説明

携帯端末装置

【課題】監視対象者の身に付けなくても、生活環境を簡易かつ安価に確認する手段を有する情報端末装置を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して電子メールや音声情報を送受信する携帯電話機等の通常の情報端末装置に、生活環境情報監視部9として、あらかじめ登録した検出時刻に達する都度、生活環境情報を検出する明暗検出部10、挙動検出部11、気温検出部12と、あらかじめ登録した通報時刻に達する都度、各検出部からの明暗、挙動、気温が正常か否かを分析し、その結果を生活環境報告レポートに編集する生活環境情報分析・編集部13と、該生活環境報告レポートを電子メール、音声情報に変換する電子メール生成部14、音声データ出力部15とを付加する。生活環境情報監視部9にて生成された生活環境報告レポートは、端末制御部8へ通報要求することにより、無線制御部6、アンテナを介して、あらかじめ登録した通報先へ定期的に送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢化社会の進展と相俟って、家庭で独り暮らしをしている人が増加してきている。このため、このような独り暮らしの人の生活環境を、遠隔地からでも確認することができるシステムを実用化する重要性が増加してきている。
【0003】
従来、生活環境を確認するシステムにおいては、確認に必要な検出機器を身に付けて状況を確認する形態となっている。例えば、特許文献1の特開2005−20523号公報「携帯感知端末及び携帯感知システム」のような従来の情報感知システムでは、携帯端末に温度センサを設け、人体の体温と気温との比較により、人が携帯端末を携帯しているか否かの判定を行うことができる仕組みが提案されている。
【0004】
また、特許文献2の特開平10−155749号公報「人の健康状態の監視通報システム」では、医療検診などで使う検査用の各種センサを人体に取り付けて、各種センサから得られた情報を判断し、その判断結果を通信回線を通じて送信する仕組みが提案されている。
【特許文献1】特開2005−20523号公報(第6−7頁)
【特許文献2】特開平10−155749号公報(第3−4頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述のような従来技術では、検出機器を人が携帯するか、あるいは、センサを身に付けた状態とするか、などが必要であり、いずれの場合も、情報感知するようにするためには、生活環境の確認を要する対象者自身が身に付ける必要があるため、通常生活では煩わしくなり、利用に困難性を伴うことが予想される。また、検出機器と情報交換するための通信制御装置も必要となるため、システムも大規模なものになってしまい、システム面で簡易な構成が得られないという課題があった。
【0006】
一方、近年、携帯電話機などの携帯端末装置は、各種の情報を検出するためのセンサが装備されるようになってきており、電話や電子メールの利用も可能であり、前述したような課題を解決するような構成も容易に実現可能な状況になりつつある。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、携帯端末装置を利用して、簡易な手段により、生活環境を確認することができる仕組みを提供し、生活環境の確認に関する利用性を向上させることに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決するため、本発明による携帯端末装置は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0009】
(1)ネットワークを介して通信先の情報端末装置との間で電子メールや音声情報を送受信する情報端末装置において、生活環境に関する1ないし複数の項目からなる情報を検出する生活環境情報検出手段と、該生活環境情報検出手段による検出された生活環境情報をあらかじめ登録されている通報先へ通報するための生活環境報告レポートとして編集する生活環境情報分析・編集手段と、を備え、該生活環境情報分析・編集手段により編集された前記生活環境報告レポートを、前記通報先に、前記ネットワークを介して、電子メールおよび/または音声情報として、通報する情報端末装置。
(2)前記生活環境情報分析・編集手段は、前記生活環境情報検出手段により検出された前記生活環境情報を構成する各項目が、正常な状態にあるか異常な状態にあるかを分析し、分析した結果を前記生活環境報告レポートに編集する上記(1)の情報端末装置。
(3)前記生活環境情報分析・編集手段は、前記生活環境情報を構成する各項目ごと、または、各項目のいずれか1ないし複数を任意に組み合わせた複合項目ごとに、正常な状態にあるか異常な状態にあるかを分析する上記(2)の情報端末装置。
(4)前記生活環境情報分析・編集手段は、前記生活環境情報を構成する各項目ごと、または、各項目のいずれか1ないし複数を任意に組み合わせた複合項目ごとに、正常な状態にあると判断することができる基準値をあらかじめ登録した判断テーブルを備え、該判断テーブルに登録されている前記基準値に基づいて、正常な状態にあるか異常な状態にあるかを分析する上記(3)の情報端末装置。
(5)前記生活環境情報分析・編集手段による分析結果として、前記生活環境情報検出手段により検出された前記生活環境情報のすべての項目が正常であった場合、前記生活環境報告レポートを電子メールとして前記通報先に通報し、一方、前記生活環境情報の項目に異常な項目が含まれていた場合、前記生活環境報告レポートを電子メールと音声情報との双方を用いて前記通報先に通報する上記(2)ないし(4)のいずれかの情報端末装置。
(6)前記生活環境報告レポートを通報する前記通報先として、1ないし複数の通報先をあらかじめ登録している上記(1)ないし(5)のいずれかの情報端末装置。
