説明

心拍計数器、有酸素運動器具及び心拍計数方法

【課題】心拍数を測定するのにリード線などを必要とせず、単に手の平でハンドルを握るだけで、筋肉に力が入ってしまう運動中でも正確な心拍数を測定して表示することができる心拍計数器を提供すること。
【解決手段】スタートボタン1を押して、手の平で握るハンドルに付いている電極2から取得する安静時の心電波形h0(t)をメモリ5に記憶しておき、運動時の心電波形h1(t)に対して、
h(t)=∫∫∫h0(t1)h0(t1+t3)h0(t2)h1(t2+t3+t)dt1dt2dt3
を計算するフィルタ6を通すことで、筋電波形に埋もれている心電波形から心拍数を測定して表示する心拍計数器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心拍計数器及び心拍計数器を用いるエルゴメータ(体力測定装置)、トレッドミル(無端ベルトの上に乗ってランニング運動を行う)、トレーニングバイク(負荷を持ったペダルをこぐことにより運動を行う)等の有酸素運動器具及びこれらを用いて心拍を計数する心拍計数方法に関し、使用者に適する運動量の目安となる心拍数を運動中に正確に測定及び表示することができる心拍計数器、有酸素運動器具及び心拍計数方法に関する。
【背景技術】
【0002】
運動不足や生活習慣病増加が社会問題となっている現在、運動負荷と各人の体力との関係を把握・評価するためにメディカルチェックのひとつとしてエルゴメータが利用されている。エルゴメータを用いた場合、従来では心拍情報の抽出に脈波を用いた。ところが指から脈波を計測すると、ハンドルを握るときにリード線が邪魔になり、時に運動の妨げとなる。耳から脈波を計測した場合、リード線の煩わしさに加え、使用者が不潔感を持つため、消毒などの手間が必要である。そのためハンドルに取り付けた手掌導出電極を用いたECG(心電図:electrocardiogram)からの心拍情報の抽出が好まれる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−321370号公報(段落番号0021)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、運動を始めるとだんだんと力が入って、手掌から計測するECGは種々の部位のEMG(筋電図:electromyogram)が重畳し、従来のフィルタリング技術であるバンドパスフィルタでは、EMGが重畳したときのノイズ除去が不十分となり、肝心の運動中における正確な心拍数を測定して表示することができない。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑み、心拍数を測定するのにリード線などを必要とせず、単に手の平でハンドルを握るなど体の一部が電極に触れるだけで、筋肉に力が入ってしまう運動中でも正確な心拍数を測定して表示することができる心拍計数器、該心拍計数器を装着する有酸素運動器具及びこれらを用いる心拍計数方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の心拍計数器は、使用者の心拍電位を取得する電極と、該電極からの安静時の心電波形h0(t)を記憶するメモリと、前記電極からの運動時の心電波形h1(t)に対して、
h(t)=∫∫∫h0(t1)h0(t1+t3)h0(t2)h1(t2+t3+t)dt1dt2dt3
ただし、
t1は、時間ずれをt3とするh0の自己相関関数R1を計算する積分変数
t2は、時間ずれをt3+tとするh0とh1との相互相関関数R2を計算する積分変数
t3は、時間ずれをtとするR1とR2との相互相関関数を計算する積分変数
を計算するフィルタと、該フィルタの出力から心拍数に関連する情報を抽出する抽出器と、該抽出器の出力から心拍数に関連する情報を表示する表示器とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、前記電極は、運動器具のハンドルの把持部に取り付けられていることで、単に手の平でハンドルを握るだけで、正確な心拍数を測定して表示することができる。
【0007】
また、本発明の有酸素運動器具は、上記心拍計数器を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の心拍計数方法は、運動の開始を検出して使用者の心電波形h0(t)を取得しメモリに記憶する記憶ステップと、その後、使用者が運動を継続することに応じて取得される使用者の運動時の心電波形h1(t)に対して、
h(t)=∫∫∫h0(t1)h0(t1+t3)h0(t2)h1(t2+t3+t)dt1dt2dt3
ただし、
