説明

新規な腸の併用療法

本明細書において、胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症を治療するための組成物であって、(i)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は(ii)オピオイド遮断剤と組み合わせた前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤を含む組成物を開示する。また、本明細書において、種々の胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症の治療方法であって、(i)本発明の組成物;(ii)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は(iii)前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤及びオピオイド遮断剤を、このような治療を必要としている患者に経口的に、浣腸によって又は坐剤によって投与するステップを含む方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、医薬組成物の分野に関する。より具体的には、本発明は、胃腸障害を治療するための医薬組成物及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
腸内細菌叢
ヒトの腸内細菌叢は複雑で、およそ24,000種の細菌亜種から構成される。これは、「仮想器官」と見なされ、これまで培養されているのは細菌タイプのわずか約15〜20%であるためあまり理解されていない。実際に、医療専門家の間で本当に必要とされているは、例えば、腸内細菌叢が異常な又は感染している「仮想器官」であるという概念をよりよく理解することである。感染性病原体が細菌、ウイルス又は寄生虫である可能性がある場合には、腸内細菌叢は、いずれも急性感染症として感染している可能性がある。腸内細菌叢は、長期間感染している、即ち、慢性感染症であることもある(例えば、クロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)、ジアルジア・ランブリア(Giardia lamblia)、ブラストシスチス・ホミニス(Blastocystis hominis)、アエロモナス属(Aeromonas)又は他の病原菌)。本発明においては、慢性腸内細菌叢感染症の概念を、拡大して記載する。また、いくつかの急性及び慢性感染性病原体が知られているにもかかわらず、腸内細菌叢に感染する病原体の圧倒的多数はまだ文献記載も発見もされていないことに留意すべきである。
【0003】
便秘
便秘は、本特許出願における見方によれば、仮想器官である腸内細菌叢のこのような感染性障害の1つである。便秘は、腸壁及び身体全体に作用する生理活性物質を生成し得る細菌又は細菌種による感染症であると考えられる。便秘の原因については、本発明者のこの見方とは異なる理論が多く提唱されている。従来、多くの出版物は、便秘の原因を取り上げずに、因果関係よりもむしろ関連性を扱ってきた。因果関係は、時には検討されたが、食事の違い、心理的原因、運動障害、腸神経形成異常などによるものと見なされた。甲状腺機能低下症及び種々の治療薬など、便秘の二次的原因は多くあるが、便秘の最も一般的な原因は不明のままである。実際、患者及び医師は、一般的な種類の日常的な便秘の患者が一般に、平均量又は過剰量の食物繊維及び十分な水を摂取し且つ平均的な運動プログラムを実施しているにもかかわらず、依然として便秘であり、時には何日も続くという事実に依然として当惑している。また、健常な人は、食物繊維を摂取しなくても便秘にならないことが知られている。これから推して、我々の見解又は認識と便秘の本当の原因との間には相違がある。
【0004】
過去の治療法に目を向けると、便秘の治療方法は、多くは偶然、試行錯誤によって又は新規治療法の副作用として見つかったものであった。軽度の便秘は、食事の変更、食物繊維摂取量の増加、並びに種々の緩下剤、例えば、センナ、コロキシル(coloxyl)、茶及び浸透圧性緩下剤(例えば、ラクツロース、ソルビトール、マンニトール及びPEG 3350)に反応する。コルヒチン、ビサコジル、ヒマシ油、リナクトリド(linactolide)及びプルカロプリドを含む種々の他の緩下剤が文献記載されている。メチルナルトレキソン及びナロキソンも、アヘン剤誘発性便秘に使用された。プロバイオティクスが経験的に使用され、テガセロッドを含むセロトニン受容体作働薬が使用された。シサプリド、メトクロプラミド、モサプリド及びドンペリドンは、一部の患者で運動性を増加させることが示された。
【0005】
しかし、最新の文献はいずれも、それらの細菌が産生する生理活性物質を介して便秘を媒介すると考えられる特定の一連の細菌性病原体によって起こり得る腸内細菌叢の感染であるとは便秘について言及していない。ネオマイシン、クラリスロマイシン、メトロニダゾール及びリファキシミンを含む一部の抗生物質は、便秘に使用された場合に腸活動に影響を及ぼすと文献に記載されているが、結果は変動しやすく、再現性がなかった[Brandt L Jら Amer Journal Gast 2009;104(補遺):S8〜S35]。
【0006】
