10に向けて発射される。
【0029】
下皿63は上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。
【0030】
本パチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には上皿55の右側に貸出ボタン57、精算ボタン58および残高表示器59が設けてある。また上皿55の中央部には演出ボタン67とその外周を囲むジョグダイヤル68が設けてある。
尚、図1の39は、前枠52および前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠52を開放する。
【0031】
図2に示すように、遊技盤10には外レール11と内レール12とによって囲まれた略円形の遊技領域13が形成されている。遊技領域13には、その中央部にセンターケースが設置され、センターケースは演出図柄表示装置15を備え、かつ第2大入賞口21を構成している。
第2大入賞口21は、上部の左右両側に開閉可能な左右一対の羽根部材211が設置されている。第2大入賞口21は羽根部材211の開放時にのみ遊技球が入球可能な構成である。
また第2大入賞口21の下部には特定領域たる特定入球口22が設けられており、入球した遊技球が特定入球口22に入球可能である。尚、第2大入賞口21の詳細は後述する。
【0032】
第2大入賞口21の下方には普通図柄(以下、単に普図という)抽選用の普図始動口23が設置されている。普図始動口23は遊技球が通過可能な通過ゲートで構成してある。普図始動口23は普図の当否抽選を実行する始動口であり、遊技球が通過すると普図の当否抽選用の複数種類の乱数値が抽出され、抽出された乱数に基づいて当否判定が行なわれる。
【0033】
普図始動口23の直下位置には、普図の当否抽選が当選したときに開放される普通電動役物で構成され、遊技球の入球により特別図柄(以下、単に特図という)用の第2特図始動口25が設けられている。また第2特図始動口25の左右の両横には第1、第3特図始動口24,24が設けられている。第1、第3特図始動口24,24は常時遊技球が入球可能の入球口である。
第1、第2,第3特図始動口24,25,24は特図の当否抽選用の始動領域たる始動口であり、いずれの始動口24,25,24へも遊技球が入球すると複数種類の乱数値が抽出され、抽出された乱数値は特図の保留記憶として記憶される。そして、保留記憶の乱数値に基づいて特図の当否抽選が行われる。
【0034】
普通電動役物で構成された第2特図始動口25は、普図の当選時に、予め設定された所定時間および所定回数で開放する。例えば、通常の遊技状態であれば約2.6秒の開放作動が2回行なわれる。
前記第2特図始動口25の下方位置には、特図の当否抽選が大当りとなって大当り遊技に移行したときに開放される第1大入賞口20が配設されている。
【0035】
第2大入賞口21内に設置された演出図柄表示装置15(全体の図示は省略)はLCDパネルで、演出図柄表示装置15には特図に対応する擬似図柄などの演出を表示する。
遊技盤10の遊技領域13には複数の一般入賞口28、多数の遊技釘や風車等が設けられ、遊技領域13の最下部にはアウト口29が設けられている。
遊技盤10の右下部には特別図柄表示装置16と特図保留数表示装置17、および普通図柄表示装置18と普図保留数表示装置19が、それぞれ設置されている。
【0036】
図3に示すように、第2大入賞口21は、上部の左右両側位置に左右一対の羽根部材211,211が開閉可能に設けてあり、これら羽根部材211,211の開放時に遊技球が入球可能である。入球した遊技球は演出図柄表示装置15の上部の上棚で受けられ、上棚の左右両側の取込み口212,213から取込まれる。
【0037】
左側の取込み口212は内部通路により第2大入賞口21の下部ステージの中央に向けて開口する球出口214と連通しており、左取込み口212から取込まれた遊技球は前記下部ステージに送り出される。
一方、右側の取込み口213から取込まれた遊技球は、右側部上下中間位置の球出口215から橋部216へ送り出され、橋部216により左側部の球入口217へ案内される。そして、球入口217は前記下部ステージへ向けて開口する球出口214と内部通路により連通してあり、遊技球は球入り口217から前記球出口214を経て下部ステージへ送り出される。
【0038】
このように左側の取込み口212と右側の取込み口213とでは下部ステージに至る経路が相違し、左側の取込み口212よりも右側の取込み口213から取込まれた遊技球の方が遠回りをして下部ステージへ送られるので、流下時間がかかるようにしてある。
このようにすることで、遊技者は遊技球が下部ステージに至るまでの時間を短時間とするか長時間とするか選択することができる。即ち、短時間で遊技球を下部ステージに送りたいときには、遊技球を左取込み口212に近い左側を狙って発射し、羽根部材211の開放時に左側から入球して左取込み口212から取込まれるようにする。逆に長時間にしたときには、右側を狙って、羽根部材211の開放時に右側から入球して右取込み口213から取込まれるようにする。尚、羽根部材211の開放時に左側から入球した遊技球は必ず左取込み口212へ取込まれ、右側から入球し遊技球は必ず右取込み口213へ取込まれる。
【0039】
前記下部ステージには、中央に特定入球口22の入球口が設けてあり、その左右両側位置には一般入賞口218,218が設けてある。また下部ステージには前記球出口214と特定入球口22との間に、下部ステージ上に突出する位置とステージ内に後退する位置とに進退可能な凸駆動部219が設けてあり、凸駆動部219がステージ上に突出すると、球出口214から特定入球口22へ向う遊技球が凸駆動部219に当って左右の入賞口218,218へ振り分けられる。
【0040】
図4に示すように、パチンコ機50の裏側は、前記遊技盤を脱着可能に取付ける内枠70が収納されている。内枠70は、前記前枠と同様に、一方の側縁(図4の右側)の上下位置が前記外枠51にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤10の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出装置73により払出球流下通路を通り前記上皿55に払い出される。また、本実施形態では前記賞球を払い出す払出装置73により貸出ボタンの操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当する。
【0041】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤10に設けられ、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85は内枠70に設けられている。図4では発射制御装置84が描かれていないが、払出制御装置81の下に設けてある。
【0042】
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けてあり、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。尚、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施形態では、ひとつの外部接続端子板78を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
【0043】
図5は本パチンコ機50の電気的構成を示すもので、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83および発射制御装置84においては、詳細の図示は省略するが、これらの制御装置はいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。
