説明

情報処理装置

【課題】指紋センサの動作の可否を表示することでユーザの利便性を向上させることのできる情報処理装置を提供する。
【解決手段】指紋センサ20の使用の可否に応じて指紋センサインジケータLED22の表示形態を変化させる制御を行うと共に、指紋センサ20の使用が可能である状態でかつ、指紋センサ20への認証入力がされた場合は、認証入力を判別し、認証入力が照合された場合は、認証可否通知LED23の表示形態を変化させる制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指紋センサを備えた情報処理装置の制御技術に係り、特に指紋センサの動作状態を表示装置に表示することが可能な情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、指紋センサを備えたパーソナルコンピュータ等では、指紋認証を行うことによってパーソナルコンピュータの使用を許可するか否かの判別を行っている。また、指紋認証が適合するまでは、パーソナルコンピュータを使用することができないため、例えば、特許文献1では、指紋認証の可否を表示するLEDの表示デバイスを備えており、指紋認証の一致または不一致をLEDに表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−315120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、指紋認証を行う前の状態、すなわち、パーソナルコンピュータを使用することができない状態において、指紋センサが動作しているか否かを把握することができない。このため、一度、指紋センサに指をスワイプする等の動作を行うまでは指紋センサが動作しているか否かを把握できない。
【0005】
そこで、本発明は、指紋センサの動作の可否等を表示することでユーザの利便性を向上させることのできる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様によれば、情報処理装置であって、筐体と、前記筐体に搭載された、指紋データを読み取るための指紋センサと、前記筐体に搭載された第1の表示部であって、前記情報処理装置が起動しているか否かに関わらず、前記指紋センサによる認証が可能な状態であることを示す第1の表示形態で表示する第1の表示部と、前記指紋センサにより読み取られた指紋データに基づいて、前記認証の成否を判定する認証手段と、前記情報処理装置が起動しておらず、前記表示部が前記第1の表示形態で表示しているときに、前記認証手段による前記認証が成功した場合、前記情報処理装置を起動させる起動手段とを具備することを特徴とする情報処理装置を提供する。
【0007】
また、本発明の別の一態様によれば、情報処理装置であって、筐体と、前記筐体に搭載された、指紋データを読み取るための指紋センサと、前記筐体に搭載された第1の表示部であって、前記情報処理装置が起動していないときに、前記指紋センサによる認証が可能な状態であることを示す第1の表示形態で表示する第1の表示部と、前記指紋センサにより読み取られた指紋データに基づいて、前記認証の成否を判定する認証手段と、前記表示部が前記第1の表示形態で表示しているときに、前記認証手段による前記認証が成功した場合、前記情報処理装置を起動させる起動手段とを具備することを特徴とする情報処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、指紋センサの動作の可否を表示することでユーザの利便性を向上させることのできる情報処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の外観を示す図。
【図2】同実施形態に係る情報処理装置の主要な構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態に係る指紋センサICの主要な構成を示すブロック図。
【図4】同実施形態に係る情報処理装置の表示制御手順を説明するためのフローチャート。
【図5】同実施形態に係る情報処理装置のLEDの表示形態を説明するための概念図。
【図6】同実施形態に係る情報処理装置のLEDの表示形態を説明するための概念図。
【図7】同実施形態に係る情報処理装置の表示制御手順を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0011】
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係るコンピュータの構成について説明する。この情報処理装置は、例えば、ノートブック型パーソナルコンピュータ10として実現されている。
【0012】
図1は、ノートブック型パーソナルコンピュータ10のディスプレイユニットを開いた状態における斜視図である。本コンピュータ10は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット(蓋部)12とから構成されている。ディスプレイユニット12には、LCD(Liquid Crystal Display)17から構成される表示装置が組み込まれており、そのLCD17の表示画面は、ディスプレイユニット12のほぼ中央に位置されている。
【0013】