全体的に見て、そうであるなら、便秘の治療のために開発された以前及び現在の治療薬は、本特許出願に記載するような便秘の発症機序に対応しない機序と関係していると思われる。さらにまた、いくつかの全身症状及び神経症状が、便秘及び他の腸障害と関連し、原因としてある程度関係していると考えられる(例えば、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患[ALSの別名でも知られる]、自閉症及び他の神経障害)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Brandt L Jら Amer Journal Gast 2009;104(補遺):S8〜S35
【非特許文献2】Andrewsら Euro J Gast Hep(Andrews PJら European Gastroenterology and Hepatology) 1992; 4:245-7
【非特許文献3】Celik AFら、Alimentary Pharmacol and Ther, 1995; 9:63-68
【非特許文献4】T J BorodyらJ Clin Gastroenterol 2004; 38:475-483
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、前記不利点の少なくとも1つを克服するか若しくは実質的に改善すること又は適当な代替手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症を治療するための組成物であって、
(i)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は
(ii)オピオイド遮断剤と組み合わせた前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤
を含む組成物が提供される。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、種々の胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症の治療方法であって、
(i)本発明の組成物;
(ii)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は
(iii)前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤及びオピオイド遮断剤
をこのような治療を必要としている患者に経口的に、浣腸によって又は坐剤によって投与するステップを含む方法が提供される。
【0011】
一実施形態において、薬剤は、同時に又は連続的に任意の順序で投与する。
【0012】
本発明の第3の態様によれば、種々の胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症を治療するための薬物の製造における、
(i)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は
(ii)オピオイド遮断剤と組み合わせた前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤
の使用が提供される。
【0013】
本発明の第4の態様によれば、オピオイドによって誘発される便秘における、抗オピオイド遮断剤と組み合わせた、バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤の使用が提供される。
【0014】
定義
以下の定義は、一般的な定義として記載するものであり、本発明の範囲をそれらの用語のみに限定すべきでなく、以下の説明をよりよく理解するために記載する。
【0015】
文脈上別段の解釈を要する場合又は特にそれとは反対のことが明確に記載されている場合を除き、本明細書中に単数形の整数、ステップ又は要素として列挙される整数、ステップ又は本発明の要素は、列挙された整数、ステップ又は要素の単数形及び複数形の両方を網羅する。
【0016】
本明細書の全体を通じて、文脈上別段の解釈を要する場合を除き、用語「含む(comprise)」又はその変形形態、例えば、「comprises」若しくは「comprising」は、記載されたステップ若しくは要素若しくは整数又は一群のステップ若しくは要素若しくは整数の包含を意味するが、任意の他のステップ若しくは要素若しくは整数又は任意の他の一群の要素若しくは整数の除外を意味しないことがわかるであろう。したがって、この明細書の文脈において、用語「含む(comprising)」は、「必ずしもそれを単独で含むのではなく、主に含む」ことを意味する。
【0017】
当業者ならば、本明細書中に記載した本発明は、具体的に記載した以外の変形形態及び変更形態が可能であることがわかるであろう。 本発明が全てのこのような変形形態及び変更形態を含むことを理解すべきである。本発明はまた、本明細書中で言及する又は示すステップ、特徴、組成物及び化合物の全てを個々に又は一括して、並びに前記ステップ又は特徴の任意の及び全ての組み合わせ又は任意の2つ以上を含む。
【0018】
