説明

拡大観察装置および拡大観察方法

【課題】簡易な方式で画像比較を容易に実行可能な拡大画像装置および拡大観察方法を提供する。
【解決手段】第1の画像表示領域11に表示された指定点11Aと、第2の画像表示領域に表示された指定点12Aを一致させるとともに第1の画像表示領域11に表示された指定点11Bに対して第2の画像表示領域に表示された指定点12Bとを一致させるように第2の画像表示領域に表示された画像P2の位置および倍率を変更して、第1の画像表示領域に表示された画像P1と第2の画像表示領域に表示された画像P2の位置および倍率を変更した画像とを重ね合わせ処理して合成画像を重ね合わせ表示領域13に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡大した画像を撮像して表示するマイクロスコープや顕微鏡のような拡大観察装置および拡大観察方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、微小物体などを拡大して表示する拡大観察装置として、光学レンズを使った光学顕微鏡やデジタルマイクロスコープなどが利用されている。
【0003】
デジタルマイクロスコープは、光学系を介して入射する観察対象物からの反射光または透過光を二次元上に配置された画素ごとに電気的に読取る固体撮像素子(CCD素子)等の受光素子を備え、CCD素子を用いて電気的に読取られた画像をディスプレイ等の表示部に表示する。
【0004】
このCCD素子を用いることにより、拡大観察装置は、観察対象物に加工を施さずに観察することが可能であり、たとえば20倍から1000倍といった倍率での拡大観察を手軽に行なえるというメリットがある。
【0005】
この拡大観察装置においては、複数の画像を並列に比較して観察したり、あるいは画像を合成して観察することが可能であれば、多様な分析的な観察が可能となる。この点で近年においては、種々の観察方式が提案されており、たとえば、特許文献1においては、複数の撮像系ユニットを設けてそれらを切り換えることにより、複数の画像の比較観察を実行する方式等が開示されている。
【0006】
また、比較観察に関して、良品あるいは不良品の判定に用いることによりすなわち、良品の画像と不良品の画像とをそれぞれ並列に配置して比較観察することにより、その判定を容易にすることが可能である。
【特許文献1】特開平5−292386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、複数の画像を比較観察する場合、たとえば良品の画像と不良品との画像の撮像条件等および配置が一致していなければ、正確な比較観察は困難である。
【0008】
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであって、簡易な方式で画像比較を容易に実行可能な拡大画像装置および拡大観察方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る拡大観察装置は、観察対象を撮像するための撮像部と、撮像部で撮像された観察対象について受信した信号に基づいて観察画像を生成するとともに観察画像と比較される比較画像との間で画像処理を実行する制御部と、表示部とを備える。制御部は、第1の表示画像として、観察画像および比較画像の一方を一方の画像上の任意の位置に指定可能な第1および第2の指定点とともに表示部に表示する。第2の表示画像として、観察画像および比較画像の他方を他方の画像上の任意の位置に指定可能な第3および第4の指定点とともに表示部に表示する。第3の表示画像として、第1の表示画像上に表示された第1の指定点と第2の表示画像上に表示された第3の指定点とが一致するように、かつ第1の表示画像上に表示された第2の指定点と第2の表示画像上に表示された第4の指定点とが一致するように、第1および第2の表示画像の少なくとも一方の位置および倍率が変更され、変更された状態で第1および第2の表示画像を重ね合わせ処理した合成画像を表示部に表示する。
【0010】
好ましくは、第1〜第4の指定点の対応する表示画像上における任意の位置を指定するための指定手段をさらに備える。
【0011】
特に、指定手段により、第1および第2の表示画像上における第1〜第4の指定点の位置は、第3の表示画像において、対応する表示画像との相対関係を維持しつつ変更される。
【0012】
好ましくは、第1の表示画像上に表示された第1の指定点と第2の指定点とを結ぶ第1の線分の距離と第2の表示画像上に表示された第3の指定点と第4の指定点とを結ぶ第2の線分の距離とが等しくなるように倍率が変更され、第1の表示画像上に表示された第1の線分と第2の表示画像上の表示された第2の線分とが一致するように位置が変更される。
【0013】
好ましくは、指定手段により、前記第1および第2の表示画像上における第1の線分あるいは第2の線分が選択され場合には、対応する指定点間の距離および角度を維持しつつ指定点の移動が可能である。
【0014】
好ましくは、制御部は、観察画像と比較画像との重ね合わせ比率に基づいて重ね合わせ処理した合成画像を表示部に表示する。
【0015】
好ましくは、制御部は、観察画像および比較画像のそれぞれの輝度および色の少なくとも一方を調整して重ね合わせ処理した合成画像を表示部に表示する。
【0016】
好ましくは、制御部は、第2の指示に応答して観察画像と比較画像との差分を検出して、差分画像を表示部に表示する。
【0017】
好ましくは、制御部は、第2の指示に応答して観察画像、比較画像および合成画像のいずれかの画像を表示部に全画面表示させる。
【0018】
