情報入力装置
【課題】低コストでユーザが紙のように書き込んだりできる情報入力装置を提供する。
【解決手段】外部の情報保持型表示シート11に電気的に接触状態とされ、前記情報保持型表示シートに画像表示用電圧を印加するための電極部と、情報保持型表示シート11の表示面に対応づけてユーザが指定した位置に関する位置情報を入力するための位置情報入力部と、入力された位置情報に基づいて前記電極部を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う表示制御部と、を備える。
【解決手段】外部の情報保持型表示シート11に電気的に接触状態とされ、前記情報保持型表示シートに画像表示用電圧を印加するための電極部と、情報保持型表示シート11の表示面に対応づけてユーザが指定した位置に関する位置情報を入力するための位置情報入力部と、入力された位置情報に基づいて前記電極部を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う表示制御部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報入力装置に係り、特に電子ペーパーなどの情報保持型表示シートに対する情報を入力するための情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子ペーパーやフレキシブルディスプレイなど、表示媒体として視認性が高く、目が疲れにくく、折り曲げ可能であるなど携帯性に優れている紙の長所を取り入れることを目指した新たな電子表示媒体の開発が進められている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−47266号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、現状においては、基本的に単体の電子ペーパーやフレキシブルディスプレイは、電子書籍、電子新聞、フレキシブルテレビなど表示に重点がおかれた開発が進められており、紙に対して走り書きをするように、ユーザが自由に書き込んだりする態様での開発はあまり進んでいないという現状がある。
そこで、本発明の目的は、低コストでユーザが紙のように書き込んだりできる情報入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、外部の情報保持型表示シートに接触状態とされ、前記情報保持型表示シートに画像表示用電圧を印加するための電極部と、前記情報保持型表示シートの表示面に対応づけてユーザが指定した位置に関する位置情報を入力するための位置情報入力部と、前記入力された位置情報に基づいて前記電極部を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う表示制御部と、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、電極部は、外部の情報保持型表示シートに電気的に接触状態とされる。
これと並行して位置情報入力部は、情報保持型表示シートの表示面に対応づけてユーザが指定した位置に関する位置情報を入力し、表示制御部は、入力された位置情報に基づいて電極部を介して画像表示用電圧を印加する。
【0005】
この場合において、前記電極部は、マトリクス状に複数の駆動電極が配置されたマトリクス電極を備え、前記位置情報入力部は、前記マトリクス電極を構成する複数の電極配置位置に対応づけて前記位置情報を入力するようにしてもよい。
また、前記電極部は、前記マトリクス電極を構成する前記駆動電極の配置面に対面する共通電極を備えているようにしてもよい。
さらに、前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、前記装置本体には、前記マトリクス電極が配置されており、前記押さえ部には、前記共通電極が配置されているようにしてもよい。
【0006】
さらにまた、前記電極部は、前記マトリクス電極を構成する駆動電極の配置面上に共通電極が配置されているようにしてもよい。
また、前記情報保持型表示シートが載置される装置本体を備え、
前記装置本体には、前記マトリクス電極および前記共通電極が配置されているようにしてもよい。
さらに、前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、前記装置本体には、前記マトリクス電極が配置されているようにしてもよい。
【0007】
さらにまた、前記情報保持型表示シートは、共通電極を備え、前記電極部は、マトリクス状に複数の駆動電極が配置されたマトリクス電極を備え、前記位置情報入力部は、前記マトリクス電極を構成する複数の電極配置位置に対応づけて前記位置情報を入力し、
前記表示制御部は、前記入力された位置情報に基づいて前記電極部および前記共通電極を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う、ようにしてもよい。
また、前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、前記押さえ部には、前記マトリクス電極が配置されているようにしてもよい。
【0008】
さらに、前記ユーザが位置を指定するための少なくとも一つのコイルを有する位置指示器を備え、前記位置情報入力部は、前記位置指示器のコイルから送信される無線信号を受信する複数のループコイルを備えているようにしてもよい。
さらにまた、前記位置指示器は、ペン型に構成されているようにしてもよい。
【0009】
また、情報保持型表示シートは、外部の電極を介して印加される電圧の印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する画像表示保持層と、前記画像表示層を挟み込むように形成された保護層と、を備えたことを特徴としている。
この場合において、前記画像表示保持層は、電気泳動層、液晶層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層あるいはフレキシブル有機EL層のいずれかを構成しているようにしてもよい。
【0010】
また、情報保持型表示シートは、外部からの電圧印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する第1画像表示保持層と、外部からの電圧印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する第2画像表示保持層と、前記第1画像表示保持層と前記第2画像表示保持層との間に形成された共通電極層と、前記第1画像表示層、前記共通電極層および前記第2画像表示保持層を挟み込むように形成された保護層と、を備えたことを特徴としている。
この場合において、前記第1画像表示保持層および前記第2画像表示保持層は、電気泳動層、液晶層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層あるいはフレキシブル有機EL層のいずれかを構成しているようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、情報保持型表示シートの構成を簡略化でき、実際の紙のように使用することができ、ユーザが書き込んだり、ユーザが貼り付けた情報や書き込んだりした情報を容易に参照したりすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
[1]第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る情報入力装置の外観説明図である。
情報入力装置10は、情報保持型表示シートとして機能する電子ペーパー11が載置される本体部12と、本体部12の一辺にジョイント部13を介して回動可能に取り付けられ、電子ペーパー11を上面側から押さえ込む押さえ部14と、ペン型位置指示器15と、を備えている。
押さえ部14には、電子ペーパー11を本体部12に載置した場合に、電子ペーパー11を視認可能とする透明窓14Aが設けられている。
【0013】
図2は、第1実施形態に係る情報入力装置の使用態様説明図である。
情報入力装置10を使用して、電子ペーパー11に情報を入力する際には、電子ペーパー11を本体部12の載置面12A上に載置し、押さえ部14を回動させて電子ペーパー11に密着させる。
【0014】
図3は、実施形態に係る情報入力装置の概要構成ブロック図である。
情報入力装置10の本体部12には、電子ペーパー11に接触状態とされ、電子ペーパー1に画像表示用電圧を印加するための電極部として機能するマトリクス電極部16、ユーザがペン型位置指示器15により指定した位置に対応する位置情報を入力するためのタブレット部17および各種制御を行う制御部18が設けられている。
【0015】
図4は、タブレット部の概要構成図である。
タブレット部17は、ペン型位置指示器15によりユーザが位置指示を行うように構成されており、大別すると、ペン型位置指示器15と協働して位置検出信号を生成する位置検出部300と、位置検出部300が生成した位置検出信号に基づいて位置座標データを生成し出力するとともに、ペン型位置指示器15の操作データ(筆圧データ、スイッチ操作データなど)を生成し出力するタブレット制御部600と、を備えている。
制御部18は、各種インタフェース動作を行うインタフェース部18Aと、制御部18全体を制御するマイクロコンピュータとして構成されたマイクロコンピュータユニット(MCU)18Bと、MCU18Bの制御下で電子ペーパー11を実際に駆動するディスプレイドライバ18Cと、を備えて構成されている。
一方、押さえ部14には、電子ペーパー11に接触状態とされ、マトリクス電極部16と協働して電子ペーパー1に画像表示用電圧を印加するための電極部として機能する共通電極部19が設けられている。
【0016】
ここで、タブレット部について図4を参照して詳細に説明する。
図4に示すように、タブレット部17は、位置検出部300の各ループコイル322及び各ループコイル324がタブレット部17に接続された構成を有している。
ペン型位置指示器15は、コイル及びコンデンサを含む共振回路26を備え、共振回路26にはIC25が接続される。
一方、タブレット部17のタブレット制御部600は、位置検出部300が有する複数のループコイル322、324の中から一つのループコイルを選択する選択回路602と、選択回路602により選択されたループコイルに対して信号を送出する送信モード、及び、選択回路602により選択されたループコイルによってペン型位置指示器15からの信号を受信する受信モードを切り替える送受切替回路603と、を備えている。
【0017】
また、タブレット制御部600は、当該タブレット部17の各部を制御する制御回路601と、送受切替回路603から出力された信号を増幅する増幅回路604と、増幅回路604により増幅された信号について、所定周波数帯域の信号成分のみを通過させるBPF(帯域通過フィルタ)605と、BPF605を通過した信号成分を電圧値に変換する検波回路606と、この電圧値を所定時間保持するサンプルホールド回路607と、サンプルホールド回路607に保持された電圧値をデジタルデータに変換して制御回路601に出力するA/D変換回路608と、制御回路601の制御に従って所定周波数の発振信号を生成する信号発生回路609と、信号発生回路609により生成された信号を増幅して送受切替回路603に出力する増幅回路610と、を備えている。