【0044】
主制御装置80は、裏配線中継端子板および外部接続端子板78を介して遊技施設のホールコンピュータと電気的に接続される。主制御装置80には、裏配線中継端子板を介して前枠(ガラス枠)52や内枠が開放しているか否か検出するガラス枠、内枠開放SW(スイッチ)の検出信号が入力され、遊技盤中継端子板を介して、第1、第2、第3始動口24,25,24への入球を検出する第1、第2、第3始動口SW241,251,242、普図始動口23への入球を検出する普図作動SW231、第1大入賞口20への入球、第2大入賞口21の左右の取込み口212,213への入球を検出する第1、第2、第3カウントSW201,202,203、一般入賞口28、28への入球を検出する左、右一般入賞口SW281,282、特定入球口22への入球を検出する特定入球口SW220等の検出信号が入力される。尚、特定入球口SW220は特許請求の範囲に記載の検出手段に相当する。
【0045】
また主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81や、演出中継端子板を介してサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82にコマンドを出力する。なお、主制御装置80に対して払出制御装置81やサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82はサブ制御装置を構成する。
【0046】
また主制御装置80は図柄表示装置中継端子板を介して特別図柄表示装置16、特図保留数表示装置17、普通図柄表示装置18および普図保留数表示装置19の表示制御を行なう。
更に主制御装置80は、第1、第2大入賞口ソレノイド720,721を制御して第1大入賞口20、第2大入賞口21の羽根部材211を開放作動せしめる。また凸駆動部ソレノイド722を制御して第2大入賞口21の凸駆動部219を進退作動せしめ、更に普電役物ソレノイド725を制御して第2特図始動口25を開閉作動せしめる。
【0047】
払出制御装置81は、球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW等の検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータを稼働させて遊技球を払い出させる。また、CRユニットと電気的に接続され、精算表示装置59を介して球貸および精算SW57,58による貸出要求、精算要求の操作信号を受け付け、CRユニットとデータを送受し、貸出要求信号に応じて払出モータを稼働させて貸球を払い出させ、CRユニットに挿入されているプリペイドカードの残高表示を制御する。
【0048】
発射制御装置84は、発射停止SW、発射ハンドルに遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW等の検出信号が入力される。払出制御装置81を介して主制御装置80から送られてくるコマンド(タッチSWの信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドルの回動信号および発射停止SWの信号に基づいて発射モータを制御して遊技球を発射および停止させる。
【0049】
サブ統合制御装置83は、音量調節SWや演出ボタン67などの検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて、スピーカを駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプの点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置82へキャラクタなどを表示する擬似演出や普通図の擬似図柄の表示態様のコマンドを送信する。
【0050】
演出図柄制御装置82は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置15を構成している。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送られてくるコマンドに応じてLCDパネルの表示を制御する。
【0051】
次にパチンコ機50の作動を説明する。
まずパチンコ機50の基本的な遊技を説明する。パチンコ機50は、第1、第2、第3始動口24,25,24のいずれかへの入球に起因して特図の当否抽選(当否判定)を実行する。このとき特図表示装置16と演出図柄表示装置15の図柄変動を開始し、その後、特図表示装置16に特図の確定図柄を、演出図柄表示装置15に特図に対応する擬似図柄を確定表示して前記抽選結果を報知する。
抽選結果が大当り(図柄当り)となると、条件装置と役物連続作動装置がともに作動して第1大入賞口20を所定の態様で開放する大当り遊技(特別遊技)に移行する。一方、小当りでは、条件装置のみが作動し、これを起因に第2大入賞口21の羽根部材211を所定の態様で開放せしめ(小当り遊技)、遊技球が特定入球口22に入球することにより大当り(役物当り)となって、役物連続作動装置が作動し、第1大入賞口20を開放する前記大当り遊技に移行する。
そして大当り遊技終了後には、大当りや小当りとなった特図に基づいて、特図の当選確率を高確率とする確変機能や、普通電動役物たる第2特図始動口25の開放時間を延長するとともに特図の平均変動時間を短くする時短機能が付与される可能性がある。
以下、主制御装置80、サブ統合装置83(厳密には、そのCPU)が実行するプログラム処理に基づいて作動の詳細を説明する。
【0052】
図6を参照して主制御装置80で実行される「メインルーチン」の概要を説明する。「メインルーチン」は本処理(S100〜S110,S115)と残余処理(S112)とで構成され、2ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断はRAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(S100:no)なら初期設定(S115)を実行する。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
【0053】
正常割り込みなら(S100:yes)、初期値乱数更新処理(S101)、特図の当否判定用の乱数値である大当り決定用乱数の更新処理(S102)、小当り図柄決定用乱数の更新処理(S103)、普図の当り決定用乱数の更新処理(S104)、リーチに関するリーチ判定用乱数の更新処理(S105)、変動パターンに関する変動パターン決定用乱数の更新処理(S106)、入賞確認処理(S107)、当否判定処理(S108)、各出力処理(S109)、不正監視処理(S110)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S112)をループ処理する。
【0054】
次に、本発明に関わりの深い入賞確認処理(S107)、当否判定処理(S108)および各出力処理(S109)の一部のサブルーチンについて説明する。
図7に示す「始動入賞確認処理」は前記入賞確認処理(S107)のサブルーチンで、この始動入賞確認処理では、第1、第2、第3始動口24,25,24への遊技球の入球を確認し、入球時に各種乱数値を抽出し、これらを記憶する記憶処理行う。
【0055】
