説明

撮像装置

【課題】カメラモジュールの電磁遮蔽を確実に行う上で有利な撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置20は、カメラモジュール22と、カメラモジュール22が装着されるソケット24とを含んで構成されている。ソケット24はソケット本体36を備え、ソケット本体36の4つの側壁3604は、それぞれ互いに向かい合う内面と、この内面と反対に位置する外面とを有し、電磁遮蔽性および弾性を有する材料で形成され各側壁3604に取着されて4つの側壁3604の外面を覆う複数のソケット用遮蔽板38が設けられている。隣り合う各ソケット用遮蔽板38の端部3810、3811は、ソケット本体36の隣り合う側壁3604が交わる角部3650において重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板38が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば携帯用の電子機器などに組み込まれる撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラモジュールが組み込まれた携帯電話機、あるいはPDA(Personal Digital Assistants)などの電子機器が提供されている。
カメラモジュールは、撮影光学系が組み込まれたカメラ本体と、撮影光学系によって導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、撮像素子から出力される撮像信号を入力して所定の信号処理を行なう信号処理部と、カメラ本体に取着された基板などを含んで構成されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−86341号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、電子機器内に組み込まれたカメラモジュールと、該カメラモジュールに隣接する電子機器を構成する電子部品との間における相互の電磁妨害を防止するためにカメラモジュールの電磁遮蔽を行うことが必要となる。
特に、近年、このようなカメラモジュールは携帯電話機など携帯して使用される小型の電子機器に組み込まれることから、カメラモジュールと隣接する電子部品との距離が短縮化される傾向にあるため、カメラモジュールの電磁遮蔽を効果的に行うことが要求されている。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的はカメラモジュールの電磁遮蔽を確実に行う上で有利な撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を達成するため、本発明の撮像装置は、矩形板状を呈し厚さ方向の一方の面に臨ませて撮影光学系が組み込まれたカメラ本体と、前記撮影光学系によって導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子から出力される撮像信号を入力して所定の信号処理を行なう信号処理部と、前記カメラ本体の厚さ方向の他方の面に取着された基板と、前記基板が前記カメラ本体と反対側に臨む面に形成され前記信号処理部に接続された複数の接片とを含んで構成されるカメラモジュールと、前記カメラモジュールが装着されるソケットとを備える撮像装置であって、前記ソケットは、絶縁性および弾性を有する材料で形成されその内側に前記カメラモジュールが収容される大きさの矩形状の底壁およびこの底壁の4辺から起立する4つの側壁とを有するソケット本体と、前記底壁に設けられ前記複数の接片に接続可能な複数の接続端子とを備え、前記4つの側壁は、それぞれ互いに向かい合う内面と、この内面と反対に位置する外面とを有し、電磁遮蔽性および弾性を有する材料で形成され前記各側壁に取着されて前記4つの側壁の外面を覆う複数のソケット用遮蔽板が設けられ、隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、前記ソケット本体の隣り合う側壁が交わる角部において重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
そのため、本発明によれば、隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部が重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されるので、ソケット本体の4つの側壁の外面全周が複数のソケット用遮蔽板により覆われるとともに、衝撃や振動を受けた場合にも、それら複数のソケット用遮蔽板が互いに電気的に確実に接続されるため、ソケットに装着されたカメラモジュールの電磁遮蔽を確実に行う上で有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
次に本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1(A)、(B)は本実施の形態に係る撮像装置20が組み込まれた電子機器の一例を示す外観図である。
図1に示すように電子機器10は携帯電話機であり、ヒンジ部12によって揺動可能に連結された第1、第2の筐体14、16を有している。
第1の筐体14の内面には液晶表示パネル1402が設けられ、第2の筐体16の内面にはテンキーや機能キーなどの操作スイッチ1602が設けられている。
撮像装置20は、第1の筐体14の基端部に組み込まれ、撮像装置20で撮像した画像は液晶表示パネル1402に表示されるように構成されている。
【0007】
図2は撮像装置20を構成するカメラモジュール22とソケット24の分解斜視図、図3はソケット24の平面図、図4は基板30の平面図、図5はカメラモジュール22、ソケット24およびカバー26の分解斜視図、図6は図5のAA線断面図、図7は図5のBB線断面図、図8は図7のA部拡大図である。
図2、図5に示すように、撮像装置20は、カメラモジュール22と、カメラモジュール22が装着されるソケット24と、ソケット24に装着されるカバー26とを含んで構成されている。
