説明

情報処理装置

【課題】携帯電話機など各種の情報を処理する情報処理装置において、装置に向き合う操作者本人以外の人も表示画面の画像を見やすくできるようにする。
【解決手段】CPU100は、開成センサ25からのON信号によって2画面状態になったと判断すると、予めユーザによって「分割画面表示」の設定がされているか否かを判断する。CPU100によって「分割画面表示」の設定がされていると判断されると、この判断に基づいて、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400および液晶表示部500に送られる。これにより、第1表示画面11には、先に表示されていた画像が天地逆さまになって表示され、第2表示画面21には、同じ画像が通常の状態(天地逆さまでない状態)で表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機など各種の情報を処理する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機においては、液晶表示器による表示画面が備えられており、この表示画面に操作画面やメール文書、テレビ映像などが表示されるようになっている。この表示画面が大きいと、一度に多くの情報(文書など)を表示したり、テレビ映像を大きく映し出したりすることができる。しかし、一方で、表示画面が大きくなると機器自身のサイズが大きくなってしまい、携帯する際に邪魔になる。
【0003】
そこで、このような課題に鑑み、常に外部に露出する第1表示画面と、携帯時などには機器本体内に収容され、使用時に外部に露出する第2表示画面とを備え、第1表示画面と第2表示画面とを一体化させた一つの画面にて画像を表示できるようにした携帯電話機が考え出されている。このような携帯電話機は、たとえば、特許文献1に示されている。
【特許文献1】特開2003−298700号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように表示画面を大画面化することができれば、使用形態も広がってくる。たとえば、これまで一人で見ていた画像を、携帯電話を挟んで2人で見たり、携帯電話機を中心として周りから何人かで見たりするような場合も出てくる。たとえば、送信されたメールの内容を数人が確認したり、テレビ映像を数人で見たりするなどのケースが想定される。
【0005】
しかしながら、従来の携帯電話機では、上記のような使用をした場合、携帯電話機に向き合う操作者本人(所有者本人)以外の人は、画像を逆さまに見なければならず、画像が見にくいという問題が出てくる。
【0006】
本発明は、このような課題を解消するものであり、携帯電話機など各種の情報を処理する情報処理装置において、装置に向き合う操作者本人以外の人も表示画面の画像を見やすくできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み本発明は、以下の特徴を有する。
【0008】
請求項1の発明に係る情報処理装置は、第1表示画面を有する第1表示ユニットと、第1表示画面を有する第1表示ユニットと、第2表示画面を有する第2表示ユニットと、前記第1表示ユニットおよび第2表示ユニットの表示を制御する表示制御部と、前記第1表示画面のみが外部に臨む第1画面状態と前記第1表示画面と前記第2表示画面の双方が外部に臨む第2画面状態に前記第1表示ユニットおよび第2表示ユニットの配置状態を切り替えるための切替機構部とを備え、前記表示制御部は、前記第2画面状態において表示画像の方向を変化させる制御処理を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記表示制御部は、前記第2画面状態において、前記第1表示画面と前記第2表示画面の一方に、他方の表示画面における表示の向きとは異なる向きにて画像を表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の情報処理装置において、前記表示制御部は、前記第1画面状態から前記第2画面状態への切替え動作に応じて、前記表示画像の方向を変化させる制御処理を実行することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3に記載の情報処理装置において、前記表示制御部は、前記第1画面状態から前記第2画面状態への切り替え動作に応じて、前記第1表示画面の表示画像の方向を変化させる制御処理を実行することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1または2に記載の情報処理装置において、前記表示制御部は、前記第2画面状態において、外部からの切替え操作に基づいて、前記表示画像の方向を変化させる制御処理を実行することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の情報処理装置において、前記表示制御部は、前記第2画面状態において、同じ情報源の画像を複数の表示領域に向きを変えて表示させ、この表示状態において、表示画像を送る操作が入力されたとき、各表示領域の画像送りが同期するよう前記第1表示ユニットと前記第2表示ユニットを制御することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項6に記載の情報処理装置において、前記表示制御部は、各表示領域におけるスクロール速度を変化させて各表示領域の画像送りを同期させることを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、請求項6に記載の情報処理装置において、前記表示制御部は、前記表示領域のうち最も大きな表示領域に表示されたメイン画像の終端が他の全ての表示領域に表示されるまで当該最も大きな表示領域における画像送りを停止して他の表示領域における表示を前記メイン画像の終端まで順次送り、前記他の表示領域の全てに前記メイン画像の終端までが表示された後、前記メイン画像に続く画像を各表示領域に表示させるよう前記第1表示ユニットと前記第2表示ユニットを制御することを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明は、第1表示画面を有する第1表示ユニットおよび第2表示画面を有する第2表示ユニットにおける画像の表示を制御する表示制御手段を備えた情報処理装置において、前記表示制御手段は、前記第1表示画面のみが外部に臨む第1画面状態から、前記第1表示画面