「始動口入賞確認処理」では、先ず第1、第2、第3始動口SW241,251,242の検出信号に基づいて、第1、第2、第3特図始動口24,25,24のいずれかに遊技球が入球したか確認する(S200)。入球があれば(S200:yes)、保留記憶数が既に満杯でないか確認する(S201)。本実施例における記憶可能な上限数は4個である。満杯でなければ(S201:yes)、S202の抽出乱数保留記憶処理において、前記入球に起因して抽出した複数の乱数値(大当り決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を保留記憶として記憶する。
【0056】
図8ないし図11は「当否判定処理」のフローチャートを示す。図8に示すように「当否判定処理」は、先ず、特別電動役物の作動を確認して第1又は第2大入賞口20,21が開放中か確認し(S300)、開放中でなければ(S300:no)、特図が変動中か確認し(S301)、変動中でなければ(S301:no)、特図の確定図柄が表示されているか確認する(S302)。尚、特別電動役物が作動中(S300:yes)であれば「特別遊技処理」に移行する。
【0057】
S302の処理で確定図柄が表示中でなければ(S302:no)、図9に示すように、前記保留記憶があるか確認する(S310)。保留記憶があれば(S310:yes)、保留記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う(S311)。該シフト処理により保留記憶のうち最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。保留記憶がなければ(S310:no)、「特別遊技処理」に移行する。
【0058】
次にS312の処理で、確変フラグを確認して現在の遊技状態が確変中(高確率)であるか確認する(確変フラグが「1」であれば確変中)。確変中であれば(S312:yes)、確変時の当否判定用テーブルと前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り決定用乱数とを対比して当否判定を行う(S313)。
確変中でなければ(S312:no)、通常確率(低確率)の当否判定用テーブルと前記大当り決定用乱数とを対比して当否判定を行う(S314)。S313,S314の処理は特許請求の範囲に記載の当否判定手段に相当する。
【0059】
続くS315の処理では、S313又はS314の処理の当否判定が大当り(図柄当り)か否かの確認を行う。大当りであれば(S315:yes)、続く変動パターン決定処理において前記保留記憶の変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態(確変状態、時短状態、通常状態)によって特図表示装置16に表示される特図の大当り用の変動パターン(変動時間)を決定する(S316)。
次に、S317の大当り設定処理において大当り遊技の内容(ラウンド数や第1大入賞口20の開放回数、開放時間、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)および特別遊技終了後の遊技状態(確変、時短、通常遊技など)の設定を行なう(ここでは、確変設定フラグ、時短および開放延長を設定する開放延長設定フラグ等の設定を行う)。
図柄当りの大当り図柄は、図13、図14に示すように「図柄0」の1種類であり、この図柄に基き、大当りの種類として「大当り遊技1」が設定される。「大当り遊技1」では第1大入賞口20を28秒間の全開放する作動が16ラウンド繰返えされる。また大当り遊技終了後の遊技状態は高確率遊技状態(確変)となり、特図の当否判定(特図の図柄変動)が1万回に至るか又は再び大当りとなるまで確変が継続される。
【0060】
大当り遊技の種類は、図柄当りの他に小当りからの役物当りに対応して、「大当り遊技1」〜「大当り遊技27」までの27種類あり、各遊技によってラウンド数、開放時間、大当り遊技終了後に設定する遊技状態が異なる。
例えば、「大当り遊技5」では第1大入賞口20の28秒間の開放が10ラウンド繰返えされ、大当り遊技終了後は時短遊技状態となり、特図の当否判定(特図の図柄変動)が80回に至るか又は再び大当りとなるまで時短遊技状態が継続される。
「大当り遊技18」では第1大入賞口20の15秒間の開放が5ラウンド繰返えされ、大当り遊技終了後は通常遊技状態となる。
【0061】
図9のS315の処理で大当りでなければ(S315:no)、前記大当り判定用乱数の値が小当り判定用の当り値と一致していたか否かを判定する(S318)。小当りであれば(S318:yes)、前記保留記憶の小当り図柄決定用乱数の値に基づいて小当り図柄を決定する(S319)。
【0062】
図13に示すように、小当り図柄は「図柄1」〜「図柄18」までの18種類あり、これらの中からひとつの図柄が決定される。
各小当り図柄には、有効期間設定テーブルと大当り設定テーブルが割当てられている。
有効期間設定テーブルは、前記特定入球口22への入球があり特定入球口SW220による入球検出を所定の時間有効とする(特定入球口22への入球を所定の時間有効とする)有効期間の構成を決定するテーブルである。尚、本実施形態ではいずれの小当り図柄においても「有効期間設定テーブルA」が割当てられる。図15に示すように、テーブルAは、有効期間の全体を18秒間とし、更に有効期間を3等分する期間a,b,cに分類する構成である。
【0063】
大当り設定テーブルは、図16に示すように、有効期間の各分類された期間a,b,cに対する大当り遊技の種類の割当てを決定するテーブルである。例えば、「大当り設定テーブルA」では、期間aには「大当り遊技1」が割当てられ、期間aでの特定入球口22への入球により大当り(役物当り)となったときに「大当り遊技1」の内容により大当り遊技が実行される。また期間bには「大当り遊技4」が、期間cには「大当り遊技7」が割当てられる。割当てられた「大当り遊技1,4,7」はいずれも開放時間が28秒で、かつ大当り遊技終了後の遊技状態を確変(高確率)に設定することが共通であり、ラウンド数が順に16回、10回、5回と相違する構成である。
「大当り設定テーブルE」では、期間aに「大当り遊技11」が、期間bに「大当り遊技14」が、期間cに「大当り遊技17」が割当てられ、いずれも開放時間が15秒で、かつ大当り遊技終了後の遊技状態を時短とすることが共通であり、ラウンド数が相違する構成である。
「大当り設定テーブルI」では、期間aに「大当り遊技21」が、期間bに「大当り遊技24」が、期間cに「大当り遊技27」が割当てられ、いずれも開放時間が8秒で、かつ大当り遊技終了後の遊技状態を通常とすることが共通であり、ラウンド数が相違する構成である。
このように「大当り設定テーブルA〜I」においては、時間の経過に応じて期間a,b,cに移行するに従ってラウンド回数が少なくなる大当り遊技となり、大当り(役物当り)時の遊技価値が小さくなる構成である。
【0064】
一方、「大当り設定テーブルJ」では、順に「大当り遊技7」、「大当り遊技4」、「大当り遊技1」が割当てられ、いずれも開放時間および大当り遊技終了後の遊技状態の設定が共通であり、ラウンド数が時間の経過に応じて増える構成である。
「大当り設定テーブルN」では順に「大当り遊技17」、「大当り遊技14」、「大当り遊技11」が割当てられ、また「大当り設定テーブルR」では順に「大当り遊技27」、「大当り遊技24」、「大当り遊技21」が割当てられ、いずれも開放時間および大当り遊技終了後の遊技状態の設定が共通であり、ラウンド数が時間の経過に応じて増える構成である。
このように「大当り設定テーブルJ〜R」においては、時間の経過に応じて期間a,b,cに移行するに従ってラウンド回数が多くなる大当り遊技となり、大当り(役物当り)時の遊技価値が大きくなる構成である。
【0065】
図9の変動パターン決定処理(S320)では、前記変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態によって特図表示装置16に表示される特図の小当り用の変動パターンを決定する。
