説明

悪臭消失剤としてのジメチルシクロヘキシル誘導体

式(I)


式中、点線は結合ではないかまたは点線は炭素−炭素結合と共に二重結合を表し;XおよびYは独立してカルボニル、−CH−、−CHMe−または−C(Me)−を表し;またnおよびmは独立して0または1であり;ただしXがカルボニルである場合には、nまたはmのいずれかまたは両方は0である、
で表される化合物および悪臭対抗剤としてのそれらの使用。さらに、それらの製造方法およびそれらを含む消費者製品を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、悪臭消失(neutralizing)化合物およびそれらを含む組成物に言及する。
【背景技術】
【0002】
悪臭は、遍在する不快な臭気である。それらは、人的な、または環境的な起源を有する。例えば、汗、尿および糞便の悪臭は起源が人的であり、一方台所および調理の悪臭または低温のタバコの煙の悪臭は環境的な起源である。人的な悪臭が織物、毛髪および皮膚上に容易に堆積する一方、環境的悪臭もまたこれらの基材上に堆積する傾向を有する。用語「悪臭」を用いて、一般的に事実上所望されないかまたは不快であると見なされているにおいまたは臭気に言及する。
【0003】
アミン類、チオール類、硫化物類、短鎖脂肪酸およびオレフィン酸、例えば脂肪酸は、汗、家庭および環境的悪臭において見出され、それに寄与する化学物質に特有である。このタイプの悪臭には典型的に、トイレの、および動物の臭気において見出されるインドール、スカトールおよびメタンチオール;尿において見出されるピペリジンおよびモルホリン;台所および廃物の臭気において見出されるピリジンおよびトリエチルアミン;ならびに腋窩の悪臭において見出される短鎖脂肪酸、例えば3−メチル−3−ヒドロキシヘキサン酸、3−メチルヘキサン酸または3−メチル−2−ヘキセン酸が含まれる。腋窩において見出された化合物は、例えばXiao-Nong Zeng et al., Journal of Chemical Ecology, 第17巻、No. 7, 1991 1469〜1492頁により記載されており、それを参照により本明細書中に導入する。
【0004】
悪臭を低減するために最も一般的に用いられるルートは、心地よい強力な臭気を有する芳香化学物質を用いてそれらを遮蔽することである。このアプローチは、組成物が時間とともにその悪臭抑制効果を失うことがしばしば見出されたため、いくぶん制限される。さらに、芳香化学物質は、窒素および/または硫黄化合物に関連する悪臭に対してあまり有効ではない。これらの悪臭は、それらが極めて低い知覚しきい値を有するため遮蔽するのが特に困難である。液体または固体の形態にある慣用の芳香性化学物質についての他の問題は、そのような化合物が長期にわたり蒸発する傾向があり、それにより悪臭の再発がもたらされ得ることである。
【0005】
悪臭を低減するための他のアプローチは、しばしば芳香化学物質と組み合わせての多孔質の、またはケージ状構造による悪臭の吸収ならびに抗菌剤および酵素阻害剤のようなルートによる悪臭の発生の回避による除去である。これらのアプローチにより悪臭の抑制の改善が得られる一方、悪臭に対して尚一層有効な他の化合物についての必要性が尚残留する。
【発明の概要】
【0006】
驚くべきことに、本発明者らはここで、悪臭を消失させることができる新たな群の化合物を見出し、特にそれらは窒素および硫黄をベースとする悪臭に対して極めて有効である。
【0007】
したがって、本発明は、第1の観点において、式(I)
【化1】

