説明

情報配布規制システム、方法、プログラム及び携帯端末

【課題】意図せず送信先が配布情報を更新する可能性があるシーンにおいて、送信元の意図しない誤った配布情報が送信される可能性に起因する機密性の不足を改善する。
【解決手段】基地局を介する情報配布を規制する情報配布規制システムに、配布情報の受取の依頼の通知を受信し全ての依頼を拒否しない場合には依頼先である送信先に機密の優先順位を設定し、セキュリティのモードに従い機密性の優先順位が設定された送信先に対し自己のSIM情報を付加した最新の配布情報を送信する一方の携帯端末101と、一方の携帯端末に配布情報の受取の依頼の通知を送信し、自己のSIM情報を付加した最新の配布情報及び一方の携帯端末から受信した配布情報を保存し、保存された配布情報に付加されたSIM情報と自己のSIM情報を比較し、合致しない場合には一方の携帯端末以外の他の携帯端末に保存された配布情報を送信しないように規制する他方の携帯端末102とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二次配布不可のスケジュールデータを受け渡す二次配布規制に対してスケジュール交換の合意による一次配布の配信先規制を行い、機密性の高いスケジュール管理を行うスケジューラに関する。特に、本発明は、意図せず送信先の携帯端末がスケジュール情報を更新する可能性があるシーンにおいて送信元の携帯端末の意図しない誤ったスケジュール情報が送信されるのを規制し、配布情報の機密性を確保可能とする情報配布規制システム、方法、プログラム及び携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信機器使用者固有の情報を付加する技術として、携帯電話にダウンロードした画像等の取得者情報として、携帯電話に挿入されたSIMカードのSIM情報を付加して、取得者以外が所有する通信機器へ二次配布されたとしても閲覧できないという方法は既に実現されており、広く利用されていることは周知である。
本発明の前提となる発明に関連する特許出願として、特願2007−195944号、特願2008-007560号がある。
【0003】
図7は本発明の前提となる情報配布規制システムの概念を説明する図である。なお、全図を通じて同一の構成要素には同一の番号、符号を付す。本図に示すように、特願2007−195944号では、本発明の前提となる情報配布規制システムにおいて、一方の携帯端末101から使用者固有情報を他方の携帯端末102に一次配布する際に、一方の携帯端末101の使用者のSIM情報が付加されていると使用者固有情報の他方の携帯端末102から第三者の他の携帯端末103への二次配布を禁止することにより、一方の携帯端末101の使用者のSIM情報をもたない第三者の他の携帯端末103に他方の携帯端末102から使用者固有情報を配布しようとしても送信できないので、一方の携帯端末101と他方の携帯端末102との間の使用者固有情報の第3者への配布が防止可能となる。
【0004】
さらに、本図に示すように、特願2008-007560号では、使用者固有情報を一方から他方の携帯端末へ勝手に送信する仕組みによる機密性の不足を改善するため、一方の携帯端末101では送信先リストを保存し、挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した使用者固有情報を保存し、使用者固有情報を受け取りたい旨の依頼の通知を受信し依頼を拒否する場合には依頼先を送信先に追加保存しないように規制し、送信先リストに保存された送信先に使用者固有情報を送信し、他方の携帯端末102では一方の携帯端末101のSIMカードのSIM情報を登録し、一方の携帯端末101から使用者固有情報を受信し、受信した使用者固有情報及び自己の使用者固有情報を保存し、一方の携帯端末101に使用者固有情報を受け取りたい旨の依頼の通知を送信し、受信した使用者固有情報に付加された携帯端末のSIMカードのSIM情報と登録した一方の携帯端末101のSIMカードのSIM情報を比較し、合致しない場合には一方の携帯端末以外の他の携帯端末103に使用者固有情報を送信しないように規制する。
【0005】
しかしながら、本発明の前提となる情報配布規制システムでは、送信元の一方の携帯端末101と送信先となる他方の携帯端末102の間でスケジュール交換の合意ができると、送信先リストに保存された送信先に使用者固有情報を無条件で送信することになるが、意図せず送信先の他方の携帯端末102が使用者固有情報を更新する可能性があるシーンにおいて、送信元の一方の携帯端末101の意図しない誤った使用者固有情報が送信される可能性があり、さらに機密性が不足するという問題がある。
【0006】
このようにスケジュールの二次情報配布規制、情報配布先規制に関連する従来技術として以下のものがある。
従来、不特定な場所からスケジュールの登録・確認・削除・変更などが可能となるようにし、スケジュールの機密性に応じて、そのスケジュールを公開するユーザを限定できるようにするため、ユーザが有する複数の移動局と、移動局からの発呼を管理する構内交換機と、無線回線を介して移動局と構内交換機との通信を可能とする複数の無線基地局と、構内交換機に接続し、ユーザにより登録されるスケジュールを管理するスケジュール管理装置とによりスケジュール管理システムを構成し、ユーザは、移動局を用いてスケジュールの登録を行い、移動局から登録されたスケジュールを確認できるようにし、また、スケジュールを公開可能とするグループを示すグループ設定情報やスケジュールの重要度を示すプライオリティ設定情報を設定し、それらの情報が示す条件を満たす移動局にのみスケジュールを公開できるようにするものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1では、機密性に応じて、スケジュールを公開するユーザを限定するが、二次情報配布規制を行うものではない。
また、従来、携帯電話機のスケジュール機能を、複数の用途ごとに使い分けても使用者の体裁が悪くなってしまうことを防止することが可能な携帯電話機を提供するため、1台で複数の自局電話番号を使用可能な携帯電話機であって、使用者のスケジュールに関するスケジュールデータを、複数の自局電話番号の各々に対応させて作成可能とするスケジュールデータ作成手段と、スケジュールデータ作成手段により作成されたスケジュールデータを記憶するスケジュールデータ記憶手段と、スケジュールデータ記憶手段に記憶されているスケジュールデータの内容を、複数の自局電話番号の各々について個別に表示可能とする表示制御手段とを備えたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
