搬送装置
【課題】被搬送物を適切に搬送できる搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送装置2は、無端体6と、無端体6に搬送方向に沿って並設した複数の搬送板8とを備える。各搬送板8は、無端体6に水平状態に固定した固定板部を有する。固定板部の搬送方向に沿った一端部には突出部を設け、固定板部の搬送方向に沿った他端部には回動板部を上下方向に回動可能に設ける。容器Wを第1領域ではともに水平状態の固定板部および回動板部上に載せた水平姿勢で搬送でき、第2領域では突出部と起立状態の回動板部とにて支えた傾斜姿勢で搬送できる。
【解決手段】搬送装置2は、無端体6と、無端体6に搬送方向に沿って並設した複数の搬送板8とを備える。各搬送板8は、無端体6に水平状態に固定した固定板部を有する。固定板部の搬送方向に沿った一端部には突出部を設け、固定板部の搬送方向に沿った他端部には回動板部を上下方向に回動可能に設ける。容器Wを第1領域ではともに水平状態の固定板部および回動板部上に載せた水平姿勢で搬送でき、第2領域では突出部と起立状態の回動板部とにて支えた傾斜姿勢で搬送できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物を適切に搬送できる搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば被搬送物(下膳トレイ等)の一側を支持して搬送する搬送無端ベルトと、被搬送物の他側を支持して搬送しその搬送前期において上昇傾斜部にて被搬送物の他側を順次上方に持ち上げて被搬送物を所定量傾斜させかつその搬送後期において下降傾斜部にて被搬送物の他側を順次下方に持ち下げて被搬送物を略水平状態にする傾斜無端ベルトと、傾斜状態の被搬送物の一端を滑動可能に支え止めるストッパとを備える自動反転装置等の搬送装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平4−101926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の搬送装置では、ストッパが傾斜状態の被搬送物の一端を滑動可能に支え止めるため、被搬送物の傾斜を強める程ストッパおよび被搬送物間の摩擦抵抗が大きくなるとともに、搬送無端ベルトと被搬送物とが滑りを生じて、被搬送物を適切に搬送できないおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被搬送物を適切に搬送できる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の搬送装置は、無端体と、この無端体に搬送方向に沿って並設され、被搬送物を搬送する複数の搬送板とを備え、前記各搬送板は、前記無端体に水平状態に固定された固定板部と、この固定板部の搬送方向と直交する方向の一端部に上方に向って突出状に設けられた突出部と、前記固定板部の搬送方向と直交する方向の他端部に上下方向に回動可能に設けられ、回動により水平状態および起立状態になる回動板部とを有し、第1領域では、被搬送物は、ともに水平状態の前記固定板部および前記回動板部上に載置された水平姿勢で搬送され、第2領域では、被搬送物は、前記突出部と前記起立状態の回動板部とにて支えられた傾斜姿勢で搬送されるものである。
【0006】
そして、被搬送物を第1領域ではともに水平状態の固定板部および回動板部上に載置された水平姿勢で搬送でき、第2領域では突出部と起立状態の回動板部とにて支えられた傾斜姿勢で搬送できるため、被搬送物を適切に搬送可能である。
【0007】
請求項2記載の搬送装置は、請求項1記載の搬送装置において、搬送板の回動板部を上方回動させて起立状態にする回動板部支持用ガイドレールを備えるものである。
【0008】
そして、回動板部支持用ガイドレールによって搬送板の回動板部を確実に起立状態にすることが可能である。
【0009】
請求項3記載の搬送装置は、請求項1または2記載の搬送装置において、被搬送物の姿勢変更の際に被搬送物の端部を搬送板の突出部に向けて案内する案内壁を備えるものである。
【0010】
そして、案内壁によって被搬送物の姿勢変更の際に被搬送物の端部を搬送板の突出部に向けて確実に案内することが可能である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、被搬送物を第1領域ではともに水平状態の固定板部および回動板部上に載置された水平姿勢で搬送でき、第2領域では突出部と起立状態の回動板部とにて支えられた傾斜姿勢で搬送できるため、被搬送物を適切に搬送できる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、回動板部支持用ガイドレールによって搬送板の回動板部を確実に起立状態にできる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、案内壁によって被搬送物の姿勢変更の際に被搬送物の端部を搬送板の突出部に向けて確実に案内できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1ないし図3において、1は洗浄装置で、この洗浄装置1は、上面部に略矩形の開口部W1を有する被搬送物である容器W、例えば上面開口状の弁当箱を連続的に搬送しながら洗浄液(洗浄水等)の噴射により洗浄、例えば下洗いをする連続式容器洗浄装置である。
