説明

撮像装置およびプログラム

【課題】 複数の主要被写体を同時に撮影するシーンにおいて、ユーザーの利便性をより高める手段を提供する。
【解決手段】 撮像装置は、撮像部と、メモリと、制御部とを備える。撮像部は、被写体を撮像して画像のデータを生成する。メモリは、認識対象となる複数の登録被写体について、各々の登録被写体ごとにそれぞれ対応付けされた特徴情報を記録する。制御部は、特徴情報に基づいて画像に含まれる登録被写体を認識する。また、制御部は、登録被写体のうちから指定された2以上の指定被写体が画像内に含まれるときに所定の処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体の認識機能を備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、撮影画面内の被写体認識機能を有するカメラが種々提案されている。例えば、特許文献1には、撮影画面内から人物の顔を検出したときに自動的にレリーズを行うカメラの構成が開示されている。
【特許文献1】特開2003−92700号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来技術のカメラでは、単一の被写体を認識できた場合に撮影などを行う。そのため、複数の主要被写体を同時に撮影しようとする場合には必ずしもユーザーの意図するシーンを撮影できない点で改善の余地があった。
本発明は上記従来技術の課題を解決するためのものである。本発明の目的は、複数の主要被写体を同時に撮影するシーンにおいて、ユーザーの利便性をより高める手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の発明に係る撮像装置は、撮像部と、メモリと、制御部とを備える。撮像部は、被写体を撮像して画像のデータを生成する。メモリは、認識対象となる複数の登録被写体について、各々の登録被写体ごとにそれぞれ対応付けされた特徴情報を記録する。制御部は、特徴情報に基づいて画像に含まれる登録被写体を認識する。また、制御部は、登録被写体のうちから指定された2以上の指定被写体が画像内に含まれるときに所定の処理を実行する。
【0005】
第2の発明は、第1の発明において、制御部は、撮像部に対して記録画像の撮像を指示する第1処理と、ユーザーに対する報知出力を行う第2処理と、指定被写体に関するメタデータの生成を行う第3処理との少なくとも1つを実行する。
第3の発明は、第2の発明において、制御部は、第1処理の実行時において、少なくとも1つの指定被写体が画像内の所定位置にあるときに、記録画像の撮像を指示する。
【0006】
第4の発明は、第1の発明において、制御部は、撮像部で撮像された第1記録画像のデータと、外部から読み込まれた第2記録画像のデータと、撮像部が非記録時に撮像するスルー画像のデータとのいずれかから特徴情報を生成する。
第5の発明は、第1の発明において、焦点検出部と、焦点検出エリア選択部と、操作部と、追尾設定部とを撮像装置がさらに備える。焦点検出部は、撮影画面内に設定される焦点検出エリアでの合焦状態を検出する。焦点検出エリア選択部は、認識の結果に基づいて、撮影画面内における指定被写体の対応位置を焦点検出エリアとして継続的に選択する。操作部は、ユーザーからの操作を受け付ける。追尾設定部は、複数の指定被写体があるシーンにおいて焦点検出エリアを選択するための指定被写体の優先順位を操作部の操作に応じて変更する。
【0007】
第6の発明は、第1の発明において、ユーザーからの操作を受け付ける操作部を撮像装置がさらに備える。また、制御部は、操作部の操作に基づいて、登録被写体のうちから指定被写体を設定する。
第7の発明に係るプログラムは、撮像装置に対して通信可能に構成されたコンピュータに適用される。上記の撮像装置は、被写体を撮像して画像のデータを生成する撮像部と、認識対象となる複数の登録被写体について、各々の登録被写体ごとにそれぞれ対応付けされた特徴情報を記録可能なメモリと、特徴情報に基づいて画像に含まれる登録被写体を認識するとともに、登録被写体のうちから指定された2以上の指定被写体が画像内に含まれるときに記録画像の撮像を自動的に実行するカメラ制御部と、カメラ通信部とを含む。また、コンピュータは、撮像装置にデータを送信する通信部と、複数の登録被写体に対応する特徴情報を蓄積した記録部と、演算処理部とを備える。
【0008】
そして、上記のプログラムは、以下のステップをコンピュータの演算処理部に実行させる。第1ステップでは、登録被写体のうちから2以上の指定被写体を選択する入力をユーザーから受け付けるとともに、2以上の指定被写体の各々に対応する特徴情報を記録部から抽出する。また、第2ステップでは、第1ステップで抽出された特徴情報を撮像装置に送信する。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、登録被写体のうちから指定された2以上の指定被写体が画像内に含まれるときに、制御部が所定の処理を実行し、複数の主要被写体を同時に撮影しようとするユーザーの利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(第1実施形態の説明)
