説明

放射性廃棄物焼却炉および放射性廃棄物焼却処理方法

【課題】ロータリーキルン内での撹拌燃焼に伴って焼却炉内で飛散しやすい軽量の放射性廃棄物が、未燃の状態で灰分に残留する割合を低減して、減容性に優れた焼却処理を行うことができる放射性廃棄物焼却炉および放射性廃棄物焼却処理方法を提供すること。
【解決手段】回転可能に支持された横型の回転ドラム3と、その外周を覆う密閉構造の外殻4と、外殻を貫通して該回転ドラムの一端に達する放射性廃棄物投入部1と、該回転ドラムの他端に接続された排ガス出口部2とを備え、該放射性廃棄物投入部及び排ガス出口部は、各々、外殻と気密にフランジ接続されており、該排ガス出口部には該回転ドラム内に火炎を吹き込む放射性廃棄物燃焼用バーナ11を設け、該排ガス出口部の底部には焼却残渣排出口17を設けた放射性廃棄物焼却炉であって、該焼却残渣排出口に、外周を密閉構造の外殻22で覆ったストーカ部5を接続した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性廃棄物焼却炉および放射性廃棄物焼却処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
放射性廃棄物焼却炉に関し、ロータリーキルンの外周を密閉構造の外殻で覆うことにより放射性物物質の漏洩を回避しつつ、効率よく放射性廃棄物を減容処理する技術が開示されている(特許文献1)。
【0003】
従来、原子力施設で発生するポリエチレン、紙、ウエス、樹脂などを主体とする放射性廃棄物に対しては、特許文献1記載の焼却炉によって、十分なレベルの減容処理が行われていた。
【0004】
ところが、2011年3月に発生した東日本大震災では、従来の原子力施設では経験のない放射性廃棄物が発生している。つまり、原子力発電所の外で、放射能汚染したガレキ、樹木、枯葉、汚泥などである。
【0005】
これらの新たな放射性廃棄物のうち可燃性の物は、焼却処理により、減容安定化することが望ましい。当該観点および、放射能の漏洩防止の観点から、原子力発電所の外で、放射能汚染したガレキ、樹木、枯葉、汚泥などの焼却処理は、特許文献1記載の焼却炉のような密閉構造のにより行うことが望ましい。
【0006】
しかし、樹木や枯葉は軽量のため、ロータリーキルン内での撹拌燃焼に伴って飛散しやすく、一部は完全に燃えないうちに、灰と一緒に排出されてしまい、減容性を損なうという問題があった。
【0007】
また、2011年3月に発生した東日本大震災以降、前記のように、従来の放射性廃棄物(原子力施設で発生するポリエチレン、紙、ウエス、樹脂など)に加えて、新たな放射性廃棄物(原子力発電所の外で放射能汚染したガレキ、樹木、枯葉、汚泥など)も放射性廃棄物として焼却処理することが求められ、焼却処理対象となる放射性廃棄物量が著しく増大しているため、従来の放射性廃棄物に関しても更なる減容化が求められている。特に、樹脂や活性炭など軽量の廃棄物は、ロータリーキルン内での撹拌燃焼に伴い微粒カーボンとなって飛散しやすく、その一部が未燃の状態で灰分に混入して残留して、減容性が損なわれるため、これらの軽量の放射性廃棄物の減容化が課題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−38534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は前記の問題・課題を解決し、ロータリーキルン内での撹拌燃焼に伴って焼却炉内で飛散しやすい軽量の放射性廃棄物が、未燃の状態で灰分に残留する割合を低減して、減容性に優れた焼却処理を行うことができる放射性廃棄物焼却炉および放射性廃棄物焼却処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するためになされた本発明の放射性廃棄物焼却炉は、回転可能に支持された横型の回転ドラムと、その外周を覆う密閉構造の外殻と、外殻を貫通して回転ドラムの一端に達する放射性廃棄物投入部と、回転ドラムの他端に接続された排ガス出口部とを備え、これらの放射性廃棄物投入部及び排ガス出口部はそれぞれ外殻に気密にフランジ接続されており、排ガス出口部には回転ドラム内に火炎を吹き込む放射性廃棄物燃焼用バーナを設け、排ガス出口部の底部には焼却残渣排出口を設けた放射性廃棄物焼却炉であって、焼却残渣排出口に、外周を密閉構造の外殻で覆ったストーカ部を接続したことを特徴とするものである。