式中、点線は結合ではないかまたは点線は炭素−炭素結合と共に二重結合を表し;
XおよびYは独立してカルボニル、−CH−、−CHMe−または−C(Me)−を表し;
nおよびmは独立して0または1であり、例えばn=m=0であり;
ただしXがカルボニルである場合には、nまたはmのいずれかまたは両方は0である、
で表される化合物の悪臭消失剤としての使用に言及する。
【0008】
他の非限定的な例は、点線が結合ではなくn=m=0である、式(I)で表される当該化合物である。
他の非限定的な例は、n=m=0であり、Xがカルボニルであり、Yが−CH−または−CHMe−である、式(I)で表される当該化合物である。
他の非限定的な例は、n=m=0であり、Yがカルボニルであり、Xが−CH−または−CHMe−である、式(I)で表される当該化合物である。
【0009】
特に好ましいのは、悪臭消失剤として用いるための、以下からなる群から選択される式(I)で表される化合物である。
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)−2−メチルプロパン−1−オール、
2−ヒドロキシプロパン酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エチル*、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)酢酸、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)エタノール*、
3−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)−3−メチルブタン−1−オール、
3−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)−3−メチルブタン酸、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)プロパン酸、
【0010】
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)酢酸、
2−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)酢酸、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン酸、
2−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン酸、
【0011】
2−ヒドロキシ酢酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エチル、
2−ヒドロキシ酢酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エチル、
2−ヒドロキシ酢酸1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エチル、
2−ヒドロキシプロパン酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エチル、
2−ヒドロキシプロパン酸1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エチル、
【0012】
2−(1−(3,3ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)エタノール、
2−(1−(5,5ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)エタノール、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)プロパン−1−オール、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン−1−オール、
2−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン−1−オール、
【0013】
1−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)プロパン−2−オール、
1−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン−2−オール、
1−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン−2−オール、
3−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)ブタン−2−オール、
3−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)ブタン−2−オール、および
3−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)ブタン−2−オール、ならびにそれらの混合物。
【0014】
尚より好ましいのは、臭気をほとんど有しないかまたははっきりしない臭気を有し、したがってフレグランスをゆがめずにフレグランスを含む消費者製品においてもそれらを用いることができる、上記リスト中で*により示す式(I)で表される当該化合物である。
【0015】
本明細書中で用いる用語「悪臭消失剤」は、ヒトの嗅覚に対する影響が悪臭の不快さの緩和であるように悪臭化合物と相互に作用することができる、式(I)で表される化合物の相互作用を意味する。しかし、この用語をそのような結果が得られ得る任意の特定の機構に限定することを意図しない。
【0016】
式(I)で表される化合物を、多種多様な消費者製品、例えば家庭用品、共に芳香を付与されており(fragranced)、香りを有しないパーソナルケア用品および化粧品に加えてもよい。
【0017】
上記で定義した化合物を含み得る家庭用品には、エアゾール、スプレー、液体、固体、ジェルおよび粉末の形態のエアフレッシュナーであって、例えば自動車、アパート、食物容器において、ゴミバケツ防臭剤および冷蔵庫消臭剤として、または大規模な閉鎖された空気系、例えば公会堂、地下鉄および輸送システムにおいて用いられ得るエアフレッシュナー;クレンザー、例えば消毒剤、硬表面クリーナー、便器クリーナー;排出制御製品、例えば下水処理、廃棄物投棄処理;柔軟剤、織物リフレッシャー(fabric refresher)およびたわしが含まれる。家庭用品のリストは例示により示すものであり、いかなる方法によっても限定するものと考慮するべきではない。
【0018】
上記で定義した化合物を含み得るパーソナルケア用品および化粧品には、口腔用製品、例えば歯みがき、マウスウォッシュ、息をリフレッシュする細片およびキャンディー;トイレアクセサリー、例えばペーパータオル、トイレットペーパー;パーソナル衛生製品、例えば生理用ナプキン、パンティライナー、尿漏れ防止パッド、使い捨ての洗浄服、使い捨てのおむつ、およびおむつバケツ防臭剤;制汗剤および脇の下の防臭剤、粉末、エアゾール、液体もしくは固体の形態にある一般的な身体防臭剤、またはヘアケア用品、例えばヘアスプレー、コンディショナー、リンス、ヘアカラーおよび染料、パーマネントウェーブ、脱毛剤、ヘアストレートナー(hair straightener)、整髪適用、例えばポマード、クリーム、ローションなど、薬用ヘアケア用品もしくはシャンプー、またはフットケア用品、例えば足用パウダー、液体、もしくはコロン、アフターシェーブローションおよびボディローション、または石鹸および合成洗剤、例えば棒、液体、発泡体もしくは粉末が含まれる。パーソナルケア用品および化粧品のリストは例示により示すものであり、いかなる方法によっても限定するものと考慮するべきではない。
【0019】
本発明の化合物をまた、農業、例えばブタおよび雌鶏ハウス廃水ならびにペットケア用品、例えば家畜リターにおける臭気抑制のための製品において用いることができる。当該化合物をまた、製品、例えば塗料およびガソリンにおいて用いることができる。
【0020】
典型的に、消費者製品は、最終製品を基準として約0.001%〜約90重量%、例えば約0.01、0.1、1、10または20重量%の上記で定義した式(I)で表される少なくとも1種の化合物を含む。有効量は、式(I)で表される化合物またはその混合物を混合する製品のタイプに依存する。例えば、本質的に100%の揮発性成分からなる芳香剤において用いる場合には、製品は、最終製品を基準として約10重量%の式(I)で表される化合物またはその混合物を含み得る。洗剤製品において用いる場合には、最終製品は約0.05重量%の式(I)で表される化合物またはその混合物を含み得、または織物リフレッシャー製品、即ち織物および衣類に新鮮さを回復する製品において用いる場合には、製品は約0.1〜0.5重量%の式(I)で表される化合物またはその混合物を含み得る。
【0021】
したがって、本発明は他の観点において、有効な悪臭消失量の上記で定義した式(I)で表される化合物またはその混合物を含む消費者製品に言及する。
他の観点において、本発明は、消費者製品の悪臭消失特性を増強する方法であって、消費者製品、例えばパーソナルケア用品、家庭用品または化粧品製品に、上記で定義した式(I)で表される化合物またはその混合物を混合する段階を含む、前記方法に言及する。
【0022】
芳香を付与された消費者製品において用いる際には、式(I)で表される化合物を、好ましくは防臭剤として有効であることが知られているフレグランスと混ぜ合わせ、これらは例えばアルデヒドC10、ヘリオトロピン(3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド)、ケイ皮酸ベンジル、トリルアルデヒド、ケイ皮アルデヒド、アルファ−アミル−ケイ皮アルデヒド、アルファ−ヘキシル−ケイ皮アルデヒド、バニリン、ベンズアルデヒド、クミンアルデヒド(4−イソプロピルベンズアルデヒド)、ヘリオトロピン、トリルアルデヒド、酢酸アニシル、サリチル酸ベンジル、ジヒドロオイゲノール、ゲラニオール、メチルオイゲノール、パラクレシルメチルエーテル、酢酸スチルアリル、アニスアルデヒド、o−アリル−バニリン、エチルオーベピン(ethyl-aubepin)(4−エトキシベンズアルデヒド)、エチルバニリン、
