説明

感光性樹脂組成物、これを用いたフォトレジストフィルム、レジストパターンの形成方法及び導体パターンの形成方法

【課題】解像性及び密着性が良好で、かつ現像後の硬化レジストのスソが極めて小さく、剥離性も良好である感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と支持層を含むフォトレジストフィルムを提供すること。
【解決手段】(A)バインダーポリマー、(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体を含有する感光性樹脂組成物。この感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と支持層を含むフォトレジストフィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ性水溶液によって現像可能な感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と支持層を含むフォトレジストフィルム、該フォトレジストフィルムを用いて基材上にレジストパターンを形成する方法、及び該フォトレジストフィルムを用いた導体パターンの形成方法に関する。さらに詳しくは、プリント配線板の製造、フレキシブルプリント配線板の製造、ICチップ搭載用リードフレーム(以下、リードフレームという)の製造、メタルマスク製造などの金属箔精密加工、BGA(ボールグリッドアレイ)やCSP(チップサイズパッケージ)等の半導体パッケージ製造、TAB(Tape Automated Bonding)やCOF(Chip On Film:半導体ICをフィルム状の微細配線板上に搭載したもの)に代表されるテープ基板の製造、半導体バンプの製造、フラットパネルディスプレイ分野におけるITO電極、アドレス電極、または電磁波シールドといった部材の製造に好適なレジストパターンを与える感光性樹脂組成物、及びその関連技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント配線板はフォトリソグラフィー法によって製造されている。フォトリソグラフィー法とは、感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、パターン露光して該感光性樹脂組成物の露光部を重合硬化させ、未露光部を現像液で除去して基板上にレジストパターンを形成し、エッチング又はめっき処理を施して導体パターンを形成した後、該レジストパターンを該基板上から剥離除去することによって、基板上に導体パターンを形成する方法を言う。
上記のフォトリソグラフィー法においては、感光性樹脂組成物を基板上に塗布するにあたって、フォトレジスト溶液を基板に塗布して乾燥させる方法、または支持層、感光性樹脂組成物からなる層(以下、「感光性樹脂組成物層」ともいう。)、及び必要によっては保護層、を順次積層したフォトレジストフィルムを用いて、その感光性樹脂組成物層側を基板に積層する方法のいずれかが使用される。そして、プリント配線板の製造においては、後者のフォトレジストフィルムが使用されることが多い。
【0003】
上記のフォトレジストフィルムを用いてプリント配線板を製造する方法について、以下に簡単に述べる。
まず、フォトレジストフィルムが保護層、例えば、ポリエチレンフィルムを有する場合には、感光性樹脂組成物層からこれを剥離する。次いで、ラミネーターを用いて基板、例えば、銅張積層板の上に、該基板、感光性樹脂組成物層、支持層の順序になるように感光性樹脂組成物層及び支持層を積層する。次いで、配線パターンを有するフォトマスクを介して、該感光性樹脂組成物層に、超高圧水銀灯が発するi線(365nm)を含む紫外線等の活性エネルギー線で露光することによって、露光部分を重合硬化させる。次いで、支持層、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離する。次いで、現像液、例えば、弱アルカリ性を有する水溶液により感光性樹脂組成物層の未露光部分を溶解又は分散除去して、基板上にレジストパターンを形成させる。レジストパターン形成後、回路を形成させるプロセスは大きく2つの方法に分かれる。第一の方法は、レジストパターンによって覆われていない基板の銅面をエッチング除去した後、レジストパターン部分を現像液よりも強いアルカリ水溶液で除去する方法(エッチング工法)である。第二の方法は、基板の銅面に銅、半田、ニッケルを用いためっき処理を行った後、レジストパターン部分を除去し、さらに、現れた基板の銅面をエッチングする方法(めっき工法)である。
【0004】
一方、導体形状が均一で高密度の配線を作成するには、セミアディティブ工法が用いられる。セミアディティブ工法では、まずレジストパターンをシード銅薄膜上に上述の方法で形成する。次いで、レジストパターン間にめっきを施してめっき銅配線を形成し、レジストを剥離したのち、フラッシュエッチングと呼ばれる手法により、該めっき銅配線とシード銅薄膜とを同時にエッチングする。セミアディティブ工法は、上記のめっき工法とは異なりシード銅薄膜が薄く、エッチングによる影響がほとんど無く、矩形かつ高密度の配線を作成することができる。
【0005】
しかしながら、現像後において硬化レジストと基板との境界部分にスソ(硬化レジストフット部)と呼ばれる半硬化レジストが発生することがある(図1を参照。)。特に高密度のレジストパターン間では、スソによって現像後に表れたシード銅薄膜の表面積が減ることで、めっき法によって形成されためっき銅配線と銅薄膜との接地面積が減少する。したがって、めっき銅配線が剥がれやすくなるという問題につながる。また、スソがめっき銅配線下にあるため、レジスト剥離時にひっかかり、剥離不良の原因ともなる。さらに、エッチング工法においても、スソによって現像後に表れた銅薄膜の表面積が減ることで、エッチング除去が不充分になるおそれがある。このため、現像後の硬化レジストのスソが極めて小さいフォトレジストフィルムが求められている。
【0006】
これらの課題を解決する方法として、例えば、特許文献1では、トリアジン化合物を用いることで、透過光の基材表面でのハレーションを防ぎ、スソの発生を抑制する方法が提案されており、また、特許文献2では、分子内にフルオレン骨格を有する光重合性化合物を用いることで、半硬化レジスト(スソ)の発生を抑制する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−114452号公報
【特許文献2】特開2009−53388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に記載されているトリアジン化合物は、スソの低減に対して効果が見られるものの、依然としてまだ充分とは言えず、上記特許文献2に記載されている分子内にフルオレン骨格を有する光重合性化合物は、その強い疎水性によりレジスト剥離性が大きく悪化するという問題があった。
【0009】
そこで、本発明ではこのような背景下において、解像性及び密着性が良好で、かつ現像後の硬化レジストのスソが極めて小さく、剥離性も良好である感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と支持層を含むフォトレジストフィルム、該フォトレジストフィルムを用いて基材上にレジストパターンを形成する方法、及び該フォトレジストフィルムを用いた導体パターンの形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
