説明

携帯端末装置

【課題】 従来は各機能画面毎に異なる入力キーによる画面遷移先処理を行い、該当の機能画面を表示する処理を行うことはできない。また、複数の機能画面をユーザの使い勝手に合わせて集約することができない。
【解決手段】 携帯端末装置における制御部3は、キー入力部1より入力されたキーコードあるいは通話部2より入力された音声データにより、キーコード認識部3aでは、入力されたキー操作により、音声処理部3dでは通話部2より入力された音声データにより処理し、ユーザメニュー処理部3cで登録されたデータに基づき、該当の機能画面を表示させるように処理する画面制御部3bにより、表示部4に表示する。制御部3は設定したデータに付随して音声データと機能名称を登録することにより、キー操作だけでなく音声入力により該当の機能画面を表示部4に表示させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末装置に係り、複数の機能を有している、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Date Assistance,Personal Digital Assistants:個人向け携帯型情報通信機器)等の携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の機能を有する携帯端末装置の中には、機能選択をする場合、予め記憶された操作仕様に基づく操作手順を使用者に明確に誘導するため、使用者が或る機能を選択するときに、使用者が次に操作すべきキースイッチを所定の発光色のバックライトで照光するようにして、機能選択の操作を誘導するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ユーザが予め決められた操作順番に記憶されたものから、任意に抽出した機能画面への操作手順を機能メニューとは別に専用キーを設けて操作する複数の機能を有する携帯端末装置も従来知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
更に、一連のキー操作手順を記憶し特定キーの操作により記憶した一連のキー操作手順に対応する機能を実行する携帯端末装置において、一連のキー操作手順を記憶しているキー操作情報が入力されると、後続する一連のキー操作情報に対応する機能を実行させながら、一連のキー操作情報を次回実行時に新たなキー操作情報の入力を要するか否かを示す情報と共に記憶部に書き込み、操作手順の実行が指定されていることを認識すると、記憶部に記憶した一連のキー操作情報を読み出して、新たなキー操作情報の入力を要する場合は表示部にその旨を表示し、操作部から入力された新たなキー操作情報を読み出した一連のキー操作情報に挿入しながら、一連のキー操作情報に対応する機能を実行させるようにした携帯端末装置も従来より知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−94638号公報
【特許文献2】特開2001−77901号公報
【特許文献3】特開2003−167667号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の従来の携帯端末装置は、いずれも、予め設定された操作手順において、複数の機能画面を続けて操作する場合、各画面毎に待ち受け画面からの操作をする必要があり、該当の機能画面まで表示させるまでに入力するキーの数が多いような場合、操作が面倒で時間が掛かる問題がある。
【0007】
また、上記の従来の携帯端末装置では、キー操作以外に該当の機能画面を表示する手段がないという問題があり、更に、表示する機能名称は予め登録されているデータを使用するしかできない為、なかなか機能を憶えることができないことや、ユーザ独自の表記にすることができないという問題がある。
【0008】
また、上記の特許文献3記載の従来の携帯端末装置は、電話番号を入力して電話をかける操作手順を記憶するもので、キー入力順番を記憶し、そのキーに割り付けられた動作(例えば、数字キーは数字キーとして処理)をさせるものであり、キー入力情報があれば動作は可能であるが、待ち受け画面を基準画面とし、そこから複数の入力キーにより表示できる多くの機能画面へ遷移させる場合、入力されたキー情報(例えば、数字キーは数字キーとして処理)だけではなく、各機能画面毎に異なる入力キーによる画面遷移先処理を行い、該当の機能画面を表示する処理を行うことはできない。
【0009】
