説明

携帯電子機器およびこれを用いた表示システム

【課題】表示パネルに表示される画像を多数人で、かつ、拡大して見ることが可能な携帯電子機器、およびこれを用いた表示システムを提供する。
【解決手段】携帯電話機10は、開口を有した本体12と、開口を塞いで設けられ、画像を表示する表示パネル16と、バックライトユニット18とを有している。バックライトユニットは、表示パネルに対向し開口を塞いで位置し表示パネルに照明光を照射する表示位置と、開口からずれて位置し表示パネルの背面側を開放する開放位置との間を移動可能に設けられている。プロジェクタ80は、携帯電話機の少なくとも表示パネル部分を挿入可能に形成された装填スロット87を有した筐体82と、筐体内に配設された光源部と、筐体内に配設され、光源部から照射された照明光を拡散して外部に照射する光学系と、を有している。携帯電話器は、バックライトユニットが開放位置に移動された状態で装填スロットに装填され、表示パネルは光学系の光軸と垂直に交差して配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、携帯端末等の表示部を備えた携帯電子機器、およびこれを用いた表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)等に代表される携帯可能な小型の電子機器が広く普及している。例えば、携帯電話機は、通常、液晶表示パネルによって形成されたディスプレイ、複数の入力キー等を備えている。また、携帯電話機は、通話機能に加えて、電子メール、カメラ、動画再生、音楽再生、テレビ画像再生等の多種の機能を備えている。メール文書、動画、テレビ画層等は、ディスプレイに表示され、ユーザによって視認される。液晶表示パネルによって形成されたディスプレイは、通常、視野角が比較的狭いとともに、画面の寸法自体も小さい。そのため、ディスプレイに表示される文字情報、画像等は、複数人で同時に見ることが難しい。
【0003】
近年、携帯電話機のディスプレイに表示される情報を多数人で見ることができるように、携帯電話機に着脱自在なプロジェクタを搭載したものが提案されている(例えば、特許文献1)。プロジェクタは、携帯電話機の本体に独立して、あるいは、ディスプレイと交換して着脱自在に装着され、ディスプレイに表示される画像を外部に投影する。プロジェクタの光源としては、ディスプレイの光源を共用している。
【特許文献1】特開2005−51600号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、着脱自在なプロジェクタを備えた携帯電話機では、プロジェクタの光源としてディスプレイの光源を用いているが、上述した通り、携帯電話機のディスプレイは比較的小型であり、光源自体も小型でその光量が小さい。また、プロジェクタ自体も小型であり、投影レンズ等の光学系も十分な大きさを確保することが難しい。そのため、プロジェクタによって画像を投影する際、十分な輝度を持った高精細な画像表示、かつ、多数人が同時に視認可能な大きさの画像表示を行うことが難しく、特に、テレビ画像等の動画を鮮明に表示することは困難となる。
【0005】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、表示パネルに表示される画像を多数人で、かつ、拡大して見ることが可能な携帯電子機器、およびこれを用いた表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述課題を解決するため、この発明の態様に係る携帯電子機器は、開口を有した本体と、前記開口を塞いで設けられ、画像を表示する表示パネルと、前記本体内で前記表示パネルに対向するとともに前記開口を塞いで位置し前記表示パネルに照明光を照射する表示位置と、前記開口からずれて位置し前記表示パネルの背面側を開放する開放位置との間を移動可能に設けられたバックライトユニットと、を備えている。
【0007】
この発明の他の態様に係る表示システムは、開口を有した本体と、前記開口を塞いで設けられ、画像を表示する表示パネルと、前記本体内で前記表示パネルに対向するとともに前記開口を塞いで位置し前記表示パネルに照明光を照射する表示位置と、前記開口からずれて位置し前記表示パネルの背面側を開放する開放位置との間を移動可能に設けられたバックライトユニットと、を備えた携帯電子機器と、
