撮像装置
【課題】交換レンズの種類、ズームスイッチの有無及び静止画撮影か動画撮影かの動作モードに応じて、適応的にズーム処理を切換えることにより、ユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】 電動ズームが可能な第1のレンズと、電動ズームが不能な第2のレンズとが着脱自在に装着される撮像装置において、ズーム処理を制御するための第1の操作部と、前記第1のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて前記第1のレンズのズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第2のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、を具備したことを特徴とする。
【解決手段】 電動ズームが可能な第1のレンズと、電動ズームが不能な第2のレンズとが着脱自在に装着される撮像装置において、ズーム処理を制御するための第1の操作部と、前記第1のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて前記第1のレンズのズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第2のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、を具備したことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の交換レンズを選択的に着脱して、様々な撮影を最適なレンズで楽しめる撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラなどの撮影機器は、電子制御を駆使して、様々な苦手撮影シーンを克服し、静止画のみならず、動画の撮影までを可能としている。
【0003】
更にデジタル一眼レフカメラの分野では、交換レンズやアクセサリーをシステム的に着脱、または拡張自在に構成して、種々のシーンに対応している。
【0004】
例えば、特許文献1では、カメラヘッドからカメラ本体にヘッド情報を送信し、カメラ本体において処理変数などを書き換える技術が開示されている。特許文献1の発明において、単焦点レンズを備えるカメラヘッドが装着されると、カメラ本体に備えられた十字キーによるズーミング操作によって、電子ズームが行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−311783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の発明は、限られた操作部材の流用、共用に関する改良であって、利用シーンに応じて、ユーザの利便性を十分に向上させることができるものではない。
【0007】
本発明は、交換レンズの種類、ズームスイッチの有無、静止画撮影か動画撮影かの動作モード等に応じて、適応的にズーム処理を切換えることにより、ユーザの利便性を向上させることができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の撮像装置は、電動ズームが可能な第1のレンズと、電動ズームが不能な第2のレンズとが着脱自在に装着される撮像装置において、ズーム処理を制御するための第1の操作部と、前記第1のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて前記第1のレンズのズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第2のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、を具備したことを特徴とし、
また、本発明の他の撮像装置は、ズームレンズを制御するための第2の操作部を有して電動ズームが可能な第1のレンズが着脱自在に装着される撮像装置において、ズーム処理を制御するための第1の操作部と、動画撮影中でない場合において、前記第2の操作部の操作に基づいて前記ズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行い、動画撮影中の場合において、前記第2の操作部の操作を無視し、前記第1の操作部の操作に基づいて前記ズームレンズを制御する光学ズーム処理を行う制御部と、を具備したことを特徴とし、
また、本発明の他の撮像装置は、ピントレンズを制御するためのピント操作部を有する単焦点レンズが着脱自在に装着される撮像装置において、ズーム処理を制御するための第1の操作部と、動画撮影中でない場合において、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行い、前記ピント操作部の操作に基づいて前記ピントレンズを制御する合焦制御を行い、動画撮影中の場合において、前記第1の操作部及び前記ピント操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、交換レンズの種類、ズームスイッチの有無、静止画撮影か動画撮影かの動作モード等に応じて、適応的にズーム処理を切換えることにより、ユーザの利便性を向上させることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の回路構成を示すブロック図。
【図2】図1の撮像装置10の外観及び撮像装置10に取り付けられる交換レンズを示す説明図。
【図3】図2中の交換レンズ20a’,20b,20cの回路構成を示すブロック図。
【図4】カメラ制御を示すフローチャート。
【図5】本体表示部19における表示例を示す説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す説明図。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図8】接眼式の電子ファインダの一例を示す説明図。
【図9】電子ファインダ64をアクセサリーシュー61に取り付けた状態において、ユーザが撮像装置本体2を水平に把持して静止画撮影を行う状態を示す説明図。
【図10】動画撮影時の状態を示す説明図。
【図11】第3の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第4の実施の形態を示すフローチャート。
【図13】ズーム操作を認識する部材を説明するための図表である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の回路構成を示すブロック図である。図2は図1の撮像装置10の外観及び撮像装置10に取り付けられる交換レンズを示す説明図である。また、図3は図2中の交換レンズ20a’,20b,20cの回路構成を示すブロック図である。
【0013】
図2において、撮像装置1は、撮像装置本体2の前面にレンズマウント3を有して交換レンズ20a,20a’,20b,20c(以下、代表して交換レンズ20という)等を取り付け可能である。また、撮像装置本体2の背面上部には、ズームスイッチ4が配設されている。
【0014】
(回路構成)
撮像装置1の撮像装置本体2には本体回路部10が内蔵されている。図1に示すように、本体回路部10には、通信部12,13が設けられている。一方、本実施の形態において採用する交換レンズ20a,20a’〜20cには交換レンズ回路部21a,21a’〜21c(図3参照)(以下、代表して交換レンズ回路部21)が内蔵されている。交換レンズ回路部21にも通信部23が設けられている。本体回路部10の通信部12は、交換レンズ回路部21の通信部23との間で、相互に情報を送受することができるようになっている。
【0015】
交換レンズ20aは、ズームレンズによって構成されたレンズ部26aを有し、レンズ部26aは駆動部25aに駆動されて、ズーム機能を有する。即ち、交換レンズ20aは、電動ズーム機能を有する。なお、レンズ部26aは、駆動部25aに駆動されることで合焦を可能にするオートフォーカス機能も備えている。
【0016】
交換レンズ20a’は、ズームリングの手動操作に基づいてモータを駆動することで電動ズーム機能(以下、手動操作による電動ズーム機能ともいう)を達成する交換レンズである。交換レンズ20a’においては、交換レンズに設けられたズームリング27’の操作に応じてモータを駆動し、このモータの回転力によってレンズ部26a’を駆動することで、電気的にズーム機能を達成するようになっている。なお、レンズ部26a’は、駆動部25a’に駆動されることで合焦を可能にするオートフォーカス機能も備えている。
【0017】
また、本実施の形態においては、手動操作による電動ズーム機能を得る交換レンズとして、ズームスイッチが取り付けられた交換レンズを採用することもでき、このような交換レンズについても交換レンズ20a’として説明する。
【0018】
交換レンズ20bは、ズームレンズによって構成されたレンズ部26bを有している。レンズ部26bはズームリング27の手動操作によってズームが行われる。即ち、交換レンズ20bは、手動ズーム機能を有する。なお、レンズ部26bは、駆動部25bに駆動されることで合焦を可能にするオートフォーカス機能も備えている。
【0019】
交換レンズ20cは、単焦点のレンズ部26cを有している。即ち、交換レンズ20cは、ズーム機能を有していない。なお、レンズ部26cは、駆動部25cに駆動されることで合焦を可能にするオートフォーカス機能を備えている。
【0020】
交換レンズ回路部21のレンズ制御部22は、レンズ情報を記憶するレンズ情報記憶部24を有している。レンズ情報としては、レンズ部がズームレンズであるか単焦点レンズであるかの情報やズーム機能が手動、電動又は手動操作による電動のいずれであるかを示す情報や光学系の情報等を含む。
【0021】
レンズ制御部22は、本体回路部10に制御されて、駆動部25a,25a’〜25c(以下、代表して駆動部25という)を制御して、レンズ部26a,26a’〜26c(以下、代表してレンズ部26という)を駆動し、レンズ部26における絞り、ピント、ズーム等を制御することができるようになっている。
【0022】
レンズ制御部22の通信部23は、所定の伝送路を介して本体回路部10の通信部12との間で情報の送受を行う。レンズ制御部22は、本体回路部10の通信部12との間の通信が確立すると、レンズ情報記憶部24から読み出したレンズ情報を通信部23によって本体回路部10に送信させることができる。これにより、本体回路部10は、交換レンズ20がどのようなズーム機能を有しているか、ズームレンズの倍率、焦点距離、明るさナンバー等を認識することができる。
【0023】