(7)生活環境情報検出手段は、前記生活環境情報を検出するための検出時刻としてあらかじめ登録されている1ないし複数の時刻に達する都度、定期的に、前記生活環境情報を検出する上記(1)ないし(6)のいずれかの情報端末装置。
(8)前記生活環境情報分析・編集手段は、前記生活環境報告レポートを前記通報先へ通報する通報時刻としてあらかじめ登録されている1ないし複数の時刻に達する都度、定期的に、前記生活環境情報検出手段により検出された前記生活環境情報に基づいて前記生活環境報告レポートを編集して、前記通報先に通報する上記(1)ないし(7)のいずれかの情報端末装置。
(9)あらかじめ登録された前記判断テーブルの前記基準値、および/または、あらかじめ登録された前記通報先、および/または、あらかじめ登録された前記検出時刻、および/または、あらかじめ登録された前記通報時刻を、当該情報端末装置の入力部からの操作により、あるいは、前記通報先から前記ネットワークを介して、随時、変更登録することを可能としている上記(4)、(6)、(7)、(8)のいずれかの情報端末装置。
(10)前記生活環境情報を構成する項目として、当該情報端末装置周辺の明暗に関する情報、監視対象とする対象物の挙動に関する情報、当該情報端末装置周辺の気温に関する情報、を少なくとも含んでいる上記(1)ないし(9)のいずれかの情報端末装置。
(11)、当該情報端末装置が、携帯電話機、PHS電話機、携帯情報端末、携帯型ノートPC(Personal Computer)のいずれかからなっている上記(1)ないし(10)のいずれかの情報端末装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明の携帯端末装置によれば、以下のような効果が得られる。
【0011】
第1の効果は、生活環境を確認する手段として、特別なハードウェア、複雑なシステムが不要であり、簡易な手段により安価に実現することが可能であるという点にある。その理由は、無線通信機能、電子メール機能、電話機能が備えられている通常の携帯電話機などの情報端末装置に、生活環境情報の検出手段と、検出した生活環境情報を分析し通報情報(生活環境報告レポート)として編集する生活環境情報分析・編集手段を具備するのみで、通常の携帯端末装置に備えられている通信機能を利用して、生活環境情報の通報先向けに、通報することを可能としているためである。また、生活環境情報の検出手段についても、通常の携帯端末装置に備えられている各種センサを利用して構成することができるためである。
【0012】
第2の効果は、生活環境情報の情報要求元に対して、異常発生時の生活環境情報を確実に通報することができる点にある。その理由は、検出した生活環境情報が異常であるか否かを判断する手段を備え、検出した生活環境情報に異常が発生していると判断した場合には、生活環境情報が異常である旨を、情報要求元の通報先に対して、電子メールとして通報することができるとともに、さらに、音声によっても、異常な生活環境情報に関するレポート結果を連絡することを可能としているので、情報要求元の情報確認漏れを確実に防止することができるためである。
【0013】
第3の効果は、生活環境情報の情報要求元の情報確認漏れをより確実に防止可能としている点にある。その理由は、生活環境情報を通報する通報時刻としてあらかじめ登録された時刻に、定期的に、情報要求元の通報先に対して、生活環境情報の通報を行っているためである。この結果として、情報要求元の情報確認漏れをより確実に防止することができるのみならず、後で、追跡調査や診断を行う際の精度の向上を図ることも可能である。
【0014】
第4の効果は、生活環境情報の異常をより確実に検出することができる点にある。その理由は、生活環境情報として取得する複数の項目ごとにそれぞれ単独で判断するのみならず、複数の項目の組み合わせによっても判断しているためである。例えば、明るさの測定情報と気温の測定情報との2つの項目を組み合わせて、明るくなった場合に気温の上昇があれば、正常な状態であると判断し、暗いままで気温の上昇があった場合には、異常が発生しているものと判断することも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明による携帯端末装置の好適実施形態例について添付図を参照して説明する。
【0016】
(本発明の特徴)
本発明の実施例の説明に先立って、まず、本発明の主要な特徴について説明する。本発明は、携帯端末装置として生活環境情報を検出して、定期的に、あらかじめ登録されている通報先に対して、検出した生活環境情報の通報を行い、生活環境情報の取得要求者が遠隔地に居る場合であっても、簡単に、当該携帯端末装置周辺の生活環境を確認することができる機会を提供することにある。
【0017】
(実施例の構成)
次に、本発明の携帯端末装置の構成例について説明する。図1は、本発明の携帯端末装置のブロック構成の一例を示すブロック構成図であり、携帯端末装置として、携帯電話機を例にとって示している。なお、本発明の携帯端末装置は、携帯電話機に限るものではなく、PHS電話機、携帯情報端末(PDA)、携帯型ノートPC(Personal Computer)など、無線通信機能、電子メール機能、電話機能などの一般的な通信機能を有する携帯型の端末装置であれば如何なる形態の端末装置であっても良い。
【0018】
図1に示すように、本実施例の携帯端末装置100は、キー入力部1、状態表示部2、発光通知部3、振動通知部4、記憶部5、無線制御部6、音声入出力部7、端末制御部8、生活環境情報監視部9を少なくとも含んで構成されている。ここで、生活環境情報監視部9を除くキー入力部1、状態表示部2、発光通知部3、振動通知部4、記憶部5、無線制御部6、音声入出力部7、端末制御部8の各ブロックは、通常の携帯電話機と同一の機能を有しているものであり、携帯端末装置100は、通常の携帯電話機に生活環境情報監視部9を付加して構成すれば良い。
