説明

整流回路検査装置、整流回路検査方法

【課題】整流回路の動作を停止させることなく、整流回路を検査することが可能な整流回路検査装置を提供する。
【解決手段】整流回路検査装置は、ブリッジ接続された第1〜第6整流素子を含み三相交流電圧を整流する整流回路の第1整流素子のアノード及び第2整流素子のカソードの接続点に接続され、三相交流電圧のうちの何れか一相の第1電圧が印加される第1配線に流れる第1電流を測定する第1測定部と、第1測定部の測定結果に基づいて、整流回路が三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作するか否かを判定する判定部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整流回路検査装置、整流回路検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
入力される交流電圧を整流、平滑化して直流電圧を生成する直流電源装置には、整流回路、蓄電池を含むものがある。このような直流電源装置は、一般に無停電電源装置と呼ばれ、交流電圧が入力されない場合には蓄電池を電源として直流電圧を生成する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−101571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の直流電源装置において、蓄電池や交流電圧を整流する整流回路が劣化していると、所望の直流電圧が生成されないことがある。このため、蓄電池は、直流電源装置が動作している間に、例えば特許文献1に開示されているような技術で診断される。一方、整流回路に異常があるか否かの検査は、一般に直流電源装置の動作が停止されている間に実行される。つまり、整流回路を検査する際には、整流回路の動作を停止させる必要があった。
【0005】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、整流回路の動作を停止させることなく、整流回路を検査することが可能な整流回路検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一つの側面に係る整流回路装置は、ブリッジ接続された第1〜第6整流素子を含み、三相交流電圧を整流する整流回路の前記第1整流素子のアノード及び第2整流素子のカソードの接続点に接続され、前記三相交流電圧のうちの何れか一相の第1電圧が印加される第1配線に流れる第1電流を測定する第1測定部と、前記第1測定部の測定結果に基づいて、前記整流回路が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作するか否かを判定する判定部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、整流回路の動作を停止させることなく、整流回路を検査することが可能な整流回路検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態である直流電源装置10の構成を示す図である。
【図2】整流素子の全てが正常な場合の電流Ir,Is,Itの波形の一例を示す図である。
【図3】サイリスタ50が開放故障した場合の電流Ir,Is,Itの波形の一例を示す図である。
【図4】ダイオード60が開放故障した場合の電流Ir,Is,Itの波形の一例を示す図である。
【図5】電流Ir,Is,Itの特性を示す図である。
【図6】マイコン82が実現する機能ブロックを示す図である。
【図7】検査装置25が実施する処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】判定処理S106の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態である直流電源装置10の構成例を示す図である。直流電源装置10は、例えば電気所(不図示)に設けられ、入力される三相交流電圧から、継電器等の負荷15を動作させるための電源を生成する装置であり、電源供給装置20、変流器21〜23、及び検査装置25を含んで構成される。
【0011】
電源供給装置20は、三相交流電圧Vr,Vs,Vtから所望の出力電圧Voutを生成する装置であり、整流回路30、コンデンサ31、蓄電池32、制御装置33、電源線35〜39、及び配電用遮断器40〜45を含んで構成される。
【0012】
整流回路30は、電源線35〜37の夫々に印加される三相交流電圧Vr,Vs,Vtを整流して出力する回路であり、サイリスタ50〜52、ダイオード60〜62を含んで構成される。
【0013】
サイリスタ50(第1整流素子)のアノード及びダイオード60(第2整流素子)のカソードの接続点には、三相交流電圧Vrが印加された電源線35が接続されている。サイリスタ51(第3整流素子)のアノード及びダイオード61(第4整流素子)のカソードの接続点には、三相交流電圧Vsが印加された電源線36が接続されている。サイリスタ52(第5整流素子)のアノード及びダイオード62(第6整流素子)のカソードの接続点には、三相交流電圧Vtが印加された電源線37が接続されている。また、サイリスタ50〜52の夫々のカソードは接続され、ダイオード60〜62の夫々のアノードは接続されている。このため、サイリスタ50〜52、ダイオード60〜62はブリッジ接続されている。