図1は、第1実施形態の電子カメラ10の構成を説明するブロック図である。本実施形態の電子カメラ10は、被写体認識機能を備えている。
電子カメラ10は、撮像光学系11およびレンズ駆動部12と、撮像素子13と、AFE14と、第1メモリ15と、画像処理部16と、記録I/F17と、通信I/F18と、モニタ19と、操作部材20と、レリーズ釦21と、第2メモリ22と、CPU23およびバス24とを有している。ここで、第1メモリ15、画像処理部16、記録I/F17、通信I/F18、モニタ19、第2メモリ22およびCPU23は、バス24を介してそれぞれ接続されている。また、レンズ駆動部12、操作部材20およびレリーズ釦21は、それぞれCPU23に接続されている。
【0011】
撮像光学系11は、ズームレンズやフォーカシングレンズを含む複数のレンズ群で構成されている。撮像光学系11のフォーカシングレンズのレンズ位置は、レンズ駆動部12によって光軸方向に調整される。なお、簡単のため、図1では撮像光学系11を1枚のレンズとして図示する。
撮像素子13は、撮像光学系11の像空間側に配置されている。撮像素子13の受光面には受光素子が2次元配列されている。撮像素子13は、撮像光学系11を通過した光束による被写体像を光電変換してアナログの画像信号を生成する。この撮像素子13の出力はAFE14に接続されている。
【0012】
ここで、電子カメラ10の動作モードの一つである撮影モードにおいて、撮像素子13はレリーズ釦21の全押し操作に応答して記録画像(本画像)を撮像する。また、撮影モードでの撮像素子13は、撮影待機時にも所定間隔毎に間引き読み出しでスルー画像を撮像する。なお、スルー画像のデータは、モニタ19での画像表示や、CPU23による各種の演算処理などに使用される。
【0013】
AFE14は、撮像素子13の出力に対してアナログ信号処理を施すアナログフロントエンド回路である。このAFE14は、相関二重サンプリングや、画像信号のゲインの調整や、画像信号のA/D変換を行う。なお、AFE14の出力は画像処理部16に接続されている。
第1メモリ15は、画像処理部16による画像処理の前工程や後工程で画像のデータを一時的に記録する。
【0014】
画像処理部16は、1フレーム分のデジタル画像信号に対して、各種の画像処理(色補間処理、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整など)を施す。なお、画像処理部16は、本画像の解像度変換処理や、本画像のデータの圧縮処理または伸長処理も実行する。
記録I/F17には、記録媒体25を接続するためのコネクタが形成されている。そして、記録I/F17は、コネクタに接続された記録媒体25に対してデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記録媒体25は、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードなどで構成される。なお、図1では記録媒体25の一例としてメモリカードを図示する。
【0015】
通信I/F18は、有線または無線による公知の通信規格の仕様に準拠して、外部の装置とのデータ送受信を制御する。
モニタ19は、CPU23の指示に応じて各種画像を表示する。なお、本実施形態でのモニタ19の構成は、接眼部を有する電子ファインダや、カメラ筐体の背面などに設けられる液晶表示パネルのいずれでもよい。
【0016】
上記のモニタ19には、撮影モードでの撮影待機時にCPU23の制御によりスルー画像が動画表示される。このとき、CPU23は、モニタ19上のスルー画像に、撮影に必要となる各種情報の表示をオンスクリーン機能で重畳させることもできる。また、CPU23は、モニタ19に、各種の設定項目の入力が可能なメニュー画面を表示することもできる。
【0017】
操作部材20は、例えば、コマンドダイヤル、十字状のカーソルキー、決定釦、登録ボタンなどで構成される。そして、操作部材20は電子カメラ10の各種入力をユーザーから受け付ける。例えば、操作部材20は、上記のメニュー画面での入力操作や、電子カメラ10の動作モード切替操作などに用いられる。
レリーズ釦21は、半押し操作による撮影前のオートフォーカス(AF)動作開始の指示入力と、全押し操作による撮像動作開始の指示入力とをユーザーから受け付ける。
【0018】
第2メモリ22には、被写体認識の対象となる登録被写体の特徴情報(スルー画像から登録被写体を認識するためのデータ)が記録される。第2メモリ22は、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。本実施形態の電子カメラ10では、人間、動物、建築物、乗物などを含むあらゆる物を登録被写体として登録することが可能である。
ここで、本実施形態での特徴情報は、登録被写体を撮像した画像のデータで構成される。このように登録被写体の画像自体を特徴情報とする場合には、登録時に登録被写体の大きさなどを予め正規化しておいてもよい。なお、人間が登録被写体である場合には、各登録被写体の顔の特徴情報を第2メモリ22に予め登録することで、電子カメラ10で登録被写体の人物認証を行うことも可能となる。