【0019】
キー入力部1は、キーボードやボタン等の入力装置であり、各種キーからのキー入力を受け付ける入力部である。状態表示部2は、白黒あるいはカラーの液晶パネル等からなる表示装置である。発光通知部3は、ランプ、LED等から構成され、点灯させることにより状態を通知する状態通知装置である。振動通知部4は、バイブレータ等で携帯端末装置100本体を振動させて状態を通知する状態通知装置である。無線制御部6は、端末制御部8とアンテナとの間で情報の送受信を行うために、無線信号への/からの情報変換を制御するものである。
【0020】
音声入出力部7は、マイク、スピーカ等の音声入出力装置である。端末制御部8は、携帯端末装置100の前述した各ブロックを制御し、通常の携帯電話機(携帯端末装置)としての動作を実現している。
【0021】
また、生活環境情報監視部9は、本発明に特有のブロックであり、当該携帯端末装置100周辺の生活環境を監視して、生活環境情報の通報先としてあらかじめ登録されている情報端末装置(電話機やPCなど)に対して、定期的に、あるいは、随時、監視結果として取得した生活環境情報を通報するものである。本実施例において監視する生活環境情報の項目としては、当該携帯端末装置100周辺の明暗、当該携帯端末装置100の監視対象とする対象物(人物、動物など)の挙動、および、当該携帯端末装置100周辺の気温、の3つの項目を監視して収集する場合を示すが、必要に応じて、さらに異なる項目の生活環境情報(例えば、湿度、風向き、風速、騒音など)を監視して収集するようにしても良い。なお、生活環境情報を監視して、検出する手段については、通常の携帯端末装置として当該携帯端末装置100に備えられている各種センサを利用して構成することができる。
【0022】
例えば、本実施例における生活環境情報の項目としては、周辺の明暗、対象物の挙動、および、周辺の気温の3つの項目をそれぞれ検出するために、明暗検出部10、挙動検出部11、気温検出部12を配置している例を示している。
【0023】
明暗検出部10、挙動検出部11、気温検出部12それぞれにより検出された明暗、挙動、気温に関する情報は、生活環境情報分析・編集部13に入力されて、検出した各項目ごと、あるいは、複数の項目を組み合わせた複合項目に関する生活環境情報が分析されて、生活環境情報の変化や異常状態の発生などを判断し、当該携帯端末装置100から通報すべき生活環境報告レポートとして編集される。編集された生活環境報告レポートは、通報時刻としてあらかじめ定めた時刻で、定期的に、あるいは、異常状態検出時などにおいては、随時、電子メール生成部14や音声データ出力部15に対して出力される。
【0024】
電子メール生成部14は、入力されてきた生活環境報告レポートを、あらかじめ登録されている通報先を宛先とした電子メールの形式に編集して、端末制御部8に対して、当該通報先への通報要求を行う。また、音声データ出力部15は、音声による生活環境情報の通報先としてあらかじめ登録されている情報要求端末(つまり電話機などの情報端末装置)との接続要求を端末制御部8に対して行うことによって、当該情報要求端末と通話状態に設定した後、入力されてきた生活環境報告レポートを音声データ形式に編集して、無線制御部6、アンテナを介して、当該情報要求端末へ通報を行う。なお、音声情報として通報先へ通報する形態として、VoIP形式の音声メッセージとして通報することも可能である。
【0025】
端末制御部8は、生活環境情報監視部9の電子メール生成部14からの生活環境報告レポートの通報要求を受け取ると、無線制御部6を制御して、登録されている通報先の情報通信端末に対して、該生活環境報告レポートを、電子メールの無線信号として、アンテナから送信する。また、端末制御部8は、生活環境情報監視部9の音声データ出力部15から生活環境報告レポートの通報先との接続要求を受け取ると、無線制御部6を制御して、該通報先の情報通信端末へ自動発信することにより該通報先から応答を受け取って、通話状態に設定する。
【0026】
(実施例の動作の説明)
次に、図1に示した携帯端末装置100の生活環境情報の通報動作の一例について、図2〜図5のフローチャートを参照しながら説明する。図2は、図1に示す携帯端末装置100の生活環境情報の通報を行うメインの動作の一例を示すメインフローチャートであり、生活環境情報を検出するための検出時刻としてあらかじめ登録されている時刻に達する都度、定期的に起動される。図3は、図1に示す携帯端末装置100の生活環境情報の検出動作の一例を示すフローチャートであり、図2のメインフローチャートから呼び出されて起動するサブフローチャートである。
【0027】
また、図4は、図1に示す携帯端末装置100の生活環境情報の検出結果を分析する分析動作の一例を示すフローチャートであり、図2のメインフローチャートから呼び出されて起動するサブフローチャートである。図5は、図1に示す携帯端末装置100の生活環境情報の分析結果から生活環境報告レポートを作成する動作の一例を示すフローチャートであり、図2のメインフローチャートから呼び出されて起動するサブフローチャートである。
【0028】
まず、携帯端末装置100の生活環境情報監視部9は、前述したように、生活環境情報を検出するための検出時刻としてあらかじめ登録されている時刻に達すると、定期的に起動されるようにスケジューリングされている。スケジューリングされた検出時刻に達すると、図2のメインフローチャートが起動されて、生活環境情報監視部9は、それぞれの生活環境情報を検出する検出動作を、図1の場合は、明暗検出部10、挙動検出部11、気温検出部12に対して、それぞれ、明るさ、気温、挙動の検出動作を、指示する(ステップS1)。
【0029】