【0018】
タブレット部17のタブレット制御部600は、ペン型位置指示器15による位置入力操作を以下の手順で検出している。
まず、制御回路601は、選択回路602を制御して一つのループコイルを選択させるとともに、送受切替回路603を制御して、動作モードを送信モードに切り替えさせる。
続いて、タブレット制御部600の制御回路601は、信号発生回路609を制御して所定周波数の信号を生成させる。この信号は、増幅回路610により増幅されて送受切替回路603を介して選択回路602に入力され、選択回路602により選択されているループコイルに上記信号に応じた電流が流れる。これにより、当該ループコイルの周囲に磁界が発生する。
【0019】
ここで、ペン型位置指示器15においては、位置検出部300が有するループコイル322、324の周囲に発生した磁界により共振回路26に誘導電流が流れ、IC25が動作を開始する。IC25は、共振回路26に対して所定周波数の信号を生成し、この信号を共振回路26からタブレット部17へ送信させる。
タブレット部17の制御回路601は、上記送信モードの動作を所定時間継続した後に、送受切替回路603を制御して動作モードを受信モードに切り替える。この切り替えによって、信号発生回路609からの信号が選択回路602に出力されなくなる。
【0020】
この受信モードにおいては、IC25の動作によりペン型位置指示器15から送信された信号が、選択回路602により選択されているループコイルにより受信される。詳細には、IC25の動作により共振回路26に信号が加わることにより、この信号に応じた電流が共振回路26に流れ、共振回路26の周囲に磁界が生じ、この磁界によってループコイル322、324に誘導電流が流れる。そして、選択されているループコイルに流れる誘導電流が増幅回路604によって増幅された後、BPF605によって所定周波数帯域の成分のみが検波回路606に出力される。この信号成分は検波回路606によって電圧値に変換され、サンプルホールド回路607に保持される。サンプルホールド回路607に保持された電圧値は、所定時間毎にA/D変換回路608によってデジタルデータに変換されて制御回路601へ出力される。
【0021】
そして、制御回路601は、選択回路602によってループコイル322、324を順次選択させながら、A/D変換回路608から入力されるデジタルデータを演算処理することにより、ペン型位置指示器15によって指示された位置に近いループコイルを特定して、指示された位置の座標を求める。
また、ペン型位置指示器15のIC25は、共振回路26に誘導電流が流れる間、芯22(図1)に加わる筆圧、及び、スイッチ23、24(図1)の操作状態を検出し、この筆圧及び操作状態に応じて、共振回路26に対する発振信号の送出タイミング及び送出時間を変化させる。
【0022】
この送出タイミング及び送出時間の変化は、サンプルホールド回路607に保持された電圧値をA/D変換回路608によってデジタルデータに変換する際に反映される。そして、タブレット部17の制御回路601は、A/D変換回路608から入力されるデジタルデータを演算処理することにより、筆圧及びスイッチ23、24の操作状態を取得する。
その後、制御回路601は、ペン型位置指示器15によって指示された位置に対応する位置座標データおよび、ペン型位置指示器15における筆圧、及び、スイッチ23、24の操作状態を示す操作データを表示ユニット12側に出力する。
【0023】
次に電子ペーパーの構成について説明する。
図5は、電子ペーパーの断面を含む装置構成の説明断面図である。
図6は、電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
なお、図5および図6においては、透明電極にのみ斜線を入れ、その他の部材については図面が複雑になるのを避けるため斜線を省略するとともに、電極への配線も説明に必要な最低限のものを除き省略している。
【0024】
電子ペーパー11は、透明フィルム51と、白色フィルム52と、透明フィルム51および白色フィルム52の周囲に設けられたスペーサ53と、スペーサ53により形成された透明フィルム51と白色フィルム52との間の隙間に挟み込まれて配置された複数のマイクロカプセル54と、を有している。マイクロカプセル54は電気泳動層を構成するものであり、各マイクロカプセル54には電気泳動分散液60(図4参照)が封入されている。
マトリクス電極部16は、複数のドット電極56を備えており、このドット電極56は、表示の最小単位であるドットごとに設けられた電極である。
【0025】
一方、共通電極部19は、透明窓14Aを構成する透明なガラス基板55に、例えばITO(Indium-Tin Oxide)を蒸着して形成された透明電極50を備えており、ドット電極56と対面して配置される。この透明電極50は全てのドット電極56にまたがる1枚の電極として構成されている。
【0026】
このような構成の電子ペーパー11を本体部12および押さえ部14の間に挟み込む場合には、透明フィルム51が押さえ部14側に対面するように収容される。
この結果、電子ペーパー11の透明フィルム51が押さえ部14内の透明電極50に接触するようにされ、電子ペーパー11の白色フィルム52が本体部12内のドット電極56に接触するようにされる。
このような状態において、透明窓14側からは、ガラス基板55および透明電極50を介してマイクロカプセル54が呈する表示色が視認されることとなる。
【0027】
さて、透明電極50と各ドット電極56には、図6に示すように、電気配線EL、ELcを介して、表示ユニット12のディスプレイドライバ18Cから所定電圧の駆動信号が供給され、マイクロカプセル54に封入された電気泳動分散液60に電界が付与される。マイクロカプセル54内の電気泳動分散液中には、図6に示すように、電気泳動粒子として黒色に着色された黒粒子61と、白色に着色された白粒子62とが分散されている。これら黒粒子61および白粒子62は互いに異なる極性に帯電しており、本実施の形態では、黒粒子61が正側、白粒子62が負側に帯電している。
【0028】
したがって、タブレット部17において、ペン型位置指示器15によりユーザが書き込みを行って、位置指示を行うと、位置検出部300がペン型位置指示器15と協働して位置検出信号を生成し、この生成した位置検出信号に基づいて位置座標データを生成し出力するとともに、タブレット制御部600がペン型位置指示器15の操作データ(筆圧データ、スイッチ操作データなど)を生成しインタフェース部を介して、MCU18Bに出力する。
この結果、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、書き込みがあった場合には、黒く表示すべきドットに対応するドット電極56Pについて、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で透明電極50が低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続され、ドット電極56Pが高電位側電源(正電位)VH側に接続されるようにする。
【0029】
これにより、ドット電極56Pから透明電極50に向かう電界が発生し、図6に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61が透明電極50側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62がドット電極56P側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が黒色を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域は、黒のドットを表示することとなる。
【0030】
これとは逆に、黒く表示している領域を白く表示する場合には、白く表示すべきドットに対応するドット電極56Mについて、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で透明電極50が高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極56Mが低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。
これにより、透明電極50側からドット電極56Eに向かう電界が発生し、図6に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61がドット電極56E側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が透明電極50側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が白を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域は、白を表示することとなる。
【0031】
同様にして、MCU18Bは、透明電極50が交互に高電位側電源VHあるいは低電位側電源VEに接続しつつ、行うことにより表示を切り替えることとなる。このとき、透明電極50とドット電極56との間に電位差を生じないようにドット電極56の電位が設定されている場合には、黒粒子61および白粒子62の移動が生じないため、表示色は変化せずに以前の状態が維持されることとなる。
以上の説明のように、本第1実施形態の情報入力装置によれば、電子ペーパー11には、電極を設ける必要がないので、電子ペーパー11の製造コストを低減できる。
また、電子ペーパー11を本体部12に載置する際の位置は厳密に設定することなく、載置した状態に応じてユーザが書き込んでいる位置に対応する位置への書き込みが行われるので、より一層、紙のような使い方が可能となる。
【0032】
[2]第2実施形態
上記第1実施形態は、電子ペーパーに対して両面から電極を接触させる必要があるため、電子ペーパーの片面にしか表示が行えない場合であったが、本第2実施形態は、電子ペーパーの両面に表示が行えるようにした実施形態である。
図7は、第2実施形態に係る情報入力装置の外観説明図である。
情報入力装置70は、情報保持型表示シートとして機能する電子ペーパー71が載置される本体部72と、本体部72の一辺にジョイント部73を介して回動可能に取り付けられ、電子ペーパー71を上面側から押さえ込む透明な押さえ部74と、ペン型位置指示器15を備えている。
押さえ部74には、電子ペーパー71を本体部72に載置し、抑えた場合に、電子ペーパー71の共通電極端子部71Aに電気的に接続される共通電極コネクタ部74Aが設けられている。
【0033】
図8は、第2実施形態の電子ペーパーの外観斜視図である。
図8に破線で示すように、電子ペーパー71の入力領域は、例えば、領域71Bのようになっている。
図9は、図8におけるA−A断面図である。
電子ペーパー71の上下方向の中央部には、その一部である共通電極端子部71Aが露出した共通電極71Bが全面にわたって形成されている。共通電極71Bの両面には、スペーサ71Cが設けられ、スペーサ71Cにより共通電極71Bと透明フィルム71Dとで形成される隙間には、それぞれ、電気泳動分散液60が封入された複数のマイクロカプセル54が配置されている。
【0034】
図10は、電子ペーパーの使用状態を説明するための斜視図である。
図11は、電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