S321、S322の処理では、前記決定された小当り図柄に基いて、有効期間設定テーブル(テーブルA)および大当り設定テーブル(テーブルA〜Rのいずれか)の設定処理を行う。尚、S321の処理は特許請求の範囲に記載の有効期間設定手段とに相当する。
また小当りとなっても確変や時短といった遊技状態は変化しない。小当り遊技中および小当り遊技後は小当り当選時の遊技状態が維持される。大当り設定テーブル設定処理では、遊技状態が確変、時短(開放延長)であれば、これらの継続期間をカウントする確変カウンタ(回数)と開放延長カウンタ(回数)の減算も行われる。
【0066】
大当りでも小当りでもなければ(S315、S318:no)、当否判定はハズレとなって、ハズレ図柄を決定した後に前記保留記憶の変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態によって変動パターン(変動時間)を決定し(S323)、更にハズレ設定処理(S324)において図柄変動終了後の遊技状態として、図柄変動開始時の遊技状態が維持され、遊技状態が確変、時短(開放延長)であれば、これらの継続期間をカウントする確変カウンタ(回数)と開放延長カウンタ(回数)の減算が行われる。
【0067】
図8のS301の処理で特図が変動中であれば(S301:yes)、図10のS330の処理に移行して、特図の変動時間が経過したか確認する。変動時間が経過していなければ(S330:no)、「特別遊技処理」へ移行する。
一方、変動時間が経過したことを確認すると(S330:yes)、確定図柄表示設定処理(S331)により特図表示装置16に特図を確定表示させ、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ特図に対応する擬似図柄の確定表示をさせるようにコマンドを送信する。
【0068】
続いて特図が大当りになる組合せであるか確認し(S332)、大当りになる組合せであったときは(S332:yes)、確変フラグが「1」であれば(S333:yes)、確変フラグに「0」をセットする(S334)。次に、開放延長フラグが「1」であれば(S335:yes)、開放延長フラグに「0」をセットする(S336)。これにより遊技状態が通常遊技とされる。
【0069】
S337の処理では条件装置の作動を開始させ、S338の処理では役物連続作動装置の作動を開始させる。条件装置は大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は特別電動役物を連続して作動させる装置である。
そして大当り開始演出処理(S339)により演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ大当り演出を開始させるようにコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。
【0070】
S332の処理で、大当りになる組合せでなければ(S332:no)、確変フラグが「1」であるか確認し(S340)、確変フラグが「1」であり(S340:yes)、確変カウンタ(回数)が「0」であれば(S341:yes)、確変フラグを「0」にセットする(S342)。
続く処理で開放延長フラグが「1」であり(S343:yes)、開放延長カウンタ(回数)が「0」であれば(S344:yes)、開放延長フラグを「0」にセットする(S345)。
【0071】
続くS346の処理では、確定された図柄が小当りになる組合せであるか否かを確認する。小当りになる組合せでなければ(S346:no)、特別遊技処理へ移行する。
小当りになる組合せであれば、特別電動役物の作動を開始させる準備処理を行い(S347)、そして小当り開始演出処理(S348)により演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ小当り演出を開始させるようにコマンドを送信する。その後、「特別遊技処理」へ移行する。
【0072】
図8のS302の処理で確定図柄が表示中であった場合には(S302:yes)、図11に示すS350の処理において、確定図柄表示時間が終了したか否かを確認する。確定図柄表示時間が終了していれば(S350:yes)、特別図柄表示装置16を制御して特図の確定表示を終了させ、サブ統合装置83にコマンドを送信して疑似(演出)図柄の確定表示を終了させる(S351)。その後、「特別遊技処理」へ移行する。
【0073】
図17に示すように、「特別遊技処理」は、先ず、役物連続作動装置が作動中か確認し(S400)、作動中であれば(S400:yes)、S401の処理で第1大入賞口20が開放中か否か確認する。尚、S400で役物連続作動装置が作動中でなければ(S400:no)、小当り遊技処理へ移行する。
S401の処理で第1大入賞口20が開放中でなければ(S401:no)、インターバル中か確認し(S402)、インターバル中でなければ(S402:no)、大当り終了演出中か確認し(S403)、大当り終了演出中でなければ(S403:no)、大当り開始演出時間が経過したか確認し(S404)、大当り開始演出時間が経過していれば(S404:yes)、S405の第1大入賞口開放処理で第1大入賞口20を開放してリターンする。
【0074】
S401の処理で第1大入賞口開放中であれば(S401:yes)、図18に示すように、第1大入賞口20に規定入賞数である10個の入賞があったか否かの確認(S410)、又は第1大入賞口20の開放時間が終了したか否かを確認して(S411)、いずれか確認できれば第1大入賞口20を閉鎖し(S412)、大当りインターバル処理を実行して(S413)、リターンする。大当りインターバル処理では、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ大当りのインターバル演出を開始させるようにコマンドを送信する。
【0075】
図17のS402の処理でインターバル中であれば(S402:yes)、図19のS420の処理で大当りインターバル時間が経過したか確認し、経過していれば(S420:yes)、最終ラウンドかどうか確認し(S421)、最終ラウンドであれば、(S421:yes)、大当り終了演出の処理(S422)を実行し、この処理で演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
一方、最終ラウンドでなければ、(S421:no)、第1大入賞口20の開放処理(S423)を実行してリターンする。
【0076】
図17のS403の処理で大当り終了演出中であれば(S403:yes)、図20に示すように、大当り終了演出時間の終了時間が経過したか確認し(S430)、経過していれば(S430:yes)、役物連続作動装置の作動を停止する処理(S431)を実行し、条件装置の作動を停止する処理(S432)を実行する。
【0077】
続く、S433〜S438の処理では、前記図9の「大当り設定処理(S317)」で設定された設定内容を参照し、大当り遊技後の遊技状態を設定する。即ちS433において、大当り遊技終了後に確変遊技に移行されるか確認し(確変設定フラグを確認する)、移行される場合(S433:yes)は、確変回数(前記確変カウンタのカウント値)の設定処理(S434)および確変フラグに「1」をセットする処理(S435)を行う。
次にS436において大当り遊技終了後に時短(開放延長)遊技に移行されるか確認し(開放延長設定フラグを確認する)、移行される場合(S436:yes)は、開放延長回数(前記開放延長カウンタのカウント値)の設定処理(S437)および開放延長フラグに「1」をセットする処理(S438)を行う。