【0016】
洗浄装置1は、容器Wを搬送方向に搬送しながらその搬送途中で容器Wの姿勢を開口部W1が上方を向いた上方向き姿勢(水平姿勢)から開口部W1が搬送方向側方を向いた側方向き姿勢(傾斜姿勢)に変更する搬送装置である搬送手段2と、搬送手段2にて搬送中の側方向き姿勢の容器Wの開口部W1に向けて洗浄液(洗浄水等)を噴射することによりこの容器W内の内容物(食べ残しの残飯等)を排出すると同時にこの容器Wの内面を洗浄する洗浄液噴射手段3と、搬送手段2にて搬送中の側方向き姿勢の容器Wの底面部に向けて噴射水を噴射することによりこの容器Wの姿勢を側方向き姿勢から開口部W1が下方を向いた下方向き姿勢に変更する水噴射手段4とを備えている。
【0017】
搬送手段2は、図4ないし図8等にも示すように、搬送手段2の搬送方向に沿って配設され図示しないモータ等の駆動手段からの動力に基づいて所定方向に回転するチェーン等の無端体6を有している。
【0018】
そして、無端体6は複数の回転体7に回転可能に掛け渡されており、この無端体6には、長手方向中間の一箇所で屈曲可能とされ容器Wを搬送方向に搬送する複数の搬送板である屈曲搬送板(短冊状のプレート)8が互いに隣接して搬送方向に並んだ状態で無端体6の全長にわたって搬送方向に沿って並設されている。各屈曲搬送板8は、屈曲前の状態ではその長手方向が搬送手段2の搬送方向と直交する水平方向に一致した略矩形の平板状をなすものである。
【0019】
複数の屈曲搬送板8の各々は、無端体6に固定された固定板部11およびこの固定板部11に蝶番12を介して搬送方向に沿った回動中心軸線を中心として上下方向に回動可能に設けられた回動板部13を有している。すなわち、無端体6には屈曲搬送板8の固定板部11が水平状態に固定され、この固定板部11の搬送方向と直交する方向の一端部には突出部である立上り板部14が垂直状態に一体に立設されている。また、固定板部11の搬送方向と直行する方向の他端部には回動板部13の搬送方向と直交する方向の一端部が回動可能に取り付けられ、この回動板部13の搬送方向と直交する方向の他端部が自由端部となっている。
【0020】
また、搬送手段2は、屈曲搬送板8の回動板部13を下方から支持し、所定位置で回動板部13を固定板部11に対して上方に回動させて容器Wの姿勢を上方向き姿勢(水平姿勢)から側方向き姿勢(傾斜姿勢)に変更する棒状の回動板部支持用ガイドレール(以下「支持レール」という)16を有している。支持レール16は、搬送手段2の搬送始端から搬送終端にわたって位置し、搬送始端側の位置および搬送終端側の位置では回動板部13を水平状態に支持し、搬送中間位置では回動板部13を上方回動により起立させてこの回動板部13を自由端部側ほど上方に位置する起立状態(傾斜状態)に支持する。
【0021】
ここで、図4に示すように、第1領域(搬送前期)である搬送始端側の位置では、屈曲搬送板8の回動板部13は支持レール16にて水平状態に支持され、ともに水平状態の固定板部11および回動板部13上には容器Wが上方向き姿勢で両板部11,13を跨ぐようにして載置される。すなわち、第1領域では、容器Wは、無端体6とともに回転する屈曲搬送板8によって、ともに水平状態の固定板部11および回動板部13上に載置されて開口部W1が上方を向いた水平姿勢で搬送される。
【0022】
また、図5、図6および図7に示すように、第2領域(搬送中間期)である搬送中間位置では、屈曲搬送板8の回動板部13が支持レール16にて上方に押される形で上方に回動して起立状態(略90度に近い傾斜状態)に支持され、水平状態の固定板部11および起立状態の回動板部13上には容器Wが傾斜姿勢である側方向き姿勢で載置される。なお、ここでいう側方向き姿勢とは、容器Wの開口部W1が真横を向いた姿勢に限るものではなく、真横に対して若干上方に傾斜した傾斜方向を向いた傾斜姿勢も含まれるものである。
【0023】
屈曲搬送板8の固定板部11に対する回動板部13の上方への回動時、つまり容器Wの姿勢変更時には、容器Wの開口部W1に臨んだ片側の側端部W2は、屈曲搬送板8の立上り板部14の上方に位置するとともに搬送方向に沿って配設された垂直状の側壁である案内壁17と接触してこの案内壁17にて立上り板部14に向って下方に案内され、その容器Wの側端部W2は回動板部13が略垂直の起立状態になった時点で立上り板部14に引っ掛かり、容器W全体が所望の側方向き姿勢(傾斜姿勢)となる。すなわち、第2領域では、容器Wは、立上り板部14と起立状態の回動板部13とにて挟まれるように支えられて開口部W1が側方を向いた傾斜姿勢で搬送される。なお、案内壁17は、少なくとも回動板部13の上方回動開始位置から上方回動終了位置にわたっては配設され容器Wが搬送方向と直交する方向へ滑って移動しないようになっている。また容器Wが屈曲搬送板8上で側方向き姿勢となったとき、固定板部11では少なくとも容器Wの側面部を載置できる間隔が必要となり、立上り板部14では容器Wの側端部を支えることができる長さであればよく、回動板部13では、容器Wの底面部の半分より高い位置まで支えることができる長さが好ましい。
