説明

情報処理装置および方法、並びにプログラム

【課題】顔画像を用いた認証処理における顔画像の誤検出を低減する。
【解決手段】顔画像信頼度算出部222は、取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する。顔器官抽出部223は、取得された顔画像より顔器官を抽出する。顔器官信頼度算出部224は、抽出された顔器官の信頼度を顔器官信頼度として算出する。顔画像判定部225は、顔画像信頼度、および顔器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、顔画像を照合部226に供給し、照合処理を実行させる。本発明は、監視システムに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、顔画像を用いた認証処理における人物以外の物体を人物として認識するといった誤検出を低減できるようにした情報処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、多くの店舗や公共施設では、不特定多数の来店客または来場者の情報を画像として撮像し、撮像された画像内における人物の顔画像を、例えば、指名手配犯などの予め登録された人物の顔画像と照合する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−279540号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1においては、出入口付近を撮像領域としているため、撮像領域内にポスタや立看板等に描かれているキャラクタ画像などの人物画像以外の顔画像が存在する場合、それらを実際の人物の顔画像として誤検出してしまうことがあった。
【0005】
このような誤検出に対応するため、人物以外の顔画像を認識してしまう画像領域をマスキングして誤検出を低減する技術が提案されている(特願2007−156693号公報参照)。
【0006】
しかしながら、このようにマスキングするようにしても、人物以外の物体が移動するような場合、必ずしも有効に誤検出を低減させることができなかった。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、顔画像の信頼度と、顔画像における顔を構成する各器官の信頼度とを求めて、それらが所定の値よりも高く信頼できるものであるときにのみ認証処理を実行させるようにして、顔画像を用いた認証処理における誤検出を低減させるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面の情報処理装置は、顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段と、前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段と、前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段と、前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段と、前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段と、前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段と、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段とを含む。
【0009】
前記取得手段が前記画像より顔画像を取得する手法には、顔の輪郭形状に対応したテンプレートを用いたテンプレートマッチング、前記顔を構成する器官に基づいたテンプレートマッチング、クロマキー処理により顔を構成する頭部の頂点を検出した後、その頂点に基づいて顔画像を検出する手法、肌色領域の形状に基づいて検出する手法、またはニューラルネットワークに基づいて、教師信号による学習により顔らしい領域を検出する手法を含ませるようにすることができる。
【0010】
前記顔画像信頼度算出手段には、前記顔画像に基づいて、前記顔の輪郭に対応したテンプレートを用いたテンプレートマッチングにより、前記テンプレートとの一致の程度を示す値を前記顔画像信頼度として算出させるようにすることができる。
【0011】
前記器官抽出手段には、前記顔画像に基づいて、前記器官を構成する画素位置の情報を特徴点として抽出し、前記顔画像の輪郭を含む前記器官を構成する画素位置の情報からなる特徴点の配置を学習することにより得られるパターンを用いたパターンマッチング、または、前記顔画像の領域内における前記器官を構成する画素位置の情報からなる特徴点の配置パターンに基づいたパターンマッチングによりを抽出させるようにすることができる。
【0012】
前記器官信頼度算出手段には、教師信号による学習により求められた前記顔画像における前記器官を構成する特徴点のパターンとなる画素位置の画素の輝度値のベクトルと、前記器官抽出手段により抽出された器官を構成する特徴点のパターンとなる画素位置の画素の輝度値のベクトルとのユークリッド空間における距離を前記器官信頼度として算出させるようにすることができる。
【0013】
本発明の一側面の情報処理方法は、顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段と、前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段と、前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段と、前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段と、前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段と、前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段と、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段とを含む情報処理装置の情報処理方法であって、前記取得手段における、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得ステップと、前記照合手段における、前記取得ステップの処理により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合ステップと、前記類似度判定手段における、前記照合ステップの処理での照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定ステップと、前記通知手段における、前記類似度判定ステップの処理により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知ステップと、前記顔画像信頼度算出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出ステップと、前記器官抽出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出ステップと、前記器官信頼度算出手段における、前記器官抽出ステップの処理により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出ステップと、前記信頼度判定手段における、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合ステップ、および前記類似判定ステップでの、処理を実行させるように制御する信頼度判定ステップとを含む。
【0014】
