撮像装置及び制御方法
【課題】部品点数を増加させず機構を簡略化して撮像装置の大型化を防ぐと共に、見やすいファインダ視野像の観察を可能とした撮像装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】撮像装置は、ファインダ内表示部115を有する撮像装置本体100、マグニファイヤ内表示部118を有するマグニファイヤ120を備える。撮像装置のCPU101は、撮影者が観察する撮像範囲が第1の撮像範囲109から第2の撮像範囲110に切り替えられた場合に、撮像装置本体100にマグニファイヤ120が装着された場合には、次の表示を行う。ファインダ内表示部115の撮影情報を情報伝達部131を介してマグニファイヤ内表示部118により第2の撮像範囲110の外側の近傍に表示する。
【解決手段】撮像装置は、ファインダ内表示部115を有する撮像装置本体100、マグニファイヤ内表示部118を有するマグニファイヤ120を備える。撮像装置のCPU101は、撮影者が観察する撮像範囲が第1の撮像範囲109から第2の撮像範囲110に切り替えられた場合に、撮像装置本体100にマグニファイヤ120が装着された場合には、次の表示を行う。ファインダ内表示部115の撮影情報を情報伝達部131を介してマグニファイヤ内表示部118により第2の撮像範囲110の外側の近傍に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子の有効撮像範囲を部分的に使用して撮像することが可能でファインダ視野像を拡大可能な撮像装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置(デジタルカメラ)に搭載される撮像素子は、画素数が年々増加し、より高精細な画像の撮像が可能となっている。他方、撮像装置で報道写真を撮影する場合、撮影から報道(または掲載)までの時間短縮、連写速度や連続撮影可能枚数の向上を図るため、撮像素子を部分的に使用して撮影し、撮影画像を印刷またはディスプレイ表示により拡大して使用することが多くなっている。また、撮像素子を部分的に使用して撮影するクロップ撮影では実用上の焦点距離が延びるため、望遠撮影を目的としたクロップ撮影モードの使用も多くなっている。
【0003】
上記クロップ撮影に関しては以下の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のカメラは、液晶表示パネルをピント板の近傍に配置し、液晶表示パネルの液晶パターン領域における光の透過/非透過を切り替え可能としたものである。ファインダ視野領域を制御することで、撮影者がクロップ撮影モード時の撮像範囲を観察することを可能としている。
【0004】
特許文献1記載のカメラでは、クロップ撮影モードで撮影を行う際にファインダ上で撮像範囲が小さく見えてしまうという問題がある。また、液晶表示パネルの液晶パターン領域を非透過部に切り替えた場合は、各種撮影情報を表示するためのファインダ内表示部と撮像範囲が離れる結果、ファインダ内表示部の各種撮影情報が見づらくなるという問題がある。
【0005】
この問題に対して以下の技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2記載のカメラは、クロップ撮影モード時にファインダ視野枠とファインダ内表示部が一体で移動する機構(ファインダ視野枠の移動機構)と、ファインダ接眼光学系を変倍可能な機構(接眼レンズの変倍機構)をカメラ本体内部に備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−249204号公報
【特許文献2】特開平05−019333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2記載の技術は、カメラ本体内部にファインダ視野枠の移動機構と接眼レンズの変倍機構を備えているためカメラ本体内部の機構が複雑になり、カメラの大型化につながるという問題があった。また、接眼レンズの変倍に伴ってファインダ内表示部の表示も変倍してしまうため、ファインダ内表示部の見え方が不自然になるという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、部品点数を増加させず機構を簡略化して撮像装置を大型化することなく、見やすいファインダ視野像の観察を可能とした撮像装置及び制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、被写界像の撮像を行う撮像素子を有する撮像装置本体と、該撮像装置本体に装着されファインダ視野像の拡大を行うマグニファイヤと、が情報伝達手段を介して電気的に接続される撮像装置であって、前記撮像装置本体に設けられ、撮影者が観察するための第1の撮像範囲の外側の近傍に位置してファインダ内に撮影情報を表示するファインダ内表示部と、前記マグニファイヤに設けられ、撮影情報を表示するマグニファイヤ内表示部と、前記第1の撮像範囲と、該第1の撮像範囲よりも狭い範囲を有する第2の撮像範囲とを切り替える切替手段と、前記切替手段により撮影者が観察するための撮像範囲が前記第1の撮像範囲から前記第2の撮像範囲に切り替えられた場合に、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合には、前記ファインダ内表示部の撮影情報を前記情報伝達手段を介して前記マグニファイヤ内表示部により前記第2の撮像範囲の外側の近傍に表示する制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1の撮像範囲から第2の撮像範囲に切り替えられ、撮像装置本体にマグニファイヤが装着された場合、ファインダ内表示部の撮影情報をマグニファイヤ内表示部により第2の撮像範囲の外側の近傍に表示する。これにより、部品点数を増加させず機構を簡略化して撮像装置を大型化することなく、第2の撮像範囲を使用した撮影時においても見やすいファインダ視野像を観察することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を示す概略図である。
【図2】撮像装置に装着したマグニファイヤの構成を示す概略図である。
【図3】高分子分散液晶パネルの模式的な構成を示す図である。
【図4】高分子分散液晶パネルの電極パターン(COM電極、L1電極、L2電極)を示す図を示す図である。
【図5】ファインダ視野(第1の撮像範囲)を示す図である。
【図6】ファインダ視野(第2の撮像範囲)を示す図である。
【図7】ファインダ視野(マグニファイヤ装着時)を示す図である。
【図8】撮像装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図9】撮像装置の基本動作を示すフローチャートである。
【図10】撮像装置のマグニファイヤ非装着時の撮像範囲切替動作を示すフローチャートである。
【図11】撮像装置のマグニファイヤ装着時のクロップ撮影動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を示す概略図である。図2は、撮像装置に装着したマグニファイヤの構成を示す概略図である。
【0014】
図1、図2において、撮像装置は、CPU101、CCD106、ファインダ内表示部115、主ミラー126、ペンタプリズム127、情報伝達部131a等を有する撮像装置本体100と、撮影レンズ105を備えたデジタルカメラとして構成されている。また、マグニファイヤ120は、撮像装置本体100に着脱可能に構成されており、マグニファイヤ内表示部118、情報伝達部131b、光路変換プリズム134、マグニファイヤ内表示結像レンズ135、拡大光学系136を備えている。撮像装置本体100とマグニファイヤ120は、後述の情報伝達部131を介して電気的に接続が可能に構成されている。
【0015】
撮像装置は、第1の撮像範囲を使用して撮影を行う通常撮影モード(第1の撮影モード)と、第2の撮像範囲を使用して撮像を行うクロップ撮影モード(第2の撮影モード)を有する。第1の撮像範囲及び第2の撮像範囲の詳細は後述する。CPU101は、撮像装置各部の制御を司るものであり、制御プログラムを実行することで後述の各フローチャートに示す処理を実行する。撮影レンズ105は、撮影対象の被写界光を撮像素子であるCCD106に結像させる。尚、図1では撮影レンズ105は便宜的に1枚のレンズ105aで図示しているが、実際には複数枚のレンズから構成される。
【0016】
焦点検出板(以後ピント板と称する)128は、撮影レンズ105を透過した被写界光が結像されるCCD106の結像面と等価の結像面に配置されている。被写界光による被写界像は主ミラー126で反射され、ピント板128に1次結像される。撮像装置は、撮影者がピント板128に1次結像された被写界像をペンタプリズム127及び接眼レンズ121を通じて見ることができるいわゆるTTL方式の光学ファインダ構成となっている。
【0017】
視野枠123は、被写体光束の周辺部を遮光することにより、CCD106にて撮像される領域を撮影者に観察させるためのものであり、ピント板128の近傍に配置されている。図3に示すように、視野枠123を介して撮影者が観察するための(CCD106の有効画素全てを使用する)撮像範囲を第1の撮像範囲109とする。また、第1の撮像範囲109よりも狭い(CCD106を部分的に使用する)撮像範囲を第2の撮像範囲110とする。ファインダ内表示部115は、導光プリズム(不図示)、ペンタプリズム127、接眼レンズ121を介して、ファインダ内に撮像装置の各種撮影情報(絞り値やシャッタ速度など)を表示することで撮影者に報知するためのものである。
【0018】
情報伝達部131aは、接眼レンズ121の近傍に配置されている。撮像装置側の情報伝達部131aとマグニファイヤ側の情報伝達部131bが情報伝達部131(図8)を構成している。撮像装置本体100に対するマグニファイヤ120の装着時には(図2)、撮像装置側の情報伝達部131aとマグニファイヤ側の情報伝達部131bとが電気的に接続される。情報伝達部131aと情報伝達部131bの接続部分を介して、マグニファイヤ120が撮像装置本体100に装着された否かの検知と、マグニファイヤ内表示部118の制御がCPU101により行われる。