本発明に係る拡大観察方法は、観察対象を撮像するための撮像部と、撮像部で撮像された観察対象について受信した信号に基づいて観察画像を生成するとともに観察画像と比較される比較画像との間で画像処理を実行する制御部と、表示部とを備える拡大観察装置の拡大観察方法であって、第1の表示画像として、観察画像および比較画像の一方を一方の画像上の任意の位置に指定可能な第1および第2の指定点とともに表示部に表示し、第2の表示画像として、観察画像および比較画像の他方を他方の画像上の任意の位置に指定可能な第3および第4の指定点とともに表示部に表示し、第3の表示画像として、第1の表示画像上に表示された第1の指定点と第2の表示画像上に表示された第3の指定点とが一致するように、かつ第1の表示画像上に表示された第2の指定点と第2の表示画像上に表示された第4の指定点とが一致するように、第1および第2の表示画像の少なくとも一方の位置および倍率を変更し、変更された状態で第1および第2の表示画像を重ね合わせ処理した合成画像を表示部に表示する。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る拡大観察装置および拡大観察方法は、第1の表示領域に表示された第1の指定点に対して第2の表示領域に表示された第3の指定点を一致させるとともに第1の表示領域に表示された第3の指定点に対して第2の表示領域に表示された第4の指定点とを一致させるように第2の表示領域に表示された他方の画像の位置および倍率を変更して、第1の表示領域に表示された画像と第2の表示領域に表示された他方の画像の位置および倍率を変更した画像とを重ね合わせ処理して合成画像を第3の表示領域に表示する。したがって、第1の表示領域における第1および第2の指定点と、第2の表示領域における第3および第4の指定点を任意の位置に指定することにより容易に画像の位置を合わせ、そして重ね合わせ処理して合成画像を生成することができるため、画像比較を容易に実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰返さない。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態に従う拡大観察装置の全体構成図である。
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う拡大観察装置100は、図示しない照明部により照明された試料を撮像する撮像部110と、撮像部110で撮像された拡大画像を表示する表示部152とを有する情報処理装置101とを備える。
【0022】
そして、さらに拡大観察装置100は、試料を固定する試料固定部(試料Sを載置するステージ130)と、ステージ130の昇降動作を制御するステージ昇降器120と、スタンド台141と、スタンド台141から鉛直方向に伸びる支柱142に固定された撮像部110の取り付け部143とが設けられる。また、ポインティングデバイスであるマウス103が情報処理装置101と接続され、クリック釦が設けられているマウス103を用いて後述する選択/指定動作等が実行される。
【0023】
図2は、拡大観察装置100の具体的構成について説明する図である。
図2を参照して、撮像部110は、光学系111を介して入射するステージ130に固定された試料Sからの反射光または透過光を電気的に読取る撮像素子(CCD112)と、CCD112を駆動制御するCCD制御回路113とを備える。また、ステージ昇降器120は、試料固定部と光学系111の光軸方向における相対距離を変化させ焦点を調整するためにステージ130を昇降させるステッピングモータ121と、ステッピングモータ121の駆動を制御するモータ制御部122とを含む。
【0024】
撮像部110およびステージ昇降器120は、情報処理装置101に接続されて制御される。
【0025】
情報処理装置101は、撮像部110の撮像素子によって電気的に読取られた画像データに基づいて撮像画像等を表示するディスプレイやモニタ等の表示部152と、マウス103等の操作部155と、操作部155によって入力された情報に基づいて画像処理その他各種処理を行なうための制御部151と、情報処理装置101が撮像部110およびステージ昇降器120とデータ通信するためのインターフェイス(I/F)154と、情報処理装置101における画像処理等を実行するための各種制御プログラムおよび撮像部110で撮像した画像あるいは外部から入力された画像等を記録するメモリ153とを備える。また、メモリ153には、さらに拡大観察装置100を操作する操作機能あるいは操作プログラムが内蔵されている。この操作プログラムは書換可能なソフトウェア、ファームウェア等の形態で拡大観察装置100に対してインストール、あるいはアップデートすることが可能である。なお、ここでは、図示しないが、外部機器と接続して外部との間でデータ通信を実行させるようにすることも可能である。
【0026】
この拡大観察装置100は、当該構成により、光学系を介して入射する試料固定部に固定された試料からの反射光または透過光を、電気的に読取る撮像素子を用いて指定された領域に対する試料の画像を表示することができる。
【0027】
以下においては、複数の画像を並列に比較する画像比較モードにおいて、画像比較を容易に実行可能な方式について説明する。
【0028】
図3は、本発明の実施の形態に従う画像比較モードの画面10を説明する図である。
図3を参照して、本発明の実施の形態に従う画像比較モードにおいては、表示部152の画面全体が複数の画像を表示する表示領域に分割された場合が示されている。
【0029】
本例においては、一例として表示部152の画面10が4つの表示領域に分割されている場合が示されている。
【0030】
具体的には、第1画像表示領域11と、第2画像表示領域12と、重ね合わせ表示領域13と、差分表示領域14とが示される。
【0031】
たとえば、ユーザが画像処理を実行する複数のモードのうち画像比較モードを選択した場合には、上記の如く画面10が複数の表示領域に分割され、画像選択ダイアログ16が示される。
【0032】