更に、以上の従来の携帯端末装置では、ユーザがよく使用する機能画面や、例えば飛行機搭乗時刻などの設定した時刻で自動で電源が入るような機能を複数有する場合、各機能毎に予め登録された操作手順により操作し、該当の機能を動作しないように設定する煩わしさや、複数の機能をユーザの使い勝手によって1メニューに集約することができない等の問題もある。
【0010】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、ユーザが該当の機能画面へ数少ないキー操作で遷移することができるようにし、画面遷移データに付随して音声データを入力可能にすることにより、キー操作だけでなく音声入力により設定した該当の機能画面へ遷移させることを可能にし、かつ、画面遷移データに付随して該当機能名称を任意に設定することによりユーザ独自の機能表記にすることができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明の他の目的は、予め登録された操作手順の中から、特に該当の機能画面へ遷移する設定をユーザが任意に設定し、所定の操作により該当の機能画面を表示させることと、複数の機能をユーザの使い勝手により1メニューに集約することができる機能を有する携帯端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明の携帯端末装置は、複数の機能を有する携帯端末装置において、予め記憶された操作手順とは別に、複数の機能のうち任意の一又は二以上の機能画面へ遷移するデータを設定する設定手段と、遷移先の機能画面を設定したデータに付随して、任意の音声データを登録する音声データ登録手段と、設定した任意の機能画面への遷移の際に、待ち受け画面にて音声データを入力する音声入力手段と、待ち受け画面にて音声入力手段により入力した音声データと、登録されている音声データとの一致判定をし、一致した時に設定した任意の機能画面へ遷移させる判定手段とを有する構成としたものである。この発明では、ユーザがよく使用する画面や多くのキーを押さないと表示させることができない機能画面への遷移を、音声データを用いて任意に設定できる。
【0013】
また、上記の目的を達成するため、本発明の携帯端末装置は、遷移先の機能画面を設定したデータに付随して、任意の機能名称を設定する名称設定手段を更に有することを特徴とする。この発明では、ユーザがよく使用する画面や多くのキーを押さないと表示させることができない機能画面へ、ユーザが設定した任意の機能名称により遷移させることができる。
【0014】
また、上記の目的を達成するため、本発明は、予め記憶された操作手順の中で、複数の関連する機能画面を1メニューに集約し、設定内容の確認や設定を容易に行うことができるサブメニュー機能を有することを特徴とし、また、上記の目的を達成するため、本発明の携帯端末装置は、設定したデータの削除、変更や音声データの確認等を可能とする編集機能を有することを特徴とする。
【0015】
更に、上記の目的を達成するため、本発明は操作手順設定一覧を表示する表示手段と、操作手順設定一覧表示中の任意の項目を特定キーにて選択し、選択した項目に対応した機能画面を表示させる選択手段とを更に具備することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は上記の目的を達成するため、複数の機能を有する携帯端末装置において、待ち受け画面から第1の設定画面を表示させ、その第1の設定画面中のデータフィールドを指定して、予め記憶された操作手順とは別に、複数の機能のうち、任意の一又は二以上の機能画面へ遷移するデータを設定する設定手段と、待ち受け画面から設定手段により設定された一又は二以上の機能画面の項目を一覧表示するメニュー画面を表示させる表示手段と、メニュー画面の表示状態から設定手段により設定された一又は二以上の機能画面のうち選択した機能画面へ遷移させる第1の遷移表示手段と、メニュー画面の表示状態から第1の設定画面に切り替え表示させる第2の遷移表示手段と、メニュー画面の表示状態からメニュー画面に表示されている一又は二以上の機能画面の項目に集約される一又は二以上の第1の副項目を一覧表示する第1のサブメニュー画面を表示させる第3の遷移表示手段と、サブメニュー画面の表示状態から、設定手段により設定された一又は二以上の機能画面の項目を一覧表示するメニュー画面、データフィールドを指定して予め記憶された操作手順とは別にユーザが任意の一又は二以上の機能画面へ遷移するデータを設定する第2の設定画面、及び第1のサブメニュー画面に表示されている一又は二以上の第1の副項目に集約される一又は二以上の第2の副項目を一覧表示する第2のサブメニュー画面のうちのいずれかの画面を表示させる第4の遷移表示手段とを有することを特徴とする。この発明では、ユーザがよく使用する画面や多くのキーを押さないと表示させることができない機能画面への遷移を、第1の設定画面からユーザが任意に設定できると共に、第2の設定画面から遷移させる機能画面の1つの項目に複数の第1の副項目を集約させることができ、更に一つの第1の副項目に複数の第2の副項目を集約させることができる。