【0014】
コンデンサ31は、整流回路30で整流された電圧を平滑化し、直流の出力電圧Voutを生成する。コンデンサ31の一端は、配電用遮断器40を介して電源線38に接続され、コンデンサ31の他端は、配電用遮断器41を介して電源線39に接続される。
【0015】
蓄電池32は、電源線38,39の間に接続され、例えば、停電等で整流回路30に三相交流電圧Vr,Vs,Vtが入力されない場合に、電源線38,39に接続される負荷15に直流電源を供給する。また蓄電池32は、蓄電池32の電池電圧Vbatが出力電圧Voutの直流レベルと一致するように充電される。
【0016】
制御装置33は、出力電圧Voutの直流レベルに基づいて、出力電圧Voutの直流レベルが所定のレベルとなるようにサイリスタ50〜52の点弧角を制御する装置である。詳細は後述するが、例えば出力電圧Voutのレベルを上昇させる場合、制御装置33は、サイリスタ50〜52の点弧角を大きくし、サイリスタ50〜52のオン期間を長くする。一方、出力電圧Voutのレベルを低下させる場合、制御装置33は、サイリスタ50〜52の点弧角を小さくし、サイリスタ50〜52のオン期間を短くする。
【0017】
また、制御装置33は、後述する検査装置25からの指示に基づいて、サイリスタ50〜52を制御する。具体的には、検査装置25から蓄電池32を均等充電させる指示が入力されると、出力電圧Voutの直流レベルが電圧V1から電圧V2へと上昇するようにサイリスタ50〜52の点弧角を大きくする。この結果、蓄電池32の電池電圧Vbatも電圧V1から電圧V2へと上昇するため、蓄電池32は均等充電される。
【0018】
配電用遮断器40,41は、整流回路30、コンデンサ31を過電流から保護するための遮断器である。配電用遮断器42〜45の夫々は、接続される負荷を過電流から保護するための遮断器である。なお、前述した継電器等の負荷15は、例えば配電用遮断器42,43の間に接続されることにより出力電圧Voutの電源が供給される。
【0019】
変流器21(第1測定部)は、配線35(第1配線)に流れる電流Irを測定する。変流器22(第2測定部)は、配線36(第2配線)に流れる電流Isを測定し、変流器23(第3測定部)は、配線37(第3配線)に流れる電流Itを測定する。
【0020】
変流器24は、コンデンサ31から出力される電流Ioutを測定する。なお、変流器21〜24は、いわゆる直流変流器であり、電流Ir,Is,It,Ioutの直流成分及び交流成分を測定する。
【0021】
検査装置25は、変流器21〜23の測定結果に基づいて、整流回路30、制御装置33の異常の有無を検査する。詳細は後述するが、例えば整流回路30が正常に動作する場合、すなわち、整流回路30が入力される三相交流電圧Vr,Vs,Vtのレベルに応じたタイミングで動作する場合、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルはゼロとなる。
【0022】
ここで、電流Irの直流成分のレベルとは、電流Irを、例えば三相交流電圧Vrの1周期の期間だけ積分した際の電流値をいう。なお、電流Is,Itの直流成分のレベルも、電流Irの直流成分のレベルと同様である。一方、整流回路30が正常に動作しない場合、すなわち、整流回路30が入力される三相交流電圧Vr,Vs,Vtのレベルに応じたタイミングで動作しない場合、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルはゼロから変化する。このような現象に基づいて、検査装置25は、例えば、電流Is,Ir,Itの直流成分を検出し、整流回路30、または制御装置33の異常の有無を検査する。なお、変流器21〜23、及び検査装置25が整流回路検査装置に相当する。
【0023】
==電流Ir,Is,Itについて==
ここで、サイリスタ50〜52の点弧角が180度の際に、整流回路30に含まれる整流素子の全てが正常である場合と、整流素子の何れか一つが例えば開放故障している場合の電流Ir,Is,Itについて説明する。なお、ここでは電源供給装置20は、負荷15として接続された継電器の内部に含まれる抵抗(不図示)に電源を供給することとする。つまり、本実施形態では、配電用遮断器42,43の間には、等価的に抵抗負荷が接続されていることになる。
【0024】
<<整流素子の全てが正常の場合>>
図2を参照しつつ整流回路30に含まれる整流素子の全てが正常である場合について説明する。なお、時刻t0〜t6までの期間は三相交流電圧Vr,Vs,Vtの夫々の1周期の期間である。また、ここでは、配線35からサイリスタ50へと流れる電流Irを正の電流Irとし、ダイオード60から配線35へと流れる電流Irを負の電流Irとする。なお、電流Is,Itも電流Irと同様に、配線側から整流回路30へと流れる電流を正の電流とし、その逆を負の電流とする。
【0025】