【0024】
そして、図6に示されるように、第2領域において洗浄液噴射手段3の高さの異なる4つの洗浄ノズル21と容器Wの転倒防止用ガイドレールを兼ねた洗浄パイプ22から洗浄液が搬送中の側方向き姿勢の容器Wの開口部W1に向けて噴射されると、容器W内の内容物が排出されると同時にこの容器Wの内面が洗浄される。容器W外へ排出された内容物は図示しない内容物収容部内に収容される。
【0025】
4つの洗浄ノズル21は、それぞれ異なる高さ位置に配設されかつ互いに搬送方向にずれた位置に配設され、容器Wの内面が上から順に洗浄されるように搬送方向下流側の洗浄ノズル21ほど低い位置に配設されている。また、洗浄液噴射手段3の洗浄パイプ22は、容器Wの側方向き姿勢がくずれないよう搬送させるために搬送方向に沿って配設され、この洗浄パイプ22には図示しない複数の噴射孔が容器Wに向けて形成されている。
【0026】
また、図7に示されるように、洗浄液噴射手段3より搬送方向下流の位置において水噴射手段4の1つの噴射ノズル23から噴射水が搬送中の側方向き姿勢の容器Wの底面部の上部に向けて噴射されると、容器Wが立上り板部14に引っ掛かった側の側端部W2の近傍を中心として回動板部13から離れる方向に向って回動し、容器Wの姿勢が側方向き姿勢から下方向き姿勢に変わる。
【0027】
下方向き姿勢となった容器Wは、屈曲搬送板8の立上り板部14と送りコンベヤ31のチェーン等の無端体32に固着された複数の搬送板33とにて支持された状態で、その下方向き姿勢のまま垂直状のガイド板35に沿って搬送方向に搬送された後、メッシュコンベヤ等の搬出コンベヤ36にて次工程(メイン洗浄装置)へと送られていく。
【0028】
なお、送りコンベヤ31およびガイド板35は、容器Wの大きさに応じて搬送方向と直交する水平方向に移動調節可能となっている。つまり搬送手段2の屈曲搬送板8と送りコンベヤ31の搬送板33との距離が容器Wの大きさに応じて調節可能となっている。
【0029】
図8に示すように、第3領域(搬送後期)である搬送終端側の位置では、屈曲搬送板8の回動板部13は、支持レール16の端部における搬送方向に向って徐々に下降する戻し用の下り傾斜状部分16aに追従するように下方に回動してもとの水平状態に戻り、屈曲搬送板8は平板状となる。なお、屈曲搬送板8は、無端体6の復路位置では平板状のまま移動する。
【0030】
なお、図1に示されるように、反転用の水噴射手段4の近傍位置には、容器Wの姿勢を側方向き姿勢から下方向き姿勢に変更する非常用のガイドレール41が配設されている。このガイドレール41は、水噴射手段4の噴射水にて下方向き姿勢にならなかった容器Wに対してのみ作用する。
【0031】
また、図3に示されるように、容器Wを側方向き姿勢にするために屈曲搬送板8の回動板部13を固定板部11に対して上方に回動させる部分では、屈曲搬送板8を固着している無端体が搬送方向に向って徐々に下降する下り傾斜状部分にて構成されている。
【0032】
これは容器Wの荷重を搬送方向となる前方へ傾けることで、上向き姿勢から側方向き姿勢のへの変更を容器Wが屈曲搬送板8上でガタつかせることなく、スムーズに行なえるようになっている。
【0033】
また、この下り傾斜状部分の近傍位置には、搬送方向と直交する水平方向に一致した回転中心軸線を中心として回転する補助ブラシ43が固定板部11の上方に位置するよう配設されている。この補助ブラシ43は、図9に示すように、回動板部13を徐々に上方に回動させて、容器Wを搬送しながら側方向き姿勢に向けようとする時、容器Wにおける搬送方向下流側の固定板部11上の部分を押えて容器Wの搬送方向下流側の浮き上がりを防止して、上向き姿勢から側方向き姿勢をスムーズにするものである。なおこの補助ブラシ43は必ずしも必要ではない。
【0034】
なお、搬送手段2の搬送始端部には容器Wの開口部W1を閉じた蓋を取り外す蓋取外し手段(図示せず)が配設され、この蓋取外し手段にて容器Wから取り外された蓋は、搬出コンベヤ36による容器Wとともに蓋搬送コンベヤ(図示しない)にて次工程(メイン洗浄装置)へと送られる。
【0035】
次に、上記洗浄装置の作用等を説明する。
【0036】
食べ残しの残飯等の内容物が入った容器Wは、蓋取外し手段にて蓋が取り外れた後、開口部W1が上方を向いた上方向き姿勢である水平姿勢のまま搬送手段2の平板状の屈曲搬送板8上に載置されこの屈曲搬送板8にて搬送される。そして、その搬送手段2による搬送途中で、容器Wは屈曲搬送板8の屈曲により開口部W1が搬送方向側方を向いた側方向き姿勢である傾斜姿勢となり、その屈曲した屈曲搬送板8にて側方向き姿勢のまま搬送される。
【0037】
そして、洗浄液が洗浄ノズル21および洗浄パイプ22から側方向き姿勢の容器Wの開口部に向って噴射されると、容器W内の内容物が排出されると同時にこの容器Wの内面が洗浄される。
【0038】
その後、噴射水が噴射ノズル23から側方向き姿勢の容器Wの底面部に向って噴射されると、容器Wは回動板部13から離れる方向に向って回動して下方向き姿勢である水平姿勢となり、その容器Wは下方向き姿勢のまま搬送手段2の屈曲搬送板8と送りコンベヤ31の搬送板33とにて搬送方向に搬送され、搬出コンベヤ36へ搬出される。