【0019】
また、第2メモリ22に記録された特徴情報は、各々の登録被写体ごとに対応付けされてデータベース化されている。すなわち、第2メモリ22には、同一の登録被写体について複数の特徴情報をグループ化して登録できる。例えば、被写体認識の精度を向上させるために、1つの登録被写体について、撮影角度、撮影方向などが相違する特徴情報(例えば、人物の顔であれば向きの異なる画像)を複数登録しておくこともできる。なお、第2メモリ22には、各々の登録被写体ごとに、指定被写体の属性情報(被写体の名前やアドレスなどのテキストデータ)や、サムネイル画像などを登録しておくこともできる。
【0020】
CPU23は、電子カメラ10の動作を統括的に制御するプロセッサである。一例として、CPU23は、上記の撮影モードにおける電子カメラ10の各部動作を制御する。また、CPU23は、Exif(Exchangeable image file format for digital still cameras)規格に準拠して、画像ファイルのヘッダ領域に記録されるメタデータを生成する。
ここで、本実施形態のCPU23は、不図示のROMに格納されたプログラムの実行により、焦点検出部26、被写体認識部27、登録被写体設定部28として機能する。
【0021】
焦点検出部26は、スルー画像のデータに基づいて、コントラスト検出方式による公知のAF演算を実行する。そして、焦点検出部26は、撮影画面内に設定された焦点検出エリアでの被写体の合焦状態を検出する。
被写体認識部27は、撮影モードの一つである被写体認識モードにおいて、上記の特徴情報に基づいてスルー画像から登録被写体を認識する。
【0022】
一例として、被写体認識部27は、特徴情報(登録被写体の画像)に基づいて、スルー画像の被写体を解析するマッチング処理を実行する。なお、被写体認識部27は、例えば、画像の輝度成分、色差成分、輪郭成分、コントラスト比などのパターンの共通性に着目してマッチング処理を実行する。
次に、被写体認識部27は、上記のマッチング処理の結果に基づいて、スルー画像の被写体の登録被写体に対する類似度を各々の登録被写体ごとに演算する。そして、被写体認識部27は、上記の類似度が閾値以上となる場合にはその登録被写体がスルー画像内に存在するものと判定する。
【0023】
ここで、同一の画像内に複数の被写体が存在する場合には、被写体認識部27は各々の被写体に対して上記のマッチング処理をそれぞれ実行する。また、スルー画像内の同一の被写体に対して類似度が閾値以上となる登録被写体が複数あるときには、被写体認識部27は類似度が最も高い登録被写体を優先して認識する。
なお、被写体認識モードでの被写体認識部27は、被写体認識の結果に基づいて、撮影画面内における登録被写体の対応位置を焦点検出エリアとして継続的に選択することができる。これにより、被写体認識モードにおいて、焦点検出部26は登録被写体を追尾してAFを行うことができる。
【0024】
登録被写体設定部28は、被写体認識モードに関する各種の設定処理を実行する。例えば、登録被写体設定部28は、ユーザーの操作に応じて、登録被写体のうちから被写体認識の対象となる指定被写体を設定する。また、登録被写体設定部28は、ユーザーの操作に応じて、画像のデータから登録被写体の特徴情報を生成するとともに、第2メモリ22に登録被写体および特徴情報を登録する。さらに、登録被写体設定部28は、複数の指定被写体を認識した場合の電子カメラ10の動作設定や、被写体を追尾してAFするときの指定被写体の優先順位設定なども実行する。
【0025】
以下、第1実施形態の電子カメラ10の動作について、被写体の特徴情報の登録と、被写体認識モードの設定と、被写体認識モードでの電子カメラの動作とに分けてそれぞれ説明する。
<被写体の特徴情報の登録>
被写体認識モードでの撮影を行う場合、ユーザーは認識対象となる登録被写体の特徴情報を第2メモリ22に記録しておく必要がある。本実施形態の電子カメラ10では、主に以下の3つの方法で登録被写体を設定することが可能である。
【0026】
(1)静止画の記録画像による登録被写体の設定
この場合は、CPU23が、電子カメラ10で撮像された静止画のデータから特徴情報を生成する。
第1に、ユーザーは、登録しようとする被写体が撮像された記録画像のデータを電子カメラ10に読み込ませる。具体的には、通信I/F18を介して接続された不図示の外部装置(例えばインターネット上のサーバやパーソナルコンピュータなど)や記録I/F17の記録媒体25から、CPU23が記録画像のデータなどを読み込む。一般的に、記録媒体25からは、主に電子カメラ10で撮像された本画像のデータがCPU23に読み込まれる。同様に、通信I/F18からは、主に他の電子カメラで撮像された本画像のデータがCPU23に読み込まれる。
【0027】
第2に、CPU23はモニタ19に上記の記録画像を再生表示する。ユーザーは再生された画像から登録被写体を選択するとともに、操作部材20を介してCPU23に登録被写体を指示する。例えば、CPU23は、登録被写体を指定するための矩形の枠をモニタ19上に表示し、ユーザーに矩形の枠を操作させて登録被写体を入力させる。そして、CPU23は、記録画像のうちの登録被写体に対応する部分を切り出して特徴情報を生成する。その後、特徴情報は第2メモリ22に記録される。なお、新規に生成された特徴情報を登録する場合には、ユーザーは新規に登録被写体のグループを登録して第2メモリ22に記録してもよく、既存の登録被写体のグループに対応付けして第2メモリ22に記録してもよい。