その後、演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ大当り遊技終了のコマンドを送信するとともに(S439)、状態指定コマンドとして前記確変遊技状態か否か、時短か否かの情報をサブ統合制御装置83等へ送信する。その後にリターンする。
尚、大当り遊技中は各第1、第2、第3始動口24,25,24への入球があっても図柄変動は行わず、有効期間も発生しない。
【0078】
図21に示すように、「小当り遊技処理」は、先ず、特別電動役物が作動中か確認し(S500)、作動中であれば(S500:yes)、S501の処理で小当り開始演出中か確認する。尚、S500で特別電動役物が作動中でなければ(S500:no)、リターンする。
S501の処理で小当り開始演出中であれば(S501:yes)、小当り開始演出時間が経過したか確認し(S502)、時間の経過が確認できれば(S502:yes)、続く第2大入賞口開放処理において、第2大入賞口21の羽根部材212を開閉作動せしめる。この場合、4秒間の開放を2回行う。そして、特定入球口22への入球を有効とする有効期間を開始しその計測を始める(S504)。その後、リターンする。有効期間は図15の有効期間テーブルAに従い18秒間である。尚、有効期間中は各始動口24,25,24への入球があっても特図の変動(当否判定)は行われない。
S502の処理で小当り開始演出時間が経過していなければ(S501:no)、リターンする。
【0079】
S501の処理で小当り開始演出中でなければ(S501:no)、特定入球口22への入球があるか否かを確認する。入球があれば役物当りとなって(S505:yes)、S506の有効期間判定処理において、入球のタイミングが、有効期間内の分類された期間a,b,cのいずれであるか判定する。
【0080】
続くS507の大当り設定処理では、判定された前記期間a,b,cに対応する大当り遊技の種類に応じて、前記役物当りにおける大当り遊技の内容(ラウンド数や第1大入賞口20の開放回数、開放時間、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)および特別遊技終了後の遊技状態(確変、時短、通常遊技など)の設定を行なう(ここでは、確変設定フラグ、時短および開放延長を設定する開放延長設定フラグ等の設定を行う)。その後、有効期間計測終了処理を行い有効期間を終了する(S508)。
【0081】
以後の処理は図柄当りと同様な処理(図10のS333〜S339)であり、S509の処理で確変フラグが「1」であれば(S509:yes)、確変フラグに「0」をセットする(S510)。次に、開放延長フラグが「1」であれば(S511:yes)、開放延長フラグに「0」をセットする(S512)。
【0082】
S513の処理では条件装置の作動を開始させ、S514の処理では役物連続作動装置の作動を開始させる。そして大当り開始演出処理(S515)により演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ大当り演出を開始させるようにコマンドを送信し、「特別遊技処理」に移行する。S505〜S515の処理は特許請求の範囲に記載の大当り遊技制御手段に相当する。尚、「特別遊技処理」において役物当りの大当り遊技を行う際、有効期間設定テーブル、大当り設定テーブル、小当り図柄の差異によって、1回のラウンドにおける規定数(本実施形態では10個)や、各大入賞口20,21に入球した際に払い出される賞球数は変更されない。
【0083】
S505の処理で特定入球口への入球がなければ(S505:no)、図22に示すように、第2大入賞口21が開放中か否か確認し(S520)、開放中であれば(S520:yes)、第2大入賞口21に規定入賞数である10個の入賞があったか否かの確認(S521)、又は第2大入賞口21の開放時間が終了したか否かを確認して(S522)、いずれか確認できれば第2大入賞口21を閉鎖(S523)して、リターンする。
【0084】
S520の処理で第2大入賞口21が開放中でなければ(S520:no)、小当り終了時間が経過したか否か確認する(S524)。小当り終了時間が経過していれば(S524:yes)、特別電動役物の作動を停止し(S525)、有効期間の計測を終了し(S526)、続くS527の処理で演出図柄制御装置82およびサブ統合制御装置83へ小当り終了コマンドを送信する。
【0085】
本パチンコ機50は、小当り遊技の特定入球口22への入球を有効とする有効期間を3つの期間に分類し、各分類期間に応じて役物当りとなった際の大入賞口20の開放回数、開放時間、大当り終了後に付与される特典遊技などの価値の異なる大当り遊技を割当てるようにした。よって遊技者は、有利な大当り遊技となるタイミングを計って特定入球口22への入球を狙うこととなる。そこで、小当り遊技中に演出図柄表示装置15で、有効期間、分類期間、大当り遊技の価値等を表示することが望ましい。
尚、前記「小当り遊技処理」では、有効期間の開始を羽根部材211,211の開放開始時としたが、これに限らず、当り図柄の確定表示後でもよい。
図23は小当り遊技の表示の一例を示す。演出図柄表示装置15には、特図に対応する3桁の数字等からなる演出擬似図柄151、メインキャラクタ画像152、横方向に帯状に有効期間を示す有効期間表示153、有効期間の経過を示すポインタ154、および遊技者へのコメント155等を表示する。また有効期間表示153は3等分した分類期間に応じて割当てられた大当り遊技の価値が高いか低いかを丸記号、三角記号により示す。
図23(a)は小当り開始時の表示を、図23(b)は特定入球口22への入球時の表示を、図23(c)は特定入球口22への入球がないまま有効期間終了時の表示を示す。各状況に応じてコメント155を表示することがの望ましい。
【0086】
図24は小当り遊技の他の表示例を示し、基本的な表示の構成は図23に示した表示例と同じであり、図23の表示例では有効期間表示153において分類期間に対応する大当り遊技の価値を記号で示すのに対して、本表示例のように「16R確変」、[5R確変]などの遊技内容を文字で直接示すようにしてもよい。
【0087】
更に図25に示す小当り遊技の表示例では、有効期間の時間の経過を強調して遊技者のスリル感を高めるように、有効期間表示153において、時間の経過に応じてポインタ154が通過した位置の表示を暗くしたり、塗りつぶすように消し込む表示にしてもよい。尚、他の構成は図24の表示例と同一である。また図例では大当り遊技の価値を文字で直接表示する構成であるが、図23の表示例と同様に記号で示してもよい。
【0088】
更にまた図26に示すように、有効期間表示153を円グラフ状に示し、ポインタ154を時計の針型にしてもよい。図例では、大当り遊技の価値を記号としたが、文字表示でもよいし、有効期間の経過位置を消し込みすることが望ましい。
【0089】
図27に示す表示例のように、有効期間表示153の大当り遊技の価値を有効期間の開始時には分からないようにしておき(図27(a))、特定入球口22への入球のタイミング(図27(b))、又は特定入球口22への入球なしに有効期間が終了したときに(図27(c))、大当り遊技の価値を知らせるようにしてもよい。
更に図28に示すように、有効期間の各分類期間の期間終了時に、終了した分類期間に対応する大当り遊技の価値を表示してもよい。
【0090】
本実施形態のパチンコ機50によれば、特定入球口22への入球が有効となる有効期間を複数の期間に分類し、かつこれら分類した分類期間によって役物当りの大当り遊技の価値が異なる構成としたので、遊技者は有利な大当り遊技を得られる分類期間にタイミングを合わせて特定入球口22へ入球させることで望みの大当り遊技を獲得することができる。従って、従来のように運だけによって遊技価値が決定されるのではなく、遊技の仕方、遊技者の遊技技術によって得られる遊技の価値を変えることができるので、遊技者は、状況に応じた作戦を練りながら遊技するようになり、遊技者の遊技参加の意識を高め、積極的に遊技に参加させることができ、単調ではなく面白みのある遊技を実現できる。
