説明

放射源、リソグラフィ装置、およびデバイス製造方法

放射源は、低圧力水素環境が与えられているチャンバとして、リソグラフィ装置用の極端紫外線を生成する。微量の保護化合物(例えばHO、H、O、NH、またはNO)がチャンバに供給されてチャンバ内の金属(例えばチタン)コンポーネント上の保護酸化物膜を維持することを助ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
[0001] 本願は、2010年2月9日に出願された米国仮特許出願第61/302,752号と、2010年3月25日に出願された第61/317,529号の優先権を主張
し、これらの出願は、参照することによりその全体を本明細書に組み込む。
【0002】
[0002] 本発明は、特にリソグラフィにおける使用のための放射源、リソグラフィ装置、およびデバイスを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ以上のダイの一部を含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。
【0004】
[0004] リソグラフィは、集積回路(IC)および他のデバイスおよび/または構造の製造における重要なステップの1つとして広く認識されている。しかしながら、リソグラフィを使用して作られるフィーチャの寸法が小さくなるにつれて、リソグラフィは小型ICまたは他のデバイスおよび/または構造を製造可能にするためのより重大な要素になりつつある。
【0005】
[0005] パターンプリンティングの限界の理論推定値は、次式(1)に示されるような解像度についてのレイリー(Rayleigh)基準によって与えることができる。
【数1】


ここで、λは用いられる放射の波長であり、NAはパターンのプリントに用いられる投影システムの開口数であり、k1はレイリー定数とも呼ばれる、プロセス依存型調節係数であり、CDはプリントされたフィーチャのフィーチャサイズ(またはクリティカルディメンション)である。式(1)から、フィーチャの最小プリント可能サイズの縮小は、3つの方法、すなわち、露光波長λを短くすること、開口数NAを大きくすること、またはk1の値を小さくすることによって得られることが分かる。
【0006】
[0006] 露光波長を短くする、したがって最小プリント可能なサイズを縮小するために、極端紫外線(EUV)源を使用することが提案されている。EUV放射は、例えば13〜14nmの範囲内である10〜20nmの範囲内の波長を有する電磁放射である。6.7nmまたは6.8nmといった例えば5〜10nmの範囲内である、10nm未満の波長を有するEUV放射を使用しうることもさらに提案されている。このような放射は極端紫外線または軟X線と呼ばれる。可能な放射源としては、例えばレーザ生成プラズマ源、放電プラズマ源、または電子蓄積リングによって供給されるシンクロトロン放射に基づいた放射源が含まれる。
【0007】
[0007] EUV放射はプラズマを用いて生成されうる。EUV放射を生成するための放射システムは、燃料を励起してプラズマを供給するためのレーザと、プラズマを閉じ込めるための放射源コレクタモジュールとを含みうる。プラズマは、例えば好適な物質(例えばスズ)の粒子、または、XeガスまたはLi蒸気といった適切なガスまたは蒸気のストリームである燃料にレーザビームを向けることによって生成されうる。結果として生じるプラズマは、例えばEUV放射である出力放射を放出し、この放射は放射コレクタを用いて集められる。放射コレクタは、放射を受け取りかつ放射をビームに集束するミラー付き法線入射放射コレクタであってよい。放射源コレクタモジュールは、プラズマを支援するために真空環境を与えるように構成された囲い構造またはチャンバを含みうる。このような放射システムは、通常、レーザ生成プラズマ(LPP)源と呼ばれる。
【0008】
[0008] 典型的なレーザ生成プラズマ源では、燃料(例えばスズ)の小滴は、十分なパワーを有するパルスレーザビームによって照射されて、水素雰囲気中でプラズマに変換される。水素雰囲気は、比較的低い圧力、例えば20〜30mbarにあり、プラズマがその中で形成されるチャンバ、並びに放射源装置の他の部分は非常に高温となりうる。したがって、放射源の様々なコンポーネントは、かなりの物理的および熱的応力、並びに化学攻撃を受けることになる。
【発明の概要】
【0009】
[0009] 長期間にわたってレーザ生成プラズマ源に加えられる応力により耐久性のあるレーザ生成プラズマ源を提供することが望ましい。
【0010】
[0010] 本発明の一実施形態では、リソグラフィ装置に極端紫外線ビームを供給するように構成された放射源デバイスが提供される。放射源デバイスは、放射生成エレメントを囲む真空チャンバと、真空チャンバに水素を供給するように構成されたガス供給源と、真空チャンバに微量の保護化合物を供給するように構成された保護デバイスとを含む。
【0011】
[0011] ガス供給源は、約25mbar未満の圧力で水素を供給するように構成されうる。
【0012】