本発明の一側面のプログラムは、顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段と、前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段と、前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段と、前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段と、前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段と、前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段と、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段とを含む情報処理装置を制御するコンピュータに、前記取得手段における、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得ステップと、前記照合手段における、前記取得ステップの処理により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合ステップと、前記類似度判定手段における、前記照合ステップの処理での照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定ステップと、前記通知手段における、前記類似度判定ステップの処理により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知ステップと、前記顔画像信頼度算出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出ステップと、前記器官抽出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出ステップと、前記器官信頼度算出手段における、前記器官抽出ステップの処理により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出ステップと、前記信頼度判定手段における、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合ステップ、および前記類似判定ステップでの、処理を実行させるように制御する信頼度判定ステップとを含む処理を実行させる。
【0015】
本発明の一側面においては、顔画像が蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積され、画像より照合対象者の顔画像が取得され、取得された照合対象者の顔画像と、蓄積された蓄積者の顔画像との類似度が計算されて、照合され、照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かが判定され、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることが通知され、取得された顔画像の信頼度が顔画像信頼度として算出され、取得された顔画像より顔の器官が抽出され、抽出された器官の信頼度が器官信頼度として算出され、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合処理、および前記類似判定処理が実行されるように制御される。
【0016】
本発明の一側面の情報処理装置における、顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段とは、例えば、生体情報データベースであり、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段とは、例えば、顔画像取得部であり、前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段とは、例えば、類似度計算部であり、前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段とは、例えば、類似度判定部であり、前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段とは、例えば、通信部であり、前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段とは、例えば、顔画像信頼度算出部であり、前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段とは、例えば、顔器官抽出部であり、前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段とは、例えば、顔器官信頼度算出部であり、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段とは、例えば、顔画像判定部である。
【0017】
すなわち、顔画像判定部が、顔画像信頼度算出部により算出される顔画像信頼度と、器官信頼度算出部により算出される器官信頼度が、いずれも所定の閾値よりも高く、顔画像としての信頼度がある程度保証される状況においてのみ、類似度計算部による類似度の計算と、類似度と所定の閾値との比較により照合対象者と蓄積者との顔画像が一致するか否かを判定するようにした。
【0018】
結果として、顔画像信頼度が低い、または、器官信頼度が低い顔画像については、類似度計算部により照合処理が行われず、照合対象者と蓄積者とが一致するか否かが判定されることさえもなくなるので、本来顔画像における認証処理の必要がない顔画像の処理を省くことが可能となり、誤検出を低減させると共に、不要な処理をなくすことで処理負荷を低減させることが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、顔画像を用いた認証処理における誤検出を低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を適用した監視システムの一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】図1のカメラの設置例を示す図である。
【図3】図1のカメラの設置例を示す図である。
【図4】図1のカメラの設置例を示す図である。
【図5】図1のカメラの設置例を示す図である。
【図6】図1のカメラの設置例を示す図である。
【図7】図1のカメラの設置例を示す図である。
【図8】図1の入口カメラおよび店内カメラの設置例を示す図である。
【図9】図1の画像処理ユニットの構成例を説明する図である。
【図10】図1の生体情報認識装置の構成例を説明する図である。
【図11】登録遊技者来店監視処理を説明するフローチャートである。
【図12】信頼度算出処理を説明するフローチャートである。
【図13】類似度計算処理を説明するフローチャートである。
【図14】汎用のパーソナルコンピュータの構成例を説明する図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0022】
