説明

放射線撮影装置

【課題】高いフレームレートの透視撮影を行う場合でも残像を抑制する放射線撮影装置を提供する。
【解決手段】照射された放射線によりシンチレータで発光した光を、光電変換することで電荷として蓄積して読み出しする撮影部を有する放射線画像撮影装置において、複数の撮影部を設け、各撮影部から蓄積電荷である画像情報を読み出す撮影部を順次変えて画像情報を読み出すことで、高いフレームレートでも電荷が蓄積部に残存しにくく、残像を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板上に放射線感応層を配置し、X線などの放射線を直接デジタルデータに変換できるFPD(Flat Panel Detector)等の放射線検出器が実用化されており、この放射線検出器を用いて、照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する放射線撮影装置が実用化されている。この放射線検出器を用いた放射線撮影装置は、従来のX線フィルムやイメージングプレートを用いた放射線撮影装置に比べて、即時に画像を確認でき、連続的に放射線画像の撮影を行う透視撮影(動画撮影)も行うことができるといったメリットがある。
【0003】
この種の放射線検出器は、種々のタイプのものが提案されており、例えば、放射線を一度CsI:Tl、GOS(GdS:Tb)などのシンチレータで光に変換し、変換した光をフォトダイオードなどのセンサ部で電荷に変換して蓄積する間接変換方式や、放射線をアモルファスセレン等の半導体層で電荷に変換する直接変換方式等がある。放射線撮影装置では、放射線検出器に蓄積された電荷を電気信号として読み出し、読み出した電気信号をアンプで増幅した後にA/D(アナログ/デジタル)変換部でデジタルデータに変換している。
【0004】
ところで、間接変換方式及び直接変換方式の放射線検出器では、フォトダイオードなどのセンサ部内や半導体層内の不純物電位に電荷がトラップされてしまい、残像を生じる場合がある。この不純物電位にトラップされることによるラグ信号は、前回の撮影から撮影期間が短いほど大きい。このため、透視撮影においてフレームレートが高くなるほど残像が発生しやすくなる。
【0005】
なお、この種の放射線検出器を用いて放射線画像を撮影する放射線撮影装置に関する技術として、特許文献1には、1つのシンチレータの両面に光検出基板をそれぞれ配置し、同じタイミングで2枚の光検出基板のセンサに発生した電荷を読み出すことにより感度を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−179980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、シンチレータで発生した光を2枚の光検出基板で検出するため感度が向上するものの、2枚の光検出基板から同じタイミングで電荷を読み出すことを繰り返して透視撮影を行った場合、フレームレートが高くなるほど残像が発生しやすくない、という問題点が依然として残った。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、高いフレームレートの透視撮影を行う場合でも残像が発生しずらい放射線撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明の放射線撮影装置は、照射された放射線により示される放射線画像を撮影する撮影系を少なくとも2つ有し、各撮影系により撮影された放射線画像を示す画像情報を個別に読み出し可能な撮影部と、前記撮影部の各撮影系からそれぞれ画像情報の読み出しを行う読出手段と、画像情報を読み出す撮影系を順次変えて前記撮影部の各撮影系から画像情報の読み出すように前記読出手段を制御する制御手段と、を備えている。
【0010】
請求項1によれば、撮影部は、照射された放射線により示される放射線画像を撮影する撮影系を少なくとも2つ有し、各撮影系により撮影された放射線画像を示す画像情報を個別に読み出し可能とされており、読出手段により、撮影部の各撮影系からそれぞれ画像情報の読み出しが行われる。
【0011】
そして、制御手段により、画像情報を読み出す撮影系を順次変えて撮影部の各撮影系から画像情報の読み出すように読出手段が制御される。
【0012】
このように、請求項1に記載の発明によれば、照射された放射線により示される放射線画像を撮影する撮影系を少なくとも2つ有する撮影部の各撮影系から、画像情報を読み出す撮影系を順次変えて画像情報を読み出すことにより、続けて同一の撮影系から画像情報が読み出されることがないため、高いフレームレートの透視撮影を行う場合でも残像が発生しずらくなる。
【0013】
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、前記撮影部が有する前記撮影系の数をNとし、連続的に放射線画像の撮影を行う透視撮影のフレームレートに応じた撮影周期をTとした場合、前記制御手段が、各撮影系から画像情報の読み出すタイミングをTずつずらしながら各撮影系から画像情報をそれぞれT×Nの周期で読み出すように前記読出手段を制御してもよい。
【0014】