[0012] 本発明の別の実施形態では、パターン付きビームを基板上に投影するように構成されたリソグラフィ装置が提供される。かかる装置は、非不活性物質を含むコンポーネントを囲む真空チャンバと、真空チャンバに、非不活性物質と反応可能なバックグランドガスを供給するように構成されたガス供給源と、真空チャンバに、微量の保護化合物を供給するように構成された保護デバイスとを含む。バックグラウンドガスではなくて、保護化合物が、非不活性物質に優先的に結合する。
【0013】
[0013] コンポーネントには、燃料の小滴を放出するように構成された小滴ジェネレータと、燃料の小滴を照射するように構成されたビーム生成デバイスとが含まれうる。小滴ジェネレータは、燃料として、液体スズの小滴を生成するように構成されうる。コンポーネントは、リフレクタであっても、アクチュエータであっても、あるいは任意の他のコンポーネントであってもよい。ガス供給源は、約25mbar未満の圧力で水素を供給するように構成されうる。保護デバイスは、真空チャンバ内の保護化合物の分圧が、真空チャンバ内の水素の分圧の約10−4倍より大きくなるおよび/または約10−2倍未満となるような比率で保護化合物を供給するように構成されうる。
【0014】
[0014] 本発明のさらに別の実施形態では、リソグラフィ装置が提供される。かかるリソグラフィ装置は、放射変更エレメントを囲む真空チャンバと、真空チャンバに水素を供給するように構成されたガス供給源と、真空チャンバに微量の保護化合物を供給するように構成された保護デバイスとを含む。
【0015】
[0015] 保護デバイスは、HO、H、O、NH、NO、O、CO、またはLOXを含む保護化合物を供給するように構成されうる。放射変更エレメントは、燃料の小滴を放出するように構成された小滴ジェネレータと、燃料の小滴を照射するように構成されたビーム生成デバイスとを含みうる。小滴ジェネレータは、燃料として、液体スズの小滴を生成するように構成されうる。放射変更エレメントは、リフレクタであってよい。ガス供給源は、約25mbar未満の圧力で水素を供給するように構成されうる。保護デバイスは、真空チャンバ内の保護化合物の分圧が、真空チャンバ内の水素の分圧の約10−4倍より大きくなるおよび/または約10−2倍未満となるような比率で保護化合物を供給するように構成されうる。真空チャンバは、パターニング手段上に放射ビームを投影するように構成された照明システムを囲む、および/または、真空チャンバは、基板上にパターニング手段の像を投影するように構成された投影システムを囲みうる。
【0016】
[0016] 本発明のさらに別の実施形態では、リソグラフィ装置を使用するデバイス製造方法が提供される。かかる方法は、放射ビームにパターンを付与することと、パターン付き放射ビームを基板上に投影することと、放射ビームによって横断されるチャンバに水素を供給することと、チャンバに微量の保護化合物を供給することとを含む。
【0017】
[0017] 本発明の更なる特徴および利点、並びに本発明の様々な実施形態の構造および動作は、添付図面を参照して以下に詳細に説明される。なお、本発明は、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されない。これらの実施形態は、例示目的のためだけに本明細書に提示されている。本明細書に含まれる教示内容に基づけば、当業者には追加の実施形態が明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
[0018] 本明細書に組み込まれかつ本明細書の一部を形成する添付図面は、本発明を例示し、以下の記載と共に本発明の原理をさらに説明し、当業者が本発明を製造しかつ使用することを可能にする。
【図1】[0019] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を示す。
【図2】[0020] 図2は、図1の装置のより詳細な図である。
【図3】[0021] 図3は、図1および図2の装置の放射源コレクタモジュールSOのより詳細な図である。
【図4】[0022] 図4は、本発明の様々な実施形態による様々なリソグラフィ装置を示す。
【図5】[0022] 図5は、本発明の様々な実施形態による様々なリソグラフィ装置を示す。
【図6】[0022] 図6は、本発明の様々な実施形態による様々なリソグラフィ装置を示す。
【図7】[0023] 図7は、本発明の一実施形態によるガス供給装置を示す。
【0019】
[0024] 本発明の特徴および利点は、図面と共に解釈される場合に、以下の詳細な説明からより明らかとなろう。図中、同様の参照文字は、全体を通して対応する要素を特定する。図中、同様の参照番号は、一般に、同一の、機能的に同様の、および/または、構造的に同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0025] 本明細書は、本発明の特徴を組み込む1つ以上の実施形態を開示する。開示された実施形態は、本発明を例示するに過ぎない。本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。本発明は添付された特許請求の範囲によって定義される。
