説明

日焼け止め化粧料

【課題】粘土鉱物と石鹸とUV−A領域の紫外線吸収剤とを配合して、みずみずしい使用感を有し、かつ紫外線吸収剤による変色を抑制した日焼け止め化粧料を提供すること。
【解決手段】4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとヘクトライトと石鹸とを配合し、エデト酸類を配合しないことを特徴とする水中油型乳化組成物からなる日焼け止め化粧料である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は日焼け止め化粧料に関するものである。さらに詳しくは、粘土鉱物と石鹸と特定のUV−A領域の紫外線吸収剤とを配合する日焼け止め化粧料中での変色を抑制した日焼け止め化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線の人体に対する悪影響を防止するために種々の紫外線防御剤が日焼け止め化粧料に配合されている。
特に波長320〜400nmの長波長紫外線(UV−A)は、皮膚内のコラーゲンの機能低下等によるしわの形成や皮膚の弾力性低下を引き起こす要因となるほか、皮膚ガンの原因にもなり得ることから、その防御を目的とした化粧料の重要性は非常に大きい。
UV−A領域の紫外線防御剤としては、酸化亜鉛等の無機化合物以外に、有機化合物であるジベンゾイルメタン系化合物、中でも4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが機能性や安全性の点から広く用いられている。
【0003】
UV−A領域の紫外線防御剤である4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンは、UV−B領域の紫外線防御効果のある微粒子二酸化チタンと組み合わせることで、紫外線防御効果を向上させることは既知である。また、微粒子二酸化チタンに限らず、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンと顔料級粒子の二酸化チタンと組み合わせることで、肌色補正効果を有しながらUV−A領域を防御できる化粧料が調製されている。
【0004】
しかしながら、ジベンゾイルメタン系化合物を、無機粉体と同時に配合すると、変色が発生するという致命的な問題点があり、無機粉体のなかでも特に二酸化チタンと同時に混合すると著しい黄変を生じる。これは、肌色補正効果等の機能の低下と共に化粧料としての外観を著しく損なうものであった。
【0005】
このような紫外線吸収剤を原因とする黄変等の変色は、化粧料という製品特性からその信頼性に影響する致命的な問題である。これらの変色を解決するための手段としては、エデト酸、メタリン酸、ポリリン酸またはこれらの塩より選択される金属イオン封鎖剤を使用する方法(例えば特許文献1)、二酸化チタンをシリコーンによって被覆及び/又は処理する方法(例えば特許文献2)が有効とされている。
また、特許文献3では、微粒子酸化チタンの表面にシリカを15〜50質量%被覆し、平均粒径が0.01〜0.2μmの複合化顔料を配合することによって、淡黄色の4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン結晶の析出を防止している。
【0006】
一方、みずみずしい使用感を有する日焼け止め化粧料を提供するために、モンモリロナイトと石鹸とを併用した水中油型乳化組成物からなる日焼け止め化粧料が開発されている(特許文献4)。
しかしながら、モンモリロナイト等の粘土鉱物の粉体も、紫外線吸収剤による変色が懸念される。したがって、モンモリロナイトと石鹸とを併用した日焼け止め化粧料を製造するために配合する紫外線吸収剤は、変色を発生させない特定の紫外線吸収剤に限定されてしまうという問題点がある。そして、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンは、モンモリロナイト等の粘土鉱物の粉体を変色させる可能性が高い。
【0007】
そこで、モンモリロナイト等の粘土鉱物と紫外線吸収剤との相互作用による変色は、紫外線吸収剤と粘土鉱物中の金属イオンとの反応による変色と考えられ、キレート剤を配合することによってある程度この変色を抑制しようとする試みが考えられる。
一方、キレート剤の配合により紫外線吸収剤による変色はある程度抑制されるとしても、無着色の化粧料の設計においては、モンモリロナイト自体の色の影響が現れてしまい、目的とする化粧料の設計上好ましくない場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開昭61−215314
【特許文献2】特開平9−2929
【特許文献3】特開平11−217322
【特許文献4】特開平5−262634
