情報処理システム、情報処理方法、プログラム
【課題】 多数の携帯端末間における赤外線通信において効率的にデータ通信を行うこと
【解決手段】 複数の携帯端末が無線通信を介して直列に連結された情報処理システムであって、端に位置する携帯端末が、各携帯端末のデータを収集すべくデータ収集指示を各携帯端末に送信し、各携帯端末は、自機に記憶されたデータを順次となりの携帯端末に送信していき、あわせて自機に記憶されたデータを追加して送信する。
【解決手段】 複数の携帯端末が無線通信を介して直列に連結された情報処理システムであって、端に位置する携帯端末が、各携帯端末のデータを収集すべくデータ収集指示を各携帯端末に送信し、各携帯端末は、自機に記憶されたデータを順次となりの携帯端末に送信していき、あわせて自機に記憶されたデータを追加して送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末において赤外線等を用いたデータ通信の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末同士でデータの送受信を行う場合、赤外線等の無線信号を用いたデータの送受信が行われている。
【0003】
また、携帯端末の中には、赤外線等の無線信号の通信部を複数持つものがあり、そのような携帯端末を用いた通信方法が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−177505号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、赤外線通信においては、携帯端末の通信部同士を向かい合わせて接近させなければ通信が確立しないため、データの送受信は、1対1で行う必要がある。
【0006】
そのため、例えば、1台の携帯端末に記憶されたデータを多数の携帯端末で共有する場合や、多数の携帯端末に分散しているデータを集約したいといった場合には、携帯端末をひとつひとつを手作業で向き合わせて通信を確立させ、データのやり取りをしなければならず、手間と時間がかかってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、効率的に複数の携帯端末間でデータ通信を行う方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムであって、前記親機端末は、前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信手段を備え、前記子機端末は、前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信手段と、自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定手段と、前記位置判定手段により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送手段と、前記位置判定手段により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信手段と、他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信手段と、を備え、前記データ送信手段は、さらに、前記データ受信手段によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムにおける情報処理方法であって、前記親機端末の収集指示送信手段が、前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信工程と、前記子機端末の収集指示受信手段が、前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信工程と、前記子機端末の位置判定手段が、自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定工程と、前記子機端末の収集指示転送手段が、前記位置判定工程により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送工程と、前記子機端末のデータ送信手段が、前記位置判定工程により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信工程と、前記子機端末のデータ受信手段が、他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信工程と、を備え、前記データ送信工程は、さらに、前記データ受信工程によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムで実行されるプログラムであって、前記親機端末を、前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信手段として機能させ、前記子機端末を、前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信手段と、自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定手段と、前記位置判定手段により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送手段と、前記位置判定手段により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信手段と、他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信手段として機能させ、前記データ送信手段を、さらに、前記データ受信手段によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信するよう機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、効率的に複数の携帯端末間でデータ通信を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態におけるシステム構成の一例を示す図である
【図2】携帯端末に適用可能なハードウエア構成を示す図である
【図3】親機端末001が実行する準備処理を示すフローチャートである
【図4】子機端末002、子機端末003、子機端末004が実行する準備処理を示すフローチャートである
【図5】親機端末001が実行する販売データ収集処理を示すフローチャートである
【図6】子機端末が実行する販売データ収集処理を示すフローチャートである
【図7】準備処理の1巡目についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。
【図8】図7のステップS504〜S506の処理を模式的に表した図
【図9】準備処理の2巡目(マスタ共有処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である
【図10】準備処理の2巡目(マスタ共有処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である
【図11】準備処理の3巡目(終了電文送信処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である
【図12】販売データ収集処理についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である
【図13】準備処理の1巡目(図7)で収集される各携帯端末についての情報を示すテーブルである
【図14】各携帯端末における販売データを示すテーブルである
【図15】各携帯端末から収集した販売データを集計したデータを示すテーブルである
【図16】本発明の実施形態における携帯端末の機能を示す機能ブロック図である
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は携帯端末を用いた本発明のシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【0015】
本実施形態では、4台の携帯端末(親機端末001、子機端末002、子機端末003、子機端末004)が直列に連結される構成として説明する。
【0016】
親機端末001と子機端末002、子機端末002と子機端末003、子機端末003と子機端末004はそれぞれ赤外線通信などの無線を用いた通信により、相互に通信可能に接続されている。すなわち、隣り合う携帯端末が通信可能に接続された構成である。
【0017】
また、本実施形態では、4台の携帯端末(親機端末および子機端末)を用いた構成について説明するが、携帯端末の台数に関わらず本発明は適用可能である。
【0018】
また、本実施形態では赤外線による通信を行うよう構成しているが、携帯端末間における通信の方法は赤外線通信に限定されず、いずれの方法でも良い。
【0019】
以下、図2を用いて、図1に示した携帯端末に適用可能なハードウエア構成について説明する。
【0020】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0021】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0022】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0023】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0024】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0025】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0026】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0027】
プリンタコントローラ212は、サーマルドットライン方式プリンタ213等の印刷機を制御する。
【0028】
スキャナコントローラ214は、スキャナ215等の識別器を制御する。
【0029】
さらに、本発明に係わるプログラムが用いる各種データ及び各種テーブルは外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
【0030】
図3は、本発明の実施形態における、親機端末001による準備処理を示すフローチャートである。
【0031】
なお、図3のフローチャートで示す処理は、親機端末001のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0032】
ステップS101では、親機端末001のCPU201は、接続されたUSBメモリ等の外部記憶装置から、マスタを取得する。
【0033】
なお、本実施形態におけるマスタとは、商品IDとその単価に関する情報や、クレジットカードの番号と種別に関する情報、通貨に関する情報、機内販売用のカートに積載される商品の情報など、飛行機内などで商品を販売する際に必要な情報が含まれる。
【0034】