しかしながら、上記特許文献2では、携帯電話機のスケジュール機能に関するが、スケジュールの二次情報配布規制、情報配布先規制に関するものではない。
また、従来、携帯通信端末に格納されている第三者に知られたくない情報の保護レベルを向上させることができるようにすることを目的とし、LCD表示部に表示される表示画面には、少なくとも、シークレット状態のときにのみに表示されるシークレット画面と、シークレット状態でない通常状態のときにのみに表示される通常画面と、シークレット状態および通常状態の双方で表示される共通画面とがあらかじめ用意され、すなわち、同種の情報を表示するための画面が、それぞれ、シークレット状態用と通常状態用との2画面が設けられている2層構造をなし、このように、2つの待ち受け画面をそれぞれ初期画面とした2層構造の画面遷移構造としており、第三者に知られたくないデータと知れられても構わないデータとを別個に管理するようにしているものもある(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
しかしながら、上記特許文献3では、携帯通信端末に格納されている情報の機密保護に関するが、二次情報配布規制、情報配布先規制に関するものではない。
【0010】
【特許文献1】特開2002−271828号公報
【特許文献2】特開2005−217960号公報
【特許文献3】特開2005−348038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて、意図せず送信先の他方の携帯端末102が使用者固有情報を更新する可能性があるシーンにおいて、送信元の一方の携帯端末101の意図しない誤った使用者固有情報が送信される可能性に起因する機密性の不足を改善する情報配布規制システム、方法、プログラム及び携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は前記問題点を解決するために、基地局を介する情報配布を規制する情報配布規制システムにおいて、SIMカードが挿入され、更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を受信し全ての依頼を拒否しない場合には依頼先である送信先に機密の優先順位を設定し、セキュリティのモードに従い機密性の優先順位が設定された送信先に対して自己のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を送信する一方の携帯端末と、SIMカードが挿入され、前記一方の携帯端末に配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を送信し、自己のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報及び前記一方の携帯端末から受信した配布情報を保存し、保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と自己のSIMカードのSIM情報を比較し、合致しない場合には前記一方の携帯端末以外の他の携帯端末に保存された配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には前記一方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信する他方の携帯端末とを備えることを特徴とする情報配布規制システムを提供する。
【0013】
さらに、保存される送信先に対して機密性の優先順位として機密性の高いプライベートグループ又は機密性の低いパブリックグループが設定され、セキュリティのモードとしてシークレットモード、シークレット専用モード又は通常モードが設定され、シークレットモードの設定の場合にはパブリック又はプライベートグループにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、シークレット専用モードの設定の場合には送信先リストのパブリックグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、通常モードの設定の場合には送信先リストのプライベートグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信される。
【0014】
さらに、挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した前記配布情報はスケジュールを含む。
さらに、本発明は、基地局を介する情報配布を規制する情報配布規制方法において、一方の携帯端末では最新の配布情報に自己のSIMカードのSIM情報を付加する工程と、他方の携帯端末から前記一方の携帯端末の更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を行う工程と、前記一方の携帯端末では前記他方の携帯端末からの依頼を拒否しない場合に前記他方の携帯端末の送信先に機密の優先順位を設定する工程と、前記一方の携帯端末ではセキュリティのモードに従い機密性の優先順位が設定された送信先の前記他方の携帯端末に対して最新の配布情報をメールで自動送信する工程と、前記他方の携帯端末では前記一方の携帯端末から受信した配布情報及び前記他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を保存する工程と、前記他方の携帯端末では保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と前記他方の携帯端末自身のSIMカードのカード情報を比較し、合致しない場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の端末以外の他の携帯端末に配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信する工程とを備えることを特徴とする情報配布規制方法を提供する。
【0015】
