説明

搬送用ローラ、並びに、搬送用ローラの製造方法

【課題】本発明は、駆動ローラの回転が従動ローラに確実に伝わり、円滑な搬送が可能であり、さらには効率的に製造可能な搬送用ローラ、並びに、搬送用ローラの製造方法を提供することを目的とした。
【解決手段】搬送物を搬送するコンベア装置に備えられ、ベルトが巻回されるベルト係合溝18を有する搬送用ローラ1において、円筒状のローラ本体11と、ローラ本体11に装着された蓋部材12を有している。蓋部材12はローラ本体11内に挿入される挿入部15を有し、その挿入部15は外周に基礎溝20が形成され、その基礎溝20に沿ってローラ本体11は変形し、基礎溝20と同形状のベルト係合溝18が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベア装置に備えられ、一部にベルトが巻回される搬送用ローラ、並びに搬送ローラの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から荷物を搬送するコンベア装置としては、搬送ラインに円筒状の複数の搬送用ローラを配列した装置が一般的に用いられている。このようなコンベア装置に用いられる搬送用ローラには、従来から省エネルギーや効率的な荷物の搬送を目的として、ローラ本体の内外部でモータや減速機等に接続され駆動する駆動ローラや、支軸に対して回転自在な従動ローラを組み合わせて用いられている。
【0003】
例えば、1本の駆動ローラに対して複数の従動ローラを組み合わせたものを1つの搬送ユニットとして、それぞれの搬送ユニット毎に、複数の搬送用ローラが連動的に回転するように構成されたコンベア装置がある。
【0004】
このようなコンベア装置において、モータを備えていない従動ローラを連動的に回転させるためには、駆動モータの回転を伝導する必要がある。即ち、このような構成を有するコンベア装置では、従来から、ベルト等を用いて、モータの駆動力を従動ローラに伝導して連動的に回転させている。
【0005】
例えば、特許文献1には、図7に示すような、搬送ラインを駆動ゾーンJと従動ゾーンKに区分し、搬送ラインに配列された駆動ローラ103及び従動ローラ104のローラ本体111に形成された本体溝118、あるいはローラ本体111の端部に設けられた蓋部材112に形成された蓋部材溝119にベルトを巻回して連動的に回転させる搬送装置が開示されている。
【特許文献1】特開2004−75311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の搬送装置では、従動ゾーンJにおいて、ローラ本体111と蓋部材112の接合が不安定となり、蓋部材112がローラ本体111に対して回転する場合があった。つまり、特許文献1に記載の搬送装置は、図8に示すように、搬送用ローラ101がローラ本体111と蓋部材112により構成されており、図7に示すように、その蓋部材112に設けられた蓋部材溝119にベルト113を巻回している。即ち、ベルト113により伝導されるべき駆動ローラ103の回転が、蓋部材112にのみ伝わるため、蓋部材112が従動ローラ104のローラ本体111に対して空転して、円滑な荷物の搬送が行えない場合があった。
【0007】
また、駆動ゾーンKにおいては、ローラ本体111に形成した本体溝118にベルト113を巻回しているため、上記した従動ゾーンJのような問題は起こりえないが、その本体溝118をローラ本体111に容易に形成できない問題があった。つまり、本体溝118は、絞り加工等により形成するが、ローラ本体111には十分な強度が期待できないため、加工の際の力加減が難しかった。そのため、ベルトを巻回する本体溝118を有する搬送用ローラを効率的に生産することは困難であった。
【0008】
そこで本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み、駆動ローラの回転が従動ローラに確実に伝わり、円滑な搬送が可能であり、さらには効率的に製造可能な搬送用ローラ、並びに、搬送用ローラの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、搬送物を搬送するコンベア装置に備えられ、ベルトが巻回されるベルト係合溝を有する搬送用ローラにおいて、円筒状のローラ本体と、ローラ本体に装着された蓋部材を有し、前記蓋部材は、ローラ本体内に挿入される挿入部を有すると共に当該挿入部の外周に前記ベルト係合溝の裏面と接する基礎溝を有し、前記ベルト係合溝の裏面と前記基礎溝が係合していることを特徴とする搬送用ローラである。
