説明

新規6−置換ウラシル誘導体及びアレルギー性疾患の治療剤

【課題】抗ヒスタミン作用に加えて抗炎症作用を併せ持つ新規化合物を提供すること。
【解決手段】一般式(I):
【化1】


(式中、R1は水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基あるいは置換又は無置換の炭素数7〜10のアラルキル基を表し、R2は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Ar1は置換又は無置換の芳香族基あるいは置換又は無置換の芳香族複素環基を表し、Ar2、Ar3はそれぞれ置換又は無置換のフェニル基あるいは置換又は無置換の単環芳香族複素環基を表すが、Ar2及びAr3の双方に結合する基によって第3の環を形成してもよく、Xはメチン基(CH)又は窒素原子を表し、Yは、Xがメチン基の時、単結合又は酸素原子を表し、Xが窒素原子の時、単結合を表し、Zは、Xがメチン基でYが単結合の時、水素原子又は水酸基を表し、Xがメチン基でYが酸素原子の時及びXが窒素原子(Yは単結合)の時、水素原子を表し、mは2〜6を表す。)
で表されるウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩、及びその医薬用途。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた抗アレルギー作用、抗ヒスタミン作用、抗炎症作用などを有し、アトピー性皮膚炎、アレルギー鼻炎、気管支喘息、アレルギー性結膜炎、慢性蕁麻疹などの予防・治療剤として有用な新規なウラシル誘導体及びその医薬用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患は主にはI型アレルギーにより引き起こされる疾患であるが、慢性的に経過すると好酸球を主体とする炎症性細胞が患部に浸潤し、炎症像を呈するようになる。これらの疾患に対しては、対症療法剤として抗ヒスタミン剤が汎用されている。しかしながら、抗ヒスタミン剤は炎症自体に対しては無効であり、根治療法剤とはなり得ない。そのため、抗ヒスタミン剤に加えて、抗炎症剤であるステロイド剤を併用する治療が行われている。しかしながら、ステロイド剤は感染症、副腎萎縮、骨粗鬆症、糖尿病、小児の成長障害等問題となる副作用がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の抗ヒスタミン剤は抗炎症作用を持たないため、抗ヒスタミン作用に加えて、抗炎症作用を併せ持ち、安全性などの点でより満足のいく新規化合物の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決するため、種々鋭意研究を行った結果、1−(置換又は無置換)アリール−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン骨格の6位からスペーサーを介して置換ピペリジンやピペラジンを有するところに化学構造上の大きな特徴を持つ新規なウラシル誘導体が、抗ヒスタミン作用を示すと共に遅発型の炎症反応も顕著に抑制することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)一般式(I):
【化2】