本出願中で引用した全ての参考文献は、参照によって全体として本明細書中に具体的に組み込まれる。任意の所与の参考文献の本明細書中への包含は、これらの参考文献がオーストラリア又は他国で一般的に知られていることを示すことを意図するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書において、胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症を治療するための組成物であって、
(i)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は
(ii)オピオイド遮断剤と組み合わせた前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤
を含む組成物を開示する。
【0020】
必要に応じて、組成物は医薬として許容され得る担体を含むことができる。
【0021】
一実施形態において、バンコマイシン誘導体は、糖鎖修飾バンコマイシン、バンコマイシン-ジスルフィド誘導体、脂質化バンコマイシン、クロロビフェニル-デスロイシル-バンコマイシン、オリタバンシン、テラバンシン又はクロロビフェニルバンコマイシンである。
【0022】
一実施形態において、アミノグリコシドは、ストレプトマイシン、ネオマイシン、フラマイセチン、パロモマイシン、リボスタマイシン、カナマイシン、アミカシン、アルベカシン、ベカナマイシン、ジベカシン、トブラマイシン、スペクチノマイシン、ハイグロマイシンB、硫酸パロモマイシン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、ネチルミシン、シソミシン、イセパマイシン、ベルダマイシン、アストロマイシン及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0023】
一実施形態において、ニトロイミダゾールは、メトロニダゾール、チニダゾール、ニモラゾール、セクニダゾール、オーディナゾール(ordinazole)及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0024】
一実施形態において、アンサマイシンは、リファキシミン、リファンピシン、リファブチン、リファペンチン及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0025】
一実施形態において、消化管運動促進剤は、テガセロッド、ドンペリドン、メトクロプラミド、モサプリド、エリスロマイシン及びそれらの混合物をからなる群から選択される。
【0026】
一実施形態において、5-アミノサリチル酸は、メサラジン、オルサラジン、バルサラジド及びそれらの混合物から選択される。
【0027】
一実施形態において、抗オピオイド遮断剤は、メチルナルトレキソン又は塩酸ナロキソンから選択される。
【0028】
一実施形態において、組成物はバンコマイシンとメトロニダゾールとの組み合わせを含む。
【0029】
別の実施形態において、組成物はバンコマイシンとリファキシミンとの組み合わせを含む。
【0030】
一実施形態において、組成物はリファキシミンとプルカロプリドとの組み合わせを含む。
【0031】
一実施形態において、組成物はリファキシミン、メトロニダゾール及びコルヒチンの組み合わせを含む。
【0032】
一実施形態において、組成物はバンコマイシン、メトロニダゾール及びコルヒチンの組み合わせを含む。
【0033】
一実施形態において、組成物はバンコマイシン、アミノグリコシド及びコルヒチンの組み合わせを含む。
【0034】
一実施形態において、組成物はリファマイシン、コルヒチン及びメトロニダゾールの組み合わせを含む。
【0035】
一実施形態において、組成物はバンコマイシンと消化管運動促進剤との組み合わせを含む。
【0036】
一実施形態において、組成物はバンコマイシン、オルサラジン及びコルヒチンの組み合わせを含む。
【0037】
一実施形態において、組成物はバンコマイシンとメチルナルトレキソン又は塩酸ナロキソンとの組み合わせを含む。
【0038】
一実施形態において、組成物は塩酸ナロキソン、バンコマイシン及びメトロニダゾールの組み合わせを含む。
【0039】
一実施形態において、組成物は塩酸ナロキソンとコルヒチンとの組み合わせを含む。
【0040】
一実施形態において、組成物は塩酸ナロキソン、バンコマイシン及びリファキシミンの組み合わせを含む。
【0041】
一実施形態において、組成物は塩酸ナロキソン及びリファキシミンの使用を含む。
【0042】
別の実施形態において、本発明は、種々の胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症の治療方法であって、
(i)本発明の組成物;
(ii)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は
(iii)前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤及びオピオイド遮断剤
をこのような治療を必要としている患者に経口的に、浣腸によって又は坐剤によって投与するステップを含む方法に関する。
【0043】
一実施形態において、作用剤は50〜5000mg/日の範囲の用量で投与される。
【0044】