【0017】
また、上記の目的を達成するため、本発明は、第1の設定画面は音声データ入力フィールドを有し、音声データ入力フィールドにカーソルを位置させたときに入力された、任意の機能画面遷移用音声データを登録する音声データ登録手段と、入力された音声データと登録された音声データとが一致した時、一致した音声データに対応した機能画面を表示する機能画面遷移手段とを有することを特徴とする。この発明では、音声データによっても任意の機能画面への遷移が可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1の効果は、ユーザがよく使用する画面や多くのキーを押さないと表示させることができない機能画面への遷移をユーザが任意に設定できるようにしたユーザメニュー画面において、設定したデータに付随して音声データと機能名称を登録することにより、キー操作だけでなく音声入力により該当の機能画面を表示させることができることにある。
【0019】
本発明の第2の効果は、複数の機能をユーザの使い勝手に合わせて集約することができるため、ユーザ個別の機能メニューを構築することができることにある。
【0020】
本発明の第3の効果は、ユーザがよく使用する機能一覧を1画面に表示にするようにしたため、視認性を向上させることができることである。
【0021】
本発明の第4の効果は、任意の機能画面への遷移への登録に、ユーザが任意に設定した機能名称を用いることができるため、予め登録されている機能名称を使用する場合に比べて、容易に機能の内容を憶えることができ、ユーザの使い勝手を向上できることにある。
【0022】
本発明の第5の効果は、複数の機能画面をユーザの使い勝手によって集約することができるサブメニュー機能と設定したメニュー一覧を表示することができる表示機能を有することにより、ユーザの使い勝手に合わせた操作手順やメニュー構成を構築することができることにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明になる携帯端末装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図に示すように、本実施の形態の携帯端末装置は、各種のキーからのキー入力を受け付けるキー入力部1と、音声データを入出力するマイクやスピーカを有する通話部2と、キー入力部1で入力されたキーにより予め記憶されている画面へ遷移する処理やユーザが任意に設定し、簡易操作にて任意の機能画面へ遷移することができる制御部3と、該当の機能画面等を表示する表示部4とを含む構成である。
【0024】
制御部3は、キー入力部1より入力されたキーを判別するキーコード認識部3aと、キーコード認識部3aにて認識された入力キーにより予め記憶してある画面へ遷移する処理や、ユーザメニュー処理部3cで設定した画面遷移する処理を、表示部4に対して行う画面制御部3bと、通話部2より入力された音声データを登録したり、登録されたデータと入力された音声データとを一致判定する音声処理部3dとを有する。画面制御部3bは、待ち受け画面からの特定キーにより起動されるユーザメニュー処理部3cを含む。
【0025】
図2は本発明になる携帯端末装置の一実施の形態における各表示画面を示す。図2に示すように、表示部4に表示される表示画面には、基準画面であるユーザメニュー画面10と、ユーザメニュー画面10からSK1キーを選択することにより、待ち受け画面からの操作手順を入力するキー入力フィールドや音声データを登録する音声入力フィールド並びに機能名称を登録することができるタイトル入力フィールドを有するユーザメニュー設定画面11と、ユーザメニュー画面10から選択したい項番に上向き黒三角印キーまたは下向き黒三角印キーにてカーソルを移し、キーを押すことにより表示するユーザサブメニュー画面12と、ユーザサブメニュー画面12から選択した項番に上向き黒三角印キーまたは下向き黒三角印キーにてカーソルを移し、SK1キーを押すことにより表示するユーザサブメニュー設定画面13とがある。ユーザサブメニュー設定画面13は、ユーザメニュー設定画面11と同様の設定が可能である。
【0026】
ここで、ユーザメニューを設定していない場合、ユーザメニュー画面10はブランク表示であり、ユーザメニュー設定画面11でタイトルや機能遷移先や音声データの登録などを設定する。図2のユーザメニュー画面10は、丸数字で示した8項目の内容が設定されている例を示している。各設定項目毎にユーザメニュー設定画面11でキー入力、音声データ入力、タイトル入力を行うことができる。同様に、ユーザサブメニューを設定していない場合は、ユーザサブメニュー画面12はブランク表示であり、ユーザサブメニュー設定画面13でユーザサブメニューを設定できる。
