接点部材、電子写真感光体ドラム、プロセスカートリッジ
【課題】 外部接点及び接点部材の電気的な接続安定性を向上できる接点部材を提供する。
【解決手段】 導電性の円筒部材7eと電気的に接続し、円筒部材7eの外部と電気的に接続するドラム軸61と電気的に接続する接点部材21であって、接点部材21は、円筒部材7eに接触する第1接触部21aと、ドラム軸61に接触する第2接触部21bと、円筒部材7eの第1径方向Xに向かって延びる第1接続部21cと、円筒部材7eの第2径方向Yに向かって延びる第2接続部21dと、を備え、第2接触部21bがドラム軸61に接触すると、第2接触部21bが円筒部材7eの軸方向に変位する接点部材21を構成した。
【解決手段】 導電性の円筒部材7eと電気的に接続し、円筒部材7eの外部と電気的に接続するドラム軸61と電気的に接続する接点部材21であって、接点部材21は、円筒部材7eに接触する第1接触部21aと、ドラム軸61に接触する第2接触部21bと、円筒部材7eの第1径方向Xに向かって延びる第1接続部21cと、円筒部材7eの第2径方向Yに向かって延びる第2接続部21dと、を備え、第2接触部21bがドラム軸61に接触すると、第2接触部21bが円筒部材7eの軸方向に変位する接点部材21を構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真感光体ドラムが有する外部接点との接点部材、電子写真感光体ドラム、電子写真感光体ドラムを備えるプロセスカートリッジ、プロセスカートリッジを備える電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで、本発明において電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体(例えば、紙、OHPシート等)に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置およびワードプロセッサ等が含まれる。
【0003】
また、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての帯電手段、現像手段又はクリーニング手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。または、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つと電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
【背景技術】
【0004】
従来、電子写真画像形成装置は、電子写真感光体ドラムを有し、その周囲には、帯電装置、露光装置、現像装置、クリーニング装置等を備えるものが知られる。この中で、電子写真感光体ドラムは、電子写真感光体ドラムに滞留する電荷を電子写真画像形成装置本体に逃がすための構成を有している。このような構成を有する技術に関する発明として、特許文献1に記載の発明が開示される。
【0005】
特許文献1に記載の画像形成装置では、電子写真感光体ドラムは、導電性を有して円筒状に形成されて外周面に電子写真感光層が設けられたドラムシリンダ(円筒部材)を有する。また、電子写真感光体ドラムの両端の開口部には、電子写真感光体ドラムがプロセスカートリッジ又は電子写真画像形成装置本体に支持されるようにする軸部又は穴部としてのフランジ部材が圧入して固定されている。さらに、電子写真感光体ドラムの長手方向の一端部に設けられたフランジ部材には、導電性を有する接点部材が設けられている。この接点部材は、円筒部材の内周面に当接する第1接触部と、プロセスカートリッジ又は電子写真画像形成装置本体が有する外部接点に電気的に接続する第2接触部と、を有している。
【0006】
この場合に、プロセスカートリッジを構成する枠体に固定して支持された外部接点である導電性のドラム軸に対して電子写真感光体ドラムが組み付けられたとする。そうすると、特許文献1に記載の構成によれば、板バネで構成された接点部材の第2接触部がドラム軸の先端に所定の圧力で接触して、電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平06−083123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、近年では、電子写真画像形成装置本体の小型化、ひいてはプロセスカートリッジの小型化が進み、特に各種プロセス手段を周囲に配置する電子写真感光体ドラムの小型化、つまりはドラム径の小径化が進められている。そして、接点部材としては、ある程度以上の弱すぎない接点圧が必要である。上記従来構成において、円筒部材の径を小さくしていくと、狭いスペースで、耐へたり性に優れ、ばらつきの少ない、安定したばね設計が困難である。また狭いスペースで、接点の位置が変化しても安定して接触するばね設計が必要である。
【0009】
本発明は、前述のような接点部材に改良を加えたものである。すなわち、本発明は、円筒部材の小径化に伴って接点部材の配置スペースが小さくなった場合であっても、外部接点が第2接触部に接触する一定値以上の接点圧を確保しつつ、へたり(永久変形)に対して強い接点部材が得られるようにする。そして、外部接点及び接点部材の電気的な接続の安定性を向上させることができる接点部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材と電気的に接続し、前記円筒部材の外部と電気的に接続する外部接点と電気的に接続する接点部材であって、前記接点部材は、前記円筒部材に接触する第1接触部と、前記外部接点に接触する第2接触部と、前記円筒部材の軸線を跨いで、前記円筒部材における第1径方向に向かって延びる第1延設部と、前記円筒部材における前記第1径方向と逆の第2径方向に向かって延びる第2延設部と、を有し、前記第1接触部及び前記第2接触部は、前記第1延設部及び前記第2延設部を経由して電気的に接続されており、前記第1延設部、前記第2延設部、及び、前記第2接触部は、機械的に接続されており、前記外部接点が前記第2接触部に接触すると、前記第2接触部が前記軸線に沿う方向に変位することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、接点部材は、第1径方向に延びる第1延設部及び第2径方向の延びる第2延設部を有する。そのために、円筒部材の内部の限定されたスペースの内部で、外部接点が第2接触部に接触する接点圧に寄与する接点部材の長さが長く設定可能となる。したがって、外部接点が第2接触部に接触する一定値以上の接点圧を確保しつつ、へたり(永久変形)に対して強い接点部材が構成される。その結果、外部接点及び接点部材の電気的な接続の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図2】カートリッジの構成を示す断面図である。
【図3】カートリッジの構成を示す分解斜視図等である。
【図4】カートリッジの構成を示す斜視図である。
【図5】実施例1に係る接点部材を有する感光体ドラムの構成を示す分解斜視図等である。
【図6】接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図7】実施例2に係る接点部材を備える感光体ドラムの構成を示す分解斜視図等である。
【図8】接点部材及びドラム軸の構成を示す斜視図等である。
【図9】実施例3に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図10】実施例4に係る接点部材及びドラム軸の構成を示す斜視図等である。
【図11】実施例5に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図12】実施例5の変形例に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図13】実施例6に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図14】実施例7に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図15】実施例8に係る接点部材、外部接点及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態を実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成を示す断面図である。画像形成装置100は、電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置100は画像形成装置本体(以下、単に『装置本体』という)100Aを有する。装置本体100Aの内部には、画像を形成する画像形成部52が設けられる。画像形成部52は、『像担持体』である電子写真感光体ドラム(以下、感光体ドラム7という)、『転写装置』である転写ローラ4等を含む。
【0015】
画像形成装置100が画像形成する動作に関して説明する。ドラム形状の感光層を有する感光体ドラム7は帯電ローラ8で帯電される。そして、帯電された感光体ドラム7に光学系1から画像情報に基づいたレーザ光像が照射され、感光体ドラム7の表面には静電像が形成される。そして、現像剤tを担持する現像剤担持体である現像ローラ10dに電圧が印加され、現像ローラ10dから感光体ドラム7に現像剤tが移動し、感光体ドラム7上に現像剤tの像が形成される。
【0016】
この一方で、現像剤像の形成と同期して記録媒体(記録シート、OHPシート等)である記録材2は、カセット3aから搬送手段である搬送装置3bによって矢印Eの方向に搬送され、第1ガイド板3f1でガイドされて画像形成部52に搬送される。そして、『プロセスカートリッジ』であるカートリッジ101としてカートリッジ化された画像形成部52において、転写手段である転写ローラ4に電圧が印加されることで、感光体ドラム7に形成された現像剤像が記録材2に転写される。
【0017】
現像剤像が転写された記録材2は、第2ガイド板3f2に案内されて、第2ガイド板3f2でガイドされて定着手段である定着装置5へと搬送される。定着装置5は、駆動ローラ5a、及び、ヒータ5bを内蔵する定着ローラ5cを有する。定着装置5を通過した記録材2は、排出ローラ対3dで搬送され、反転搬送路を通して排出部6へと排出される。なお、この画像形成装置100は図示しない手差しトレイ及びローラによる、手差し給送も可能である。
【0018】
図2は、カートリッジ101の構成を示す断面図である。図2に示されるように、カートリッジ101は、感光体ドラム7と、少なくともプロセス手段として感光体ドラム7上に残留する現像剤を感光体ドラム7から除去するクリーニングブレード17と、を備える。
【0019】
カートリッジ101を用いて画像を形成する際には、感光体ドラム7が矢印Rの方向に回転する。感光体ドラム7の表面は、帯電手段である帯電ローラ8によって一様に帯電される。光学系1からの光が、感光体枠体としてのクリーニング装置11が有する露光開口部9bを通過して感光体ドラム7の周面を露光し、感光体ドラム7に静電像が形成される。
【0020】
現像容器10には、現像ローラ10dが回転自在に取り付けられており、この現像ローラ10dに対向して現像剤規制部材である現像ブレード10eが取り付けられている。また、現像容器10には、現像ローラ10dへと供給するための現像剤tを収納する現像剤収納部10fが形成されている。
【0021】
現像ローラ10d上の現像剤tが現像ブレード10eで規制されることで、現像ローラ10d上に均一な現像剤層が形成される。そして、現像ローラ10dに現像バイアスが印加されることで、現像剤tが静電像に応じて感光体ドラム7に転移し、感光体ドラム7の表面には静電像に応じた現像剤像が形成される。そして、その現像剤像は、転写ローラ4に転写バイアスが印加されることよって記録材2に転写される(図1参照)。
【0022】
現像剤像が記録材2に転写された後には、感光体ドラム7に残留した現像剤tは、クリーニング手段であるクリーニングブレード17によって除去される。除去された現像剤は、クリーニング容器31に集められる。クリーニング容器31には、クリーニングブレード17より、感光体ドラム7の回転方向である矢印Rの方向の上流位置に、除去された現像剤を捕集するため、シート部材51が配置されている。また、クリーニング容器31に収容された除去された現像剤が漏れないように、シール部材11dが、クリーニング容器31とクリーニングブレード17の間に配置されている。
【0023】
またクリーニング装置11には、感光体ドラム7を保護する目的で保護シャッタ12が取り付けられている。この保護シャッタ12は、カートリッジ101の非使用時に感光体ドラム7を覆い隠す保護位置(不図示)に配置される。また、保護シャッタ12は、カートリッジ101の使用時(装置本体100Aへの装着時)に、感光体ドラム7をカートリッジ101の表面から露出させる露出位置に配置される。そして、保護シャッタ12は、このような保護位置及び露出位置の間を回動可能に設けられている。
【0024】
図3(a)は、カートリッジ101及びドラム軸61の構成を示す分解斜視図である。図3(b)は、カートリッジ101及び外部接点14の構成を示す分解斜視図である。図3(a)及び図3(b)に示されるように、カートリッジ101は、第1ユニットとしてのクリーニングユニットvと、第2ユニットとしての現像ユニットuと、ドラムホルダ13とを有する。クリーニングユニットvは、クリーニング容器31と、感光体ドラム7と、帯電ローラ8と、クリーニングブレード17と、を有する。
【0025】
現像ユニットuは、現像枠体80と、現像ローラ10d(図2参照)と、を有する。現像枠体80は、現像容器10と、端部部材82、81と、を有する。端部部材82、81は、現像容器10の長手方向の両端部に固定されている。また、端部部材82は、現像容器10の内部に配置された現像ローラ10d(図2参照)の長手方向の一端部を回転自在に支持している。端部部材81は、現像容器10の内部に配置された現像ローラ10d(図2参照)の長手方向の他端部を回転自在に支持している。また、ドラムホルダ13は、クリーニング装置11に固定されると共に感光体ドラム7及び帯電ローラ8を回転自在に支持する。
【0026】
次に、現像ユニットuがクリーニングユニットvに支持される構成に関して説明する。前述の通り、現像容器10の長手方向の一端部及び他端部では、端部部材82、81が取り付けられている。端部部材82にはアーム部82aが形成され、端部部材81にはアーム部81aが形成されている。アーム部82a、81aは、クリーニングユニットvに向かって(現像容器10の長手方向と直交する直交方向に向かって)突出している。そして、アーム部82a、81aの先端の各々には、一端被支持部である一端揺動軸82b、他端被支持部である他端揺動軸81bが設けられている。ここでは、一端揺動軸82b及び他端揺動軸81bは円筒形状で形成されている。
【0027】
感光体ドラム7は、導電部材を円筒状に成形された円筒部材7eを有している。円筒部材7eは外周面に電子写真感光層を有する。そして、円筒部材7eの一端開口部にはフランジ部材42が圧入して固定され、円筒部材7eの他端開口部にはドラムギア7aが圧入して固定されている。感光体ドラム7のフランジ部材42の側では、後述するが、感光体ドラム7に滞留する電荷を装置本体100Aに逃がすための構成が設けられている。ドラムギア7aの側では、本体駆動入力部(不図示)より駆動入力される駆動伝達部(カップリング)7cが設けられている。
【0028】
