説明

放電加工を用いて部品を製造する方法および装置

【課題】異なった大きさ/または形状の電極を自動的に取り出して、部品を製造する方法および装置を提供する。
【解決手段】放電加工(EDM)装置(100)を使用して部品を製造する方法は、大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極(110)の源に隣接する位置に装置のツールホルダ(108)を移動し、該大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極の一つの電極を該ツールホルダで把持し、該ツールホルダおよび該把持された電極を、該電極源の隣から、それに結合された部品を有する固定具(106)に隣接する位置に移動して、かつ該電極を使用して該部品を加工することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下に記述および/または図示される方法および装置は、一般的に部品を製造することに関し、特に放電加工(EDM)を用いて部品を製造することに関する。
【背景技術】
【0002】
タービンノズルや翼のエアフォイルのような、いくつかの公知のタービンエンジン部品は、エンジンの動作中に熱いガス流に曝される表面を冷却するためにフィルム冷却を用いている。特に、いくつかの公知のタービンエンジンのエアフォイルは、冷却空気のフィルムがエアフォイル中を流れるように、エアフォイル内の内部冷却通路を通って複数の冷却孔から出る導入冷却空気により冷却される。冷却空気のフィルムは、エアフォイルの冷却を容易にするために、熱いガス流とエアフォイル表面の間の障壁として作用する。エアフォイル中の冷却空気の分布の進展を促進させるために、少なくともいくつかの公知の冷却孔は、しばしば拡散冷却孔と呼ばれる非円形および/または末広状の放出口を含んでいる。
【特許文献1】米国特許第4,197,443号公報
【特許文献2】米国特許第6,243,948B1号公報
【特許文献3】米国特許第6,368,060B1号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
少なくともいくつかの公知の拡散冷却孔は、EDMを用いて製造される。しかしながらEDMは、特にエアフォイル中に複数の拡散冷却孔を製造する場合に、困難であり、時間がかかり、および/または高価である。例えば、いくつかの公知の拡散冷却孔を製造するためのEDM工程は、櫛型電極を用いている。しかしながら櫛型電極は、各々が一般的に同じ入口角を有する拡散冷却孔の列を製造する場合にのみ、しばしば実用的である。拡散冷却孔を製造するための他のいくつかの公知のEDM工程は、非円形および/または末広状の放出口を製造するために、複数の軸の周囲に電極を移動させる。しかしながら、非円形および/または末広状の開口を形成するために、複数の軸の周囲に電極を移動することを含むEDM工程は、時間がかかり、および/または必要以上に繰り返し難い。拡散冷却孔を製造するための他のいくつかの公知のEDM工程は、最初に丸い貫通孔を開け、次に手作業でスタンプした電極をEDM装置に装填し、スタンプした電極を用いて非円形および/または末広状の開口を製造する。
【0004】
しかしながら、多数の操作とスタンプした電極の手作業での装填のために、そのようなEDM工程は時間がかかり、および/または費用を要する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に従えば、放電加工(EDM)装置を用いて部品を製造するための方法が提供される。その方法は、大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極の源に隣接する位置に該装置のツールホルダを移動し;該大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極の一つの電極を該ツールホルダで把持し;該ツールホルダおよび該把持された電極を該電極源の隣からそれに結合された部品を有する固定具に隣接する位置に移動し;かつ該電極を使用して該部品を加工することを含む。
【0006】