と前記第2表示画面との双方が外部に臨む第2画面状態への自装置の遷移に伴い、前記第1表示画面における表示画像の方向を変化させることを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明は、第1表示画面を有する第1表示ユニットおよび第2表示画面を有する第2表示ユニットにおける画像の表示を制御する表示制御手段を備えた情報処理装置において、前記表示制御手段は、前記第1表示画面のみが外部に臨む第1画面状態から、前記第1表示画面と前記第2表示画面との双方が外部に臨む第2画面状態への自装置の遷移に伴い、前記第2表示画面に、前記遷移前に前記第1表示画面に表示していた画像を当該画像の向きとは異なる向きに表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の構成によれば、第2画面状態において表示画像の方向を変化させることができるため、表示画像の方向を操作者本人以外の人の見る方向に合わせることにより、操作者本人以外の人からも画像を見やすくすることができる。
【0019】
請求項2の構成によれば、第1表示画面と第2表示画面の一方に、他方の表示画面における表示の向きとは異なる向きにて画像が表示されるため、何れかの表示画面上の画像の向きを操作者本人以外の人の見る方向に合わせることにより、操作者本人以外の人からも画像を見やすくすることができる。
【0020】
なお、請求項5の構成にように、操作に応じて随時、画像の向きを変更できるようにすると、操作者本人以外の人の見る方向に合わせて画像の向きを調整できるため、上記効果を円滑に発揮させることができる。なお、図12に示す構成例にように、操作に応じて画面分割の分割数と画像の向きを変更できるようにすれば、操作者本人以外の複数の人の見る方向に合わせて画像の向きを調整でき、他の人の人数に応じて画像を見やすくすることができる。
【0021】
請求項3の構成によれば、第1画面状態から第2画面状態への切替え操作に応じて、向きを変えた表示が行われるので、第2画面状態への切替えの度に表示の向きを変える操作を行う必要がなく、操作性の向上が図られる。たとえば、電子メールを見るような場合には、他の人に見せるために2画面状態に切り替えたいとのニーズが起こり易いものと想定される。よって、電子メールモードにおいて2画面に切り替えると表示の向きが変えられた状態でメールが表示されるよう予め設定しておけば、メカ的な2画面表示への切り替え動作に応じて、自動で、他の人に見易い状態で電子メールを表示させることができ、利便性が向上する。このように、請求項3の構成は、たとえばモード毎にユーザ設定可能とすることにより、上記効果が助長され得るものである。なお、請求項4のように構成すれば、第1画面状態から第2画面状態への切り替え動作に応じて、第1表示画面の表示画像の方向を変化させることができる。
【0022】
請求項6ないし8の構成によれば、操作者により画面を送る操作がなされたときに、各表示領域の画像送りが同期されるため、操作者と他の人において同じ画像を並行して見ることができ、表示画像に基づく情報を円滑に共有することができる。
【0023】
特に、請求項8の構成によれば、全ての表示領域にメイン画像が表示されるまで画像送りが待機されるため、操作者および他の人において、同じ画像を落ち着いて完全に見ることができ、情報共有の効果を円滑かつ確実に発揮させることができる。
【0024】
請求項9および請求項10の構成によれば、操作者本人以外の人からも画像を見やすくすることができる。また、第1画面状態から第2画面状態への自装置の遷移に伴い、向きを変えた表示が行われるので、第2画面状態への切替えの度に表示の向きを変える操作を行う必要がなく、操作性の向上が図られる。
【0025】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態につき図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態である携帯電話機の構成を示す図(分解斜視図)である。携帯電話機は、第1キャビネット1と、第2キャビネット2と、これら第1、第2キャビネット1、2を保持する保持体3とで構成されている。
【0028】
第1キャビネット1は、上下に薄い横長の直方体形状を有する。第1キャビネット1には、液晶表示器(図示せず)が内蔵され、その上面に、第1表示画面11が配されている。第1表示画面11の上には、タッチパネル12が取り付けられる。タッチパネル12は、第1表示画面11上に表示された各種キーがユーザによって押されたときに、押された位置を検出して、その位置に応じた信号(位置信号)を出力する。
【0029】
第1キャビネット1の内部には、中央やや後ろ位置にカメラモジュール13が配されている。このカメラモジュール13における被写体像を取り込むためのレンズ窓(図示せず)が、第1キャビネット1の下面に設けられている。第1キャビネット1の内部には、また、前面近傍の中央位置に磁石14が配されており、右前角部に磁石15が配されている。さらに、上キャビネット1の右側面および左側面には、それぞれ、突起部16、17が設けられている。
【0030】
第2キャビネット2は、上下に薄い横長の直方体形状を有する。すなわち、第2キャビネット2は、第1キャビネット1とほぼ同じ形状と大きさを有する。第2キャビネット2には、液晶表示器(図示せず)が内蔵され、その上面に、第2表示画面21が配されている。この第2表示画面のサイズは、第1表示画面11のサイズと同じになっている。第2表示画面21の上には、タッチパネル22が取り付けられる。タッチパネル22は、第2表示画面21上に表示された各種キーがユーザによって押されたときに、押された位置を検出して、その位置に応じた信号(位置信号)を出力する。
【0031】
第2キャビネット2の内部には、後面近傍の中央位置に磁石23が配されている。
この磁石23と第1のキャビネットの磁石14とは、後述の如く大画面を構成する位置に第1キャビネット1と第2キャビネット2が位置づけられた状態(2画面状態)にあるときに、互いに引き合うよう構成されている。なお、第1キャビネット1および第2キャビネット2において、一方の磁石の磁力が十分大きければ、他方の磁石を磁性体に代えてもよい。
【0032】