【0039】
なお、容器Wの下方向き姿勢への変更時には、容器Wは、噴射ノズル23からの噴射水から受ける力で勢いよく回動して送りコンベヤ31の搬送板33と衝突する。このため、洗浄液の噴射により排出されなかった内容物が残っていたとしても、容器Wと搬送板33との衝突により容器W内から完全に排出される。
【0040】
このように上記一実施の形態によれば、屈曲可能な屈曲搬送板8を利用して、容器Wを第1領域ではともに水平状態の固定板部11および回動板部13上に載置された水平姿勢で搬送でき、第2領域では立上り板部14と起立状態の回動板部13とにて支えられた略垂直に近い傾斜姿勢で搬送できるため、容器Wを適切にかつ安定的に搬送でき、また容器Wは屈曲搬送板8上に載置され、他のものと触れることなく搬送されることから、搬送中滑りによる停滞や容器Wの損傷等も防止できる。また、容器Wが高さの低い浅型容器である場合には、傾斜姿勢の搬送により場所を取らずに搬送できることから、複数並設して多量の容器Wを搬送させることもできる。
【0041】
さらに、屈曲搬送板8は側端部W2と底板部とを支えた状態で傾斜姿勢の容器Wを搬送するため、洗浄液噴射手段3の噴射液圧を高めることができ、洗浄力を向上できる。
【0042】
なお、上記実施の形態では、回動板部13を起立状態にして容器Wの傾斜姿勢をさせているが、容器Wの形状や大きさの違いにより、必ずしも起立状態まで回動させることに限るものではない。
【0043】
なお、上記実施の形態では、蓋取外し手段および蓋搬送コンベヤを設けた場合について説明したが、例えば容器Wを蓋をせず開口部W1を開口させたまま搬送手段2の搬送始端部に投入する場合には、蓋取外し手段および蓋搬送コンベヤは必要ではない。
【0044】
また、上記実施の形態では、容器W等の被搬送物を搬送しながらその搬送途中で被搬送物を傾斜姿勢にして洗浄する洗浄装置1に搬送手段2を適用した場合について説明したが、例えば被搬送物を搬送しながらその搬送途中で被搬送物を傾斜姿勢にして被搬送物内の内容物或いは被搬送物上の載置物を排出する物品排出装置(反転装置等)にも適用できる。この場合、被搬送物の傾斜姿勢は、被搬送物内の内容物或いは、被搬送物上の載置物を排出できればよく、緩傾斜から被搬送物の開口部を略真横に向けた急傾斜の範囲を回動板部13の回動により自由に設定するもので、ある傾斜姿勢に限るものでなはない。
【0045】
また、上記実施の形態では、傾斜姿勢で搬送された被搬送部を水噴射によって回動させて下方向き姿勢とさせたが、回動板部13を起立状態からさらに屈曲させることによって、被搬送物を下方向き姿勢とさせたり、屈曲搬送板8から搬送方向と直交する方向に落下させてもよい。
【0046】
また、回動板部13を水平状態に戻すことによって、被搬送物も上方向き姿勢に戻すようにしてもよく、さらには、回動板部13を水平状態から負の方向へと屈曲させることによって、被搬送物を屈曲搬送板8から搬送方向と直交する方向にすべり落とすようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の搬送装置の一実施の形態を備えた洗浄装置の概略平面図である。
【図2】同上洗浄装置の概略正面図である。
【図3】図1におけるIII−III断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV断面図である。
【図5】図2におけるV−V断面図である。
【図6】図2におけるVI−VI断面図である。
【図7】図2におけるVII−VII断面図である。
【図8】図2におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】同上洗浄装置の補助ブラシの平面図である。
【符号の説明】
【0048】
2 搬送装置である搬送手段
6 無端体
8 搬送板である屈曲搬送板
11 固定板部
13 回動板部
14 突出部である立上り板部
16 回動板部支持用ガイドレール(支持レール)
17 案内壁
W 被搬送物である容器
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物を適切に搬送できる搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば被搬送物(下膳トレイ等)の一側を支持して搬送する搬送無端ベルトと、被搬送物の他側を支持して搬送しその搬送前期において上昇傾斜部にて被搬送物の他側を順次上方に持ち上げて被搬送物を所定量傾斜させかつその搬送後期において下降傾斜部にて被搬送物の他側を順次下方に持ち下げて被搬送物を略水平状態にする傾斜無端ベルトと、傾斜状態の被搬送物の一端を滑動可能に支え止めるストッパとを備える自動反転装置等の搬送装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平4−101926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の搬送装置では、ストッパが傾斜状態の被搬送物の一端を滑動可能に支え止めるため、被搬送物の