説明

既設コンクリート管更新用圧気掘進機とそれを用いた既設コンクリート管の更新工法。

【課題】既設コンクリート管内でのカッターヘッドによる破砕が困難なPC鋼材、継手鋼材の撤去作業のため作業機械又は作業員の出入を可能とし、地下水の浸入を防止する既設コンクリート管更新用掘進機とそれを用いた既設コンクリート管の更新工法を提供することを目的とする。
【解決手段】既設コンクリート管更新用圧気掘進機1において、地中に埋設された既設コンクリート管2の外径より大きい内径を有する掘進機本体3の前部に中央部に開口部5を備えたリング状カッターヘッド4とバルクヘッド10を配置し、掘進機本体3の内部及び既設コンクリート2内を圧気状態に保持する圧気胴14を連結することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中に埋設された雨水の排水管又は下水道等に用いられる既設コンクリート管を破砕しつつ新設管を敷設する既設コンクリート管更新用圧気掘進機とそれを用いた既設コンクリート管の更新工法に関する。
【背景技術】
【0002】
地中に埋設された既設コンクリート管を開削工法によることなく更新する装置として、特開平7−98077号公報(従来例1)には、全断面掘進機のように掘削断面全体に回転掘削歯を配置した掘進機により既設コンクリート管を破砕し、その後に新設管を敷設していく既設コンクリート管更新用掘進機が開示されている。また、特開平10−220174号公報(従来例2)には、地中に埋設された旧管を残したまま、該旧管を囲んでリング状に掘削し形成される空間に新たな新管を敷設する地中埋設管の更新工法が開示されている。
【特許文献1】特開平7−98077号公報
【特許文献2】特開平10−220174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来例1の全断面掘削機では、軟鋼(SS400)の鉄筋は切断できるが、補強PC鋼材や既設コンクリート管の継手鋼材は切断できず、カッターに巻き付き、それを取り除くため作業が中断することになる。また、開削により敷設された既設コンクリート管の場合、既設コンクリート管の下部に基礎としての枕木やガラ等が埋設されており、これらを全断面掘削機のカッターで破砕しようとすると基礎部分が動揺し泥土化し、既設コンクリート管が沈下してカッターヘッドによる破砕が困難になるという問題が発生する。さらに、既設コンクリート管の周囲からの地下水の浸入により全断面掘削機による掘削が困難となる問題も発生する。さらに、既設管に分岐や割り込み人孔があると掘削でない。従来例2の既設管更新工法では、N値の低い地盤の既設管は長年の間に沈下したり、浮き上がったりしており、既設管をガイドとして新管を敷設することが困難になるという問題が発生する。
【0004】
本発明は、前記従来例の持つ課題を解決する、どのような施工条件下でも施工が可能で、既設コンクリート管内でのカッターヘッドによる破砕が困難なPC鋼材、継手鋼材の撤去作業のため作業機械又は作業員の出入を可能とし、地下水の浸入を防止する既設コンクリート管更新用圧気掘進機とそれを用いた既設コンクリート管の更新工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第1発明は、前記課題を解決するために、既設コンクリート管更新用圧気掘進機において、地中に埋設された既設コンクリート管の外径より大きい内径を有する掘進機本体の前部に中央部に開口部を備えたリング状カッターヘッドとバルクヘッドを配置し、掘進機本体内部及び既設コンクリート内を圧気状態に保持する圧気胴を連結することを特徴とする。
【0006】
本第2発明は、本第1発明の既設コンクリート管更新用圧気掘進機において、前記圧気胴の後部、又は前記掘進機本体と圧気胴との間にセミシールド胴を一体に連結し、さらにセミシールドジャッキと後方の新設管数本をアンカー手段により連結し、掘進機本体を切羽面に対して押圧、引き離し可能とすることを特徴とする。
【0007】
本第3発明は、本第1又は第2発明の既設コンクリート管更新用圧気掘進機において、既設コンクリート管内に延びる排水管が前記掘進機本体、圧気胴、及びセミシールド胴を貫通して配置されることを特徴とする。
【0008】
本第4発明は、本第1〜第3発明のいずれかの既設コンクリート管更新用圧気掘進機において、圧気胴の前後部にエアロックドアを配置することを特徴とする。
【0009】
本第5発明は、本第1〜第4発明のいずれかの既設コンクリート管更新用圧気掘進機において、前記掘進機本体、圧気胴、及びセミシールド胴をそれぞれ防水型とすることを特徴とする。
【0010】