しかるに、本発明者が上記課題を解決するため鋭意検討した結果、バインダーポリマーを主成分とし、光重合可能なモノマー、光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物において、光重合可能なモノマー成分としてアミノ基を有するモノマーと、剥離性付与成分としてカルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体を含有させることにより、高解像性及び高密着性を発現し、かつ現像後の硬化レジストのスソが極めて小さく、剥離性も良好であり、上記目的を達成可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の要旨は、(A)バインダーポリマー、(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物に関するものである。
【0012】
また、本発明は、本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と支持層を含むフォトレジストフィルムに関するものである。
【0013】
さらに、本発明は、本発明のフォトレジストフィルムを用いて、基材上に感光性樹脂組成物層を形成し、露光し、現像する工程を有するレジストパターンの形成方法に関するものである。
【0014】
また、本発明は、本発明のフォトレジストフィルムを用いて、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層を形成し、露光し、現像して、レジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンが形成された前記回路形成用基板をエッチングまたはめっきし、前記レジストパターンを剥離する工程を有する導体パターンの形成方法に関するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の感光性樹脂組成物及びフォトレジストフィルムは、解像性及び密着性が良好で、かつ現像後の硬化レジストのスソが極めて小さく、剥離性も良好であるという効果を有する。したがって、本発明のフォトレジストフィルムを用いたレジストパターンの形成方法及び導体パターンの形成方法により、レジストパターンの剥離不良や導体パターン(配線)の剥がれが低減するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来のフォトレジストフィルムを用いて、基板(銅薄膜)上に硬化レジストを形成し、めっき(銅配線)を形成した場合において、スソ(硬化レジストフット部)が発生することによる課題を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明について具体的に説明する。
なお、本明細書において(メタ)アクリルはアクリル又はそれに対応するメタクリルを意味し、(メタ)アクリレートはアクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロはアクリロ又はそれに対応するメタクリロを意味する。
【0018】
〔感光性樹脂組成物〕
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー、(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体を含有することを特徴とする。
【0019】
(A)バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル系重合体、スチレン系重合体、エポキシ系重合体、アミド系重合体、アミドエポキシ系重合体、アルキド系重合体、フェノール系重合体等が挙げられ、これら重合体のうち1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これら重合体の中でも、カルボキシル基含有ポリマーが好ましい。
【0020】
カルボキシル基含有ポリマーとしては、アクリル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、エポキシ系重合体等が例示される。これらのカルボキシル基含有ポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上を組み合わせて使用する場合のカルボキシル基含有ポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のカルボキシル基含有ポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のカルボキシル基含有ポリマー、異なる分散度の2種類以上のカルボキシル基含有ポリマーなどが挙げられる。
【0021】
上記カルボキシル基含有ポリマーの中でも(メタ)アクリル酸エステル及びエチレン性不飽和カルボン酸、さらに必要に応じて、その他の共重合可能なモノマーを共重合させてなるアクリル系重合体を用いることが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステルに基づく構成単位の含有量(使用する全重合性単量体に対する(メタ)アクリル酸エステルの割合)は、アルカリ現像性、解像度及び剥離特性を良好にする見地から、10〜70重量%であることが好ましく、更には20〜60重量%であることが好ましく、特には30〜50重量%であることが好ましい。
また、エチレン性不飽和カルボン酸に基づく構成単位の含有量(使用する全重合性単量体に対するエチレン性不飽和カルボン酸の割合)は、解像性及び密着性、スソ発生抑制、剥離性の観点から、12〜50重量%であることが好ましく、更には15〜40重量%であることが好ましく、特には18〜30重量%であることが好ましい。エチレン性不飽和カルボン酸の含有量が少なすぎるとアルカリ反応性が劣り、現像時間、剥離時間が長くなる傾向があり、多すぎると現像液耐性が低下し、密着性が低下する傾向がある。
さらに、その他の共重合可能なモノマーに基づく構成単位の含有量(使用する全重合性単量体に対するその他の共重合可能なモノマーの割合)は、10〜80重量%であることが好ましく、更には20〜70重量%であることが好ましく、特には30〜60重量%であることが好ましい。
以下、かかるアクリル系重合体について説明する。但し、本発明で用いられるアクリル系重合体は、以下に限定されるものではない。
【0022】
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜20、好ましくは1〜10の脂肪族(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0023】
上記エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸が好適に用いられ、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸や、それらの無水物やハーフエステルを用いることもでき、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、アクリル酸、メタクリル酸が特に好ましい。