傾斜を強める程ストッパおよび被搬送物間の摩擦抵抗が大きくなるとともに、搬送無端ベルトと被搬送物とが滑りを生じて、被搬送物を適切に搬送できないおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被搬送物を適切に搬送できる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の搬送装置は、無端体と、この無端体に搬送方向に沿って並設され、被搬送物を搬送する複数の搬送板とを備え、前記各搬送板は、前記無端体に水平状態に固定された固定板部と、この固定板部の搬送方向と直交する方向の一端部に上方に向って突出状に設けられた突出部と、前記固定板部の搬送方向と直交する方向の他端部に上下方向に回動可能に設けられ、回動により水平状態および起立状態になる回動板部とを有し、第1領域では、被搬送物は、ともに水平状態の前記固定板部および前記回動板部上に載置された水平姿勢で搬送され、第2領域では、被搬送物は、前記突出部と前記起立状態の回動板部とにて支えられた傾斜姿勢で搬送されるものである。
【0006】
そして、被搬送物を第1領域ではともに水平状態の固定板部および回動板部上に載置された水平姿勢で搬送でき、第2領域では突出部と起立状態の回動板部とにて支えられた傾斜姿勢で搬送できるため、被搬送物を適切に搬送可能である。
【0007】
請求項2記載の搬送装置は、請求項1記載の搬送装置において、搬送板の回動板部を上方回動させて起立状態にする回動板部支持用ガイドレールを備えるものである。
【0008】
そして、回動板部支持用ガイドレールによって搬送板の回動板部を確実に起立状態にすることが可能である。
【0009】
請求項3記載の搬送装置は、請求項1または2記載の搬送装置において、被搬送物の姿勢変更の際に被搬送物の端部を搬送板の突出部に向けて案内する案内壁を備えるものである。
【0010】
そして、案内壁によって被搬送物の姿勢変更の際に被搬送物の端部を搬送板の突出部に向けて確実に案内することが可能である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、被搬送物を第1領域ではともに水平状態の固定板部および回動板部上に載置された水平姿勢で搬送でき、第2領域では突出部と起立状態の回動板部とにて支えられた傾斜姿勢で搬送できるため、被搬送物を適切に搬送できる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、回動板部支持用ガイドレールによって搬送板の回動板部を確実に起立状態にできる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、案内壁によって被搬送物の姿勢変更の際に被搬送物の端部を搬送板の突出部に向けて確実に案内できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1ないし図3において、1は洗浄装置で、この洗浄装置1は、上面部に略矩形の開口部W1を有する被搬送物である容器W、例えば上面開口状の弁当箱を連続的に搬送しながら洗浄液(洗浄水等)の噴射により洗浄、例えば下洗いをする連続式容器洗浄装置である。
【0016】
洗浄装置1は、容器Wを搬送方向に搬送しながらその搬送途中で容器Wの姿勢を開口部W1が上方を向いた上方向き姿勢(水平姿勢)から開口部W1が搬送方向側方を向いた側方向き姿勢(傾斜姿勢)に変更する搬送装置である搬送手段2と、搬送手段2にて搬送中の側方向き姿勢の容器Wの開口部W1に向けて洗浄液(洗浄水等)を噴射することによりこの容器W内の内容物(食べ残しの残飯等)を排出すると同時にこの容器Wの内面を洗浄する洗浄液噴射手段3と、搬送手段2にて搬送中の側方向き姿勢の容器Wの底面部に向けて噴射水を噴射することによりこの容器Wの姿勢を側方向き姿勢から開口部W1が下方を向いた下方向き姿勢に変更する水噴射手段4とを備えている。
【0017】
搬送手段2は、図4ないし図8等にも示すように、搬送手段2の搬送方向に沿って配設され図示しないモータ等の駆動手段からの動力に基づいて所定方向に回転するチェーン等の無端体6を有している。
【0018】
そして、無端体6は複数の回転体7に回転可能に掛け渡されており、この無端体6には、長手方向中間の一箇所で屈曲可能とされ容器Wを搬送方向に搬送する複数の搬送板である屈曲搬送板(短冊状のプレート)8が互いに隣接して搬送方向に並んだ状態で無端体6の全長にわたって搬送方向に沿って並設されている。各屈曲搬送板8は、屈曲前の状態ではその長手方向が搬送手段2の搬送方向と直交する水平方向に一致した略矩形の平板状をなすものである。
【0019】
複数の屈曲搬送板8の各々は、無端体6に固定された固定板部11およびこの固定板部11に蝶番12を介して搬送方向に沿った回動中心軸線を中心として上下方向に回動可能に設けられた回動板部13を有している。すなわち、無端体6には屈曲搬送板8の固定板部11が水平状態に固定され、この固定板部11の搬送方向と直交する方向の一端部には突出部である立上り板部14が垂直状態に一体に立設されている。また、固定板部11の搬送方向と直行する方向の他端部には回動板部13の搬送方向と直交する方向の一端部が回動可能に取り付けられ、この回動板部13の搬送方向と直交する方向の他端部が自由端部となっている。
