説明

携帯端末及び演奏プログラム

【課題】ユーザがリアルタイムで自由にメロディを奏でることのできる携帯端末及びそのような携帯端末で実行される演奏プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明の携帯端末によれば、赤外線発光部から発光された光に対して翳された物体によって反射された反射光を赤外線受光部が受光した場合に、位置検出手段により、受光した反射光に基づいて、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置が検出されて、検出された物体の位置に応じた音高情報が音高情報生成手段により生成され、その生成された音高情報に基づく楽音が、発音手段により発音される。即ち、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置に応じた音高の楽音が、発音手段により発音されることになる。よって、ユーザが赤外線発光部から発光される赤外線に対して物体を翳すことにより、携帯端末を手軽に楽音を発音させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末及び演奏プログラムに関し、特に、ユーザによるリアルタイムなメロディの発音が可能な携帯端末及びそのような携帯端末で実行される演奏プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、メモリに予め記憶されているメロディデータに基づいてメロディを奏でる機能を有する携帯電話などの携帯端末がある。
【0003】
ここで、携帯端末のメモリに記憶されるメロディデータは、インターネット等を介して外部サーバ(外部機器)からダウンロードすることによって入手することができる(例えば、特開2002−142044号公報(特許文献1)参照)。
【0004】
なお、上記のように外部サーバから入手したメロディデータは、専用の編集ソフトや外部の編集システム(例えば、特開2005−175676号公報(特許文献2)参照)を利用することによって、ユーザの要求どおりに編集することができ、既成のメロディデータが奏でるメロディとは一線を画した独自のメロディを奏でることが可能である。
【0005】
また、特開平11−103332号公報(特許文献3)には、キー入力部から入力データを打ち込むことによって、任意にメロディデータを作成することができる移動体通信端末(携帯端末)が記載されている。
【0006】
また、従来より、赤外線を発光する赤外線発光部と赤外線を受光する赤外線受光部とを携帯端末に設け、これらの赤外線発光部及び赤外線受光部を用い、携帯端末と外部機器機器との間で赤外線によるデータの送受信がしばしば行われている。
【特許文献1】特開2002−142044号公報
【特許文献2】特開2005−175676号公報
【特許文献3】特開平11−103332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、外部サーバ(外部機器)からダウンロードにより入手した既成のメロディデータをそのまま利用した場合には、ユーザの飽きも早いという問題点があった。この場合、ユーザはメロディデータのダウンロードを頻繁に行なうことになり、その結果、ダウンロードにかかる課金による出費が嵩むことになる。
【0008】
あるいは、外部サーバからダウンロードしたメロディデータをユーザの好みによって編集したとしても、その編集は元データに依存するので、制限された範囲でしか編集できないという問題点があった。
【0009】
また、特許文献3に記載されるように、ユーザがメロディデータを任意に作成できることにより、移動体通信端末(携帯端末)から発せられる音にに対するユーザの楽しみ方が拡張される上に、自作のメロディーデータの使用は、既成のメロディに比べユーザも飽き難いという利点がある。
【0010】
しかし、移動体通信端末(携帯端末)のキー入力部(操作キー)による入力は煩雑であるという問題点を有すると共に、メロディデータを作成してからの再生となるので、ユーザがリアルタイムで自由にメロディを奏でることはできないという問題点があった。
【0011】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ユーザがリアルタイムで自由にメロディを奏でることのできる携帯端末及びそのような携帯端末で実行される演奏プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的を達成するために、請求項1記載の携帯端末は、赤外線を発光する赤外線発光部と、赤外線を受光する赤外線受光部とを備え、前記赤外線発光部から発光される赤外線によりデータを外部機器へ送信できると共に、前記赤外線受光部により赤外線を受光することによって外部機器から発信されたデータを受信できるものであって、前記赤外線発光部から発光された光に対して翳された物体によって反射された反射光を前記赤外線受光部が受光した場合に、その受光した反射光に基づいて、前記赤外線発光部又は前記赤外線受光部に対する前記物体の位置を検出する位置検出手段と、その位置検出手段により検出された前記物体の位置に応じた音高情報を生成する音高情報生成手段と、前記音高情報生成手段により生成された音高情報に基づく楽音を発音する発音手段とを備えている。
【0013】
請求項2記載の携帯端末は、請求項1記載の携帯端末において、複数の音色データを記憶する音色データ記憶手段と、その音色データ記憶手段に記憶されている複数の音色データの中から、1の音色データを選択する音色選択手段を備え、前記発音手段は、前記音色データ記憶手段に記憶された音色データのうち、前記音色選択手段により選択された音色データを用い、前記音高情報生成手段により生成された音高情報に基づく楽音を発音するものである。
【0014】
請求項3記載の携帯端末は、請求項1又は2に記載の携帯端末において、前記赤外線受光部による赤外線の受光によって前記外部機器から受信される前記データは、1もしくは複数の演奏パートから構成される演奏データ、又は楽譜データである。
【0015】
請求項4記載の携帯端末は、赤外線を発光する赤外線発光部と、赤外線を受光する赤外線受光部と、前記赤外線発光部から発光された光に対して翳された物体によって反射された反射光を前記赤外線受光部が受光した場合に、その受光した反射光に基づいて、前記赤外線発光部又は前記赤外線受光部に対する前記物体の位置を検出する位置検出手段と、その位置検出手段により検出された前記物体の位置に応じた音高情報を生成する音高情報生成手段と、複数の演奏パートから構成される演奏データを記憶する演奏データ記憶手段と、その演奏データ記憶手段に記憶されている演奏データにおける所定の演奏パートの消音を指示する消音指示手段と、複数の音色データを記憶する音色データ記憶手段と、前記消音指示手段により消音指示された演奏パート以外の演奏パートを前記演奏データに従い、前記音色データ記憶手段に記憶されている音色データを用いて発音すると共に、前記音色データ記憶手段に記憶されている音色データのうち、前記消音指示手段により消音指示された演奏パートの音色データを用い、前記音高情報生成手段により生成された音高情報に基づく楽音を発音する発音手段とを備えている。
【0016】
請求項5記載の携帯端末は、請求項4記載の携帯端末において、情報を表示する表示部と、前記演奏データ記憶手段に記憶されている演奏データに基づき、前記消音指示手段により消音指示された演奏パートの楽譜を前記表示部に表示する楽譜表示手段と、その楽譜表示手段により前記表示部に前記楽譜を表示する際に、所定の演奏テンポに従う曲の進行に応じて次に発音すべき部分を、それ以前の部分とは異なる色に着色する着色手段とを備えている。
【0017】
請求項6記載の携帯端末は、請求項4又は5に記載の携帯端末において、前記消音指示手段による指示によって消音させる演奏パートを指定する消音パート指定手段を備えている。