一実施形態において、存在する場合、コルヒチンは0.005〜5mg/日の用量で投与され、5-アミノサリチル酸は100mg〜3g/日の用量で投与される。
【0045】
種々の実施形態において、作用剤は同時に、例えば、本発明の単一組成物の形態で投与するか、又は別個に任意の順序で投与する。種々の実施形態において、投与する作用剤は、組み合わせとして前記に列挙したものとすることができる。例えば、バンコマイシンとメトロニダゾールとの組み合わせ;バンコマイシンとリファキシミンとの組み合わせ;リファキシミンとプルカロプリドとの組み合わせ;リファキシミン、メトロニダゾール及びコルヒチンの組み合わせ;バンコマイシン、メトロニダゾール及びコルヒチンの組み合わせ;バンコマイシン、アミノグリコシド及びコルヒチンの組み合わせ;リファマイシン、コルヒチン及びメトロニダゾールの組み合わせ;バンコマイシンと消化管運動促進剤との組み合わせ;バンコマイシン、オルサラジン及びコルヒチンの組み合わせ;バンコマイシンとメチルナルトレキソン若しくは塩酸ナロキソンとの組み合わせ;塩酸ナロキソン、バンコマイシン及びメトロニダゾールの組み合わせ;塩酸ナロキソンとコルヒチンの組み合わせ;塩酸ナロキソン、バンコマイシン及びリファキシミンの組み合わせ;又は塩酸ナロキソンとリファキシミンの組み合わせ。
【0046】
別の実施形態において、本発明は、種々の胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症を治療するための薬物の製造における、
(i)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は
(ii)オピオイド遮断剤と組み合わせた前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤
の使用に関する。
【0047】
本発明の説明は、因果関係の説明と関連している。前述したのは、腸内細菌叢が、ほとんどが人類には知られていない種々の細菌で主に構成される仮想器官であるという概念である。本発明者は、多くの臨床観察により、本発明に至った機序をこのように概念化した。第一に、便秘患者が、例えば、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)感染症の治療のために複数の抗生物質を服用する場合、患者の便秘は解消し、抗生物質の服用を止めた後でも数日間は依然として以前よりはるかに良好なことが認められた。これは、便秘に、抗生物質によって抑制された腸内細菌叢の感染が介在することを示唆している。さらにまた、便秘におけるバンコマイシンの単独使用はこれまでに文献に記載されており、以下は、便秘がクロストリジウム属(Clostridium)感染症によって引き起こされることを指摘している(Andrewsら Euro J Gast Hep 1992; 4:245-7、及びCelik AFら、Alimentary Pharmacol and Ther, 1995; 9:63-68)。しかし、発明者は、バンコマイシンの単独使用は効果がなく、全ての患者が反応するとは限らず一部分が臨床的に有効なように反応するので改善を必要とすると認識した。それにもかかわらず、このような観察からは、特発性便秘の大部分の症例の一次的原因として、腸内細菌叢の異常又は腸内細菌叢の感染症が強く指摘された。便秘の病因が感染症であるという本発明者の認識は、「糞便細菌療法(faecal bacteriotherapy)」の使用によって、即ち、腸内細菌叢の移植が便秘を改善することが示された場合に、より確かなものとなった(T J BorodyらJ Clin Gastroenterol 2004; 38:475-483)。健常提供者からの新しい細菌の移植は、不定期の便秘の患者の治療において長期間にわたって便秘を改善することが明確に示された(Andrews PJら European Gastroenterology and Hepatology 1992; 4:245-247)。
【0048】
これから推して、この異常の機序は感染性のものであって、この病原体に感染した乳児において最初の症状の1つとして重度の便秘も引き起こすクロストリジウム・ボツリヌム(Clostridium botulinum)の機序とおそらく同様であると考えられる。このようなクロストリジウム属は向神経活性オピオイド様物質を放出し、それが次に腸の運動活動[蠕動]を麻痺させ、これが結局、ほとんどの患者における便秘の機序であると思われる。このような細菌性物質は循環に入り、その結果、小腸を麻痺させることによって、臨床的には腹部膨満感として認められる小腸へのガスの蓄積を引き起こす可能性もある。このような循環物質はまた、部分麻痺によって[緩徐性胃内容排出]及び下部食道括約筋の緊張を緩めて逆流性食道炎を引き起こす(しばしば便秘としばしば関連することが知られている食道炎の機序)ことによって、胃内容排出を遅らせると考えられる。したがって、これらの向神経活性オピオイド様物質のそれらの拮抗剤による遮断は、結腸、小腸、胃及び食道の運動不全の解消にさらに役立つと期待されるであろう。これらとしては、0.01〜1000mg/日の範囲の用量のメチルナルトレキソン及び塩酸ナロキソンが挙げられるであろう。
【0049】
これから推して、便秘治療への適切なアプローチは、培養できない場合があるとしても原因となる感染性病原体を治療し、それらが分泌するオピオイド神経ペプチドを遮断することであろう。