本第6発明は、本第1〜第5発明のいずれかの既設コンクリート管更新用圧気掘進機において、前記掘進機本体の前端がリング状カッターヘッド配置位置より圧気状態下で地山の崩落土砂の掘進機本体内への浸入を防止できる長さだけ前方に突出し、先端に超硬合金製のスリットカッターを備えることを特徴とする。
【0011】
本第7発明は、既設コンクリート管の更新工法において、前記本第1〜第6発明のいずれかの既設コンクリート管更新用圧気掘進機を用い、既設コンクリート管内に圧気を遮断するエアロック設備を配置し、掘進機本体内及び既設コンクリート管内を圧気状態として地下水の浸入を防止してドライな作業空間とし、リング状カッターヘッドの回転による既設コンクリート管の破砕と、前記リング状カッターの中央開口部から既設コンクリート管内への作業員、資材、作業機械及び破砕物の出入を行い、前記作業空間内での作業機械及び作業員によるリング状カッターヘッドで破砕が困難な既設コンクリート管の補強PC鋼材、継手鋼材等の切断・撤去作業を行い、既設コンクリート管破砕後の空間に新設管を敷設することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の地中に埋設された既設コンクリート管の外径より大きい内径を有する掘進機本体の前部に中央部に開口部を備えたリング状カッターヘッドとバルクヘッドを配設し、掘進機本体内部及び既設コンクリート内を圧気状態に保持する圧気胴を連結する構成により、既設コンクリート管内へのリング状カッターヘッドで破砕困難な補強PC鋼材、継手鋼材撤去のための作業員、資材、作業機械及び破砕物の出入を可能とし、作業空間を圧気状態として地下水の浸入を防止したドライな作業空間とすることができる。
圧気胴の後部、又は前記掘進機本体と圧気胴との間にセミシールド胴を一体に連結し、さらにセミシールドジャッキと後方の新設管数本をアンカー手段により連結し、掘進機本体を切羽面に対して押圧、引き離し可能とする構成により、掘進機本体のリング状カッターヘッドで既設コンクリート管を破砕中に補強PC鋼材等が絡まったような場合、掘進機本体を切羽面から引き離し、作業員による撤去作業が可能とすると共に、外径に対して既設コンクリート管更新用圧気掘進機の全体の長さを長くすることができるので、軟弱な地山状態においても推進方向の精度を保持することができる。
既設コンクリート管内に延びる排水管を掘進機本体、圧気胴、及びセミシールド胴を貫通して配置する構成により、排水管を地表部分に配置する必要がなく、地表部分の人、車両の通行を阻害しない。
圧気胴の前後部にエアロックドアを配置する構成により、掘進機本体内及び既設コンクリート管内に供給される圧縮空気による圧気状態を保持しつつ作業員、作業機械、資材、破砕物の搬送が可能となる。
掘進機本体、圧気胴、及びセミシールド胴をそれぞれ防水型とする構成により、地下水の湧水量が多い地層においてもドライな作業空間を保持できると共に、大雨時に作業を休止し、圧気胴の前後部エアロックドアを開放し、流入した大量の雨水を掘進機本体、圧気胴、及びセミシールド胴を1本の排水管として排水することが可能となる。
掘進機本体の前端がカッターヘッド配置位置より圧気状態下での崩落土砂の掘進機本体内への浸入を防止できる長さだけ前方に突出し、先端に超硬合金製のスリットカッターを備える構成により、地山からの崩落土砂の掘進機本体内への浸入を防止でき、推進ジャッキによる掘進機本体の地山への推進がスムーズに実施でき、途中に分岐管が存在しても、超硬合金製のスリットカッターで切断できる。
本第1〜第6発明のいずれかの既設コンクリート管更新用圧気掘進機を用い、既設コンクリート管内に圧気を遮断するエアロック設備を配置し、掘進機本体内及び既設コンクリート管内を圧気状態として地下水の浸入を防止してドライな作業空間とし、カッターヘッドの回転による既設コンクリート管の破砕と、前記リング状カッターの中央開口部から既設コンクリート管内への作業員、資材、作業機械及び破砕物の出入を行い、前記作業空間内での作業機械及び作業員によるリング状カッターヘッドで破砕が困難な既設コンクリート管の補強PC鋼材、継手鋼材等の切断・撤去作業を行い、既設コンクリート管破砕後の空間に新設管を敷設する構成により、前記既設コンクリート管更新用圧気掘進機と同様に、既設コンクリート管内へのリング状カッターヘッドで破砕困難な補強PC鋼材、継手鋼材撤去のための作業機械及び作業員による作業を可能とし、作業空間を圧気状態として地下水の作業空間内への浸入を防止しドライな作業空間とすることができるので、施工条件の変化にも対応でき、汎用性が高く、効率の良い既設コンクリート管の更新工法とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態を図により説明する。図1は、本発明の既設コンクリート管更新用圧気掘進機を用いて地下に埋設された既設コンクリート管の更新状態を示す全体図であり、図2は、図1のA−A線の断面図であり、図3は、図1のB−B線の断面図であり、図4は図1の一部拡大図である。