【0091】
各分類期間a,b,cに割当てられた大当り遊技の種類は、第1大入賞口20が開放される回数(ラウンド数)のみを変えるように構成したので、制御内容を複雑にすることなく、効率よく遊技内容(面白み)を向上できる。尚、各分類期間a,b,cにおける大当り遊技終了後の遊技状態(特典遊技)を同じとしたので、各分類期間a,b,cの大当り遊技の価値の差異が大きなものにならない。
これによれば次のような効果を奏する。一般にパチンコ機においては遊技店と遊技者との利益バランスを取ることが重要視される。しかし、遊技の仕方によって遊技者が得られる価値が大きく異なると、利益バランスの確保が困難となる。しかし本パチンコ機50は、遊技者によって遊技の価値を変えることができるものの価値の差異が大きくならないようにしたので、利益バランスを好適に維持することができる。
【0092】
またパチンコ機50は、有効期間の全体の長さ、有効期間内で分類された分類期間a,b,cの数、各分類期間a,b,cの長さは同じであるが、分類期間a,b,c毎に設定された大当り遊技の種類が異なる複数種類の有効期間(図16に示す「大当り設定テーブルA」の有効期間〜「大当り設定テーブルR」の有効期間等)を設け、小当り図柄に応じてこれらの有効期間からひとつの有効期間を設定するようにしたので、制御内容を複雑にせずに、効率的よく遊技の面白みを向上できる。
【0093】
更にパチンコ機50は、有効期間内の分類された各期間a,b,cへの大当り遊技の割当ての仕方によっては次のような効果を奏する。本パチンコ機50のように時間経過に応じて、発生する大当りの種類が変更される構成で問題なのは、分類された期間の切り替わりのタイミングで遊技球が特定入球口に入球した場合である。遊技者は、大当りの価値が大きい期間aに入球したと思っていても、実際は価値が小さい期間bに入ったと判定された場合、遊技者としては納得出来ない。
パチンコ機50では、時間経過に応じて価値の小さい大当りが発生する有効期間の構成(「大当り設定テーブルA〜I」の有効期間)でも、時間経過に応じて価値の大きな大当り遊技が発生する有効期間の構成(「大当り設定テーブルJ〜R」の有効期間)でも、各分類期間a,b,cに割当てられた大当り遊技の種類は一番価値の大きなものと一番価値の小さなものが隣合わせにならない構成とし、時間経過に応じて徐々に価値が大きくなったり、徐々に価値が小さくなるように設定した。これにより前記問題の発生を最小限に抑えることができる。
【0094】
パチンコ機50では、有効期間を構成する大当り設定テーブル(図16)を、時間経過に応じて価値の小さい大当りが発生する「大当り設定テーブルA〜I」と、時間経過に応じて価値の大きな大当り遊技が発生する有効期間の構成(「大当り設定テーブルJ〜R」とを設けたが、これに限らず、時間経過に応じて価値の小さい大当りが発生する「大当り設定テーブルA〜I」のみを設けた構成としてもよいし、時間経過に応じて価値の大きな大当り遊技が発生する有効期間の構成(「大当り設定テーブルJ〜R」のみを設けた構成としてもよい。
【0095】
前者の時間経過に応じて価値の小さい大当りが発生する「大当り設定テーブルA〜I」のみの構成によれば、有効期間の時間が経過するごとに、役物当りで発生する大当り遊技の価値が小さなものになっていくので、遊技者としては、早く、特定入球口に遊技球を入球させなければという感情を抱きながら遊技することになり遊技者の遊技に対するスリル感を高める。
【0096】
後者の時間経過に応じて価値の大きな大当り遊技が発生する「大当り設定テーブルJ〜R」のみの構成によれば、有効期間が終了に近づいていくにつれて、発生する大当り遊技の価値が上がっていくので、リスクも大きいが価値の大きな大当りを狙うか、リスクが小さいが価値の小さな大当りを狙うかを状況に応じて選択できるようになり、遊技の幅が広がる。
【0097】
パチンコ機50では有効期間を3等分する分類期間a,b,cにより分類したが、これに限らず、図29に示すように、各分類期間a,b,cの間に、特定入球口22への入球があっても役物当りとならない「空白期間z」を設ける構成としてもよい。例えば、有効期間の全体の長さを22秒とし、分類期間aと期間bとの間、および分類期間bと期間cとの間にそれぞれ2秒ずつの空白期間zを設ける。
【0098】
図30は空白期間zを設けた有効期間の構成における小当り時の演出図柄表示装置15での表示の一例を示す。該表示例の基本構成は図23に示す表示例のそれとほぼ同じで、有効期間表示153に、空白期間zを示すバツ記号を表示する。また空白期間z以外のタイミングを狙うように指示するコメント155を表示させることが望ましい(図30(a))。
【0099】
パチンコ機50では、有効期間の各分類期間a,b,cに割当てられた大当り遊技の種類を設定する大当り設定テーブルとして、第1大入賞口20の開放時間、大当り遊技終了後の遊技状態の設定を同じとし、ラウンド数(第1大入賞口20の開放回数)のみが異なる設定の大当り設定テーブル(図16)を用いたが、これに限らず、図31に示すように、大当り設定テーブルとして、ラウンド数(第1大入賞口20の開放回数、)大当り遊技終了後の遊技状態の設定を同じとし、第1大入賞口20の開放時間のみが異なる設定の大当り設定テーブルを用いる構成でもよい。
「大当り設定テーブルA」では、期間aには「大当り遊技1」が、期間bには「大当り遊技10」が、期間cには「大当り遊技19」が割当てられる。割当てられた「大当り遊技1,10,19」はいずれもラウンド回数が16回で、かつ大当り遊技終了後の遊技状態を確変(高確率)に設定することが共通であり、第1大入賞口20の開放時間が順に28秒、15秒、8秒と相違する構成である。
「大当り設定テーブルE」では、期間aに「大当り遊技5」が、期間bに「大当り遊技14」が、期間cに「大当り遊技23」が割当てられ、いずれもラウンド回数が10回で、かつ大当り遊技終了後の遊技状態を時短に設定することが共通であり、第1大入賞口20の開放時間が相違する構成である。
「大当り設定テーブルI」では、期間aに「大当り遊技9」が、期間bに「大当り遊技18」が、期間cに「大当り遊技27」が割当てられ、いずれもラウンド回数が5回で、かつ大当り遊技終了後の遊技状態を時短に設定することが共通であり、第1大入賞口20の開放時間が相違する構成である。
このように「大当り設定テーブルA〜I」においては、時間の経過に応じて期間a,b,cに移行するに従って第1大入賞口20の開放時間が短くなる大当り遊技となり、大当り(役物当り)時の遊技価値が小さくなる構成である。
【0100】
一方、「大当り設定テーブルJ」では、順に「大当り遊技19」、「大当り遊技10」、「大当り遊技1」が割当てられ、いずれもラウンド数および大当り遊技終了後の遊技状態の設定が共通であり、第1大入賞口20の開放時間が時間の経過に応じて長くなる構成である。
「大当り設定テーブルN」では順に「大当り遊技23」、「大当り遊技14」、「大当り遊技5」が割当てられ、また「大当り設定テーブルR」では順に「大当り遊技27」、「大当り遊技18」、「大当り遊技9」が割当てられ、いずれもラウンド数および大当り遊技終了後の遊技状態の設定が共通であり、第1大入賞口20の開放時間が時間の経過に応じて長くなる構成である。
このように「大当り設定テーブルJ〜R」においては、時間の経過に応じて期間a,b,cに移行するに従って第1大入賞口20の開放時間が長くなる大当り遊技となり、大当り(役物当り)時の遊技価値が大きくなる構成である。