【0019】
主ミラー126は、半透過ミラーとして構成されている。主ミラー126を透過した一部の光束はサブミラー122を通じて焦点検出ユニット119に導かれ、周知の位相差検出方式の焦点検出動作が行われる。測光センサ130は、シリコンフォトダイオードから構成されている。測光レンズ129によってピント板128に結像した被写界像を測光センサ130のチップ部に2次結像させることで、被写界の輝度分布を検出する。測光センサ130のチップ部は、測光領域(例えば横5×縦3の15領域)に分割されており、各々の領域に対応した被写界の輝度検出を可能としている。
【0020】
高分子分散液晶(以後PN液晶と称する)パネル112は、PN液晶から構成されており、ピント板128の近傍に配置されている。PN液晶パネル112は、光学ファインダを覗いている撮影者に対し、第2の撮像範囲110(図3)と、焦点検出ユニット119の焦点検出動作の状態を表示するためのものである。PN液晶パネル112の近傍には、ファインダ内表示部115が配置される。
【0021】
撮影を行う際に撮影者がレリーズスイッチ(以後SW)114(図8)を押すと、主ミラー126は撮影レンズ105の光路外に退避する。一方、撮影レンズ105によって集光された被写界光は、フォーカルプレーンシャッタ(以後シャッタと称する)133にてその光量制御がなされ、CCD106によって被写界像として光電変換処理される。シャッタ133は、通電によりシャッタ133の先幕を開放するマグネットMG−1と、通電によりシャッタ133の後幕を閉じるマグネットMG−2を備えている。光電変換処理後の画像データは記録媒体に記録され、外部表示部113(図8)に画像として表示される。撮像装置の電気的な構成は図8により後述する。
【0022】
図3は、PN液晶パネルの模式的な構成を示す図である。図4は、PN液晶パネルの電極パターン(COM電極、L1電極、L2電極)を示す図である。
【0023】
図3、図4において、PN液晶パネル112は、上板ガラス112aと、下板ガラス112bと、両ガラス間に封止された液晶層112cから構成されている。また、上板ガラス112aの液晶側表面と、下板ガラス112bの液晶側表面には、ITO(透明電極)による電極パターンがそれぞれ形成されている。即ち、上板ガラス112aにおける液晶層112cに対向する表面には、全面ベタにCOM(コモン)電極がパターニングされている。また、下板ガラス112bにおける液晶層112cに対向する表面には、第2の撮像範囲110の外周部となるL2電極がパターニングされると共に、他の領域(ハッチングで示す領域)にL1電極がパターニングされている。
【0024】
COM電極とL1電極及びL2電極との間に電圧を加えることで、第2の撮像範囲110の外周部の透明/非透明(外周部における光の透過/不透過状態)を切り替えることが可能となる。PN液晶は、電圧をかけないとPN液晶内部の材料の屈折率が各々異なることから光の散乱を生じ、外観上は不透明の状態である。PN液晶に電圧をかけると、PN液晶内部の材料の屈折率が一致し、液晶層は透明となる。
【0025】
従って、図4に示したPN液晶パネル112の電極パターン(COM電極、L1電極、L2電極)において、第1の撮像範囲109(図3)での撮影状態ではCOM電極とL1電極及びL2電極との間に電圧を加えることで液晶層が透明な状態になる。これにより、撮影者がPN液晶パネル112において第1の撮像範囲109を観察できるようにしている。また、上述した焦点検出動作の状態表示についても、PN液晶パネル112の非透過部を形成し、撮影者にピントの合った被写界位置を知らせることが可能となっている。
【0026】
ここで、撮像範囲切替機能について説明する。第1の撮像範囲109は、CCD106の有効画素の全てを用いる撮像範囲とし、第2の撮像範囲110は、CCD106の有効画素を部分的に用いる(第1の撮像範囲109よりも狭い)撮像範囲とすることを前提とする。撮像範囲切替機能は、視野枠123で第1の撮像範囲109が観察される状態と、PN液晶パネル112で第2の撮像範囲110が観察される状態とを切り替える機能である。
【0027】
撮像範囲切替機能(切替手段)は、撮像装置本体100に装備された撮像範囲切替SW124を撮影者が操作することでCPU101により実行される(図8参照)。ただし、後述するように、撮像装置本体100へのマグニファイヤ120の装着時に、撮像範囲が第1の撮像範囲109に設定されていた場合には、CPU101により撮像範囲切替機能が実行され、第2の撮像範囲110に切り替わる。第1の撮像範囲109を使用して撮影を行うモードを通常撮影モードと呼び、第2の撮像範囲110を使用して撮影を行うモードをクロップ撮影モードと呼ぶ。
【0028】
次に、PN液晶パネル112のファインダ内表示部115の観察と、PN液晶パネル112による第2の撮像範囲110の観察について図5乃至図7を用いて説明する。
【0029】
撮像装置は、図5に示すように第1の撮像範囲109が観察できるPN液晶パネル112の近傍でファインダ内表示部115の表示を観察することができる。続いて、撮像範囲切替SW124(図8)を撮影者が操作し撮像範囲切替機能を実行させることにより、第1の撮像範囲109を第2の撮像範囲110に切り替えた際は、図6に示すようにPN液晶パネル112上で第2の撮像範囲110を観察できるようになる。しかし、第2の撮像範囲110はファインダ視野像として小さく見え、またファインダ内表示部115と第2の撮像範囲110が離れてしまう。
【0030】
そこで、本撮像装置は、図2に示したように撮像装置本体100のファインダ光学系の接眼レンズ121の後方にマグニファイヤ120を装着することで、第2の撮像範囲110をファインダ視野像として大きく観察することが可能である。即ち、図7に示すように、マグニファイヤ120の装着により、撮影者は第2の撮像範囲110をファインダ視野像として大きく観察できるようになる。また、第2の撮像範囲110の外側の近傍でマグニファイヤ内表示部118の表示を観察することができる。
【0031】
ここで、図2に示したマグニファイヤ120の詳細を説明する。マグニファイヤ120の拡大光学系136は次のように設定されている。即ち、第2の撮像範囲110は、撮像装置本体100へのマグニファイヤ120の装着により拡大されると共に、第1の撮像範囲109とほぼ同じ視野角(又は同じ視野角)にて撮影者が観察可能となるように設定されている。マグニファイヤ内表示部118は、撮像装置側のファインダ内表示部115と同様の表示が可能である。情報伝達部131bは、撮像装置側との電気的な接続部である。撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着すると、マグニファイヤ側の情報伝達部131bと撮像装置側の情報伝達部131aとが電気的に接続される。
【0032】
撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着した際には、撮像装置側のファインダ内表示部115が非表示になり、マグニファイヤ側のマグニファイヤ内表示部118のみが表示される。撮像装置側の接眼レンズ121を透過した被写界光が、拡大光学系136、光路変換プリズム134、マグニファイヤ内表示結像レンズ135を介してマグニファイヤ内表示部118に入射される。これにより、図7に示すように第2の撮像範囲110の外側の近傍にマグニファイヤ内表示部118が表示されることとなる。つまり、撮影者は撮像装置の各種撮影情報の表示を、第2の撮像範囲110を使用して撮影を行うクロップ撮影モードにおいてもファインダ視野の外側の近傍に観察することができるようになる。
【0033】
更に、マグニファイヤ装着時のマグニファイヤ内表示部118に表示される各種撮影情報と、マグニファイヤ非装着時のファインダ内表示部115に表示される各種撮影情報は、見かけ上、ほぼ同じ大きさ(又は同じ大きさ)になるよう設定されている。これにより、マグニファイヤ装着時において撮像装置の各種撮影情報もマグニファイヤ非装着時と同様に観察することができる。
【0034】
尚、本実施の形態では、図2においてマグニファイヤ内表示結像レンズ135を光軸上で動かすことにより、マグニファイヤ内表示部118の視度を撮影者に合わせて調節可能としてもよい。
【0035】
また、本実施の形態では、撮像範囲切替機能を実行した後で撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着する場合を例に挙げているが、撮像装置側の情報伝達部131aはマグニファイヤ120が装着されたことを検知する手段を兼ねていてもよい。この場合は、撮像装置本体100へのマグニファイヤ120の装着時に、撮像装置の撮像範囲が第1の撮像範囲109に設定されていた場合(通常撮影モード)にのみ、撮像範囲切替機能が自動的に実行されるようにしておく。つまり、撮像装置本体100にマグニファイヤ120の装着を行うだけで、撮影者は撮像範囲切替SW124を操作する必要なく第2の撮像範囲110に設定(クロップ撮影モード)できるようになる。上記動作の詳細は後述する。
【0036】
図8は、撮像装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【0037】
図8において、CPU101は、不揮発性メモリであるEEPROM101aを備えている。CPU101には、ROM102、RAM103、データ格納部104、画像処理部108、表示制御部111、レリーズSW114、DC/DCコンバータ117、撮像範囲切替スイッチ124等が接続されている。ROM102には、CPU101で実行する制御プログラムが格納されている。CPU101は、制御プログラムに基づいて各種処理を行う。各種処理には、画像処理部108から出力された撮影画像信号を読み込み、RAM103へ転送を行う処理、RAM103から表示制御部111へ表示データを転送する処理、画像データをJPEG圧縮しファイル形式でデータ格納部104へ格納する処理を含む。
【0038】