【0024】
上記その他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルシクロヘキサン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0025】
かかるアクリル系重合体については、解像性及び密着性、スソ発生抑制、剥離性の観点から、重量平均分子量は0.5万〜20万が好ましく、更には1万〜10万が好ましく、酸価は100〜300mgKOH/gが好ましく、更には120〜250mgKOH/g、特には140〜190mgKOH/gが好ましい。なお、重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)装置を用い、乾燥ポリマーのTHF(テトラヒドロフラン)溶解液をポリスチレン基準で測定した値である。また、酸価は、(A)バインダーポリマー(例えば、アクリル系重合体)1gを中和するのに必要なKOH(水酸化カリウム)の重量であり、例えば、メタノール等のアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、または、これらの混合溶媒に溶解させたポリマーを中和滴定することで測定されるものである。
【0026】
かかる重量平均分子量が小さすぎると硬化後の感光性樹脂組成物が脆くなる傾向にあり、逆に大きすぎると解像性やレジスト剥離性が低下する傾向にある。また、上記酸価が小さすぎると、解像性やレジスト剥離性の低下を抑える効果が弱くなる傾向にあり、逆に大きすぎると硬化レジストの細線密着性の低下を抑える効果が弱くなる傾向にある。
【0027】
上記アクリル系重合体のガラス転移温度(Tg)は30〜150℃の範囲が好ましく、更には60〜120℃の範囲が好ましい。ガラス転移温度が低すぎると感光性樹脂組成物が流動し易く、フォトレジストフィルムとしてロール状とする時にエッジフュージョンを引き起す傾向にあり、一方、ガラス転移温度が高すぎるとフォトレジストフィルムとして用いた時の基材表面の凹凸への追従性が低下する傾向にある。
【0028】
かかるガラス転移温度(Tg)は、DSC(Differential Scanning Calorimetry)で測定したり、(A)バインダーポリマー(例えば、アクリル系重合体)を構成する共重合成分(モノマー)からなるホモポリマーのガラス転移温度が既知の場合には、下記のFoxの式を用いて算出したりすることができる。なお、本明細書においては、Foxの式により算出されたガラス転移温度(Tg)を記載する。
【0029】
【数1】

【0030】
(Tgは、(A)バインダーポリマー(例えば、共重合体)のガラス転移温度を表す。Wa、Wb、・・・は、バインダーポリマーを構成する各モノマーであるa成分、b成分、・・・の重量分率を示す。Ta、Tb、・・・は、a成分、b成分、・・・の各モノマーからなるホモポリマーのガラス転移温度を表す。)
【0031】
(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマーとしては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ノルマルプロピル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリンなどの他、下記一般式(I)で表される群から選ばれる少なくとも一種の光重合可能な不飽和化合物も挙げられる。中でも、スソ低減効果の点で、下記一般式(I)で表される光重合可能な不飽和化合物を用いることが好ましい。
【0032】
【化1】

【0033】
(但し、式中のRはHまたはCHである。R及びRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン基からなる群から選ばれる基を表し、R及びRが互いに結合してNを含む環を形成しても良い。Xは炭素数1〜10のアルキレン基、(CO)mまたは(CO)nで示され、m、nが各々1〜10の整数のポリオキシアルキレン基であり、ポリオキシアルキレン基はランダム重合またはブロック重合である。)
【0034】
上記一般式(I)において、式中のRはHまたはCHである。R及びRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン基からなる群から選ばれる基を表し、R及びRが互いに結合してNを含む環を形成しても良い。アルキル基及びアルコキシ基の炭素数は、通常、1〜10、好ましくは1〜6である。Xは炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキレン基、(CO)mまたは(CO)nで示され、m、nが各々1〜10の整数のポリオキシアルキレン基である。ポリオキシアルキレン基はランダム重合であっても、ブロック重合であってもよい。
【0035】
上記一般式(I)で表される化合物としては、具体的には、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノペンチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノヘプチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノノニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノデシル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノペンチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノヘプチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノノニル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノデシル(メタ)アクリレート、などのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N−n−プロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−iso−プロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−n−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、などのモノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、などのジアルキルアミノポリエーテル(メタ)アクリレート;モルホリノエチル(メタ)アクリレートなどの環状アミノアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。中でも、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、特にはジエチルアミノアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0036】