また、本発明は、請求項3に記載の発明のように、前記撮影部が、照射された放射線を光に変換する平板状の少なくとも1つのシンチレータ、及び何れかの前記シンチレータに積層して配置され、当該シンチレータにより変換された光を受光することにより電荷が発生する複数のセンサ部が設けられた複数の光検出基板を有し、前記読出手段が、前記光検出基板の各センサ部に蓄積された電荷を前記画像情報として読み出すものとしてもよい。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項4に記載の発明のように、前記撮影部が、1つの前記シンチレータの両面に2つの前記光検出基板がそれぞれ積層して配置されて構成され、前記制御手段が、前記2つの光検出基板から前記画像情報を交互に読み出すように前記読出手段を制御してもよい。
【0016】
また、請求項3又は請求項4に記載の発明は、請求項5に記載の発明のように、前記シンチレータと前記光検出基板の間にそれぞれ当該シンチレータにより変換された光を透過する透過状態及び当該光を透過しない非透過状態に選択的に切り替えが可能な光透過状態切替手段をさらに備え、前記制御手段が、透過状態とする前記光透過状態切替手段を順次切り替えつつ、前記光透過状態切替手段が透過状態とされて光が照射された前記光検出基板の前記画像情報を順次読み出すように前記読出手段を制御してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、高いフレームレートの透視撮影を行う場合でも残像が発生しずらい放射線撮影装置を提供できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態に係る放射線検出器の構成を模式的に示した断面図である。
【図2】実施の形態に係る放射線検出器の薄膜トランジスタ及びコンデンサの構成を示した断面図である。
【図3】実施の形態に係るTFT基板の構成を示す平面図である。
【図4】実施の形態に係る撮影部の構成を示す断面図である。
【図5】実施の形態に係る電子カセッテの構成を示す斜視図である。
【図6】実施の形態に係る電子カセッテの構成を示す断面図である。
【図7】実施の形態に係る電子カセッテの電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図8】実施の形態に係る透視撮影時の処理の流れを示すタイミングチャートである。
【図9】(A)は周期Tで画像情報の読み出しを行った場合の電気信号に含まれるラグ成分を示すグラフであり、(B)は周期2Tで画像情報の読み出しを行った場合の電気信号に含まれるラグ成分を示すグラフである。
【図10】他の形態に係る撮影部の構成を示す断面図である。
【図11】図10に示す撮影部とした場合の透視撮影時の処理の流れを示すタイミングチャートである。
【図12】他の形態に係る撮影部の構成を示す断面図である。
【図13】他の形態に係る直接変換方式の放射線検出器の構成を模式的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、ここでは、本発明を、可搬型の放射線撮影装置(以下「電子カセッテ」ともいう。)に適用した場合の形態例について説明する。
【0020】
まず、本実施の形態に係る放射線検出器20の構成について説明する。
【0021】
図1には、本実施形態に係る放射線検出器20の構成を模式的に示した断面図が示されておいる。
【0022】
放射線検出器20は、絶縁性基板22に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor、以下「TFT」という)24、及び蓄積容量25が形成されたTFTアクティブマトリクス基板(以下、「TFT基板」という)26を備えている。
【0023】
このTFT基板26上には、入射される放射線を光に変換するシンチレータ28が配置される。
【0024】
シンチレータ28としては、例えば、CsI:Tl、GOS(Gd2O2S:Tb)を用いることができる。なお、シンチレータ28は、これらの材料に限られるものではない。
【0025】
絶縁性基板22としては、光透過性を有し且つ放射線の吸収が少ないものであれば何れでもよく、例えば、ガラス基板、透明セラミック基板、光透過性の樹脂基板を用いることができる。なお、絶縁性基板22は、これらの材料に限られるものではない。
【0026】
シンチレータ28が発する光の波長域は、可視光域(波長360nm〜830nm)であることが好ましく、この放射線検出器20によってモノクロ撮像を可能とするためには、緑色の波長域を含んでいることがより好ましい。
【0027】
シンチレータ28に用いる蛍光体としては、具体的には、放射線としてX線を用いて撮像する場合、ヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが420nm〜600nmにあるCsI(Tl)を用いることが特に好ましい。なお、CsI(Tl)の可視光域における発光ピーク波長は565nmである。
【0028】