また、CPU101は、CCD106、CCD制御部107、画像処理部108、表示制御部111等に対してデータ取り込み画素数やデジタル画像処理の変更指示を行う。レリーズSW114の操作に伴う撮影動作の指示、撮像装置の各素子への電源の供給を制御するための制御信号をDC/DCコンバータ117に対して出力する処理等も、CPU101の制御の基に行われる。また、CPU101は、表示制御部111を制御し、PN液晶パネル112内の第2の撮像範囲110の外周部の電源のON/OFF状態(外周部における光の透過/不透過状態)を切り替える制御を行う。
【0039】
画像処理部108は、CCD制御部107から出力された10ビットのデジタル信号に画像処理(ガンマ変換、色空間変換、ホワイトバランス、自動露出、フラッシュ補正等)を行い、YUV(4:2:2)フォーマットの8ビットのデジタル信号として出力する。撮影レンズ105、CCD106、CCD制御部107、画像処理部108から撮像手段が構成されている。
【0040】
CCD106は、CCD制御部107に接続されており、撮影レンズ105によって投影された被写界光をアナログ電気信号に光電変換する。CCD106は、例えば約1000万画素(3888×2592)の有効画素数を有している。本実施の形態では、第1の撮像範囲109を使用した撮影時(通常撮影モード)の有効画素数は、約1000万画素(3888×2592)とする。また、第2の撮像範囲110を使用した撮影時(クロップ撮影モード)の有効画素数は、約570万画素(2916×1944)とする。CCD106は、CPU101からの解像度変換指示に従って、水平方向及び垂直方向の間引き画素データの出力が可能である。
【0041】
CCD制御部107は、タイミングジェネレータ、ノイズ除去/ゲイン処理回路、A/D変換回路、画素間引き処理回路(不図示)を備えている。タイミングジェネレータは、CCD106に転送クロック信号やシャッタ信号を供給する。ノイズ除去/ゲイン処理回路は、CCD106から出力されるアナログ信号に対しノイズ除去とゲイン処理を行う。A/D変換回路は、アナログ信号を10ビットのデジタル信号に変換する。画素間引き処理回路は、CPU101の解像度変換指示に従って画素間引き処理を行う。
【0042】
表示制御部111は、外部表示部113の駆動を行う。外部表示部113は、CCD106にて撮像されCCD制御部107で縦横各々間引き処理された画像をTFTカラー液晶方式で表示する。また、表示制御部111は、ファインダ内に撮像装置の各種撮影情報の表示を行うファインダ内表示部115、及びPN液晶パネル112の駆動を行う。また、表示制御部111は、撮像装置に対するマグニファイヤ120の装着時にはマグニファイヤ内表示部118の駆動も行う。また、表示制御部111は、画像処理部108から転送されたYUVデジタル画像データ、あるいはデータ格納部104の画像ファイルに対してJPEGの解凍を行ったYUVデジタル画像データを受け取り、RGBデジタル信号に変換する。その後、RGBデジタル信号を外部表示部113へ出力する。
【0043】
情報伝達部131は、撮像装置側の情報伝達部131aとマグニファイヤ側の情報伝達部131bから構成されており、CPU101に接続されている。撮像装置に対するマグニファイヤ120の装着時には、CPU101が情報伝達部131を介してマグニファイヤ120の装着を検知する。焦点検出制御部119は、焦点検出用の一対のラインCCDセンサを備えており、ラインCCDセンサから得た電圧をA/D変換し、CPU101に送る。また、焦点検出制御部119は、CPU101の指示に基づき、ラインCCDセンサの光量蓄積時間とAGC(オートゲインコントロール)の制御も行う。
【0044】
RAM103は、画像展開エリア103a、ワークエリア103b、VRAM103c、一時退避エリア103dを備えている。画像展開エリア103aは、画像処理部108から送られてきた撮影画像データ(YUVデジタル信号)、データ格納部104から読み出されたJPEG圧縮画像データを一時的に格納するテンポラリバッファとして使用される。また、画像展開エリア103aは、画像圧縮処理、解凍処理のための画像専用ワークエリアとして使用される。ワークエリア103bは、各種プログラムを実行するためのエリアである。VRAM103cは、外部表示部113に表示する表示データを格納するメモリである。一時退避エリア103dは、各種データを一時退避させるためのエリアである。
【0045】
データ格納部104は、CPU101によりJPEG圧縮された撮影画像データ、アプリケーションから参照される各種付属データ等をファイル形式で格納するフラッシュメモリとして構成されている。
【0046】
レリーズSW114は、撮影動作の開始を指示するためのものであり、不図示のレリーズボタンの押下圧に対応した2段階のスイッチポジションを有する。1段目のスイッチポジション(スイッチSW1:ON)の検出で、撮像装置の設定(ホワイトバランス、測光等)のロック動作が行われ、2段目のスイッチポジション(スイッチSW2:ON)の検出で、被写界画像信号の取り込み動作が行われる。
【0047】
測光制御部132は、CPU101の指示に従って測光センサ130を駆動制御することで被写界輝度信号を取り込み、CPU101に送る。基本的な測光動作としては、CPU101の制御により、測光センサ130における撮影被写界を3×5に分割した測光領域において各々発生した被写界輝度信号をA/D変換し、各々8ビットのデジタル信号を生成する。
【0048】
更に、デジタル信号に対し撮影レンズ105の明るさを示すFno.(実効Fno.)の値を補正し、測光センサ130から出力される被写界輝度信号のバラツキの補正(レベル・ゲインの調整)を行う。これに加えてレンズ情報等から測光補正を行い、最終的に被写界輝度情報を得る。被写界輝度情報に基づき撮像装置の露出演算を行い、撮像装置のシャッタスピードと撮影レンズ105の絞りを適切に制御することで適切な露光を得ることができる。
【0049】
電池116は、リチャージャブルの2次電池(あるいは乾電池)として構成されている。DC/DCコンバータ117は、電池116からの電源供給を受け、昇圧及びレギュレーションを行うことにより複数の電源を作り出し、CPU101及び各素子に必要な電圧の電源を供給する。DC/DCコンバータ117は、CPU101からの制御信号により、各々の電圧供給の開始、停止を制御できる。
【0050】
尚、本実施の形態では、撮像装置本体100に対するマグニファイヤ120の装着時には、マグニファイヤ内表示部118も情報伝達部131を介してCPU101からの制御信号により電圧供給の開始/停止を制御されることとする。
【0051】
次に、上記の構成を有する本実施の形態の撮像装置の動作について図9乃至図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0052】
最初に、撮像装置の基本動作について図9のフローチャートに基づき説明する。
【0053】
図9は、撮像装置の基本動作を示すフローチャートである。
【0054】
図9において、撮像装置が作動していない状態から撮影者が不図示の電源スイッチをONにすると撮影動作が開始される(ステップS200)。次に、撮像装置のCPU101は、撮影者によりレリーズSW114が押し込まれてレリーズSW114のスイッチSW1がONされるまで待機する(ステップS201)。CPU101は、スイッチSW1がONされたことを検知すると、測光センサ130から撮影対象の被写界を3×5に分割した測光領域において被写界輝度信号を得る測光動作を行った後、被写界輝度情報としてRAM103に記憶する(ステップS202)。
【0055】
また、CPU101は、制御プログラムを実行することにより、上記測光動作で得られた被写界輝度情報に基づいて、所定の測光アルゴリズムによる演算に従って撮像装置の露出値である撮影レンズ105の絞り値とシャッタ秒時を決定する。尚、上記測光アルゴリズムによる演算は、単純な加算平均による演算でもよいし、後述のステップS203で決定される焦点検出領域に対応した測光領域に最大の重み付けを行った演算でもよい。
【0056】
次に、CPU101は、撮影レンズ105の駆動を行う前の状態で焦点検出制御部119により焦点検出動作を行い、焦点検出制御部119の出力信号に従ってレンズ駆動部125に信号を送って所定量だけ撮影レンズ105を駆動させる(ステップS203)。次に、レリーズSW114のスイッチSW1がONされている場合は(ステップS204でYES)、CPU101は、撮影者によりレリーズSW114のスイッチSW2がONされたか否かを判定する(ステップS205)。CPU101は、スイッチSW2がONされたことを検知した場合、不図示のシャッタ制御部、絞り駆動部、CCD制御部107にそれぞれ信号を送信して、公知の撮影動作を行う(ステップS206)。
【0057】
尚、ステップS204でレリーズSW114のスイッチSW1のOFFを検知した場合は、ステップS201に戻り、撮影者によるスイッチSW1のON操作を待機する待機状態となる。また、ステップS205でレリーズSW114のスイッチSW2がONでない場合は、ステップS204に戻り、ステップS205で撮影者によるスイッチSW2のON操作を待機する待機状態となる。上記ステップS206における撮影動作は、まず不図示のモータ制御部を介してモータに通電して主ミラー126をアップさせ、撮影レンズ105の絞りを絞り込む。その後、シャッタ133のマグネットMG−1に通電し、シャッタ133の先幕を開放することでCCD106への被写界光の蓄積を開始する。所定のシャッタ秒時が経過した後、シャッタ133のマグネットMG−2に通電し、シャッタ133の後幕を閉じることでCCD106への被写界光の蓄積を終了する。次に、モータに再度通電し、ミラーダウン、シャッタチャージを行い、一連のシャッタレリーズシーケンスの動作(撮影動作)を終了する。このような撮影動作によって、CCD106には被写界像からの光量が蓄積されることになる。
【0058】
上記ステップS206で、CPU101は、撮影動作によってCCD106に露光されCCD106により光電変換された被写界像を画像処理部108にてデジタルの画像データに変換した後、RAM103の画像展開エリア103aへ一時的に格納する。