【0021】
[0026] 記載された実施形態、および、明細書における「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」等への言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、または特性を有しうることを示すが、必ずしもすべての実施形態がその特徴、構造、または特性を含まなくてもよい。さらに、このような表現は、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。また、特定の特徴、構造、または特性が一実施形態に関連して記載された場合、明示的な記載の有無に関わらず、その特徴、構造、または特性を他の実施形態に関連して作用させることは当業者の知識内であると理解される。
【0022】
[0027] しかし、このような実施形態をより詳細に記載する前に、本発明の実施形態が実施されうる例示的な環境を提示することが有益である。
【0023】
[0028] 図1は、本発明の一実施形態による放射源コレクタモジュールSOを含むリソグラフィ装置100を概略的に示す。このリソグラフィ装置は、放射ビームB(例えばEUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスクまたはレチクル)MAを支持するように構成され、かつパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続されたサポート構造(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば反射型投影システム)PSとを含む。
【0024】
[0029] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するために、様々なタイプの光コンポーネントを含むことができる。
【0025】
[0030] サポート構造MTは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否か等の他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスMAを保持する。サポート構造は、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造は、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。
【0026】
[0031] 「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用できるあらゆるデバイスを指していると広く解釈されるべきである。なお、放射ビームに付与されたパターンは、集積回路等のターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応しうる。
【0027】
[0032] パターニングデバイスは透過型であっても反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは周知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフト等のマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられ、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように各小型ミラーを個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射された放射ビームにパターンを付与する。
【0028】
[0033] 投影システムは、照明システムと同様に、様々なタイプの光学コンポーネントを含みうる。他のガスは放射を吸収しすぎることがあるので、EUV放射には真空を用いることが望ましい。したがって、真空環境を、真空壁および真空ポンプを用いてビーム経路全体に提供しうる。
【0029】
[0034] 本実施形態では、例えばリソグラフィ装置は反射型装置であってよい(例えば反射型マスクを採用している)。
【0030】
[0035] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル、および、2つ以上のマスクテーブルを有するタイプのものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械では、追加のテーブルを並行して使うことができ、すなわち予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うこともできる。
【0031】