t1は、時間ずれをt3とするh0の自己相関関数R1を計算する積分変数
t2は、時間ずれをt3+tとするh0とh1との相互相関関数R2を計算する積分変数
t3は、時間ずれをtとするR1とR2との相互相関関数を計算する積分変数
を計算する計算ステップと、該相関計算ステップの結果から心拍数に関連する情報を抽出する抽出ステップと、該抽出ステップの結果から心拍数に関連する情報を表示する表示ステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、心拍数を測定するのにリード線などを必要とせず、単に手の平でハンドルを握るなど体の一部が電極に触れるだけで、筋肉に力が入ってしまう運動中でも正確な心拍数を測定して表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施例による心拍計数器の構成を示す図である。この心拍計数器は、スタートボタン1、電極2、増幅器3、A/D変換器4、メモリ5、フィルタ6、抽出器7、及び表示器8を備える。
【0012】
図2は、本実施例の心拍計数器が装着されるトレーニングバイクの構造を示す側面視の断面図であり、図3は、トレーニングバイクのハンドル周辺を示す斜視図である。トレーニングバイク(運動装置)10は、運動者が跨って着座する着座部20と、この着座部20に着座した運動者が両脚で漕ぐ漕ぎ部30と、運動者の漕ぎ部30に対する漕ぎ動作に負荷を与える負荷付与部40と、着座部20に着座した運動者が両手で把持するハンドル部50と、このハンドル部50に装着されたパネル部60とを備えて構成されている。
【0013】
前記着座部20は、角筒状を呈した外筒体21と、この外筒体21の上面開口から摺接状態で挿脱可能に嵌め込まれた内筒体22と、この内筒体22の頂部に装着されたサドル23とを備えている。外筒体21には、図略の係止手段が設けられ、内筒体22の外筒体21からの突出量が調節された状態でこの係止手段の係止によりサドル23の高さレベルが調節される。かかる高さレベルの調節されたサドル23に跨ることで、運動者は着座部20に着座し得るようになっている。
【0014】
前記外筒体21の下端部には、先下がりに斜め前方(図2の左方)に向けて一体的に延設された開脚状態の幅方向(図2の紙面に直交する方向)一対の前脚フレーム11と、同先下がりに斜め後方に向けて一体的に延設された開脚状態の幅方向一対の後脚フレーム12とが設けられている。これら前脚フレーム11及び後脚フレーム12は、各先端面が同一平面上に位置し得るように寸法設定され、これによってトレーニングバイク10がフロアF上に安定した状態で載置し得るようになっている。
【0015】
また外筒体21の下端部には、前方に向かって先上りに一体的に延設された1本の中央フレーム13が設けられ、この中央フレーム13の前端がハンドル部50の後述するハンドルシャフト51の下端部に固定されている。そして、ハンドルシャフト51の下端部には、下方に向けて開脚状態で一体に延設された幅方向一対の垂下フレーム14が設けられ、各垂下フレーム14の下端部と、当該下端部に下方で対向した各前脚フレーム11との間に上下方向に延びるフレーム板15がそれぞれ架設されている。
【0016】
そして、前記前脚フレーム11、後脚フレーム12、中央フレーム13、垂下フレーム14及びフレーム板15によって、トレーニングバイク10の骨格が形成されている。 前記漕ぎ部30は、前記外筒体21の下部において前脚フレーム11と中央フレーム13とに挟まれた位置で幅方向に延びるように方向設定されたクランク軸311と、このクランク軸311回りに一体回転する幅方向(図2の紙面に直交する方向)一対のクランクシャフト31と、各クランクシャフト31の先端部から外方に向けて突設されたペダル軸321と、このペダル軸321回りに回転自在に軸支された幅方向一対のペダル32と、前記クランク軸311と同心で一体回転するホイール33とを備えて構成されている。
【0017】
前記クランク軸311は、外筒体21の下端部と中央フレーム13の基端部との間に溶接止め等で固定された幅方向一対の筋交い板34にベアリングを介して貫通され、これによってクランクシャフト31の設置位置が設定されるようになっている。
【0018】
前記ホイール33は、サドル23に跨った運動者がペダル32を漕ぐことによるクランク軸311の回転力を前記負荷付与部40に伝達するものであり、クランク軸311の回転力はホイール33に掛け回された無端ベルト35によって負荷付与部40に伝達されるようになっている。
【0019】
また、前記中央フレーム13には、ホイール33の回転速度を検出する速度センサ36が設けられている。この速度センサ36の検出信号は、ここで実際に自転車を走行させたとした場合の仮想の走行速度が算出されるようになっている。