また、感光体ドラム7の一端部は、クリーニング装置11の一端部に設けられたドラム支持部11Aの支持板11A1にドラム軸61(図3(a)参照)又は外部接点14(図3(b)参照)で回転自在に支持されている。ドラム軸61や外部接点14は、支持板11A1が有する第1被ガイド部11fに形成された穴部(不図示)に圧入されている。一方で、感光体ドラム7の他端部は、クリーニング装置11の他端部に設けられたドラムホルダ固定部11Bの支持板11B1に取り付けられたドラムホルダ13のドラム支持部13hに回転自在に支持されている。このように、クリーニング装置11は、ドラム支持部11Aによって感光体ドラム7の一端部を回転自在に支持し、ドラムホルダ13によって感光体ドラム7の他端部を回転自在に支持している。
【0029】
クリーニング装置11は、一端部側のドラム支持部11Aの支持板11A1には嵌合穴11eが形成され、他端部側のドラムホルダ13には嵌合穴13cが形成されている。嵌合穴11eには一端揺動軸82bが挿入され、嵌合穴13cには他端揺動軸81bが挿入されている。これにより、嵌合穴11eが一端揺動軸82bを揺動自在に支持し、嵌合穴13cが他端揺動軸81bを揺動自在に支持する。そして、クリーニング容器31及びドラムホルダ13で現像ユニットuが揺動自在に支持される。すなわち、クリーニングユニットvに現像ユニットuが揺動自在に支持される。この際、クリーニング装置11の一端部に設けられた長手規制部(不図示)と、ドラムホルダ13に設けられた規制部としてのアーム突き当て部(不図示)との間で、被規制部としてのアーム部81aの長手位置が規制される。これにより、クリーニングユニットvに対する現像ユニットuの長手方向の位置が規制される。
【0030】
図4は、カートリッジ101の構成を示す斜視図である。図4に示されるように、カートリッジ101の一端部側では、付勢部材である圧縮コイルばね86が端部部材82に形成されたばね掛け部84(図3(a)、図3(b)参照)に挿入される。また、カートリッジ101の他端部側では、付勢部材である圧縮コイルばね85が端部部材81に形成されたばね掛け部83(図3(a)、図3(b)参照)に挿入される。圧縮コイルばね86、85は、端部部材82、81とクリーニング装置11との間で圧縮されて配置される。これにより、現像ユニットuが感光体ドラム7の方向へ付勢され、現像ローラ10dの両端に配設されたリング状の隙間保持部材10c(図2参照)が感光体ドラム7と接触する。これにより、現像ローラ10dと感光体ドラム7とが所定の間隙をもって対向する。このように構成することで、結合ピン等を用いることなく、クリーニングユニットvが現像ユニットuを揺動可能に支持することが可能となる。また、カートリッジ101の他端部側では、ドラムホルダ13は、感光体ドラム7及び現像ユニットu(特に他端揺動軸81b)を共に保持する。このために、感光体ドラム7と、現像ユニットuに保持された現像ローラ10dとの相対位置が精度良く決まる。
【0031】
なお、前述したが、カートリッジ101の他端部側には、図3(a)に示されるように、装置本体Aからの駆動力を感光体ドラム7に入力するために、感光体ドラム7にドラムギア7aが取り付けられている。また、カートリッジ101の他端部側には、装置本体100Aからの駆動力を現像ローラ10dに入力するために、現像ローラ10dの長手方向の他端部に現像ローラギア(不図示)が取り付けられている。さらに、カートリッジ101の他端部側には、現像ローラギアからの駆動力を、現像剤搬送部材39(図2参照)に連結された搬送ギア(不図示)に伝達するため、アイドラギア(不図示)が設けられている。そして、端部部材81は、それらの現像ローラギア、搬送ギア、アイドラギアからなるギアトレイン(不図示)を覆っている。
【実施例1】
【0032】
図5(a)は、実施例1に係る接点部材21を有する感光体ドラム7の構成を示す分解斜視図である。図5(a)に示されるように、感光体ドラム7は、円筒部材7e、接点部材21、フランジ部材41を備える。円筒部材7eは、電子写真感光層を外周面に有する導電性の部材である。フランジ部材41は、円筒部材7eの内部で接点部材21を固定支持するための部材である。
【0033】
接点部材21は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材21は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸61と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸61に接触する第2接触部21bを有する。接点部材21は導電性の金属板で形成されている。そして、前述の構成によって接点部材21は、外部と電気的に接続するようになっている。ここで、円筒部材7eの軸の中心に対応する線を軸線Lと呼ぶ。また、この軸線Lを含んで鉛直方向に広がる平面を仮想平面Mと呼ぶ。この軸線L及び仮想平面Mを考慮して、さらに接点部材21の構成に関して説明する。なお、軸線L及び仮想平面Mに関しては、図5(a)以外の図5〜図15では省略されているが、図5〜図15の全ての接点部材についても同様に当てはまる概念として後述の説明に用いていく。
【0034】
接点部材21は、基台21kから延びる『第1湾曲可能部』である湾曲可能板部21X、及び、湾曲可能板部21Xと連続して形成される『第2湾曲可能部』である湾曲可能板部21Yを有する。湾曲可能板部21X及び湾曲可能板部21Yの各々は、第1接触部21a及び第2接触部21bの間の電気的な接続構成の一部を形成すると共に湾曲可能な部位である。
【0035】
湾曲可能板部21Xは、平行接続部21f及び第1接続部21cを有する。平行接続部21fは、軸線Lの方向で円筒部材7eの方に向かって延びる。また、『第1延設部』である第1接続部21cは、平行接続部21fと連続して形成されて軸線Lを跨いで、軸線Lを含む仮想平面M上の第1径方向Xに向かって延びる。ここで、第1径方向Xとは、図5を例に挙げると、接点部材が円筒部材7eの内部に収まった場合に直線的に下方向を指す場合の他に、図9の場合のように、接点部材が円筒部材7eの内部に納まった場合に湾曲的に下方向を指す場合を含む。また、第1径方向Xは、必ずしも仮想平面M上になくても良く、仮想平面Mと平行な平面上にある場合をも含む。
【0036】
湾曲可能板部21Yは、平行接続部21g及び第2接続部21dを有する。平行接続部21gは、軸線Lの方向でフランジ部材41の方に向かって延びる。また、『第2延設部』である第2接続部21dは、平行接続部21gと連続して形成されて軸線Lを跨いで、軸線L含む仮想平面M上の第1径方向Xと逆の第2径方向Yに向かって延びる。ここで、第2径方向Yとは、図5を例に挙げると、接点部材が円筒部材7eの内部に納まった場合に直線的に上方向を指す場合の他に、図中にはないが、接点部材が円筒部材7eの内部に納まった場合に湾曲的に上方向を指す場合を含む。また、第2径方向Yは、必ずしも仮想平面M上になくても良く、仮想平面Mと平行な平面上にある場合をも含む。
【0037】
第1接触部21a及び第2接触部21b、並びに、その間の湾曲可能板部21X及び湾曲可能板部21Yは、一体成形されている。また、第1接触部21a及び第2接触部21bは、湾曲可能板部21X及び湾曲可能板部21Yを経由して電気的に接続(導通)されている。さらに、湾曲可能板部21X、湾曲可能板部21Y、及び、第2接触部21bは、機械的に接続されている(構成的に繋がっている)。ドラム軸61が第2接触部21bに接触すると、第2接触部21bが軸線Lの方向に変位するようになっている。
【0038】
ここでは、第2接触部21bは、仮想平面Mの上に配置される。ただし、必ずしも、第2接触部21bは、仮想平面Mの上に配置されなくても良く、仮想平面Mからずれた位置に配置されていても良い。また、ここでは、第2接触部21bは、円筒部材7eの軸の中心に相当する軸線Lの上に配置される。ただし、必ずしも第2接触部21bは、軸線Lの上に配置されなくても良い。
【0039】
また、接点部材21は、接点部材21のベースとなる基台21kを有する。この基台21kには、フランジ部材41に固定支持するための複数即ち2つの位置決め穴21iが形成されている。また、基台21kには、ドラム軸61(図6(c)参照)、64(図6(d)参照)が接点部材21の一部を貫通するために、ドラム軸61の径より大きく、かつ、後述するフランジ部材41の孔41cの径より大きい孔21hが形成されている。
【0040】
フランジ部材41は、基台21kが設置される座面41aを有する。そして、座面41aには、接点部材21の位置を決める複数即ち2つの位置決めピン41bが形成されている。また、フランジ部材41には、ドラム軸61又は外部接点14がフランジ部材41を貫通するために、ドラム軸61又は外部接点14の径よりも大きめの孔41cが軸線Lの方向に貫通するように形成されている。
【0041】
図5(b)は、感光体ドラム7の構成を示す斜視図である。接点部材21が感光体ドラム7に組み付けられる場合には、まず、接点部材21がフランジ部材41に組み付けられ、その後、接点部材21及びフランジ部材41が一体となって円筒部材7eに組み付けられる。そして、図5(b)に示されるように、感光体ドラム7が構成される。
【0042】
図6(a)は、接点部材21、ドラム軸61及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図6(b)は、円筒部材7e、接点部材21及びフランジ部材41の構成を示す側面図である。接点部材21の2つの位置決め穴21i(図5(a)参照)にフランジ部材41の2つの位置決めピン41b(図5(a)参照)が嵌合され、接点部材21及びフランジ部材41の位置が定まる。そして、このように位置が決まった状態において、図6(a)及び図6(b)に示されるように、基台21kより突出した位置決めピン41bの先端を熱で軟化させながら、圧力をかけて変形させることにより、接点部材21をフランジ部材41に固定する。図6(a)及び図6(b)は、位置決めピン41bが熱カシメされた状態で、複数即ち2つの熱カシメ部41hとして示されている。
【0043】
続けて、接点部材21及びフランジ部材41が円筒部材7eに固定されると、感光体ドラム7の内部での接点部材21の位置が定まる。ここで、フランジ部材41があることにより、接点部材21の外形がハンドリング(ユーザによる接触)されなくても、接点部材21が円筒部材7eに組み付け可能となるために、接点部材21の組み付ける時の変形等が抑制される。
【0044】
図6(c)は、感光体ドラム7の一端部の構成を示す断面図であり、図6(a)の破線で囲まれた部分に相当する。図6(c)に示されるように、第1接触部21aは円筒部材7eの内周に接触している。また、カートリッジ101又は装置本体100Aの内部では、ドラム軸61の先端に球状に形成された先端接触部61aが接点部材21の第2接触部21bに接触している。また、第2接触部21bは、先端接触部61aが第2接触部21bの初期位置から更に侵入することにより、円筒部材7eの中で軸線Lの方向に変位する。変位した第2接触部21bは、ばね性を有する第1接続部21c、第2接続部21dが撓むことで、所定の圧でドラム軸61の先端接触部61aに接触する。これにより円筒部材7eと外部との電気的な接続を行うことができる。
【0045】
ここでは、ドラム軸61には金属製のドラム軸を使用しているが、これに限定するわけではなく、導電性の部材で構成されていれば代用可能である。例えば板金で構成することも可能である。また、外部接点として先端を尖らせた先端接触部64aを有するドラム軸64(図6(d)参照)を用いることも可能である。
【0046】
ばねとして機能する部分を接触点として用いる場合、製造上のばらつきがあるため、ばねの撓み方がものによって異なり、接触する可能性のある範囲が、ドラム軸61の先端接触部61aと第2接触部21bの両者において、狭いながらも一定の広さで存在する。この範囲においては、どこで接触しても安定した電気的導通が採れるようにするため、製造時に表面の状態(粗さ、付着物等)を管理する必要がある。
【0047】
図6(d)は、外部接点がドラム軸64である場合のドラム軸64の構成を示す断面図である。図6(d)に示されるように、外部接点として先端を尖らせたドラム軸64を用いることで、外部接点に関しては接触する可能性のある範囲を先端接触部64aの1点に絞ることができ、製造上の管理を軽減することができる。
【0048】
なお、図6(c)を参照しつつ前述したように、接点部材21の孔21h(図5(a)参照)の径を、フランジ部材41の孔41cの径より大きくする。このことにより、ドラム軸61が円筒部材の軸線Lに対し倒れて配置された場合において、ドラム軸61と基台21kとの不要な接触を防止することができる。
【0049】
以上説明したように、感光体ドラム7に滞留する電荷を装置本体Aに逃がすため、接点部材21の第2接触部21bをドラム軸61と接触、同時に円筒部材7eの軸線Lの方向に接点部材21のばね機能部を変位させる。このことで、接点圧を発生させ、電気的接続を行う。
【実施例2】
【0050】
図7(a)は、実施例2に係る接点部材22を備える感光体ドラム207の構成を示す分解斜視図である。図7(b)は、感光体ドラム207の構成を示す斜視図である。実施例2の感光体ドラム207、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例2においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例2の接点部材22が実施例1の接点部材21と異なる点は、感光体ドラム207にはフランジ部材41が無い代わりに、接点部材22には保持部22gが設けられ、接点部材の保持部22gが円筒部材7eの端部に固定される点である。
【0051】
図7(a)に示されるように、接点部材22は、基台21kから延びるクリップ状の保持部22gが形成されている。すなわち、基台21kの左右の端部からは保持部22gが延びている。この保持部22gは、基台21kの面のうち第2接触部21bがある面とは反対方向に延びて途中から基台21kの面のうち第2接触部21bがある面の方向に延びて、凹部22g1が形成されている。そして、この保持部22gの凹部22g1が円筒部材7eの一端部に嵌め合わせられる。このように接点部材22が円筒部材7eに直接に固定されると、円筒部材7eの内部に接点部材22が保持される。このために、感光体ドラム207では、フランジ部材41が無い状態で、接点部材22が円筒部材7eに保持される。
【0052】
図8(a)は、接点部材22及びドラム軸61の構成を示す斜視図である。図8(b)は、円筒部材7e、接点部材22の構成を示す側面図である。図8(c)は、感光体ドラム207の一端部の構成を示す断面図である。感光体ドラム207の外観には保持部22gが表れるものの、その他の構成は接点部材21と同様であるから、接点部材22の構成からは、接点部材21と同一な構成に基づいた同様な効果が得られる。
【実施例3】
【0053】
図9(a)は、実施例3に係る接点部材23、ドラム軸61及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図9(b)は、円筒部材7e、接点部材23、フランジ部材41の構成を示す側面図である。図9(c)は、感光体ドラム7の一端部の構成を示す断面図である。実施例3の感光体ドラム307、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜2の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例3においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例3の接点部材23が実施例1、2の接点部材21、22と異なる点は、平行接続部21fには、第1接続部21c及び平行接続部21gの代わりに、円弧状に形成された第1接続部23cが設けられている点である。