なお、図11においては、透明電極にのみ斜線を入れ、その他の部材については図面が複雑になるのを避けるため斜線を省略するとともに、電極への配線も説明に必要な最低限のものを除き省略している。
押さえ部74には、マトリクス電極部76が設けられている。
【0035】
マトリクス電極部76は、透明なガラス基板76Aに、例えば、ITO(Indium-Tin Oxide)を蒸着して形成された複数のドット電極77を備えている。このドット電極77は、表示の最小単位であるドットごとに設けられた電極(駆動電極)である。なお、図11中においては、ある時点の動作状態において、正電位となるドット電極77をドット電極77Pと表記し、アース電位(負電位)となるドット電極77をドット電極77Eと表記するものとする。
【0036】
上述の電子ペーパー71を本体部72および押さえ部74の間に挟み込む場合には、通常の紙の場合と同様に、書き込みを行おうとする透明フィルム71Dが上側となるように、押さえ部74側に対面するように本体部72に載置する。
この結果、電子ペーパー71の書き込みを行おうとする側の透明フィルム71Dが押さえ部74のマトリクス電極部76に接触することとなる。
このような状態において、透明な押さえ部74側からは、ガラス基板76Aを介してマイクロカプセル54が呈する表示色が視認されることとなる。
さて、共通電極71Bと各ドット電極77には、図11に示すように、電気配線EL、ELcを介して、表示ユニット12のディスプレイドライバ18Cから所定電圧の駆動信号が供給され、マイクロカプセル54に封入された電気泳動分散液60に電界が付与される。本第2実施形態においても、マイクロカプセル54内の電気泳動分散液中には、図6の第1実施形態において示したように、電気泳動粒子として黒色に着色された黒粒子61と、白色に着色された白粒子62とが分散されている。
【0037】
したがって、タブレット部17において、ペン型位置指示器15によりユーザが書き込みを行って、位置指示を行うと、位置検出部300がペン型位置指示器15と協働して位置検出信号を生成し、この生成した位置検出信号に基づいて位置座標データを生成し出力するとともに、タブレット制御部600がペン型位置指示器15の操作データ(筆圧データ、スイッチ操作データなど)を生成しインタフェース部18Aを介して、MCU18Bに出力する。
【0038】
この結果、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ペン型位置指示器15により書き込みがなされた場合には、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で共通電極71Bが高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極77Eが低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。なお、ペン型位置指示器15により書き込みがなされていない領域のドット電極77は、全て、共通電極71Bと同電位のドット電極77Pとなるように高電位側電源(正電位)VH側に接続される。
これにより、共通電極71Bからドット電極77Eに向かう電界が発生し、図11に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61がドット電極77P側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が共通電極71B側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が黒色を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域、すなわち、ペン型位置指示器15により書き込みがなされた領域は、黒のドットを表示することとなる。
【0039】
これとは逆に、黒く表示している領域を白く表示する場合(例えば、消しゴムをかけるような使い方をする場合)には、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で共通電極71Bが高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極77Eが低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。なお、ペン型位置指示器15により書き込みがなされていない領域のドット電極77は、全て、共通電極71Bと同電位のドット電極77Pとなるように高電位側電源(正電位)VH側に接続される。
これにより、ドット電極77E側から共通電極71Bに向かう電界が発生し、図6に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61がドット電極77E側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が共通電極71B側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が白を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域は、白のドットを表示することとなる。
【0040】
同様にして、MCU18Bは、共通電極71Bが交互に高電位側電源VHあるいは低電位側電源VEに接続しつつ、行うことにより表示を切り替えることとなる。このとき、上述したように、共通電極71Bと書換を行わないドット電極77との間に電位差を生じないようにドット電極77の電位が設定されるので、当該ドット電極に対応する黒粒子61および白粒子62については、移動が生じないため、表示色は変化せずに以前の状態が維持されることとなる。
【0041】
以上の説明のように、本第2実施形態の情報入力装置によれば、電子ペーパー11には、マトリクス電極を設ける必要がないので、電子ペーパー11の製造コストを低減できるとともに、両面を独立して表示することができるため、より一層、紙のような使い方が可能となる。
この場合において、電子ペーパー11の書き込みを行わない面については、装置本体72側に保持電極として、共通電極71Bの電位と同電位となる電極を一面に形成すれば、無用な電圧が印加されることなく、より確実に表示状態を保持することができる。
【0042】
[3]第3実施形態
上記各実施形態は、マトリクス電極に対し、共通電極が対面する構成を採っていたが、本第3実施形態は、マトリクス電極の配置面と同一面上に共通電極を配置する場合の実施形態である。
図12は、第3実施形態の原理説明図である。
第3実施形態の情報入力装置80の本体部81の載置面81Aには、マトリクス電極82を構成するドット電極83が配置されるとともに、共通電極84がドット電極83の形成面と同一面上に絶縁体85を介して配置されている。
【0043】
このような構成の結果、例えば、ドット電極83を正電位とし、共通電極84をアース電位(負電位)とした場合には、図12中に矢印で示すイメージでドット電極83P側から共通電極84に向かう電界が発生し、マイクロカプセル54の中心位置で見れば、図面上方側に向かう電界が発生し、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61が
上方側に移動し、負側に帯電した白粒子62が下方側に引き寄せられる。
このようにして、同一の面上にドット電極および共通電極を配置しても、上記第1実施形態および第2実施形態と同様に表示を行うことができる。
【0044】
図13は、電子ペーパーの使用状態を説明するための斜視図である。
図14は、電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
なお、図14においては、電極への配線は説明に必要な最低限のものを除き省略している。
この場合において、電子ペーパーとしては、第1実施形態に示したように、片面表示型の電子ペーパー11を用いることが可能である。
本第3実施形態においては、上述の電子ペーパー71を挟み込んで保持する必要がなく、本体部81に載置するには、通常の紙の場合と同様に、書き込みを行おうとする透明フィルム71Dが上側となるようにに載置する。
【0045】
このとき、本体部81の載置面81Aに微細な孔をあけておき、当該孔から本体部81の内部に設けたファンやマイクロポンプにより、電子ペーパー71を吸引して吸着するようにすることにより、マトリクス電極82および共通電極84を電子ペーパー71に密着させることができる。
このような状態において、マトリクス電極82および共通電極84の下方には、タブレット部17を構成する位置検出部300が配置されている。
さて、マトリクス電極82を形成するドット電極83および共通電極84には、図14に示すように、電気配線EL、ELcを介して、表示ユニット12のディスプレイドライバ18Cから所定電圧の駆動信号が供給され、マイクロカプセル54に封入された電気泳動分散液60に電界が付与される。本第2実施形態においても、マイクロカプセル54内の電気泳動分散液中には、図6の第1実施形態において示したように、電気泳動粒子として黒色に着色された黒粒子61と、白色に着色された白粒子62とが分散されている。
【0046】
したがって、タブレット部17において、ペン型位置指示器15によりユーザが書き込みを行って、位置指示を行うと、位置検出部300がペン型位置指示器15と協働して位置検出信号を生成し、この生成した位置検出信号に基づいて位置座標データを生成し出力するとともに、タブレット制御部600がペン型位置指示器15の操作データ(筆圧データ、スイッチ操作データなど)を生成しインタフェース部18Aを介して、MCU18Bに出力する。
この結果、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ペン型位置指示器15により書き込みがなされた場合には、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で共通電極84が高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極83Eが低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。なお、ペン型位置指示器15により書き込みがなされていない領域のドット電極77は、全て、共通電極84と同電位のドット電極83Pとなるように高電位側電源(正電位)VH側に接続される。
【0047】
これにより、共通電極84からドット電極83Eに向かう電界が発生し、図12に示したように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61が上方側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が下方側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が黒色を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域、すなわち、ペン型位置指示器15により書き込みがなされた領域は、黒のドットを表示することとなる。