【0020】
また、搬送手段2は、屈曲搬送板8の回動板部13を下方から支持し、所定位置で回動板部13を固定板部11に対して上方に回動させて容器Wの姿勢を上方向き姿勢(水平姿勢)から側方向き姿勢(傾斜姿勢)に変更する棒状の回動板部支持用ガイドレール(以下「支持レール」という)16を有している。支持レール16は、搬送手段2の搬送始端から搬送終端にわたって位置し、搬送始端側の位置および搬送終端側の位置では回動板部13を水平状態に支持し、搬送中間位置では回動板部13を上方回動により起立させてこの回動板部13を自由端部側ほど上方に位置する起立状態(傾斜状態)に支持する。
【0021】
ここで、図4に示すように、第1領域(搬送前期)である搬送始端側の位置では、屈曲搬送板8の回動板部13は支持レール16にて水平状態に支持され、ともに水平状態の固定板部11および回動板部13上には容器Wが上方向き姿勢で両板部11,13を跨ぐようにして載置される。すなわち、第1領域では、容器Wは、無端体6とともに回転する屈曲搬送板8によって、ともに水平状態の固定板部11および回動板部13上に載置されて開口部W1が上方を向いた水平姿勢で搬送される。
【0022】
また、図5、図6および図7に示すように、第2領域(搬送中間期)である搬送中間位置では、屈曲搬送板8の回動板部13が支持レール16にて上方に押される形で上方に回動して起立状態(略90度に近い傾斜状態)に支持され、水平状態の固定板部11および起立状態の回動板部13上には容器Wが傾斜姿勢である側方向き姿勢で載置される。なお、ここでいう側方向き姿勢とは、容器Wの開口部W1が真横を向いた姿勢に限るものではなく、真横に対して若干上方に傾斜した傾斜方向を向いた傾斜姿勢も含まれるものである。
【0023】
屈曲搬送板8の固定板部11に対する回動板部13の上方への回動時、つまり容器Wの姿勢変更時には、容器Wの開口部W1に臨んだ片側の側端部W2は、屈曲搬送板8の立上り板部14の上方に位置するとともに搬送方向に沿って配設された垂直状の側壁である案内壁17と接触してこの案内壁17にて立上り板部14に向って下方に案内され、その容器Wの側端部W2は回動板部13が略垂直の起立状態になった時点で立上り板部14に引っ掛かり、容器W全体が所望の側方向き姿勢(傾斜姿勢)となる。すなわち、第2領域では、容器Wは、立上り板部14と起立状態の回動板部13とにて挟まれるように支えられて開口部W1が側方を向いた傾斜姿勢で搬送される。なお、案内壁17は、少なくとも回動板部13の上方回動開始位置から上方回動終了位置にわたっては配設され容器Wが搬送方向と直交する方向へ滑って移動しないようになっている。また容器Wが屈曲搬送板8上で側方向き姿勢となったとき、固定板部11では少なくとも容器Wの側面部を載置できる間隔が必要となり、立上り板部14では容器Wの側端部を支えることができる長さであればよく、回動板部13では、容器Wの底面部の半分より高い位置まで支えることができる長さが好ましい。
【0024】
そして、図6に示されるように、第2領域において洗浄液噴射手段3の高さの異なる4つの洗浄ノズル21と容器Wの転倒防止用ガイドレールを兼ねた洗浄パイプ22から洗浄液が搬送中の側方向き姿勢の容器Wの開口部W1に向けて噴射されると、容器W内の内容物が排出されると同時にこの容器Wの内面が洗浄される。容器W外へ排出された内容物は図示しない内容物収容部内に収容される。
【0025】
4つの洗浄ノズル21は、それぞれ異なる高さ位置に配設されかつ互いに搬送方向にずれた位置に配設され、容器Wの内面が上から順に洗浄されるように搬送方向下流側の洗浄ノズル21ほど低い位置に配設されている。また、洗浄液噴射手段3の洗浄パイプ22は、容器Wの側方向き姿勢がくずれないよう搬送させるために搬送方向に沿って配設され、この洗浄パイプ22には図示しない複数の噴射孔が容器Wに向けて形成されている。
【0026】
また、図7に示されるように、洗浄液噴射手段3より搬送方向下流の位置において水噴射手段4の1つの噴射ノズル23から噴射水が搬送中の側方向き姿勢の容器Wの底面部の上部に向けて噴射されると、容器Wが立上り板部14に引っ掛かった側の側端部W2の近傍を中心として回動板部13から離れる方向に向って回動し、容器Wの姿勢が側方向き姿勢から下方向き姿勢に変わる。
【0027】
下方向き姿勢となった容器Wは、屈曲搬送板8の立上り板部14と送りコンベヤ31のチェーン等の無端体32に固着された複数の搬送板33とにて支持された状態で、その下方向き姿勢のまま垂直状のガイド板35に沿って搬送方向に搬送された後、メッシュコンベヤ等の搬出コンベヤ36にて次工程(メイン洗浄装置)へと送られていく。
【0028】
なお、送りコンベヤ31およびガイド板35は、容器Wの大きさに応じて搬送方向と直交する水平方向に移動調節可能となっている。つまり搬送手段2の屈曲搬送板8と送りコンベヤ31の搬送板33との距離が容器Wの大きさに応じて調節可能となっている。
【0029】