(式中、R1は水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基あるいは置換又は無置換の炭素数7〜10のアラルキル基を表し、R2は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Ar1は置換又は無置換の芳香族基あるいは置換又は無置換の芳香族複素環基を表し、Ar2、Ar3はそれぞれ置換又は無置換のフェニル基あるいは置換又は無置換の単環芳香族複素環基を表すが、Ar2及びAr3の双方に結合する基によって第3の環を形成してもよく、Xはメチン基(CH)又は窒素原子を表し、Yは、Xがメチン基の時、単結合又は酸素原子を表し、Xが窒素原子の時、単結合を表し、Zは、Xがメチン基でYが単結合の時、水素原子又は水酸基を表し、Xがメチン基でYが酸素原子の時及びXが窒素原子(Yは単結合)の時、水素原子を表し、mは2〜6を表す。)
で表されるウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【0006】
(2)一般式(I)において、Ar1が置換又は無置換の芳香族基である前記(1)に記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
(3)一般式(I)において、Ar2、Ar3がそれぞれ置換又は無置換のフェニル基である前記(1)又は(2)に記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
(4)一般式(I)において、Ar2、Ar3がそれぞれ(1)ハロゲン原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又は(2)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし8員の芳香族複素環基である前記(1)又は(2)に記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
(5)一般式(I)において、Xがメチン基である前記(1)〜(4)のいずれかに記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
(6)一般式(I)において、Xが窒素原子である前記(1)〜(4)のいずれかに記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する抗ヒスタミン剤。
(8)前記(1)〜(6)のいずれかに記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する抗アレルギー剤。
(9)前記(1)〜(6)のいずれかに記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有するアレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、喘息又は慢性気管支炎の予防・治療剤。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の化合物を更に詳細に説明すると、R1で示される無置換の炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基(1-プロピル基)、イソプロピル基(2-プロピル基)、ブチル基(1-ブチル基)、sec-ブチル基(2-ブチル基)、イソブチル基(2-メチル−1−プロピル基)、t-ブチル基(2-メチル−2−プロピル基)を挙げることができる。R1で示される炭素数1〜4のアルキル基上に許容される置換基としては、フッ素原子、塩素原子のようなハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜5のアシルオキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基を挙げることができ、具体的なR1で示される置換の炭素数1〜4のアルキル基として、トリフルオロメチル基、2−クロロエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、2−アセトキシエチル基、カルボキシメチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基などを挙げることができる。またR1で示される無置換の炭素数7〜10のアラルキル基としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基(フェネチル基)、1−フェニルプロピル基、2−フェニルプロピル基、2−フェニル−2−プロピル基、3−フェニルプロピル基、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メチルフェネチル基などを挙げることができる。R1で示される炭素数7〜10のアラルキル基上に許容される置換基としては、フッ素原子、塩素原子のようなハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜5のアシルオキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基を挙げることができ、具体的なR1で示される置換の炭素数7〜10のアラルキル基として、4−フルオロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−ヒドロキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−エトキシベンジル基、4−アセトキシベンジル基、4−カルボキシベンジル基、4−メトキシカルボニルベンジル基などを挙げることができる。以上の中で好ましいR1として水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基を挙げることができ、中でも水素原子、メチル基、エチル基が特に好ましい。
【0008】
R2で示される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基を挙げることができる。好ましいR2として水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基を挙げることができ、中でも水素原子、メチル基、エチル基が特に好ましい。
【0009】
Ar1で示される無置換の芳香族基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、ビフェニリル基などを挙げることができる。前記芳香族基上に有していてもよい置換基として、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜5のアシルオキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜5のカルボキシアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキル基、シアノ基、テトラゾリル基、ニトロ基を挙げることができ、具体的なAr1で示される置換の芳香族基として、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−メチルナフチル基、2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−アセトキシフェニル基、3−アセトキシフェニル基、4−アセトキシフェニル基、2−カルボキシフェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−カルボキシメチルフェニル基、3−カルボキシメチルフェニル基、4−カルボキシメチルフェニル基、2−メトキシカルボニルフェニル基、3−メトキシカルボニルフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−エトキシカルボニルフェニル基、3−エトキシカルボニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、2−メトキシカルボニルメチルフェニル基、3−メトキシカルボニルメチルフェニル基、4−メトキシカルボニルメチルフェニル基、2−エトキシカルボニルメチルフェニル基、3−エトキシカルボニルメチルフェニル基、4−エトキシカルボニルメチルフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−テトラゾリルフェニル基、3−テトラゾリルフェニル基、4−テトラゾリルフェニル基、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基などを挙げることができる。またAr1で示される無置換の芳香族複素環基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ベンゾ[b]フリル基、ベンゾ[b]チエニル基、インドリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基などを挙げることができる。