図2に示すように、カメラモジュール22は、カメラ本体28と、撮像素子29と、不図示の信号処理部と、基板30と、接片32(図4参照)とを含んで構成されている。
カメラ本体28は、長方形板状(矩形板状)を呈し、厚さ方向の一方に位置する上面2802と、厚さ方向の他方に位置する下面2804と、2つの長辺に沿って位置する2つの長辺側側面2806と、2つの短辺に沿って位置する2つの短辺側側面2808とを備えている。
カメラ本体28には被写体像を撮像素子29(図7参照)に導く撮影光学系34が組み込まれ、撮影光学系34はカメラ本体28の上面2802に臨むように配置されている。
本実施の形態では、カメラ本体28は合成樹脂製で、図2に示すように、上面2802および2つの長辺側側面2806を覆うようにカメラ本体用遮蔽板2810が設けられている。
したがって、本実施の形態では、カメラ本体28はカメラ本体用遮蔽板2810を含んで構成されている。
カメラ本体用遮蔽板2810は電磁遮蔽性を有する材料からなる1枚の板材で形成され、カメラ本体用遮蔽板2810は、上面2802を覆う上面部2810Aと、2つの長辺側側面2806を覆う側面部2810Bとを有している。
カメラ本体用遮蔽板2810を構成する電磁遮蔽性を有する材料としては、りん青銅、洋白、ブリキ、銅、あるいは、りん青銅などの銅合金にニッケルなどのめっき処理を行ったもの、あるいは、ステンレス鋼(例えばSUS304)などの導電性を有しかつ磁性を有さない材料を用いることができる。なお、上記電磁遮蔽性を有する材料として磁性体を用いれば、電磁遮蔽効果に加えて磁束シールド効果を奏することができる。
【0008】
撮像素子29は、撮影光学系34によって導かれた被写体像を撮像するものであり、カメラ本体28の内部で撮影光学系34の後方の箇所に組み込まれている。
前記信号処理部は、撮像素子29から出力される撮像信号を入力して所定の信号処理を行なうものである。
【0009】
基板30は、図2に示すように、カメラ本体28の下面2804に取着され、長方形状(矩形状)を呈している。
基板30がカメラ本体28に臨む上面3002には、撮像素子29および前記信号処理部を構成する複数の電子部品31が実装されている。
図4に示すように、複数の接片32(接続パッド)は、基板30がカメラ本体28と反対側に臨む下面3004の2つの長辺に沿って並べられて形成されている。
【0010】
図2に示すように、ソケット24は、ソケット本体36と、ソケット用遮蔽板38と、弾性片40と、複数の接続端子42と、係合部68(図7参照)とを備えている。
ソケット本体36は絶縁性を有する材料で形成され、本実施の形態では絶縁性を有する合成樹脂で形成されている。
ソケット本体36は、カメラモジュール22の基板30よりも大きい輪郭の長方形状(矩形板状)の底壁3602と、底壁3602の4辺から起立する4つの側壁3604とを有し、底壁3602上で4つの側壁3604の内側にカメラモジュール22が収容される大きさで形成されている。
本実施の形態では、4つの側壁3604は、底壁3602の2つの長辺から起立する2つの長辺側側壁3606と、底壁3602の2つの短辺から起立する2つの短辺側側壁3608とで構成されている。
図2、図3に示すように、底壁3602の互いに対向する2つの長辺には、複数の接続端子42を配置するための複数の切り欠き3610がそれら長辺に沿って並べられて形成されている。
複数の接続端子42は、図3、図6、図7に示すように、この底壁3602の切り欠き3610に、基板30の接片32に接続可能で底壁3602の厚さ方向に弾性変形可能に配設されている。
なお、ソケット24は、電子機器10に設けられた不図示の基板上に実装され、複数の接続端子42の基端が前記基板上の接続パッドに半田付けを介して電気的に接続される。
また、図2に示すように、各長辺側側壁3606には、弾性片40を収容するための欠部3620が長辺側側壁3606の長手方向に沿って延在して設けられ、各短辺側側壁3608には、弾性片40を収容するための欠部3630が短辺側側壁3608の長手方向に間隔をおいて2つ設けられている。
【0011】
ソケット用遮蔽板38は4つ設けられ、ソケット本体36の4つの側壁3604に組み付けられる。
本実施の形態では、ソケット本体36はソケット用遮蔽板38を含んで構成されている。
4つの側壁3604は互いに向かい合う内面とこの内面と反対に位置する外面とを有し、ソケット用遮蔽板38はそれぞれ側壁3604の外面を覆うように設けられている。
本実施の形態では、ソケット用遮蔽板38は、2つの長辺側側壁3606にそれぞれ組み付けられる2つの長辺側遮蔽板46と、2つの短辺側側壁3608にそれぞれ組み付けられる2つの短辺側遮蔽板48とを含んでいる。
ソケット用遮蔽板38は、電磁遮蔽性および弾性を有する材料で形成され、ソケット本体36の4つの側壁3604の外面を覆うことにより、カメラ本体28の4つの側面(長辺側側面2806、短辺側側面2808)を覆い、カメラ本体28の4つの側面を電磁遮蔽するものである。ソケット用遮蔽板38を形成する電磁遮蔽性および弾性を有する材料としては、りん青銅、洋白、ブリキ、銅、あるいは、りん青銅などの銅合金にニッケルなどのめっき処理を行ったもの、あるいは、ステンレス鋼(例えばSUS304)などの導電性を有しかつ磁性を有さない材料を用いることができる。なお、上記電磁遮蔽性を有する材料として磁性体を用いれば、電磁遮蔽効果に加えて磁束シールド効果を奏することができる。
詳細に説明すると、各ソケット用遮蔽板38(長辺側遮蔽板46、短辺側遮蔽板48)の上縁には、それらの延在方向に間隔をおいて取り付け片38Aが屈曲形成され、それら取り付け片38Aがソケット本体36の側壁3604(長辺側側壁3606、短辺側側壁3608)の端面に設けられた取り付け溝36Aに挿入されることでソケット用遮蔽板38が各側壁3604(長辺側側壁3606、短辺側側壁3608)の外面に取り付けられている。
