説明

放射線画像撮影装置、放射線画像撮影プログラム、及び放射線画像撮影方法

【課題】1フレーム当たりの読み出し期間が長くなるのを抑制すると共に、残像特性の影響を抑制できる。
【解決手段】画素20は、フォトダイオードとなる半導体層21を短絡させるために、行毎に、制御端子が走査配線52に接続されたTFTスイッチ50を備えている。TFTスイッチ4及びTFTスイッチ50がオフ状態において、センサ部103では、放射線に応じて半導体層21で発生した電荷が下部電極11に蓄積される。TFTスイッチ50をオフ状態のまま、TFTスイッチ4をオン状態にし、センサ部103に蓄積された電荷を読み出す。電荷の読み出し終了後、TFTスイッチ4をオフ状態にし、TFTスイッチ50をオン状態にし、センサ部103を短絡させてセンサ部103に飽和量である電荷量Qを蓄積させる。センサ部103の短絡動作が終了すると、TFTスイッチ50をオフ状態にし、TFTスイッチ4をオン状態にして、センサ部103から電荷を放出させてリセットする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像撮影装置、放射線画像撮影プログラム、及び放射線画像撮影方法に係り、特に医療用の放射線画像を撮影する放射線画像撮影装置、放射線画像撮影プログラム、及び放射線画像撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療診断を目的とした放射線撮影を行う放射線画像撮影装置が知られている。当該放射線画像撮影装置は、放射線照射装置から照射され、被検体を透過した放射線を検出して放射線画像を撮影する。当該放射線画像撮影装置は、照射された放射線に応じて発生した電荷を収集して読み出すことにより放射線画像の撮影を行う。
【0003】
このような放射線画像撮影装置は、放射線を検出する放射線検出素子を備えている。当該検放射線出素子として、放射線または、放射線が変換された光が照射されることにより電荷を発生する光電変換素子と、光電変換素子で発生して蓄積された電荷を読み出すスイッチング素子と、を備えた放射線検出素子がある。
【0004】
光電変換素子から電荷を読み出した後に、光電変換素子に残留電荷が残る場合がある。特に、光電変換素子として、アモルファスシリコンを光電変換層として用いた、PIN型フォトダイオードを用いる場合は、光電変換時に発生した電荷の一部がアモルファスシリコン中の欠陥順位にトラップされるため、トラップされた電荷が残留電荷として残ることがある。
【0005】
光電変換素子に残留電荷が残った状態で放射線画像の撮影を行うと、撮影された残留電荷が放射線画像に影響を与えることがあり、いわゆる残像特性の問題として知られている。そのため、残属特性を低減する技術が求められている。特許文献1には、フォトダイオードの残像特性によるばらつきを抑制するために、データ読み取り後に、スイッチング素子の出力端よりフォトダイオードに逆バイアス電圧を印加してフォトダイオードをリセットする技術、及びデータ読み取り後に、フォトダイオードバイアス電圧に逆バイアス電圧を印加してフォトダイオードをリセットする技術が記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、光電変換素子のリセット用のTFTと残留電荷排出専用のリセット線及びリセット電源を設け、リセット線に光電変換素子に残存する残留電荷を排出する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−189934号公報
【特許文献2】特許4500488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、残像特性は低減できるものの、フォトダイオードのリセットのために専用の読み出し期間を必要とする。すなわち、リセット期間は、他の画素からの電荷の読み取りができなくなるため、1フレーム当たりの読み出し期間が長くなるという問題がある。
【0009】
また、特許文献2に記載の技術では、残留電荷排出専用のリセット線及びリセット電源が必要となるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するために成されたものであり、1フレーム当たりの読み出し期間が長くなるのを抑制すると共に、残像特性の影響を抑制できる、放射線画像撮影装置、放射線画像撮影プログラム、及び放射線画像撮影方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の放射線画像撮影装置は、照射された放射線に応じた電荷を発生し、蓄積する光電変換素子と、第1制御信号に応じて、前記光電変換素子から前記電荷を読み出して前記電荷に応じた電気信号を出力する読出用スイッチング素子と、第2制御信号に応じて、前記光電変換素子を短絡させる短絡素子と、を備えた画素が行列状に配置されている。
【0012】
読出用スイッチング素子が、照射された放射線に応じて発生し蓄積された電荷を光電変換素子から読み出す場合、全ての電荷が読み出されずに残る、いわゆる残留電荷が生じることがある。当該残留電荷の量は、光電変換素子に蓄積された電荷量、すなわち、照射された放射線量に応じて画素によりばらつく。
【0013】