【0023】
カルバクロール、5−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1,3−ジオキサン、1,4ジメチルシクロヘキシル−カルボン酸メチル、iso-Eugenol、Elintaal(アセトアルデヒドエチルリナリルアセタール)、Dispirone(7,9−ジメチルスピロ[5,5]ウンデカノン−3)、4−tert−アミルシクロヘキサン、p−t−ブチル−アルファ−メチルヒドロケイ皮アルデヒド、2−n−ヘプチルシクロペンタノン、アルファセトン(3−メチル−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−2−エニル)ブタ−3−エン−2−オン)、ベータ−メチルナフチルケトン、シクロヘキサデカノリド、エチレンブラシレート、シクロペンタデカノリド、シクロペンタデカノン、ノナンジオール−1,3−ジアセテート、ノナノリド−1,4(5−ペンチルジヒドロフラン−2(3H)−オン)、酢酸イソノニル、ノポールアセテート(酢酸2−(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン−2−イル)エチル)、Dimyrcetol(2,6−ジメチルオクタ−7−エノール−2とギ酸塩との混合物)、フェニルエチルアルコール、テトラヒドロムゴール(3,7−ジメチルオクタノール−3と2,6−ジメチルオクタノール−2との混合物)、酢酸4−tert−ブチルシクロヘキシル、サリチル酸イソアミル、丁子葉油、ベンゾインシャムレジノイド、ベルガモット油、ゼラニウム油、パチョリ油、プチグレン油およびタイム油またはそれらの混合物である。
【0024】
しかし、式(I)で表される化合物をまた、広範囲の天然のおよび合成の分子、例えば抽出物、エッセンシャルオイル、アブソリュート、レジノイド、樹脂、コンクリートなど、しかしまた合成物質、例えば炭化水素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、酸類、エステル類、アセタール類、ケタール類、ニトリル類など、飽和のおよび不飽和の化合物、脂肪族、炭素環式および複素環式化合物から選択される任意の他のフレグランス原料で構成することができる。これらの化合物は当業者に知られており、例えばArctander, Perfume and Flavor Chemicals (Montclair, NJ., 1969), S. Arctander, Perfume and Flavor Materials of Natural Origin (Elizabeth, N.J., 1960)中および"Flavor and Fragrance Materials--1991", Allured Publishing Co. Wheaton, Ill. USAに記載されている。
【0025】
式(I)で表される化合物をまた、他の悪臭中和剤、例えば他の悪臭消失剤、悪臭吸収剤および/または防止的成分と組み合わせて用いてもよい。
【0026】
「防止的成分」により、悪臭が生成するのを防止する抗菌剤または酵素阻害剤を意味する。式(I)で表される化合物と共に用いることができる抗菌剤の非限定的な例は、静菌第四級アンモニウム化合物、例えば2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、臭化セチル−トリメチル−アンモニウム、塩化セチルピリジニウム、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、N−(4−クロロフェニル)−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、ハロゲン化銀、オクトキシグリセリンおよび種々の亜鉛塩、例えばクエン酸亜鉛、酸化亜鉛、リシノール酸亜鉛、亜鉛ピリチオンおよびオクトピロックス;パラベン、例えばメチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、エチルパラベン、イソプロピルパラベン、イソブチルパラベン、ベンジルパラベンおよびそれらの塩;アルコール類、例えばベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール;ホウ酸;フェノール化合物、例えばフェノール、2−メチルフェノール、4−エチルフェノール;エッセンシャルオイル、例えばローズマリー、タイム、ラベンダー、オイゲノール、ゼラニウム、ティーツリー、丁子、レモングラス、ペパーミントまたはそれらの活性部分、例えばアネトール、チモール、オイカリプトール、ファルネソール、メントール、リモネン、サリチル酸メチル、サリチル酸、テルピネオール、ネロリドール、ゲラニオールおよびそれらの混合物である。
【0027】
酵素阻害剤の非限定的な例は、グルタルアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、フタル酸ジカルボキシアルデヒドおよびベンズアルデヒド;銀、亜鉛および銅からなる群から選択されたイオンを含む塩類;銀、亜鉛および銅からなる群から選択されたイオンを含む錯体;有機ブロモ−ニトロ化合物、例えば2−ブロモ−2−ニトロ−1,3プロパンジアール;ホスホアミド化合物、例えばフェニルホスホロジアミダート;ならびにキノン類、ジエチルおよびジメチル−シクロヘキサ−2−エン−1−オン、シトロネロール、2−メチル−3−(4−(1−メチルエチル)フェニル)プロパナール、(2−(メチルオキシ)−4−プロピル−1−ベンゼノール)、ジフェニルメタン、テトラヒドロリナロール、4−(4−メチル−3−ペンテニル)シクロヘキサ−3−エン−1−カルバルデヒド、3−(4−メチル−3−ペンテニル)シクロヘキサ−3−エン−1 カルバルデヒド、3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−メチルプロパナール、アルファ−イオノン、ベータ−イオノン、エタン酸トリシクロ[5.2.1.0,2,6]デカ−4−エン−8−イル、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)シクロヘキサ−3−エンカルバルデヒド、3−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−シクロヘキサ−3−エンカルバルデヒド、メチルイソオイゲノール、エタン酸2−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシル、エタン酸4−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシルおよび4−メチル−2−(2−メチルプロパ−1−エニル)テトラヒドロピランである。
【0028】
式(I)で表される化合物と組み合わせることができる悪臭消失剤には、シクロアルキル第三級アルコール類、例えばシクロヘキシルメタノール、1−シクロヘキシル−1−エタノール、1−シクロヘキシルプロパノール、アルファベータ不飽和モノカルボン酸のエステル類、例えばチグリン酸ゲラニルエステル、セネシオ酸ゲラニルエステル、クロトン酸メチルおよびクロトン酸オクチルならびにそれらの混合物、フマル酸エステル類、例えばフマル酸のジアルキレンエステル類、例えばフマル酸ジゲラニル、フマル酸ジヘキシル、フマル酸ジベンジルおよびそれらの混合物、酢酸およびプロピオン酸の誘導体、例えばフェノキシ酢酸2−ヒドロキシエチル、p−tert−ブチルフェノキシ酢酸2−ヒドロキシエチル、3−フェノキシプロピオン酸2’−ヒドロキシエチルおよび4−シクロヘキシル−4−メチル−2−ペンタノンならびにそれらの混合物が含まれる。
【0029】
「悪臭吸収剤」により、広範囲の臭気分子を物理的吸着または捕獲により除去することができる臭気吸収物質を意味する。非限定的な例には、活性炭、ゼオライト、粉砕トウモロコシの穂軸およびシクロデキストリンが含まれる。
【0030】
溶媒をまたしばしばフレグランスと共に用い、多くの群の当該分野において知られている低臭気揮発性化合物、例えばエーテル類、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびそれらの混合物;直鎖または分枝鎖アルコール類およびジオール類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール、ブトキシプロパノール、ブチレングリコールおよびイソペンチルジオール(3−メチルブタン−1,2−ジオール)ならびにそれらの混合物;揮発性シリコーン類、例えばシクロメチコン類、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンおよびデカメチルシクロペンタンシロキサンならびにそれらの混合物;ジプロピレングリコール、クエン酸トリエチル、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、炭化水素溶媒、例えばExxonMobile Chemicalsから入手できるIsopar(登録商標)、従来揮発性活性物質を基質から分配するのに用いられている他の既知の溶媒から選択することができる。
【0031】
一方、化合物、例えば2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)−2−メチルプロパン−1−オール、即ち式(I)で表され、式中Xが−C(Me)−であり、Yが−CH−であり、n=m=0である化合物および1−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)−2−メチルプロパン−2−オール)、即ち式(I)で表され、式中n=m=0であり、Xが−CH−であり、Yが−C(Me)−である化合物は、フレグランス化合物を製造するための中間体としてUS 5,166,412に開示されており、他の化合物はかつて文献中に記載されていない。
【0032】
したがって、本発明は、他の観点において、式(I)
【化2】