なお、入手の容易さから、上記一般式においてRがCHであり、R及びRがいずれもCであり、XがCである化合物、即ちN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート〔例えば、共栄社化学(株)製、商品名:ライトエステルDE〕が特に好ましい。
【0037】
ここで、硬化レジストのスソの発生は、硬化の弱い半硬化レジストの酸性基が現像液と一部反応し、除去されずに、現像後の乾燥時に半硬化レジストがレジスト下部に移動し再付着するためと推察されている。(B)の光重合可能なモノマーのアミノ基では、感光性樹脂組成物中で(A)バインダーポリマー中の酸性基と中和反応を起こし、(A)バインダーポリマーの酸性基がカバーされるので耐現像液性が向上し、半硬化レジストの再付着が減少、つまりスソが小さくなると考え得る。また、(B)のモノマーが光重合可能な構造を有しているため硬化度が上がり、密着性の向上も期待できる。したがって、(B)のモノマーとしては、アミノ基を有しており、且つ光重合可能な構造であれば同様の効果が期待できる。
【0038】
なお、フォトレジストフィルムの用途に用いるような感光性樹脂組成物において、光重合可能なモノマー成分として(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマーを用いることは、めっき浴やエッチング液などの酸性溶液への汚染といった不具合が発生することが懸念されるとの考えから、従来は行なわれなかった。しかし、本発明においては、アミノ基を有するモノマーを敢えて用いたところ、意外にもかかる不具合も生じることなく、本発明の目的を達成することができたのである。
【0039】
本発明において、上記の(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマーの含有量は、(A)バインダーポリマー100重量部に対して、好ましくは0.01〜30重量部、より好ましくは0.1〜25重量部、更に好ましくは0.5〜20重量部、特に好ましくは1〜15重量部である。かかる含有量が少なすぎるとスソ低減の効果が不十分となる傾向があり、多すぎると解像性が低下する傾向がある。
【0040】
(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマーと共に、下記に示される光重合可能なモノマーも用いることができる。例えば、重合性不飽和基を1個有する単量体として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0041】
また、重合性不飽和基を2個有する単量体として、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、オキシエチレン基含有ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、オキシプロピレン基含有ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、オキシエチレン基・オキシプロピレン基含有ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも特に、オキシエチレン基含有ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。
【0042】
さらに、重合性不飽和基を3個以上有する単量体として、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0043】
また、ウレタン(メタ)アクリレートも挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等のジイソシアネートと、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、オリゴプロピレングリコールモノメタクリレート等の一分子中にヒドロキシル基と(メタ)アクリル基を有する水酸基含有(メタ)アクリレート、必要に応じて、ポリオールとを反応させて得られる化合物が挙げられる。これらは単独で使用しても、2種類以上を併用しても構わない。
【0044】
本発明において、(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマー及び(B)以外の光重合可能なモノマーの合計量については、(A)バインダーポリマー100重量部に対して、10〜200重量部であることが好ましく、特には30〜160重量部、更には50〜120重量部、殊には60〜100重量部であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると硬化が不十分となる傾向があり、多すぎるとコールドフローが発生しやすくなる傾向がある。
【0045】
(C)光重合開始剤としては、例えば、(C1)ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体、(C2)アルキルアミノベンゾフェノン誘導体、N−アリールグリシン誘導体、アクリジン誘導体、ジアミノアントラキノン等のアントラキノン誘導体、N,N,N’,N’−テトラアリールベンジジン誘導体、三酢酸リボフラビン、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、チオキサントン誘導体、アルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、トリアジン誘導体、クマリン6等のクマリン誘導体、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリキシリルホスフィン、トリビフェニルホスフィン、トリナフチルホスフィン、トリアントリルホスフィン、トリフェナントリルホスフィン等のトリアリールホスフィン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0046】
(C1)ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体としては、例えば、2,2′−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(3−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(4−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(3−メトキシフェニル)フェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,5−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(3−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2,6−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(3−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