説明

新規な化合物、その製造方法、およびそれを用いた有機電子素子

本発明は、新規な化合物、その製造方法、およびそれを用いた有機電子素子に関し、本発明に係る新規な化合物は、有機発光素子をはじめとする有機電子素子において、正孔注入、正孔輸送、電子注入および輸送、または発光物質の役割を果たすことができ、本発明に係る素子は、効率、駆動電圧、安定性の面に優れた特性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物、その製造方法、およびそれを用いた有機電子素子に関する。本出願は2008年9月23日に韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2008−0093440号の出願日の利益を主張し、その内容の全ては本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0002】
有機電子素子とは、正孔および/または電子を用いた電極と有機物間での電荷交流を必要とする素子を意味する。有機電子素子は、動作原理に応じ、下記のように大きく2つに分けることができる。第1には、外部の光源から素子に流入した光子によって有機物層からエキシトン(exiton)が形成され、このエキシトンが電子と正孔に分離し、この電子と正孔が各々他の電極に伝達されて電流源(電圧源)として用いられる形態の電子素子である。第2には、2個以上の電極に電圧または電流を加え、電極と界面をなす有機物半導体に正孔および/または電子を注入し、注入された電子と正孔によって動作する形態の電子素子である。
【0003】
有機電子素子の例としては有機発光素子、有機太陽電池、有機感光体(OPC)、有機トランジスタなどが挙げられ、これらは全て素子の駆動のために正孔の注入または輸送物質、電子の注入または輸送物質、または発光物質を必要とする。以下においては主に有機発光素子について具体的に説明するが、前記有機電子素子においては、正孔の注入または輸送物質、電子の注入または輸送物質、または発光物質が類似する原理によって作用する。
【0004】
一般的に有機発光現象とは、有機物質を用いて電気エネルギを光エネルギに転換させる現象をいう。有機発光現象を用いる有機発光素子は、通常、正極と負極およびこの間に有機物層を含む構造を有する。ここで、有機物層は、有機発光素子の効率と安全性を高めるためにそれぞれ異なる物質からなる多層の構造である場合が多く、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などからなる。このような有機発光素子の構造において、二つの電極の間に電圧を印加すれば、正極からは正孔が、負極からは電子が有機物層に注入され、注入された正孔と電子が結合した時にエキシトン(exciton)が形成され、このエキシトンが再び基底状態に落ちる時に光が出る。このような有機発光素子は、自発光、高輝度、高効率、低い駆動電圧、広い視野角、高いコントラスト、高速応答性などの特性を有すると知られている。
【0005】
有機発光素子において、有機物層として用いられる材料は、機能に応じ、発光材料と電荷輸送材料、例えば、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料などに分類することができる。また、発光材料は、発光色に応じ、青色、緑色、赤色の発光材料とより良い天然色を実現するために必要な黄色および橙色の発光材料に区分することができる。一方、発光材料として一つの物質だけを用いる場合、分子間相互作用によって最大発光波長が長波長に移動し、色純度が落ちたり発光減衰効果によって素子の効率が減少したりする問題が発生するため、色純度の増加とエネルギ転移を通じた発光効率を増加させるために発光材料としてホスト/ドーパント系を用いることができる。
【0006】
有機発光素子が前述したような優れた特徴を十分に発揮するためには、素子内の有機物層をなす物質、例えば、正孔注入物質、正孔輸送物質、発光物質、電子輸送物質、電子注入物質などが安定で効率的な材料からなることが先行されなければならないが、未だに安定で効率的な有機発光素子用の有機物層材料の開発が十分になされていない状態である。したがって、新しい材料の開発が要求し続けられており、このような材料開発の必要性は前述した他の有機電子素子においても同様である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許出願第10−2008−0093440号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明者らは、新規な化合物を合成し、このような化合物が有機電子素子において正孔注入、正孔輸送、電子注入および輸送、または発光物質として作用する時、界面特性および電荷輸送能力に優れることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明の目的は、有機電子素子に用いることができる新規な化合物、その製造方法、およびそれを用いた有機電子素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するための本発明の第1側面は下記の新規な化合物を提供する。
【化1】

前記化学式1において、置換基の詳細な説明は下記で説明する。
前記目的を達成するための本発明の第2側面は前記新規な化合物を用いた有機電子素子を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る新規な化合物は、有機発光素子をはじめとする有機電子素子において、正孔注入、正孔輸送、電子注入および輸送、または発光物質の役割を果たすことができ、本発明に係る素子は、効率、駆動電圧、安定性の面に優れた特性を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に適用することができる有機発光素子の構造を例示した図である。
【図2】本発明に適用することができる有機発光素子の構造を例示した図である。
【図3】本発明に適用することができる有機発光素子の構造を例示した図である。
【図4】本発明に適用することができる有機発光素子の構造を例示した図である。
【図5】化合物1−2−9の質量スペクトルである。
【図6】化合物1−3−1の質量スペクトルである。
【図7】化合物1−1−7の質量スペクトルである。
【図8】化合物1−2−10の質量スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る新規な化合物は下記化学式1で示されることを特徴とする:
【化2】

前記化学式1において
XはSまたはOであり、
nは0〜4の整数であり、
Ar、Ar、Ar、Ar、およびArは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、水素原子;重水素原子;ハロゲン基;アミノ基;ニトリル基;ニトロ基;アミド基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアルコキシ基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアリールオキシ基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアルキルチオキシ基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアリールチオキシ基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアルキルアミニル基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアラルキルアミニル基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリールアミニル基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリール基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のヘテロアリール基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたホウ素基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたシリル基;および重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたエステル基からなる群から選択されるか、互いに隣接する基と脂肪族、芳香族、脂肪族ヘテロまたは芳香族ヘテロの縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【0014】
また、本発明に係る前記化学式1で示される化合物は下記化学式2または3で示されることが好ましい。
【化3】

【0015】
前記化学式2または3において、
Ar〜Arおよびnは前記化学式1で定義した通りである。
また、本発明に係る前記化学式1で示される化合物は下記化学式4で示されることが好ましい:
【化4】

前記化学式4において、
XはSまたはOであり、
mおよびnは各々独立に0〜4の整数であり、
Ar、Ar、ArおよびArおよびnは前記化学式1のAr〜Arの定義と同様である。
【0016】
前記化学式1で示される化合物において、Arは重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリール基および置換もしくは非置換のC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリール基であることが好ましい。
【0017】
また、前記化学式1で示される化合物において、Arは重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリール基および置換もしくは非置換のC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のヘテロアリール基であることが好ましい。
【0018】
また、化学式1で示される化合物において、Ar〜Arは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、重水素原子、ハロゲン基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリールアミニル基である化合物が好ましい。
【0019】
また、化学式1で示される化合物において、Ar〜Arは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、重水素原子、ハロゲン基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリール基である化合物が好ましい。
【0020】
また、化学式1で示される化合物において、Ar〜Arは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、重水素原子、ハロゲン基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のヘテロアリール基である化合物が好ましい。
【0021】
また、前記化学式2〜4で示される化合物において、Ar〜Arは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリールアミニル基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリール基;および重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択されることが好ましい。
【0022】
前記化学式1において、アリールアミニル基は前記で定義したアリール基で置換されたアミン基であって、好ましくは下記の基が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【化5A】

【化5B】

【化5C】

【化5D】

【化5E】

【0023】
前記アリール基の好ましい例は下記の構造式で示される基から選択することができる:
【化6】

【0024】
前記ヘテロアリール基の好ましい例は下記の構造式で示される基から選択することができる:
【化7】

【0025】
前記式において、(N)q、(N)rおよび(N)sはベンゼン環内にある炭素原子の代わりに窒素原子が少なくとも1個以上存在することを意味する。(N)q、(N)r、〜(N)sにおいて、q、rおよびsは各々1〜3の整数である。
【0026】
また、環内にN、S、またはOを少なくとも1個以上含む次のような構造を含む化合物またはこれらの縮合環化合物などから選択することができる。
【化8】

【0027】
本発明で用いられる置換基の定義は下記の通りである。
前記アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基は直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、1〜30であることが好ましい。特に、前記化学式1の置換基がアルキル基である場合、このアルキル基の炭素数の個数は化合物の共役長さには影響を及ぼさず、但し、付随的に化合物の有機発光素子への適用方法、例えば、真空蒸着法または溶液塗布法の適用に影響を及ぼすだけであるため、アルキル基の炭素数は特に限定されない。
【0028】
前記アルキル基の例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基およびヘプチル基などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
前記アルケニル基の例としてはスチルベニル基(stylbenyl)、スチレニル基(styrenyl)などのアリール基が連結されたアルケニル基が挙げられる。
【0030】
前記アリール基は単環式もしくは多環式であってもよく、炭素数は特に限定されないが、6〜60であることが好ましい。単環式アリール基の例としてはフェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基、フルオレン基、スチルベンなどが挙げられ、多環式アリール基の例としてはナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、ペリレニル基、クリセニル基などが挙げられるが、本発明の範囲がこれらの例だけに限定されるものではない。
【0031】
前記ヘテロアリール基は単環式もしくは多環式であってもよく、異種原子としてO、NまたはSを含む環状基であり、炭素数は特に限定されないが、3〜60であることが好ましい。
【0032】
前記シクロアルキル基は炭素数3〜30の立体障害を与えないものが好ましく、具体的な例としてはシクロペンチル基またはシクロヘキシル基がより好ましい。
【0033】
前記ハロゲン基の例としてはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素などが挙げられる。
前記スピロ結合は一つの原子を通じて連結された環構造を意味するものであり、前記環構造は単環式もしくは多環式であってもよい。
【0034】
本明細書において、「置換もしくは非置換」とは、重水素原子、ハロゲン基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されていることを意味する。
【0035】
前記化学式1のArは水素、置換もしくは非置換のアリール基、または置換もしくは非置換のヘテロアリール基であることが好ましく、具体的には、水素、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のフェナントリル基、置換もしくは非置換のピリジル基であることが好ましい。この時の置換基としては重水素、フッ素、塩素、臭素のようなハロゲン元素、ヒドロキシ基、ニトリル基、ニトロ基、アミノ基、置換されたアミン基、メトキシ基のようなアルコキシ基、メチル基、エチル基、tert-ブチル基のようなアルキル基、カルボニル基などが好ましい。Arは水素またはフェニル基であることがより好ましい。
【0036】
前記化学式1のAr、ArおよびArは具体的に下記表に記載された置換基であることが好ましく、下記の基は重水素原子、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、ニトリル基、ヘテロアリール基、重水素原子が置換されたアリール基、ニトリル基置換アリール基、アリールアミニル基およびアリールアミニル基置換されたアリール基のうちの1以上の基で置換されてもよい。
【0037】
但し、本発明の範囲が下記例だけに限定されるものではない。
【化9】