前記携帯電子機器の少なくとも表示パネル部分を挿入可能に形成された装填スロットを有した筐体と、前記筐体内に配設された光源部と、前記筐体内に配設され、前記光源部から照射された照明光を拡散して外部に照射する光学系と、を備え、前記携帯電子機器は、前記バックライトユニットが前記開放位置に移動された状態で前記装填スロットに装填され、前記表示パネルは前記光学系の光軸と垂直に交差して配置されるプロジェクタと、を具備している。
【発明の効果】
【0008】
本発明の態様によれば、表示パネルに表示される画像を多数人で、かつ、拡大して見ることが可能な携帯電子機器、およびこれを用いた表示システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る表示システムについて詳細に説明する。
図1および図2は、表示システム全体を示し、図3ないし図7は、表示システムに用いる携帯電子機器としての携帯電話機をそれぞれ示している。
【0010】
図1および図2に示すように、表示システムは、携帯電話機10とこの携帯電話機の表示パネルに表示される画像を外部に投影するプロジェクタ80と、を備えている。始めに、携帯電話機10について詳細に説明する。
【0011】
図3および図4に示すように、携帯電話機10は、偏平な矩形箱状に形成された本体12を備えている。本体12のほぼ半分の領域には矩形状の開口14が形成されている。開口14は本体12を貫通して形成され、本体の前面および背面に開口している。本体12内には後述する光透過型の表示パネル16が開口14を塞ぐように配設され、その大部分は開口14を通して本体の前面側に露出している。また、本体12内には矩形板状のバックライトユニット18が配設されている。後述するように、バックライトユニット18は、開口14を塞いで位置し表示パネル16と対向する表示位置と、図4に示すように、本体12から外方に引き出され開口14を開放した開放位置との間を移動自在に設けられている。
【0012】
本体12の前面には、複数のテンキー20および複数の操作キー22が露出して設けられている。操作キー22は、表示画像の上下左右を反転させるための反転キー22aを含んでいる。本体12の内部には図示しないマイクロホン、スピーカ等が配設されている。本体12の前面下部にはマイクロホンに対向したポート24、本体12の前面上部にはスピーカに対向したポート25がそれぞれ形成されている。本体12の側面には、音声出力端子26が設けられている。本体12の上端部には、伸縮自在なアンテナ27が設けられている。
【0013】
図5に示すように、本体12内には、開口14を塞ぐように、2枚の透明なカバーガラス30a、30bが配設されている。カバーガラス30aは、本体12の前面に最も隣接して位置し、開口14を通して外部に露出している。カバーガラス30bは、本体12の厚さ方向、ほぼ中央に位置し、カバーガラス30aと隙間を置いて対向している。
【0014】
カバーガラス30a、30b間には、表示パネル16を構成した液晶表示パネル32が配設され、開口14を塞いで位置している。図5および図7に示すように、液晶表示パネル32は、アレイ基板34、アレイ基板に隙間をおいて対向配置された対向基板36、およびアレイ基板と対向基板との間にそれぞれ配向膜を介して保持された液晶層38を有している。アレイ基板34および対向基板36はそれぞれ矩形状に形成されている。アレイ基板は対向基板よりも大きな寸法に形成され、その周縁の一部が対向基板を超えて延出している。
【0015】
液晶表示パネル32は、マトリクス状に配列され表示領域を構成したm×n個の表示画素PXを有している。アレイ基板34は透明な絶縁基板により形成され、一方の主面(表面)上には、表示画素PX毎にマトリクス状に配列されたm×n個の画素電極40、画素電極の各行に沿って延びたn本の走査線X、画素電極の列毎に沿って延びたm本の信号線Y、走査線Xと信号線Yとの交点近傍に接続された薄膜トランジスタすなわちTFTによって構成されたスイッチ素子42、液晶容量CLCと並列に接続された補助容量CS等が設けられている。液晶表示パネル32は、例えば、VGA規格の解像度を有し、各色について640×480の画素電極40を備えている。
【0016】