そして、ソケット用遮蔽板38は電子機器10の基準電位(グランドレベル)に接続され接地されている。例えば、ソケット用遮蔽板38の部分が、ソケット24が実装された電子機器10の基板上に設けられた基準電位(グランドレベル)の接続パッドに半田付けなどにより接続され接地されている。
【0012】
弾性片40は各ソケット用遮蔽板38と一体に設けられ、各ソケット用遮蔽板38の延在方向に間隔をおいて2つずつ設けられている。
図2に示すように、弾性片40は各ソケット用遮蔽板38に一体に形成され、底壁3602から離れたソケット用遮蔽板38の上端から屈曲部4001を介して側壁3604の内面側で底壁3602方向に延在している。
弾性片40は、各ソケット用遮蔽板38が取り付け片38Aを介してソケット本体36の側壁3606、3608に取り付けられた状態で、各側壁3606、3608の内面の内側に位置するように設けられている。
より詳細には、各長辺側側壁3606では、弾性片40は欠部3620に臨むように設けられ、各短辺側側壁3608では、弾性片40は欠部3630に臨むように設けられ、弾性片40は各側壁3606、3608の厚さ方向に弾性変形可能である。より詳細には、弾性片40の各側壁3606、3608の外面方向への弾性変形は、欠部3620、3630内で行われる。
【0013】
図6、図7に示すように、弾性片40の中間部には、ソケット本体36の内側に突出する屈曲部4002が設けられ、ソケット本体36の内側にカメラモジュール22が収容された状態で、屈曲部4002がカメラ本体28の長辺側側面2806、短辺側側面2808に接触することによって、各側面2806、2808と各側壁3606、3608の内面との間に隙間S1を確保した状態でカメラモジュール22が弾性支持される。
より詳細には、カメラ本体28にカメラ本体用遮蔽板2810が取着され、カメラ本体28の長辺側側面2806にカメラ本体用遮蔽板2810の側面部2810Bが位置しているため、本実施の形態では、屈曲部4002がカメラ本体28の長辺側側面2806に直接接触せずにカメラ本体用遮蔽板2810の側面部2810Bに接触し、言い換えると、屈曲部4002はカメラ本体用遮蔽板2810の側面部2810Bを介してカメラ本体28の長辺側側面2806に間接的に接触している。したがって、本実施の形態では、カメラ本体用遮蔽板2810の側面部2810Bに長辺側遮蔽板46の弾性片40が当接することでカメラ本体用遮蔽板2810は長辺側遮蔽板46を介して接地されることになる。
また、図5のC矢視図である図9に示すように、各ソケット用遮蔽板38の延在方向の両端は、ソケット本体36の4つの角部において互いに重ね合わされ電気的に導通され、これにより4つのソケット用遮蔽板38によりソケット本体36の側面の全周全域が電磁遮蔽されている。より詳細に説明すると、例えば、互いに隣り合うソケット用遮蔽板38の一方の端部に屈曲板部3810が形成され、この屈曲板部3810が互いに隣り合うソケット用遮蔽板38の他方の端部3811に重ね合わされ、それら屈曲板部3810と端部3811はソケット用遮蔽板38が有する弾性により互いに接触する方向に常時付勢されている。
【0014】
図7に示すように、係合部68は、カメラモジュール22が底壁3602上で4つの側壁3604の内側に収容された際に、カメラモジュール22の部分に係合しカメラモジュール22がソケット24の底壁3602から離れる方向への移動を阻止するものであり、カメラモジュール22が底壁3602上で4つの側壁3604の内側に収容され、係合部68がカメラモジュール22の部分に係合することで、ソケット24へのカメラモジュール22の装着状態が形成される。
このカメラモジュール22の装着状態で、複数の接続端子42は弾性変形され基板30の複数の接片32に電気的に接続すると共にカメラモジュール22をカメラ本体28の上面2802方向に付勢する。これにより、カメラモジュール22の基板30とソケット24の底壁3602との間に隙間S2を確保した状態で基板30の接片32と接続端子42とが常時確実に接触されることになる。
係合部68はソケット本体36に設けられ、本実施の形態では、係合部68は、短辺側側壁3608に取着された遮蔽板38の弾性片40の屈曲部4002により形成され、カメラモジュール22をソケット24の内側に挿入した際に、この屈曲部4002がカメラ本体28の短辺側側面2808の凸部2820に係止することで、カメラモジュール22のソケット24の底壁3602から離れる方向への移動が阻止される。
【0015】
また、図5、図7に示すように、ソケット本体36の短辺側側壁3608には、カバー26の部分に当接してカバー26のカメラ本体28の上面2802方向への変位を阻止するストッパ62が設けられている。
本実施の形態では、ストッパ62は、各短辺側遮蔽板48の外面にその延在方向に間隔をおいて突出形成された2つの係止凸部4802によって構成されている。
また、本実施の形態では、図5に示すように、ソケット本体36の長辺側側壁3606には、カバー26に係脱可能に係合しカメラ本体28の厚さ方向におけるソケット24に対するカバー26の位置決めを行なう位置決め用係合部64が設けられている。
また、本実施の形態では、位置決め用係合部64は、2つの長辺側遮蔽板46の外面に、長辺側遮蔽板46の延在方向に間隔をおいて形成された2つの係合凹部6402によって構成されている。
【0016】
カバー26は、電磁遮蔽性および弾性を有する材料で形成されている。電磁遮蔽性および弾性を有する材料としては、りん青銅、洋白、ブリキ、銅、あるいは、りん青銅などの銅合金にニッケルなどのめっき処理を行ったもの、あるいは、ステンレス鋼(例えばSUS304)などの導電性を有しかつ磁性を有さない材料を用いることができる。なお、上記電磁遮蔽性を有する材料として磁性体を用いれば、電磁遮蔽効果に加えて磁束シールド効果を奏することができる。
図5、図7に示すように、カバー26は、上面部50と、側面部52とを備えている。
上面部50は、カメラ本体28の上面2802を覆うものであり、側面部52は、4つのソケット用遮蔽板38を覆うものである。
上面部50が撮影光学系34に臨む箇所に開口5002が形成され、開口5002に透明なレンズカバー58が設けられている。
