説明

情報処理装置及びその制御方法

【課題】プロセッサの冷却にかかる制御がより容易な情報処理装置およびその制御方法を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる情報処理装置1は、複数のプロセッサ11〜14と、それぞれのプロセッサ11〜14を冷却する冷却部21〜24と、プロセッサ11〜14毎の温度を測定し、その測定結果に基づき、プロセッサ11〜14の温度と、プロセッサ11〜14毎に定められたそれぞれの閾値とを比較し、当該閾値以上になった第1のプロセッサを検出する検出部31〜34と、プロセッサ11の負荷の少なくとも一部を、プロセッサ11以外のプロセッサ12〜14に移行する負荷制御部35とを有する。負荷の移行の一定時間後に再度測定された再測定結果に基づき、第1のプロセッサに設けられた冷却部は、その稼働率を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置及びその制御方法に関し、特に複数のプロセッサを有する情報処理装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセッサの負荷を下げる方法として広く開示されている方法として、従来、プロセッサの動作周波数を下げたり、一時的にアイドル状態を作りだす方法がある。しかしこの場合には、一時的でもシステム性能を下げるというデメリットがある。
【0003】
また、複数のプロセッサを有する情報処理装置では、あるプロセッサの負荷を下げるために、当該プロセッサの負荷を他のプロセッサに移行する方法がある。負荷を移行させる方法では、負荷の移行先としてより負荷の低いプロセッサを選択するか、または事前に移行先のプロセッサを単純な方法(プロセッサ番号順など)で選択して移行する。
【0004】
しかしこのような方法では温度監視をしていないため、負荷の移行先のプロセッサの温度が既にファンの高速回転が必要な温度状態(現状のまま放置するとシステムの誤動作につながる可能性のある高温温度を検出する臨界点)に近い可能性があり、負荷を移行させた先のプロセッサ用の冷却ファンが高速回転し、冷却に掛かる消費電力を抑えることが出来ないという問題があった。
【0005】
さらに、昨今の情報処理装置の制御方法では、温度センサを基板に多数実装し、制御部にて温度センサの値を細かい時間間隔でポーリングして制御することによって、リアルタイムにFANの回転数を制御して最適な冷却を実施している。細かい時間間隔で制御することは、最適なFANの回転数が得られ、騒音対策にもなっている。
【0006】
特許文献1に記載の技術は、複数のCPUにより処理を実行する情報処理装置において、CPUの温度を検知する検知手段と、CPUの処理の内容と、各CPUの温度特性とに基づいて、今後のCPUの温度変化量を予測する温度状態予測手段と、温度状態予測手段の予測した温度状態に基づいて各CPUの処理を変更する処理変更手段とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−241376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、温度についての制御が複雑化し、本来行われるべき情報の処理が遅くなるという問題がある。
【0009】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、プロセッサの冷却にかかる制御が容易な情報処理装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる情報処理装置は、複数のプロセッサと、複数のプロセッサ毎に設けられた冷却部と、複数のプロセッサ毎の温度を測定し、当該測定結果に基づき、複数のプロセッサの温度と、複数のプロセッサ毎に定められたそれぞれの閾値とを比較し、当該閾値以上になった第1のプロセッサを検出する検出部と、第1のプロセッサの少なくとも一部負荷を、当該第1のプロセッサ以外のプロセッサに移行する負荷制御部とを有する。第1のプロセッサに設けられた冷却部は、検出部が第1のプロセッサを検出した場合に冷却部の稼働率を上昇し、検出部は、第1のプロセッサ以外の他のプロセッサの温度を測定し、負荷制御部は、検出部の測定結果に基づき、プロセッサ毎に定められたそれぞれの閾値と比較して当該閾値より下であって、かつ最も温度が低い第2のプロセッサに第1のプロセッサの負荷の少なくとも一部を移行し、さらに、検出部は、負荷の移行の一定時間後に、第1のプロセッサの温度を再度測定し、第1のプロセッサに設けられた冷却部は、再測定結果に基づき、その稼働率を調整する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、プロセッサの冷却にかかる制御がより容易な情報処理装置およびその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態1にかかる情報処理装置1を示す図である。
