説明

情報処理装置

【課題】ETC端末として簡単に設定することができるようにする。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置に適用可能なカメラ付ディジタル携帯電話機においては、車両情報取得要求生成部122は、車両内のパーソナルコンピュータなどから車両情報の取得を要求する車両情報取得要求を生成し、車両情報無線通信部118は車両情報取得要求をパーソナルコンピュータなどに送信するとともに、パーソナルコンピュータなどから車両情報を受信する。車両情報取得部123は車両情報を取得し、補助記憶部124は取得された車両情報を記憶する。固有情報生成部125は、カメラ付ディジタル携帯電話機の固有情報を生成し、車両情報無線通信部118はカメラ付ディジタル携帯電話機の固有情報をパーソナルコンピュータなどに送信する。ETC処理実行制御部126は、ETC処理の実行を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置に係り、特に、ETC機能を搭載した情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理装置としての携帯電話機には、単なる通話による通信機能だけでなく、アドレス帳機能、インターネットなどのネットワークを介したメール機能や、Webページなどを閲覧することが可能なブラウザ機能などの種々の機能が搭載されるようになってきている。
【0003】
また、高速道路などの有料道路を利用する場合において、道路の入口と出口に予め設置された入口(出口)管理装置と無線通信によりETC処理を行うことが可能なETC機能が搭載された携帯電話機も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に提案されている携帯電話機によれば、車両に搭乗するユーザが所持する携帯電話機が、通行中の車両から料金の収受などの処理を行う入口(出口)処理機からのポーリング信号を受信した際に、入口(出口)処理機との通信を行うETC車載機モードに移行し、ETC車載機モードで入口(出口)処理機との無線通信を行うことによりゲートを通過する際の処理を行うことができる。
【特許文献1】特開2002−32806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に提案されている携帯電話機では、車両に搭乗する特定のユーザ(例えば、車両の持ち主など)が所持する携帯電話機を用いてETC処理を実行することはできるが、ETC処理において携帯電話機から車両に関する車両情報などを入口(出口)管理装置に送信しなければならない。そのため、例えば車両の持ち主以外の他のユーザがその車両に搭乗した場合、何らかの方法で他のユーザが所持する携帯電話機に車両情報などを予め取得しておく必要があり、車両の持ち主などの特定のユーザ以外の他のユーザが所持する携帯電話機を用いてETC処理を実行することは困難であるという課題があった。
【0006】
特に、車両の持ち主以外にも他のユーザが複数搭乗した場合、すなわち、ETC機能を搭載した複数の携帯電話機が同一の車両に持ち込まれた場合、その場で複数のユーザの合意により、いずれかのユーザが所持する携帯電話機を用いてETC処理を実行するように決定されたとしても、直ちに、複数のユーザのうちのいずれかのユーザが所持する携帯電話機を用いてETC処理を実行することは困難であるという課題があった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ETC端末として簡単に設定することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するために、車両に予め設置された車両設置用情報処理装置から車両情報を受信する受信手段と、受信手段により受信された車両情報を記憶する記憶手段と、情報処理装置に固有の固有情報を車両設置用情報処理装置に送信する第1の送信手段と、記憶手段に記憶されている車両情報を用いて、車両の通行を管理する情報管理装置との間のETC処理の実行を制御するETC処理制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の情報処理装置においては、車両に搭載された車両設置用情報処理装置から車両情報が受信され、車両情報が記憶され、情報処理装置に固有の固有情報が車両設置用情報処理装置に送信され、記憶手段に記憶されている車両情報を用いて、車両の通行を管理する情報管理装置との間のETC処理の実行が制御される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ETC端末として簡単に設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明を適用した通行管理システム1の構成を表している。
【0013】
図1の通行管理システム1においては、道路10は対距離料金制あるいは均一料金制の有料道路である。車両11が道路10を白抜き矢印で示す方向に進行する。この車両11の所定の位置には通行料金徴収用の情報処理装置として車載装置12が設置される。また、車両11には、車両11内における種々の処理(例えば、カーナビゲーションなど)を行う情報処理装置としてパーソナルコンピュータ13が所定の位置に設置される。さらに、車両11に搭乗する複数のユーザによりそれぞれ所持される複数の情報処理装置14−1乃至14−nが、車両11内に存在する。
【0014】
情報処理装置14−1乃至14−nは、以下において、それぞれを個々に区別する必要がない場合、情報処理装置14と総称する。また、車載装置12とパーソナルコンピュータ13を「車両11に予め設置された車両設置用情報処理装置」と定義する。なお、本発明の実施形態においては、「車両11に予め設置された車両設置用情報処理装置」の例として、車載装置12とパーソナルコンピュータ13を明示的に記載したが、これ以外にも、例えば記録再生装置やPDA(Personal Digital Assistant)などに適用するようにしてもよい。
【0015】
図1に示した通行管理システムは、道路10に対する通行料金を徴収するシステムであり、中央管理装置16を備えた中央管理センタ15、入口を管理する入口管理システム17、および、出口を管理する出口管理システム18により構成される。通行料金は、道路10の利用距離により異なる。車両11は、道路10に進入し、入口を管理する入口管理システム17を通過した後、道路10を所定の距離走行し、出口を管理する出口管理システム18を通過し、道路10を退出する。
【0016】
図1の入口管理システム17の下流側には、道路10を横切るようにガントリー20−1が設置されており、このガントリー20−1には、ガントリー20−1の下を通過する車両11を検出する光センサ21が設置される。光センサ21は、入口管理装置19と有線または無線により接続されており、車両11を検出するとその検出信号を入口管理装置19に出力する。
【0017】
また、入口管理システム17の上流側には、道路10を横切るようにガントリー20−2が設置されており、このガントリー20−2には、ガントリー20−2の下を通過する車両11に設置された車載装置12または情報処理装置14と狭域通信を行うアンテナ22が設置される。アンテナ22は、入口管理装置19と有線または無線により接続されており、車両11に設置された車載装置12または情報処理装置14と双方向通信を行い、通行料金徴収時に必要な入口地点情報を送信する。
【0018】
道路10の入口のガントリー20−1の位置を基準として、車両11の進行方向の位置の道路わきに、ナンバープレート認識用カメラ23および車両撮影用カメラ24が設置される。ナンバープレート認識用カメラ23および車両撮影用カメラ24は、有線または無線により入口管理装置19と接続されており、光センサ21からの検出信号に基づいて、入口管理装置19に駆動され、車両11を撮影する。
【0019】
ナンバープレート撮影用カメラ23により撮影された車両11のナンバープレート情報、および車両撮影用カメラ24により撮影された車両11の外観の画像情報は、有線または無線により入口管理装置19に出力される。これらのナンバープレート情報および画像情報は、中央管理センタ15の中央管理装置16に供給され、何らかの理由により車載装置12が入口地点情報を受信できなかった場合、中央管理装置15による入口地点情報の作成に利用される。
【0020】
入口管理装置19は、道路10に進入する車両2の進入に関する処理を行う。入口管理装置19は、中央管理センタ15の中央管理装置16に接続されており、進入に関する処理結果を中央管理装置16に供給する。中央管理センタ15の中央管理装置16は、例えば、その他の複数地点の入口管理装置(図示せず)とも接続されており、各地の入口管理装置より処理結果を取得する。中央管理装置16は、通行料金徴収の際に、その処理結果に基づいて処理を行う。
【0021】
出口管理システム18の上流側には、道路10を横切るようにガントリー26−1が設置されており、ガントリー26−1には、ガントリー26−1の下を通過する車両11を検出する光センサ27が設置される。光センサ27は、出口管理装置25と有線または無線により接続されており、車両11を検出するとその検出信号を出口管理装置25に出力する。
【0022】
また、出口管理システム18の下流側には、道路10を横切るようにガントリー26−2が設置されており、ガントリー26−2には、ガントリー26−2の下を通過する車両11に設置された車載装置12または情報処理装置14と狭域通信を行うアンテナ28が設置される。アンテナ28は、出口管理装置25と有線または無線により接続されており、車両11に設置された車載装置12または情報処理装置14と双方向通信を行い、有料道路の通行料金を徴収する。
【0023】
道路10の出口のガントリー26−1の位置を基準として、車両11の進行方向の位置の道路わきに、ナンバープレート認識用カメラ29および車両撮影用カメラ30が設置される。ナンバープレート認識用カメラ29および車両撮影用カメラ30は、有線または無線により出口管理装置25と接続されており、光センサ27からの検出信号に基づいて、出口管理装置25に駆動され、車両11を撮影する。
【0024】
ナンバープレート撮影用カメラ29により撮影された車両11のナンバープレート情報、および車両撮影用カメラ30により撮影された車両11の外観の画像情報は、有線または無線により出口管理装置25に出力される。これらのナンバープレート情報および画像情報は、中央管理センタ15の中央管理装置16に供給され、何らかの理由により車載装置12より通行料金が徴収できなかった場合、中央管理装置16による課金処理に利用される。