アレイ基板34上において表示領域の外側には、複数の走査線Xに接続された走査線駆動回路44、および複数の信号線Yに接続された信号線駆動回路46が形成されている。これら走査線駆動回路44および信号線駆動回路46は、表示領域内のスイッチ素子42と同様に多結晶シリコン膜を含む薄膜トランジスタによって構成されている。走査線駆動回路44は、LCDコントローラ48による制御に基づいてn本の走査線Xに順次走査信号(駆動信号)を供給する。信号線駆動回路46は、LCDコントローラ48の制御に基づいて各行のスイッチ素子42が走査信号によってオンする毎にm本の信号線Yに映像信号(駆動信号)を供給する。これにより、各行の画素電極40は、対応するスイッチ素子42を介して供給される映像信号に応じた画素電位にそれぞれ設定される。
【0017】
対向基板36は透明な絶縁基板により構成され、その一方の主面(表面)上には、図示しないカラーフィルタ、対向電極50、配向膜が順に積層形成されている。対向電極50は有効領域全体に渡って形成され、各画素電極40と対向している。なお、各画素電極40および対向電極50は、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)等の透明導電膜により形成されている。
【0018】
そして、アレイ基板34および対向基板36は、その周縁部同士がシールによって貼り合わされ、これら基板間には、スペーサによって所定のギャップ、例えば4μmのギャップが形成されている。アレイ基板34と対向基板36との間に、例えばOCBモードで表示が可能な液晶層38が封入されている。液晶表示パネル32において、アレイ基板34の外面および対向基板36の外面には、それぞれ液晶層38の特性に合わせて偏光方向を設定した図示しない偏光板が設けられている。
【0019】
液晶表示パネル32のアレイ基板34には、制御回路基板52が接続されている。制御回路基板52は、前述したLCDコントローラ48、画像処理メモリ54、読み出し回路56、携帯電話機10全体を制御する制御部としてのCPU57、音声ドライバ58、光源ドライバ59等が実装されている。制御回路基板52は、液晶表示パネル32から延出し、本体12内においてテンキー20および操作キー22の下方に配置されている。CPU57には、テンキー20、および反転キー22aを含む操作キー22が接続されている。音声ドライバ58には、スピーカ60、マイクロホン61、および音声出力端子26が接続されている。その他、携帯電話機10は、本体12内に内蔵された電源53、光源ドライバ59に接続された接続端子55、TVチューナー51、送受信部49等を備えている。
【0020】
図4ないし図6に示すように、バックライトユニット18は、面光源ユニットとして構成され、アクリル製の矩形状の導光板62と、導光板の一方の主面上に順に積層された拡散シート63およびレンズシート64と、導光板の他方の主面上に積層された反射シート65と、を有している。導光板62および各光学シートの周縁部は、矩形枠状の支持フレーム66によって保持されている。
【0021】
また、バックライトユニット18は、光源として、導光板62の一側面に対向して設けられた複数のLED68を有している。これらのLED68は支持フレーム66の内面側に固定されている。支持フレーム66の1つの側壁前端部には、電源端子70が設けられ、LED68に電気的に接続されている。支持フレーム66の他の側壁、ここでは、本体12の側面と平行に延びた側壁には、バックライトユニット18をスライドさせる際に用いる摘み72が突設されている。
【0022】
本体12は、開口14の周縁に沿って本体の幅方向に延びた一対のガイド溝74を有している。ガイド溝74は本体12のガイド部を構成している。バックライトユニット18は、支持フレーム66の一対の側縁部がそれぞれガイド溝74に挿入された状態で、本体12に保持されている。そして、バックライトユニット18は、図3に示す表示位置と図4に示す開放位置との間をガイド溝74に沿って移動自在に支持されている。図3および図5に示すように、表示位置において、バックライトユニット18は開口14を塞いで位置し表示パネル16と対向する。また、支持フレーム66に設けられた電源端子70が本体12側に設けられた接続端子55と導通し、電源53に接続される。電源53、光源ドライバ59によりバックライトユニット18のLED68を点灯することにより、導光板62から液晶表示パネル32に向けて照明光が出射される。これにより、液晶表示パネル32を通して文字、動画等の画像表示を行う。