【0010】
本発明の搬送用ローラは、搬送物を搬送するコンベア装置に備えられ、ベルトが巻回されるベルト係合溝を有するものであり、円筒状のローラ本体と、当該ローラ本体に装着された蓋部材を有する。そして、当該蓋部材は、ローラ本体内に挿入される挿入部を有し、当該挿入部の外周にはベルト係合溝の裏面に接する基礎溝が設けられており、さらに、ベルト係合溝の基礎溝とが係合している。本発明の搬送用ローラでは、ローラ本体に蓋部材が装着されているので、ローラ本体の実質的強度が高められている。さらに、ベルト係合溝の裏面と基礎溝とが係合しており、蓋部材がローラ本体に強固に固定されている。そのため、絞り加工等により、ローラ本体に複数のベルト係合溝を形成する際の作業安定性が高く、加工が容易である。即ち、本発明によれば、より効率的に製造できる搬送用ローラが提供される。また、本発明の搬送用ローラでは、ローラ本体にベルト係合溝を有しているので、ベルト係合溝の部分がローラ本体に対して空転する可能性がなく、搬送物をより円滑に搬送することが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、ローラ本体は、少なくとも一方の端部に外径を狭くした狭窄部を有し、前記狭窄部に前記ベルト係合溝を設けたことを特徴とする請求項1に記載の搬送用ローラである。
【0012】
本発明の搬送用ローラでは、ローラ本体が狭窄部を有しているので、ローラ本体の内部に位置する挿入部は狭着状態となり、ローラ本体内部から抜けることがない。そのため、ローラ本体にベルト係合溝を形成する際の作業安定性がさらに高くなり、加工が極めて容易となる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、ベルト係合溝を複数設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送用ローラである。
【0014】
本発明の搬送用ローラでは、ベルト係合溝が複数設けられている。そのため、ベルトとして例えばVリブドベルトを採用することが可能となり、隣接するローラへの伝達力に優れた搬送用ローラを提供することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記挿入部は、樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送用ローラである。
【0016】
本発明の搬送用ローラは、蓋部材が樹脂により構成されているため、基礎溝の加工が容易に行える。即ち、結果として本発明の搬送用ローラを効率的に製造できる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、ベルトが巻回されるベルト係合溝を有する搬送用ローラの製造方法において、断面形状が一定の金属筒にプーリ状の基礎溝を有する蓋部材を挿入し、金属筒を外側から押圧して金属筒の一部を前記蓋部材の基礎溝に沿って変形させ、前記蓋部材を金属筒と一体化すると共に金属筒の一部に前記ベルト係合溝を形成することを特徴とする搬送用ローラの製造方法である。
【0018】
本発明は搬送用ローラの製造方法に係るものである。本発明の搬送用ローラの製造方法は、断面形状が一定の金属筒にプーリ状の基礎溝を有する蓋部材を挿入する。そして、金属筒を外側から押圧して金属筒の一部を基礎溝に沿って変形させ、蓋部材と金属筒と一体化すると共に金属筒の一部にベルト係合溝を形成する。本発明の搬送用ローラの製造方法では、金属筒にプーリ状の基礎溝を有する蓋部材を挿入し、その基礎溝に沿って金属筒に外力を加えるので、蓋部材の金属筒への固定(蓋部材と金属筒との一体化)とベルト係合溝の形成とが同時に行える。即ち、狭窄部により蓋部材がローラ本体に対して確実に位置決めされるので、ローラ本体にベルト係合溝を形成しやすい。さらに、金属筒の一部を基礎溝に沿って変形させて、ベルト係合溝を形成させるので、加工精度が高く、ベルト係合溝の形状を一定に保ちやすい。つまり、本発明によれば、効率的に加工精度の高い搬送用ローラを製造することができる。
【0019】
金属筒の少なくとも一方の端部に外径を狭くした狭窄部を形成し、当該狭窄部にベルト係合溝を形成する構成が推奨される(請求項6)。
【0020】
ベルト係合溝を複数設ける構成が推奨される(請求項7)。
【0021】
蓋部材の基礎溝の部分は、樹脂で構成されている構成も推奨される(請求項8)。
【発明の効果】
【0022】