前記芳香族複素環基上に有していてもよい置換基として、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜5のアシルオキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基を挙げることができ、具体的なAr1で示される置換の芳香族複素環基として、3−メチル−2−フリル基、4−メチル−2−フリル基、5−メチル−2−フリル基、2−メチル−3−フリル基、4−メチル−3−フリル基、5−メチル−3−フリル基、3−メトキシ−2−フリル基、4−メトキシ−2−フリル基、5−メトキシ−2−フリル基、2−メトキシ−3−フリル基、4−メトキシ−3−フリル基、5−メトキシ−3−フリル基、3−クロロ−2−フリル基、4−クロロ−2−フリル基、5−クロロ−2−フリル基、2−クロロ−3−フリル基、4−クロロ−3−フリル基、5−クロロ−3−フリル基、3−フルオロ−2−フリル基、4−フルオロ−2−フリル基、5−フルオロ−2−フリル基、2−フルオロ−3−フリル基、4−フルオロ−3−フリル基、5−フルオロ−3−フリル基、3−メチル−2−チエニル基、4−メチル−2−チエニル基、5−メチル−2−チエニル基、2−メチル−3−チエニル基、4−メチル−3−チエニル基、5−メチル−3−チエニル基、3−メトキシ−2−チエニル基、4−メトキシ−2−チエニル基、5−メトキシ−2−チエニル基、2−メトキシ−3−チエニル基、4−メトキシ−3−チエニル基、5−メトキシ−3−チエニル基、3−クロロ−2−チエニル基、4−クロロ−2−チエニル基、5−クロロ−2−チエニル基、2−クロロ−3−チエニル基、4−クロロ−3−チエニル基、5−クロロ−3−チエニル基、3−フルオロ−2−チエニル基、4−フルオロ−2−チエニル基、5−フルオロ−2−チエニル基、2−フルオロ−3−チエニル基、4−フルオロ−3−チエニル基、5−フルオロ−3−チエニル基、2−メチル−3−ピリジル基、4−メチル−3−ピリジル基、5−メチル−3−ピリジル基、6−メチル−3−ピリジル基、3−メチル−2−ピリジル基、4−メチル−2−ピリジル基、5−メチル−2−ピリジル基、6−メチル−2−ピリジル基、2−メチル−4−ピリジル基、3−メチル−4−ピリジル基、5−メチル−4−ピリジル基、6−メチル−4−ピリジル基、2−メトキシ−3−ピリジル基、4−メトキシ−3−ピリジル基、5−メトキシ−3−ピリジル基、6−メトキシ−3−ピリジル基、3−メトキシ−2−ピリジル基、4−メトキシ−2−ピリジル基、5−メトキシ−2−ピリジル基、6−メトキシ−2−ピリジル基、2−メトキシ−4−ピリジル基、3−メトキシ−4−ピリジル基、5−メトキシ−4−ピリジル基、6−メトキシ−4−ピリジル基、2−エトキシ−3−ピリジル基、4−エトキシ−3−ピリジル基、3−エトキシ−2−ピリジル基、4−エトキシ−2−ピリジル基、3−エトキシ−4−ピリジル基、2−ヒドロキシ−3−ピリジル基、4−ヒドロキシ−3−ピリジル基、3−ヒドロキシ−2−ピリジル基、3−ヒドロキシ−4−ピリジル基、2−クロロ−3−ピリジル基、4−クロロ−3−ピリジル基、3−クロロ−2−ピリジル基、4−クロロ−2−ピリジル基、3−クロロ−4−ピリジル基、5−メチル−2−ピラジル基、6−メチル−2−ピラジル基、5−メトキシ−2−ピラジル基、6−メトキシ−2−ピラジル基、5−エトキシ−2−ピラジル基、6−エトキシ−2−ピラジル基、5−クロロ−2−ピラジル基、6−クロロ−2−ピラジル基などを挙げることができる。好ましいAr1として、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−フルオロフェニル基、3−クロロフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、3−テトラゾリルフェニル基、4−テトラゾリルフェニル基、4−ニトロフェニル基、ピリジル基、キノリル基、2−メチル−3−ピリジル基、2−メトキシ−3−ピリジル基、2−エトキシ−3−ピリジル基を挙げることができ、中でも特にフェニル基、1−ナフチル基、2,3−ジメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、3−テトラゾリルフェニル基、4−テトラゾリルフェニル基が好ましい。
【0010】
Ar2、Ar3で示されるフェニル基上に有していてもよい置換基として、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜5のアシルオキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、シアノ基、テトラゾリル基、ニトロ基を挙げることができ、具体的なAr2、Ar3で示される置換のフェニル基として、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−アセトキシフェニル基、3−アセトキシフェニル基、4−アセトキシフェニル基、2−カルボキシフェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−メトキシカルボニルフェニル基、3−メトキシカルボニルフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−テトラゾリルフェニル基、3−テトラゾリルフェニル基、4−テトラゾリルフェニル基、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基などを挙げることができる。またAr2、Ar3で示される無置換の芳香族複素環基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基などを挙げることができる。前記芳香族複素環基上に有していてもよい置換基として、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜5のアシルオキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基を挙げることができ、具体的なAr2、Ar3で示される置換の芳香族複素環基として、3−メチル−2−フリル基、4−メチル−2−フリル基、5−メチル−2−フリル基、2−メチル−3−フリル基、4−メチル−3−フリル基、5−メチル−3−フリル基、3−メトキシ−2−フリル基、4−メトキシ−2−フリル基、5−メトキシ−2−フリル基、2−メトキシ−3−フリル基、4−メトキシ−3−フリル基、5−メトキシ−3−フリル基、3−クロロ−2−フリル基、4−クロロ−2−フリル基、5−クロロ−2−フリル基、2−クロロ−3−フリル基、4−クロロ−3−フリル基、5−クロロ−3−フリル基、3−フルオロ−2−フリル基、4−フルオロ−2−フリル基、5−フルオロ−2−フリル基、2−フルオロ−3−フリル基、4−フルオロ−3−フリル基、5−フルオロ−3−フリル基、3−メチル−2−チエニル基、4−メチル−2−チエニル基、5−メチル−2−チエニル基、2−メチル−3−チエニル基、4−メチル−3−チエニル基、5−メチル−3−チエニル基、3−メトキシ−2−チエニル基、4−メトキシ−2−チエニル基、5−メトキシ−2−チエニル基、2−メトキシ−3−チエニル基、4−メトキシ−3−チエニル基、5−メトキシ−3−チエニル基、3−クロロ−2−チエニル基、4−クロロ−2−チエニル基、5−クロロ−2−チエニル基、2−クロロ−3−チエニル基、4−クロロ−3−チエニル基、5−クロロ−3−チエニル基、3−フルオロ−2−チエニル基、4−フルオロ−2−チエニル基、5−フルオロ−2−チエニル基、2−フルオロ−3−チエニル基、4−フルオロ−3−チエニル基、5−フルオロ−3−チエニル基、2−メチル−3−ピリジル基、4−メチル−3−ピリジル基、5−メチル−3−ピリジル基、6−メチル−3−ピリジル基、3−メチル−2−ピリジル基、4−メチル−2−ピリジル基、5−メチル−2−ピリジル基、6−メチル−2−ピリジル基、2−メチル−4−ピリジル基、3−メチル−4−ピリジル基、5−メチル−4−ピリジル基、6−メチル−4−ピリジル基、2−メトキシ−3−ピリジル基、4−メトキシ−3−ピリジル基、5−メトキシ−3−ピリジル基、6−メトキシ−3−ピリジル基、3−メトキシ−2−ピリジル基、4−メトキシ−2−ピリジル基、5−メトキシ−2−ピリジル基、6−メトキシ−2−ピリジル基、2−メトキシ−4−ピリジル基、3−メトキシ−4−ピリジル基、5−メトキシ−4−ピリジル基、6−メトキシ−4−ピリジル基、2−エトキシ−3−ピリジル基、4−エトキシ−3−ピリジル基、3−エトキシ−2−ピリジル基、4−エトキシ−2−ピリジル基、3−エトキシ−4−ピリジル基、2−ヒドロキシ−3−ピリジル基、4−ヒドロキシ−3−ピリジル基、3−ヒドロキシ−2−ピリジル基、3−ヒドロキシ−4−ピリジル基、2−クロロ−3−ピリジル基、4−クロロ−3−ピリジル基、3−クロロ−2−ピリジル基、4−クロロ−2−ピリジル基、3−クロロ−4−ピリジル基、5−メチル−2−ピラジル基、6−メチル−2−ピラジル基、5−メトキシ−2−ピラジル基、6−メトキシ−2−ピラジル基、5−エトキシ−2−ピラジル基、6−エトキシ−2−ピラジル基、5−クロロ−2−ピラジル基、6−クロロ−2−ピラジル基などを挙げることができる。好ましいAr2、Ar3として、フェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基を挙げることができ、中でも特にフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基が好ましい。
【0011】
また、Ar2及びAr3の双方に結合する基によって第3の環を形成する場合、式(I)中の次式:
【化3】