【0054】
図9(a)〜(c)に示されるように、接点部材23は、基台21kから延びる『第1湾曲可能部』の一部である平行接続部21fを有する。この平行接続部21fには、『第1湾曲可能部』の一部である円弧状の第1接続部23cが連続して形成される。この第1接続部23cには、『第2湾曲可能部』の一部である第2接続部21dが連続して形成されている。この第1接続部23cは、円筒部材7eの仮想平面Mと直交する方向から見ると、円弧状に湾曲しており、軸線Lを跨いで形成されている。
【実施例4】
【0055】
図10(a)は、実施例4に係る接点部材24及びドラム軸61の構成を示す斜視図である。図10(b)は、円筒部材7e、接点部材24の構成を示す側面図である。図10(c)は、感光体ドラム407の一端部の構成を示す断面図である。実施例4の感光体ドラム407、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜3の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例4においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例4の接点部材24が実施例1〜3の接点部材21〜23と異なる点は、接点部材24は、平行接続部24f、第1接続部24c、平行接続部24h、第2接続部24dがドラム軸61の方に向かいつつ屈曲している点である。
【0056】
図10(a)〜(c)に示されるように、接点部材24は、基台21kから軸線Lと平行な方向でドラム軸61の方向に延びる『第1湾曲可能部』の一部である平行接続部24fを有する。この平行接続部24fの端部からは、軸線Lと直交する第1径方向Xに延びる『第1湾曲可能部』の一部である『垂直接続部』としての第1接続部24cが形成されている。そして、この第1接続部24cの端部からは、軸線Lと平行な方向でドラム軸61の方向に延びる『第2湾曲可能部』の一部である平行接続部24hが形成されている。この平行接続部24hの端部からは、軸線Lと直交する第2径方向Yに延びる『第2湾曲可能部』の一部である『垂直接続部』としての第2接続部24dが形成されている。これらの平行接続部24f、第1接続部24c、平行接続部24h、第2接続部24dは、仮想平面Mと平行な方向に延びている。また、第1接続部24c及び第2接続部24dは、軸線Lを跨ぐように形成されている。
【0057】
図10(d)は、接点部材24の構成を示す斜視図である。図10(d)に示されるように、接点部材24は、基台21kを有する。基台21kの上部及び下部には第1接触部21aが形成される。また、基台21kの上部における第1接触部21aを除いた箇所からドラム軸61の方へと延びる平行接続部24fが形成され、この平行接続部24fから軸線Lと直交する方向に延びる第1接続部24cが形成されている。また、この第1接続部24cから軸線Lと平行な方向に延びる平行接続部24hが形成され、この平行接続部24hから軸線Lと直交する方向に延びる第2接続部24dが形成されている。そして、この第2接続部24dには、実施例1及び2と同様に、第2接触部24bが設けられる。また、基台21kの左右の端部からは、実施例2と同様に、円筒部材7eの端部に接点部材24を固定するための保持部24gが延びている。保持部24gには、円筒部材7eの端部に嵌め合わせられる凹部24g1が形成されている。
【実施例5】
【0058】
図11(a)は、実施例5に係る接点部材25、ドラム軸62及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図11(b)は、円筒部材7e、接点部材25、フランジ部材41の構成を示す側面図である。図11(c)は、感光体ドラム507の一端部の構成を示す断面図である。図11(d)は、凸部25eの構成を示す一部拡大斜視図である。実施例5の感光体ドラム507、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜4の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例5においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例5の接点部材25が実施例1〜4の接点部材21〜24と異なる点は、第2接触部25bが凸部25eを有する点である。
【0059】
接点部材25は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。
【0060】
また、接点部材25は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸62と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸62に接触する第2接触部25bを有する。接点部材25は、導電性の金属板で形成されており、前述の構成によって外部と電気的に接続するようになっている。
【0061】
図11(a)〜(c)に示されるように、接点部材25は、平行接続部21f、第1接続部21c、平行接続部21g、第2接続部21dを有し、この第2接続部21dには第2接触部25bが配置されている。そして、第2接触部25bは、ドラム軸62に向かって突出する(凸状に形成された)凸部25eを有する。また、ここでは、『外部接点』であるドラム軸62が用いられる。ドラム軸62は、先端に接触平面62aが形成されている。この接触平面62aに対して、接点部材25の第2接触部25bの凸部25eが接触可能に配置されている。
【0062】
実施例1〜4では、接触点がドラム軸61の先端接触部61aであり、接触面が接点部材21の第2接触部21bであった。これに対して、実施例5では、接触点が接点部材25の凸部25eであり、接触面がドラム軸62の接触平面62aである。この点では、実施例1〜4の構成と実施例5の構成とは逆の構成であると言える。
【0063】
図12(a)は、実施例5の変形例に係る接点部材26、ドラム軸62及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図12(b)は、円筒部材7e、接点部材26、フランジ部材41の構成を示す側面図である。図12(c)は、感光体ドラム1507の一端部の構成を示す断面図である。図12(d)は、凸部26eの構成を示す一部拡大斜視図である。接点部材26は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材26は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸62と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸62に接触する第2接触部26bを有する。接点部材26は、導電性の金属板で形成されており、前述の構成によって外部と電気的に接続するようになっている。
【0064】
図12(a)〜(d)に示されるように、接点部材26は、平行接続部21f、第1接続部21c、平行接続部21gを有する。そして、平行接続部21gの端部には、軸線Lと直交する方向に延びる第2接続部26dが形成されている。そして、この第2接続部26dには第2接触部26bが設けられている。接点部材26には、この第2接触部26bの平面が絞り出されて凸状に形成された凸部26eが設けられている。
【実施例6】
【0065】
図13(a)は、実施例6に係る接点部材27、ドラム軸62及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図13(b)は、円筒部材7e、接点部材27、フランジ部材41の構成を示す側面図である。図13(c)は、感光体ドラム607の一端部の構成を示す断面図である。図13(d)は、接点部材27の構成を示す斜視図である。実施例6の感光体ドラム607、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜5の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例6においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例6の接点部材27が実施例1〜5の接点部材21〜26と異なる点は、第1接続部27c及び第2接続部27dは平行接続部21f、21gよりも細く形成される点である。
【0066】
接点部材27は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材27は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸62と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸62に接触する第2接触部27bを有する。接点部材27は、導電性の金属板で形成されており、外部と電気的に接続するようになっている。
【0067】
ここで、円筒部材7eの軸線Lに平行な部位を平行接続部とし、円筒部材7eの軸線Lに垂直な部位を垂直接続部とする。この場合に、湾曲可能板部21Xは、平行接続部21f及び『垂直接続部』である第1接続部27cを有し、湾曲可能板部21Yは、平行接続部21g及び『垂直接続部』である第2接続部27dを有することになる。そして、『垂直接続部』である第1接続部27c及び第2接続部27dは平行接続部21f及び平行接続部21gよりも細く形成されている。
【0068】
図13(d)に示されるように、接点部材27は、円筒部材7eの軸線Lの方向に垂直な第1接続部27c及び第2接続部27dと、円筒部材7eの軸線Lの方向に平行な平行接続部21f、21g と、を有する。第1接続部27c及び第2接続部27dは平行接続部21f、21gに対して細い部分を有する。ここでは、接点部材27を板ばねで構成しており、第1接続部27c及び第2接続部27dの板ばねの幅をx1、x2とし、平行接続部21f、21gの板ばねの幅をx3、x4とすると、x1、x2<x3、x4となるように構成している。
【0069】
これで図13(c)に示されるように、第2接触部27bの変位方向(円筒部材7eの軸線Lの方向)に対して、ばねとして機能しやすい第1接続部27c及び第2接続部27dを撓み易く、ばねとして機能し難い平行接続部21f、21gを撓み難くする。そのために、へたり(永久変形)に強い接点部材27を構成することが可能である。その結果、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0070】
また、図13(b)に示されるように、接点部材27のフランジ部材41への固定方法として、熱カシメを用いている。熱カシメ部41hは、位置決めピン41b(図5参照)を熱で軟化させながら、圧力をかけて変形させることによってカシメられたものである。熱カシメ部の形成にカシメホーンを利用した場合、カシメホーンが挿入し易いよう、第1接続部27c及び第2接続部27dの板ばねの幅を、平行接続部21f、21gの板ばねの幅より狭く(x1、x2<x3、x4)構成している。
【実施例7】
【0071】
図14(a)は、実施例7に係る接点部材28、ドラム軸63及びフランジ部材42の構成を示す斜視図である。図14(b)は、円筒部材7e、接点部材28、フランジ部材42の構成を示す側面図である。図14(c)は、感光体ドラム707の一端部の構成を示す断面図である。実施例7の感光体ドラム707、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜6の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例7においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例7の接点部材28を含む構成が実施例1の接点部材21〜27を含む構成と異なる点は、フランジ部材42にドラム軸63が嵌合されて支持される点である。接点部材28の構成自体は、接点部材27の構成と同様である。
【0072】
図14に示されるように、接点部材28は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材28は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸63と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸63に接触する第2接触部27bを有する。接点部材28は、導電性の金属板で形成されており、前述の構成によって外部と電気的に接続するようになっている。
【0073】
フランジ部材42には、ドラム軸(外部接点)63の外周面63hが嵌合する嵌合穴42fが形成される。フランジ部材42にドラム軸63が支持されることにより、フランジ部材42を介して第2接触部27b(突起部27e)とドラム軸63(接触平面63a)の両部品の位置が決まる。その結果、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0074】
本構成は、フランジ部材42に対するドラム軸63の嵌合をしまり嵌めとし、ドラム軸63を、感光体ドラム7の構成部品の一つとしてフランジ部材42に固定し、一体的に回転するものとしても使用できる。
【0075】
また、本構成は、前述の嵌合をすきま嵌めとし、ドラム軸63をカートリッジ101の枠体や、装置本体100Aのフレームに固定支持し、感光体ドラム7を回転可能に支持するものとしても使用できる。その際、ドラム軸63の接触平面63aに対して、接点部材28の突起部28eは摺動しながら電気的な接続を行うが、回転中心に突起部28eの接触点が配置されるため、安定して電気的な接続を行うことができる。
【実施例8】
【0076】
図15(a)は、実施例8に係る接点部材29、外部接点14及びフランジ部材42の構成を示す斜視図である。図15(b)は、円筒部材7e、接点部材29、フランジ部材42の構成を示す側面図である。図15(c)は、感光体ドラム807の一端部の構成を示す断面図である。図15(d)、図15(e)は、接点部材29の構成を示す一部拡大斜視図である。実施例8の感光体ドラム7、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜7の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例8においても、実施例1〜7と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例8の接点部材29が実施例1〜7の接点部材21〜28と異なる点は、以下の点である。
【0077】
まず、接点部材29は、フランジ部材42に固定される基台29kを有している。この基台29kには、円筒部材7eの軸線Lの方向に貫通する孔29hが形成されている。そして、第2接触部29bは、孔29hに挿入されて外部接点14の方へと延びる点が挙げられる。また、フランジ部材42、71に外部接点14が支持される点が挙げられる。
【0078】