【0018】
請求項7記載の携帯端末は、請求項1から6のいずれかに記載の携帯端末において、前記位置検出手段は、前記赤外線受光部により受光された赤外線の受光量に基づいて、前記赤外線発光部又は前記赤外線受光部に対する前記物体の位置を検出するものである。
【0019】
請求項8記載の演奏プログラムは、赤外線を発光する赤外線発光部と、赤外線を受光する赤外線受光部と、楽音を発音する発音手段とを備え、演算装置により制御される携帯端末に対し、前記赤外線受光部が前記赤外線発光部から発光された赤外線に対して翳された物体による反射光を受光した場合に、受光した反射光に基づいて楽音を発音させて演奏させるために前記演算装置に実行させるプログラムであって、前記赤外線受光部により受光された反射光に基づいて、前記赤外線発光部又は前記赤外線受光部に対する前記物体の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、その位置情報取得ステップにより取得された前記位置情報に応じた音高情報を生成する音高情報生成ステップと、前記携帯端末の演奏データメモリに記憶されている複数の演奏パートから構成される演奏データを読み出す演奏データ読出ステップと、その演奏データ読出ステップにより読み出された演奏データにおける所定の演奏パートの消音を指示する消音指示ステップと、その消音指示ステップにより消音指示された演奏パート以外の演奏パートを前記演奏データに従い、携帯端末の音色データメモリに記憶されている音色データを用いて前記発音手段から発音すると共に、前記音色データメモリに記憶されている音色データのうち、前記消音指示ステップにより消音指示された演奏パートの音色データを用い、前記音高情報生成ステップにより生成された音高情報に基づく楽音を前記発音手段から発音する発音ステップとを、前記携帯端末に実行させる。
【0020】
請求項9記載の演奏プログラムは、請求項8記載の演奏プログラムにおいて、前記演奏データに対応する楽譜データに基づき、前記消音指示ステップにより消音指示された演奏パートの楽譜を、前記携帯端末の表示装置に表示する楽譜表示ステップと、その楽譜表示ステップにより前記表示装置に楽譜を表示する際に、所定の演奏テンポに従う曲の進行に応じて次に発音すべき部分を、それ以前の部分とは異なる色にして着色する着色ステップとを、前記演算装置に実行させる。
【発明の効果】
【0021】
請求項1記載の携帯端末によれば、赤外線発光部から発光された光に対して翳された物体によって反射された反射光を赤外線受光部が受光した場合に、位置検出手段により、受光した反射光に基づいて、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置が検出されて、検出された物体の位置に応じた音高情報が音高情報生成手段により生成される。
【0022】
このように音高情報生成手段により音高情報が生成されると、その生成された音高情報に基づく楽音が、発音手段により発音される。即ち、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置に応じた音高の楽音が、発音手段により発音されることになる。
【0023】
よって、ユーザが赤外線発光部から発光される赤外線に対して物体(例えば、ユーザ自身の手や、ユーザが手に持った紙や板などの物体や、近くの壁など)を翳すことにより、携帯端末を手軽に楽音を発音させることができるという効果がある。
【0024】
さらに、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置に応じた音高の楽音が発音されるので、ユーザが、赤外線発光部から発光される赤外線に対して翳した物体の位置を適宜変更する(例えば、赤外線発光部に対して物体を近づけたり遠ざけたりする)ことにより、音高を適宜変更させつつ携帯端末から楽音を発音させることができるという効果がある。その結果として、ユーザが、赤外線発光部から発光される赤外線に対して翳す物体の位置を変えることによって、自在にメロディを奏でることが可能となる。
【0025】
よって、予めメモリに記憶させておいたメロディデータを利用することなく、ユーザが自由に奏でたメロディをリアルタイムで携帯端末から発することができ、例えば、携帯端末を楽器とみなして演奏することが可能となり、音に対するユーザの楽しみ方を拡張できるという効果がある。
【0026】
また、請求項1記載の携帯端末によれば、従来の携帯端末と同様に、赤外線発光部から発光される赤外線によりデータを外部機器へ送信できると共に、赤外線受光部により赤外線を受光することによって外部機器から発信されたデータを受信することができる。
【0027】
よって、従来の携帯端末において、データの送受信に利用されていた赤外線発光部及び赤外線受光部を、上記のようにリアルタイムにメロディを奏でるための構成として共用するので、製造コストを著しく高騰させることなく、リアルタイムにメロディを奏でることが可能な携帯端末を得ることができるという効果がある。
【0028】
なお、請求項1の位置検出手段において、「受光した反射光に基づいて、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置を検出する」とは、受光した反射光に対して得られる種々の情報を利用して、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置を検出することを意味する。受光した反射光に対して得られる種々の情報としては、例えば、反射光の受光量や、赤外線発光部から発光された赤外線が物体により反射されて赤外線受光部に受光されるまでの時間などが挙げられる。
【0029】
請求項2記載の携帯端末によれば、請求項1記載の携帯端末の奏する効果に加え、音色データ記憶手段には、複数の音色データが記憶されており、それらの複数の音色データの中から、1の音色の音色データがユーザ等によって適宜選択されると、その選択された音色データに対応する音色の楽音であって、音高情報生成手段により生成された音高情報に基づく楽音が、発音手段によって発音される。
【0030】
よって、複数の音色の中からユーザの所望に応じた音色でメロディを奏でることができ、メロディを奏でることの娯楽性をさらに向上させることができるという効果がある。例えば、複数パートから構成される曲を、複数のユーザがそれぞれ異なる音色でメロディを奏でることによって合奏できたり、複数パートから構成される曲から1パートを消音した上で、ユーザが消音されたパートを対応する音色で演奏することができる。
【0031】
請求項3記載の携帯端末によれば、請求項1又は2記載の携帯端末の奏する効果に加えて、赤外線受光部による受光された赤外線によって、外部機器から、1もしくは複数の演奏パートから構成される演奏データ、又は楽譜データを受信することができる。
【0032】
よって、リアルタイムにメロディを奏でるための構成の一部として利用される赤外線受光部を用いるデータ受信によって、1又は複数の演奏パートから構成される演奏データ(メロディデータ)や、その演奏データに対応する楽譜データを受信できるので、これらの演奏データや楽譜データを利用することによって、メロディを奏でることの娯楽性をさらに向上させることができるという効果がある。例えば、1又は複数パートから構成される曲と共に演奏を行ったり、複数パートから構成される曲から1パートを消音した上で、ユーザが消音されたパートを対応する音色で演奏したり、楽譜を携帯端末の表示部であるLCD(Liquid Crystal Display)に表示することによってユーザの演奏を補助することができる。
【0033】
請求項4記載の携帯端末によれば、赤外線発光部から発光された光に対して翳された物体によって反射された反射光を赤外線受光部が受光した場合に、位置検出手段により、受光した反射光に基づいて、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置が検出されて、検出された物体の位置に応じた音高情報が音高情報生成手段により生成される。