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に対して開放位置と閉塞位置との間を回動自在に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有しており、その上面にはキーボード13、本コンピュータ10を電源オン/オフするためのパワーボタン14、入力操作パネル15、DVD再生ソフトウェア起動ボタン15A、タッチパッド16、指紋センサ20、パワーLED21、指紋センサインジケータLED22、および認証可否通知LED23などが配置されている。
【0014】
指紋センサ20は、ユーザが指紋センサ20をスワイプして指紋を登録することで使用可能となる。また指紋センサ20は、コンピュータ10の起動時の認証(イメージングモード)やソフトウェア上でのスクロール(ナビゲーションモード)等に用いられる。パワーLED21は、コンピュータ10の電源のオン・オフを示すインジケータである。指紋センサインジケータLED22は、指紋センサ20が動作しているか否かを示す。例えばLEDの色(例えばグリーンおよびレッド)や点滅等で表示する。認証可否通知LED23は、指紋センサ20を用いて認証を行った場合に、認証が照合されたか否か(認証の可否)を示す。例えばLEDの色(例えばグリーンおよびレッド)や点滅等で表示する。
【0015】
次に、図2を参照して、本コンピュータ10のシステム構成について説明する。
【0016】
本コンピュータ10は、図2に示されているように、CPU111、ノースブリッジ112、(主)メモリ113、グラフィクスコントローラ114、サウスブリッジ119、BIOS−ROM120、ハードディスクドライブ(HDD)121、光ディスクドライブ(ODD)122、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)124、パワーLED21、指紋コントローラIC(判別部、制御部)25、指紋センサIC24、指紋センサインジケータLED(第1の表示部)22、認証可否通知LED(第2の表示部)23、電源コントローラ123、電源回路126、およびACアダプタ127等を備えている。
【0017】
CPU111は、本コンピュータ10の動作を制御するために設けられたプロセッサであり、ハードディスクドライブ(HDD)121からメモリ113にロードされる、オペレーティングシステム(OS)および指紋認証ユーティリティ200等の各種アプリケーションプログラムを実行する。
【0018】
また、CPU111は、BIOS−ROM120に格納されたシステムBIOS(Basic Input Output System)を読み出して実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
【0019】
ノースブリッジ112はCPU111のローカルバスとサウスブリッジ119との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ112には、メモリ113をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ112は、AGP(Accelerated Graphics Port)バスなどを介してグラフィクスコントローラ114との通信を実行する機能も有している。
【0020】
グラフィクスコントローラ114は本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用されるLCD17を制御する表示コントローラである。このグラフィクスコントローラ114はビデオメモリ(VRAM)114Aに書き込まれた画像データからLCD17に送出すべき表示信号を生成する。
【0021】
サウスブリッジ119は、LPC(Low Pin Count)バス上の各デバイス、およびPCI(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ119は、HDD121、ODD122を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラを内蔵している。さらに、サウスブリッジ119は、指紋コントローラIC25を制御する機能、およびBIOS−ROM120を制御するための機能も有している。
【0022】
HDD121は、各種ソフトウェア及びデータを格納する記憶装置である。光ディスクドライブ(ODD)122は、ビデオコンテンツが格納されたDVDなどの記憶メディアを駆動するためのドライブユニットである。
【0023】
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)124は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)13およびタッチパッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。このエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)124は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて本コンピュータ10を電源オン/オフする機能を有している。
【0024】
指紋コントローラIC25は、指紋センサ20が備える指紋センサIC24から入力されたユーザの指紋情報を認証する処理を行う。また指紋コントローラIC25は、指紋センサインジケータLED22および認証可否通知LED23の表示形態を変化させる処理を行う。指紋センサインジケータLED22および認証可否通知LED23の表示形態を変化させる場合は、例えば、表示色をグリーンやレッドに変化させたり、点滅を行わせたりする処理を行う。また、指紋センサインジケータLED22および認証可否通知LED23を備えていないパーソナルコンピュータにおいては、パワーLED21の表示形態を変化させる表示を行うこともできる(後述:図6参照)。