接点部材29は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材29は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』である外部接点14と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部の外部接点14に接触する第2接触部29bを有する。接点部材29は、導電性の金属板で形成されており、前述の構成によって外部と電気的に接続するようになっている。
【0079】
図15(d)に示されるように、接点部材29は、フランジ部材42に固定される基台29kを有する。第2接触部29bはその基台29kより外部接点14の側に向けて貫通させて配置している。そして、図15(e)に示されるように、第2接触部29bの先端には突起部29eが形成されている。また、図15(a)に示されるように、外部接点14がカートリッジ101の枠体71に圧入等により固定され、フランジ部材42とすきま嵌めで嵌合し、感光体ドラム7を回転可能に支持している。外部接点14が第2接触部29bより円筒部材7eの径方向に大きい場合、より小さい第2接触部29bを基台29kから貫通させることで、基台29kに開ける孔29hをできる限り小さくし、接点部材29の剛性を保持することができる。これにより、部品剛性が向上し、外的負荷による変形を防ぐことができる。また電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0080】
この構成は、接点部材29の固定にフランジ部材42を用いる構成であるが、接点部材29を直接、円筒部材7eに固定する構成(図7、図8参照)においても適用でき、フランジ部材42を用いる構成と同様の効果を得ることができる。
【0081】
また、本構成は、前述したが、図15(d)(e)に示すように、外部接点14の外周面14hをカートリッジの枠体71や、装置本体100Aのフレーム(不図示)に固定支持し、感光体ドラム7を回転可能に支持するものとしても使用できる。その際、外部接点14の接触平面14aに対して、接点部材29の突起部29eは摺動しながら電気的な接続を行うが、回転中心に突起部29eの接触点は配置されるため、安定して電気的な接続を行うことができる。
【0082】
実施例1〜8の構成によれば、接点部材21〜29は、折り返されたり湾曲したりして形成されて湾曲可能な湾曲可能板部21X及び湾曲可能板部21Yを有する。特に、第1径方向Xに向かって延びる第1接続部及び第2径方向Yに向かって延びる第2接続部が軸線Lを跨いで形成されている。そのために、円筒部材7eの内部の限定されたスペースの内部で、外部接点14又はドラム軸61〜63が第2接触部に接触する接点圧に寄与する接点部材21〜29の長さが長く設定可能となる。したがって、外部接点14、ドラム軸61〜64が第2接触部に接触する一定値以上の接点圧を確保しつつ、へたり(永久変形)に対して強い接点部材21〜29が構成される。その結果、外部接点14、ドラム軸61〜64及び接点部材21〜29の電気的な接続の安定性が向上する。そして、感光体ドラム7、207、307、407、507、1507、607、707、807に滞留する電荷を安定して装置本体100Aに逃がし、良好なプリント画像が提供される。
【0083】
特に、実施例1では、図6(c)に示されるように、円筒部材7eの軸線Lを含む仮想平面Mに沿って第1径方向X及び第2径方向Yに延びるように、第1接続部21c及び第2接続部21dが配置されている。こうした構成は、第2接触部21bが軸線Lと直交する方向に動作するのを抑制する効果が最も大きくなる。
【0084】
また、実施例1では、図6(b)に示されるように、第1接続部21c及び第2接続部21dが仮想平面Mに沿う方向で折り返して形成される。こうした構成は、スペースが小さい箇所で、接点部材21のバネ長を確保するのに大変良い。
【0085】
さらに、実施例1〜8では、第2接触部が仮想平面Mの上に配置される。したがって、第2接触部が第1接続部及び第2接続部と同一の仮想平面M上に配置される。仮想平面Mの面に沿う方向で、第2接触部が軸線Lの方向に変位すると、第1接続部及び第2接続部には撓みが発生する。この第1接続部及び第2接続部の撓みによって、第2接触部が軸線Lと直交する方向に動作する動作が打ち消される。その結果、円筒部材7eの軸と直交する方向で第2接触部が外部接点14、ドラム軸61〜64に接触する接点位置の動作範囲が低減され、第2接触部及びドラム軸の先端接触部のズレが抑制される。また、第2接触部及び先端接触部の接触範囲が設計上小さくでき、第1接続部、第2接続部、第2接触部が必要最小限の大きさで良く、製造コストが低減される。
【0086】
例えば、実施例1〜8では、第2接触部が軸線Lの上に配置される。したがって、第2接触部が外部接点14、ドラム軸61〜64に対して摺動する場合に、接続部分が常に円筒部材7eの回転軸の中心に配置される。その結果、第2接触部及び外部接点14、ドラム軸61〜64の電気的な接続の安定性が向上する。
【0087】
実施例2の構成(図7参照)によれば、実施例1と同様な効果が得られる他に、フランジ部材41等が不要となり、部品点数が低減され、コストが低減される。
【0088】
実施例3の構成(図9参照)によれば、第1接続部23cが円弧状に形成されているが、実施例1と同様な効果が得られる。なお、第1接続部23cは、円弧状に限定されなくても良く、円筒部材7eの内部で、軸線Lを跨いで軸線Lと交差する方向に延びた形状であればどのような形状でも良い。
【0089】
実施例4の構成(図10参照)によれば、実施例1とは反対方向に接点部材が延びて形成されるが、実施例1と同様な効果が得られる。各々の接続部の折り返し方は様々で、折り返し方の組み合わせも様々である。そのため、円筒部材7eの軸線Lを含む仮想平面Mにおいて、以下の条件を満たすと良い。即ち、第1接続部24cが、円筒部材7eの内部で軸線Lを跨いで軸線Lと直交する方向に伸びた形状であり、第2接続部24dが、円筒部材7eの内部で軸線Lを跨いで軸線Lと直交する方向に延びた形状であれば良い。
【0090】
なお、第1接続部24c、第2接続部24d以外に折り返し形状を有していても良い。それら折り返し形状は、例えば、基台21kと第1接続部24cの間、又は、第1接続部24cと第2接続部24dの間で折り返すというものが挙げられる。それら折り返し形状は、仮想平面Mにおいて、円筒部材7eの軸線Lを跨いで第1径方向X又は第2径方向Yに伸びた形状であるとより良く、この場合に、第2接触部24bの円筒部材7eの径方向における動きをより抑えることが可能である。
【0091】
実施例5の構成(図11、図12参照)によれば、第2接触部25b、26bは、ドラム軸62に向かって突出する凸部25e、26eを有する。接点部材25、26に接触点をドラム軸62に接触面を配置した点接続構成となり、電気的な接続の安定性が向上する。また、第2接触部25b、26b自体はバネとして機能する部分ではないために、製造上のバラつきがあっても、接点部材25、26が、ドラム軸62に接触する可能性がある範囲が狭く設定可能となる。その結果、各部品の製造時に管理する範囲を狭くすることができ、製造が容易になる。
【0092】
実施例6の構成(図13参照)によれば、接点部材27が平行接続部21f、21g及び第1接続部27c及び第2接続部27dを有し、第1接続部27c及び第2接続部27dが平行接続部21f、21gよりも細く形成される。したがって、第2接触部27bの変位方向にバネとして機能し易い第1接続部27c及び第2接続部27dが撓み易く、第2接触部27bの変位方向にバネとして機能し難い平行接続部が撓み難く構成される。その結果、へたり(永久変形)に強い接点部材27が構成される。
【0093】
また、図13に示されるように、位置決めピン41bをカシメて熱カシメ部41hを形成する場合に、カシメホーンを矢印Pの向きに一直線状に接近させることができ、カシメホーンが挿入し易いスペースが形成される。これによって、フランジ部材41への接点部材27の固定が安定し、電気的接続の安定化及び製造の容易化の両立が図られる。
【0094】
実施例7の構成(図14参照)によれば、フランジ部材42にドラム軸63が支持されることにより、フランジ部材42を介して第2接触部27bとドラム軸63の両部品の位置が決まり、両者の位置精度が高くなる。その結果、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0095】
実施例8の構成(図15参照)によれば、接点部材29は基台29kを有し、第2接触部29bはその基台29kよりドラム軸63側に向けて貫通している。そして、ドラム軸63が第2接触部29bより円筒部材7eの径方向に大きい場合、より小さい第2接触部29bを基台29kから貫通させることで、基台29kに開ける穴をできる限り縮小化し、接点部材29の剛性を保持できる。部品としての剛性が向上する。このため、組み立て性を向上させ、また電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0096】
また、フランジ部材42にドラム軸63が支持されることにより、フランジ部材42を介して第2接触部29bとドラム軸63の両部品の位置が決まり、両者の位置精度が高くなる。結果、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0097】
実施例1〜8における接点部材21〜29の第1接触部21a、第2接触部21b、湾曲可能板部21X、湾曲可能板部21Yは、一部品の板バネで成形される。こうした構成であれば、複数部品で構成する場合に比べて、部品点数が低減され、組立工程が低減される。
【0098】
実施例1、3、5、実施例5の変形例、実施例6、7、8におけるフランジ部材41、42には接点部材21〜29が固定され、このフランジ部材41、42は円筒部材7eの一端に固定される。こうした構成によれば、接点部材21〜29を剛性のあるフランジ部材41、42に一度固定した後に円筒部材7eへ組み込みが可能なため、接点部材21〜29を直接に円筒部材7eへ組み込むのと比較して、組み立て性が向上する。
【0099】
実施例7、8の感光体ドラムを備えるカートリッジでは『外部接点』は導電性のドラム軸63あるいは外部接点14であり、ドラム軸63あるいは外部接点14はフランジ部材41、42等を介して感光体ドラムを回転自在に支持する。こうした構成によれば、ドラム軸63あるいは外部接点14が感光体ドラム7、207、307、407、507、1507、607、707、807の支持と、電気的接続を兼ねることが可能となる。また、回転中心で電気的な接続を行うため、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0100】
実施例1〜8の接点部材21〜29は感光体ドラム7、207、307、407、507、1507、607、707、807に適用可能である。これらの感光体ドラムはカートリッジ101等の種々のカートリッジに適用可能であり、これらのカートリッジ101等は種々の画像形成装置100に適用可能である。その場合に、感光体ドラム、カートリッジ、画像形成装置に関しては、対応する前述の実施例1〜8の接点部材と同様な効果が得られる。
【0101】
なお、実施例1〜8では、第1接続部及び第2接続部との2つの接続部の構成であったが、接続部の数に関しては、この実施例に限定されなくても良い。すなわち、2つよりも多い接続部で接点部材を構成しても良い。
【符号の説明】
【0102】
7e 円筒部材
14 外部接点
21〜29 接点部材
21a 第1接触部
21b 第2接触部
21c 第1接続部(第1延設部)
21d 第2接続部(第2延設部)
21X 湾曲可能板部(湾曲可能部)
21Y 湾曲可能板部(湾曲可能部)
61〜64 ドラム軸(外部接点)
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真感光体ドラムが有する外部接点との接点部材、電子写真感光体ドラム、電子写真感光体ドラムを備えるプロセスカートリッジ、プロセスカートリッジを備える電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで、本発明において電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体(例えば、紙、OHPシート等)に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザビームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置およびワードプロセッサ等が含まれる。
【0003】
また、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての帯電手段、現像手段又はクリーニング手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。または、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つと電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このプロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
【背景技術】
【0004】
従来、電子写真画像形成装置は、電子写真感光体ドラムを有し、その周囲には、帯電装置、露光装置、現像装置、クリーニング装置等を備えるものが知られる。この中で、電子写真感光体ドラムは、電子写真感光体ドラムに滞留する電荷を電子写真画像形成装置本体に逃がすための構成を有している。このような構成を有する技術に関する発明として、特許文献1に記載の発明が開示される。
【0005】
特許文献1に記載の画像形成装置では、電子写真感光体ドラムは、導電性を有して円筒状に形成されて外周面に電子写真感光層が設けられたドラムシリンダ(円筒部材)を有する。また、電子写真感光体ドラムの両端の開口部には、電子写真感光体ドラムがプロセスカートリッジ又は電子写真画像形成装置本体に支持されるようにする軸部又は穴部としてのフランジ部材が圧入して固定されている。さらに、電子写真感光体ドラムの長手方向の一端部に設けられたフランジ部材には、導電性を有する接点部材が設けられている。この接点部材は、円筒部材の内周面に当接する第1接触部と、プロセスカートリッジ又は電子写真画像形成装置本体が有する外部接点に電気的に接続する第2接触部と、を有している。
【0006】
この場合に、プロセスカートリッジを構成する枠体に固定して支持された外部接点である導電性のドラム軸に対して電子写真感光体ドラムが組み付けられたとする。そうすると、特許文献1に記載の構成によれば、板バネで構成された接点部材の第2接触部がドラム軸の先端に所定の圧力で接触して、電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平06−083123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、近年では、電子写真画像形成装置本体の小型化、ひいてはプロセスカートリッジの小型化が進み、特に各種プロセス手段を周囲に配置する電子写真感光体ドラムの小型化、つまりはドラム径の小径化が進められている。そして、接点部材としては、ある程度以上の弱すぎない接点圧が必要である。上記従来構成において、円筒部材の径を小さくしていくと、狭いスペースで、耐へたり性に優れ、ばらつきの少ない、安定したばね設計が困難である。また狭いスペースで、接点の位置が変化しても安定して接触するばね設計が必要である。