【0034】
一方で、演奏データ記憶手段には複数の演奏パートから構成される演奏データ(メロディデータ)が記憶されており、この演奏データにおける所定の演奏パートに対し、消音指示手段によって消音が指示される。
【0035】
また、音色データ記憶手段には複数の音色データが記憶されており、この音色データ記憶手段に記憶されている音色データを用いて発音手段により発音がなされる。ここで、発音手段によって、消音指示手段により消音指示された演奏パート以外の演奏パートが、演奏データに従い、音色データ記憶手段に記憶されている音色データを用いて発音される。
【0036】
また、発音手段によって、音色データ記憶手段に記憶されている音色データのうち、消音指示手段により消音指示された演奏パートの音色データを用い、音高情報生成手段により生成された音高情報に基づく楽音が発音される。
【0037】
即ち、演奏データ(メロディデータ)を構成する複数の演奏パートのうち、消音指示がなされていない演奏パートについては、演奏データに従ってメロディが奏でられ、一方で、消音指示がされた演奏パートについては、ユーザが、赤外線発光部から発光される赤外線に対して翳した物体の位置を適宜変更する(例えば、赤外線発光部に対して物体を近づけたり遠ざけたりする)ことにより、音高を適宜変更させつつ携帯端末から楽音を発音させることができる。
【0038】
よって、演奏データが、外部サーバ(外部機器)からのダウンロードなどによって得られる既成の演奏データ(メロディデータ)を利用しつつ、ユーザ自身も携帯端末を楽器とみなしてリアルタイムに演奏に参加することができ、携帯端末から発せられる音に対するユーザの楽しみ方を拡張できるという効果がある。
【0039】
なお、請求項4の位置検出手段において、「受光した反射光に基づいて、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置を検出する」とは、受光した反射光に対して得られる種々の情報を利用して、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置を検出することを意味する。受光した反射光に対して得られる種々の情報としては、例えば、反射光の受光量や、赤外線発光部から発光された赤外線が物体により反射されて赤外線受光部に受光されるまでの時間などが挙げられる。
【0040】
請求項5記載の携帯端末によれば、請求項4記載の携帯端末の奏する効果に加えて、演奏データに基づき、消音指示手段により消音指示された演奏パートの楽譜が、楽譜表示手段により、表示部に表示される。表示部へ楽譜を表示する際、所定の演奏テンポに従う曲の進行に応じて次に発音すべき部分が、着色手段により、その発音すべき部分より以前の部分とは異なる色に着色される。
【0041】
よって、ユーザが既成の演奏データにおける消音部分に対応するパートを演奏する場合に、ユーザは、演奏すべきパートの楽譜を確認しつつ演奏を行うことができるという効果がある。
【0042】
また、表示部へ楽譜を表示する際には、所定の演奏テンポに従う曲の進行に応じて次に発音すべき部分が、それ以前の部分とは異なる色に着色されるので、ユーザによる携帯端末を用いた演奏が適切に補助されるという効果がある。
【0043】
請求項6記載の携帯端末によれば、請求項4又は5に記載の携帯端末の奏する効果に加えて、消音指示手段により消音を指示する演奏パートを指定する消音パート指定手段を備えている。即ち、ユーザは、消音パート指定手段により消音する演奏パートを指定することにより、その消音された演奏パートを演奏することができる。よって、ユーザは、演奏データにおける所望の演奏パートを演奏できるという効果がある。
【0044】
請求項7記載の携帯端末によれば、請求項1から6のいずれかに記載の携帯端末の奏する効果に加えて、赤外線受光部により受光された赤外線の受光量に基づいて、位置検出手段により、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置が検出される。よって、位置検出手段は、赤外線受光部により受光された赤外線の受光量が多いほど、物体が赤外線発光部又は赤外線受光部に対して近いと検出することになるので、物体を赤外線発光部又は赤外線受光部に対して近づけたり遠ざけたりすることによって音高を変化させることができるという効果がある。
【0045】
請求項8記載の演奏プログラムによれば、携帯端末の演算装置より実行されて、赤外線発光部から発光された光に対して翳された物体によって反射された反射光を赤外線受光部が受光されると、位置情報取得ステップにより、受光した反射光に基づいて、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置情報が取得され、次いで、検出された物体の位置に応じた音高情報が音高情報生成ステップにより生成される。
【0046】
一方で、演奏データ読出ステップにより、演奏データメモリに記憶されている複数の演奏パートから構成される演奏データが読み出されると、次いで、消音指示ステップにより、読み出された演奏データにおける所定の演奏パートの消音が指示される。
【0047】
次いで、発音ステップにより、その消音指示ステップにより消音指示された演奏パート以外の演奏パートが演奏データに従い、携帯端末の音色データメモリに記憶されている音色データを用いて発音手段から発音される。また、それと共に、発音ステップにより、音色データメモリに記憶されている音色データのうち、消音指示ステップにより消音指示された演奏パートの音色データを用い、音高情報生成ステップにより生成された音高情報に基づく楽音が記発音手段から発音される。
【0048】
即ち、請求項8記載の演奏プログラムによれば、演奏データ(メロディデータ)を構成する複数の演奏パートのうち、消音指示がなされていない演奏パートについては、演奏データに従ってメロディが奏でられ、一方で、消音指示がされた演奏パートについては、ユーザが、赤外線発光部から発光される赤外線に対して翳した物体の位置を適宜変更する(例えば、赤外線発光部に対して物体を近づけたり遠ざけたりする)ことにより、音高を適宜変更させつつ携帯端末から楽音を発音させることができることになる。
【0049】
よって、演奏データが、外部サーバ(外部機器)からのダウンロードなどによって得られる既成の演奏データ(メロディデータ)を利用しつつ、ユーザ自身も携帯端末を楽器とみなしてリアルタイムに演奏に参加することができ、携帯端末から発せられる音に対するユーザの楽しみ方を拡張できるという効果がある。
【0050】
なお、請求項8の位置情報取得ステップにおいて、「赤外線受光部により受光された反射光に基づいて、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する前記物体の位置情報を取得する」とは、受光した反射光に対して得られる種々の情報を利用して、赤外線発光部又は赤外線受光部に対する物体の位置情報を取得することを意味する。受光した反射光に対して得られる種々の情報としては、例えば、反射光の受光量や、赤外線発光部から発光された赤外線が物体により反射されて赤外線受光部に受光されるまでの時間などが挙げられる。
【0051】
請求項9記載の演奏プログラムによれば、請求項8記載の演奏プログラムの奏する効果に加えて、演奏データに対応する楽譜データに基づき、消音指示ステップにより消音指示された演奏パートの楽譜が、楽譜表示ステップにより、携帯端末の表示装置に表示される。そして、その楽譜表示ステップにより表示装置に楽譜を表示する際に、着色ステップにより、所定の演奏テンポに従う曲の進行に応じて次に発音すべき部分が、それ以前の部分とは異なる色にして着色される。