【0028】
(2)スルー画像による登録被写体の設定
この場合は、CPU23が、撮像素子13によって撮像されたスルー画像から特徴情報を生成する。
一例として、CPU23は、撮影モードでスルー画像が動画表示されているときに操作部材20の登録ボタンの押圧を検知すると、モニタ19上のスルー画像の所定位置(例えば画面中央)に登録被写体を指定するための矩形の枠を表示する。そして、登録ボタンが押圧されたままの状態でレリーズ釦21が押圧されると、CPU23は上記の矩形の枠内に位置する被写体を登録被写体として、スルー画像のデータから特徴情報を生成する。その後、特徴情報は、上記(1)の場合と同様に第2メモリ22に記録される。
【0029】
(3)動画の記録画像による登録被写体の設定
この場合は、CPU23が、電子カメラ10で撮像された動画のデータから特徴情報を生成する。
第1の例として、CPU23は、動画像ファイルの再生時に登録ボタンの押圧を検知すると、登録被写体を指定するための矩形の枠をモニタ19上に表示する。CPU23は、ユーザーのカーソルキーの操作などに応じて矩形の枠の位置を移動させる。そして、矩形の枠が所望の被写体に一致する状態で決定釦が押圧されると、CPU23は矩形の枠内の被写体を登録被写体として特徴情報を生成する。このとき、CPU23は、決定釦の押圧されたフレームだけでなく、その前後のフレームからも特徴情報を生成してもよい。なお、CPU23は、決定釦の押圧時にモニタ19上で枠の表示色を変化させて、被写体が登録されたことを示してもよい。
【0030】
また、第2の例として、上記の第1の例と同様の工程で、CPU23は、決定釦の押圧後に矩形の枠内の被写体を登録被写体として特徴情報を生成する。その後、CPU23は、生成した特徴情報に基づいて登録被写体を認識し、再生中の動画で登録被写体の追尾を行ってモニタ19に表示する。例えば、CPU23は、認識できた登録被写体をモニタ19上において枠表示などで示す(図2参照)。そして、CPU23は、被写体認識中に決定釦の押圧を再び検知すると、動画像ファイルにおいて被写体認識ができた各々のフレームからそれぞれ特徴情報を生成する。
【0031】
<被写体認識モードの設定>
また、ユーザーはメニュー画面において、被写体認識モードに関する電子カメラ10の設定を変更することができる。具体的には、メニュー画面では、(1)指定被写体の選択、(2)本画像のレリーズ条件、(3)メタデータの付与、などの設定を変更することができる。なお、メニュー画面での表示処理や制御などは、いずれもCPU23が所定のプログラムに基づいて実行する。
【0032】
上記(1)の指定被写体の選択の項目では、第2メモリ22に登録されている登録被写体のうちで、被写体認識処理の対象となる指定被写体をユーザーが指定できる。本実施形態では、2以上の登録被写体を同時に指定被写体に設定できる。なお、図3に指定被写体の選択画面の一例を示す。また、図4は、図3の画面から遷移できる詳細設定画面を示したものである。
【0033】
また、被写体認識モードでのCPU23は指定被写体の位置を焦点検出エリアとしてAFを実行する。そのため、メニュー画面では指定被写体の選択とともに、各々の指定被写体に対するAFのオン/オフと、複数の指定被写体があるシーンでの焦点検出エリアを設定する優先順位(指定被写体のAF優先順位)とをユーザーが設定できる(図3,図4参照)。なお、初期状態では、特徴情報の記録日時の新しさに応じてAF優先順位がより高くなるように設定されている。
【0034】
上記(2)の本画像のレリーズ条件の項目では、指定被写体の認識時に自動撮影を行うときの条件として、(2a)自動撮影を行うときの指定被写体の認識状態と、(2b)自動撮影の終了タイミングとをユーザーが設定できる。
上記(2a)の指定被写体の認識状態の項目では、複数の指定被写体のうち、どの指定被写体が認識されたときに電子カメラ10の自動撮影を行うかを設定することができる。なお、図4では、指定被写体B(サッカーボール)を必須の認識対象として、指定被写体A(人物)および指定被写体Bが認識されたときと、指定被写体Bおよび指定被写体C(人物)が認識されたときに、自動撮影を行う設定例の画面を示している。
【0035】
さらに、(2a)の指定被写体の認識状態の項目では、ユーザーは指定被写体の位置指定を行って、指定被写体が所定位置にあるときに電子カメラ10が自動撮影できるようにすることもできる。これにより自動撮影時の本画像の構図をユーザーが決定できる。
この場合には、ユーザーはメニュー画面から図5または図6の画面に切り替えて、指定被写体の位置の指定を行うこととなる。例えば、図5に示すように、ユーザーは指定被写体の収まる位置を範囲指定することができる。また、図6に示すように、ユーザーは自動撮影時における各々の指定被写体の位置を、マトリクス状に分割された小領域から指定してより詳細に位置決めすることもできる。さらに、指定被写体が一定方向に移動するものである場合には、指定被写体が重なったときに自動撮影を開始する領域や自動撮影を終了する領域を予め指定しておくことも可能である(この場合の図示は省略する)。