[0036] 図1を参照すると、イルミネータILは、放射源コレクタモジュールSOから極端紫外線(EUV)放射ビームを受け取る。EUV放射を生成する方法には、次に必ずしも限定されないが、物質を、EUV範囲内の1本以上の輝線を有する例えばキセノン、リチウム、またはスズである少なくとも1つの元素を有するプラズマ状態に変換することが含まれる。レーザ生成プラズマ(「LPP」)と呼ばれるこのような方法の1つでは、必要とされるプラズマは、必要な輝線を放出する元素を有する物質の小滴、ストリームまたはクラスタといった燃料をレーザビームによって照射することによって生成することができる。放射源コレクタモジュールSOは、燃料を励起させるレーザビームを提供するために、図1には図示されないレーザを含むEUV放射システムの一部であってよい。結果として生じるプラズマは、例えばEUV放射である出力放射を放出し、この放射は、放射源コレクタモジュール内に配置される放射コレクタを使って集められる。例えばCOレーザを用いて燃料励起のためのレーザビームを提供する場合は、レーザと放射源コレクタモジュールは別個の構成要素であってよい。
【0032】
[0037] その場合、レーザは、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また、放射ビームはレーザから放射源コレクタモジュールへ、例えば適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムを使って送られる。その他の場合、例えば放射源が多くの場合DPP源と呼ばれる放電生成プラズマEUVジェネレータである場合、放射源は放射源コレクタモジュールの一体部分とすることもできる。
【0033】
[0038] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するように構成されたアジャスタを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、ファセットフィールドデバイスおよび瞳ミラーデバイスといった様々な他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布を持たせることができる。
【0034】
[0039] 放射ビームBは、サポート構造(例えばマスクテーブル)MT上に保持されているパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えばマスク)MAから反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点を合わせる。第2ポジショナPWおよび位置センサPS2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使い、例えば、様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサPS1を使い、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。パターニングデバイス(例えばマスク)MAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2と、基板アライメントマークP1、P2を使って位置合わせされうる。
【0035】
[0040] 例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードでは、サポート構造(例えばマスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それにより別のターゲット部分Cを露光することができる。
2.スキャンモードでは、サポート構造(例えばマスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。サポート構造(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。
3.別のモードでは、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、サポート構造(例えばマスクテーブル)MTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードでは、通常、パルス放射源が採用され、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述のタイプのプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0036】
[0041] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、或いは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
【0037】
[0042] 図2は、放射源コレクタモジュールSO、照明システムIL、および投影システムPSを含むリソグラフィ装置100をより詳細に示す。放射源コレクタモジュールSOは、放射源コレクタモジュールSOの囲い構造220内に真空環境が維持可能であるように構成かつ配置される。EUV放射を放出するプラズマ210が放電生成プラズマ源によって形成されうる。EUV放射は、例えばXeガス、Li蒸気またはSn蒸気といったガスまたは蒸気によって生成されてよく、ガスまたは蒸気内では非常に高温のプラズマ210が生成されて電磁スペクトルのEUV範囲の放射が放出される。この非常に高温のプラズマ210は、例えば少なくとも部分的にイオン化されたプラズマを引き起こす放電によって生成される。10Paの分圧のXe、Li、Sn蒸気または任意の他の好適なガスまたは蒸気が、放射の効率のよい発生には必要となりうる。一実施形態では、励起されたスズ(Sn)のプラズマが提供されてEUV放射が生成される。