詳細に説明すると、レンズカバー58は円板状を呈し、円環状の両面粘着テープ5802を介して上面部50の外面に接着されている。
また、上面部50の内面には、開口5002の周囲に沿って延在する弾性材料からなる円環状の防塵用部材60が設けられている。防塵用部材60は円環状の両面粘着テープ6002を介して上面部50の内面に接着されている。防塵用部材60を構成する弾性材料としては、発泡ポリウレタンなどのスポンジ状の材料を用いることができる。
【0017】
図5に示すように、側面部52は、ソケット24の2つの長辺側遮蔽板46を覆う長辺側側面部54と、ソケット24の2つの短辺側遮蔽板48を覆う短辺側側面部56とを備えている。
そして、カバー26の短辺側側面部56の下縁が遮蔽板38の係止凸部4802に係止することでカバー26のカメラ本体28の上面2802方向への変位が阻止される。
また、ソケット24の係合凹部6402に対応するカバー26の長辺側側面部54の内側箇所に係合凹部6402と係脱する係合凸部5402が設けられ、それら係合凸部5402が係合凹部6402に係合することでカメラ本体28の厚さ方向におけるカバー26の位置決めがなされる。
このようにカバー26の側面部52とソケット本体36の側壁38とに、互いに係脱可能に係合し、カメラ本体28の厚さ方向におけるソケット24に対するカバー26の位置決めを行なう係合凹部6402、係合凸部5402を設けることで、カバー26のソケット24からの脱落を防止する上で有利となり、撮像装置20を単体で取り扱う際の作業性の向上、あるいは、撮像装置10を電子機器10に組み込む際の作業性の向上を図る上で有利となっている。
本実施の形態では、カメラモジュール22が装着されたソケット24にカバー26が装着された状態で係合凸部5402と係合凹部6402とが係合し、同時に、カバー26の短辺側側面部56の下縁が遮蔽板38の係止凸部4802に係止する。
【0018】
撮像装置20の組み立ては、電子機器10の基板に実装されたソケット24にカメラモジュール22を装着し、その上からカバー26をソケット24に装着することでなされ、これにより撮像装置20が完成する。
そして、このように構成された撮像装置20は、図1(A)に示すように、電子機器10の第1の筐体14に設けられた開口1410に、レンズカバー58を臨ませた状態で第1の筐体14内部に組み込まれる。
【0019】
以上の構成を有すると次のような効果が奏される。
撮像装置20のカバー26にレンズカバー58を設けているため、電子機器10にレンズカバーを組み付ける必要がなく、電子機器10の組み立て作業の簡素化を図る上で有利であることは無論のこと、カバー26がストッパ62を介してソケット24に係止されているため、レンズカバー58にカメラ本体28の上面2802に向かう方向への外力が直接加わったとしても、その外力は、カバー26、ストッパ62を介してソケット24に作用し、カメラモジュール22には作用しないため、撮像装置20への外力の影響を緩和する上で有利となる。
そのため、外力がカメラモジュール22のカメラ本体28を介して撮像素子29や基板に加わって、撮像素子29が変形して撮像された画像が歪んだり、あるいは、基板に実装された電子部品に機械的なストレスが加わることを効果的に防止する上で有利となる。
また、カメラモジュール22が弾性片40と接続端子42によって弾性支持されているため、電子機器10が物にぶつかったり、あるいは、電子機器10が床の上に落下するなどして大きな衝撃や振動が電子機器10に組み込まれた撮像装置20に作用したとしても、その衝撃や振動は弾性片40と接続端子42によって緩和されてカメラモジュール22に伝わるため、衝撃や振動に対する撮像装置20の耐久性の向上を図る上で有利となる。
【0020】
また、本実施の形態では、カメラモジュール22のカメラ本体用遮蔽板2810と、カバー26の長辺側側面部54、短辺側側面部56と、ソケット24の長辺側遮蔽板46、短辺側遮蔽板48とが互いに重ね合わされて接触することで電気的に導通し、カメラ本体用遮蔽板2810およびカバー26がソケット24のソケット用遮蔽板38を介して接地される。
したがって、カメラモジュール22は、互いに重ね合わされたカメラ本体用遮蔽板2810と、ソケット用遮蔽板38と、カバー26とによって電磁遮蔽されることになり、カメラ本体28内部の撮像素子29および信号処理部と、撮像装置20の近傍に配置された電子機器10の電子回路との間の電磁遮蔽を確実に行うことができ、カメラ本体28内部の撮像素子29および信号処理部と、前記電子回路との双方の電磁輻射を効果的に抑制できる。そのため、電磁輻射による悪影響の防止を図りつつ、撮像装置20と前記電子回路とを近接して配置することができ、電子機器の小型化、薄型化、コンパクト化を図る上で有利となる。
特に、カメラモジュール22の内部に設けられた撮像素子29の後段に接続される信号処理部では高周波クロックを用いていることから高周波クロックノイズの輻射が懸念されるが、その電磁波の輻射を、互いに重なるカメラ本体用遮蔽板2810と、ソケット用遮蔽板38と、カバー26とを用いて効果的に抑制することができる。
また、カメラモジュール22の内部に、撮影光学系34を構成するレンズの一部をフォーカシング動作あるいはズーミング動作のために光軸方向に移動させるためのアクチュエータが組み込まれ、そのアクチュエータが電磁波を輻射するものであっても、その電磁波の輻射を、互いに重なるカメラ本体用遮蔽板2810と、ソケット用遮蔽板38と、カバー26とを用いて効果的に抑制することができる。
また、電子機器10が携帯電話機のように、限られたスペースにスピーカー、アンテナ、液晶表示パネル1402などの電子部品が高密度に実装されている場合には、それら電子部品とカメラモジュール22との間における相互の電磁妨害(EMI: Electro Magnetic Interference)が懸念されるが、本実施の形態のようにカメラ本体用遮蔽板2810と、ソケット用遮蔽板38と、カバー26とを設けることによって電磁妨害を効果的に抑制することができ、携帯電話機のように電子部品が高密度に実装されている電子機器に撮像装置20を組み込む場合に特に有利となる。