本発明によれば、行列状に配置された画素が、第2制御信号に応じて、光電変換素子を短絡させる短絡素子を備えている。短絡素子により、光電変換素子を短絡させることにより、画素によらず、一定量の電荷を光電変換素子に蓄積させることができる。これにより、画素により残留電荷量がばらつくのを抑え、残像特性の影響を抑制することができる。
【0014】
また、当該構成によれば、短絡素子による短絡動作は、順次行えば良く、専用の読み出し期間を設けずともよいため、全画素(1フレーム)当りの読み出し期間が長くなるのを抑制することができる。
【0015】
従って、1フレーム当たりの読み出し期間が長くなるのを抑制すると共に、残像特性の影響を抑制できる、
【0016】
また、本発明は、請求項2に記載の放射線画像撮影装置のように、前記光電変換素子は、上部電極、下部電極、及び前記上部電極と前記下部電極とに挟まれた光電変換層と、を備え、前記読出用スイッチング素子は、前記下部電極に接続され、前記短絡素子が前記上部電極と前記下部電極とを短絡させる短絡用スイッチング素子であり、前記上部電極にバイアス電圧を印加すると共に、前記上部電極と前記短絡用スイッチング素子とを接続するバイアス配線と、前記第1制御信号が流れる第1制御配線と前記第2制御信号が流れる第2制御配線と、前記読出用スイッチング素子から前記電気信号が出力される信号配線と、を備えるように構成することが好ましい。
【0017】
また、本発明は、請求項3に記載の放射線画像撮影装置のように、同一行の画素の前記読出用スイッチング素子が前記第1制御配線に接続され、かつ同一行の画素の前記短絡用スイッチング素子が前記第2制御配線に接続されていることが好ましい。
【0018】
行毎に、読出用スイッチング素子による電荷の読み出し、及び短絡用スイッチング素子による短絡を行うことができるため、よりフレームレートを向上させることができる。mた、各光電変換素子の短絡用スイッチング素子による短絡期間を揃えることができるため、残留電荷のより残留電荷のばらつきを抑制することができる。
【0019】
また、本発明は、請求項4に記載の放射線画像撮影装置のように、前記バイアス配線が、絶縁膜を介して、前記光電変換素子の下に配置されていることが好ましい。
【0020】
このように構成することにより、前記短絡用スイッチング素子と前記バイアス配線とを接続する電極と前記バイアス配線との距離を短くすることができるため、配線の容量増加を抑えると共に、製造歩留まりの低下を抑制することができる。
【0021】
また、本発明は、請求項5に記載の放射線画像撮影装置のように、前記短絡用スイッチング素子は、絶縁膜を介して、前記光電変換素子の下に配置されていることが好ましい。
【0022】
このように構成することにより、画素の面積に対する有効集光面積の割合を低下させることがない。
【0023】
また、本発明は、請求項6に記載の放射線画像撮影装置のように、前記光電変換素子は、P型、i型、n型の半導体層が順に積層されたPIN型のフォトダイオードであることが好ましい。
【0024】
請求項7に記載の放射線画像撮影プログラムは、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置において、読出用スイッチング素子をオフとし、短絡素子により前記光電変換素子を短絡させずに照射された放射線に応じた電荷を前記光電変換素子に蓄積させる第1ステップと、前記第1ステップ後、前記読出用スイッチング素子をオンにして電荷を読み出す第2ステップと、前記第2ステップ後、前記読出用スイッチング素子をオフにした後、前記短絡素子により前記光電変換素子を短絡させて前記光電変換素子に電荷を蓄積させる第3ステップと、前記第3ステップ後、前記短絡用素子により前記光電変換素子を短絡させずに、読出用スイッチング素子をオンにして前記蓄積工程で前記光電変換素子に蓄積させた電荷を放出する第4ステップと、を備えた処理をコンピュータに実行させるためのものである。
【0025】
請求項8に記載の放射線画像撮影方法は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置において、読出用スイッチング素子をオフとし、短絡素子により前記光電変換素子を短絡させずに照射された放射線に応じた電荷を前記光電変換素子に蓄積させる第1工程と、前記第1工程後、前記読出用スイッチング素子をオンにして電荷を読み出す第2工程と、前記第2工程後、前記読出用スイッチング素子をオフにした後、前記短絡素子により前記光電変換素子を短絡させて前記光電変換素子に電荷を蓄積させる第3工程と、前記第3工程後、前記短絡用素子により前記光電変換素子を短絡させずに、読出用スイッチング素子をオンにして前記蓄積工程で前記光電変換素子に蓄積させた電荷を放出する第4工程と、を備える。
【0026】
また、本発明は、請求項9に記載の放射線画像撮影方法のように、同一行毎に前記第1工程から前記第4工程が順次行われることが好ましい。
【0027】
このように順次行うことにより、フレームレートをより向上させることができる。
【0028】
また、本発明は、請求項10に記載の放射線画像撮影方法のように、前記第4工程は、前記第2工程が行われている期間以外の期間に行われることが好ましい。
【0029】