【0025】
次に、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の指紋コントローラIC25について図3を参照して説明する。図3は指紋コントローラIC25の構成について示したブロック図である。
【0026】
指紋コントローラIC25は、制御部30、I/F(インターフェース)部31、GPIO(General Purpose Input/Output)32、不揮発性であるフラッシュメモリ部33を備えている。また、フラッシュメモリ部33はユーザの指紋データ、及び指紋認証アルゴリズムが組み込まれたファームウェアが実装されている。さらに、指紋コントローラIC25は、例えばUSBコントローラを備えており、指紋センサIC24とはUSBで接続されている。制御部30は、I/F部31を介して入力されたユーザの指紋データの照合等を行う。I/F部31は、指紋センサIC24から入力されたユーザの指紋データを制御部30に送信する。GPIO(General Purpose Input/Output)32は、汎用入出力ポートであり、制御部30からの要求に応じて、指紋センサインジケータLED22および認証可否通知LED23の制御(LEDの点灯、点滅、消灯等)を行う。フラッシュメモリ部33は、LED(指紋センサインジケータLED22および認証可否通知LED23)の点灯パターン情報(後述:図5、図6参照)、ユーザの指紋データ等を記憶する。
【0027】
また、指紋センサIC24からのウェイク通知信号(例えば、ユーザがスワイプする等の信号)が指紋コントローラIC25およびEC/KBC124を経由してウェイク要求をシステムに通知している。また、指紋コントローラIC25は、コンピュータ10のシステムステート(以下、ステートとも称する)がS0(コンピュータ10が起動しているとき)またはS3、S4、S5(コンピュータ10がスタンバイ等で起動していないとき)であるか否かの情報をEC/KBC124を経由してシステムから受信している。具体的には、ステートがS0である場合のみ有効であるEC/KBC124から指紋センサIC24への電源ラインを用いて、この電源ラインによる電力の供給が途切れるとS3、S4、S5であるとして判別を行っている。
【0028】
指紋認証ユーティリティ200は、指紋コントローラIC25から指紋待ち受け(イメージングモード)状況を通知する信号を受信し、この信号を用いて指紋センサインジケータLED22を動作(点灯、点滅等)させている。また、指紋認証ユーティリティ200は、指紋コントローラIC25から認証可否を通知する信号を受信し、この信号を用いて認証可否通知LED23を動作(点灯、点滅等)させている。なお、指紋センサインジケータLED22および認証可否通知LED23の動作方法は、上述した方法に限定されるものではなく、指紋センサインジケータLED22および認証可否通知LED23の動作が可能であれば方法は問わない。
【0029】
次に、以上のように構成された情報処理装置を適用した表示制御手順の概要について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0030】
まず、ユーザが指紋センサ20を指でスワイプする(ユーザの指の指紋を指紋センサ20に読み取らせる)ことによって、ユーザの指紋を例えば指紋認証ユーティリティ200を経由して指紋センサIC24のフラッシュメモリ部33に登録する(ステップS101)。この登録がされると、指紋認証ユーティリティ200は、認証待ち受けの設定をON(アクティブ)に設定する。指紋センサ20は、認証待ち受けの設定がONの場合にスワイプ動作が入力されると、指紋認証処理を行う。また、指紋センサ20は、認証待ち受けの設定がOFFの場合に、スワイプ動作が入力されると画面のスクロール等を行う。
【0031】
続いて、指紋認証ユーティリティ200は、認証待ち受け(イメージングモード)の設定がONであるか否かを判別する(ステップS102)。ステップS102で指紋認証ユーティリティ200によって指紋センサ20が認証待ち受けの設定がONでない(認証待ち受けの設定がOFFである)と判別されると(ステップS102のNO)、指紋センサインジケータLED22を例えばオレンジに点灯させる(ステップS106:図5参照)。この状態においては、認証待ち受け(イメージングモード)以外のモード(ナビゲーションモードなど)であり、指紋センサ20を用いて画面のスクロール等の動作を行う。一方、ステップS102で指紋認証ユーティリティ200によって指紋センサ20の認証待ち受けの設定がONであると判別されると(ステップS102のYES)、指紋認証ユーティリティ200は、現在のコンピュータ10のステートを判別する(ステップS103)。ステップS103で指紋認証ユーティリティ200によって現在のコンピュータ10のステートがS0であると判別されると(ステップS103のS0)、指紋認証ユーティリティ200は、指紋認証待ち受け状態か否かを判別する(ステップS104)。指紋認証待ち受け状態であるか否かの判別は、例えば、指紋センサ24等に電源が供給されているか否か等によって判別する。