第2キャビネット2内部において、右前角部には閉成センサ24が配されており、右後角部には開成センサ25が配されている。これら閉成センサ24およびと開成センサ25は、たとえば、ホールICなどで構成され、磁石の磁力に反応して検出信号を出力する。後述するように、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが重なった状態になると、第1キャビネット1の磁石15が、閉成センサ24に接近するので、閉成センサ24からON信号が出力される。一方、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが並んだ状態になると、第1キャビネット1の磁石15が、開成センサ25に接近するので、閉成センサ25からON信号が出力される。
【0033】
さらに、第2キャビネット2の右側面には2つの軸部26が設けられており、第2キャビネット2の左側面には2つの軸部27が設けられている。
【0034】
保持体3は、底板部31と、底板部31の右端部に形成された右保持部32と、底板部31の左端部に形成された左保持部33とで構成されている。底板部31、右保持部32および左保持部33に囲まれた収容領域Rに、第1キャビネット1および第2キャビネット2が上下に重なった状態で収容される。
【0035】
底板部31には、3つのコイルバネ34が左右方向に並ぶように配されている。これらコイルバネ34は、第2キャビネット2が保持体3に取り付けられた状態において、第2キャビネット2の下面に当接し、第2キャビネット2に対して上方に押し上げる力を付与する。
【0036】
右保持部32の上面にはマイク35および電源ボタン36が配されている。また、右保持部32の外側面には、操作ボタン群37が配されている。操作ボタン群37は、マナーモードの設定ボタンなど、複数の操作ボタンからなる。一定の機能については、これら操作ボタンを操作することにより、タッチパネル12、22を操作することなく実行できる。左保持部33の上面には、スピーカ38が配されている。ユーザは、左保持部33側が耳元に、右保持部32側が口元にくるように携帯電話機を持って、通話を行う。
【0037】
右保持部32および左保持部33の内側面には、案内溝39(左保持部33側のみ図示)が形成されている。案内溝39は、前後方向に延びる上溝39aおよび下溝39bと、溝の前側に形成され、上溝39aと下溝39bとに繋がるよう上下に延びる2つの縦溝39cとで構成されている。
【0038】
携帯電話機をアセンブルする際には、軸部26、27をガイド溝39の下溝39bに挿入するようにして、第2キャビネット2を保持体3の収容領域R内に配置し、さらに、突起部16,17をガイド溝39の上溝39aに挿入するようにして、第1キャビネットを保持体3の収容領域R内であって第2キャビネット2の上に配置する。 こうして、第1キャビネット1は、上溝39aに案内されて前後にスライド可能となる。また、第1キャビネット2は、下溝39bに案内されて前後にスライド可能となる。また、第2キャビネットが前方に移動し、軸部26、27が縦溝39cまでくると、第2キャビネット2は、縦溝39cに案内されて上下にスライド可能となる。
【0039】
図2は、本実施の形態に係る携帯電話機において、第1表示画面11による1画面状態から第1表示画面11と第2表示画面21とによる2画面状態への切替え操作について説明するための図である。
【0040】
初期の状態においては、同図(a)に示すように、第2キャビネット2が第1キャビネット1の背面に隠れた状態となっている。この状態においては、第1表示画面11のみが外部に露出している。この状態を「1画面状態」という。切替えの操作は、ユーザによって手動で行われる。
【0041】
まず、ユーザは、同図(b)に示すように、第1キャビネット1を後方に移動させる。次に、第1キャビネット1の後方への移動が完了すると、同図(c)に示すように、第2キャビネット2を前方へ引き出す。この引出し操作によって、第2キャビネット2が第1キャビネット1に完全に重ならない位置、すなわち第2キャビネット2の前に並ぶ位置まで移動すると、上述のように、軸部26、27が縦溝39cにくるので、第2キャビネット2はコイルバネ33に押されて上昇する。このとき、磁石14と磁石23とが引き合うことによって、さらに大きな上昇力が働く。こうして、同図(d)に示すように、第1キャビネット1と第2キャビネット2とが、前後に密着するように、且つ面一となるように並ぶ。第1表示画面11と第2表示画面21とが一体化され、大画面となる。この状態を「2画面状態」という。
【0042】
図3は、本実施の形態に係る携帯電話機の回路構成を示すブロック図である。携帯電話機は、図1により説明した構成部品の他、CPU100、TVモジュール200、通信処理部300、液晶表示器400、500、メモリ600、バッテリー700、電源部800を備える。
【0043】
TVモジュール200は、TVチューナなどを含み、アンテナ210を介して受信した地上デジタル放送波などの電波を映像信号に変換してCPU100に送る。
【0044】
カメラモジュール13は、撮像レンズ13a、撮像素子13bなどから構成されている。撮像レンズ13aは、被写体の像を撮像素子13b上に結像させる。撮像素子13bは、例えばCCDからなり、取り込んだ画像に応じた撮像信号を生成し、CPU100へ送る。
【0045】
マイク35は、音声信号を電気信号に変換してCPU100へ送る。スピーカ38は、CPU100からの音声信号を音声として再生する。
【0046】
通信制御部300は、CPU100からの音声信号や画像信号、テキスト信号などを無線信号に変換し、アンテナ310を介して基地局へ送信するとともに、アンテナ310を介して受信した無線信号を音声信号や画像信号、テキスト信号などに変換してCPU100へ送る。
【0047】
液晶表示器400は、第1表示画面11を構成する液晶パネル、バックライト装置などを備え、CPU100から駆動信号によって、第1表示画面11上に画像を表示する。同じく、液晶表示器500は、第2表示画面21を構成する液晶パネル、バックライト装置などを備え、CPU100から駆動信号によって、第2表示画面21上に画像を表示する。
【0048】
メモリ600には、カメラモジュール13で撮影した画像データや通信処理部300を介して外部から取り込んだ画像データ、テキストデータ(メールデータ)などが所定のファイル形式で保存される。
【0049】
バッテリー700は、CPU100やCPU100以外の携帯電話機の各部へ電力を供給するためのものであり、二次電池からなる。バッテリー700は、電源部800に接続されている。
【0050】