で表される構造として次式:
【0012】
【化4】

で表される構造などを挙げることができ、これらもまた好ましいものである。
【0013】
Xはメチン基(CH)又は窒素原子を表し、Yは、Xがメチン基の時、単結合又は酸素原子を表し、Xが窒素原子の時、単結合を表し、Zは、Xがメチン基でYが単結合の時、水素原子又は水酸基を表し、Xがメチン基でYが酸素原子の時及びXが窒素原子(Yは単結合)の時、水素原子を表すが、式(I)中の次式:
【0014】
【化5】

で表される構造の好ましいものとして次式:
【0015】
【化6】

で表される構造を挙げることができ、これらのうち、次式:
【0016】
【化7】

で表される構造が特に好ましい。
mは2〜6を表すが、好ましくは3〜5、特に好ましくは3〜4である。
本発明の好ましいウラシル誘導体を具体的に表1及び表2に示す。
【0017】
【表1】














































【0018】
【表2】








【0019】
一般式(I)で示されるウラシル誘導体は、下記の式に従って合成できる。
【化8】

(式中、Halはハロゲン原子を表し、R1、R2、Ar1、Ar2、Ar3、X、Y、Z及びmは前記と同義である。)
【0020】
即ち、式(II)で示される1−アリール−6−ハロ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオンと式(III)で示されるアミンを反応させることにより合成できる。式(II)で示される1−アリール−6−ハロ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオンは例えば特開平8-109171号公報に記載されている方法により合成できる。式(III)で示されるアミンは例えば特開平11-310581号公報に記載の方法で合成することができる。
【0021】
一般式(I)で示されるウラシル誘導体は塩基性の3級アミノ基を有していることから、各種の酸と塩を形成しうる。薬学的に許容される塩としては、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、コハク酸塩などを挙げることができる。また、ウラシル誘導体が酸性を示す置換基を有している場合、各種の塩基とも塩を形成しうる。この場合の薬学的に許容される塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。これらの塩はウラシル誘導体と酸又は塩基を混合した後、再結晶などの常法により得ることができる。
【0022】
本発明のアレルギー性疾患治療薬(抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、及びアレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、喘息又は慢性気管支炎の予防・治療剤)は、錠剤、カプセル剤、散剤などの経口剤をはじめ、注射剤、外用剤など種々の剤形で使用することができる。例えば、本発明のウラシル誘導体又は薬学的に許容される塩をワセリンなどの軟膏基剤に混和させ、軟膏剤とすることができる。また、本発明のウラシル誘導体又は薬学的に許容される塩と乳糖、澱粉などの賦形剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、その他常用の添加剤を混合し、錠剤とすることもできる。
【0023】
本発明のアレルギー性疾患治療薬の用量は、患者の性別、年齢、体重、疾患の種類、症状などに応じて適宜定めるものであるが、例えば、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、乾癬等の皮膚疾患においては、有効成分0.01〜10%含有の軟膏剤を1日1回から数回、患部に塗布することができる。また、錠剤、カプセル剤、散剤などの経口剤としては一般に、1日当たり0.01〜100 mg/kgの範囲で、単回又は数回に分けて投与することもできる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(参考例1)3−(4−ジフェニルメチル−1−ピペラジニル)プロピルアミン
1−(ジフェニルメチル)ピペラジン5.0 g(20 mmol)をアセトニトリル 150mlに溶解し、3-ブロモプロピルフタルイミド 5.6 g(21 mmol)、トリエチルアミン 2.9 ml(21 mmol)を加え80 ℃で2時間撹拌した。アセトニトリルを留去し、残渣をジクロロメタンと5 %炭酸水素ナトリウム水溶液で分配し、有機層を5 %クエン酸水溶液 と10 % 塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ジクロロメタンを濃縮し、残渣をエタノール 200 mlに溶解し80 %ヒドラジン 3.74 ml(59mmol)を加え2時間還流加熱した。エタノールを留去し、残渣を1N水酸化ナトリウム水溶液とジクロロメタンに分配し、有機層を10 % 塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ジクロロメタンを留去することにより標記化合物を得た(5.5 g(18 mmol)、2工程収率90 %)。
【0025】
(参考例2)3−(4−ビス(4−フルオロフェニル)メチル−1−ピペラジニル)プロピルアミン
1−(ジフェニルメチル)ピペラジンの代わりに1−ビス(4−フルオロフェニル)メチルピペラジンを用い、参考例1と同様に行い標記化合物を得た。
【0026】
(参考例3)3−(4−((4−メチルフェニル)フェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミン
1−(ジフェニルメチル)ピペラジンの代わりに1−((4−メチルフェニル)フェニルメチル)ピペラジンを用い、参考例1と同様に行い標記化合物を得た。
【0027】
(参考例4)3−(4−((4−クロロフェニル)フェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミン
1−(ジフェニルメチル)ピペラジンの代わりに1−((4−クロロフェニル)フェニルメチル)ピペラジンを用い、参考例1と同様に行い標記化合物を得た。
【0028】
(参考例5)3−(4−((4−メトキシフェニル)フェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミン
1−(ジフェニルメチル)ピペラジンの代わりに1−((4−メトキシフェニル)フェニルメチル)ピペラジンを用い、参考例1と同様に行い標記化合物を得た。
【0029】
(参考例6)3−(4−((4−フルオロフェニル)フェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミン
1−(ジフェニルメチル)ピペラジンの代わりに1−((4−フルオロフェニル)フェニルメチル)ピペラジンを用い、参考例1と同様に行い標記化合物を得た。
【0030】
(参考例7)3−(4−(ヒドロキシジフェニルメチル)−1−ピペリジニル)プロピルアミン
1−(ジフェニルメチル)ピペラジンの代わりにα,α−ジフェニル−4−ピペリジニルメタノールを用い、参考例1と同様に行い標記化合物を得た。
【0031】
(参考例8)3−(4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−1−ピペラジニル)プロピルアミン
1−(ジフェニルメチル)ピペラジンの代わりに1−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)ピペラジンを用い、参考例1と同様に行い標記化合物を得た。
【0032】
(参考例9)3−(4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル)プロピルアミン
ベンズヒドロール 5.0 g(27 mmol)をトルエン 190 mlに溶解し、4−ヒドロキシピペリジン 2.7 g(27 mmol)とp−トルエンスルホン酸一水和物 5.7 g(30 mmol)を加え3時間還流加熱した。冷却後、反応液を5 % 水酸化ナトリウム水溶液、蒸留水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを留去して得られた残渣の一部 1.2 gをアセトニトリル 50mlに溶解し、3−ブロモプロピルフタルイミド 1.3 g(5.0 mmol)、トリエチルアミン 697 μl(5.0 mmol)を加え80 ℃で2時間撹拌した。アセトニトリルを留去した後、残渣をジクロロメタンと5 %炭酸水素ナトリウム水溶液で分配し、有機層を5 %クエン酸水溶液と10 %塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ジクロロメタンを減圧留去し、シリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=70:1〜50:1)で精製することにより、3−(4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル)プロピルフタルイミドを得た。エタノール 50 mlに溶解し80 %ヒドラジン 1.76 ml(28 mmol)を加え2時間還流加熱した。エタノールを留去した後、残渣を1 N水酸化ナトリウム水溶液とジクロロメタンで分配し、有機層を10 % 塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。ジクロロメタンを減圧留去することにより標記化合物を得た(1.7 g(5.2 mmol)、3工程収率19 %)。
【0033】
(実施例1)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−フェニルウラシル(化合物17)
3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミン 325 mg (1.1 mmol)をジメチルスルホキシド 5 mlに溶解し、6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシル 237 mg (1.0 mmol)、炭酸ナトリウム 138 mg(1.3 mmol)を加え100 ℃で1.5時間攪拌した。放冷後、蒸留水を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を2回蒸留水で洗浄した。濃縮後、酢酸エチル 30 mlに再溶解し1N塩酸で抽出した。水層を5N水酸化ナトリウム水溶液でpH11に調整した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を 10 % 塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(ジクロロメタン:メタノール=80:1〜50:1)することにより標記化合物を得た(167 mg、0.33 mmol、収率33 %)。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.15-7.56 (15H, m), 4.94 (1H, s), 4.34 (1H, br.t, J = 5.1 Hz) , 4.17 (1H, s), 3.32 (3H, s), 3.07 (2H, dt, J = 5.1 Hz, J = 6.5 Hz), 2.23-2.28 (10H, m), 1.62 (2H, tt, J = 6.5 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):510 (M+H)
【0034】
(実施例2)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]エチルアミノ]−3−メチル−1−フェニルウラシル(化合物16)
3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに2−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)エチルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.19-7.46 (15H, m), 5.00 (1H, br.t, J = 4.1 Hz), 4.85 (1H, s), 4.21 (1H, s), 3.33 (3H, s), 2.97 (2H, dt, J = 4.1 Hz, J = 5.9 Hz), 2.42 (2H, t, J = 5.9 Hz), 2.20-2.30 (10H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):496 (M+H)
【0035】
(実施例3)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]ブチルアミノ]−3−メチル−1−フェニルウラシル(化合物18)
3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに4−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)ブチルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3,δppm) : 7.14-7.56 (15H, m), 4.19 (1H, s), 3.70 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 3.23 (3H, s), 3.00 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 6.5 Hz), 2.37 (8H, m), 2.26 (2H, t, J = 6.5 Hz), 1.33-1.50 (4H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):524 (M+H)
【0036】
(実施例4)6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−フェニルウラシル(化合物28)
3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.23-7.55 (15H, m), 5.47 (1H, s), 4.93 (1H, s), 4.74 (1H, br.t, J = 4.3 Hz), 3.32 (4H, m), 3.09 (2H, dt, J = 4.3 Hz, J = 6.5 Hz), 2.51 (2H, m), 2.25 (2H, t, J = 6.5 Hz), 1.92 (2H, m), 1.57-1.63 (4H, m) 1.41 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):525 (M+H)
【0037】