【0025】
道路10のガントリー26−2の位置を基準として、車両11の進行方向の位置に道路10を遮断する遮断機31が設置される。遮断機31は出口管理装置25と有線または無線により接続されており、何らかの理由により、料金徴収が正常に行われなかった場合、出口管理装置25に制御されて、車両を停止させるために道路10を遮断する。
【0026】
出口管理装置25は、道路10に進入する車両2の通行料金徴収に関する処理を行う。出口管理装置25は、中央管理センタ15の中央管理装置16に接続されており、通行料金徴収に関する処理の処理結果を中央管理装置16に供給する。中央管理センタ15の中央管理装置16は、例えば、その他の複数地点の出口管理装置(図示せず)とも接続されており、各地の出口管理装置より処理結果を取得する。中央管理装置16は、料金が徴収できなかった場合の課金処理などを行う。
【0027】
図2は、図1の車載装置12の内部の構成を表している。
【0028】
CPU(Central Processing Unit)32は、ROM(Read Only Memory)33に記憶されているプログラム、または、RAM(Random Access Memory)34にロードされたプログラムに従って車載装置12の全体の動作をバス37を介して制御する。RAM34には、CPU32が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0029】
不揮発性メモリ35は、フラッシュメモリなどからなり、ユーザの識別情報(ユーザの氏名や識別番号など)、料金収受関連情報(入口または出口の通過時刻、入口または出口の地点名情報、および課金情報など)、有料道路の料金制度の種類(均一料金制または対距離料金制など)、並びに車両11に関する車種情報(大型か小型かの種類やナンバープレート情報など)などを記憶する。
【0030】
時計部36は、時刻情報を発生し、その時刻情報をディスプレイ40に表示させる。また、時計部36は、料金所の通過時刻情報などを供給する。
【0031】
操作部38は、ETC処理に関する種々のデータを入力するための種々のボタンを有しており、ユーザの操作により入力された種々のデータをCPU32に供給する。
【0032】
表示制御部39は、ディスプレイ40を制御し、ETC処理に関する種々の画面を表示させる。ディスプレイ40は、表示制御部39の制御に従い、ETC処理に関する種々の画面を表示する。
【0033】
ICカード読み出し/書き込み部41は、CPU32の制御に従い、ICカード挿入口(図示せず)より挿入されたICカード42に記録された各種の情報を読み出したり、CPU32より指示された情報を書き込んだりする。
【0034】
なお、ユーザは、クレジットカード会社などと契約することにより、ICカード42を入手することができる。ICカード42には、ユーザの個人情報や、有料道路の利用履歴などの情報が記憶されている。
【0035】
例えば、先払い方式の場合、ICカード42には、ユーザが予め支払った金額が残金情報として記憶されており、ユーザがETCシステムを利用すると、車載装置12により、ICカード挿入口より挿入されたICカード42に記憶されている残金情報の残金額より、利用料金額が減算される。
【0036】
また、後払い方式の場合、ICカード42には、利用料金額の累計額が累計利用料金額情報として記憶されており、ユーザがETCシステムを利用すると、車載装置12により、ICカード挿入口より挿入されたICカード42に記憶されている累計利用料金額情報の累計額に、利用料金額が加算される。
【0037】
無線通信部43は、内蔵アンテナ44を介して、路側の入口管理装置19や出口管理装置25と狭域通信を行い、各種の情報を送受信する。また、車両11内の情報処理装置14と通信を行い、各種の情報を送受信する。
【0038】
ドライブ45は、フロッピディスクやハードディスクなどを含む磁気ディスク44、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)などを含む光ディスク47、MD(Mini-Disk(商標))などを含む光磁気ディスク48、または半導体メモリ49などの記録媒体に記憶されているプログラムを読み出し、バス37を介してRAM34などに供給する。
【0039】
図3は、は、図1のパーソナルコンピュータ13の内部の構成を表している。
【0040】
図3においては、CPU51は、ROM52に記憶されているプログラム、または記憶部58からRAM53にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0041】
RAM53にはまた、CPU51が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0042】
CPU51、ROM52、およびRAM53には、バス54を介して相互に接続されている。このバス54にはまた、入出力インタフェース55が接続される。
【0043】
入出力インタフェース55には、キーボード、マウスなどによりなる入力部56、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる表示部57、ハードディスクなどより構成される記憶部58、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部59が接続される。記憶部58は、車両11に関する車種情報(大型か小型かの種類やナンバープレート情報など)などを予め記憶する。
【0044】
通信部59は、インターネット(図示せず)を含むネットワークを介しての通信処理を行う。また、通信部59は、図示せぬ内蔵アンテナを介して、車両11内の情報処理装置14と無線通信を行い、各種の情報を送受信する。
【0045】
入出力インタフェース55にはまた、必要に応じてドライブ60が接続され、磁気ディスク61(フロッピディスクを含む)、光ディスク62(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク63(MD(Mini-Disk)を含む)、あるいは半導体メモリ64などが適宜装着され、それから読み出しコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部58にインストールされる。
【0046】
図4は、本発明に係る情報処理装置14として適用可能なカメラ付ディジタル携帯電話機MSの外観の構成を表している。なお、図4[A]は、カメラ付ディジタル携帯電話機MSを約180度に見開いたときの正面から見た外観の構成を表しており、図4[B]は、カメラ付ディジタル携帯電話機2を見開いたときの側面から見た外観の構成を表している。
【0047】
図4[A]および[B]に示されるように、カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、中央のヒンジ部71を境に第1の筐体72と第2の筐体73とで構成されており、ヒンジ部71を介して矢印X方向に折り畳み可能に形成される。カメラ付ディジタル携帯電話機MSの内部の所定の位置には、送受信用のアンテナ(後述する図7のアンテナ114)が設けられており、内蔵されたアンテナを介して基地局(図示せず)との間で電波を送受信する。
【0048】
第1の筐体72には、その正面に液晶ディスプレイ74(メインディスプレイ)が設けられており、電波の受信状態、電池残量、電話帳として登録されている相手先名や電話番号及び送信履歴等の他、電子メールの内容、簡易ホームページ、CCD(Charge Coupled Device)カメラ(後述する図5のCCDカメラ80)で撮像した画像、外部のコンテンツサーバ(図示せず)より受信したコンテンツ、メモリカード(後述する図7のメモリカード116)に記憶されているコンテンツを表示することができる。また、液晶ディスプレイ74の上部の所定の位置にはスピーカ75が設けられており、これにより、ユーザは音声通話することが可能である。
【0049】
一方、第2の筐体73には、その表面に「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話・電源キー、クリアキー、および電子メールキーなどの操作キー76が設けられており、操作キー76を用いて各種指示を入力することができる。
【0050】
第2の筐体73には、操作キー76として上部に十字キーと確定キーが設けられており、ユーザが十字キーを上下左右方向に操作することにより当てられたカーソルを上下左右方向に移動させることができる。具体的には、液晶ディスプレイ74に表示されている電話帳リストや電子メールのスクロール動作、簡易ホームページのページ捲り動作および画像の送り動作などの種々の動作を実行する。
【0051】
また、確定キーを押下することにより、種々の機能を確定することができる。例えば第2の筐体73は、ユーザによる十字キーの操作に応じて液晶ディスプレイ74に表示された電話帳リストの複数の電話番号の中から所望の電話番号が選択され、確定キーが第2の筐体73の内部方向に押圧されると、選択された電話番号を確定して電話番号に対して発呼処理を行う。
【0052】
さらに、第2の筐体73には、十字キーと確定キーの左隣に電子メールキーが設けられており、電子メールキーが第2の筐体73の内部方向に押圧されると、メールの送受信機能を呼び出すことができる。十字キーと確定キーの右隣には、ブラウザキーが設けられており、ブラウザキーが第2の筐体73の内部方向に押圧されると、Webページのデータを閲覧することが可能となる。
【0053】
また、第2の筐体73には、操作キー76の下部にマイクロフォン77が設けられており、マイクロフォン77によって通話時のユーザの音声を集音する。また、第2の筐体73には、カメラ付ディジタル携帯電話機MSの操作を行うサイドキー78が設けられている。
【0054】
なお、第2の筐体73は、背面側に図示しないバッテリパックが挿着されており、終話・電源キーがオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対して電力が供給されて動作可能な状態に起動する。
【0055】