これとは逆に、黒く表示している領域を白く表示する場合(例えば、消しゴムをかけるような使い方をする場合)には、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で共通電極84が高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極83が低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。なお、ペン型位置指示器15により書き込みがなされていない領域のドット電極77は、全て、共通電極71Bと同電位のドット電極77Pとなるように高電位側電源(正電位)VH側に接続される。
【0048】
これにより、ドット電極8377E側から共通電極71Bに向かう電界が発生し、図6に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61がドット電極77E側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が共通電極71B側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が白を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域は、白のドットを表示することとなる。
同様にして、MCU18Bは、透明電極50が交互に高電位側電源VHあるいは低電位側電源VEに接続しつつ、行うことにより表示を切り替えることとなる。このとき、上述したように、共通電極71Bと書換を行わないドット電極77との間に電位差を生じないようにドット電極77の電位が設定されるので、当該ドット電極に対応する黒粒子61および白粒子62については、移動が生じないため、表示色は変化せずに以前の状態が維持されることとなる。
【0049】
以上の説明のように、本第3実施形態の情報入力装置によれば、電子ペーパー11には、電極を設ける必要がないので、電子ペーパー11の製造コストを低減でき、より一層、紙のような使い方が可能となる。さらに、情報入力装置にも押さえ部を設ける必要がなく、電極部は、本体部のみに設けられることとなり、製造コストの低減が図れる。
【0050】
[4]実施形態の効果
以上の説明のように、各実施形態によれば、情報保持型表示シートとして機能する電子ペーパーを通常の紙と同様の使い心地で使用することが可能となり、ユーザが書き込んだり、ユーザが貼り付けた情報や書き込んだりした情報を容易に参照したりすることができる。
【0051】
[5]実施形態の変形例
以上の説明では、手書き文字を入力する場合を図示していたが、操作ボタンなどを表示し、ユーザの選択操作により対応する処理(ファイルオープン操作処理や各種指示に対応する処理など)を行うようにしてもよい。
【0052】
以上の説明では、シート型表示装置である電子ペーパーとして、電気泳動層を有するものを用いていたが、液晶表示層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層、フレキシブル有機EL層など他の層を有するものであっても適用が可能である。
以上の説明では、ループコイル322、324を二ターンのループコイルとして示したが、このターン数は特に限定されず、ループコイル322、324におけるループコイルの数についても任意である。
【0053】
以上の説明では、ペン型位置指示器15は位置検出部300との間で無線信号を送受信することにより、位置を指示する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ペン型位置指示器15が電源装置を内蔵し、ペン型位置指示器15から位置検出部3に対して一方的に信号を送信するものとしてもよい。
以上の説明では、
【0054】
以上の説明では、ノート型情報処理装置に適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、デスクトップ型のコンピュータ等に接続される入力デバイスに適用することが可能であるし、PDA(Personal Digital Assistant)や電子辞書、電話機の機能を有する機器等の携帯型の機器において本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】第1実施形態に係る情報入力装置の外観説明図である。
【図2】第1実施形態に係る情報入力装置の使用態様説明図である。
【図3】実施形態に係る情報入力装置の概要構成ブロック図である。
【図4】タブレット部の概要構成図である。
【図5】電子ペーパーの断面を含む装置構成の説明断面図である。
【図6】電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
【図7】第2実施形態に係る情報入力装置の外観説明図である。
【図8】第2実施形態の電子ペーパーの外観斜視図である。
【図9】図8におけるA−A断面図である。
【図10】電子ペーパーの使用状態を説明するための斜視図である。
【図11】電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
【図12】第3実施形態の原理説明図である。
【図13】電子ペーパーの使用状態を説明するための斜視図である。
【図14】電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0056】
10、70、80…情報入力装置
11、71…電子ペーパー(情報保持型表示シート)
12…本体部
13…ジョイント部
14…押さえ部
14A…透明窓部
15…ペン型位置指示器
16…マトリクス電極部(電極部)
17…タブレット部(位置情報入力部)
18…制御部(表示制御部)
18A…インタフェース部
18B…MCU(表示制御部)
18C…ディスプレイドライバ(表示制御部)
71B…共通電極(電極部)
300…位置検出部
600…タブレット制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報入力装置に係り、特に電子ペーパーなどの情報保持型表示シートに対する情報を入力するための情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子ペーパーやフレキシブルディスプレイなど、表示媒体として視認性が高く、目が疲れにくく、折り曲げ可能であるなど携帯性に優れている紙の長所を取り入れることを目指した新たな電子表示媒体の開発が進められている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−47266号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、現状においては、基本的に単体の電子ペーパーやフレキシブルディスプレイは、電子書籍、電子新聞、フレキシブルテレビなど表示に重点がおかれた開発が進められており、紙に対して走り書きをするように、ユーザが自由に書き込んだりする態様での開発はあまり進んでいないという現状がある。
そこで、本発明の目的は、低コストでユーザが紙のように書き込んだりできる情報入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、外部の情報保持型表示シートに接触状態とされ、前記情報保持型表示シートに画像表示用電圧を印加するための電極部と、前記情報保持型表示シートの表示面に対応づけてユーザが指定した位置に関する位置情報を入力するための位置情報入力部と、前記入力された位置情報に基づいて前記電極部を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う表示制御部と、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、電極部は、外部の情報保持型表示シートに電気的に接触状態とされる。
これと並行して位置情報入力部は、情報保持型表示シートの表示面に対応づけてユーザが指定した位置に関する位置情報を入力し、表示制御部は、入力された位置情報に基づいて電極部を介して画像表示用電圧を印加する。
【0005】
この場合において、前記電極部は、マトリクス状に複数の駆動電極が配置されたマトリクス電極を備え、前記位置情報入力部は、前記マトリクス電極を構成する複数の電極配置位置に対応づけて前記位置情報を入力するようにしてもよい。
また、前記電極部は、前記マトリクス電極を構成する前記駆動電極の配置面に対面する共通電極を備えているようにしてもよい。
さらに、前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、前記装置本体には、前記マトリクス電極が配置されており、前記押さえ部には、前記共通電極が配置されているようにしてもよい。
【0006】
さらにまた、前記電極部は、前記マトリクス電極を構成する駆動電極の配置面上に共通電極が配置されているようにしてもよい。
また、前記情報保持型表示シートが載置される装置本体を備え、
前記装置本体には、前記マトリクス電極および前記共通電極が配置されているようにしてもよい。
さらに、前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、前記装置本体には、前記マトリクス電極が配置されているようにしてもよい。
【0007】
さらにまた、前記情報保持型表示シートは、共通電極を備え、前記電極部は、マトリクス状に複数の駆動電極が配置されたマトリクス電極を備え、前記位置情報入力部は、前記マトリクス電極を構成する複数の電極配置位置に対応づけて前記位置情報を入力し、
前記表示制御部は、前記入力された位置情報に基づいて前記電極部および前記共通電極を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う、ようにしてもよい。
また、前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、前記押さえ部には、前記マトリクス電極が配置されているようにしてもよい。
【0008】
さらに、前記ユーザが位置を指定するための少なくとも一つのコイルを有する位置指示器を備え、前記位置情報入力部は、前記位置指示器のコイルから送信される無線信号を受信する複数のループコイルを備えているようにしてもよい。
さらにまた、前記位置指示器は、ペン型に構成されているようにしてもよい。
【0009】
また、情報保持型表示シートは、外部の電極を介して印加される電圧の印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する画像表示保持層と、前記画像表示層を挟み込むように形成された保護層と、を備えたことを特徴としている。
この場合において、前記画像表示保持層は、電気泳動層、液晶層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層あるいはフレキシブル有機EL層のいずれかを構成しているようにしてもよい。
【0010】
また、情報保持型表示シートは、外部からの電圧印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する第1画像表示保持層と、外部からの電圧印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する第2画像表示保持層と、前記第1画像表示保持層と前記第2画像表示保持層との間に形成された共通電極層と、前記第1画像表示層、前記共通電極層および前記第2画像表示保持層を挟み込むように形成された保護層と、を備えたことを特徴としている。