シンチレータ28は、例えば、CsI(Tl)等の柱状結晶で形成しようとする場合、蒸着基板への蒸着によって形成されてもよい。このように蒸着によってシンチレータ28を形成する場合、蒸着基板は、X線の透過率、コストの面からAlの板がよく使用されるがこれに限定されるものではない。なお、シンチレータ28としてGOSを用いる場合、蒸着基板を用いずにTFT基板26の表面にGOSを塗布することにより、シンチレータ28を形成してもよい。
【0029】
TFT基板26には、シンチレータ28によって変換された光が入射されることにより電荷を発生するセンサ部36が形成されている。また、TFT基板26には、TFT基板26上を平坦化するための平坦化層38が形成されている。また、TFT基板26とシンチレータ28との間であって、平坦化層38上には、シンチレータ28をTFT基板26に接着するための接着層39が形成されている。
【0030】
センサ部36は、上部電極32、下部電極34、及び該上下の電極間に配置された光電変換膜30を有している。
【0031】
上部電極32、及び下部電極34はITO(酸化インジウムスズ)やIZO(酸化亜鉛インジウム)などの光透過性の高い材料を用いて形成しており、光透過性を有する。
【0032】
光電変換膜30は、シンチレータ28から発せられた光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する。光電変換膜30は、光が照射されることにより電荷を発生する材料により形成すればよく、例えば、アモルファスシリコンや有機光電変換材料などにより形成することができる。アモルファスシリコンを含む光電変換膜30であれば、幅広い吸収スペクトルを持ち、シンチレータ28による発光を吸収することができる。有機光電変換材料を含む光電変換膜30であれば、可視域にシャープな吸収スペクトルを持ち、シンチレータ28による発光以外の電磁波が光電変換膜30に吸収されることがほとんどなく、X線等の放射線が光電変換膜30で吸収されることによって発生するノイズを効果的に抑制することができる。
【0033】
光電変換膜30を構成する有機光電変換材料は、シンチレータ28で発光した光を最も効率良く吸収するために、その吸収ピーク波長が、シンチレータ28の発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光電変換材料の吸収ピーク波長とシンチレータ28の発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータ28から発された光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光電変換材料の吸収ピーク波長と、シンチレータ28の放射線に対する発光ピーク波長との差が、10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。
【0034】
本実施の形態では、光電変換膜30に有機光電変換材料を含んで構成する。有機光電変換材料としては、例えば、キナクリドン系有機化合物及びフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えば、キナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光電変換材料としてキナクリドンを用い、シンチレータ28の材料としてCsI(Ti)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、光電変換膜30で発生する電荷量をほぼ最大にすることができる。この光電変換膜30として適用可能な有機光電変換材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
【0035】
図2には、本実施の形態に係るTFT基板26に形成されたTFT24及び蓄積容量25の構成が概略的に示されている。
【0036】
絶縁性基板22上には、下部電極34に対応して、下部電極34に移動した電荷を蓄積する蓄積容量25と、蓄積容量25に蓄積された電荷を電気信号に変換して出力するTFT24が形成されている。蓄積容量25及びTFT24の形成された領域は、平面視において下部電極34と重なる部分を有しており、このような構成とすることで、各画素部における蓄積容量25及びTFT24とセンサ部36とが厚さ方向で重なりを有することとなり、少なく面積で蓄積容量25及びTFT24とセンサ部36を配置できる。
【0037】
蓄積容量25は、絶縁性基板22と下部電極34との間に設けられた絶縁膜27Aを貫通して形成された導電性材料の配線を介して対応する下部電極34と電気的に接続されている。これにより、下部電極34で捕集された電荷を蓄積容量25に移動させることができる。
【0038】
TFT24は、ゲート電極24A、ゲート絶縁膜27B、及び活性層(チャネル層)24Bが積層され、さらに、活性層24B上にソース電極24Cとドレイン電極24Dが所定の間隔を開けて形成されている。
【0039】
活性層24Bは、例えば、アモルファスシリコンや非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブなどにより形成することができる。なお、活性層24Bを構成する材料は、これらに限定されるものではない。