【0101】
また各分類期間a,b,cでの大当り遊技の価値の差異が大きくなるが、図32に示すように、大当り設定テーブルとして、ラウンド数(第1大入賞口20の開放回数、)第1大入賞口20の開放時間の設定を同じとし、大当り遊技終了後の遊技状態の設定のみが異なる大当り設定テーブルを用いる構成でもよい。
「大当り設定テーブルA」では、期間aには「大当り遊技1」が、期間bには「大当り遊技2」が、期間cには「大当り遊技3」が割当てられる。割当てられた「大当り遊技1,2,3」はいずれもラウンド回数が16回で、かつ第1大入賞口20の開放時間が28秒に設定することが共通であり、大当り遊技終了後の遊技状態の設定が順に確変、時短、通常遊技と相違する構成である。
「大当り設定テーブルE」では、順に「大当り遊技13」、「大当り遊技14」、「大当り遊技15」が割当てられ、いずれもラウンド数および第1大入賞口20の開放時間の設定が、10ラウンド、15秒と共通であり、大当り遊技終了後の遊技状態の設定が順に確変、時短、通常遊技と相違する構成である。
「大当り設定テーブルI」では、順に「大当り遊技25」、「大当り遊技26」、「大当り遊技27」が割当てられ、いずれもラウンド数および第1大入賞口20の開放時間の設定が、5ラウンド、8秒と共通であり、大当り遊技終了後の遊技状態の設定が順に確変、時短、通常遊技と相違する構成である。
このように「大当り設定テーブルA〜I」においては、時間の経過に応じて期間a,b,cに移行するに従って大当り遊技終了後の遊技状態の設定が低くなる大当り遊技となり、大当り(役物当り)時の遊技価値が小さくなる構成である。
【0102】
一方、「大当り設定テーブルJ」では、順に「大当り遊技3」、「大当り遊技2」、「大当り遊技1」が割当てられ、いずれもラウンド数および第1大入賞口20の開放時間の設定が共通であり、有効時間の時間の経過に応じて、大当り遊技終了後の遊技状態が通常、時短、確変遊技へと変わる構成である。
「大当り設定テーブルN」では順に「大当り遊技15」、「大当り遊技14」、「大当り遊技13」が割当てられ、また「大当り設定テーブルR」では順に「大当り遊技27」、「大当り遊技26」、「大当り遊技25」が割当てられ、いずれもラウンド数および第1大入賞口20の開放時間の設定が共通であり、有効時間の時間の経過に応じて、大当り遊技終了後の遊技状態が通常、時短、確変遊技へと変わる構成である。
このように「大当り設定テーブルJ〜R」においては、時間の経過に応じて期間a,b,cに移行するに従って大当り遊技終了後の遊技状態の設定が高くなる大当り遊技となり、大当り(役物当り)時の遊技価値が大きくなる構成である。
【0103】
次に、本発明を適用した第2の実施形態のパチンコ機を説明する。本実施形態で図34に示すように、有効期間設定テーブルとして、分類期間による分類の仕方(分類時間、分類数など)の異なる複数のテーブルを設け、図33に示す小当り図柄により、有効期間設定テーブルを決定する構成としてある。尚、本パチンコ機の基本構成は第1の実施形態のパチンコ機のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明する。
【0104】
小当り図柄は「図柄1」〜「図柄16」までの16種類あり、各小当り図柄には、有効期間設定テーブルと大当り設定テーブルが割当てられている。
図34に示すように、有効期間設定テーブルは、「テーブルA」〜「テーブルH」の8種類設けてある。例えば、「テーブルA」は、有効期間の全体を18秒間とし、更に有効期間を3等分する期間a,b,cに分類する構成である。
「テーブルE」は、有効期間を2等分する期間a,bに分類する構成である。
「テーブルF」および「テーブルG」は、分類時間(6秒,12秒)、(12秒,6秒)の異なる分類期間a,bで分類してある。
また「テーブルH」は期間aのみの設定である。
【0105】
また図35に示すように、大当り設定テーブルは、「テーブルA」および「テーブルB」により構成した。「テーブルA」では分類期間a,b,cに対して、順に「大当り遊技1」、「大当り遊技2」、「大当り遊技3」を割当てる。
「テーブルB」では分類期間a,b,cに対して、順に「大当り遊技3」、「大当り遊技2」、「大当り遊技1」を割当てる。
【0106】
図36(a)に示すように、「大当り遊技1」では第1大入賞口20の28秒間の開放が16ラウンド繰返えされ、大当り遊技終了後は高確率(確変)遊技状態となり、特図の当否判定(特図の図柄変動)が80回に至るか又は再び大当りとなるまで確変遊技状態が継続される。「大当り遊技2」では10ラウンドとし、「大当り遊技3」は5ラウンドとした。尚、いずれも第1大入賞口20の開放時間、大当り遊技終了後の遊技状態は「大当り遊技1」と同じである。
【0107】
このように、「大当り設定テーブルA」は時間の経過に応じて期間a,b,cに移行するに従ってラウンド回数が少なくなる大当り遊技となり、大当り(役物当り)時の遊技価値が小さくなる構成である。一方、「大当り設定テーブルB」は時間の経過に応じて期間a,b,cに移行するに従ってラウンド回数が多くなる大当り遊技となり、大当り(役物当り)時の遊技価値が大きくなる構成である。
【0108】
本実施形態のパチンコ機によれば、第1の実施形態のパチンコ機と同様の作用効果が得られるうえ、有効期間設定テーブルを複数種類設け、小当り図柄に基いてひとつの有効期間を決めるようにしたので、遊技内容を豊かにできる。
【0109】
また本実施形態のパチンコ機は、「大当り遊技1」、「大当り遊技2」、「大当り遊技3」として、図36(b)に示すように、ラウンド数、大当り遊技終了後の遊技状態は同じであり、第1大入賞口20の開放時間を「28秒」、「15秒」、「8秒」と異なる構成としてもよい。
また、「大当り遊技1」、「大当り遊技2」、「大当り遊技3」として、図36(c)に示すように、ラウンド数、第1大入賞口20の開放時間を同じとし、大当り遊技終了後の遊技状態を「高確率(1万回)」、「時短(80回)」、「通常遊技」と異なる構成としてもよい。
【0110】
前記第1および第2の実施形態のパチンコ機においては、有効期間内の分類された各期間a,b,cに割当てられた大当り遊技は、時間の経過に応じて遊技の価値が段階的に大きくなる構成、又は段階的に小さくなる構成としたが、これに限るものではない。例えば、有効期間が3分類された場合において、第1分類目と第2分類目の遊技価値が同じで、第3分類目の遊技価値を前者よりも大きくする又は小さくするようにしてもよいし、第1分類目よりも第2の分類目の遊技価値を大きく又は小さくし、かつ第2分類目と第3分類目の価値を同じとしてもよい。
しかし、第1分類目よりも第2の分類目の遊技価値を大きくする一方で第3分類目の遊技価値を第2分類目よりも小さくしたり、第1分類目よりも第2の分類目の遊技価値を小さくする一方で第3分類目の遊技価値を第2分類目よりも大きくするといった構成は望ましくない。
また大当り遊技間の価値の差としては、各大当り遊技でラウンド数、開放時間、および大当り遊技後の遊技状態(確変又は時短)を同じとするが、大当り遊技後の遊技状態(確変又は時短)の継続回数を相違させる構成としてもよい。
【0111】
前記各実施形態のパチンコ機において、有効期間設定テーブルの決定は大当り設定テーブルの決定と同様に、「小当り図柄決定用乱数」に基いて決められるが、有効期間設定テーブルの決定に他の乱数、例えば「大当り決定用乱数」等を用いてもよい。