電源部800は、バッテリー700の電圧を前記各構成部に必要な大きさの電圧に変換して各構成部に供給する。また、電源部800は、外部電源の入力部(図示せず)を介して供給された電力をバッテリー700に供給して、バッテリー700を充電する。
【0051】
電源部800には、電圧検出部810が設けられている。電圧検出部810は、バッテリー700の電圧を検出して、CPU100へ送る。
【0052】
CPU100は、タッチパネル12、22、操作ボタン群37、マイク35、撮像素子13など各部からの入力信号に基づいて、スピーカ300、液晶表示器400、500などの各部に制御信号を出力することにより、通話処理や各種モード(メールモード、インターネットモード、テレビモード、カメラモードなど)の処理を行う。また、CPU100は、電圧検出部810からの電圧信号に基づいて、バッテリー700の残量を判断する。
【0053】
CPU100は表示制御部110を含む。表示制御部110は、CPU100内に用意された作業エリアとなるメモリ(図示せず)内で、液晶表示器400、500に表示する画像を生成し、生成した画像を表示させるための画像信号(RGB信号)を液晶表示器400、500に出力する。また、制御表示部110は、撮像素子13bから送られてきた画像データ、メモリ600内に保存された画像データ、通信処理部300を介して受信した画像データなどを取り込む。そして、取り込んだ画像データから画像信号(RGB信号)を生成し、生成した画像信号を液晶表示器400、500に出力する。液晶表示器400、500には、画像信号に応じた画像が表示される。
【0054】
さて、第2キャビネット2が閉じられており、1画面状態にあるときには、第1表示画面11上に画像が表示される。図4は、本実施の形態に係る携帯電話機において、1画面状態のときに第1表示画面11に表示される初期画面(モード選択画面)の表示例を示す図である。
【0055】
第1表示画面11の中央部には、メイン表示として、「テレビ」「メール」「マップ」など11種類のモードキーM1が配されている。ユーザが画面上で、所望のモードキーM1を押すと、そのモードキーM1に応じたモードが実行される。第1表示画面11の上部には、サブ表示として、受信状態を示すアンテナマークM2、メールが受信されたことを示すメールマークM3、電池の残量を示す残量マークM4が配されている。
【0056】
この初期画面において、ユーザにより、たとえば、「テレビ」のモードキーM1が押されれば、第1表示画面11にテレビ番組が表示される。また、初期画面において「メール」のモードキーM1が押され、さらに次の画面において、受信したメールの内容を見る操作がなされると、第1表示画面11にメール内容が表示される。
【0057】
本実施の形態では、この1画面状態から、第2キャビネット2が引き出され、2画面状態になると、この2画面状態において、第1表示画面11と第2表示画面21を利用して、互いに向きの異なる複数の画像を表示させることができる。
【0058】
図5は、本実施の形態に係る携帯電話機において、画面表示制御を説明するためのフローチャートである。また、図6は、本実施の形態に係る携帯電話機において、画面表示制御を行ったときのメールモードでの画面表示例を示す図である。
【0059】
まず、第2キャビネット2が閉じた状態(1画面状態)では、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400に送られ、これによって、第1表示画面11には、図6(a)に示すように、所定の画像(文章、映像など)が表示される(S1)。たとえば、第1表示画面11に受信したメールの文章が表示される。また、画面の右端には、文章をスクロールするためのスクロール操作部M5が表示される。ユーザは、このスクロール操作部M5を操作することにより、次の文章を表示させることができる。
【0060】
ユーザの操作によって、第2キャビネット2が引き出され、2画面状態となると、上述したように、開成センサ25からのON信号がCPU100に入力される。CPUは、ON信号が入力されたか否かにより2画面状態となったか否かを判断する。(S2)。なお、閉成センサ24からの信号がOFFとなることで、2画面状態になったと判断する構成としてもよいし、閉成センサ24のON信号がなくなり且つ開成センサ25のON信号があると、2画面状態になったと判断する構成としてもよい。
【0061】
CPU100は、2画面状態になったと判断すると(S2:YES)、次に、予めユーザによって「分割画面表示」の設定がされているか否かを判断する(S3)。そして、CPU100によって「分割画面表示」の設定がされていると判断されると(S3:YES)、この判断に基づいて、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400および液晶表示部500に送られる。これにより、第1表示画面11には、図6(b)に示すように、先に表示されていた画像が天地逆さまになって表示され、第2表示画面21には、同じ画像が通常の状態(天地逆さまでない状態)で表示される(S4)。たとえば、第1表示画面11には、メール文章が天地逆さまになって表示され、第2表示画面21には、同じメール文章が通常の状態(天地逆さまでない状態)で表示される。このとき、スクロール操作部M5が第2表示画面21の右端に表示される。
【0062】
一方、CPU100によって、「分割画面表示」の設定がされていないと判断されると(S3:NO)、この判断に基づいて、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400および液晶表示器500に送られ、第1表示画面11と第2表示画面21とが一体化された大画面上に、図6(c)に示すように、1つの画像が表示される。たとえば、第1表示画面11には、1画面状態のときと同じメール文章が表示され、第2表示画面21には、第1表示画面11に続くメール文章が表示される。このとき、スクロール操作部M5は、第2表示画面21に表示される。なお、スクロール操作部M1を表示画面上に設けずに、操作ボタン群37の中のボタンとして設けてもよい。
【0063】
以上、本実施の形態の構成では、2画面状態にあるときに、第1表示画面11に天地逆さまになった画像が表示され、第2表示画面に通常の状態で画像が表示されるので、ユーザ本人以外の人、たとえば、携帯電話機を挟んで向かい合った相手に、携帯電話機を向けたり手渡したりすることなく、画像(メール内容など)を見やすい状態で見せることができる。
【0064】