【0038】
また、本発明は、前記化学式1で示される誘導体の製造方法を提供する。
本発明の一実施状態によれば、化学式1において、化学式1の製造方法は下記反応式1のような順で製造することができるが、これに限定されるものではない。
【化10】

【0039】
前記反応式1において、Ar〜Arは前記化学式1で定義した通りである。
前記反応式1によれば、五角形のヘテロアリールボロン酸をPd触媒下でハロゲン基が導入されたアルキン(alkyne)化合物と鈴木カップリングする。このように作られた化合物に、文献[Journal of Organic Chemistry 2005,70(9),3511−3517]に記載された製造方法の通りにIClをCHClに溶かして滴加して攪拌すれば、ヨード基が導入された化合物Aを固体として得ることができる。Pd触媒下でボロン酸またはボロンエステル反応物と鈴木カップリング(Suzuki Coupling)してArを導入した後、NBSまたはBrによりブロモ(Bromo)基を導入し、Pd触媒下で鈴木カップリングと臭素化反応(bromination reaction)を繰り返しながらAr、Arを順次導入する方法を含む製造方法により、本発明に係る化学式1の化合物を製造することができる。
【0040】
本発明のまた他の一実施状態によれば、前記反応式1において、五角形のヘテロアリールボロン酸の代わりに、ベンゼン環が縮合された五角形の5員−ヘテロアリールボロン酸を用いることにより、前記化学式4の化合物を製造することができる。
【0041】
下記反応式1−1〜反応式1−4に示すように、Arは置換もしくは非置換のアセチレン基から導入されることができる。具体的には、Arは置換もしくは非置換のフェニルアセチレンからフェニル基が導入され、置換もしくは非置換のナフチルアセチレンからナフチル基が導入されることができる。また、置換もしくは非置換のフェナントリルアセチレンからフェナントリル基が、置換もしくは非置換のピリジルアセチレンからピリジル基が導入されることができる。ArはAr’で置換可能であり、Ar’は通常の知られた反応によって他の置換基の導入が可能である。可能なアセチレン化合物を表2に示す。
【0042】
【化11】

【0043】
【表1】

表2において、pは0〜5の整数である。
【0044】
前記反応式1−1〜1−4および表2において、
Arは置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のナフチル基、置換もしくは非置換のフェナントリル基、置換もしくは非置換のピリジル基が好ましく、フェニル基であることがより好ましい。
【0045】
この時の置換基としては、前記表2に示すように、重水素、フッ素、塩素、臭素のようなハロゲン元素、ヒドロキシ基、ニトリル基、ニトロ基、アミノ基、置換されたアミン基、メトキシ基のようなアルコキシ基、メチル基、エチル基、tert-ブチル基のようなアルキル基、カルボニル基などが好ましい。
【0046】
また、この時の置換基としては、アセチレン基に導入された置換基Ar’がBr−、TfO−である時、Pd触媒下で、アリール基や、ヘテロアリール基、アリールアミン基などの置換基の導入が容易であるため、前記化学式1で定義したように、Arは様々な置換体として導入されたアリール基やヘテロアリール基であることができる。
【0047】
また、この時の置換基としては、アセチレン基に導入された置換基Ar’が−CHO(ホルミル基)である時、通常の知られた反応により、N、OまたはSを含むイミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基のようなヘテロアリール基として製造が可能であるため、前記化学式1で定義したように、Arはヘテロアリール基が導入されたアリール基であることができる。
【0048】
前記化学式1〜4において、Arは水素、重水素、ヨード基、ボロン酸、シリル基、アルキル基が好ましい。これは、ヨードで導入されたArはリチオ化(lithiation)によって水素、重水素、シリル基、アルキル基が導入可能であるためである。
【0049】
また、Arは置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、または置換もしくは非置換のアリールアミン基などで置換されることが好ましい。これらの置換体はPd触媒下で鈴木カップリングまたはアリールアミンカップリングによって導入することができる。
アリール基としてはフェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基、フルオレン基、ナフチル基、フェナントリル、ピレニル、アントラセニル基が好ましい。
ヘテロアリール基としてはカルバゾール基、トリアジン基、キノリン基、イミダゾール基、キナゾリン基、チオフェニル基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基などが好ましい。
アリールアミノ基としてはアリール基で置換されたアミノ基、アリール基で置換されたアリールアミノ基、ヘテロアリール基で置換されたアリールアミノ基、アルキルアリール基で置換されたアリールアミノ基が好ましい。
Arは、Arと同じ製造法によって導入可能であるため、水素、重水素、ブロモ基、ボロン酸、シリル基、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールアミン基などが好ましい。
Arは、Arと同じ製造法によって導入可能であるため、水素、重水素、ブロモ基、ボロン酸、シリル基、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールアミン基などが好ましい。
【0050】
また、本発明は、第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極との間に配置された1層以上の有機物層を含む有機電子素子であって、前記有機物層のうちの1層以上が前記化学式1で示される化合物を含むことを特徴とする有機電子素子を提供する。
【0051】
本発明の有機電子素子は、前述した化合物を用いて1層以上の有機物層を形成したことを除いては、通常の有機電子素子の製造方法および材料によって製造することができる。
【0052】
前記有機物層は正孔注入層または正孔輸送層を含み、この正孔注入層または正孔輸送層が前記化学式1で示される化合物を含むことが好ましい。
【0053】
また、前記正孔注入層または正孔輸送層はドーパントをさらに含むことができる。
また、前記有機物層は発光層を含み、この発光層が前記化学式1で示される化合物を含むことが好ましい。
【0054】
また、前記発光層は蛍光性ドーパント物質または燐光性ドーパント物質をさらに含むことができる。
【0055】
また、前記有機物層は電子注入層または電子輸送層を含み、この電子注入層または電子輸送層が前記化学式1で示される化合物として含むことが好ましい。
また、前記電子注入層または電子輸送層はドーパント物質をさらに含むことができる。
【0056】
前記有機電子素子は有機発光素子、有機太陽電池、有機感光体(OPC)および有機トランジスタからなる群から選択することができるが、有機発光素子が最も好ましい。
【0057】
以下では有機発光素子について例示する。
前記化学式1の化合物は、構造的な特異性により、有機発光素子において有機物層として用いることができる。
【0058】
本発明の一実施状態において、有機発光素子は第1電極と第2電極およびこの間に配置された有機物層を含む構造からなり、前述した本発明に係る化合物を有機発光素子の有機物層のうちの1層以上に用いることを除いては、通常の有機発光素子の製造方法および材料を用いて製造することができる。本発明の有機発光素子のうちの有機物層は1層からなる単層構造であってもよいが、発光層を含む2層以上の多層構造であってもよい。本発明の有機発光素子のうちの有機物層が多層構造である場合、これは、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層などが積層された構造であってもよい。しかし、有機発光素子の構造はこれに限定されず、より少ない数の有機物層を含むことができる。このような多層構造の有機物層において、前記化学式1の化合物は発光層、正孔注入/正孔輸送と発光を同時に行う層、正孔輸送と発光を同時に行う層、または電子輸送と発光を同時に行う層などに含まれ得る。
【0059】
例えば、本発明の有機発光素子の構造は図1〜図4に示すような構造を有してもよいが、これらだけに限定されるものではない。
図1には基板101上に正極102、発光層105および負極107が順次積層された有機発光素子の構造が例示されている。このような構造において、前記化学式1の化合物は前記発光層105に含まれてもよい。
図2には基板101上に正極102、正孔注入/正孔輸送および発光層105、電子輸送層106および負極107が順次積層された有機発光素子の構造が例示されている。このような構造において、前記化学式1の化合物は正孔注入/正孔輸送および発光層105に含まれてもよい。
【0060】
図3には基板101、正極102、正孔注入層103、正孔輸送および発光層105、電子輸送層106および負極107が順次積層された有機発光素子の構造が例示されている。このような構造において、前記化学式1の化合物は正孔注入/正孔輸送および発光層105に含まれてもよい。
図4には基板101、正極102、正孔注入層103、正孔輸送層104、電子輸送および発光層105および負極107が順次積層された有機発光素子の構造が例示されている。このような構造において、前記化学式1の化合物は電子輸送および発光層105に含まれてもよい。
【0061】
例えば、本発明に係る有機発光素子は、スパッタリング(sputtering)や電子ビーム蒸発(e−beam evaporation)のようなPVD(physical vapor deposition)方法を利用して、基板上に金属または導電性を有する金属酸化物またはこれらの合金を蒸着して正極を形成し、その上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層を含む有機物層を形成した後、その上に負極として用いることができる物質を蒸着することによって製造することができる。このような方法の他にも、基板上に負極物質から有機物層、正極物質を順に蒸着して有機発光素子を作ることもできる。
【0062】
前記有機物層は正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層などを含む多層構造であってもよいが、これに限定されず、単層構造であってもよい。また、前記有機物層は、様々な高分子素材を用いて、蒸着法ではない溶媒工程(solvent process)、例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、ドクターブレード、スクリーン印刷、インクジェット印刷または熱転写法などの方法によってより少ない数の層に製造することができる。
【0063】
前記正極物質としては、通常、有機物層への正孔注入が円滑になるように仕事関数の大きい物質が好ましい。本発明で用いられる正極物質の具体的な例としてはバナジウム、クロム、銅、亜鉛、金のような金属またはこれらの合金;亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物;ZnO:AlまたはSnO:Sbのような金属と酸化物の組み合わせ;ポリ(3−メチル化合物の)、ポリ[3,4−(エチレン−1,2−ジオキシ)化合物の](PEDT)、ポリピロールおよびポリアニリンのような導電性高分子などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0064】
前記負極物質としては、通常、有機物層への電子注入が容易になるように仕事関数の小さい物質であることが好ましい。負極物質の具体的な例としてはマグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズおよび鉛のような金属またはこれらの合金;LiF/AlまたはLiO/Alのような多層構造の物質などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0065】
前記正孔注入物質としては、低い電圧において正極から正孔の注入を円滑に受けられる物質であって、正孔注入物質のHOMO(highest occupied molecular orbital)が正極物質の仕事関数と周辺有機物層のHOMOとの間であることが好ましい。正孔注入物質の具体的な例としては金属ポルフィリン(porphyrine)、オリゴ化合物の、アリールアミン系の有機物、ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン系の有機物、キナクリドン(quinacridone)系の有機物、ペリレン(perylene)系の有機物、アントラキノンおよびポリアニリンとポリ化合物系の導電性高分子などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0066】
前記正孔輸送物質としては、正極や正孔注入層から正孔の輸送を受けて発光層に移せる物質であって、正孔に対する移動性の大きい物質が好適である。具体的な例としてはアリールアミン系の有機物、導電性高分子、および共役部分と非共役部分が共に存在するブロック共重合体などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0067】
前記発光物質としては、正孔輸送層と電子輸送層から正孔と電子の輸送を各々受けて結合させることによって可視光線領域の光を出せる物質であって、蛍光や燐光に対する量子効率の良い物質が好ましい。具体的な例としては8−ヒドロキシ−キノリンアルミニウム錯体(Alq);カルバゾール系化合物;二量体化スチリル(dimerized styryl)化合物;BAlq;10−ヒドロキシベンゾキノリン−金属化合物;ベンズオキサゾール、ベンズチアゾールおよびベンズイミダゾール系の化合物;ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)系の高分子;スピロ(spiro)化合物;ポリフルオレン、ルブレン、アントラセン、ピレンなどが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0068】
前記電子輸送物質としては、負極から電子の注入を円滑に受けて発光層に移せる物質であって、電子に対する移動性の大きい物質が好適である。具体的な例としては8−ヒドロキシキノリンのAl錯体;Alqを含む錯体;有機ラジカル化合物;ヒドロキシフラボン−金属錯体;オキサゾール、チアゾールおよびイミダゾール系の化合物およびこれらの縮合環化合物;キノリンおよびキノリン縮合環化合物;フェナントロリンおよびフェナントロリン縮合環化合物;キナゾリンおよびキナゾリン縮合環化合物などが挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0069】
本発明に係る有機発光素子は、用いられる材料により、前面発光型、背面発光型または両面発光型であってもよい。
【0070】
本発明に係る化合物は、有機太陽電池、有機感光体、有機トランジスタなどをはじめとする有機電子素子においても有機発光素子に適用されるのと類似する原理によって作用することができる。
【実施例】
【0071】
以下、本発明の理解を助けるために好ましい製造例を提示する。但し、下記の製造例は本発明をより容易に理解するために提供されるだけのものであって、これによって本発明の内容が限定されるのではない。
本発明に係る化学式1の化合物は多段階の化学反応によって製造することができる。前記化合物は下記製造例に記載された方法を利用して製造することができる。下記合成例に示すように、下記で記載された中間体化合物から化学式1の化合物を製造することができる。これらの中間体化合物において、Brは任意の他の反応性原子または官能基で置換されてもよい。
【0072】
表1は化学式1を製造するのに用いられる反応物であって、通常または知られた方法によって合成するか、市販するものを購入して用いた。
【0073】
【表2A】