【0052】
よって、ユーザが既成の演奏データにおける消音部分に対応するパートを演奏する場合に、ユーザは、演奏すべきパートの楽譜を確認しつつ演奏を行うことができるという効果がある。
【0053】
また、表示部へ楽譜を表示する際には、所定の演奏テンポに従う曲の進行に応じて次に発音すべき部分が、それ以前の部分とは異なる色に着色されるので、ユーザによる携帯端末を用いた演奏が適切に補助されるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態における携帯端末1の外観図である。図1に示すように、本実施形態における携帯端末1は、通話可能な所謂携帯電話であり、略箱型の筺体2の表面(図1における紙面手前側の面)には、その上方側(図1左側)から下方に向かって、無線部41(図2参照)により受信された無線通信の音声を出力する受話部22と、データ等を視覚的に表示可能なLCD30と、テンキー21を含む操作キー20と、無線部41(図2参照)から無線通信として発信する音声を入力する送話部23とが設けられている。
【0055】
図1に示すように、この携帯端末1は、その上方側の側面に、赤外線IRを発光する赤外線LED50と、反射光IR’又は外部機器から発光された赤外線を受光するフォトダイオード51とが設けられており、赤外線による外部機器とのデータ通信(以下、赤外線によるデータ通信を「赤外線通信」と称する)が可能とされている。例えば、この赤外線通信によって、1又は複数の演奏パートから構成される演奏データや、その演奏データに対応する楽譜データや、音色データなどの各種データを外部機器から受信することが可能である。
【0056】
また、本実施形態における携帯端末1は、この赤外線LED50から発光された赤外線IRがユーザの左手Lの掌により反射されて戻ってきた反射光IR’を、フォトダイオード51が受光した場合に、赤外線LED50又はフォトダイオード51と障害物としての配置された物体であるユーザの左手Lとの距離tに応じた音高の楽音を、楽音発生用のスピーカ(非図示)から発音させるものである。
【0057】
図1に示すように、ユーザは、携帯端末1を自身の右手Rで持ち、赤外線LED50から発光される赤外線IRに対して左手Lの掌を翳した上で、例えば、左手Lを矢印Xf方向又は矢印Xb方向へ移動させることによって、即ち、赤外線LED50及びフォトダイオード51に対して左手Lを近づけたり遠ざけたりすることによって、距離tを短くしたり長くしたりすることができる。
【0058】
なお、この場合、フォトダイオード51により受光される反射光IR’の光量(受光量)は、左手Lが赤外線LED50又はフォトダイオード51から遠い程少なくなり、左手Lが赤外線LED50又はフォトダイオード51から近い程大きくなる。詳細は後述するが、本実施形態の携帯端末1では、距離tの変化に伴うフォトダイオード51による反射光IRの受光量の変化を利用し、異なる音高の楽音を発音させる。
【0059】
次に、図2を参照して、本実施形態の携帯端末1の電気的構成について説明する。図2は、携帯端末1の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、携帯端末1は、プログラム制御により動作する制御部100と、制御部100から出力された各種データの表示を行うLCD30と、ユーザにより操作された各種動作の指示を制御部100へ入力する操作キー20と、フラッシュメモリ120と、無線通信部130と、赤外線処理部140と、楽音発音部150とから主に構成されている。
【0060】
制御部100は、中央演算処理装置であるCPU110と、そのCPU110により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するROM111と、CPU110により実行される各種処理に必要なデータやプログラム等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM112とから構成されている。
【0061】
ここで、ROM111は、変換テーブル111aを備えている。変換テーブル111aは、後述する割り込み処理1(図7参照)中において、フォトダイオード51により反射光IR’が受光された場合に、その反射光IR’の光量(受光量)に応じて生成された電圧(以下、「受光量電圧」と称する)のレベルを、対応する音高情報(ノートナンバ)に変換するためのテーブルである。なお、この変換テーブル111aについては、図3を参照しつつ後述する。
【0062】
また、RAM112は、前回値メモリ112aを備えている。前回値メモリ112aは、後述する割り込み処理1(図7参照)において、受光量電圧のレベルに対して正規化された値を記憶するためのものである。
【0063】
フラッシュメモリ120は、書換可能な不揮発性のメモリであり、このフラッシュメモリ120へ記憶されたデータは、電源オフ(電源断、電源切)後も保持される。フラッシュメモリ120には、後述する図4,図5,図7,図8のフローチャートに示す演奏アプリケーションを記憶する演奏アプリケーションメモリ120aと、演奏データメモリ120bとを備えている。
【0064】
ここで、演奏データメモリ120bは、演奏アプリケーションで使用可能な演奏データを記憶するものである。ここで、演奏データメモリ120bに記憶されている演奏データは、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、1の演奏データは、複数の演奏パートに対応する複数の演奏データから構成されている。なお、演奏データメモリ120bに記憶されている演奏データには、LCD30にピアノロール表示35(図6参照)可能とするための楽譜データが含まれている。
【0065】
無線通信部130は、無線通信を行うためのものであり、無線部41と、音声処理回路42と、受話部22と、送話部23とから構成されている。無線部41は、制御部100からの指示によりアンテナ41aを介して非図示の無線回線との電波の送受信を実行するものである。
【0066】
また、音声処理回路は42は、無線部41から処理部110を通して出力されたデジタル受信信号をアナログ音声信号に変換し、受話部22に出力すると共に、送話部23から入力されたアナログ音声信号をデジタル送信信号として無線部41に出力するものである。
【0067】
赤外線処理部140は、赤外線LED50から発光する赤外線IR及びフォトダイオード51により受光された赤外線IR又は反射光IR’を処理するためのものであり、赤外線LED50と、フォトダイオード51と、赤外線通信回路70と、レベル検出器71と、A/Dコンバータ72(以下、A/D72と称する)と、回路切替部73とから構成されている。
【0068】
赤外線LED50は、赤外線を出力する光源であり、赤外線通信時には、赤外線通信回路70から出力されたアナログ通信信号に基づいて、そのアナログ通信信号を赤外線として出力(発光)する一方で、演奏アプリケーションメモリ120aに記憶されている演奏アプリケーションの起動中には、赤外線通信回路70から出力された連続発光指示信号に基づいて、赤外線の出力(発光)を行う。
【0069】
また、フォトダイオード51は、反射光IR’又は外部機器から発光された赤外線を受光し、電気信号に変換する素子である。
【0070】
回路切替部73は、制御部100からの指示により、フォトダイオード51から出力された電気信号を、赤外線通信回路70へ出力するか、A/D72へ出力するかを切り替える回路である。
【0071】
赤外線通信回路70は、赤外線通信を行うための制御回路であり、赤外線によるデータ発信(送信)時には、制御部100から出力されたデジタル送信データ(パルス列)の変調によって得られたアナログ通信信号を赤外線LED50へ出力すると共に、赤外線によるデータ受信時には、フォトダイオード51から出力されたアナログ電気信号をデジタル受信データ(パルス列)に復調した上で、制御部100に出力する。なお、赤外線通信回路70は、演奏アプリケーションの起動中には、連続発光指示信号を赤外線LED50に出力する。