この場合において、前記第1画像表示保持層および前記第2画像表示保持層は、電気泳動層、液晶層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層あるいはフレキシブル有機EL層のいずれかを構成しているようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、情報保持型表示シートの構成を簡略化でき、実際の紙のように使用することができ、ユーザが書き込んだり、ユーザが貼り付けた情報や書き込んだりした情報を容易に参照したりすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
[1]第1実施形態
図1は、第1実施形態に係る情報入力装置の外観説明図である。
情報入力装置10は、情報保持型表示シートとして機能する電子ペーパー11が載置される本体部12と、本体部12の一辺にジョイント部13を介して回動可能に取り付けられ、電子ペーパー11を上面側から押さえ込む押さえ部14と、ペン型位置指示器15と、を備えている。
押さえ部14には、電子ペーパー11を本体部12に載置した場合に、電子ペーパー11を視認可能とする透明窓14Aが設けられている。
【0013】
図2は、第1実施形態に係る情報入力装置の使用態様説明図である。
情報入力装置10を使用して、電子ペーパー11に情報を入力する際には、電子ペーパー11を本体部12の載置面12A上に載置し、押さえ部14を回動させて電子ペーパー11に密着させる。
【0014】
図3は、実施形態に係る情報入力装置の概要構成ブロック図である。
情報入力装置10の本体部12には、電子ペーパー11に接触状態とされ、電子ペーパー1に画像表示用電圧を印加するための電極部として機能するマトリクス電極部16、ユーザがペン型位置指示器15により指定した位置に対応する位置情報を入力するためのタブレット部17および各種制御を行う制御部18が設けられている。
【0015】
図4は、タブレット部の概要構成図である。
タブレット部17は、ペン型位置指示器15によりユーザが位置指示を行うように構成されており、大別すると、ペン型位置指示器15と協働して位置検出信号を生成する位置検出部300と、位置検出部300が生成した位置検出信号に基づいて位置座標データを生成し出力するとともに、ペン型位置指示器15の操作データ(筆圧データ、スイッチ操作データなど)を生成し出力するタブレット制御部600と、を備えている。
制御部18は、各種インタフェース動作を行うインタフェース部18Aと、制御部18全体を制御するマイクロコンピュータとして構成されたマイクロコンピュータユニット(MCU)18Bと、MCU18Bの制御下で電子ペーパー11を実際に駆動するディスプレイドライバ18Cと、を備えて構成されている。
一方、押さえ部14には、電子ペーパー11に接触状態とされ、マトリクス電極部16と協働して電子ペーパー1に画像表示用電圧を印加するための電極部として機能する共通電極部19が設けられている。
【0016】
ここで、タブレット部について図4を参照して詳細に説明する。
図4に示すように、タブレット部17は、位置検出部300の各ループコイル322及び各ループコイル324がタブレット部17に接続された構成を有している。
ペン型位置指示器15は、コイル及びコンデンサを含む共振回路26を備え、共振回路26にはIC25が接続される。
一方、タブレット部17のタブレット制御部600は、位置検出部300が有する複数のループコイル322、324の中から一つのループコイルを選択する選択回路602と、選択回路602により選択されたループコイルに対して信号を送出する送信モード、及び、選択回路602により選択されたループコイルによってペン型位置指示器15からの信号を受信する受信モードを切り替える送受切替回路603と、を備えている。
【0017】
また、タブレット制御部600は、当該タブレット部17の各部を制御する制御回路601と、送受切替回路603から出力された信号を増幅する増幅回路604と、増幅回路604により増幅された信号について、所定周波数帯域の信号成分のみを通過させるBPF(帯域通過フィルタ)605と、BPF605を通過した信号成分を電圧値に変換する検波回路606と、この電圧値を所定時間保持するサンプルホールド回路607と、サンプルホールド回路607に保持された電圧値をデジタルデータに変換して制御回路601に出力するA/D変換回路608と、制御回路601の制御に従って所定周波数の発振信号を生成する信号発生回路609と、信号発生回路609により生成された信号を増幅して送受切替回路603に出力する増幅回路610と、を備えている。
【0018】
タブレット部17のタブレット制御部600は、ペン型位置指示器15による位置入力操作を以下の手順で検出している。
まず、制御回路601は、選択回路602を制御して一つのループコイルを選択させるとともに、送受切替回路603を制御して、動作モードを送信モードに切り替えさせる。
続いて、タブレット制御部600の制御回路601は、信号発生回路609を制御して所定周波数の信号を生成させる。この信号は、増幅回路610により増幅されて送受切替回路603を介して選択回路602に入力され、選択回路602により選択されているループコイルに上記信号に応じた電流が流れる。これにより、当該ループコイルの周囲に磁界が発生する。
【0019】
ここで、ペン型位置指示器15においては、位置検出部300が有するループコイル322、324の周囲に発生した磁界により共振回路26に誘導電流が流れ、IC25が動作を開始する。IC25は、共振回路26に対して所定周波数の信号を生成し、この信号を共振回路26からタブレット部17へ送信させる。
タブレット部17の制御回路601は、上記送信モードの動作を所定時間継続した後に、送受切替回路603を制御して動作モードを受信モードに切り替える。この切り替えによって、信号発生回路609からの信号が選択回路602に出力されなくなる。
【0020】
この受信モードにおいては、IC25の動作によりペン型位置指示器15から送信された信号が、選択回路602により選択されているループコイルにより受信される。詳細には、IC25の動作により共振回路26に信号が加わることにより、この信号に応じた電流が共振回路26に流れ、共振回路26の周囲に磁界が生じ、この磁界によってループコイル322、324に誘導電流が流れる。そして、選択されているループコイルに流れる誘導電流が増幅回路604によって増幅された後、BPF605によって所定周波数帯域の成分のみが検波回路606に出力される。この信号成分は検波回路606によって電圧値に変換され、サンプルホールド回路607に保持される。サンプルホールド回路607に保持された電圧値は、所定時間毎にA/D変換回路608によってデジタルデータに変換されて制御回路601へ出力される。
【0021】
そして、制御回路601は、選択回路602によってループコイル322、324を順次選択させながら、A/D変換回路608から入力されるデジタルデータを演算処理することにより、ペン型位置指示器15によって指示された位置に近いループコイルを特定して、指示された位置の座標を求める。
また、ペン型位置指示器15のIC25は、共振回路26に誘導電流が流れる間、芯22(図1)に加わる筆圧、及び、スイッチ23、24(図1)の操作状態を検出し、この筆圧及び操作状態に応じて、共振回路26に対する発振信号の送出タイミング及び送出時間を変化させる。
【0022】
この送出タイミング及び送出時間の変化は、サンプルホールド回路607に保持された電圧値をA/D変換回路608によってデジタルデータに変換する際に反映される。そして、タブレット部17の制御回路601は、A/D変換回路608から入力されるデジタルデータを演算処理することにより、筆圧及びスイッチ23、24の操作状態を取得する。
その後、制御回路601は、ペン型位置指示器15によって指示された位置に対応する位置座標データおよび、ペン型位置指示器15における筆圧、及び、スイッチ23、24の操作状態を示す操作データを表示ユニット12側に出力する。
【0023】
次に電子ペーパーの構成について説明する。
図5は、電子ペーパーの断面を含む装置構成の説明断面図である。
図6は、電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
なお、図5および図6においては、透明電極にのみ斜線を入れ、その他の部材については図面が複雑になるのを避けるため斜線を省略するとともに、電極への配線も説明に必要な最低限のものを除き省略している。
【0024】
電子ペーパー11は、透明フィルム51と、白色フィルム52と、透明フィルム51および白色フィルム52の周囲に設けられたスペーサ53と、スペーサ53により形成された透明フィルム51と白色フィルム52との間の隙間に挟み込まれて配置された複数のマイクロカプセル54と、を有している。マイクロカプセル54は電気泳動層を構成するものであり、各マイクロカプセル54には電気泳動分散液60(図4参照)が封入されている。
マトリクス電極部16は、複数のドット電極56を備えており、このドット電極56は、表示の最小単位であるドットごとに設けられた電極である。
【0025】
一方、共通電極部19は、透明窓14Aを構成する透明なガラス基板55に、例えばITO(Indium-Tin Oxide)を蒸着して形成された透明電極50を備えており、ドット電極56と対面して配置される。この透明電極50は全てのドット電極56にまたがる1枚の電極として構成されている。
【0026】
このような構成の電子ペーパー11を本体部12および押さえ部14の間に挟み込む場合には、透明フィルム51が押さえ部14側に対面するように収容される。
この結果、電子ペーパー11の透明フィルム51が押さえ部14内の透明電極50に接触するようにされ、電子ペーパー11の白色フィルム52が本体部12内のドット電極56に接触するようにされる。
このような状態において、透明窓14側からは、ガラス基板55および透明電極50を介してマイクロカプセル54が呈する表示色が視認されることとなる。
【0027】
さて、透明電極50と各ドット電極56には、図6に示すように、電気配線EL、ELcを介して、表示ユニット12のディスプレイドライバ18Cから所定電圧の駆動信号が供給され、マイクロカプセル54に封入された電気泳動分散液60に電界が付与される。マイクロカプセル54内の電気泳動分散液中には、図6に示すように、電気泳動粒子として黒色に着色された黒粒子61と、白色に着色された白粒子62とが分散されている。これら黒粒子61および白粒子62は互いに異なる極性に帯電しており、本実施の形態では、黒粒子61が正側、白粒子62が負側に帯電している。
【0028】
したがって、タブレット部17において、ペン型位置指示器15によりユーザが書き込みを行って、位置指示を行うと、位置検出部300がペン型位置指示器15と協働して位置検出信号を生成し、この生成した位置検出信号に基づいて位置座標データを生成し出力するとともに、タブレット制御部600がペン型位置指示器15の操作データ(筆圧データ、スイッチ操作データなど)を生成しインタフェース部を介して、MCU18Bに出力する。