図8に示すように、第3領域(搬送後期)である搬送終端側の位置では、屈曲搬送板8の回動板部13は、支持レール16の端部における搬送方向に向って徐々に下降する戻し用の下り傾斜状部分16aに追従するように下方に回動してもとの水平状態に戻り、屈曲搬送板8は平板状となる。なお、屈曲搬送板8は、無端体6の復路位置では平板状のまま移動する。
【0030】
なお、図1に示されるように、反転用の水噴射手段4の近傍位置には、容器Wの姿勢を側方向き姿勢から下方向き姿勢に変更する非常用のガイドレール41が配設されている。このガイドレール41は、水噴射手段4の噴射水にて下方向き姿勢にならなかった容器Wに対してのみ作用する。
【0031】
また、図3に示されるように、容器Wを側方向き姿勢にするために屈曲搬送板8の回動板部13を固定板部11に対して上方に回動させる部分では、屈曲搬送板8を固着している無端体が搬送方向に向って徐々に下降する下り傾斜状部分にて構成されている。
【0032】
これは容器Wの荷重を搬送方向となる前方へ傾けることで、上向き姿勢から側方向き姿勢のへの変更を容器Wが屈曲搬送板8上でガタつかせることなく、スムーズに行なえるようになっている。
【0033】
また、この下り傾斜状部分の近傍位置には、搬送方向と直交する水平方向に一致した回転中心軸線を中心として回転する補助ブラシ43が固定板部11の上方に位置するよう配設されている。この補助ブラシ43は、図9に示すように、回動板部13を徐々に上方に回動させて、容器Wを搬送しながら側方向き姿勢に向けようとする時、容器Wにおける搬送方向下流側の固定板部11上の部分を押えて容器Wの搬送方向下流側の浮き上がりを防止して、上向き姿勢から側方向き姿勢をスムーズにするものである。なおこの補助ブラシ43は必ずしも必要ではない。
【0034】
なお、搬送手段2の搬送始端部には容器Wの開口部W1を閉じた蓋を取り外す蓋取外し手段(図示せず)が配設され、この蓋取外し手段にて容器Wから取り外された蓋は、搬出コンベヤ36による容器Wとともに蓋搬送コンベヤ(図示しない)にて次工程(メイン洗浄装置)へと送られる。
【0035】
次に、上記洗浄装置の作用等を説明する。
【0036】
食べ残しの残飯等の内容物が入った容器Wは、蓋取外し手段にて蓋が取り外れた後、開口部W1が上方を向いた上方向き姿勢である水平姿勢のまま搬送手段2の平板状の屈曲搬送板8上に載置されこの屈曲搬送板8にて搬送される。そして、その搬送手段2による搬送途中で、容器Wは屈曲搬送板8の屈曲により開口部W1が搬送方向側方を向いた側方向き姿勢である傾斜姿勢となり、その屈曲した屈曲搬送板8にて側方向き姿勢のまま搬送される。
【0037】
そして、洗浄液が洗浄ノズル21および洗浄パイプ22から側方向き姿勢の容器Wの開口部に向って噴射されると、容器W内の内容物が排出されると同時にこの容器Wの内面が洗浄される。
【0038】
その後、噴射水が噴射ノズル23から側方向き姿勢の容器Wの底面部に向って噴射されると、容器Wは回動板部13から離れる方向に向って回動して下方向き姿勢である水平姿勢となり、その容器Wは下方向き姿勢のまま搬送手段2の屈曲搬送板8と送りコンベヤ31の搬送板33とにて搬送方向に搬送され、搬出コンベヤ36へ搬出される。
【0039】
なお、容器Wの下方向き姿勢への変更時には、容器Wは、噴射ノズル23からの噴射水から受ける力で勢いよく回動して送りコンベヤ31の搬送板33と衝突する。このため、洗浄液の噴射により排出されなかった内容物が残っていたとしても、容器Wと搬送板33との衝突により容器W内から完全に排出される。
【0040】
このように上記一実施の形態によれば、屈曲可能な屈曲搬送板8を利用して、容器Wを第1領域ではともに水平状態の固定板部11および回動板部13上に載置された水平姿勢で搬送でき、第2領域では立上り板部14と起立状態の回動板部13とにて支えられた略垂直に近い傾斜姿勢で搬送できるため、容器Wを適切にかつ安定的に搬送でき、また容器Wは屈曲搬送板8上に載置され、他のものと触れることなく搬送されることから、搬送中滑りによる停滞や容器Wの損傷等も防止できる。また、容器Wが高さの低い浅型容器である場合には、傾斜姿勢の搬送により場所を取らずに搬送できることから、複数並設して多量の容器Wを搬送させることもできる。
【0041】
さらに、屈曲搬送板8は側端部W2と底板部とを支えた状態で傾斜姿勢の容器Wを搬送するため、洗浄液噴射手段3の噴射液圧を高めることができ、洗浄力を向上できる。
【0042】
なお、上記実施の形態では、回動板部13を起立状態にして容器Wの傾斜姿勢をさせているが、容器Wの形状や大きさの違いにより、必ずしも起立状態まで回動させることに限るものではない。
【0043】
なお、上記実施の形態では、蓋取外し手段および蓋搬送コンベヤを設けた場合について説明したが、例えば容器Wを蓋をせず開口部W1を開口させたまま搬送手段2の搬送始端部に投入する場合には、蓋取外し手段および蓋搬送コンベヤは必要ではない。
【0044】
また、上記実施の形態では、容器W等の被搬送物を搬送しながらその搬送途中で被搬送物を傾斜姿勢にして洗浄する洗浄装置1に搬送手段2を適用した場合について説明したが、例えば被搬送物を搬送しながらその搬送途中で被搬送物を傾斜姿勢にして被搬送物内の内容物或いは被搬送物上の載置物を排出する物品排出装置(反転装置等)にも適用できる。この場合、被搬送物の傾斜姿勢は、被搬送物内の内容物或いは、被搬送物上の載置物を排出できればよく、緩傾斜から被搬送物の開口部を略真横に向けた急傾斜の範囲を回動板部13の回動により自由に設定するもので、ある傾斜姿勢に限るものでなはない。