式中、点線は結合ではないかまたは、点線は炭素−炭素結合と共に二重結合を表し;
Xはカルボニルまたは−C(Me)−であり;
Yはカルボニル、−CH−、−CHMe−もしくは−C(Me)−であり;または
XおよびYは−CH−であり;
nおよびmは独立して0または1であり、例えばn=m=0であり;
ただし
・nおよびmが0でありXが−C(Me)−である場合には、Yは−CH−ではなく;
・Xがカルボニルである場合には、nまたはmのいずれかまたは両方は0である、
で表される化合物に言及する。
【0033】
式(I)で表される化合物は少なくとも1つのキラル中心を含み、したがってそれらは鏡像異性体とジアステレオマーとの混合物として存在し得るか、またはそれらを鏡像異性体的に、およびジアステレオマー的に(diastereomerically)純粋な形態として分割することができる。しかし、立体異性体を分割することによりこれらの化合物の製造および精製の複雑さが増大し、したがって式(I)で表される化合物を、単に経済的理由によりその立体異性体の混合物として用いるのが好ましい。しかし、純粋な立体異性体を調製することが所望される場合には、これを当該分野において知られている方法に従って達成することができる。したがって、本発明は、他の観点において、その異性体の任意の1種の形態にある式(I)で表される化合物またはその混合物に言及する。
【0034】
本発明の化合物は、シクラデモール(cyclademol)(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシ)エタノール)およびその不飽和類似体の、それぞれA−X−(CH−Y−(CH−OH(Aは離脱基、例えばヒドロキシル、塩化物、臭化物またはフッ化物、アルカノイルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基である)との炭素−酸素結合形成反応、例えばWilliamsonエーテル合成またはエステル化による反応により調製することができる。これにより、太字で強調する
【化3】