さらに、1画面状態から2画面状態への切替え操作に応じて、上記「分割画面表示」が行われる構成としたので、2画面状態への切替えの度に、そのための操作をする必要がなく、操作が容易になる。
【0065】
さらに、上記「分割画面表示」が設定されていない場合には、大画面での表示が行われるので、この大画面表示によって、一度に多くの情報を表示させたり、拡大された画像を表示させたりすることができる。
【0066】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、また、本発明の実施形態も、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。たとえば、以下のように変更され得る。
【0067】
(変形例1)
上記実施の形態では、第1表示画面11と第2表示画面21とに同じ画像を表示するようにしたが、これに限らず、互いに異なる画像が表示されるようにしてもよい。
【0068】
図7は、本実施の形態に係る携帯電話機において、2画面状態のときに互いに異な画像が表示される画面表示例を示す図である。この表示例においては、2画面状態において、第1表示画面11に天地逆さまのメール文章が表示される。このメール文章は、1画面状態で表示されていたメール文章である。一方、第2表示画面21にはモード選択画面の画像が通常の状態で表示される。第2表示画面21上でモード選択操作をすれば、それに基づくモードの画像が表示される。このような構成とすれば、相手に対してメール内容(画像)を確認させることができるとともに、ユーザ本人は、他の画像を表示させてそれを確認することができる。
【0069】
(変形例2)
上記実施の形態では、第1表示画面11と第2表示画面21とによって、互いに向きの異なる2つの画像を表示するようにしたが、これに限らず、互いに向きの異なる3つ以上の画像を表示させるようにしてもよい。
【0070】
図8は、本実施の形態に係る携帯電話機において、2画面状態のときに3つ以上の画像が表示される画面表示例を示す図である。同図(a)の表示例においては、2画面状態において、第1表示画面11が左右に2分割され、分割された画面(以下、「サブ画面」という)に、それぞれメール文章(画像)が表示されるようにしている。このとき、右側のサブ画面においては、右側が下になるように横向きに文章が表示され、左側のサブ画面においては、左側が下になるように横向きに文章が表示される。このような構成とすれば、2方向からサブ画面のメール内容を見ることができ、3人(ユーザ本人を含む)でメール内容を確認することができる。
【0071】
図8(b)の表示例においては、2画面状態において、第1表示画面11が3分割され、3つのサブ画面に、それぞれメール文章(画像)が表示されるようにしている。すなわち、左右のサブ画面においては、図7(c)と同様に、横向きに文章が表示され、後ろのサブ画面においては、図7(a)と同様に、天地逆さまの文章が表示される。このような構成とすれば、3方向からサブ画面のメール内容を見ることができ、4人(ユーザ本人を含む)でメール内容を確認することができる。なお、この表示例のように、4つの画像を表示する場合には、第1表示画面11と第2表示画面21を、それぞれ2分割する構成としてもよい。
【0072】
さて、図8の表示例のように、第1表示画面11が分割され、各サブ画面に文章が表示される構成とした場合、各サブ画面では、表示領域が小さくなるため、表示できる文字数が少なくなってしまう。このため、サブ画面には、第2表示画面21(サブ画面に対し、以下、「メイン画面」という)に表示された全文章を一度に表示することができない。
【0073】
よって、このような構成においては、サブ画面を見ている相手がメイン画面に表示された全文章を読めないまま、メイン画面側でスクロール操作がなされ、次の文章に移行されてしまう惧れがある。そこで、このような問題を解消するため、以下のような第1、第2のスクロール制御が行われる。
【0074】
図9は、本実施の形態に係る携帯電話機において、第1、第2のスクロール制御を説明するためのフローチャートである。同図(a)は、第1のスクロール制御に対するフローチャート、同図(b)は、第2のスクロール制御に対するフローチャートである。また、図10は、本実施の形態に係る携帯電話機において、第1、第2のスクロール動作を行ったときの画面表示例である。
【0075】
サブ画面に最初にメール文章が表示されると、あるいは、メイン画面でのスクロール操作に基づいて次のメール文章が表示されると、図9(a)に示す第1のスクロール制御が開始される。
【0076】
CPU100は、完了フラグを「0」にリセットする(S101)。完了フラグは、CPU100の内部に備えられており、サブ画面のスクロール動作が完了すると、「1」にセットされる。
【0077】
次に、CPU100は、メール文章が表示されてからの経過時間Tが規定時間Taを超えたか否かを判断する(S102)。経過時間TはCPU100内部のタイマーにより計測される。規定時間Tは、サブ画面に表示されたメール文章を読むために必要と考えられる時間であり、この規定時間として予め適宜の時間が設定される。規定時間Taを超えないうちは、図10(a)に示すように、第1表示画面の各サブ画面に最初の文章が表示され続ける。
【0078】
規定時間Taが経過し、CPU100によって、経過時間Tが規定時間Taを超えたと判断されると(S102:YES)、この判断に基づいて、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400に送られる。これにより、第1表示画面11の各サブ画面では、画面がスクロールし、図10(b)に示すように、次のメール文章が表示される。
【0079】
次に、CPU100は、今回のサブ画面での表示によって、メイン画面の文章の終端文字まで表示されたか否かを判断する。図8(a)の構成のように画面が2分割の場合には、サブ画面へ2回表示すればメイン画面の全文章が表示できる。よって、この場合には、CPU100によって、終端文字まで表示されたと判断される(S104:YES)。その後、CPU100は、S102と同様に、経過時間Tが規定時間Taを超えたか否かを判断し(S105)、超えたと判断すると(S105:YES)、完了フラグを「1」にセットする(S106)。こうして、第1のスクロール制御が終了する。
【0080】
第1のスクロール動作と並行して、第2のスクロール制御が開始されている。CPU100は、ユーザによって第2表示画面21のスクロール操作部M5が操作されたか否かを判断する(S201)。そして、スクロール操作がなされたと判断すると、CPU100は、第1のスクロール制御における完了フラグが「1」になっているか否かを判断する(S202)。