【0038】
[0043] 高温プラズマ210によって放出された放射は、放射源チャンバ211からコレクタチャンバ212内へと、放射源チャンバ211の開口内またはその後方に位置決めされる光学ガスバリアまたは汚染物質トラップ230(汚染物質バリアまたはフォイルトラップとも呼ばれることもある)を介して送られる。汚染物質トラップ230はチャネル構造を含みうる。汚染物質トラップ230はガスバリア、または、ガスバリアとチャネル構造の組み合わせを含んでもよい。本明細書に示す汚染物質トラップまたは汚染物質バリア230はさらに、当技術において周知であるように少なくともチャネル構造を含む。
【0039】
[0044] コレクタチャンバ211は、いわゆるかすめ入射コレクタでありうる放射コレクタCOを含みうる。放射コレクタCOは、上流放射コレクタ側251と下流放射コレクタ側252を有する。コレクタCOを通過する放射は格子スペクトルフィルタ240から反射されて仮想放射源点IFに合焦される。仮想放射源点IFは通常中間焦点と呼ばれ、放射源コレクタモジュールは中間焦点IFが囲み構造220の開口221にまたはその付近に位置するように構成される。仮想放射源点IFは放射を放出するプラズマ210の像である。
【0040】
[0045] 次に、放射は照明システムILを通過する。照明システムILは、パターニングデバイスMAにおいて放射ビーム21の所望の角分布を提供し、また、パターニングデバイスMAにおいて所望の放射強度の均一性を提供するように構成されたファセットフィールドミラーデバイス22およびファセット瞳ミラーデバイス24を含みうる。サポート構造MTによって保持されたパターニングデバイスMAにおいて放射ビーム21が反射した後、パターン付きビーム26が形成されて、このパターン付きビーム26は、反射型素子28、30を介してウェーハステージまたは基板テーブルWTによって保持された基板W上に投影システムPSによって結像される。
【0041】
[0046] 図示されるよりも多くの要素が一般的に照明光学ユニットILおよび投影システムPS内に存在しうる。格子スペクトルフィルタ240は、リソグラフィ装置のタイプに依存して任意選択的に存在しうる。さらに図示されるよりも多くのミラーが存在してよく、例えば図2に示されるよりも1〜6個追加の反射型素子が投影システムPS内に存在してもよい。
【0042】
[0047] 図2に示されるコレクタ光学部品COは、コレクタ(またはコレクタミラー)のほんの一例として、かすめ入射リフレクタ253、254、および255を有するネスト型コレクタとして示される。かすめ入射リフレクタ253、254、および255は光軸O周りに軸対称に配置され、このタイプのコレクタ光学部品COは、DPP源と多くの場合呼ばれる放電生成プラズマ源と組み合わせて用いられることが好適である。
【0043】
[0048] 或いは、放射源コレクタモジュールSOは、図3に示されるようにLPP放射システムの一部であってよい。レーザLAがキセノン(Xe)、スズ(Sn)、またはリチウム(Li)といった燃料にレーザエネルギーを与えるように構成され、それにより、数十eVの電子温度を有する、高度にイオン化されたプラズマ210が生成される。脱励起およびこれらのイオンの再結合時に発生されるエネルギー放射がプラズマから放出され、近法線入射コレクタ光学部品COによって集められ、囲い構造220の開口221に合焦される。
【0044】
[0049] 一例において、レーザ生成プラズマ源において通常経験される高温では、チタンは、プラズマ形成チャンバ内で使用されるクリーンな水素ガスによって攻撃を受けうる。チタンは、液体スズに対して良好な耐食性を有し、また、通常、自然酸化物膜による化学攻撃から保護されるので、プラズマチャンバ内で使用することが可能である。具体的には、液体Snの小滴を生成する小滴ジェネレータと、液体Snの小滴および/またはプラズマデブリを捕捉する小滴キャッチャをチタンで作ることが可能である。しかし、本発明者らは、プラズマチャンバの侵食環境では、保護酸化膜は蒸発して、溶解して、または、そうでなければ、分解して、バルク材料が水素ガスおよびスズプラズマにさらされることになることを確認している。放射源のコンポーネントも硬化鋼で作られうるが、同様の問題がある。
【0045】
[0050] 一例において、プラズマチャンバのチタンコンポーネントは、微量で少量の湿気(すなわち水HO)を与えることにより保護可能である。この湿気は、水、水蒸気、または氷の形態、さらには、水を形成すべく存在する任意の水素と一時的に反応しうる純酸素の形態で与えられうる。過酸化水素(H)、オゾン(O)、二酸化炭素(CO)および液体酸素(LOX)を用いてもよい。このような保護化合物を微量ではるが与えることによっても鋼コンポーネントは保護される。