ステップS102では、親機端末001のCPU201は、連結された子機端末に対して赤外線通信により通信開始信号を送信する。なお、通信開始信号には、これから通信を開始する旨の情報と、各子機端末がもつ各種データを親機端末001に収集する旨の指示が含まれる。本実施形態においては、HTID(携帯端末識別情報)や、各子機端末がもっているマスタの日付(いつの時点におけるマスタをもっているのかという情報)、各子機端末のプログラムバージョンを収集するものとして説明する。
【0035】
ステップS103では、連結された子機端末からHTID(携帯端末識別情報)や各携帯端末がもっているマスタ日付(いつの時点におけるマスタをもっているのかという情報)等のデータを受信したか否かを判断する。なお、各携帯端末におけるHTID等のデータの一例を図13に示す。
【0036】
HTID等のデータを受信した場合(ステップS103:YES)は、処理をステップS104に移行する。
【0037】
HTID等のデータの受信がされていない場合(ステップS103:NO)は、HTID等の受信を待つ。
【0038】
なお、通信開始信号を送信してから予め定められた時間が経過しても受信されない場合は、通信エラーとして通信に失敗した旨の通知をするように構成しても良い。
【0039】
ステップS104では、親機端末001のCPU201は、最新日付のマスタを持つ携帯端末(親機端末またはいずれかの子機端末)を特定する。
【0040】
具体的には、ステップS103で受信した各子機端末のマスタ日付と、親機端末001(自機)のマスタ日付を比較し、もっともマスタ日付が遅い(最も新しいマスタをもっている)携帯端末を特定する。なお、親機端末001におけるマスタ日付は、ステップS101で外部記憶装置から取得したマスタの日付である。
【0041】
ステップS105では、親機端末001のCPU201は、ステップS104で特定された携帯端末に対して、当該携帯端末に記憶されるマスタデータを、連結している全ての携帯端末で共有するよう指示を送信する。
【0042】
なお、最新のマスタ日付をもつマスタデータをもつ携帯端末が複数ある場合には、当該マスタデータを共有する際に最も通信回数が少なくて済むように、共有元となる携帯端末を特定し指示を出す。具体的には、図10を用いて後述する。
【0043】
また、親機端末001に最新のマスタ日付をもつマスタデータがあると判断された場合は、当該自機がもつマスタデータを送信する。
【0044】
ステップS106では、親機端末001のCPU201は、連結している全ての携帯端末でマスタが共有できたか否かを判断する。
【0045】
具体的には、親機端末001に当該最新のマスタが転送されてきたか否かによって判断する。
【0046】
マスタの共有が完了した場合(ステップS106:YES)は、処理をステップS107に移行する。
【0047】
マスタの共有が完了していない場合(ステップS106:NO)は、マスタの共有が完了するまで待機する。
【0048】
ステップS107では、親機端末001のCPU201は、連結された各携帯端末に対して、終了電文を送信する。この終了電文は、マスタの共有が完了し、通信が終了した旨の信号である。
【0049】
そして、終了電文が返送されてくると(ステップS108:YES)、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0050】
図4は、本発明の実施形態における、子機端末(子機端末002〜子機端末004)による準備処理を示すフローチャートである。
【0051】
なお、図4のフローチャートで示す処理については、子機端末のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0052】
ステップS201では、子機端末のCPU201は、親機端末001から送信された通信開始信号を隣(親機端末に近い側)の携帯端末から受信する。
【0053】
ステップS202では、子機端末のCPU201は、通信に備え準備する。
【0054】
ステップS203では、子機端末のCPU201は、自機が連結された携帯端末の端に位置するか否かを判断する(本実施形態においては、自機が子機端末004であるか否かを判断する)。
【0055】
なお、端に位置するか否かの判断方法としては、親機端末001とは反対側に子機端末が存在するか否か(通信可能か否か)によって判断が可能である。また、予め端である旨の設定をしておく方法等によっても可能である。
【0056】
端に位置すると判断されると(ステップS203:YES)、処理をステップS207に移行する。
【0057】
端に位置しない(他の携帯端末に挟まれている。本実施形態においては、子機端末002または子機端末003)と判断されると(ステップS203:NO)は、処理をステップS204に移行する。
【0058】
ステップS204では、子機端末のCPU201は、ステップS201で受信した通信開始信号を、隣の子機端末に対して転送する。なお、ステップS204において転送先となる携帯端末は、連結された携帯端末のうち、ステップS201で受信した通信開始信号の送信元ではない方の携帯端末である。すなわち、親機端末001とは反対側にある携帯端末である。
【0059】
ステップS205では、子機端末のCPU201は、他の子機端末からHDITなどのデータを受信したか否かを判断する。
【0060】
受信したと判断されると(ステップS205:YES)、処理をステップS206に移行する。
【0061】
受信していない場合(ステップS205:NO)は、受信するまで待機する。
【0062】
ステップS206では、子機端末のCPU201は、ステップS205で受信したデータに自機のデータを追加して、隣の携帯端末に対して送信する。なおここでの隣の携帯端末とは、ステップS201で受信した通信開始信号の送信元である携帯端末である。すなわち親機端末001の側にある携帯端末である。
【0063】
なお、ステップS205におけるHTID等のデータは、図13に例示する。
【0064】
ステップS207では、子機端末のCPU201は、自機のHTIDなどのデータを、ステップS201で受信した通信開始信号の送信元である携帯端末に対して送信する。すなわち、自機が端であることから、通信開始信号を転送する必要はなく、自機のHTID情報などを隣に折り返し送信することとなる。
【0065】
以上のステップS201〜S207の処理が、図7に示す処理(準備処理の1巡目)に相当する処理になる。そして、この処理が実行されることにより、連結された携帯端末のHTID等の情報が親機端末001に集約されることになる。
【0066】
ステップS208では、子機端末のCPU201は、ステップS105で親機端末001から送信されたマスタ共有指示を受信したか否かを判断する。
【0067】
マスタ共有指示を受信した場合(ステップS208:YES)は、処理をステップS212に移行する。
【0068】
マスタ共有指示を受信していない場合(ステップS208:NO)は、処理をステップS209に移行する。
【0069】
ステップS209では、子機端末のCPU201は、最新のマスタを受信したか否かを判断する。すなわち、自機よりも親機端末側に最新のマスタをもつ子機端末が位置する場合は、当該最新のマスタをもつ子機端末より先にはマスタ共有指示は転送されず、逆に最新のマスタをもつ子機端末からマスタが送信されることになるため、マスタを受信したか否かを判断する。
【0070】
マスタを受信したと判断した場合(ステップS209:YES)は、処理をステップS210に移行する。
【0071】
マスタを受信していないと判断した場合(ステップS209:NO)は、処理をステップS208に移行し、再度、マスタ共有指示またはマスタを受信するまで待機する。
【0072】
ステップS210では、子機端末のCPU201は、ステップS209で受信したマスタを自機の記憶領域に記憶する。
【0073】
ステップS211では、子機端末のCPU201は、ステップS209で受信したマスタを転送する。
【0074】
なお、ステップS211では、自機が端に位置している場合は、ステップS209で受信したマスタの送信元(親機端末001側)へ転送し、端ではない場合には、当該送信元ではない隣の携帯端末(親機端末001とは反対側)に対して転送する。
【0075】
ステップS221は、子機端末のCPU201は、自機が連結された携帯端末の端に位置しているか否かを判断する。
【0076】
端であると判断した場合(ステップS221:YES)は、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0077】
端ではないと判断した場合(ステップS221:NO)は、処理をステップS222に移行する。
【0078】
ステップS222では、子機端末のCPU201は、親機端末とは反対側の子機端末から転送されてくる(折り返し転送されてくる)マスタを受信する。
【0079】
ステップS223では、子機端末のCPU201は、ステップS222で受信したマスタを隣の携帯端末(親機端末001側)へ転送する。
【0080】
なお、ステップS223においては、転送されてきたマスタを単に受信するだけであり、受信したマスタを記憶することはしない。
【0081】
ステップS212では、子機端末のCPU201は、マスタ共有指示を解析して、自機が最新のマスタを持っている携帯端末であるか否かを判断する。
【0082】
自機が最新のマスタを持っている携帯端末であると判断すると(ステップS212:YES)処理をステップS217に移行する。
【0083】
自機が最新のマスタを持っている携帯端末ではないと判断すると(ステップS212:NO)、処理をステップS213に移行する。
【0084】
ステップS213では、子機端末のCPU201は、ステップS208で受信したマスタ共有指示を隣の子機端末(親機端末001とは反対側)に転送する。
【0085】
ステップS214では、子機端末のCPU201は、マスタを受信したか否かを判断する。すなわち、親機端末001とは反対側に位置する子機端末が最新マスタをもっている場合であり、ステップS214では折り返し転送されてきたものを受信したが否かを判断する。
【0086】
マスタを受信した場合(ステップS214:YES)は、処理をステップS215に移行する。
【0087】
マスタを受信していない場合(ステップS214:NO)は、マスタを受信するまで待機する。
【0088】
ステップS215では、子機端末のCPU201は、ステップS214で受信したマスタを記憶領域に記憶する。
【0089】
ステップS216では、子機端末のCPU201は、ステップS214で受信したマスタを隣の携帯端末に転送する。なお転送先は、マスタの送信元ではない携帯端末(親機端末001側の携帯端末)である。
【0090】
次に、ステップS212で自機が最新のマスタをもっていると判断された場合の処理について説明する。
【0091】
ステップS217では、子機端末のCPU201は、自機で持っているマスタを隣の携帯端末に送信する。
【0092】
なお、送信先となる携帯端末は、自機が連結された携帯端末の端に位置している場合(本実施形態における子機端末004である場合)は、ステップS208で受信したマスタ共有指示の送信元である携帯端末である。端ではない場合は、ステップS208で受信したマスタ共有指示の送信元ではない携帯端末(親機端末001とは反対側)である。
【0093】
ステップS218は、子機端末のCPU201は、自機が連結された携帯端末の端に位置しているか否かを判断する。
【0094】