【0081】
上述した第1のスクロール制御が完了している場合には、完了フラグは「1」となっている。この場合、メイン画面側に表示された全文章がサブ画面側に表示され、既に相手に読まれていると判断できる。
【0082】
CPU100によって、完了フラグが「1」となっていると判断されると(S202:YES)、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400および液晶表示器500に送られる。これによって、メイン画面およびサブ画面で画面がスクロールし、図10(c)に示すように、それぞれの表示画面に次のメール文章が表示される(S203)。
【0083】
一方、第2表示画面21でスクロール操作がされたときに、第1のスクロール制御が完了していない場合には、完了フラグが「0」のままになっている。この場合、メイン画面の全文章がサブ画面に全て表示されておらず、まだ相手に読まれていないと判断できる。
【0084】
そこで、CPU100は、完了フラグが「1」となっていないと判断すると(S202:NO)、第1のスクロール制御が終わって完了フラグが「1」になるまで待機する。そして、第1のスクロール制御が完了すると(S202:YES)、上記ステップS203の動作が実行され、メイン画面およびサブ画面に次のメール文章が表示される。
【0085】
こうして、次のメール文章の表示画面においても、同様に、第1、第2のスクロール制御が行われる。
【0086】
なお、図8(b)の構成のように、第1表示画面11を3分割した場合には、2分割した場合よりも各サブ画面で表示できる文字数が少なくなる。このため、各サブ画面では、メイン画面の全文章を2回で表示できなくなる場合が起こり得る。よって、この場合、ステップS102〜S104の動作が2回繰り返される。
【0087】
また、図8(b)のに場合には、左右のサブ画面と後ろのサブ画面とで表示できる文字数が異なるため、第1のスクロール制御が、左右のサブ画面と後ろのサブ画面とで別個に実行される。さらに、第2のスクロール制御のステップS202では、左右のサブ画面での第1のスクロール制御の完了フラグと後ろのサブ画面での第1のスクロール制御の完了フラグの双方が「1」となったか否かがCPU100によって判断される。そして、双方の完了フラグが「1」となってはじめて、ステップS203に移行され、メイン画面と3つのサブ画面に次のメール文章が表示される。
【0088】
このような構成では、スクロール操作(画面を送る操作)がなされたときに、メイン画面に表示された全文章(全画像)がサブ画面に表示された後でないと、双方の画面に次の文章(画像)が表示されない。よって、メイン画面に表示された全文章がサブ画面に一度に表示できないような構成であっても、メイン画面側でのスクロール操作によって、サブ画面側に全文章が表示されないまま、各画面の表示がメイン画面上の全文章に続く次の文章に切り替わってしまうのを防止することができる。こうして、操作者本人と他の人が文章の同じ部分を読むことができるようになる。
【0089】
なお、上記の構成では、サブ画面で全文章が表示されてからメイン画面のスクロールを開始することにより画面の送り速度を同期させたが、この他、メイン画面でのスクロール速度をサブ画面でのスクロール速度に比べて遅くすることにより、メイン画面の表示とサブ画面の表示を同期させる構成としてもよい。
【0090】
また、上記の構成は、所有者本人のみが携帯電話機を操作することを前提とし、スクロール操作部M5をメイン画面側にのみ設ける構成とした場合に有用である。しかし、相手側に一定操作を行わせてもよいと考える場合には、各サブ画面にスクロール操作部を設け、独自に画面をスクロールできる構成としてもよい。このような構成とすれば、メイン画面側でのスクロール操作に関係なく、サブ画面の内容を確実に読むことができる。また、このような構成とした場合には、メイン画面側に現在表示されている文章が、サブ画面上で色を変えて表示されるようにしてもよい。こうすると、サブ画面で文章を読んでいる相手が、メイン画面で現在どの文章が読まれているかを容易に把握することができる。
【0091】
(変形例3)
上記実施の形態では、予めユーザによって「分割画面表示」が設定されている場合に、2画面状態への切替え操作に連動して、画像の表示形態が切り替わる(たとえば、第1表示画面11の画像が天地逆さまになる)構成としている。しかし、これに限らず、以下のように、他のトリガーとなる動作によって画像の表示形態が切り替わる構成としてもよい。
【0092】
図11は、本実施の形態に係る携帯電話機において、他の画面表示制御を説明するためのフローチャートである。また、図12は、本実施形態に係る携帯電話機において、他の画面表示制御を行ったときのメールモードでの画面表示例を示す図である。
【0093】
まず、1画面状態では、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400に送られ、第1表示画面11に所定の画像(文章、映像など)が表示される(S11)。ユーザの操作によって2画面状態に切り替えられ、上述のように、CPU100によって2画面状態になったと判断される(S12:YES)。すると、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400および液晶表示器500に送られ、図12(a)に示すように、第1表示画面11と第2表示画面21による大画面上に1つの画像が表示される(S13)。たとえば、大画面に応じた行数のメール文章が表示される。
【0094】
このとき、第2表示画面21には、上述したスクロール操作部M5の他、切替操作部M6が表示される。切替操作部M6は、視聴人数を選ぶための、「2」「3」「4」の3つの選択ボタンを備える。なお、スクロール操作部M5および切替操作部M6を表示画面上に設けずに、操作ボタン群37の中のボタンとして設けてもよい。
【0095】
次に、CPU100は、切替操作部M6が操作されたか否かを判断する(S14)。そして、切替操作部M6が操作されたと判断すると(S14:YES)、CPU100は、どの選択ボタンが押されたか判断する(S15)。
【0096】