【0046】
[0051] 図4は、保護デバイス10が放射源モジュールSOに接続された本発明の一実施形態を示す。保護デバイス10は、液体水を含むタンク11と、タンクからの水蒸気の流れを制御するニードル弁12と、不要なときには供給を閉鎖可能にするシャットオフ弁13とを含む。一実施形態では、ニードル弁は、ニードル弁を通した圧力降下による起こりうる凝結を防ぐためのヒーター(図示せず)を含む。低圧力チャンバ(例えば放射源モジュールSO)に接続される場合、タンク11内の液体水は蒸発して、蒸気は、オリフィス12を通り放射源モジュールへと流れる。放射源モジュールが、室温で液体水が蒸発するために十分に低い圧力(約23mbar未満)にない場合、ヒーターをタンク11内に設けることができる。
【0047】
[0052] 図5および図6は、それぞれ、当該モジュール内のコンポーネントを保護するために、保護デバイス10が照明システムILに接続された本発明の代替の実施形態と、保護デバイス10が投影システムPSに接続された本発明の代替の実施形態とを示す。バルク材料は、通常、酸化膜によって保護されるところ、本発明の保護デバイスは、特に他の金属といったチタン以外の他の物質で作られたコンポーネントを保護することができる。当然ながら、本発明の様々な実施形態は、組み合わされてもよいし、また、複数の保護デバイスが、保護を必要とするコンポーネントを含むどのモジュールにも設けられて接続されることが可能である。或いは、単一の保護デバイスを、リソグラフィ装置の幾つかの様々なモジュールに接続し、それらの中にある様々なコンポーネントを保護することができる。
【0048】
[0053] 図7は、保護デバイス10が、ガス供給源14から保護されるべきコンポーネントを含むデバイスのモジュールに例えば水素であるガスを運ぶガス供給ライン15に接続された代替の配置を示す。この配置では、排気されたチャンバへの接続が少なくて済む。一実施形態では、保護されるべきコンポーネントを含むチャンバ内に水素ガスの流れがある。この場合、保護デバイスは、保護されるべきコンポーネントの上流に保護化合物を供給するように構成されることが望ましい。放射源モジュールの場合、保護デバイスは、通常は水素ガス源付近にある小滴ジェネレータの付近に保護化合物を供給するように構成されうる。小滴キャッチャは、放射源真空チャンバからの流出付近であるので、小滴ジェネレータおよび小滴キャッチャは同時に保護されることが可能である。
【0049】
[0054] 一例において、チタンコンポーネントの環境におけるOの分圧とHOの分圧の半分を足したものが、当該環境におけるHの分圧より約10−4倍大きい場合、十分な保護効果が得られる。酸素および水の必要とされる分圧は、温度によって、また、保護されるべき材料に応じて変動しうる。様々な温度において水蒸気からの酸素がチタンに結合する比率が以下の表1から分かる。表1は、反応Ti+HO(g)=H(g)+TiOに対する様々な熱力学パラメータを提示する。
【表1】

【0050】
[0055] この表において、デルタHはエンタルピーの変化であり、デルタSはエントロピーの変化であり、ここから、ギブズ(Gibbs)自由エネルギーの変化であるデルタGを計算することができる。これにより、反応に対する平衡定数Kの計算が可能となる。平衡定数は、平衡状態におけるHの分圧のHOの分割に対する比であり、存在する酸素が、約40桁分、水素よりもチタンに優先的に結合することを示す。リソグラフィ装置では、放射源モジュール内の圧力は約1mbarであってよく、また、照明システムおよび投影システム内の圧力は約0.3mbarであってよい。したがって、本発明を達成するためには非常に少量の保護化合物で十分である。
【0051】
[0056] 発明者らはさらに、プラズマチャンバ内で通常生じる温度では、酸化スズ(SnO)はスズ(Sn)より安定性がないので、酸素またはHOの存在は、プラズマの形成を阻害するものではないことも確認している。さらに、チタンコンポーネント上の安定化酸素層は、液体スズに対するチタンコンポーネントの耐食性を高めることができる。
【0052】
[0057] 本発明の一実施形態において、保護されるコンポーネントは、磁石、例えばサマリウムコバルトまたはネオジウムで作られた磁石である。これらの物質も水素によって付着されて、本発明の保護デバイスの使用により維持される酸化物層によって保護されることが可能である。磁石は、モータといったアクチュエータ、または、センサの一部でありうる。
【0053】
[0058] 本発明の一実施形態において、保護されるコンポーネントはシリコンを含むが、シリコンは水素と反応してシラン(SiH)を形成することがある。このことは、本発明の保護デバイスによって与えられる酸素または水の存在によって阻止される。シリコンを含むコンポーネントは、ミラーまたはマスクといった多層リフレクタを含み、これらは、Si:Mo多層コーティングを有しうる(例えば分布ブラッグ(Bragg)リフレクタ)。本発明は、大抵の場合、保護キャップ層を有さないコレクタ光学部品COを保護するよう適用された場合に特に有利である。