′,4,4′−テトラキス(2−クロロフェニル)−5,5′−ビス(3−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2′,4,4′−テトラキス(2−クロロフェニル)−5,5′−ビス(4−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′,4,4′−テトラキス(2−クロロフェニル)−5,5′−ビス(2,3−ジメトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′,4,4′−テトラキス(2−クロロフェニル)−5,5′−ビス(3,4−ジメトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(4−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(3,4−ジメトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,5−ビス(3−メトキシフェニル)−4′,5′−ジフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,5−ビス(3,4−ジメトキシフェニル)−4′,5′−ジフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−4′,5,5′−トリフェニルビスイミダゾール等が挙げられ、中でも2,2′,4,4′−テトラキス(2−クロロフェニル)−5,5′−ビス(3−メトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′,4,4′−テトラキス(2−クロロフェニル)−5,5′−ビス(2,3−ジメトキシフェニル)ビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−4′,5,5′−トリフェニルビスイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾールが好適であり、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0047】
(C2)アルキルアミノベンゾフェノン誘導体としては、例えば、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、中でも4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが特に好ましく、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0048】
本発明の感光性樹脂組成物は、高感度化の観点から、光重合開始剤(C)として、少なくとも(C1)ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体を含有することが好ましく、特には(C1)ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体及び他の光重合開始剤を含有することが好ましく、更には(C1)ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体及び(C2)アルキルアミノベンゾフェノン誘導体を含有することが好ましい。
【0049】
(C)光重合開始剤の含有量は、(A)バインダーポリマー100重量部に対して、1〜20重量部であることが好ましく、特には2〜16重量部、更には3〜12重量部であることが好ましい。(C)光重合開始剤の含有量が少なすぎると必要な感度、解像性、及び密着性が得られない傾向にあり、また多すぎると感光性樹脂組成物中に不溶解物を生じる傾向にある。
【0050】
(C1)ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体及び他の光重合開始剤を併用する場合、例えば(C1)ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体及び(C2)アルキルアミノベンゾフェノン誘導体を併用する場合は、(A)バインダーポリマー100重量部に対して、(C1)ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体が1〜16重量部、特には2〜13重量部、更には3〜10重量部であることが好ましく、(C2)アルキルアミノベンゾフェノン誘導体が0.01〜4重量部、特には0.02〜3重量部、更には0.06〜2重量部であることが好ましい。
【0051】
(D)カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体としては、例えば、4−カルボキシベンゾトリアゾール、5−カルボキシベンゾトリアゾール、1−(1′,2′−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−(2′,3′−ジカルボキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−((ビス(2−エチルヘキシル)アミノ)メチル)−1H−ベンゾトリアゾールカルボン酸が好適に用いられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、入手の容易さから、4−カルボキシベンゾトリアゾールや、5−カルボキシベンゾトリアゾールが特に好ましい。
【0052】
ベンゾトリアゾール誘導体は、銅金属と親和性が良いことが知られており、銅基材上にフォトレジストフィルムをラミネートした後にベンゾトリアゾール誘導体が銅基材上に配位していると考えられる。カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体では、剥離時の強いアルカリ水溶液と該カルボキシル基が中和反応を起こすため、レジストを銅基材の界面から容易に剥離できると推察される。
【0053】
(D)カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体の含有量は、(A)バインダーポリマー100重量部に対して、0.01〜2重量部であることが好ましく、特には0.04〜1.6重量部、更には0.08〜1重量部であることが好ましい。(D)カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体の含有量が少なすぎると、剥離性が低下する傾向にあり、また多すぎると密着性が低下し、スソも大きくなる傾向にある。
【0054】
また、本発明においては、スソの低減、及び剥離性を両立するという観点から、前記(B)成分と前記(D)成分を併用することが重要であり、前記(B)成分と前記(D)成分の重量比率(B)/(D)が1以上500以下の範囲であることが好ましい。特には重量比率(B)/(D)が3以上200以下の範囲であることが好ましく、更には重量比率(B)/(D)が5以上50以下の範囲であることが好ましい。かかる比率が低すぎると剥離は容易にできるがスソが大きくなる傾向があり、高すぎるとスソの発生は抑制できるものの剥離が困難となる傾向がある。
【0055】