第2工程が行われている期間に第4工程を行う場合、第4工程により放出された電荷と、第2工程により読み出された電荷とが混ざる場合があるため、これを防止するため、第4工程は、第2工程が行われている期間以外の期間に行われることが好ましい。
【0030】
また、本発明は、請求項11に記載の放射線画像撮影方法のように、前記第4工程は、同行に対して前記第3工程が行われている期間以外の期間に行われることが好ましい。
【0031】
同行に対して第3工程が行われている期間に第4工程を行う場合、第4工程により放出された電荷によって、バイアス配線にバイアス電圧を供給するバイアス電源等の不安定化の要因となるため、第4工程は、同行に対して第3工程が行われている期間以外の期間に行われることが好ましい。
【発明の効果】
【0032】
以上説明したように、フレーム当たりの読み出し期間が長くなるのを抑制すると共に、残像特性の影響を抑制できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本実施の形態に係る放射線画像撮影装置の全体構成の一例を示す構成図である。
【図2】本実施の形態に係る放射線検出素子の構成の一例を示す平面図である。
【図3】図2に示した本実施の形態に係る放射線検出素子の一例のA−A線断面図である。
【図4】図2に示した本実施の形態に係る放射線検出素子の一例のB−B線断面図である。
【図5】本実施の形態に係る放射線検出素子の一例の概略構成図(等価回路図)である。
【図6】本実施の形態に係る放射線画像撮影装置における残留電荷の影響の抑制動作の一例のタイムチャートである。
【図7】本実施の形態に係る放射線画像撮影装置における残留電荷の影響の抑制動作の一例のタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、各図面を参照して本実施の形態の一例について説明する。
【0035】
本実施の形態の放射線画像撮影装置の概略構成について説明する。図1に、本実施の形態の放射線画像撮影装置100の全体構成の一例を示す概略構成図である。本実施の形態では、X線等の放射線を一旦光に変換し、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線検出素子10に本発明を適用した場合について説明する。本実施の形態では、放射線画像撮影装置100は、間接変換方式の放射線検出素子10を備えて構成されている。なお、図1では、放射線を光に変換するシンチレータは省略している。
【0036】
放射線検出素子10には、光を受けて電荷を発生し、発生した電荷を蓄積するセンサ部103と、センサ部103に蓄積された電荷を読み出すためのスイッチング素子であるTFTスイッチ4と、センサ部103を短絡(詳細後述)させて電荷を蓄積させるためのスイッチング素子であるTFTスイッチ50と、を含んで構成される画素20が複数、マトリックス状に配置されている。本実施の形態では、シンチレータによって変換された光が照射されることにより、センサ部103で、電荷が発生する。
【0037】
画素20は、一方向(図1の横方向、以下「行方向」ともいう)及び当該行方向に対する交差方向(図1の縦方向、以下「列方向」ともいう)にマトリクス状に複数配置されている。図1では、画素20の配列を簡略化して示しているが、例えば、画素20は行方向及び列方向に1024×1024個配置されている。
【0038】
また、放射線検出素子10には、基板1(図3参照)上に、TFTスイッチ4をON/OFFするための複数の走査配線101と、上記センサ部103に蓄積された電荷を読み出すための複数の信号配線3と、が互いに交差して設けられている。本実施の形態では、一方向の各画素列に信号配線3が1本ずつ設けられ、交差方向の各画素列に走査配線101が1本ずつ設けられており、例えば、画素20が行向及び列方向に1024×1024個配置されている場合、信号配線3及び走査配線101は1024本ずつ設けられている。
【0039】
また、本実施の形態の放射線検出素子10には、上記センサ部103を短絡させて電荷を蓄積させるための複数の走査配線52が、走査配線101と並行に設けられている。本実施の形態では、各画素行毎に、走査配線52が1本ずつ設けられており、上述のように例えば、画素20が行向及び列方向に1024×1024個配置されている場合、走査配線52は1024本、設けられている。
【0040】
さらに、放射線検出素子10には、各信号配線3と並列にバイアス配線25(図2参照)が設けられている。バイアス配線25は、一端及び他端が並列に接続されており、一端が所定のバイアス電圧を供給する電源(図示省略)に接続されている。センサ部103はバイアス配線25に接続されており、バイアス配線25を介してバイアス電圧が印加されている。
【0041】
走査配線101には、各TFTスイッチ4をスイッチングするための制御信号が流れる。このように制御信号が各走査配線101に流れることによって、各TFTスイッチ4がスイッチングされる。
【0042】
信号配線3には、各画素20のTFTスイッチ4のスイッチング状態に応じて、各画素20に蓄積された電荷に応じた電気信号が流れる。より具体的には、各信号配線3には、当該信号配線3に接続された画素20の何れかのTFTスイッチ4がONされることにより蓄積された電荷量に応じた電気信号が流れる。