画像選択ダイアログ16は、一例として分割された画面に表示する画像情報の選択を促すものである。具体的には、画像選択ダイアログ16において、第1画像表示領域11および第2画像表示領域12に表示可能な画像候補の一覧が示されて、ユーザの選択により決定される。なお、ここでは、画像候補の一覧として、一例として「現在の画像」、画像V、画像W、画像X・・・等が示されている。なお、「現在の画像」は、撮像部110の撮像素子によって電気的に読取られた画像データに基づくリアルタイムの撮像画像であるものとする。
【0033】
この画像候補の一覧は、一例として制御部151により、メモリ153に格納された画像データおよび撮像部110からの現在の撮像画像あるいは外部から入力される画像データのファイル名が検索されて取得され、それらを画像選択ダイアログに配列するものとする。そして、この画像選択ダイアログ16に配列された画像候補の一覧は、ユーザがマウス103を用いて指定することにより、それぞれ第1画像表示領域および第2画像表示領域において表示される画像が1つずつ選択されるものとする。そして、たとえば画像選択ダイアログ16の「OK」釦をユーザがマウス103を用いて押下することによりユーザの指定により選択された画像が第1画像表示領域11および第2画像表示領域12に表示される。なお、一例として画像選択ダイアログ16の「キャンセル」釦をユーザがマウス103を用いて押下することにより画像比較モードを終了することが可能であるものとする。
【0034】
なお、本例においては、一例として、ユーザがポインティングデバイスであるマウス103を用いて、第1画像表示領域に表示する画像として画像Vを指定し、第2画像表示領域に表示される画像として現在の画像を指定した場合が示されているが、いずれの画像を指定し選択することも可能である。
【0035】
図4は、本発明の実施の形態に従う画像比較モードにおいて、第1画像表示領域11および第2画像表示領域12にユーザの選択により2つの画像が表示されている場合を説明する図である。
【0036】
図4に示されるように、ユーザが画像選択ダイアログ16を操作して2つの画像を指定することにより、一例として、第1画像表示領域11には、一例としてアルファベットの「A」の形状である画像P1と、第2画像表示領域12には、アルファベットの「V」の形状である画像P2が示されている。なお、ここでは、第2画像表示領域12に一例として撮像部110からの撮像画像が表示されているものとする。
【0037】
また、この図4においては画像比較モードにおいて種々の機能を実行するための画像比較ダイアログ15が示されており、画像比較ダイアログ15に示される複数の機能モード釦を選択的に実行することにより各種機能を実行することが可能である。
【0038】
画像比較ダイアログ15は、ここでは、一例として画像比較モードにおける第1画像表示領域11と第2画像表示領域12とにそれぞれ表示される画像を重ね合わせ処理する「重ね合わせ」釦15Aと、第1画像表示領域11と第2画像表示領域12とにそれぞれ表示される画像の差分処理を実行する「差分実行」釦15Bと、選択された表示領域の画像を全画面表示する「全画面」釦15Cと、画像比較モードにおける種々のパラメータを設定するための設定ダイアログを呼び出すための「設定」ボタン15Dと、画像比較モードを終了するための「終了」ボタン15Eとを備える。
【0039】
図5は、本発明の実施の形態に従う画像比較モードのフロー図である。
図5を参照して、ユーザの選択指示により、画像比較モードが開始され(画像比較開始)(ステップS0)、図3で説明したように画像選択ダイアログ16で選択した2つの画像P1,P2が読み込まれる(ステップS1)。そして、図4に示されるように第1および第2画像表示領域11,12に画像P1,P2が表示される(ステップS2)。そして、各種機能モード釦たとえば(15A〜15E)が押下されて(ステップS3)、対応する各種機能モードが実行される(ステップS4)。
【0040】
たとえば、画像比較ダイアログ15において、「重ね合わせ」釦15Aが押下された場合には、画像比較モードにおける第1画像表示領域11と第2画像表示領域12とにそれぞれ表示される画像の重ね合わせ処理が実行される。また、「差分実行」釦15Bが押下された場合には、第1画像表示領域11と第2画像表示領域12とにそれぞれ表示される画像の差分処理が実行される。また、「全画面」釦15Cが押下された場合には、選択された表示領域の画像が全画面表示される。また、「設定」ボタン15Dが押下された場合には、画像比較モードにおける種々のパラメータを設定するための設定ダイアログが呼び出される。また、「終了」ボタン15Eが押下された場合には、画像比較モードが終了する。
【0041】
以下、各種機能モードについて説明する。
[重ね合わせモード]
図6は、本発明の実施の形態に従う重ね合わせ処理を説明するフロー図である。
【0042】
図6を参照して、「重ね合わせ」釦15Aが押下された場合には、重ね合わせモードに入る(スタート)(ステップS10)。
【0043】
そして、第1および第2画像表示領域11,12にそれぞれ指定点および指定線を表示する(ステップS11)。
【0044】
次に、重ね合わせ表示領域13に画像P1と画像P2とを重ね合わせ表示する(ステップS12)。このステップS12による重ね合わせ表示については後述する。
【0045】
次に、他の各種機能モード釦が押下されたかどうかを判定し(ステップS13)、他の各種機能モード釦が押下された場合には、他の各種機能モードを実行する(ステップS17)。
【0046】
一方、ステップS13において他の各種機能モード釦が押下されない場合は、次のステップS14に進み、ポインティングデバイス(マウス)により指定点が選択されたかどうかを判定する(ステップS14)。
【0047】
ポインティングデバイスにより指定点が選択されない場合には再びステップS13に戻る。
【0048】