さらに、前記送信先に対して機密性の優先順位として機密性の高いプライベートグループ又は機密性の低いパブリックグループが設定され、セキュリティのモードのモードとしてシークレットモード、シークレット専用モード又は通常モードが設定され、シークレットモードの設定の場合にはパブリック又はプライベートグループにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、シークレット専用モードの設定の場合にはパブリックグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、通常モードの設定の場合にはプライベートグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信される。
【0016】
さらに、挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した前記配布情報はスケジュールを含む。
さらに、本発明は、基地局を介する情報配布を規制する情報配布規制プログラムにおいて、一方の携帯端末では最新の配布情報に自己のSIMカードのSIM情報を付加する手順と、他方の携帯端末から前記一方の携帯端末の更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を行う手順と、前記一方の携帯端末では前記他方の携帯端末からの依頼を拒否しない場合に前記他方の携帯端末の送信先に機密の優先順位を設定する手順と、前記一方の携帯端末ではセキュリティのモードに従い機密性の優先順位が設定された送信先の前記他方の携帯端末に対して最新の配布情報をメールで自動送信する手順と、前記他方の携帯端末では前記一方の携帯端末から受信した配布情報及び前記他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を保存する手順と、前記他方の携帯端末では保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と前記他方の携帯端末自身のSIMカードのカード情報を比較し、合致しない場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の端末以外の他の携帯端末に配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信する手順とを備えることを特徴とする情報配布規制プログラムを提供する。
【0017】
さらに、前記送信先に対して機密性の優先順位として機密性の高いプライベートグループ又は機密性の低いパブリックグループが設定され、セキュリティのモードのモードとしてシークレットモード、シークレット専用モード又は通常モードが設定され、シークレットモードの設定の場合にはパブリック又はプライベートグループにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、シークレット専用モードの設定の場合にはパブリックグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、通常モードの設定の場合にはプライベートグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信される。
【0018】
さらに、挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した前記配布情報はスケジュールを含む。
さらに、本発明は、基地局を介する情報配布を規制する携帯端末において、一方の携帯端末から更新された配布情報が送信される他方の携帯端末のSIMカードのSIM情報を送信先とし、送信先に機密の優先順位を設定して保存する送信先リストメモリと、前記一方の携帯端末から前記一方の携帯端末のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を前記他方の携帯端末で受信し、受信した最新の配布情報と共に前記他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を保存する情報データ管理メモリと、前記他の携帯端末から前記一方の携帯端末に更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼が通知され、依頼を拒否しない場合には依頼先である前記他の携帯端末を送信先として前記送信先リストメモリに機密の優先順位を設定して保存させ、セキュリティのモードに応じて機密性の優先順位が設定された送信先の前記他の携帯端末に前記一方の携帯端末からSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報をメールで自動送信し、前記情報データ管理メモリに保存させ、前記情報データ管理メモリに保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と前記他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を比較し、合致しない場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の携帯端末以外の他の携帯端末に配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信する情報配布規制部とを備えることを特徴とする携帯端末を提供する。
【0019】
さらに、前記送信先リストメモリに保存される送信先に対して優先順位として機密性の高いプライベートグループ又は機密性の低いパブリックグループが設定され、セキュリティとしてシークレットモード、シークレット専用モード又は通常モードが設定され、シークレットモードの設定の場合には送信先リストのパブリック又はプライベートグループにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、シークレット専用モードの設定の場合には送信先リストのパブリックグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、通常モードの設定の場合には送信先リストのプライベートグループのみある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信される。