【表2B】

【表2C】

【0074】
<合成例1>化合物A−1の合成
1−1.化合物A−1−1の合成
【化12】

1−ブロモ−2−(2−フェニルエチニル)−ベンゼン(1−bromo−2−(2−phenylethynyl)−benzene)(16.3g、63.5mmol)、チオフェン−3−イル−3−ボロン酸(thiophen−3−yl−3−boronic acid)(9.75g、76.2mmol)、および炭酸ナトリウム(21.1g、152.4mmol)をトルエン(200mL)、エタノール(100mL)および水(100mL)の混合物に懸濁した。前記懸濁液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.1g、1.83mmol)を加えた。前記混合物を約24時間還流して攪拌した後、還流した混合物を室温に冷却した。有機物層を分離し、水で洗浄した後、水溶液層をクロロホルムで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空内濃縮を行って、化合物A−1−1(16.7g、収率84%)を合成した。
MS[M+H]=261
【0075】
1−2.化合物A−1の合成
化合物A−1−1(6.2g、23.8mmol)をCHCl(100mL)に溶かした後、ICl(3.87g、23.8mmol)をCHCl 10mLに溶かして徐々に滴加した後、12時間攪拌した。形成された黄色固体を濾過した後、ヘキサンで洗浄し、乾燥して、化合物A−1(3g、収率32%)を合成した。MS[M]=386
【0076】
<合成例2>化合物A−2の合成
2−1.化合物A−2−1の合成
【化13】

1−ブロモ−2−(2−フェニルエチニル)−ベンゼン(1−bromo−2−(2−phenylethynyl)−benzene)(15.4g、60.0mmol)、フラン−3−イル−3−ボロン酸(furan−3−yl−3−boronic acid)(4.8g、58.0mmol)、および炭酸ナトリウム(17.6g、127.6mmol)をトルエン(200mL)、エタノール(100mL)および水(100mL)の混合物に懸濁した。前記懸濁液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.0g、2.00mmol)を加えた。前記混合物を約24時間還流して攪拌した後、還流した混合物を室温に冷却した。有機物層を分離し、水で洗浄した後、水溶液層をクロロホルムで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空内濃縮を行って、化合物A−2−1(14.4g、収率67%)を合成した。
MS[M+H]=245
【0077】
2−2.化合物A−2の合成
化合物A−1−2(14.4g、58.9mmol)をCHCl(120mL)に溶かした後、ICl(9.58g、58.9mmol)をCHCl 15mLに溶かして徐々に滴加した後、12時間攪拌した。形成された黄色固体を濾過した後、ヘキサンで洗浄し、乾燥して、化合物A−2(10.5g、収率48%)を合成した。MS[M]=370
【0078】
<合成例3>化合物A−3の合成
3−1.化合物A−3−1の合成
【化14】

前記化合物A−1−1の合成において、チオフェン−3−ボロン酸の代わりにベンゾ[b]チオフェン−3−イル−3−ボロン酸(benzo[b]thiophen−3−yl−3−boronic acid)(13.6g、76.2mmol)を、1−ブロモ−2−(2−フェニルエチニル)−ベンゼン(19.6g、76.2mmol)、および炭酸ナトリウム(21.1g、153mmol)を用いたことを除いては、化合物A−1−1と同じ方法により化合物A−3−1(13.2g、収率56%)を合成した。MS[M+H]=311
【0079】
3−2.化合物A−3の合成
化合物A−3−1(11g、35.6mmol)をCHCl(100mL)に溶かした後、ICl(5.79g、35.6mmol)をCHCl 10mLに溶かして徐々に滴加した後、12時間攪拌した。形成された黄色固体を濾過した後、ヘキサンで洗浄し、乾燥して、化合物A−3(11.2g、収率72%)を合成した。MS[M]=436
【0080】
<合成例4>化合物A−4の合成
4−1.化合物A−4−1の合成
【化15】

前記化合物A−1−1の合成において、チオフェン−3−ボロン酸の代わりにベンゾフラン−3−イル−3−ボロン酸(benzofuran−3−yl−3−boronic acid)(8.1g、50.0mmol)を、1−ブロモ−2−(2−フェニルエチニル)−ベンゼン(13.4g、52.0mmol)、および炭酸ナトリウム(15.8g、153mmol)を用いたことを除いては、化合物A−1−1と同じ方法により化合物A−4−1(9.1g、収率62%)を合成した。MS[M+H]=295
【0081】
4−2.化合物A−4の合成
化合物A−4−1(9.1g、30.9mmol)をCHCl(80mL)に溶かした後、ICl(5.4g、33.0mmol)をCHCl 20mLに溶かして徐々に滴加した後、12時間攪拌した。形成された黄色固体を濾過した後、ヘキサンで洗浄し、乾燥して、化合物A−4(8.3g、収率64%)を合成した。MS[M]=420
【0082】
<合成例1−1−No.>化合物1B−1−Noの合成
化合物A−1と表1−1に示す反応物S−Noのような置換もしくは非置換のアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)または置換もしくは非置換のヘテロアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)1〜1.5当量を入れ、THFに溶かした後、Pd(PPh)0.02当量と2M KCO/HO水溶液を2当量以上加えた後、3時間〜16時間加熱攪拌した。反応混合物を常温に冷ました後、濾過または有機溶媒で抽出して分離、精製した後、乾燥して、前記1B−1−No化合物を合成し、その結果を表1−1−1に示す。
【0083】
【化16】