の水酸基を、保護基(PG)、例えばシリルエーテル、ベンジルエーテルまたはテトラヒドロピラニルエーテルにより保護する必要があり得る。そのような保護基の導入および除去のための手順は、有機合成の当業者に知られている。それらは、例えばT. W. Greene, P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York 1999に記載されている。種々の群の本発明の化合物についての調製様式を、以下により詳細に記載する。
【0035】
Xがカルボニルである式(I)で表される化合物を、スキーム1に示すように、カルボン酸誘導体IIIとのエステル化反応により生成することができる。A=−OHである式IIIで表される化合物について、当該反応を触媒、例えばp−トルエンスルホン酸または硫酸の存在下で水を除去しながら、典型的にDean-Stark装置中で行う。Aが塩化物、臭化物またはフッ化物である式IIIで表される化合物について、反応を好適な塩基、典型的にはトリアルキルアミンまたはピリジンの存在下で行う。好適な溶媒、温度、時間および精製操作条件は、有機合成の当業者に知られている。
【0036】
スキーム1:
【化4】

【0037】
Xが−CH−または−CHMe−基である式(I)で表される化合物について、本発明の化合物を、スキーム2に示すように試薬IVでのエーテル化反応(Williamson合成)により生成することができる。この反応を、典型的にはハロゲン化物を離脱基として、即ち溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中の、Aが塩化物、臭化物およびヨウ化物から選択される試薬IVを用いて、また好適な塩基、例えば水素化ナトリウム、水酸化カリウムまたは炭酸カリウムの存在下で行う。
【0038】
スキーム2:
【化5】