【0043】
各信号配線3には、各信号配線3に流れ出した電気信号を検出する信号検出回路105が接続されている。また、各走査配線101には、各走査配線101にTFTスイッチ4をON/OFFするための制御信号を出力するスキャン信号制御回路102が接続されている。また、各走査配線52には、各走査配線52にTFTスイッチ50をON/OFFするための制御信号を出力するPD短絡制御回路104が接続されている。図1では、信号検出回路105、スキャン信号制御回路102、及びPD短絡制御回路104を1つに簡略化して示しているが、例えば、信号検出回路105、スキャン信号制御回路102、及びPD短絡制御回路104を複数設けて所定本(例えば、256本)毎に信号配線3、走査配線101、又はPD短絡制御回路104を接続する。例えば、信号配線3、走査配線101、及びPD短絡制御回路104が1024本ずつ設けられている場合、スキャン信号制御回路102を4個設けて256本ずつ走査配線101を接続し、信号検出回路105も4個設けて256本ずつ信号配線3を接続し、PD短絡制御回路104を4個設けて256本ずつ走査配線52を接続する。
【0044】
信号検出回路105は、各信号配線3毎に、入力される電気信号を増幅するためのチャージアンプ80(図5参照)を内蔵している。信号検出回路105では、各信号配線3より入力される電気信号をチャージアンプ80を用いて増幅し、画像情報を出力する。
【0045】
この信号検出回路105、スキャン信号制御回路102、及びPD短絡制御回路104には、信号検出回路105において変換されたデジタル信号に対してノイズ除去などの所定の処理を施すとともに、信号検出回路105に対して信号検出のタイミングを示す制御信号を出力し、スキャン信号制御回路102に対してスキャン信号の出力のタイミングを示す制御信号を出力し、PD短絡制御回路104に対して短絡信号の出力のタイミングを示す制御信号を出力する制御部106が接続されている。
【0046】
本実施の形態の制御部106は、マイクロコンピュータによって構成されており、CPU(中央処理装置)、ROMおよびRAM、フラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部を備えている。制御部106は、上記所定の処理が施された画像データに基づいて、照射された放射線が示す画像を生成する。
【0047】
図2には、本実施形態に係る間接変換方式の放射線検出素子10の画素20の構造を示す平面図が示されており、図3には、図2の放射線画像撮影用の画素20のA−A線断面図が示されており、図4には、図2の放射線検出用の画素20のB−B線断面図が示されている。
【0048】
図3に示すように、放射線検出素子10の画素20は、無アルカリガラス等からなる絶縁性の基板1上に、走査配線101(図2参照)、TFTスイッチ4のゲート電極2、走査配線52(図2参照)、及びTFTスイッチ50のゲート電極56が形成されており、走査配線101とゲート電極2は接続され(図2参照)、走査配線52とゲート電極56は接続され(図2参照)ている。この走査配線101、ゲート電極2、走査配線52、及びゲート電極56が形成された配線層(以下、この配線層を「第1信号配線層」ともいう)は、Al若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした積層膜を用いて形成されているが、これらに限定されるものではない。
【0049】
この第1信号配線層上には、一面に絶縁膜15が形成されており、ゲート電極2上に位置する部位がTFTスイッチ4におけるゲート絶縁膜として作用する。また、ゲート電極56上に位置する部位がTFTスイッチ50におけるゲート絶縁膜として作用する。この絶縁膜15は、例えば、SiN 等からなっており、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)成膜により形成される。
【0050】
絶縁膜15上のゲート電極2上には、半導体活性層8が島状に形成されている。この半導体活性層8は、TFTスイッチ4のチャネル部であり、例えば、アモルファスシリコン膜からなる。また同様に、絶縁膜15上のゲート電極56上には、半導体活性層58が島状に形成されている。この半導体活性層58は、TFTスイッチ50のチャネル部であり、例えば、アモルファスシリコン膜からなる。
【0051】
これらの上層には、TFTスイッチ4のソース電極9、及びドレイン電極13が形成されている。また同様に、TFTスイッチ50の電極60、電極62、及びバイアス配線25が形成されている。電極62は、バイアス配線25に接続されている。ソース電極9、ドレイン電極13、電極60、電極62、及びバイアス配線25が形成された配線層(以下、この配線層を「第2信号配線層」ともいう)は、Al若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした積層膜が用いて形成されるが、これらに限定されるものではない。当該ソース電極9及びドレイン電極13と半導体活性層8との間、また電極60及び電極62と半導体活性層58との間には不純物添加アモルファスシリコン等による不純物添加半導体層(図示省略)が形成されている。これらによりスイッチング用のTFTスイッチ4、及び短絡用のTFTスイッチ50が構成される。なお、TFTスイッチ4、及びTFTスイッチ50は後述する下部電極11により収集、蓄積される電荷の極性によってソースとドレインとが逆となる。