(実施例5)3−エトキシカルボニルメチル−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−1−フェニルウラシル(化合物106)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−3−エトキシカルボニルメチル−1−フェニルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm): 7.19-7.53 (14H, m), 5.30 (1H, s), 4.87 (1H, m), 4.67 (2H, s), 4.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.33 (2H, m), 2.27-2.87 (10H, m), 1.59 (2H, m), 1.26 (2H, t, J = 7.0 Hz),
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):582 (M+H)
【0038】
(実施例6)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−(1−ナフチル)ウラシル(化合物728)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−3−メチル−1−(1−ナフチル)ウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.99 (2H, m), 7.52-7.63 (10H, m), 7.37 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.17-7.38 (4H, m), 5.03 (1H, s), 4.42 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.09 (1H, s), 3.36 (3H, s), 3.04 (2H, m), 2.01-2.08 (10H, m), 1.53 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):560 (M+H)
【0039】
(実施例7)6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−(1−ナフチル)ウラシル(化合物734)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−3−メチル−1−(1−ナフチル)ウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.93 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.84 (1H, m), 7.47-7.63 (5H, m), 7.32 (10H, m), 5.42 (1H, s), 5.02 (1H, s), 4.77 (1H, brt, J = 4.9 Hz), 3.36 (3H, s), 3.21 (1H, m), 3.05 (2H, m), 2.32 (2H, m), 2.07 (4H, m), 1.49-1.73 (6H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):575 (M+H)
【0040】
(実施例8)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−1−(4−フルオロフェニル)−3−メチルウラシル(化合物758)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−フルオロフェニル)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.15-7.42 (14H, m), 4.93 (1H, s), 4.74 (1H, br.s), 4.16 (1H, s), 3.31 (3H, s), 3.19 (2H, m), 2.18-2.31 (10H, m), 1.67 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):529 (M+H)
【0041】
(実施例9)1−(4−クロロフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物788)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.14-7.54 (14H, m), 4.93 (1H, s), 4.80 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.21 (1H, s), 3.31 (3H,s), 3.08 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 6.1 Hz), 2.15-2.32 (10H, m), 1.65 (2H, tt, J = 6.1 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):545 (M+H)
【0042】
(実施例10)1−(4−ブロモフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物818)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに1−(4−ブロモフェニル)−6−クロロ−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.14-7.71 (14H, m), 4.93 (1H, s), 4.78 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.24 (1H, s), 3.31 (3H, s), 3.08 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 6.3 Hz), 2.15-2.32 (10H, m), 1.62 (2H, tt, J = 6.3 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):589 (M+H)
【0043】
(実施例11)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−(4−メチルフェニル)ウラシル(化合物848)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−3−メチル−1−(4−メチルフェニル)ウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.13-7.40 (14H, m), 4.92 (1H, s), 4.38 (1H, br.t, J = 4.7 Hz), 4.15 (1H, s), 3.16 (3H,s), 3.07 (2H, dt, J = 4.7 Hz, J = 6.5 Hz), 2.42 (3H,s), 2.24-2.37 (10H, m), 1.62 (2H, tt, J = 6.5 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):524 (M+H)
【0044】
(実施例12)1−(2,3−ジメチルフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物878)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(2,3−ジメチルフェニル)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.14-7.40 (13H, m), 4.95 (1H, s), 4.34 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.17 (1H, s), 3.33 (3H, s),3.07 (2H, m), 2.34 (3H, s), 2.22-2.27 (10H, m), 2.02 (3H, s), 1.62 (2H, m),
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):538 (M+H)
【0045】
(実施例13)1−(2,3−ジメチルフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物884)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(2,3−ジメチルフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.22-7.33 (13H, m), 5.47 (1H, s), 4.94 (1H, s), 4.59 (1H, brt, J = 4.9 Hz), 3.33 (4H, m), 3.08 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 6.2 Hz), 2.51 (2H, m), 2.30 (3H, s), 2.23 (2H, t, J = 6.2 Hz), 2.02 (3H, s) 1.93 (2H, m), 1.57-1.66 (4H, m), 1.47 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):553 (M+H)
【0046】
(実施例14)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−1−(2−メトキシフェニル)−3−メチルウラシル(化合物908)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(2−メトキシ)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.03-7.51 (14H, m), 4.93 (1H, s), 4.32 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.18 (1H, s), 3.80 (3H, s), 3.32 (3H, s), 3.07 (2H, m), 2.34 (3H, s), 2.22-2.28 (10H, m), 1.62 (2H, m),
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):540 (M+H)
【0047】
(実施例15)6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル]プロピルアミノ]−1−(2−メトキシフェニル)−3−メチルウラシル(化合物914)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(2−メトキシフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.19-7.45 (13H, m), 7.06 (2H, m), 5.74 (1H, s), 4.92 (1H, s), 4.65 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 3.80 (3H, s), 3.32-3.41 (4H, m), 3.09 (2H, s), 2.53 (2H, m), 2.24 (2H, t, J = 6.2 Hz), 1.98 (2H, m), 1.60-1.72 (4H, m), 1.49 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):555 (M+H)
【0048】
(実施例16)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−1−(4−メトキシフェニル)−3−メチルウラシル(化合物938)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−メトキシフェニル)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.40 (4H, d, J = 7.4 Hz), 7.14-7.29 (11H, m), 4.91 (1H, s), 4.60 (1H, br.s), 4.16 (1H, s), 3.85 (1H, s), 3.32 (3H, s), 3.07 (2H, m), 2.20-2.30 (10H, m), 1.64 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):541 (M+H)
【0049】
(実施例17)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−(4−トリフルオロメチルフェニル)ウラシル(化合物968)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−3−メチル−1−(4−トリフルオロメチル)ウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.83 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.44 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.14-7.39 (12H, m), 4.96 (1H, s), 4.62 (1H, br.s), 4.16 (1H, s), 3.32 (3H, s), 3.11 (2H, m), 2.34 (10H, m), 1.59 (2H, m),
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):579 (M+H)
【0050】
(実施例18)1−(4−エトキシカルボニルメチルフェニル)−3−エチル−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]ウラシル(化合物1005)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−エトキシカルボニルメチルフェニル)−3−エチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.14-7.44 (14H, m), 4.92 (1H, s), 4.24 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.10-4.18 (3H, m), 3.97 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.66 (2H, s), 3.06 (2H, dt, J = 6.5 Hz, J = 4.9 Hz), 2.23-2.31 (10H, m), 1.65 (2H, m), 1.20-1.30 (6H, m),
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):611 (M+H)
【0051】