ところで、第2の筐体73には、第2の筐体73の下部の所定の位置に抜差自在なメモリカード(後述する図7のメモリカード116)を挿着するためのメモリカードスロット(図示せず)が設けられており、メモボタン(図示せず)が押下されるとメモリカードに通話中の相手の音声を記録したり、ユーザの操作に応じて電子メール、簡易ホームページ、CCDカメラで撮像した画像を記録することができる。
【0056】
ここで、メモリカードは、NAND型フラッシュメモリカードやNOR型フラッシュメモリカードなどに代表されるフラッシュメモリカードの一種であり、小型薄型形状のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子を格納したものであり、10ピン端子を介して画像や音声、音楽等の各種データの書き込み及び読み出しが可能となっている。
【0057】
また、メモリカードは、大容量化等による内蔵フラッシュメモリの仕様変更に対しても、使用する機器で互換性を確保することができる独自のシリアルプロトコルを採用し、高速性能を実現しているとともに、誤消去防止スイッチを設けて高い信頼性を確保している。
【0058】
従って、カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、このようなメモリカードを挿着可能に構成されているために、メモリカードを介して他の電子機器との間でデータの共有化を図ることができる。
【0059】
また、第1の筐体72と第2の筐体73の内部の所定の位置には、カメラ付ディジタル携帯電話機2の状態を検知するための磁気センサ79a、79b、79c、および79dが設けられる。
【0060】
図5は、本発明に係る情報処理装置14として適用可能なカメラ付ディジタル携帯電話機MSの他の外観の構成を表している。図5のカメラ付ディジタル携帯電話機MSの状態は、図4のカメラ付ディジタル携帯電話機2の状態から矢印X方向に回動させた状態である。なお、図5[A]は、カメラ付ディジタル携帯電話機MSを閉じたときの正面から見た外観の構成を表しており、図5[B]は、カメラ付ディジタル携帯電話機MSを閉じたときの側面から見た外観の構成を表している。
【0061】
第1の筐体72の上部には、CCDカメラ80が設けられており、これにより、所望の撮影対象を撮像することができる。CCDカメラ80の下部には、サブディスプレイ81が設けられており、現在のアンテナの感度のレベルを示すアンテナピクト、カメラ付ディジタル携帯電話機MSの現在の電池残量を示す電池ピクト、現在の時刻などが表示される。
【0062】
サブディスプレイ81の下部には、さらに、静電タッチパッド82が設けられている。静電タッチパッド82は、見かけ上一枚のタッチパッドになっているが、図示せぬセンサが複数個所に設けられており、ユーザがセンサの付近をタッチすると、センサがそれを検知し、巻戻し機能、早送り機能、音量ダウン動作、音量アップ動作、再生動作、および一時停止動作などが実行される。
【0063】
図6は、本発明に係る情報処理装置14として適用可能なカメラ付ディジタル携帯電話機MSの内部の概略的な構成を表している。
【0064】
図6に示されるように、カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、カメラ付ディジタル携帯電話機MS全体を制御する制御装置83に、入口管理装置19や出口管理装置25あるいは車両11内の車載装置12などと無線通信する無線装置84、ユーザにより操作されることにより種々の指示が入力される操作装置85、および種々のデータを表示する表示装置86が接続されて構成される。
【0065】
制御装置83は、入口管理装置19からの入口地点情報や出口管理装置25からの通行料金、車両11の車載装置12またはパーソナルコンピュータ13などからの車両情報や、ETC課金情報とETC累積課金情報などを記憶するメモリ装置87、ETC機能を動作起動させるETC機能動作起動手段88、および、メモリ装置87に記憶されている累積通行料金情報を読み出して種々の計算を実行する計算機能動作起動手段89により構成される。
【0066】
無線装置84は、入口管理装置19や出口管理装置25と無線通信を行うETC無線部90、および、車両11の車載装置12などと無線通信を行う車両情報無線部91により構成される。
【0067】
操作装置85は、ユーザが車両11に搭乗した際にETC端末として動作させるためのETC機能起動スイッチ92、メモリ装置87にすでに記憶されているETC課金情報とETC累積課金情報などを表示させるためのETC課金情報表示スイッチ93、および、メモリ装置87にすでに記憶されているETC課金情報を読み出して種々の計算を実行させるための計算機能起動スイッチ94などにより構成される。
【0068】
表示装置86は、種々のデータを表示する表示画面95により構成される。
【0069】
図7は、本発明に係る情報処理装置14として適用可能なカメラ付ディジタル携帯電話機MSの内部の詳細な構成を表している。
【0070】
図7に示されるように、カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、第1の筐体72及び第2の筐体73の各部を統括的に制御する主制御部101に対して、電源回路部102、操作入力制御部103、画像エンコーダ104、カメラインタフェース部105、LCD(Liquid Crystal Display)制御部106、多重分離部108、変復調回路部109、音声コーデック110、および記憶部117がメインバス111を介して互いに接続されるとともに、画像エンコーダ104、画像デコーダ107、多重分離部108、変復調回路部109、音声コーデック110、および記録再生部115が同期バス112を介して互いに接続されて構成される。
【0071】
電源回路部102は、ユーザの操作により終話・電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することによりカメラ付ディジタル携帯電話機MSを動作可能な状態に起動する。
【0072】
主制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなり、CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたは記憶部117からRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って各種の処理を実行するとともに、種々の制御信号を生成し、各部に供給することによりカメラ付ディジタル携帯電話機MSを統括的に制御する。RAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。
【0073】
なお、主制御部101には、現在の日付と時刻を正確に計測するタイマが内蔵されている。
【0074】
ここで、CPUが実行する種々のアプリケーションプログラムは、ROMや記憶部97に予めインストールしておくことができる。また、CPUが実行する種々のアプリケーションプログラムは、図示せぬ基地局を介して通信によってカメラ付ディジタル携帯電話機MSにダウンロードすることにより、記憶部117にインストールすることができる。さらに、CPUが実行する種々のアプリケーションプログラムは、メモリカード116に記録しておき、記録再生部115によって読み出して、記憶部117にインストールすることも可能である。
【0075】
カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、主制御部101の制御に基づいて、音声通話モード時にマイクロフォン77で集音した音声信号を音声コーデック110によってディジタル音声信号に変換、圧縮し、これを変復調回路部109でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部113でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナ114を介して送信する。
【0076】
また、カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、音声通話モード時にアンテナ114で受信した受信信号を増幅して周波数変換処理及びアナログディジタル変換処理を施し、変復調回路部109でスペクトラム逆拡散処理し、音声コーデック110によって伸張し、アナログ音声信号に変換した後、変換されたアナログ音声信号をスピーカ75を介して出力する。
【0077】
さらに、カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、データ通信モード時に電子メールを送信する場合、操作キー76の操作によって入力された電子メールのテキストデータを操作入力制御部103を介して主制御部101に送出する。主制御部101は、テキストデータを変復調回路部109でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部113でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナ114を介して基地局(図示せず)へ送信する。
【0078】
これに対してカメラ付ディジタル携帯電話機MSは、データ通信モード時に電子メールを受信する場合、アンテナ114を介して基地局(図示せず)から受信した受信信号を変復調回路部109でスペクトラム逆拡散処理して元のテキストデータを復元した後、LCD制御部106を介して液晶ディスプレイ74に電子メールとして表示する。
【0079】
その後カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、ユーザの操作に応じて受信した電子メールを記録再生部115を介してメモリカード116に記録することも可能である。
【0080】
カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、画像信号を送信しない場合には、CCDカメラ80で撮像した画像信号をカメラインタフェース部105及びLCD制御部106を介して液晶ディスプレイ74に直接表示する。
【0081】
カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、データ通信モード時に画像信号を送信する場合、CCDカメラ80で撮像された画像信号をカメラインタフェース部105を介して画像エンコーダ104に供給する。
【0082】