この結果、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、書き込みがあった場合には、黒く表示すべきドットに対応するドット電極56Pについて、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で透明電極50が低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続され、ドット電極56Pが高電位側電源(正電位)VH側に接続されるようにする。
【0029】
これにより、ドット電極56Pから透明電極50に向かう電界が発生し、図6に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61が透明電極50側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62がドット電極56P側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が黒色を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域は、黒のドットを表示することとなる。
【0030】
これとは逆に、黒く表示している領域を白く表示する場合には、白く表示すべきドットに対応するドット電極56Mについて、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で透明電極50が高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極56Mが低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。
これにより、透明電極50側からドット電極56Eに向かう電界が発生し、図6に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61がドット電極56E側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が透明電極50側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が白を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域は、白を表示することとなる。
【0031】
同様にして、MCU18Bは、透明電極50が交互に高電位側電源VHあるいは低電位側電源VEに接続しつつ、行うことにより表示を切り替えることとなる。このとき、透明電極50とドット電極56との間に電位差を生じないようにドット電極56の電位が設定されている場合には、黒粒子61および白粒子62の移動が生じないため、表示色は変化せずに以前の状態が維持されることとなる。
以上の説明のように、本第1実施形態の情報入力装置によれば、電子ペーパー11には、電極を設ける必要がないので、電子ペーパー11の製造コストを低減できる。
また、電子ペーパー11を本体部12に載置する際の位置は厳密に設定することなく、載置した状態に応じてユーザが書き込んでいる位置に対応する位置への書き込みが行われるので、より一層、紙のような使い方が可能となる。
【0032】
[2]第2実施形態
上記第1実施形態は、電子ペーパーに対して両面から電極を接触させる必要があるため、電子ペーパーの片面にしか表示が行えない場合であったが、本第2実施形態は、電子ペーパーの両面に表示が行えるようにした実施形態である。
図7は、第2実施形態に係る情報入力装置の外観説明図である。
情報入力装置70は、情報保持型表示シートとして機能する電子ペーパー71が載置される本体部72と、本体部72の一辺にジョイント部73を介して回動可能に取り付けられ、電子ペーパー71を上面側から押さえ込む透明な押さえ部74と、ペン型位置指示器15を備えている。
押さえ部74には、電子ペーパー71を本体部72に載置し、抑えた場合に、電子ペーパー71の共通電極端子部71Aに電気的に接続される共通電極コネクタ部74Aが設けられている。
【0033】
図8は、第2実施形態の電子ペーパーの外観斜視図である。
図8に破線で示すように、電子ペーパー71の入力領域は、例えば、領域71Bのようになっている。
図9は、図8におけるA−A断面図である。
電子ペーパー71の上下方向の中央部には、その一部である共通電極端子部71Aが露出した共通電極71Bが全面にわたって形成されている。共通電極71Bの両面には、スペーサ71Cが設けられ、スペーサ71Cにより共通電極71Bと透明フィルム71Dとで形成される隙間には、それぞれ、電気泳動分散液60が封入された複数のマイクロカプセル54が配置されている。
【0034】
図10は、電子ペーパーの使用状態を説明するための斜視図である。
図11は、電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
なお、図11においては、透明電極にのみ斜線を入れ、その他の部材については図面が複雑になるのを避けるため斜線を省略するとともに、電極への配線も説明に必要な最低限のものを除き省略している。
押さえ部74には、マトリクス電極部76が設けられている。
【0035】
マトリクス電極部76は、透明なガラス基板76Aに、例えば、ITO(Indium-Tin Oxide)を蒸着して形成された複数のドット電極77を備えている。このドット電極77は、表示の最小単位であるドットごとに設けられた電極(駆動電極)である。なお、図11中においては、ある時点の動作状態において、正電位となるドット電極77をドット電極77Pと表記し、アース電位(負電位)となるドット電極77をドット電極77Eと表記するものとする。
【0036】
上述の電子ペーパー71を本体部72および押さえ部74の間に挟み込む場合には、通常の紙の場合と同様に、書き込みを行おうとする透明フィルム71Dが上側となるように、押さえ部74側に対面するように本体部72に載置する。
この結果、電子ペーパー71の書き込みを行おうとする側の透明フィルム71Dが押さえ部74のマトリクス電極部76に接触することとなる。
このような状態において、透明な押さえ部74側からは、ガラス基板76Aを介してマイクロカプセル54が呈する表示色が視認されることとなる。
さて、共通電極71Bと各ドット電極77には、図11に示すように、電気配線EL、ELcを介して、表示ユニット12のディスプレイドライバ18Cから所定電圧の駆動信号が供給され、マイクロカプセル54に封入された電気泳動分散液60に電界が付与される。本第2実施形態においても、マイクロカプセル54内の電気泳動分散液中には、図6の第1実施形態において示したように、電気泳動粒子として黒色に着色された黒粒子61と、白色に着色された白粒子62とが分散されている。
【0037】
したがって、タブレット部17において、ペン型位置指示器15によりユーザが書き込みを行って、位置指示を行うと、位置検出部300がペン型位置指示器15と協働して位置検出信号を生成し、この生成した位置検出信号に基づいて位置座標データを生成し出力するとともに、タブレット制御部600がペン型位置指示器15の操作データ(筆圧データ、スイッチ操作データなど)を生成しインタフェース部18Aを介して、MCU18Bに出力する。
【0038】
この結果、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ペン型位置指示器15により書き込みがなされた場合には、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で共通電極71Bが高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極77Eが低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。なお、ペン型位置指示器15により書き込みがなされていない領域のドット電極77は、全て、共通電極71Bと同電位のドット電極77Pとなるように高電位側電源(正電位)VH側に接続される。
これにより、共通電極71Bからドット電極77Eに向かう電界が発生し、図11に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61がドット電極77P側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が共通電極71B側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が黒色を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域、すなわち、ペン型位置指示器15により書き込みがなされた領域は、黒のドットを表示することとなる。
【0039】
これとは逆に、黒く表示している領域を白く表示する場合(例えば、消しゴムをかけるような使い方をする場合)には、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で共通電極71Bが高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極77Eが低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。なお、ペン型位置指示器15により書き込みがなされていない領域のドット電極77は、全て、共通電極71Bと同電位のドット電極77Pとなるように高電位側電源(正電位)VH側に接続される。
これにより、ドット電極77E側から共通電極71Bに向かう電界が発生し、図6に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61がドット電極77E側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が共通電極71B側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が白を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域は、白のドットを表示することとなる。
【0040】
同様にして、MCU18Bは、共通電極71Bが交互に高電位側電源VHあるいは低電位側電源VEに接続しつつ、行うことにより表示を切り替えることとなる。このとき、上述したように、共通電極71Bと書換を行わないドット電極77との間に電位差を生じないようにドット電極77の電位が設定されるので、当該ドット電極に対応する黒粒子61および白粒子62については、移動が生じないため、表示色は変化せずに以前の状態が維持されることとなる。
【0041】
以上の説明のように、本第2実施形態の情報入力装置によれば、電子ペーパー11には、マトリクス電極を設ける必要がないので、電子ペーパー11の製造コストを低減できるとともに、両面を独立して表示することができるため、より一層、紙のような使い方が可能となる。
この場合において、電子ペーパー11の書き込みを行わない面については、装置本体72側に保持電極として、共通電極71Bの電位と同電位となる電極を一面に形成すれば、無用な電圧が印加されることなく、より確実に表示状態を保持することができる。
【0042】
[3]第3実施形態
上記各実施形態は、マトリクス電極に対し、共通電極が対面する構成を採っていたが、本第3実施形態は、マトリクス電極の配置面と同一面上に共通電極を配置する場合の実施形態である。
図12は、第3実施形態の原理説明図である。