【0036】
上記(2b)の自動撮影の終了タイミングの項目では、自動撮影の終了条件として、例えば、撮影フレーム数、撮影継続時間、指定被写体のフレームアウト、ユーザーの操作(例えばレリーズ釦21の押圧による撮影終了)のいずれかをユーザーが設定できる。勿論、上記の撮影フレーム数や撮影継続時間の値はユーザーが任意に設定できる。
上記(3)のメタデータの付与では、自動撮影で撮影した本画像のデータに主要被写体に関するメタデータを対応付けして記録するか否かをユーザーが設定できる。
【0037】
<被写体認識モードでの電子カメラの動作>
次に、被写体認識モードでの撮影動作について説明する。ここで、被写体認識モードの場合には、CPU23は通常のプログラムオートの場合と比べて、露光時間を短くするとともに絞りを1段分開放する。また、被写体認識モードの場合には、CPU23は必要に応じて、画素加算読み出しやゲインの調整などの手段で、通常のプログラムオートの場合よりも撮像感度を高くする。さらに、被写体認識モードでは基本的に連写撮影を行うため、CPU23は閃光発光装置(不図示)の発光を禁止する。
【0038】
以下、図7の流れ図を参照しつつ、被写体認識モードでの撮影動作をより詳細に説明する。
ステップ101:CPU23は撮像素子13を駆動させてスルー画像の撮像を開始する。その後、スルー画像は所定間隔ごとに逐次生成されることとなる。また、CPU23は、スルー画像をモニタ19に動画表示する。したがって、ユーザーはモニタ19のスルー画像によって撮影構図を決定するためのフレーミングを行うことができる。
【0039】
ステップ102:CPU23は、指定被写体のAF優先順位の変更操作をユーザーから受け付けたか否かを判定する。上記操作があった場合(YES側)には、CPU23はS103に移行する。一方、上記操作がない場合(NO側)には、CPU23はS104に移行する。
ステップ103:CPU23は、ユーザーの操作に応じて、指定被写体のAF優先順位を変更する。すなわち、CPU23は、焦点検出エリアを選択するための指定被写体の優先順位を変更する。一例として、被写体認識モードの起動時におけるAF優先順位の変更画面を図8に示す。
【0040】
ユーザーが操作部材20のコマンドダイヤルを操作すると、CPU23は、現在の指定被写体のAF優先順位を、各々の指定被写体のサムネイル画像とともにスルー画像に重畳表示する。図8の場合には、AF優先順位の高い順に指定被写体のサムネイル画像が左から並べて示されている。そして、CPU23は、コマンドダイヤルの回転に応じて、各々の指定被写体のAF優先順位を変更する。例えば、コマンドダイヤルの回転により、CPU23はAF優先順位が一番高い指定被写体Aを最下位のAF優先順位にするとともに、その他の指定被写体のAF優先順位を1つずつ繰り上げる。また、CPU23は、AF優先順位の変更に連動して、モニタ19上のサムネイル画像の並び順を変更させて表示する。したがって、ユーザーは指定被写体のAF優先順位を簡単な操作で変更できる。しかも、ユーザーはサムネイル画像で変更後のAF優先順位を直感的に把握できるので混乱をきたすこともない。
【0041】
ステップ104:CPU23は、各々の指定被写体の特徴情報に基づいて被写体認識を実行し、スルー画像から指定被写体を探索する。
ステップ105:CPU23は、S104において、スルー画像内で指定被写体が認識できないか否かを判定する。指定被写体が認識できない場合(YES側)には、CPU23はS106に移行する。一方、指定被写体が認識できた場合(NO側)には、CPU23はS107に移行する。
【0042】
ステップ106:この場合のCPU23は、中央優先または至近優先のアルゴリズムで通常のAFを実行する。その後、CPU23はS102に戻って上記動作を繰り返す。なお、指定被写体が認識できない場合には、CPU23はAFを行うことなくS102に戻るようにしてもよい。
ステップ107:CPU23は、スルー画像から認識できた指定被写体(S104)のうちから、AF優先順位の最も高い指定被写体をAF対象に設定する。
【0043】
ステップ108:CPU23は、AF対象の指定被写体(S107)の対応位置を焦点検出エリアとして継続的に選択する。そして、CPU23は、指定被写体に対応する焦点検出エリアを基準として連続的にAFを実行する。すなわち、本実施形態では、撮影画面内に指定被写体が存在するときには、CPU23はAF優先順位の最も高い指定被写体を自動的に追尾してAFを行なう。
【0044】
ステップ109:CPU23は、AF対象の指定被写体(S107)がスルー画像から認識できなくなったか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPU23はS102に戻って上記動作を繰り返す。例えば、S104で電子カメラ10が複数の指定被写体を認識できていた場合、CPU23はAF対象となる指定被写体を残りの指定被写体のうちから再び選択し直すこととなる。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU23はS110に移行する。