【0072】
A/D72は、フォトダイオード51から出力されたアナログ電気信号をデジタル電気信号に変換した上で、レベル検出器71へ出力する。
【0073】
レベル検出器71は、A/D72から入力されたデジタル電気信号における受光量電圧のレベルを検出し、そのレベルを制御部100へ出力するものである。
【0074】
なお、本実施形態の携帯端末1では、常態において、フォトダイオード51から出力された電気信号(アナログ電気信号)は、赤外線通信回路70へ出力されるように構成されている。ここで、ユーザによって演奏アプリケーションメモリ120aに記憶されている演奏アプリケーションの起動が指示されると、制御部100から切り替え指示が出力されて、フォトダイオード51から出力された電気信号が、赤外線通信回路70に換えてA/D72へ出力されるように構成されている。そして、演奏アプリケーションが終了すると(ユーザの指示による演奏アプリケーションの終了、又は演奏終了による演奏アプリケーションの終了)、再度、制御部100から切り替え指示が出力されて、フォトダイオード51から出力された電気信号が、A/D72に換えて赤外線通信回路70へ出力される。
【0075】
詳細は後述するが、演奏アプリケーション起動中において、制御部100は、レベル検出器71から出力された受光量電圧のレベルに基づいて音高情報を生成する。その結果として、生成された音高情報に基づく楽音が、楽音発音部150から発音されることになる。
【0076】
ここで、赤外線LED50又はフォトダイオード51とユーザの左手Lとの距離t(図1参照)を変化させることによって、フォトダイオード51が受光する反射光IR’の受光量が変化するので、その結果として、異なる受光量電圧のレベルがレベル検出器71から出力されることになる。即ち、距離tに応じて異なる音高情報が生成されることになる。従って、ユーザが左手Lの位置を移動させて距離tを変化させることによって、異なる音高の楽音を楽音発音部150から発音させることができるのである。
【0077】
楽音発音部150は、制御部100により生成された音高情報に基づく楽音を発音するためのものであり、音源60と、D/Aコンバータ61(以下、D/A61と称する)と、アンプ62と、スピーカ63とから構成されている。
【0078】
音源60は、MIDI音源であり、制御部100から出力される音高情報などのMIDIデータに応じた楽音を生成するものである。この音源60から出力されたデジタル楽音は、D/A61によりアナログ楽音に変換されて、アンプ62により増幅されてスピーカ63から発音(放音)される。なお、音源60には、複数の音色に対応する音色データが記憶されており、種々の音色が発音可能に構成されている。
【0079】
次に、図3を参照して、上述した変換テーブル111aについて説明する。図3は、C3からC7までの61鍵で構成されるキーボードに対する変換テーブル111aを示す模式図である。図3に示すように、変換テーブル111aでは、レベル検出器71から出力された受光量電圧のレベルを0〜60の範囲の値に正規化した場合に、正規化によって得られた各値に対し、それぞれ、36〜96のノートナンバが対応付けられている。なお、フォトダイオード51による反射光IR’の受光量電圧のレベルに応じた値の正規化は、後述する割り込み処理1(図7参照)中において行われる。
【0080】
次に、図4のフローチャートを参照して、上記のように構成された本実施形態の携帯端末1により実行される演奏処理について説明する。図4は、携帯端末1で実行される演奏処理を示すフローチャートである。
【0081】
図4のフローチャートに示す演奏処理は、ユーザが演奏アプリケーションメモリ120aに記憶されている演奏アプリケーションの起動を指示した場合に、起動する処理である。なお、ユーザにより演奏アプリケーションの起動が指示されると、演奏アプリケーションはRAM112の所定のエリア(非図示)にロードされた上で実行される。
【0082】
図4に示すように、この演奏処理では、まず、フォトダイオード51が反射光IR’を受光した結果として、フォトダイオード51から出力される電気信号の出力先を、赤外線回路部70に換えてA/D72とする指示を回路切替部73に出力する(S401)。S401の結果、フォトダイオード51から出力されたアナログ電気信号が、A/D72によってデジタル電気信号に変換され、そのデジタル電気信号における受光量電圧のレベルが、レベル検出器71によって検出されて制御部100へ入力されることになる。
【0083】
S401の処理後、初期設定として、前回値メモリ112aのクリアを行う(S402)。次いで、ユーザにより演奏曲が指定されたかを確認し(S403)、ユーザによる演奏曲の指定がなければ(S403:No)、ユーザによる演奏曲の指定が確認されるまで、S403を繰り返す。
【0084】
そして、ユーザにより演奏曲が指定されたら(S403:Yes)、指定された演奏曲の演奏データを、演奏データメモリ120bからRAM112における所定のエリア(非図示)にロードする(S404)。
【0085】
S404の処理後、ユーザにより消音すべき演奏パートが指定されたかを確認し(S405)、ユーザによる指定がなければ(S403:No)、ユーザによる指定が確認されるまで、S405を繰り返す。
【0086】
そして、ユーザにより消音すべき演奏パートが指定されたら(S405:Yes)、次いで、スタートボタンとして割り当てられている操作キー20がユーザによって押されたかを確認する(S406)。
【0087】
S406の処理により確認した結果、スタートボタンの押下が確認されなければ(S406:No)、S406による確認を繰り返す。一方で、S406の処理により確認した結果、スタートボタンの押下が確認されたら(S406:Yes)、赤外線通信回路70に連続発光指示信号を出力することによって、赤外線LED50からの赤外線の連続発光を開始する(S407)。
【0088】
S407の処理後、後述する割り込み処理1(図7参照)の割り込み許可を設定する(S408)。その結果、割り込み処理1(図7参照)が所定時間毎(例えば、10msec)に起動し、フォトダイオード51に受光された反射光IR’を利用し、距離t(図1参照)に応じた音高の楽音の発生が開始される。
【0089】
S408の処理後、ユーザにより指定された演奏曲の演奏データを再生する再生処理を実行する(S409)。なお、この再生処理(S409)については、図5を参照しつつ後述する。
【0090】
再生処理(S409)の終了後、即ち、演奏データの再生が終了したら、割り込み処理1(図7参照)の割り込み禁止を設定し(S410)、赤外線LED50による赤外線の連続発光を停止する(S411)。
【0091】
S411の処理後、フォトダイオード51から出力される電気信号の出力先を、A/D72に換えて赤外線回路部70とする指示を回路切替部73に出力し(S412)、この演奏処理を終了する。
【0092】
次に、図5を参照して、上述した再生処理(S409)について説明する。図5は、上述した演奏処理(図4参照)の中で実行される再生処理(S409)を示すフローチャートである。
【0093】
図5のフローチャートに示すように、再生処理(S409)では、まず、ピアノロール画面をLCD30に表示し(S501)、演奏データにおける全演奏パートの音色情報を音源60に出力する(S502)。
【0094】
S502の処理後、RAM112における所定のエリア(非図示)にロードされた演奏データを読み出し(S503)、伴奏パート再生処理(S504)。この伴奏パート再生処理(S504)は、S503において読み出した演奏データのうち、S502においてユーザにより消音が指定された演奏パート以外の演奏パート(以下、これを「伴奏パート」と称する)の演奏データを音源60へ出力して再生する処理である。この伴奏パート再生処理(S504)の結果として、ユーザにより指定された演奏曲における伴奏パートがスピーカ63から発音(放音)されることになる。