【図2】実施の形態1にかかる情報処理装置1の詳細を示す図である。
【図3】実施の形態1にかかる情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1にかかる一週間の各プロセッサの負荷の変動を示すグラフである。
【図5】実施の形態1にかかる一週間の各プロセッサの温度の変動を示すグラフである。
【図6】実施の形態2にかかる情報処理装置2を示す図である。
【図7】実施の形態2にかかる情報処理装置2の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本実施の形態にかかる情報処理装置1を示す図である。情報処理装置1は、複数のプロセッサ11〜14と、それぞれのプロセッサ11〜14を冷却する冷却部21〜24と、プロセッサ11〜14毎の温度を測定し、その測定結果に基づき、プロセッサ11〜14の温度と、プロセッサ11〜14毎に定められたそれぞれの閾値とを比較し、当該閾値以上になった第1のプロセッサ(以下の説明では、プロセッサ11とする。)を検出する検出部31〜34と、プロセッサ11の負荷の少なくとも一部を、プロセッサ11以外のプロセッサ12〜14に移行する負荷制御部35とを有する。なお、本実施の形態においては、プロセッサの数は4つとしているが、それ以上であっても以下であってもよい。
【0014】
検出部31〜34は、それぞれのプロセッサ11〜14毎に設けられ、温度の測定結果に基づき、プロセッサ11〜14の温度が、プロセッサ11〜14毎に定められたそれぞれの閾値以上であることを検出する。そして、検出部31〜34は、プロセッサ11の温度がプロセッサ11の閾値(第1の閾値)以上であることを検出した際、情報処理装置1の他のプロセッサ12〜14の温度を測定する。検出部31〜34は、負荷の移行の一定時間後に、プロセッサ11の温度を再度測定する。
【0015】
冷却部21〜24のうち冷却部21は、プロセッサ11の温度が、プロセッサ11の温度が閾値以上であることを検出部31が検出した際、その稼働率を上昇する。
【0016】
負荷制御部35は、検出部31〜34の測定結果に基づき、プロセッサ毎に定められたそれぞれの閾値と比較して当該閾値より下であって、かつ測定温度と閾値との差が最も大きい第2のプロセッサ(以下の説明では、プロセッサ14とする。)にプロセッサ11の負荷の一部又は全部を移行する。
【0017】
冷却部21〜24は、再測定結果に基づき、冷却部21〜24の稼働率を低下する。
【0018】
負荷の移行の一定時間後にプロセッサ11の温度を測定するように制御することで、繰り返しプロセッサ11の温度を測定する必要がなく、これにより、制御がより容易な情報処理装置1を提供することができる。
【0019】
本実施の形態についてさらに詳細に述べる。図2は、本実施の形態にかかる情報処理装置1の詳細を示す図である。情報処理装置1は、プロセッサ11〜14と、冷却部21〜24としてのファン25〜28と、検出部31〜34としての温度制御部40および温度検出部41〜44、負荷制御部35としての閾値情報45及び比較回路46a〜46d(以下、特に区別する必要のない場合は比較回路46という)と、プロセッサ選択回路47およびプロセス制御部48とを有する。
【0020】
ファン25〜28は、プロセッサ11〜14に送風することによりプロセッサ11〜14の温度を低下させ、回転数を上げることにより稼働率を上昇させる。
【0021】
温度検出部41〜44は、各プロセッサ11〜14の閾値を記憶し、それぞれのプロセッサ11〜14の温度が閾値を超えた場合、温度制御部40にその情報を送信する。また、温度検出部41〜44は、温度制御部40の制御に基づき、プロセッサ11〜14の温度の測定結果を比較回路46および温度制御部40に出力する。これにより、温度制御部40は、温度検出部41〜44にプロセッサ11〜14の温度を問い合わせる必要がなく、制御をより容易にすることができる。
【0022】
温度制御部40は、温度検出部41〜44から高温状態の通知を受けると、温度検出部41〜44の温度情報を取得する。
【0023】