【0059】
次に、CPU101は、画像展開エリア103aに格納された画像データを外部表示部113に表示するために、画像データを縦横に間引き処理された全体画像データに変換する。更に、CPU101は、全体画像データを表示用のVRAM103cに格納し、全体画像を外部表示部113に表示する(ステップS207)。これにより、撮影者は撮影された画像の全体像を確認することができる。一方、CPU101は、VRAM103cに格納された全体画像データをJPEG圧縮処理した後、データ格納部104(フラッシュメモリ)に画像データとして記録する。
【0060】
次に、CPU101は、撮影者によりレリーズSW114のスイッチSW1がON操作されるまで待機する(ステップS208)。CPU101は、スイッチSW1がON操作されるまでの間、全体画像を外部表示部113に表示し続ける。スイッチSW1がONされたことを検知した場合、CPU101は、外部表示部113の撮影画像表示を消灯し、ステップS205に戻り、撮影者によるスイッチSW2のON操作を待機する待機状態となる。スイッチSW2のON操作がない場合、CPU101は、ステップS201に戻り、撮影者によるスイッチSW1のON操作を待機する待機状態となる。
【0061】
次に、撮像装置に対するマグニファイヤ120の非装着時と装着時の動作について説明する。
【0062】
図10は、撮像装置のマグニファイヤ非装着時の撮像範囲切替動作を示すフローチャート(サブルーチン1)である。
【0063】
図10において、撮影者が撮像装置本体100に装備された撮像範囲切替SW124を操作すると、CPU101は、撮像範囲切替機能を実行する(ステップS209)。撮像範囲切替機能は、上述した通り、視野枠123で第1の撮像範囲109が観察される状態と、PN液晶パネル112で第2の撮像範囲110が観察される状態とを切り替える機能である。撮影者が第1の撮像範囲109もしくは第2の撮像範囲110を選択すると、CPU101は、選択された第1の撮像範囲109もしくは第2の撮像範囲110を撮像範囲として設定する(ステップS210)。
【0064】
CPU101は、撮影者が選択した撮像範囲を観察できるように、表示制御部111を制御することで、PN液晶パネル112内の第2の撮像範囲110の外周部の電源のON/OFF状態を切り替える(ステップS211)。つまり、第2の撮像範囲110の外周部における光の透過/不透過状態が切り替わることで、ステップS210で設定した撮像範囲を撮影者が観察できるようになる。更に、撮像装置の撮影モードは、ステップS210の設定に応じて、第1の撮像範囲109に対応した通常撮影モード(CCD106の有効画素全てを使用して撮影を行うモード)、もしくは、第2の撮像範囲110に対応したクロップ撮影モードに切り替わる。
【0065】
その後、CPU101は、図9のフローチャートで説明した撮像装置の基本動作のステップS201に戻り、撮影者によるレリーズSW114のスイッチSW1のON操作を待機する(ステップS212)。他方、ステップS209で撮影者が撮像範囲切替SW124を操作しない場合は、CPU101は、撮像範囲切替機能を実行しない。その後、CPU101は、現在の撮影モードを維持したまま撮像装置の基本動作のステップS201に戻り、撮影者によるレリーズSW114のスイッチSW1のON操作を待機する(ステップS212)。
【0066】
図11は、撮像装置のマグニファイヤ装着時のクロップ撮影動作を示すフローチャート(サブルーチン2)である。
【0067】
図11において、撮影者がマグニファイヤ120を撮像装置本体100の接眼レンズ121の後方側に装着すると、CPU101は、情報伝達部131を介しマグニファイヤ120の装着を検知する(ステップS213)。次に、CPU101は、撮影者により第1の撮像範囲109が選択されているか第2の撮像範囲110が選択されているかを判断する(ステップS214)。第2の撮像範囲110が選択されている場合は、ステップS217に移行する。第1の撮像範囲109が選択されている場合は、CPU101は、第2の撮像範囲110に対応したクロップ撮影モードに設定する(ステップS215)。次に、CPU101は、PN液晶パネル112で第2の撮像範囲110を観察できるように切り替える(ステップS216)。
【0068】
上述した通り、撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着した際に、撮像範囲が第1の撮像範囲109に設定されていた場合にのみ、撮像範囲切替機能が自動的に実行される。即ち、撮像装置本体100にマグニファイヤ120の装着を行うだけで、撮影者は撮像範囲切替SW124を操作する必要なく第2の撮像範囲110に対応したクロップ撮影モードに設定することができる。
【0069】
次に、CPU101は、表示制御部111に制御信号を送信することにより、ファインダ内部表示部115をOFFにし(ステップS217)、マグニファイヤ内表示部118をONにする(ステップS218)。即ち、撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着した際、撮像装置側のファインダ内表示部115が非表示になり、マグニファイヤ側のマグニファイヤ内表示部118のみが表示される。これにより、撮影者はマグニファイヤ装着時においても、マグニファイヤ非装着時と同様に視野範囲の外側の近傍に撮像装置の各種撮影情報を観察することができるようになる。
【0070】
その後、CPU101は、図9のフローチャートで説明した撮像装置の基本動作のステップS201に戻り、撮影者によるレリーズSW114のスイッチSW1のON操作を待機する(ステップS219)。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態によれば以下の作用効果を奏する。撮影者が観察するための撮像範囲が第1の撮像範囲109から第2の撮像範囲110に切り替えられた場合に、撮像装置本体にマグニファイヤ120が装着された場合には、次の表示を行う。ファインダ内表示部115の撮影情報を情報伝達部131を介してマグニファイヤ内表示部118により第2の撮像範囲110の外側の近傍に表示する。
【0072】
これにより、撮影者は、第2の撮像範囲110を使用して撮影を行うクロップ撮影時においても非クロップ撮影時と同様な見やすいファインダ視野像を観察することが可能となる。また、従来のように撮像装置本体にファインダ視野枠の移動機構や接眼レンズの変倍機構を設ける必要がないため、撮像装置本体の機構の簡略化により、撮像装置本体の部品点数の増加とコスト上昇を抑制できると共に大型化を防ぐことが可能となる。
【符号の説明】
【0073】
101 CPU
109 第1の撮像範囲
110 第2の撮像範囲
115 ファインダ内表示部
118 マグニファイヤ内表示部
120 マグニファイヤ
124 撮像範囲切替スイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子の有効撮像範囲を部分的に使用して撮像することが可能でファインダ視野像を拡大可能な撮像装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置(デジタルカメラ)に搭載される撮像素子は、画素数が年々増加し、より高精細な画像の撮像が可能となっている。他方、撮像装置で報道写真を撮影する場合、撮影から報道(または掲載)までの時間短縮、連写速度や連続撮影可能枚数の向上を図るため、撮像素子を部分的に使用して撮影し、撮影画像を印刷またはディスプレイ表示により拡大して使用することが多くなっている。また、撮像素子を部分的に使用して撮影するクロップ撮影では実用上の焦点距離が延びるため、望遠撮影を目的としたクロップ撮影モードの使用も多くなっている。
【0003】
上記クロップ撮影に関しては以下の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のカメラは、液晶表示パネルをピント板の近傍に配置し、液晶表示パネルの液晶パターン領域における光の透過/非透過を切り替え可能としたものである。ファインダ視野領域を制御することで、撮影者がクロップ撮影モード時の撮像範囲を観察することを可能としている。
【0004】
特許文献1記載のカメラでは、クロップ撮影モードで撮影を行う際にファインダ上で撮像範囲が小さく見えてしまうという問題がある。また、液晶表示パネルの液晶パターン領域を非透過部に切り替えた場合は、各種撮影情報を表示するためのファインダ内表示部と撮像範囲が離れる結果、ファインダ内表示部の各種撮影情報が見づらくなるという問題がある。
【0005】
この問題に対して以下の技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2記載のカメラは、クロップ撮影モード時にファインダ視野枠とファインダ内表示部が一体で移動する機構(ファインダ視野枠の移動機構)と、ファインダ接眼光学系を変倍可能な機構(接眼レンズの変倍機構)をカメラ本体内部に備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−249204号公報