一方、ステップS14において、ポイントデバイスにより指定点が選択された場合には次のステップに進み、選択された指定点が移動可能状態となる(ステップS15)。
【0049】
そして、次のステップに進み、選択された指定点が移動したかどうかが判定され(ステップS16)、移動した場合にはステップS12に戻る。なお、ステップS16において移動しなかった場合にはステップS13に戻る。
【0050】
ここで選択された指定点が移動可能とは、指定点を指し示す領域をポインティングデバイスにより位置を合わせてクリック釦を押下することにより、指定点が選択状態になり、ポインティングデバイスのクリック釦を押下した状態を維持した状態を指し示すものとする。そして、その状態において、ポインティングデバイスを操作することにより操作に応じて指定点が移動し、ポインティングデバイスのクリック釦の押下を解除したときに選択された指定点の選択が解除されるものとする。したがって、選択された指定点は、その解除された指定点の位置に変更される。なお、ここでは、一例としてポインティングデバイスのクリック釦を押下した状態を維持した状態が指定点の選択状態である場合について説明したが、この方式に限られるものではなく、指定点を選択して、そして、指定点を移動させることが可能であればどのような方式を採用することも可能である。
【0051】
なお、ここで示す選択された指定点の移動は、指定点が移動して指定点の選択が解除された場合のみならず、指定点が選択状態にあり、ポインティングデバイスを操作することにより操作に応じて指定点が移動している場合も含まれるものとする。
【0052】
なお、「重ね合わせ」釦15Aが押下された場合には、第2画像表示領域12に表示される画像P2は押下される直前の画像の静止画として表示されるものとして、メモリ153に記憶され表示されるものとする。たとえば、「重ね合わせ」釦15Aが押下される前は、第2画像表示領域12にリアルタイムの「現在の画像」が表示することが可能であるが、「重ね合わせ」釦15Aが押下された場合には、画像処理する必要があるために静止画像として処理されるものとする。
【0053】
図7は、本発明の実施の形態に従う重ね合わせ表示を実行する場合のフロー図である。
図7を参照して、本発明の実施の形態に従う重ね合わせ表示を実行する場合のフロー図について説明する。
【0054】
まず、指定点の座標を検出する(ステップS20)。
そして、画像P1,画像P2それぞれの指定点11A,11B,12A,12Bの座標から指定線分11C,12Cの距離と、指定線分11Cと12Cとの角度Dを検出する(ステップS21)。
【0055】
そして次に、指定線分11C,12Cの距離の比からズーム比を算出する(ステップS22)。
【0056】
そして次に、画像P2を算出したズーム比でズームする(ステップS23)。
ズームした画像について、指定点11Aと11Bおよび12Aと12Bとがそれぞれ一致するように、第2の画像表示領域12に表示された画像の位置を変更(回転・平行移動)して画像P1に重ね合わせ処理する(ステップS24)。具体的には、ズームした画像について、指定点11Aと11Bおよび12Aと12Bとがそれぞれ一致するように、指定点の座標および角度Dに基づいて第2の画像表示領域12に表示された画像を回転・平行移動させる。
【0057】
そして、重ね合わせ設定パラメータから画像P1と画像P2との重ね合わせ比率および色の読み込みを行なう(ステップS25)。
【0058】
そして、画像P1と画像P2とを設定された重ね合わせ比率および色で画像を重ね合せ(加算し)合成する(ステップS26)。
【0059】
そして、合成した合成画像を重ね合わせ表示領域13に表示する(ステップS27)。 図8は、重ね合わせ表示領域13に重ね合わせ処理された合成画像が表示された場合を説明する図である。具体的には、重ね合せ釦15Aが押下された場合が示されている。
【0060】
図8に示されるように、文字Aの形状の画像P1が第1画像表示領域11に示され、指定点11A,指定点11Bが示されている。そして指定点11A,指定点11Bとを結ぶ指定線分11Cが示されている。同様にして第2画像表示領域12には、上述したように現在の画像として撮像部110により撮像した撮像画像が表示され、ここでは画像P2が示されている。そして指定点12A,指定点12Bとが同様に示され、指定点12Aと指定点12Bとを結ぶ指定線分12Cとが表示されている。
【0061】
この図において、画像比較ダイアログ15において重ね合せ釦15Aが押下されることにより、重ね合わせ表示領域13において指定点11Aと指定点12Aとを一致させるようにまた、指定点11Bと指定点12Bとを一致させるように重ね合わせ処理される。そして、その結果として、重ね合わせ表示領域13には、指定点13Aと指定点13Bと、指定点13Aと指定点13Bとを結ぶ指定線分13Cとが示されている。なお、この場合は、一例として指定点11A,11B,12A,12Bが移動していない初期状態の初期位置において、重ね合せ処理が実行された場合が示されている。なお、ここで、指定点11A,12Aは「丸」の記号で表記され、指定点11B,12Bは「四角」の記号で表記されているが表記の仕方は自由でありどのような図形あるいは文字、記号を用いても良い。
【0062】
図9は、重ね合わせ表示領域13に重ね合わせ処理された別の合成画像が表示された場合を説明する図である。ここでは、一例として、指定点11A,11B,12A,12Bが初期状態から移動した場合の重ね合わせ画像が示されている。
【0063】
図9に示されるように、第1画像表示領域11の画像P1において指定点11Aおよび指定点11Bは、文字「A」の中央部を横切るように指定された状態である。また、第2画像表示領域12の画像P2において、指定点12Aおよび指定点12Bは、文字「V」の窪み部である底部に指定点12Aが合わされ、底部と反対側の文字「V」の上部付近の位置に指定点12Bが移動された状態が示されている。