【0040】
活性層24Bを構成する非晶質酸化物としては、In、Ga及びZnのうちの少なくとも1つを含む酸化物(例えば、In−O系)が好ましく、In、Ga及びZnのうちの少なくとも2つを含む酸化物(例えば、In−Zn−O系、In−Ga−O系、Ga−Zn−O系)がより好ましく、In、Ga及びZnを含む酸化物が特に好ましい。In−Ga−Zn−O系非晶質酸化物としては、結晶状態における組成がInGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)で表される非晶質酸化物が好ましく、特に、InGaZnOがより好ましい。
【0041】
活性層24Bを構成可能な有機半導体材料としては、フタロシアニン化合物や、ペンタセン、バナジルフタロシアニン等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。なお、フタロシアニン化合物の構成については、特開2009−212389号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
【0042】
TFT24の活性層24Bを非晶質酸化物や有機半導体材料、カーボンナノチューブで形成したものとすれば、X線等の放射線を吸収せず、あるいは吸収したとしても極めて微量に留まるため、TFT24におけるノイズの発生を効果的に抑制することができる。
【0043】
また、活性層24Bをカーボンナノチューブで形成した場合、TFT24のスイッチング速度を高速化することができ、また、可視光域での光の吸収度合の低いTFT24を形成できる。なお、カーボンナノチューブで活性層24Bを形成する場合、活性層24Bに極微量の金属性不純物が混入するだけで、TFT24の性能は著しく低下するため、遠心分離などにより極めて高純度のカーボンナノチューブを分離・抽出して形成する必要がある。
【0044】
ここで、上述した非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブや、有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。従って、絶縁性基板22としては、石英基板、及びガラス基板等の耐熱性の高い基板に限定されず、プラスチック等の可撓性基板、アラミド、バイオナノファイバを用いることもできる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の可撓性基板を用いることができる。このようなプラスチック製の可撓性基板を用いれば、軽量化を図ることもでき、例えば、持ち運び等に有利となる。なお、絶縁性基板22には、絶縁性を確保するための絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、平坦性あるいは電極等との密着性を向上するためのアンダーコート層等を設けてもよい。
【0045】
アラミドは、200度以上の高温プロセスを適用できるために、透明電極材料を高温硬化させて低抵抗化でき、また、ハンダのリフロー工程を含むドライバICの自動実装にも対応できる。また、アラミドは、ITO(indium tin oxide)やガラス基板と熱膨張係数が近いため、製造後の反りが少なく、割れにくい。また、アラミドは、ガラス基板等と比べて薄く基板を形成できる。なお、超薄型ガラス基板とアラミドを積層して絶縁性基板22を形成してもよい。
【0046】
バイオナノファイバは、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束(バクテリアセルロース)と透明樹脂との複合したものである。セルロースミクロフィブリル束は、幅50nmと可視光波長に対して1/10のサイズで、かつ、高強度、高弾性、低熱膨である。バクテリアセルロースにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を60−70%も含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示すバイオナノファイバが得られる。バイオナノファイバは、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(3−7ppm)を有し、鋼鉄並の強度(460MPa)、高弾性(30GPa)で、かつフレキシブルであることから、ガラス基板等と比べて薄く絶縁性基板22を形成できる。
【0047】
図3には、本実施の形態に係るTFT基板26の構成を示す平面図が示されている。
【0048】
TFT基板26には、上述のセンサ部36、蓄積容量25、TFT24と、を含んで構成される画素37が一定方向(図3の行方向)及び一定方向に対する交差方向(図3の列方向)に2次元状に複数設けられている。TFT基板26は、画素37が2次元状に設けられた領域が放射線画像を撮影可能な撮影領域とされている。
【0049】
また、TFT基板26には、一定方向(行方向)に延設され各TFT24をオン・オフさせるための複数本のゲート配線40と、交差方向(列方向)に延設されオン状態のTFT24を介して電荷を読み出すための複数本のデータ配線42が設けられている。