閾値情報45は、プロセッサ11〜14毎に定められた閾値を記憶する。ここで、閾値は当該プロセッサの位置、ファン25〜28の位置、当該プロセッサの稼働可能な温度範囲に基づいてシミュレーションした値か、または実測した値かに基づいて設定される。
【0024】
比較回路46は、温度検出部41〜44から受け取った各プロセッサ11〜14の温度と、閾値情報45の有する閾値とを比較し、閾値より温度の低いプロセッサと、それぞれのプロセッサ11〜14の温度と閾値との差をプロセッサ選択回路47に出力する。
【0025】
プロセッサ選択回路47は、比較回路46の出力から、閾値とプロセッサ11〜14の温度の温度差が最も大きいプロセッサを選択する。そして、プロセス制御部48に、高温状態を検出したプロセッサの負荷の一部又は全部を移行させるプロセッサとして当該最も温度差が大きいプロセッサを指示する。
【0026】
次に、本実施の形態にかかる情報処理装置1の動作について説明する。図3は、本実施の形態にかかる情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。まず、システム稼働中に、温度検出部41がプロセッサ11の温度が閾値を超えていることを検出し、温度制御部40および比較回路46に通知する(ステップS51)。プロセッサ11の温度が閾値を超えた情報を受け取ると同時かそれ以降に、温度制御部40はファン25を高速回転させる(ステップS53)。温度制御部40が、プロセッサ11の温度が閾値を超えたことを通知されると、温度検出部41〜44に問い合わせを行い、温度検出部41〜44からプロセッサ11〜14の温度情報を受け取る(ステップS54)。比較回路46は、取得された温度情報と各プロセッサ11〜14の閾値と比較し、結果をプロセッサ選択回路47に出力する。プロセッサ選択回路47は比較回路46の比較結果から、閾値以下のプロセッサであって、かつ閾値からの温度差が最も大きいプロセッサ14を選定し、プロセス制御部48に出力する(ステップS55)。
【0027】
次に、プロセス制御部48は、プロセッサ11からプロセッサ14に負荷を移行させる(ステップS56)。負荷の移行が終了すると(ステップS58)、一定時間後に温度制御部40はプロセッサ11の温度を再度測定する(ステップS58)。プロセッサ11の温度が閾値以上である場合(ステップS59:No)、ステップS52からの処理をくり返す。プロセッサ11の温度が閾値以下である場合(ステップS59:Yes)、温度理論制御部40はファン25を標準回転数に戻す。なお、ここでは、プロセッサ11の負荷の全部をプロセッサ14に移行するものとして説明したが、一部のみを移行してもよいことは勿論である。または、閾値より温度が低いプロセッサを2以上選択し、その温度差に応じて、負荷の一部をそれぞれに移行させるようにしてもよい。
【0028】
次に本実施の形態について効果を説明する。図4は一週間の各プロセッサ11〜14の負荷の変動を示すグラフである。縦軸に負荷、横軸に曜日を示す。一般に複数のプロセッサ11〜14を有する情報処理装置1では、実行するジョブの違いなどにより、プロセッサ11〜14毎に負荷が異なっている。グラフ61a〜64aおよび61b〜64bはそれぞれ、プロセッサ11〜24の負荷を示している。図4(a)は本実施の形態を適用しない場合の負荷の変動を示し、図4(b)は本実施の形態を適用した場合の負荷の変動を示す。
【0029】
図5は一週間のプロセッサ11〜14の温度の変動を示すグラフである。縦軸に温度、横軸に曜日を示す。プロセッサ11〜14の温度は、情報処理装置1内の構造および実装位置の違いによる影響を受けて、冷却効率の良い箇所と悪い箇所が多少なりとも生じているが、図4に示す負荷の状態と関連があることを示す。グラフ61c〜64cおよび61d〜64dはそれぞれ、プロセッサ11〜14の温度を示している。
【0030】
図5(a)のグラフ61c〜64cは本実施の形態を適用しない場合の温度の変動を示し、図5(b)61d〜64dのグラフは本実施の形態を適用した場合の温度の変動を示す。
【0031】
図4(a)のグラフ61a〜64aにおいて、土曜日以降は負荷が高い。それに伴い、図5(a)のグラフ61c〜64cにおいて、土曜日以降はプロセッサ11とプロセッサ12が閾値を超え、よって、土曜以降は、情報処理装置1はファン25および26を高速回転させる必要がある。
【0032】