【0095】
次いで、譜面表示処理を実行する(S505)を実行する。この譜面表示処理(S505)は、LCD30に表示されたピアノロール画面に、ユーザにより消音が指定された演奏パートのピアノロール表示35(図6参照)を行う処理である。この場合、ユーザにより消音が指定された演奏パートのピアノロール表示35は、S503において読み出した演奏データのうち、S502においてユーザにより消音が指定された演奏パートの演奏データに含まれる楽譜データに基づいて行われる。なお、この譜面表示処理(S505)では、再生中の演奏データの進行に応じて、ピアノロール表示35(図6参照)を適宜スクロールしつつ表示を行う。
【0096】
次いで、演奏データに従って所定のテンポで再生される楽音に対応し、S505の処理の結果としてLCD30に表示されるピアノロール表示35(図6参照)に着色する着色処理を実行する(S506)。この着色処理(S506)は、所定のテンポで再生中の演奏データの進行に応じて、次に発音されるべき部分を、それ以前の既に発音済みである部分と異なる色で着色表示する処理である。
【0097】
ここで、図6を参照して、この着色処理(S506)による着色表示について説明する。図6は、LCD30に表示されたピアノロール表示35の模式図である。上述した譜面表示処理(S505)及び着色処理(S506)の結果として、図6に示すようなピアノロール表示が行われる。
【0098】
ピアノロール表示35では、音高(ノートナンバ)を縦軸、小節(時間)を横軸とする座標に、音符の発音タイミングや長さを、それぞれ、マーカ36の位置及び横軸方向の長さによって表している。ここで、画面左側に対応する鍵盤画像が並列されているので、ユーザは現在演奏中の音高(ノートナンバ)を確認しやすい。
【0099】
なお、図6では、C3〜C5に対応する表示のみがされているが、他のノートネーム(又はノートナンバ)部分の表示が必要な場合には、縮小表示やスクロール表示などによって適切な領域が表示される。
【0100】
ここで、着色処理(S506)の結果として、次に発音されるべき部分のマーカ36bが、それ以前の既に発音済み又は発音中である部分のマーカ36aとは異なる色で着色表示される。
【0101】
詳細は後述するが、本実施形態の携帯端末1では、ユーザがピアノロール表示35された演奏パートを演奏できるように構成されているので、ユーザは、図6に示したようなピアノロール表示35を目視することによって、演奏すべきパートの楽譜を確認しつつ演奏を行うことができる。
【0102】
また、その際、所定の演奏テンポに従う演奏曲の進行に応じて次に発音すべき部分(マーカ36b)が、それ以前の部分(マーカ36a)とは別の色に着色されるので、ユーザによる携帯端末1を用いた演奏が適切に補助されることになる。
【0103】
再度図5に戻って説明する。着色処理(S506)の実行後、テンキー21の操作状況を確認する(S507)。ここで、S507の処理によりテンキー21が操作されたことが確認されると、後述する割り込み処理2(図8参照)が実行される。
【0104】
S507処理後、演奏終了、即ち、演奏データが全て再生されたかを確認し(S508)、演奏終了でなければ(S508:No)、S503の処理へ戻って、読み出し中の演奏データを続けて読み出し、S508の処理により演奏終了が確認されるまで、S503〜S508の処理を繰り返す。一方で、S508の処理により確認した結果、演奏終了であれば(S508)、この再生処理を終了する。
【0105】
次に、図7を参照して、S408の処理の結果として割り込みが許可された割り込み処理1について説明する。図7は、割り込み処理1を示すフローチャートである。この割り込み処理1は、CPU110により所定時間(例えば、10msec)毎に実行される。
【0106】
図7に示すように、この割り込み処理1では、まず、レベル検出器71から出力される受光量電圧のレベルを読み(S701)、その受光量電圧のレベルを0〜60の値に正規化する(S702)。
【0107】
S702の処理後、正規化された値(受光量電圧のレベル)が、前回値メモリ112aに記憶されている値と同じかを確認し(S703)、同じであれば(S703:Yes)、発音すべき楽音の音高に変化がないので、この割り込み処理1を終了する。
【0108】
一方で、S703の処理により確認した結果、正規化された値が、前回値メモリ112aに記憶されている値と異なっている場合には(S703:No)、正規化された値を前回値メモリ112aに記憶し(S704)、変換テーブル111a(図3参照)を参照し、正規化された値に対応するノートナンバを取得する(S705)。
【0109】
S705の処理後、取得されたノートナンバのノートオンを音源60に出力し(S706)、この割り込み処理1を終了する。S706において、ノートオンが音源60へ出力されると、音源60は、S405においてユーザによって消音が指定された演奏パートに対応する音色を用いて、対応するノートナンバ(音高)の楽音信号を生成する。
【0110】
従って、S706の処理の結果として、スピーカ63から発音(放音)される楽音は、反射光IR’の距離t(図1参照)に応じた音高の楽音が、S405においてユーザによって消音が指定された演奏パートに対応する音色で発音されることになる。
【0111】
次に、図8を参照して、S507においてテンキー21の操作が確認された場合に割り込みが発生する割り込み処理2について説明する。図8は、割り込み処理2を示すフローチャートである。
【0112】
この割り込み処理2は、S507においてテンキー21の操作が確認されると起動し、図8に示すように、まず、操作されたテンキー21が「4」であるかを確認し(S801)、操作されたテンキー21が「4」であれば(S801:Yes)、音源60に、S405においてユーザによって消音が指定された演奏パートに対応する音色(以下、「ユーザ演奏中の音色」と称する)の音量を0にするように指示し(S802)、S803へ移行する。
【0113】
S802の処理の結果として、ユーザが赤外線LED50から発光される赤外線IRに対して翳した左手Lの位置によって変動される距離t(図1参照)に応じてスピーカ63から発音(放音)される楽音の音量が0とされる。よって、テンキー21における「4」をユーザが適宜操作することによって、休符を表現することが可能となる。
【0114】
一方で、S801の処理により確認した結果、操作されたテンキー21が「4」でなければ(S801:No)、S802をスキップして、S803へ移行する。
【0115】
S803の処理では、操作されたテンキー21が「1」であるかを確認する。S803の処理により確認した結果、操作されたテンキー21が「1」であれば(S803:Yes)、音源60に、ユーザ演奏中の音色の音量を所定量だけ下げるように指示し(S804)、S805へ移行する。一方で、、操作されたテンキー21が「1」でなければ(S803:No)、S804をスキップして、S805へ移行する。
【0116】
S805の処理では、操作されたテンキー21が「3」であるかを確認する。S805の処理により確認した結果、操作されたテンキー21が「3」であれば(S805:Yes)、音源60に、ユーザ演奏中の音色の音量を所定量だけ上げるように指示し(S806)、S807へ移行する。一方で、、操作されたテンキー21が「3」でなければ(S805:No)、S806をスキップして、S807へ移行する。
【0117】