すなわち、本発明の一側面の情報処理装置は、顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段(例えば、図10の生体情報DB22)と、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段(例えば、図10の顔画像取得部221)と、前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段(例えば、図10の類似度計算部232)と、前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段(例えば、図10の類似度判定部235)と、前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段(例えば、図10の通信部228)と、前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段(例えば、図10の顔画像信頼度算出部222)と、前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段(例えば、図10の顔器官抽出部223)と、前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段(例えば、図10の顔器官信頼度算出部224)と、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段(例えば、図10の顔画像判定部225)とを含む。
【0023】
本発明の一側面の情報処理方法は、顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段と、前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段と、前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段と、前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段と、前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段と、前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段と、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段とを含む情報処理装置の情報処理方法であって、前記取得手段における、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得ステップ(例えば、図11のステップS21)と、前記照合手段における、前記取得ステップの処理により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合ステップ(例えば、図13のステップS73)と、前記類似度判定手段における、前記照合ステップの処理での照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定ステップ(例えば、図11のステップS32)と、前記通知手段における、前記類似度判定ステップの処理により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知ステップ(例えば、図11のステップS35)と、前記顔画像信頼度算出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出ステップ(例えば、図12のステップS51)と、前記器官抽出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出ステップ(例えば、図12のステップS52)と、前記器官信頼度算出手段における、前記器官抽出ステップの処理により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出ステップ(例えば、図12のステップS53)と、前記信頼度判定手段における、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合ステップ、および前記類似判定ステップでの、処理を実行させるように制御する信頼度判定ステップ(例えば、図11のステップS24)とを含む。
【0024】
[監視システムの構成例]
図1は、本発明に係る遊技店の監視システムの一実施の形態の構成を示す図である。
【0025】
遊技店1−1乃至1−nは、いわゆるパチンコ店、パチスロ店、または、カジノ店である。また、これらの遊技店1−1乃至1−nは、系列店舗または生体情報管理センタや第3者遊技店管理センタの加盟店であって、複数の店舗を統括的に管理する必要のある店舗である。各遊技店1−1乃至1−nは、生体情報管理バス6および第3者遊技店管理バス7により接続されており、それらのバスおよびインターネット等に代表される公衆通信回線網8,9を介して、相互にそれぞれ生体情報、および第3者遊技店管理情報を授受している。尚、以降において、遊技店1−1乃至1−nのそれぞれについて、特に区別する必要がない場合、単に、遊技店1と称するものとし、その他の構成についても同様に称するものとする。
【0026】
生体情報管理バス6は、主に各遊技店1の生体情報認識装置21により管理される生体情報を流通させるための伝送路として機能する。また、第3者遊技店管理バス7は、主に各遊技店1の媒体貸出管理装置27により管理される媒体貸出管理情報を流通させるための伝送路として機能する。
【0027】
生体情報管理センタ2は、生体情報管理センタを管理運営する事業者により使用されるサーバであり、生体情報管理データベース(以降、DBとも称するものとする)3で管理されている登録遊技者DBを各遊技店1により生成される未登録遊技者DBに基づいて更新すると供に、更新した最新の登録遊技者DBを各遊技店1の生体情報認識装置21に対して配信する。
【0028】
第3者遊技店管理センタ4は、第3者遊技店管理センタを管理運営する事業者により使用されるサーバであり、第3者遊技店管理データベース(DB)5で管理されている媒体貸出管理情報からなるDBを各遊技店1より供給されてくる情報に基づいて更新すると供に、更新した最新の媒体貸出管理情報を各遊技店1の媒体貸出管理装置27に対して配信する。
【0029】
生体情報認識装置21は、カメラ38−1乃至38−m、入口カメラ40−1乃至40−p、および店内カメラ41−1乃至41−qにより撮像された画像より画像処理ユニット39−1乃至39−(m+p+q)により抽出されて、生体情報バス31を介して供給されてくる顔画像の情報に基づいて、生体情報データベース22に予め登録されている顔画像と照合し、一致する場合、登録遊技者の来店を携帯端末20に通知したり、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electronic Luminescent)などからなる表示部23に表示する。また、生体情報データベース22に予め登録されている顔画像と照合し、一致しない場合、生体情報認識装置21は、生体情報管理データベース3にアクセスし、未登録者として未登録遊技者DBに登録する。
【0030】
遊技店管理装置24は、いわゆるホールコンピュータと呼ばれるものであり、遊技店管理情報バス30を介して遊技台36−1乃至36−mの動作を監視している。遊技店管理装置24は、遊技台36の出玉もしくはメダルの払い出しの情報、各遊技台36−1乃至36−mの遊技者の呼び出し情報、またはエラーの発生などの監視状況に応じて、所定の処理を実行し、実行結果をLCDや有機ELなどからなる表示部25に表示する。遊技店管理装置24は、計数機35、遊技台36−1乃至36−m、および遊技台周辺端末37−1乃至37−mのそれぞれより供給されてくる情報を、それぞれを識別する識別情報(例えば、遊技台番号)とを対応付けて遊技台管理データベース26により管理する。
【0031】
媒体貸出管理装置27は、精算販売機33、および貸出機34からの情報に基づいて、貸し出される遊技媒体の媒体貸出管理情報を媒体貸出管理データベース29を用いて管理すると供に、媒体貸出管理データベース29に登録されている媒体貸出管理情報を更新する際、その更新情報を、第3者遊技店管理バス7および公衆通信回線網9を介して第3者遊技店管理センタ4に送る。さらに、媒体貸出管理装置27は、第3者遊技店管理バス7および公衆通信回線網9を介して第3者遊技店管理センタ4により供給されてくる媒体貸出管理情報を取得し、媒体貸出管理データベース29に蓄積させる。