また、本実施の形態では、図7に示すように、カバー26がソケット24に装着された状態で、カバー26の防塵用部材60がカバー26の上面部50とカメラ本体28の上面2802との間の隙間が閉塞されることで撮影光学系34の前部とレンズカバー58との間が密閉されており、したがって、カバー26とカメラ本体28との間の隙間から撮影光学系34の前部に対して塵埃や汚れが侵入することを確実に防止することができる。
【0021】
次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、ストッパ62の構成が第1の実施の形態と異なっており、それ以外の構成は第1の実施の形態と同様である。
図10は第2の実施の形態の撮像装置20の断面図である。なお、以下の実施の形態では第1の実施の形態と同様の部分、部材には同一の符号を付して説明する。
第1の実施の形態では、ストッパ62を各短辺側遮蔽板48の外面にその延在方向に間隔をおいて突出形成された2つの係止凸部4802によって構成したが、第2の実施の形態では、各短辺側遮蔽板48の上端の屈曲部4001により構成した点が第1の実施の形態と異なっており、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態では、図10に示すように、カバー26の短辺側側面部56に、屈曲部4001に係止する係止部5610が形成され、屈曲部4001と係止部5610が係止することでカバー26のカメラ本体28の上面2802方向への変位が阻止される。
このような第2の実施の形態においても前記と同様の効果が奏されることは無論である。
【0022】
なお、以上の構成において、ストッパ62を、各短辺側遮蔽板48の外面に突出形成した2つの係止凸部4802により構成し、また、ストッパ62を、各短辺側遮蔽板48の上端の屈曲部4001により構成した場合について説明したが、ストッパ62は、ソケット本体36の側壁38の上端で構成するようにしてもよい。
また、ソケット用遮蔽板38を4つ設けた場合について説明したが、ソケット用遮蔽板38の数は任意であり、したがって、1つであってもよく、2つであってもよく、あるいは、3つであってもよい。
【0023】
次に、弾性片40と弾性変形用欠部3620、3630について詳細に説明する。
図2に示すように、撮像装置20では、上述のように、カメラ本体28の4つの側面(長辺側側面2806、短辺側側面2808)に弾接し、複数の接片32と複数の接続端子42とを接続した状態で4つの側壁3604との間に隙間S1を確保してカメラモジュール22を底壁3602上で4つの側壁3604の内側に弾性支持する弾性片40が各側壁3604にそれぞれ設けられている。
弾性片40は、該弾性片40が設けられた側壁3604の厚さ方向に弾性変形可能に設けられている。
そして、弾性片40に対応する各側壁3604の箇所に、弾性片40が弾性変形を行うための弾性変形用欠部3620、3630が形成されている。
本実施の形態では、弾性変形用欠部3620、3630は、側壁3604の厚さ方向に貫通形成されている。
【0024】
また、本実施の形態では、図2に示すように、弾性片40は、各側壁3604の延在方向に間隔をおいた2箇所に弾接するように2つ設けられている。
そして、短辺側側壁3608に設けられた弾性変形用欠部3630は、それら2つの弾性片40に対応した側壁3604の2箇所にそれぞれ設けられている。
また、長辺側側壁3606に設けられた弾性変形用欠部3620は、それら2つの弾性片40が弾性変形できる大きさの単一の欠部で構成されている。
それら弾性変形用欠部3620、3630は、側壁3604の厚さ方向に貫通し底壁3602から離れた側壁3604の上端に開放状に形成されている。
【0025】
撮像装置20では、上述のように、電磁遮蔽性および弾性を有する材料で形成され4つの側壁3604を覆うソケット用遮蔽板38が設けられ、ソケット用遮蔽板38は各側壁3604に取着されて配設され、弾性片40はソケット用遮蔽板38に一体に形成されている。
4つの側壁3604は、それぞれ互いに向かい合う内面と、この内面と反対に位置する外面とを有し、ソケット用遮蔽板38は、図2に示すように、各側壁3604に取着されて配設され各側壁3604の外面を覆う本体板部3820を有している。
弾性片40は本体板部3820に一体に形成されている。
弾性片40は、図2に示すように、底壁3602から離れた本体板部3820の上端から第1の屈曲部4001を介して本体板部3820から側壁3604の内面方向に離れた箇所で底壁3602方向に延在している。
また、本体板部3820に取り付け片38Aが一体に形成されている。
取り付け片38Aは、底壁3602から離れた本体板部3820の上端の箇所で第1の屈曲部4001と離れた箇所から第2の屈曲部3801を介して本体板部3820から側壁3604の内面方向に離れた箇所で底壁3602方向に延在している。
ソケット用遮蔽板38の側壁3604への取着は、側壁3604の上端に開口し側壁3604の高さ方向に沿って延在する取り付け溝36Aに取り付け片38Aが挿入され、取り付け片38Aと本体板部3820とで取り付け溝36Aを構成する側壁3604の部分を挟持することでなされている。
また、長辺側側壁3606に設けられた単一の欠部をなす弾性変形用欠部3620に対応する箇所では、底壁3602から離れた本体板部3820の上端から第3の屈曲部3802を介して本体板部3820から側壁3604の内面方向に離れた箇所で底壁3602方向に延在し弾性変形用欠部3620(単一の欠部)を覆う折り返し片3803が設けられ、折り返し片3803と本体板部3820とにより電磁遮蔽性が高められている。
そして、長辺側側壁3606に設けられる2つの弾性片40は、2つの第1の屈曲部4001とともに、折り返し片3803に切り欠き3804を介して形成されている。
【0026】
以上の構成を有すると次のような効果が奏される。