この結果、図3の生活環境情報の検出動作が起動されて(ステップS10)、まず、明暗検出部10によって、携帯端末装置100周辺の明暗の度合いを検出する(ステップS11)。これは、例えばフォトダイオードなどにより室内の明るさの度合いを検出する。
【0030】
次に、挙動検出部11によって、当該携帯端末装置100により監視すべき対象物の挙動の変化を検出する(ステップS12)。これは、例えば赤外線などにより対象物が静止しているか移動しているかを検出する。さらに、気温検出部12によって、携帯端末装置100周辺の気温の度合いを検出する(ステップS13)。これは、例えばバイメタルなどにより室内の気温を検出する。しかる後、この時点における生活環境情報として検出した一連の検出データを一旦保存する(ステップS14)。
【0031】
以上で、図3の生活環境情報の検出動作を終了して(ステップS15)、図2のステップS2に復帰する。図2のステップS2に復帰すると、次に、図3によって検出して一旦保存された生活環境情報すなわち取得した生活環境情報について分析して、生活環境報告レポートを作成し、通報先に通報すべき通報時刻としてあらかじめスケジューリングされている時刻に到達しているか否かを確認する(ステップS2)。該通報時刻に到達していない場合は(ステップS2のNo)、生活環境報告レポートを作成しないまま、図2のメイン処理を一旦終了して、次のメイン処理の定期起動時刻に達するまで、生活環境情報に関する処理を休止する。
【0032】
一方、該通報時刻に到達していた場合は(ステップS2のYes)、生活環境情報監視部9は、それまでに、定期的に、検出して一旦保存されていた生活環境情報、すなわち、取得されていた生活環境情報の分析を、生活環境情報分析・編集部13に対して指示する(ステップS3)。
【0033】
この結果、図4の定期取得の生活環境情報の分析動作が起動される(ステップS20)。すなわち、生活環境情報分析・編集部13における生活環境情報の分析動作は、通報時刻としてあらかじめ登録されている時刻に達する都度、定期的に起動される。
【0034】
ここで、この定期取得の生活環境情報の分析とは、図4のフローチャートが起動された前回の通報時刻以降、今回の通報時刻に到達するまでの間に、定期的に取得されている生活環境情報を対象とする分析であり、本実施例における分析対象の生活環境情報の項目としては、前述のように、携帯端末装置100周辺の明暗、対象物の挙動および携帯端末装置100周辺の気温の3つの項目に関する情報分析となる。この携帯端末装置100周辺の明暗、対象物の挙動および携帯端末装置100周辺の気温に関する情報分析を行うために、正常か異常かを判別するためのそれぞれの基準値が、明暗判断テーブル、挙動判断テーブル、および、気温判断テーブルとして、あらかじめ、生活環境情報分析・編集部13に設定登録されている。
【0035】
例えば、図4に示すように、携帯端末装置100周辺の明暗に関して正常状態と判断する基準値を示す明暗判断テーブルとしては、時刻22時〜07時の時間帯が、あらかじめ定めた明度以下の「暗」状態であり、時刻07時〜19時の時間帯が、あらかじめ定めた明度以上の「明」状態である場合を、あらかじめ設定登録している。
【0036】
また、対象物の挙動に関して正常状態と判断する基準値を示す挙動判断テーブルとしては、時刻22時〜07時の時間帯が、あらかじめ定めた移動度以下の「静」状態であり、時刻07時〜19時の時間帯が、あらかじめ定めた移動度以上の「動」状態である場合を、あらかじめ設定登録している。
【0037】
また、携帯端末装置100周辺の気温に関して正常状態と判断する基準値を示す気温判断テーブルとしては、時刻19時〜10時の時間帯が、あらかじめ定めた低い温度範囲例えば10℃〜15℃の範囲内であり、時刻10時〜19時の時間帯が、あらかじめ定めた高い温度範囲例えば15℃〜20℃の範囲内にある場合を、あらかじめ設定登録している。
【0038】
図4の定期取得の生活環境情報の分析動作が起動されると、生活環境情報分析・編集部13は、まず、定期的に取得されている携帯端末装置100周辺の明暗に関する分析を行う(ステップS21)。すなわち、定期的に取得されている明暗に関する情報が前述した明暗判断テーブルに設定されている基準値の範囲内に収まっているか否かを分析する。定期的に取得されている明暗に関する1ないし複数の情報それぞれについて、明暗判断テーブルの基準値に収まっているか否かを分析し、収まっていない情報については(ステップS22のYes)、異常が検出されているものと看做して、生活環境の明暗に関する異常を分析結果として登録し、(ステップS23)、収まっている情報については(ステップS22のNo)、正常である旨を分析結果として登録する。
【0039】
次に、生活環境情報分析・編集部13は、定期的に取得されている対象物の挙動に関する分析を行う(ステップS24)。すなわち、定期的に取得されている挙動に関する情報が前述した挙動判断テーブルに設定されている基準値の範囲内に収まっているか否かを分析する。定期的に取得されている挙動に関する1ないし複数の情報それぞれについて、挙動判断テーブルの基準値に収まっているか否かを分析し、収まっていない情報については(ステップS25のYes)、異常が検出されているものと看做して、生活環境の挙動に関する異常を分析結果として登録し、(ステップS26)、収まっている情報については(ステップS25のNo)、正常である旨を分析結果として登録する。
【0040】
さらに、生活環境情報分析・編集部13は、定期的に取得されている携帯端末装置100周辺の気温に関する分析を行う(ステップS27)。すなわち、定期的に取得されている気温に関する情報が前述した気温判断テーブルに設定されている基準値の範囲内に収まっているか否かを分析する。定期的に取得されている気温に関する1ないし複数の情報それぞれについて、気温判断テーブルの基準値に収まっているか否かを分析し、収まっていない情報については(ステップS28のYes)、異常が検出されているものと看做して、生活環境の気温に関する異常を分析結果として登録し、(ステップS29)、収まっている情報については(ステップS28のNo)、正常である旨を分析結果として登録する。