【0032】
貸出機34は、遊技者が遊技台36で遊技する際、現金やプリペイドカードなどにより所定の金額を受け付けると、金額に応じた個数の遊技媒体を貸し出す。この際、貸出機34は、受け付けた現金やプリペイドカードの残数などの情報と供に、貸し出した遊技媒体の個数の情報を媒体貸出管理装置27に供給する。これにより、媒体貸出管理装置27は、受け付けた現金やプリペイドカードの残数などの情報と供に、貸し出した遊技媒体の個数の情報を媒体貸出管理情報データベース29に登録する。
【0033】
精算販売機33は、貸球を借りるための度数をつけてプリペイドカードを販売する。このとき、精算販売機33は、販売したプリペイドカードの度数を払いうけた金額を媒体貸出管理装置27に供給する。また、精算販売機33は、プリペイドカードなどの度数として貸し出した遊技媒体の残数に基づいて現金を精算して払い出す。このとき、精算販売機33は、プリペイドカードの残数と払い戻した現金の金額を媒体貸出管理装置27に供給する。
【0034】
計数機35は、遊技者が遊技台36により遊技することにより獲得した遊技媒体の数を、計数し、計数結果を磁気カードやレシートなどとして出力する。
【0035】
遊技台36−1乃至36−mは、遊技者により所定の操作がなされることにより、遊技を実行し、いわゆる小当たりや大当たりに応じて、遊技球、または、メダルを払い出す。
【0036】
遊技台周辺端末37−1乃至37−mは、各遊技台36−1乃至36−mに対応して設けられている、いわゆる台間機であり、台間球貸機(原理的には、貸出機34と同様のもの)などが設けられている。また、遊技台周辺端末37は、遊技台36を遊技する遊技者の顔画像などの生体情報を取得し、遊技台識別情報(遊技台番号)と共に生体情報認識装置21に送信する。尚、図1においては、生体情報を取得する機能として、遊技者の顔画像を取得するカメラ38−1乃至38−mが設けられている例が示されている。
【0037】
カメラ38−1乃至38−mは、例えば、図2で示されるように、各遊技台36−1乃至36−4のそれぞれの上部に設けられた台表示ランプ61−1乃至61−4の下部に図3で示されるように、読取範囲δ内に遊技者が撮像できるように設け、顔画像を撮像するようにしてもよく、このようにすることにより、各カメラIDは、同時に遊技台IDとして使用することが可能となる。
【0038】
また、カメラ38−1乃至38−mは、例えば、図4で示されるように、遊技台周辺端末37−1乃至37−4に凸部71−1乃至71−4を設け、図5で示されるように読取範囲θ内に遊技者の顔画像が撮像できるように設けるようにしてもよい。
【0039】
さらに、カメラ38−1乃至38−mは、例えば、図6で示されるように、遊技台36の中央部(遊技台36の盤面上)に設けるようにして、撮像するようにしてもよい。すなわち、図6の設置部81にカメラ38が設置されることにより、図7で示されるように、読取範囲φ内に遊技者を撮像する。
【0040】
入口カメラ40−1乃至40−pおよび店内カメラ41−1乃至41−qは、遊技店1の店内における出入口および所定の場所に設置され、撮像した画像をそれぞれ画像処理ユニット39−(m+1)乃至39−(m+p+q)に供給する。
【0041】
入口カメラ40−1乃至40−pおよび店内カメラ41−1乃至41−qは、例えば、図8で示されるように設定される。図8は、遊技店1内の入口カメラ40−1乃至40−pおよび店内カメラ41−1乃至41−qの設置例を示している。
【0042】
すなわち、図8においては、出入口112−1乃至112−3が設けられており、入口カメラ40−1乃至40−3は、それぞれの出入口112より入店してくる遊技者を撮像する。また、店内カメラ41−1乃至41−10は、島設備111−1乃至111−5のそれぞれ両面をそれぞれ一列に渡って撮像できる位置に設定されている。島設備111は、両面に遊技台36が設置されており、すなわち、図中の島設備111を上下方向に挟むように設置されている。カメラ38、入口カメラ40および店内カメラ41は、いずれにおいてもパンチルトズーム機能を備えているため、図8で示されるように、店内カメラ41−1乃至41−10が配置されることにより、遊技台36で遊技する全遊技者が、店内カメラ41−1乃至41−10のいずれかで撮像できる。
【0043】
さらに、店内カメラ41−aは、貸出機34の前に設けられており、店内カメラ41−bは、精算販売機33の前に設けられており、店内カメラ41−cは、計数機35の前に設けられており、それぞれ、貸出機34、精算販売機33、および計数機35を利用する遊技者を撮像することができる。
【0044】
すなわち、図8で示されるように、遊技店1においては、来店する遊技者、遊技台36で遊技する遊技者、並びに、貸出機34、精算販売機33、および計数機35を利用する遊技者といった、遊技店1において遊技者が取るであろうことが想定される行動のほぼ全てを監視できるように、カメラ38、入口カメラ40、および店内カメラ41が設置されている。
【0045】
[画像処理ユニットの構成例]
次に、図9を参照して、画像処理ユニット39の構成例について説明する。
【0046】
画像取得部201は、カメラ38(または、入口カメラ40もしくは店内カメラ41)により撮像された画像を取得し、顔画像抽出部202に供給する。顔画像抽出部202は、画像取得部201より供給されてきた画像内に、顔を構成する部位の配置などのパターンからなる顔全体の輪郭に対応した基準テンプレートを用いたテンプレートマッチングにより顔画像からなる矩形画像を抽出して送信部203に供給する。送信部203は、顔画像抽出部202より連続的に供給されてくる顔画像をバッファ203aに蓄積させ、顔画像の供給が停止した状態になったとき、バッファ203aに蓄積された顔画像を顔画像群として生体情報認識装置21に送信する。尚、バッファ203aの容量には制限があるので、送信部203は、バッファ203aで蓄積できる容量が一杯になったところで一連の連続的に供給される複数の顔画像を顔画像群として送信するようにしても良いし、予め所定枚数を決めておき、所定枚数が蓄積された場合、その所定枚数の顔画像を顔画像群として送信するようにしても良い。
【0047】
[生体情報認識装置の構成例]
次に、図10を参照して、生体情報認識装置21の構成例について説明する。
【0048】
顔画像取得部221は、画像処理ユニット39より供給される複数の顔画像からなる顔画像群を取得し、顔画像信頼度算出部222に供給する。顔画像信頼度算出部222は、顔画像取得部221より供給されてくる顔画像群に含まれる複数の顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出し、顔画像と共に顔器官抽出部223に供給する。ここで、顔画像信頼度は、取得された顔画像を構成する領域の信頼度を表す値であり、顔画像信頼度が高い値であるほど、顔画像を構成する領域内に、現実に顔が存在する確率が高いことを示す。
【0049】
顔器官抽出部223は、顔画像取得部221により取得された顔画像を構成する領域から各器官を構成する特徴点を顔器官として抽出し、顔画像信頼度、および顔画像群と共に顔器官信頼度算出部224に供給する。ここで、顔器官を構成する特徴点とは、口の両端、目尻、目頭、鼻先などのような、口、目、および鼻の各器官を構成する画素の中でも特に特徴的な位置の画素である。
【0050】
顔器官信頼度算出部224は、顔器官抽出部223により抽出された特徴点の画素位置の情報からなる顔器官の情報の信頼度を表す値を顔器官信頼度として算出し、顔器官信頼度、顔画像信頼度、および顔画像群と共に顔画像判定部225に供給する。ここで、顔器官信頼度とは、顔器官抽出部223により抽出された器官の信頼度を示す値であり、顔器官信頼度が高いほど、抽出された顔器官で特定される特徴点が、現実の器官を構成する特徴的な位置の画素である確率が高いことを示す。