時刻t0においては、三相交流電圧Vr,Vtが三相交流電圧Vsより高い。この場合、サイリスタ50,52及びダイオード61がオンするため、サイリスタ50,52へと供給される正の電流Ir,Itは、配電用遮断器40、配電用遮断器42、負荷15、配電用遮断器43、配電用遮断器41を介してダイオード61へと帰還される。そして、ダイオード61からは帰還された電流が負の電流Isとして出力される。なお、以下、電流が経由される配電用遮断器40等の経路は省略して説明する。
【0026】
時刻t1においては、三相交流電圧Vs,Vtがマイナスであるため、ダイオード61と、ダイオード62がオンする。この結果、サイリスタ50へと供給される正の電流Irは、ダイオード61,62へと帰還されて負の電流Is,Itとして出力される。
【0027】
そして、時刻t2においては、三相交流電圧Vr,Vsがプラスであるため、サイリスタ50,51がオンする。この結果、正の電流Ir,Isは、ダイオード62へと帰還されて負の電流Itとして出力される。
【0028】
時刻t3では、三相交流電圧Vt,Vrがマイナスであるため、ダイオード62と、ダイオード60がオンする。この結果、サイリスタ51へと供給される正の電流Isはダイオード60,62へと帰還され、負の電流Ir,Itとして出力される。
【0029】
時刻t4では、三相交流電圧Vs,Vtがプラスであるため、サイリスタ51とサイリスタ52がオンする。このため、サイリスタ51,52へと供給される正の電流Is,Itは、ダイオード60へと帰還されて負の電流Irとして出力される。
【0030】
そして、時刻t5においては、三相交流電圧Vr,Vsがマイナスであるため、ダイオード60,61がオンする。したがって、サイリスタ52へと供給される正の電流Itは、ダイオード60,61へと帰還される。そして、ダイオード60からは、負の電流Irが出力され、ダイオード61からは、負の電流Isが出力される。なお、時刻t6以降は、時刻t0〜t6までの動作が繰り返される。
【0031】
ところで、三相交流電圧Vrの1周期の期間においては、大きさの等しい正の電流Irと負の電流Irとが交互に流れる。このため、1周期における電流Irの直流成分はゼロとなる。また、電流Is,Itも電流Irと同様に直流成分のレベル(直流レベル)はゼロとなる。このように、整流回路30が正常である場合、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルはゼロとなる。なお、直流成分のレベル(値)はゼロアンペアを基準としたレベルである。
【0032】
<<サイリスタ50が開放故障している場合>>
サイリスタ50が開放故障している場合の電流Ir,Is,Itについて、図3を参照しつつ説明する。サイリスタ50が開放故障していると、サイリスタ50がオンすべき時刻t0〜t2までサイリスタ50がオフした状態となる。つまり、サイリスタ50は、三相交流電圧Vr,Vs,Vtのレベルに応じた所定のタイミングで動作(オン)しなくなる。
【0033】
このため、時刻t0〜t1においては、サイリスタ50へ供給される正の電流Irはゼロとなる。そして、サイリスタ52に供給される正の電流Itが、ダイオード61に帰還され、負の電流Isとして出力される。
【0034】
また、時刻t1〜t2においても、時刻t0〜t1と同様に、サイリスタ50へ供給される正の電流Irはゼロとなる。そして、サイリスタ51に供給される正の電流Isが、ダイオード62に帰還され、負の電流Itとして出力される。なお、時刻t0〜t2以外の期間における電流Ir,Is,Itは、サイリスタ50が故障していない場合と同様である。
【0035】
このため、サイリスタ50が開放故障している場合には、1周期あたりの電流Irの直流成分のレベルは負(例えば、−I1アンペア)となる。一方、電流Isの直流成分のレベルは正(例えば、+I2アンペア)となる。また、電流Itは、電流Isと同様に変化するため、電流Itの直流成分のレベルも+I2となる。なお、図3より明らかなように、直流成分I1の大きさは、直流成分I2の大きさよりも大きくなる。
【0036】
<<ダイオード60が開放故障している場合>>
ダイオード60が開放故障している場合の電流Ir,Is,Itについて、図4を参照しつつ説明する。ダイオード60が開放故障していると、ダイオード60がオンすべき時刻t3〜t5までダイオード60がオフした状態となる。つまり、ダイオード60は、三相交流電圧Vr,Vs,Vtのレベルに応じた所定のタイミングで動作(オン)しなくなる。
【0037】
このため、時刻t3〜t4においては、ダイオード60はオフしているため、電流Irはゼロとなる。また、この期間においては、サイリスタ51へ供給される正の電流Isは、ダイオード62へと帰還され、ダイオード62から負の電流Itとして出力される。
【0038】
時刻t4〜t5においても、時刻t3〜t4と同様に電流Irはゼロとなる。また、この期間においては、サイリスタ52へ供給される正の電流Itは、ダイオード61へと帰還され、負の電流Isとして出力される。この結果、ダイオード60が開放故障している場合には、1周期あたりの電流Irの直流成分のレベルは、例えば、+I1となる。一方、電流Is,Itの直流成分のレベルは、例えば−I2となる。
【0039】
このように、電流Irが流れる配線35に接続されるサイリスタ50、またはダイオード60の何れかが開放故障し、サイリスタ50等が所定のタイミングで動作しなくなると、電流Irの直流成分の大きさが、他の電流Is,Itよりも大きくなる。なお、ここで、直流成分の大きさとは、直流成分のレベル(直流レベル)の絶対値である。