【0009】
本発明は、前述のような接点部材に改良を加えたものである。すなわち、本発明は、円筒部材の小径化に伴って接点部材の配置スペースが小さくなった場合であっても、外部接点が第2接触部に接触する一定値以上の接点圧を確保しつつ、へたり(永久変形)に対して強い接点部材が得られるようにする。そして、外部接点及び接点部材の電気的な接続の安定性を向上させることができる接点部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材と電気的に接続し、前記円筒部材の外部と電気的に接続する外部接点と電気的に接続する接点部材であって、前記接点部材は、前記円筒部材に接触する第1接触部と、前記外部接点に接触する第2接触部と、前記円筒部材の軸線を跨いで、前記円筒部材における第1径方向に向かって延びる第1延設部と、前記円筒部材における前記第1径方向と逆の第2径方向に向かって延びる第2延設部と、を有し、前記第1接触部及び前記第2接触部は、前記第1延設部及び前記第2延設部を経由して電気的に接続されており、前記第1延設部、前記第2延設部、及び、前記第2接触部は、機械的に接続されており、前記外部接点が前記第2接触部に接触すると、前記第2接触部が前記軸線に沿う方向に変位することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、接点部材は、第1径方向に延びる第1延設部及び第2径方向の延びる第2延設部を有する。そのために、円筒部材の内部の限定されたスペースの内部で、外部接点が第2接触部に接触する接点圧に寄与する接点部材の長さが長く設定可能となる。したがって、外部接点が第2接触部に接触する一定値以上の接点圧を確保しつつ、へたり(永久変形)に対して強い接点部材が構成される。その結果、外部接点及び接点部材の電気的な接続の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図2】カートリッジの構成を示す断面図である。
【図3】カートリッジの構成を示す分解斜視図等である。
【図4】カートリッジの構成を示す斜視図である。
【図5】実施例1に係る接点部材を有する感光体ドラムの構成を示す分解斜視図等である。
【図6】接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図7】実施例2に係る接点部材を備える感光体ドラムの構成を示す分解斜視図等である。
【図8】接点部材及びドラム軸の構成を示す斜視図等である。
【図9】実施例3に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図10】実施例4に係る接点部材及びドラム軸の構成を示す斜視図等である。
【図11】実施例5に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図12】実施例5の変形例に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図13】実施例6に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図14】実施例7に係る接点部材、ドラム軸及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【図15】実施例8に係る接点部材、外部接点及びフランジ部材の構成を示す斜視図等である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態を実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成を示す断面図である。画像形成装置100は、電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置100は画像形成装置本体(以下、単に『装置本体』という)100Aを有する。装置本体100Aの内部には、画像を形成する画像形成部52が設けられる。画像形成部52は、『像担持体』である電子写真感光体ドラム(以下、感光体ドラム7という)、『転写装置』である転写ローラ4等を含む。
【0015】
画像形成装置100が画像形成する動作に関して説明する。ドラム形状の感光層を有する感光体ドラム7は帯電ローラ8で帯電される。そして、帯電された感光体ドラム7に光学系1から画像情報に基づいたレーザ光像が照射され、感光体ドラム7の表面には静電像が形成される。そして、現像剤tを担持する現像剤担持体である現像ローラ10dに電圧が印加され、現像ローラ10dから感光体ドラム7に現像剤tが移動し、感光体ドラム7上に現像剤tの像が形成される。
【0016】
この一方で、現像剤像の形成と同期して記録媒体(記録シート、OHPシート等)である記録材2は、カセット3aから搬送手段である搬送装置3bによって矢印Eの方向に搬送され、第1ガイド板3f1でガイドされて画像形成部52に搬送される。そして、『プロセスカートリッジ』であるカートリッジ101としてカートリッジ化された画像形成部52において、転写手段である転写ローラ4に電圧が印加されることで、感光体ドラム7に形成された現像剤像が記録材2に転写される。
【0017】
現像剤像が転写された記録材2は、第2ガイド板3f2に案内されて、第2ガイド板3f2でガイドされて定着手段である定着装置5へと搬送される。定着装置5は、駆動ローラ5a、及び、ヒータ5bを内蔵する定着ローラ5cを有する。定着装置5を通過した記録材2は、排出ローラ対3dで搬送され、反転搬送路を通して排出部6へと排出される。なお、この画像形成装置100は図示しない手差しトレイ及びローラによる、手差し給送も可能である。
【0018】
図2は、カートリッジ101の構成を示す断面図である。図2に示されるように、カートリッジ101は、感光体ドラム7と、少なくともプロセス手段として感光体ドラム7上に残留する現像剤を感光体ドラム7から除去するクリーニングブレード17と、を備える。
【0019】
カートリッジ101を用いて画像を形成する際には、感光体ドラム7が矢印Rの方向に回転する。感光体ドラム7の表面は、帯電手段である帯電ローラ8によって一様に帯電される。光学系1からの光が、感光体枠体としてのクリーニング装置11が有する露光開口部9bを通過して感光体ドラム7の周面を露光し、感光体ドラム7に静電像が形成される。
【0020】
現像容器10には、現像ローラ10dが回転自在に取り付けられており、この現像ローラ10dに対向して現像剤規制部材である現像ブレード10eが取り付けられている。また、現像容器10には、現像ローラ10dへと供給するための現像剤tを収納する現像剤収納部10fが形成されている。
【0021】
現像ローラ10d上の現像剤tが現像ブレード10eで規制されることで、現像ローラ10d上に均一な現像剤層が形成される。そして、現像ローラ10dに現像バイアスが印加されることで、現像剤tが静電像に応じて感光体ドラム7に転移し、感光体ドラム7の表面には静電像に応じた現像剤像が形成される。そして、その現像剤像は、転写ローラ4に転写バイアスが印加されることよって記録材2に転写される(図1参照)。
【0022】
現像剤像が記録材2に転写された後には、感光体ドラム7に残留した現像剤tは、クリーニング手段であるクリーニングブレード17によって除去される。除去された現像剤は、クリーニング容器31に集められる。クリーニング容器31には、クリーニングブレード17より、感光体ドラム7の回転方向である矢印Rの方向の上流位置に、除去された現像剤を捕集するため、シート部材51が配置されている。また、クリーニング容器31に収容された除去された現像剤が漏れないように、シール部材11dが、クリーニング容器31とクリーニングブレード17の間に配置されている。
【0023】
またクリーニング装置11には、感光体ドラム7を保護する目的で保護シャッタ12が取り付けられている。この保護シャッタ12は、カートリッジ101の非使用時に感光体ドラム7を覆い隠す保護位置(不図示)に配置される。また、保護シャッタ12は、カートリッジ101の使用時(装置本体100Aへの装着時)に、感光体ドラム7をカートリッジ101の表面から露出させる露出位置に配置される。そして、保護シャッタ12は、このような保護位置及び露出位置の間を回動可能に設けられている。
【0024】
図3(a)は、カートリッジ101及びドラム軸61の構成を示す分解斜視図である。図3(b)は、カートリッジ101及び外部接点14の構成を示す分解斜視図である。図3(a)及び図3(b)に示されるように、カートリッジ101は、第1ユニットとしてのクリーニングユニットvと、第2ユニットとしての現像ユニットuと、ドラムホルダ13とを有する。クリーニングユニットvは、クリーニング容器31と、感光体ドラム7と、帯電ローラ8と、クリーニングブレード17と、を有する。
【0025】
現像ユニットuは、現像枠体80と、現像ローラ10d(図2参照)と、を有する。現像枠体80は、現像容器10と、端部部材82、81と、を有する。端部部材82、81は、現像容器10の長手方向の両端部に固定されている。また、端部部材82は、現像容器10の内部に配置された現像ローラ10d(図2参照)の長手方向の一端部を回転自在に支持している。端部部材81は、現像容器10の内部に配置された現像ローラ10d(図2参照)の長手方向の他端部を回転自在に支持している。また、ドラムホルダ13は、クリーニング装置11に固定されると共に感光体ドラム7及び帯電ローラ8を回転自在に支持する。
【0026】
次に、現像ユニットuがクリーニングユニットvに支持される構成に関して説明する。前述の通り、現像容器10の長手方向の一端部及び他端部では、端部部材82、81が取り付けられている。端部部材82にはアーム部82aが形成され、端部部材81にはアーム部81aが形成されている。アーム部82a、81aは、クリーニングユニットvに向かって(現像容器10の長手方向と直交する直交方向に向かって)突出している。そして、アーム部82a、81aの先端の各々には、一端被支持部である一端揺動軸82b、他端被支持部である他端揺動軸81bが設けられている。ここでは、一端揺動軸82b及び他端揺動軸81bは円筒形状で形成されている。
【0027】
感光体ドラム7は、導電部材を円筒状に成形された円筒部材7eを有している。円筒部材7eは外周面に電子写真感光層を有する。そして、円筒部材7eの一端開口部にはフランジ部材42が圧入して固定され、円筒部材7eの他端開口部にはドラムギア7aが圧入して固定されている。感光体ドラム7のフランジ部材42の側では、後述するが、感光体ドラム7に滞留する電荷を装置本体100Aに逃がすための構成が設けられている。ドラムギア7aの側では、本体駆動入力部(不図示)より駆動入力される駆動伝達部(カップリング)7cが設けられている。
【0028】
また、感光体ドラム7の一端部は、クリーニング装置11の一端部に設けられたドラム支持部11Aの支持板11A1にドラム軸61(図3(a)参照)又は外部接点14(図3(b)参照)で回転自在に支持されている。ドラム軸61や外部接点14は、支持板11A1が有する第1被ガイド部11fに形成された穴部(不図示)に圧入されている。一方で、感光体ドラム7の他端部は、クリーニング装置11の他端部に設けられたドラムホルダ固定部11Bの支持板11B1に取り付けられたドラムホルダ13のドラム支持部13hに回転自在に支持されている。このように、クリーニング装置11は、ドラム支持部11Aによって感光体ドラム7の一端部を回転自在に支持し、ドラムホルダ13によって感光体ドラム7の他端部を回転自在に支持している。
【0029】
クリーニング装置11は、一端部側のドラム支持部11Aの支持板11A1には嵌合穴11eが形成され、他端部側のドラムホルダ13には嵌合穴13cが形成されている。嵌合穴11eには一端揺動軸82bが挿入され、嵌合穴13cには他端揺動軸81bが挿入されている。これにより、嵌合穴11eが一端揺動軸82bを揺動自在に支持し、嵌合穴13cが他端揺動軸81bを揺動自在に支持する。そして、クリーニング容器31及びドラムホルダ13で現像ユニットuが揺動自在に支持される。すなわち、クリーニングユニットvに現像ユニットuが揺動自在に支持される。この際、クリーニング装置11の一端部に設けられた長手規制部(不図示)と、ドラムホルダ13に設けられた規制部としてのアーム突き当て部(不図示)との間で、被規制部としてのアーム部81aの長手位置が規制される。これにより、クリーニングユニットvに対する現像ユニットuの長手方向の位置が規制される。
【0030】
図4は、カートリッジ101の構成を示す斜視図である。図4に示されるように、カートリッジ101の一端部側では、付勢部材である圧縮コイルばね86が端部部材82に形成されたばね掛け部84(図3(a)、図3(b)参照)に挿入される。また、カートリッジ101の他端部側では、付勢部材である圧縮コイルばね85が端部部材81に形成されたばね掛け部83(図3(a)、図3(b)参照)に挿入される。圧縮コイルばね86、85は、端部部材82、81とクリーニング装置11との間で圧縮されて配置される。これにより、現像ユニットuが感光体ドラム7の方向へ付勢され、現像ローラ10dの両端に配設されたリング状の隙間保持部材10c(図2参照)が感光体ドラム7と接触する。これにより、現像ローラ10dと感光体ドラム7とが所定の間隙をもって対向する。このように構成することで、結合ピン等を用いることなく、クリーニングユニットvが現像ユニットuを揺動可能に支持することが可能となる。また、カートリッジ101の他端部側では、ドラムホルダ13は、感光体ドラム7及び現像ユニットu(特に他端揺動軸81b)を共に保持する。このために、感光体ドラム7と、現像ユニットuに保持された現像ローラ10dとの相対位置が精度良く決まる。
【0031】
なお、前述したが、カートリッジ101の他端部側には、図3(a)に示されるように、装置本体Aからの駆動力を感光体ドラム7に入力するために、感光体ドラム7にドラムギア7aが取り付けられている。また、カートリッジ101の他端部側には、装置本体100Aからの駆動力を現像ローラ10dに入力するために、現像ローラ10dの長手方向の他端部に現像ローラギア(不図示)が取り付けられている。さらに、カートリッジ101の他端部側には、現像ローラギアからの駆動力を、現像剤搬送部材39(図2参照)に連結された搬送ギア(不図示)に伝達するため、アイドラギア(不図示)が設けられている。そして、端部部材81は、それらの現像ローラギア、搬送ギア、アイドラギアからなるギアトレイン(不図示)を覆っている。
【実施例1】
【0032】
図5(a)は、実施例1に係る接点部材21を有する感光体ドラム7の構成を示す分解斜視図である。図5(a)に示されるように、感光体ドラム7は、円筒部材7e、接点部材21、フランジ部材41を備える。円筒部材7eは、電子写真感光層を外周面に有する導電性の部材である。フランジ部材41は、円筒部材7eの内部で接点部材21を固定支持するための部材である。
【0033】
接点部材21は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材21は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸61と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸61に接触する第2接触部21bを有する。接点部材21は導電性の金属板で形成されている。そして、前述の構成によって接点部材21は、外部と電気的に接続するようになっている。ここで、円筒部材7eの軸の中心に対応する線を軸線Lと呼ぶ。また、この軸線Lを含んで鉛直方向に広がる平面を仮想平面Mと呼ぶ。この軸線L及び仮想平面Mを考慮して、さらに接点部材21の構成に関して説明する。なお、軸線L及び仮想平面Mに関しては、図5(a)以外の図5〜図15では省略されているが、図5〜図15の全ての接点部材についても同様に当てはまる概念として後述の説明に用いていく。