【0051】
顔画像判定部225は、顔器官信頼度算出部224より供給されてくる顔画像群を構成する各顔画像の顔画像信頼度、および顔器官信頼度が、いずれも所定の閾値よりも高く、取得された顔画像、および抽出された顔器官がいずれも信頼できるものである場合にのみ、顔画像群と共に照合部226に供給する。このため、顔画像判定部225は、顔画像信頼度が所定の閾値よりも低く、取得された顔画像そのものの信頼性が低いとみなした場合、または、顔器官信頼度が所定の閾値よりも低く、抽出された顔器官の信頼性が低く、仮に顔画像が取得されていたとしても、キャラクタのような顔画像である可能性があるような場合、照合部226に対して顔画像を供給しない。
【0052】
すなわち、顔画像とみなせない場合や、顔画像であるが、キャラクタなどの現実の人物の顔画像とみなせない場合については、顔画像が、照合部226に供給されない。この結果、照合に適さない顔画像については、照合そのものがなされないことになるため、誤検出を低減させることが可能となる。尚、顔画像判定部225は、顔画像群を構成する複数の顔画像の中で、顔画像信頼度、および顔器官信頼度が、いずれも所定の閾値を超えるものと、超えないものとを含む場合、超えたものだけを照合部226に供給するようにしてもよいし、いずれか超えないものが含まれた場合、顔画像群の全ての顔画像を照合部226に供給しないようにしてもよい。
【0053】
照合部226は、顔画像判定部225より供給されてくる顔画像群の各顔画像と、生体情報DB22に予め登録されている登録遊技者の顔画像とを照合し、類似度の高い候補となる顔画像があれば、第3候補までの顔画像を照合結果として表示部23に表示させる。また、照合部226は、類似度の高い候補となる顔画像が存在しない場合、供給されてきた顔画像を未登録遊技者データベース登録部227に供給する。
【0054】
より詳細には、照合部226の特徴量抽出部231は、顔画像群の各顔画像について、それらを識別するための特徴量を抽出して、各顔画像と共に類似度計算部232に供給する。類似度計算部232は、生体情報DB22に登録されている登録遊技者の顔画像の特徴量を抽出すると供に、特徴量抽出部231より供給されてくる顔画像群の各顔画像の特徴量とを順次用いて、生体情報DB22に登録されている全ての登録遊技者の顔画像との類似度を求め、顔画像取得部221より供給されてきた顔画像と供に類似度計算結果蓄積部233に蓄積させる。より具体的には、類似度計算部232は、例えば、目と目の間隔、あごから額までの長さと、あごから鼻までの長さの比率などの各種の顔の特徴量に基づいて、それぞれの差分和、平均比率、または比率和などを類似度として求める。
【0055】
類似度計算結果集計部234は、類似度計算結果蓄積部233に蓄積された顔画像群の各顔画像についての登録された顔画像との類似度の計算結果を集計して、顔画像群としての類似度を求めて、類似度判定部235に供給する。より具体的には、例えば、類似度計算結果蓄積部233は、例えば、顔画像群のうち、類似度の最も高い顔画像を基準とした類似度を顔画像群の類似度としたり、または、顔画像群の全ての顔画像に対する登録顔画像との類似度の平均値などを顔画像群の類似度として類似度判定部235のバッファ235aに供給する。
【0056】
類似度判定部235は、類似度計算結果集計部234より供給されてくる類似度を順次バッファ235aに蓄積し、上位3位となる顔画像群のそれぞれの類似度のうち、1位となる顔画像群との類似度と、所定の閾値とを比較し、比較結果に基づいて、1位となる登録顔画像が、顔画像判定部225より供給されてきた顔画像群に対して類似している場合(類似度が高い程類似していることを示す類似度の場合、所定の閾値よりも高いとき、また、類似度が低い程類似していることを示す類似度の場合、所定の閾値よりも低いとき)、上位3位となる顔画像群のうち、最も類似度の高い類似度の顔画像の情報を表示部23に供給して、表示させると供に、通信部228に供給する。また、類似度判定部235は、1位となる顔画像群との類似度と、所定の閾値とを比較し、比較結果に基づいて、1位となる登録顔画像が、顔画像判定部225より供給されてきた顔画像に対して類似していない場合、顔画像判定部225より供給されてきた顔画像群のうち、最も類似度の高い顔画像を未登録遊技者データベース登録部227に供給する。
【0057】
未登録遊技者データベース登録部227は、照合部226より未登録であるとみなされて供給されてきた、顔画像を生体情報管理データベース3の未登録遊技者DBに登録する。
【0058】
操作部229は、ボタン、マウス、または、キーボードなどから構成され、上述した類似度が上位3位となる、表示部23に表示された顔画像のいずれかが選択されるとき操作され、操作結果を通信部228に供給する。通信部228は、イーサネットボードなどから構成され、操作部229からの操作信号に基づいて、選択された顔画像を携帯端末20に配信する。
【0059】
尚、ここでは、類似度は、例えば、比率和で示されるような登録遊技者として登録されている顔画像に近いほど高い値を示すものであるとし、類似度が所定の閾値よりも高い値であるとき、その類似度に対応する登録遊技者の顔画像であるものとして判定する例について説明する。しかしながら、例えば、類似度が撮像された顔画像と登録遊技者として登録されている顔画像とのそれぞれの特徴量における差分和として表現されている場合、類似度判定部235は、類似度が閾値よりも小さければ、撮像された顔画像群が登録遊技者の顔画像であるとみなすことになり、または、平均比率などの場合、0乃至1の範囲で所定の値以上であって、1に近い値であれば、同一の人物であるとみなすことができる。
【0060】
データベース管理部230は、生体情報管理センタ2より新たな登録遊技者データベースが配信されてくると、新たな登録遊技者データベースに基づいて、生体情報DB22を更新する。
【0061】
[登録遊技者来店監視処理]
次に、図11のフローチャートを参照して、登録遊技者来店監視処理について説明する。
【0062】
ステップS1において、入口カメラ40は、撮像している画像の情報、または、出入口の扉からの信号に基づいて、出入口の扉が開いたか否かを判定し、所定の時間が経過するまで、その処理を繰り返す。
【0063】
ステップS1において、扉が開いたと判定された場合、ステップS2において、入口カメラ40は、設置されている範囲の画像を撮像し、撮像した画像を画像処理ユニット39に供給する。画像処理ユニット39の画像取得部201は、供給された画像を取得し、顔画像抽出部202に供給する。
【0064】
ステップS3において、顔画像抽出部202は、供給された画像より遊技者の顔画像を抽出し、送信部203に供給する。より具体的には、顔画像抽出部202は、撮像された画像のうち顔画像の輪郭に対応した基準テンプレートを用いたテンプレートマッチングにより矩形状の顔画像を抽出して、送信部203に供給する。送信部203は、供給されてきた顔画像をバッファ203aに一時的に蓄積する。尚、顔画像抽出部202は、撮像された画像のうち、配色などから肌が露出した部分であって、目や鼻といった特徴的な部位の配置などから矩形状の顔画像を抽出するようにしてもよいし、顔の器官(目、鼻、耳など)に基づいてテンプレートマッチング、または、クロマキー処理によって頭部などの頂点を検出し、ニューラルネットワークを使って教師信号による学習を行い、顔らしい領域を顔画像として検出するといった手法により顔画像を抽出するようにしてもよい。
【0065】