【0041】
以上で、図4の定期取得の生活環境情報の分析動作を終了して(ステップS30)、図2のステップS4に復帰する。図2のステップS4に復帰すると、生活環境情報分析・編集部13は、図4の生活環境情報の分析結果に基づいて、生活環境報告レポートの作成を行う(ステップS4)。
【0042】
この結果、図5の生活環境報告レポートの作成動作が起動される(ステップS40)。図5の生活環境報告レポートの作成動作が起動されると、図5の「報告レポート」の一例に示すように、定期的に取得している1ないし複数の項目からなる生活環境情報それぞれの取得時刻ごとに、正常であったか異常が検出されたかを、それぞれ、例えば○印、×印として、表示する処理を行うとともに、問題があるか、確認を要するかを示すコメントを追記する処理を行う。
【0043】
例えば、図5には、生活環境情報の取得時刻として、「2006/01/23 9時」と「2006/02/28 12時」との2つの例が示されており、「2006/01/23 9時」の場合は、取得した生活環境情報すなわち明暗、挙動、気温のすべてが正常であり、「明暗」を示す欄には「明 ○」を編集し(ステップS41)、「挙動」を示す欄には「動 ○」を編集し(ステップS42)、「気温」を示す欄には「12℃ ○」を編集し(ステップS43)、この結果、「問題ありません」とのコメントが編集される(ステップS44)。
【0044】
一方、「2006/02/28 12時」の場合は、取得した生活環境情報すなわち明暗、挙動、気温のすべてが異常であり、「明暗」を示す欄には「暗 ×」を編集し(ステップS41)、「挙動」を示す欄には「静 ×」を編集し(ステップS42)、「気温」を示す欄には「8℃ ×」を編集し(ステップS43)、この結果、「異常あり。確認をとってください。」とのコメントが編集される(ステップS44)。
【0045】
以上で、図5の生活環境報告レポートの作成動作を終了して(ステップS45)、図2のステップS5に復帰する。図2のステップS5に復帰すると、生活環境情報監視部9は、図5において作成された生活環境報告レポートを電子メール化して、電子メールによる通報先としてあらかじめ登録されている情報要求端末(つまり携帯電話機やPCなどの情報端末装置)へ送信するために、電子メール生成部14を起動する(ステップS5)。起動された電子メール生成部14は、作成されている生活環境報告レポートを含む電子メールを作成して、その宛先に、生活環境報告レポートの要求元としてあらかじめ登録されている通報先の情報要求端末のメールアドレスを設定して、端末制御部8に対して、メール送信を要求する。この結果、端末制御部8は、無線制御部6を制御して、電子メール生成部14から送信要求されている電子メールを、アンテナから送信する動作を行う。
【0046】
さらに、生活環境情報監視部9は、図5において作成された生活環境報告レポートの分析結果として、異常(つまり「×」印)を示す情報が含まれているか否かを確認する(ステップS6)。生活環境報告レポートの分析結果に異常を示す情報が存在していなかった場合は(ステップS6のNo)、図2のメイン動作を終了し、次の検出時刻としてスケジューリングされた定期起動の時刻まで、待ち合わせる状態に移行する。
【0047】
一方、生活環境報告レポートの分析結果に異常を示す情報が存在していた場合は(ステップS6のYes)、生活環境情報監視部9は、音声情報を用いての要確認連絡扱いと判断して、音声データ出力部15を起動して、音声による生活環境報告レポートの通報を実施する(ステップS7)。例えば、音声データ出力部15では、音声による通報先としてあらかじめ登録されている情報要求端末(つまり電話機などの情報端末装置)の電話番号を端末制御部8へ通知することによって、無線制御部6を介して、通報先の電話番号の通話端末との間の通話回線を設定した後、生活環境報告レポートの内容を読み上げる音声メッセージを作成して、通報先の情報要求端末へ音声情報として送信する。
【0048】
以上のように、生活環境情報の各項目について、検出時刻ごとに、それぞれの正常・異常を分析した結果が、生活環境時報告レポートとして作成され、作成された生活環境時報告レポートが、通報先に対して定期的に通報されるので、通報先の情報要求元が情報確認を怠る事態の発生をより少なくすることが可能になるとともに、後で、追跡調査を行ったり、診断を行ったりする際の精度を向上させることも可能となる。
【0049】
さらには、以上の一連の動作によって、携帯端末装置100周辺の生活環境状況について、正常、異常の有無にかかわらず、通報時刻としてあらかじめ登録された時刻に、定期的に、通報先へ生活環境報告レポートが電子メールの形式で通報されるのみならず、異常の検出時には、電話による音声としても、生活環境報告レポートが通報先に通報されるように動作するので、通報先の情報要求元が遠隔地に居住しているような場合であっても、携帯端末装置100周辺の生活環境を確実に確認することができるとともに、異常の発生についても漏れることなく確実に通報を受け取ることができる。
【0050】
なお、前述の生活環境情報の分析例においては、明暗、挙動、気温それぞれの項目ごとに、正常・異常を個別に判断する例について説明したが、かかる場合のみに限ることなく、複数の項目を組み合わせて総合的に判断するようにしても良い。例えば、明暗と気温との項目を組み合わせて、日の出などのように、明るくなった場合に気温の上昇がある場合は正常な状態であり、一方、暗いままの状態で気温の上昇がある場合は異常な状態であると判断するようにすることもできる。
【0051】