なお、本実施の形態においては種々の交換レンズを採用することができる。本実施の形態において採用可能な交換レンズは、交換レンズ回路部21と同様に、レンズ情報記憶部、通信部を備えたレンズ制御部及び駆動部等の回路構成を有して、本体回路部10との間で情報の授受を行うと共に、本体回路部10によって制御可能に構成されている。
【0024】
なお、本体回路部10には、通信部13も設けられている。通信部13は、例えば、電子ファインダ等との間で情報の授受を行うことができるようになっている。
【0025】
本体回路部10は、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子によって構成された撮像部14を有している。交換レンズ20からの被写体の光学像は、撮像部14を構成する撮像素子の撮像面に結像するようになっている。この撮像部14は、信号処理及び制御部11によって駆動制御される。信号処理及び制御部11は、撮像部14を構成する撮像素子の撮像面の情報を有している。信号処理及び制御部11は、撮像面の情報及びレンズ情報に基づいて、撮像部14に撮像素子の駆動信号を出力すると共に、撮像素子が光学像を光電変換して得た画像信号を取り込む。また、本体回路部10には、音声収録部15が設けられており、撮像装置1の外部の音を収音して音声信号を信号処理及び制御部11に出力するようになっている。
【0026】
信号処理及び制御部11は、撮像素子の光電変換によって得られた画像信号に対して、所定の信号処理、例えば、色信号生成処理、マトリックス変換処理、その他各種のデジタル処理を行う。本体回路部10は、画像信号及び音声信号等の記録に際して、符号化処理を施して圧縮した画像情報及び音声情報等を出力することもできるようになっている。
【0027】
また、本体回路部10には、時計部17、操作判定部18も配設されている。時計部17は信号処理及び制御部11が用いる時間情報を発生する。操作判定部18は、撮像装置1に設けられた図示しないレリーズスイッチや撮影モード設定等の各種スイッチに対するユーザ操作に基づく操作信号を発生して、信号処理及び制御部11に出力するようになっている。信号処理及び制御部11は、操作信号に基づいて、各部を制御する。
【0028】
例えば、操作判定部18は、撮像装置本体2に設けられたズームスイッチ4のズーム操作に基づく操作信号を発生することができ、信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4のズーム操作に基づいて、ズーム処理を行うことができるようになっている。
【0029】
本実施の形態においては、信号処理及び制御部11は、交換レンズ20からのレンズ情報に基づいて、ズーム処理を切換えるようになっている。即ち、交換レンズ20として電動ズーム機能を有する交換レンズ20aが装着されている場合には、信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4のズーム操作に基づいて、交換レンズ20aのレンズ部26aを駆動してズーム動作を実行させる。即ち、信号処理及び制御部11は、操作判定部18からの操作信号に基づくズーム信号を発生し、通信部12を介して交換レンズ回路部21aのレンズ制御部22に送信する。レンズ制御部22は、駆動部25aを制御して、ズーム信号に応じてレンズ部26aの図示しないズーム機構部を駆動することでズーム動作を行う。
【0030】
交換レンズとして、ズームリングの操作に応じてモータを駆動して電動ズーム機能を実現する交換レンズ21a’が装着されることもある。このような交換レンズ21a’においても、ズームリング27’の操作に基づく操作信号は、交換レンズ回路部21a’の通信部23から通信部12を介して信号処理及び制御部11に供給される。
【0031】
従って、交換レンズ20a’が装着された場合には、信号処理及び制御部11には、撮像装置本体2に設けられたズームスイッチ4のズーム操作に基づく操作信号と、交換レンズ20a’のズームリング27’の操作に基づく操作信号とが入力されることになる。
【0032】
信号処理及び制御部11は、これらの操作信号の一方を選択的に用い、或いは両方の操作信号を用いてズーム処理を行う。信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4及びズームリング27’の少なくとも一方の操作に基づく操作信号に応じてズーム信号を発生し、通信部12を介して交換レンズ回路部21a’のレンズ制御部22に送信する。レンズ制御部22は、駆動部25a’を制御して、ズーム信号に応じてレンズ部26a’のズーム機構部を駆動することでズーム動作を行う。
【0033】
また、交換レンズとして、手動ズーム機能を有する交換レンズ20bが装着されることもある。この場合には、ズーム処理は、ズームリング27に対する手動操作によって行われる。更に、この場合でも、撮像装置本体2に設けられたズームスイッチ4が操作されることが考えられる。信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4のズーム操作が行われた場合には、撮像部14における撮像範囲中の一部の画像領域を取り出して出力するズーム処理、所謂電子ズーム処理を行う。
【0034】
信号処理及び制御部11の範囲制御部11aは、ズームスイッチ4によるズーム操作に基づいて撮像範囲中のいずれの画像領域の画像を取り出すかを決定する。従って、この場合には、ズームリング27による光学ズームとズームスイッチ4による電子ズームとの両方のズーム処理が行われることになる。
【0035】
また、交換レンズとして、単焦点レンズを有する交換レンズ20cが装着されることもある。この場合には、信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4のズーム操作に基づいて、撮像部14における撮像範囲中の一部の画像領域を取り出して出力する電子ズーム処理を行う。
【0036】
また、交換レンズとして交換レンズ20a’が装着される場合において、ズームリング27’によるズーム操作の限界点に到達したことを、ズームリング操作によって検知し、操作限界信号を発生する交換レンズ20a’が採用されることも考えられる。このような操作限界信号が通信部12を介して信号処理及び制御部11に入力されると、信号処理及び制御部11は、ズーム処理を光学ズームから電子ズームに切換えることもできる。即ち、ズームリング27’よるズーム操作が限界点に維持されている期間、電子ズーム処理が行われる。
【0037】
なお、手動ズーム機能を有する交換レンズ20bに、このような操作限界信号を発生させるセンサを内蔵させることによって、交換レンズ20bにおいても、ズームリングの操作のみによって光学ズームから電子ズームへの切換えが可能である。
【0038】
また、本体回路部10には、記録再生部16及び本体表示部19が設けられている。記録再生部16は、信号処理及び制御部11からの画像情報及び音声情報を図示しない記録媒体に記録することができるようになっている。なお、記録再生部16としては例えばカードインターフェースを採用することができ、記録再生部16はメモリカード等に画像情報及び音声情報等を記録可能である。また、記録再生部16は、記録媒体に記録された画像情報及び音声情報を読み出して信号処理及び制御部11に供給することができる。信号処理及び制御部11は、記録再生部16からの画像情報及び音声情報を復号化して、画像信号及び音声信号を得ることができるようになっている。
【0039】
本体表示部19は、撮像部14からの撮像画像や記録再生部16からの再生画像が信号処理及び制御部11から供給されて、これらの画像表示を行うことができる。また、本体表示部19は信号処理及び制御部11に制御されて、撮像装置1の操作を行うためのメニュー表示等を表示することもできるようになっている。例えば、本体表示部19は、信号処理及び制御部11に制御されて、ズーム処理に関する表示を表示することもできるようになっている。
【0040】
次に、このように構成された実施の形態の作用について図4及び図5を参照して説明する。図4はカメラ制御を示すフローチャートであり、図5は本体表示部19における表示例を示す説明図である。
【0041】
撮像装置1の電源がオンの場合には、図4のステップS1から処理がステップS2に移行して、信号処理及び制御部11は撮影モードが指示されたか否かを判定する。撮影モードが指示されていない場合には、信号処理及び制御部11は、ステップS3において、再生モードが指示されたか否かを判定する。再生モードが指示されると、信号処理及び制御部11は、ステップS4において、撮影画像の再生を行う。
【0042】
一方、撮影モードが指示されると、信号処理及び制御部11は、ステップS5において、撮像部14からの画像信号に基づいて、本体表示部19に撮像画像(スルー画)を表示させる。
【0043】
ステップS6〜S15は、ズーム処理に関するものである。ズーム操作が行われない場合には、処理はステップS6,S7を介してステップS16に移行して、信号処理及び制御部11は静画撮影操作が行われたか否かを判断する。静止画撮影操作が行われた場合には、信号処理及び制御部11は、ステップS17において、撮影・記録を行う。
【0044】
即ち、信号処理及び制御部11は、撮像部14からの画像信号に所定の信号処理を施した後、符号化処理を行って画像情報を記録再生部16から記録媒体に転送する。こうして、記録再生部16に転送した画像情報がファイル化される。
【0045】
ステップS6においては、信号処理及び制御部11によって、ズームリング27,27’のズーム操作に基づく操作限界信号が発生したか否かが判定される。なお、操作限界信号を出力しない交換レンズが装着された場合には、このステップは省略される。操作限界信号が発生していない場合には、次のステップS7において、信号処理及び制御部11は、ズーム操作が行われたか否かを判定する。ズーム操作が行われた場合には、信号処理及び制御部11は、電動ズームが装着されているか否かを判定する(ステップS8)。
【0046】
装着した交換レンズが電動ズーム機能を有している場合には、信号処理及び制御部11は、次のステップS9において、光学ズーム不可であるか否かを判定する。信号処理及び制御部11は、動作モードによっては、光学ズーム処理が可能であっても光学ズーム処理を行わないことがある。例えば、動画撮影時には、滑らかなズーム位置の移動や、機構音のしない静音化制御が必要であり、モータの回転による電動ズーム処理ではこれらの要件を満たさないことがある。さらに、撮像装置において撮像した動画像は、テレビジョン受像機等によって視聴することが一般的である。デジタルカメラの解像度は一般的なテレビジョン受像機の解像度に比べて十分に高いので、動画時において解像度が低下する電子ズームを採用しても、視聴時に画質の劣化が気になることはあまりない。そこで、このような動画撮影の場合、あるいは、光学ズームの限界に達したものと判定した場合に、信号処理及び制御部11は、ステップS9において光学ズーム不可と判定する。