【0039】
Xが−C(Me)−基である式(I)で表される化合物について、スキーム2に示す上記のエーテル合成が非効率的であり得、そのような生成物を対応するオキササイクル(oxacycle)、例えば置換オキシランまたはオキサシクロブタンの触媒的開環により合成することができる。
【0040】
ここで本発明を、以下の非限定的な例を参照してさらに記載する。
これらの例は説明のみの目的であり、変化および修正を本発明の範囲から逸脱せずに当業者によりなすことができるものと理解される。記載する態様は代替的であるのみならず、組み合わせることもできることを理解するべきである。
【0041】
例1:2−ヒドロキシプロパン酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エチル
1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エタノール(50.0g、0.32mol)、乳酸(37.3g、352mol、1.1当量)およびp−トルエンスルホン酸(3.04g、16mmol、5mol%)をトルエン(320ml)に溶解し、溶液を、ディーン・スターク装置を備えたフラスコ中で1.5時間還流させる。この期間中、11mlのHOを採集する。室温に冷却した後、溶液を飽和水性NaHCO溶液で洗浄し、次にMgSOで乾燥する。溶媒を除去した後に得られる粗製の淡黄色液体を蒸留(91℃、0.07mbar)により精製して、40.8g(56%)の無色油を4種のジアステレオマーの混合物として得る。
【0042】
【化6】

【0043】
例2:2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)酢酸
1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エタノール(20.0g、0.128mol)を、NaH(鉱油に懸濁させた55%懸濁液6.8g、0.153mol)をトルエン(50ml)に懸濁させた撹拌した懸濁液に10分にわたり室温にて滴加する。20時間加熱還流した後、懸濁液を室温に冷却し、クロロ酢酸(6.0g、0.064mol、0.5当量)をトルエン(40ml)に溶解した溶液を20分にわたり滴加する。得られた混合物を再び48時間加熱還流し、次に室温に冷却し、2Nの水性HCl溶液で加水分解する。水層をMTBEで抽出し、混ぜ合わせた有機層をHOで洗浄し、MgSOで乾燥する。溶媒を除去した後に得られる粗製の淡黄色液体をVigreuxカラム上での蒸留(110℃、0.09mbar)により精製して、5:2の比率での2種のジアステレオマーからなる無色の粘性の油10.6g(77%)を得る。
【0044】
【化7】

【0045】
例3:2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)エタノール
NaBH(6.10g、162.2mmol、3.3当量)をジメトキシエタン(100ml)に懸濁させた懸濁液を0℃に冷却し、四塩化チタン(5.9ml、54.1mmol、1.1当量)で滴加して処理する。10分間撹拌した後、2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)酢酸(10.53g、49.1mmol、1当量)をジメトキシエタン(50ml)に溶解した溶液を20分間滴加し、得られた混合物を室温にて20時間撹拌する。
水/氷での加水分解およびMTBEでの抽出の後、有機層を混ぜ合わせ、HOで洗浄し、次にMgSOで乾燥する。溶媒を除去した後に得られた粗製の油をSiO上のFCにより精製し、精製した生成物を球から球に(bulb-to-bulb)蒸留して(88℃/0.08mbar)、7.0g(71%)の生成物を無色液体として得、それは84%の2種のジアステレオマーの3:1の比率での混合物および他に16%の分離不能な構造異性体からなる。
【0046】
【化8】

【0047】
例4:ヘキシルアミンおよび二硫化アリルメルカプタンに対する悪臭低減効率。
アミンは、多くの家庭の悪臭に対する重要な誘因である。硫化物は、口臭と関連する臭気中に存在する。本発明の化合物の悪臭低減効率を評価するために、それらを、以下の方法によりヘキシルアミン悪臭および二硫化アリルを低減するそれらの能力について評価した。
【0048】
1リットルのガラス製ヘッドスペース採集ジャーの内側に、0.5gの試験化合物を含む25mlの栓付きガラス容器を配置した。代表的悪臭としての10ulのヘキシルアミンまたは二硫化アリルメルカプタンを、ヘッドスペースジャー中に注入した。これを25℃にて15分間放置して平衡させた。1ml/分のヘッドスペースを、Tenax(登録商標)ヘッドスペーストラップにより1分間取り出した。Tenax(登録商標)トラップを取り外し、Agilent 6890 GC/MSに熱的に脱着させて、ヘッドスペース中のヘキシルアミンおよび二硫化アリルメルカプタンの量をそれぞれ分析して、ヘキシルアミン悪臭/二硫化アリルメルカプタンの初期濃度を決定した。ガラス栓を容器から取り外し、試験成分と悪臭とを25℃にて60分間放置して接触させた。1ml/分のヘッドスペースをTenax(登録商標)トラップにより1分間取り出し、残留する悪臭の量を上記のように決定した。結果を以下の表1に示す:
【0049】
【表1】