本発明の感光性樹脂組成物には、上記の(A)〜(D)の化合物に加えて、更に染料を含有させることも好ましく、さらにかかる染料としては、例えば、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン、マラカイトグリーンレイク、ブリリアントグリーン、ダイヤモンドグリーン、パテントブルー、チルバイオレット、ビクトリアブルー、ビクトリアピュアブルー、オイルブルー、ベイシックブルー20、ローズアニリン、パラフクシン、エチレンバイオレット等の着色染料、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリ−ン]、フルオラン染料等のロイコ染料等が挙げられる。
【0056】
また、本発明の感光性樹脂組成物には、ハロゲン化合物を含有させても良い。ハロゲン化合物としては、例えば、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンジル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルフォン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、クロル化トリアジン化合物等が挙げられる。
【0057】
更に、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤などの添加剤を含有させても良い。このような添加剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンモノエチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノエチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノエチルエーテル等のグリコール・エステル類、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルフォン酸アミド、p−トルエンスルフォン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル等が挙げられる。
【0058】
本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤を含有させることも可能である。ラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩、及びジフェニルニトロソアミン等が挙げられる。
【0059】
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して、固形分30〜60重量%程度の溶液としても良い。この溶液を、後述するフォトレジストフィルムの感光性樹脂組成物層を形成するための塗布液として、使用することができる。なお、この塗布液を回路形成用基板などの基板上に塗布し、乾燥させて、感光性樹脂組成物層を形成することも可能ではあるが、作業効率等の観点から、後述のフォトレジストフィルムの感光性樹脂組成物層を形成するために用いるのが好ましい。
【0060】
さらに、本発明の感光性樹脂組成物には、密着性付与剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、表面張力改質剤、安定剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤、等の添加剤を適宜含有させても良い。かかる添加剤を含有させる場合の含有量は、(A)〜(D)成分の固形分総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部であることが好ましく、更には0.02〜15重量部であることが好ましく、特には0.03〜10重量部であることが好ましい。これら添加剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0061】
〔フォトレジストフィルム〕
本発明のフォトレジストフィルムは、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と支持層を含む。ここで用いられる支持層としては、露光光源から放射される光を透過する透明なものが望ましい。
【0062】
このような支持層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレートフィルムが好適である。これらのフィルムは、必要に応じて延伸されたものも使用可能である。
【0063】
支持層のヘーズは5以下のものが好ましい。支持層の厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要から10〜30μmのものが好ましく用いられる。フォトレジストフィルムにおける感光性樹脂組成物層の厚みは、用途において異なるが、好ましくは5〜100μm、より好ましくは7〜60μm、特に好ましくは10〜50μmである。感光性樹脂組成物層が薄すぎると膜強度が低くなりすぎる傾向にあり、厚すぎると密着性、感度、解像性が低下する傾向にある。
【0064】
本発明のフォトレジストフィルムは、必要により、感光性樹脂組成物層の支持層側とは反対側の表面に保護層を有しても良い。フォトレジストフィルムに用いられる保護層の重要な特性の1つは、使用時に感光性樹脂組成物層から容易に剥離できることであり、そのためには、感光性樹脂組成物層との密着力について支持層よりも保護層の方が充分小さいことが求められる。保護層としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましく使用できる。保護層の膜厚は10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
【0065】
本発明のフォトレジストフィルムは、本発明の感光性樹脂組成物を含有する塗布液を支持層の片面に塗工し、乾燥して、さらに必要に応じて、その塗工面を保護層で被覆することにより製造することができる。より具体的には、支持層の片面に、ロールコーター法やバーコーター法等で本発明の感光性樹脂組成物を含有する塗布液を均一に塗布し、50〜120℃、もしくは順次温度の高くなるオーブンで乾燥して感光性樹脂組成物層を形成し、次いで、該層の上面に保護層を加圧積層することにより製造することができる。
【0066】
〔レジストパターンの形成方法〕
本発明のフォトレジストフィルムを用いて、基材上にレジストパターンを形成するための各工程について説明する。
本発明のフォトレジストフィルムを用いたレジストパターンは、積層工程、露光工程、及び現像工程を含む工程によって形成することができる。下記に具体的な方法の一例を示す。
被加工基材としては、プリント配線板製造目的の場合には銅張積層板が挙げられ、また凹凸基材の製造目的の場合にはガラス基材(例えば、プラズマディスプレイパネル用基材や表面電解ディスプレイ基材)、貫通孔を形成したシリコーンウエハー及びセラミック基材などが挙げられる。プラズマディスプレイパネル用基材とは、ガラス基材上に電極を形成後、誘電体層を形成し、次いで隔壁用ガラスペーストを塗布し、隔壁用ガラスペースト部分にサンドブラスト加工を施し隔壁を形成した基材である。
【0067】