【特許文献2】特開平05−019333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2記載の技術は、カメラ本体内部にファインダ視野枠の移動機構と接眼レンズの変倍機構を備えているためカメラ本体内部の機構が複雑になり、カメラの大型化につながるという問題があった。また、接眼レンズの変倍に伴ってファインダ内表示部の表示も変倍してしまうため、ファインダ内表示部の見え方が不自然になるという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、部品点数を増加させず機構を簡略化して撮像装置を大型化することなく、見やすいファインダ視野像の観察を可能とした撮像装置及び制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、被写界像の撮像を行う撮像素子を有する撮像装置本体と、該撮像装置本体に装着されファインダ視野像の拡大を行うマグニファイヤと、が情報伝達手段を介して電気的に接続される撮像装置であって、前記撮像装置本体に設けられ、撮影者が観察するための第1の撮像範囲の外側の近傍に位置してファインダ内に撮影情報を表示するファインダ内表示部と、前記マグニファイヤに設けられ、撮影情報を表示するマグニファイヤ内表示部と、前記第1の撮像範囲と、該第1の撮像範囲よりも狭い範囲を有する第2の撮像範囲とを切り替える切替手段と、前記切替手段により撮影者が観察するための撮像範囲が前記第1の撮像範囲から前記第2の撮像範囲に切り替えられた場合に、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合には、前記ファインダ内表示部の撮影情報を前記情報伝達手段を介して前記マグニファイヤ内表示部により前記第2の撮像範囲の外側の近傍に表示する制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1の撮像範囲から第2の撮像範囲に切り替えられ、撮像装置本体にマグニファイヤが装着された場合、ファインダ内表示部の撮影情報をマグニファイヤ内表示部により第2の撮像範囲の外側の近傍に表示する。これにより、部品点数を増加させず機構を簡略化して撮像装置を大型化することなく、第2の撮像範囲を使用した撮影時においても見やすいファインダ視野像を観察することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を示す概略図である。
【図2】撮像装置に装着したマグニファイヤの構成を示す概略図である。
【図3】高分子分散液晶パネルの模式的な構成を示す図である。
【図4】高分子分散液晶パネルの電極パターン(COM電極、L1電極、L2電極)を示す図を示す図である。
【図5】ファインダ視野(第1の撮像範囲)を示す図である。
【図6】ファインダ視野(第2の撮像範囲)を示す図である。
【図7】ファインダ視野(マグニファイヤ装着時)を示す図である。
【図8】撮像装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図9】撮像装置の基本動作を示すフローチャートである。
【図10】撮像装置のマグニファイヤ非装着時の撮像範囲切替動作を示すフローチャートである。
【図11】撮像装置のマグニファイヤ装着時のクロップ撮影動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を示す概略図である。図2は、撮像装置に装着したマグニファイヤの構成を示す概略図である。
【0014】
図1、図2において、撮像装置は、CPU101、CCD106、ファインダ内表示部115、主ミラー126、ペンタプリズム127、情報伝達部131a等を有する撮像装置本体100と、撮影レンズ105を備えたデジタルカメラとして構成されている。また、マグニファイヤ120は、撮像装置本体100に着脱可能に構成されており、マグニファイヤ内表示部118、情報伝達部131b、光路変換プリズム134、マグニファイヤ内表示結像レンズ135、拡大光学系136を備えている。撮像装置本体100とマグニファイヤ120は、後述の情報伝達部131を介して電気的に接続が可能に構成されている。
【0015】
撮像装置は、第1の撮像範囲を使用して撮影を行う通常撮影モード(第1の撮影モード)と、第2の撮像範囲を使用して撮像を行うクロップ撮影モード(第2の撮影モード)を有する。第1の撮像範囲及び第2の撮像範囲の詳細は後述する。CPU101は、撮像装置各部の制御を司るものであり、制御プログラムを実行することで後述の各フローチャートに示す処理を実行する。撮影レンズ105は、撮影対象の被写界光を撮像素子であるCCD106に結像させる。尚、図1では撮影レンズ105は便宜的に1枚のレンズ105aで図示しているが、実際には複数枚のレンズから構成される。
【0016】
焦点検出板(以後ピント板と称する)128は、撮影レンズ105を透過した被写界光が結像されるCCD106の結像面と等価の結像面に配置されている。被写界光による被写界像は主ミラー126で反射され、ピント板128に1次結像される。撮像装置は、撮影者がピント板128に1次結像された被写界像をペンタプリズム127及び接眼レンズ121を通じて見ることができるいわゆるTTL方式の光学ファインダ構成となっている。
【0017】
視野枠123は、被写体光束の周辺部を遮光することにより、CCD106にて撮像される領域を撮影者に観察させるためのものであり、ピント板128の近傍に配置されている。図3に示すように、視野枠123を介して撮影者が観察するための(CCD106の有効画素全てを使用する)撮像範囲を第1の撮像範囲109とする。また、第1の撮像範囲109よりも狭い(CCD106を部分的に使用する)撮像範囲を第2の撮像範囲110とする。ファインダ内表示部115は、導光プリズム(不図示)、ペンタプリズム127、接眼レンズ121を介して、ファインダ内に撮像装置の各種撮影情報(絞り値やシャッタ速度など)を表示することで撮影者に報知するためのものである。
【0018】
情報伝達部131aは、接眼レンズ121の近傍に配置されている。撮像装置側の情報伝達部131aとマグニファイヤ側の情報伝達部131bが情報伝達部131(図8)を構成している。撮像装置本体100に対するマグニファイヤ120の装着時には(図2)、撮像装置側の情報伝達部131aとマグニファイヤ側の情報伝達部131bとが電気的に接続される。情報伝達部131aと情報伝達部131bの接続部分を介して、マグニファイヤ120が撮像装置本体100に装着された否かの検知と、マグニファイヤ内表示部118の制御がCPU101により行われる。
【0019】
主ミラー126は、半透過ミラーとして構成されている。主ミラー126を透過した一部の光束はサブミラー122を通じて焦点検出ユニット119に導かれ、周知の位相差検出方式の焦点検出動作が行われる。測光センサ130は、シリコンフォトダイオードから構成されている。測光レンズ129によってピント板128に結像した被写界像を測光センサ130のチップ部に2次結像させることで、被写界の輝度分布を検出する。測光センサ130のチップ部は、測光領域(例えば横5×縦3の15領域)に分割されており、各々の領域に対応した被写界の輝度検出を可能としている。
【0020】
高分子分散液晶(以後PN液晶と称する)パネル112は、PN液晶から構成されており、ピント板128の近傍に配置されている。PN液晶パネル112は、光学ファインダを覗いている撮影者に対し、第2の撮像範囲110(図3)と、焦点検出ユニット119の焦点検出動作の状態を表示するためのものである。PN液晶パネル112の近傍には、ファインダ内表示部115が配置される。
【0021】
撮影を行う際に撮影者がレリーズスイッチ(以後SW)114(図8)を押すと、主ミラー126は撮影レンズ105の光路外に退避する。一方、撮影レンズ105によって集光された被写界光は、フォーカルプレーンシャッタ(以後シャッタと称する)133にてその光量制御がなされ、CCD106によって被写界像として光電変換処理される。シャッタ133は、通電によりシャッタ133の先幕を開放するマグネットMG−1と、通電によりシャッタ133の後幕を閉じるマグネットMG−2を備えている。光電変換処理後の画像データは記録媒体に記録され、外部表示部113(図8)に画像として表示される。撮像装置の電気的な構成は図8により後述する。
【0022】
図3は、PN液晶パネルの模式的な構成を示す図である。図4は、PN液晶パネルの電極パターン(COM電極、L1電極、L2電極)を示す図である。
【0023】
図3、図4において、PN液晶パネル112は、上板ガラス112aと、下板ガラス112bと、両ガラス間に封止された液晶層112cから構成されている。また、上板ガラス112aの液晶側表面と、下板ガラス112bの液晶側表面には、ITO(透明電極)による電極パターンがそれぞれ形成されている。即ち、上板ガラス112aにおける液晶層112cに対向する表面には、全面ベタにCOM(コモン)電極がパターニングされている。また、下板ガラス112bにおける液晶層112cに対向する表面には、第2の撮像範囲110の外周部となるL2電極がパターニングされると共に、他の領域(ハッチングで示す領域)にL1電極がパターニングされている。
【0024】
COM電極とL1電極及びL2電極との間に電圧を加えることで、第2の撮像範囲110の外周部の透明/非透明(外周部における光の透過/不透過状態)を切り替えることが可能となる。PN液晶は、電圧をかけないとPN液晶内部の材料の屈折率が各々異なることから光の散乱を生じ、外観上は不透明の状態である。PN液晶に電圧をかけると、PN液晶内部の材料の屈折率が一致し、液晶層は透明となる。
【0025】
従って、図4に示したPN液晶パネル112の電極パターン(COM電極、L1電極、L2電極)において、第1の撮像範囲109(図3)での撮影状態ではCOM電極とL1電極及びL2電極との間に電圧を加えることで液晶層が透明な状態になる。これにより、撮影者がPN液晶パネル112において第1の撮像範囲109を観察できるようにしている。また、上述した焦点検出動作の状態表示についても、PN液晶パネル112の非透過部を形成し、撮影者にピントの合った被写界位置を知らせることが可能となっている。
【0026】
ここで、撮像範囲切替機能について説明する。第1の撮像範囲109は、CCD106の有効画素の全てを用いる撮像範囲とし、第2の撮像範囲110は、CCD106の有効画素を部分的に用いる(第1の撮像範囲109よりも狭い)撮像範囲とすることを前提とする。撮像範囲切替機能は、視野枠123で第1の撮像範囲109が観察される状態と、PN液晶パネル112で第2の撮像範囲110が観察される状態とを切り替える機能である。
【0027】
撮像範囲切替機能(切替手段)は、撮像装置本体100に装備された撮像範囲切替SW124を撮影者が操作することでCPU101により実行される(図8参照)。ただし、後述するように、撮像装置本体100へのマグニファイヤ120の装着時に、撮像範囲が第1の撮像範囲109に設定されていた場合には、CPU101により撮像範囲切替機能が実行され、第2の撮像範囲110に切り替わる。第1の撮像範囲109を使用して撮影を行うモードを通常撮影モードと呼び、第2の撮像範囲110を使用して撮影を行うモードをクロップ撮影モードと呼ぶ。