S807の処理では、操作されたテンキー21が「2」であるかを確認する。S807の処理により確認した結果、操作されたテンキー21が「2」であれば(S807:Yes)、音源60に、ユーザ演奏中の音色の音量をデフォルト値とするように指示し(S808)、この割り込み処理2を終了する。一方で、、操作されたテンキー21が「2」でなければ(S807:No)、S808をスキップして、この割り込み処理2を終了する。
【0118】
よって、S804,S806,S808の結果として、ユーザが赤外線LED50から発光される赤外線IRに対して翳した左手Lの位置によって変動される距離t(図1参照)に応じてスピーカ63から発音(放音)される楽音の音量が適宜変更される。従って、ユーザが、テンキー21における「1」、「2」、「3」を適宜操作することによって、表現豊かな演奏を行うことが可能となる。
【0119】
以上説明したように、本実施形態の携帯端末1によれば、赤外線LED50又はフォトダイオード51とユーザの左手Lとの距離t(図1参照)に応じて、異なる音高(ノートナンバ)が取得(生成)されるので、ユーザが左手Lを移動させて適宜距離tを変化させることによって、手軽に楽音を発音させることができる。
【0120】
よって、ユーザが左手Lの位置を、赤外線LED50又はフォトダイオード51から近づけたり遠ざけたりすることによって、自在にメロディを奏でることが可能となる。即ち、予めメモリに記憶させておいた演奏データ(メロディデータ)を利用することなく、ユーザが自由に奏でたメロディをリアルタイムで携帯端末1から発することができる。
【0121】
ここで、上記実施形態のように、既成の演奏データ(メロディデータ)を利用する場合であっても、演奏データ(メロディデータ)を構成する複数の演奏パートのうち、消音指示がなされていない演奏パートについては、演奏データに従ってメロディが発音されるが、その一方で、消音指示がされた演奏パートについては、ユーザが、赤外線LED50又はフォトダイオード51とユーザの左手Lとの距離t(図1参照)を適宜変更することにより、音高(ノートナンバ)を適宜変更させつつ携帯端末1から楽音を発音させることができる。
【0122】
よって、演奏データが、外部サーバ(外部機器)からのダウンロードなどによって得られる既成の演奏データ(メロディデータ)を利用しつつ、ユーザ自身も携帯端末を楽器とみなしてリアルタイムに演奏に参加することができ、携帯端末1から発せられる音に対するユーザの楽しみ方を拡張することができる。
【0123】
また、本実施形態の携帯端末1によれば、従来の携帯端末と同様に、赤外線LED50から発光される赤外線によりデータを外部機器へ送信できると共に、フォトダイオード51により赤外線を受光することによって外部機器から発信されたデータを受信することができる。
【0124】
よって、従来の携帯端末において、データの送受信に利用されていた赤外線LED50及びフォトダイオード51を、上記のようにリアルタイムにメロディを奏でるための構成として共用するので、製造コストを著しく高騰させることなく、リアルタイムにメロディを奏でることが可能な携帯端末を得ることを可能とする。
【0125】
また、赤外線通信により、外部機器から、1もしくは複数の演奏パートから構成される演奏データや、楽譜データなどを受信することができることになるので、1又は複数の演奏パートから構成される演奏データ(メロディデータ)や、その演奏データに対応する楽譜データを受信できるので、これらの演奏データや楽譜データを利用することによって、メロディを奏でることの娯楽性のさらなる向上が可能となる。
【0126】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0127】
例えば、上記実施形態では、複数の演奏パートから構成される演奏データにおける、ユーザにより指定された1の演奏パートを消音させ、そのように消音された音色で、赤外線LED50又はフォトダイオード51とユーザの左手Lとの距離t(図1参照)に応じた音高の楽音を発音するように構成した。
【0128】
これに換えて、既存の演奏データを用いることなく、予め規定された音色で、赤外線LED50又はフォトダイオード51とユーザの左手Lとの距離t(図1参照)に応じた音高の楽音を発音するように構成してもよい。
【0129】
この場合、音色は複数の音色の中からユーザによって選択できるように構成してもよい。このように音色を適宜選択可能とすることによって、複数の音色の中からユーザの所望に応じた音色でメロディを奏でることの娯楽性をさらに向上させることができる。
【0130】
なお、上記実施形態では、S706の処理の結果として、スピーカ63から発音(放音)される楽音は、反射光IR’の距離t(図1参照)に応じた音高の楽音が、S405においてユーザによって消音が指定された演奏パートに対応する音色で発音されるという構成であった。ここで、S405においてユーザによって消音が指定された演奏パートは適宜ユーザによって選択可能であるので、ユーザが複数の音色から所望の音色を選択する場合と同様に、メロディを奏でることの娯楽性が向上する。
【0131】
また、上記実施形態では、フォトダイオード51により受光された受光量電圧のレベルに基づいて発音すべきノートナンバ(音高)を決定するように構成したが、赤外線LED50から発光されて左手Lに反射された反射光IR’が、フォトダイオード51により受光されるまでの時間に基づいて左手Lの位置を判別し、その位置に基づいて発音すべきノートナンバ(音高)を決定するように構成してもよい。
【0132】
あるいは、それぞれ異なる抵抗値を有する素子を面状に配列させた赤外線検知アレイを利用する構成であってもよい。このような赤外線検知アレイは、反射光IR’を検知した場所に応じて出力する電気信号の電圧が異なる。よって、赤外線検知アレイから出力された電気信号の電圧に基づいて、反射光IR’の反射角度を求め、その反射角度に基づいて左手Lなどの赤外線IRを反射する物体(障害物)の位置を判別するような構成であってもよい。
【0133】
また、上記実施形態では、赤外線IRを反射させるために翳す物体(障害物)としてユーザの左手Lを例示したが、これに限定されるものではなく、ユーザが手に持った紙や板などの物体や、近くの壁などの赤外線IRを反射可能であるものであれば利用可能である。
【0134】
また、上記実施形態では、MIDIデータを利用したが、生音データを利用する構成であってもよい。
【0135】
また、上記実施形態では、譜面表示処理(S505)では、演奏データに含まれる楽譜データを用いてピアノロール表示35を行うように構成したが、演奏データとは別に、フラッシュメモリ120における楽譜データ記憶用のエリア(メモリ)に記憶された対応する楽譜データを用いる構成であってもよい。
【0136】
また、上記実施形態では、譜面表示としてピアノロール表示35を行ったが、五線譜表示など種々の譜面表示の利用が可能である。
【0137】
また、上記実施形態では、テンキー21の操作によって音量が変化されるように構成したが、例えば、モジュレーションなどの演奏効果の付加をテンキー21に対して割り当てるように構成してもよい。
【0138】
なお、請求項1又は請求項4記載の位置検出手段としては、S701,S702の処理が該当し、請求項1又は請求項4記載の音高情報生成手段としては、S705の処理が該当し、請求項1又は請求項4記載の発音手段としては、S504及びS706の処理が該当する。また、請求項2記載の音色選択手段としては、S405におけるYesの分岐処理が該当する。
【0139】
また、請求項4記載の消音指示手段としては、S405におけるYesの分岐処理が該当する。また、請求項5記載の楽譜表示手段としては、譜面表示処理(S505)が該当し、請求項5記載の着色手段としては、着色処理(S506)が該当する。また、請求項6記載の消音パート指定手段としては、S405におけるYesの分岐処理が該当する。
【0140】