(実施例19)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−1−(3−エトキシカルボニルフェニル)−3−メチルウラシル(化合物1058)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(3−エトキシカルボニルフェニル)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.78 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.98 (1H, s), 7.14-7.63 (12H, m), 4.96 (1H, s), 4.56 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.37 (2H, q, J = 7.6 Hz), 4.11 (1H, s), 3.32 (3H, s), 3.09 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 6.5 Hz), 2.11-2.30 (10H, m), 1.66 (2H, tt, J = 6.5 Hz), 1.35 (3H, t, J = 7.6 Hz),
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):583 (M+H)
【0052】
(実施例20)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−1−(4−エトキシカルボニルフェニル)−3−メチルウラシル(化合物1088)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−エトキシカルボニルフェニル)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 8.24 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.16-7.42 (12H, m), 4.95 (1H, s), 4.64 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.44 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.10 (1H, s), 3.32 (3H, s), 3.07 (2H, m), 2.26-2.51 (10H, m), 1.66 (2H, m), 1.35 (3H, t, J = 7.3 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):583 (M+H)
【0053】
(実施例21)6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル]プロピルアミノ]−1−(4−エトキシカルボニルフェニル)−3−メチルウラシル(化合物1094)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−エトキシカルボニルフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 8.20 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.23-7.32 (14H, m), 5.44 (1H, s), 4.96 (1H, s), 4.63 (1H, br.t, J = 4.6 Hz), 4.30 (2H, q, J = 7.0Hz), 3.32 (4H, m), 3.08 (2H, dt, J = 4.6 Hz, J = 5.9 Hz), 2.46 (2H, m), 2.25 (2H, t, J = 5.9 Hz), 1.99 (2H, m), 1.51-1.62 (8H, m), 1.33 (3H, t, J = 7.0Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):597 (M+H)
【0054】
(実施例22)1−(3−シアノフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1298)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(3−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.78 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.71 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.56 (1H, m), 7.15-7.42 (10H, m), 4.97 (1H, s), 4.68 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.19 (1H, s), 3.47 (3H, s), 3.12 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 5.9 Hz), (2H, m), 2.12-2.34 (10H, m), 1.66 (2H, tt, J = 5.9 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):537 (M+H)
【0055】
(実施例23)1−(4−シアノフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1328)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.85 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.17-7.47 (12H, m), 4.96 (1H, s), 4.83 (1H, br.t, J = 4.6 Hz), 4.20 (1H, s), 3.30 (3H, s), 3.10 (2H, dt, J = 4.6 Hz, J = 6.1 Hz), 2.11-2.31 (10H, m), 1.65 (2H, tt, J = 6.1 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):535 (M+H)
【0056】
(実施例24)1−(4−シアノフェニル)−6−[3−[4−(ヒドロキシジフェニルメチル)−1−ピペリジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1333)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(ヒドロキシジフェニルメチル)−1−ピペリジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 8.03 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.57 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.09-7.51 (10H, m), 5.71 (1H, m), 5.23 (1H, s), 4.82 (1H, m), 3.08 (3H, s), 2.97 (2H, m), 2.77 (2H, m) 2.16 (2H,m), 1.80 (2H,m), 1.35-1.53 (4H, m), 1.19 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):550 (M+H)
【0057】
(実施例25)1−(4−シアノフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1334)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.78 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.44 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.22-7.37 (10H, m), 5.47 (1H, s), 4.97 (1H, s), 4.93 (1H, br.t, J = 4.6 Hz), 3.30-3.45 (4H, m), 3.08 (2H, dt, J = 4.6 Hz, J = 5.8 Hz), 2.51 (2H, m), 2.29 (2H, t, J = 5.8 Hz), 1.92 (2H, m), 1.61-1.65 (4H, m), 1.32 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):550 (M+H)
【0058】
(実施例26)1−(4−シアノフェニル)−6−[3−[4−[(4−フルオロフェニル)フェニルメチル]−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1341)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−((4−フルオロフェニル)フェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.86 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.93-7.48 (11H, m), 4.96 (1H, s), 4.83 (1H, brt, J = 4.9 Hz), 4.19 (1H, s), 3.31 (3H, s), 3.10 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 6.2 Hz), 2.07-2.33 (10H, m), 1.65 (2H, tt, J = 6.2 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):553 (M+H)
【0059】
(実施例27)6−[3−[4−[(4−クロロフェニル)フェニルメチル]−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシル(化合物1343)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−((4−クロロフェニル)フェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.86 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.46 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.16-7.41 (9H, m), 4.97 (1H, s), 4.81 (1H, br.t, J = 5.1 Hz), 4.18 (1H, s), 3.31 (3H, s), 3.09 (2H, dt, J = 5.1 Hz, J = 6.2 Hz), 2.08-2.33 (10H, m), 1.65 (2H, tt, J = 6.2 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):570 (M+H)
【0060】
(実施例28)1−(4−シアノフェニル)−3−メチル−6−[3−[4−[(4−メチルフェニル)フェニルメチル]−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]ウラシル(化合物1345)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−((4−メチルフェニル)フェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.85 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.07-7.47 (11H, m), 4.96 (1H, s), 4.86 (1H, brt, J = 4.9 Hz), 4.16 (1H, s), 3.30 (3H, s) 3.09 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 6.2 Hz), 2.09-2.33 (13H, m), 1.65 (2H, tt, J = 6.2 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):549 (M+H)
【0061】
(実施例29)1−(4−シアノフェニル)−6−[3−[4−[(4−メトキシフェニル)フェニルメチル]−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1347)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−((4−メトキシフェニル)フェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.85 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.25-7.47 (9H, m), 6.82 (2H, d, J = 8.6 Hz), 4.96 (1H, s), 4.86 (1H, br.t, J = 4.9 Hz), 4.15 (1H, s), 3.76 (3H, s), 3.31 (3H, s), 3.09 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 5.9 Hz), 2.08-2.33 (10H, m), 1.65 (2H, tt, J = 5.9 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):565 (M+H)
【0062】
(実施例30)1−(4−シアノフェニル)−6−[3−[4−[ビス(4−フルオロフェニル)メチル]−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1349)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.86 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.45 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.38 (4H, m), 6.97 (4H, m), 4.97 (1H, s), 4.81 (1H, brt, J = 4.9 Hz), 4.19 (1H, s), 3.31 (3H, s), 3.08 (2H, dt, J = 4.9 Hz, J = 5.7 Hz), 2.06-2.33 (10H, m), 1.65 (2H, tt, J = 5.7 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):571 (M+H)