また、有効期間設定テーブル又は大当り設定テーブルの決定を乱数値ではなく、遊技状態に応じて決定するようにしてもよい。例えば、通常遊技状態では「テーブルA」、時短遊技状態では「テーブルB」、高確率遊技状態では「テーブルC」とか、特図の連続ハズレ変動回数が「0〜100回」までは「テーブルA」、「101〜300回」までは「テーブルB」、「301回以上」は「テーブルC」等とする構成でもよいし、大当り連続回数が「1〜3回」までは「テーブルA」、「3〜5回」までは「テーブルB」、「6回以上」は「テーブルC」等とする構成でもよい。尚、有効期間の長さは、「テーブルA」であっても、「テーブルB」であっても、「テーブルC」であっても同じとする。
【0112】
前記第1および第2の実施形態のパチンコ機において、小当り時に開閉する第2大入賞口として、図37に示す大入賞口21Aを用いてもよい。
大入賞口21Aは、左右の羽根部材211,211の開放時に入球した遊技球が左取込み口212から取込まれると、左球出口214から上下中間位置の円盤状の第1クルーン221へ送り出される。第1クルーン221には左右両側に遊技球を下方へ落下させる下降穴222,223が設けられている。左側の下降穴222には遊技球の通過検出する検出SWが設けられ、検出信号が主制御装置80に入力するようにしてある。
【0113】
各下降穴222,223より落下する遊技球、および右取込み口213が取込まれて右球出口215から送り出された遊技球は、第2クルーン224で受けられる。第2クルーン224には中央に特定入球口22が設けてあり、左右両側には普通入賞口225,225が設けてある。
そして遊技球が下降穴222を通過すると検出信号により、小当りとなったときに設定された有効期間の大当り遊技設定テーブルを変更するようにしてもよい。
【0114】
尚、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば、前記各実施形態では、小当り遊技を第2大入賞口21で実行し、大当り遊技を第1大入賞口20で実行するようにしたが、小当り遊技、大当り遊技のいずれも羽根部材により開閉する第2大入賞口21で行うようにし、第1大入賞口を設けない構成でもよい。
【符号の説明】
【0115】
10 遊技盤
15 演出図柄表示装置(図柄表示装置)
20 第1大入賞口(大入賞口)
21 第2大入賞口(大入賞口)
22 特定入球口(特定領域)
24 第1、第3特別図柄始動口(始動領域)
25 第2特別図柄始動口(始動領域)
50 パチンコ機(弾球遊技機)
80 主制御装置(大当り遊技制御手段、当否判定手段、有効期間設定手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が入球可能な特定領域と、該特定領域への入球を検出する検出手段と、開閉可能な大入賞口とを備え、遊技の進行によって所定の遊技条件が成立すると、前記特定領域への入球検出を所定の時間有効とする有効期間を開始し、該有効期間中に前記特定領域への入球を検出すると前記大入賞口が所定回数開放される大当り遊技が実施される弾球遊技機において、
前記有効期間内を、時間の経過に応じて複数の期間に分類し、
これら分類された複数の分類期間に対応して、それぞれ予め遊技価値が異なる大当り遊技を設定しておき、
前記特定領域に入球すると、入球のタイミングに応じて前記有効期間内のいずれの分類期間であるかを判別し、該分類期間に対応する遊技価値の大当り遊技を実施せしめる大当り遊技制御手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
遊技球が入球可能な始動領域と、該始動領域への入球を契機として当り外れを判定する当否判定手段と、遊技球が入球可能な特定領域と、該特定領域への入球を検出する検出手段と、開閉可能な大入賞口とを備え、前記当否判定手段による判定の結果が当りであれば、前記特定領域への入球検出を所定の時間有効とする有効期間を開始し、該有効期間中に前記特定領域への入球を検出すると前記大入賞口が所定回数開放される大当り遊技が実施される弾球遊技機において、
前記有効期間内を、その経過に応じて複数の期間に分類し、
これら分類された複数の分類期間にはそれぞれ、予め遊技価値が異なる大当り遊技を設定しておき、
前記特定領域に入球すると、入球のタイミングに応じて前記有効期間内のいずれの分類期間であるかを判別し、該分類期間に対応する遊技価値の大当り遊技を実施せしめる大当り遊技制御手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の弾球遊技機において、
前記有効期間内の複数の分類期間毎に設定される大当り遊技を、前記有効期間内の早い時期の分類期間に設定される大当り遊技よりも、遅い時期の分類期間に設定される大当り遊技のほうが、遊技者にとって価値の小さな大当り遊技とすることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項4】
請求項1または2のいずれかに記載の弾球遊技機において、
前記有効期間内の複数の分類期間毎に設定される大当り遊技を、前記有効期間内の早い時期の分類期間に設定される大当り遊技よりも、遅い時期の分類期間に設定される大当り遊技のほうが、遊技者にとって価値の大きな大当り遊技とすることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記有効期間内の複数の分類期間毎に設定される大当り遊技を、大当り遊技中の1回の前記大入賞口の開放における最大開放時間および大当り遊技終了後に移行する遊技状態が同じであるが、大当り遊技中に大入賞口が開放される回数が異なる大当り遊技とすることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記有効期間内の複数の分類期間毎に設定される大当り遊技を、大当り遊技中に前記大入賞口が開放される回数および大当り遊技終了後に移行する遊技状態が同じであるが、前記大当り遊技中の1回の前記大入賞口の開放における最大開放時間が異なる大当り遊技とすることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
前記有効期間は、有効期間の全体の長さおよび分類された前記分類期間の数、各分類期間の長さは同じであるが、前記分類期間毎に設定された大当り遊技の種類が異なる複数種類の有効期間を設け、
遊技の進行状況に応じて前記複数種類の有効期間からひとつの有効期間を設定する有効期間設定手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
上記有効期間は、有効期間の全体の長さおよび分類された前記分類期間の数は同じであるが、前記各分類期間の長さが異なる複数種類の有効期間を設け、
遊技の進行状況に応じて前記複数種類の有効期間からひとつの有効期間を設定する有効期間設定手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項9】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の弾球遊技機において、
上記有効期間として、有効期間の全体の長さは同じであるが、分類された前記期間の数が異なる複数種類の有効期間を設け、
遊技の進行状況に応じて前記複数種類の有効期間からひとつの有効期間を設定する有効期間設定手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。



















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2012−192067(P2012−192067A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58907(P2011−58907)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(395018239)株式会社高尾 (550)
【Fターム(参考)】