また、携帯端末装置100の生活環境情報監視部9には、生活環境情報を定期的に取得して、生活環境報告レポートを作成し、あらかじめ登録されている通報先に、作成した生活環境報告レポートを定期的に自動通報を行うために、図6に示すように、各種の制御テーブルが用意されている。図6は、図1に示す携帯端末装置100の生活環境情報監視部9にあらかじめ設定登録されている各種制御テーブルを説明するための説明図である。
【0052】
図6に示す例では、生活環境情報監視部9の制御テーブルとして、定期検出時刻設定テーブル51、定期レポート時刻設定テーブル52、通報先設定テーブル53、明暗判断テーブル54、挙動判断テーブル55、気温判断テーブル56の6種類があらかじめ用意されている。なお、それぞれの制御テーブルに設定登録されている内容が運用上実態に合わない場合には、随時、設定登録内容を変更することができる。
【0053】
さらに、これらの制御テーブルへの設定登録内容は、生活環境報告レポートの通報先である情報要求端末(携帯電話機、PCなどの情報端末装置)からも、ネットワークを介して、必要に応じて、随時、変更することが可能である。例えば、通報先の変更や、生活環境報告レポートの通報時刻の変更はもちろん、生活環境情報の検出時刻の変更や、生活環境情報の正常・異常の判断基準値などの変更も、遠隔地等にある通報先の情報要求端末側から実施することが可能である。これにより、通報先の情報要求端末側の情報要求元が、或る程度詳細な生活環境情報の監視が必要であると判断した場合には、ネットワークを介して、生活環境情報検出側の携帯端末装置100の各種制御テーブルの登録内容を、所望の状態に設定し直して調整することができる。
【0054】
図6において、定期検出時刻設定テーブル51は、生活環境情報を定期的に検出するための検出時刻をあらかじめ設定登録するものであり、図6の例では、6時〜22時の時間帯は、1時間ごとに検出動作を起動し、22時〜6時の時間帯は検出動作を起動しないように登録している例を示している。
【0055】
定期レポート時刻設定テーブル52は、生活環境情報を分析し、編集した生活環境報告レポートを定期的に通報先へ通報するための通報時刻をあらかじめ設定登録するものであり、図6の例では、8時、12時、16時、22時、…を登録している例を示している。
【0056】
通報先設定テーブル53は、生活環境報告レポートを通報する情報要求元側の情報要求端末(つまり電話機やPCなどの情報端末装置)の宛先をあらかじめ設定登録するものであり、図6の例では、電子メールで通報する通報先として、例えば、メールアドレスが「bbb@777.pc.co.jp」のPCと、「kkk@123.test.ne.jp」の携帯電話機など、複数のメールアドレスが登録され、音声情報で通報する通報先として、例えば、電話番号が「0123−45−6789」の固定電話機など、複数の電話番号が登録されている例を示している。ここで、通報先のメールアドレスが複数登録されている場合は、それぞれの通報先に対して、生活環境報告レポートが同報配信され、通報先の電話番号が複数登録されている場合は、それぞれの通報先に対して、生活環境報告レポートの内容が音声情報として一斉放送されるようにしても良い。
【0057】
図6において、明暗判断テーブル54、挙動判断テーブル55、気温判断テーブル56のそれぞれは、図4において説明したように、それぞれの生活環境情報の項目について、個別に、正常な状態か異常の状態かを判断するための基準値をあらかじめ設定登録している例を示すものであり、生活環境情報の項目ごとに、それぞれの期間、時間帯に応じて、異なる基準値を設定登録することができる。なお、各判断テーブルに設定されている基準値が、運用上実態に合わない場合は、前述のように、基準値を随時変更して調整を行うことができる。
【0058】
図6の例では、明暗判断テーブル54には、11月23日〜3月31日の期間については、22時〜07時の時間帯は、あらかじめ定めた明度以下の「暗」状態であり、時刻07時〜19時の時間帯が、あらかじめ定めた明度以上の「明」状態であるが、4月1日〜11月22日の期間については、22時〜05時の時間帯は、あらかじめ定めた明度以下の「暗」状態であり、時刻05時〜22時の時間帯が、あらかじめ定めた明度以上の「明」状態である旨が登録されている例を示している。
【0059】
また、挙動判断テーブル55には、11月23日〜3月31日の期間については、22時〜07時の時間帯は、あらかじめ定めた移動度以下の「静」状態であり、時刻07時〜19時の時間帯が、あらかじめ定めた移動度以上の「動」状態であるが、4月1日〜11月22日の期間については、22時〜05時の時間帯は、あらかじめ定めた移動度以下の「静」状態であり、時刻05時〜22時の時間帯が、あらかじめ定めた移動度以上の「動」状態である旨が登録されている例を示している。
【0060】
また、気温判断テーブル56には、11月23日〜3月31日の期間については、時刻19時〜10時の時間帯は、あらかじめ定めた低い温度範囲例えば10℃〜15℃の範囲内であり、時刻10時〜19時の時間帯が、あらかじめ定めた高い温度範囲例えば15℃〜20℃の範囲内にあるが、4月1日〜11月22日の期間については、19時〜10時の時間帯は、あらかじめ定めた低目の温度範囲例えば15℃〜25℃の範囲内であり、時刻10時〜19時の時間帯が、あらかじめ定めた高目の温度範囲例えば20℃〜25℃の範囲内にある旨が登録されている例を示している。
【0061】
なお、図6の例では、明暗判断テーブル54、挙動判断テーブル55、気温判断テーブル56のように、生活環境情報の項目ごとに、それぞれで個別に、正常、異常の判断を行っている場合を示しているが、前述したように、複数の生活環境情報の項目を組み合わせて、正常、異常の判断を行うことももちろん可能であり、かかる場合は、該当する複数の項目に基づく判断テーブルを増設していけば良い。
【0062】