【0020】
前記負荷付与部40は、ペダル32のクランク軸311回りの回転に負荷を付与して運動者に実際の自転車で走行している実感を与えるためのものであり、幅方向一対の前記フレーム板15間に架設された支持軸41と、この支持軸41回りに同心で回転可能に軸支された負荷ドラム42と、この負荷ドラム42の負荷量を調節する負荷調節機構43とを備えて構成されている。
【0021】
前記支持軸41には、図略の第1ギヤが同心で固定されているとともに、このギヤに噛合する図略の第2ギヤが設けられ、この第2ギヤと同心で一体回転するプーリに前記無端ベルト35が掛け回され、これによってホイール33のクランク軸311回りの回転は、無端ベルト35、プーリ、第2ギヤ及び第1ギヤを介して負荷ドラム42の支持軸41回りの回転に伝達されるようになっている。
【0022】
前記負荷調節機構43は、筋交い板34に取り付けられた電動のテンションコントローラ431と、環状の段差が形成された状態の負荷ドラム42の側面の適所にブレーキシューを当接させたブレーキ部材432と、テンションコントローラ431及びブレーキ部材432間に介設された、インナーケーブル及びアウターケーブルからなる二重ケーブル433とを備えている。
【0023】
前記テンションコントローラ431は、図略の電動モータの駆動で二重ケーブル433のインナーケーブルを緊張させたり弛緩させるものであり、インナーケーブルが緊張した状態でこの緊張がブレーキ部材432に伝達され、これによるブレーキシューの負荷ドラム42への押圧力の増大で負荷ドラム42に大きな負荷を与える一方、インナーケーブルが弛緩することでブレーキシューの負荷ドラム42への押圧力が低下し、負荷ドラム42の負荷が軽減されるようになっている。したがって、テンションコントローラ431のコントロールによるインナーケーブルの緊張力調節によって負荷ドラム42の負荷量を変化させることができる。
【0024】
前記ハンドル部50は、前記中央フレーム13の上端部から僅かに前倒状態で立設されたハンドルシャフト51と、このハンドルシャフト51の上部から前方(図2の左方)に向かって突設された棚部52と、この棚部52にハンドル軸531回りに回動自在に支持されたハンドル53とを備えている。ハンドル53は、運動者がハンドル53を把持した時に運動者の手の平から心拍電位を取得する電極2を備えており、具体的には、ハンドル53の両手で把持する部分に左手用プラス電極532Lと、その裏側に左手用マイナス電極533Lと、右手用プラス電極532Rと、その裏側に右手用マイナス電極533Rとを備えて構成される(図3参照)。ハンドル軸531は、所定の係止手段の操作で設定された回動位置が固定可能になっており、これによってハンドル53は、運動者の体格に合わせて角度調節し得るようになっている。
【0025】
このようなトレーニングバイク10は、外筒体21、前脚フレーム11、後脚フレーム12、中央フレーム13及びフレーム板15等からなる骨格部分が側面視でU字形状を呈したカバー体19によって覆われ、これによって外観視がデザイン的に美麗になるようになされている。
【0026】
そして、運動者は、サドル23に跨って両手でハンドル53を把持し、両足でペダル32を漕ぐことにより、自転車に乗っている感覚で運動を行うのである。
【0027】
前記パネル部60は、その上面にスタートボタン1を含む各種の操作スイッチや表示器8が設けられ、操作面をサドル23に跨った運動者の顔面(頭部)に向けた傾斜状態でハンドルシャフト51の頂部に固定されている。
【0028】
スタートボタン1は、運動を開始する際に使用者に押してもらって、これから運動を始めることを検出するためのものである。スタートボタン1は、押しボタンスイッチなどで構成することができる。このスタートボタン1は、電源をオンするスイッチで代用することもできる。電極2は、手の平で握るハンドル53に取り付けられ、このハンドル53を握る手の平の心拍電位を導出する。増幅器3は電極2で取得された微弱な心拍電位を信号処理をし易い電位にまで増幅する。A/D変換器4は、増幅器3で増幅されたアナログの心拍電位をディジタル信号処理できるようにディジタル信号に変換する。メモリ5は、スタートボタン1が押された運動開始直後の安静時の心電波形を記憶する。場合によっては運動開始前であっても構わない。その際、複数の波形の平均を取って、使用者の標準的な心電波形を記憶することが望ましい。ここで記憶する心電波形は、いわゆるP、Q、R、S、T波の一続きのものを後に演算する際のテンプレートとして記憶する。
【0029】