図4(b)のグラフ61b〜64bは、図4(a)のグラフ61a〜64aのグラフ61aの負荷、つまりプロセッサ11の負荷を、グラフ64aつまりプロセッサ14に移行し、グラフ62aつまりプロセッサ12の負荷をグラフ63aつまりプロセッサ13に移行した場合の負荷の変動を示すグラフである。同様に、図5(b)のグラフ61d〜64dは、図4(b)の負荷の状況におけるプロセッサ11〜14の温度の変動を示している。図5(b)から、すべてのプロセッサ11〜14において、一度プロセッサの温度が閾値を超えた後に、プロセッサの温度の上昇が抑えられていることが分かる。
【0033】
本実施の形態においては、プロセス制御部48で閾値以上の温度であるプロセッサ11の負荷を、閾値より最も低いプロセッサ14へ移すことにより、プロセッサ11の高温状態を解消できる。すなわち、負荷を移行させることにより、より効果的に冷却に掛かる消費電力を抑えることができる。また、それによりファンをより早いタイミングで通常の回転数に戻すことが可能である。
【0034】
さらに、閾値より最も低いプロセッサ14は、負荷を移行しても、閾値を超える可能性が最も低い。これにより、ファンの高速回転を回避できる蓋然性がより高く、冷却による消費電力を抑制することができる。
【0035】
本実施の形態にかかる情報処理装置1では、制御がより簡単であり、冷却にかかる処理の負担をより小さくすることができる。
【0036】
また、頻繁にFANの回転速度を加速したり減速したりすることは、ファンのベアリングに対して負荷が生じ、連続して固定的に回転している状態のFANと比べて、信頼性が悪化する。本実施の形態においては、プロセッサの閾値以上であることを検出した場合、一旦ファンを高速回転させるが、負荷を他のプロセッサに移すことでより効率的に温度を低下させ、ファンが高速回転している時間を短縮することができ、ファンの信頼性の低下を抑制する。
【0037】
実施の形態2
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図6は本実施の形態にかかる情報処理装置2を示す図である。情報処理装置2は、閾値情報45に替えて、温度状態遷移統計データ65を有している。温度状態遷移統計データ65は、プロセッサ毎の業務の繰返し単位での温度情報と、プロセッサ11〜14の閾値情報45を有する。
【0038】
一般に、情報処理装置2がユーザにより使用された場合、業務のくり返し単位である、1日または1週間単位で、負荷の変化は略同じパターンをくり返す。それに伴い、プロセッサ11〜14の温度状態は、業務のくり返し単位で略同じ変化のパターンを繰り返す。本実施の形態では、業務のくり返し単位で、プロセッサ11〜14ごとの温度変化の情報をあらかじめ温度状態遷移統計データ65として記憶する。
【0039】
比較回路46は、温度状態遷移統計データ65と、閾値情報45の有する閾値とを比較し、閾値より温度状態遷移統計データ65が低いプロセッサと、それぞれのプロセッサの温度状態遷移統計データ65と閾値との差をプロセッサ選択回路47に出力する。
【0040】
プロセッサ選択回路47は、比較回路46の出力から、温度状態遷移統計データ65と閾値との温度差が最も大きいプロセッサ14を選択する。そして、プロセス制御部48に、高温状態を検出したプロセッサ11からの負荷を移行させるプロセッサとして当該最も温度差が大きいプロセッサ14を指示する。
【0041】
本実施の形態にかかる動作について、さらに説明する。図7は、情報処理装置2の動作を示すフローチャートである。実施の形態1と同一の動作は、図3と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。ステップS51〜53までの動作は実施の形態1と同様である。
【0042】
プロセッサ11の温度が閾値を超えたことが検出されると、温度状態遷移統計データ65は、プロセッサ11〜14のあらかじめ測定された温度の変動の情報と、プロセッサ11〜24の閾値の情報を比較回路46に出力する(ステップS54)。比較回路46は、温度状態遷移統計データ65の有する温度の変動の情報と各プロセッサ11〜14の閾値とを比較し、結果をプロセッサ選択回路47に出力する。プロセッサ選択回路47は比較回路46の比較結果から、温度差が最も大きいプロセッサ14を選定し、プロセス制御部48に出力する(ステップS55)。
【0043】
本実施の形態においては、あらかじめ温度状態の遷移のデータを有するため、温度検出部に問い合わせて各プロセッサの温度を測定する必要がなく、より制御が容易になる。