【0040】
==電流Ir,Is,Itの特性==
図5は、整流回路30の整流素子が正常な場合と、何れか一つが開放故障している場合における電流Ir,Is,Itの特性をまとめた図である。例えば、サイリスタ51が故障すると、サイリスタ50が故障した場合と同様に、電流Isの直流成分のレベルが−I1となり、電流Ir,Itの直流成分のレベルが+I2となる。一方、ダイオード61が故障すると、ダイオード60が故障した場合と同様に、電流Isの直流成分のレベルが+I1となり、電流Ir,Itの直流成分のレベルが−I2となる。
【0041】
また、サイリスタ52が故障すると、サイリスタ50が故障した場合と同様に、電流Itの直流成分のレベルが−I1となり、電流Ir,Isの直流成分のレベルが+I2となる。一方、ダイオード62が故障すると、ダイオード60が故障した場合と同様に、電流Itの直流成分のレベルが+I1となり、電流Ir,Isの直流成分のレベルが−I2となる。
【0042】
なお、ここでは、整流素子に開放故障がある場合について説明したが、例えば、制御装置33が故障し、サイリスタ50〜52をオンできない場合も、図3に示した場合と同様である。このため、制御装置33に故障が発生し、サイリスタ50〜52をオンできない場合は、サイリスタ50〜52が開放故障している場合と同様に電流Ir,Is,Itが変化する。
【0043】
==検査装置25の詳細==
ここで、図1に示す検査装置25の詳細について説明する。検査装置25は、電流Ir,Is,Itに基づいて、整流回路30、制御装置33の異常の有無を検査する。
【0044】
検査装置25は、ADコンバータ(ADC)80、記憶装置81、マイコン82、インターフェース回路(IF)83、及び表示器84を含んで構成される。
【0045】
ADコンバータ80は、変流器21〜24で測定されるアナログの電流Ir,Is,It,Ioutをデジタル値に変換する。記憶装置81は、マイコン82が実行するプログラムデータや、各種データを記憶する。
【0046】
マイコン82は、記憶装置81に記憶されたプログラムデータを実行することにより、各種機能を実現する。具体的には、マイコン82は図6に示すような、判定部90、及び処理部91の機能を実現する。なお、ADコンバータ80、及び判定部90が判定部に相当する。
【0047】
判定部90は、デジタル化された電流Ir,Is,Itに基づいて、整流回路30または、制御装置33に異常が有るかを判定する。なお、前述のように、電流Ir,Is,Itの直流成分には、図5に示すような特性がある。このため、判定部90は、入力される電流Ir,Is,Itを、例えば三相交流電圧Vrの1周期の期間だけ積分し、直流成分のレベル、及び直流成分の大きさを計算する。また、判定部90は、1つの直流成分の大きさが、他の2つの直流成分の大きさよりも大きい場合に、整流回路30、または制御装置33に異常があると判定する。なお、本実施形態では、1つの直流成分の大きさが、他の直流成分の大きさよりも所定倍(例えば、1.3倍)大きい場合に、整流回路30または、制御装置33に異常有りと判定することとする。一般に、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルは、例えば負荷15に流れる電流に応じて変化する。このため、例えば、1つの直流成分の大きさと他の直流成分の大きさの所定倍とを比較することにより、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルが変動した場合であっても、精度良く整流回路30、または制御装置33の異常の有無を検出できる。
【0048】
例えば、電流Irの直流成分の大きさが、電流Is,Itの直流成分の大きさよりも大きい場合、判定部90は、サイリスタ50、またはダイオード60が所定のタイミングで動作していないことを判定する。この結果、サイリスタ50、ダイオード60、または制御装置33の何れかに異常があることが判定される。さらに、判定部90は、電流Irの直流成分の大きさが最も大きい場合において、電流Irの直流成分のレベルが、所定の値である0アンペアより小さい場合には、サイリスタ50が所定のタイミングで動作していないことを判定する。この結果、サイリスタ50、または制御装置33に異常があることが判定される。一方、判定部90は、電流Irの直流成分のレベルが、0アンペアより大きい場合には、ダイオード60が所定のタイミングで動作していないことを判定する。こと結果、ダイオード60に異常があることが判定される。
【0049】
また、判定部90は、電流Isの直流成分の大きさが、電流Ir,Itの直流成分の大きさよりも大きい場合、サイリスタ51、またはダイオード61が所定のタイミングで動作していないことを判定する。この結果、サイリスタ51、ダイオード61、または制御装置33の何れかに異常があることが判定される。さらに判定部90は、電流Isの直流成分の大きさが最も大きい場合において、電流Isの直流成分のレベルが、0アンペアより小さい場合には、サイリスタ51が所定のタイミングで動作していないことを判定する。この結果、サイリスタ51、または制御装置33に異常があることが判定される。一方、判定部90は、電流Isの直流成分のレベルが、0アンペアより大きい場合には、ダイオード61が所定のタイミングで動作しておらず、ダイオード60に異常があることを判定する。