端であると判断した場合(ステップS218:YES)は、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0095】
端ではないと判断した場合(ステップS218:NO)は、処理をステップS219に移行する。
【0096】
ステップS219では、子機端末のCPU201は、親機端末とは反対側の子機端末から転送されてくる(折り返し転送されてくる)マスタを受信する。
【0097】
ステップS220では、子機端末のCPU201は、ステップS219で受信したマスタを隣の携帯端末(親機端末001側)へ転送する。
【0098】
なお、ステップS219においては、転送(または親機端末から送信)されてきたマスタを単に受信するだけであり、受信したマスタを記憶することはしない。
【0099】
以上のステップS208〜S223の処理が、図9、図10に示す処理(準備処理の2巡目)に相当する処理である。そして、この処理が実行されることにより、連結された全ての携帯端末に最新のマスタが共有されることになる。
【0100】
図5は、本発明の実施形態における、親機端末001による集計処理を示すフローチャートである。
【0101】
なお、図5のフローチャートで示す処理については、親機端末001のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0102】
ステップS301では、親機端末001のCPU201は、連結された子機端末の販売データを収集すべく、連結された子機端末に対して、販売データ収集指示を送信する。
【0103】
ステップS302では、親機端末001のCPU201は、連結された子機端末から送信された販売データを受信したか否かを判断する。
【0104】
受信した場合(ステップS302:YES)は、処理をステップS303に移行する。
【0105】
受信していない場合(ステップS302:NO)は、受信するまで待機する。なお、予め定められた時間が経過しても、受信されない場合には、通信エラーとして、エラー通知を出すよう構成してもよい。
【0106】
ステップS303では、ステップS302で受信した各子機端末および親機端末(自機)の販売データを集計する。
【0107】
図14で示すテーブルは、各携帯端末における販売データの一例を示す図である。また、図15で示すテーブルは、ステップS303により親機端末001で集計された結果の販売データを示す図である。
【0108】
図14で示す販売データは、「商品ID」、「単価」、「数量」、「合計」から構成されている。なお、販売データを構成するデータ項目としては、これらに限られるものではなく、これら以外の項目が含まれていてもよいし、図14に示す項目の全てが含まれていることが必須でもない。
【0109】
また、本実施形態においては、販売データの集計を例にしたが、本発明は、どのようなデータを集計する処理であっても、各携帯端末内のデータを集計する処理であれば適用可能である。
【0110】
図6は、本発明の実施形態における、子機端末による集計処理を示すフローチャートである。
【0111】
なお、図6のフローチャートで示す処理については、子機端末のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0112】
ステップS401では、子機端末のCPU201は、ステップS301で親機端末001から送信された販売データ収集指示を受信する。
【0113】
ステップS402では、子機端末のCPU201は、自機が連結された携帯端末の端に位置するか否かを判断する。
【0114】
端に位置すると判断された場合(ステップS402:YES)は、処理をステップS406に移行する。
【0115】
端に位置しないと判断された場合(ステップS402:NO)は、処理をステップS403に移行する。
【0116】
ステップS403では、子機端末のCPU201は、ステップS401で受信した販売データ収集指示を隣に連結された子機端末に対して転送する。
【0117】
なお、販売データ収集指示の転送先は、ステップS401で受信した販売データ収集指示の送信元ではない携帯端末(親機端末とは反対側の子機端末)である。
【0118】
ステップS404では、子機端末のCPU201は、他の携帯端末から販売データを受信したか否かを判断する。
【0119】
他の携帯端末から販売データを受信した場合(ステップS404:YES)は、処理をステップS405に移行する。
【0120】
販売データを受信していない場合(ステップS404:NO)は、販売データを受信するまで待機する。
【0121】
ステップS405では、子機端末のCPU201は、ステップS404で受信した他の携帯端末の販売データに、自機における販売データを追加して、隣の携帯端末に送信する。
【0122】
ステップS406では、子機端末のCPU201は、自機の販売データを隣の携帯端末に対して送信する。
【0123】
すなわち、自機は端に位置していることから、販売データ収集指示を転送する必要はない。そのため、販売データ収集指示の送信元である携帯端末(親機端末001側)に対して、自機の販売データを送信する処理のみとなる。
【0124】
図7は、本発明の実施形態における、準備処理の1巡目(連結された子機端末からHTID(携帯端末識別情報)や各携帯端末がもっているマスタ日付(いつの時点におけるマスタをもっているのかという情報)等のデータを収集する処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。
【0125】
ステップS501では、親機端末001から子機端末002に対して通信を開始する旨の信号が送信される(図3のステップS102に相当)。
【0126】
ステップS502では、ステップS501で送信された通信開始信号が子機端末002から子機端末003に転送される(図4のステップS204に相当)。
【0127】
ステップS503では、ステップS502と同様に、子機端末003から子機端末004に対して通信開始信号が転送される。
【0128】
ステップS504では、子機端末004から子機端末003に対して、子機端末004のHTIDなどの情報が送信される(図4のステップS207に相当)。
【0129】
ステップS505では、子機端末003から子機端末002に対して、ステップS504で送信された子機端末004の情報に子機端末003の情報が追加された情報が送信される(図4のステップS206に相当)。
【0130】
ステップS506では、子機端末002から親機端末001に対して、ステップS505で送信された情報に子機端末002の情報が追加された情報が送信される。
【0131】
以上の処理により、連結された携帯端末の情報が、親機端末001に集約されることとなる。
【0132】
なお、図8に示すシーケンス図は、図7のステップS504〜S506の処理を模式的に表した図である。
【0133】
図9は、本発明の実施形態における、準備処理の2巡目(マスタ共有処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。なお、図9では、最新の日付のマスタを子機端末004がもっているものとする。
【0134】
ステップS601では、親機端末001から子機端末002に対してマスタ共有指示が送信される(図3のステップS105に相当)。
【0135】
ステップS602では、子機端末002から子機端末003に対して、ステップS601で親機端末001から送信されたマスタ共有指示が転送される(図4のステップS213に相当)。
【0136】
ステップS603では、子機端末003から子機端末004に対して、ステップS601で親機端末001から送信されたマスタ共有指示が転送される(図4のステップS213に相当)。
【0137】
ステップS604では、子機端末004から子機端末003に対して、子機端末004のマスタが送信される(図4のステップS217に相当)。
【0138】
ステップS605では、子機端末003から子機端末002に対して、ステップS604で子機端末004から送信されたマスタが転送される(図4のステップS216に相当)。
【0139】
ステップS606では、子機端末002から親機端末001に対して、ステップS604で子機端末004から送信されたマスタが転送される。
【0140】
図10は、本発明の実施形態における、準備処理の2巡目(マスタ共有処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。なお、図10では、最新の日付のマスタを子機端末003がもっているものとする。
【0141】
ステップS701では、親機端末001から子機端末002に対してマスタ共有指示が送信される(図3のステップS105に相当)。
【0142】
ステップS702では、子機端末002から子機端末003に対して、ステップS701で親機端末001から送信されたマスタ共有指示が転送される(図4のステップS213に相当)。
【0143】
ステップS703では、子機端末003から子機端末004に対して、子機端末003のマスタが送信される(図4のステップS217に相当)。
【0144】
ステップS704では、子機端末004から子機端末003に対して、ステップS703で子機端末003から送信されたマスタが転送される(図4のステップS211に相当)。
【0145】
ステップS705では、子機端末003から子機端末002に対して、ステップS704で子機端末004から送信されたマスタ(子機端末003がもっているマスタ)が転送される(図4のステップS220に相当)。
【0146】
ステップS706では、子機端末002から親機端末001に対して、ステップS705で子機端末004から転送されたマスタがさらに転送される。
【0147】
なお、複数の携帯端末が最新のマスタを持っている場合には、最も通信回数が少なく全ての携帯端末で当該マスタを共有出来るようにマスタ共有指示が出される。
【0148】
例えば親機端末001と子機端末002と子機端末003の3台がいずれも最新のマスタをもっている場合では、子機端末003から子機端末004へマスタを送信するだけで、全ての携帯端末で最新のマスタを共有することが可能となる。このような場合は、親機端末001は、子機端末003に対してマスタ共有指示を出す。
【0149】
以上、図9または図10に示す処理により、連結された各携帯端末がもつマスタのうち、最新のマスタを当該連結された携帯端末全てで共有することが可能となる。
【0150】
図11は、本発明の実施形態における、準備処理の3巡目(終了電文送信処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。
【0151】
ステップS801では、親機端末001から子機端末002に対して通信の終了を示す信号が送信される。
【0152】
ステップS802では、ステップS801で送信された終了電文が子機端末002から子機端末003に転送される。
【0153】
ステップS803では、ステップS802と同様に、子機端末003から子機端末004に対して終了電文が転送される。
【0154】
ステップS804では、子機端末004から子機端末003に対して、完了通知が送信される。
【0155】
ステップS805では、子機端末003から子機端末002に対して、完了通知が転送される。
【0156】
ステップS806では、子機端末002から親機端末001に対して、完了通知が転送される。