【0027】
また、自動電源オンする機能として、装置内に”Auto power(M1123)”と”Scheduler(M8123)”とがあり、それをユーザが任意の機能名称として”Safty”と付けた場合、図2に示すように、操作手順設定一覧表示をするユーザサブメニュー画面12に表示される”Auto power(M1123)”と”Scheduler(M8123)”とが、操作手順設定一覧表示をするユーザメニュー画面10のうち、3番目の1メニュー”Safety”に集約されることが分かる。
【0028】
図3は図1に示した構成を有し、かつ、図2に示した各種の画面表示が可能な複数の機能を有する本発明になる携帯端末装置の一実施の形態の外観正面図を示す。図3において、携帯端末装置の一例としての携帯電話機20のパネルには、図1の表示部4に相当する液晶表示素子(LCD)から構成され、図2に示した各種画面の切り換え表示などを行う表示部21と、数字キーその他各種のキーからなり、図1のキー入力部1に相当するキー入力部22と、送話音声を収音するマイク23と、受話音声を発音したり、着信音を鳴動するスピーカ24とが設けられている。マイク23及びスピーカ24は、図1の通話部2を構成している。
【0029】
なお、キー入力部22内のSK2で示すキーは、前記画面10〜13の”Back”の動作(前の画面に戻るためのキー)に割り当てられたキーで、SK1で示すキーは、前記画面10、12では”Edit”の動作に、前記画面11、13では”Set”の動作に割り当てられたソフトウェアキーである。
【0030】
次に、本実施の形態の動作について、図4のフローチャートを併せ参照して説明する。まず、図1の制御部3は、表示部4(21)に待ち受け画面(ステップS1)が表示されている状態において、キー入力部1よりのキー入力が音声入力開始キー(図2の例えばSK2で示したキー)によるキー入力かをチェックし(ステップS2)、音声入力開始キー入力であれば音声入力待ち状態となり、一定時間内に図3のマイク23を用いて入力された音声信号を取り込む(ステップS3)。
【0031】
続いて、制御部3は、入力された音声信号が登録済みの音声データと一致するかをチェックする(ステップS4)。上記の音声データとしては、例えばユーザメニュー”Clock”に登録した内容に対して、音声で登録された”クロック”がある。入力された音声信号と登録済みの音声データとが一致したときには、機能画面への遷移先を示す画面遷移設定データが登録されているかどうかを判定し(ステップS5)、画面遷移設定データが登録されていると判定したときには、設定された機能画面へ遷移する(ステップS13)。
【0032】
ここで、ステップS5で判定する画面遷移設定データは、ユーザメニュー画面10の1番目の項目”Clock(M1223)”のことで、設定はユーザサブメニュー設定画面11のキー入力フィールド111で入力したデータで、待ち受け画面からMenuキー、1、2、2、3の順でその数字キーを押下することにより、クロック設定画面へ遷移するためのデータである。これにより、ユーザメニュー画面10でClockと入力された番号1キーを押下するか、ユーザメニュー画面10の1番目の項目”Clock(M1223)”にカーソルをハイライトして選択キー(図3の黒丸印のキー)を押下することにより、待ち受け画面からMenuキー、1、2、2、3の順でその数字キーを押下しなくても、クロック設定画面(設定された機能画面)へ遷移することができる。
【0033】
入力された音声信号がステップS4で登録済みの音声データと一致しないと判定したとき、又はステップS5で画面遷移設定データが登録されていないと判定したときには、待ち受け画面へ戻る(ステップS1)。一方、制御部3はステップS2で入力されたキーが音声入力開始キーでないと判定した場合、キー入力はユーザメニュー画面を表示させるキー入力であるか否かをチェックし(ステップS6)、ユーザメニュー画面表示させるキー入力である場合は、図2に10で示したユーザメニュー画面を表示部4(21)に表示する(ステップS7)。
【0034】
ユーザメニュー画面が表示部4(21)に表示されている状態において、図3に示したキー入力部22内のキー27の上向き黒三角印キーまたは下向き黒三角印キーにて、画面内のカーソルを選択した項番に移動させ(ステップS8)、選択した項番が機能画面表示選択であるかどうか判定する(ステップS9)。図2の例では、ユーザメニュー画面10には8つの機能画面表示選択の項目が表示されているので、この8つの項目のどれかにカーソルを移動して選択することで機能画面表示選択と判定される。