さらに、挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した前記配布情報はスケジュールを含む。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、基地局を介する情報配布を規制する情報配布規制方法において、一方の携帯端末では最新の配布情報に自己のSIMカードのSIM情報を付加し、他方の携帯端末から送信先一方の携帯端末の更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を行い、送信先一方の携帯端末では送信先他方の携帯端末からの依頼を拒否しない場合に送信先他方の携帯端末の送信先に機密の優先順位を設定し、送信先一方の携帯端末ではセキュリティのモードに従い機密性の優先順位が設定された送信先の送信先他方の携帯端末に対して最新の配布情報をメールで自動送信し、送信先他方の携帯端末では送信先一方の携帯端末から受信した配布情報及び送信先他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を保存し、送信先他方の携帯端末では保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と送信先他方の携帯端末自身のSIMカードのカード情報を比較し、合致しない場合には送信先一方の携帯端末及び送信先他方の端末以外の他の携帯端末に配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には送信先一方の携帯端末及び送信先他方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信するようにしたので、スケジュールデータに二次配布不可のためのSIM情報を付加して個人情報漏洩を防ぐことができ、誰のスケジュールかを一意に特定でき、第3者へ渡った際にも送信を制御することができ、スケジュールを受け取りたい旨の全ての依頼通知を拒否することを可能とし、スケジュールデータを一方の携帯端末から他方の携帯端末へ勝手に送信する仕組みによる機密性の不足を改善し、ユーザ対ユーザでの受け渡しにおいても機密性の高いスケジューラを実現し、さらに、携帯端末全体としてもセキュリティのモードは広く使用されているが、これをスケジュール情報が自動送信される相手にも適用することで、意図せず送信先の他方の携帯端末がスケジュールを更新する可能性があるシーンにおいて、送信元の一方の携帯端末の意図しない誤ったスケジュールが送信される可能性に起因する機密性の不足を改善することが可能になり、不特定の送信先の他方の携帯端末が使用した場合にも機密性を保つことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る情報配布規制システムの概略構成を示す図である。本図に示すように、情報配布規制システム100は基地局140を介して、相互に通話、通信を行う複数の携帯電話101、102、103、…の各々が一方から他方にスケジュールを配布する際に情報配布規制の動作をプログラムで実行する。
【0022】
複数の携帯電話101、102、103、…にはSIM(Subscriber Identy Module)カード131、132、133、…がそれぞれ挿入され、SIMカード131、132、133、…は電話番号などを含むSIM情報を登録するICカードであり、携帯電話101、102、103、…の各々に内蔵される。
具体的には、SIMカード131、132、133、…の各々は、他の一般的なICカードと同様にクレジットカードサイズで発行されるが、ICチップの部分(台形形状)だけを切り離して使用するようになっている。
【0023】
さらに、SIMカード131、132、133、…の各々にはIMS(International Mobile Subscriber Identity)と呼ばれる固有の番号が付与されており、このIMSと携帯電話101、102、103、…の各々の電話番号とを結びつけることにより、他の携帯電話との通信を可能とするようになっている。
【0024】
このSIMカード131、132、133、…の各々を携帯電話101、102、103、…の各々から抜き差しすることで、電話番号を他の携帯電話に移したり、1つの携帯電話で複数の電話番号を切り替えて使用したりすることができる。
但し、SIMカード131、132、133、…の各々は頻繁に抜き差しすることを想定したものではなく、抜き差しの前に確実に電源を切るために携帯電話の電源をオフにする必要がある。そのため、多くの携帯電話では、バッテリーを取り外さないとSIMカード131、132、133、…の各々を抜き差しできない構造となっている。
【0025】
このようなSIMカード131、132、133、…の各々を有する構造と同一の構造の携帯電話101、102、103、…の各々が基地局140を介して通信データ、メールデータ、画像データ等が中継されるようになっている。
図2は図1における携帯電話101、102、103、…の各々の概略構成を示すブロック図である。本図に示すように、携帯電話101、102、103、…の各々には主にアンテナ111と、電波を受発信する無線高周波部112と、音声信号を処理し、通信手順の制御を行うベースバンド部119で構成されている。
【0026】
無線高周波部112は受信アナログ部113と、送受信切替スイッチ114と、送信アナログ部115とで構成されている。
受信アナログ部113は、主に局部発振回路、LNA(Low Noise Amplifier:低雑音増幅器)、及びミキサ、IF(中間周波数)アンプで構成されている。
送信アナログ部115は、主にIF変調、ミキサ、パワーアンプで構成されている。
【0027】
ベースバンド部119はCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)120、DSP(Digital Signal Processor)121、モデム122、AD/DAコンバータ123で構成されている。
CPU120は携帯電話101、102、103、…の各々の全体制御を行い、特に、スケジュールの配布制御を行うスケジュール配布規制部120Aを有し、スケジュール配布規制部120Aは二次配布不可のスケジュールデータを送信元の一方の携帯端末101から送信先の他方の携帯端末102に受け渡すと同時に受け渡したスケジュールデータの配布に対して他方の携帯電話102から第3者の他の携帯端末103への二次配布を規制し、さらに、送信先としての他方の携帯端末102への情報配布も規制する。
【0028】
送信先としての他方の携帯端末102への情報配布の規制には、後述するように、スケジュールの合意及びシークレット設定によるものがある。