本発明の他の態様に従えば、放電加工装置は、過渡放電を放出するように構成された電源と;大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極の一つの源と;部品を固定して保持するように構成された固定具と;該電源と電気的に結合された加工ヘッドとを含む。該加工ヘッドは、該複数の電極の各々を取り外し可能に保持するように構成されたツールホルダを含む。該加工ヘッドは、該大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極の少なくとも二つの電極による該部品の加工を容易にするために、該電極源に隣接する少なくとも一つの第1の位置と、該固定具に隣接する少なくとも一つの第2の位置との間で移動可能である。該ツールホルダは、該複数の電極の一つの電極を把持するために、該少なくとも一つの第1の位置に配置される。該ツールホルダは、該部品の加工を容易にするために、該少なくとも一つの第2の位置に配置される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図面を参照すると、図1は、ファン組立体12と、高圧圧縮器14と燃焼器16と高圧タービン18とを有するコアエンジン13とを含む、ガスタービンエンジン10の概略図である。エンジン10はまた、低圧タービン20と、昇圧器22を含んでいる。ファン組立体12は、回転翼円板26から半径方向外側に延伸するファン羽根24の列を含んでいる。エンジン10は、吸気側28と、排気側30とを有している。一実施形態では、ガスタービンエンジンはオハイオ州シンシナティのゼネラルエレクトリック社から購入可能なGE90である。ファン組立体12と低圧タービン20とは、第1ロータ軸31により結合され、高圧圧縮器14と高圧タービン18とは、第2ロータ軸32により結合されている。
【0008】
動作中には、空気が中心軸34に沿って、ファン組立体12を通って流れ、また圧縮された空気は高圧圧縮器14に供給される。高度に圧縮された空気が、燃焼器16に配給される。燃焼器16からの空気流(図1には示されていない)はタービン18、20を駆動し、低圧タービン20は第1ロータ軸31によりファン組立体12を駆動する。
【0009】
図2は、ガスタービンエンジン10(図1に示される)と共に使用される、例示的なタービン動翼40の斜視図である。図3は、図2の線3−3に沿って切断したタービン動翼40の断面図である。図2、図3を参照すると、例示的な実施形態では、複数のタービン動翼40が、ガスタービンエンジン10の高圧タービン動翼段(図示せず)を形成している。この例示的な実施形態では、各々の動翼40が、回転翼円板(図示せず)にエアフォイル42を既知の方法で搭載するために使用される一体化されたダブテール43と、中空のエアフォイル42とを含んでいる。
【0010】
エアフォイル42は、第1側壁44と、第2側壁46とを含んでいる。第1側壁44は、凸型でエアフォイル42の吸引側を定義し、また第2側壁46は、凹型でエアフォイル42の圧力側を定義している。側壁44、46は、前縁部48で、また前縁部48から下流の軸方向に隔てられたエアフォイル42の後縁部50で接続されている。
【0011】
第1側壁44と第2側壁46はそれぞれ、ダブテール43に隣接して配置された翼の末端部52から、内部冷却室56の半径方向外側の境界を定義する先端プレート54に長さ方向または半径方向に外側に延伸している。冷却室56は、側壁44と46の間のエアフォイル42内で定義されている。エアフォイル42の内部冷却は、業界では知られている。この例示的な実施形態では冷却室56は、圧縮器を流れ出る空気により冷却される蛇行流路58を含んでいる。冷却室56は、冷却空気のフィルムをエアフォイル42中に分配するために、複数の拡散冷却孔70と流れが接続されている。図2および3に見られるように、拡散冷却孔70は各々が、非円形および/または末広状の放出口72を含んでいる。
【0012】
図4は、エアフォイルの拡散冷却口70(図2、3に示される)を製造するために、少なくとも部分的に使用される放電加工(EDM)装置100の概略図である。EDM装置100は他の型式のEDM機械であってもよいが、この例示的な実施形態では、EDM装置100は、例えばミシガン州マディソンハイツのベルモントイクイップメント&テクノロジーズ社から入手可能な多軸シンカーEDM機械である。EDM装置100は、過渡放電を放出するように構成された電源102と、電源102から過渡放電を受領するために電源102と電気的に結合されている加工ヘッド104と、例えばタービン動翼40である、装置100により加工される部品を保持するための固定具106とを含んでいる。
【0013】
加工ヘッド104は、それに結合されたツールホルダ108を含んでいる。ツールホルダ108は、電源102から電流を受領するために、電源102の陰極と電気的に結合されている。ツールホルダ108は、それから材料を加工するための、タービン動翼40に電流を放電する電極110を取り外し可能に保持している。いくつかの実施形態では、ツールホルダ108は中空であり、タービン動翼40の加工の際に、ツールホルダ108および/または電極110の冷却を容易にするための冷却材を供給されている。
【0014】