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の放射性廃棄物焼却炉において、ストーカ部は、内部温度を700〜900℃に維持するバーナを備えることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の放射性廃棄物焼却炉を用いた放射性廃棄物焼却処理方法であって、燃焼空気の5〜30%をストーカ部の側壁または下部からストーカ部内に供給し、焼却残渣のストーカ部における滞留時間を15分〜2時間とすることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の放射性廃棄物焼却処理方法において、焼却処理される放射性廃棄物が、樹木や枯葉、樹脂や活性炭など、含水性かつ軽量の廃棄物を含み、該含水性かつ軽量の廃棄物を、回転ドラム内で燃焼後、その未燃分をストーカ部で完全燃焼させることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る放射性廃棄物焼却炉は、回転可能に支持された横型の回転ドラムと、その外周を覆う密閉構造の外殻と、外殻を貫通して回転ドラムの一端に達する放射性廃棄物投入部と、回転ドラムの他端に接続された排ガス出口部とを備え、これらの放射性廃棄物投入部及び排ガス出口部はそれぞれ外殻に気密にフランジ接続されており、排ガス出口部には回転ドラム内に火炎を吹き込む放射性廃棄物燃焼用バーナを設け、排ガス出口部の底部には焼却残渣排出口を設けた放射性廃棄物焼却炉であって、焼却残渣排出口に、外周を密閉構造の外殻で覆ったストーカ部を接続する構成からなり、回転ドラムでの焼却処理を経て灰分として残留してくる微粒カーボンや、樹木や枯葉等、回転ドラムでの撹拌燃焼に伴って未燃のまま飛散してきた軽量の廃棄物を、ストーカ部に導いて燃焼させることができ、最終的な灰分の割合を従来法に比べて小さくすることができる。
【0015】
前記減容率の向上効果は、特に、請求項4記載の発明のように、焼却処理される放射性廃棄物が、樹木や枯葉、樹脂や活性炭など、含水性かつ軽量の廃棄物を含むものであるとき顕著となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態における放射性廃棄物焼却炉の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は本実施形態における放射性廃棄物焼却炉の側面断面図を示している。
【0018】
本発明の放射性廃棄物焼却炉は、図1に示すように、放射性廃棄物投入部1と排ガス出口部2と回転ドラム3と外殻4とストーカ部5とから構成されている。
【0019】
回転ドラム3は、SUSまたは炭素鋼の内面に耐火材をライニングした構造を有し、放射性廃棄物投入部1と排ガス出口部2との間で、中心線が略水平となるように回転可能に支持されている。
【0020】
外殻4は、炭素鋼からなり、回転ドラム3を回転式支持手段20により回転可能に内装する構造を有する。外殻4両端に設けられた開口部8のうち、一端には放射性廃棄物投入部1がフランジ接続され、他端には排ガス出口部2がフランジ接続され、外殻4内を密閉構造としている。外殻4は燃焼空気導入口12と燃焼空気供給手段13とを備えている。外殻4の内部は、後述するように負圧に保たれている。