CPU100によって、2人用である「2」の選択キーが押されたと判断されると(S15:2人)、表示制御部110から画像信号が液晶表示器400および液晶表示器500に送られる。これにより、図12(b)に示すように、第1表示画面11には、先の画像(メール文章)が天地逆さまになって表示され、第2表示画面には、先に表示画面11に表示されていた画像(メール文章)が通常の状態で表示される(S16)。
【0097】
なお、ステップS15において、3人用である「3」の選択キーが押されたとCPU100によって判断された場合には、上述した図8(a)の画面表示と同様に、第1表示画面11を2分割した、全体として3分割の画面表示がなされる(S17)。また、ステップS15において、4人用である「4」の選択キーが押されたとCPU100によって判断された場合には、図8(b)の画面表示と同様に、第1表示画面11を3分割した、全体として4分割の画面表示がなされる。
【0098】
この構成では、「分割画面表示」が必要になった時点で、画面表示の切替えを行うことができる。また、見る人数に応じて表示形態を選択できるので、ユーザ本人以外の人が、画像をより見やすくなる。
【0099】
(変形例4)
本実施の形態に係る画面表示制御は、メールモード以外のモード、たとえば、テレビモードにおいても適用することができる。
【0100】
図13は、本実施の形態に係る携帯電話機において、画面表示制御をテレビモードに適用したときの画面表示例を示す図である。同図(a)に示すように、1画面状態では、第1表示画面11にテレビ映像が表示される。また、画面の下端には、チャンネルの切替えや音量の調整を行うためのテレビ操作部M7が表示される。なお、テレビ操作部M7を表示画面上に設けずに、操作ボタン群37の中のボタンとして設けてもよい。
【0101】
ユーザの操作によって、第2キャビネット2が引き出され、2画面状態となった場合、ユーザによって「分割画面表示」の設定がなされていれば、図13(b)に示すように、第1表示画面11に、上下逆さまになったテレビ映像が表示される。また、第2表示画面21に、通常の状態のテレビ映像とテレビ操作部M6が表示される。
【0102】
一方、ユーザによって「分割画面表示」の設定がなされていなければ、図12(c)に示すように、第1表示画面11と第2表示画面21とからなる大画面上に、拡大されたテレビ映像が表示される。また、第2表示画面にテレビ操作部M6が表示される。
【0103】
このように、テレビモードにおいて、2つの表示画面において、反する向きで映像が表示されるようにすれば、互いに向き合った相手と映像を楽しむことができる。
【0104】
なお、テレビモードだけでなく、その他、映画やゲームなどの映像を表示するモードに上記画面表示制御が適用されれば、上記と同様の効果が得られる。
【0105】
(変形例5)
上記実施の形態では、2画面状態において、第1キャビネット1および第2キャビネット2が前後に並ぶように構成されているが、図14に示すように、第1キャビネット1および第2キャビネット2が左右に並ぶ構成としてもよい。この場合、第1キャビネット1および第2キャビネット2の前面および後面が保持体3によって保持される。そして、第1キャビネット1が左方向に移動し、第2キャビネット2が右方向に移動することにより、両者が左右に並ぶ。
【0106】
図14(a)に示す1画面状態では、第1表示画面11に通常の状態でメール文章(画像)が表示される。ユーザにより「分割画面表示]が設定されている場合、同図(b)に示す2画面状態になると、第1表示画面11に天地逆転した状態で先のメール文章(画像)が表示され、第2表示画面21に通常の状態でメール文章(画像)が表示される。
【0107】
なお、2画面状態における画面表示は、図15(a)、(b)に示すようにすることもできる。図15(a)に示す画面表示例では、2画面状態になると、第1表示画面11においては、左側が下になるように横向きにメール文章(画像)が表示され、第2表示画面21においては、右側が下になるように横向きにメール文章(画像)が表示される。また、図15(b)に示す画面表示例では、2画面状態になると、第1表示画面11の下半分と、第2表示画面の下半分に通常の状態でメール文章(画像)が表示される。一方、第1表示画面11の上半分と、第2表示画面21の上半分に天地逆さまのメール文章(画像)が表示される。また、これら表示画面11、12の中央には、画面を仕切る水平なラインM8が表示される。
【0108】
なお、図14(b)および図15(a)、(b)に示す画面表示が、ユーザの操作によって切り替えられる構成としてもよい。
【0109】
(変形例6)
上記実施の形態では、図6(b)に示すような「2分割表示」とした場合、第1表示画面11に天地逆さまの画像が表示されるようにしているが、この第1表示画面11の方向を、ユーザの操作により切替えるようにすることもできる。図16は、このような構成における画面表示例を示す。
【0110】
図16(a)に示すように、第2表示画面21には、方向切替ボタンM9が配されている。同図(a)の状態から、この方向切替ボタンM9が押されると、同図(b)に示すように、メール文章(画像)が右側が下となるような横向き状態に切り替わる。さらに、同図(b)の状態から、方向切替ボタンM9が押されると、同図(c)に示すように、メール文章(画像)が左側が下となるような横向き状態に切り替わる。同図(c)の状態から、方向切替ボタンM9が押されると、同図(a)の状態に戻る。
【0111】
このような構成とすれば、相手の位置に応じて画像の方向を切替えることができるので、利便性がさらに向上する。
【0112】
(その他)
上記実施の形態では、第2表示画面21が前方(ユーザ本人側)に移動し、第1表示画面が後方(相手側)に移動する構成であるため、第1表示画面11の画像を逆さまにするようにしたが、第1表示画面11が前方に移動し、第2表示画面が後方に移動する構成であれば、第2表示画面21の画像を逆さまにするとよい。すなわち、相手側に向けられる表示画面の画像が、ユーザ本人に対し、逆さまに表示されるようにすればよい。
【0113】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】実施の形態に係る携帯電話機の構成を示す図
【図2】実施の形態に係る携帯電話機において、第1表示画面による1画面状態から第1表示画面と第2表示画面とによる2画面状態への切替え操作について説明するための図
【図3】実施の形態に係る携帯電話機の回路構成を示すブロック図
【図4】実施の形態に係る携帯電話機において、1画面状態のときに第1表示画面に表示される初期画面(モード選択画面)の表示例を示す図
【図5】実施の形態に係る携帯電話機において、画面表示制御を説明するためのフローチャート。