【0023】
図4に示すように、開放位置において、バックライトユニット18はその大部分が本体12から側方に引き出され、外部に露出している。これにより、本体12の背面側において、開口14が開放され、液晶表示パネル32の背面側は開口14を通して本体外部に開放した状態となる。また、開放位置に移動することにより、支持フレーム66の電源端子70が本体12側の接続端子55から離間し、LED68への電源供給が自動的にカットされる。
【0024】
バックライトユニット18を開放位置に移動させる際、支持フレーム66に突設された摘み72を摘んで本体12から引き出すことができる。バックライトユニット18は、図示しないクリック機構により、それぞれ表示位置および開放位置に保持され、不用意な移動が防止されているとともに、本体12からの脱落が防止されている。
【0025】
上記のように構成された携帯電話機10によれば、ユーザが一人で使用する場合、すなわち、通常の携帯電話機として通話、メール送受信、画像表示等を行う場合、バックライトユニット18は表示位置に移動され、画像表示に用いられる。また、表示パネル16に表示される画像を複数人で見る場合、バックライトユニット18は開放位置に引き出される。
【0026】
図1、図2、および図8に示すように、プロジェクタ80は、矩形箱状の筐体82を備えている。筐体82の上面には、種々の操作キーを有した操作パネル83および音声入力用の音声入力端子84が設けられている。筐体82の前面には投影レンズ85が露出して設けられ、側面には、放熱用の多数の通気孔86が形成されている。また、筐体82には、前述した携帯電話機10を挿入可能な装填スロット87が形成され、筐体の上面および側面に連続して開口している。携帯電話機10を装填していない状態において、装填スロット87は、着脱自在なカバー88によって閉じられている。
【0027】
筐体82内には、放電ランプおよびランプリフレクタを有した光源部89、この光源部と投影レンズ85との間に位置した種々の光学系ユニットが配設されている。光学系ユニットは、光源部89の光軸に沿って配設された紫外線/赤外線カットフィルタ90、フライアレンズ91、PS分離合成部92、収束レンズ93等を有している。紫外線/赤外線カットフィルタ90は、光源部89から出射された照明光の内、不必要な紫外線および赤外線を除去する。フライアレンズ91は小さなレンズを複数集合して形成され、照明光を均一に無駄なく集光してPS分離合成部92へ導く。PS分離合成部92を通った照明光は収束レンズ93により収束され、投影レンズ85を通して外部のスクリーンあるいは壁面等に投影される。
【0028】
装填スロット87は、PS分離合成部92と収束レンズ93との間で照明光の光軸上に位置している。また、装填スロット87は、照明光の光軸に対して垂直な方向に延びている。装填スロット87の幅、奥行き等の寸法は、携帯電話機10を挿入および保持可能な大きさに形成されている。
【0029】
携帯電話機10およびプロジェクタ80を用いて画像表示を行う場合、図1、図2、および図8に示すように、まず、表示パネル16に例えばTV画像を表示した状態で、携帯電話機10のバックライトユニット18を本体12から引き出し、開放位置に移動させる。これにより、液晶表示パネル32の背面側を開口14を通して外部に開放する。また、携帯電話機10の反転キー22aを押下して、液晶表示パネル32に表示される画像を、通常使用時に対して、上下左右を反転して表示する。更に、携帯電話機10の音声出力端子26とプロジェクタ80の音声入力端子84とをケーブル94により接続する。
【0030】
続いて、プロジェクタ80の筐体82からカバー88を取り外し、装填スロット87を開放する。この状態で、携帯電話機10の表示パネル16部分を装填スロット87に挿入する。この際、バックライトユニット18がプロジェクタ80の筐体82から上方へ延出するように、携帯電話機10の本体をほぼ横向きに立てた状態で挿入する。これにより、携帯電話機10はプロジェクタ80の装填スロット87内に保持される。そして、携帯電話機10の液晶表示パネル32は、プロジェクタ80の筐体82内において、光学系の光軸と垂直に交差して配置される。
【0031】