第3実施形態の情報入力装置80の本体部81の載置面81Aには、マトリクス電極82を構成するドット電極83が配置されるとともに、共通電極84がドット電極83の形成面と同一面上に絶縁体85を介して配置されている。
【0043】
このような構成の結果、例えば、ドット電極83を正電位とし、共通電極84をアース電位(負電位)とした場合には、図12中に矢印で示すイメージでドット電極83P側から共通電極84に向かう電界が発生し、マイクロカプセル54の中心位置で見れば、図面上方側に向かう電界が発生し、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61が
上方側に移動し、負側に帯電した白粒子62が下方側に引き寄せられる。
このようにして、同一の面上にドット電極および共通電極を配置しても、上記第1実施形態および第2実施形態と同様に表示を行うことができる。
【0044】
図13は、電子ペーパーの使用状態を説明するための斜視図である。
図14は、電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
なお、図14においては、電極への配線は説明に必要な最低限のものを除き省略している。
この場合において、電子ペーパーとしては、第1実施形態に示したように、片面表示型の電子ペーパー11を用いることが可能である。
本第3実施形態においては、上述の電子ペーパー71を挟み込んで保持する必要がなく、本体部81に載置するには、通常の紙の場合と同様に、書き込みを行おうとする透明フィルム71Dが上側となるようにに載置する。
【0045】
このとき、本体部81の載置面81Aに微細な孔をあけておき、当該孔から本体部81の内部に設けたファンやマイクロポンプにより、電子ペーパー71を吸引して吸着するようにすることにより、マトリクス電極82および共通電極84を電子ペーパー71に密着させることができる。
このような状態において、マトリクス電極82および共通電極84の下方には、タブレット部17を構成する位置検出部300が配置されている。
さて、マトリクス電極82を形成するドット電極83および共通電極84には、図14に示すように、電気配線EL、ELcを介して、表示ユニット12のディスプレイドライバ18Cから所定電圧の駆動信号が供給され、マイクロカプセル54に封入された電気泳動分散液60に電界が付与される。本第2実施形態においても、マイクロカプセル54内の電気泳動分散液中には、図6の第1実施形態において示したように、電気泳動粒子として黒色に着色された黒粒子61と、白色に着色された白粒子62とが分散されている。
【0046】
したがって、タブレット部17において、ペン型位置指示器15によりユーザが書き込みを行って、位置指示を行うと、位置検出部300がペン型位置指示器15と協働して位置検出信号を生成し、この生成した位置検出信号に基づいて位置座標データを生成し出力するとともに、タブレット制御部600がペン型位置指示器15の操作データ(筆圧データ、スイッチ操作データなど)を生成しインタフェース部18Aを介して、MCU18Bに出力する。
この結果、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ペン型位置指示器15により書き込みがなされた場合には、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で共通電極84が高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極83Eが低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。なお、ペン型位置指示器15により書き込みがなされていない領域のドット電極77は、全て、共通電極84と同電位のドット電極83Pとなるように高電位側電源(正電位)VH側に接続される。
【0047】
これにより、共通電極84からドット電極83Eに向かう電界が発生し、図12に示したように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61が上方側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が下方側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が黒色を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域、すなわち、ペン型位置指示器15により書き込みがなされた領域は、黒のドットを表示することとなる。
これとは逆に、黒く表示している領域を白く表示する場合(例えば、消しゴムをかけるような使い方をする場合)には、MCU18Bは、ディスプレイドライバ18Cを制御し、ディスプレイドライバ18C内で共通電極84が高電位側電源(正電位)VH側に接続され、ドット電極83が低電位側電源(アース側電源;アース電位)VE側に接続されるようにする。なお、ペン型位置指示器15により書き込みがなされていない領域のドット電極77は、全て、共通電極71Bと同電位のドット電極77Pとなるように高電位側電源(正電位)VH側に接続される。
【0048】
これにより、ドット電極8377E側から共通電極71Bに向かう電界が発生し、図6に示すように、マイクロカプセル54内のプラスに帯電した黒粒子61がドット電極77E側に移動することとなり、負側に帯電した白粒子62が共通電極71B側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル54が白を呈するため、当該マイクロカプセル54が対応する領域は、白のドットを表示することとなる。
同様にして、MCU18Bは、透明電極50が交互に高電位側電源VHあるいは低電位側電源VEに接続しつつ、行うことにより表示を切り替えることとなる。このとき、上述したように、共通電極71Bと書換を行わないドット電極77との間に電位差を生じないようにドット電極77の電位が設定されるので、当該ドット電極に対応する黒粒子61および白粒子62については、移動が生じないため、表示色は変化せずに以前の状態が維持されることとなる。
【0049】
以上の説明のように、本第3実施形態の情報入力装置によれば、電子ペーパー11には、電極を設ける必要がないので、電子ペーパー11の製造コストを低減でき、より一層、紙のような使い方が可能となる。さらに、情報入力装置にも押さえ部を設ける必要がなく、電極部は、本体部のみに設けられることとなり、製造コストの低減が図れる。
【0050】
[4]実施形態の効果
以上の説明のように、各実施形態によれば、情報保持型表示シートとして機能する電子ペーパーを通常の紙と同様の使い心地で使用することが可能となり、ユーザが書き込んだり、ユーザが貼り付けた情報や書き込んだりした情報を容易に参照したりすることができる。
【0051】
[5]実施形態の変形例
以上の説明では、手書き文字を入力する場合を図示していたが、操作ボタンなどを表示し、ユーザの選択操作により対応する処理(ファイルオープン操作処理や各種指示に対応する処理など)を行うようにしてもよい。
【0052】
以上の説明では、シート型表示装置である電子ペーパーとして、電気泳動層を有するものを用いていたが、液晶表示層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層、フレキシブル有機EL層など他の層を有するものであっても適用が可能である。
以上の説明では、ループコイル322、324を二ターンのループコイルとして示したが、このターン数は特に限定されず、ループコイル322、324におけるループコイルの数についても任意である。
【0053】
以上の説明では、ペン型位置指示器15は位置検出部300との間で無線信号を送受信することにより、位置を指示する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ペン型位置指示器15が電源装置を内蔵し、ペン型位置指示器15から位置検出部3に対して一方的に信号を送信するものとしてもよい。
以上の説明では、
【0054】
以上の説明では、ノート型情報処理装置に適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、デスクトップ型のコンピュータ等に接続される入力デバイスに適用することが可能であるし、PDA(Personal Digital Assistant)や電子辞書、電話機の機能を有する機器等の携帯型の機器において本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】第1実施形態に係る情報入力装置の外観説明図である。
【図2】第1実施形態に係る情報入力装置の使用態様説明図である。
【図3】実施形態に係る情報入力装置の概要構成ブロック図である。
【図4】タブレット部の概要構成図である。
【図5】電子ペーパーの断面を含む装置構成の説明断面図である。
【図6】電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
【図7】第2実施形態に係る情報入力装置の外観説明図である。
【図8】第2実施形態の電子ペーパーの外観斜視図である。
【図9】図8におけるA−A断面図である。
【図10】電子ペーパーの使用状態を説明するための斜視図である。
【図11】電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
【図12】第3実施形態の原理説明図である。
【図13】電子ペーパーの使用状態を説明するための斜視図である。
【図14】電子ペーパーの使用状態を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0056】
10、70、80…情報入力装置
11、71…電子ペーパー(情報保持型表示シート)
12…本体部
13…ジョイント部
14…押さえ部
14A…透明窓部
15…ペン型位置指示器
16…マトリクス電極部(電極部)
17…タブレット部(位置情報入力部)
18…制御部(表示制御部)
18A…インタフェース部
18B…MCU(表示制御部)
18C…ディスプレイドライバ(表示制御部)
71B…共通電極(電極部)
300…位置検出部
600…タブレット制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の情報保持型表示シートに接触状態とされ、前記情報保持型表示シートに画像表示用電圧を印加するための電極部と、
前記情報保持型表示シートの表示面に対応づけてユーザが指定した位置に関する位置情報を入力するための位置情報入力部と、
前記入力された位置情報に基づいて前記電極部を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う表示制御部と、
を備えたことを特徴とする情報入力装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報入力装置において、
前記電極部は、マトリクス状に複数の駆動電極が配置されたマトリクス電極を備え、
前記位置情報入力部は、前記マトリクス電極を構成する複数の電極配置位置に対応づけて前記位置情報を入力することを特徴とする情報入力装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報入力装置において、
前記電極部は、前記マトリクス電極を構成する前記駆動電極の配置面に対面する共通電極を備えていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項4】