【表3】

【0084】
合成例1−1−1.化合物1B−1−1の合成
表1の反応物S−1であるナフタレン−2−イル−2−ボロン酸(naphthalen−2−yl−2−boronic acid 1.6g、9.3mmol)と化合物A−1(3g、7.8mmol)、および炭酸ナトリウム(2.4g、15.5mmol)をトルエン(100mL)、エタノール(10mL)および水(20mL)の混合物に懸濁した。前記懸濁液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2g、1.6mmol)を加えた。前記混合物を約24時間還流して攪拌した後、還流した混合物を室温に冷却した。有機層を分離し、水で洗浄した後、水溶液層をクロロホルムで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空内濃縮を行って、化合物1B−1−1(2.3g、収率77%)を合成した。
MS[M+H]=387
【0085】
合成例1−1−2.化合物1B−1−2の合成
前記合成例1−1−1において、ナフタレン−2−イル−2−ボロン酸の代わりにフェニルボロン酸S−3を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1B−1−2を合成した。
MS:[M+H]=337
【0086】
合成例1−1−3〜1−1−8.化合物1B−1−3〜化合物1B−1−8の合成
前記合成例1−1−1において、ナフタレン−2−イル−2−ボロン酸の代わりに反応物S−5、S−8、S−13、S−14、S−10、S−9を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1B−1−3、1B−1−4、1B−1−5、1B−1−6、1B−1−7、1B−1−8を合成した。
【0087】
<合成例1−2−No.>化合物1C−1−Noの合成
化合物1B−1−Noをクロロホルムに溶かし、N−ブロモスクシンイミド1当量を添加した後、3〜8時間常温で攪拌した。反応溶液に蒸留水を加えて反応を終了させ、有機層を抽出した。反応液を濃縮し、EtOHで再結晶して化合物1C−1−Noを合成し、これを表1−2−1に示す。
【0088】
【化17】

【表4】

【0089】
合成例1−2−1.化合物1C−1−1の合成
化合物1B−1−1(2.3g、6.0mmol)をDMF 20mLに溶かした後、NBS(1.1g、6.0mmol)を加えて2時間常温で攪拌した。水50mLを加えて固体を沈殿させ、濾過した後、エタノールで洗浄し、乾燥して、化合物1C−1−1(2.1g、収率85%)を合成した。MS[M]=465
【0090】
合成例1−2−2.化合物1C−1−2の合成
前記合成例1−2−1において、化合物1B−1−1の代わりに化合物1B−1−2を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1C−1−2を合成した。
MS:[M]=415
【0091】
合成例1−2−3〜1−2−8の合成.化合物1C−1−3〜化合物1C−1−8の合成
前記合成例1−2−1において、化合物1B−1−1の代わりに化合物1B−1−3、1B−1−4、1B−1−5、1B−1−6、1B−1−7、1B−1−8を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1C−1−3、1C−1−4、1C−1−5、1C−1−6、1C−1−7、1C−1−8を合成した。
【0092】
<一般的な合成例1−3−No.>化合物1D−1〜5−Noの合成
化合物1C−1−Noと表1に示す反応物S−Noのような置換もしくは非置換のアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)または置換もしくは非置換のヘテロアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)1〜1.5当量を入れ、THFに溶かした後、Pd(PPh)0.02当量と2M KCO/HO水溶液を2当量以上加えた後、3時間〜16時間加熱攪拌した。反応混合物を常温に冷ました後、濾過または有機溶媒で抽出して分離、精製した後、乾燥して、下記1D−1〜5−No化合物を合成した。
【0093】
【化18】

【0094】
合成例1−3−1.化合物1D−1−1の合成
【化19】

フェニルボロン酸(1g、8.2mmol)、化合物1C−1−1(2.1g、5.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.2mmol)をトルエン(50mL)、エタノール(10mL)および水(20mL)の混合物に懸濁した。前記懸濁液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.12g、1.0mmol)を加えた。前記混合物を約15時間還流して攪拌した後、混合物を室温に冷却した。有機層を分離し、水で洗浄した後、水溶液層をクロロホルムで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空内濃縮を行って、化合物1D−1−1(1.8g、収率77%)を合成した。
【0095】
合成例1−3−2.化合物1D−1−2の合成
前記合成例1−3−1において、フェニルボロン酸反応物S−3の代わりに反応物S−1を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−1−2を合成した。
合成例1−3−3.化合物1D−1−3の合成
前記合成例1−3−1において、フェニルボロン酸反応物S−3の代わりに反応物S−11を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−1−3を合成した。
合成例1−3−4〜1−3−8.化合物1D−1−4〜化合物1D−1−8の合成
前記合成例1−3−1において、フェニルボロン酸反応物S−3の代わりに反応物S−20、S−12、S−8、S−10、S−4を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−1−4、化合物1D−1−5、化合物1D−1−6、化合物1D−1−7、化合物1D−1−8を合成した。
【0096】
【表6】

【0097】
合成例1−4−1.化合物1D−2−1の合成
【化20】

フェニルボロン酸S−3(2.2g、18.0mmol)、化合物1C−1−2(7.45g、16.0mmol)、および炭酸ナトリウム(4.98g、36.0mmol)をトルエン(150mL)、エタノール(20mL)および水(40mL)の混合物に懸濁した。前記懸濁液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.24g、2.0mmol)を加えた。前記混合物を約15時間還流して攪拌した後、混合物を室温に冷却した。有機層を分離し、水で洗浄した後、水溶液層をクロロホルムで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空内濃縮を行って、化合物1D−2−1(6.7g、収率90%)を合成した。
【0098】
合成例1−4−2〜1−4−12.化合物1D−2−2〜化合物1D−2−12の合成
前記合成例1−4−1において、フェニルボロン酸反応物S−3の代わりに反応物S−1、S−11、S−20、S−12、S−8、S−10、S−4、S−19、S−15、S−17を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−2−2〜化合物1D−2−11を合成した。
これらの結果は表1−4−1に示す。
【0099】
【表7】

【0100】
合成例1−5−1.化合物1D−3−1の合成
【化21】

フェニルボロン酸S−3(2.2g、18.0mmol)、化合物1C−1−7(10.68g、16.0mmol)、および炭酸ナトリウム(4.98g、36.0mmol)をトルエン(150mL)、エタノール(20mL)および水(40mL)の混合物に懸濁した。前記懸濁液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.24g、2.0mmol)を加えた。前記混合物を約15時間還流して攪拌した後、混合物を室温に冷却した。形成された固体を濾過および水とエタノールで洗浄した。真空オーブンで乾燥して、化合物1D−3−1(9.26g、収率87%)を合成した。
【0101】
合成例1−5−2.化合物1D−3−2の合成
前記合成例1−5−1において、反応物S−3の代わりに反応物S−1を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−3−2を合成した。
【0102】
合成例1−5−3〜1−5−5.化合物1D−3−3〜化合物1D−3−5の合成
前記合成例1−5−1において、フェニルボロン酸反応物S−3の代わりに反応物S−11、S−12、S−4を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−3−3〜化合物1D−3−13を合成した。
【表8】

【0103】
合成例1−6−1.化合物1D−4−1の合成
【化22】

フェニルボロン酸S−3(2.2g、18.0mmol)、化合物1C−1−3(10.68g、16.0mmol)、および炭酸ナトリウム(4.98g、36.0mmol)をトルエン(150mL)、エタノール(20mL)および水(40mL)の混合物に懸濁した。前記懸濁液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.24g、2.0mmol)を加えた。前記混合物を約15時間還流して攪拌した後、混合物を室温に冷却した。形成された固体を濾過および水とエタノールで洗浄した。真空オーブンで乾燥して、化合物1D−4−1(9.26g、収率87%)を合成した。
【0104】
合成例1−6−2.化合物1D−4−2の合成
前記合成例1−6−1において、フェニルボロン酸反応物S−3の代わりに反応物S−1を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−4−2を合成した。
【表9】

【0105】
合成例1−7−1.化合物1D−5−1の合成
【化23】

フェニルボロン酸S−3(2.44g、20.0mmol)、化合物1C−1−5(8.1g、18.0mmol)、および炭酸ナトリウム(4.98g、36.0mmol)をトルエン(150mL)、エタノール(20mL)および水(40mL)の混合物に懸濁した。前記懸濁液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.24g、2.0mmol)を加えた。前記混合物を約15時間還流して攪拌した後、混合物を室温に冷却した。形成された固体を濾過および水とエタノールで洗浄した。真空オーブンで乾燥して、化合物1D−5−1(7.08g、収率88%)を合成した。
【0106】
合成例1−7−2〜1−7−3.化合物1D−5−2〜化合物1D−5−3の合成
前記合成例1−7−1において、フェニルボロン酸反応物S−3の代わりに反応物S−1、S−11を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−5−2〜化合物1D−5−3を合成した。
【0107】
合成例1−7−4.化合物1D−5−4の合成
前記合成例1−7−4において、フェニルボロン酸反応物S−3の代わりに反応物S−11を、化合物1C−1−5の代わりに化合物1C−1−6を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1D−5−4を合成した。
【表10】