【0157】
図12は、本発明の実施形態における、販売データ収集処理についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。
【0158】
ステップS901では、親機端末001から子機端末002に対して販売データ収集指示が送信される(図5のステップS301に相当)。
【0159】
ステップS902では、ステップS901で送信された販売データ収集指示が子機端末002から子機端末003に転送される(図6のステップS403に相当)。
【0160】
ステップS903では、ステップS902と同様に、子機端末003から子機端末004に対して販売データ収集指示が転送される。
【0161】
ステップS904では、子機端末004から子機端末003に対して、子機端末004がもつ販売データが送信される(図6のステップS406に相当)。
【0162】
ステップS905では、子機端末003から子機端末002に対して、ステップS904で子機端末004から送信された販売データおよび子機端末003がもつ販売データが送信される(図6のステップS405に相当)。
【0163】
ステップS906では、子機端末002から親機端末001に対して、子機端末004および子機端末003および子機端末002の販売データが送信される。
【0164】
図16は、本発明の実施形態における携帯端末の機能を示す機能ブロック図である。
【0165】
収集指示送信部1601は、連結された携帯端末に対して、各携帯端末が記憶するデータを収集する旨の指示を出す機能を有する。
【0166】
収集指示受信部1602は、収集指示送信部1601や収集指示転送部1603により送信/転送された収集指示を受信する機能を有する。
【0167】
収集指示転送部1603は、自機が連結された携帯端末の端に位置しない場合に、収集指示受信部1602が受信した収集指示を他の携帯端末に転送する機能を有する。
【0168】
位置判定部1604は、自機が連結された携帯端末の端に位置するか否かを判定する機能を有する。
【0169】
データ送信部1605は、収集指示受信部1602により受信した収集指示により指示された収集されるデータを他の携帯端末に送信する機能を有する。
【0170】
データ受信部1606は、収集指示受信部1602により受信した収集指示により指示された収集されるデータを他の携帯端末から受信する機能を有する。
【0171】
共有指示送信部1607は、連結された携帯端末間でデータを共有する旨を示す共有指示を各携帯端末に対して送信する機能を有する。
【0172】
共有指示受信部1608は、共有指示送信部1607により送信された共有指示を受信する機能を有する。
【0173】
共有指示判定部1609は、共有指示受信部1608により受信した共有指示が、自機に宛てられた(自機に記憶するデータを共有する旨の指示である)か否かを判定する機能を有する。
【0174】
共有指示転送部1610は、共有指示受信部1608により受信した共有指示が、自機に記憶するデータを共有する旨の指示ではない(他の携帯端末に記憶されたデータを共有する旨の指示である)場合に、当該受信した共有指示を他の携帯端末に対して転送する機能を有する。
【0175】
共有データ送信部1611は、前記共有指示受信部1608で受信した共有指示に従い、自機に記憶されたデータを他の携帯端末に対して送信する機能を有する。
【0176】
共有データ受信部1612は、共有データ送信部1611により送信された共有データを受信する機能を有する。
【0177】
共有データ転送部1613は、共有データ受信部1612で受信したデータを、他の携帯端末に対して転送する機能を有する。
【0178】
以上の処理により、連結された全ての携帯端末の販売データが親機端末の元に収集することができる。
【0179】
以上の構成を備えることにより、手作業でひとつひとつの携帯端末を向き合わせるといった作業を行うことなく、連結された携帯端末間においてデータ通信が可能となる。これにより、連結された携帯端末間におけるデータの共有や、各携帯端末がもつデータの集約といった処理について、効率的に行うことが可能となる。
【0180】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0181】
また、本発明におけるプログラムは、図3〜図6の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは図3〜図6の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0182】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0183】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0184】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0185】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0186】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0187】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0188】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0189】
001 親機端末
002 子機端末
003 子機端末
004 子機端末(端)
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末において赤外線等を用いたデータ通信の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末同士でデータの送受信を行う場合、赤外線等の無線信号を用いたデータの送受信が行われている。
【0003】
また、携帯端末の中には、赤外線等の無線信号の通信部を複数持つものがあり、そのような携帯端末を用いた通信方法が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−177505号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、赤外線通信においては、携帯端末の通信部同士を向かい合わせて接近させなければ通信が確立しないため、データの送受信は、1対1で行う必要がある。
【0006】
そのため、例えば、1台の携帯端末に記憶されたデータを多数の携帯端末で共有する場合や、多数の携帯端末に分散しているデータを集約したいといった場合には、携帯端末をひとつひとつを手作業で向き合わせて通信を確立させ、データのやり取りをしなければならず、手間と時間がかかってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、効率的に複数の携帯端末間でデータ通信を行う方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムであって、前記親機端末は、前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信手段を備え、前記子機端末は、前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信手段と、自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定手段と、前記位置判定手段により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送手段と、前記位置判定手段により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信手段と、他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信手段と、を備え、前記データ送信手段は、さらに、前記データ受信手段によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムにおける情報処理方法であって、前記親機端末の収集指示送信手段が、前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信工程と、前記子機端末の収集指示受信手段が、前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信工程と、前記子機端末の位置判定手段が、自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定工程と、前記子機端末の収集指示転送手段が、前記位置判定工程により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送工程と、前記子機端末のデータ送信手段が、前記位置判定工程により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信工程と、前記子機端末のデータ受信手段が、他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信工程と、を備え、前記データ送信工程は、さらに、前記データ受信工程によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムで実行されるプログラムであって、前記親機端末を、前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信手段として機能させ、前記子機端末を、前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信手段と、自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定手段と、前記位置判定手段により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送手段と、前記位置判定手段により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信手段と、他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信手段として機能させ、前記データ送信手段を、さらに、前記データ受信手段によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信するよう機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、効率的に複数の携帯端末間でデータ通信を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態におけるシステム構成の一例を示す図である
【図2】携帯端末に適用可能なハードウエア構成を示す図である
【図3】親機端末001が実行する準備処理を示すフローチャートである
【図4】子機端末002、子機端末003、子機端末004が実行する準備処理を示すフローチャートである
【図5】親機端末001が実行する販売データ収集処理を示すフローチャートである