ベースバンド部119には画像処理部118、メモリ部124、スピーカ127、マイクロフォン128、キー129、及びSIMカード131、132、133、…の各々が接続されている。
【0029】
画像処理部118にはカメラ116及びLCD(液晶表示部)117が接続されている。
フラッシュメモリ、SRAMからなるメモリ部124には携帯電話101、102、103、…の各々を制御するプログラム、データが格納され、特に、本発明のためのスケジュール配布規制システムを動作させるプログラムが格納され、さらに、本発明のために送信先リストメモリ124A及びスケジュールデータ管理メモリ124Bが設けられる。
【0030】
送信先リストメモリ124Aは一方の携帯電話から他方の携帯電話にスケジュール送信を行う場合、一方の携帯電話ではスケジュール送信を受け入れた複数の他の携帯電話に挿入されたSIMカードのSIM情報を送信先リストとして保存する。
スケジュールデータ管理メモリ124Bは他方の携帯電話で受け取った複数の一方の携帯電話のスケジュールデータ、他方の携帯電話の自己のスケジュールデータを保存する。後述するように、他の携帯電話で受け取ったスケジュールデータには一方の携帯電話のSIMカードのSIM情報が付加されており、他方の携帯電話の自己のスケジュールデータには自己のSIMカードのSIM情報が付加されている。
【0031】
キー129の操作により、LCD117に情報配布規制システムの機能が表示され、関連する各種の操作が行われる。
図3は図1における情報配布規制システム100の実施例の概念図である。本図に示すように、
(1)他方の携帯電話102では送信元の一方の携帯電話101に挿入されるSIMカード131のSIM情報を登録する。
【0032】
(2)他方の携帯電話102から送信元の一方の携帯電話101に対して一方の携帯電話101で更新されたスケジュールを受け取りたい旨の依頼の通知を行う。この場合、他方の携帯電話102から送信元の一方の携帯電話101に他方の携帯電話102のSIMカードのSIM情報を送信する。
(3)送信元の一方の携帯電話101では、他方の携帯電話102からの依頼に対して、以後スケジュールを送信するか否かの決定を行う。
【0033】
(4)送信元の一方の携帯電話101では、他方の携帯電話102へスケジュールの送信すると決定した場合には送信先リストメモリ124Aに対して、送信先の他方の携帯電話102のSIMカード132のSIM情報を追加保存する。
(5)送信元の一方の携帯電話101では送信先リストメモリ124Aに対して送信先の他方の携帯電話102ごとにプライベート/パブリックグループのどちらかを設定し、送信先の他方の携帯電話102の優先順位を付ける。
【0034】
(6)送信元の一方の携帯電話101では更新されたスケジュールにSIMカード131のSIM情報を付加する。
(7)送信元の一方の携帯電話101ではセキュリティのモード設定に従い機密性の優先順位が設定された送信先リストメモリ124A中の宛先に更新されたスケジュールをメールで自動送信する。なお、一方の携帯電話101では更新されたスケジュールは一方の携帯電話101のスケジュールデータ管理メモリ124Bに保存される。
ここに、携帯電話101、102、103、…の各々は全体として設定されるセキュリティ機能を有し、セキュリティはシークレットモード/シークレット専用モード/通常モードの3種類モードで構成され、シークレットモードは携帯電話101、102、103、…の各々に含まれる全ての情報を閲覧できるモードであり、シークレット専用モードは携帯電話101、102、103、…の各々に含まれる機密性の低い情報のみを閲覧できるモードであり、通常モードは携帯電話101、102、103、…の各々に含まれる機密性の高い情報のみ閲覧できるモードである。
【0035】
送信元の一方の携帯電話101にてセキュリティ設定を行った場合、
シークレットモードの設定で、送信先リストメモリ124A中のパブリック/プライベートグループにある宛先である送信先の他方の携帯電話102に更新されたスケジュールをメールで自動送信する。
シークレット専用モードの設定で、送信先リストメモリ124A中のパブリックグループのみにある宛先である送信先の他方の携帯電話102に更新されたスケジュールをメールで自動送信する。
【0036】
通常モードの設定で、送信先リストメモリ124A中のプライベートグループのみにある宛先である送信先の他方の携帯電話102に更新されたスケジュールをメールで自動送信する。
(8)送信先の他方の携帯電話102では、複数の送信元の一方の携帯電話101から送信されたスケジュールデータをスケジュールデータ更新メモリ124Bに保存し、最新情報に更新する。
(9)送信先の他方の携帯電話102では、送信されたスケジュールデータに付加されたSIMカード131のSIM情報と送信先である他方の携帯電話102自身のSIMカード132のSIM情報とを比較し、合致しない場合には送信先の他方の携帯電話102から第3者の他の携帯電話103にSIMカード131のSIM情報が付加されたスケジュールデータを第3者の他の携帯電話103に送信が不可能となる。
【0037】
図4は図3送信元の一方の携帯電話101の送信先リストメモリ124Aへの保存例を示す図である。本図に示すように、送信先リストメモリ124Aに保存される送信先A、B、C…の各々の他方の携帯電話102に対して、プライベートグループ又はパブリックグループを設定する。プライベートグループは機密性の高い送信先とし、プライベートグループは機密性の低い送信先とし、このようにして、送信先の他方の携帯電話102に対して優先順位を付ける。
【0038】
図5は図3における送信元の一方の携帯電話101の情報配布規制部120Aの動作例を説明するフローチャートである。本図に示すように、ステップS201において、送信元の一方の携帯電話101のキー129の操作により事前に他方の携帯電話102から更新されたスケジュールを受け取りたい旨の全ての依頼通知を拒否すべきか否かの設定が行われる。
ステップS202において、送信元の一方の携帯電話101のキー129の操作により事前に他方の携帯電話102から以後のスケジュール送信をすべきか否かの設定を行う。
【0039】
ステップS203において、送信元の一方の携帯電話101のセキュリティの設定を行う。
ステップS204において、送信元の一方の携帯電話101のスケジュール配布規制部120Aでは、他方の携帯電話102からスケジュールを受け取りたい旨の全ての依頼通知を拒否する設定をしてあるかの判断を行う。拒否する設定を行った場合には処理を終了する。