【0064】
この状態において、上述したように指定線分11Cと指定線分12Cとの比に基づいて画像P2の倍率が変更され、指定点11Aと指定点12Aとが一致するように、また指定点11Bと指定点12Bとが一致するように位置が変更(回転・平行移動)されて合成画像が重ね合せ表示領域13に表示される。
【0065】
なお、図6のフロー図にあるようにステップS16における選択された指定点の移動の判定の次のステップとして、ステップS12に進むため一旦重ね合せモードに入れば再び「重ね合せ」釦を押すことなく、自動的に指定点の変更に従って合成画像が重ね合せ表示部13に表示されることになる。さらに、上述したようにここで示す選択された指定点の移動は、指定点が選択状態にあり、ポインティングデバイスを操作することにより操作に応じて指定点が移動している場合も含まれるため選択された指定点の移動に伴い、上記したように指定点11Aと指定点12Aとが一致するように、また指定点11Bと指定点12Bとが一致するように位置が変更(回転・平行移動)されて合成画像が重ね合せ表示領域13に表示されることになる。すなわち、ポインティングデバイスにより、指定点11A,11B,12A,12Bのいずれかが選択されて移動する場合、指定点の位置は、重ね合せ表示領域13における指定点に対応する画像との相対関係を維持しつつ変更されることになる。
【0066】
また、本例においては、簡易のために指定点を選択して指定点を移動する場合についてのみ説明しているが、指定線分11C,12Cを選択して移動することも可能である。この場合には、ポインティングデバイスを操作することにより、指定線分に対してクリック釦を押下することにより選択状態することが可能であり、その選択状態においては、指定線分の距離および角度の関係を維持しつつ指定点の移動が可能であるものとする。
【0067】
そして、この指定線分の移動に際しても、上記した指定点の移動と同様に指定点同士が一致するように合成画像が重ね合わせ表示領域13に表示されることになる。
【0068】
なお、本方式においては、指定点の変更に従って自動的に合成画像が変更される方式であるが、一旦指定点を変更した後に「重ね合せ」釦を押下することにより合成画像が変更される方式を採用することも当然に可能である。
【0069】
図10は、重ね合わせ表示領域13に重ね合わせ処理されたさらに別の合成画像が表示された場合を説明する図である。ここでは、一例として、指定点11A,11B,12A,12Bが初期状態から移動した場合の重ね合わせ画像が示されている。
【0070】
具体的には、第1画像表示領域11において、文字「A」の斜めの線に沿って端と端とに対応して指定点11Aおよび指定点11Bを指定した場合が示されている。また、第2画像表示領域12において、文字「V」の斜めの線に沿って端と端に対応して指定点12Aおよび指定点12Bを指定した場合が示されている。
【0071】
そして、それぞれの指定点が一致するように上述した方式に従って画像P2の倍率および位置が変更されて重ね合わせ表示領域13に合成画像が表示される。
【0072】
したがって、本発明の実施の形態に従う方式においては、第1画像表示領域11および第2画像表示領域12にそれぞれ設けられた指定点11A,11Bならびに指定点12A,12Bを指定するだけで、画像P1およびP2について指定点の位置に応じた位置合わせが可能となり、簡易な方式で位置合わせを行なって合成画像を生成することが可能であるためより簡便な方式で2つの画像を比較することが可能となる。従来において、位置合わせを行なって画像を比較する場合には、ユーザが画像比率を任意に調整するとともに、画像を比較しやすいようにユーザが画像を移動させて比較する操作が必要であったが、本願は、2点の指定点を指定することにより、当該操作を自動的に実行することが可能であるためユーザの操作回数が減少しユーザの利便性が高い。
【0073】
なお、ここで、画像比較ダイアログ15の位置が変更されているが、特に画像比較ダイアログ15は、いずれの位置に配置することも可能であり、たとえば、画像比較ダイアログ15の領域をポインティングデバイスにより位置を合わせてクリック釦を押下することにより、画像比較ダイアログ15が移動可能状態となり、ポインティングデバイスのクリック釦を押下した状態において、ポインティングデバイスを操作することにより操作に応じて画像比較ダイアログ15を任意の位置に配置することが可能である。
【0074】
なお、本例においては、一例として、第1画像表示領域11に示される画像P1に対して第2画像表示領域12に示される画像P2を重ね合わせ処理する場合について説明したが、逆に第2画像表示領域12に示される画像P2に対して第1画像表示領域11に示される画像P1を重ね合わせ処理することも当然に可能である。
【0075】
また、本例においては、一例として、第1画像表示領域11に示される画像P1に対して、画像P2の倍率を必要に応じて変更して重ね合わせ処理する場合、すなわち、画像P1の倍率を変更しない場合について説明したが、画像P1およびP2の倍率をともに変更して重ね合わせ処理することも当然に可能である。
【0076】
[差分実行モード]
図11は、本発明の実施の形態に従う差分実行モードのフロー図である。
【0077】
図11を参照して、「差分実行」釦15Bが押下された場合には、差分実行モードに入る(スタート)(ステップS30)。そして、差分実行パラメータを読み込む(ステップS31)。なお、本例においては、当該差分実行モードは、重ね合わせ処理した後に実行される場合について説明するが、第1画像表示領域11および第2画像表示領域12にそれぞれ画像が表示されていれば差分処理可能である。
【0078】