【0034】
接点部材21は、基台21kから延びる『第1湾曲可能部』である湾曲可能板部21X、及び、湾曲可能板部21Xと連続して形成される『第2湾曲可能部』である湾曲可能板部21Yを有する。湾曲可能板部21X及び湾曲可能板部21Yの各々は、第1接触部21a及び第2接触部21bの間の電気的な接続構成の一部を形成すると共に湾曲可能な部位である。
【0035】
湾曲可能板部21Xは、平行接続部21f及び第1接続部21cを有する。平行接続部21fは、軸線Lの方向で円筒部材7eの方に向かって延びる。また、『第1延設部』である第1接続部21cは、平行接続部21fと連続して形成されて軸線Lを跨いで、軸線Lを含む仮想平面M上の第1径方向Xに向かって延びる。ここで、第1径方向Xとは、図5を例に挙げると、接点部材が円筒部材7eの内部に収まった場合に直線的に下方向を指す場合の他に、図9の場合のように、接点部材が円筒部材7eの内部に納まった場合に湾曲的に下方向を指す場合を含む。また、第1径方向Xは、必ずしも仮想平面M上になくても良く、仮想平面Mと平行な平面上にある場合をも含む。
【0036】
湾曲可能板部21Yは、平行接続部21g及び第2接続部21dを有する。平行接続部21gは、軸線Lの方向でフランジ部材41の方に向かって延びる。また、『第2延設部』である第2接続部21dは、平行接続部21gと連続して形成されて軸線Lを跨いで、軸線L含む仮想平面M上の第1径方向Xと逆の第2径方向Yに向かって延びる。ここで、第2径方向Yとは、図5を例に挙げると、接点部材が円筒部材7eの内部に納まった場合に直線的に上方向を指す場合の他に、図中にはないが、接点部材が円筒部材7eの内部に納まった場合に湾曲的に上方向を指す場合を含む。また、第2径方向Yは、必ずしも仮想平面M上になくても良く、仮想平面Mと平行な平面上にある場合をも含む。
【0037】
第1接触部21a及び第2接触部21b、並びに、その間の湾曲可能板部21X及び湾曲可能板部21Yは、一体成形されている。また、第1接触部21a及び第2接触部21bは、湾曲可能板部21X及び湾曲可能板部21Yを経由して電気的に接続(導通)されている。さらに、湾曲可能板部21X、湾曲可能板部21Y、及び、第2接触部21bは、機械的に接続されている(構成的に繋がっている)。ドラム軸61が第2接触部21bに接触すると、第2接触部21bが軸線Lの方向に変位するようになっている。
【0038】
ここでは、第2接触部21bは、仮想平面Mの上に配置される。ただし、必ずしも、第2接触部21bは、仮想平面Mの上に配置されなくても良く、仮想平面Mからずれた位置に配置されていても良い。また、ここでは、第2接触部21bは、円筒部材7eの軸の中心に相当する軸線Lの上に配置される。ただし、必ずしも第2接触部21bは、軸線Lの上に配置されなくても良い。
【0039】
また、接点部材21は、接点部材21のベースとなる基台21kを有する。この基台21kには、フランジ部材41に固定支持するための複数即ち2つの位置決め穴21iが形成されている。また、基台21kには、ドラム軸61(図6(c)参照)、64(図6(d)参照)が接点部材21の一部を貫通するために、ドラム軸61の径より大きく、かつ、後述するフランジ部材41の孔41cの径より大きい孔21hが形成されている。
【0040】
フランジ部材41は、基台21kが設置される座面41aを有する。そして、座面41aには、接点部材21の位置を決める複数即ち2つの位置決めピン41bが形成されている。また、フランジ部材41には、ドラム軸61又は外部接点14がフランジ部材41を貫通するために、ドラム軸61又は外部接点14の径よりも大きめの孔41cが軸線Lの方向に貫通するように形成されている。
【0041】
図5(b)は、感光体ドラム7の構成を示す斜視図である。接点部材21が感光体ドラム7に組み付けられる場合には、まず、接点部材21がフランジ部材41に組み付けられ、その後、接点部材21及びフランジ部材41が一体となって円筒部材7eに組み付けられる。そして、図5(b)に示されるように、感光体ドラム7が構成される。
【0042】
図6(a)は、接点部材21、ドラム軸61及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図6(b)は、円筒部材7e、接点部材21及びフランジ部材41の構成を示す側面図である。接点部材21の2つの位置決め穴21i(図5(a)参照)にフランジ部材41の2つの位置決めピン41b(図5(a)参照)が嵌合され、接点部材21及びフランジ部材41の位置が定まる。そして、このように位置が決まった状態において、図6(a)及び図6(b)に示されるように、基台21kより突出した位置決めピン41bの先端を熱で軟化させながら、圧力をかけて変形させることにより、接点部材21をフランジ部材41に固定する。図6(a)及び図6(b)は、位置決めピン41bが熱カシメされた状態で、複数即ち2つの熱カシメ部41hとして示されている。
【0043】
続けて、接点部材21及びフランジ部材41が円筒部材7eに固定されると、感光体ドラム7の内部での接点部材21の位置が定まる。ここで、フランジ部材41があることにより、接点部材21の外形がハンドリング(ユーザによる接触)されなくても、接点部材21が円筒部材7eに組み付け可能となるために、接点部材21の組み付ける時の変形等が抑制される。
【0044】
図6(c)は、感光体ドラム7の一端部の構成を示す断面図であり、図6(a)の破線で囲まれた部分に相当する。図6(c)に示されるように、第1接触部21aは円筒部材7eの内周に接触している。また、カートリッジ101又は装置本体100Aの内部では、ドラム軸61の先端に球状に形成された先端接触部61aが接点部材21の第2接触部21bに接触している。また、第2接触部21bは、先端接触部61aが第2接触部21bの初期位置から更に侵入することにより、円筒部材7eの中で軸線Lの方向に変位する。変位した第2接触部21bは、ばね性を有する第1接続部21c、第2接続部21dが撓むことで、所定の圧でドラム軸61の先端接触部61aに接触する。これにより円筒部材7eと外部との電気的な接続を行うことができる。
【0045】
ここでは、ドラム軸61には金属製のドラム軸を使用しているが、これに限定するわけではなく、導電性の部材で構成されていれば代用可能である。例えば板金で構成することも可能である。また、外部接点として先端を尖らせた先端接触部64aを有するドラム軸64(図6(d)参照)を用いることも可能である。
【0046】
ばねとして機能する部分を接触点として用いる場合、製造上のばらつきがあるため、ばねの撓み方がものによって異なり、接触する可能性のある範囲が、ドラム軸61の先端接触部61aと第2接触部21bの両者において、狭いながらも一定の広さで存在する。この範囲においては、どこで接触しても安定した電気的導通が採れるようにするため、製造時に表面の状態(粗さ、付着物等)を管理する必要がある。
【0047】
図6(d)は、外部接点がドラム軸64である場合のドラム軸64の構成を示す断面図である。図6(d)に示されるように、外部接点として先端を尖らせたドラム軸64を用いることで、外部接点に関しては接触する可能性のある範囲を先端接触部64aの1点に絞ることができ、製造上の管理を軽減することができる。
【0048】
なお、図6(c)を参照しつつ前述したように、接点部材21の孔21h(図5(a)参照)の径を、フランジ部材41の孔41cの径より大きくする。このことにより、ドラム軸61が円筒部材の軸線Lに対し倒れて配置された場合において、ドラム軸61と基台21kとの不要な接触を防止することができる。
【0049】
以上説明したように、感光体ドラム7に滞留する電荷を装置本体Aに逃がすため、接点部材21の第2接触部21bをドラム軸61と接触、同時に円筒部材7eの軸線Lの方向に接点部材21のばね機能部を変位させる。このことで、接点圧を発生させ、電気的接続を行う。
【実施例2】
【0050】
図7(a)は、実施例2に係る接点部材22を備える感光体ドラム207の構成を示す分解斜視図である。図7(b)は、感光体ドラム207の構成を示す斜視図である。実施例2の感光体ドラム207、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例2においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例2の接点部材22が実施例1の接点部材21と異なる点は、感光体ドラム207にはフランジ部材41が無い代わりに、接点部材22には保持部22gが設けられ、接点部材の保持部22gが円筒部材7eの端部に固定される点である。
【0051】
図7(a)に示されるように、接点部材22は、基台21kから延びるクリップ状の保持部22gが形成されている。すなわち、基台21kの左右の端部からは保持部22gが延びている。この保持部22gは、基台21kの面のうち第2接触部21bがある面とは反対方向に延びて途中から基台21kの面のうち第2接触部21bがある面の方向に延びて、凹部22g1が形成されている。そして、この保持部22gの凹部22g1が円筒部材7eの一端部に嵌め合わせられる。このように接点部材22が円筒部材7eに直接に固定されると、円筒部材7eの内部に接点部材22が保持される。このために、感光体ドラム207では、フランジ部材41が無い状態で、接点部材22が円筒部材7eに保持される。
【0052】
図8(a)は、接点部材22及びドラム軸61の構成を示す斜視図である。図8(b)は、円筒部材7e、接点部材22の構成を示す側面図である。図8(c)は、感光体ドラム207の一端部の構成を示す断面図である。感光体ドラム207の外観には保持部22gが表れるものの、その他の構成は接点部材21と同様であるから、接点部材22の構成からは、接点部材21と同一な構成に基づいた同様な効果が得られる。
【実施例3】
【0053】
図9(a)は、実施例3に係る接点部材23、ドラム軸61及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図9(b)は、円筒部材7e、接点部材23、フランジ部材41の構成を示す側面図である。図9(c)は、感光体ドラム7の一端部の構成を示す断面図である。実施例3の感光体ドラム307、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜2の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例3においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例3の接点部材23が実施例1、2の接点部材21、22と異なる点は、平行接続部21fには、第1接続部21c及び平行接続部21gの代わりに、円弧状に形成された第1接続部23cが設けられている点である。
【0054】
図9(a)〜(c)に示されるように、接点部材23は、基台21kから延びる『第1湾曲可能部』の一部である平行接続部21fを有する。この平行接続部21fには、『第1湾曲可能部』の一部である円弧状の第1接続部23cが連続して形成される。この第1接続部23cには、『第2湾曲可能部』の一部である第2接続部21dが連続して形成されている。この第1接続部23cは、円筒部材7eの仮想平面Mと直交する方向から見ると、円弧状に湾曲しており、軸線Lを跨いで形成されている。
【実施例4】
【0055】
図10(a)は、実施例4に係る接点部材24及びドラム軸61の構成を示す斜視図である。図10(b)は、円筒部材7e、接点部材24の構成を示す側面図である。図10(c)は、感光体ドラム407の一端部の構成を示す断面図である。実施例4の感光体ドラム407、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜3の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例4においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例4の接点部材24が実施例1〜3の接点部材21〜23と異なる点は、接点部材24は、平行接続部24f、第1接続部24c、平行接続部24h、第2接続部24dがドラム軸61の方に向かいつつ屈曲している点である。
【0056】
図10(a)〜(c)に示されるように、接点部材24は、基台21kから軸線Lと平行な方向でドラム軸61の方向に延びる『第1湾曲可能部』の一部である平行接続部24fを有する。この平行接続部24fの端部からは、軸線Lと直交する第1径方向Xに延びる『第1湾曲可能部』の一部である『垂直接続部』としての第1接続部24cが形成されている。そして、この第1接続部24cの端部からは、軸線Lと平行な方向でドラム軸61の方向に延びる『第2湾曲可能部』の一部である平行接続部24hが形成されている。この平行接続部24hの端部からは、軸線Lと直交する第2径方向Yに延びる『第2湾曲可能部』の一部である『垂直接続部』としての第2接続部24dが形成されている。これらの平行接続部24f、第1接続部24c、平行接続部24h、第2接続部24dは、仮想平面Mと平行な方向に延びている。また、第1接続部24c及び第2接続部24dは、軸線Lを跨ぐように形成されている。
【0057】
図10(d)は、接点部材24の構成を示す斜視図である。図10(d)に示されるように、接点部材24は、基台21kを有する。基台21kの上部及び下部には第1接触部21aが形成される。また、基台21kの上部における第1接触部21aを除いた箇所からドラム軸61の方へと延びる平行接続部24fが形成され、この平行接続部24fから軸線Lと直交する方向に延びる第1接続部24cが形成されている。また、この第1接続部24cから軸線Lと平行な方向に延びる平行接続部24hが形成され、この平行接続部24hから軸線Lと直交する方向に延びる第2接続部24dが形成されている。そして、この第2接続部24dには、実施例1及び2と同様に、第2接触部24bが設けられる。また、基台21kの左右の端部からは、実施例2と同様に、円筒部材7eの端部に接点部材24を固定するための保持部24gが延びている。保持部24gには、円筒部材7eの端部に嵌め合わせられる凹部24g1が形成されている。
【実施例5】
【0058】
図11(a)は、実施例5に係る接点部材25、ドラム軸62及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図11(b)は、円筒部材7e、接点部材25、フランジ部材41の構成を示す側面図である。図11(c)は、感光体ドラム507の一端部の構成を示す断面図である。図11(d)は、凸部25eの構成を示す一部拡大斜視図である。実施例5の感光体ドラム507、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜4の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例5においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例5の接点部材25が実施例1〜4の接点部材21〜24と異なる点は、第2接触部25bが凸部25eを有する点である。
【0059】