また、請求項8記載の位置情報取得ステップとしては、S701,S702の処理が該当し、請求項8記載の音高情報生成ステップとしては、S705の処理が該当する。また、請求項8記載の演奏データ読み出しステップとしては、S503の処理が該当し、請求項8記載の消音指示ステップとしては、S405におけるYesの分岐処理が該当し、請求項8記載の発音ステップとしては、S504及びS706の処理が該当する。
【0141】
また、請求項9記載の楽譜表示ステップとしては、譜面表示処理(S505)が該当し、請求項8記載の着色ステップとしては、着色処理(S506)が該当する。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本発明の一実施形態における携帯端末の外観図である。
【図2】携帯端末の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】変換テーブルを示す模式図である。
【図4】演奏処理を示すフローチャートである。
【図5】演奏処理の中で実行される再生処理を示すフローチャートである。
【図6】LCDに表示されたピアノロール表示の模式図である。
【図7】割り込み処理1を示すフローチャートである。
【図8】割り込み処理2を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0143】
1 携帯端末
30 LCD(表示部)
50 赤外線LED(赤外線発光部)
51 フォトダイオード(赤外線受光部)
60 音源(音色データ記憶手段)
120a 演奏アプリケーションメモリ
120b 演奏データメモリ(演奏データ記憶手段)
L 左手(物体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線を発光する赤外線発光部と、赤外線を受光する赤外線受光部とを備え、前記赤外線発光部から発光される赤外線によりデータを外部機器へ送信できると共に、前記赤外線受光部により赤外線を受光することによって外部機器から発信されたデータを受信できる携帯端末において、
前記赤外線発光部から発光された光に対して翳された物体によって反射された反射光を前記赤外線受光部が受光した場合に、その受光した反射光に基づいて、前記赤外線発光部又は前記赤外線受光部に対する前記物体の位置を検出する位置検出手段と、
その位置検出手段により検出された前記物体の位置に応じた音高情報を生成する音高情報生成手段と、
前記音高情報生成手段により生成された音高情報に基づく楽音を発音する発音手段とを備えていることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
複数の音色データを記憶する音色データ記憶手段と、
その音色データ記憶手段に記憶されている複数の音色データの中から、1の音色データを選択する音色選択手段を備え、
前記発音手段は、前記音色データ記憶手段に記憶された音色データのうち、前記音色選択手段により選択された音色データを用い、前記音高情報生成手段により生成された音高情報に基づく楽音を発音するものであることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記赤外線受光部による赤外線の受光によって前記外部機器から受信される前記データは、1もしくは複数の演奏パートから構成される演奏データ、又は楽譜データであることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末。
【請求項4】
赤外線を発光する赤外線発光部と、
赤外線を受光する赤外線受光部と、
前記赤外線発光部から発光された光に対して翳された物体によって反射された反射光を前記赤外線受光部が受光した場合に、その受光した反射光に基づいて、前記赤外線発光部又は前記赤外線受光部に対する前記物体の位置を検出する位置検出手段と、
その位置検出手段により検出された前記物体の位置に応じた音高情報を生成する音高情報生成手段と、
複数の演奏パートから構成される演奏データを記憶する演奏データ記憶手段と、
その演奏データ記憶手段に記憶されている演奏データにおける所定の演奏パートの消音を指示する消音指示手段と、
複数の音色データを記憶する音色データ記憶手段と、
前記消音指示手段により消音指示された演奏パート以外の演奏パートを前記演奏データに従い、前記音色データ記憶手段に記憶されている音色データを用いて発音すると共に、前記音色データ記憶手段に記憶されている音色データのうち、前記消音指示手段により消音指示された演奏パートの音色データを用い、前記音高情報生成手段により生成された音高情報に基づく楽音を発音する発音手段とを備えていることを特徴とする携帯端末。
【請求項5】
情報を表示する表示部と、
前記演奏データ記憶手段に記憶されている演奏データに基づき、前記消音指示手段により消音指示された演奏パートの楽譜を前記表示部に表示する楽譜表示手段と、
その楽譜表示手段により前記表示部に前記楽譜を表示する際に、所定の演奏テンポに従う曲の進行に応じて次に発音すべき部分を、それ以前の部分とは異なる色に着色する着色手段とを備えていることを特徴とする請求項4記載の携帯端末。
【請求項6】
前記消音指示手段による指示によって消音させる演奏パートを指定する消音パート指定手段を備えていることを特徴とする請求項4又は5に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記位置検出手段は、前記赤外線受光部により受光された赤外線の受光量に基づいて、前記赤外線発光部又は前記赤外線受光部に対する前記物体の位置を検出するものであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項8】
赤外線を発光する赤外線発光部と、赤外線を受光する赤外線受光部と、楽音を発音する発音手段とを備え、演算装置により制御される携帯端末に対し、前記赤外線受光部が前記赤外線発光部から発光された赤外線に対して翳された物体による反射光を受光した場合に、受光した反射光に基づいて楽音を発音させて演奏させるために前記演算装置に実行させる演奏プログラムであって、
前記赤外線受光部により受光された反射光に基づいて、前記赤外線発光部又は前記赤外線受光部に対する前記物体の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
その位置情報取得ステップにより取得された前記位置情報に応じた音高情報を生成する音高情報生成ステップと、
前記携帯端末の演奏データメモリに記憶されている複数の演奏パートから構成される演奏データを読み出す演奏データ読出ステップと、
その演奏データ読出ステップにより読み出された演奏データにおける所定の演奏パートの消音を指示する消音指示ステップと、
その消音指示ステップにより消音指示された演奏パート以外の演奏パートを前記演奏データに従い、携帯端末の音色データメモリに記憶されている音色データを用いて前記発音手段から発音すると共に、前記音色データメモリに記憶されている音色データのうち、前記消音指示ステップにより消音指示された演奏パートの音色データを用い、前記音高情報生成ステップにより生成された音高情報に基づく楽音を前記発音手段から発音する発音ステップとを、前記演算装置に実行させることを特徴とする演奏プログラム。
【請求項9】
前記演奏データに対応する楽譜データに基づき、前記消音指示ステップにより消音指示された演奏パートの楽譜を、前記携帯端末の表示装置に表示する楽譜表示ステップと、
その楽譜表示ステップにより前記表示装置に楽譜を表示する際に、所定の演奏テンポに従う曲の進行に応じて次に発音すべき部分を、それ以前の部分とは異なる色にして着色する着色ステップとを、前記演算装置に実行させることを特徴とする請求項8記載の演奏プログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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