【0108】
<一般合成例1−8〜11−No.>化合物1E−1〜4−Noの合成
化合物1D−1−No〜1D−5−Noをクロロホルムに溶かし、N−ブロモスクシンイミド1当量を添加した後、3〜6時間常温で攪拌した。反応溶液に蒸留水を加えて固体を生成させた後、濾過および乾燥した後、CHCl/EtOHで再結晶して、化合物1E−1−No、化合物1E−2−No、化合物1E−3−No、化合物1E−4−Noを合成した。
【化24】

【0109】
合成例1−8−1.化合物1E−1−1の合成
【化25】

化合物1D−1−1(4.6g、10.0mmol)をDMF 40mLに溶かした後、NBS(1.8g、10.0mmol)を加えて3時間常温で攪拌した。水100mLを加えて固体を沈殿させ、濾過した後、エタノールで洗浄し、乾燥して、化合物1E−1−1(4.98g、収率92%)を合成した。
【0110】
合成例1−8−2〜1−11−5.化合物1E−1−2〜化合物1E−4−5の合成
化合物1D−1−1の代わりに、対応する化合物1D−1−No。〜1D−5−No.を用いたことを除いては、合成例1−8−1と同じ方法により化合物を製造した。その結果は下記表1−8−1〜1−11−1に示す。
【0111】
【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【0112】
<合成例2−1−No.>化合物2B−1−Noの合成
化合物A−2と表1に示す反応物S−Noのような置換もしくは非置換のアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)または置換もしくは非置換のヘテロアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)1〜1.5当量を入れ、THFに溶かした後、Pd(PPh)0.02当量と2M KCO/HO水溶液を2当量以上加えた後、3時間〜16時間加熱攪拌した。反応混合物を常温に冷ました後、濾過または有機溶媒で抽出して分離、精製した後、乾燥して、前記2B−1−No化合物を合成し、その結果を表2−1−1に示す。
【化26】

【0113】
合成例2−1−1.化合物2B−1−1の合成
前記合成例1−1−1において、表1の反応物S−1であるナフタレン−2−イル−2−ボロン酸(naphthalen−2−yl−2−boronic)と化合物A−2を用いたことを除いては、同じ方法により化合物2B−1−1を合成した。
【0114】
合成例2−1−2〜2−1−6.化合物2B−1−2〜化合物2B−1−6の合成
前記合成例2−1−1において、ナフタレン−2−イル−2−ボロン酸の代わりに反応物S−3、S−5、S−8、S−10、S−9を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2B−1−2、2B−1−3、2B−1−4、2B−1−5、2B−1−6を合成した。
【表16】

【0115】
<合成例2−2−No.>化合物2C−1−Noの合成
化合物2B−1−Noをクロロホルムに溶かし、N−ブロモスクシンイミド1当量を添加した後、3〜8時間常温で攪拌した。反応溶液に蒸留水を加えて反応を終了させ、有機層を抽出した。反応液を濃縮し、EtOHで再結晶して、化合物2C−1−Noを合成し、これを表2−2−1に示す。
【化27】

【0116】
合成例2−2−1.化合物2C−1−1の合成
合成例1−2−1において、化合物1B−1−1の代わりに化合物2B−1−1を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2C−1−1を合成した。
【0117】
合成例2−2−2〜2−2−6の合成.化合物2C−1−3〜化合物2C−1−6の合成
前記合成例2−2−1において、化合物2B−1−1の代わりに化合物2B−1−2、2B−1−3、2B−1−4、2B−1−5、2B−1−6を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2C−1−2、2C−1−3、2C−1−4、2C−1−5、2C−1−6を合成した。
これらの結果は表2−2−1に示す。
【表17】

【0118】
<一般的な合成例2−3−No.>化合物2D−1−Noの合成
化合物2C−1−Noと表1に示す反応物S−Noのような置換もしくは非置換のアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)または置換もしくは非置換のヘテロアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)1〜1.5当量を入れ、THFに溶かした後、Pd(PPh)0.02当量と2M KCO/HO水溶液を2当量以上加えた後、3時間〜16時間加熱攪拌した。反応混合物を常温に冷ました後、濾過または有機溶媒で抽出して分離、精製した後、乾燥して、下記2D−1−No化合物を合成した。
【化28】

【0119】
合成例2−3−1.化合物2D−1−1の合成
前記合成例1−3−1において、化合物1C−1−1の代わりに化合物2C−1−1を、反応物S−3であるフェニルボロン酸を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2D−1−1を合成した。
【0120】
合成例2−3−2.化合物2D−1−2の合成
前記合成例2−3−1において、反応物S−3であるフェニルボロン酸の代わりに反応物S−1を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2D−1−2を合成した。
【0121】
合成例2−3−3.化合物2D−1−3の合成
前記合成例2−3−1において、化合物2C−1−1の代わりに化合物2C−1−2を、反応物S−3であるフェニルボロン酸の代わりに反応物S−1を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2D−1−3を合成した。
【0122】
合成例2−3−4.化合物2D−1−4の合成
前記合成例2−3−1において、化合物2C−1−1の代わりに化合物2C−1−3を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2D−1−4を合成した。
【0123】
合成例2−3−5.化合物2D−1−5の合成
前記合成例2−3−1において、化合物2C−1−1の代わりに化合物2C−1−4を、反応物S−3であるフェニルボロン酸の代わりに反応物S−11を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2D−1−5を合成した。
【0124】
合成例2−3−6.化合物2D−1−6の合成
前記合成例2−3−1において、化合物2C−1−1の代わりに化合物2C−1−5を、反応物S−3であるフェニルボロン酸の代わりに反応物S−4を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2D−1−6を合成した。
【0125】
合成例2−3−7.化合物2D−1−7の合成
前記合成例2−3−1において、化合物2C−1−1の代わりに化合物2C−1−6を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2D−1−7を合成した。
これらの結果は表2−3−1に示す。
【表18】

【0126】
合成例2−4−1〜2−4−7.化合物2E−1−1〜化合物2E−1−7の合成
前記合成例1−4−1において、化合物1−4−1の代わりに化合物2D−1−1〜2D−1−7を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物2E−1−1〜化合物2E−1−7を合成した。
【表19】

【0127】
合成例3−1−1.化合物1F−1−1の合成
【化29】

【表20】

【0128】
無水THF(50mL)内、前記合成例1−9−1で製造した化合物1E−2−1(20.3g、41.3mmol)溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でn−BuLi(61.9mmol、2.5Mヘキサン溶液内24.8mL)を滴加した。混合物を約1時間攪拌した後、トリメチルボレート(14mL、123.9mmol)を−78℃で滴加した。約30分後、冷却容器を除去し、混合物を室温で約3時間攪拌した。前記混合物に1N HCl(200mL)を加え、エチルアセテートで抽出した。有機物層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空濃縮した。粗生成物を石油エーテルで攪拌して沈殿化した後、濾過および乾燥して、化合物1F−1−1(11.9g、収率63%)を合成した。
【0129】
合成例3−1−2.化合物1F−1−2の合成
前記合成例3−1−1において、化合物1E−2−1の代わりに化合物1E−1−1を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1F−1−2を合成した。
【0130】
合成例3−1−3.化合物1F−1−3の合成
前記合成例3−1−1において、化合物1E−2−1の代わりに化合物2E−1−1を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1F−1−3を合成した。
【0131】
製造例1−1−No.化合物1−1−Noの製造
【化30】

化合物1E−1−Noと置換もしくは非置換のアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)または置換もしくは非置換のヘテロアリールボロン酸(またはアリールボロンエステル)1〜1.5当量を入れ、THFに溶かした後、Pd(PPh)0.02当量と2M KCO/HO水溶液を2当量以上加えた後、3時間〜16時間加熱攪拌した。反応混合物を常温に冷ました後、濾過または有機溶媒で抽出して分離、精製した後、乾燥して、下記1−1−No化合物を製造し、これらの結果を表1−1に示す。
【0132】
<製造例1−1−7>化合物1−1−7の製造
【化31】

反応物S−10である2−[9,10−diphenyl−2−anthracenyl]−4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolane(2.2g、4.9mmol)、前記合成例1−8−1で製造した化合物1E−1−1(2.2g、4.1mmol)、および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物1−1−7(2.5g、収率76%)を製造した。
【0133】
製造例1−1−1〜製造例1−1−6.化合物1−1−1〜化合物1−1−6の製造
前記製造例1−1−7において、反応物S−3の代わりに反応物S−1、S−11、S−20、S−12、S−8、S−10を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1−1−1、化合物1−1−2、化合物1−1−3、化合物1−1−4、化合物1−1−5、化合物1−1−6を製造した。
【0134】
製造例1−1−8〜製造例1−1−14.化合物1−1−8〜化合物1−1−14の製造
前記製造例1−1−7において、反応物S−3の代わりに反応物S−4、S−19、S−15、S−17、S−21、S−18、S−16を用いたことを除いては、同じ方法により合成して化合物1−1−8、化合物1−1−9、化合物1−1−10、化合物1−1−11、化合物1−1−12、化合物1−1−13、化合物1−1−14を製造した。
製造例1−1−1〜1−1−6および製造例1−1−8〜1−1−14においては、化合物1E−1−1と表1の反応物のうちのボロン酸またはボロンエステル化合物を用いて、前記製造例1−1−7と同じ方法により製造した。
【0135】
【表21A】

【表21B】

【表21C】

【0136】
<製造例1−2−4>化合物1−2−4の製造
【化32】

[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニルボロン酸([4−(9H−carbazol−9−yl)phenyl boronic acid(1.4g、4.9mmol)、前記製造例2で製造した化合物E−2(2.0g、4.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物1−2−4(1.6g、収率58%)を製造した。
【0137】
製造例1−2−1〜1−2−3、製造例1−2−5〜1−2−7、製造例1−2−11、1−2−13、1−2−15および製造例1−2−16〜1−2−20においては、ボロン酸またはボロンエステル反応物として置換基が相異なる反応物を用いたことを除いては、前記製造例1−2−8と同じ方法により製造した。
【0138】
<製造例1−2−8>化合物1−2−8の製造
【化33】