ステップS4において、顔画像抽出部202は、供給されてくる画像より顔画像が存在するか否か、すなわち、例えば、入口カメラ40により撮像される画像より直前の処理で抽出した顔画像と同一人物の顔画像が抽出できるか否かを判定し、抽出できると判定された場合、処理は、ステップS2に戻り、ステップS2乃至S4の処理が繰り返される。すなわち、顔画像が連続的に抽出できる状態である限り、ステップS2乃至S4の処理が繰り返される。尚、上述したように、バッファ203aには容量の制限があるため、バッファ203aに蓄積される顔画像が一杯になったところで、顔画像が抽出できない、すなわち、顔画像が存在しないと判定するようにしても良いし、所定枚数蓄積したところで、顔画像が抽出できないと判定するようにしても良い。尚、以降の説明においては、所定枚数として6枚の顔画像が抽出されたところで、顔画像が抽出できないと判定するものとする。
【0066】
したがって、ステップS4において、例えば、それまでに、ステップS2乃至S4の処理が6回繰り返され、それぞれの画像より顔画像が抽出されていた場合、それ以降の画像に顔画像が存在していても、存在しない状態でも、顔画像が存在しないとみなし、その処理は、ステップS5に進む。
【0067】
ステップS5において、送信部203は、顔画像抽出部202より供給されてきた顔画像を蓄積しているバッファ203aより複数の顔画像を読み出し、顔画像群として生体情報認識装置21に送信する。この際、送信部203は、カメラ38、入口カメラ40、または店内カメラ41のそれぞれを識別するカメラIDや、送信時刻の情報などの情報を顔画像群に付加して生体情報認識装置21に送信する。
【0068】
ステップS21において、生体情報認識装置21の顔画像取得部221は、顔画像群を取得する。ステップS22において、顔画像取得部221は、供給された顔画像群のうち、いずれか未処理の1つの顔画像群を抽出し、顔画像信頼度算出部222に供給する。
【0069】
ステップS23において、顔画像信頼度算出部222乃至顔器官信頼度算出部224は、信頼度算出処理を実行して、顔画像信頼度、および顔器官信頼度を算出する。
【0070】
[信頼度算出処理]
ここで、図12のフローチャートを参照して、信頼度算出処理について説明する。
【0071】
ステップS51において、顔画像信頼度算出部222は、顔画像取得部221より供給されてくる顔画像群に含まれる複数の顔画像の信頼度を顔画像信頼度tr1として算出し、顔画像と共に顔器官抽出部223に供給する。顔画像信頼度算出部222は、例えば、顔画像における顔の輪郭に対応した基準テンプレートを用いたテンプレートマッチングによって顔を検出する場合、検出した顔画像と基準テンプレートとで一致した画素数の割合を顔検出信頼度として算出する。
【0072】
ステップS52において、顔器官抽出部223は、顔画像取得部221により取得された顔画像を構成する領域から各器官を構成する特徴点を、顔器官として抽出し、顔器官、顔画像信頼度、および顔画像群を顔器官信頼度算出部224に供給する。顔器官抽出部223は、例えば、顔器官を構成する画素のうち特徴点となる画素の位置からなるパターンを学習し、その学習データを使用したマッチングにより特徴点を検出する、または取得された顔画像の内側において、パターンマッチングにより特徴点を検出する。
【0073】
ステップS53において、顔器官信頼度算出部224は、顔器官抽出部223により抽出された特徴点の画素位置の情報からなる顔器官の情報の信頼度を表す値を顔器官信頼度tr2として算出し、顔器官信頼度、顔画像信頼度、および顔画像群を顔画像判定部225に供給する。より具体的には、顔器官信頼度算出部224は、パターンマッチングにより特徴点を検出する方法を用いた場合、予め学習した各特徴点の輝度値ベクトルと、顔器官として抽出した特徴点付近の領域から得られる輝度値ベクトルとのユークリッド距離を顔器官信頼度として算出する。
【0074】
以上の処理により、顔画像が取得されると共に、顔画像信頼度tr1、および顔器官信頼度tr2が求められて、顔画像判定部225に供給される。
【0075】
ここで、図11のフローチャートの説明に戻る。
【0076】
ステップS24において、顔画像判定部225は、顔画像信頼度tr1、および顔器官信頼度tr2に基づいて、併せて供給されてきた顔画像が誤検出された顔画像であるか否かを判定する。より具体的には、顔画像判定部225は、顔画像信頼度tr1が所定の閾値よりも低いか、または、顔器官信頼度tr2が所定の閾値よりも低いとき、顔画像としての信頼度が低く誤検出であると判定する。従って、ステップS24において、例えば、顔画像がポスタなどに描かれているキャラクタの顔画像などであって、顔画像信頼度が低い、または、顔器官信頼度が低い場合、誤検出であるとみなし、処理は、ステップS38に進む。
【0077】
ステップS38において、顔画像判定部225は、供給されてきた顔画像群を破棄して、処理は、ステップS36に進む。
【0078】
一方、ステップS24において、正しい人物の顔画像が取得されて、顔画像信頼度が所定の閾値よりも高く、かつ、顔器官信頼度も所定の閾値よりも高い場合、顔画像判定部225は、誤検出ではないとみなし、処理は、ステップS25に進む。
【0079】
ステップS25において、顔画像判定部225は、取得した顔画像を照合部226に供給する。
【0080】
すなわち、顔画像判定部225が、顔画像信頼度、および顔器官信頼度に基づいて、顔画像として信頼できるもの以外は、後段の照合部226に供給しないようにしている。このような処理により、そもそも顔画像としての信頼度が低いものについては、照合部226における照合処理がなされないため、誤検出を抑制することが可能となる。
【0081】
ステップS26において、照合部226の特徴量抽出部231は、供給されてきた顔画像群のうち、未処理の1つの顔画像を抽出し、ステップS27において、特徴量を抽出して、顔画像と供に類似度計算部232に供給する。
【0082】
ステップ28において、類似度計算部232は、類似度計算処理を実行する。
【0083】
ここで、図13のフローチャートを参照して、類似度計算処理について説明する。
【0084】
ステップS71において、類似度計算部232は、生体情報DB22に登録されている顔画像のうち、未処理の1つの登録遊技者の顔画像を抽出し、処理対象に設定する。
【0085】
ステップS72において、類似度計算部232は、処理対象として設定した生体情報DB22に登録されている顔画像より、特徴量抽出部231より供給されてきた特徴量と同様の特徴量を抽出する。
【0086】
ステップS73において、類似度計算部232は、特徴量抽出部231より供給された顔画像についての、目と目の間隔、あごから額までの長さと、あごから鼻のまでの長さの比率などの各種の顔の特徴量と、生体情報DB22に登録されている顔画像における同様の特徴量とを用いて、それぞれの差分和、平均比率、または比率和などを類似度として計算し、ステップS74において、計算結果である生体情報DB22に登録されている顔画像との類似度を類似度判定部235に供給し、バッファ233aに登録させる。
【0087】
ステップS75において、類似度計算部232は、生体情報DB22に未処理の登録遊技者の顔画像が存在するか否かを判定し、未処理の登録遊技者の顔画像が存在する場合、処理は、ステップS71に戻る。すなわち、生体情報DB22の全ての登録遊技者の顔画像との類似度が計算されるまで、ステップS71乃至S75の処理が繰り返される。そして、ステップS75において、生体情報DB22に未処理の登録遊技者の顔画像が存在しないと判定された場合、類似度計算処理は終了する。
【0088】
ここで、図11のフローチャートの説明に戻る。
【0089】
ステップS29において、類似度判定部235は、バッファ233aに登録されている類似度の計算結果に基づいて順位を求め、生体情報DB22に登録されている顔画像のうちの上位3位までの顔画像と類似度の情報を、抽出する。そして、ステップS30において、類似度計算部232は、選択された顔画像群のうち未処理の顔画像が存在するか否かを判定し、未処理の顔画像が存在する場合、処理は、ステップS26に戻る。すなわち、選択された顔画像群のうち、未処理の顔画像が存在しない状態まで、ステップS26乃至S30の処理が繰り返される。