画像エンコーダ104は、CCDカメラ80から供給された画像信号を、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)4などの所定の符号化方式によって圧縮符号化することにより符号化画像信号に変換し、変換された符号化画像信号を多重分離部108に送出する。このとき同時にカメラ付ディジタル携帯電話機MSは、CCDカメラ80で撮像中にマイクロフォン77で集音した音声を音声コーデック110を介してディジタルの音声信号として多重分離部109送出する。
【0083】
多重分離部109は、画像エンコーダ104から供給された符号化画像信号と音声コーデック110から供給された音声信号とを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化信号を変復調回路部109でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部113でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナ114を介して送信する。
【0084】
これに対して、カメラ付ディジタル携帯電話機MSでは、データ通信モード時に、Webページのデータを受信することができる。
【0085】
すなわち、カメラ付ディジタル携帯電話機MSにおいて、データ通信モードに、例えばWebページを要求するデータを送信すると、その要求に応じて、Webページのデータが基地局(図示せず)を介して送信される。このWebページのデータは、アンテナ94を介して送受信回路部113および変復調回路部109で受信される。送受信回路部113および変復調回路部109は、受信したWebページのデータを主制御部101に送出する。
【0086】
主制御部101は、Webページのデータを解釈し、その解釈に基づく画面(画像)を作成する。作成された画面は、主制御部101からLCD制御部106を介して液晶ディスプレイ74に供給されて表示される。すなわち、主制御部101のROMまたは記憶部97には、少なくともWebブラウザのアプリケーションプログラムがインストールされており、主制御部101のCPUは、RAM上でWebブラウザのアプリケーションプログラムを実行することで、Webブラウザとして機能し、Webページのデータの解釈などを行う。
【0087】
また、カメラ付ディジタル携帯電話機MSは、データ通信モード時に例えばWebページなどにリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナ114を介して基地局(図示せず)から受信した受信信号を変復調回路部109でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化信号を多重分離部108に送出する。
【0088】
多重分離部108は、多重化信号を分離することにより符号化画像信号と音声信号とに分け、同期バス112を介して符号化画像信号を画像デコーダ107に供給すると共に音声信号を音声コーデック110に供給する。画像デコーダ107は、符号化画像信号をMPEG4などの所定の符号化方式に対応した復号化方式でデコードすることにより再生動画像信号を生成し、生成された再生動画像信号をLCD制御部106を介して液晶ディスプレイ74に供給し、これにより、例えば、Webページなどにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画像データが表示される。
【0089】
このとき同時に音声コーデック110は、音声信号をアナログ音声信号に変換した後、これをスピーカ75に供給し、これにより、例えば、Webページなどにリンクされた動画像ファイルに含まる音声信号が再生される。この場合も電子メールの場合と同様にカメラ付ディジタル携帯電話機MSは、受信したWebページなどにリンクされたデータをユーザの操作により記録再生部115を介してメモリカード116に記録することが可能である。
【0090】
記憶部117は、例えば、電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROMの一種であるフラッシュメモリ素子などからなり、主制御部101のCPUにより実行される種々のアプリケーションプログラム(例えば、ETC処理に関するアプリケーションプログラムや計算処理に関するアプリケーションプログラムなど)や種々のデータ群を格納している。また、記憶部117は、必要に応じて、ユーザの操作に応じて受信した電子メールや、受信したWebページなどにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画像データなどを記憶する。
【0091】
車両無線通信部118は、例えばブルートゥース(Bluetooth(商標))モジュール、赤外線通信部、および無線LAN(Local Area Network)などの種々の無線通信部からなり、図示せぬ内蔵アンテナ介して、車両11内の車載装置12またはパーソナルコンピュータ13と通信を行い、各種の情報を送受信する。
【0092】
ETC無線通信部119は、例えばブルートゥース(Bluetooth(商標))モジュール、赤外線通信部、および無線LANなどの種々の無線通信部からなり、図示せぬ内蔵アンテナ介して、路側の入口管理装置19や出口管理装置25と通信を行い、各種の情報を送受信する。
【0093】
図8は、図7のカメラ付ディジタル携帯電話機MSが実行することができる機能的な構成を表している。なお、図7の構成と対応するものについては同一の符号を付している。
【0094】
操作入力制御部103は、ユーザにより操作キー76が操作されることにより入力された種々のデータを取得し、取得された種々のデータをカメラ付ディジタル携帯電話機MSの各部に供給する。
【0095】
LCD制御部106は、カメラ付ディジタル携帯電話機MSの各部から種々のデータを取得し、取得された種々のデータに基づいて各種のメッセージダイアログなどを液晶ディスプレイ74に表示させる。
【0096】
ETC端末設定制御部121は、カメラ付ディジタル携帯電話機MSをETC端末として設定するための種々の制御を行う。
【0097】
車両情報取得要求生成部122は、ETC端末設定制御部121の制御に従い、車両11に予め設置された車載装置12またはパーソナルコンピュータ13から車両11に関する車両情報(例えば、大型車であるか小型車であるに関する車種情報など)の取得を要求する車両情報取得要求を生成し、生成された車両情報取得要求を車両情報無線通信部118に供給する。
【0098】
車両情報取得部123は、車両情報無線通信部118から供給された車載装置12またはパーソナルコンピュータ13からの車両11に関する車両情報を取得し、取得された車両11に関する車両情報を補助記憶部124に供給する。
【0099】
補助記憶部124は、図7の記憶部117などからなり、車両情報取得部123から供給された車両11に関する車両情報を取得し、取得された車両11に関する車両情報を記憶する。補助記憶部124は、カメラ付ディジタル携帯電話機MSの各部の駆動に必要な種々のデータを予め記憶している。
【0100】
固有情報生成部125は、ETC端末設定制御部121の制御に従い、補助記憶部124に記憶されているユーザ名やカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有の電話番号など読み出し、読み出されたユーザ名やカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有の電話番号などに基づいて固有情報を生成し、生成された固有情報を車両情報無線通信部118に供給する。
【0101】
ETC処理実行制御部126は、操作入力制御部103からの通知に従い、補助記憶部104に予め記憶されているETC処理に関するアプリケーションプログラムを読み出し、読み出されたETC処理に関するアプリケーションプログラムに基づいてETC処理の実行を制御する。
【0102】
計算・メール処理実行制御部127は、補助記憶部124に予め記憶されている計算処理およびメールの送受信に関するアプリケーションプログラムを読み出すとともに、入力データ取得部128から入力データを取得し、読み出された計算処理およびメールの送受信に関するアプリケーションプログラムに基づいて、取得された入力データを用いて計算処理を行い、計算結果をLCD制御部106と補助記憶部124に供給するとともに、およびETC通行料金メールの送受信処理を行う。
【0103】
入力データ取得部128は、ユーザにより操作キー76が操作されることにより入力された種々の入力データを操作入力部103を介して取得し、取得された入力データを計算・メール処理実行制御部127に供給する。
【0104】
図9は、図1の入口管理装置19の内部の構成を表している。
【0105】
制御部131は、光センサ21からの出力に基づいて車両11を検出すると、狭域通信部132を制御し、アンテナ22を介して全ての車両11に対して、有料道路である道路10の入口であることを示す信号を送信する。
【0106】
狭域通信部132は、アンテナ22を介して、車両11に搭載されている車載装置12またはカメラ付ディジタル携帯電話機MSからユーザに関する情報であるユーザ識別情報や車両11に関する車両情報などを受信し、制御部111に供給する。制御部131は、狭域通信部132を制御し、アンテナ22を介して車載装置12に入口地点情報を送信させる。
【0107】
制御部131は、狭域通信部132を制御し、進入に関する処理が完了したことを車載装置12またはカメラ付ディジタル携帯電話機MSに送信させる。これにより、ETCを使用した狭域通信による入口通過処理が終了する。
【0108】
しかし、例えば車両11に搭載されている車載装置12あるいはカメラ付ディジタル携帯電話機MSからユーザ識別情報などが受信できなかった場合、制御部131は、ナンバープレート認識部133を制御し、ナンバープレート認識用カメラ23を用いて、その車両11のナンバープレートを撮影させる。また、制御部131は、画像処理部134を制御し、車両撮影用カメラ24で車両11の外観を撮影させる。
【0109】
ナンバープレート認識部133は、制御部131からの指示に基づいて、ナンバープレート認識用カメラ23を駆動し、車両11のナンバープレートを撮影し、撮影した画像データからナンバープレートの文字や記号を認識してナンバープレート情報を取得する。ナンバープレート認識部133は、それぞれ取得したナンバープレート情報を制御部131に出力する。画像処理部134は、制御部131からの指示に基づいて、車両撮影用カメラ23を駆動し、車両11の外観を撮影し、撮影した車両画像情報を制御部131に出力する。