すなわち、指紋センサ24等に電源が供給されていれば、指紋認証待ち受け状態であると判別する。ステップS104で指紋認証ユーティリティ200によって、指紋認証待ち受け状態でないと判別された場合(ステップS104のNO)、指紋センサインジケータLED22を例えばオレンジに点灯させる(ステップS106:図5参照)。一方、ステップS104で指紋認証ユーティリティ200によって、指紋認証待ち受け状態であると判別された場合(ステップS104のYES)、指紋認証ユーティリティ200は、Lid Open(コンピュータ10のディスプレイユニット(蓋部)12が開いている状態)か否かを判別する(ステップS105)。ステップS105で指紋認証ユーティリティ200によってLid Openであると判別された場合(ステップS105のYES)、指紋センサインジケータLED22を例えばグリーンに点灯させる(ステップS107:図5参照)。
【0032】
一方、ステップS105で指紋認証ユーティリティ200によってLid Openでない(コンピュータ10のディスプレイユニット(蓋部)12が閉じている状態)と判別された場合(ステップS105のNO)、指紋センサインジケータLED22を例えばオレンジに点灯させる(ステップS106:図5参照)。また、ステップS103で指紋認証ユーティリティ200によって現在のコンピュータ10のステートがS3、S4、S5のいずれかであると判別されると(ステップS103のS3、S4、S5)、ステップS105に遷移する。
【0033】
上述したように、指紋センサ20の認証待ち受け設定の状態、指紋センサ20の認証待ち受けの状態、およびコンピュータ10のディスプレイユニット(蓋部)12の開閉状態に応じて指紋センサインジケータLED22の点灯色等を変化させている。また、指紋センサインジケータLED22を搭載していないコンピュータ等においては、図6に示すように、例えばコンピュータ10のパワーLED21を用いて、指紋センサ20の認証待ち受け設定の状態、指紋センサ20の認証待ち受けの状態、およびコンピュータ10のディスプレイユニット(蓋部)12の開閉状態に応じて変化させる。例えば、通常モード(指紋認証待ち受け非設定時)である場合、ステートS0であれば例えばパワーLED21をグリーンに点灯し、ステートS3であれば、例えばパワーLED21をオレンジに明滅(ゆっくりと点滅)させる。ステートS4、S5であれば例えばパワーLED21を消灯する。なお、ステートS5時に異常を検知した場合は、例えばパワーLED21を点滅させる。また、指紋認証待ち受け設定時である場合、ステートS0であれば例えばパワーLED21をグリーンとオレンジを10秒ごとに切り替えるように点灯し、ステートS3、S4、S5であれば例えばパワーLED21を消灯する。
【0034】
次に、上述したようにユーザが指紋センサ20を用いて指紋データを登録した後に、コンピュータ10の起動時に指紋認証を行う場合(ワンスワイプパワーオン認証)の処理について図7のフローチャートを参照して説明する。
【0035】
指紋認証ユーティリティ200は、指紋センサインジケータLED22がグリーンであるか否かを判別する(ステップS201)。ステップS201で指紋認証ユーティリティ200によって、指紋センサインジケータLED22がグリーンであると判別されると、指紋認証ユーティリティ200は、現在のコンピュータ10のステートを判別する(ステップS202)。ステップS202で指紋認証ユーティリティ200によって現在のコンピュータ10のステートがS0であると判別されると(ステップS202のS0)、処理を終了する。一方、ステップS202で指紋認証ユーティリティ200によって現在のコンピュータ10のステートがS3、S4、S5であると判別されると(ステップS202のS3、S4、S5)、指紋認証ユーティリティ200は、指紋認証による認証の判定がOK(適合)か否かを判別する(ステップS203)。ステップS203で指紋認証ユーティリティ200によって、指紋認証による認証の判定がOKである判別されると(ステップS203のYES)、認証可否通知LED23を例えばグリーンに1秒点灯させ(ステップS204:図5参照)、コンピュータ(PC)10を起動させる(ステップS205)。一方、ステップS203で指紋認証ユーティリティ200によって、指紋認証による認証の判定がOKでない(不適合)判別されると(ステップS203のNO)、認証可否通知LED23を例えばオレンジに1秒点灯させ(ステップS206:図5参照)、コンピュータ(PC)10の起動は行わない。
【0036】
上述したように、指紋センサ20の認証の合否に応じて認証可否通知LED23の点灯色を変化させている。また、認証可否通知LED23を搭載していないコンピュータ等においては、図6に示すように、コンピュータ10のパワーLED21を用いて、指紋センサ20の認証の合否に応じて認証可否通知LED23を変化させる。例えば、ステートS0、S3、S4、S5の場合で認証に適合した場合であれば、例えばパワーLED21をグリーンに点滅(0.5秒をON、0.5秒OFFを10回繰り返す)させ、認証に不適合な場合であれば例えばパワーLED21をオレンジに点滅(0.5秒をON、0.5秒OFFを10回繰り返す)させる。
【0037】