【0050】
放射線検出器20は、平板状で平面視において外縁に4辺を有する四辺形状をしている。具体的には矩形状に形成されている。
【0051】
本実施形態に係る放射線検出器20は、図1に示すように、このようなTFT基板26の表面にシンチレータ28が貼り付けられて形成される。
【0052】
シンチレータ28は、例えば、CsI:Tl等の柱状結晶で形成しようとする場合、蒸着基板への蒸着によって形成される。なお、シンチレータ28としてGOSを用いる場合、蒸着基板を用いずにTFT基板26の表面にGOSを塗布することにより、シンチレータ28を形成してもよい。
【0053】
次に、放射線画像の撮影を行う撮影部21の構成について説明する。
【0054】
本実施の形態に係る撮影部21は、照射された放射線により示される放射線画像の撮影を行う撮影系を2つ有し、各撮影系により撮影された放射線画像を示す画像情報を個別に読み出し可能なように構成されている。
【0055】
具体的には、図4に示すように、シンチレータ28を挟んで2つのTFT基板26を配置している。以下、2つのTFT基板26を区別する場合、シンチレータ28の一方の面側をTFT基板26Aと称し、シンチレータ28の他方の面側をTFT基板26Bと称する。
【0056】
また、本実施の形態に係る撮影部21では、シンチレータ28とTFT基板26Aの間のTFT基板26Aによる撮影領域全面に液晶シャッタ29Aを設けており、シンチレータ28とTFT基板26Bの間のTFT基板26Bによる撮影領域全面に液晶シャッタ29Bを設けている。
【0057】
液晶シャッタ29A、29Bは、電気的な制御により光を透過する透過状態及び光を透過しない非透過状態に切り替えが可能とされている。TFT基板26A、26Bには液晶シャッタ29A、29Bが透過状態である場合、シンチレータ28で発生した光が入射する。
【0058】
次に、このような撮影部21を内蔵した電子カセッテ10の構成について説明する。
【0059】
図5には、電子カセッテ10の構成を示す斜視図が示されており、図6には、電子カセッテ10の断面図が示されている。
【0060】
電子カセッテ10は、放射線Xを透過させる材料からなる平板状の筐体18を備えており、防水性、密閉性を有する構造とされている。筐体18の内部には、上述の撮影部21が配設されている。筐体18は、平板状の一方の面の撮影部21の配設位置に対応する領域が放射線を検出可能な四辺形状の検出領域18Aとされている。筐体18の内部には、TFT基板26Aが検出領域18A側となるように撮影部21が内蔵されている。
【0061】
また、筐体18の内部の一端側には、撮影部21と重ならない位置(検出領域18Aの範囲外)に、マイクロコンピュータを含む電子回路や電源部70を収容するケース31が配置されている。
【0062】
また、電子カセッテ10は、筐体18の側面に各種ボタンを備えた操作パネル19が設けられている。
【0063】
図7には、電子カセッテ10の電気系の要部構成を示すブロック図が示されている。
【0064】
TFT基板26A、26Bは、それぞれ隣り合う2辺の一辺側にゲート線ドライバ52A、52Bが配置され、他辺側に信号処理部54A、54Bが配置されている。TFT基板26Aの個々のゲート配線40はゲート線ドライバ52Aに接続され、TFT基板26Aの個々のデータ配線42は信号処理部54Aに接続されており、TFT基板26Bの個々のゲート配線40はゲート線ドライバ52Bに接続され、TFT基板26Bの個々のデータ配線42は信号処理部54Bに接続されている。
【0065】
また、電子カセッテ10は、画像メモリ56と、カセッテ制御部58と、無線通信部60とを備えている。
【0066】
TFT基板26A、26Bの各TFT24は、ゲート線ドライバ52A、52Bからゲート配線40を介して供給される信号により行単位で順にオンされ、オン状態とされたTFT24によって読み出された電荷は、電気信号としてデータ配線42を伝送されて信号処理部54A、54Bに入力される。これにより、電荷は行単位で順に読み出され、二次元状の放射線画像が取得可能となる。
【0067】
図示は省略するが、信号処理部54A、54Bは、個々のデータ配線42毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路及びサンプルホールド回路を備えており、個々のデータ配線42を伝送された電気信号は増幅回路で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、A/D(アナログ/デジタル)変換器が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電気信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、A/D変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
【0068】