加工ヘッド104は、ツールホルダ108を使用して電極110を自動的に取り出し、電極110を使用してタービン動翼40を加工し、加工工程の終了後に電極110を廃棄するように動作可能である。この例示的な実施形態では加工ヘッド104は、電極保管ラック112と、固定具106と、廃棄バスケット114の間を移動可能である。加工ヘッド104は任意の数の軸に沿って、および/または任意の数の軸の周囲、および/または任意の一般的な方向に移動可能であるが、この例示的な実施形態では、加工ヘッド104は一般的に3軸116、118、120に沿って移動可能である。この例示的な実施形態では、電極保管ラック112は、以下でより詳細に記述されるような、異なった大きさおよび/または形状の拡散冷却孔70を加工するために、大きさおよび/または形状の異なる複数の電極を含んでいる。この例示的な実施形態では、廃棄バスケット120は、電極110が加工工程を実行した後に、ツールホルダ108から解放された電極110を受領する。しかしながら、加工ヘッド104はまた、加工工程を実行した電極110を、保管ラック112に戻してもよい。それにより、いくつかの実施形態では、再使用可能な電極110が、加工ヘッド104により、または手作業で、ラック112またはバスケット114から取り出され、一つまたはそれ以上の電極110が、加工工程を実行した後に再使用可能である。いくつかの実施形態では、一つまたはそれ以上の電極110は、使い捨て可能である。
【0015】
ここに記述された機能を、加工ヘッド104が実行することを可能にする、任意の適切な構成、機構および/または手段を使用して、加工ヘッド104は移動されてよい。加工ヘッド104を移動させる適切な手段の例は、それらに限定されることはないが、電気、空圧および/または流圧動力を含んでいる。さらに、例えば加工工程の際に電極110を固定して保持するような、ここに記述された機能をツールホルダ108が実行することを可能にする、任意の適切な構成、機構および/または手段を使用して、ツールホルダ108は取り外し可能に電極110を保持してよい。取り外し可能に電極110を保持する適切な手段の例は、それらに限定されることはないが、電気、空圧および/または油圧動力を含んでいる。
【0016】
図5は、空圧手段と例示的な構成を使用して電極110を取り外し可能に保持する、ツールホルダ108の例示的な実施形態を示している。ツールホルダ108は、ベース122と、ベース122に結合された複数の空気シリンダ124と、ベース122に結合されたコレット部126を含んでいる。二つの空気シリンダ124が示されているが、ツールホルダ108は任意の数のシリンダ124を含んでよい。各々が圧縮空気源(図示せず)と流れが接続されて結合された一対のポート128、130を、各々の空気シリンダ124が含んでいる。また各々の空気シリンダ124が、圧縮空気がポート128または130に供給された時に、シリンダ124の軸134に沿って移動する可動ロッド132を含んでいる。コレット部126は、軸134に沿ってそれに対して移動するためにロッド132に結合されたコレット保持具136と、ベース122に結合されたコレットチューブ138と、末広端部144を有するコレットチューブ138の開口142内で少なくとも部分的に受領される拡張可能なコレット140とを含んでいる。動作においてコレット140は、図5に示される、コレット140が電極110を固定して保持しない、引き込まれた、即ちクランプされない位置146と、図6に示される、コレット140が電極110を固定して保持するために電極110に半径方向内側への力を印加する、クランプされた位置148との間で、拡張可能である。特に、圧縮空気がポート140に供給された時に、コレットチューブ138、従ってコレット140が、ベース122に向かって軸134に沿って同様に移動するように、エアシリンダロッド132は、一般的にベース122に向かって軸134に沿って移動する。ベース122に向かって軸134に沿ってコレット140が移動するに従い、コレットはさらにコレットチューブ開口142内へ移動する。コレットチューブ開口142の末広端部144は、コレット140を圧縮し、それにより図6に示されるように、電極110の固定された保持を容易にするために、コレット140の開口150内で受領される、半径方向内側への力を電極110に印加する。同様に、圧縮空気がポート128に供給された時には、コレットチューブ138、従ってコレット140が、一般的にベース122から離れるように軸134に沿って移動するように、空気シリンダロッド132は、一般的にベース122から離れるように軸134に沿って移動する。コレット140がベース122から離れるように軸134に沿って移動するので、コレットはコレットチューブ開口142からさらに遠ざかる。コレットチューブ開口142の末広端部144は、コレット140が拡張できるようにし、それにより図5に示されるように、電極110を解放する。