【0090】
ステップS30において、未処理の顔画像が存在しない、すなわち、選択された顔画像群の全ての顔画像について、登録遊技者の顔画像との類似度が求められたと判定された場合、ステップS31において、類似度計算結果集計部234は、類似度計算結果蓄積部233に蓄積された顔画像毎の類似度の計算結果を集計し、集計結果を類似度判定部235のバッファ235aに登録する。
【0091】
ステップS32において、類似度判定部235は、バッファ235aに登録されている類似度計算結果集計部234より供給されてくる顔画像群としての上位3位までの候補となる顔画像と類似度の情報に基づいて、最上位の類似度が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。すなわち、類似度判定部235は、最も類似している登録遊技者(生体情報DB22に登録されている顔画像のうち、顔画像取得部221により取得された顔画像群と最も類似している登録遊技者:ここでは、類似度の最も高い登録遊技者)の類似度を所定の閾値と比較する。
【0092】
尚、上述のように、類似度の定義により、撮像された顔画像と最も類似している登録遊技者の顔画像との類似度は、その値そのものが最も高いとは限らないため、類似度と閾値との大小関係はこの例の場合とは異なることがある。
【0093】
ステップS32において、最上位の類似度が所定の閾値よりも大きいと判定された場合、ステップS33において、類似度判定部235は、類似度計算部232より供給されてきた上位3位の顔画像が登録遊技者の顔画像の候補であることを示す報知画面を表示部23を制御して表示させる。
【0094】
ステップS34において、通信部228は、操作部229が操作されて、候補となる顔画像の何れかが選択されたか否かを判定する。
【0095】
ステップS34において、例えば、操作部229が操作されて、候補となる顔画像の何れかが選択された場合、候補となる顔画像が選択されたとみなされ、ステップS32において、通信部228は、選択された候補となる顔画像および入口カメラ40により撮像されたカメラ画像を携帯端末20に送信し、該当する登録遊技者が来店したことを通知する。
【0096】
以上の処理により、遊技店1内の係員は、携帯端末20を所持していると、登録遊技者の来店を認識することが可能となる。
【0097】
また、ステップS36において、顔画像取得部221は、供給された顔画像の全てについて処理を行なったか否かを判定し、未処理の顔画像がある場合、処理は、ステップS22に戻る。すなわち、全ての顔画像について処理が行なわれるまで、ステップS22乃至S36の処理が繰り返される。そして、全ての顔画像について処理が終了したと判定された場合、処理は、ステップS21に戻る。
【0098】
一方、ステップS34において、いずれの候補となる顔画像も選択されない場合、または、ステップS32において、類似度計算部232より供給されてくる上位3位までの顔画像と類似度の情報に基づいて、最上位の類似度が所定の閾値よりも大きくない場合、すなわち、最も類似している登録遊技者の顔画像であっても類似度が、所定の閾値未満である場合、ステップS37において、類似度判定部235は、画像処理ユニット39より供給されてきた顔画像群のうちの最上位の類似度の顔画像を未登録遊技者データベース登録部227に供給する。未登録遊技者データベース登録部227は、供給されてきた顔画像を生体管理情報バス6及び公衆通信回線網8を介して生体情報管理データベース3にアクセスし登録する。尚、未登録遊技者データベース登録部227に供給される顔画像は、顔画像群のうちのいずれの顔画像であってもよく、必ずしも、最上位の類似度の顔画像でなくてもよい。
【0099】
以上の処理により、生体情報認識装置21により画像処理ユニット39より供給されてきた顔画像群により複数の顔画像を用いて類似度が求められることになるので、顔画像の認識をより正確に実行することが可能となる。また、画像処理ユニット39より供給されてきた顔画像群が、生体情報DB22に登録されていない顔画像の顔画像群であるとみなされると、生体情報管理センタ2により管理されている生体情報管理DB3内に未登録遊技者の顔画像として登録される。
【0100】
また、顔画像の信頼度を示す、顔画像信頼度、および顔器官信頼度に基づいて、顔画像として信頼性の低いとみなされるものについては、照合部226に対して供給されることがなく、信頼性の高い顔画像のみが照合部226に供給されるので、ポスタや人形などのキャラクタの顔の領域が顔画像として抽出されても、誤検出されないようにすることが可能となる。
【0101】
ところで、上述した一連の監視処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0102】
図14は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)302およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
【0103】
入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
【0104】
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM303にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0105】
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0106】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【符号の説明】
【0107】
1,1−1乃至1−n 遊技店
2 生体情報管理センタ
3 生体情報管理データベース
4 第3者遊技店管理センタ
5 第3者遊技店管理データベース
6 生体情報管理バス
7 第3者遊技店管理バス
8,9 公衆通信回線網
21 生体情報認識装置
22 生体情報データベース
24 遊技店管理装置
26 遊技台管理データベース
27 媒体貸出管理装置
29 媒体貸出管理データベース
30 遊技店管理情報バス
31 生体情報バス
33 精算機
34 貸出機
35 計数機
36,36−1乃至36−m 遊技台
37,37−1乃至37−m 遊技台周辺端末
38,38−1乃至38−m カメラ
39,39−1乃至39−(m+p+q) 画像処理ユニット
40,40−1乃至40−p 入口カメラ
41,41−1乃至41−q 店内カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、
画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段と、
前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段と、
前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段と、
前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段と、
前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段と、
前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段と、
前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段と