【図6】子機端末が実行する販売データ収集処理を示すフローチャートである
【図7】準備処理の1巡目についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。
【図8】図7のステップS504〜S506の処理を模式的に表した図
【図9】準備処理の2巡目(マスタ共有処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である
【図10】準備処理の2巡目(マスタ共有処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である
【図11】準備処理の3巡目(終了電文送信処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である
【図12】販売データ収集処理についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である
【図13】準備処理の1巡目(図7)で収集される各携帯端末についての情報を示すテーブルである
【図14】各携帯端末における販売データを示すテーブルである
【図15】各携帯端末から収集した販売データを集計したデータを示すテーブルである
【図16】本発明の実施形態における携帯端末の機能を示す機能ブロック図である
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は携帯端末を用いた本発明のシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【0015】
本実施形態では、4台の携帯端末(親機端末001、子機端末002、子機端末003、子機端末004)が直列に連結される構成として説明する。
【0016】
親機端末001と子機端末002、子機端末002と子機端末003、子機端末003と子機端末004はそれぞれ赤外線通信などの無線を用いた通信により、相互に通信可能に接続されている。すなわち、隣り合う携帯端末が通信可能に接続された構成である。
【0017】
また、本実施形態では、4台の携帯端末(親機端末および子機端末)を用いた構成について説明するが、携帯端末の台数に関わらず本発明は適用可能である。
【0018】
また、本実施形態では赤外線による通信を行うよう構成しているが、携帯端末間における通信の方法は赤外線通信に限定されず、いずれの方法でも良い。
【0019】
以下、図2を用いて、図1に示した携帯端末に適用可能なハードウエア構成について説明する。
【0020】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0021】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0022】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0023】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0024】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0025】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0026】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0027】
プリンタコントローラ212は、サーマルドットライン方式プリンタ213等の印刷機を制御する。
【0028】
スキャナコントローラ214は、スキャナ215等の識別器を制御する。
【0029】
さらに、本発明に係わるプログラムが用いる各種データ及び各種テーブルは外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
【0030】
図3は、本発明の実施形態における、親機端末001による準備処理を示すフローチャートである。
【0031】
なお、図3のフローチャートで示す処理は、親機端末001のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0032】
ステップS101では、親機端末001のCPU201は、接続されたUSBメモリ等の外部記憶装置から、マスタを取得する。
【0033】
なお、本実施形態におけるマスタとは、商品IDとその単価に関する情報や、クレジットカードの番号と種別に関する情報、通貨に関する情報、機内販売用のカートに積載される商品の情報など、飛行機内などで商品を販売する際に必要な情報が含まれる。
【0034】
ステップS102では、親機端末001のCPU201は、連結された子機端末に対して赤外線通信により通信開始信号を送信する。なお、通信開始信号には、これから通信を開始する旨の情報と、各子機端末がもつ各種データを親機端末001に収集する旨の指示が含まれる。本実施形態においては、HTID(携帯端末識別情報)や、各子機端末がもっているマスタの日付(いつの時点におけるマスタをもっているのかという情報)、各子機端末のプログラムバージョンを収集するものとして説明する。
【0035】
ステップS103では、連結された子機端末からHTID(携帯端末識別情報)や各携帯端末がもっているマスタ日付(いつの時点におけるマスタをもっているのかという情報)等のデータを受信したか否かを判断する。なお、各携帯端末におけるHTID等のデータの一例を図13に示す。
【0036】
HTID等のデータを受信した場合(ステップS103:YES)は、処理をステップS104に移行する。
【0037】
HTID等のデータの受信がされていない場合(ステップS103:NO)は、HTID等の受信を待つ。
【0038】
なお、通信開始信号を送信してから予め定められた時間が経過しても受信されない場合は、通信エラーとして通信に失敗した旨の通知をするように構成しても良い。
【0039】
ステップS104では、親機端末001のCPU201は、最新日付のマスタを持つ携帯端末(親機端末またはいずれかの子機端末)を特定する。
【0040】
具体的には、ステップS103で受信した各子機端末のマスタ日付と、親機端末001(自機)のマスタ日付を比較し、もっともマスタ日付が遅い(最も新しいマスタをもっている)携帯端末を特定する。なお、親機端末001におけるマスタ日付は、ステップS101で外部記憶装置から取得したマスタの日付である。
【0041】
ステップS105では、親機端末001のCPU201は、ステップS104で特定された携帯端末に対して、当該携帯端末に記憶されるマスタデータを、連結している全ての携帯端末で共有するよう指示を送信する。
【0042】
なお、最新のマスタ日付をもつマスタデータをもつ携帯端末が複数ある場合には、当該マスタデータを共有する際に最も通信回数が少なくて済むように、共有元となる携帯端末を特定し指示を出す。具体的には、図10を用いて後述する。
【0043】
また、親機端末001に最新のマスタ日付をもつマスタデータがあると判断された場合は、当該自機がもつマスタデータを送信する。
【0044】
ステップS106では、親機端末001のCPU201は、連結している全ての携帯端末でマスタが共有できたか否かを判断する。
【0045】
具体的には、親機端末001に当該最新のマスタが転送されてきたか否かによって判断する。
【0046】
マスタの共有が完了した場合(ステップS106:YES)は、処理をステップS107に移行する。
【0047】
マスタの共有が完了していない場合(ステップS106:NO)は、マスタの共有が完了するまで待機する。
【0048】
ステップS107では、親機端末001のCPU201は、連結された各携帯端末に対して、終了電文を送信する。この終了電文は、マスタの共有が完了し、通信が終了した旨の信号である。
【0049】
そして、終了電文が返送されてくると(ステップS108:YES)、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0050】
図4は、本発明の実施形態における、子機端末(子機端末002〜子機端末004)による準備処理を示すフローチャートである。
【0051】
なお、図4のフローチャートで示す処理については、子機端末のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0052】
ステップS201では、子機端末のCPU201は、親機端末001から送信された通信開始信号を隣(親機端末に近い側)の携帯端末から受信する。
【0053】
ステップS202では、子機端末のCPU201は、通信に備え準備する。
【0054】
ステップS203では、子機端末のCPU201は、自機が連結された携帯端末の端に位置するか否かを判断する(本実施形態においては、自機が子機端末004であるか否かを判断する)。
【0055】
なお、端に位置するか否かの判断方法としては、親機端末001とは反対側に子機端末が存在するか否か(通信可能か否か)によって判断が可能である。また、予め端である旨の設定をしておく方法等によっても可能である。
【0056】
端に位置すると判断されると(ステップS203:YES)、処理をステップS207に移行する。
【0057】
端に位置しない(他の携帯端末に挟まれている。本実施形態においては、子機端末002または子機端末003)と判断されると(ステップS203:NO)は、処理をステップS204に移行する。
【0058】
ステップS204では、子機端末のCPU201は、ステップS201で受信した通信開始信号を、隣の子機端末に対して転送する。なお、ステップS204において転送先となる携帯端末は、連結された携帯端末のうち、ステップS201で受信した通信開始信号の送信元ではない方の携帯端末である。すなわち、親機端末001とは反対側にある携帯端末である。
【0059】
ステップS205では、子機端末のCPU201は、他の子機端末からHDITなどのデータを受信したか否かを判断する。
【0060】
受信したと判断されると(ステップS205:YES)、処理をステップS206に移行する。
【0061】
受信していない場合(ステップS205:NO)は、受信するまで待機する。
【0062】
ステップS206では、子機端末のCPU201は、ステップS205で受信したデータに自機のデータを追加して、隣の携帯端末に対して送信する。なおここでの隣の携帯端末とは、ステップS201で受信した通信開始信号の送信元である携帯端末である。すなわち親機端末001の側にある携帯端末である。
【0063】
なお、ステップS205におけるHTID等のデータは、図13に例示する。
【0064】
ステップS207では、子機端末のCPU201は、自機のHTIDなどのデータを、ステップS201で受信した通信開始信号の送信元である携帯端末に対して送信する。すなわち、自機が端であることから、通信開始信号を転送する必要はなく、自機のHTID情報などを隣に折り返し送信することとなる。
【0065】
以上のステップS201〜S207の処理が、図7に示す処理(準備処理の1巡目)に相当する処理になる。そして、この処理が実行されることにより、連結された携帯端末のHTID等の情報が親機端末001に集約されることになる。
【0066】
ステップS208では、子機端末のCPU201は、ステップS105で親機端末001から送信されたマスタ共有指示を受信したか否かを判断する。