【0040】
ステップS205において、拒否する設定を行わない場合には送信元の一方の携帯電話101の情報配布規制部120Aでは、他方の携帯電話102に対してスケジュール送信を決定する設定をしてあるか否かを判断する。スケジュール送信の決定を設定していない場合には処理を終了する。
ステップS206において、スケジュール送信を決定する設定をしてある場合には送信元の一方の携帯電話101の送信先リストメモリ124Aへ他方の携帯電話102のSIMカード132のSIM情報を送信先として保存する。
【0041】
ステップS207において、送信元の一方の携帯電話101の送信先リストメモリ124Aに保存された送信先の他方の携帯電話102に対してプライベート/パブリックグループのどちらかを設定して優先順位を付ける。
ステップS208において、送信元の一方の携帯電話101の情報配布規制部120Aでは、スケジュール更新を待つ。
【0042】
ステップS209において、スケジュールの更新があった場合にはスケジュールに送信元の一方の携帯電話101のSIMカード131のSIM情報を付加する。
ステップS210において、送信元の一方の携帯電話101の情報配布規制部120Aでは、現在のセキュリティのモードはシークレットモードに設定してあるか否かを判断する。シークレットモードの設定でない場合にはステップS212に進む。
【0043】
ステップS211において、シークレットモードの設定である場合には、情報配布規制部120Aは送信先リストメモリ124Aのパブリック又はプライベートグループにある宛先へスケジュールの最新データをメールで自動送信し、処理を終了する。
ステップS212において、送信元の一方の携帯電話101の情報配布規制部120Aでは、現在のセキュリティのモードはシークレット専用モードに設定してあるか否かを判断する。シークレット専用モードの設定でない場合にはステップS214に進む。
【0044】
ステップS213において、シークレット専用モードの設定である場合には、情報配布規制部120Aは送信先リストメモリ124Aのパブリックグループのみにある宛先へスケジュールの最新データをメールで自動送信し、処理を終了する。
ステップS214において、送信元の一方の携帯電話101の情報配布規制部120Aでは、現在のセキュリティのモードは通常モードに設定してあるのを確認する。
【0045】
ステップS215において、通常モードの設定の確認後、情報配布規制部120Aは送信先リストメモリ124Aのプライベートグループのみにある宛先へスケジュールの最新データをメールで自動送信し、処理を終了する。
図6は図3における送信先の他方の携帯電話102のスケジュール配布規制部120Aの動作例を説明するフローチャートである。本図に示すように、ステップS221において、送信先の他方の携帯電話102のスケジュール配布規制部120Aでは、送信元の一方の携帯電話101のSIMカード131のSIM情報を他方の携帯電話102に登録する。
【0046】
ステップS222において、送信先の他方の携帯電話102のスケジュール配布規制部120Aでは、今後、送信元の一方の携帯電話101にスケジュールの更新があった際に更新されたスケジュールをメールで受け取りたい旨の依頼通知を行う。
ステップS223において、送信先の他方の携帯電話102のスケジュール配布規制部120Aでは、送信元の一方の携帯電話101からスケジュールの最新データを受信する制御を行う。
【0047】
ステップS224において、送信先の他方の携帯電話102のスケジュール配布規制部120Aでは、受信したスケジュールをスケジュールデータ管理メモリ124Bに保存し最新情報に更新する。
ステップS225において、送信先の他方の携帯電話102のスケジュール配布規制部120Aでは、キー129から他方の携帯電話102から第3者の他の携帯電話103への送信操作を待つ。
【0048】
ステップS226において、送信先の他方の携帯電話102のスケジュール配布規制部120Aでは、スケジュールデータ管理メモリ124Bに保存されたスケジュールに付加された携帯電話のSIMカードのSIM情報と送信先の他方の携帯電話102自身のSIMカード132のSIM情報を比較する。
ステップS227において、上記比較が合致するか否かを判断する。合致する場合にはステップS229に進む。
【0049】
ステップS228において、合致しない場合には送信先の他方の携帯電話102から第3者の他の携帯電話103への送信を不可とし、ステップS225に戻る。
ステップS229において、合致する場合には送信先の他方の携帯電話102から第3者の他の携帯電話103に対して合致に該当する他方の携帯電話102自身のスケジュール、すなわち、他方の携帯電話102自身のSIMカード132のSIM情報の付加されたスケジュールデータを第3者の他の携帯電話103に送信し、処理を終了する。
【0050】
したがって、本発明によれば、スケジュールデータに二次配布不可のためのSIM情報を付加して個人情報漏洩を防ぐことができ、誰のスケジュールかを一意に特定でき、送信先へ渡った際にも送信を制御することができ、送信先からのスケジュールを受け取りたい旨の全ての依頼通知を拒否することを可能とし、スケジュールデータを送信元の一方の携帯電話101から送信先の他方の携帯電話102へ勝手に送信する仕組みによる機密性の不足を改善し、ユーザ対ユーザでの受け渡しにおいても機密性の高いスケジューラを実現し、さらに、携帯電話全体としてもセキュリティのモードは広く使用されているが、これをスケジュール情報が自動送信される相手にも適用することで、意図せず送信先の他方の携帯電話102がスケジュールを更新する可能性があるシーンにおいて、配布元の一方の携帯電話101の意図しない誤ったスケジュールが送信される可能性に起因する機密性の不足を改善することが可能になり、不特定の送信先の他方の携帯電話102が使用した場合にも機密性を保つことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上、携帯電話について説明を行ったが、これに限らず、PHS(簡易型携帯電話機)、PDA(携帯端末装置)を含む携帯端末にも本発明の利用が可能である。さらに、配信情報としてスケジュールについて説明したが、これに限定されず、画像データ、写真データ、映像データ、ゲームデータ、音響データ、宣伝広告資料、ビジネス文書を含む配布情報にも本発明の利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る情報配布規制システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1における携帯電話101、102、103、…の各々の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1における情報配布規制システム100の実施例の概念図である。