【0035】
機能画面表示選択であるときには、画面遷移設定データが登録されているかどうか判定する(ステップS10)。画面遷移設定データが登録されているときには設定(登録)されている機能画面に遷移し(ステップS13)、登録されていないときには、ユーザメニュー画面の表示に再び戻る(ステップS7)。
【0036】
選択した項番がステップS9で機能画面表示選択でないと判定されたときには、選択した項番が編集選択であるかどうか判定する(ステップS11)。この編集選択は、図2のユーザメニュー画面10に表示されている項目のうちの任意の項目(図2の例では、3番目の項目”Safty”)にカーソルがハイライトした状態で、図3のSK1キー25がユーザメニュー画面10の左下にある”Edit”のボタンが選択されたときに編集選択と判定される。
【0037】
ステップS11で編集選択であると判定されたときには、図2に11で示したユーザメニュー設定画面を表示部4(21)に表示させ(ステップS14)、編集選択でないときには、選択した項番がサブメニュー編集選択かどうか判定する(ステップS12)。このサブメニュー編集選択は、図2のユーザメニュー画面10に表示されている項目のうちの任意の項目(図2の例では、3番目の項目”Safty”)にカーソルがハイライトした状態で、図3中央部のキー27の右向き黒三角印キーを押下したときにサブメニュー編集選択と判定される。
【0038】
ステップS12で選択した項番がサブメニュー編集選択でないと判定されたときには、選択した項番が機能画面表示選択、編集選択及びサブメニュー編集選択のいずれでもなく不明であるので再びステップS7に戻りユーザメニュー画面のままとなるが、サブメニュー編集選択であると判定されたときには、図2に12で示したユーザサブメニュー画面を表示部4(21)に表示させる(ステップS15)。
【0039】
次に、ステップS14のユーザメニュー設定画面の表示時における処理動作について、図5のフローチャートと共に説明する。ステップS14で表示部4(21)に表示されているユーザメニュー設定画面11には、図2に示すように、待ち受け画面から該当の機能画面までの操作手順を入力、設定するキー入力フィールド111と、キー入力フィールド111にて設定された遷移先データに付随して音声データを登録する音声入力フィールド112と、ユーザメニュー一覧に表記する機能名称を任意に設定するタイトル入力フィールド113とが設けられている。
【0040】
この表示状態において、ユーザは図3に示したキー入力部22内の上向き黒三角印キーまたは下向き黒三角印キーにて、画面内のカーソルをいずれかのフィールドに移動する。制御部3は、カーソルの移動先フィールドがキー入力フィールド111であるか否か判定する(図5のステップS21)。カーソルがキー入力フィールド111にある場合は、待ち受け画面より該当の機能画面へ遷移するための操作手順を入力する場合であり、このキー入力フィールド111で入力できるキーは、予め登録されているキー(Menuキーと数字キー)である。従って、キー入力フィールドであると判定されたときには、メニュー(Menu)キーかどうか判定し(図5のステップS22)、Menuキーでないときには数字キーであるかどうか判定する(図5のステップS24)。
【0041】
例えば、図2に示したユーザメニュー画面10の一覧表示の中で、“Clock(M1223)”の“M1223”は、待ち受け画面から“Menu”キーに、“1”キー、“2”キー、“2”キー、“3”キーが入力されたことを示す。“Clock”は、ユーザが任意に設定した機能名称である。
【0042】
ステップS22で入力されたキーがMenuキーであると判定された場合、“M”と表記し、待ち受け画面からMenuキー入力により表示する機能画面の遷移先を登録する(図5のステップS23)。また、ステップS24で入力されたキーが数字キーであると判定された場合は、画面上に入力された数字キーの数字を前入力表示“M”の後に表記し、遷移先を入力された数字キーで遷移する機能画面に書き換える(図5のステップS25)。このようにして該当の機能画面までの全てのキー入力をして設定を終了する。
【0043】
ステップS23又はS25の処理が終了するか、あるいはMenuキー及び数字キーのいずれも押下されていないと判定されたときには、続いて、制御部3はカーソルが移動されたかどうか判定し(図5のステップS26)、移動していなければ再びステップS22に戻り、移動していれば、その移動先フィールドが音声入力フィールド112であるかどうか判定する(図5のステップS27)。音声入力フィールド112にカーソルが移動していた場合は、マイク23から前記ステップS4で一致判定する音声データの入力をする(図5のステップS28)。