【0067】
マスタ共有指示を受信した場合(ステップS208:YES)は、処理をステップS212に移行する。
【0068】
マスタ共有指示を受信していない場合(ステップS208:NO)は、処理をステップS209に移行する。
【0069】
ステップS209では、子機端末のCPU201は、最新のマスタを受信したか否かを判断する。すなわち、自機よりも親機端末側に最新のマスタをもつ子機端末が位置する場合は、当該最新のマスタをもつ子機端末より先にはマスタ共有指示は転送されず、逆に最新のマスタをもつ子機端末からマスタが送信されることになるため、マスタを受信したか否かを判断する。
【0070】
マスタを受信したと判断した場合(ステップS209:YES)は、処理をステップS210に移行する。
【0071】
マスタを受信していないと判断した場合(ステップS209:NO)は、処理をステップS208に移行し、再度、マスタ共有指示またはマスタを受信するまで待機する。
【0072】
ステップS210では、子機端末のCPU201は、ステップS209で受信したマスタを自機の記憶領域に記憶する。
【0073】
ステップS211では、子機端末のCPU201は、ステップS209で受信したマスタを転送する。
【0074】
なお、ステップS211では、自機が端に位置している場合は、ステップS209で受信したマスタの送信元(親機端末001側)へ転送し、端ではない場合には、当該送信元ではない隣の携帯端末(親機端末001とは反対側)に対して転送する。
【0075】
ステップS221は、子機端末のCPU201は、自機が連結された携帯端末の端に位置しているか否かを判断する。
【0076】
端であると判断した場合(ステップS221:YES)は、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0077】
端ではないと判断した場合(ステップS221:NO)は、処理をステップS222に移行する。
【0078】
ステップS222では、子機端末のCPU201は、親機端末とは反対側の子機端末から転送されてくる(折り返し転送されてくる)マスタを受信する。
【0079】
ステップS223では、子機端末のCPU201は、ステップS222で受信したマスタを隣の携帯端末(親機端末001側)へ転送する。
【0080】
なお、ステップS223においては、転送されてきたマスタを単に受信するだけであり、受信したマスタを記憶することはしない。
【0081】
ステップS212では、子機端末のCPU201は、マスタ共有指示を解析して、自機が最新のマスタを持っている携帯端末であるか否かを判断する。
【0082】
自機が最新のマスタを持っている携帯端末であると判断すると(ステップS212:YES)処理をステップS217に移行する。
【0083】
自機が最新のマスタを持っている携帯端末ではないと判断すると(ステップS212:NO)、処理をステップS213に移行する。
【0084】
ステップS213では、子機端末のCPU201は、ステップS208で受信したマスタ共有指示を隣の子機端末(親機端末001とは反対側)に転送する。
【0085】
ステップS214では、子機端末のCPU201は、マスタを受信したか否かを判断する。すなわち、親機端末001とは反対側に位置する子機端末が最新マスタをもっている場合であり、ステップS214では折り返し転送されてきたものを受信したが否かを判断する。
【0086】
マスタを受信した場合(ステップS214:YES)は、処理をステップS215に移行する。
【0087】
マスタを受信していない場合(ステップS214:NO)は、マスタを受信するまで待機する。
【0088】
ステップS215では、子機端末のCPU201は、ステップS214で受信したマスタを記憶領域に記憶する。
【0089】
ステップS216では、子機端末のCPU201は、ステップS214で受信したマスタを隣の携帯端末に転送する。なお転送先は、マスタの送信元ではない携帯端末(親機端末001側の携帯端末)である。
【0090】
次に、ステップS212で自機が最新のマスタをもっていると判断された場合の処理について説明する。
【0091】
ステップS217では、子機端末のCPU201は、自機で持っているマスタを隣の携帯端末に送信する。
【0092】
なお、送信先となる携帯端末は、自機が連結された携帯端末の端に位置している場合(本実施形態における子機端末004である場合)は、ステップS208で受信したマスタ共有指示の送信元である携帯端末である。端ではない場合は、ステップS208で受信したマスタ共有指示の送信元ではない携帯端末(親機端末001とは反対側)である。
【0093】
ステップS218は、子機端末のCPU201は、自機が連結された携帯端末の端に位置しているか否かを判断する。
【0094】
端であると判断した場合(ステップS218:YES)は、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0095】
端ではないと判断した場合(ステップS218:NO)は、処理をステップS219に移行する。
【0096】
ステップS219では、子機端末のCPU201は、親機端末とは反対側の子機端末から転送されてくる(折り返し転送されてくる)マスタを受信する。
【0097】
ステップS220では、子機端末のCPU201は、ステップS219で受信したマスタを隣の携帯端末(親機端末001側)へ転送する。
【0098】
なお、ステップS219においては、転送(または親機端末から送信)されてきたマスタを単に受信するだけであり、受信したマスタを記憶することはしない。
【0099】
以上のステップS208〜S223の処理が、図9、図10に示す処理(準備処理の2巡目)に相当する処理である。そして、この処理が実行されることにより、連結された全ての携帯端末に最新のマスタが共有されることになる。
【0100】
図5は、本発明の実施形態における、親機端末001による集計処理を示すフローチャートである。
【0101】
なお、図5のフローチャートで示す処理については、親機端末001のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0102】
ステップS301では、親機端末001のCPU201は、連結された子機端末の販売データを収集すべく、連結された子機端末に対して、販売データ収集指示を送信する。
【0103】
ステップS302では、親機端末001のCPU201は、連結された子機端末から送信された販売データを受信したか否かを判断する。
【0104】
受信した場合(ステップS302:YES)は、処理をステップS303に移行する。
【0105】
受信していない場合(ステップS302:NO)は、受信するまで待機する。なお、予め定められた時間が経過しても、受信されない場合には、通信エラーとして、エラー通知を出すよう構成してもよい。
【0106】
ステップS303では、ステップS302で受信した各子機端末および親機端末(自機)の販売データを集計する。
【0107】
図14で示すテーブルは、各携帯端末における販売データの一例を示す図である。また、図15で示すテーブルは、ステップS303により親機端末001で集計された結果の販売データを示す図である。
【0108】
図14で示す販売データは、「商品ID」、「単価」、「数量」、「合計」から構成されている。なお、販売データを構成するデータ項目としては、これらに限られるものではなく、これら以外の項目が含まれていてもよいし、図14に示す項目の全てが含まれていることが必須でもない。
【0109】
また、本実施形態においては、販売データの集計を例にしたが、本発明は、どのようなデータを集計する処理であっても、各携帯端末内のデータを集計する処理であれば適用可能である。
【0110】
図6は、本発明の実施形態における、子機端末による集計処理を示すフローチャートである。
【0111】
なお、図6のフローチャートで示す処理については、子機端末のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0112】
ステップS401では、子機端末のCPU201は、ステップS301で親機端末001から送信された販売データ収集指示を受信する。
【0113】
ステップS402では、子機端末のCPU201は、自機が連結された携帯端末の端に位置するか否かを判断する。
【0114】
端に位置すると判断された場合(ステップS402:YES)は、処理をステップS406に移行する。
【0115】
端に位置しないと判断された場合(ステップS402:NO)は、処理をステップS403に移行する。
【0116】
ステップS403では、子機端末のCPU201は、ステップS401で受信した販売データ収集指示を隣に連結された子機端末に対して転送する。
【0117】
なお、販売データ収集指示の転送先は、ステップS401で受信した販売データ収集指示の送信元ではない携帯端末(親機端末とは反対側の子機端末)である。
【0118】
ステップS404では、子機端末のCPU201は、他の携帯端末から販売データを受信したか否かを判断する。
【0119】
他の携帯端末から販売データを受信した場合(ステップS404:YES)は、処理をステップS405に移行する。
【0120】
販売データを受信していない場合(ステップS404:NO)は、販売データを受信するまで待機する。
【0121】
ステップS405では、子機端末のCPU201は、ステップS404で受信した他の携帯端末の販売データに、自機における販売データを追加して、隣の携帯端末に送信する。
【0122】
ステップS406では、子機端末のCPU201は、自機の販売データを隣の携帯端末に対して送信する。
【0123】
すなわち、自機は端に位置していることから、販売データ収集指示を転送する必要はない。そのため、販売データ収集指示の送信元である携帯端末(親機端末001側)に対して、自機の販売データを送信する処理のみとなる。
【0124】
図7は、本発明の実施形態における、準備処理の1巡目(連結された子機端末からHTID(携帯端末識別情報)や各携帯端末がもっているマスタ日付(いつの時点におけるマスタをもっているのかという情報)等のデータを収集する処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。
【0125】
ステップS501では、親機端末001から子機端末002に対して通信を開始する旨の信号が送信される(図3のステップS102に相当)。
【0126】
ステップS502では、ステップS501で送信された通信開始信号が子機端末002から子機端末003に転送される(図4のステップS204に相当)。
【0127】
ステップS503では、ステップS502と同様に、子機端末003から子機端末004に対して通信開始信号が転送される。
【0128】
ステップS504では、子機端末004から子機端末003に対して、子機端末004のHTIDなどの情報が送信される(図4のステップS207に相当)。
【0129】
ステップS505では、子機端末003から子機端末002に対して、ステップS504で送信された子機端末004の情報に子機端末003の情報が追加された情報が送信される(図4のステップS206に相当)。
【0130】
ステップS506では、子機端末002から親機端末001に対して、ステップS505で送信された情報に子機端末002の情報が追加された情報が送信される。