図4は、典型的な心電波形を示す図である。図4に示す心電波形の各部分が、P、Q、R、S、T波と呼ばれている。この内のR波は心電波形のピークを形成するものであり、このR波を用いると心拍数を計数し易い。本実施例では、運動開始直後などの安静時におけるP波からT波に至る一続きの波形をメモリ5に記憶しておく。
【0030】
フィルタ6は次の計算をする。
h(t)=∫∫∫h0(t1)h0(t1+t3)h0(t2)h1(t2+t3+t)dt1dt2dt3
ただし、
h0(t):運動開始直後などの安静時の心電波形
h1(t):その時の、すなわち、運動時の心電波形
ここで上式は、
R1(t3)=∫h0(t1)h0(t1+t3)dt1
R2(t3+t)=∫h0(t2)h1(t2+t3+t)dt2
h(t)=∫R1(t3)R2(t3+t)dt3
と置き換えることができる。R1(t3)は、t3だけずれている2つのh0(t)の自己相関関数。R2(t3+t)は、h0(t)とh1(t)との相互相関関数。h(t)はさらに、それら自己相関関数R1と相互相関関数R2との相互相関関数である。
【0031】
心電図におけるPQRST波形は、人によって異なるが、心拍数が変化した場合には、その波形の振幅と形状はほとんど変化せずにT波からP波までの間隔が変化して、心拍周期のみが変化するという特徴がある。すなわち、運動を継続することによって心拍数が多くなると、PQRST波形の振幅と形状はほとんど変化せずに、例えばR波から次のR波までの間隔が短くなる。
【0032】
本発明は、心電波形のこのような特徴を利用して、筋電波形に埋もれた心電波形を捉えて、心拍数に関する情報、すなわち、心拍周期に関する情報を取得するものである。
【0033】
2つのh0(t)をずらしながら自己相関をとることによって、h0(t)のずれに対する自己相関波形を取得しておく。これは1つの波形になる。つぎに、h0(t)とh1(t)とを互いにずらしながら相互相関波形を取得する。これには心拍周期の繰返し波形が含まれる。そして、それら自己相関関数R1と相互相関関数R2との相互相関をとると、心拍周期のきれいな繰返し波形が得られる。
【0034】
図5は、心電波形の具体例を示す図である。上段は、胸に電極を貼り付けて、胸から心電波形を取得したもの。中段は、手の平から心電波形を取得したもの。下段は、手の平からの心電波形をフィルタ6に通したもの。左列は、安静時の心電波形、中列は、前腕に力を入れた時の心電波形、右列は、手の平と大胸筋に力を入れた時の心電波形である。
【0035】
上段に示す胸から心電波形を取得した場合には、前腕に力を入れても、大胸筋に力を入れてもほとんどEMGの影響を受けないことが分かる。中段に示す手の平から心電波形を取得した場合には、前腕に力を入れただけで、どのようにしきい値を定めても、正確な心拍数を求めることができないことが分かる。大胸筋にも力を入れると、更に雑音が多くなり、更に心拍数を求めることは困難となることが分かる。下段に示すフィルタ6を通したものは、手の平に力を入れても、更に大胸筋に力をいれても、適当なしきい値を定めることによって正確な心拍数を求められることが分かる。
【0036】
抽出器7は、フィルタ6の出力から心拍数を求める。例えば、フィルタ6の出力が適当なしきい値を越える1分間当たりの数を求めることで心拍数を求めることができる。
【0037】
表示器8は、抽出器7によって求められた心拍数を数字で表示するものでもよいが、「心拍数が100〜110である」などのゾーン表示、心拍数が安静時に比べてどれ位多いかを%などの比率で表示、適切な運動量に対応する心拍数に対してどれ位多いかを%などの比率で表示、などの表示方法が採用できる。
【0038】
本実施例の心拍計数器が装着されているトレーニングバイクを実際に使用する際には、まず、運動者は、サドル23の高さ及びハンドル53の回動位置を調整して、ハンドル53を握りペダル32を踏んでトレーニングバイク10に乗って、サドル23に跨ることで、着座部20に着座する。ここで、運動者の手の平は、左手用プラス電極532L、左手用マイナス電極533L、右手用プラス電極532R、及び右手用マイナス電極533Rに触れることになる。つぎに、運動者がスタートボタン1を押すと、メモリ5は、しばらくの間は電極2から導いて得られる安静時の心電波形を記憶する。そして、フィルタ6は、その後に次々と入力される心電波形とメモリ5に記憶されている心電波形を用いて演算をして、心拍周期の波形を出力し、抽出器7は、フィルタ6から出力される波形に基づいて心拍数を抽出し、表示器8は、抽出器7が出力する心拍数を表示する。ここで、運動者がペダル32を漕ぎ始めて、体中の筋肉に力を入れても、フィルタ6の作用で、正確な心拍数を表示することができる。