反応物S−10である2−[9,10−diphenyl−2−anthracenyl]−4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolane(2.2g、4.9mmol)、前記合成例1−9−1で製造した化合物1E−2−1(2.0g、4.1mmol)、および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物1−2−8(2.2g、収率73%)を製造した。
【0139】
<製造例1−2−9>化合物1−2−9の製造
【化34】

2−[9,10−ジ−2−ナフタレニル−2−アントラセニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2−[9,10−di−2−naphthalenyl−2−anthracenyl]−4,4,5,5、−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolane)(2.7g、4.9mmol)、前記合成例1−1−9で製造した化合物1E−2−1(2.0g、4.1mmol)、および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物1−2−9(2.5g、収率76%)を製造した。
【0140】
<製造例1−2−10>化合物1−2−10の製造
【化35】

反応物S−22である2−[9,10−ジフェニル−2−アントラセニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2−[9,10−diphenyl−2−anthracenyl]−4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolane)(2.6g、4.9mmol)、前記合成例1−9−1で製造した化合物1E−2−1(2.0g、4.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物1−2−10(2.5g、収率75%)を製造した。
【0141】
<製造例1−2−12>化合物1−2−12の製造
【化36】

反応物S−6である4−[9−(2−ナフチル−10−フェニレン]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4−[9−(2−naphthyl−10−phenylene]−4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolane)(2.2g、4.9mmol)、前記合成例1−9−1で製造した化合物1E−2−1(2.0g、4.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物1−2−12(2.5g、収率77%)を製造した。
【0142】
<製造例1−2−14>化合物1−2−14の製造
【化37】

反応物S−15(1.9g、4.9mmol)、前記合成例1−9−1で製造した化合物1E−2−1(2.0g、4.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物1−2−14(1.9g、収率67%)を製造した。
【表22A】

【表22B】

【表22C】

【表22D】

【0143】
<製造例1−3−1>化合物1−3−1の製造
【化38】

フェニルボロン酸(2.5g、20.5mmol)、前記合成例1−10−4で製造した化合物1E−3−4(5.6g、9.3mmol)、および炭酸ナトリウム(2.8g、20.5mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.2mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過した後、THF/EtOHで精製して、化合物1−3−1(3.2g、収率46%)を製造した。MS[M+H]=741
【0144】
<製造例1−3−2>化合物1−3−2の製造
製造例1−3−1において、合成例1−10−6で合成した1E−3−6の化合物を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−3−2を製造した。
【0145】
<製造例1−3−3>化合物1−3−3の製造
製造例1−3−1において、合成例1−10−7で合成した1E−3−7の化合物を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−3−3を製造した。
【0146】
<製造例1−3−4>化合物1−3−4の製造
製造例1−3−1において、合成例1−10−8で合成した1E−3−8の化合物を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−3−4を製造した。
【表23】

【0147】
<製造例1−4−1>化合物1−4−1の製造
製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−4−1を製造した。
【0148】
<製造例1−4−2>化合物1−4−2の製造
【化39】

ナフチルボロン酸(3.5g、20.5mmol)、前記合成例1−10−2で製造した化合物1E−3−2(5.6g、9.3mmol)、および炭酸ナトリウム(2.8g、20.5mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.2mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過した後、THF/EtOHで精製して、化合物1−4−2(3.2g、収率46%)を製造した。
【0149】
<製造例1−4−3>化合物1−4−3の製造
製造例1−4−1において、合成例1−10−2で合成した1E−3−2の化合物を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−4−3を製造した。
【表24】

【0150】
<製造例1−5−1>化合物1−5−1の製造
化合物1−12−1の製造
【化40】

前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−4−1を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−12−1を製造した。
【0151】
化合物1−5−1の製造
前記化合物1−12−1(20.2g、38.6mmol)と反応物S−28(12.4g、38.6mmol)をキシレン200mlに溶解し、ナトリウム−Tert−ブトキシド5.6g(57.9mmol)、Pd[P(t−Bu) 0.19g(0.386mmol)を添加した後、5時間窒素気流下で還流した。反応溶液に蒸留水を入れて反応を終了させ、有機層を抽出した。ノルマルヘキサン/テトラヒドロフラン=10/1溶媒でカラム分離した後、石油エーテルに攪拌した後、真空乾燥して、化合物1−5−1(22.5g、収率72%)を製造した。
【0152】
<製造例1−5−2>化合物1−5−2の製造
化合物1−12−3の製造
【化41】

前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−4−3を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−12−3を製造した。
【0153】
化合物1−5−2の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物1−12−3を用いたことを除いては、同じ方法により化合物1−5−2を製造した。
【0154】
<製造例1−5−3>化合物1−5−3の製造
化合物1−12−6の製造
【化42】

前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりに反応物S−18を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−4−1を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−12−6を製造した。
【0155】
化合物1−5−3の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物1−12−6を、反応物S−28の代わりに反応物S−30を用いたことを除いては、同じ方法により化合物1−5−3を製造した。
【0156】
<製造例1−5−4>化合物1−5−4の製造
化合物1−12−2の製造
【化43】

前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−4−2を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−12−2を製造した。
【0157】
化合物1−5−4の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物1−12−2を、反応物S−28の代わりに反応物S−29を用いたことを除いては、同じ方法により化合物1−5−4を製造した。
【0158】
<製造例1−5−5>化合物1−5−5の製造
前記製造例1−5−1において、反応物S−28の代わりに反応物S−27を用いたことを除いては、同じ方法により化合物1−5−5を製造した。
【表25】

【0159】
<製造例1−6−1>化合物1−6−1の製造
化合物1−12−7の製造
【化44】

前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりに反応物S−14を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−2−1を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−12−7を製造した。
【0160】
化合物1−6−1の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物1−12−7を、反応物S−28の代わりに反応物S−30を用いたことを除いては、同じ方法により化合物1−6−1を製造した。
【0161】
<製造例1−6−2>化合物1−6−2の製造
化合物1−12−8の製造
【化45】

前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりに反応物S−13を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−2−1を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−12−8を製造した。
【0162】
化合物1−6−2の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物1−12−8を、反応物S−28の代わりに反応物S−30を用いたことを除いては、同じ方法により化合物1−6−2を製造した。
【0163】
<製造例1−6−3>化合物1−6−3の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物1−12−7を用いたことを除いては、同じ方法により化合物1−6−3を製造した。
【表26】

【0164】
<製造例1−7−1>化合物1−7−1の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸化合物を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−3−3を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−7−1を製造した。
【0165】
<製造例1−7−2>化合物1−7−2の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸化合物を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−3−9を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−7−2を製造した。
【0166】
<製造例1−7−3>化合物1−7−3の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸化合物を、化合物1E−3−2の代わりに化合物1E−3−5を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物1−7−3を製造した。
【表27】

【0167】
<製造例2−1−1>化合物2−1−1の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりに反応物S−10を、化合物1E−3−2の代わりに化合物2E−1−1を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物2−1−1を製造した。
【0168】
<製造例2−1−2>化合物2−1−2の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりに反応物S−31を、化合物1E−3−2の代わりに化合物2E−1−2を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物2−1−2を製造した。
【0169】
<製造例2−1−3>化合物2−1−3の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を、化合物1E−3−2の代わりに化合物2E−1−4を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物2−1−3を製造した。
【0170】
<製造例2−1−4>化合物2−1−4の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を、化合物1E−3−2の代わりに化合物2E−1−6を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物2−1−4を製造した。
【0171】
<製造例2−1−5>化合物2−1−5の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりにフェニルボロン酸を、化合物1E−3−2の代わりに化合物2E−1−5を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物2−1−5を製造した。
【0172】
<製造例2−1−6>化合物2−1−6の製造
前記製造例1−4−2において、ナフチルボロン酸の代わりに反応物S−33を2.4当量用い、化合物1E−3−2の代わりに化合物2E−1−1を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物2−1−6を製造した。
【表28】

【0173】
<製造例3−1−2>化合物3−1−2の製造
【化46】

【0174】
反応物S−10である2−[9,10−ジフェニル−2−アントラセニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2−[9,10−diphenyl−2−anthracenyl]−4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolane)(2.2g、4.9mmol)、前記製造した化合物A−3(1.8g、4.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物3−1−2(2.1g、収率68%)を製造した。
【0175】
<製造例3−1−3>化合物3−1−3の製造
【化47】

反応物S−9である2−[9,10−ジ−2−ナフタレニル−2−アントラセニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2−[9,10−di−2−naphthalenyl−2−anthracenyl]−4,4,5,5、−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolane)(2.7g、4.9mmol)、前記製造した化合物A−3(1.8g、4.1mmol)、および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物3−1−3(2.5g、収率82%)を製造した。
【0176】
<製造例3−1−13>化合物3−1−13の製造
【化48】

反応物S−23である4’−(ジビフェニルアミノ)(1,1’−ビフェニル)−4−イルボロン酸(4’−(dibiphenylamino)(1,1’−biphenyl)−4−yl boronic acid)(2.5g、4.9mmol)、前記製造した化合物A−3(1.8g、4.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物3−1−13(1.8g、収率56%)を製造した。
【0177】
<製造例3−1−15>化合物3−1−15の製造
【化49】

反応物S−23(1.9g、4.9mmol)、前記製造した化合物A−3(1.8g、4.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物3−1−15(1.5g、収率47%)を製造した。
【0178】
<製造例3−1−16>化合物3−1−16の製造
【化50】