【図4】図3の送信先リストメモリ124Aへの保存例を示す図である。
【図5】図3における一方の携帯電話101の情報配布規制部120Aの動作例を説明するフローチャートである。
【図6】図3における他方の携帯電話102のスケジュール配布規制部120Aの動作例を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の前提となる情報配布規制システムの概念を説明する図である。
【符号の説明】
【0053】
101、102、103…携帯電話
111…アンテナ
112…無線高周波部
113…受信アナログ部
114…送受信切替スイッチ
115…送信アナログ部
116…カメラ
117…LCD
118…画像処理部
119…ベースバンド部
120…CPU
120A…情報配布規制部
121…DSP
122…モデム
123…ADC/DAC
124…メモリ部
124A…送信先リストメモリ
124B…スケジュールデータ管理メモリ
127…スピーカ
128…マイクロフォン
129…キー
131、132、133…SIMカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局を介する情報配布を規制する情報配布規制システムにおいて、
SIMカードが挿入され、更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を受信し全ての依頼を拒否しない場合には依頼先である送信先に機密の優先順位を設定し、セキュリティのモードに従い機密性の優先順位が設定された送信先に対して自己のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を送信する一方の携帯端末と、
SIMカードが挿入され、前記一方の携帯端末に配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を送信し、自己のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報及び前記一方の携帯端末から受信した配布情報を保存し、保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と自己のSIMカードのSIM情報を比較し、合致しない場合には前記一方の携帯端末以外の他の携帯端末に保存された配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には前記一方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信する他方の携帯端末とを備えることを特徴とする情報配布規制システム。
【請求項2】
保存される送信先に対して機密性の優先順位として機密性の高いプライベートグループ又は機密性の低いパブリックグループが設定され、セキュリティのモードとしてシークレットモード、シークレット専用モード又は通常モードが設定され、シークレットモードの設定の場合にはパブリック又はプライベートグループにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、シークレット専用モードの設定の場合には送信先リストのパブリックグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、通常モードの設定の場合には送信先リストのプライベートグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信されることを特徴とする、請求項1に記載の情報配布規制システム。
【請求項3】
挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した前記配布情報はスケジュールを含むことを特徴とする、請求項1に記載の情報配布規制システム。
【請求項4】
基地局を介する情報配布を規制する情報配布規制方法において、
一方の携帯端末では最新の配布情報に自己のSIMカードのSIM情報を付加する工程と、
他方の携帯端末から前記一方の携帯端末の更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を行う工程と、
前記一方の携帯端末では前記他方の携帯端末からの依頼を拒否しない場合に前記他方の携帯端末の送信先に機密の優先順位を設定する工程と、
前記一方の携帯端末ではセキュリティのモードに従い機密性の優先順位が設定された送信先の前記他方の携帯端末に対して最新の配布情報をメールで自動送信する工程と、
前記他方の携帯端末では前記一方の携帯端末から受信した配布情報及び前記他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を保存する工程と、
前記他方の携帯端末では保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と前記他方の携帯端末自身のSIMカードのカード情報を比較し、合致しない場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の端末以外の他の携帯端末に配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信する工程とを備えることを特徴とする情報配布規制方法。
【請求項5】
前記送信先に対して機密性の優先順位として機密性の高いプライベートグループ又は機密性の低いパブリックグループが設定され、セキュリティのモードのモードとしてシークレットモード、シークレット専用モード又は通常モードが設定され、シークレットモードの設定の場合にはパブリック又はプライベートグループにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、シークレット専用モードの設定の場合にはパブリックグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、通常モードの設定の場合にはプライベートグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信されることを特徴とする、請求項4に記載の情報配布規制方法。