【0050】
さらに、判定部90は、電流Itの直流成分の大きさが、電流Ir,Isの直流成分の大きさよりも大きい場合、サイリスタ52、またはダイオード62が所定のタイミングで動作していないことを判定する。そして判定部90は、電流Itの直流成分の大きさが最も大きい場合において、電流Itの直流成分のレベルが、0アンペアより小さい場合には、サイリスタ52が所定のタイミングで動作していないことを判定する。この結果、サイリスタ52、または制御装置33に異常があることが判定される。一方、判定部90は、電流Itの直流成分のレベルが、0アンペアより大きい場合には、ダイオード62が所定のタイミングで動作しておらず、ダイオード60に異常があることを判定する。
【0051】
処理部91は、電流Ioutの直流成分のレベルを検出し、直流成分のレベルが所定値より小さい場合には、蓄電池32の均等充電を開始させるための均等充電指示を、インターフェース回路83を介して制御装置33に出力する。なお、蓄電池32の均等充電が開始されると、前述のようにサイリスタ50〜52の点弧角は大きくなるため、電流Ioutの直流レベルは増加する。また、処理部91は、判定部90が計算した、電流Ir,Is,Itの直流成分の大きさやレベル等を表示器84に表示させる。さらに、処理部91は、判定部90が整流回路30、または制御装置33に異常が有ることを判定すると、電流Ir,Is,Itの波形、直流成分や、判定した時刻を記憶装置81に記録する。また、処理部91は、判定部90が整流回路30等に異常が有ることを判定すると、異常があったことを示す警報を、インターフェース回路83に出力する。
【0052】
インターフェース回路83は、処理部91からの指示に基づいて、均等充電指示を制御装置33に出力し、直流電源装置10の外部に警報を出力する。
【0053】
表示器84は、電流Ir,Is,Itの波形、直流成分のレベル等を表示する表示パネルである。このため、例えば、利用者が表示器84のパネルを確認することにより、整流回路30、または制御装置33の異常の有無を判定することもできる。
【0054】
==検査装置25の処理の一例==
ここで、図7を参照しつつ、検査装置25が整流回路30、または制御装置33に異常があるか否かを検査する処理の一例を説明する。検査装置25は、例えば所定周期ごとに図7に示した処理を実行することとする。また、図7に示すフローチャートの処理の主体はマイコン82が実現する各機能ブロックである。
【0055】
まず、処理部91は電流Ioutの直流成分のレベルを検出する(S100)。そして、処理部91は、電流Ioutの直流成分のレベルが所定以上であるか否かを判定する(S101)。直流レベルが所定以上である場合(S101:YES)、判定部90は、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベル、大きさを計算する(S104)。一方、電流Ioutの直流成分のレベルが所定以上でない場合(S101:NO)、処理部91は、蓄電池23の均等充電を開始させるべく均等充電指示を出力する(S102)。処理S102が実行されると、蓄電池23の均等充電が開始されるため、電流Ioutは増加し始める。そして、処理部91は、電流Ioutが十分増加するのに要する一定時間が経過すると(S103:YES)、判定部90に、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベル、大きさを計算させる(S104)。
【0056】
例えば、整流回路30等に異常があった場合であっても、負荷15に流れる電流が小さく、電流Ioutが小さい場合には、一般に電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルの変化は小さい。そこで、本実施形態では、整流回路30等に異常があった際に電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルが大きく変化するように、電流Ioutが小さい場合には均等充電をさせている。
【0057】
そして、処理S104が実行されると、処理部91は、電流Ir,Is,Itの波形や、判定部90が計算した、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベル等を表示器84に表示させる(S105)。そして、判定部90は、電流Ir,Is,Itの直流成分に基づいて、整流回路30、または制御装置33に異常があるか否かの判定処理を実行する(S106)。
【0058】
ここで、判定処理S106は例えば、図8に示すような処理である。以下、判定処理の詳細を説明する。まず、判定部90は、電流Ir,Is,Itのうちの1つの直流成分の大きさが、他の2つの直流成分の大きさの所定倍よりも大きい電流が有るかを判定する(S200)。そして、1つの直流成分の大きさが、他の2つの直流成分の大きさの所定倍よりも大きい電流が無い場合(S200:NO)、判定部90は、整流回路30及び制御装置33には異常が無いことを判定する(S201)。
【0059】