【0047】
信号処理及び制御部11は、光学ズーム不可でないと判定した場合には、本体表示部19を制御して、ステップS10において「光学ズーム中」という表示を行う。
【0048】
図5(a)はこの場合の表示例を示している。図5(a)に示すように、撮像装置本体2の背面には、本体表示部19を構成する表示部31が設けられている。表示部31には、スルー画が表示されている(図示省略)。本体表示部19はスルー画中に「光学ズーム中」という表示31aをオンスクリーン表示する。
【0049】
この表示によって、ユーザは、自身が行ったズームスイッチ4の操作又はズームリング27’の操作等によって、光学ズームが行われることを確認することができる。
【0050】
信号処理及び制御部11は、次のステップS11において、ズーム操作に応じたズーム信号を通信部12を介して交換レンズ20a,20a’等に送信する。これにより、光学ズームが行われる。なお、ズーム処理によるスルー画は本体表示部19に表示される。
【0051】
ここで、交換レンズとして電動ズーム機能を有していない交換レンズが装着されている場合、電動ズーム機能を有していても光学ズーム不可の動作モードの場合、或いは光学ズームの操作限界信号が発生している場合であるものとする。これらの場合には、処理はステップS12に移行する。信号処理及び制御部11は、ステップS12において電子ズームが可能であるか否かを判定する。既に限界まで電子ズームが行われている場合には、信号処理及び制御部11はステップS15において警告表示を本体表示部16の表示部31上に表示させる。
【0052】
電子ズームが可能である場合には、信号処理及び制御部11は本体表示部19を制御して、ステップS13において「電子ズーム中」という表示を行う。
【0053】
図5(b)はこの場合の表示例を示している。図5(b)に示すように、表示部31のスルー画(図示省略)上には、「電子ズーム中」という表示31bがオンスクリーン表示されている。この表示によって、ユーザは、自身が行ったズームスイッチ4の操作又はズームリング27’の操作等によって、電子ズームが行われることを確認することができる。
【0054】
信号処理及び制御部11は、次のステップS14において、ズーム操作に応じて、撮像部14からの撮像画像のうちのズーム操作に基づく範囲の画像のみを取り出して、本体表時部19に出力する。これにより、電子ズームが行われる。
【0055】
ステップS12〜S15の処理は、電動ズーム機能を有する交換レンズ20a,20cが装着された場合だけでなく、電動ズーム機能を有していない交換レンズ20b,20cが装着された場合でも実施される。このように、本実施の形態においては、電動ズーム機能を有していない交換レンズ20b,20c等を装着した場合でも、ズームスイッチ4の操作によって電子ズームを行うことができる。
【0056】
しかし、電子ズームを行った場合には、撮像範囲の一部の画像を取り出すので、撮像画像の画素数が低下してしまう。そこで、信号処理及び制御部11は、手動ズーム機能を有する交換レンズ20bが装着されている場合において電子ズームを行う場合には、図5(b)に示すように、光学ズームはズームリングによる操作で行われることを告知する「光学ズームはレンズ操作」という表示31cを表示する。
【0057】
なお、ズームスイッチ4の操作によっても、光学ズームの限界に達したことを示す操作限界信号を発生させて、ズームスイッチ4の操作によって光学ズームから電子ズームに移行させるようにしてもよい。
【0058】
このように本実施の形態においては、撮像装置本体にズームスイッチを有する撮像装置において、装着される交換レンズの種別を判定してズーム処理を切換えており、電動ズーム機能を有していない交換レンズを装着した場合でも、ズームスイッチによるズーム操作によって電子ズームを行うことで、ズーム機能を達成することが可能である。
【0059】
例えば、ズームスイッチを備えている場合には、ズームリングを有する交換レンズが装着された場合でも、ズームスイッチを操作してしまうことが考えられる。この場合においても、本実施の形態においてはズームスイッチの操作で電子ズームが可能であり、操作性に優れた撮像装置を提供することができる。
【0060】
また、本実施の形態においては、ズームスイッチによる操作によって電動ズーム処理が行われたか電子ズーム処理が行われたかを示す表示を表示させていることから、ユーザの利便性に優れている。
【0061】
(第2の実施の形態)
図6は本発明の第2の実施の形態を示す説明図である。図6において図2と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
本実施の形態における撮像装置40は、ズームスイッチを有していない点が第1の実施の形態における撮像装置1と異なるのみである。本実施の形態における回路構成は図1と同様である。
【0063】
このように構成された実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、交換レンズ20a,20a’〜20c等の種々の交換レンズを装着可能である。本実施の形態においては、信号処理及び制御部11は、ズーム機能を制御するためのズームリングやズームスイッチ等が設けられていない交換レンズ20a,20cが装着された場合には、撮像装置本体2に設けられた各種操作部材をズーム操作の操作部として利用して、ズーム処理を制御するようになっている。
【0064】
例えば、信号処理及び制御部11は、撮影モード時において、操作判定部18から、メニューキー等の操作に基づく操作信号が入力されると、この操作信号に応じてズーム処理を行う。例えば、交換レンズ20aが装着されている場合には、信号処理及び制御部11は第1の実施の形態と同様に動作し、撮像装置本体のメニューキー等の操作に応じて光学ズーム処理又は電子ズーム処理を行う。
【0065】
また、交換レンズ20b,20cが装着されている場合には、信号処理及び制御部11は第1の実施の形態と同様に動作し、撮像装置本体のメニューキー等の操作に応じて電子ズーム処理を行う。
【0066】
なお、ズーム機能を制御するためのズームリングやズームスイッチ等を備えた交換レンズ20a’が装着された場合には、信号処理及び制御部11は、第1の実施の形態と同様に動作し、ズームリング等に応じて光学ズーム処理又は電子ズーム処理を行う。
【0067】
このように本実施の形態においては、撮像装置本体にズームスイッチが設けられていない場合でも、交換レンズの種類に応じて、光学ズーム又は電子ズームが可能である。
【0068】
(第3の実施の形態)
図7は本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。図7において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
本実施の形態は静止画処理部51b及び動画処理部51cを備えた信号処理及び制御部51を有する本体回路部50を採用した点が第1の実施の形態と異なるのみである。
【0070】
静止画処理部51bは、撮像部14からの撮像画像を静止画として画像圧縮処理する。また、動画処理部51cは、撮像部14からの撮像画像をコマ間圧縮して動画像として処理する。
【0071】
本実施の形態における信号処理及び制御部51は、図1の信号処理及び制御部11と同様の構成であり、静止画と動画時とにおいて異なるズーム処理を行う点を除いて、信号処理及び制御部11と同様の作用を呈する。
【0072】
ところで、静止画撮影時には、被写体に対して確実なフレーミングを可能にするために、接眼式の電子ファインダを用いた方がよい。このような接眼式の電子ファインダを用いることによって、色再現性や露出補正の確認が容易となる。
【0073】
図8はこのような接眼式の電子ファインダの一例を示す説明図である。
【0074】
撮像装置本体2の前面のレンズマウント3には交換レンズ20a’が取り付けられている。撮像装置本体2の上端にはアクセサリーシュー61が設けられている。電子ファインダ64は、アクセサリーシュー61に着脱自在に取り付けるための取付部63を有する。
【0075】
アクセサリーシュー61には、本体回路部10の通信部13を構成する接点部62が設けられており、電子ファインダ64の取付部63をアクセサリーシュー61に取り付けることにより、接点部62は取付部63に設けた図示しない接点部と電気的に接続されるようになっている。電子ファインダ64には、本体回路部10の通信部13を介して映像信号等が供給されて表示を行う表示部65が設けられている。
【0076】
図9は電子ファインダ64をアクセサリーシュー61に取り付けた状態において、ユーザが撮像装置本体2を水平に把持して静止画撮影を行う状態を示す説明図である。図9(a)は撮像装置本体2を水平に構えた横構図撮影の例を示している。このような静止画撮影時には、電子ファインダ64の表示部65の表示を見ながら撮影を行うことにより、正確なフレーミングが可能となる。
【0077】
静止画撮影を行う場合の構え方としては、図9に示す方法が一般的である。即ち、ユーザは左手71Lの親指と他の指とで交換レンズ20a’を軽くホールドした状態で左手上に撮像装置本体2を載置し、右手71Rの親指と他の指とで撮像装置本体2の側部をホールドする。この状態で目71Iを電子ファインダ64の表示部65に近づける。このような姿勢によって、撮像装置本体2を確実にホールドし、かつ安定した撮影を可能にすることができる。
【0078】
図10は動画撮影時の状態を示す説明図である。動画撮影時には、図10(a)に示すように、ユーザは視線74に示すようにファインダ65に表示されたスルー画を目71Iによって確認すると同時に、被写体を目にて直視した方が撮影上有利である。これにより、動きのある画像であっても、確実に撮影することを可能にすることができる。即ち、この場合には、ユーザは、撮影に際して、撮像装置本体2の背面に設けられた本体表示部19の表示部31を観察することになる。
【0079】
従って、動画撮影時には、ユーザは撮像装置本体2を体から少し離した位置に構えるために、左手71Lの親指と他の指とで撮像装置本体2の底部側の側部を挟みながら把持し、右手71Rの親指と他の指とで撮像装置本体2の側部をホールドする。
【0080】
図9の構え方では、ユーザはズームリング27’を用いてズーム操作した方が自然である。逆に、図10の構え方では、ユーザは撮像装置本体2の背面に設けられたズームスイッチ4を用いてズーム操作した方が自然である。特に、動画撮影時には、ズームスイッチ4を用いてズーム操作を行った方が、ズームリング27’を用いてズーム操作するよりも、安定性に優れている。