【0110】
制御部131は、中央管理センタ15の中央管理装置16に撮影した車両11の入口地点情報を作成させるために、ナンバープレート情報および車両画像情報を車両情報通信部135を介して、中央管理センタ15に設置された中央管理装置16に供給する。なお、入口管理装置19から送信されるこれらの情報には、入口管理装置19の識別情報、および通過時刻などの情報が含まれる。識別情報は、制御部131内のRAMまたはROM(図示せず)に記憶されており、時刻を計時するタイマは、制御部131に内蔵されている。
【0111】
図10は、図1の出口管理装置25の内部の構成を表している。
【0112】
制御部136は、光センサ27からの出力に基づいて車両11を検出すると、狭域通信部137を制御し、アンテナ28を介して全ての車両11に対して、有料道路である道路10の出口料金所であることを示す信号を送信する。
【0113】
狭域通信部137は、アンテナ28を介して、車両11に搭載されている車載装置12またはカメラ付ディジタル携帯電話機MSからユーザに関する情報であるユーザ識別情報や車両11に関する車両情報、および入口地点情報などを受信し、制御部136に供給する。
【0114】
制御部136は、これらの情報に含まれるナンバープレート情報に基づいて車両11の小型や大型などを判断する。また、制御部136は、入口地点情報などに基づいて、通行料金記憶部141に記憶されている道路10の利用区間における通行料金を読み出し、狭域通信部137を制御し、アンテナ28を介して、車載装置12またはカメラ付ディジタル携帯電話機MSに通行料金に関する情報(通行料金情報)を送信させる。
【0115】
また、入口地点情報を狭域通信部137を介して受信できなかった場合、制御部136は、車両情報通信部140を介して、中央管理センタ15の中央管理装置16により作成された、対応する車両11の入口地点情報を取得し通行料金を算出する。
【0116】
制御部136は、徴収した通行料金(徴収料金)を徴収料金記憶部142に記憶させた後、狭域通信部137を制御し、車載装置12またはカメラ付ディジタル携帯電話機MSに通行料金徴収が完了したことを送信させて、ETCを使用した狭域通信によるETC処理が終了する。
【0117】
しかしながら、例えば、車両11に搭載されている車載装置12またはカメラ付ディジタル携帯電話機MSからユーザに関する情報であるユーザ識別情報や車両11に関する車両情報などが受信できなかった場合、制御部136は、ナンバープレート認識部138を制御し、ナンバープレート認識用カメラ29で、その車両11のナンバープレートを撮影させる。また、制御部136は、画像処理部139を制御し、車両撮影用カメラ30で車両11の外観を撮影させる。そして、制御部136は、遮断機31を制御し、道路10を遮断させる。
【0118】
具体的には、ナンバープレート認識部138は、制御部136からの指示に基づいて、ナンバープレート認識用カメラ28を駆動し、車両11のナンバープレートを撮影し、撮影した画像データからナンバープレートの文字や記号を認識してナンバープレート情報を取得する。ナンバープレート認識部138は、それぞれ取得したナンバープレート情報を制御部136に出力する。画像処理部139は、制御部136からの指示に基づいて、車両撮影用カメラ30を駆動し、車両11の外観を撮影し、撮影した車両画像情報を制御部136に出力する。
【0119】
遮断機31により道路10が遮断された場合、車両11は停止し、係員によりその車両11のユーザから通行料金が徴収される。しかし、例えば、遮断機31が動作しないなどの理由により、車両11を停止させて通行料金を徴収することができなかった場合、制御部136は、中央管理センタ15に課金処理を行わせるために、ナンバープレート情報および車両画像情報を車両情報通信部140を制御して、中央管理センタ15に設置される中央管理装置16に送信する。また、出口管理装置25から送信される情報には、出口管理装置25の識別情報、および通過時刻などの情報が含まれる。識別情報は、通行料金記憶部141に記憶されており、時刻を計時するタイマは、制御部136に内蔵されている。
【0120】
図11は、中央管理センタ15に設置されている中央管理装置16の構成を表している。
【0121】
制御部143は、中央管理装置16の全体の動作を制御する。制御部143は、車両情報通信部144を介して入口管理装置19から供給されたナンバープレート情報、車両画像情報および、入口管理装置19の識別情報などを通行情報記憶部149に供給し、通行情報記憶部149に管理されるデータベースに記憶させる。制御部143は、通行情報記憶部149に管理されるデータベースからナンバープレート情報を検索できない場合、出力部145を制御し、その車両画像情報などをモニタ146に出力させ、係員に通知する。
【0122】
通行料金記憶部148は、HDD(Hard Disc Drive)などからなり、各料金所における車種ごとの通行料金を記憶している。例えば、車両11のナンバープレート情報より、車種(小型や大型など)を検出し、その通行料金額を制御部143に出力する。
【0123】
通行情報記憶部149は、HDD(Hard Disc Drive)などからなり、入口管理装置19や出口管理装置25から送信されてきたナンバープレート情報、車両画像情報、および入口地点情報を、管理するデータベースに記憶する。これにより、ナンバープレート情報に基づいて、対応する車両11の外観の画像を読み出すことができる。
【0124】
車両登録記憶部150は、HDD(Hard Disc Drive)などからなり、ナンバープレート情報、車両の所有者、および所有者の住所などを、管理するデータベースに記憶する。入口管理装置19や出口管理装置25において、狭域通信による通行料金の徴収ができなかった場合、車両登録記憶部150は、ナンバープレート情報に基づいて、車両登録記憶部150に管理されるデータベースより、車両11の所有者および所有者の住所を取得する。
【0125】
次に、図12のフローチャートを参照して、図8のカメラ付ディジタル携帯電話機MSにおけるETC端末設定処理について説明する。
【0126】
ステップS1において、操作入力制御部83は、ユーザにより操作キー103が操作されることによりETC端末設定処理を開始するとの指示がなされたか否かを判定し、ETC端末設定処理を開始するとの指示がなされるまで待機する。
【0127】
ステップS1においてユーザにより操作キー103が操作されることによりETC端末設定処理を開始するとの指示がなされたと判定された場合、車両情報取得要求生成部122はステップS2で、ETC端末設定制御部121の制御に従い、車両11に予め設置されたパーソナルコンピュータ13から車両11に関する車両情報(例えば、大型車であるか小型車であるに関する車種情報やナンバープレート情報など)の取得を要求する車両情報取得要求を生成し、生成された車両情報取得要求を車両情報無線通信部118に供給する。
【0128】
ステップS3において、車両無線通信部118は、車両情報取得要求生成部122から供給された車両情報取得要求を取得し、取得された車両情報取得要求を図示せぬ内蔵アンテナを介して、車両11に予め設置されたパーソナルコンピュータ13に送信する。
【0129】
このとき、車両11に予め設置されたパーソナルコンピュータ13の通信部59は、カメラ付ディジタル携帯電話機MSから送信された車両情報取得要求を図示せぬ内蔵アンテナを介して受信し、受信された車両情報取得要求をCPU51に供給する。
【0130】
CPU51は、通信部59から供給された車両情報取得要求を取得し、取得された車両情報取得要求に基づいて、記憶部58に予め記憶されている車両11に関する車両情報を読み出し、読み出された車両11に関する車両情報を通信部59に供給する。
【0131】
通信部59は、CPU51から供給された車両11に関する車両情報を取得し、取得された車両11に関する車両情報を、図示せぬ内蔵アンテナを介してカメラ付ディジタル携帯電話機MSに送信する。
【0132】
ステップS4において、車両情報無線通信部118は、車両11に予め設置されたパーソナルコンピュータ13から送信された車両情報を図示せぬ内蔵アンテナを介して受信し、受信された車両情報を車両情報取得部123に供給する。
【0133】
ステップS5において、車両情報取得部123は、車両情報無線通信部118から供給されたパーソナルコンピュータ13からの車両11に関する車両情報を取得し、取得された車両11に関する車両情報を補助記憶部124に供給する。補助記憶部124は、車両情報取得部123から供給された車両情報を取得し、取得された車両情報を記憶する。
【0134】
ステップS6において、固有情報生成部125は、ETC端末設定制御部121の制御に従い、補助記憶部124に記憶されているユーザ名(例えば、青木太郎など)やカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有の電話番号(例えば、090−××××−××××)など読み出し、読み出されたユーザ名やカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有の電話番号などに基づいてカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報を生成し、生成されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報を車両情報無線通信部118に供給する。
【0135】
ステップS7において、車両情報無線通信部118は、固有情報生成部125から供給されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報を取得し、取得されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報を図示せぬ内蔵アンテナを介してパーソナルコンピュータ13に送信する。
【0136】
このとき、車両11に予め設置されたパーソナルコンピュータ13の通信部59は、カメラ付ディジタル携帯電話機MSから送信されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報を図示せぬ内蔵アンテナを介して受信し、受信されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報をCPU51に供給する。