【0050】
前述の背景及び多数の患者の治療結果を前提として、本発明は、腸を下行し、原因となる感染性病原体を抑制又は根絶するであろう抗菌剤、及び場合によっては、治療をより有効にするオピオイド遮断剤の併用療法を構成する。種々の作用剤が、クロストリジウム属を阻害することができ、便通をもたらす。これらのうち、経口的に使用される場合に最も重要なのは、バンコマイシン又はバンコマイシン誘導体である。これは、バンコマイシン又はバンコマイシン誘導体が消化管ではほとんど吸収されないためである。抗菌剤としては、バンコマイシン、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、例えば、ストレプトマイシン、ネオマイシン、フラマイセチン、パロモマイシン、リボスタマイシン、カナマイシン、アミカシン、アルベカシン、ベカナマイシン、ジベカシン、トブラマイシン、スペクチノマイシン、ハイグロマイシンB、硫酸パロモマイシン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、ネチルミシン、シソミシン、イセパマイシン、ベルダマイシン及びアストロマイシンが挙げられる。使用できる他の抗感染症剤としては、ニトロイミダゾール、例えば、メトロニダゾール、チニダゾール、ニモラゾール、セクニダゾール及びオーディナゾールが挙げられる。活性である他の群の作用剤は、リファキシミンである。リファキシミンは、リファンピシン及びリファブチン並びにリファペンチンを含むより広範なアンサマイシンファミリーに由来する半合成リファマイシン系作用剤である。リファキシミンが好ましいのは、腸管から吸収されないためである。前記作用剤と併用される別の有用な作用剤としては、別の非吸収性製品であるニフロキサジドが挙げられる。腸における水の分泌を増加できる種々の治療薬、例えば、コルヒチン及びプルカロプリドもまた、効果的に併用できる。オピオイド遮断剤としては、メチルナルトレキソン及び塩酸ナロキソンが挙げられる。
【0051】
有用であることが判明している薬理学的な組み合わせとしては、2種以上の抗クロストリジウム剤のみからなる組成物又は抗クロストリジウム剤と列挙された他の治療薬との組み合わせからなる組成物が挙げられる。本発明は、便秘及び便秘関連症状の治療のための組成物、並びに便秘及び便秘関連症状の治療のための治療薬の製造へのそれらの使用を記載している。開示された最良の組成物としては、バンコマイシン及びメトロニダゾールの組成物、バンコマイシン及びリファキシミンの組成物、バンコマイシン及び塩酸ナロキソンの組成物、並びにリファキシミン及び塩酸ナロキソンの組成物が挙げられる。これらは、0.01〜5000mg/日の範囲のこれらの治療薬の用量で経口的に投与できる。組み合わせは、現在利用可能なカプセル剤及び錠剤として、単回投与方式又は分割投与方式で投与できる。別の好ましい組み合わせは、遠位小腸又は大腸で開放されるように腸溶コーティングが施されて、吸収性の薬、例えば、メトロニダゾールの吸収が遅延されるカプセル剤又は錠剤の組み合わせである。治療薬は、長期間にわたって投与して腸内細菌叢のクロストリジウム重複感染を抑制し、その結果、腸運動性の増進を助ける。他の組み合わせとしては、単回用量又は分割用量の同一用量範囲のリファキシミンとプルカロプリドとの組み合わせ、リファキシミン、メトロニダゾール及びコルヒチンの組み合わせ、並びにバンコマイシン、メトロニダゾール及びコルヒチンの組み合わせ(コルヒチンの用量は0.005〜5mg/日である)が挙げられる。この組み合わせもまた、腸溶性製品として吸収を制限することができる。バンコマイシン、アミノグリコシド及びコルヒチンの組み合わせは、さらに別の組成物である。リファマイシン、コルヒチン及びメトロニダゾールは、さらに別の組み合わせである。
【0052】
単一抗生物質又は複合抗生物質に加えることができる更なる一連の作用剤としては、消化管運動促進剤、例えば、テガセロッド、ドンペリドン、メトクロプラミド、モサプリド、エリスロマイシン、並びにクロストリジウム属も阻害する5-アミノサリチル酸製品、例えば、メサラジン、オルサラジン及びバルサラジドが挙げられる。これらに関しては、バンコマイシンをオルサラジン(100mg 〜3g/日)と、又はバンコマイシンを任意の他の消化管運動促進剤(許容される適切な用量で使用される)と組み合わせることが可能であろう。更なる組み合わせとして、バンコマイシン、オルサラジン及びコルヒチンを併用できる。実際に、前記群のいずれかを、2つ以上の組み合わせで併用して、細菌性感染症の便秘をコントロールすることができる。
【0053】
種々の胃腸障害の治療において有用な種々の組成物を記載する以外に、往々にして異なる多数の障害がこれらの組み合わせに良く反応することが認められたことを記載しなければならない。これは、このような障害の微生物学病因を示している。これらには、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感及び一過性直腸痛並びに前記神経障害が含まれる。
【0054】
これから、本発明を以下の実施例に関して説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものと見なすべきではない。
【0055】
(実施例)
(実施例1)