【0063】
(実施例31)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−1−(4−ニトロフェニル)−3−メチルウラシル(化合物1358)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−3−メチル−1−(4−ニトロフェニル)ウラシルを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 8.44 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.53 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.16-7.40 (10H, m), 5.07 (1H, br.t, J = 4.3 Hz), 4.97 (1H, s), 3.93 (1H, s), 3.13 (3H, s), 3.11 (2H, dt, J = 4.3 Hz, J = 5.9 Hz), 2.32 (2H, t, J = 5.9 Hz), 2.03 (4H, m), 1.99 (4H, m), 1.66 (2H, tt, J = 5.9 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):555 (M+H)
【0064】
(実施例32)1−(4−シアノフェニル)−6−[3−[4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1606)
6−クロロ−3−メチル−1−フェニルウラシルの代わりに6−クロロ−1−(4−シアノフェニル)−3−メチルウラシルを用い、3−(4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンの代わりに3−(4−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−1−ピペラジニル)プロピルアミンを用い、実施例1と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (CDCl3, δppm) : 7.86 (2H, d, J = 8.6Hz), 7.39 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.07-7.26 (8H, m), 5.91 (1H, m), 4.84 (1H, s), 4.12 (1H, m), 3.79-3.88 (2H, m), 3.24-3.30 (7H, m), 2.65-2.87 (10H, m) 1.97 (2H,m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):560 (M+H)
【0065】
(実施例33)1−(3−カルボキシフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1118)
化合物1058 400 mg(0.69 mmol)をエタノール50 mlに溶解し、1N?水酸化ナトリウム水溶液.1.4 mlを加え50 ℃で30分間攪拌する。溶媒を濃縮後、蒸留水を加え、1N塩酸で中和することにより生じた固体を濾取し、標記化合物を得た(316 mg(0.57 mmol)、収率82 %)。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 8.06 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.80 (1H, s), 7.56-7.67 (2H, m), 7.14-7.42 (10H, m), 5.62 (1H, br.t, J = 5.7 Hz), 4.83 (1H, s), 4.22 (1H, s), 3.09 (3H, s), 2.96-3.09 (2H, m), 2.19-2.32 (10H, m), 1.54 (2H, m),
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):554 (M+H)
【0066】
(実施例34)1−(4−カルボキシメチルフェニル)−3−エチル−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]ウラシル(化合物1035)
化合物1058の代わりに化合物1005を用い、実施例33と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 7.14-7.42 (14H, m), 5.42 (1H, m), 4.78 (1H, s), 4.23 (1H, s), 3.75 (2H, m), 3.60 (2H, s), 2.99 (2H, m), 2.16-2.30 (10H, m), 2.03 (2H, m), 1.05 (6H, m), 1.05 (3H, t, J = 7.3 Hz)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):582 (M+H)
【0067】
(実施例35)1−(4−カルボキシフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1148)
化合物1058の代わりに化合物1088を用い、実施例33と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 8.07 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.14-7.45 (12H, m), 5.66 (1H, , J = 5.3 Hz m), 4.84 (1H, s), 4.22 (1H, s), 3.09 (3H, s), 3.01 (2H, m), 2.25-2.50 (10H, m), 1.55 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):554 (M+H)
【0068】
(実施例36)1−(4−カルボキシフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペリジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1154)
化合物1058の代わりに化合物1094を用い、実施例33と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 8.11 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.21-7.39 (12H, m), 5.71 (1H, m), 5.65 (1H, s), 4.88 (1H, s), 3.12 (3H, s), 1.91-3.08 (15H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):569 (M+H)
【0069】
(実施例37)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−[3−(1H−テトラゾールー5−イル)フェニル]ウラシル(化合物1238)
化合物1298 450 mg(0.84 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド34 mlに溶解し、アジ化ナトリウム 437 mg、塩化アンモニウム 359 mgを加え90 ℃で8時間攪拌した。放冷後、溶媒を濃縮し、蒸留水を加え、1N塩酸で中和した。室温で30分間撹拌し、生じた固体を濾取した。固体にジクロロメタン25 mlとヘキサン22 mlを加え30分間撹拌した後、固体を濾取することで標記化合物を得た(410 mg(0.71 mmol)、収率85 %)。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 8.12 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.56 (1H, br.s), 7.61 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.18-7.45 (12H, m), 5.78 (1H, br.t, J = 5.7 Hz), 4.89 (1H, s), 4.41 (1H, s), 3.46 (3H, s), 3.01-3.12 (8H, m), 2.79 (2H, m), 2.50 (2H, m), 1.73 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):537 (M+H)
【0070】
(実施例38)6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−[4−(1H−テトラゾールー5−イル)フェニル]ウラシル(化合物1274)
化合物1298の代わりに化合物1334を用い、実施例37と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 8.11 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.26-7.33 (14H, m), 5.71 (1H, br.t, J = 5.9 Hz m), 5.65 (1H, m), 4.88 (1H, s), 3.38 (1H, m), 3.12 (3H, s), 3.06 (4H, m), 2.74 (4H, m), 1.91 (2H, m), 1.73 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):593 (M+1)
【0071】
(実施例39)6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチル−1−[4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]ウラシル(化合物1268)
化合物1298の代わりに化合物1328を用い、実施例37と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 8.14 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.16-7.41 (12H, m), 5.75 (2H, s), 4.87 (1H, s), 4.32 (1H, s), 3.11 (3H, s), 2.50-3.06 (12H, m), 1.69 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):579 (M+H)
【0072】
(実施例40)1−(3−カルボキサミドフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1178)
化合物1118 300 mg(0.71 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド 20 mlに懸濁し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール 88 mg、N−エチル−N'−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド 125 mgを加え室温で2時間撹拌した。氷冷下29 %アンモニア水溶液254μlを加え1時間攪拌した。溶媒を濃縮し、ジクロロメタンと5 %炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出し、有機層を 10 % 塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して生じた固体をジクロロメタン 15 mlに再懸濁して30分間撹拌し、固体を濾取することにより標記化合物を得た(153 mg、0.28 mmol、収率51 %)。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 7.14-8.06 (16H, m), 5.76 (1H, s), 5.63 (1H, br.t, J = 5.4 Hz), 4.84 (1H, s), 4.21 (1H, s), 3.09 (3H, s), 3.09 (3H, s), 3.00 (2H, m), 2.17-2.30 (10H, m), 1.53 (2H, m)
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):553 (M+H)
【0073】
(実施例41)1−(4−カルボキサミドフェニル)−6−[3−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロピルアミノ]−3−メチルウラシル(化合物1208)
化合物1118の代わりに化合物1148を用い、実施例40と同様の操作により標記化合物を得た。
1H-NMR (DMSO-d6, δppm) : 8.14 (1H, s), 8.03 (2H, d,J = 8.9 Hz), 7.56 (1H, s) 7.13-7.43 (12H, m), 5.64 (1H, br.t, J = 5.4 Hz), 4.83 (1H, s), 4.22 (1H, s), 3.09 (3H, s), 3.00 (2H, m), 2.20-2.30 (10H, m), 1.53 (2H, m),
飛行時間型質量分析計(TOF-Mass):553 (M+H)
【0074】
(評価例1) OVA誘発マウス2相性皮膚炎抑制作用
本発明の抗ヒスタミン作用を併せ持つ新規ウラシル誘導体の炎症抑制作用を検証するため、ヒスタミン関与の強い即時型及び炎症性細胞の浸潤が強い遅発型の両反応を示すOVA誘発マウス2相性皮膚炎モデルにて評価した。ICR系雄性マウスに卵白アルブミン(OVA)1μgをAl(OH)31mgとともに腹腔内投与して感作を誘導した。感作14日目にOVA10μgを耳介内に直接投与してアレルギー反応を惹起した。被験薬物は0.5% CMC-Na水溶液に懸濁し、惹起の1時間前に経口投与(30 mg/kg)した。惹起1時間後及び24時間後に耳介厚を測定し、惹起前の耳介厚との差を指標とし、被験化合物の皮膚炎抑制効果を評価した。比較例としてオキサトミド(Oxatomide)、フマル酸ケトチフェン(Ketotifen fumarate)を用い、いずれも0.5% CMC-Na水溶液に懸濁し、惹起の1時間前に経口投与した。惹起1時間後の耳介厚の増加はヒスタミンなどの化学伝達物質による浮腫であり、これを即時相と規定した。24時間後のそれは好酸球などの炎症性細胞によるものであり、これを遅発相と規定した。
【0075】
その結果、表3に示す通り本発明の化合物は即時相及び遅発相の両方を抑制することがわかる。これに対して、既知の抗ヒスタミン薬であるケトチフェンは即時相は強く抑制したが、遅発相に対しては無効であった。
【0076】
【表3】