【0021】
放射性廃棄物投入部1は、投入口に放射性廃棄物投入用ダンパ9a、9bを二重に重ねて備え、下部にはプッシャー10を備えている。
【0022】
排ガス出口部2の下部には回転ドラム3方向に開口したノズルを備えた放射性廃棄物燃焼用バーナ11、底部には焼却残渣排出口17が設けられている。更に、排ガス出口部は温度測定用孔18と回転ドラム方向に開口した水噴霧ノズル19とを備えるものである。
【0023】
焼却残渣排出口17の下部には、密閉式のストーカ部5が接続されている。焼却残渣排出口17とストーカ部5との接続部は、伸縮継手29により熱膨張を吸収する構造を有している。
【0024】
ストーカ部5は、外面全体が鋼製外殻で密閉され、内面に耐火物が施工されている。
【0025】
ストーカ部5は、焼却残渣の入り口14と、温度測定口18bと、ストーカ部5内を700〜900℃に維持するバーナ15を備えている。回転ドラム3内における自燃時は、メインの放射性廃棄物燃焼用バーナ11は消して、ストーカ部5内のバーナ15のみを運転する。
【0026】
ストーカ部内の火格子16は、耐熱鋳鋼やステンレス鋳鋼等の金属製で、複数の可動火格子23と固定火格子24で構成され、可動火格子23は油圧シリンダー25で駆動する。
【0027】
火格子16の下方には、焼却灰を一時的に貯留する空間26を設け、その下部にドラム缶27を設置して焼却灰を受け入れる。火格子16の下部には、火格子16の間から落下した焼却灰をドラム缶27に排出するためのスクリューコンベヤ28が配置されている。ドラム缶27に焼却灰が所定量堆積したら、油圧シリンダー等(図示しない)により、ドラム缶27を装置外に排出する。なお、駆動用の油圧シリンダーは耐熱性を考慮し、外殻外に設置し、貫通部はオイルシールでシールする構造としている。
【0028】
ストーカ部5の側壁または下部には、燃焼空気供給口12b、12cが設けられ、ストーカ部内において燃焼空気が、火格子16の上部及び下部から炉内に供給されるようになっている。本発明に係る放射性廃棄物焼却炉では、大部分の廃棄物は回転ドラム3内で燃焼するため、ストーカ部5には使用される全燃焼空気の内、5〜30%が該燃焼空気供給口からストーカ部内に供給される。
【0029】
以下、上記構成の放射性廃棄物焼却炉による放射性廃棄物焼却処理方法を説明する。
【0030】
焼却処理対象となる放射性廃棄物は、従来の放射性廃棄物(原子力施設で発生するポリエチレン、紙、ウエス、樹脂など)および、2011年3月に発生した東日本大震災以降、新たに発生した大量の放射性廃棄物(原子力発電所の外で放射能汚染したガレキ、樹木、枯葉、汚泥など)である。
【0031】
放射性廃棄物投入部1の投入口には放射性廃棄物投入用ダンパ9a、9bが2段に設けられているため、廃棄物投入時には、まず放射性廃棄物投入用ダンパ9aを開き、放射性廃棄物投入用ダンパ9bは閉じて放射性廃棄物を投入し、次に放射性廃棄物投入用ダンパ9aを閉じた後、放射性廃棄物投入用ダンパ9bを開いて放射性廃棄物を放射性廃棄物投入部1の下部に投入する。
【0032】
放射性廃棄物投入用ダンパ9bを開いて放射性廃棄物投入部1の下部に投入された放射性廃棄物が所定量となった段階で、遮熱用ダンパ21を開き、プッシャー10により回転ドラム3内に押し出し投入する。
【0033】
このように、放射性廃棄物投入部1に放射性廃棄物投入用ダンパ9a、9bを2段に設けることにより、放射性廃棄物投入時にも外殻4及び回転ドラム3内部を負圧に保つことが可能となり、放射性物質の漏洩が有効に防止でき、作業者の被爆量低減が図られる。
【0034】
また、更に、放射性廃棄物投入部1の下部先端側に、遮熱用ダンパ21を設けることにより、回転ドラム3内からの輻射熱によって、放射性廃棄物投入部1内の温度が上昇し、放射性廃棄物投入部1内で、溶剤等の易燃性物質が発火する等の危険を回避することができる。