反応物S−33である4−[9−(2−ナフチル−10−フェニレン]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4−[9−(2−naphthyl−10−phenylene]−4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolane)(2.2g、4.9mmol)、前記化合物A−3(1.8g、4.1mmol)および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物3−1−16(1.47g、収率52%)を製造した。
【0179】
<製造例3−1−1>化合物3−1−1の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりに反応物S−10を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−1を製造した。
【0180】
<製造例3−1−4>化合物3−1−4の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−5を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−4を製造した。
【0181】
<製造例3−1−5>化合物3−1−5の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−8を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−5を製造した。
【0182】
<製造例3−1−6>化合物3−1−6の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−7を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−6を製造した。
【0183】
<製造例3−1−7>化合物3−1−7の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−31を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−7を製造した。
【0184】
<製造例3−1−8>化合物3−1−8の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−38を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−8を製造した。
【0185】
<製造例3−1−9>化合物3−1−9の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−39を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−9を製造した。
【0186】
<製造例3−1−10>化合物3−1−10の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−36を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−10を製造した。
【0187】
<製造例3−1−11>化合物3−1−11の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−35を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−11を製造した。
【0188】
<製造例3−1−12>化合物3−1−12の製造
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりにS−34を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物3−1−12を製造した。
【0189】
【表29A】

【表29B】

【表29C】

【0190】
<製造例3−1−17>化合物3−1−17の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物A−3を2.4当量、ナトリウム−Tert−ブトキシドを4.8当量、反応物S−28の代わりに反応物S−41を用いたことを除いては、同じ方法により化合物3−1−17を製造した。
【0191】
<製造例3−1−18>化合物3−1−18の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物A−3を、反応物S−28の代わりに反応物S−43を用いたことを除いては、同じ方法により化合物3−1−18を製造した。
【0192】
<製造例3−1−19>化合物3−1−19の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物A−3を、反応物S−28の代わりに反応物S−44を用いたことを除いては、同じ方法により化合物3−1−19を製造した。
【0193】
<製造例3−1−20>化合物3−1−20の製造
前記製造例1−5−1において、化合物1−12−1の代わりに化合物A−3を、反応物S−28の代わりに反応物S−42を用いたことを除いては、同じ方法により化合物3−1−20を製造した。
【0194】
<製造例4−1−14>化合物4−1−14の製造
【化51】

【0195】
反応物S−15(1.5g、4.9mmol)、前記化合物A−4(1.7g、4.1mmol)、および炭酸ナトリウム(1.4g、10.0mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合物内に懸濁した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1g、0.1mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流して約24時間攪拌した後、室温に冷却した。生成された固体を濾過したTHF/EtOHで精製して、化合物4−1−14(2.3g、収率82%)を製造した。
【0196】
<製造例4−1−1〜4−1−12>化合物4−1−1〜4−1−12の製造
前記製造例4−1−14において、反応物S−15の代わりに反応物S−22、S−10、S−9、S−5、S−8、S−7、S−31、S−38、S−36、S−34、S−25を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物4−1−1〜4−1−12を製造した。
【0197】
<製造例4−1−13>化合物4−1−13の製造
前記製造例4−1−14において、反応物S−15の代わりに反応物S−23を2.4当量用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物4−1−13を製造した。
【0198】
【表30A】

【表30B】

【0199】
<製造例5−1−1>化合物5−1−1の製造
【化52】

【0200】
化合物A−5の合成
前記製造例3−1−16において、反応物S−33の代わりに反応物S−3であるフェニルボロン酸を用いたことを除いては、同じ方法により製造して化合物A−5を合成した。
【0201】
化合物C−5−1の合成
化合物B−5−1(4.6g、12.0mmol)をDMF 60mLに溶かした後、NBS(2.2g、12.0mmol)を加えて2時間常温で攪拌した。水120mLを加えて固体を沈殿させ、濾過した後、エタノールで洗浄し、乾燥して、化合物C−5−1(3.8g、収率68%)を製造した。MS[M]=465
【0202】
化合物5−1−1の製造
前記製造例3−1−16において、化合物A−3の代わりに化合物A−5を、反応物S−33の代わりに反応物S−26を用いたことを除いては、同じ方法により化合物5−1−1を製造した。
【0203】
<製造例5−1−2>化合物5−1−2の製造
前記製造例3−1−16において、化合物A−3の代わりに化合物A−5を、反応物S−33の代わりに反応物S−16を用いたことを除いては、同じ方法により化合物5−1−2を製造した。
【0204】
<製造例5−1−3>化合物5−1−3の製造
前記製造例3−1−16において、化合物A−3の代わりに化合物A−5を、反応物S−33の代わりに反応物S−40を用いたことを除いては、同じ方法により化合物5−1−3を製造した。
【表31】

【0205】
<実験例1−1>
ITO(indium tin oxide)が1500Å厚さで薄膜コーティングされたガラス基板を、洗剤を溶かした蒸留水に入れて超音波で洗浄した。この時、洗剤としてはFischer Co.社製を用い、蒸留水としてはMillipore Co.社製のフィルタ(Filter)で2次フィルターリングした蒸留水を用いた。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返して超音波洗浄を10分間進行した。蒸留水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノールの溶剤で超音波洗浄をし、乾燥した後、プラズマ洗浄機に輸送した。酸素プラズマを利用して前記基板を5分間洗浄した後、真空蒸着機に基板を輸送した。
【0206】
このように準備したITO透明電極上にヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン(hexanitrile hexaazatriphenylene)を500Å厚さで熱真空蒸着して正孔注入層を形成した。その上に正孔を輸送する物質であるNPB(400Å)を真空蒸着した後、発光層としてホストH1とドーパントD1化合物を300Å厚さで真空蒸着した。
【化53】

【0207】
前記発光層上に前記製造例1−1−10で製造した化合物1−1−10を200Å厚さで真空蒸着して電子注入および輸送層を形成した。前記電子注入および輸送層上に12Å厚さのフッ化リチウム(LiF)と2000Å厚さのアルミニウムを順次蒸着して負極を形成した。
【0208】
前記過程において、有機物の蒸着速度は1Å/secを維持し、フッ化リチウムは0.2Å/sec、アルミニウムは3〜7Å/secの蒸着速度を維持した。
【0209】
<実験例1−2〜実験例1−12>
前記実験例1−1において、前記発光層上に前記製造例1−1−10で製造した化合物1−1−10の代わりに、化合物1−1−11、化合物1−1−14、化合物1−2−1、化合物1−2−5、化合物1−2−11、化合物1−2−14、化合物3−1−8、化合物3−1−12、化合物4−1−8、化合物4−1−10、化合物4−1−14、化合物5−1−2を用いたことを除いては、同一に実験した。
【0210】
<比較例1>
前記実験例1−1において、前記発光層上に化合物1−1−10の代わりに化合物Alqを用いたことを除いては、同一に実験した。
【化54】

前記実験例1−1〜実験例1−12と比較例1のように、それぞれの化合物を電子注入および輸送層物質として用いて製造した有機発光素子を実験した結果を表11に示す。
【表32】

【0211】
前記表11の結果から、比較例1の素子の結果より低電圧および効率の面で特性が向上されることが分かる。前記表11にある化合物は、比較的に電子注入および伝達特性に優れた置換基が導入された形態である。これらは、化学式1の基本構造によってその性質が減少せず、むしろ特性が向上された。これは、化学式1の構造が比較的にエネルギバンドギャップが大きい骨格や、電子注入および伝達性質を帯びる置換基が導入されて発光層への電子伝達が容易になるように適切なLUMOを有するためである。
【0212】
<実験例2−1>
ITO(indium tin oxide)が1500Å厚さで薄膜コーティングされたガラス基板を、洗剤を溶かした蒸留水に入れて超音波で洗浄した。この時、洗剤としてはFischer Co.社製を用い、蒸留水としてはMillipore Co.社製のフィルタ(Filter)で2次フィルターリングした蒸留水を用いた。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返して超音波洗浄を10分間進行した。蒸留水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノールの溶剤で超音波洗浄をし、乾燥した後、プラズマ洗浄機に輸送した。酸素プラズマを利用して前記基板を5分間洗浄した後、真空蒸着機に基板を輸送した。
【0213】
このように準備したITO透明電極上にヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン(hexanitrile hexaazatriphenylene)を500Å厚さで熱真空蒸着して正孔注入層を形成した。その上に正孔を輸送する物質であるNPB(400Å)を真空蒸着した後、発光層として、ホストとして前記製造例1−1−7で製造した化合物1−1−7とドーパントD1化合物を300Å厚さで真空蒸着した。前記発光層上に前記E1を200Å厚さで真空蒸着して電子注入および輸送層を形成した。前記電子輸送層上に12Å厚さのフッ化リチウム(LiF)と2000Å厚さのアルミニウムを順次蒸着して負極を形成し、有機発光素子を製造した。
【0214】
前記過程において、有機物の蒸着速度は0.4〜0.7Å/secを維持し、負極のフッ化リチウムは0.3Å/sec、アルミニウムは2Å/secの蒸着速度を維持し、蒸着時における真空度は2×10−7〜5×10−8torrを維持した。
【0215】
<実験例2−2〜実験例2−36>
前記実験例2−1において、前記正孔輸送層上に、前記化合物1−1−7の代わりに、前記化合物1−1−6、1−2−6、1−2−7、1−2−8、1−2−9、1−2−10、1−2−12、1−2−13、1−3−1,1−3−2、1−3−3、1−3−4、1−4−1,1−4−2、1−4−3、1−7−1,1−7−3、2−1−1、2−1−3、2−1−4、2−1−5、3−1−1、3−1−2、3−1−3、3−1−4、3−1−5、3−1−6、4−1−1、4−1−2、4−1−3、4−1−4、4−1−5、4−1−6、4−1−7、5−1−3を用いたことを除いては、同じ方法により有機発光素子を実験した結果を表12に示す。
【表33】