【0052】
これら第2信号配線層を覆い、基板1上の画素20が設けられた領域のほぼ全面(ほぼ全領域)には、TFTスイッチ4やTFTスイッチ50、バイアス配線25を保護するために、TFT保護膜層30が形成されている。このTFT保護膜層30は、例えば、SiN 等からなっており、例えば、CVD成膜により形成される。
【0053】
TFT保護膜層30上には、信号配線3が形成されている。信号配線3と、ソース電極9とは接続されている(図2参照)。
【0054】
また、TFT保護膜層30上には、コンタクト層66が形成されており、コンタクトホール66を介してTFTスイッチ4のドレイン電極13に接続されていると共に、コンタクトホール69を介してTFTスイッチ50の電極60に接続されている。
【0055】
このTFT保護膜層30上には、塗布型の層間絶縁膜12が形成されている。この層間絶縁膜12は、低誘電率(比誘電率εr=2〜4)の感光性の有機材料(例えば、ポジ型感光性アクリル系樹脂:メタクリル酸とグリシジルメタクリレートとの共重合体からなるベースポリマーに、ナフトキノンジアジド系ポジ型感光剤を混合した材料など)により1〜4μmの膜厚で形成されている。
【0056】
本実施の形態に係る放射線検出素子10では、この層間絶縁膜12によって層間絶縁膜12上層と下層に配置される金属間の容量を低く抑えている。また、一般的にこのような材料は平坦化膜としての機能も有しており、下層の段差が平坦化される効果も有する。本実施の形態に係る放射線検出素子10では、この層間絶縁膜12及びTFT保護膜層30のコンタクト層66と対向する位置にコンタクトホール17が形成されている。
【0057】
層間絶縁膜12上には、コンタクトホール17を埋めつつ、画素領域を覆うようにセンサ部103の下部電極11が形成されており、この下部電極11は、TFTスイッチ4のドレイン電極13及びTFTスイッチ50の電極60と接続されている。この下部電極11は、後述する半導体層21が1μm前後と厚い場合には導電性があれば材料に制限がほとんどない。このため、Al系材料、ITOなど導電性の金属を用いて形成すれば問題ない。
【0058】
一方、半導体層21の膜厚が薄い場合(0.2〜0.5μm前後)、半導体層21で光が吸収が十分でないため、TFTスイッチ4への光照射によるリーク電流の増加を防ぐため、遮光性メタルを主体とする合金、若しくは積層膜とすることが好ましい。
【0059】
下部電極11上には、フォトダイオードとして機能する半導体層21が形成されている。本実施の形態では、半導体層21として、n+層、i層、p+層(n+アモルファスシリコン、アモルファスシリコン、p+アモルファスシリコン)を積層したPIN構造のフォトダイオードを採用しており、下層からn+層21A、i層21B、p+層21Cを順に積層して形成する。i層21Bは、光が照射されることにより電荷(一対の自由電子と自由正孔)が発生する。n+層21A及びp+層21Cは、コンタクト層として機能し、下部電極11及び後述する上部電極22とi層21Bをと電気的に接続する。
【0060】
各半導体層21上には、それぞれ個別に上部電極22が形成されている。この上部電極22には、例えば、ITOやIZO(酸化亜鉛インジウム)などの光透過性の高い材料を用いている。本実施の形態に係る放射線検出素子10では、上部電極22や半導体層21、下部電極11を含んでセンサ部103が構成されている。
【0061】
層間絶縁膜12、半導体層21及び上部電極22上には、各半導体層21を覆うように、塗布型の層間絶縁膜23が形成されている。
【0062】
この層間絶縁膜23上には、バイアス配線25がAl若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした合金あるいは積層膜で形成されている。バイアス配線25は、開口27A付近にコンタクトパッド27が形成され、層間絶縁膜23の開口27Aを介して上部電極22と電気的に接続される。
【0063】
一方、図4のB−B断面図に示すように、走査配線101及びバイアス配線25の上部に絶縁膜15を介してコンタクト層70が形成されており、コンタクトホール72を介してバイアス配線25に接続されている。
【0064】
また、層間絶縁膜23の上部から、コンタクト層70の上部にかけて接続配線76が形成されている。接続配線76は、コンタクトホール74により、コンタクト層70に接続されていると共に、コンタクト78により、上部電極22に接続されている。
【0065】
このように、本実施の形態に係る放射線検出素子10では、上部電極22と、バイアス配線25とが接続された状態になっている。
【0066】
次に、本実施の形態の放射線検出素子10において、放射線画像の撮影における残留電荷の影響の抑制動作について詳細に説明する。図5は、本実施の形態の放射線検出素子10の一例の概略構成図(等価回路図)である。また、図6及び図7は、本実施の形態における残留電荷の影響の抑制動作の一例のタイムチャートを示している。
【0067】