本発明の搬送用ローラでは、ローラ本体に基礎溝を有する蓋部材が装着されているため、ローラ本体にベルト係合溝を形成する際の作業安定性が高く、加工が容易なため効率的に製造することができる。また、ローラ本体にベルト係合溝が形成されているため、ベルトが巻回されたベルト係合溝がローラ本体に対して空転することがない。そのため、確実に駆動ローラの回転を従動ローラに伝導することができる。
【0023】
本発明の搬送用ローラの製造方法は、ローラ本体の内部に基礎溝を有する蓋部材挿着させることで、ローラ本体にベルト係合溝を容易に形成できる。そのため、安定した作業安定性が高く、加工が容易なため、効率的な搬送用ローラの製造ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に、本発明を実施するための好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る搬送用ローラを採用した搬送ラインを示す平面図である。図2は、本発明の実施形態に係る搬送用ローラを採用した搬送ユニットを示す斜視図である。図3は、本発明の実施形態に係る搬送用ローラを示す斜視図である。図4は、蓋部材の分解斜視図である。図5は、図3の搬送用ローラのベルト係合溝側端部を示すX−X断面図である。図6は、ベルト係合溝を形成する工程を示す段階毎の断面図であり、(a)絞りローラ押圧時の状況,(b)溝絞りローラ押圧時の状況を示す。
【0025】
図1に示すように、搬送用ローラ1(以下、ローラ1とも言う)は、コンベア装置の制御ゾーン(ゾーンA,B,C・・)等の区分がされた搬送ラインに配列され、搬送物を効率的に搬送するためのものである。なお、それぞれのゾーンは、1つの搬送ユニット2を有している。
【0026】
本実施形態の搬送用ローラ1は、図2に示すように、平行に配置された1対のサイドフレーム5,5間に、搬送方向に所定間隔で軸支されたものである。このローラ1には、支軸に対して自由に回転する従動ローラ4と、電源器(図示しない)により電流を供給される駆動用モータ(図示しない)を内蔵するモータ内蔵ローラ(駆動ローラ)3とがあり、隣接する搬送用ローラ1同士はベルト13で巻回されている。そのため、モータ内蔵ローラ3の回転駆動力を全ての従動ローラ4に伝導することができる。なお、本実施形態では、搬送ユニット2の中央部に一つのモータ内蔵ローラ3を配し、他は従動ローラ4としている。さらに、ベルト13としては、Vリブドベルトが採用されている。
【0027】
次に本発明の搬送用ローラ1の構成等について説明する。なお、本実施形態では従動ローラ4を例に取り説明するが、モータ内蔵ローラ3についても基本構成は同じである。
本実施形態のローラ1(従動ローラ4)は、図3に示すように、ローラ本体11と蓋部材12と支軸14により構成されている。
【0028】
ローラ本体11は、両端が開口した円筒状であり、鉄等の金属で構成されている。詳細には、ローラ本体11は、その一端部側に外径が狭められた狭窄部17を有する。狭窄部17の外側面には、周方向に複数のベルト係合溝18が設けられている。
【0029】
蓋部材12は、図4に示すように、中心に支軸14を挿通する貫通した軸孔28を有しており、合成樹脂等により構成された略プーリ状の挿入部15と軸受け部26、並びに、ベアリング27を具備している。なお、蓋部材12は、ローラ本体11内部の両端部に配されているが、挿入部15は一端部のみに配されている。
【0030】
挿入部15は、広径部31と狭径部32を有し、広径部31の一端側に狭径部32が配されている。狭径部32の外側面に周方向に複数の基礎溝20が形成されている。
軸受け部26は、広径部33と狭径部34、35を有し、広径部33の端部に狭径部34,35が配されている。なお一方の狭径部34は、他方の狭径部より軸方向に若干長い。
【0031】
ベアリング27は、内径が軸受け部26の狭径部34の外径と略同じで、外径が挿入部15の内径と略同じである。即ち、ベアリング27は、挿入部15と軸受け部26の間に挟まれており、挿入部15と軸受け部26の回転をそれぞれ独立したものとすることができる。
【0032】
支軸14は、図3に示すように、蓋部材12に挿通され、ローラ本体11の内部を貫通して両端から突出しているため、ローラ本体11の長手方向の長さより長い。支軸14は、蓋部材12に挿通され、軸受け部26に保持されるため、軸受け部26と同じ方向に回転する。
【0033】
次に本実施形態の搬送用ローラ1の組み立て構造について説明する。
【0034】