まず、ラミネーターを用いて積層工程を行う。フォトレジストフィルムが保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターで感光性樹脂組成物層を被加工基材表面に加熱圧着し積層する。この場合、感光性樹脂組成物層は基材表面の片面だけに積層しても良いし、両面に積層しても良い。この時の加熱温度は一般的に40〜160℃である。
【0068】
次に、露光機を用いて露光工程を行う。必要ならば支持層を剥離し、フォトマスクを通して活性光により露光する。露光量は、光源照度及び露光時間により決定されるが、光量計を用いて測定しても良い。
また露光工程において、直接描画露光方法を用いてもよい。直接描画露光方法はフォトマスクを使用せず、基材上に直接描画して露光する方式である。光源としては、例えば、波長350〜410nmの半導体レーザーや超高圧水銀灯が用いられる。描画パターンはコンピューターによって制御され、この場合の露光量は光源照度および基板の移動速度によって決定される。
【0069】
次に、必要に応じて支持層を剥離除去してから現像を行う。本発明の感光性樹脂組成物は希アルカリ現像型であるので、現像には、炭酸ソーダ、炭酸カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ化合物を含む0.1〜5重量%のアルカリ性水溶液を用いて行う。上記アルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。この現像により、感光性樹脂組成物層のうち未露光部(所望のパターン画像を除く領域)が除去されて、レジストパターンが形成される。なお、上記アルカリ性水溶液中には、界面活性剤、消泡剤や現像を促進させるために少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
上述の工程によってレジストパターンが得られるが、場合によっては、さらに100〜300℃の加熱工程、若しくはUVキュア工程を行うこともできる。これらの工程を実施することにより、更なる耐薬品性向上が可能となる。
【0070】
〔導体パターンの形成方法〕
本発明の導体パターンの形成方法は、基材として銅張積層板やフレキシブル基板などの回路形成用基板を用いて、上述のレジストパターン形成を行なった後、以下の工程を経ることで行われる。まず現像により露出した基板の面にめっき法、またはエッチング法といった既知の方法を用いて導体パターンを形成する。
【0071】
めっきを行う場合のめっき方法としては、例えば、硫酸銅めっき、ピロリン酸銅めっき等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルファミン酸ニッケル等のニッケルめっき、ハード金めっき、ソフト金めっき等の金めっきなどが挙げられる。めっきを行うに際しては、脱脂剤、ソフトエッチング剤等のめっき前処理剤を用いて前処理を行うことが好ましい。また、エッチングは、通常、塩化第二銅−塩酸水溶液や、塩化第二鉄−塩酸水溶液等の酸性エッチング液を用いて、常法に従って行う。希に、アンモニア系のアルカリエッチング液も用いられる。
【0072】
めっき又はエッチング終了後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ化合物を含む0.1〜10重量%程度の濃度のアルカリ水溶液からなるアルカリ剥離液、または3〜15重量%水溶液の有機アミン系剥離液(特にモノエタノールアミンを主成分とするもの)を用いて、レジストパターンの剥離除去を行う。
なお、レジストパターンを用いてスルーホール内にめっきを充填する等の場合には、レジストパターンを除去せずに、レジストパターン上に導体膜を積層することもある。めっきの場合では、次いでフラッシュエッチングを行う。以上の工程を経て、プリント配線板等の回路基板における導体パターンを形成することができる。
【実施例】
【0073】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下「%」「部」とあるのは、重量基準を意味する。
【0074】
1)評価用サンプルの作製
実施例及び比較例におけるフォトレジストフィルムは、次の様にして作製した。表1に示す感光性樹脂組成物の溶液を、固形分量が55重量%になるように調整し、よく撹拌、混合し、支持フィルムとして16μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、アプリケーターを用いて乾燥後の塗工膜厚が25μmになるよう塗工した。60℃、90℃のオーブンでそれぞれ2分間乾燥して、更にその感光性樹脂組成物層の上から厚さ21μmのポリエチレンフィルムで被覆し、フォトレジストフィルムを得た。得られたフォトレジストフィルムについて、以下の項目を下記の如く評価した。
【0075】
【表1】

【0076】
表1中の記号は下記のものを表わす。
〔(A)バインダーポリマー〕
・P−1:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン(重量比22/38/40)を重合させて得られた、重量平均分子量42,000の40%メチルエチルケトン溶液。固形分酸価=143.4mgKOH/g。ガラス転移温度=113.9℃。
・P−2:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン(重量比28/32/40)を重合させて得られた、重量平均分子量34,000の40%メチルエチルケトン溶液。固形分酸価=182.5mgKOH/g。ガラス転移温度=118.1℃。
〔光重合可能なモノマー〕
・M−1:N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート CH=CH(CH)COOCN(C 〔共栄社化学社製、商品名:ライトエステルDE〕
・M−2:N−tert−ブチルアミノエチルメタクリレート CH=CH(CH)COOCNH(t−C
・M−3:ビスフェノールAの両側にそれぞれ平均5モルのオキシエチレン基を付加したオキシエチレン基含有ビスフェノールA型ジメタクリレート〔新中村化学工業社製、商品名:BPE−500〕
・M−4:ノナエチレングリコールジメタクリレート〔新中村化学工業社製、商品名:9G〕
〔光重合開始剤〕
・I−1:2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビスイミダゾール
・I−2:4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
〔染料〕
・D−1:マラカイトグリーン
・D−2:ロイコクリスタルバイオレット
〔ベンゾトリアゾール誘導体〕
・T−1:4−カルボキシベンゾトリアゾール
・T−2:1−(1′,2′−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール
・T−3:1−((ビス(2−エチルヘキシル)アミノ)メチル)−1H−ベンゾトリアゾールカルボン酸
・T−4:ベンゾトリアゾール
〔溶剤〕
・F−1:メチルエチルケトン
【0077】
2)評価方法