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者等は上述の事情に鑑み、モンモリロナイトと石鹸とを併用し、みずみずしい使用感を有する日焼け止め化粧料を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、粘土鉱物としてモンモリロナイトに代えてヘクトライトを使用すると、紫外線吸収剤に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを使用したとしても、そして、キレート剤をも使用しなくても、変色が効率よく抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明の目的は、紫外線吸収剤に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを使用し、さらに粘土鉱物と石鹸を使用してみずみずしい使用感を有し、かつ紫外線吸収剤による変色を防止できる日焼け止め化粧料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとヘクトライトと石鹸とを配合し、エデト酸類を配合しないことを特徴とする水中油型乳化組成物からなる日焼け止め化粧料を提供するものである。
【0012】
前記石鹸が、イソステアリン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸のいずれかのアルカル金属塩又はトリエタノールアミン塩であることを特徴とする請求項1記載の日焼け止め化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0013】
(1)本発明の水中油型乳化組成物からなる日焼け止め化粧料は、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとヘクトライトと石鹸とを配合しても、キレート剤を配合せずに変色を抑制できる。
(2)また、ヘクトライトを使用すること自体も、モンモリロナイトと比較して白色粉末であるから、着色に関する化粧料の設計に有利となる。
(3)本発明の日焼け止め化粧料は、UV−A領域の紫外線吸収効果に優れている。
(4)本発明の日焼け止め化粧料は、みずみずしい使用感に優れている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明を詳述する。
【0015】
<紫外線吸収剤>
4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを使用する。4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン市販品(パルソール1789(DSM Nutritional Products)を使用できる。
その配合量は、日焼け止め化粧料全量に対して、0.1〜5質量%が好ましく、1〜3質量%がさらに好ましい。
なお、本発明の変色抑制という効果を損なわない限りにおいて、その他の紫外線吸収剤を配合してもよい。例えば、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアジン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸などの紫外線吸収剤を本発明の効果を損なわない範囲で配合できる。
一方、紫外線吸収剤として、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンだけを使用しても好ましい。
【0016】
<ヘクトライト>
化粧料に使用される粘土鉱物であり、市販品のラポナイトXLG,ラポナイトCP(いずれもLaporte Industries社製)を好ましく使用できる。白色粉末であるため、本発明により変色が抑制されるので、モンモリロナイトよりも、着色系の日焼け止め化粧料を設計しやすい。
その配合量は、日焼け止め化粧料全量に対して、0.3〜1.5質量%が好ましく、0.4〜0.7質量%がさらに好ましい。
【0017】
<石鹸>
高級脂肪酸のアルカリ金属塩やトリエタノールアミン塩が好ましい。具体的にはイソステアリン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸のいずれかのアルカル金属塩又はトリエタノールアミン塩を使用することが好ましい。高級脂肪酸と、Na,K等のアルカル金属又はトリエタノールアミンは、処方中に別個に配合して系内で石鹸を構成することが好ましい。
その配合量は、日焼け止め化粧料全量に対して、1.5〜3.5質量%が好ましく、2.0〜3.0質量%がさらに好ましい。
【0018】
<水中油型乳化組成物>
上記必須配合成分と共に、製品に応じて、好ましい油分、好ましい界面活性剤(乳化剤)、水が配合され、常法により水中油型乳化組成物の日焼け止め化粧料が製造される。
【0019】
<油分>
炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油、シリコーン油などが適宜配合される。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、スクワレン、ワセリン等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
本発明に好ましい具体的な油分は、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、オレフィンオリゴマー、セバシン酸ジイソプロピル等である。
油分の配合量は、日焼け止め化粧料全量に対して、5.0〜20.0質量%が好ましく、8.0〜15.0質量%がさらに好ましい。
【0020】
<界面活性剤>