ここで、
化合物A=2−ヒドロキシプロパン酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エチル
化合物B=2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)酢酸
化合物C=2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)エタノール
ここで
【数1】

【0050】
表1の結果から明らかなように、式(I)で表される化合物は、ヘキシルアミンと二硫化アリルとの両方の悪臭の良好な低減を示した。
【0051】
例5:台所悪臭の悪臭低減効率の評価
天然ニンニク油およびタマネギ油の悪臭に対する本発明の化合物の悪臭低減有効性の、例4に記載した方法を用いた評価を、表2に示す。タマネギ油臭気の低減を決定するための基準として、硫化ジアリルおよび二硫化ジアリルの量を測定し、ニンニク油臭気の低減を決定するために、二硫化プロピルメチルおよび二硫化ジプロピルを測定した。
【0052】
【表2】

【0053】
本発明の化合物は、満足な悪臭低減特性を示し、台所臭気を軽減するために用いられる消費者製品に適する。
【0054】
例6:商業的に入手できる悪臭消失剤に対する比較
合成腋窩悪臭の0.1%エタノール溶液を調製し、100ulのアリコートを綿パッド上に配置した。試験化合物の1%溶液を調製し、100ulを腋窩で処理したパッド上に投薬した。1つのパッドを対照として無処置のままとした。各々のパッドを15分間放置して乾燥させた。試験綿パッドを任意抽出し、20のパネルを用いた。各々のパネリストに、ラベルドマグニチュードスケール(LMS)(Barry G. Green, Pamela Dalton, Beverly Cowart, Greg Shaffer, Krystyna Rankin and Jennifer Higgins. Evaluating the Labeled Magnitude Scale for Measuring Sensations of Taste and Smell. Chemical Senses. 第21巻、323〜334頁、1996)を用いて腋窩悪臭の強度を提示する箱をチェックするように依頼した。
【0055】
悪臭の低減(%)を以下により計算した:
【数2】

【0056】
結果を表3に示す。
【表3】

【0057】
本発明の化合物は、商業的な悪臭消失剤Sinodor(メチルクロトン酸シトロネリル)よりも、腋窩臭気の低減において顕著に良好である。したがって、それらは、皮膚または衣料品上の体臭を低減するのを補助する製品に適する。
【0058】
例7:フレグランス組成物
【表4】

【0059】
組成物1:上記の式によるフレグランス組成物および25%(w/w)のフタル酸ジエチル、低臭気溶媒。
組成物2:上記の式によるフレグランス組成物および10%(w/w)のフタル酸ジエチルおよび15%(w/w)の2−ヒドロキシプロパン酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エチル(化合物A)。
【0060】
組成物1を、例6に記載した方法を用いて悪臭低減効率について組成物2と比較した。結果を以下に示す。
【表5】

【0061】
上記の数値から明らかなように、組成物2の悪臭低減は、組成物1、即ち心地よい臭気物質のみを含むフレグランス組成物の悪臭低減効果よりも顕著に優れている。
【0062】
例8:空気中の悪臭を低減するための芳香剤製品
A)プラグイン液体電気式芳香剤
それぞれ組成物1および組成物2(例7の)を、溶媒3−メトキシ−3−メチル−1‐ブタノールで組成物:溶媒75:25の比率に希釈した。それらを、通気孔を有するカラーを通して芯が挿入された商業的なガラス製補充ビン中に配置した。補充を、適切な電気式芳香剤ヒーターユニット中に組み立てた。ユニットを24時間放置して平衡させた。2個の183立方フィート(5.18m)のステンレス鋼製のにおいかぎブース中で、0.2gの10%標準GSAトイレ悪臭溶液(General Services Administration Federal Supply Serviceから)を投薬した2×2インチ(5×5cm)の綿パッドを含むペトリ皿を、後壁に接触したテーブル上に配置した。これらを45分間放置した。ユニットのプラグを後壁に差し込み、45分間放置した。各々のユニットは、3桁の無秩序に発生するコードを有していた。10人の訓練された査定人のパネルを用いた。パネリストに、ブースを比較し、最低レベルの悪臭を有するものを選択するように依頼した。提示の順序は、無作為化されたものであった。10人のパネリストのうち9人は、組成物2が配置されたブースを選択した。
【0063】
B)ジェルをベースとする芳香剤。
2種の芳香剤ジェルを、以下のように組成物1(例7を参照)を有するものおよび組成物2(例7を参照)を有するもので調製した:
【表6】