カメラモジュール22は弾性片40により側壁3604との間に隙間S1を確保した状態で底壁3602上で弾性支持されているため、側方から電子機器10に、あるいは、側方から撮像装置20に大きな衝撃や振動が作用したとしても、その衝撃や振動は弾性片40により緩和される。
そして、弾性片40は側壁3604の厚さ方向に弾性変形可能で、側壁3604に弾性片40が弾性変形を行うための弾性変形用欠部3620、3630が形成されているので、撮像装置20を大型化することなく弾性片40の弾性ストロークを大きく確保できる。
したがって、撮像装置20の小型化を図りつつ弾性片40によりカメラモジュール22を確実に弾性支持する上で有利となり、衝撃や振動に対するカメラモジュール22および撮像装置20の耐久性の向上を図る上で有利となる。
【0027】
また、弾性変形用欠部3620、3630は側壁3604の厚さ方向に貫通形成されているので、撮像装置20を大型化することなく弾性片40の弾性ストロークを大きく確保する上で有利となり、したがって、撮像装置20の小型化を図りつつ弾性片40によりカメラモジュール22を確実に弾性支持する上で有利となり、衝撃や振動に対するカメラモジュール22および撮像装置20の耐久性の向上を図る上で有利となる。
また、弾性変形用欠部3620、3630は、側壁3604から離れた側壁3604の上端に開放状に形成されているので、ソケット本体36を型成形する場合に、ソケット本体36を簡単に安価に製造でき、したがって、カメラモジュール22および撮像装置20のコストダウンを図る上で有利となる。
【0028】
また、ソケット用遮蔽板38を利用し、弾性片40をソケット用遮蔽板38に一体に形成するようにしたので、ソケット用遮蔽板38とは別に弾性片40を設ける場合に比べ、カメラモジュール22および撮像装置20の部品点数を削減しコストダウンを図る上で有利となる。
また、ソケット用遮蔽板38を利用し、弾性片40をソケット用遮蔽板38に一体に形成するとともに、取り付け片38Aをソケット用遮蔽板38に一体に形成し、この取り付け片38Aを取り付け溝36Aに挿入することでソケット用遮蔽板38が側壁3604に取着されるので、弾性片40およびソケット用遮蔽板38の組み付けを簡単に行え、カメラモジュール22および撮像装置20のコストダウンを図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、図6、図7に示すように、弾性片40が位置する箇所では、弾性片40がカメラモジュール22を弾性支持する部材として機能とするとともに、カメラモジュール22を電磁遮蔽する部材としても機能するため、弾性片40が位置する箇所では、弾性片40と本体板部3820とにより電磁遮蔽が2重に行われ、したがって、カメラモジュール22を電磁遮蔽する上で有利となっている。
【0029】
次に本発明の要部について説明する。
上述のように撮像装置20では、図2に示すように、4つの側壁3604は、それぞれ互いに向かい合う内面と、この内面と反対に位置する外面とを有し、電磁遮蔽性および弾性を有する材料で形成され各側壁3604に取着されて4つの側壁3604の外面を覆う複数のソケット用遮蔽板38が設けられ、それらソケット用遮蔽板38は、取り付け片38Aを取り付け溝36Aに挿入することで側壁3604に取着されるように構成されている。
そして、図9に示すように、隣り合う各ソケット用遮蔽板38の端部3810、3811は、ソケット本体36の隣り合う側壁3604が交わる角部3650において重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板38が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されている。
図2乃至図9に示す実施の形態では、ソケット用遮蔽板38は、4つの側壁3604に対応して4つ設けられ、隣り合う各ソケット用遮蔽板38の端部3810、3811は、4つの角部3650においてそれぞれ重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板38が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されている。
また、図11に示す実施の形態では、ソケット用遮蔽板38は、4つの側壁3604のうちの隣り合う2つの側壁3604を覆うように2つ設けられ、隣り合う各ソケット用遮蔽板38の端部3810、3811は、2つの角部3650においてそれぞれ重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板38が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されている。
【0030】
本実施の形態では、隣り合う各ソケット用遮蔽板38の端部3810、3811は、側壁3604と同じ高さを有している。
そして、図2、図9、図11に示すように、角部3650に、側壁3604の高さ方向の全長にわたって延在する凹部3660が設けられている。
隣り合う各ソケット用遮蔽板38の端部3810、3811は、凹部3660内においてそれらの高さ方向の全長にわたって重ねあわされ互いに接触する方向に付勢されている。
隣り合う各ソケット用遮蔽板38の端部3810、3811について詳細に説明すると、図9に示すように、一方の端部3810は、側壁3604に平行して配置され側壁3604を覆う本体板部3820の端部から直角に折り曲げられた第1当接板部3810として形成されている。第1当接部3810は、側壁3604と同じ高さを有している。
他方の端部3811は、本体板部3820の端部に屈曲部3815を介して連接されソケット用遮蔽板38の厚さ分側壁3604の内面方向に変位し本体板部3820と平行して延在する第2当接板部3811として形成されている。第2当接板部3811は、側壁3604と同じ高さを有している。
隣り合う各ソケット用遮蔽板38はこのような第1当接板部3810と第2当接板部3811とが重ねあわされそれらの高さ方向の全長にわたって互いに接触する方向に付勢されている。
【0031】