【0081】
信号処理及び制御部51は、このような静止画撮影時と動画撮影時の撮影フォームの相違に応じてズーム処理を切換えるようになっている。
【0082】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図11のフローチャートを参照して説明する。図11において図4と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。図11は交換レンズとして交換レンズ20a’が装着された場合の動作を示している。
【0083】
撮影モード時にはステップS5においてスルー画が表示される。このスルー画は、電子ファインダ64の表示部65や、本体表示部2の表示部31に表示される。次に、信号処理及び制御部51は、ステップS21において動画撮影であるか否かを判定する。動画撮影においては、信号処理及び制御部51は、ステップS22において動画撮影が終了したか否かを判定し、終了していない場合には、動画処理部51cにおいて動画圧縮を行う。動画撮影が終了すると、動画処理部51cはステップS24において圧縮した動画の記録を行う。
【0084】
信号処理及び制御部51は、ステップS25において、動画撮影中であるか、静止画撮影前の状態であるかを判定する。動画撮影中の場合には、信号処理及び制御部51は、ズームリング操作が行われたか否かを判定する。
【0085】
本実施の形態においては、動画撮影中においては、ズーム処理は撮像装置本体2に設けられたズームスイッチ4によって制御する。従って、ズームリング27’が操作された場合には、信号処理及び制御部51は、ステップS27において警告表示を行い、ズームリング操作を無視する。
【0086】
図10(b)はこの警告表示の一例を示している。信号処理及び制御部51は、表示部31において、ズームリング27’の操作は無効であり、ズームスイッチの操作を促す「無効:動画中はズームSWを利用してください」という表示73を表示させる。
【0087】
信号処理及び制御部51は、次のステップS28においてズームスイッチ4が操作されたことを検出すると、この操作信号に基づいてズーム信号を発生し、ズームスイッチ4のズーム操作に基づく光学ズームを行う(ステップS11)。
【0088】
一方、動画撮影中でない場合には、信号処理及び制御部51は、処理をステップS25からステップS30に移行する。信号処理部及び制御部51は、ステップS30においてズームスイッチ4の操作が行われたか否かを判定し、ステップS31においてズームリング27’の操作が行われたか否かを判定する。
【0089】
即ち、静止画撮影時においては、ズームリング27’の操作に基づく光学ズーム及びズームスイッチ4の操作に基づく電子ズームのいずれも可能である。ズームスイッチ4が操作された場合には、ステップS12〜S14において、ズームスイッチ4の操作に基づく電子ズームが行われる。
【0090】
また、この場合には、信号処理及び制御部51は、図9(b)に示すように、表示部31及び表示部65において、ズームスイッチ4の操作によって電子ズームが行われていることを示す「電子ズーム中」という表示、及び光学ズームはズームリング27’の操作によって行うことを示す「注;光学ズームはレンズ操作で」という表示72を表示させる。
【0091】
一方、ズームリング27’が操作された場合には、ステップS32において、ズームリング27’の操作に基づく光学ズームが行われる。なお、光学ズームのズーム限界に到達している場合には、処理をステップS33からステップS15に移行して限界の警告表示を行う。
【0092】
このように本実施の形態においては、動画撮影中と静止画撮影中とでズーム処理を切換えており、動画撮影時にズームリングによるズーム処理を禁止することによって、ズーム操作によって撮影の安定性が損なわれることを防止することができる。
【0093】
(第4の実施の形態)
図12は本発明の第4の実施の形態を示すフローチャートである。図12において図11と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。
【0094】
本実施の形態の回路構成は第3の実施の形態と同様である。本実施の形態においては単焦点レンズを有する交換レンズ20cが装着された場合の動作が第2の実施の形態と異なるのみである。
【0095】
動画撮影時においては、ピント操作途中の状態、即ち、非合焦の状態であっても、撮像画像についての記録が行われてしまう。本実施の形態においては、動画撮影時において手動によるピント操作による合焦動作を禁止して、オートフォーカスのみを可能にさせることにより、非合焦状態で撮像画像が記録されてしまうことを防止する。更に、本実施の形態においては、動画撮影時においてはピントリング操作によってズーム処理を行うことを可能にしたものである。
【0096】
信号処理及び制御部51は、ステップS25において動画撮影中であるものと判定した場合には、次のステップS41においてピントリングが操作されたか否かを判定し、ステップS42において撮像装置本体2のズームスイッチ4が操作されたか否かを判定する。信号処理及び制御部51は、これらのいずれの操作であっても、動画撮影中においては、これらの操作に基づいて電子ズームを行う(ステップS43)。
【0097】
一方、動画撮影中でない場合には、信号処理及び制御部51は、処理をステップS25からステップS44に移行する。信号処理部及び制御部51は、ステップS44においてズームスイッチ4の操作が行われたか否かを判定し、ステップS45においてピントリング操作が行われたか否かを判定する。信号処理及び制御部51は、ズームスイッチ4の操作が行われた場合には、処理をステップS43に移行して、電子ズームを行う。信号処理及び制御部51は、ピントリング操作が行われものと判定した場合には、ステップS46において、ピント操作に応じて合焦動作を行う。
【0098】
即ち、静止画撮影時においては、ズームスイッチ4の操作に基づく電子ズームが可能であると共に、ピントリングの操作に基づく合焦動作が行われる。一方、動画撮影時には、ズームスイッチ4の操作及びピントリング操作のいずれの場合にも、電子ズームが行われる。なお、動画撮影時においてもオートフォーカスは行われる(図示省略)。
【0099】
このように本実施の形態においては、動画撮影中において手動でのピント操作が行われず電子ズームが行われるようになっており、非合焦状態で撮像画像が記録されてしまうことを防止することができる。また、ピント操作によって電子ズームが可能であり、利便性に優れている。
【0100】
更に、上記説明では、撮像装置本体2にズームスイッチ4が設けられているものとして説明したが、ズームスイッチ4を有していない撮像装置40(図6参照)に適用することも可能である。この場合には、ステップS42,S44の処理は省略可能である。また、この場合には、撮像装置本体2にズームスイッチが設けられていない場合でも、ズーム操作をピントリングによって制御することができるという利点もある。
【0101】
また、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の変形が可能であり、交換レンズの種類、ズームスイッチの有無及び撮影モード等に応じて、適宜のズーム処理を選択可能である。図13は上記実施の形態の処理を含み、このようなズーム処理の選択の一例を示す説明である。
【0102】
図13においては、単焦点レンズを有する交換レンズ20c、手動ズーム機能を有する交換レンズ20b、電動ズーム機能を有する交換レンズ20a及び手動操作に基づく電動ズーム機能を有する交換レンズ20a’について、ズームスイッチ(ズームSW)の有無に対応させて、静止画撮影時(スチル)と動画撮影時(動画)とにおいて、ズーム操作を認識する部材を示している。
【0103】
なお、図13は一例であり、図13と異なる制御も可能である。
【符号の説明】
【0104】
1…撮像装置、2…撮像装置本体、4…ズームスイッチ、20a,20a’〜20c…交換レンズ、交換レンズ回路部21a、10…本体回路部、11…信号処理及び制御部、範囲制御部…11a、14…撮像部、19…本体表示部、27,27’…ズームリング。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の交換レンズを選択的に着脱して、様々な撮影を最適なレンズで楽しめる撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラなどの撮影機器は、電子制御を駆使して、様々な苦手撮影シーンを克服し、静止画のみならず、動画の撮影までを可能としている。
【0003】
更にデジタル一眼レフカメラの分野では、交換レンズやアクセサリーをシステム的に着脱、または拡張自在に構成して、種々のシーンに対応している。
【0004】
例えば、特許文献1では、カメラヘッドからカメラ本体にヘッド情報を送信し、カメラ本体において処理変数などを書き換える技術が開示されている。特許文献1の発明において、単焦点レンズを備えるカメラヘッドが装着されると、カメラ本体に備えられた十字キーによるズーミング操作によって、電子ズームが行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−311783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の発明は、限られた操作部材の流用、共用に関する改良であって、利用シーンに応じて、ユーザの利便性を十分に向上させることができるものではない。
【0007】
本発明は、交換レンズの種類、ズームスイッチの有無、静止画撮影か動画撮影かの動作モード等に応じて、適応的にズーム処理を切換えることにより、ユーザの利便性を向上させることができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の撮像装置は、電動ズームが可能な第1のレンズと、電動ズームが不能な第2のレンズとが着脱自在に装着される撮像装置において、ズーム処理を制御するための第1の操作部と、前記第1のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて前記第1のレンズのズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第2のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、を具備したことを特徴とし、