本発明に使用する界面活性剤としては、親油性非イオン界面活性剤、親水性非イオン界面活性剤などが適宜配合される。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
本発明に好ましい具体的な界面活性剤は、ステアリン酸PEG−5グリセリル、グリセリンモノステアレート、POE−フィトステロール等である。
界面活性剤の配合量は、日焼け止め化粧料全量に対して、1.0〜4.0質量%が好ましく、2.0〜3.0質量%がさらに好ましい。
【0021】
水の配合量は、日焼け止め化粧料全量に対して、45〜75質量%が好ましく、50〜65質量%がさらに好ましい。
【0022】
<キレート剤>
本発明にはキレート剤を配合しない。キレート剤を配合しなくても、紫外線吸収剤によるヘクトライトの変色を抑制できる。ここに本発明の進歩性が存在する。
本発明におけるキレート剤とは、具体的にはEDTA(エデト酸類)である。
本発明においては、キレート剤を実質的に使用しなくても、例えば、日焼け止め化粧料に対して0.01質量%以下若しくは全く配合しなくても、キレート剤を配合して変色を抑制した効果と同等の効果が得られる。
【0023】
本発明の日焼け止め化粧料には上記した必須構成成分の他に通常化粧料に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料を、本発明の効果を損なわない範囲にて必要に応じて適宜配合し、常法により、水中油型乳化組成物の日焼け止め化粧料を製造することが出来る。
以下に具体的な成分を列挙するが、上記必須配合成分と、本発明の効果を損なわない範囲にて下記成分の一種または二種以上とを配合して本発明の日焼け止め化粧料を調製できる。
【0024】
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0025】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0026】
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子{例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸};微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);その他(例えば、魚由来コラーゲン、魚由来ゼラチン、コムギタンパク、シルクタンパク等)等が挙げられる。
【0027】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
【0028】
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
【0029】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0030】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
【0031】
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0032】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
【0033】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
【0034】
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
【0035】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0036】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル−1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
【0037】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0038】
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
【0039】
ビタミンとしては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0040】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
【0041】
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0042】