次に、図1の携帯端末装置100に相当する生活環境情報取得携帯端末20と、遠隔地に存在する情報要求端末40との関係について、図7を参照して説明する。図7は、生活環境情報を取得する生活環境情報取得携帯端末20と生活環境報告レポートの通報先となる情報要求端末40との関係を説明する説明図である。
【0063】
図7に示すように、生活環境情報取得携帯端末20と情報要求端末40とは、ネットワーク30を介して接続されており、生活環境情報取得携帯端末20は、前述したように、携帯端末装置100(携帯電話機、PHS電話機、携帯情報端末、携帯型ノートPCなど)からなり、一方、生活環境報告レポートの通報先としてあらかじめ登録されている情報要求端末40としては、携帯電話機41、PC42、固定電話機43などが設定されている。
【0064】
図7においては、それぞれの端末装置のメールアドレスや電話番号は次の通りであるものとしている。生活環境報告レポートの送信元になる生活環境情報取得携帯端末20のメールアドレスは「aaa@123.test.ne.jp」であり、生活環境報告レポートの電子メールによる通報先になる携帯電話機41のメールアドレスは「kkk@123.test.ne.jp」、同じく通報先のPC42のメールアドレスは「bbb@777.pc.co.jp」であり、生活環境報告レポートの音声による通報先になる固定電話機43の電話番号は「0123−45−6789」である。
【0065】
生活環境情報取得携帯端末20(図1の携帯端末装置100)にて、通常は、あらかじめ登録されている検出時刻にて、定期的に、生活環境情報取得携帯端末20周辺の明暗、対象物の挙動、周辺の気温などの生活環境情報の検出が行われて、あらかじめ登録されている報告時刻で、それまでに定期的に検出されている生活環境情報に関する分析結果が生活環境報告レポートとしてまとめられて、まとめられた生活環境報告レポートが、その報告時刻に、定期的に、あらかじめ登録されている通報先へ自動配信される。例えば、図7に示す報告時刻の一つである時刻T1については、報告対象となる「2006/01/23 9時」において検出した生活環境情報に関して、分析結果がすべての項目で良好であった場合であり、生活環境報告レポートは、登録されている通報先の携帯電話機41とPC42とに対して、すべての項目が正常(○印)で、かつ、問題がない旨(例えば、「問題ありません」)を示す電子メールとして同報配信される(シーケンスSQ51)。
【0066】
一方、報告時刻として時刻T1とは異なる時刻T2については、報告対象となる「2006/02/28 12時」において検出した生活環境情報に関して、分析結果はすべての項目で異常であった場合であり、生活環境報告レポートは、登録されている通報先の携帯電話機41とPC42とに対して、すべての項目が異常(×印)で、かつ、確認をとる必要がある旨(例えば、「異常あり。確認をとってください。」)を示す電子メールとして同報配信される(シーケンスSQ52)。
【0067】
このような異常報告が電子メールとして通報された場合は、さらに、音声による通報先としてあらかじめ登録されている電話番号の固定電話機43に対しても自動発信して、生活環境報告レポートの内容が音声によって読み上げられるとともに、生活環境報告レポートが異常を検出している旨(例えば、「2006/02/28 12時のレポートにて異常が検出されています。」)を音声情報として通報される(シーケンスSQ53)。ここで、音声による通報を行うために、通報先である固定電話機43への自動発信時に、不在などのため応答がなく、生活環境報告レポートの音声による通報が不成功であった場合には、伝言メッセージとして残すことにする。
【0068】
(本発明の他の実施例)
前述の実施例では、生活環境情報を定期的に検出して、生活環境報告レポートを定期的に通報する携帯端末装置100として携帯電話機を用いる場合について説明したが、前述したように、携帯端末装置100として、PHS電話機や携帯情報端末(PDA)や携帯型ノートPC等の他の携帯型の端末であっても全く同様に適用することができる。
【0069】
なお、前述した生活環境情報の項目の一つである明暗検出や気温検出において、携帯端末装置100が明暗や気温の異常を検出した場合、照明調整や温度調整のリモコン操作が可能な照明器具やエアコン機器が装備されている環境下にあれば、照明補正や気温補正の指示を照明器具やエアコン機器に対して行うことも可能である。さらには、生活環境報告レポートの通報先の情報要求端末側からも、照明補正や気温補正の指示を、ネットワークを介して、照明器具やエアコン機器に対して行うようにしても良い。
【0070】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることは、当業者には容易に理解できよう。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の携帯端末装置のブロック構成の一例を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示す携帯端末装置の生活環境情報の通報を行うメインの動作の一例を示すメインフローチャートである。
【図3】図1に示す携帯端末装置の生活環境情報の検出動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す携帯端末装置の生活環境情報の検出結果を分析する分析動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】図1に示す携帯端末装置の生活環境情報の分析結果から生活環境報告レポートを作成する動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す携帯端末装置の生活環境情報監視部にあらかじめ設定登録されている各種制御テーブルを説明するための説明図である。