【0017】
図4を再度参照すると、加工工程の際に、タービン動翼40を固定して保持する固定具106がタービン動翼40に対して相対的位置にあるように、固定具106は、それらに限定されることはないが、固定具106がタービン動翼40を取り外し可能に保持する、手動で起動されるクランプ、電気、空圧および/または油圧で起動されるクランプ、および/またはスプリングクランプのような任意の適切な構成、機構および/または手段を含んでいる。動翼40内の一つまたはそれ以上の拡散冷却孔70の少なくとも一部の加工を容易にする、加工ヘッド104に対する位置および/または配向に、固定具106はタービン動翼40を保持する。この例示的な実施形態では、一つまたはそれ以上の拡散冷却孔70の少なくとも一部の加工を容易にする、加工ヘッド104に対する位置および/または配向にタービン動翼40を配置することをさらに容易にするために、固定具106は移動可能である。固定具106が、任意の数の軸に沿って、および/または任意の軸の周囲に、および/または任意の一般的な方向に移動可能であるが、この例示的な実施形態では、固定具106は一般的に、二つの軸152、116の周囲を回転可能である。固定具106がここに記載された機能を実行することを可能にする任意の適切な構成、機構および/または手段を使用して、固定具106は移動されてよい。固定具106を移動させる適切な手段の例は、それらに限定されることはないが、電気、空圧および/または油圧動力を含んでいる。
【0018】
固定具106は、任意の適切な誘電性流体(図示せず)を収容する保持器156を含んでいる。タービン動翼40が固定具106に結合されると、動翼40の少なくとも一部は、この誘電性流体に浸漬される。タービン動翼40が固定具106と結合されると、動翼40が電源102の正の端子に電気的に結合されて電源102から電流を受領するように、固定具106は電源102の正の端子に電気的に結合されて電源102から電流を受領する。
【0019】
タービン動翼40を加工するために、装置100は、装置100の一般的な動作を監視および/または制御するための制御システム158を含んでいる。装置100の動作を監視および/または制御することの例は、それらに限定されることはないが、固定具106と加工ヘッド104の動作を監視および/または制御すること、ツールホルダ108の動作を監視および/または制御すること、および/または、それらに限定されることはないが、過渡放電の量、継続期間、および/またはその他の特性、タービン動翼40に対する電極110の位置および/または配向、特定の加工工程に使用される電極110の大きさ、形状および/またはその他の特性、および/または誘電性流体の特性のようなEDM工程パラメータを監視および/または制御することを含んでいる。この例示的な実施形態では、制御システム158は、メモリ162に記憶された制御命令を実行するためのプロセッサ160と、それらに限定されないが、例えばEDM工程パラメータのような装置100と装置の動作についての情報を表示するための表示装置164を含んでいる。制御システム158はまた、それらに限定されないが、例えばEDM工程パラメータの入力のような情報を制御システム158に入力するための入力装置166を含んでいる。
【0020】
動作においては、タービン動翼40は、固定具106と結合される。動翼40内の一つまたはそれ以上の拡散冷却孔70の加工を容易にする、加工ヘッド104に対する位置および/または配向に、固定具106、従って動翼40を配置するために、固定具106の配向および/または位置は、軸152および/または154の周囲で固定具106を回転することにより調整される。一つまたはそれ以上の所定の大きさおよび/または形状の拡散孔70の少なくとも一部を加工するための、所定の大きさおよび/または形状を有する所定の電極110にツールホルダ108が隣接するように、加工ヘッド104は電極保管ラック112に隣接する位置に移動される。ツールホルダ108は電極110を把持し、加工ヘッド104がラックから離れてタービン動翼40に向かって移動するにつれて、電極110はラック112から取り外されて、ツールホルダ108により固定して保持される。加工ヘッド104は次に、タービン動翼40内の一つまたはそれ以上の拡散冷却孔70を少なくとも部分的に加工するために、タービン動翼40に向かって移動される。電極110が動翼40に向かって移動されるにつれて、それらの間のギャップの誘電性がそれらを横切る浸食性の間欠的な放電により破壊されるような位置に電極110が到達すると、材料の粒子が動翼40から取り除かれる。