本実施の形態によれば、隣り合う各ソケット用遮蔽板38の第1当接板部3810と第2当接板部3811とが重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板38が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されているので、ソケット本体36の4つの側壁3604の外面全周が複数のソケット用遮蔽板38により覆われるとともに、衝撃や振動を受けた場合にも、それら複数のソケット用遮蔽板38が互いに電気的に確実に接続されるため、ソケット24に装着されたカメラモジュール22の電磁遮蔽を確実に行う上で有利となる。
また、本実施の形態では、第1当接板部3810と第2当接板部3811とがソケット本体36の隣り合う側壁3604が交わる角部3650で重ねあわされるため、各ソケット用遮蔽板38が有する弾性によって第1当接板部3810と第2当接板部3811との間で発生する接触圧を大きく確保する上で有利となり、隣り合うソケット用遮蔽板38の電気的に接続する上でより有利となる。
また、本実施の形態では、第1当接板部3810と第2当接板部3811とをそれらの高さ方向の全長にわたって接触させかつ接触する方向に付勢するので、特に衝撃や振動を受けた場合にも、それら複数のソケット用遮蔽板38を電気的に確実に接続する上で有利となり、カメラモジュール22の電磁遮蔽を確実に行う上で有利となる。特に、本実施の形態では、第1当接板部3810と第2当接板部3811とを側壁3604と同じ高さの大きな寸法で形成しそれらの高さ方向の全長にわたって接触させかつ接触する方向に付勢するので、衝撃や振動を受けた場合にも、カメラモジュール22の電磁遮蔽を確実に行う上で有利となる。
【0032】
また、本実施の形態では、第1当接板部3810と第2当接板部3811との重ねあわせを凹部3660内で行うので、第1当接板部3810と第2当接板部3811とが重ねあわされた部分がソケット24の外側に大きく膨出するなどの不具合を防止でき、撮像装置20のコンパクト化を図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、図9に示すように、本体板部3820の端部に屈曲部3815を介して連接されソケット用遮蔽板38の厚さ分側壁3604の内面方向に変位し本体板部3820と平行して延在する第2当接板部3811に第1当接板部3810を重ねあわせ、この重ねあわせを凹部3660内で行うので、第1当接板部3810とこの第1当接板部3810が重ねあわされる本体板部3820とは同一平面上を延在することになり、平面視した際、4つのソケット用遮蔽板38により突起のない矩形の輪郭が形成され、したがって、撮像装置20のコンパクト化を図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、ソケット用遮蔽板38の取り付け片38Aをソケット本体36の取り付け溝36Aに挿入してソケット用遮蔽板38を側壁3604に取着する際、ソケット用遮蔽板38の変位に追従して第1当接板部3810と第2当接板部3811とが互いに圧接しつつスライドするので、第1当接板部3810と第2当接板部3811との重ねあわせを容易に行え、組み付けを簡単に行いコストダウンを図る上で有利となる。
【0033】
なお、本実施の形態では、撮像装置20が組み込まれる電子機器10が携帯電話機である場合について説明したが、本発明の撮像装置は、例えば、PDA、ノート型パーソナルコンピュータなどの携帯情報端末、あるいは、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどの種々の電子機器に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(A)、(B)は本実施の形態に係る撮像装置20が組み込まれた電子機器の一例を示す外観図である。
【図2】撮像装置20を構成するカメラモジュール22とソケット24の分解斜視図である。
【図3】ソケット24の平面図である。
【図4】基板30の平面図である。
【図5】カメラモジュール22、ソケット24およびカバー26の分解斜視図である。
【図6】図5のAA線断面図である。
【図7】図5のBB線断面図である。
【図8】図7のA部拡大図である。
【図9】図5のC矢視図である。
【図10】第2の実施の形態の撮像装置20の断面図である。
【図11】他の実施の形態の撮像装置20を構成するカメラモジュール22とソケット24の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
10……電子機器、20……撮像装置、22……カメラモジュール、24……ソケット、26……カバー、28……カメラ本体、29……撮像素子、30……基板、32……接片、34……撮影光学系、36……ソケット本体、3602……底壁、3604……側壁、3620、3630……弾性変形用欠部、3650……角部、38……ソケット用遮蔽板、3810、3811……端部、40……弾性片、42……接続端子、50……上面部、5002……開口、58……レンズカバー、54……側面部、62……ストッパ、68……係合部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形板状を呈し厚さ方向の一方の面に臨ませて撮影光学系が組み込まれたカメラ本体と、前記撮影光学系によって導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子から出力される撮像信号を入力して所定の信号処理を行なう信号処理部と、前記カメラ本体の厚さ方向の他方の面に取着された基板と、前記基板が前記カメラ本体と反対側に臨む面に形成され前記信号処理部に接続された複数の接片とを含んで構成されるカメラモジュールと、
前記カメラモジュールが装着されるソケットと、
を備える撮像装置であって、
前記ソケットは、絶縁性および弾性を有する材料で形成されその内側に前記カメラモジュールが収容される大きさの矩形状の底壁およびこの底壁の4辺から起立する4つの側壁とを有するソケット本体と、前記底壁に設けられ前記複数の接片に接続可能な複数の接続端子とを備え、