また、本発明の他の撮像装置は、ズームレンズを制御するための第2の操作部を有して電動ズームが可能な第1のレンズが着脱自在に装着される撮像装置において、ズーム処理を制御するための第1の操作部と、動画撮影中でない場合において、前記第2の操作部の操作に基づいて前記ズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行い、動画撮影中の場合において、前記第2の操作部の操作を無視し、前記第1の操作部の操作に基づいて前記ズームレンズを制御する光学ズーム処理を行う制御部と、を具備したことを特徴とし、
また、本発明の他の撮像装置は、ピントレンズを制御するためのピント操作部を有する単焦点レンズが着脱自在に装着される撮像装置において、ズーム処理を制御するための第1の操作部と、動画撮影中でない場合において、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行い、前記ピント操作部の操作に基づいて前記ピントレンズを制御する合焦制御を行い、動画撮影中の場合において、前記第1の操作部及び前記ピント操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、交換レンズの種類、ズームスイッチの有無、静止画撮影か動画撮影かの動作モード等に応じて、適応的にズーム処理を切換えることにより、ユーザの利便性を向上させることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の回路構成を示すブロック図。
【図2】図1の撮像装置10の外観及び撮像装置10に取り付けられる交換レンズを示す説明図。
【図3】図2中の交換レンズ20a’,20b,20cの回路構成を示すブロック図。
【図4】カメラ制御を示すフローチャート。
【図5】本体表示部19における表示例を示す説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す説明図。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図8】接眼式の電子ファインダの一例を示す説明図。
【図9】電子ファインダ64をアクセサリーシュー61に取り付けた状態において、ユーザが撮像装置本体2を水平に把持して静止画撮影を行う状態を示す説明図。
【図10】動画撮影時の状態を示す説明図。
【図11】第3の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第4の実施の形態を示すフローチャート。
【図13】ズーム操作を認識する部材を説明するための図表である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の回路構成を示すブロック図である。図2は図1の撮像装置10の外観及び撮像装置10に取り付けられる交換レンズを示す説明図である。また、図3は図2中の交換レンズ20a’,20b,20cの回路構成を示すブロック図である。
【0013】
図2において、撮像装置1は、撮像装置本体2の前面にレンズマウント3を有して交換レンズ20a,20a’,20b,20c(以下、代表して交換レンズ20という)等を取り付け可能である。また、撮像装置本体2の背面上部には、ズームスイッチ4が配設されている。
【0014】
(回路構成)
撮像装置1の撮像装置本体2には本体回路部10が内蔵されている。図1に示すように、本体回路部10には、通信部12,13が設けられている。一方、本実施の形態において採用する交換レンズ20a,20a’〜20cには交換レンズ回路部21a,21a’〜21c(図3参照)(以下、代表して交換レンズ回路部21)が内蔵されている。交換レンズ回路部21にも通信部23が設けられている。本体回路部10の通信部12は、交換レンズ回路部21の通信部23との間で、相互に情報を送受することができるようになっている。
【0015】
交換レンズ20aは、ズームレンズによって構成されたレンズ部26aを有し、レンズ部26aは駆動部25aに駆動されて、ズーム機能を有する。即ち、交換レンズ20aは、電動ズーム機能を有する。なお、レンズ部26aは、駆動部25aに駆動されることで合焦を可能にするオートフォーカス機能も備えている。
【0016】
交換レンズ20a’は、ズームリングの手動操作に基づいてモータを駆動することで電動ズーム機能(以下、手動操作による電動ズーム機能ともいう)を達成する交換レンズである。交換レンズ20a’においては、交換レンズに設けられたズームリング27’の操作に応じてモータを駆動し、このモータの回転力によってレンズ部26a’を駆動することで、電気的にズーム機能を達成するようになっている。なお、レンズ部26a’は、駆動部25a’に駆動されることで合焦を可能にするオートフォーカス機能も備えている。
【0017】
また、本実施の形態においては、手動操作による電動ズーム機能を得る交換レンズとして、ズームスイッチが取り付けられた交換レンズを採用することもでき、このような交換レンズについても交換レンズ20a’として説明する。
【0018】
交換レンズ20bは、ズームレンズによって構成されたレンズ部26bを有している。レンズ部26bはズームリング27の手動操作によってズームが行われる。即ち、交換レンズ20bは、手動ズーム機能を有する。なお、レンズ部26bは、駆動部25bに駆動されることで合焦を可能にするオートフォーカス機能も備えている。
【0019】
交換レンズ20cは、単焦点のレンズ部26cを有している。即ち、交換レンズ20cは、ズーム機能を有していない。なお、レンズ部26cは、駆動部25cに駆動されることで合焦を可能にするオートフォーカス機能を備えている。
【0020】
交換レンズ回路部21のレンズ制御部22は、レンズ情報を記憶するレンズ情報記憶部24を有している。レンズ情報としては、レンズ部がズームレンズであるか単焦点レンズであるかの情報やズーム機能が手動、電動又は手動操作による電動のいずれであるかを示す情報や光学系の情報等を含む。
【0021】
レンズ制御部22は、本体回路部10に制御されて、駆動部25a,25a’〜25c(以下、代表して駆動部25という)を制御して、レンズ部26a,26a’〜26c(以下、代表してレンズ部26という)を駆動し、レンズ部26における絞り、ピント、ズーム等を制御することができるようになっている。
【0022】
レンズ制御部22の通信部23は、所定の伝送路を介して本体回路部10の通信部12との間で情報の送受を行う。レンズ制御部22は、本体回路部10の通信部12との間の通信が確立すると、レンズ情報記憶部24から読み出したレンズ情報を通信部23によって本体回路部10に送信させることができる。これにより、本体回路部10は、交換レンズ20がどのようなズーム機能を有しているか、ズームレンズの倍率、焦点距離、明るさナンバー等を認識することができる。
【0023】
なお、本実施の形態においては種々の交換レンズを採用することができる。本実施の形態において採用可能な交換レンズは、交換レンズ回路部21と同様に、レンズ情報記憶部、通信部を備えたレンズ制御部及び駆動部等の回路構成を有して、本体回路部10との間で情報の授受を行うと共に、本体回路部10によって制御可能に構成されている。
【0024】
なお、本体回路部10には、通信部13も設けられている。通信部13は、例えば、電子ファインダ等との間で情報の授受を行うことができるようになっている。
【0025】
本体回路部10は、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子によって構成された撮像部14を有している。交換レンズ20からの被写体の光学像は、撮像部14を構成する撮像素子の撮像面に結像するようになっている。この撮像部14は、信号処理及び制御部11によって駆動制御される。信号処理及び制御部11は、撮像部14を構成する撮像素子の撮像面の情報を有している。信号処理及び制御部11は、撮像面の情報及びレンズ情報に基づいて、撮像部14に撮像素子の駆動信号を出力すると共に、撮像素子が光学像を光電変換して得た画像信号を取り込む。また、本体回路部10には、音声収録部15が設けられており、撮像装置1の外部の音を収音して音声信号を信号処理及び制御部11に出力するようになっている。
【0026】
信号処理及び制御部11は、撮像素子の光電変換によって得られた画像信号に対して、所定の信号処理、例えば、色信号生成処理、マトリックス変換処理、その他各種のデジタル処理を行う。本体回路部10は、画像信号及び音声信号等の記録に際して、符号化処理を施して圧縮した画像情報及び音声情報等を出力することもできるようになっている。
【0027】
また、本体回路部10には、時計部17、操作判定部18も配設されている。時計部17は信号処理及び制御部11が用いる時間情報を発生する。操作判定部18は、撮像装置1に設けられた図示しないレリーズスイッチや撮影モード設定等の各種スイッチに対するユーザ操作に基づく操作信号を発生して、信号処理及び制御部11に出力するようになっている。信号処理及び制御部11は、操作信号に基づいて、各部を制御する。
【0028】
例えば、操作判定部18は、撮像装置本体2に設けられたズームスイッチ4のズーム操作に基づく操作信号を発生することができ、信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4のズーム操作に基づいて、ズーム処理を行うことができるようになっている。
【0029】
本実施の形態においては、信号処理及び制御部11は、交換レンズ20からのレンズ情報に基づいて、ズーム処理を切換えるようになっている。即ち、交換レンズ20として電動ズーム機能を有する交換レンズ20aが装着されている場合には、信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4のズーム操作に基づいて、交換レンズ20aのレンズ部26aを駆動してズーム動作を実行させる。即ち、信号処理及び制御部11は、操作判定部18からの操作信号に基づくズーム信号を発生し、通信部12を介して交換レンズ回路部21aのレンズ制御部22に送信する。レンズ制御部22は、駆動部25aを制御して、ズーム信号に応じてレンズ部26aの図示しないズーム機構部を駆動することでズーム動作を行う。
【0030】
交換レンズとして、ズームリングの操作に応じてモータを駆動して電動ズーム機能を実現する交換レンズ21a’が装着されることもある。このような交換レンズ21a’においても、ズームリング27’の操作に基づく操作信号は、交換レンズ回路部21a’の通信部23から通信部12を介して信号処理及び制御部11に供給される。
【0031】
従って、交換レンズ20a’が装着された場合には、信号処理及び制御部11には、撮像装置本体2に設けられたズームスイッチ4のズーム操作に基づく操作信号と、交換レンズ20a’のズームリング27’の操作に基づく操作信号とが入力されることになる。
【0032】