前記表12の結果から分かるように、化学式1の化合物は、アントラセンのようなアリール基を導入してドーパントと共に発光層として用いることができる。
【0216】
<実験例3−1>
ITO(インジウムスズ酸化物)が1、000Å厚さで薄膜コーティングされたガラス基板(corning 7059 glass)を、分散剤を溶かした蒸留水に入れて超音波で洗浄した。洗剤としてはFischer Co.社製を用い、蒸留水としてはMillipore Co.社製のフィルタ(Filter)で2次フィルターリングした蒸留水を用いた。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返して超音波洗浄を10分間進行した。蒸留水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノールの溶剤順に超音波洗浄をして乾燥した。
【0217】
このように準備したITO透明電極上にヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン(hexanitrile hexaazatriphenylene)を500Å厚さで熱真空蒸着して正孔注入層を形成した。その上に、正孔を輸送する物質として、前記製造例1−5−1で製造した化合物1−5−1(400Å)を真空蒸着した後、発光層として、ホストH1とドーパントD1化合物を300Å厚さで真空蒸着した。その次、E1化合物(300Å)を電子注入および輸送層として順次熱真空蒸着した。前記電子輸送層上に12Å厚さのフッ化リチウム(LiF)と2、000Å厚さのアルミニウムを順次蒸着して負極を形成し、有機発光素子を製造した。
【0218】
前記過程において、有機物の蒸着速度は1Å/secを維持し、フッ化リチウムは0.2Å/sec、アルミニウムは3〜7Å/secの蒸着速度を維持した。
【0219】
<実験例3−2〜実験例3−18>
前記実験例3−1において、化合物11−5−2、1−5−3、1−5−4、1−5−5、1−6−1,1−6−2、1−6−3、3−1−13、3−1−14、3−1−15、4−1−11、4−1−12、5−1−1、3−1−17、3−1−18、3−1−19、3−1−20を用いたことを除いては、同じ方法により有機発光素子を実験した結果を表13に示す。
【表34】

【0220】
前記表13の結果から分かるように、前記化学式1の化合物中、アリールアミン基で置換されたアリール基を導入して製造した化合物を正孔輸送層として実施した結果、低電圧および効率の上昇が得られた。
【0221】
<実験例4−1>
ITO(インジウムスズ酸化物)が1、000Å厚さで薄膜コーティングされたガラス基板(corning 7059 glass)を、分散剤を溶かした蒸留水に入れて超音波で洗浄した。洗剤としてはFischer Co.社製を用い、蒸留水としてはMillipore Co.社製のフィルタ(Filter)で2次フィルターリングした蒸留水を用いた。ITOを30分間洗浄した後、蒸留水で2回繰り返して超音波洗浄を10分間進行した。蒸留水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノールの溶剤順に超音波洗浄をして乾燥した。
【0222】
このように準備したITO透明電極上にヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン(hexanitrile hexaazatriphenylene)を500Å厚さで熱真空蒸着して正孔注入層を形成した。その上に正孔を輸送する物質としてNPB(400Å)を真空蒸着した。発光層として、製造例3−1−10で製造した化合物3−1−10とドーパントD2(ドーピング濃度14%)化合物を300Å厚さで真空蒸着した。
【化55】

【0223】
その次、E1化合物(300Å)を電子注入および輸送層として順次熱真空蒸着した。前記電子輸送層上に12Å厚さのフッ化リチウム(LiF)と2、000Å厚さのアルミニウムを順次蒸着して負極を形成し、有機発光素子を製造した。
【0224】
前記過程において、有機物の蒸着速度は1Å/secを維持し、フッ化リチウムは0.2Å/sec、アルミニウムは3〜7Å/secの蒸着速度を維持した。
【0225】
<実験例4−2〜4−10>
前記実験例4−1において、化合物3−1−10の代わりに前記化合物1−1−13、1−1−14、1−2−1,1−2−4、1−5−2、1−5−3、1−6−1、3−1−9、4−1−9で示される化合物を用い、化合物E1を用いて有機発光素子を製作して実験した結果を下記表14に示す。
【0226】
<比較例3>
前記実験例4−1において、化合物3−1−10の代わりに化合物H2を用いたことを除いては同一に実験した。
【表35】

表14から分かるように、本発明に係る化学式の化合物誘導体は、有機発光素子をはじめとする有機電子素子において発光物質の役割を果たすことができ、本発明に係る素子は、効率、駆動電圧、安定性の面に優れた特性を示す。特に効率の面で高い発光特性を示す。
【産業上の利用可能性】
【0227】
本発明に係る新規な化合物を有機物層として用いて製造した有機発光素子をはじめとする有機電子素子は、正孔注入、正孔輸送、電子注入および輸送、または発光物質の役割を果たすことができ、効率、駆動電圧、安定性の面に優れた特性を示すことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で示される化合物:
【化1】

XはSまたはOであり、
nは0〜4の整数であり、
Ar、Ar、Ar、Ar、およびArは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、水素原子;重水素原子;ハロゲン基;アミノ基;ニトリル基;ニトロ基;アミド基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアルコキシ基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアリールオキシ基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアルキルチオキシ基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアリールチオキシ基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C30のアルキルアミニル基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアラルキルアミニル基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリールアミニル基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリール基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のヘテロアリール基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたホウ素基;重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたシリル基;および重水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ホルミル基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたエステル基からなる群から選択されるか、互いに隣接する基と脂肪族、芳香族、脂肪族ヘテロまたは芳香族ヘテロの縮合環を形成するかスピロ結合をなしてもよい。
【請求項2】
前記化学式1で示される化合物は下記化学式2または3で示される、請求項1に記載の化合物:
【化2】

前記化学式2または3において、
Ar〜Arおよびnは前記化学式1で定義した通りである。
【請求項3】
前記化学式1で示される化合物は下記化学式4で示される、請求項1に記載の化合物:
【化3】

前記化学式4において、
XはSまたはOであり、
mおよびnは各々独立に0〜4であり、
Ar、Ar、ArおよびArおよびnは前記化学式1のAr〜Arの定義と同様である。
【請求項4】
前記化学式1において、Ar〜Arは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、重水素原子、ハロゲン基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C60のアリール基およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリールアミニル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記化学式1において、Ar〜Arは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、重水素原子、ハロゲン基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のアリール基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記化学式1において、Ar〜Arは互いに同じであるか異なってもよく、各々独立に、重水素原子、ハロゲン基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアルケニル基、C〜C30のアルコキシ基、C〜C30のアリールオキシ基、C〜C30のアルキルチオキシ基、C〜C30のアリールチオキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C30のアラルキルアミニル基、置換もしくは非置換のC〜C60のアリールアミニル基、C〜C60のアリール基およびC〜C60のヘテロアリール基からなる群から選択された一つ以上の基で置換もしくは非置換されたC〜C60のヘテロアリール基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記化学式1において、アリール基は、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、クリセニル基および下記構造式で示されるフルオレニル基のうちから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物:
【化4】

【請求項8】
前記化学式1において、ヘテロアリールは、下記構造式またはこれらの縮合環基から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物:
【化5】

前記式において、(N)q、(N)r、〜(N)sはベンゼン環内にある炭素原子の代わりに窒素原子が少なくとも1個以上存在することを意味し、(N)q、(N)rおよび(N)sにおいて、q、rおよびsは各々1〜3の整数である。
【化6】

【請求項9】
前記Arがフェニル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
前記化学式1で示される化合物は、下記表に記載された化合物で示される化合物から選択される、請求項1に記載の化合物:
【表1A】

【表1B】

【表1C】

【表1D】

【表1E】

【表1F】

【表1G】

【表1H】

【表1I】

【表1J】

【表1K】

【表1L】

【表1M】

【表1N】

【表1O】

【表1P】

【表1Q】

【表1R】

【請求項11】
第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極との間に配置された1層以上の有機物層を含む有機電子素子であって、前記有機物層のうちの1層以上は請求項1〜10のうちのいずれか一項の化合物を含むことを特徴とする有機電子素子。
【請求項12】
前記有機物層は正孔注入層または正孔輸送層を含み、該正孔注入層または正孔輸送層が前記化学式1の化合物を含むことを特徴とする、請求項11に記載の有機電子素子。
【請求項13】
前記正孔注入層または正孔輸送層はドーパント物質をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の有機発光素子。
【請求項14】
前記有機物層は発光層を含み、該発光層が前記化学式1の化合物を含むことを特徴とする、請求項11に記載の有機電子素子。
【請求項15】
前記化学式1の化合物を含む発光層は、蛍光性ドーパント物質または燐光性ドーパント物質をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の有機発光素子。
【請求項16】
前記有機物層は電子注入層または電子輸送層を含み、該電子注入層または電子輸送層が前記化学式1の化合物を含むことを特徴とする、請求項11に記載の有機電子素子。
【請求項17】
前記電子注入層または電子輸送層はドーパント物質をさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載の有機発光素子。
【請求項18】
前記有機電子素子は、有機発光素子、有機太陽電池、有機感光体(OPC)および有機トランジスタからなる群から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の有機電子素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−503027(P2012−503027A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−528932(P2011−528932)
【出願日】平成21年9月23日(2009.9.23)
【国際出願番号】PCT/KR2009/005431
【国際公開番号】WO2010/036027
【国際公開日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】