【0035】
回転ドラム3は放射性廃棄物投入部1と排ガス出口部2との間で、中心線が水平となるように回転可能に支持されており、間隙はシール部材7で覆われている。該シール部材7は、耐熱性の布シール等であって、回転ドラム3が摺動可能に接する構造を有する。当該部分のシール性は完全ではないが、通常運転時には、排ガス出口部2に繋がる排ガスファンにより、回転ドラム3内の空気は負圧に保たれており、当該シール部材7の隙間から放射性物質の漏洩が生じることはない。しかし、例えば、回転ドラム3内にアルコールや油等の揮発性成分が多量に混入し燃焼条件変動に伴う暴走が生じた場合には、回転ドラム3内の空気を負圧に保つことが困難となり、当該シール部材7の隙間から放射性物質の漏洩が生じる可能性がある。そこで、本発明では、回転ドラム3全体を覆うように外殻4を設け、外殻4内を密閉構造とすることにより、前記のような燃焼条件変動にも対応可能な構造としている。
【0036】
回転ドラム3内に導入された放射性廃棄物は、回転ドラム3の回転に伴って、回転ドラム3の他端に向かって移動しながら加熱乾燥され、排ガス出口部2の下部に設けられた放射性廃棄物燃焼用バーナ11の火元付近で燃焼する。
【0037】
燃焼用空気は主にバーナ11の下端から供給される。また、その他に、外殻4に設けた燃焼空気導入口12から導入した燃焼用空気が、放射性廃棄物投入部1に接続した配管13を通じて回転ドラム3内に供給される。なお、放射性廃棄物投入部1の下部先端側には、遮熱用ダンパ21を設けているが、該遮熱用ダンパ21は、仕切り空間の密閉性確保を目的とするものではなく、遮熱効果を奏するものであれば良く、該配管13から回転ドラム3内への燃焼空気の流動を確保するための隙間を有している。
【0038】
外殻4に設けた燃焼空気導入口12から導入した燃焼用空気は、回転ドラム3表面及び外殻4表面からの熱吸収を行う作用も有する。回転ドラム3表面温度は、許容応力の観点から350〜400℃以下とし、外殻4表面温度は、火傷防止の観点から、80℃以下とすることが望ましい。このような表面温度とする手段として、外殻4内面に保温材を施工したり、回転ドラム3の内面にライニングする耐火材を厚くしたり、断熱性にすぐれた素材を用いる方法もあるが、いずれも、焼却炉の大型化や、高コスト化に繋がり望ましくない。この点、本発明のように、燃焼空気を利用した熱交換方法によれば、前記デメリットを回避して、焼却炉の小型化や、低コスト化が可能となる。なお、熱吸収後の燃焼用空気の一部はシール部材7の隙間から回転ドラム3内に入り、残りは、前記配管13を通じて回転ドラム3内に供給される。
【0039】
回転ドラム3の出口側は、排ガス出口部2の下部に設けられた放射性廃棄物燃焼用バーナ11の熱源からのエネルギーと、放射性廃棄物の燃焼エネルギーとで回転ドラム3内温度は800℃程度に維持されている。回転ドラム3内温度が約900℃を超えると放射性廃棄物に混入しているガラスの粘性が増してくるが、耐火物寿命の観点から、当該ガラス溶融は防止することが好ましい。当該ガラス溶融防止手段として、排ガス出口部2に温度測定用孔18と水噴霧ノズル19とを備え、回転ドラム3内温度がバーナ11を停止しても約900℃を超える過熱状態となった場合、回転ドラム3の出口側温度が800℃程度となるように水を噴霧できるようにしている。
【0040】
外殻4には、外殻内圧力検出手段と外郭内圧力調節手段(図示しない)を備え、外殻4内の圧力を検出して、外殻4内の圧力が−0.5〜−5kPa、望ましくは−1〜−2kPaとなるように調節している。外殻内圧力調節手段としては、例えば、排ガスブロワ及び圧力調整弁を採用することができる。なお、外殻4には、逃し弁取付ノズルを設け、逃し弁、HFPAフィルタに接続することにより、廃棄物中に多量の揮発性物質が混入して急激に燃焼し、回転ドラム3内及び外殻4内の圧力が正圧となった場合でも、放射性物質が外殻4外に漏洩することなく、安全に処理することができる。