信号処理及び制御部11は、これらの操作信号の一方を選択的に用い、或いは両方の操作信号を用いてズーム処理を行う。信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4及びズームリング27’の少なくとも一方の操作に基づく操作信号に応じてズーム信号を発生し、通信部12を介して交換レンズ回路部21a’のレンズ制御部22に送信する。レンズ制御部22は、駆動部25a’を制御して、ズーム信号に応じてレンズ部26a’のズーム機構部を駆動することでズーム動作を行う。
【0033】
また、交換レンズとして、手動ズーム機能を有する交換レンズ20bが装着されることもある。この場合には、ズーム処理は、ズームリング27に対する手動操作によって行われる。更に、この場合でも、撮像装置本体2に設けられたズームスイッチ4が操作されることが考えられる。信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4のズーム操作が行われた場合には、撮像部14における撮像範囲中の一部の画像領域を取り出して出力するズーム処理、所謂電子ズーム処理を行う。
【0034】
信号処理及び制御部11の範囲制御部11aは、ズームスイッチ4によるズーム操作に基づいて撮像範囲中のいずれの画像領域の画像を取り出すかを決定する。従って、この場合には、ズームリング27による光学ズームとズームスイッチ4による電子ズームとの両方のズーム処理が行われることになる。
【0035】
また、交換レンズとして、単焦点レンズを有する交換レンズ20cが装着されることもある。この場合には、信号処理及び制御部11は、ズームスイッチ4のズーム操作に基づいて、撮像部14における撮像範囲中の一部の画像領域を取り出して出力する電子ズーム処理を行う。
【0036】
また、交換レンズとして交換レンズ20a’が装着される場合において、ズームリング27’によるズーム操作の限界点に到達したことを、ズームリング操作によって検知し、操作限界信号を発生する交換レンズ20a’が採用されることも考えられる。このような操作限界信号が通信部12を介して信号処理及び制御部11に入力されると、信号処理及び制御部11は、ズーム処理を光学ズームから電子ズームに切換えることもできる。即ち、ズームリング27’よるズーム操作が限界点に維持されている期間、電子ズーム処理が行われる。
【0037】
なお、手動ズーム機能を有する交換レンズ20bに、このような操作限界信号を発生させるセンサを内蔵させることによって、交換レンズ20bにおいても、ズームリングの操作のみによって光学ズームから電子ズームへの切換えが可能である。
【0038】
また、本体回路部10には、記録再生部16及び本体表示部19が設けられている。記録再生部16は、信号処理及び制御部11からの画像情報及び音声情報を図示しない記録媒体に記録することができるようになっている。なお、記録再生部16としては例えばカードインターフェースを採用することができ、記録再生部16はメモリカード等に画像情報及び音声情報等を記録可能である。また、記録再生部16は、記録媒体に記録された画像情報及び音声情報を読み出して信号処理及び制御部11に供給することができる。信号処理及び制御部11は、記録再生部16からの画像情報及び音声情報を復号化して、画像信号及び音声信号を得ることができるようになっている。
【0039】
本体表示部19は、撮像部14からの撮像画像や記録再生部16からの再生画像が信号処理及び制御部11から供給されて、これらの画像表示を行うことができる。また、本体表示部19は信号処理及び制御部11に制御されて、撮像装置1の操作を行うためのメニュー表示等を表示することもできるようになっている。例えば、本体表示部19は、信号処理及び制御部11に制御されて、ズーム処理に関する表示を表示することもできるようになっている。
【0040】
次に、このように構成された実施の形態の作用について図4及び図5を参照して説明する。図4はカメラ制御を示すフローチャートであり、図5は本体表示部19における表示例を示す説明図である。
【0041】
撮像装置1の電源がオンの場合には、図4のステップS1から処理がステップS2に移行して、信号処理及び制御部11は撮影モードが指示されたか否かを判定する。撮影モードが指示されていない場合には、信号処理及び制御部11は、ステップS3において、再生モードが指示されたか否かを判定する。再生モードが指示されると、信号処理及び制御部11は、ステップS4において、撮影画像の再生を行う。
【0042】
一方、撮影モードが指示されると、信号処理及び制御部11は、ステップS5において、撮像部14からの画像信号に基づいて、本体表示部19に撮像画像(スルー画)を表示させる。
【0043】
ステップS6〜S15は、ズーム処理に関するものである。ズーム操作が行われない場合には、処理はステップS6,S7を介してステップS16に移行して、信号処理及び制御部11は静画撮影操作が行われたか否かを判断する。静止画撮影操作が行われた場合には、信号処理及び制御部11は、ステップS17において、撮影・記録を行う。
【0044】
即ち、信号処理及び制御部11は、撮像部14からの画像信号に所定の信号処理を施した後、符号化処理を行って画像情報を記録再生部16から記録媒体に転送する。こうして、記録再生部16に転送した画像情報がファイル化される。
【0045】
ステップS6においては、信号処理及び制御部11によって、ズームリング27,27’のズーム操作に基づく操作限界信号が発生したか否かが判定される。なお、操作限界信号を出力しない交換レンズが装着された場合には、このステップは省略される。操作限界信号が発生していない場合には、次のステップS7において、信号処理及び制御部11は、ズーム操作が行われたか否かを判定する。ズーム操作が行われた場合には、信号処理及び制御部11は、電動ズームが装着されているか否かを判定する(ステップS8)。
【0046】
装着した交換レンズが電動ズーム機能を有している場合には、信号処理及び制御部11は、次のステップS9において、光学ズーム不可であるか否かを判定する。信号処理及び制御部11は、動作モードによっては、光学ズーム処理が可能であっても光学ズーム処理を行わないことがある。例えば、動画撮影時には、滑らかなズーム位置の移動や、機構音のしない静音化制御が必要であり、モータの回転による電動ズーム処理ではこれらの要件を満たさないことがある。さらに、撮像装置において撮像した動画像は、テレビジョン受像機等によって視聴することが一般的である。デジタルカメラの解像度は一般的なテレビジョン受像機の解像度に比べて十分に高いので、動画時において解像度が低下する電子ズームを採用しても、視聴時に画質の劣化が気になることはあまりない。そこで、このような動画撮影の場合、あるいは、光学ズームの限界に達したものと判定した場合に、信号処理及び制御部11は、ステップS9において光学ズーム不可と判定する。
【0047】
信号処理及び制御部11は、光学ズーム不可でないと判定した場合には、本体表示部19を制御して、ステップS10において「光学ズーム中」という表示を行う。
【0048】
図5(a)はこの場合の表示例を示している。図5(a)に示すように、撮像装置本体2の背面には、本体表示部19を構成する表示部31が設けられている。表示部31には、スルー画が表示されている(図示省略)。本体表示部19はスルー画中に「光学ズーム中」という表示31aをオンスクリーン表示する。
【0049】
この表示によって、ユーザは、自身が行ったズームスイッチ4の操作又はズームリング27’の操作等によって、光学ズームが行われることを確認することができる。
【0050】
信号処理及び制御部11は、次のステップS11において、ズーム操作に応じたズーム信号を通信部12を介して交換レンズ20a,20a’等に送信する。これにより、光学ズームが行われる。なお、ズーム処理によるスルー画は本体表示部19に表示される。
【0051】
ここで、交換レンズとして電動ズーム機能を有していない交換レンズが装着されている場合、電動ズーム機能を有していても光学ズーム不可の動作モードの場合、或いは光学ズームの操作限界信号が発生している場合であるものとする。これらの場合には、処理はステップS12に移行する。信号処理及び制御部11は、ステップS12において電子ズームが可能であるか否かを判定する。既に限界まで電子ズームが行われている場合には、信号処理及び制御部11はステップS15において警告表示を本体表示部16の表示部31上に表示させる。
【0052】
電子ズームが可能である場合には、信号処理及び制御部11は本体表示部19を制御して、ステップS13において「電子ズーム中」という表示を行う。
【0053】
図5(b)はこの場合の表示例を示している。図5(b)に示すように、表示部31のスルー画(図示省略)上には、「電子ズーム中」という表示31bがオンスクリーン表示されている。この表示によって、ユーザは、自身が行ったズームスイッチ4の操作又はズームリング27’の操作等によって、電子ズームが行われることを確認することができる。
【0054】
信号処理及び制御部11は、次のステップS14において、ズーム操作に応じて、撮像部14からの撮像画像のうちのズーム操作に基づく範囲の画像のみを取り出して、本体表時部19に出力する。これにより、電子ズームが行われる。
【0055】
ステップS12〜S15の処理は、電動ズーム機能を有する交換レンズ20a,20cが装着された場合だけでなく、電動ズーム機能を有していない交換レンズ20b,20cが装着された場合でも実施される。このように、本実施の形態においては、電動ズーム機能を有していない交換レンズ20b,20c等を装着した場合でも、ズームスイッチ4の操作によって電子ズームを行うことができる。
【0056】
しかし、電子ズームを行った場合には、撮像範囲の一部の画像を取り出すので、撮像画像の画素数が低下してしまう。そこで、信号処理及び制御部11は、手動ズーム機能を有する交換レンズ20bが装着されている場合において電子ズームを行う場合には、図5(b)に示すように、光学ズームはズームリングによる操作で行われることを告知する「光学ズームはレンズ操作」という表示31cを表示する。
【0057】
なお、ズームスイッチ4の操作によっても、光学ズームの限界に達したことを示す操作限界信号を発生させて、ズームスイッチ4の操作によって光学ズームから電子ズームに移行させるようにしてもよい。
【0058】
このように本実施の形態においては、撮像装置本体にズームスイッチを有する撮像装置において、装着される交換レンズの種別を判定してズーム処理を切換えており、電動ズーム機能を有していない交換レンズを装着した場合でも、ズームスイッチによるズーム操作によって電子ズームを行うことで、ズーム機能を達成することが可能である。
【0059】