次に、差分表示領域14に、差分実行パラメータに含まれる情報に基づいて重ね合わせ表示領域13に表示された画像P1と画像P2との差分処理を実行して、差分画像を表示する(ステップS32)。差分処理は、画像P1と画像P2との対応する各画素毎の濃度差を検出して、引き算を行い、その結果が差分画像として表示される。したがって一致する場合には表示なしとなる。差分実行パラメータに含まれる情報には、差分重ね合わせ比率および色等の情報が含まれているものとする。なお、この差分実行パラメータについては、後述する設定モードにおいてユーザが任意の値に変更可能である。
【0079】
そして、差分画像を他の各表示領域に重ね合わせ処理する指示があるか否かを判断する(ステップS33)。なお、ここで、差分画像を他の各表示領域に重ね合わせ処理するか否かについては、ステップS31において差分実行パラメータを読み込んだ際に差分実行パラメータに予めユーザが当該指示しているか否かの情報が含まれているものとする。
【0080】
そして、ステップS33において、差分画像を他の各表示領域に重ね合わせ処理する指示がある場合(差分画像重ね合わせ指示あり)の場合には、ステップS34に進み、差分重ね合わせ比率および色で第1および第2画像表示領域11,12および重ね合わせ表示領域13に差分画像を重ね合わせ処理して表示する(ステップS34)。
【0081】
一方、ステップS33において差分画像重ね合わせ指示がない場合には、ステップS35に進み、他の各種機能モード釦が押下されるまでステップS35を維持する。
【0082】
他の各種機能モード釦が押下された場合には他の各種機能モードを実行する(ステップS36)。
【0083】
図12は、差分表示領域14に差分処理された差分画像が表示された場合を説明する図である。
【0084】
図12を参照して、ここでは、「差分実行」釦15Bが押下されて差分画像が表示される場合が示されている。
【0085】
具体的には、第1および第2画像表示領域11,12にそれぞれ画像P1,P2が示され、重ね合わせ表示領域13に重ね合わせ処理された合成画像P3が示され、差分表示領域14に重ね合わせ表示領域13に表示された画像P1と画像P2との差分画像P4が示されている。なお、本例においては、差分画像を他の各表示領域に重ね合わせ処理する指示がない場合が示されている。
【0086】
図13は、差分表示領域14に差分処理された差分画像が表示された別の場合を説明する図である。
【0087】
図13を参照して、ここでは、図12で説明した第1および第2画像表示領域11,12にそれぞれ示される画像P1,P2および重ね合わせ表示領域13に示される合成画像P3に対して、差分表示領域14に示される差分画像P4を重ね合わせ処理した場合が示されている。これにより、第1および第2画像表示領域11,12においては、合成画像P1#,P2#が示されており、重ね合わせ処理した差分検出結果が点線で表示されている。
【0088】
なお、第2画像表示領域12においては、上述した重ね合わせ処理においては、第2画像表示領域12に示される画像の倍率および位置を変更して重ね合わせ表示領域13に表示する場合について説明したが、今回の重ね合わせ処理は、その逆の手順により、差分検出結果の倍率および位置を変更して第2画像表示領域12に重ね合わせ処理した場合が示されている。
【0089】
当該表示により、2つの画像の対比観察においてその差異を明確に識別することが可能となり、たとえば良品あるいは不良品の判定を容易にユーザ等が判定することが可能である。
【0090】
[全画面表示モード]
図14は、本発明の実施の形態に従う全画面表示モードのフロー図である。
【0091】
図14を参照して、まず第1および第2画像表示領域11,12ならびに重ね合わせ表示領域13,差分表示領域14のいずれかの表示領域が選択状態であるかどうかを判断する(ステップS41)。ここで、表示領域が選択状態とするためには、画面に示される表示領域11〜14内の任意の位置をポインティングデバイスにより位置を合わせてクリック釦を押下することにより、対応する領域の表示領域が選択状態に設定されるものとする。また、再びクリック釦を押下することにより、当該表示領域の選択状態が解除されるものとする。なお、上記で説明した画像選択ダイアログ16および指定点をポインティングデバイスにより位置を合わせてクリック釦を押下した場合には、画像選択ダイアログ16および指定点を選択したものと判断して、対応する領域の表示領域は選択状態にはならないものとする。なお、ここでは、表示領域の任意の位置をポインティングデバイスにより位置を合わせてクリック釦を押下することにより、対応する表示領域が選択状態になる場合について説明したが、特にこの方式に限ることなくいずれかの表示領域を選択状態とすることが可能な方式それに置き換えることも当然に可能である。
【0092】
ステップS41において選択状態でないと判断される場合には、ステップS41を維持する。
【0093】
一方、ステップS41において、いずれかの表示領域が選択状態であると判断された場合には、次に「全画面」釦15Cが押下されたかどうかを判定する(ステップSS42)。
【0094】
ステップS42において、「全画面」釦15Cが押下されない場合には、再び、ステップS41に戻る。
【0095】
一方、ステップS42において、「全画面」釦15Cが押下された場合には選択された表示領域について全画面表示する(ステップS43)。
【0096】
そして次に、全画面表示モードにおいて、「戻る」釦が選択されたかどうかを判定する(ステップS44)。
【0097】
ステップS44において、「戻る」釦15Cが選択された場合には、前の画面を表示する(ステップS45)。「戻る」釦15Cが選択されない場合には、全画面表示しつづける。
【0098】
図15は、全画面表示した場合を説明する図である。
図15を参照して、ここでは、一例として第1画像表示領域11に表示された画像P1を全画面表示した場合が示されている。そして、この画面中において、全画面表示ダイアログ20が示されており、そのダイアログ中に「戻る」釦21が押下可能な状態となっている。