上述したように、本実施の形態の放射線検出素子10は、画素20毎に、センサ部103と、TFTスイッチ4と、TFTスイッチ50とを備えて構成されている。TFTスイッチ50は、センサ部103の入力側と出力側を短絡する機能を有しており、本実施の形態の放射線検出素子10ではTFTスイッチ50は、センサ部103の下部電極に接続されると共に、バイアス配線25を介してセンサ部103の上部電極に接続されている。また、TFTスイッチ50は、走査配線52に接続されており、PD短絡制御回路106から走査配線52に出力された制御信号により、ON/OFFが制御される。
【0068】
本実施の形態の放射線検出素子10では、信号配線3毎(画素20の列毎)に、チャージアンプ80が設けられている。すなわち、放射線検出素子10の信号検出回路105は、放射線検出素子10の信号配線3の数と同じ数の、複数のチャージアンプ80を備えて構成されている。
【0069】
チャージアンプ80は、オペアンプ等のアンプ82と、アンプ82に接続されたコンデンサ84と、を備えて構成されている。
【0070】
チャージアンプ80では、画素20のTFTスイッチ4により電荷(電気信号)が読み出され、コンデンサ84に読み出された電荷が蓄積され、蓄積される電荷量に応じてアンプ82から出力される電圧値が増加するようになっている。アンプ82から出力された電圧値(電荷情報である電気信号)は、サンプルホールドスイッチ86がオン状態において、図示を省略したADC(A/D変換器)によりアナログ信号からデジタル信号に変換されて制御部106に出力される。
【0071】
本実施の形態の放射線検出素子10では、放射線画像の撮影の際の各動作は、画素20の行毎(走査配線101毎)に行われる。まず、TFTスイッチ4及びTFTスイッチ50がオフの状態で、センサ部103では、照射された放射線に応じて半導体層21で発生した電荷が下部電極11に蓄積される(図6、蓄積1、参照)。この際、照射された放射線量によってセンサ部103で発生する電荷の量は異なる。次に、TFTスイッチ4をオン状態にし、センサ部103から電荷を読み出す(図6、7、Read、参照)。この際、センサ部103で発生した電荷が全て読み出されず、残留電荷がセンサ部103に残るが、センサ部103で発生した電荷量が異なると、残留電荷量も異なる。すなわち、残留電荷量が画素20毎にばらついた状態になる。
【0072】
次に、TFTスイッチ4をオフ状態にし、TFTスイッチ50をオン状態にし、センサ部103を短絡させる。放射線の照射の有無にかかわらず、センサ部103を短絡させることによりバイアス電圧が印加されてセンサ部103では、電荷が発生する。本実施の形態では、画素20によらず、センサ部103に同一量の電荷が蓄積されるように、飽和状態の電荷量Q(図7参照。Q≒Cp×Vb、Cp:センサ部103の容量、Vb:バイアス電圧値)が蓄積されるまで短絡させるようにしている。
【0073】
センサ部103の短絡(電荷の蓄積)が終わると、TFTスイッチ50をオフ状態にし、TFTスイッチ4をオン状態にして、センサ部103をリセットする(図6、7、Reset、参照)。リセット動作により、センサ部103に蓄積された電荷が放出される。さらに、リセット動作後、再び、放射線画像の撮影を行うために、センサ部103が照射された放射線に応じて発生した電荷を蓄積する(図6、蓄積2、参照)。
【0074】
上述のリセット動作においても、センサ部103に蓄積された電荷が全て放出されずに、センサ部103に残留電荷が残るが、図6に示した蓄積1の場合と異なり、センサ部103内に蓄積されていた電荷が一定(飽和)であったため、残留電荷量は、画素20によらず、一定の量に揃えられた状態になる。このように残留電荷はあるものの、画素20毎の残像特性のばらつきを抑えることができる。従って、図6に示した蓄積2の場合では、残像特性の影響が抑制できる。
【0075】
図7を参照して、さらに詳しく説明する。センサ部103では、照射された放射線に応じて半導体層21で発生した電荷が下部電極11に蓄積(図6、蓄積1、参照)される。図7に示した画素電荷Qnの推移では、Case1が、照射された放射線量が中程度の状態であって中程度の量の電荷が蓄積された状態を示しており、Case2が、放射線が照射されていない、または、照射量が少ないため、電荷が蓄積されていないまたは殆ど蓄積されていない状態を示しておりCase3が、照射された放射線量が多く、センサ部103の飽和状態まで電荷が蓄積された状態を示している。
【0076】
蓄積された電荷を読み出すために、サンプルホールドスイッチ86が1ライン毎にオン状態になる(サンプリング期間参照)。さらに、ゲート信号GnがVghになり、ゲート信号Gnが入力される走査配線101に接続された1行分の画素20では、TFTスイッチ4がオン状態になり、センサ部103に蓄積された電荷が読み出される(Read)。TFTスイッチ4がオフ状態になり、読出動作が終了すると、サンプルホールドスイッチ86がオフ状態になり、サンプル期間が終了する。上述したように、電荷の読出動作後にセンサ部103に残る残留電荷は、電荷の蓄積量により異なる。すなわち、残留電荷量が画素20毎にばらついた状態になる。図7の画素電荷Qnの推移に示されるように、残留電荷量は、Case3では多く、Case2では少ない。