本実施形態の搬送用ローラ1は、図1に示すように、搬送ユニット2を構成するサイドフレーム5,5の間に配置され、サイドフレーム5に支軸14が固定され、ローラ本体11が回転可能に軸支されている。
支軸14は、ローラ本体11の両端に配置された蓋部材12の軸孔28に挿通されている。
【0035】
ローラ本体11は、一方の端部に狭窄部17を有しており、その狭窄部17に複数の溝状のベルト係合溝18が形成されている。このベルト係合溝18には、ベルト13が巻回されており、モータ内蔵ローラ3の駆動力を従動ローラ4に伝導する。ベルト13は、隣り合うローラ1同士に巻回される。例えば、図2に示すように、ベルト13は、手前のローラ1と隣接する後側のローラ1とに巻回され、さらに別のベルト13は、前記隣接する後側のローラ1とさらに隣接する後側のローラ1とに巻回される。即ち、各搬送ユニット2内でこれが繰り返され、連動した回転が行われる。
【0036】
また、ローラ本体11の内部においては、図5に示すように、蓋部材12が一方の端部に装着されている。即ち、ローラ本体11の狭窄部17の内壁に接するように挿入部15が配され、その挿入部15の内側に接するようにベアリング27が配され、そのベアリング27の内側に接するように軸受け部26が配されている。このとき、ローラ本体11のベルト係合溝18の裏面と蓋部材12の基礎溝20は、それぞれ嵌り合った状態である。
【0037】
一方、上記したように、ローラ本体11の他方の端部には挿入部15が配されておらず、軸受け部(図示しない)とベアリング(図示しない)のみが配されている。即ち、当該端部においては、ローラ本体11の内側に接するようにベアリングが配され、その前記ベアリングの内側に接するように前記軸受け部が接するように配されている。
【0038】
即ち、本実施形態のローラ1においては、ローラ本体11の一方の端部にベルト係合溝18が形成されているため、ベルト13を巻回したベルト係合溝の部分がローラ本体11に対して空転することがない。そのため、ベルト13をベルト係合溝18の部分に巻回することで、確実に複数のローラ1が連動回転することができる。
【0039】
また、ローラ本体11の内部に配置した挿入部15は、狭窄部17によりローラ本体11の内面に狭着されているため、ローラ本体11から抜けることがない。つまり、挿入部15の存在により実質的に高められたローラ本体11の強度を下げることなく、ローラ本体11に絞り加工等を施すことができるため、安定した加工作業を施すことができる。
【0040】
次に、本実施形態に係る搬送用ローラ1の製造方法について、狭窄部17及びベルト係合溝18の加工方法を中心に、図面を参照しながら説明する。
【0041】
まず、蓋部材12の挿入部15を射出成形などにより、上記した形状に予め成形する。そして、図6(a)に示すように、蓋部材12をローラ本体11内部の一端部に装着する。このとき、蓋部材12の挿入部15は、広径部31のみがローラ本体11内部と接している。
【0042】
次に、ローラ本体11の外側面に絞りローラを配置する。その際に、絞りローラを、支軸14を中心に対称の位置(2か所)、あるいは三角形の頂点の位置(3か所)となるように配置する。そして、支軸14を中心にローラ本体11を回転すると共に絞りローラをローラ本体11の中心向きに押圧する。これにより、ローラ本体11の側面が中心向きに絞られた形状となる。即ち、ローラ本体11の側面が、挿入部15の狭径部32の面と接する程度まで絞られるため、狭窄部17が形成される(図6(b))。
【0043】
次に図6(b)に示すように、狭窄部17に溝絞りローラを配置する。そして、溝絞りローラをローラ本体11の中心向きに押圧する。このときも、前記と同様に、溝絞りローラを、支軸14を中心に対称の位置、あるいは三角形の頂点の位置となるように配置する。これにより、狭窄部17に、挿入部15に形成された基礎溝20が係合する複数のベルト係合溝18が形成される。言い換えると、ベルト係合溝の裏面の凹凸と、基礎溝の表面の凸凹が嵌り合っている。
【0044】
従って、本発明の搬送用ローラの製造方法によれば、ローラ本体11に容易にベルト係合溝18を形成することができる。即ち、予め蓋部材12の挿入部15に基礎溝20を形成してローラ本体11の内部に装着することで、蓋部材12自体の存在がローラ本体11にベルト係合溝18を形成するための型となる。これにより、効率的にローラ本体11の側面に容易にベルト係合溝18を形成することが可能となる。