【0044】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、冷却部としてのファンの代わりに、冷却材を用いた冷却装置を用いることも可能である。その場合は、冷却材の流れる量を調整することで稼働率を変化させることができる。また、検出部は、一定時間ごとにプロセッサの温度を測定し、その結果に基づいて閾値以上の温度のプロセッサを検出するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 情報処理装置
2 情報処理装置
11〜14 プロセッサ
21〜24 冷却部
25〜28 ファン
31〜34 検出部
35 負荷制御部
40 温度制御部
41〜44 温度検出部
45 閾値情報
46a〜46d 比較回路
47 プロセッサ選択回路
48 プロセス制御部
65 温度状態遷移統計データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプロセッサを有する情報処理装置の制御方法であって、
第1のプロセッサの温度が第1の閾値を超えたことを検出する閾値検出工程と、
前記閾値を検出した際、前記第1のプロセッサの冷却部の稼働率を上昇させる冷却工程と、
前記冷却工程と略同時かそれ以降に、前記情報処理装置の他のプロセッサの温度を測定する温度測定工程と、
前記温度測定工程で測定した結果、前記プロセッサ毎に定められたそれぞれの閾値と比較して当該閾値より下であって、かつ当該閾値との差が最も大きい第2のプロセッサに前記第1のプロセッサの負荷の少なくとも一部を移行する第1の負荷制御工程と、
前記第1の負荷制御工程の一定時間後に、前記第1のプロセッサの温度を再度測定し、前記第1の閾値以下であれば、前記冷却部の稼働率を低下させる再測定工程とを有する情報処理装置の制御方法。
【請求項2】
前記第1の負荷制御工程に替えて、
前記他のプロセッサ毎にあらかじめ測定された曜日又は時刻ごとの温度の情報と、プロセッサ毎に定められたそれぞれの閾値とを比較し、当該閾値より下であって、かつ当該閾値との差が最も大きい第2のプロセッサに前記第1のプロセッサの負荷の少なくとも一部を移行する第2の負荷制御工程とを有する請求項1記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項3】
複数のプロセッサと、
前記複数のプロセッサ毎に設けられた冷却部と、
前記複数のプロセッサ毎の温度を測定し、当該測定結果に基づき、前記複数のプロセッサの温度と、前記複数のプロセッサ毎に定められたそれぞれの閾値とを比較し、当該閾値以上になった第1のプロセッサを検出する検出部と、
前記第1のプロセッサの負荷の少なくとも一部を、当該第1のプロセッサ以外のプロセッサに移行する負荷制御部とを有し、
前記第1のプロセッサに設けられた冷却部は、前記検出部が前記第1のプロセッサを検出した場合にその稼働率を上昇し、
前記検出部は、前記第1のプロセッサ以外の他のプロセッサの温度を測定し、
前記負荷制御部は、前記検出部の測定結果に基づき、前記プロセッサ毎に定められたそれぞれの閾値と比較して当該閾値より下であって、かつ当該閾値との差が最も大きい第2のプロセッサに前記第1のプロセッサの負荷の少なくとも一部を移行し、
前記検出部は、前記負荷の移行の一定時間後に、前記第1のプロセッサの温度を再度測定し、
前記第1のプロセッサに設けられた冷却部は、前記再測定結果に基づき、その稼働率を調整する情報処理装置。
【請求項4】
前記負荷制御部は、前記プロセッサ毎にあらかじめ測定された、曜日又は時刻ごとの温度と、前記プロセッサ毎に定められたそれぞれの閾値とを比較し、当該閾値より下であって、かつ当該閾値との差が最も大きい温度の前記第2のプロセッサに前記第1のプロセッサの負荷の少なくとも一部を移行する請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記冷却部は、ファンであり、前記ファンの回転数を上げることにより前記冷却部の稼働率を上昇する請求項3または4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記冷却部は、液体の冷却材を循環させる液体冷却装置であり、前記冷却剤の循環速度を上げることにより前記冷却部の稼働率を上昇する前記請求項3又は4記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−141672(P2011−141672A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−1349(P2010−1349)
【出願日】平成22年1月6日(2010.1.6)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】