【図7】生活環境情報を取得する生活環境情報取得携帯端末と生活環境報告レポートの通報先となる情報要求端末との関係を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0072】
1 キー入力部
2 状態表示部
3 発光通知部
4 振動通知部
5 記憶部
6 無線制御部
7 音声入出力部
8 端末制御部
9 生活環境情報監視部
10 明暗検出部
11 挙動検出部
12 気温検出部
13 生活環境情報分析・編集部
14 電子メール生成部
15 音声データ出力部
20 生活環境情報取得携帯端末
30 ネットワーク
40 情報要求端末
41 携帯電話機
42 PC
43 固定電話機
51 定期検出時刻設定テーブル
52 定期レポート時刻設定テーブル
53 通報先設定テーブル
54 明暗判断テーブル
55 挙動判断テーブル
56 気温判断テーブル
100 携帯端末装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して通信先の情報端末装置との間で電子メールや音声情報を送受信する情報端末装置において、生活環境に関する1ないし複数の項目からなる情報を検出する生活環境情報検出手段と、該生活環境情報検出手段による検出された生活環境情報をあらかじめ登録されている通報先へ通報するための生活環境報告レポートとして編集する生活環境情報分析・編集手段と、を備え、該生活環境情報分析・編集手段により編集された前記生活環境報告レポートを、前記通報先に、前記ネットワークを介して、電子メールおよび/または音声情報として、通報することを特徴とする情報端末装置。
【請求項2】
前記生活環境情報分析・編集手段は、前記生活環境情報検出手段により検出された前記生活環境情報を構成する各項目が、正常な状態にあるか異常な状態にあるかを分析し、分析した結果を前記生活環境報告レポートに編集することを特徴とする請求項1に記載の情報端末装置。
【請求項3】
前記生活環境情報分析・編集手段は、前記生活環境情報を構成する各項目ごと、または、各項目のいずれか1ないし複数を任意に組み合わせた複合項目ごとに、正常な状態にあるか異常な状態にあるかを分析することを特徴とする請求項2に記載の情報端末装置。
【請求項4】
前記生活環境情報分析・編集手段は、前記生活環境情報を構成する各項目ごと、または、各項目のいずれか1ないし複数を任意に組み合わせた複合項目ごとに、正常な状態にあると判断することができる基準値をあらかじめ登録した判断テーブルを備え、該判断テーブルに登録されている前記基準値に基づいて、正常な状態にあるか異常な状態にあるかを分析することを特徴とする請求項3に記載の情報端末装置。
【請求項5】
前記生活環境情報分析・編集手段による分析結果として、前記生活環境情報検出手段により検出された前記生活環境情報のすべての項目が正常であった場合、前記生活環境報告レポートを電子メールとして前記通報先に通報し、一方、前記生活環境情報の項目に異常な項目が含まれていた場合、前記生活環境報告レポートを電子メールと音声情報との双方を用いて前記通報先に通報することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の情報端末装置。
【請求項6】
前記生活環境報告レポートを通報する前記通報先として、1ないし複数の通報先をあらかじめ登録していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の情報端末装置。
【請求項7】
生活環境情報検出手段は、前記生活環境情報を検出するための検出時刻としてあらかじめ登録されている1ないし複数の時刻に達する都度、定期的に、前記生活環境情報を検出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の情報端末装置。
【請求項8】
前記生活環境情報分析・編集手段は、前記生活環境報告レポートを前記通報先へ通報する通報時刻としてあらかじめ登録されている1ないし複数の時刻に達する都度、定期的に、前記生活環境情報検出手段により検出された前記生活環境情報に基づいて前記生活環境報告レポートを編集して、前記通報先に通報することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の情報端末装置。
【請求項9】
あらかじめ登録された前記判断テーブルの前記基準値、および/または、あらかじめ登録された前記通報先、および/または、あらかじめ登録された前記検出時刻、および/または、あらかじめ登録された前記通報時刻を、当該情報端末装置の入力部からの操作により、あるいは、前記通報先から前記ネットワークを介して、随時、変更登録することを可能としていることを特徴とする請求項4、6、7、8のいずれかに記載の情報端末装置。
【請求項10】
前記生活環境情報を構成する項目として、当該情報端末装置周辺の明暗に関する情報、監視対象とする対象物の挙動に関する情報、当該情報端末装置周辺の気温に関する情報、を少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の情報端末装置。
【請求項11】
当該情報端末装置が、携帯電話機、PHS電話機、携帯情報端末、携帯型ノートPC(Personal Computer)のいずれかからなっていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の情報端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−154041(P2008−154041A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341116(P2006−341116)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】