さらに、脈動放電は、孔70が少なくとも部分的に形成されるまで、材料を浸食する。所定の大きさおよび/または形状の電極110は、例えば所定の非円形および/または末広状の放電開口72である、所定の大きさおよび/または形状の拡散冷却孔70を加工する。いくつかの実施形態では、電極110は一つまたはそれ以上の拡散冷却孔70全体を加工するが、またいくつかの実施形態では、電極110は非円形および/または末広状の放出開口72のみを加工する。所定の電極110により、一つまたはそれ以上の孔70が少なくとも部分的に加工されると、電極廃棄バスケット114に隣接する位置の加工ヘッド104およびツールホルダ108は、電極110をバスケット114に廃棄するために電極110を解放する。加工ヘッド104は次に、動翼40に一つまたはそれ以上の異なる大きさおよび/または形状の孔70を加工するために、電極保管ラック112に移動して、所定の異なる大きさおよび/または形状を有する電極を取り出すことができる。
【0021】
以上に記述された方法と装置は、費用対効果の優れた、および/または信頼できる、EDMを使用した部品の製造を容易にする。例えば、複数の異なった大きさおよび/または形状の拡散冷却孔を加工するために、異なった大きさおよび/または形状の電極を自動的に取り出して廃棄することにより、いくつかの公知のEDM工程と比較して、以上に記述された方法と装置は、製造のための時間と手間の削減を容易にする。
【0022】
以上に記述および/または図示された方法と装置は、エアフォイル、特に、ガスタービンエンジン用の動翼に関して記述および/または図示されたが、以上に記述および/または図示された方法と装置の実施は、動翼、ガスタービンエンジン、またはエアフォイルに一般的に限定されない。むしろ、以上に記述および/または図示された方法と装置は、任意の部品の任意の特徴および/または部分を製造することに適用可能である。
【0023】
本発明の方法と装置の例示的な実施形態が、以上に詳細に記述および/または図示された。本発明の方法と装置はここに記述された特定の実施形態に限定されず、むしろ、各々の装置の部品および各々の方法のステップは、ここに記述された他の部品およびステップとは独立して別個に使用されてもよい。各々の部品および各々の方法のステップは、同様に他の部品および/または方法のステップと組み合わせて使用されることができる。
【0024】
ここに記述され、図示された方法および装置の、要素/部品/等を導入する場合、冠詞「一つ」、「該」、「前記」は、一つまたはそれ以上の要素/部品/等を意味することを意図されている。用語「含む」、「含んでいる」および「有する」は、含まれる部分、および記載された要素/部品/等以外の追加の要素/部品/等である手段が意図されている。
【0025】
本発明は種々の特定の実施形態に関して記述されたが、本発明が請求項の範囲とその精神内で修正を伴って実施されることを、当業者は認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】例示的なガスタービンエンジンの概略図である。
【図2】図1に示されるガスタービンエンジンと共に使用される、例示的なタービン動翼の斜視図である。
【図3】図2に示されるタービン動翼の、図2の線3−3に沿った断面図である。
【図4】図2、3に示されるタービン動翼の拡散冷却孔を製造するために使用される、放電加工(EDM)装置の例示的な実施形態の概略図である。
【図5】図4に示されるEDM装置と共に使用する、ツールホルダの例示的な実施形態の概略図である。
【図6】図5に示されるツールホルダの、クランプされた位置における概略図である。
【符号の説明】
【0027】
10 ガスタービンエンジン
12 ファン組立体
13 コアエンジン
14 高圧圧縮器
16 燃焼器
18 高圧タービン
20 低圧タービン
22 昇圧器
24 ファン羽根
26 回転翼円板
28 吸入側
30 排気側
31 第1ロータ軸
32 第2ロータ軸
34 中心軸
40 タービン動翼
42 エアフォイル
43 ダブテール
44 第1側壁
46 第2側壁
48 前縁
50 後縁
52 翼の末端部
54 先端プレート
56 冷却室
58 蛇行通路
70 拡散冷却孔
72 放電開口
100 EDM装置
102 電源
104 加工ヘッド
106 固定具
108 ツールホルダ
110 電極
112 電極保管ラック
114 廃棄バスケット
116 軸
118 軸
120 廃棄バスケット
122 ベース
124 シリンダ
126 コレット部
128 ポート
130 ポート
132 ロッド
134 軸
136 コレット保持具
138 コレットチューブ
140 コレット
142 コレットチューブ開口
144 末広端部