【0077】
(評価例2)
本発明の新規ウラシル誘導体が抗ヒスタミン作用を有することを検証するためにモルモット回腸を用いたマグヌス法にて評価した。モルモットより摘出した回腸をTyrode液中で洗浄し、32℃のTyrode液中で通気しながら保存した。回腸を約2cmの長さで切除し、Tyrode液を満たしたマグヌス管中で一端を固定棒に他端を圧トランスデューサーに固定し、回腸の収縮を記録可能とした。Tyrode液で満たしたマグヌス管に1.0μMのHistamine水溶液を100μL加えた場合に誘発される回腸の収縮に対する各被験薬物のIC50を求めた。被験薬物はHistamineを加える2分前にTyrode液中に5μLの容量で加えた。比較例としてジフェンヒドラミン、オキサトミドを用いた。
【0078】
表4に示す通り本発明の化合物は既知の抗ヒスタミン薬と同程度の抗ヒスタミン作用を有することが示された。
【0079】
【表4】

【0080】
(製剤例1)水溶性軟膏剤
常法により次の組成からなる水溶性軟膏剤を作成した。

【0081】
(製剤例2)内服用錠剤
常法により次の組成からなる内服用錠剤を作成した。

【0082】
【発明の効果】
本発明のウラシル誘導体は、抗ヒスタミン作用と抗炎症作用を併せ持ち、抗ヒスタミン剤として、及び/又は、抗アレルギー剤として有用である。特にアレルギー性炎症に対して、際立った炎症抑制作用を有する。本発明のウラシル誘導体は、ヒスタミンによるかゆみを抑制するとともにアレルギー性炎症も効果的に抑制するので、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、喘息又は慢性気管支炎の予防・治療剤として有用であり、従来の抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤などと比べて、有効性、安全性などの点でより満足のいく新規化合物である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

(式中、R1は水素原子、置換又は無置換の炭素数1〜4のアルキル基あるいは置換又は無置換の炭素数7〜10のアラルキル基を表し、R2は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Ar1は置換又は無置換の芳香族基あるいは置換又は無置換の芳香族複素環基を表し、Ar2、Ar3はそれぞれ置換又は無置換のフェニル基あるいは置換又は無置換の単環芳香族複素環基を表すが、Ar2及びAr3の双方に結合する基によって第3の環を形成してもよく、Xはメチン基(CH)又は窒素原子を表し、Yは、Xがメチン基の時、単結合又は酸素原子を表し、Xが窒素原子の時、単結合を表し、Zは、Xがメチン基でYが単結合の時、水素原子又は水酸基を表し、Xがメチン基でYが酸素原子の時及びXが窒素原子(Yは単結合)の時、水素原子を表し、mは2〜6を表す。)
で表されるウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
一般式(I)において、Ar1が置換又は無置換の芳香族基である請求項1記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
一般式(I)において、Ar2、Ar3がそれぞれ置換又は無置換のフェニル基である請求項1又は2記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
一般式(I)において、Ar2、Ar3がそれぞれ(1)ハロゲン原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基又は(2)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし8員の芳香族複素環基である請求項1又は2記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
一般式(I)において、Xがメチン基である請求項1〜4のいずれか1項に記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
一般式(I)において、Xが窒素原子である請求項1〜4のいずれか1項に記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する抗ヒスタミン剤。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する抗アレルギー剤。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のウラシル誘導体又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有するアレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、喘息又は慢性気管支炎の予防・治療剤。

【公開番号】特開2006−96662(P2006−96662A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−271030(P2002−271030)
【出願日】平成14年9月18日(2002.9.18)
【出願人】(000183370)住友製薬株式会社 (29)
【Fターム(参考)】