信号処理部54A、54Bには画像メモリ56が接続されており、信号処理部54A、54BのA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ56に順に記憶される。画像メモリ56は所定枚分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ56に順次記憶される。
【0069】
画像メモリ56はカセッテ制御部58と接続されている。カセッテ制御部58はマイクロコンピュータによって構成され、CPU(中央処理装置)58A、ROMおよびRAMを含むメモリ58B、フラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部58Cを備えており、電子カセッテ10全体の動作を制御する。
【0070】
一方、電子カセッテ10は、液晶ドライバ62A、62Bが設けられている。液晶ドライバ62Aは、液晶シャッタ29Aに印加する電圧を制御することにより液晶シャッタ29Aの透過状態、非透過状態の切り替えを制御しており、液晶ドライバ62Bは、液晶シャッタ29Bに印加する電圧を制御することにより液晶シャッタ29Bの透過状態、非透過状態の切り替えを制御している。液晶ドライバ62A、Bは、それぞれカセッテ制御部58に接続されている。カセッテ制御部58は液晶ドライバ62A、Bを介して液晶シャッタ29A、29Bの透過状態、非透過状態の切り替えを制御することが可能とされている。
【0071】
また、カセッテ制御部58には無線通信部60が接続されている。無線通信部60は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/g/n等に代表される無線LAN(Local Area Network)規格に対応しており、無線通信による外部機器との間での各種情報の伝送を制御する。カセッテ制御部58は、無線通信部60を介して、放射線撮影全体を制御するコンソールなど外部装置と無線通信が可能とされており、コンソールとの間で各種情報の送受信が可能とされている。
【0072】
カセッテ制御部58は、ゲート線ドライバ52A、52Bの動作を個別に制御しており、TFT基板26A、26Bから放射線画像を示す画像情報の読み出しを個別に制御できる。カセッテ制御部58は、コンソールから無線通信部60を介して受信される撮影条件などの各種情報を記憶し、撮影条件に基づいてゲート線ドライバ52A、52Bを制御してTFT基板26A、26Bから画像の読み出しを行う。
【0073】
また、カセッテ制御部58は、操作パネル19が接続されており、操作パネル19に対する操作内容を把握することができる。
【0074】
また、電子カセッテ10には、電源部70が設けられており、上述した各種回路や各素子(操作パネル19、ゲート線ドライバ52A、52B、信号処理部54A、54B、画像メモリ56、無線通信部60、カセッテ制御部58として機能するマイクロコンピュータ、液晶ドライバ62A、62B)は、電源部70から供給された電力によって作動する。電源部70は、電子カセッテ10の可搬性を損なわないように、バッテリ(充電可能な二次電池)を内蔵しており、充電されたバッテリから各種回路・素子へ電力を供給する。なお、図7では、電源部70と各種回路や各素子を接続する配線を省略している。
【0075】
次に、本実施の形態に係る電子カセッテ10の作用について説明する。
【0076】
本実施の形態に係る電子カセッテ10は、連続的に撮影を行う透視撮影が可能とされている。
【0077】
透視撮影を行う場合、電子カセッテ10には、コンソールなど外部装置から透視撮影のフレームレート等の各種情報を撮影条件として電子カセッテ10に送信される。
【0078】
撮影者は、透視撮影を行う場合、図6に示すように、放射線を発生する放射線発生装置80と間隔を空けて電子カセッテ10を配置する。放射線発生装置80は、透視撮影を行う場合、透視撮影のフレームレートに応じた撮影周期で、又は連続的に放射線を射出する。放射線発生装置80から射出された放射線Xは、撮影対象部位Bを透過することで画像情報を担持した後に電子カセッテ10に照射される。
【0079】
カセッテ制御部58は、透視撮影を行う場合、透視撮影のフレームレートに応じた撮影周期で液晶シャッタ29A、29Bを互いに交互に透過状態、非透過状態に順次切り替えつつ、TFT基板26A、26Bから交互に画像情報を読み出す透視撮影処理を行う。
【0080】
図8には、透視撮影処理の流れを示すタイミングチャートが示されている。なお、図8では、放射線Xは透視撮影のフレームレートに応じた撮影周期Tでパルス状に照射されているものとする。
【0081】
シンチレータ28は、パルス状の放射線の照射に同期して周期Tで発光する。
【0082】
カセッテ制御部58は、液晶ドライバ62A、Bを介して液晶シャッタ29A、29Bを制御し、撮影周期Tで液晶シャッタ29A、29Bを互いに交互に透過状態、非透過状態に順次切り替えさせる。TFT基板26Aの各センサ部36は、液晶シャッタ29Aが透過状態の場合に光が入射して電荷が発生し、TFT基板26Bの各センサ部36は、液晶シャッタ29Bが透過状態の場合に光が入射して電荷が発生する。
【0083】
カセッテ制御部58は、ゲート線ドライバ52A、52Bを制御し、液晶シャッタ29A、29Bの切り替えに同期させて画像情報の読み出すタイミングをTずつずらしながらTFT基板26A、26Bから画像情報をそれぞれ2Tの周期で読み出させる。