請求項3記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、
前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、
前記装置本体には、前記マトリクス電極が配置されており、
前記押さえ部には、前記共通電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項5】
請求項2記載の情報入力装置において、
前記電極部は、前記マトリクス電極を構成する駆動電極の配置面上に共通電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項6】
請求項5記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートが載置される装置本体を備え、
前記装置本体には、前記マトリクス電極および前記共通電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項7】
請求項2記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、
前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、
前記装置本体には、前記マトリクス電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項8】
請求項1記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートは、共通電極を備え、
前記電極部は、マトリクス状に複数の駆動電極が配置されたマトリクス電極を備え、
前記位置情報入力部は、前記マトリクス電極を構成する複数の電極配置位置に対応づけて前記位置情報を入力し、
前記表示制御部は、前記入力された位置情報に基づいて前記電極部および前記共通電極を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う、
ことを特徴とする情報入力装置。
【請求項9】
請求項8記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、
前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、
前記押さえ部には、前記マトリクス電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記ユーザが位置を指定するための少なくとも一つのコイルを有する位置指示器を備え、
前記位置情報入力部は、前記位置指示器のコイルから送信される無線信号を受信する複数のループコイルを備えていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項11】
請求項10記載の情報入力装置において、
前記位置指示器は、ペン型に構成されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項12】
外部の電極を介して印加される電圧の印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する画像表示保持層と、
前記画像表示層を挟み込むように形成された保護層と、
を備えたことを特徴とする情報保持型表示シート。
【請求項13】
請求項12記載の情報保持型表示シートにおいて、
前記画像表示保持層は、電気泳動層、液晶層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層あるいはフレキシブル有機EL層のいずれかを構成していることを特徴とする情報保持型表示シート。
【請求項14】
外部からの電圧印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する第1画像表示保持層と、
外部からの電圧印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する第2画像表示保持層と、
前記第1画像表示保持層と前記第2画像表示保持層との間に形成された共通電極層と、
前記第1画像表示層、前記共通電極層および前記第2画像表示保持層を挟み込むように形成された保護層と、
を備えたことを特徴とする情報保持型表示シート。
【請求項15】
請求項14記載の情報保持型表示シートにおいて、
前記第1画像表示保持層および前記第2画像表示保持層は、電気泳動層、液晶層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層あるいはフレキシブル有機EL層のいずれかを構成していることを特徴とする情報保持型表示シート。
【請求項1】
外部の情報保持型表示シートに接触状態とされ、前記情報保持型表示シートに画像表示用電圧を印加するための電極部と、
前記情報保持型表示シートの表示面に対応づけてユーザが指定した位置に関する位置情報を入力するための位置情報入力部と、
前記入力された位置情報に基づいて前記電極部を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う表示制御部と、
を備えたことを特徴とする情報入力装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報入力装置において、
前記電極部は、マトリクス状に複数の駆動電極が配置されたマトリクス電極を備え、
前記位置情報入力部は、前記マトリクス電極を構成する複数の電極配置位置に対応づけて前記位置情報を入力することを特徴とする情報入力装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報入力装置において、
前記電極部は、前記マトリクス電極を構成する前記駆動電極の配置面に対面する共通電極を備えていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項4】
請求項3記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、
前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、
前記装置本体には、前記マトリクス電極が配置されており、
前記押さえ部には、前記共通電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項5】
請求項2記載の情報入力装置において、
前記電極部は、前記マトリクス電極を構成する駆動電極の配置面上に共通電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項6】
請求項5記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートが載置される装置本体を備え、
前記装置本体には、前記マトリクス電極および前記共通電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項7】
請求項2記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、
前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、
前記装置本体には、前記マトリクス電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項8】
請求項1記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートは、共通電極を備え、
前記電極部は、マトリクス状に複数の駆動電極が配置されたマトリクス電極を備え、
前記位置情報入力部は、前記マトリクス電極を構成する複数の電極配置位置に対応づけて前記位置情報を入力し、
前記表示制御部は、前記入力された位置情報に基づいて前記電極部および前記共通電極を介して前記画像表示用電圧を印加するための制御を行う、
ことを特徴とする情報入力装置。
【請求項9】
請求項8記載の情報入力装置において、
前記情報保持型表示シートが載置される装置本体と、
前記装置本体と協働して前記情報保持型表示シートを挟み込む押さえ部と、を備え、
前記押さえ部には、前記マトリクス電極が配置されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記ユーザが位置を指定するための少なくとも一つのコイルを有する位置指示器を備え、
前記位置情報入力部は、前記位置指示器のコイルから送信される無線信号を受信する複数のループコイルを備えていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項11】
請求項10記載の情報入力装置において、
前記位置指示器は、ペン型に構成されていることを特徴とする情報入力装置。
【請求項12】
外部の電極を介して印加される電圧の印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する画像表示保持層と、
前記画像表示層を挟み込むように形成された保護層と、
を備えたことを特徴とする情報保持型表示シート。
【請求項13】
請求項12記載の情報保持型表示シートにおいて、
前記画像表示保持層は、電気泳動層、液晶層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層あるいはフレキシブル有機EL層のいずれかを構成していることを特徴とする情報保持型表示シート。
【請求項14】
外部からの電圧印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する第1画像表示保持層と、
外部からの電圧印加状態に応じて画像を表示するとともに、電圧非印加状態で画像を保持する第2画像表示保持層と、
前記第1画像表示保持層と前記第2画像表示保持層との間に形成された共通電極層と、
前記第1画像表示層、前記共通電極層および前記第2画像表示保持層を挟み込むように形成された保護層と、
を備えたことを特徴とする情報保持型表示シート。
【請求項15】
請求項14記載の情報保持型表示シートにおいて、
前記第1画像表示保持層および前記第2画像表示保持層は、電気泳動層、液晶層、エレクトロデポジション層、エレクトロウエッティング層あるいはフレキシブル有機EL層のいずれかを構成していることを特徴とする情報保持型表示シート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−206846(P2007−206846A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−23000(P2006−23000)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(000139403)株式会社ワコム (118)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(000139403)株式会社ワコム (118)
【Fターム(参考)】
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