上記フォトレジストフィルムのポリエチレンフィルムを剥離した後、感光性樹脂組成物層面が銅張基板上に接するように、ラミネートロール温度100℃、同ロール圧0.3MPa、ラミネート速度1.2m/minにてラミネートした。その後、光透過量が段階的に少なくなるように作られたネガフィルム(ストーファー21段ステップタブレット)を用いて、超高圧水銀ランプを有する平行露光機(オーク製作所社製、商品名:EXM−1201)によりストーファー21段ステップタブレット全面を均一に露光した。露光後、15分経過してからPETフィルムを剥離し、27℃で0.7重量%炭酸ナトリウム水溶液をブレークポイント(未露光部分の完全溶解する時間)の2倍の現像時間でスプレーすることにより未露光部分を溶解除去して硬化レジスト画像を得た。各露光量と現像後に残った段数より、ストーファー21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が6段となる露光量(mJ/cm)を調べた。
【0078】
〔解像性〕
露光時のガラスクロムマスクとして、露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンマスクを用いて、ステップタブレットの段数が6段となる露光量で露光し、現像した。硬化レジストパターンが正常に形成されている最小マスク幅(μm)を解像性の値とした。
【0079】
〔密着性〕
露光時のマスクフィルムとして、露光部単独のラインパターンマスクを用いて、ステップタブレットの段数が6段となる露光量で露光し、現像した。硬化レジストパターンが正常に形成されている最小マスク幅(μm)を密着性の値とした。
【0080】
〔現像後の硬化レジストのスソ〕
基板にラミネートされたフォトレジストフィルムに、クロムガラスマスクを通してステップタブレットの段数が6段となる露光量で露光し、現像した。得られたレジストパターンのライン/スペース=10/10μmラインのスソを、下記によりランク付けした。スソ引きは、硬化レジストパターンのフット部のスソ幅をSEM(日本電子社製、商品名:JSM−6390)により測定した。
◎:硬化レジストパターンのフット部に、1μm以下のスソ引きが認められる。
○:硬化レジストパターンのフット部に、1μmを超え3μm以下のスソ引きが認められる。
×:硬化レジストパターンのフット部に、3μmを越えるスソ引きが認められる。
【0081】
〔剥離性〕
基板にラミネートされたフォトレジストフィルムに、ステップタブレットの段数が6段となる露光量で4cm×4cm正方形パターンを露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像した後、硫酸銅めっきを行った。さらに50℃、3重量%の苛性ソーダ水溶液にてスプレーして硬化レジストの剥離時間を測定し、硬化レジストの剥離性を以下のようにランク付けした。
◎:レジスト剥離時間が50秒以下。
○:レジスト剥離時間が50秒を超え60秒以下。
×:レジスト剥離時間が60秒を超える。
【0082】
3)評価結果
実施例および比較例の評価結果を表2に示す。
【0083】
【表2】

【0084】
表2に示す如く、実施例1〜7の感光性樹脂組成物は、解像性、密着性に優れている。さらに、硬化レジストのスソが小さいため、後工程のエッチングやめっきの際に支障が生じ難いものであった。また、剥離性も良好であるため安定した生産性を確保できる。
【0085】
一方、比較例1〜4の感光性樹脂組成物は、解像性、密着性ともに劣るものであった。また、比較例1、3、4の感光性樹脂組成物は硬化レジストのスソが大きいため、後工程のエッチングやめっきの際に支障が生じるおそれがある。さらに比較例1、2の感光性樹脂組成物は剥離性も悪いため、安定したスループットを得ることが困難である。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明の感光性樹脂組成物及びフォトレジストフィルムは、解像性及び密着性が良好で、かつ現像後の硬化レジストのスソが極めて小さく、剥離性も良好であるという効果を有する。したがって、本発明の感光性樹脂組成物及びフォトレジストフィルムは、印刷配線板、リードフレーム、半導体パッケージ等の製造、金属の精密加工等の分野において、エッチングレジスト、めっきレジスト等のレジスト材料として好適に利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)バインダーポリマー、(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
【請求項2】
(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマーとして、下記一般式(I)で表される光重合可能な不飽和化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
【化1】

(但し、式中のRはHまたはCHである。R及びRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン基からなる群から選ばれる基を表し、R及びRが互いに結合してNを含む環を形成しても良い。Xは炭素数1〜10のアルキレン基、(CO)mまたは(CO)nで示され、m、nが各々1〜10の整数のポリオキシアルキレン基であり、ポリオキシアルキレン基はランダム重合またはブロック重合である。)
【請求項3】
(B)アミノ基を有する光重合可能なモノマーを、(A)バインダーポリマー100重量部に対して、0.01〜30重量部含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項4】
(D)カルボキシル基を有するベンゾトリアゾール誘導体を、(A)バインダーポリマー100重量部に対して、0.01〜2重量部含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項5】
(A)バインダーポリマーがカルボキシル基を有しており、その酸価が100〜300mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と支持層を含むことを特徴とするフォトレジストフィルム。
【請求項7】
請求項6に記載のフォトレジストフィルムを用いて、基材上に感光性樹脂組成物層を形成し、露光し、現像する工程を有することを特徴とするレジストパターンの形成方法。
【請求項8】
請求項6に記載のフォトレジストフィルムを用いて、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層を形成し、露光し、現像して、レジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンが形成された前記回路形成用基板をエッチングまたはめっきし、前記レジストパターンを剥離する工程を有することを特徴とする導体パターンの形成方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−194552(P2012−194552A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−42872(P2012−42872)
【出願日】平成24年2月29日(2012.2.29)
【出願人】(597175673)ニチゴー・モートン株式会社 (22)
【Fターム(参考)】