【0077】
センサ部103を短絡させるために、PD短絡制御信号SnがVghになり、PD短絡制御信号Snが入力される走査配線52に接続された1行分の画素20では、TFTスイッチ50がオン状態になり、センサ部103に電荷が蓄積されるPD短絡動作が行われる。本実施の形態では、全画素に対して一定量の電荷が蓄積された状態(本実施の形態では、飽和状態)になった後、TFTスイッチ50をオフ状態にし、PD短絡動作を終了する。
【0078】
本実施の形態では、当該PD短絡動作中に、次ラインまたは、その他の画素20に対して、照射された放射線に応じて蓄積された電荷を読み出す読出動作が実行される。次ラインまたは、その他の画素20の読出動作が終了し、サンプリング期間が終了した後、すなわち、いずれの画素20も、照射された放射線に応じて蓄積された電荷を読み出す読出動作が行われていない(電荷情報が出力されていない)状態において、ゲート信号Gnが再びVghになり、TFTスイッチ4がオン状態になって、PD短絡動作によりセンサ部103に蓄積された電荷が排出され、センサ部103の電荷がリセットされる(Reset)。
【0079】
当該リセット動作により、図7の画素電荷Qnの推移に示されるように、残留電荷量は、Case1〜Case3のいずれにおいても同一量となる。従って、画素20毎の残像特性のばらつきを抑えて、残像特性の影響を抑制することができる。
【0080】
本実施の形態では、当該リセット動作中に、次ラインまたは、その他の画素20に対して、PD短絡動作が実行される。なお、PD短絡動作と、同ラインのリセット動作とは、重ならないようにすることが好ましい。PD短絡動作と、リセット動作とが重なる場合、バイアス配線25からチャージアンプ82に電荷が流れ、バイアス電源及びアンプ電源(いずれも図示省略)の不安定化の要因になってしまう。従って、PD短絡動作と、リセット動作とは、重ならないことが好ましい。
【0081】
本実施の形態では、リセット動作を、サンプリング期間と重ならない期間(チャージアンプ82の電荷転送期間)に行っている。これにより、リセット動作により排出された電荷情報と読出動作により読み出された電荷と混ざるのを防止することができる。
【0082】
また、上述のように、チャージアンプ82の電荷転送期間に次ラインのPD短絡動作を行いながらリセット動作を行うことにより、よりフレームレートを向上させることができる。
【0083】
本実施の形態では、センサ部103に蓄積された電荷を読み出した後、センサ部103を短絡動作を経てセンサ部103のリセットを行ったが、センサ部103に蓄積された電荷を読み出す必要がなく、残像電荷量のばらつきを抑えることのみを目的とする場合には、センサ部103に蓄積された電荷の読み出しをせずに、センサ部103の短絡及びリセット動作を行ってもよい。つまり、TFTスイッチ4及びTFTスイッチ50がオフの状態において、センサ部103では、照射された放射線に応じて半導体層21で発生した電荷が下部電極11に蓄積される。次に、TFTスイッチ4をオフ状態にし、TFTスイッチ50をオン状態にし、センサ部103を短絡させて画素20によらず、センサ部103に飽和量である電荷量Qを蓄積させる。センサ部103の短絡動作が終了すると、TFTスイッチ50をオフ状態にし、TFTスイッチ4をオン状態にして、センサ部103から電荷を放出させてリセットする。
【0084】
また、本実施の形態の放射線画像撮影装置100では、行毎に、上述の各動作を順次行っており、短絡動作により蓄積された電荷を放出する読み出し期間を別途設けずともよいため、1フレーム当たりの読み出し期間が長くなるのを抑制することができる。
【0085】
また、本実施の形態の放射線画像撮影装置100では、TFTスイッチ50用の別電源や、TFTスイッチ50から電荷を放出するための専用配線を設けずともよいため、製造歩留まりが低下するのを防止できる。
【0086】
また、本実施の形態では、TFTスイッチ50は、フォトダイオードとなる半導体層21の下部に設けられているため、画素20の面積に対する有効集光面積の割合を低下させることを防止できる。
【0087】
また、本実施の形態では、バイアス配線25が、TFTスイッチ50が設けられている半導体層21の下部に設けられているため、バイアス配線25とTFTスイッチ50の接続部を短くすることができ、製造歩留まりを向上できる。
【0088】
なお、本実施の形態では、1行毎に、短絡動作及びリセット動作を行っていたが、複数行毎に行うようにしてもよい。例えば、1行毎に短絡動作を行った後、複数行、同一タイミングでリセット動作を行うようにしてもよい。なおこの場合、例えば、動画の撮影等、連続して放射線画像の撮影を行う場合、放射線が照射され続けているため、センサ部103がフローティング状態であると、照射された放射線により電荷が発生してしまうため、電荷量がばらつくことにより、残留電荷量がばらつく要因となってしまう。従って、残留電荷量のばらつきを抑制するためには、短絡動作からリセット動作までの期間は、なるべく短い方が好ましく、センサ部103の容量や、電荷の蓄積時間等の要因に応じて、最適行数を得ておき、当該最適行数に応じて実行することが好ましい。
【0089】