【0045】
また、上記実施の形態では、傾斜姿勢で搬送された被搬送部を水噴射によって回動させて下方向き姿勢とさせたが、回動板部13を起立状態からさらに屈曲させることによって、被搬送物を下方向き姿勢とさせたり、屈曲搬送板8から搬送方向と直交する方向に落下させてもよい。
【0046】
また、回動板部13を水平状態に戻すことによって、被搬送物も上方向き姿勢に戻すようにしてもよく、さらには、回動板部13を水平状態から負の方向へと屈曲させることによって、被搬送物を屈曲搬送板8から搬送方向と直交する方向にすべり落とすようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の搬送装置の一実施の形態を備えた洗浄装置の概略平面図である。
【図2】同上洗浄装置の概略正面図である。
【図3】図1におけるIII−III断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV断面図である。
【図5】図2におけるV−V断面図である。
【図6】図2におけるVI−VI断面図である。
【図7】図2におけるVII−VII断面図である。
【図8】図2におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】同上洗浄装置の補助ブラシの平面図である。
【符号の説明】
【0048】
2 搬送装置である搬送手段
6 無端体
8 搬送板である屈曲搬送板
11 固定板部
13 回動板部
14 突出部である立上り板部
16 回動板部支持用ガイドレール(支持レール)
17 案内壁
W 被搬送物である容器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端体と、
この無端体に搬送方向に沿って並設され、被搬送物を搬送する複数の搬送板とを備え、
前記各搬送板は、
前記無端体に水平状態に固定された固定板部と、
この固定板部の搬送方向と直交する方向の一端部に上方に向って突出状に設けられた突出部と、
前記固定板部の搬送方向と直交する方向の他端部に上下方向に回動可能に設けられ、回動により水平状態および起立状態になる回動板部とを有し、
第1領域では、被搬送物は、ともに水平状態の前記固定板部および前記回動板部上に載置された水平姿勢で搬送され、
第2領域では、被搬送物は、前記突出部と前記起立状態の回動板部とにて支えられた傾斜姿勢で搬送される
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
搬送板の回動板部を上方回動させて起立状態にする回動板部支持用ガイドレールを備える
ことを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】
被搬送物の姿勢変更の際に被搬送物の端部を搬送板の突出部に向けて案内する案内壁を備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の搬送装置。
【請求項1】
無端体と、
この無端体に搬送方向に沿って並設され、被搬送物を搬送する複数の搬送板とを備え、
前記各搬送板は、
前記無端体に水平状態に固定された固定板部と、
この固定板部の搬送方向と直交する方向の一端部に上方に向って突出状に設けられた突出部と、
前記固定板部の搬送方向と直交する方向の他端部に上下方向に回動可能に設けられ、回動により水平状態および起立状態になる回動板部とを有し、
第1領域では、被搬送物は、ともに水平状態の前記固定板部および前記回動板部上に載置された水平姿勢で搬送され、
第2領域では、被搬送物は、前記突出部と前記起立状態の回動板部とにて支えられた傾斜姿勢で搬送される
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
搬送板の回動板部を上方回動させて起立状態にする回動板部支持用ガイドレールを備える
ことを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】
被搬送物の姿勢変更の際に被搬送物の端部を搬送板の突出部に向けて案内する案内壁を備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2006−206253(P2006−206253A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−20324(P2005−20324)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(000116699)株式会社アイホー (65)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(000116699)株式会社アイホー (65)
【Fターム(参考)】
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