【0137】
CPU51は、通信部59から供給されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報を取得し、取得されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報に基づいて、カメラ付ディジタル携帯電話機MSがETC端末として設定されたことを認識する。
【0138】
これにより、車両11の持ち主である特定のユーザ以外の他のユーザが所持するカメラ付ディジタル携帯電話機MSを用いてETC端末として簡単に設定することができ、ETC処理を実行させることができる。従って、カメラ付ディジタル携帯電話機MSをETC端末として利用する場合における利便性を向上させることができる。
【0139】
ステップS8において、LCD制御部106は、ECT端末設定制御部121の制御に従い、ETC端末として設定が完了した旨を示すETC端末設定完了メッセージダイアログを液晶ディスプレイ74に表示させる。液晶ディスプレイ74は、LCD制御部86の制御に従い、ETC端末として設定が完了した旨を示すETC端末設定完了メッセージダイアログを表示する。
【0140】
図13は、図6の液晶ディスプレイ74に表示されるETC端末設定完了メッセージダイアログ155の表示例を表している。
【0141】
図13のETC端末設定完了メッセージダイアログ155は、メッセージ表示欄156とコマンドを表示するコマンド表示欄157を有する。
【0142】
図13の例の場合、メッセージ表示欄156は、メッセージとして「ETC端末として設定されました。」が表示される。これにより、ユーザは、カメラ付ディジタル携帯電話機MSがETC端末として設定され、以降、ETC端末としてETC処理を実行することができることが分かる。
【0143】
コマンド表示欄157は、「OK」というコマンドのアイコンを有する。ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄157の「OK」のコマンドアイコンを選択し、ETC端末設定処理の終了を指示することができる。
【0144】
その後、ユーザにより操作キー76が操作され、ETC端末設定処理の終了が指示されると、ETC端末設定処理が終了する。
【0145】
なお、図12のフローチャートを参照して説明するETC端末設定処理においては、車両11内のパーソナルコンピュータ13と無線通信を行うことにより車両11に関する車両情報をカメラ付ディジタル携帯電話機MSに取得するようにしたが、このような場合に限られず、例えば車両11内の車載装置12から無線通信を介して車両11に関する車両情報を取得するようにしてもよい。
【0146】
本発明の実施形態においては、車両11内に予め設置された車載装置12やパーソナルコンピュータ13からカメラ付ディジタル携帯電話機MSに車両11に関する車両情報を取得するようにしたので、車両11内のいずれのカメラ付ディジタル携帯電話機MSであっても、ETC端末として簡単に設定することができる。これにより、例えば車両の持ち主以外の他のユーザがその車両に搭乗した場合であっても、車両の持ち主などの特定のユーザ以外の他のユーザが所持する携帯電話機を用いてETC処理を簡単に実行することができる。
【0147】
また、車両の持ち主以外にも他のユーザが複数搭乗した場合(すなわち、ETC機能を搭載した複数の携帯電話機が同一の車両に持ち込まれた場合)に、その場で複数のユーザの合意により、いずれかのユーザが所持する携帯電話機を用いてETC処理を実行するように決定されたとしても、直ちに、複数のユーザのうちのいずれかのユーザが所持する携帯電話機を用いてETC処理を簡単に実行することができる。
【0148】
従って、カメラ付ディジタル携帯電話機MSをETC端末として利用する場合における利便性を向上させることができる。
【0149】
図14のフローチャートを参照して、図8のカメラ付ディジタル携帯電話機MSにおけるETC処理について説明する。このETC処理は、ユーザにより操作キー76のうちのETC機能起動スイッチ(図示せず)が操作されることによりETC端末としてのETC処理を開始するとの指示がなされた後、車両11が入口管理装置19と出口管理装置25を通過する際に実行される。
【0150】
また、カメラ付ディジタル携帯電話機MSにおけるETC端末としてのETC処理は、ETC処理実行制御部126において、補助記憶部124から読み出されたETC処理に関するアプリケーションプログラムに基づいて実行される。
【0151】
ステップS11において、ETC処理実行制御部126は、ETC無線通信部119を制御し、図示せぬ内蔵アンテナを介して入口管理装置19との通信が確立したか否かを判定し、入口管理装置19との通信が確立したと判定するまで待機する。
【0152】
ステップS11において入口管理装置19との通信が確立したと判定された場合、ETC処理実行制御部126はステップS12で、補助記憶部124に記憶されているユーザ名(例えば、青木太郎など)やカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有の電話番号(例えば、090−××××−××××)など読み出し、読み出されたユーザ名やカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有の電話番号などに基づいてカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報を生成するとともに、補助記憶部124に記憶されている車両情報やすでに記憶されている累積通行料金情報を読み出し、カメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報をETC無線通信部119に供給する。
【0153】
ETC無線通信部119は、ETC処理実行制御部126から供給されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報を取得し、取得されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報を図示せぬ内蔵アンテナを介して入口管理装置19に送信する。
【0154】
このとき、入力管理装置19の狭域通信部112は、アンテナ22を介して、カメラ付ディジタル携帯電話機MSからカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報を受信し、受信されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報を制御部131に供給する。
【0155】
制御部131は、狭域通信部132を制御し、アンテナ22を介してカメラ付ディジタル携帯電話機MSに入口地点情報を送信させる。
【0156】
ステップS13において、ETC無線通信部119は、入口管理装置19から送信された入口地点情報を図示せぬ内蔵アンテナを介して受信し、受信された入口地点情報をETC処理実行制御部126に供給する。
【0157】
ETC処理実行制御部126は、ETC無線通信部119から供給された入口地点情報を取得し、取得された入口地点情報を補助記憶部124に供給する。
【0158】
ステップS14において、補助記憶部124は、ETC処理実行制御部126から供給された入口地点情報を取得し、取得された入口地点情報を記憶する。
【0159】
ステップS15において、ETC処理実行制御部126は、ETC無線通信部119を制御し、図示せぬ内蔵アンテナを介して出口管理装置25との通信が確立したか否かを判定し、出口管理装置25との通信が確立したと判定するまで待機する。
【0160】
ステップS15において出口管理装置25との通信が確立したと判定された場合、ETC処理実行制御部126はステップS16で、補助記憶部124に記憶されているユーザ名(例えば、青木太郎など)やカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有の電話番号(例えば、090−××××−××××)など読み出し、読み出されたユーザ名やカメラ付ディジタル携帯電話機MSの電話番号などに基づいてカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報を生成するとともに、補助記憶部124に記憶されている車両情報や累積通行料金情報および入口地点情報を読み出し、カメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報、および入口地点情報をETC無線通信部119に供給する。
【0161】
ETC無線通信部119は、ETC処理実行制御部126から供給されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報、および入口地点情報を取得し、取得されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報、および入口地点情報を図示せぬ内蔵アンテナを介して出口管理装置25に送信する。
【0162】
このとき、出口管理装置25の狭域通信部137は、アンテナ28を介して、カメラ付ディジタル携帯電話機MSからカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報、および入口地点情報を受信し、受信されたカメラ付ディジタル携帯電話機MSの固有情報、車両情報や累積通行料金情報、および入口地点情報を制御部136に供給する。
【0163】
制御部136は、車両情報に含まれるナンバープレート情報に基づいて車両11の小型や大型などを判定する。また、制御部136は、入口地点情報などに基づいて、通行料金記憶部141に記憶されている道路10の利用区間における通行料金を読み出し、狭域通信部137を制御し、アンテナ28を介して、カメラ付ディジタル携帯電話機MSに通行料金情報を送信させる。
【0164】
ステップS17において、ETC無線通信部119は、出口管理装置25から送信された通行料金情報を図示せぬ内蔵アンテナを介して受信し、受信された通行料金情報をETC処理実行制御部126に供給する。
【0165】
ETC処理実行制御部126は、ETC無線通信部119から供給された通行料金情報を取得し、取得された通行料金情報を補助記憶部124に供給する。
【0166】