【0041】
焼却処理対象となる放射性廃棄物のうち、樹木や枯葉、樹脂や活性炭など軽量の廃棄物は、燃焼に伴い微粒カーボンとなって飛散しやすく、該微粒カーボンのうち、特に細かい粒子は排ガスと一緒に排ガス出口部から排出されて後段の二次燃焼室で完全燃焼させることが可能であるが、粒子径がやや大きいために、排ガスと一緒に排ガス出口部から排出されない微粒カーボンは、未燃の状態で灰分として残留してくる。
【0042】
本発明では、灰分として残留してくる微粒カーボンを、回転ドラム3の他端部に設けた排ガス出口部2の底部に設けた焼却残渣排出口17からストーカ部5に導いて、ストーカ部5内で15分〜2時間の滞留時間を確保して燃焼させることにより、最終的な灰分の割合を従来法に比べて小さくすることができ、減容率の向上が図られる。
【0043】
また、廃棄物に金属やガラス等の不燃物の混入した場合であっても、ストーカ部5で焼却処理が可能であるため、焼却処理対象となる放射性廃棄物の前処理が簡略化され、被ばくを低減することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 放射性廃棄物投入部
2 排ガス出口部
3 回転ドラム
4 外殻
5 ストーカ部
7 シール部材
8 開口部
9a、9b 放射性廃棄物投入用ダンパ
10 プッシャー
11 放射性廃棄物燃焼用バーナ
12a、12b、12c 燃焼空気導入口
13 燃焼空気供給手段
14 焼却残渣の入り口
15 バーナ
16 火格子
17 焼却残渣排出口
18a.18b 温度測定用孔
19 水噴霧ノズル
20 回転式支持手段
21 遮熱用ダンパ
22 外殻
23 可動火格子
24 固定火格子
25 油圧シリンダ
26 空間
27 ドラム缶
28 スクリューコンベヤ
29 伸縮継手
30 逃し弁取付ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能に支持された横型の回転ドラムと、その外周を覆う密閉構造の外殻と、外殻を貫通して該回転ドラムの一端に達する放射性廃棄物投入部と、該回転ドラムの他端に接続された排ガス出口部とを備え、該放射性廃棄物投入部及び排ガス出口部は、各々、外殻と気密にフランジ接続されており、該排ガス出口部には該回転ドラム内に火炎を吹き込む放射性廃棄物燃焼用バーナを設け、該排ガス出口部の底部には焼却残渣排出口を設けた放射性廃棄物焼却炉であって、
該焼却残渣排出口に、外周を密閉構造の外殻で覆ったストーカ部を接続したことを特徴とする放射性廃棄物焼却炉。
【請求項2】
該ストーカ部は、内部温度を700〜900℃に維持するバーナを備えることを特徴とする請求項1記載の放射性廃棄物焼却炉。
【請求項3】
請求項1または2記載の放射性廃棄物焼却炉を用いた放射性廃棄物焼却処理方法であって、
燃焼空気の5〜30%をストーカ部の側壁または下部からストーカ部内に供給し、
焼却残渣のストーカ部における滞留時間を15分〜2時間とすることを特徴とする放射性廃棄物焼却処理方法。
【請求項4】
焼却処理される放射性廃棄物が、樹木や枯葉、樹脂や活性炭など、含水性かつ軽量の廃棄物を含み、該含水性かつ軽量の廃棄物を、回転ドラム内で燃焼後、その未燃分をストーカ部で完全燃焼させることを特徴とする請求項3記載の放射性廃棄物焼却処理方法。

【図1】
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【公開番号】特開2013−101088(P2013−101088A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246082(P2011−246082)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【Fターム(参考)】