一方、1つの直流成分の大きさが、他の2つの直流成分の大きさの所定倍よりも大きい電流が有る場合(S200:YES)、判定部90は、該当する電流を判定する(S202)。
【0060】
処理S202で該当する電流が電流Irである場合(S202:Ir)、判定部90は、電流Irをゼロアンペアより大きいか否かを比較する(S203)。そして、電流Irがゼロアンペアより小さい場合(S203:マイナス)、判定部90は、サイリスタ50、またはサイリスタ50を制御する制御装置33に異常があると判定する(S204)。一方、電流Irがゼロアンペアより大きい場合(S203:プラス)、判定部90は、ダイオード60に異常があると判定する(S205)。
【0061】
処理S202で該当する電流が電流Isである場合(S202:Is)、判定部90は、電流Isをゼロアンペアより大きいか否かを比較する(S206)。そして、電流Isがゼロアンペアより小さい場合(S206:マイナス)、判定部90は、サイリスタ51、またはサイリスタ51を制御する制御装置33に異常があると判定する(S207)。一方、電流Isがゼロアンペアより大きい場合(S206:プラス)、判定部90は、ダイオード61に異常があると判定する(S208)。
【0062】
処理S202で該当する電流が電流Itである場合(S202:It)、判定部90は、電流Itをゼロアンペアより大きいか否かを比較する(S209)。そして、電流Itがゼロアンペアより小さい場合(S209:マイナス)、判定部90は、サイリスタ52、またはサイリスタ52を制御する制御装置33に異常があると判定する(S210)。一方、電流Itがゼロアンペアより大きい場合(S209:プラス)、判定部90は、ダイオード62に異常があると判定する(S211)。
【0063】
そして、図7に示すように、判定部90が異常ありと判定した場合(S107:YES)、処理部91は、電流Ir,Is,Itの波形、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルや、判定した時刻を記憶装置81に記録し、異常があったことを示す警報を出力する(S108)。一方、判定部90が異常なしと判定した場合(S107:NO)、処理は終了される。
【0064】
以上、本実施形態の検査装置25を備える直流電源装置10について説明した。検査装置25は、変流器21〜23で測定される測定結果に基づいて、直流電源装置10に含まれる整流回路30等に異常があるか否かを判定する。しかしながら、例えば、変流器21〜23で測定される測定結果のうち、何れかの測定結果のみに基づいて、整流回路30が三相交流電圧Vr,Vs,Vtのレベルに応じた所定のタイミングで動作するかを判定させても良い。整流回路30に異常があると、1周期における電流Ir,Is,Itは、例えば図3〜5に示すように変化する。このため、例えば電流Irの実効値や平均値等に基づいても整流回路30が所定のタイミングで動作しているかが判定可能である。このような場合、整流回路30の動作を停止させること無く、整流回路30の異常の検出が可能となる。また、異常が検出されると、利用者は直流電源装置10を停止させ、故障した素子等を交換できる。このため、整流回路30が故障した状態で直流電源装置10を動作させることを防ぐことができるため、直流電源装置10に対する負担を軽減できる。さらに、故障した素子が交換されると、電流Ioutにおけるリップル電流は小さくなる。このため、直流電源装置10が駆動する負荷への影響も小さくなる。
【0065】
また、図5に示すように、整流回路30の全ての整流素子が正常な場合、電流Irの直流成分のレベルはゼロである。しかしながら、整流回路30の何れかの整流素子に異常があり、整流素子が所定のタイミングでオンしない場合、電流Irの直流成分の大きさはゼロから、I1、またはI2へと変化する。したがって、検査装置25は、例えば電流Irの大きさのみに基づいて、整流回路30に異常があるか否かを判別させても良い。
【0066】
また、検査装置25には、電流Irの大きさが例えばI1アンペアという所定の範囲を超えるか否かに基づいて、整流回路30の異常の有無を判別させても良い。具体的には、判定部90に、電流Irの大きさが所定の範囲であるI1を超えた場合には整流回路30が所定のタイミングで動作していないと判定させ、電流Irの大きさがI1を超えていない場合には整流回路30が所定のタイミングで動作していると判定させても良い。このように、電流Ir,Is,Itの全ての電流を測定しない場合であっても、整流回路30の動作を停止させること無く、整流回路30の異常の有無を判定することができる。
【0067】
また、判定部90は、電流Ir,Is,Itの直流成分に基づいて、整流回路30の整流素子が所定のタイミングで動作しているかを判定したがこれに限られない。例えば、電流Ir,Is,Itの実効値は、電流Ir,Is,Itの直流成分のレベルと同様に変化する。このため、判定部90は、例えば、電流Ir,Is,Itの実効値に基づいて、各整流素子が所定のタイミングで動作しているかを判定させても良い。
【0068】
また、判定部90は、電流Irの直流成分の大きさが、電流Is,Itの直流成分の大きさより大きい場合、サイリスタ50、ダイオード60の何れかが所定のタイミングで動作していないと判定する(例えば、処理S202:Ir)。このため、検査装置25は、整流回路30の整流素子のうち、サイリスタ50または、ダイオード60に異常があるか、制御装置33が故障していると判定できる。