【0064】
ジェルをペトリ皿中に配置し、24時間放置して平衡させた。
2つの183立方フィート(5.18m)のステンレス鋼製のにおいかぎブース中で、点火したタバコを灰皿中に配置し、5分間放置して燃焼させた。5分後、タバコを消火し、取り出した。
【0065】
タバコおよび灰皿を取り出した直後に、それぞれのジェルを含むペトリ皿を、ブースの後壁に対して配置されたテーブル上に配置した。45分後、10人の訓練された査定人のパネルに、悪臭強度について各々のブースを比較するように依頼した。パネリストに、最低強度の悪臭を有するブースを選択するように依頼した。ジェルを無作為の順序で評価した。10人のうち8人は、組成物2を含む芳香剤ジェルが配置されたブースを選択した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

式中、
点線は結合ではないかまたは点線は炭素−炭素結合と共に二重結合を表し;
XおよびYは独立してカルボニル、−CH−、−CHMe−または−C(Me)−を表し;
nおよびmは独立して0または1であり;
ただしXがカルボニルである場合には、nまたはmのいずれかまたは両方は0である、
で表される化合物の、悪臭消失剤としての使用。
【請求項2】
式(I)で表される化合物が、2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)−2−メチルプロパン−1−オール、
2−ヒドロキシプロパン酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エチル、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)酢酸、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)エタノール、
3−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)−3−メチルブタン−1−オール、
3−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)−3−メチルブタン酸、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)プロパン酸、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)酢酸、
2−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)酢酸、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン酸、
2−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン酸、
2−ヒドロキシ酢酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)−エチル、
2−ヒドロキシ酢酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エチル、
2−ヒドロキシ酢酸1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エチル、
2−ヒドロキシプロパン酸1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エチル、
2−ヒドロキシプロパン酸1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エチル、
2−(1−(3,3ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)エタノール、
2−(1−(5,5ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)エタノール、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)プロパン−1−オール、
2−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン−1−オール、
2−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン−1−オール、
1−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)プロパン−2−オール、
1−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン−2−オール、
1−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)プロパン−2−オール、
3−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ)ブタン−2−オール、
3−(1−(3,3−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)ブタン−2−オール、
3−(1−(5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)エトキシ)ブタン−2−オール、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
式(I)
【化2】

式中、点線は結合ではないかまたは、点線は炭素−炭素結合と共に二重結合を表し;
Xはカルボニルまたは−C(Me)−であり;
Yはカルボニル、−CH−、−CHMe−もしくは−C(Me)−であり;または
XおよびYは−CH−であり;
nおよびmは独立して0または1であり;
ただし
・nおよびmが0でありXが−C(Me)−である場合には、Yは−CH−ではなく;
・Xがカルボニルである場合には、nまたはmのいずれかまたは両方は0である、
で表される化合物。
【請求項4】
消費者製品の悪臭消失特性を増強する方法であって、消費者製品に、請求項1において定義した式(I)で表される化合物またはそれらの混合物を混合することを含む、前記方法。
【請求項5】
空気からの、または表面からの悪臭を消失させる方法であって、請求項1において定義した式(I)で表される化合物またはそれらの混合物の有効量をそれに適用することを含む、前記方法。
【請求項6】
請求項1において定義した式(I)で表される少なくとも1種の化合物および少なくとも1種のフレグランス原料を含む、フレグランス組成物。
【請求項7】
請求項1において定義した式(I)で表される化合物またはそれらの混合物を含む、消費者製品。
【請求項8】
消費者製品が家庭用品、パーソナルケア用品および化粧品の群から選択される、請求項7に記載の製品。

【公表番号】特表2010−537749(P2010−537749A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523251(P2010−523251)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【国際出願番号】PCT/CH2008/000374
【国際公開番号】WO2009/030059
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(501105842)ジボダン エス エー (158)
【Fターム(参考)】