【0039】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
【0040】
本発明の心拍計数器は有酸素運動器具に装着されて、有酸素運動器具の使用者に適正かつ安全な運動量をガイドすることができるが、本発明の心拍計数器は有酸素運動器具に装着されているものに限られず、単独の心拍計数器であってもよい。この場合には携帯に便利である。
【0041】
電極は、手の平で把持するハンドルに取り付けたものに限られず、例えば素足で踏みつけるペダルに取り付けられているものでもよい。
【0042】
スタートボタンをなくして、心電波形が入力し始めた時をスタート時点として検出する構成でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施例による心拍計数器の構成を示す図である。
【図2】本実施例の心拍計数器が装着されるトレーニングバイクの構造を示す側面視の断面図である。
【図3】トレーニングバイクのハンドル周辺を示す斜視図である。
【図4】典型的な心電波形を示す図である。
【図5】心電波形の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 スタートボタン
2 電極
3 増幅器
4 A/D変換器
5 メモリ
6 フィルタ
7 抽出器
8 表示器
10 トレーニングバイク
11 前脚フレーム
12 後脚フレーム
13 中央フレーム
14 垂下フレーム
15 フレーム板
19 カバー体
20 着座部
21 外筒体
22 内筒体
23 サドル
30 漕ぎ部
31 クランクシャフト
311 クランク軸
32 ペダル
321 ペダル軸
33 ホイール
34 筋交い板
35 無端ベルト
36 速度センサ
40 負荷付与部
41 支持軸
42 負荷ドラム
43 負荷調節機構
431 テンションコントローラ
432 ブレーキ部材
433 二重ケーブル
50 ハンドル部
51 ハンドルシャフト
52 棚部
53 ハンドル
531 ハンドル軸
532L 左手用プラス電極
532R 右手用プラス電極
533L 左手用マイナス電極
533R 右手用マイナス電極
60 パネル部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の心拍電位を取得する電極と、
該電極からの安静時の心電波形h0(t)を記憶するメモリと、
前記電極からの運動時の心電波形h1(t)に対して、
h(t)=∫∫∫h0(t1)h0(t1+t3)h0(t2)h1(t2+t3+t)dt1dt2dt3
ただし、
t1は、時間ずれをt3とするh0の自己相関関数R1を計算する積分変数
t2は、時間ずれをt3+tとするh0とh1との相互相関関数R2を計算する積分変数
t3は、時間ずれをtとするR1とR2との相互相関関数を計算する積分変数
を計算するフィルタと、
該フィルタの出力から心拍数に関連する情報を抽出する抽出器と、
該抽出器の出力から心拍数に関連する情報を表示する表示器と
を備えることを特徴とする心拍計数器。
【請求項2】
前記電極は、運動器具のハンドルの把持部に取り付けられていることを特徴とする心拍計数器。
【請求項3】
請求項1又は2記載の心拍計数器を備えることを特徴とする有酸素運動器具。
【請求項4】
運動の開始を検出して使用者の心電波形h0(t)を取得しメモリに記憶する記憶ステップと、
その後、使用者が運動を継続することに応じて取得される使用者の運動時の心電波形h1(t)に対して、
h(t)=∫∫∫h0(t1)h0(t1+t3)h0(t2)h1(t2+t3+t)dt1dt2dt3
ただし、
t1は、時間ずれをt3とするh0の自己相関関数R1を計算する積分変数
t2は、時間ずれをt3+tとするh0とh1との相互相関関数R2を計算する積分変数
t3は、時間ずれをtとするR1とR2との相互相関関数を計算する積分変数
を計算する計算ステップと、
該相関計算ステップの結果から心拍数に関連する情報を抽出する抽出ステップと、
該抽出ステップの結果から心拍数に関連する情報を表示する表示ステップと
を備えることを特徴とする心拍計数方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−263244(P2006−263244A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−87315(P2005−87315)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(899000079)学校法人慶應義塾 (742)
【出願人】(000136158)株式会社コナミスポーツ&ライフ (28)
【Fターム(参考)】