【0044】
続いて、音声データを登録するかどうか判定し(図5のステップS29)、2度音声データが入力されてそれらが一致した場合、音声データを登録する(図5のステップS30)。例えば、“Clock”と2度入力し、一致判定できれば登録され、待ち受け画面で入力する音声データ(図4のステップS3)を同じ“Clock”で入力すれば、上記キー入力フィールド111で入力された機能画面をキー操作することなく表示することができる。
【0045】
また、ステップS27でカーソルの移動先が音声入力フィールド112でないと判定されたときには、カーソルはタイトル入力フィールド113に移動されたと判断して、タイトル表記(機能名称)が数字キーや記号のキーを用いて入力される(図5のステップS31)。ここで入力した機能名称は、図2のユーザメニュー画面10に表示される。例えば、“Clock(M1223)”の“Clock”が、入力された機能名称である。
【0046】
ステップS30の音声データ登録処理又はステップS31のタイトル表記入力処理が終了すると、制御部3は図3に示したSK1キー25が押下されてキー入力されたかどうか判定する(図5のステップS32)。SK1キー入力がないと判定されたときにはステップS27の処理に戻り、SK1キー入力があると判定されたときには、設定データを格納し、ユーザメニュー画面10に表示が戻る(図5のステップS33)。
【0047】
このように、待ち受け画面よりユーザメニュー設定画面11に切り換えて該当の機能画面へ遷移するための操作手順を入力した後、音声入力やタイトル入力が不要であれば、SK1キー25を押下することにより、設定した内容を記憶させ設定を終了し、あるいは全ての編集が終了後、SK1キー25を押下することにより、設定されたデータを登録し、ユーザメニュー画面へ戻る(図5のステップS33)。なお、登録した音声データは、図3に示したMenuキー26を押下して、音声データ確認機能を選択することにより、スピーカ24より確認することができる。
【0048】
次に、図4のステップS15のユーザサブメニュー画面の表示時における処理動作について、図6のフローチャートと共に説明する。図2に示したユーザメニュー画面10で、キー入力部22内の上向き黒三角印キーまたは下向き黒三角印キーにてカーソルを選択したい項番に移動させ、右向き黒三角印キーを押すことにより、図2に示したユーザサブメニュー画面12を表示することができる。
【0049】
例えば、図2のユーザメニュー画面10の上から3番目の項番に上向き黒三角印キー又は下向き黒三角印キーにてカーソルを移動させ、所定の決定キーを押すことにより、ユーザサブメニュー画面12を表示部4(21)に表示させることができる。この表示状態において、ユーザは図3に示したキー入力部22内の上向き黒三角印キー又は下向き黒三角印キーにて画面内のカーソルを選択した項番に移動させ(図6のステップS41)、選択した項番が機能画面表示選択されたかどうか判定し(図6のステップS42)、機能画面表示選択されたときには、設定(登録)されている機能画面に遷移し(図6のステップS45)、機能画面表示選択でないと判定されたときには、選択した項番が編集選択されたかどうか判定する(図6のステップS43)。この編集選択は、図2のユーザサブメニュー画面12に表示されている項目のうちの任意の項目(図2の例では、1番目の項目”Auto power”)にカーソルがハイライトした状態で、図3のSK1キー25がユーザサブメニュー画面12の左下にある”Edit”のボタンが選択されたときに編集選択と判定される。
【0050】
ステップS43で編集選択であると判定されたときには、図2に13で示したユーザサブメニュー設定画面を表示部4(21)に表示させ(図6のステップS46)、編集選択でないときには、選択した項番がサブメニュー編集選択かどうか判定する(図6のステップS44)。このサブメニュー編集選択は、図2のユーザサブメニュー画面12に表示されている項目のうちの任意の項目(図2の例では、1番目の項目”Auto power”)にカーソルがハイライトした状態で、図3中央部のキー27の右向き黒三角印キーを押下したときにサブメニュー編集選択と判定される。
【0051】