【0028】
次に、PN液晶パネル112のファインダ内表示部115の観察と、PN液晶パネル112による第2の撮像範囲110の観察について図5乃至図7を用いて説明する。
【0029】
撮像装置は、図5に示すように第1の撮像範囲109が観察できるPN液晶パネル112の近傍でファインダ内表示部115の表示を観察することができる。続いて、撮像範囲切替SW124(図8)を撮影者が操作し撮像範囲切替機能を実行させることにより、第1の撮像範囲109を第2の撮像範囲110に切り替えた際は、図6に示すようにPN液晶パネル112上で第2の撮像範囲110を観察できるようになる。しかし、第2の撮像範囲110はファインダ視野像として小さく見え、またファインダ内表示部115と第2の撮像範囲110が離れてしまう。
【0030】
そこで、本撮像装置は、図2に示したように撮像装置本体100のファインダ光学系の接眼レンズ121の後方にマグニファイヤ120を装着することで、第2の撮像範囲110をファインダ視野像として大きく観察することが可能である。即ち、図7に示すように、マグニファイヤ120の装着により、撮影者は第2の撮像範囲110をファインダ視野像として大きく観察できるようになる。また、第2の撮像範囲110の外側の近傍でマグニファイヤ内表示部118の表示を観察することができる。
【0031】
ここで、図2に示したマグニファイヤ120の詳細を説明する。マグニファイヤ120の拡大光学系136は次のように設定されている。即ち、第2の撮像範囲110は、撮像装置本体100へのマグニファイヤ120の装着により拡大されると共に、第1の撮像範囲109とほぼ同じ視野角(又は同じ視野角)にて撮影者が観察可能となるように設定されている。マグニファイヤ内表示部118は、撮像装置側のファインダ内表示部115と同様の表示が可能である。情報伝達部131bは、撮像装置側との電気的な接続部である。撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着すると、マグニファイヤ側の情報伝達部131bと撮像装置側の情報伝達部131aとが電気的に接続される。
【0032】
撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着した際には、撮像装置側のファインダ内表示部115が非表示になり、マグニファイヤ側のマグニファイヤ内表示部118のみが表示される。撮像装置側の接眼レンズ121を透過した被写界光が、拡大光学系136、光路変換プリズム134、マグニファイヤ内表示結像レンズ135を介してマグニファイヤ内表示部118に入射される。これにより、図7に示すように第2の撮像範囲110の外側の近傍にマグニファイヤ内表示部118が表示されることとなる。つまり、撮影者は撮像装置の各種撮影情報の表示を、第2の撮像範囲110を使用して撮影を行うクロップ撮影モードにおいてもファインダ視野の外側の近傍に観察することができるようになる。
【0033】
更に、マグニファイヤ装着時のマグニファイヤ内表示部118に表示される各種撮影情報と、マグニファイヤ非装着時のファインダ内表示部115に表示される各種撮影情報は、見かけ上、ほぼ同じ大きさ(又は同じ大きさ)になるよう設定されている。これにより、マグニファイヤ装着時において撮像装置の各種撮影情報もマグニファイヤ非装着時と同様に観察することができる。
【0034】
尚、本実施の形態では、図2においてマグニファイヤ内表示結像レンズ135を光軸上で動かすことにより、マグニファイヤ内表示部118の視度を撮影者に合わせて調節可能としてもよい。
【0035】
また、本実施の形態では、撮像範囲切替機能を実行した後で撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着する場合を例に挙げているが、撮像装置側の情報伝達部131aはマグニファイヤ120が装着されたことを検知する手段を兼ねていてもよい。この場合は、撮像装置本体100へのマグニファイヤ120の装着時に、撮像装置の撮像範囲が第1の撮像範囲109に設定されていた場合(通常撮影モード)にのみ、撮像範囲切替機能が自動的に実行されるようにしておく。つまり、撮像装置本体100にマグニファイヤ120の装着を行うだけで、撮影者は撮像範囲切替SW124を操作する必要なく第2の撮像範囲110に設定(クロップ撮影モード)できるようになる。上記動作の詳細は後述する。
【0036】
図8は、撮像装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【0037】
図8において、CPU101は、不揮発性メモリであるEEPROM101aを備えている。CPU101には、ROM102、RAM103、データ格納部104、画像処理部108、表示制御部111、レリーズSW114、DC/DCコンバータ117、撮像範囲切替スイッチ124等が接続されている。ROM102には、CPU101で実行する制御プログラムが格納されている。CPU101は、制御プログラムに基づいて各種処理を行う。各種処理には、画像処理部108から出力された撮影画像信号を読み込み、RAM103へ転送を行う処理、RAM103から表示制御部111へ表示データを転送する処理、画像データをJPEG圧縮しファイル形式でデータ格納部104へ格納する処理を含む。
【0038】
また、CPU101は、CCD106、CCD制御部107、画像処理部108、表示制御部111等に対してデータ取り込み画素数やデジタル画像処理の変更指示を行う。レリーズSW114の操作に伴う撮影動作の指示、撮像装置の各素子への電源の供給を制御するための制御信号をDC/DCコンバータ117に対して出力する処理等も、CPU101の制御の基に行われる。また、CPU101は、表示制御部111を制御し、PN液晶パネル112内の第2の撮像範囲110の外周部の電源のON/OFF状態(外周部における光の透過/不透過状態)を切り替える制御を行う。
【0039】
画像処理部108は、CCD制御部107から出力された10ビットのデジタル信号に画像処理(ガンマ変換、色空間変換、ホワイトバランス、自動露出、フラッシュ補正等)を行い、YUV(4:2:2)フォーマットの8ビットのデジタル信号として出力する。撮影レンズ105、CCD106、CCD制御部107、画像処理部108から撮像手段が構成されている。
【0040】
CCD106は、CCD制御部107に接続されており、撮影レンズ105によって投影された被写界光をアナログ電気信号に光電変換する。CCD106は、例えば約1000万画素(3888×2592)の有効画素数を有している。本実施の形態では、第1の撮像範囲109を使用した撮影時(通常撮影モード)の有効画素数は、約1000万画素(3888×2592)とする。また、第2の撮像範囲110を使用した撮影時(クロップ撮影モード)の有効画素数は、約570万画素(2916×1944)とする。CCD106は、CPU101からの解像度変換指示に従って、水平方向及び垂直方向の間引き画素データの出力が可能である。
【0041】
CCD制御部107は、タイミングジェネレータ、ノイズ除去/ゲイン処理回路、A/D変換回路、画素間引き処理回路(不図示)を備えている。タイミングジェネレータは、CCD106に転送クロック信号やシャッタ信号を供給する。ノイズ除去/ゲイン処理回路は、CCD106から出力されるアナログ信号に対しノイズ除去とゲイン処理を行う。A/D変換回路は、アナログ信号を10ビットのデジタル信号に変換する。画素間引き処理回路は、CPU101の解像度変換指示に従って画素間引き処理を行う。
【0042】
表示制御部111は、外部表示部113の駆動を行う。外部表示部113は、CCD106にて撮像されCCD制御部107で縦横各々間引き処理された画像をTFTカラー液晶方式で表示する。また、表示制御部111は、ファインダ内に撮像装置の各種撮影情報の表示を行うファインダ内表示部115、及びPN液晶パネル112の駆動を行う。また、表示制御部111は、撮像装置に対するマグニファイヤ120の装着時にはマグニファイヤ内表示部118の駆動も行う。また、表示制御部111は、画像処理部108から転送されたYUVデジタル画像データ、あるいはデータ格納部104の画像ファイルに対してJPEGの解凍を行ったYUVデジタル画像データを受け取り、RGBデジタル信号に変換する。その後、RGBデジタル信号を外部表示部113へ出力する。
【0043】
情報伝達部131は、撮像装置側の情報伝達部131aとマグニファイヤ側の情報伝達部131bから構成されており、CPU101に接続されている。撮像装置に対するマグニファイヤ120の装着時には、CPU101が情報伝達部131を介してマグニファイヤ120の装着を検知する。焦点検出制御部119は、焦点検出用の一対のラインCCDセンサを備えており、ラインCCDセンサから得た電圧をA/D変換し、CPU101に送る。また、焦点検出制御部119は、CPU101の指示に基づき、ラインCCDセンサの光量蓄積時間とAGC(オートゲインコントロール)の制御も行う。
【0044】
RAM103は、画像展開エリア103a、ワークエリア103b、VRAM103c、一時退避エリア103dを備えている。画像展開エリア103aは、画像処理部108から送られてきた撮影画像データ(YUVデジタル信号)、データ格納部104から読み出されたJPEG圧縮画像データを一時的に格納するテンポラリバッファとして使用される。また、画像展開エリア103aは、画像圧縮処理、解凍処理のための画像専用ワークエリアとして使用される。ワークエリア103bは、各種プログラムを実行するためのエリアである。VRAM103cは、外部表示部113に表示する表示データを格納するメモリである。一時退避エリア103dは、各種データを一時退避させるためのエリアである。
【0045】
データ格納部104は、CPU101によりJPEG圧縮された撮影画像データ、アプリケーションから参照される各種付属データ等をファイル形式で格納するフラッシュメモリとして構成されている。