【0099】
なお、この全画面表示モードは、画像比較モードにおいて、いずれかの表示領域を選択状態にすることが可能であれば、他の重ね合わせモードおよび差分実行モード中においても全画面表示が可能であるものとする。
【0100】
たとえば、図4において、「重ね合わせ」釦15Aが押下される前においても、ポインティングデバイスにより第1および第2画像表示領域11,12の表示領域を選択可能であり、「全画面」釦15Cを押下することにより、選択された表示領域の画像について全画面表示することが可能である。
【0101】
また、図8〜図10において、「重ね合わせ」釦15Aが押下された場合には、重ね合わせ処理後すなわち図6で説明したステップS12の後に、ポインティングデバイスにより第1および第2画像表示領域11,12および重ね合わせ表示領域13のいずれかの表示領域を選択可能であり、「全画面」釦15Cを押下することにより、選択された表示領域の画像について全画面表示することが可能である。
【0102】
また、図12,図13において、「差分実行」釦15Bが押下された場合には、差分実行処理後すなわち図11で説明したステップS32の後あるいはステップS34の後に、ポインティングデバイスにより第1および第2画像表示領域11,12および重ね合わせ表示領域13あるいは差分表示領域14のいずれかの表示領域を選択可能であり、「全画面」釦15Cを押下することにより、選択された表示領域の画像について全画面表示することが可能である。
【0103】
そして、上述したように全画面表示モードにおいて、全画面表示ダイアログ20の「戻る」釦21を押下することにより再び前の画面に戻るとともに前の処理モードに戻ることになる。
【0104】
[設定モード]
図16は、画像比較モードにおける種々のパラメータを設定するための設定ダイアログを説明する図である。
【0105】
当該設定ダイアログ30は、画像比較ダイアログ15において、「設定」釦15Dを押下することにより呼び出されるものとする。
【0106】
本例においては、設定ダイアログ30内の重ね合わせダイアログ31が示されており、重ね合わせダイアログ31において、重ね合わせ設定パラメータが示されている。ユーザは、たとえばポインティングデバイスを用いて重ね合わせ比率の設定領域33においてカーソルを調整することにより画像P1,画像P2の重ね合わせ比率を変更可能である。
【0107】
また、重ね合わせ処理に関して、画像情報の重ね合わせ処理あるいは輝度情報の重ね合わせ処理のいずれかを選択することが可能であり、選択した内容に従って重ね合わせ処理が実行される。
【0108】
また、色選択領域35において、画像P1,P2の色を指定し選択することも可能である。なお、この色の指定については、階調を反転させることも指定することが可能である。
【0109】
そして、設定ダイアログ30の「OK」釦36を押下することにより変更された内容の重ね合わせ設定パラメータが保存されて、以降の重ね合わせ処理の際に当該設定パラメータが用いられる。なお、初期状態において設定パラメータは、出荷時のデフォルトの値が記憶されているものとする。
【0110】
また、設定ダイアログ30内には、差分実行パラメータを調整することが可能な差分実行ダイアログ32が設けられており、当該部分をたとえばポインティングデバイスを用いてクリック釦を押下することにより重ね合わせダイアログ31で示されているのと同様に当該差分実行パラメータの調整たとえば重ね合わせ比率および色等の調整および変更が可能である。なお、図示しないが、差分画像重ね合わせ指示については、当該重ね合わせダイアログ32において指定することが可能であるものとする。
【0111】
なお、ここで、「キャンセル」釦を押下することにより、当該設定モードが解除されて、全画面表示モードと同様に再び元の画面および元のモードに戻るものとする。
【0112】
本発明の実施の形態に従う拡大観察装置においては、上記で説明した画像比較モードを実行することにより、簡易な方式により画像の重ね合わせ処理および画像の差分処理が可能である。また、画像の全画面表示および画像処理する際の設定パラメータの変更等が可能であるため画像を観察する際の視認性を向上させることができる。
【0113】
したがって、複数の画像を並列に比較する画像比較モードにおいて、画像比較を容易に実行することが可能である。
【0114】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の実施の形態に従う拡大観察装置の全体構成図である。
【図2】拡大観察装置100の具体的構成について説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態に従う画像比較モードの画面10を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態に従う画像比較モードにおいて、第1画像表示領域11および第2画像表示領域12にユーザの選択により2つの画像が表示されている場合を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態に従う画像比較モードのフロー図である。
【図6】本発明の実施の形態に従う重ね合わせ処理を説明するフロー図である。
【図7】本発明の実施の形態に従う重ね合わせ表示を実行する場合のフロー図である。
【図8】重ね合わせ表示領域13に重ね合わせ処理された合成画像が表示された場合を説明する図である。
【図9】重ね合わせ表示領域13に重ね合わせ処理された別の合成画像が表示された場合を説明する図である。
【図10】重ね合わせ表示領域13に重ね合わせ処理されたさらに別の合成画像が表示された場合を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態に従う差分実行モードのフロー図である。