ステップS18において、補助記憶部124は、ETC処理実行制御部126から供給された通行料金情報を取得し、取得された通行料金情報を記憶する。後払い式の場合、ETC端末としてETC処理を実行したカメラ付ディジタル携帯電話機MSを所持するユーザに、例えばカメラ付ディジタル携帯電話機MSの料金に加算されて請求がなされる。
【0167】
その後、ユーザにより操作キー76のうちの通行料金情報表示スイッチ(図示せず)が操作されることにより補助記憶部124に記憶されている通行料金情報を表示するとの指示がなされると、通行料金情報表示処理が実行される。
【0168】
ステップS19において、LCD制御部106は、操作入力制御部103からの通知に従い、補助記憶部124に記憶されている通行料金情報を読み出し、読み出された通行料金情報に基づいて、液晶ディスプレイ74に通行料金表示画面を表示させる。液晶ディスプレイ74は、LCD制御部106の制御に従い、通行料金情報表示画面158を表示する。
【0169】
図15は、図7の液晶ディスプレイ74に表示される通行料金情報表示画面158の表示例を表している。
【0170】
図15の通行料金情報表示画面158は、メッセージ表示欄159とコマンドを表示するコマンド表示欄160を有する。
【0171】
図15の例の場合、メッセージ表示欄159は、メッセージとして「通行料金は2800円です。」が表示される。これにより、車両11に搭乗した複数のユーザは、カメラ付ディジタル携帯電話機MSによりETC処理が実行された結果、通行料金として2800円かかったことを直ちに知ることができる。
【0172】
コマンド表示欄160は、「OK」というコマンドのアイコンを有する。ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄160の「OK」のコマンドアイコンを選択し、ETC処理の終了を指示することができる。
【0173】
その後、ユーザにより操作キー76が操作され、ETC処理の終了が指示されると、ETC処理が終了する。
【0174】
ところで、車両11に複数のユーザが搭乗した場合、図14のフローチャートを参照して説明したETC処理後において、ユーザが、道路10を利用したことによる通行料金の一人当たりの料金を知りたいと考える場合、カメラ付ディジタル携帯電話機MSに記憶されている通行料金情報に基づいて一人当たりの料金を計算するようにしてもよい。
【0175】
図16のフローチャートを参照して、図8のカメラ付ディジタル携帯電話機MSにおけるETC通行料金計算処理について説明する。ETC通行料金計算処理は、ユーザにより操作キー76のうちの計算機能起動スイッチ(図示せず)が操作されることによりETC通行料金計算処理を開始するとの指示がなされると、ETC通行料金計算処理が実行される。
【0176】
ステップS31において、操作入力制御部103は、ETC通行料金計算処理を開始するとの指示がなされたか否かを判定し、ETC通行料金計算処理を開始するとの指示がなされたか否かを判定するまで待機する。
【0177】
ステップS31においてETC通行料金計算処理を開始するとの指示がなされたと判定された場合、計算・メール処理実行制御部127は、操作入力制御部103からの通知に従い、補助記憶部124に予め記憶されている計算処理およびメールの送受信に関するアプリケーションプログラムを読み出し、読み出された計算処理およびメールの送受信に関するアプリケーションプログラムに基づいて計算処理およびメールの送信処理の実行を制御する。
【0178】
ステップS32において、計算・メール処理実行制御部127は、補助記憶部124に記憶されている通行料金情報を読み出し、読み出された通行料金情報をLCD制御部106に供給する。
【0179】
ステップS33において、LCD制御部106は、計算・メール処理実行制御部127から供給された通行料金情報を取得し、取得された通行料金情報に基づいて、液晶ディスプレイ74にETC通行料金計算画面を表示させる。液晶ディスプレイ74は、LCD制御部106の制御に従い、ETC通行料金計算画面161およびETC通行料金メール送信画面168を表示する。
【0180】
図17は、図7の液晶ディスプレイ74に表示されるETC通行料金計算画面161およびETC通行料金メール送信画面168の表示例を表している。
【0181】
図17[A]のETC通行料金計算画面161は、総額表示欄162、人数入力受付欄163、1人当たりの料金表示欄164、および、コマンドを表示するコマンド表示欄165を有する。
【0182】
図17[A]の例の場合、総額表示欄161は、ETC通行料金計算処理の対象となる通行料金が予め表示される。例えば、総額表示欄162には、予め「2800」円が表示される。人数入力受付欄163は、ユーザにより操作キー76の例えば数字キーが操作されることにより、計算処理に用いる人数の入力を受け付ける欄である。1人当たりの料金表示欄164は、ETC通行料金計算処理の結果が表示される。
【0183】
コマンド表示欄165は、「計算スタート」というコマンドのアイコンを有する。ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄165の「計算スタート」のコマンドアイコンを選択し、計算の開始を指示することができる。
【0184】
ステップS34において、入力データ取得部128は、ユーザにより操作キー76が操作されることにより入力された通行料金の計算に関する入力データを操作入力制御部103を介して取得する。
【0185】
例えば車両11にユーザが4人搭乗した場合、道路10を利用したことによる通行料金の一人当たりの料金を計算するために、ユーザは、操作キー76を操作することにより、図17[A]に示されるようにETC通行料金計算画面161上の人数入力受付欄163に「4」を入力する。このとき、入力データ取得部128は、ユーザにより操作キー76が操作されることにより入力された通行料金の計算に関する入力データとして「4」に関するデータを、操作入力制御部103を介して取得する。
【0186】
入力データ取得部128は、取得されたETC通行料金の計算に関する入力データを計算・メール処理実行制御部127に供給する。
【0187】
その後、ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄165の「計算スタート」のコマンドアイコンを選択し、カメラ付ディジタル携帯電話機MSに計算処理の開始を指示する。
【0188】
ステップS35において、計算・メール処理実行制御部127は、入力データ取得部128から供給されたETC通行料金の計算に関する入力データを取得し、取得されたETC通行料金の計算に関する入力データと読み出されたる通行料金情報に基づいて、計算処理を行う。すなわち、図17[A]の例の場合、計算処理の結果、1人当たりの料金として700円が算出される。
【0189】
計算・メール処理実行制御部127は、計算結果を補助記憶部124とLCD制御部106に供給する。補助記憶部124は、計算・メール処理実行制御部127から供給された計算結果を取得し、取得された計算結果を記憶する。
【0190】
ステップS36において、LCD制御部106は、計算・メール処理実行制御部127から供給された計算結果を取得し、取得された計算結果に基づいて、液晶ディスプレイ74に図17[B]に示されるように更新されたETC通行料金計算画面161を表示させる。液晶ディスプレイ74は、LCD制御部106の制御に従い、図17[B]に示されるように更新されたETC通行料金計算画面161を表示する。
【0191】
図17[B]の例の場合、ETC通行料金計算画面161上の1人当たりの料金表示欄164に、1人当たりの料金として「700」円が表示される。これにより、車両11内の複数のユーザは、道路10を利用することにより1人当たりにかかる通行料金を直ちに、かつ、簡単に知ることができる。
【0192】
図17[B]のETC通行料金計算画面161は、総額表示欄162、人数入力受付欄163、および1人当たりの料金表示欄164以外に、コマンドを表示するコマンド表示欄166と167をさらに有する。
【0193】
コマンド表示欄166は、「再計算」というコマンドのアイコンを有する。ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄166の「再計算」のコマンドアイコンを選択し、再度の計算をするために図17[A]のETC通行料金表示画面161を表示させることを指示することができる。
【0194】
コマンド表示欄167は、「メール送信」というコマンドのアイコンを有する。ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄167の「メール送信」のコマンドアイコンを選択し、ETC通行料金の計算結果を他のユーザにメールで送信するために図17[C]のETC通行料金メール送信画面168を表示させることを指示することができる。
【0195】
その後、ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄166の「再計算」のコマンドアイコンを選択し、カメラ付ディジタル携帯電話機MSに、再度の計算をするために図17[A]のETC通行料金表示画面161を表示させることを指示する。これにより、液晶ディスプレイ74に表示される表示画面は、図17[A]のETC通行料金計算画面161に遷移する。
【0196】
一方、ETC通行料金の計算結果を他のユーザにメールで送信する場合、ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄167の「メール送信」のコマンドアイコンを選択し、カメラ付ディジタル携帯電話機MSに、ETC通行料金の計算結果を他のユーザにメールで送信するために図17[C]のETC通行料金メール送信画面168を表示させることを指示する。
【0197】
ステップS37において、LCD制御部106は、液晶ディスプレイ74に図17[C]に示されるようなETC通行料金メール送信画面168を表示させる。液晶ディスプレイ74は、LCD制御部106の制御に従い、図17[C]に示されるようなETC通行料金メール送信画面168を表示する。
【0198】
図17[C]のETC通行料金メール送信画面168は、宛先入力受付欄169、件名入力受付欄170、本文入受付欄171、コマンドを表示するコマンド表示欄172、およびコマンドを表示するコマンド表示欄173を有する。
【0199】