【請求項6】
挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した前記配布情報はスケジュールを含むことを特徴とする、請求項4に記載の情報配布規制方法。
【請求項7】
基地局を介する情報配布を規制する情報配布規制プログラムにおいて、
一方の携帯端末では最新の配布情報に自己のSIMカードのSIM情報を付加する手順と、
他方の携帯端末から前記一方の携帯端末の更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼の通知を行う手順と、
前記一方の携帯端末では前記他方の携帯端末からの依頼を拒否しない場合に前記他方の携帯端末の送信先に機密の優先順位を設定する手順と、
前記一方の携帯端末ではセキュリティのモードに従い機密性の優先順位が設定された送信先の前記他方の携帯端末に対して最新の配布情報をメールで自動送信する手順と、
前記他方の携帯端末では前記一方の携帯端末から受信した配布情報及び前記他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を保存する手順と、
前記他方の携帯端末では保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と前記他方の携帯端末自身のSIMカードのカード情報を比較し、合致しない場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の端末以外の他の携帯端末に配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信する手順とを備えることを特徴とする情報配布規制プログラム。
【請求項8】
前記送信先に対して機密性の優先順位として機密性の高いプライベートグループ又は機密性の低いパブリックグループが設定され、セキュリティのモードのモードとしてシークレットモード、シークレット専用モード又は通常モードが設定され、シークレットモードの設定の場合にはパブリック又はプライベートグループにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、シークレット専用モードの設定の場合にはパブリックグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、通常モードの設定の場合にはプライベートグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信されることを特徴とする、請求項7に記載の情報配布規制プログラム。
【請求項9】
挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した前記配布情報はスケジュールを含むことを特徴とする、請求項7に記載の情報配布規制プログラム。
【請求項10】
基地局を介する情報配布を規制する携帯端末において、
一方の携帯端末から更新された配布情報が送信される他方の携帯端末のSIMカードのSIM情報を送信先とし、送信先に機密の優先順位を設定して保存する送信先リストメモリと、
前記一方の携帯端末から前記一方の携帯端末のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を前記他方の携帯端末で受信し、受信した最新の配布情報と共に前記他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報を保存する情報データ管理メモリと、
前記他の携帯端末から前記一方の携帯端末に更新された配布情報を受け取りたい旨の依頼が通知され、依頼を拒否しない場合には依頼先である前記他の携帯端末を送信先として前記送信先リストメモリに機密の優先順位を設定して保存させ、セキュリティのモードに応じて機密性の優先順位が設定された送信先の前記他の携帯端末に前記一方の携帯端末からSIMカードのSIM情報を付加した最新の配布情報をメールで自動送信し、前記情報データ管理メモリに保存させ、前記情報データ管理メモリに保存された配布情報に付加されたSIMカードのSIM情報と前記他方の携帯端末自身のSIMカードのSIM情報を比較し、合致しない場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の携帯端末以外の他の携帯端末に配布情報を送信しないように規制し、合致する場合には前記一方の携帯端末及び前記他方の携帯端末以外の他の携帯端末に該当する配布情報を送信する情報配布規制部とを備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項11】
前記送信先リストメモリに保存される送信先に対して優先順位として機密性の高いプライベートグループ又は機密性の低いパブリックグループが設定され、セキュリティとしてシークレットモード、シークレット専用モード又は通常モードが設定され、シークレットモードの設定の場合には送信先リストのパブリック又はプライベートグループにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、シークレット専用モードの設定の場合には送信先リストのパブリックグループのみにある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信され、通常モードの設定の場合には送信先リストのプライベートグループのみある送信先へ最新の配布情報がメールで自動送信されることを特徴とする、請求項10に記載の携帯端末。
【請求項12】
挿入されたSIMカードのSIM情報を付加した前記配布情報はスケジュールを含むことを特徴とする、請求項10に記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−49588(P2010−49588A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−214857(P2008−214857)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】