【0045】
ステップ110:CPU23は、メニュー画面における本画像のレリーズ条件(指定被写体の認識状態の設定内容)に、現在のスルー画像の状態が合致するか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPU23はS111に移行する。なお、指定被写体の認識状態の設定とスルー画像が合致した状態の一例を図9で模式的に示す。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU23はS102に戻って上記動作を繰り返す。
【0046】
ステップ111:CPU23は、メニュー画面で設定された本画像のレリーズ条件(指定被写体の認識状態の設定、自動撮影の終了タイミングの設定)にしたがって、撮像素子13を駆動させて自動的に本画像を撮像する。
なお、メニュー画面での設定項目でメタデータの付与がオンのときには、CPU23は、主要被写体に関するメタデータを本画像のデータに対応付けして記録する。ここで、上記のメタデータは、Exif規格のMakerNoteタグを利用して、本画像の画像ファイルのヘッダ領域に記録される。
【0047】
また、メタデータの内容としては、本画像に含まれる指定被写体の情報(例えば、第2メモリ22に登録した属性情報のテキストなど)や、本画像における各々の指定被写体の位置のデータが含まれる。そのため、指定被写体が撮影された画像をソートして検索する場合や、撮影後に本画像から指定被写体の撮影箇所をトリミングする場合などにおいて、上記のメタデータの利用によってユーザーの利便性がより向上する。以上で図7に関する説明を終了する。
【0048】
以下、第1実施形態の電子カメラの作用効果を述べる。第1実施形態の電子カメラは、ユーザーによって指定された複数の指定被写体を同時に認識できたときに本画像の撮影を自動的に実行する。そのため、複数の主要被写体が同時に撮影画面内に収まったシーンを電子カメラに自動撮影させることが可能となるので、ユーザーのイメージに近い構図の本画像を比較的容易に取得できるようになる。特に、第1実施形態では、撮影画面内での指定被写体の位置を指定して電子カメラに自動撮影させることもできるので、この場合にはユーザーのイメージ通りの本画像を取得できる可能性がさらに向上する。
【0049】
また、第1実施形態では、その電子カメラで撮像した記録画像およびスルー画像や、外部から読み込んだ記録画像から登録被写体の特徴情報を生成できる。そのため、被写体の登録を様々なソースから行うことができ、電子カメラの被写体認識機能を利用する上でユーザーの利便性が大きく向上する。
さらに、第1実施形態の電子カメラでは、主要な指定被写体を追尾してAFを行うことができるので、指定被写体がピンぼけして撮影失敗する可能性が低減する。特に第1実施形態では、指定被写体に対するAF優先順位をユーザーの操作で変更できるので、シーンの状況変化に応じて適切にAFを行うことが容易となり、この点でもユーザーの利便性が向上する。
【0050】
(第2実施形態の説明)
図10は、第2実施形態の電子カメラにおける被写体認識モードでの撮影動作を示す流れ図である。ここで、第2実施形態は上記の第1実施形態の変形例であって、電子カメラは、メニュー画面で設定された指定被写体の認識状態の条件を充足するときに、モニタ19に警告を表示する。
【0051】
また、第2実施形態の電子カメラの構成は、図1に示す第1実施形態の電子カメラと共通するので重複説明は省略する。なお、図10のS201〜S209は図7のS101〜S109にそれぞれ対応するので重複説明を省略する。
ステップ210:CPU23は、メニュー画面における指定被写体の認識状態の設定内容に、現在のスルー画像の状態が合致するか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPU23はS211に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU23はS202に戻って上記動作を繰り返す。
【0052】
ステップ211:CPU23は、ユーザーの設定した指定被写体の認識状態となったことをユーザーに示す報知出力を行う。例えば、CPU23は、指定被写体が出揃ったことを示すメッセージやキャラクタをモニタ19に表示させる。または、CPU23は、モニタ19の指定被写体を示す枠表示の色を変化させるようにしてもよい。さらに、CPU23は音声警報を不図示のスピーカーに出力させてもよい。
【0053】
ステップ212:CPU23は、ユーザーによってレリーズ釦21が全押しされたか否かを判定する。レリーズ釦21が全押しされた場合(YES側)にはCPU23はS213に移行する。一方、レリーズ釦21が全押しされていない場合(NO側)には、CPU23はS209に戻って上記動作を繰り返す。
ステップ213:CPU23は、撮像素子13を駆動させて本画像を撮像する。なお、メニュー画面での設定項目でメタデータの付与がオンのときには、CPU23は、主要被写体に関するメタデータを本画像のデータに対応付けして記録する。なお、メタデータの説明は図1のS111の場合と共通するため重複説明を省略する。以上で図10に関する説明を終了する。