ステップS44で選択した項番がサブメニュー編集選択でないと判定されたときには、選択した項番が機能画面表示選択、編集選択及びサブメニュー編集選択のいずれでもなく不明であるので再びステップS15に戻りユーザサブメニュー画面のままとなるが、サブメニュー編集選択であると判定されたときには、ユーザサブメニュー設定画面を表示部4(21)に表示させる(図6のステップS47)。ここで、ステップS15とS47のいずれもユーザサブメニュー画面が表示されるが、ステップS15で表示されるユーザサブメニュー画面は、図2に12で示したユーザサブメニュー画面であるのに対し、ステップS47で表示されるユーザサブメニュー画面は、ユーザサブメニュー画面12より更にサブメニュー画面を示し、例えば図2の画面12の”Auto power(M1123)”にカーソルをハイライトして右向き黒三角印キーを押下することにより、ステップS47で”Auto power(M1123)”のサブメニュー画面(図示せず)が表示される。
【0052】
このように、本実施の形態では、ユーザサブメニューを追加できることにより、予め携帯端末装置に設定させているメニュー構成と同じ構成を設定することもできる。あるいはメニュー構成の中に分散している複数の機能をユーザの使い勝手により1メニュー内に集約することもできる。
【0053】
また、上記の実施の形態では、携帯端末装置で予め登録された操作手順以外に、ユーザが、携帯電話端末にて提供される機能画面の中で、よく使用する画面や操作数が多く、操作が面倒な画面、もしくは飛行機等に搭乗の際、複数の自動電源オン機能(すなわち、携帯端末装置を電源オンする機能、目覚まし機能、スケジューラ等によって設定された時間になると携帯端末装置が自動で電源オンする機能など)を有するような設定や各種の機能設定画面を1メニューに集約することができ、これにより、容易に該当の機能画面を表示させ、状態の確認や設定変更を容易に行うことができる。
【0054】
次に、上記の実施の形態によるユーザが任意の機能を設定する場合の一具体例(一実施例)について説明する。ユーザは、待ち受け画面で図2のユーザメニュー画面10を表示させるため、図3のSK1キー25を押下する。続いて、表示したユーザメニュー画面10で、カーソルを1番目の項目にハイライトし、SK1キーで”Edit”を押下することによりユーザメニュー設定画面11を表示する。続いて、”Clock(M1223)”を設定するため、ユーザメニュー設定画面11中のキー入力フィールで、待ち受け画面からMenuキーを押下した後、1、2、2、3の順で数字キーを押し、更にユーザメニュー設定画面11中の音声入力フィールド112へカーソルを移動し、待ち受け画面でSK2のキーを押下することにより、入力する音声と同じ”クロック”を入力する。続いて、ユーザメニュー設定画面11中のタイトル入力フィールド113へカーソルを移動し、キー入力部22を使用してタイトルとして”Clock”を入力する。
【0055】
そして、上記の入力した各データを登録するため、ユーザメニュー設定画面11中の”Set”をSK1キーで押下することにより設定を完了する。続いて、待ち受け画面で、SK2キーを押下して”クロック”とマイク23を使用して音声入力する。これにより、設定されたクロック設定画面へ遷移させることができる。
【0056】
または、待ち受け画面でSK1キーを押下し、ユーザメニュー画面10を表示させ、ユーザメニュー画面10で”Clock”と表示された番号1の数字キーを押下するか、ユーザメニュー画面10の”Clock(M1223)”にカーソルをハイライトして選択キー(図3の黒丸印のキー)を押下することによっても設定されたクロック設定画面へ遷移させることができる。
【0057】
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、各機能画面が表示された状態でオプション機能(各画面にてメニューキー選択により機能選択できる機能)にユーザメニューへの登録が可能な構成とするようにしてもよい。例えば、待ち受け画面よりMenuキーを押下した後、1、2、2、3の順でその数字キーを押下することにより、クロック設定画面を遷移表示させ、その画面で有効なオプション機能メニュー画面(Menuキー選択)の中に、ユーザメニュー登録機能を設け、その機能を選択することにより、図2のユーザメニュー画面10に遷移するようにしても設定ができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の携帯端末装置の一実施の形態のブロック図である。
【図2】本発明の携帯端末の一実施の形態におけるユーザメニュー画面と、ユーザメニュー設定画面と、ユーザサブメニュー画面と、ユーザサブメニュー設定画面とを示す図である。
【図3】本発明の携帯端末装置の一実施の形態の外観正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態の動作説明用フローチャートである。
【図5】本発明におけるユーザメニュー設定画面の表示時の処理動作説明用フローチャートである。