【0131】
以上の処理により、連結された携帯端末の情報が、親機端末001に集約されることとなる。
【0132】
なお、図8に示すシーケンス図は、図7のステップS504〜S506の処理を模式的に表した図である。
【0133】
図9は、本発明の実施形態における、準備処理の2巡目(マスタ共有処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。なお、図9では、最新の日付のマスタを子機端末004がもっているものとする。
【0134】
ステップS601では、親機端末001から子機端末002に対してマスタ共有指示が送信される(図3のステップS105に相当)。
【0135】
ステップS602では、子機端末002から子機端末003に対して、ステップS601で親機端末001から送信されたマスタ共有指示が転送される(図4のステップS213に相当)。
【0136】
ステップS603では、子機端末003から子機端末004に対して、ステップS601で親機端末001から送信されたマスタ共有指示が転送される(図4のステップS213に相当)。
【0137】
ステップS604では、子機端末004から子機端末003に対して、子機端末004のマスタが送信される(図4のステップS217に相当)。
【0138】
ステップS605では、子機端末003から子機端末002に対して、ステップS604で子機端末004から送信されたマスタが転送される(図4のステップS216に相当)。
【0139】
ステップS606では、子機端末002から親機端末001に対して、ステップS604で子機端末004から送信されたマスタが転送される。
【0140】
図10は、本発明の実施形態における、準備処理の2巡目(マスタ共有処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。なお、図10では、最新の日付のマスタを子機端末003がもっているものとする。
【0141】
ステップS701では、親機端末001から子機端末002に対してマスタ共有指示が送信される(図3のステップS105に相当)。
【0142】
ステップS702では、子機端末002から子機端末003に対して、ステップS701で親機端末001から送信されたマスタ共有指示が転送される(図4のステップS213に相当)。
【0143】
ステップS703では、子機端末003から子機端末004に対して、子機端末003のマスタが送信される(図4のステップS217に相当)。
【0144】
ステップS704では、子機端末004から子機端末003に対して、ステップS703で子機端末003から送信されたマスタが転送される(図4のステップS211に相当)。
【0145】
ステップS705では、子機端末003から子機端末002に対して、ステップS704で子機端末004から送信されたマスタ(子機端末003がもっているマスタ)が転送される(図4のステップS220に相当)。
【0146】
ステップS706では、子機端末002から親機端末001に対して、ステップS705で子機端末004から転送されたマスタがさらに転送される。
【0147】
なお、複数の携帯端末が最新のマスタを持っている場合には、最も通信回数が少なく全ての携帯端末で当該マスタを共有出来るようにマスタ共有指示が出される。
【0148】
例えば親機端末001と子機端末002と子機端末003の3台がいずれも最新のマスタをもっている場合では、子機端末003から子機端末004へマスタを送信するだけで、全ての携帯端末で最新のマスタを共有することが可能となる。このような場合は、親機端末001は、子機端末003に対してマスタ共有指示を出す。
【0149】
以上、図9または図10に示す処理により、連結された各携帯端末がもつマスタのうち、最新のマスタを当該連結された携帯端末全てで共有することが可能となる。
【0150】
図11は、本発明の実施形態における、準備処理の3巡目(終了電文送信処理)についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。
【0151】
ステップS801では、親機端末001から子機端末002に対して通信の終了を示す信号が送信される。
【0152】
ステップS802では、ステップS801で送信された終了電文が子機端末002から子機端末003に転送される。
【0153】
ステップS803では、ステップS802と同様に、子機端末003から子機端末004に対して終了電文が転送される。
【0154】
ステップS804では、子機端末004から子機端末003に対して、完了通知が送信される。
【0155】
ステップS805では、子機端末003から子機端末002に対して、完了通知が転送される。
【0156】
ステップS806では、子機端末002から親機端末001に対して、完了通知が転送される。
【0157】
図12は、本発明の実施形態における、販売データ収集処理についてデータの流れの全体像を示すシーケンス図である。
【0158】
ステップS901では、親機端末001から子機端末002に対して販売データ収集指示が送信される(図5のステップS301に相当)。
【0159】
ステップS902では、ステップS901で送信された販売データ収集指示が子機端末002から子機端末003に転送される(図6のステップS403に相当)。
【0160】
ステップS903では、ステップS902と同様に、子機端末003から子機端末004に対して販売データ収集指示が転送される。
【0161】
ステップS904では、子機端末004から子機端末003に対して、子機端末004がもつ販売データが送信される(図6のステップS406に相当)。
【0162】
ステップS905では、子機端末003から子機端末002に対して、ステップS904で子機端末004から送信された販売データおよび子機端末003がもつ販売データが送信される(図6のステップS405に相当)。
【0163】
ステップS906では、子機端末002から親機端末001に対して、子機端末004および子機端末003および子機端末002の販売データが送信される。
【0164】
図16は、本発明の実施形態における携帯端末の機能を示す機能ブロック図である。
【0165】
収集指示送信部1601は、連結された携帯端末に対して、各携帯端末が記憶するデータを収集する旨の指示を出す機能を有する。
【0166】
収集指示受信部1602は、収集指示送信部1601や収集指示転送部1603により送信/転送された収集指示を受信する機能を有する。
【0167】
収集指示転送部1603は、自機が連結された携帯端末の端に位置しない場合に、収集指示受信部1602が受信した収集指示を他の携帯端末に転送する機能を有する。
【0168】
位置判定部1604は、自機が連結された携帯端末の端に位置するか否かを判定する機能を有する。
【0169】
データ送信部1605は、収集指示受信部1602により受信した収集指示により指示された収集されるデータを他の携帯端末に送信する機能を有する。
【0170】
データ受信部1606は、収集指示受信部1602により受信した収集指示により指示された収集されるデータを他の携帯端末から受信する機能を有する。
【0171】
共有指示送信部1607は、連結された携帯端末間でデータを共有する旨を示す共有指示を各携帯端末に対して送信する機能を有する。
【0172】
共有指示受信部1608は、共有指示送信部1607により送信された共有指示を受信する機能を有する。
【0173】
共有指示判定部1609は、共有指示受信部1608により受信した共有指示が、自機に宛てられた(自機に記憶するデータを共有する旨の指示である)か否かを判定する機能を有する。
【0174】
共有指示転送部1610は、共有指示受信部1608により受信した共有指示が、自機に記憶するデータを共有する旨の指示ではない(他の携帯端末に記憶されたデータを共有する旨の指示である)場合に、当該受信した共有指示を他の携帯端末に対して転送する機能を有する。
【0175】
共有データ送信部1611は、前記共有指示受信部1608で受信した共有指示に従い、自機に記憶されたデータを他の携帯端末に対して送信する機能を有する。
【0176】
共有データ受信部1612は、共有データ送信部1611により送信された共有データを受信する機能を有する。
【0177】
共有データ転送部1613は、共有データ受信部1612で受信したデータを、他の携帯端末に対して転送する機能を有する。
【0178】
以上の処理により、連結された全ての携帯端末の販売データが親機端末の元に収集することができる。
【0179】
以上の構成を備えることにより、手作業でひとつひとつの携帯端末を向き合わせるといった作業を行うことなく、連結された携帯端末間においてデータ通信が可能となる。これにより、連結された携帯端末間におけるデータの共有や、各携帯端末がもつデータの集約といった処理について、効率的に行うことが可能となる。
【0180】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0181】
また、本発明におけるプログラムは、図3〜図6の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは図3〜図6の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0182】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0183】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0184】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0185】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0186】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0187】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0188】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0189】
001 親機端末
002 子機端末
003 子機端末
004 子機端末(端)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムであって、
前記親機端末は、
前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信手段を備え、
前記子機端末は、
前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信手段と、
自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定手段と、
前記位置判定手段により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送手段と、
前記位置判定手段により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信手段と、
他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信手段と、