【0084】
ここで、センサ部36内の不純物電位に電荷がトラップされることによるラグ信号は、画像情報の読み出してから次に画像情報の読み出しを行うまでのインターバル期間が短いほど大きく、インターバル期間が長いほど小さくなる。
【0085】
このため、例えば、1つのTFT基板26から周期Tで繰り替えし画像情報の読み出しを行った場合、図9(A)に示すように、2回目の撮影によって読み出される電気信号には、1回目の撮影の信号A1に応じたラグ信号A2が含まれる。また、3回目の撮影によって読み出される電気信号には、1回目の撮影によるラグ信号A3及び2回目の撮影の信号B1に応じたラグ信号B2が含まれる。
【0086】
一方、本実施の形態では、TFT基板26A、26Bをそれぞれ交互に周期2Tで繰り替えし画像情報の読み出している。これにより、図9(B)に示すように、1回目の撮影の信号A1に応じたラグ信号A2が含まれるが、撮影周期が2Tと長くタグ信号A1が減衰しているため、残像の発生を抑制することができる。
【0087】
以上のように、本実施の形態によれば、照射された放射線により示される放射線画像を撮影する撮影系を2つ有する撮影部21の各撮影系から、画像情報を読み出す撮影系を順次変えて画像情報を読み出すことにより、高いフレームレートの透視撮影を行う場合でも残像が発生しずらくなる。
【0088】
また、本実施の形態よれば、TFT基板26A、26Bから読み出される電気信号に含まれるラグ信号成分を減少するため、S/N比が向上し、ラグ信号成分として画像処理で捨てていた信号の量を減らすことができる。これにより、TFT基板26A、26Bから読み出される電気信号の回収率がアップする。この回収率の向上分を予め見込んで放射線を照射することにより放射線の照射量を減らすことにより、被検者の被曝量を低減することがでできる。
【0089】
また、本実施の形態よれば、各シンチレータ28と各TFT基板26の間に液晶シャッタ29を設け、各TFT基板26での撮影に同期して液晶シャッタ29の透過状態及び当該光を切り替えているので、各TFT基板26でそれぞれ撮影周期Tの間の撮影対象部位Bの状態を示す放射線画像を撮影できる。
【0090】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0091】
また、上記の実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明を抽出できる。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0092】
例えば、上記実施の形態では、可搬型の放射線撮影装置である電子カセッテ10に本発明を適応した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、据置型の放射線撮影装置に適用してもよい。
【0093】
また、上記実施の形態では、撮影部21を、図4に示すように、1つのシンチレータ28の両面に2つのTFT基板26A、26Bをそれぞれ積層して配置し、2つの撮影系を有するものとした場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図10には、3つのTFT基板26(26A、26B、26C)と2つのシンチレータ28(28A、28B)とを交互に積層して配置し、3つの撮影系を有するものとした場合が湿されている。この場合も各シンチレータ28と各TFT基板26の間に液晶シャッタ29(29A、29B、29C、29D)を設けもよい。
【0094】
図11には、図10に示すような撮影部21で透視撮影を行う場合の透視撮影処理の流れを示すタイミングチャートが示されている。
【0095】
この図11に示す透視撮影処理では、TFT基板26A、26B、26Cから画像情報をそれぞれ3Tの周期で読み出させるため、TFT基板26A、26B、26Cから読み出される電気信号に含まれるラグ信号成分がより減少する。
【0096】
また、例えば、複数の放射線検出器20を積層させて撮影部21を構成してもよい。図12には、2つの放射線検出器20(20A、20B)を積層させて撮影部21を構成した場合が示されている。
【0097】
また、上記実施の形態では、放射線を一度シンチレータ28で光に変換し、変換した光を光電変換膜30で電荷に変換して蓄積する間接変換方式の放射線検出器20を用いて撮影部21の構成とした場合について説明したが、放射線を直接、アモルファスセレン等を用いたセンサ部で電荷に変換して蓄積する直接変換方式の放射線検出器も用いて撮影部21の構成してもよい。
【0098】
直接変換方式の放射線検出器200は、図13に示すように、入射される放射線を変換する放射線変換層の一例として、入射される放射線を電荷に変換する半導体層202が、TFT基板26上に形成されている。
【0099】