【図12】差分表示領域14に差分処理された差分画像が表示された場合を説明する図である。
【図13】差分表示領域14に差分処理された差分画像が表示された別の場合を説明する図である。
【図14】本発明の実施の形態に従う全画面表示モードのフロー図である。
【図15】全画面表示した場合を説明する図である。
【図16】画像比較モードにおける種々のパラメータを設定するための設定ダイアログを説明する図である。
【符号の説明】
【0116】
10 画面、11 第1画像表示領域、12 第2画像表示領域、13 重ね合わせ表示領域、14 差分表示領域、100 拡大観察装置、101 情報処理装置、103 マウス、110 撮像部、111 光学系、112 CCD、113 CCD制御回路、120 ステージ昇降器、121 ステッピングモータ、122 モータ制御回路、130 ステージ、141 スタンド台、142 支柱、143 取り付け部、151 制御部、152 表示部、153 メモリ、154 I/F、155 操作部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察対象を撮像するための撮像部と、
前記撮像部で撮像された前記観察対象について受信した信号に基づいて観察画像を生成するとともに前記観察画像と比較される比較画像との間で画像処理を実行する制御部と、
表示部とを備え、
前記制御部は、
第1の表示画像として、前記観察画像および前記比較画像の一方を前記一方の画像上の任意の位置に指定可能な第1および第2の指定点とともに前記表示部に表示し、
第2の表示画像として、前記観察画像および前記比較画像の他方を前記他方の画像上の任意の位置に指定可能な第3および第4の指定点とともに前記表示部に表示し、
第3の表示画像として、前記第1の表示画像上に表示された第1の指定点と前記第2の表示画像上に表示された第3の指定点とが一致するように、かつ前記第1の表示画像上に表示された第2の指定点と前記第2の表示画像上に表示された第4の指定点とが一致するように、前記第1および第2の表示画像の少なくとも一方の位置および倍率が変更され、変更された状態で前記第1および第2の表示画像を重ね合わせ処理した合成画像を前記表示部に表示する、拡大観察装置。
【請求項2】
前記第1〜第4の指定点の対応する表示画像上における任意の位置を指定するための指定手段をさらに備えた、請求項1に記載の拡大観察装置。
【請求項3】
前記指定手段により、前記第1および第2の表示画像上における第1〜第4の指定点の位置は、前記第3の表示画像において、対応する表示画像との相対関係を維持しつつ変更される、請求項2に記載の拡大観察装置。
【請求項4】
前記第1の表示画像上に表示された前記第1の指定点と前記第2の指定点とを結ぶ第1の線分の距離と前記第2の表示画像上に表示された前記第3の指定点と前記第4の指定点とを結ぶ第2の線分の距離とが等しくなるように倍率が変更され、
前記第1の表示画像上に表示された前記第1の線分と前記第2の表示画像上の表示された前記第2の線分とが一致するように位置が変更される、請求項1に記載の拡大観察装置。
【請求項5】
前記指定手段により、前記第1および第2の表示画像上における第1の線分あるいは第2の線分が選択され場合には、対応する指定点間の距離および角度を維持しつつ指定点の移動が可能である、請求項1に記載の拡大観察装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記観察画像と前記比較画像との重ね合わせ比率に基づいて重ね合わせ処理した合成画像を前記表示部に表示する、請求項1に記載の拡大観察装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記観察画像および前記比較画像のそれぞれの輝度および色の少なくとも一方を調整して重ね合わせ処理した合成画像を前記表示部に表示する、請求項1に記載の拡大観察装置。
【請求項8】
前記制御部は、第2の指示に応答して前記観察画像と前記比較画像との差分を検出して、差分画像を前記表示部に表示する、請求項1に記載の拡大観察装置。
【請求項9】
前記制御部は、第2の指示に応答して前記観察画像、前記比較画像および前記合成画像のいずれかの画像を前記表示部に全画面表示させる、請求項1に記載の拡大観察装置。
【請求項10】
観察対象を撮像するための撮像部と、前記撮像部で撮像された前記観察対象について受信した信号に基づいて観察画像を生成するとともに前記観察画像と比較される比較画像との間で画像処理を実行する制御部と、表示部とを備える拡大観察装置の拡大観察方法であって、
第1の表示画像として、前記観察画像および前記比較画像の一方を前記一方の画像上の任意の位置に指定可能な第1および第2の指定点とともに前記表示部に表示し、
第2の表示画像として、前記観察画像および前記比較画像の他方を前記他方の画像上の任意の位置に指定可能な第3および第4の指定点とともに前記表示部に表示し、
第3の表示画像として、前記第1の表示画像上に表示された第1の指定点と前記第2の表示画像上に表示された第3の指定点とが一致するように、かつ前記第1の表示画像上に表示された第2の指定点と前記第2の表示画像上に表示された第4の指定点とが一致するように、前記第1および第2の表示画像の少なくとも一方の位置および倍率を変更し、
変更された状態で前記第1および第2の表示画像を重ね合わせ処理した合成画像を前記表示部に表示する、拡大観察方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−318555(P2007−318555A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−147267(P2006−147267)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】