を備え、
前記データ送信手段は、さらに、前記データ受信手段によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記親機端末は、さらに、
前記連結された携帯端末間でデータを共有する旨を示す共有指示を送信する共有指示送信手段を備え、
前記子機端末は、さらに、
前記親機端末の共有指示送信手段により送信された共有指示を受信する共有指示受信手段と、
前記共有指示が自機に宛てられた指示であるか否かを判定する共有指示判定手段と、
前記共有指示判定手段により、自機宛てではないと判定された場合、前記共有指示受信手段で受信した共有指示を送信元ではない他の子機端末へ転送する共有指示転送手段と、
前記共有指示判定手段により、自機宛てであると判定された場合、他の携帯端末で自機に記憶されたデータを共有すべく、当該データを他の携帯端末に送信する共有データ送信手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記子機端末の共有データ送信手段は、
前記共有指示判定手段により、自機宛てであると判定され、かつ、前記位置判定手段で端に位置すると判定された場合、前記共有指示の送信元である携帯端末に対して前記データを送信し、
前記共有指示判定手段により、自機宛てであると判定され、かつ、前記位置判定手段で端に位置しないと判定された場合、前記共有指示の送信元ではない他の携帯端末に対して前記データを送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記子機端末は、さらに、
前記共有データ送信手段により送信されたデータを受信する共有データ受信手段と、
前記共有データ受信手段で受信したデータを記憶する共有データ記憶手段と、
前記位置判定手段により自機が端ではないと判定された場合、当該共有データ受信手段で受信したデータを、当該データの送信元ではない他の携帯端末に転送する共有データ転送手段とを備え、
前記共有データ送信手段は、さらに、
前記位置判定手段により自機が端であると判定された場合、当該共有データ受信手段で受信したデータを、当該データの送信元に対して返送することを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムにおける情報処理方法であって、
前記親機端末の収集指示送信手段が、前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信工程と、
前記子機端末の収集指示受信手段が、前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信工程と、
前記子機端末の位置判定手段が、自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定工程と、
前記子機端末の収集指示転送手段が、前記位置判定工程により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送工程と、
前記子機端末のデータ送信手段が、前記位置判定工程により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信工程と、
前記子機端末のデータ受信手段が、他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信工程と、
を備え、
前記データ送信工程は、さらに、前記データ受信工程によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信することを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムで実行されるプログラムであって、
前記親機端末を、
前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信手段として機能させ、
前記子機端末を、
前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信手段と、
自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定手段と、
前記位置判定手段により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送手段と、
前記位置判定手段により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信手段と、
他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信手段として機能させ、
前記データ送信手段を、さらに、前記データ受信手段によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信するよう機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムであって、
前記親機端末は、
前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信手段を備え、
前記子機端末は、
前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信手段と、
自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定手段と、
前記位置判定手段により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送手段と、
前記位置判定手段により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信手段と、
他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信手段と、
を備え、
前記データ送信手段は、さらに、前記データ受信手段によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記親機端末は、さらに、
前記連結された携帯端末間でデータを共有する旨を示す共有指示を送信する共有指示送信手段を備え、
前記子機端末は、さらに、
前記親機端末の共有指示送信手段により送信された共有指示を受信する共有指示受信手段と、
前記共有指示が自機に宛てられた指示であるか否かを判定する共有指示判定手段と、
前記共有指示判定手段により、自機宛てではないと判定された場合、前記共有指示受信手段で受信した共有指示を送信元ではない他の子機端末へ転送する共有指示転送手段と、
前記共有指示判定手段により、自機宛てであると判定された場合、他の携帯端末で自機に記憶されたデータを共有すべく、当該データを他の携帯端末に送信する共有データ送信手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記子機端末の共有データ送信手段は、
前記共有指示判定手段により、自機宛てであると判定され、かつ、前記位置判定手段で端に位置すると判定された場合、前記共有指示の送信元である携帯端末に対して前記データを送信し、
前記共有指示判定手段により、自機宛てであると判定され、かつ、前記位置判定手段で端に位置しないと判定された場合、前記共有指示の送信元ではない他の携帯端末に対して前記データを送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記子機端末は、さらに、
前記共有データ送信手段により送信されたデータを受信する共有データ受信手段と、
前記共有データ受信手段で受信したデータを記憶する共有データ記憶手段と、
前記位置判定手段により自機が端ではないと判定された場合、当該共有データ受信手段で受信したデータを、当該データの送信元ではない他の携帯端末に転送する共有データ転送手段とを備え、
前記共有データ送信手段は、さらに、
前記位置判定手段により自機が端であると判定された場合、当該共有データ受信手段で受信したデータを、当該データの送信元に対して返送することを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムにおける情報処理方法であって、
前記親機端末の収集指示送信手段が、前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信工程と、
前記子機端末の収集指示受信手段が、前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信工程と、
前記子機端末の位置判定手段が、自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定工程と、
前記子機端末の収集指示転送手段が、前記位置判定工程により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送工程と、
前記子機端末のデータ送信手段が、前記位置判定工程により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信工程と、
前記子機端末のデータ受信手段が、他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信工程と、
を備え、
前記データ送信工程は、さらに、前記データ受信工程によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信することを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
親機端末と複数の子機端末とが無線通信を介して直列に連結された情報処理システムで実行されるプログラムであって、
前記親機端末を、
前記連結された子機端末が記憶するデータを収集すべく、前記子機端末に対してデータ収集指示を送信する収集指示送信手段として機能させ、
前記子機端末を、
前記親機端末から送信された収集指示を受信する収集指示受信手段と、
自機が前記連結された子機端末の端に位置する端末であるか否かを判断する位置判定手段と、
前記位置判定手段により、自機が端に位置しないと判定された場合、前記収集指示受信手段で受信した収集指示を、他の子機端末に転送する収集指示転送手段と、
前記位置判定手段により、自機が端に位置すると判定された場合、自機に記憶されたデータを前記転送された収集指示の転送元に送信するデータ送信手段と、
他の子機端末の前記データ送信手段により送信されたデータを受信するデータ受信手段として機能させ、
前記データ送信手段を、さらに、前記データ受信手段によりデータを受信した場合に、前記受信したデータに自機に記憶されたデータを追加して送信するよう機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−138816(P2012−138816A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290521(P2010−290521)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】
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