146 位置
150 開口
152 軸
154 軸
156 保持器
158 制御システム
160 プロセッサ
162 メモリ
164 表示装置
166 入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電加工(EDM)装置(100)を使用して部品を製造する方法であって、
大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極(110)の源に隣接する位置に前記装置のツールホルダ(108)を移動し;
前記大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極の一つの電極を前記ツールホルダで把持し;
前記ツールホルダおよび前記把持された電極を前記電極源の隣から、それに結合された部品を有する固定具に隣接する位置に移動し;
前記電極を使用して前記部品を加工することを含む、方法。
【請求項2】
前記ツールホルダ(108)の移動がさらに、空圧、電気および油圧動力の少なくとも一つを使用して前記ツールホルダを移動することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ツールホルダ(108)の移動がさらに、少なくとも3軸(116、118、120)に沿って且つ/又は少なくとも3軸(116、118、120)の周囲に前記ツールホルダを移動することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
過渡放電を放出するように構成された電源(102)と;
大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極(110)の一つの源と;
部品を固定して保持するように構成された固定具(106)と;
前記電源と電気的に結合された加工ヘッド(104)であって、前記複数の電極の各々を取り外し可能に保持するように構成されたツールホルダ(108)を含み、前記大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極の少なくとも二つの電極による前記部品の加工を容易にするために、前記電極源に隣接する少なくとも一つの第1の位置と、前記固定具に隣接する少なくとも一つの第2の位置との間で移動可能である加工ヘッド(104)とを含む、放電加工装置(100)であって、
前記ツールホルダが、前記複数の電極の一つの電極を把持するために前記少なくとも一つの第1の位置に配置され、
前記ツールホルダが、前記部品の加工を容易にするために前記少なくとも一つの第2の位置に配置される、装置(100)。
【請求項5】
前記大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極(110)が、孔を少なくとも部分的に加工するための大きさおよび/または形状である、請求項4に記載の装置(100)。
【請求項6】
前記大きさと形状の少なくとも一つが異なる複数の電極(110)が、非円形および/または末広状の開口を加工するための大きさおよび/または形状である、請求項4に記載の装置(100)。
【請求項7】
前記加工ヘッド(104)に電気的に結合された制御システム(158)をさらに含み、前記制御システムが、前記加工ヘッドの移動、および前記ツールホルダ(108)による前記複数の電極(110)の把持の少なくとも一つを監視および/または制御するように構成されている、請求項4に記載の装置(100)。
【請求項8】
廃棄バスケット(114)をさらに含み、前記加工ヘッド(104)が前記廃棄バスケットに隣接する少なくとも一つの第3の位置に移動可能であり、前記廃棄バスケット内に前記複数の電極の一つの電極(110)を解放するために、前記ツールホルダ(108)が前記第3の位置に配置される、請求項4に記載の装置(100)。
【請求項9】
前記固定具(106)が、前記加工ヘッド(104)に対して、位置および配向の少なくとも一つを変更するために移動可能に構成されている、請求項4に記載の装置(100)。
【請求項10】
前記加工ヘッド(158)が、少なくとも3軸(116、118、120)の周囲および/またはそれに沿って移動するように構成されている、請求項4に記載の装置(100)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−196371(P2007−196371A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−351399(P2006−351399)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】