【0054】
第2実施形態の電子カメラは、ユーザーによって指定された複数の指定被写体を同時に認識できたときにユーザーに対する報知を実行する。これにより、ユーザーはシャッタチャンスを容易に把握できるようになるので、ユーザーのイメージに近い構図の本画像を比較的容易に取得できるようになる。
(第3実施形態の説明)
図11は、第3実施形態の電子カメラシステムの構成を模式的に示す図である。この第3実施形態は、電子カメラに自動撮影を実行させる前に、コンピュータから電子カメラの撮影設定を実行する場合の構成である。
【0055】
上記の電子カメラシステムは、電子カメラ10と、コンピュータ30とを有している。電子カメラ10およびコンピュータ30は、有線または無線の公知の通信回線40によって相互に接続されている。なお、第3実施形態の電子カメラ10は第1実施形態と共通のものであるので説明を省略する。
一方、コンピュータ30は、通信I/F31と、記録部32と、入力I/F33と、表示I/F34と、制御部35とを有している。ここで、通信I/F31、記録部32、入力I/F33、表示I/F34はそれぞれ制御部35と接続されている。また、入力I/F33には、外付けの入力デバイス36(キーボード、ポインティングデバイスなど)が接続されている。また、表示I/F34にはモニタ37が接続されている。
【0056】
通信I/F31は、通信回線40の通信規格に準拠して、接続先の電子カメラ10とのデータ送受信を制御する。記録部32には、複数の登録被写体に対応する特徴情報が蓄積されている。入力I/F33は、入力デバイス36を介してユーザーの各種入力を受け付ける。表示I/F34は、モニタ37に画像出力を行う。また、制御部35は、プログラムの実行により、電子カメラ10の被写体認識モードに関する設定変更の処理を実行する。
【0057】
以下、図12の流れ図を参照しつつ、第3実施形態でのコンピュータの動作を説明する。
ステップ301:制御部35は、電子カメラ10の設定変更を行うための設定画面をモニタ37に表示する。そして、制御部35は、記録部32に登録された登録被写体から2以上の指定被写体を選択することをユーザーに促す表示を行う。なお、上記の設定画面では、ユーザーは入力デバイス36を介して、本画像のレリーズ条件およびメタデータの付与の設定を行うことも可能である(本画像のレリーズ条件、メタデータの付与の説明は、第1実施形態と共通のため重複説明は省略する)。
【0058】
ステップ302:制御部35は、ユーザーから2以上の指定被写体の選択入力を受け付けると、それぞれの指定被写体に対応する特徴情報を記録部32から抽出する。
ステップ303:制御部35は、電子カメラ10に自動撮影を指示する撮影指示データと、本画像のレリーズ条件等の設定データとを生成する。
ステップ304:制御部35は、各々の指定被写体に対応する特徴情報(S302)と、撮影指示データおよび設定データ(S303)とを電子カメラ10に送信する。
【0059】
なお、電子カメラ10は、上記の各データを受信すると被写体認識モードで起動する。そして、電子カメラ10は、第1実施形態の図7の流れ図の要領で指定被写体を認識し、また、設定データ(S303)の条件に応じて指定被写体の自動撮影を実行することとなる。以上で図12の説明を終了する。
第3実施形態によれば、第1実施形態の電子カメラ10を遠隔操作する場合にユーザーの設定操作の煩雑さが軽減される。特に、第1実施形態の電子カメラ10を遠隔操作で複数運用する場合にはその効果が顕著となる。
【0060】
(実施形態の補足事項)
(1)上記実施形態において、特徴情報は登録被写体の画像に限定されることなく、例えば、撮像画像の輪郭成分、輝度、色差、コントラスト比などのパラメータを示すデータであってもよい。また、登録被写体が人物の顔である場合には、顔の特徴点の位置、各特徴点の相対距離などを特徴情報とすることもできる。
【0061】
(2)第1実施形態では、電子カメラ10で記録画像から特徴情報を生成する例を説明したが、例えば、予め加工済みの登録被写体の特徴情報を通信I/F18からダウンロードして、CPU23が第2メモリ22に記録することも可能である。
(3)第1実施形態のサムネイル画像は、人物の顔であれば正面向きの画像や、スルー画像や動画像であればユーザーが指定した画像であることが好ましい。なお、サムネイル画像と特徴情報の画像を共用する場合には、サムネイル画像と共用される特徴情報にはマーカーなどの識別子を付しておくことが好ましい。
【0062】
(4)第1実施形態では、被写体認識の結果に応じて静止画を撮影する例を説明したが、本発明の電子カメラの構成は動画を撮影する場合にも応用することができる。なお、動画撮影時では、被写体認識の結果に基づいて、指定被写体を追尾してAFを行うことや、動画像データに、認識対象の指定被写体の撮影された時間帯を示すメタデータを付与しておくことが可能となる。
【0063】
なお、本発明は、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1実施形態の電子カメラの構成を説明するブロック図