例えば、ズームスイッチを備えている場合には、ズームリングを有する交換レンズが装着された場合でも、ズームスイッチを操作してしまうことが考えられる。この場合においても、本実施の形態においてはズームスイッチの操作で電子ズームが可能であり、操作性に優れた撮像装置を提供することができる。
【0060】
また、本実施の形態においては、ズームスイッチによる操作によって電動ズーム処理が行われたか電子ズーム処理が行われたかを示す表示を表示させていることから、ユーザの利便性に優れている。
【0061】
(第2の実施の形態)
図6は本発明の第2の実施の形態を示す説明図である。図6において図2と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
本実施の形態における撮像装置40は、ズームスイッチを有していない点が第1の実施の形態における撮像装置1と異なるのみである。本実施の形態における回路構成は図1と同様である。
【0063】
このように構成された実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、交換レンズ20a,20a’〜20c等の種々の交換レンズを装着可能である。本実施の形態においては、信号処理及び制御部11は、ズーム機能を制御するためのズームリングやズームスイッチ等が設けられていない交換レンズ20a,20cが装着された場合には、撮像装置本体2に設けられた各種操作部材をズーム操作の操作部として利用して、ズーム処理を制御するようになっている。
【0064】
例えば、信号処理及び制御部11は、撮影モード時において、操作判定部18から、メニューキー等の操作に基づく操作信号が入力されると、この操作信号に応じてズーム処理を行う。例えば、交換レンズ20aが装着されている場合には、信号処理及び制御部11は第1の実施の形態と同様に動作し、撮像装置本体のメニューキー等の操作に応じて光学ズーム処理又は電子ズーム処理を行う。
【0065】
また、交換レンズ20b,20cが装着されている場合には、信号処理及び制御部11は第1の実施の形態と同様に動作し、撮像装置本体のメニューキー等の操作に応じて電子ズーム処理を行う。
【0066】
なお、ズーム機能を制御するためのズームリングやズームスイッチ等を備えた交換レンズ20a’が装着された場合には、信号処理及び制御部11は、第1の実施の形態と同様に動作し、ズームリング等に応じて光学ズーム処理又は電子ズーム処理を行う。
【0067】
このように本実施の形態においては、撮像装置本体にズームスイッチが設けられていない場合でも、交換レンズの種類に応じて、光学ズーム又は電子ズームが可能である。
【0068】
(第3の実施の形態)
図7は本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。図7において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
本実施の形態は静止画処理部51b及び動画処理部51cを備えた信号処理及び制御部51を有する本体回路部50を採用した点が第1の実施の形態と異なるのみである。
【0070】
静止画処理部51bは、撮像部14からの撮像画像を静止画として画像圧縮処理する。また、動画処理部51cは、撮像部14からの撮像画像をコマ間圧縮して動画像として処理する。
【0071】
本実施の形態における信号処理及び制御部51は、図1の信号処理及び制御部11と同様の構成であり、静止画と動画時とにおいて異なるズーム処理を行う点を除いて、信号処理及び制御部11と同様の作用を呈する。
【0072】
ところで、静止画撮影時には、被写体に対して確実なフレーミングを可能にするために、接眼式の電子ファインダを用いた方がよい。このような接眼式の電子ファインダを用いることによって、色再現性や露出補正の確認が容易となる。
【0073】
図8はこのような接眼式の電子ファインダの一例を示す説明図である。
【0074】
撮像装置本体2の前面のレンズマウント3には交換レンズ20a’が取り付けられている。撮像装置本体2の上端にはアクセサリーシュー61が設けられている。電子ファインダ64は、アクセサリーシュー61に着脱自在に取り付けるための取付部63を有する。
【0075】
アクセサリーシュー61には、本体回路部10の通信部13を構成する接点部62が設けられており、電子ファインダ64の取付部63をアクセサリーシュー61に取り付けることにより、接点部62は取付部63に設けた図示しない接点部と電気的に接続されるようになっている。電子ファインダ64には、本体回路部10の通信部13を介して映像信号等が供給されて表示を行う表示部65が設けられている。
【0076】
図9は電子ファインダ64をアクセサリーシュー61に取り付けた状態において、ユーザが撮像装置本体2を水平に把持して静止画撮影を行う状態を示す説明図である。図9(a)は撮像装置本体2を水平に構えた横構図撮影の例を示している。このような静止画撮影時には、電子ファインダ64の表示部65の表示を見ながら撮影を行うことにより、正確なフレーミングが可能となる。
【0077】
静止画撮影を行う場合の構え方としては、図9に示す方法が一般的である。即ち、ユーザは左手71Lの親指と他の指とで交換レンズ20a’を軽くホールドした状態で左手上に撮像装置本体2を載置し、右手71Rの親指と他の指とで撮像装置本体2の側部をホールドする。この状態で目71Iを電子ファインダ64の表示部65に近づける。このような姿勢によって、撮像装置本体2を確実にホールドし、かつ安定した撮影を可能にすることができる。
【0078】
図10は動画撮影時の状態を示す説明図である。動画撮影時には、図10(a)に示すように、ユーザは視線74に示すようにファインダ65に表示されたスルー画を目71Iによって確認すると同時に、被写体を目にて直視した方が撮影上有利である。これにより、動きのある画像であっても、確実に撮影することを可能にすることができる。即ち、この場合には、ユーザは、撮影に際して、撮像装置本体2の背面に設けられた本体表示部19の表示部31を観察することになる。
【0079】
従って、動画撮影時には、ユーザは撮像装置本体2を体から少し離した位置に構えるために、左手71Lの親指と他の指とで撮像装置本体2の底部側の側部を挟みながら把持し、右手71Rの親指と他の指とで撮像装置本体2の側部をホールドする。
【0080】
図9の構え方では、ユーザはズームリング27’を用いてズーム操作した方が自然である。逆に、図10の構え方では、ユーザは撮像装置本体2の背面に設けられたズームスイッチ4を用いてズーム操作した方が自然である。特に、動画撮影時には、ズームスイッチ4を用いてズーム操作を行った方が、ズームリング27’を用いてズーム操作するよりも、安定性に優れている。
【0081】
信号処理及び制御部51は、このような静止画撮影時と動画撮影時の撮影フォームの相違に応じてズーム処理を切換えるようになっている。
【0082】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図11のフローチャートを参照して説明する。図11において図4と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。図11は交換レンズとして交換レンズ20a’が装着された場合の動作を示している。
【0083】
撮影モード時にはステップS5においてスルー画が表示される。このスルー画は、電子ファインダ64の表示部65や、本体表示部2の表示部31に表示される。次に、信号処理及び制御部51は、ステップS21において動画撮影であるか否かを判定する。動画撮影においては、信号処理及び制御部51は、ステップS22において動画撮影が終了したか否かを判定し、終了していない場合には、動画処理部51cにおいて動画圧縮を行う。動画撮影が終了すると、動画処理部51cはステップS24において圧縮した動画の記録を行う。
【0084】
信号処理及び制御部51は、ステップS25において、動画撮影中であるか、静止画撮影前の状態であるかを判定する。動画撮影中の場合には、信号処理及び制御部51は、ズームリング操作が行われたか否かを判定する。
【0085】
本実施の形態においては、動画撮影中においては、ズーム処理は撮像装置本体2に設けられたズームスイッチ4によって制御する。従って、ズームリング27’が操作された場合には、信号処理及び制御部51は、ステップS27において警告表示を行い、ズームリング操作を無視する。
【0086】
図10(b)はこの警告表示の一例を示している。信号処理及び制御部51は、表示部31において、ズームリング27’の操作は無効であり、ズームスイッチの操作を促す「無効:動画中はズームSWを利用してください」という表示73を表示させる。
【0087】
信号処理及び制御部51は、次のステップS28においてズームスイッチ4が操作されたことを検出すると、この操作信号に基づいてズーム信号を発生し、ズームスイッチ4のズーム操作に基づく光学ズームを行う(ステップS11)。
【0088】
一方、動画撮影中でない場合には、信号処理及び制御部51は、処理をステップS25からステップS30に移行する。信号処理部及び制御部51は、ステップS30においてズームスイッチ4の操作が行われたか否かを判定し、ステップS31においてズームリング27’の操作が行われたか否かを判定する。
【0089】
即ち、静止画撮影時においては、ズームリング27’の操作に基づく光学ズーム及びズームスイッチ4の操作に基づく電子ズームのいずれも可能である。ズームスイッチ4が操作された場合には、ステップS12〜S14において、ズームスイッチ4の操作に基づく電子ズームが行われる。
【0090】
また、この場合には、信号処理及び制御部51は、図9(b)に示すように、表示部31及び表示部65において、ズームスイッチ4の操作によって電子ズームが行われていることを示す「電子ズーム中」という表示、及び光学ズームはズームリング27’の操作によって行うことを示す「注;光学ズームはレンズ操作で」という表示72を表示させる。
【0091】
一方、ズームリング27’が操作された場合には、ステップS32において、ズームリング27’の操作に基づく光学ズームが行われる。なお、光学ズームのズーム限界に到達している場合には、処理をステップS33からステップS15に移行して限界の警告表示を行う。
【0092】
このように本実施の形態においては、動画撮影中と静止画撮影中とでズーム処理を切換えており、動画撮影時にズームリングによるズーム処理を禁止することによって、ズーム操作によって撮影の安定性が損なわれることを防止することができる。
【0093】
(第4の実施の形態)
図12は本発明の第4の実施の形態を示すフローチャートである。図12において図11と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。
【0094】