【0046】
レリーズSW114は、撮影動作の開始を指示するためのものであり、不図示のレリーズボタンの押下圧に対応した2段階のスイッチポジションを有する。1段目のスイッチポジション(スイッチSW1:ON)の検出で、撮像装置の設定(ホワイトバランス、測光等)のロック動作が行われ、2段目のスイッチポジション(スイッチSW2:ON)の検出で、被写界画像信号の取り込み動作が行われる。
【0047】
測光制御部132は、CPU101の指示に従って測光センサ130を駆動制御することで被写界輝度信号を取り込み、CPU101に送る。基本的な測光動作としては、CPU101の制御により、測光センサ130における撮影被写界を3×5に分割した測光領域において各々発生した被写界輝度信号をA/D変換し、各々8ビットのデジタル信号を生成する。
【0048】
更に、デジタル信号に対し撮影レンズ105の明るさを示すFno.(実効Fno.)の値を補正し、測光センサ130から出力される被写界輝度信号のバラツキの補正(レベル・ゲインの調整)を行う。これに加えてレンズ情報等から測光補正を行い、最終的に被写界輝度情報を得る。被写界輝度情報に基づき撮像装置の露出演算を行い、撮像装置のシャッタスピードと撮影レンズ105の絞りを適切に制御することで適切な露光を得ることができる。
【0049】
電池116は、リチャージャブルの2次電池(あるいは乾電池)として構成されている。DC/DCコンバータ117は、電池116からの電源供給を受け、昇圧及びレギュレーションを行うことにより複数の電源を作り出し、CPU101及び各素子に必要な電圧の電源を供給する。DC/DCコンバータ117は、CPU101からの制御信号により、各々の電圧供給の開始、停止を制御できる。
【0050】
尚、本実施の形態では、撮像装置本体100に対するマグニファイヤ120の装着時には、マグニファイヤ内表示部118も情報伝達部131を介してCPU101からの制御信号により電圧供給の開始/停止を制御されることとする。
【0051】
次に、上記の構成を有する本実施の形態の撮像装置の動作について図9乃至図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0052】
最初に、撮像装置の基本動作について図9のフローチャートに基づき説明する。
【0053】
図9は、撮像装置の基本動作を示すフローチャートである。
【0054】
図9において、撮像装置が作動していない状態から撮影者が不図示の電源スイッチをONにすると撮影動作が開始される(ステップS200)。次に、撮像装置のCPU101は、撮影者によりレリーズSW114が押し込まれてレリーズSW114のスイッチSW1がONされるまで待機する(ステップS201)。CPU101は、スイッチSW1がONされたことを検知すると、測光センサ130から撮影対象の被写界を3×5に分割した測光領域において被写界輝度信号を得る測光動作を行った後、被写界輝度情報としてRAM103に記憶する(ステップS202)。
【0055】
また、CPU101は、制御プログラムを実行することにより、上記測光動作で得られた被写界輝度情報に基づいて、所定の測光アルゴリズムによる演算に従って撮像装置の露出値である撮影レンズ105の絞り値とシャッタ秒時を決定する。尚、上記測光アルゴリズムによる演算は、単純な加算平均による演算でもよいし、後述のステップS203で決定される焦点検出領域に対応した測光領域に最大の重み付けを行った演算でもよい。
【0056】
次に、CPU101は、撮影レンズ105の駆動を行う前の状態で焦点検出制御部119により焦点検出動作を行い、焦点検出制御部119の出力信号に従ってレンズ駆動部125に信号を送って所定量だけ撮影レンズ105を駆動させる(ステップS203)。次に、レリーズSW114のスイッチSW1がONされている場合は(ステップS204でYES)、CPU101は、撮影者によりレリーズSW114のスイッチSW2がONされたか否かを判定する(ステップS205)。CPU101は、スイッチSW2がONされたことを検知した場合、不図示のシャッタ制御部、絞り駆動部、CCD制御部107にそれぞれ信号を送信して、公知の撮影動作を行う(ステップS206)。
【0057】
尚、ステップS204でレリーズSW114のスイッチSW1のOFFを検知した場合は、ステップS201に戻り、撮影者によるスイッチSW1のON操作を待機する待機状態となる。また、ステップS205でレリーズSW114のスイッチSW2がONでない場合は、ステップS204に戻り、ステップS205で撮影者によるスイッチSW2のON操作を待機する待機状態となる。上記ステップS206における撮影動作は、まず不図示のモータ制御部を介してモータに通電して主ミラー126をアップさせ、撮影レンズ105の絞りを絞り込む。その後、シャッタ133のマグネットMG−1に通電し、シャッタ133の先幕を開放することでCCD106への被写界光の蓄積を開始する。所定のシャッタ秒時が経過した後、シャッタ133のマグネットMG−2に通電し、シャッタ133の後幕を閉じることでCCD106への被写界光の蓄積を終了する。次に、モータに再度通電し、ミラーダウン、シャッタチャージを行い、一連のシャッタレリーズシーケンスの動作(撮影動作)を終了する。このような撮影動作によって、CCD106には被写界像からの光量が蓄積されることになる。
【0058】
上記ステップS206で、CPU101は、撮影動作によってCCD106に露光されCCD106により光電変換された被写界像を画像処理部108にてデジタルの画像データに変換した後、RAM103の画像展開エリア103aへ一時的に格納する。
【0059】
次に、CPU101は、画像展開エリア103aに格納された画像データを外部表示部113に表示するために、画像データを縦横に間引き処理された全体画像データに変換する。更に、CPU101は、全体画像データを表示用のVRAM103cに格納し、全体画像を外部表示部113に表示する(ステップS207)。これにより、撮影者は撮影された画像の全体像を確認することができる。一方、CPU101は、VRAM103cに格納された全体画像データをJPEG圧縮処理した後、データ格納部104(フラッシュメモリ)に画像データとして記録する。
【0060】
次に、CPU101は、撮影者によりレリーズSW114のスイッチSW1がON操作されるまで待機する(ステップS208)。CPU101は、スイッチSW1がON操作されるまでの間、全体画像を外部表示部113に表示し続ける。スイッチSW1がONされたことを検知した場合、CPU101は、外部表示部113の撮影画像表示を消灯し、ステップS205に戻り、撮影者によるスイッチSW2のON操作を待機する待機状態となる。スイッチSW2のON操作がない場合、CPU101は、ステップS201に戻り、撮影者によるスイッチSW1のON操作を待機する待機状態となる。
【0061】
次に、撮像装置に対するマグニファイヤ120の非装着時と装着時の動作について説明する。
【0062】
図10は、撮像装置のマグニファイヤ非装着時の撮像範囲切替動作を示すフローチャート(サブルーチン1)である。
【0063】
図10において、撮影者が撮像装置本体100に装備された撮像範囲切替SW124を操作すると、CPU101は、撮像範囲切替機能を実行する(ステップS209)。撮像範囲切替機能は、上述した通り、視野枠123で第1の撮像範囲109が観察される状態と、PN液晶パネル112で第2の撮像範囲110が観察される状態とを切り替える機能である。撮影者が第1の撮像範囲109もしくは第2の撮像範囲110を選択すると、CPU101は、選択された第1の撮像範囲109もしくは第2の撮像範囲110を撮像範囲として設定する(ステップS210)。
【0064】
CPU101は、撮影者が選択した撮像範囲を観察できるように、表示制御部111を制御することで、PN液晶パネル112内の第2の撮像範囲110の外周部の電源のON/OFF状態を切り替える(ステップS211)。つまり、第2の撮像範囲110の外周部における光の透過/不透過状態が切り替わることで、ステップS210で設定した撮像範囲を撮影者が観察できるようになる。更に、撮像装置の撮影モードは、ステップS210の設定に応じて、第1の撮像範囲109に対応した通常撮影モード(CCD106の有効画素全てを使用して撮影を行うモード)、もしくは、第2の撮像範囲110に対応したクロップ撮影モードに切り替わる。
【0065】
その後、CPU101は、図9のフローチャートで説明した撮像装置の基本動作のステップS201に戻り、撮影者によるレリーズSW114のスイッチSW1のON操作を待機する(ステップS212)。他方、ステップS209で撮影者が撮像範囲切替SW124を操作しない場合は、CPU101は、撮像範囲切替機能を実行しない。その後、CPU101は、現在の撮影モードを維持したまま撮像装置の基本動作のステップS201に戻り、撮影者によるレリーズSW114のスイッチSW1のON操作を待機する(ステップS212)。
【0066】
図11は、撮像装置のマグニファイヤ装着時のクロップ撮影動作を示すフローチャート(サブルーチン2)である。
【0067】
図11において、撮影者がマグニファイヤ120を撮像装置本体100の接眼レンズ121の後方側に装着すると、CPU101は、情報伝達部131を介しマグニファイヤ120の装着を検知する(ステップS213)。次に、CPU101は、撮影者により第1の撮像範囲109が選択されているか第2の撮像範囲110が選択されているかを判断する(ステップS214)。第2の撮像範囲110が選択されている場合は、ステップS217に移行する。第1の撮像範囲109が選択されている場合は、CPU101は、第2の撮像範囲110に対応したクロップ撮影モードに設定する(ステップS215)。次に、CPU101は、PN液晶パネル112で第2の撮像範囲110を観察できるように切り替える(ステップS216)。
【0068】