その他、本実施の形態で説明した放射線画像撮影装置100、放射線検出素子10等の構成、動作等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。
【0090】
また、本実施の形態では、本発明の放射線は、特に限定されるものではなく、X線やγ線等を適用することができる。
【符号の説明】
【0091】
3 信号配線
4 TFTスイッチ
10 放射線検出素子
11 下部電極
20 画素
21 半導体層(フォトダイオード、光電変換層)
22 下部電極
25 バイアス配線
50 TFTスイッチ
52 走査配線
100 放射線画像撮影装置
101 走査配線
103 センサ部
104 PD短絡制御回路
105 信号検出回路
106 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射された放射線に応じた電荷を発生し、蓄積する光電変換素子と、
第1制御信号に応じて、前記光電変換素子から前記電荷を読み出して前記電荷に応じた電気信号を出力する読出用スイッチング素子と、
第2制御信号に応じて、前記光電変換素子を短絡させる短絡素子と、
を備えた画素が行列状に配置された放射線画像撮影装置。
【請求項2】
前記光電変換素子は、上部電極、下部電極、及び前記上部電極と前記下部電極とに挟まれた光電変換層と、を備え、前記読出用スイッチング素子は、前記下部電極に接続され、前記短絡素子が前記上部電極と前記下部電極とを短絡させる短絡用スイッチング素子であり、
前記上部電極にバイアス電圧を印加すると共に、前記上部電極と前記短絡用スイッチング素子とを接続するバイアス配線と、
前記第1制御信号が流れる第1制御配線と
前記第2制御信号が流れる第2制御配線と、
前記読出用スイッチング素子から前記電気信号が出力される信号配線と、
を備えた、請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
【請求項3】
同一行の画素の前記読出用スイッチング素子が前記第1制御配線に接続され、かつ同一行の画素の前記短絡用スイッチング素子が前記第2制御配線に接続されている、請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
【請求項4】
前記バイアス配線が、絶縁膜を介して、前記光電変換素子の下に配置されている、請求項2または請求項3に記載の放射線画像撮影装置。
【請求項5】
前記短絡用スイッチング素子は、絶縁膜を介して、前記光電変換素子の下に配置されている、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
【請求項6】
前記光電変換素子は、P型、i型、n型の半導体層が順に積層されたPIN型のフォトダイオードである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置において、
読出用スイッチング素子をオフとし、短絡素子により前記光電変換素子を短絡させずに照射された放射線に応じた電荷を前記光電変換素子に蓄積させる第1ステップと、
前記第1ステップ後、前記読出用スイッチング素子をオンにして電荷を読み出す第2ステップと、
前記第2ステップ後、前記読出用スイッチング素子をオフにした後、前記短絡素子により前記光電変換素子を短絡させて前記光電変換素子に電荷を蓄積させる第3ステップと、
前記第3ステップ後、前記短絡用素子により前記光電変換素子を短絡させずに、読出用スイッチング素子をオンにして前記蓄積工程で前記光電変換素子に蓄積させた電荷を放出する第4ステップと、
を備えた処理をコンピュータに実行させるための放射線画像撮影プログラム。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置において、
読出用スイッチング素子をオフとし、短絡素子により前記光電変換素子を短絡させずに照射された放射線に応じた電荷を前記光電変換素子に蓄積させる第1工程と、
前記第1工程後、前記読出用スイッチング素子をオンにして電荷を読み出す第2工程と、
前記第2工程後、前記読出用スイッチング素子をオフにした後、前記短絡素子により前記光電変換素子を短絡させて前記光電変換素子に電荷を蓄積させる第3工程と、
前記第3工程後、前記短絡用素子により前記光電変換素子を短絡させずに、読出用スイッチング素子をオンにして前記蓄積工程で前記光電変換素子に蓄積させた電荷を放出する第4工程と、
を備えた放射線画像撮影方法。
【請求項9】
同一行毎に前記第1工程から前記第4工程が順次行われる、請求項8に記載の放射線画像撮影方法。
【請求項10】
前記第4工程は、前記第2工程が行われている期間以外の期間に行われる、請求項9記載の放射線画像撮影方法。
【請求項11】
前記第4工程は、同行に対して前記第3工程が行われている期間以外の期間に行われる、請求項9または請求項10に記載の放射線画像撮影方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−147393(P2012−147393A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6142(P2011−6142)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】