【図6】実施の形態に係る携帯電話機において、画面表示制御を行ったときのメールモードでの画面表示例を示す図
【図7】実施の形態に係る携帯電話機において、2画面状態のときに互いに異なる画像が表示される画面表示例を示す図
【図8】実施の形態に係る携帯電話機において、2画面状態のときに3つ以上の画像が表示される画面表示例を示す図
【図9】実施の形態に係る携帯電話機において、第1、第2のスクロール制御を説明するためのフローチャート
【図10】実施の形態に係る携帯電話機において、第1、第2のスクロール動作を行ったときの画面表示例を示す図
【図11】実施の形態に係る携帯電話機において、他の画面表示制御を説明するためのフローチャート
【図12】実施の形態に係る携帯電話機において、他の画面表示制御を行ったときのメールモードでの画面表示例を示す図
【図13】実施の形態に係る携帯電話機において、画面表示制御をテレビモードに適用したときの画面表示例を示す図
【図14】実施の形態に係る携帯電話機において、2画面状態において、第1表示画面と第2表示画面とが左右に並ぶようにした他の構成例を示す図
【図15】実施の形態に係る携帯電話機において、2画面状態において、第1表示画面と第2表示画面とが左右に並ぶようにした他の構成例を示す図
【図16】実施の形態に係る携帯電話機において、2画面状態において、第1表示画面の画像の方向がユーザの操作により切り替わる構成例を示す図
【符号の説明】
【0115】
11 第1表示画面
14 磁石(切替機構部)
16 突起部(切替機構部)
17 突起部(切替機構部)
21 第2表示画面
23 磁石(切替機構部)
26 軸部(切替機構部)
27 軸部(切替機構部)
34 コイルバネ(切替機構部)
39 案内溝(切替機構部)
400 液晶表示器(第1表示ユニット)
500 液晶表示器(第2表示ユニット)
110 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示画面を有する第1表示ユニットと、
第2表示画面を有する第2表示ユニットと、
前記第1表示ユニットおよび第2表示ユニットの表示を制御する表示制御部と、
前記第1表示画面のみが外部に臨む第1画面状態と前記第1表示画面と前記第2表示画面の双方が外部に臨む第2画面状態に前記第1表示ユニットおよび第2表示ユニットの配置状態を切り替えるための切替機構部とを備え、
前記表示制御部は、前記第2画面状態において表示画像の方向を変化させる制御処理を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記表示制御部は、前記第2画面状態において、前記第1表示画面と前記第2表示画面の一方に、他方の表示画面における表示の向きとは異なる向きにて画像を表示させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報処理装置において、
前記表示制御部は、前記第1画面状態から前記第2画面状態への切替え動作に応じて、前記表示画像の方向を変化させる制御処理を実行する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記表示制御部は、前記第1画面状態から前記第2画面状態への切り替え動作に応じて、前記第1表示画面の表示画像の方向を変化させる制御処理を実行する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の情報処理装置において、
前記表示制御部は、前記第2画面状態において、外部からの切替え操作に基づいて、前記表示画像の方向を変化させる制御処理を実行する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記表示制御部は、前記第2画面状態において、同じ情報源の画像を複数の表示領域に向きを変えて表示させ、
この表示状態において、表示画像を送る操作が入力されたとき、各表示領域の画像送りが同期するよう前記第1表示ユニットと前記第2表示ユニットを制御する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置において、
前記表示制御部は、各表示領域におけるスクロール速度を変化させて各表示領域の画像送りを同期させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項6に記載の情報処理装置において、
前記表示制御部は、
前記表示領域のうち最も大きな表示領域に表示されたメイン画像の終端が他の全ての表示領域に表示されるまで当該最も大きな表示領域における画像送りを停止して他の表示領域における表示を前記メイン画像の終端まで順次送り、
前記他の表示領域の全てに前記メイン画像の終端までが表示された後、前記メイン画像に続く画像を各表示領域に表示させるよう前記第1表示ユニットと前記第2表示ユニットを制御する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
第1表示画面を有する第1表示ユニットおよび第2表示画面を有する第2表示ユニットにおける画像の表示を制御する表示制御手段を備えた情報処理装置において、
前記表示制御手段は、前記第1表示画面のみが外部に臨む第1画面状態から、前記第1表示画面と前記第2表示画面との双方が外部に臨む第2画面状態への自装置の遷移に伴い、前記第1表示画面における表示画像の方向を変化させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
第1表示画面を有する第1表示ユニットおよび第2表示画面を有する第2表示ユニットにおける画像の表示を制御する表示制御手段を備えた情報処理装置において、
前記表示制御手段は、前記第1表示画面のみが外部に臨む第1画面状態から、前記第1表示画面と前記第2表示画面との双方が外部に臨む第2画面状態への自装置の遷移に伴い、前記第2表示画面に、前記遷移前に前記第1表示画面に表示していた画像を当該画像の向きとは異なる向きに表示させる、
ことを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−146136(P2009−146136A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−322271(P2007−322271)
【出願日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】