前記4つの側壁は、それぞれ互いに向かい合う内面と、この内面と反対に位置する外面とを有し、
電磁遮蔽性および弾性を有する材料で形成され前記各側壁に取着されて前記4つの側壁の外面を覆う複数のソケット用遮蔽板が設けられ、
隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、前記ソケット本体の隣り合う側壁が交わる角部において重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されている、
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記角部に凹部が設けられ、
隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、前記凹部内において重ねあわされ互いに接触する方向に付勢されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、前記側壁と同じ高さを有し、
隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、それらの高さ方向の全長にわたって重ねあわされ互いに接触する方向に付勢されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項4】
前記隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、前記側壁と同じ高さを有し、
前記角部に、前記側壁の高さ方向の全長にわたって延在する凹部が設けられ、
隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、前記凹部内においてそれらの高さ方向の全長にわたって重ねあわされ互いに接触する方向に付勢されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項5】
前記ソケット用遮蔽板は、前記4つの側壁に対応して4つ設けられ、
隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、前記4つの角部においてそれぞれ重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項6】
前記ソケット用遮蔽板は、前記4つの側壁のうちの隣り合う2つの側壁を覆うように2つ設けられ、
隣り合う各ソケット用遮蔽板の端部は、前記2つの角部においてそれぞれ重ねあわされそれら各ソケット用遮蔽板が有する弾性により互いに接触する方向に付勢されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項7】
隣り合う2つのソケット用遮蔽板のうちの一方のソケット用遮蔽板は、前記側壁に平行して配置され前記側壁を覆う本体板部と、前記本体板部の端部から直角に折り曲げられた第1当接板部とを有し、
隣り合う2つのソケット用遮蔽板のうちの他方のソケット用遮蔽板は、前記側壁に平行して配置され前記側壁を覆う本体板部と、前記本体板部の端部に屈曲部を介して連接され前記ソケット用遮蔽板の厚さ分前記側壁の内面方向に変位し前記本体板部と平行して延在する第2当接板部とを有し、
隣り合う各ソケット用遮蔽板は前記第1当接板部と第2当接板部とが重ねあわされ互いに接触する方向に付勢されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項8】
隣り合う2つのソケット用遮蔽板のうちの一方のソケット用遮蔽板は、前記側壁に平行して配置され前記側壁を覆う本体板部と、前記本体板部の端部から直角に折り曲げられた第1当接板部とを有し、
隣り合う2つのソケット用遮蔽板のうちの他方のソケット用遮蔽板は、前記側壁に平行して配置され前記側壁を覆う本体板部と、前記本体板部の端部に屈曲部を介して連接され前記ソケット用遮蔽板の厚さ分前記側壁の内面方向に変位し前記本体板部と平行して延在する第2当接板部とを有し、
隣り合う各ソケット用遮蔽板は前記第1当接板部と第2当接板部とが重ねあわされ互いに接触する方向に付勢され、
前記本体板部に取り付け片が一体に形成され、
前記取り付け片は、前記底壁から離れた前記本体板部の上端の箇所から屈曲部を介して前記本体板部から前記側壁の内面方向に離れた箇所で前記底壁方向に延在し、
前記ソケット用遮蔽板の前記側壁への取着は、前記側壁の上端に開口し前記側壁の高さ方向に沿って延在する取り付け用溝に前記取り付け片が挿入され、前記取り付け片と前記本体板部とで前記取り付け片用溝を構成する側壁の部分を挟持することでなされている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項9】
前記角部に、前記側壁の高さ方向の全長にわたって延在する凹部が設けられ、
隣り合う2つのソケット用遮蔽板のうちの一方のソケット用遮蔽板は、前記側壁に平行して配置され前記側壁を覆う本体板部と、前記本体板部の端部から直角に折り曲げられ前記側壁と同じ高さの第1当接板部とを有し、
隣り合う2つのソケット用遮蔽板のうちの他方のソケット用遮蔽板は、前記側壁に平行して配置され前記側壁を覆う本体板部と、前記本体板部の端部に屈曲部を介して連接されソケット用遮蔽板の厚さ分前記側壁の内面方向に変位し前記側壁と同じ高さで前記本体板部と平行して延在する第2当接板部とを有し、
隣り合う各ソケット用遮蔽板は、前記凹部内において前記第1当接板部と第2当接板部とがそれらの高さ方向の全長にわたって重ねあわされ互いに接触する方向に付勢されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−113059(P2008−113059A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−292979(P2006−292979)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)
【Fターム(参考)】