【0069】
また、判定部90は、電流Irの直流成分の値が0よりも低い場合、サイリスタ50または制御装置33に異常があると判定し、電流Irの直流成分の値が0よりも高い場合、ダイオード60に異常があると判定する(例えば、処理S203〜S205)。このように、検査装置25はより詳細に異常箇所を特定できる。
【0070】
また、判定部90は、電流Isの直流成分の大きさが、電流Ir,Itの直流成分の大きさより大きい場合、サイリスタ51または、ダイオード61の何れかが所定のタイミングで動作していないと判定する(例えば、処理S202:Is)。このため、検査装置25は、整流回路30の整流素子のうち、サイリスタ51または、ダイオード61に異常があるか、制御装置33が故障していること判定できる。
【0071】
また、判定部90は、電流Isの直流成分の値が0よりも低い場合、サイリスタ51または、制御装置33に異常があると判定し、電流Isの直流成分の値が0よりも高い場合、ダイオード61に異常があると判定する(例えば、処理S206〜S208)。このように、検査装置25はより詳細に異常箇所を特定できる。
【0072】
また、判定部90は、電流Itの直流成分の大きさが、電流Ir,Isの直流成分の大きさより大きい場合、サイリスタ52または、ダイオード62の何れかが所定のタイミングで動作していないと判定する(例えば、処理S202:It)。このため、検査装置25は、整流回路30の整流素子のうち、サイリスタ52または、ダイオード62に異常があるか、制御装置33が故障していることを判定できる。
【0073】
また、判定部90は、電流Itの直流成分の値が0よりも低い場合、サイリスタ52、または制御装置33に異常があると判定し、電流Itの直流成分の値が0よりも高い場合、ダイオード62に異常があると判定する(例えば、処理S209〜S211)。このように、検査装置25はより詳細に異常箇所を特定できる。
【0074】
また、変流器21で電流Irを測定し、変流器21の測定結果に基づいて整流回路30が所定のタイミングで動作しているか否かの判定をしても良い。具体的には、電流Irの波形を表示器84に表示させ、整流回路30が正常な際の電流Irの波形と比較することにより整流回路30の動作が判定できる。
【0075】
前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されるとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0076】
例えば、図2に示すように、電流Ir,Is,Itの夫々のピーク値は120度毎に出力される。このため、判定部90は、例えば、電流Ir,Is,Itの夫々のピーク値の位相差が120度であるか否かを判定し、整流回路30等に異常があるか否かを判定しても良い。
【0077】
変流器21〜23、及び検査装置25は、直流電源装置10の内部に設けられているが、外部に設けられていても良い。また、整流回路30は、全てダイオードで構成されても良いし、全てサイリスタで構成されても良い。また、蓄電池32を含まないような一般的なAC−DCコンバータに含まれる整流回路等の異常も、変流器21〜23、及び検査装置25を用いることにより検出できる。
【0078】
また、判定部90は、判定処理のS202を実行する前に、該当する電流の直流成分のレベルがゼロより大きいか、小さいかを判定させても良い。このような順序で判定処理を実施した場合であても、整流回路30や、制御装置33が故障していることを判定できる。
【符号の説明】
【0079】
10 直流電源装置
20 電源供給装置
21〜24 変流器
25 検査装置
30 整流回路
31 コンデンサ
32 蓄電池
33 制御装置
35〜39 電源線
40〜45 配電用遮断器
50〜52 サイリスタ
60〜62 ダイオード
80 ADコンバータ
81 記憶装置
82 マイコン
83 インターフェース回路
84 表示器
90 判定部
92 処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブリッジ接続された第1〜第6整流素子を含み、三相交流電圧を整流する整流回路の前記第1整流素子のアノード及び第2整流素子のカソードの接続点に接続され、前記三相交流電圧のうちの何れか一相の第1電圧が印加される第1配線に流れる第1電流を測定する第1測定部と、
前記第1測定部の測定結果に基づいて、前記整流回路が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作するか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする整流回路検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載の整流回路検査装置であって、
前記判定部は、
前記第1電流の直流成分の大きさに基づいて、前記整流回路が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作するか否かを判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項3】