【図2】被写体認識時のモニタの表示状態を示す模式図
【図3】指定被写体の選択画面の一例を示す図
【図4】図3の画面から遷移できる詳細設定画面を示した図
【図5】指定被写体の収まる位置を範囲指定する画面を示す図
【図6】自動撮影時における各々の指定被写体の位置を指定する画面を示す図
【図7】第1実施形態における被写体認識モードでの撮影動作を示す流れ図
【図8】被写体認識モードの起動時におけるAF優先順位の変更画面を示す図
【図9】指定被写体の認識状態の設定とスルー画像が合致した状態の一例を示す図
【図10】第2実施形態における被写体認識モードでの撮影動作を示す流れ図
【図11】第3実施形態の電子カメラシステムの構成を模式的に示す図
【図12】第3実施形態でのコンピュータの動作を説明する流れ図
【符号の説明】
【0065】
10…電子カメラ、11…撮像光学系、12…レンズ駆動部、13…撮像素子、18…通信I/F、19…モニタ、20…操作部材、21…レリーズ釦、22…第2メモリ、23…CPU、26…焦点検出部、27…被写体認識部、28…登録被写体設定部、30…コンピュータ、31…通信I/F、32…記録部、35…制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して画像のデータを生成する撮像部と、
認識対象となる複数の登録被写体について、各々の前記登録被写体ごとにそれぞれ対応付けされた特徴情報を記録したメモリと、
前記特徴情報に基づいて前記画像に含まれる前記登録被写体を認識するとともに、前記登録被写体のうちから指定された2以上の指定被写体が前記画像内に含まれるときに所定の処理を実行する制御部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記撮像部に対して記録画像の撮像を指示する第1処理と、ユーザーに対する報知出力を行う第2処理と、前記指定被写体に関するメタデータの生成を行う第3処理との少なくとも1つを実行することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記第1処理の実行時において、少なくとも1つの前記指定被写体が前記画像内の所定位置にあるときに、前記記録画像の撮像を指示することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記制御部は、前記撮像部で撮像された第1記録画像のデータと、外部から読み込まれた第2記録画像のデータと、前記撮像部が非記録時に撮像するスルー画像のデータとのいずれかから前記特徴情報を生成することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項1に記載の撮像装置において、
撮影画面内に設定される焦点検出エリアでの合焦状態を検出する焦点検出部と、
前記認識の結果に基づいて、前記撮影画面内における前記指定被写体の対応位置を前記焦点検出エリアとして継続的に選択する焦点検出エリア選択部と、
ユーザーからの操作を受け付ける操作部と、
複数の前記指定被写体があるシーンにおいて前記焦点検出エリアを選択するための前記指定被写体の優先順位を前記操作に応じて変更する追尾設定部と、をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項1に記載の撮像装置において、
ユーザーからの操作を受け付ける操作部をさらに備え、
前記制御部は、前記操作に基づいて、前記登録被写体のうちから前記指定被写体を設定することを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
被写体を撮像して画像のデータを生成する撮像部と、認識対象となる複数の登録被写体について、各々の前記登録被写体ごとにそれぞれ対応付けされた特徴情報を記録可能なメモリと、前記特徴情報に基づいて前記画像に含まれる前記登録被写体を認識するとともに、前記登録被写体のうちから指定された2以上の指定被写体が前記画像内に含まれるときに記録画像の撮像を自動的に実行するカメラ制御部と、カメラ通信部とを含む撮像装置に対して通信可能に構成され、
前記撮像装置にデータを送信する通信部と、複数の前記登録被写体に対応する前記特徴情報を蓄積した記録部と、演算処理部とを備えたコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
前記登録被写体のうちから前記2以上の指定被写体を選択する入力をユーザーから受け付けるとともに、前記2以上の指定被写体の各々に対応する前記特徴情報を前記記録部から抽出する第1ステップと、
前記第1ステップで抽出された前記特徴情報を前記撮像装置に送信する第2ステップと、
を前記演算処理部に実行させることを特徴とするプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−206018(P2008−206018A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−42047(P2007−42047)
【出願日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】