上述した通り、撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着した際に、撮像範囲が第1の撮像範囲109に設定されていた場合にのみ、撮像範囲切替機能が自動的に実行される。即ち、撮像装置本体100にマグニファイヤ120の装着を行うだけで、撮影者は撮像範囲切替SW124を操作する必要なく第2の撮像範囲110に対応したクロップ撮影モードに設定することができる。
【0069】
次に、CPU101は、表示制御部111に制御信号を送信することにより、ファインダ内部表示部115をOFFにし(ステップS217)、マグニファイヤ内表示部118をONにする(ステップS218)。即ち、撮像装置本体100にマグニファイヤ120を装着した際、撮像装置側のファインダ内表示部115が非表示になり、マグニファイヤ側のマグニファイヤ内表示部118のみが表示される。これにより、撮影者はマグニファイヤ装着時においても、マグニファイヤ非装着時と同様に視野範囲の外側の近傍に撮像装置の各種撮影情報を観察することができるようになる。
【0070】
その後、CPU101は、図9のフローチャートで説明した撮像装置の基本動作のステップS201に戻り、撮影者によるレリーズSW114のスイッチSW1のON操作を待機する(ステップS219)。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態によれば以下の作用効果を奏する。撮影者が観察するための撮像範囲が第1の撮像範囲109から第2の撮像範囲110に切り替えられた場合に、撮像装置本体にマグニファイヤ120が装着された場合には、次の表示を行う。ファインダ内表示部115の撮影情報を情報伝達部131を介してマグニファイヤ内表示部118により第2の撮像範囲110の外側の近傍に表示する。
【0072】
これにより、撮影者は、第2の撮像範囲110を使用して撮影を行うクロップ撮影時においても非クロップ撮影時と同様な見やすいファインダ視野像を観察することが可能となる。また、従来のように撮像装置本体にファインダ視野枠の移動機構や接眼レンズの変倍機構を設ける必要がないため、撮像装置本体の機構の簡略化により、撮像装置本体の部品点数の増加とコスト上昇を抑制できると共に大型化を防ぐことが可能となる。
【符号の説明】
【0073】
101 CPU
109 第1の撮像範囲
110 第2の撮像範囲
115 ファインダ内表示部
118 マグニファイヤ内表示部
120 マグニファイヤ
124 撮像範囲切替スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写界像の撮像を行う撮像素子を有する撮像装置本体と、該撮像装置本体に装着されファインダ視野像の拡大を行うマグニファイヤと、が情報伝達手段を介して電気的に接続される撮像装置であって、
前記撮像装置本体に設けられ、撮影者が観察するための第1の撮像範囲の外側の近傍に位置してファインダ内に撮影情報を表示するファインダ内表示部と、
前記マグニファイヤに設けられ、撮影情報を表示するマグニファイヤ内表示部と、
前記第1の撮像範囲と、該第1の撮像範囲よりも狭い範囲を有する第2の撮像範囲とを切り替える切替手段と、
前記切替手段により撮影者が観察するための撮像範囲が前記第1の撮像範囲から前記第2の撮像範囲に切り替えられた場合に、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合には、前記ファインダ内表示部の撮影情報を前記情報伝達手段を介して前記マグニファイヤ内表示部により前記第2の撮像範囲の外側の近傍に表示する制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合に、撮影者が観察するための撮像範囲が前記第1の撮像範囲に設定されていた場合には、撮影者が観察するための撮像範囲を前記第1の撮像範囲から前記第2の撮像範囲に切り替える制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合に、前記ファインダ内表示部を非表示とし、前記ファインダ内表示部の撮影情報を前記情報伝達手段を介して前記マグニファイヤ内表示部に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第2の撮像範囲は、前記撮像装置本体への前記マグニファイヤの装着により拡大されると共に前記第1の撮像範囲と同じ視野角で観察可能に設定され、
前記撮像装置本体への前記マグニファイヤの装着時の前記マグニファイヤ内表示部に表示される撮影情報と、前記撮像装置本体への前記マグニファイヤの非装着時の前記ファインダ内表示部に表示される撮影情報は、見かけ上、同じ大きさになるよう設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1の撮像範囲は、前記撮像素子の有効画素の全てを用いて撮影を行う第1の撮影モードに使用される撮像範囲であり、前記第2の撮像範囲は、前記撮像素子の有効画素を部分的に用いて撮影を行う第2の撮影モードに使用される撮像範囲であることを特徴とする請求項1、2、4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
被写界像の撮像を行う撮像素子と撮影者が観察するための第1の撮像範囲の外側の近傍に位置してファインダ内に撮影情報を表示するファインダ内表示部とを有する撮像装置本体と、該撮像装置本体に装着されファインダ視野像の拡大を行うと共に撮影情報を表示するマグニファイヤ内表示部を有するマグニファイヤと、が情報伝達手段を介して電気的に接続される撮像装置の制御方法であって、
前記第1の撮像範囲と、該第1の撮像範囲よりも狭い範囲を有する第2の撮像範囲とを切り替える切替工程と、
前記切替工程により撮影者が観察するための撮像範囲が前記第1の撮像範囲から前記第2の撮像範囲に切り替えられた場合に、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合には、前記ファインダ内表示部の撮影情報を前記情報伝達手段を介して前記マグニファイヤ内表示部により前記第2の撮像範囲の外側の近傍に表示する制御を行う制御工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項1】
被写界像の撮像を行う撮像素子を有する撮像装置本体と、該撮像装置本体に装着されファインダ視野像の拡大を行うマグニファイヤと、が情報伝達手段を介して電気的に接続される撮像装置であって、
前記撮像装置本体に設けられ、撮影者が観察するための第1の撮像範囲の外側の近傍に位置してファインダ内に撮影情報を表示するファインダ内表示部と、
前記マグニファイヤに設けられ、撮影情報を表示するマグニファイヤ内表示部と、
前記第1の撮像範囲と、該第1の撮像範囲よりも狭い範囲を有する第2の撮像範囲とを切り替える切替手段と、
前記切替手段により撮影者が観察するための撮像範囲が前記第1の撮像範囲から前記第2の撮像範囲に切り替えられた場合に、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合には、前記ファインダ内表示部の撮影情報を前記情報伝達手段を介して前記マグニファイヤ内表示部により前記第2の撮像範囲の外側の近傍に表示する制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合に、撮影者が観察するための撮像範囲が前記第1の撮像範囲に設定されていた場合には、撮影者が観察するための撮像範囲を前記第1の撮像範囲から前記第2の撮像範囲に切り替える制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合に、前記ファインダ内表示部を非表示とし、前記ファインダ内表示部の撮影情報を前記情報伝達手段を介して前記マグニファイヤ内表示部に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第2の撮像範囲は、前記撮像装置本体への前記マグニファイヤの装着により拡大されると共に前記第1の撮像範囲と同じ視野角で観察可能に設定され、
前記撮像装置本体への前記マグニファイヤの装着時の前記マグニファイヤ内表示部に表示される撮影情報と、前記撮像装置本体への前記マグニファイヤの非装着時の前記ファインダ内表示部に表示される撮影情報は、見かけ上、同じ大きさになるよう設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1の撮像範囲は、前記撮像素子の有効画素の全てを用いて撮影を行う第1の撮影モードに使用される撮像範囲であり、前記第2の撮像範囲は、前記撮像素子の有効画素を部分的に用いて撮影を行う第2の撮影モードに使用される撮像範囲であることを特徴とする請求項1、2、4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
被写界像の撮像を行う撮像素子と撮影者が観察するための第1の撮像範囲の外側の近傍に位置してファインダ内に撮影情報を表示するファインダ内表示部とを有する撮像装置本体と、該撮像装置本体に装着されファインダ視野像の拡大を行うと共に撮影情報を表示するマグニファイヤ内表示部を有するマグニファイヤと、が情報伝達手段を介して電気的に接続される撮像装置の制御方法であって、
前記第1の撮像範囲と、該第1の撮像範囲よりも狭い範囲を有する第2の撮像範囲とを切り替える切替工程と、
前記切替工程により撮影者が観察するための撮像範囲が前記第1の撮像範囲から前記第2の撮像範囲に切り替えられた場合に、前記撮像装置本体に前記マグニファイヤが装着された場合には、前記ファインダ内表示部の撮影情報を前記情報伝達手段を介して前記マグニファイヤ内表示部により前記第2の撮像範囲の外側の近傍に表示する制御を行う制御工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−158762(P2011−158762A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21165(P2010−21165)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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