また、上記方法で製造された搬送用ローラ1を用いれば、ローラ本体11に直接ベルト係合溝18が形成されているため、モータ内蔵ローラ3の回転がベルト13により従動ローラ4に伝導され、確実に連動回転する。さらに、ベルト係合溝18は、複数設けられているため、ベルト13にVリブドベルトを採用することが可能である。そのため、重量搬送物であっても、効率的に搬送することが可能となる。
【0045】
本実施形態では、搬送用ローラ1を従動ローラ4に適用した例を示したが、本発明はこれに限定されるわけではない。即ち、モータ内蔵ローラ3や、モータを外部に配置して接続したローラに本発明の搬送用ローラを適用することもできる。
【0046】
本実施形態では、搬送用ローラ1として、ローラ本体11の一方の端部にベルト係合溝18を形成した構成を有するものを示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、ローラ本体11の両端にベルト係合溝を形成したものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態に係る搬送用ローラを採用した搬送ラインを示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る搬送用ローラを採用した搬送ユニットを示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る搬送用ローラを示す斜視図である。
【図4】蓋部材の分解斜視図である。
【図5】図3の搬送用ローラのベルト係合溝側端部を示すX−X断面図である。
【図6】ベルト係合溝を形成する工程を示す段階毎の断面図であり、(a)は絞りローラ押圧時の状況,(b)は溝絞りローラ押圧時の状況を示す。
【図7】従来技術の搬送用ローラを採用した搬送ユニットの一部を示す斜視図である。
【図8】従来技術の搬送用ローラを示す正面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 搬送用ローラ
11 ローラ本体
12 蓋部材
13 ベルト
15 挿入部
17 狭窄部
18 ベルト係合溝
20 基礎溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送物を搬送するコンベア装置に備えられ、ベルトが巻回されるベルト係合溝を有する搬送用ローラにおいて、
円筒状のローラ本体と、ローラ本体に装着された蓋部材を有し、
前記蓋部材は、ローラ本体内に挿入される挿入部を有すると共に当該挿入部の外周に前記ベルト係合溝の裏面と接する基礎溝を有し、
前記ベルト係合溝の裏面と前記基礎溝が係合していることを特徴とする搬送用ローラ。
【請求項2】
ローラ本体は、少なくとも一方の端部に外径を狭くした狭窄部を有し、
前記狭窄部に前記ベルト係合溝を設けたことを特徴とする請求項1に記載の搬送用ローラ。
【請求項3】
ベルト係合溝を複数設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送用ローラ。
【請求項4】
前記挿入部は、樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送用ローラ。
【請求項5】
ベルトが巻回されるベルト係合溝を有する搬送用ローラの製造方法において、
断面形状が一定の金属筒にプーリ状の基礎溝を有する蓋部材を挿入し、
金属筒を外側から押圧して金属筒の一部を前記蓋部材の基礎溝に沿って変形させ、
前記蓋部材を金属筒と一体化すると共に金属筒の一部に前記ベルト係合溝を形成することを特徴とする搬送用ローラの製造方法。
【請求項6】
金属筒の少なくとも一方の端部に外径を狭くした狭窄部を設け、
当該狭窄部にベルト係合溝を形成することを特徴とする請求項5に記載の搬送用ローラの製造方法。
【請求項7】
ベルト係合溝を複数設けることを特徴とする請求項5又は6に記載の搬送用ローラの製造方法。
【請求項8】
蓋部材の基礎溝の部分は、樹脂で構成されていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の搬送用ローラの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−70366(P2010−70366A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−242273(P2008−242273)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【出願人】(592026819)伊東電機株式会社 (71)
【Fターム(参考)】