本実施の形態の回路構成は第3の実施の形態と同様である。本実施の形態においては単焦点レンズを有する交換レンズ20cが装着された場合の動作が第2の実施の形態と異なるのみである。
【0095】
動画撮影時においては、ピント操作途中の状態、即ち、非合焦の状態であっても、撮像画像についての記録が行われてしまう。本実施の形態においては、動画撮影時において手動によるピント操作による合焦動作を禁止して、オートフォーカスのみを可能にさせることにより、非合焦状態で撮像画像が記録されてしまうことを防止する。更に、本実施の形態においては、動画撮影時においてはピントリング操作によってズーム処理を行うことを可能にしたものである。
【0096】
信号処理及び制御部51は、ステップS25において動画撮影中であるものと判定した場合には、次のステップS41においてピントリングが操作されたか否かを判定し、ステップS42において撮像装置本体2のズームスイッチ4が操作されたか否かを判定する。信号処理及び制御部51は、これらのいずれの操作であっても、動画撮影中においては、これらの操作に基づいて電子ズームを行う(ステップS43)。
【0097】
一方、動画撮影中でない場合には、信号処理及び制御部51は、処理をステップS25からステップS44に移行する。信号処理部及び制御部51は、ステップS44においてズームスイッチ4の操作が行われたか否かを判定し、ステップS45においてピントリング操作が行われたか否かを判定する。信号処理及び制御部51は、ズームスイッチ4の操作が行われた場合には、処理をステップS43に移行して、電子ズームを行う。信号処理及び制御部51は、ピントリング操作が行われものと判定した場合には、ステップS46において、ピント操作に応じて合焦動作を行う。
【0098】
即ち、静止画撮影時においては、ズームスイッチ4の操作に基づく電子ズームが可能であると共に、ピントリングの操作に基づく合焦動作が行われる。一方、動画撮影時には、ズームスイッチ4の操作及びピントリング操作のいずれの場合にも、電子ズームが行われる。なお、動画撮影時においてもオートフォーカスは行われる(図示省略)。
【0099】
このように本実施の形態においては、動画撮影中において手動でのピント操作が行われず電子ズームが行われるようになっており、非合焦状態で撮像画像が記録されてしまうことを防止することができる。また、ピント操作によって電子ズームが可能であり、利便性に優れている。
【0100】
更に、上記説明では、撮像装置本体2にズームスイッチ4が設けられているものとして説明したが、ズームスイッチ4を有していない撮像装置40(図6参照)に適用することも可能である。この場合には、ステップS42,S44の処理は省略可能である。また、この場合には、撮像装置本体2にズームスイッチが設けられていない場合でも、ズーム操作をピントリングによって制御することができるという利点もある。
【0101】
また、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の変形が可能であり、交換レンズの種類、ズームスイッチの有無及び撮影モード等に応じて、適宜のズーム処理を選択可能である。図13は上記実施の形態の処理を含み、このようなズーム処理の選択の一例を示す説明である。
【0102】
図13においては、単焦点レンズを有する交換レンズ20c、手動ズーム機能を有する交換レンズ20b、電動ズーム機能を有する交換レンズ20a及び手動操作に基づく電動ズーム機能を有する交換レンズ20a’について、ズームスイッチ(ズームSW)の有無に対応させて、静止画撮影時(スチル)と動画撮影時(動画)とにおいて、ズーム操作を認識する部材を示している。
【0103】
なお、図13は一例であり、図13と異なる制御も可能である。
【符号の説明】
【0104】
1…撮像装置、2…撮像装置本体、4…ズームスイッチ、20a,20a’〜20c…交換レンズ、交換レンズ回路部21a、10…本体回路部、11…信号処理及び制御部、範囲制御部…11a、14…撮像部、19…本体表示部、27,27’…ズームリング。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動ズームが可能な第1のレンズと、電動ズームが不能な第2のレンズとが着脱自在に装着される撮像装置において、
ズーム処理を制御するための第1の操作部と、
前記第1のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて前記第1のレンズのズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第2のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1のレンズは、前記ズームレンズを制御するための第2の操作部を具備し、
前記制御部は、前記第1のレンズが装着された場合には、前記第2の操作部の操作に基づいて前記第1のレンズのズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第2の操作部は、前記ズームレンズによるズーム制御が限界に到達したことを示す操作限界信号を出力可能に構成され、
前記制御部は、前記操作限界信号が与えられると、前記撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記光学ズーム処理又は前記電子ズーム処理のいずれの処理中であるかを示す表示を行う
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の撮像装置。
【請求項5】
ズームレンズを制御するための第2の操作部を有して電動ズームが可能な第1のレンズが着脱自在に装着される撮像装置において、
ズーム処理を制御するための第1の操作部と、
動画撮影中でない場合において、前記第2の操作部の操作に基づいて前記ズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行い、動画撮影中の場合において、前記第2の操作部の操作を無視し、前記第1の操作部の操作に基づいて前記ズームレンズを制御する光学ズーム処理を行う制御部と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
前記制御部は、動画撮影中の場合において、前記第2の操作部が操作されたときには、前記第2の操作部の操作は無効であることを示す警告表示を行う
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
ピントレンズを制御するためのピント操作部を有する単焦点レンズが着脱自在に装着される撮像装置において、
ズーム処理を制御するための第1の操作部と、
動画撮影中でない場合において、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行い、前記ピント操作部の操作に基づいて前記ピントレンズを制御する合焦制御を行い、動画撮影中の場合において、前記第1の操作部及び前記ピント操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。
【請求項1】
電動ズームが可能な第1のレンズと、電動ズームが不能な第2のレンズとが着脱自在に装着される撮像装置において、
ズーム処理を制御するための第1の操作部と、
前記第1のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて前記第1のレンズのズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第2のレンズが装着された場合には、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1のレンズは、前記ズームレンズを制御するための第2の操作部を具備し、
前記制御部は、前記第1のレンズが装着された場合には、前記第2の操作部の操作に基づいて前記第1のレンズのズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第2の操作部は、前記ズームレンズによるズーム制御が限界に到達したことを示す操作限界信号を出力可能に構成され、
前記制御部は、前記操作限界信号が与えられると、前記撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記光学ズーム処理又は前記電子ズーム処理のいずれの処理中であるかを示す表示を行う
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の撮像装置。
【請求項5】
ズームレンズを制御するための第2の操作部を有して電動ズームが可能な第1のレンズが着脱自在に装着される撮像装置において、
ズーム処理を制御するための第1の操作部と、
動画撮影中でない場合において、前記第2の操作部の操作に基づいて前記ズームレンズを制御する光学ズーム処理を行い、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行い、動画撮影中の場合において、前記第2の操作部の操作を無視し、前記第1の操作部の操作に基づいて前記ズームレンズを制御する光学ズーム処理を行う制御部と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
前記制御部は、動画撮影中の場合において、前記第2の操作部が操作されたときには、前記第2の操作部の操作は無効であることを示す警告表示を行う
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
ピントレンズを制御するためのピント操作部を有する単焦点レンズが着脱自在に装着される撮像装置において、
ズーム処理を制御するための第1の操作部と、
動画撮影中でない場合において、前記第1の操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行い、前記ピント操作部の操作に基づいて前記ピントレンズを制御する合焦制御を行い、動画撮影中の場合において、前記第1の操作部及び前記ピント操作部の操作に基づいて撮像画像の切出し範囲を変化させる電子ズーム制御を行う制御部と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−171832(P2011−171832A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−31566(P2010−31566)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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