図17[C]の例の場合、宛先入力受付欄169は、ユーザにより操作キー76が操作されることにより、ETC通行料金メールを送信する宛先の入力を受け付ける欄である。件名入力受付欄170は、ユーザにより操作キー76が操作されることにより、件名の入力を受け付ける欄である。本文入力受付欄171は、ユーザにより操作キー76が操作されることにより、ETC通行料金メールの本文の入力を受け付ける欄である。
【0200】
コマンド表示欄172は、「送信」というコマンドのアイコンを有する。ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄172の「送信」のコマンドのアイコンを選択し、ETC通行料金メールの送信を指示することができる。
【0201】
コマンド表示欄173は、「戻る」というコマンドのアイコンを有する。ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄173の「戻る」のコマンドのアイコンを選択し、図17[B]のETC通行料金計算画面161に戻ることを指示することができる。
【0202】
図17[C]の例の場合、宛先入力受付欄169には、ETC通行料金メールを送信する宛先として「Aさん、Bさん、Cさん」の入力が受け付けられ、件名入力受付欄170には、件名として「「練馬」〜「高崎」間の高速料金」の入力が受け付けられ、本文入力受付欄171には、ETC通行料金メールの本文として「6/29走行(20:00)高速料金です。2800円、1人700円。」の入力が受け付けられる。
【0203】
その後、ユーザは、操作キー76を操作することにより、コマンド表示欄172の「送信」のコマンドアイコンを選択し、カメラ付ディジタル携帯電話機MSにETC通行料金メールの送信を指示する。
【0204】
ステップS38において、計算・メール処理実行制御部127は、図17[C]のETC通行料金メール送信画面168において入力が受け付けられた内容のETC通行料金メールの送信処理を実行する。すなわち、図17[C]の例の場合、入力が受け付けられた宛先であるAさん、Bさん、およびCさんが所持する他のカメラ付ディジタル携帯電話機MSに、変復調回路部109および送受信回路部113そして基地局(図示せず)を介してETC通行料金メールが送信される。これにより、車両11内の複数のユーザは、道路10を利用することにより1人当たりにかかる通行料金をメール機能を用いて正確に、かつ、簡単に知ることができる。
【0205】
なお、本発明の実施形態においては、ETC通行料金計算処理として単純な割り算を行うようにしたが、このような場合に限られず、補助記憶部124にすでに記憶されている通行料金情報を用いた種々の計算処理を実行することができる。
【0206】
また、本発明の実施形態においては、車両11に車載装置12が予め設置された場合に適用するようにしたが、このような場合に限られず、勿論、車両11に車載装置12が設置されていない場合に適用するようにしてもよい。
【0207】
なお、本発明は、携帯電話機以外にも、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、その他の情報処理装置にも適用することができる。
【0208】
また、本発明の実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
【0209】
さらに、本発明の実施形態では、フローチャートのステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0210】
【図1】本発明を適用した通行管理システムの構成を示す図。
【図2】図1の車載装置の内部の構成を示すブロック図。
【図3】図1のパーソナルコンピュータの内部の構成を示すブロック図。
【図4】本発明に係る情報処理装置として適用可能なカメラ付ディジタル携帯電話機を約180度に見開いたときの正面と側面から見た外観の構成を示す図。
【図5】本発明に係る情報処理装置として適用可能なカメラ付のディジタル携帯電話機を閉じたときの正面と側面から見た外観の構成を示す図。
【図6】本発明に係る情報処理装置として適用可能なカメラ付のディジタル携帯電話機の内部の概略的な構成を示すブロック図。
【図7】本発明に係る情報処理装置として適用可能なカメラ付のディジタル携帯電話機の内部の詳細な構成を示すブロック図。
【図8】図7のカメラ付のディジタル携帯電話機が実行することができる機能的な構成を示すブロック図。
【図9】図1の入口管理装置の内部の構成を示すブロック図。
【図10】図1の出口管理装置の内部の構成を示すブロック図。
【図11】図1の中央管理装置の内部の構成を示すブロック図。
【図12】図8のカメラ付ディジタル携帯電話機におけるETC端末設定処理を説明するフローチャート。
【図13】図7の液晶ディスプレイに表示されるETC端末設定完了メッセージダイアログの表示例を示す図。
【図14】図8のカメラ付ディジタル携帯電話機におけるETC処理を説明するフローチャート。
【図15】図7の液晶ディスプレイに表示される通行料金情報表示画面の表示例を示す図。
【図16】図8のカメラ付ディジタル携帯電話機におけるETC通行料金計算処理を説明するフローチャート。
【図17】図7の液晶ディスプレイに表示されるETC通行料金計算画面およびETC通行料金メール送信画面の表示例を示す図。
【符号の説明】
【0211】
1…通行管理システム、10…道路、11…車両、12…車載装置、13…パーソナルコンピュータ、14…情報処理装置、15…中央管理センタ、16…中央管理装置、17…入口管理システム、18…出口管理システム、19…入口管理装置、20−1乃至20−2…ガントリー、21…光センサ、22…アンテナ、23…ナンバープレート認識用カメラ、24…車両撮影用カメラ、25…出口管理装置、26−1乃至26−2…ガントリー、27…光センサ、28…アンテナ、29…ナンバープレート認識用カメラ、30…車両撮影用カメラ、31…遮断機、32…CPU、33…ROM、34…RAM、35…不揮発性メモリ、36…時計部、37…バス、38…操作部、39…表示制御部、40…ディスプレイ、41…ICカード読み出し/書き込み部、42…ICカード、43…無線通信部、44…内蔵アンテナ、45…ドライブ、46…磁気ディスク、47…光ディスク、48…光磁気ディスク、49…半導体メモリ、51…CPU、52…ROM、53…RAM、54…バス、55…入出力インタフェース、56…入力部、57…出力部、58…記憶部、59…通信部、60…ドライブ、61…磁気ディスク、62…光ディスク、63…光磁気ディスク、64…半導体メモリ、71…ヒンジ部、72…第1の筐体、73…第2の筐体、74…液晶ディスプレイ、75…スピーカ、76…操作キー、77…マイクロフォン、78…サイドキー、79a乃至79d…磁気センサ、80…CCDカメラ、81…サブディスプレイ、82…静電タッチパッド、83…制御装置、84…無線装置、85…操作装置、86…表示装置、87…メモリ装置、88…ETC機能動作起動手段、89…計算機能動作起動手段、90…ETC無線部、91…車両情報無線部、92…ETC機能起動スイッチ、93…ETC課金情報表示スイッチ、94…計算機能起動スイッチ、95…表示画面、101…主制御部、102…電源回路、103…操作入力制御部、104…画像エンコーダ、105…カメラI/F部、106…LCD制御部、107…画像デコーダ、108…多重分離部、109…変復調回路部、110…音声コーデック、111…メインバス、112…同期バス、113…送受信回路部、114…アンテナ、115…記録再生部、116…メモリカード、117…記憶部、118…車両情報無線通信部、119…ETC無線通信部、121…ETC端末設定制御部、122…車両情報取得要求生成部、123…車両情報部、124…補助記憶部、125…固有情報生成部、126…ETC処理実行制御部、127…計算・メール処理実行制御部、128…入力データ取得部、131…制御部、132…狭域通信部、133…ナンバープレート認識部、134…画像処理部、135…車両情報通信部、136…制御部、137…狭域通信部、138…ナンバープレート認識部、139…画像処理部、140…車両情報通信部、141…通行料金記憶部、142…徴収料金記憶部、143…制御部、144…車両情報通信部、145…出力部、146…モニタ、147…プリンタ、148…通行料金記憶部、149…通行情報記憶部、150…車両登録記憶部、151…入力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に予め設置された車両設置用情報処理装置から車両情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記車両情報を記憶する記憶手段と、
情報処理装置に固有の固有情報を前記車両設置用情報処理装置に送信する第1の送信手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記車両情報を用いて、前記車両の通行を管理する情報管理装置との間のETC処理の実行を制御するETC処理制御手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記送信手段により前記固有情報を前記車両設置用情報処理装置に送信した後、ETC処理を実行可能である旨のメッセージを表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ETC処理制御手段による前記情報管理装置とのETC処理の実行の制御において取得された通行料金情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶されている前記通行料金情報を表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶手段により記憶されている前記通行料金情報に基づいて、所定の計算処理の実行を制御する計算処理制御手段とをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記計算処理制御手段により実行が制御された所定の計算処理の結果を他の情報処理装置に送信する第2の送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2008−4009(P2008−4009A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−175359(P2006−175359)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】