次いで、プロジェクタ80の光源部89を作動させて照明光を出射する。光源部89から出射された照明光は、紫外線/赤外線カットフィルタ90、フライアレンズ91、PS分離合成部92を通り、携帯電話機10の液晶表示パネル32に入射する。この際、携帯電話機10のバックライトユニット18は開放位置に移動され、液晶表示パネル32の背面側は開口14を通して開放している。そのため、照明光はバックライトユニット18によって遮蔽されることなく、液晶表示パネル32に入射する。照明光は、液晶表示パネル32を透過した後、収束レンズ93により収束され、投影レンズ85を通して外部のスクリーンあるいは壁面等に投影される。また、携帯電話機10から出力された音声は、プロジェクタ80を介して、図示しない増幅器、スピーカに送られ再生される。これにより、液晶表示パネル32に表示された画像は、拡大されてスクリーンあるいは壁面等に投影され、多数人で同時に見ることができる。
【0032】
プロジェクタ80の光源部89は十分に大きな光量を有し、また、投影レンズ85を含む光学系も十分な開口径および倍率を有している。更に、液晶表示パネル32は高精細な画像表示が可能であることから、所望の倍率に拡大され十分な輝度を持った高精細な画像を表示し、多数人で同時に視認することができる。なお、別途設けられたスピーカを用いることなく、プロジェクタ80自体に音声再生用のスピーカを設けても良い。
【0033】
以上のように、本実施形態に係る携帯電話機10によれば、1人で使用する場合には、通常の携帯電話機と同様に、通話、メール送受信、画像表示、動画表示を行うことができるとともに、プロジェクタ80と組み合わせることにより、表示パネル16に表示された画像を多数人で同時に見ることができる。これにより、携帯電話機10の利用範囲を一層拡大し、有効利用することが可能となる。また、表示システムによれば、携帯電話機10の表示パネル16を用いて、所望の倍率に拡大され十分な輝度を持った高精細な画像を表示し、多数人で同時に視認することができる。
【0034】
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0035】
例えば、携帯電話機は、上述した実施形態に限らず、表示パネルと、テンキーおよび操作キーとが別々の2つの本体に設けられ、これら2つの本体が折りたたみ可能、あるいはスライド自在、回動自在に接続された携帯電話機に適用してもよい。また、バックライトユニットは、本体の幅方向に移動自在に設けられ本体の側方へ延出する構成としたが、これに限らず、本体の長手方向に移動自在に設けてもよく、あるいは、操作キーの背面側に移動可能に設けても良い。バックライトユニットの光源はLEDに限らず、冷陰極管を用いても良い。
【0036】
プロジェクタの装填スロットは、携帯電話機の表示パネル部分を挿入可能な構成としたが、携帯電話機全体を装填可能な構成としてもよい。この発明は、携帯電話機に限らず、携帯端末、PDA等の他の携帯電子機器にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、この発明の実施形態に係る表示システムを示す斜視図。
【図2】図2は、前記表示システムのプロジェクタおよび携帯電話機を示す分解斜視図。
【図3】図3は、前記携帯電話機を示す斜視図。
【図4】図4は、前記携帯電話機において、バックライトユニットを開放位置に引き出した状態を示す斜視図。
【図5】図5は、図3の線B−Bに沿った前記携帯電話機の断面図。
【図6】図6は、前記携帯電話機のバックライトユニットを示す断面図。
【図7】図7は、前記携帯電話機の液晶表示パネルおよび制御回路部を概略的に示す図。
【図8】図8は、図1の線A−Aに沿った表示システムの断面図。
【符号の説明】
【0038】
10…携帯電話機、 12…本体、 14…開口、 16…表示パネル、
18…バックライトユニット、 20…テンキー、 22a…反転キー、
32…液晶表示パネル、 66…支持フレーム、 68…LED、 70…電源端子、
74…ガイド溝、 80…プロジェクタ、 82…筐体、 85…投影レンズ、
87…装填スロット、 89…光源部、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有した本体と、
前記開口を塞いで設けられ、画像を表示する表示パネルと、