請求項2に記載の整流回路検査装置であって、
前記判定部は、
前記直流成分の大きさが所定の範囲を超える場合、前記整流回路が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作していないと判定し、前記直流成分の大きさが前記所定の範囲を超えない場合、前記整流回路が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作していると判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項4】
請求項1に記載の整流回路検査装置であって
前記整流回路の前記第3整流素子のアノード及び第4整流素子のカソードの接続点に接続され、前記三相交流電圧のうちの一相の電圧であり前記第1電圧とは異なる第2電圧が印加される第2配線に流れる第2電流を測定する第2測定部と、
前記整流回路の前記第5整流素子のアノード及び第6整流素子のカソードの接続点に接続され、前記三相交流電圧のうち一相の電圧であり前記第1及び第2電圧とは異なる第3電圧が印加される第3配線に流れる第3電流を測定する第3測定部と、
を更に備え、
前記判定部は、
前記第1〜第3測定部の測定結果に基づいて、第1〜第6整流素子が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作するか否かを判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項5】
請求項4に記載の整流回路検査装置であって、
前記判定部は、
前記第1電流の直流成分の大きさが、前記第2電流の直流成分の大きさ及び前記第3電流の直流成分の大きさより大きい場合、前記第1または第2整流素子が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作していないと判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項6】
請求項5に記載の整流回路検査装置であって、
前記判定部は、
前記第1電流の直流成分の値が所定の値より高いか低いかに基づいて、前記第1及び第2整流素子のうち前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作していない整流素子を判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項7】
請求項4〜5の何れか一項に記載の整流回路検査装置であって、
前記判定部は、
前記第2電流の直流成分の大きさが、前記第1電流の直流成分の大きさ及び前記第3電流の直流成分の大きさより大きい場合、前記第3または第4整流素子が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作していないと判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項8】
請求項6に記載の整流回路検査装置であって、
前記判定部は、
前記第2電流の直流成分の値が所定の値より高いか低いかに基づいて、前記第3及び第4整流素子のうち前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作していない整流素子を判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項9】
請求項4〜8の何れか一項に記載の整流回路検査装置であって、
前記判定部は、
前記第3電流の直流成分の大きさが、前記第1電流の直流成分の大きさ及び前記第2電流の直流成分の大きさより大きい場合、前記第5または第6整流素子が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作していないと判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項10】
請求項9に記載の整流回路検査装置であって、
前記判定部は、
前記第3電流の直流成分の値が所定の値より高いか低いかに基づいて、前記第5及び第6整流素子のうち前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作していない整流素子を判定すること、
を特徴とする整流回路検査装置。
【請求項11】
ブリッジ接続された第1〜第6整流素子を含み、三相交流電圧を整流する整流回路の前記第1整流素子のアノード及び第2整流素子のカソードの接続点に接続され、前記三相交流電圧のうちの何れか一相の第1電圧が印加される第1配線に流れる第1電流を測定し、
前記第1測定部の測定結果に基づいて、前記整流回路が前記三相交流電圧のレベルに応じた所定のタイミングで動作するか否かを判定すること、
を特徴とする整流回路検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−254636(P2011−254636A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−127149(P2010−127149)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】