を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記取得手段が前記画像より顔画像を取得する手法は、顔の輪郭形状に対応したテンプレートを用いたテンプレートマッチング、前記顔を構成する器官に基づいたテンプレートマッチング、クロマキー処理により顔を構成する頭部の頂点を検出した後、その頂点に基づいて顔画像を検出する手法、肌色領域の形状に基づいて検出する手法、またはニューラルネットワークに基づいて、教師信号による学習により顔らしい領域を検出する手法を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記顔画像信頼度算出手段は、前記顔画像に基づいて、前記顔の輪郭に対応したテンプレートを用いたテンプレートマッチングにより、前記テンプレートとの一致の程度を示す値を前記顔画像信頼度として算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記器官抽出手段は、前記顔画像に基づいて、前記器官を構成する画素位置の情報を特徴点として抽出し、前記顔画像の輪郭を含む前記器官を構成する画素位置の情報からなる特徴点の配置を学習することにより得られるパターンを用いたパターンマッチング、または、前記顔画像の領域内における前記器官を構成する画素位置の情報からなる特徴点の配置パターンに基づいたパターンマッチングによりを抽出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記器官信頼度算出手段は、教師信号による学習により求められた前記顔画像における前記器官を構成する特徴点のパターンとなる画素位置の画素の輝度値のベクトルと、前記器官抽出手段により抽出された器官を構成する特徴点のパターンとなる画素位置の画素の輝度値のベクトルとのユークリッド空間における距離を前記器官信頼度として算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、
画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段と、
前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段と、
前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段と、
前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段と、
前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段と、
前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段と、
前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段とを含む情報処理装置の情報処理方法であって、
前記取得手段における、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得ステップと、
前記照合手段における、前記取得ステップの処理により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合ステップと、
前記類似度判定手段における、前記照合ステップの処理での照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定ステップと、
前記通知手段における、前記類似度判定ステップの処理により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知ステップと、
前記顔画像信頼度算出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出ステップと、
前記器官抽出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出ステップと、
前記器官信頼度算出手段における、前記器官抽出ステップの処理により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出ステップと、
前記信頼度判定手段における、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合ステップ、および前記類似判定ステップでの、処理を実行させるように制御する信頼度判定ステップと
を含む情報処理方法。
【請求項7】
顔画像を蓄積者の顔画像として蓄積者データベースに蓄積する蓄積手段と、
画像より照合対象者の顔画像を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合手段と、
前記照合手段の照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定手段と、
前記類似度判定手段により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知手段と、
前記取得手段により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出手段と、
前記取得手段により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出手段と、
前記器官抽出手段により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出手段と、
前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合手段、および前記類似判定手段に、処理を実行させるように制御する信頼度判定手段とを含む情報処理装置を制御するコンピュータに、
前記取得手段における、画像より照合対象者の顔画像を取得する取得ステップと、
前記照合手段における、前記取得ステップの処理により取得された照合対象者の顔画像と、前記蓄積手段に蓄積された蓄積者の顔画像との類似度を計算し、照合する照合ステップと、
前記類似度判定手段における、前記照合ステップの処理での照合結果である類似度と所定の閾値との比較により、前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であるか否かを判定する類似度判定ステップと、
前記通知手段における、前記類似度判定ステップの処理により前記照合対象者の顔画像が前記蓄積者の顔画像であると判定された場合、前記照合対象者が前記蓄積者であることを通知する通知ステップと、
前記顔画像信頼度算出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像の信頼度を顔画像信頼度として算出する顔画像信頼度算出ステップと、
前記器官抽出手段における、前記取得ステップの処理により取得された顔画像より顔の器官を抽出する器官抽出ステップと、
前記器官信頼度算出手段における、前記器官抽出ステップの処理により抽出された器官の信頼度を器官信頼度として算出する器官信頼度算出ステップと、
前記信頼度判定手段における、前記顔画像信頼度、および前記器官信頼度のいずれもが、所定の閾値よりも高い場合、前記照合ステップ、および前記類似判定ステップでの、処理を実行させるように制御する信頼度判定ステップと
を含む処理を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−18593(P2012−18593A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−156357(P2010−156357)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】