【0054】
[0059] 本発明の一実施形態において、酸素または湿度センサを、保護されるべきコンポーネントを含むチャンバ内に設けて、湿度および/または酸素レベルを制御することが可能である。
【0055】
[0060] 本発明の一実施形態において、微量のNHおよび/またはNOが、水の代わりに注入される。このような実施形態は、特に金属であるバルク材料上の窒化物保護層を維持するのに有用である。
【0056】
[0061] EUVリソグラフィ装置において、放射源モジュール、照明システム、および投影システム、並びに投影ビームが横断する任意の他の部分には、通常、低圧力の水素環境が与えられている。これは、水素はEUV放射に対して低い吸収係数を有し、また、リソグラフィ装置の部分から炭素および薄い堆積物を除去することを促進するからである。しかし、ヘリウムといった他のガスを代わりに用いてもよい。しかし、その場合、別の保護化合物が適切でありうる。
【0057】
[0062] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった、マイクロスケールまたはさらにはナノスケールの特徴を有するコンポーネントの製造における他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者には当然のことであるがそのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
【0058】
[0063] 光リソグラフィの関連での本発明の実施形態の使用について上述のとおり具体的な言及がなされたが、当然のことながら、本発明の実施形態は、他の用途、例えば、インプリントリソグラフィに使われてもよく、さらに状況が許すのであれば、光リソグラフィに限定されることはない。インプリントリソグラフィにおいては、パターニングデバイス内のトポグラフィによって、基板上に創出されるパターンが定義される。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジスト層の中にプレス加工され、基板上では、電磁放射、熱、圧力、またはそれらの組合せによってレジストは硬化される。パターニングデバイスは、レジストが硬化した後、レジスト内にパターンを残してレジストの外へ移動される。
【0059】
[0064] 「レンズ」という用語は、文脈によって、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光コンポーネントを含む様々な種類の光コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指しうる。
【0060】
[0065] 発明の概要および要約の項目は、発明者が想定するような本発明の1つまたは複数の例示的実施形態について述べることができるが、全部の例示的実施形態を述べることはできず、したがって本発明および請求の範囲をいかなる意味でも制限しないものとする。
【0061】
[0066] 本発明は、特定の機能の実施とそれらの関係を示す機能的構成要素を用いて上に説明された。これらの機能的構成要素の境界は、説明の便宜上任意に定義されている。特定の機能およびそれらの関係が適切に行われる限り別の境界が定義されてもよい
【0062】
[0067] 特定の実施形態の上記の説明は、本発明の一般的性質を十分に明らかにし、それにより、当業者の知識を適用することによって、他の人が、必要以上の実験を行うことなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、特定の実施形態の様々な適用を容易に修正および/または適応することができるようにする。したがって、このような適応および修正は、本明細書に提示する教示および指導内容に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味および範囲内であることを意図するものである。なお、本明細書における表現および用語は、説明のためであって限定を目的とせず、したがって、本明細書の用語および表現は教示および指導内容を鑑みて当業者によって解釈されるべきであることを理解すべきである。
【0063】
[0068] 本発明の広さおよび範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、以下の特許請求の範囲およびそれらの等価物によってのみ定義されるべきである。
【0064】
[0069] 本願における特許請求の範囲は、任意の関連出願の特許請求の範囲とは異なる。したがって、出願人は、本願に関連して出願において行った任意の特許請求の範囲のディスクレイマーを取り下げる。したがって、審査官は、任意のかかる先のディスクレイマー、また、回避すべくなされた引用文献を再度検討する必要がありうることを勧告したい。また、審査官は、本願においてなされた任意のディスクレイマーを原出願内にまたは元出願に対して読み込むべきではないことに再認識されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リソグラフィ装置に極端紫外線ビームを供給する放射源デバイスであって、