【0014】
既設コンクリート管更新用圧気掘進機1は、地中に埋設された既設コンクリート管2の外径より大きな内径を有する掘進機本体3を備える。掘進機本体の外径は、新設管の外径にほぼ一致するもので、新設管の内径は、既設コンクリート管2を調査し、その最大センター誤差をカバーできる内径とする。掘進機本体3の前部には、既設コンクリート管2の破砕に必要な部分だけにカッターを設けるリング状カッターヘッド4とし、駆動源により回転駆動されるように配置する。リング状カッターヘッド4は、中央に作業員、資材、作業機及び破砕物の出入が可能な大きな開口部5を形成した面盤6を備え、面盤6に所定間隔毎にローラビット7を回転自在に配置する。リング状カッターヘッド3の回転により、ローラビット7が既設コンクリート管2の端部を破砕する。
【0015】
掘進機本体3のリング状カッターヘッド4の配置位置から所定距離前方に山止め円筒部8が延びている。山止め円筒部8の突出長さは、圧気状態下で地山の崩落土砂が掘進機本体3内に浸入しない長さとする。山止め円筒部8の先端には、超硬合金製のスリットカッター9を備え、推進ジャッキによる地山への掘進機本体の推進をスムーズとし、分岐管が存在する場合でも、超硬合金製のスリットカッターにより切断できる。
【0016】
掘進機本体3のリング状カッターヘッド4の後部に中央に開口を備えたバルクヘッド10を配置する。バルクヘッド10に、リング状カッターヘッド3を回転駆動する減速機構を備えた駆動手段11を配置する。また、リング状カッターヘッド4とバルクヘッド10との間に、リング状カッターヘッド4により破砕された既設コンクリート管2と一部地山の掘削土砂を受けるホッパー12を設置する。ホッパー12の下部にはエンドレスベルト等の破砕物搬送手段13を配置する。
【0017】
掘進機本体3の後部に圧気胴14をシール材を介して水密に一体に緊結する。圧気胴14の前部には、開閉自在な前部エアロックドア15を形成した前部隔壁16を配置し、後部には開閉自在な後部エアロックドア17を形成した後部隔壁18を配置する。圧気胴14の前後部のエアロックドア15,17により区画された空間を、発進立坑22から出入する作業員、作業機械、資材、破砕物用のマテリアルロック及びマンロックとする。圧気胴14の前後部のエアロックドア15、17を交互に開閉し、作業員、作業機械、資材、破砕物を搬送することにより、掘進機本体3内及び既設コンクリート管2内の圧気状態を保持する。
【0018】
図4に示されるように、圧気胴14の後部にセミシールド胴19をシール材を介して水密に一体に緊結する。セミシールド胴19には、複数のセミシールドジャッキ20を配置し、セミシールドジャッキ20の前端と圧気胴14の後部をクレビス継手50により連結固定し、セミシールドジャッキ20の後端を後続の新設管21の前端に連結ボルト51等で固定する。さらに、セミシールドジャッキ20と後続の新設管21数本とをタイロッド等のアンカー手段52で連結する。セミシールドジャッキ20は、セミシールド胴19の後部に水密の接続される新設管21の端部を反力受けとして、圧気胴14と掘進機本体3を押圧推進し、複数のセミシールドジャッキ20の伸長量を調節して掘進機本体3の推進方向の制御や、リング状カッターヘッド5の既設コンクリート管2の端部への押圧力を制御する。掘進機本体3のリング状カッターヘッド4により既設コンクリート管2の端面を破砕中に、リング状カッターヘッド4では切断破砕できない補強PC鋼材が絡まったような場合、後続の新設管21にアンカー止めされたセミシールドジャッキ20により、掘進機本体3を既設コンクリート管2の端面から引き離し、作業員がリング状カッター4に絡まった補強PC鋼材等を撤去する作業をする。セミシールド胴19を掘進機本体3の後部に連結し、セミシールド胴19の後部に圧気胴14を連結してもよい。
【0019】
既設コンクリート管2が埋設された地表から発進立坑22と到達立坑23を所定間隔で掘削する。発進立坑22と到達立坑23との間の距離は、地表部の状態や新設管21の推進埋設のための押圧力等の条件により決定される。
【0020】
発進立坑22上の地表部には、新設管21を吊り下ろす新設管用ホイスト24と、破砕物搬送用トロバケツ25を吊り上げ、吊り下ろすトロバケツ用ホイスト26を移動自在としたテルハクレーン27が設置され。テルハクレーン27の下部にトロバケツ25で搬送される破砕物をダンプトラックの荷台に荷積するための転倒受け台28、ホッパー29が配置される。