上述した実施形態によれば、指紋センサの動作の可否を視認可能に表示することでユーザの利便性を向上させることができる。すなわち、コンピュータ10が起動していないS3、S4、S5ステートである場合に指紋センサ20を使用できる状態となるが、S3、S4、S5ステートの状態ではLCD17等の表示デバイスを使用できないため、LEDを用いて指紋センサ20がアクティブであるか、及び指紋認証が成功したか失敗したかを知らせることを可能とすることでユーザは指紋センサ20の動作状況を把握することが容易となる。また、専用の表示部を備えていない機器においても標準的に備えているパワーLED等を用いて表示を行うことができる。
【0038】
なお、本実施形態の制御処理の手順は全てソフトウェアによって実現することができるので、この手順を実行するプログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じて、コンピュータにインストールするだけで、本実施形態と同様の効果を容易に得ることができる。
【0039】
また、本発明は、上述した実施形態そのままに限定されるものではない。本発明は、実施段階では、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変更して具現化できる。
【0040】
さらに、上述した実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることで、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10…コンピュータ、12…ディスプレイユニット、14…電源ボタン、17…LCD、20…指紋センサ、21…パワーLED、22…指紋センサインジケータLED、23…認証可否通知LED、24…指紋センサIC、30…制御部、31…I/F部、32…GPIO、33…フラッシュメモリ部、111…CPU、113…(主)メモリ、114…グラフィックスコントローラ、120…BIOS−ROM、121…HDD、124…EC/KBC、200…指紋認証ユーティリティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
筐体と、
前記筐体に搭載された、指紋データを読み取るための指紋センサと、
前記筐体に搭載された第1の表示部であって、前記情報処理装置が起動しているか否かに関わらず、前記指紋センサによる認証が可能な状態であることを示す第1の表示形態で表示する第1の表示部と、
前記指紋センサにより読み取られた指紋データに基づいて、前記認証の成否を判定する認証手段と、
前記情報処理装置が起動しておらず、前記表示部が前記第1の表示形態で表示しているときに、前記認証手段による前記認証が成功した場合、前記情報処理装置を起動させる起動手段と、を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記第1の表示部は、前記指紋センサによる認証が不可能な状態であることを示す第2の表示形態で表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記筐体に搭載された第2の表示部をさらに具備し、
前記認証手段による前記認証が成功した場合、前記第2の表示部は、前記認証が成功したことを示す第3の表示形態で表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記認証手段による前記認証が失敗した場合、前記第2の表示部は、前記認証が失敗したことを示す第4の表示形態で表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
情報処理装置であって、
筐体と、
前記筐体に搭載された、指紋データを読み取るための指紋センサと、
前記筐体に搭載された第1の表示部であって、前記情報処理装置が起動していないときに、前記指紋センサによる認証が可能な状態であることを示す第1の表示形態で表示する第1の表示部と、
前記指紋センサにより読み取られた指紋データに基づいて、前記認証の成否を判定する認証手段と、
前記表示部が前記第1の表示形態で表示しているときに、前記認証手段による前記認証が成功した場合、前記情報処理装置を起動させる起動手段と、を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置において、
前記第1の表示部は、前記指紋センサによる認証が不可能な状態であることを示す第2の表示形態で表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項5に記載の情報処理装置において、
前記筐体に搭載された第2の表示部をさらに具備し、
前記認証手段による前記認証が成功した場合、前記第2の表示部は、前記認証が成功したことを示す第3の表示形態で表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置において、
前記認証手段による前記認証が失敗した場合、前記第2の表示部は、前記認証が失敗したことを示す第4の表示形態で表示することを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−102718(P2010−102718A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−270496(P2009−270496)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【分割の表示】特願2008−163772(P2008−163772)の分割
【原出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】