その他の成分としては、例えば、防腐剤(メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、ユキノシタ抽出物、アルブチン、トラネキサム酸、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、L−アスコルビン酸グルコシド、4−メトキシサリチル酸カリウム等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、チオタウリン、ヒポタウリン等);殺菌剤(例えば、安息香酸及びその塩類、イソプロピルメチルフェノール、ウンデシレン酸及びその塩類、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンザトニウム、塩化アルキルジアミノエチルグリシン、塩化クロルヘキシジン、オルトフェニルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン、クレゾール、クロラミンT、クロルキシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシン、クロロブタノール、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、サリチル酸及びその塩類、1,3−ジメチロール−5,5−ジメチルヒダントイン、臭化アルキルイソキノリニウム、臭化ドミフェン、ソルビン酸及びその塩類、チモール、チラム、デヒドロ酢酸及びその塩類、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルフェノール、ハロカルバン、ピロガロール、フェノール、ヘキサクロロフェン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、・・"−メチレンビス(・'−(3−ヒドロキシメチル−2.5−ジオキソ−4−イミダ、ラウロイルサルコシンナトリウム、レゾルシン等)等が挙げられる。
【0043】
本発明の日焼け止め化粧料の剤型は水中油型乳化組成物である。また、本発明の製品形態は、乳液、クリームなどが好ましい。
【実施例】
【0044】
「表1」に示す処方で常法により、水中油型乳化組成物である日焼け止め乳液を製造して、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(パルソール1719)とヘクトライト、モンモリロナイトとの変色を目視で観察した。その結果、本発明の実施例1においては、キレート剤(エデト酸三ナトリウム)を配合しなくても、配合した場合と同様に(比較例4)、変色(赤くなる変色)は発生しなかった。
比較例1及び2は、モンモリロナイトを配合したものであるが、キレート剤がないと変色が激しい。しかしながら、比較例2にキレート剤を配合した比較例3では変色が抑制されている。
これは、キレート剤配合により、ジベンゾイルメタンとモンモリロナイト中の鉄やアルミニウムとのキレート形成が抑制されたためであるが、モンモリロナイト自体の色や時間や温度による変色が徐々に進行するため、ヘクトライトを配合した実施例1や比較例4よりも変色の程度は大きくなっている。







【0045】
【表1】

*1: 4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン(パルソール1789)との赤変の目視による評価基準
○ :変色なし
○△:わずかに変色
× :ピンクに変色
××:赤色に変色
【0046】
以下に本発明のその他の実施例を挙げる。いずれも、UV−A領域の紫外線吸収効果とみずみずしい使用感に優れ、かつ変色が抑制される水中油型乳化組成物からなる日焼け止め化粧料である。
【0047】
〔実施例2〕日焼け止め乳液
配合成分 配合量
1 スクワラン 1.0
2 デカメチルペンタシロキサン 10.0
3 メチルポリシロキサン 1.0
4 ポリエーテル変性シリコーン 1.0
5 ステアリン酸アルミ処理酸化チタン 1.0
(溶液処理するステアリン酸アルミを20質量%含有)
6 テトラオクタン酸ペンタエリスリチル 5.0
7 4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 0.5
8 ステアリン酸 1.5
9 イソステアリン酸 0.5
10 ヘクトライト 0.5
11 カルボキシビニルポリマー 0.1
12 トリエタノールアミン 1.2
10 グリセリン 3.0
11 ブチレングリコール 10.0
12 無水ケイ酸(球状、無孔質) 0.5
13 アルブチン 5.0
14 水酸化ナトリウム 0.15
15 エタノール 2.0
16 ピロ亜硫酸ナトリウム 0.005
17 パラオキシ安息香酸アルキル 0.2
18 精製水 残量
〈製造方法〉
1〜9までを攪拌機で混合し分散したものを、10〜18を混合したものに添加して、攪拌機にて均一に分散することにより乳液を得る。
【0048】
実施例3 日焼け止めクリーム
配合成分 配合量
1 ステアリルアルコール 1.0
2 固形パラフィン 1.0
3 ワセリン 1.0
4 メチルフェニルポリシロキサン 3.0
5 シリカ・シリコーン処理酸化チタン 3.0
(シリカ溶液処理した後にシリコーン溶液処理するシリカ及びシリ
コーンを10質量%含有)
6 イソステアリン酸 1.0
7 ベヘニン酸 1.5
8 ホホバ油 5.0
9 トリオクタノイン 7.0
10 4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 3.0
11 POE(25)セチルアルコールエーテル 1.0
12 モノステアリン酸グリセリン 1.0
13 酢酸レチノール 0.2
14 デキストリン 1.5
15 ヘクトライト 1.0
16 グリセリン 3.0
17 ブチレングリコール 3.0