前記本体内で前記表示パネルに対向するとともに前記開口を塞いで位置し前記表示パネルに照明光を照射する表示位置と、前記開口からずれて位置し前記表示パネルの背面側を開放する開放位置との間を移動可能に設けられたバックライトユニットと、
を備えた携帯電子機器。
【請求項2】
前記バックライトユニットは、導光板と、この導光板の側面に対向して設けられた光源と、前記導光板の周縁部および光源を支持した支持フレームとを備え、
前記本体は、前記バックライトユニットの支持フレームと係合し、前記バックライトユニットの移動をガイドするガイド部を有している請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記バックライトユニットは、前記支持フレームに設けられているとともに前記光源に電気的に接続された電源端子を有し、前記本体は、前記バックライトユニットが前記表示位置に移動された際に前記電源端子に導通し、前記バックライトユニットが前記開放位置に移動された際に前記電源端子から離間する接続端子と、この接続端子に接続された電源と、を有している請求項2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記本体上に設けられた複数の操作キーを備え、前記操作キーは、前記表示パネルに表示される画像の上下左右を反転させる反転キーを含んでいる請求項1ないし3のずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記表示パネルは液晶表示パネルにより構成されている請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
開口を有した本体と、前記開口を塞いで設けられ、画像を表示する表示パネルと、前記本体内で前記表示パネルに対向するとともに前記開口を塞いで位置し前記表示パネルに照明光を照射する表示位置と、前記開口からずれて位置し前記表示パネルの背面側を開放する開放位置との間を移動可能に設けられたバックライトユニットと、を備えた携帯電子機器と、
前記携帯電子機器の少なくとも表示パネル部分を挿入可能に形成された装填スロットを有した筐体と、前記筐体内に配設された光源部と、前記筐体内に配設され、前記光源部から照射された照明光を拡散して外部に照射する光学系と、を備え、前記携帯電子機器は、前記バックライトユニットが前記開放位置に移動された状態で前記装填スロットに装填され、前記表示パネルは前記光学系の光軸と垂直に交差して配置されるプロジェクタと、
を具備した表示システム。
【請求項7】
前記携帯電子機器のバックライトユニットは、導光板と、この導光板の側面に対向して設けられた光源と、前記導光板の周縁部および光源を支持した支持フレームとを備え、
前記本体は、前記バックライトユニットの支持フレームと係合し、前記バックライトユニットの移動をガイドするガイド部を有している請求項6に記載の表示システム。
【請求項8】
前記携帯電子機器のバックライトユニットは、前記支持フレームに設けられているとともに前記光源に電気的に接続された電源端子を有し、前記本体は、前記バックライトユニットが前記表示位置に移動された際に前記電源端子に導通し、前記バックライトユニットが前記開放位置に移動された際に前記電源端子から離間する接続端子と、この接続端子に接続された電源と、を有している請求項7に記載の表示システム。
【請求項9】
前記携帯電子機器は、前記本体上に設けられた複数の操作キーを備え、前記操作キーは、前記表示パネルに表示される画像の上下左右を反転させる反転キーを含んでいる請求項6ないし8のずれか1項に記載の表示システム。
【請求項10】
前記プロジェクタの光学系は、前記筐体の外面に露出して設けられた投影レンズと、前記光源部と前記装填スロットとの間に設けられた紫外線/赤外線カットフィルタおよびフライアイレンズと、前記装填スロットと投影レンズとの間に設けられた収束レンズと、を含んでいる請求項6に記載の表示システム。
【請求項11】
前記携帯電子機器は、前記本体に設けられた音声出力端子を有し、前記プロジェクタは前記筐体に設けられ、前記音声出力端子に接続可能な音声入力端子を備えている請求項6に記載の表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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