接点部材25は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。
【0060】
また、接点部材25は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸62と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸62に接触する第2接触部25bを有する。接点部材25は、導電性の金属板で形成されており、前述の構成によって外部と電気的に接続するようになっている。
【0061】
図11(a)〜(c)に示されるように、接点部材25は、平行接続部21f、第1接続部21c、平行接続部21g、第2接続部21dを有し、この第2接続部21dには第2接触部25bが配置されている。そして、第2接触部25bは、ドラム軸62に向かって突出する(凸状に形成された)凸部25eを有する。また、ここでは、『外部接点』であるドラム軸62が用いられる。ドラム軸62は、先端に接触平面62aが形成されている。この接触平面62aに対して、接点部材25の第2接触部25bの凸部25eが接触可能に配置されている。
【0062】
実施例1〜4では、接触点がドラム軸61の先端接触部61aであり、接触面が接点部材21の第2接触部21bであった。これに対して、実施例5では、接触点が接点部材25の凸部25eであり、接触面がドラム軸62の接触平面62aである。この点では、実施例1〜4の構成と実施例5の構成とは逆の構成であると言える。
【0063】
図12(a)は、実施例5の変形例に係る接点部材26、ドラム軸62及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図12(b)は、円筒部材7e、接点部材26、フランジ部材41の構成を示す側面図である。図12(c)は、感光体ドラム1507の一端部の構成を示す断面図である。図12(d)は、凸部26eの構成を示す一部拡大斜視図である。接点部材26は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材26は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸62と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸62に接触する第2接触部26bを有する。接点部材26は、導電性の金属板で形成されており、前述の構成によって外部と電気的に接続するようになっている。
【0064】
図12(a)〜(d)に示されるように、接点部材26は、平行接続部21f、第1接続部21c、平行接続部21gを有する。そして、平行接続部21gの端部には、軸線Lと直交する方向に延びる第2接続部26dが形成されている。そして、この第2接続部26dには第2接触部26bが設けられている。接点部材26には、この第2接触部26bの平面が絞り出されて凸状に形成された凸部26eが設けられている。
【実施例6】
【0065】
図13(a)は、実施例6に係る接点部材27、ドラム軸62及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図13(b)は、円筒部材7e、接点部材27、フランジ部材41の構成を示す側面図である。図13(c)は、感光体ドラム607の一端部の構成を示す断面図である。図13(d)は、接点部材27の構成を示す斜視図である。実施例6の感光体ドラム607、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜5の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例6においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例6の接点部材27が実施例1〜5の接点部材21〜26と異なる点は、第1接続部27c及び第2接続部27dは平行接続部21f、21gよりも細く形成される点である。
【0066】
接点部材27は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材27は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸62と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸62に接触する第2接触部27bを有する。接点部材27は、導電性の金属板で形成されており、外部と電気的に接続するようになっている。
【0067】
ここで、円筒部材7eの軸線Lに平行な部位を平行接続部とし、円筒部材7eの軸線Lに垂直な部位を垂直接続部とする。この場合に、湾曲可能板部21Xは、平行接続部21f及び『垂直接続部』である第1接続部27cを有し、湾曲可能板部21Yは、平行接続部21g及び『垂直接続部』である第2接続部27dを有することになる。そして、『垂直接続部』である第1接続部27c及び第2接続部27dは平行接続部21f及び平行接続部21gよりも細く形成されている。
【0068】
図13(d)に示されるように、接点部材27は、円筒部材7eの軸線Lの方向に垂直な第1接続部27c及び第2接続部27dと、円筒部材7eの軸線Lの方向に平行な平行接続部21f、21g と、を有する。第1接続部27c及び第2接続部27dは平行接続部21f、21gに対して細い部分を有する。ここでは、接点部材27を板ばねで構成しており、第1接続部27c及び第2接続部27dの板ばねの幅をx1、x2とし、平行接続部21f、21gの板ばねの幅をx3、x4とすると、x1、x2<x3、x4となるように構成している。
【0069】
これで図13(c)に示されるように、第2接触部27bの変位方向(円筒部材7eの軸線Lの方向)に対して、ばねとして機能しやすい第1接続部27c及び第2接続部27dを撓み易く、ばねとして機能し難い平行接続部21f、21gを撓み難くする。そのために、へたり(永久変形)に強い接点部材27を構成することが可能である。その結果、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0070】
また、図13(b)に示されるように、接点部材27のフランジ部材41への固定方法として、熱カシメを用いている。熱カシメ部41hは、位置決めピン41b(図5参照)を熱で軟化させながら、圧力をかけて変形させることによってカシメられたものである。熱カシメ部の形成にカシメホーンを利用した場合、カシメホーンが挿入し易いよう、第1接続部27c及び第2接続部27dの板ばねの幅を、平行接続部21f、21gの板ばねの幅より狭く(x1、x2<x3、x4)構成している。
【実施例7】
【0071】
図14(a)は、実施例7に係る接点部材28、ドラム軸63及びフランジ部材42の構成を示す斜視図である。図14(b)は、円筒部材7e、接点部材28、フランジ部材42の構成を示す側面図である。図14(c)は、感光体ドラム707の一端部の構成を示す断面図である。実施例7の感光体ドラム707、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜6の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例7においても、実施例1と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例7の接点部材28を含む構成が実施例1の接点部材21〜27を含む構成と異なる点は、フランジ部材42にドラム軸63が嵌合されて支持される点である。接点部材28の構成自体は、接点部材27の構成と同様である。
【0072】
図14に示されるように、接点部材28は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材28は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』であるドラム軸63と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部のドラム軸63に接触する第2接触部27bを有する。接点部材28は、導電性の金属板で形成されており、前述の構成によって外部と電気的に接続するようになっている。
【0073】
フランジ部材42には、ドラム軸(外部接点)63の外周面63hが嵌合する嵌合穴42fが形成される。フランジ部材42にドラム軸63が支持されることにより、フランジ部材42を介して第2接触部27b(突起部27e)とドラム軸63(接触平面63a)の両部品の位置が決まる。その結果、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0074】
本構成は、フランジ部材42に対するドラム軸63の嵌合をしまり嵌めとし、ドラム軸63を、感光体ドラム7の構成部品の一つとしてフランジ部材42に固定し、一体的に回転するものとしても使用できる。
【0075】
また、本構成は、前述の嵌合をすきま嵌めとし、ドラム軸63をカートリッジ101の枠体や、装置本体100Aのフレームに固定支持し、感光体ドラム7を回転可能に支持するものとしても使用できる。その際、ドラム軸63の接触平面63aに対して、接点部材28の突起部28eは摺動しながら電気的な接続を行うが、回転中心に突起部28eの接触点が配置されるため、安定して電気的な接続を行うことができる。
【実施例8】
【0076】
図15(a)は、実施例8に係る接点部材29、外部接点14及びフランジ部材42の構成を示す斜視図である。図15(b)は、円筒部材7e、接点部材29、フランジ部材42の構成を示す側面図である。図15(c)は、感光体ドラム807の一端部の構成を示す断面図である。図15(d)、図15(e)は、接点部材29の構成を示す一部拡大斜視図である。実施例8の感光体ドラム7、カートリッジ、画像形成装置の構成のうち実施例1〜7の構成と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例8においても、実施例1〜7と同様のカートリッジ、画像形成装置に適用することができるため、カートリッジ、画像形成装置の説明は省略する。実施例8の接点部材29が実施例1〜7の接点部材21〜28と異なる点は、以下の点である。
【0077】
まず、接点部材29は、フランジ部材42に固定される基台29kを有している。この基台29kには、円筒部材7eの軸線Lの方向に貫通する孔29hが形成されている。そして、第2接触部29bは、孔29hに挿入されて外部接点14の方へと延びる点が挙げられる。また、フランジ部材42、71に外部接点14が支持される点が挙げられる。
【0078】
接点部材29は、電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材7eと電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの内周に接触する2つの第1接触部21aを有する。また、接点部材29は、円筒部材7eの外部と電気的に接続する『外部接点』である外部接点14と電気的に接続する部材であり、円筒部材7eの外部の外部接点14に接触する第2接触部29bを有する。接点部材29は、導電性の金属板で形成されており、前述の構成によって外部と電気的に接続するようになっている。
【0079】
図15(d)に示されるように、接点部材29は、フランジ部材42に固定される基台29kを有する。第2接触部29bはその基台29kより外部接点14の側に向けて貫通させて配置している。そして、図15(e)に示されるように、第2接触部29bの先端には突起部29eが形成されている。また、図15(a)に示されるように、外部接点14がカートリッジ101の枠体71に圧入等により固定され、フランジ部材42とすきま嵌めで嵌合し、感光体ドラム7を回転可能に支持している。外部接点14が第2接触部29bより円筒部材7eの径方向に大きい場合、より小さい第2接触部29bを基台29kから貫通させることで、基台29kに開ける孔29hをできる限り小さくし、接点部材29の剛性を保持することができる。これにより、部品剛性が向上し、外的負荷による変形を防ぐことができる。また電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0080】
この構成は、接点部材29の固定にフランジ部材42を用いる構成であるが、接点部材29を直接、円筒部材7eに固定する構成(図7、図8参照)においても適用でき、フランジ部材42を用いる構成と同様の効果を得ることができる。
【0081】
また、本構成は、前述したが、図15(d)(e)に示すように、外部接点14の外周面14hをカートリッジの枠体71や、装置本体100Aのフレーム(不図示)に固定支持し、感光体ドラム7を回転可能に支持するものとしても使用できる。その際、外部接点14の接触平面14aに対して、接点部材29の突起部29eは摺動しながら電気的な接続を行うが、回転中心に突起部29eの接触点は配置されるため、安定して電気的な接続を行うことができる。
【0082】
実施例1〜8の構成によれば、接点部材21〜29は、折り返されたり湾曲したりして形成されて湾曲可能な湾曲可能板部21X及び湾曲可能板部21Yを有する。特に、第1径方向Xに向かって延びる第1接続部及び第2径方向Yに向かって延びる第2接続部が軸線Lを跨いで形成されている。そのために、円筒部材7eの内部の限定されたスペースの内部で、外部接点14又はドラム軸61〜63が第2接触部に接触する接点圧に寄与する接点部材21〜29の長さが長く設定可能となる。したがって、外部接点14、ドラム軸61〜64が第2接触部に接触する一定値以上の接点圧を確保しつつ、へたり(永久変形)に対して強い接点部材21〜29が構成される。その結果、外部接点14、ドラム軸61〜64及び接点部材21〜29の電気的な接続の安定性が向上する。そして、感光体ドラム7、207、307、407、507、1507、607、707、807に滞留する電荷を安定して装置本体100Aに逃がし、良好なプリント画像が提供される。
【0083】
特に、実施例1では、図6(c)に示されるように、円筒部材7eの軸線Lを含む仮想平面Mに沿って第1径方向X及び第2径方向Yに延びるように、第1接続部21c及び第2接続部21dが配置されている。こうした構成は、第2接触部21bが軸線Lと直交する方向に動作するのを抑制する効果が最も大きくなる。
【0084】
また、実施例1では、図6(b)に示されるように、第1接続部21c及び第2接続部21dが仮想平面Mに沿う方向で折り返して形成される。こうした構成は、スペースが小さい箇所で、接点部材21のバネ長を確保するのに大変良い。
【0085】
さらに、実施例1〜8では、第2接触部が仮想平面Mの上に配置される。したがって、第2接触部が第1接続部及び第2接続部と同一の仮想平面M上に配置される。仮想平面Mの面に沿う方向で、第2接触部が軸線Lの方向に変位すると、第1接続部及び第2接続部には撓みが発生する。この第1接続部及び第2接続部の撓みによって、第2接触部が軸線Lと直交する方向に動作する動作が打ち消される。その結果、円筒部材7eの軸と直交する方向で第2接触部が外部接点14、ドラム軸61〜64に接触する接点位置の動作範囲が低減され、第2接触部及びドラム軸の先端接触部のズレが抑制される。また、第2接触部及び先端接触部の接触範囲が設計上小さくでき、第1接続部、第2接続部、第2接触部が必要最小限の大きさで良く、製造コストが低減される。
【0086】