【0021】
また、発進立坑22上の地表部には、掘進機本体3と既設コンクリート管2内を圧気状態とするための圧縮空気を供給するためのコンプレッサ等の圧気ブロワユニット30が設置される。圧気ブロワユニット30からの圧縮空気は、地表送気管31、立坑底マニホールド32,フレキシブルホース33,坑内送気管34を介して掘進機本体3及び既設コンクリート管2内に送られ、掘進機本体内3及び既設コンクリート2内を圧気状態とする。坑内送気管34は、圧気胴14の前後隔壁16,18を機密に貫通して配置する。
【0022】
発進立坑22には、新設管21と既設コンクリート管更新用圧気掘進機1を推進する押圧ジャッキ(図示せず)の反力受けとなる支圧壁35を設置する。発進立坑22と到達立坑23間の既設コンクリート管2が新設管21に更新されると、到達立坑23を新たな発進立坑として、次の区間の既設コンクリート管2を新設管21に更新する。
【0023】
新設管21,セミシールド胴19、圧気胴14,掘進機本体3の底部にトロバケツ25が走行する軌条36を敷設する。また、新設管21,セミシールド胴19、圧気胴14,掘進機本体3の底部に小口径排水管37を敷設し、小口径排水管37は、圧気胴14の前後隔壁16,18を気密に貫通配置される。小口径排水管37は、既設コンクリート管2内に溜まった流入地下水を発進立坑22側に排水する。
【0024】
既設コンクリート管2内にはエアロックマスター38を配置する。エアロックマスター38は、既設コンクリート管2の内壁に気密に当接するシールリングを備えた隔壁に第1エアロックドア39が形成され、隔壁後部に形成され気密筺体の後部に第2エアロックドア40が形成される。第1エアロックドア39と第2エアロックドア40で区画された気密筺体内を、到達立坑23側から作業員が既設コンクリート管2内に出入するためのマンロック41としても良い。エアロックマスター38には、作業空間内の換気のための排気逃がし弁42と、作業空間内の圧力を調節する圧力調節弁43を設置する。エアロックマスター38は、既設コンクリート管2内の所定の位置に固定する固定式しても良いし、到達立坑23に設置したウィンチ等の牽引手段(図示せず)により、既設コンクリート管2の更新に応じて到達立坑23側に移動する移動式としても良い。
【0025】
圧気胴14のマテリアルロックとエアロックマスター38のマンロック41により圧気状態に保持された既設コンクリート管2内には、発進立坑22側から搬送される移動自在な作業台車44が配置される。作業台車44にはブレーカ等の破砕工具45が設備される。作業空間内でリング状カッターヘッド4では破砕が困難な既設コンクリート管2の継手鋼材46や補強PC鋼材を、作業台車44の破砕工具45、及び作業員の作業により切断撤去する。
【0026】
到達立坑23には、次の更新区間の既設コンクリート2から水が流れ込むため、水中ポンプ47を配置する。水中ポンプ47によりポンプアップされる排水は、到達立坑23を経て、地表部に配置した排水管により発進立坑22側に搬送すると、地表部の道路の人、車両の通行の邪魔になることがある。そのため、水中ポンプ47からポンプアップされた排水は、エアロックマスター38と圧気胴14の前後部隔壁16、18を気密に貫通する大口径排水管48により発進立坑22側に搬送し、既に更新された新設管内に排水する。この場合、掘進機本体3のリング状カッターヘッド4による既設コンクリート管2の破砕と推進が進むので、大口径排水管48の一部に伸縮管49を介在させ、大口径排水管48の1本分の長さを掘進すると、大口径排水管48を1本撤去し、伸縮管49を延ばして繋ぐことを繰り返す。
【0027】
既設コンクリート管2が雨水管等の場合、大きな降雨があると増水し、水中ポンプ47,大口径排水管48による排水では処理しきれなくなる。このような場合、作業を休止し、圧気胴の前後のエアロックドア15、17及びエアロックマスター38の第1、第2エアロックドア39、40を開放し、雨水を既設コンクリート管2、掘進機本体3、圧気胴14,セミシールド胴19、新設管21からなる一本の連続する配水管とし発進立坑21側に搬送し、既に更新された新設管21に排水する。1本の排水管とするため、掘進機本体、圧気胴、及びセミシールド胴をそれぞれ防水型とし、さらに、坑内で使用する機器も全て防水型とする。
【0028】