1週間の排便が0〜2回である38歳の長年便秘を有する女性患者について、複数の研究を行った。結腸又は腸内細菌叢に関して異常は認められず、既知の標準的治療法に失敗していた。患者は甲状腺機能低下症ではなく、他の血液検査も正常であった。患者にバンコマイシン1日2回500mg及びメトロニダゾール1日2回200mgの試験を行ったところ、治療3日目までに排便が始まった。患者は正常に排便を継続でき、この治療法を受けている4週間の間に排便が完全に改善された。この治療法を中断後、2週間以内に便秘が再発し始めた。治療を再開すると、患者は排便が再び正常になった。治療中に、便秘以外に腹部膨満感が著しく減少し、満腹感が改善され、逆流症状も少なくなった。患者の以前の疲労感は、治療中に著しく減少した。
【0056】
(実施例2)
コロキシル錠を1日6錠必要とする重度の便秘及びパーキンソン病が認められる高齢男性患者に、バンコマイシン1日2回500mg、メトロニダゾール1日2回400mg及びコルヒチン1日2回0.5mgの投与を開始した。3日以内に、患者は排便が正常となり、コロキシルの服用を止めることができた。意外なことに、4週目までに、患者のパーキンソン病がかなり劇的に改善された。患者は、当初の用量でシネメットを依然として服用し続けているにもかかわらず、もはや振せんを自覚せず、数カ月間にわたって歩行が改善され、「眉間叩打」試験が正常まで改善された。1年以上にわたって治療を継続したところ、患者は、便秘が完全に消失したままであり、パーキンソン病が実質的に検出できず、シネメットの用量を減少させることができた。これは、患者のパーキンソン病の神経毒性が腸内細菌叢から生じたことを示唆している。
【0057】
(実施例3)
10年の便秘既往歴、関連する腹部膨満感、疲労感及び頭痛のある41歳女性患者に、バンコマイシン1日2回500mg及びリファキシミン1日2回200mgの投与を開始した。1週間の治療後、患者の便秘は著しく改善されたが、便秘及び他の症状が実質的に完全に検出されないようにするためには、リファキシミンを1日2回400mgまで増加する必要があった。次第に、患者の腹部膨満感が改善され、疲労感及び頭痛も改善された。患者は現在までに3ヵ月以上の間治療を継続したが、体調が非常に良いので、治療法を順調に継続し、治療の中止を望んでいない。
【0058】
(実施例4)
自閉症スペクトラム障害による下痢症と時々交替で起こる便秘を有する8歳男児患者に、バンコマイシン1日2回250mgと塩酸ナロキソン1日2回10mgとの併用投与を開始した。3週間の治療後、便秘は完全に解消されたが、さらに患者の行動及び嗜眠が変化した。患者は、優しく、また、比較的穏やかになり、以前は決して行わなかったトイレの再訓練を行った。患者の語彙は、かなり急速に増加し始め、課題処理能力、親の要求への迎合性及び周囲状況認識がかなり急速に改善され、積極的な活動を行いつつあった。反復行動及び自己刺激的行動は減少した。この改善は、種々のパラメーターが改善され続け、4ヵ月の治療期間中、持続した。
【0059】
(実施例5)
重度の便秘、腹部膨満感及び腹痛並びに硬直を特徴とする早期パーキンソン病を有する高齢男性患者に、バンコマイシン1日2回500mgとリファキシミン1日2回500mg及び塩酸ナロキソン1日2回10mgとの併用投与を開始した。1週間以内に、患者の排便は正常になりつつあった。患者が便秘のために使用している種々の茶及びNormacolとMovicolは、止めることができた。6週目までに、患者の硬直は著しく改善され、患者は「すくみ」を止めると同時に歩行の開始を試み、以前に認められた微小振せんはもはや検出できなかった。歯車様硬直も改善され、患者はパーキンソン症の治療をこの段階で約30%減少させることができた。患者はこの治療を6ヵ月の間続け、パーキンソン病症状はさらに改善されたが、この段階で完全に検出できないわけではなかった。
【0060】
(実施例6)
顕著な腹部膨満感を伴う長年の便秘を有する52歳女性患者に、バンコマイシン1日2回500mg、リファキシミン1日2回500mg及び塩酸ナロキソン1日2回10mgの投与を開始した。1週間の治療後、患者の便秘は、著しく改善され、次の2〜3週間にわたって改善され続けた。患者の腹部膨満感の解消にはある程度時間がかかったが、約5週間後には、脂肪の多い食事を摂取することがあっても腹部膨満感が認められなくなった。患者は治療法を変更せずに6ヵ月継続し、その時点で症状がなかった。
【0061】
本発明を具体例に関して記載したが、当業者には、本発明を多くの他の形態で具体化できることがわかるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
胃腸又は神経障害、便秘、機能性便秘、過敏性腸症候群、憩室炎、旅行者下痢症、慢性特発性嘔気、IBD関連便秘及び下痢症、偽閉塞症、糖尿病性胃不全麻痺、周期性嘔吐症、逆流性食道炎、自閉症腸疾患、鼓腸、口臭、慢性疲労、腹部膨満感、一過性直腸痛、パーキンソン病、MS、アルツハイマー病、運動ニューロン疾患又は自閉症を治療するための組成物であって、
(i)バンコマイシン、バンコマイシン誘導体、バンコマイシンの多価ポリマー、アミノグリコシド、ニトロイミダゾール、アンサマイシン、ニフロキサジド、コルヒチン、プルカロプリド、消化管運動促進剤及び5-アミノサリチル酸からなる群から選択される少なくとも2種の抗クロストリジウム剤;又は