例えば、実施例1〜8では、第2接触部が軸線Lの上に配置される。したがって、第2接触部が外部接点14、ドラム軸61〜64に対して摺動する場合に、接続部分が常に円筒部材7eの回転軸の中心に配置される。その結果、第2接触部及び外部接点14、ドラム軸61〜64の電気的な接続の安定性が向上する。
【0087】
実施例2の構成(図7参照)によれば、実施例1と同様な効果が得られる他に、フランジ部材41等が不要となり、部品点数が低減され、コストが低減される。
【0088】
実施例3の構成(図9参照)によれば、第1接続部23cが円弧状に形成されているが、実施例1と同様な効果が得られる。なお、第1接続部23cは、円弧状に限定されなくても良く、円筒部材7eの内部で、軸線Lを跨いで軸線Lと交差する方向に延びた形状であればどのような形状でも良い。
【0089】
実施例4の構成(図10参照)によれば、実施例1とは反対方向に接点部材が延びて形成されるが、実施例1と同様な効果が得られる。各々の接続部の折り返し方は様々で、折り返し方の組み合わせも様々である。そのため、円筒部材7eの軸線Lを含む仮想平面Mにおいて、以下の条件を満たすと良い。即ち、第1接続部24cが、円筒部材7eの内部で軸線Lを跨いで軸線Lと直交する方向に伸びた形状であり、第2接続部24dが、円筒部材7eの内部で軸線Lを跨いで軸線Lと直交する方向に延びた形状であれば良い。
【0090】
なお、第1接続部24c、第2接続部24d以外に折り返し形状を有していても良い。それら折り返し形状は、例えば、基台21kと第1接続部24cの間、又は、第1接続部24cと第2接続部24dの間で折り返すというものが挙げられる。それら折り返し形状は、仮想平面Mにおいて、円筒部材7eの軸線Lを跨いで第1径方向X又は第2径方向Yに伸びた形状であるとより良く、この場合に、第2接触部24bの円筒部材7eの径方向における動きをより抑えることが可能である。
【0091】
実施例5の構成(図11、図12参照)によれば、第2接触部25b、26bは、ドラム軸62に向かって突出する凸部25e、26eを有する。接点部材25、26に接触点をドラム軸62に接触面を配置した点接続構成となり、電気的な接続の安定性が向上する。また、第2接触部25b、26b自体はバネとして機能する部分ではないために、製造上のバラつきがあっても、接点部材25、26が、ドラム軸62に接触する可能性がある範囲が狭く設定可能となる。その結果、各部品の製造時に管理する範囲を狭くすることができ、製造が容易になる。
【0092】
実施例6の構成(図13参照)によれば、接点部材27が平行接続部21f、21g及び第1接続部27c及び第2接続部27dを有し、第1接続部27c及び第2接続部27dが平行接続部21f、21gよりも細く形成される。したがって、第2接触部27bの変位方向にバネとして機能し易い第1接続部27c及び第2接続部27dが撓み易く、第2接触部27bの変位方向にバネとして機能し難い平行接続部が撓み難く構成される。その結果、へたり(永久変形)に強い接点部材27が構成される。
【0093】
また、図13に示されるように、位置決めピン41bをカシメて熱カシメ部41hを形成する場合に、カシメホーンを矢印Pの向きに一直線状に接近させることができ、カシメホーンが挿入し易いスペースが形成される。これによって、フランジ部材41への接点部材27の固定が安定し、電気的接続の安定化及び製造の容易化の両立が図られる。
【0094】
実施例7の構成(図14参照)によれば、フランジ部材42にドラム軸63が支持されることにより、フランジ部材42を介して第2接触部27bとドラム軸63の両部品の位置が決まり、両者の位置精度が高くなる。その結果、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0095】
実施例8の構成(図15参照)によれば、接点部材29は基台29kを有し、第2接触部29bはその基台29kよりドラム軸63側に向けて貫通している。そして、ドラム軸63が第2接触部29bより円筒部材7eの径方向に大きい場合、より小さい第2接触部29bを基台29kから貫通させることで、基台29kに開ける穴をできる限り縮小化し、接点部材29の剛性を保持できる。部品としての剛性が向上する。このため、組み立て性を向上させ、また電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0096】
また、フランジ部材42にドラム軸63が支持されることにより、フランジ部材42を介して第2接触部29bとドラム軸63の両部品の位置が決まり、両者の位置精度が高くなる。結果、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0097】
実施例1〜8における接点部材21〜29の第1接触部21a、第2接触部21b、湾曲可能板部21X、湾曲可能板部21Yは、一部品の板バネで成形される。こうした構成であれば、複数部品で構成する場合に比べて、部品点数が低減され、組立工程が低減される。
【0098】
実施例1、3、5、実施例5の変形例、実施例6、7、8におけるフランジ部材41、42には接点部材21〜29が固定され、このフランジ部材41、42は円筒部材7eの一端に固定される。こうした構成によれば、接点部材21〜29を剛性のあるフランジ部材41、42に一度固定した後に円筒部材7eへ組み込みが可能なため、接点部材21〜29を直接に円筒部材7eへ組み込むのと比較して、組み立て性が向上する。
【0099】
実施例7、8の感光体ドラムを備えるカートリッジでは『外部接点』は導電性のドラム軸63あるいは外部接点14であり、ドラム軸63あるいは外部接点14はフランジ部材41、42等を介して感光体ドラムを回転自在に支持する。こうした構成によれば、ドラム軸63あるいは外部接点14が感光体ドラム7、207、307、407、507、1507、607、707、807の支持と、電気的接続を兼ねることが可能となる。また、回転中心で電気的な接続を行うため、電気的な接続の安定性を向上させることができる。
【0100】
実施例1〜8の接点部材21〜29は感光体ドラム7、207、307、407、507、1507、607、707、807に適用可能である。これらの感光体ドラムはカートリッジ101等の種々のカートリッジに適用可能であり、これらのカートリッジ101等は種々の画像形成装置100に適用可能である。その場合に、感光体ドラム、カートリッジ、画像形成装置に関しては、対応する前述の実施例1〜8の接点部材と同様な効果が得られる。
【0101】
なお、実施例1〜8では、第1接続部及び第2接続部との2つの接続部の構成であったが、接続部の数に関しては、この実施例に限定されなくても良い。すなわち、2つよりも多い接続部で接点部材を構成しても良い。
【符号の説明】
【0102】
7e 円筒部材
14 外部接点
21〜29 接点部材
21a 第1接触部
21b 第2接触部
21c 第1接続部(第1延設部)
21d 第2接続部(第2延設部)
21X 湾曲可能板部(湾曲可能部)
21Y 湾曲可能板部(湾曲可能部)
61〜64 ドラム軸(外部接点)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材と電気的に接続し、前記円筒部材の外部と電気的に接続する外部接点と電気的に接続する接点部材であって、
前記接点部材は、
前記円筒部材に接触する第1接触部と、
前記外部接点に接触する第2接触部と、
前記円筒部材の軸線を跨いで、前記円筒部材における第1径方向に向かって延びる第1延設部と、
前記円筒部材における前記第1径方向と逆の第2径方向に向かって延びる第2延設部と、を有し、
前記第1接触部及び前記第2接触部は、前記第1延設部及び前記第2延設部を経由して電気的に接続されており、
前記第1延設部、前記第2延設部、及び、前記第2接触部は、機械的に接続されており、
前記外部接点が前記第2接触部に接触すると、前記第2接触部が前記軸線に沿う方向に変位することを特徴とする接点部材。
【請求項2】
前記第2接触部は、前記軸線を含む仮想平面の上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の接点部材。
【請求項3】
前記第2接触部は、前記軸線の上に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接点部材。
【請求項4】
前記第2接触部は、前記外部接点に向かって突出する凸部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の接点部材。
【請求項5】
前記円筒部材の前記軸線に平行な部位を平行接続部とし、前記円筒部材の前記軸線に垂直な部位を垂直接続部とした場合に、前記垂直接続部に相当する前記第1延設部及び前記第2延設部は、前記平行接続部よりも細く形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の接点部材。
【請求項6】
前記第1接触部、前記第2接触部、前記第1延設部、前記第2延設部は、一部品の板バネで成形されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の接点部材。
【請求項7】
前記接点部材は、前記円筒部材の軸線の方向に貫通する孔を有してフランジ部材に固定される基台を有し、
前記第2接触部は、前記孔に挿入されて前記外部接点の方へと延びることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の接点部材。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の接点部材を備えることを特徴とする電子写真感光体ドラム。
【請求項9】
前記接点部材が固定され、前記円筒部材の一端に固定されるフランジ部材を備えることを特徴とする請求項8に記載の電子写真感光体ドラム。
【請求項10】
前記フランジ部材に前記外部接点が支持されることを特徴とする請求項9に記載の電子写真感光体ドラム。
【請求項11】
前記接点部材は、前記円筒部材の中心に相当する軸線の方向に貫通する孔を有して前記フランジ部材に固定される基台を有し、
前記第2接触部は、前記孔に挿入されて前記外部接点の方へと延びることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の電子写真感光体ドラム。
【請求項12】
請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の電子写真感光体ドラムを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項13】
請求項11又は請求項12に記載の電子写真感光体ドラムを備えるプロセスカートリッジであって、
前記外部接点は導電性のドラム軸であり、前記ドラム軸は前記フランジ部材を介して前記電子写真感光体ドラムを回転自在に支持することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項14】
請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項1】
電子写真感光層を外周面に有する導電性の円筒部材と電気的に接続し、前記円筒部材の外部と電気的に接続する外部接点と電気的に接続する接点部材であって、
前記接点部材は、
前記円筒部材に接触する第1接触部と、
前記外部接点に接触する第2接触部と、
前記円筒部材の軸線を跨いで、前記円筒部材における第1径方向に向かって延びる第1延設部と、
前記円筒部材における前記第1径方向と逆の第2径方向に向かって延びる第2延設部と、を有し、
前記第1接触部及び前記第2接触部は、前記第1延設部及び前記第2延設部を経由して電気的に接続されており、
前記第1延設部、前記第2延設部、及び、前記第2接触部は、機械的に接続されており、
前記外部接点が前記第2接触部に接触すると、前記第2接触部が前記軸線に沿う方向に変位することを特徴とする接点部材。
【請求項2】
前記第2接触部は、前記軸線を含む仮想平面の上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の接点部材。
【請求項3】
前記第2接触部は、前記軸線の上に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接点部材。
【請求項4】
前記第2接触部は、前記外部接点に向かって突出する凸部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の接点部材。
【請求項5】
前記円筒部材の前記軸線に平行な部位を平行接続部とし、前記円筒部材の前記軸線に垂直な部位を垂直接続部とした場合に、前記垂直接続部に相当する前記第1延設部及び前記第2延設部は、前記平行接続部よりも細く形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の接点部材。
【請求項6】
前記第1接触部、前記第2接触部、前記第1延設部、前記第2延設部は、一部品の板バネで成形されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の接点部材。
【請求項7】
前記接点部材は、前記円筒部材の軸線の方向に貫通する孔を有してフランジ部材に固定される基台を有し、
前記第2接触部は、前記孔に挿入されて前記外部接点の方へと延びることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の接点部材。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の接点部材を備えることを特徴とする電子写真感光体ドラム。
【請求項9】
前記接点部材が固定され、前記円筒部材の一端に固定されるフランジ部材を備えることを特徴とする請求項8に記載の電子写真感光体ドラム。
【請求項10】
前記フランジ部材に前記外部接点が支持されることを特徴とする請求項9に記載の電子写真感光体ドラム。
【請求項11】
前記接点部材は、前記円筒部材の中心に相当する軸線の方向に貫通する孔を有して前記フランジ部材に固定される基台を有し、
前記第2接触部は、前記孔に挿入されて前記外部接点の方へと延びることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の電子写真感光体ドラム。
【請求項12】
請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の電子写真感光体ドラムを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項13】
請求項11又は請求項12に記載の電子写真感光体ドラムを備えるプロセスカートリッジであって、
前記外部接点は導電性のドラム軸であり、前記ドラム軸は前記フランジ部材を介して前記電子写真感光体ドラムを回転自在に支持することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項14】
請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする電子写真画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−48116(P2012−48116A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192104(P2010−192104)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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