半導体層202としては、アモルファスSe、Bi12MO20(M:Ti、Si、Ge)、Bi4M3O12(M:Ti、Si、Ge)、Bi2O3、BiMO4(M:Nb、Ta、V)、Bi2WO6、Bi24B2O39、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、MNbO3(M:Li、Na、K)、PbO、HgI2、PbI2、CdS、CdSe、CdTe、BiI3、GaAs等のうち少なくとも1つを主成分とする化合物などが用いられるが、暗抵抗が高く、X線照射に対して良好な光導電性を示し、真空蒸着法により低温で大面積成膜が可能な非晶質(アモルファス)材料が好まれる。
【0100】
半導体層202上には、半導体層202の表面側に形成され、半導体層202へバイアス電圧を印加するためのバイアス電極204が形成されている。
【0101】
直接変換方式の放射線検出器200では、半導体層202で発生した電荷を収集する電荷収集電極206がTFT基板26に形成されている。
【0102】
また、直接変換方式の放射線検出器200におけるTFT基板26は、各電荷収集電極206で収集された電荷を蓄積する電荷蓄積容量208を備えている。この各電荷蓄積容量208に蓄積された電荷が、TFT24によって読み出される。
【0103】
このような直接変換方式の放射線検出器200においても半導体層202内の不純物電位に電荷がトラップされてしまい、残像を生じる場合があるが、本発明を適用することにより、高いフレームレートの透視撮影を行う場合でも残像が発生しずらくなる。
【0104】
また、上記実施の形態では、撮影部21の各撮影系を順番に1つずつ読み出す場合に、説明したが、各撮影系から画像情報が読み出す順は、続けて同一の撮影系から画像情報が読み出されなければ何れでもよい。
【0105】
また、上記各実施の形態では、放射線としてX線を検出することにより放射線画像を撮影する放射線撮影装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検出対象とする放射線は、X線の他、ガンマ線、粒子線等いずれであってもよい。
【0106】
その他、上記各実施の形態で説明した構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したり、接続状態等を変更したりすることができることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0107】
10 電子カセッテ
20 放射線検出器
21 撮影部
26 TFT基板(光検出基板)
28 シンチレータ
29A、29B 液晶シャッタ(光透過状態切替手段)
36 センサ部
52A、52B ゲート線ドライバ(読出手段)
54A 、54B 信号処理部(読出手段)
58 カセッテ制御部(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射された放射線により示される放射線画像を撮影する撮影系を少なくとも2つ有し、各撮影系により撮影された放射線画像を示す画像情報を個別に読み出し可能な撮影部と、
前記撮影部の各撮影系からそれぞれ画像情報の読み出しを行う読出手段と、
画像情報を読み出す撮影系を順次変えて前記撮影部の各撮影系から画像情報の読み出すように前記読出手段を制御する制御手段と、
を備えた放射線撮影装置。
【請求項2】
前記撮影部が有する前記撮影系の数をNとし、連続的に放射線画像の撮影を行う透視撮影のフレームレートに応じた撮影周期をTとした場合、
前記制御手段は、各撮影系から画像情報の読み出すタイミングをTずつずらしながら各撮影系から画像情報をそれぞれT×Nの周期で読み出すように前記読出手段を制御する
請求項1記載の放射線撮影装置。
【請求項3】
前記撮影部は、照射された放射線を光に変換する平板状の少なくとも1つのシンチレータ、及び何れかの前記シンチレータに積層して配置され、当該シンチレータにより変換された光を受光することにより電荷が発生する複数のセンサ部が設けられた複数の光検出基板を有し、
前記読出手段は、前記光検出基板の各センサ部に蓄積された電荷を前記画像情報として読み出す
請求項1又は請求項2記載の放射線撮影装置。
【請求項4】
前記撮影部は、1つの前記シンチレータの両面に2つの前記光検出基板がそれぞれ積層して配置され、
前記制御手段は、前記2つの光検出基板から前記画像情報を交互に読み出すように前記読出手段を制御する
請求項3記載の放射線撮影装置。
【請求項5】
前記シンチレータと前記光検出基板の間にそれぞれ当該シンチレータにより変換された光を透過する透過状態及び当該光を透過しない非透過状態に選択的に切り替えが可能な光透過状態切替手段をさらに備え、
前記制御手段は、透過状態とする前記光透過状態切替手段を順次切り替えつつ、前記光透過状態切替手段が透過状態とされて光が照射された前記光検出基板の前記画像情報を順次読み出すように前記読出手段を制御する
請求項3又は請求項4記載の放射線撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−107887(P2012−107887A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254887(P2010−254887)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】