【図6】本発明におけるユーザサブメニュー画面の表示時の処理動作説明用フローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
1 キー入力部
2 通話部
3 制御部
4 表示部
10 ユーザメニュー画面
11 ユーザメニュー設定画面
12 ユーザサブメニュー画面
13 ユーザサブメニュー設定画面
20 携帯電話機
21 表示部
22 キー入力部
23 マイク
24 スピーカ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能を有する携帯端末装置において、
予め記憶された操作手順とは別に、前記複数の機能のうち任意の一又は二以上の機能画面へ遷移するデータを設定する設定手段と、
遷移先の機能画面を設定したデータに付随して、任意の音声データを登録する音声データ登録手段と、
設定した前記任意の機能画面への遷移の際に、待ち受け画面にて音声データを入力する音声入力手段と、
待ち受け画面にて前記音声入力手段により入力した前記音声データと、登録されている前記音声データとの一致判定をし、一致した時に設定した前記任意の機能画面へ遷移させる判定手段と
を有することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記遷移先の機能画面を設定したデータに付随して、任意の機能名称を設定する名称設定手段を更に有することを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項3】
予め記憶された操作手順の中で、複数の関連する機能画面を1メニューに集約し、設定内容の確認や設定を容易に行うことができるサブメニュー機能を有することを特徴とする請求項1又は2記載の携帯端末装置。
【請求項4】
設定したデータの削除、変更や音声データの確認等を可能とする編集機能を有することを特徴とする請求項1又は2記載の携帯端末装置。
【請求項5】
操作手順設定一覧を表示する表示手段と、前記操作手順設定一覧表示中の任意の項目を特定キーにて選択し、選択した項目に対応した機能画面を表示させる選択手段とを更に具備することを特徴とする請求項1又は2記載の携帯端末装置。
【請求項6】
複数の機能を有する携帯端末装置において、
待ち受け画面から第1の設定画面を表示させ、その第1の設定画面中のデータフィールドを指定して、予め記憶された操作手順とは別に、前記複数の機能のうち、任意の一又は二以上の機能画面へ遷移するデータを設定する設定手段と、
待ち受け画面から前記設定手段により設定された一又は二以上の機能画面の項目を一覧表示するメニュー画面を表示させる表示手段と、
前記メニュー画面の表示状態から前記設定手段により設定された前記一又は二以上の機能画面のうち選択した機能画面へ遷移させる第1の遷移表示手段と、
前記メニュー画面の表示状態から前記第1の設定画面に切り替え表示させる第2の遷移表示手段と、
前記メニュー画面の表示状態から前記メニュー画面に表示されている前記一又は二以上の機能画面の項目に集約される一又は二以上の第1の副項目を一覧表示する第1のサブメニュー画面を表示させる第3の遷移表示手段と、
前記サブメニュー画面の表示状態から、前記設定手段により設定された一又は二以上の機能画面の項目を一覧表示するメニュー画面、データフィールドを指定して予め記憶された操作手順とは別にユーザが任意の一又は二以上の機能画面へ遷移するデータを設定する第2の設定画面、及び前記第1のサブメニュー画面に表示されている前記一又は二以上の第1の副項目に集約される一又は二以上の第2の副項目を一覧表示する第2のサブメニュー画面のうちのいずれかの画面を表示させる第4の遷移表示手段と
を有することを特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
前記第1の設定画面は音声データ入力フィールドを有し、前記音声データ入力フィールドにカーソルを位置させたときに入力された、任意の機能画面遷移用音声データを登録する音声データ登録手段と、入力された音声データと登録された音声データとが一致した時、一致した音声データに対応した機能画面を表示する機能画面遷移手段とを有することを特徴とする請求項6記載の携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−5695(P2006−5695A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180499(P2004−180499)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】