放射生成エレメントを囲む真空チャンバと、
前記真空チャンバに水素を供給するガス供給源と、
前記真空チャンバに微量の保護化合物を供給する保護デバイスと、
を含む、放射源デバイス。
【請求項2】
前記保護デバイスは、HO、H、O、NH、NO、O、CO、およびLOXからなる群から選択される保護化合物を供給するように構成される、請求項1に記載の放射源。
【請求項3】
前記放射生成エレメントは、燃料の小滴を放出する小滴ジェネレータと、前記燃料の小滴を照射するビーム生成デバイスとを含む、請求項1または2に記載の放射源。
【請求項4】
前記小滴ジェネレータは、前記燃料として、液体スズの小滴を生成するように構成される、請求項3に記載の放射源。
【請求項5】
前記保護デバイスは、前記真空チャンバ内の前記保護化合物の分圧が、前記真空チャンバ内の水素の分圧の約10−4倍より大きくなるような比率で前記保護化合物を供給するように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の放射源。
【請求項6】
前記保護デバイスは、前記真空チャンバ内の前記保護化合物の分圧が、前記真空チャンバ内の水素の分圧の約10−2倍未満となるような比率で前記保護化合物を供給するように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載の放射源。
【請求項7】
パターニング手段の像を基板上に投影するリソグラフィ装置であって、前記パターニング手段を前記放射ビームで照明するように構成された、請求項1から6のいずれか一項に記載の放射源を含む、リソグラフィ装置。
【請求項8】
パターン付きビームを基板上に投影するリソグラフィ装置であって、
非不活性物質を含むコンポーネントを囲む真空チャンバと、
前記真空チャンバに、前記非不活性物質と反応可能なバックグランドガスを供給するガス供給源と、
前記真空チャンバに、微量の保護化合物を供給する保護デバイスと、
を含み、
前記バックグラウンドガスではなくて、前記保護化合物が、前記非不活性物質に優先的に結合する、リソグラフィ装置。
【請求項9】
前記ガス供給源は、水素を供給するように構成され、前記保護デバイスは、HO、H、O、NH、NO、O、CO、およびLOXからなる群から選択される保護化合物を供給するように構成される、請求項8に記載のリソグラフィ装置。
【請求項10】
前記非不活性物質は、チタン、鋼、サマリウムコバルト、ネオジウムおよびシリコンからなる群から選択される、請求項7から9のいずれか一項に記載のリソグラフィ装置。
【請求項11】
前記真空チャンバは、放射ビームをパターニング手段上に投影する照明システムを囲む、請求項8から10のいずれか一項に記載のリソグラフィ装置。
【請求項12】
前記真空チャンバは、パターニング手段の像を基板上に投影する投影システムを囲む、請求項8から10のいずれか一項に記載のリソグラフィ装置。
【請求項13】
リソグラフィ装置を使用するデバイス製造方法であって、
放射ビームを生成することと、
パターニング手段を使用して前記放射ビームにパターンを付与することと、
前記パターン付き放射ビームを基板上に投影することと、
前記放射ビームによって横断され、かつ、非不活性物質を含むコンポーネントを含む、前記リソグラフィ装置のチャンバに水素を供給することと、
前記チャンバに微量の保護化合物を供給することと、
を含み、
パターン付きビームを基板上に投影するためのリソグラフィ装置は、
非不活性物質を含むコンポーネントを囲む真空チャンバと、
前記真空チャンバに、前記非不活性物質と反応可能なバックグランドガスを供給するガス供給源と、
前記真空チャンバに、微量の保護化合物を供給する保護デバイスと、
を含み、
前記バックグラウンドガスではなくて、前記保護化合物が、前記非不活性物質に優先的に結合する、デバイス製造方法。
【請求項14】
放射変更エレメントを囲む真空チャンバと、
前記真空チャンバに水素を供給するガス供給源と、
前記真空チャンバに微量の保護化合物を供給する保護デバイスと、
を含む、リソグラフィ装置。
【請求項15】
リソグラフィ装置を使用するデバイス製造方法であって、
放射ビームにパターンを付与することと、
前記パターン付き放射ビームを基板上に投影することと、
前記放射ビームによって横断されるチャンバに水素を供給することと、
前記チャンバに微量の保護化合物を供給することと、
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−519221(P2013−519221A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551519(P2012−551519)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069192
【国際公開番号】WO2011/098169
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】