以上のように、本発明の既設コンクリート管更新用圧気掘進機とそれを用いた既設コンクリート管の更新工法により、各種困難な施工条件の下でも、既設コンクリート管の更新が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態を示す全体概略図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1の一部拡大図である。
【符号の説明】
【0030】
1:既設コンクリート管更新用圧気掘進機、2:既設コンクリート管、3:掘進機本体
、4:リング状カッターヘッド、5:中央開口部、6:面盤、7:ローラビット、8:山止め円筒部、9:スリットカッター、10:バルクヘッド、11:駆動手段、12:ホッパー、13:破砕物搬送手段、14:圧気胴、15:前部エアロックドア、16:前部隔壁、17:後部エアロックドア、18:後部隔壁、19:セミシールド胴、20:セミシールドジャッキ、21:新設管、22:発進立坑、23:到達立坑、24:新設管用ホイスト、25:トロバケツ、26:トロバケツ用ホイスト、27:テルハクレーン、28:転倒受け台、29:ホッパー、30:圧気ブロワユニット、31:地表送気管、32:立坑底マニホールド、33:フレキシブルホース、34:坑内送気管、35:支圧壁、36:軌条、37:小口径配水管、38:エアロックマスター、39:第1エアロックドア、40:第2エアロックドア、41:マンロック、42:排気逃がし弁、43:圧力調節弁、44、作業台車、45:破砕工具、46:継手鋼材、47:水中ポンプ、48:大口径排水管、49:伸縮管、50:クレビス継ぎ手、51:連結ボルト、52:アンカー手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に埋設された既設コンクリート管の外径より大きい内径を有する掘進機本体の前部に中央部に開口部を備えたリング状カッターヘッドとバルクヘッドを配置し、掘進機本体内部及び既設コンクリート内を高気圧状態に保持する圧気胴を連結することを特徴とする既設コンクリート管更新用圧気掘進機。
【請求項2】
前記圧気胴の後部、又は前記掘進機本体と圧気胴との間にセミシールド胴を一体に連結し、さらにセミシールドジャッキと後方の新設管数本をアンカー手段により連結し、掘進機本体を切羽面に対して押圧、引き離し可能とすることを特徴とする請求項1記載の既設コンクリート管更新用圧気掘進機。
【請求項3】
既設コンクリート管内に延びる排水管が前記掘進機本体、圧気胴、及びセミシールド胴を貫通して配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の既設コンクリート管更新用圧気掘進機。
【請求項4】
圧気胴の前後部にエアロックドアを配置することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既設コンクリート管更新用圧気掘進機。
【請求項5】
前記掘進機本体、圧気胴、及びセミシールド胴をそれぞれ防水型とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の既設コンクリート管更新用圧気掘進機。
【請求項6】
前記掘進機本体の前端がリング状カッターヘッド配置位置より圧気状態下で地山の崩落土砂の掘進機本体内への浸入を防止できる長さだけ前方に突出し、先端に超硬合金製のスリットカッターを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の既設コンクリート管更新用圧気掘進機。
【請求項7】
前記請求項1〜6のいずれかの既設コンクリート管更新用圧気掘進機を用い、既設コンクリート管内に圧気を遮断するエアロック設備を配置し、掘進機本体内及び既設コンクリート管内を圧気状態として地下水の浸入を防止してドライな作業空間とし、リング状カッターヘッドの回転による既設コンクリート管の破砕と、前記リング状カッターの中央開口部から既設コンクリート管内への作業員、資材、作業機械及び破砕物の出入を行い、前記作業空間内での作業機械及び作業員によるリング状カッターヘッドで破砕が困難な既設コンクリート管の補強PC鋼材、継手鋼材等の切断・撤去作業を行い、既設コンクリート管破砕後の空間に新設管を敷設することを特徴とする既設コンクリート管の更新工法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−23529(P2007−23529A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−204001(P2005−204001)
【出願日】平成17年7月13日(2005.7.13)
【出願人】(598042574)株式会社推研 (10)
【Fターム(参考)】