(ii)オピオイド遮断剤と組み合わせた前記から選択される少なくとも1種の抗クロストリジウム剤
を含む組成物。
【請求項2】
バンコマイシン誘導体が、糖鎖修飾バンコマイシン、バンコマイシンジスルフィド誘導体、脂質化バンコマイシン、クロロビフェニル-デスロイシル-バンコマイシン、オリタバンシン、テラバンシン又はクロロビフェニルバンコマイシンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
アミノグリコシドが、ストレプトマイシン、ネオマイシン、フラマイセチン、パロモマイシン、リボスタマイシン、カナマイシン、アミカシン、アルベカシン、ベカナマイシン、ジベカシン、トブラマイシン、スペクチノマイシン、ハイグロマイシンB、硫酸パロモマイシン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、ネチルミシン、シソミシン、イセパマイシン、ベルダマイシン、アストロマイシン及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
ニトロイミダゾールが、メトロニダゾール、チニダゾール、ニモラゾール、セクニダゾール、オーディナゾール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1、2又は3に記載の組成物。
【請求項5】
アンサマイシンが、リファキシミン、リファンピシン、リファブチン、リファペンチン及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
消化管運動促進剤が、テガセロッド、ドンペリドン、メトクロプラミド、モサプリド、エリスロマイシン及びそれらの混合物をからなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
5-アミノサリチル酸が、メサラジン、オルサラジン、バルサラジド及びそれらの混合物から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
抗オピオイド遮断剤が、メチルナルトレキソン又は塩酸ナロキソンから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
バンコマイシンとメトロニダゾールとの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
バンコマイシンとリファキシミンとの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
リファキシミンとプルカロプリドとの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
リファキシミン、メトロニダゾール及びコルヒチンの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
バンコマイシン、メトロニダゾール及びコルヒチンの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
バンコマイシン、アミノグリコシド及びコルヒチンの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
リファマイシン、コルヒチン及びメトロニダゾールの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
消化管運動促進剤とのバンコマイシンの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
バンコマイシン、オルサラジン及びコルヒチンの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
バンコマイシンとメチルナルトレキソン又は塩酸ナロキソンとの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
塩酸ナロキソン、バンコマイシン及びメトロニダゾールの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
塩酸ナロキソンとコルヒチンとの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
塩酸ナロキソン、バンコマイシン及びリファキシミンの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
塩酸ナロキソンとリファキシミンとの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。

【公表番号】特表2013−508428(P2013−508428A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535545(P2012−535545)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【国際出願番号】PCT/AU2010/001410
【国際公開番号】WO2011/050397
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(512073828)
【Fターム(参考)】