18 無水ケイ酸(微粒子、平均粒径0.02μm) 3.0
19 トリエタノールアミン 1.2
18 ジブチルヒドロキシトルエン 0.05
19 パラオキシ安息香酸アルキル 0.3
20 精製水 残量
〈製造方法〉
1〜13までを攪拌機で混合して分散し、70℃に加熱したものを、14〜20を70℃で加熱混合したものに添加して、攪拌機にて均一に分散し、冷却することによりクリームを得る。
【0049】
実施例4 日焼け止めジェル
配合成分 配合量
1 オクタメチルシクロテトラシロキサン 8.0
2 ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 2.0
3 ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー 2.0
4 シリコーン処理酸化チタン 0.2
(気相処理するメチルポリシロキサンを3質量%含有)
5 カルボン酸変性シリコーン 0.1
6 コハク酸ジオクチル 5.0
7 4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 0.5
8 ステアリン酸 0.5
9 イソステアリン酸 1.0
10 ヘクトライト 0.5
11 カルボキシビニルポリマー 0.3
12 アクリル酸/アクリル酸アルキルコポリマー 0.3
13 キサンタンガム 0.3
14 寒天 0.5
15 ブチレングリコール 5.0
16 無水ケイ酸(棒状、多孔質) 5.0
17 ビタミンC−2グルコシド 5.0
18 水酸化ナトリウム 0.02
19 トリエタノールアミン 0.9
20 ジブチルヒドロキシトルエン 0.05
21 パラオキシ安息香酸アルキル 0.3
22 精製水 残量
〈製造方法〉
1〜5を分散機で分散し、10〜22を均一混合したものに添加したものに、6〜9を70℃に加熱して溶解したものを添加し、攪拌機で均一分散することによりジェルを得る。
【0050】
実施例5 日焼け止め乳液
配合成分 配合量
1 メチルフェニルポリシロキサン 2.0
2 スクワラン 2.0
3 テトラオクタン酸ペンタエリスリチル 2.0
4 メトキシケイ皮酸オクチル 10.0
5 脂肪酸処理酸化チタン 5.0
(溶液処理するステアリン酸を15質量%含有)
6 シリコーン処理酸化亜鉛 2.0
7 ベヘニルアルコール 1.0
8 ベヘニン酸 1.0
9 パルミチン酸 1.0
10 モノステアリン酸グリセリン 1.0
11 4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 3.0
12 オクチルトリアゾン 1.5
13 ヘクトライト 2.0
14 グリセリン 2.0
15 プロピレングリコール 5.0
16 トリエタノールアミン 1.2
16 無水ケイ酸(球状、多孔質) 5.0
17 ポリエチレングリコール 2.0
18 水酸化カリウム 0.12
19 ピロ亜硫酸ナトリウム 0.05
20 パラオキシ安息香酸アルキル 0.3
21 フェノキシエタノール 0.3
22 精製水 残量
〈製造方法〉
1〜6を分散機で均一分散したものを70℃に加熱し、7〜12を添加して溶解し、油相を調整する。13〜22を均一混合して70℃に加熱した水相に油相を添加し、攪拌機にて均一分散して冷却することにより、日焼け止め乳液を得る。
【0051】
実施例6 化粧下地日焼け止めクリーム
配合成分 配合量
1 デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
2 トリメチルシロキシケイ酸 3.0
3 メチルフェニルポリシロキサン 2.0
4 シリコーン処理酸化チタン 2.0
(溶液処理するメチルポリシロキサンを10質量%含有)
5 メトキシケイ皮酸オクチル 7.0
6 4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 1.0
7 ベヘニン酸 2.0
8 ポリエチレングリコール 5.0
9 無水ケイ酸(板状) 1.0
10 真珠光沢顔料 1.0
11 水添硬化ヒマシ油 1.0
12 PEG/PPGコポリマー 1.0
13 サクシノグリカン 0.5
14 ヘクトライト 1.0
15 トリエタノールアミン 1.2
16 ピロ亜硫酸ナトリウム 0.05
17 パラオキシ安息香酸アルキル 0.3
18 精製水 残量
〈製造方法〉
1〜4を分散機で分散し、8〜18を均一混合したものに添加したものに、5〜7を70℃に加熱して溶解したものを添加し、攪拌機で均一分散することにより化粧下地日焼け止めクリームを得る。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明によれば、紫外線吸収剤に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを使用し、さらに粘土鉱物と石鹸を配合し、みずみずしい使用感を有し、かつ紫外線吸収剤による変色がキレート剤を使用せずに抑制できる日焼け止め化粧料を提供することが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとヘクトライトと石鹸とを配合し、エデト酸類を配合しないことを特徴とする水中油型乳化組成物からなる日焼け止め化粧料。
【請求項2】
前記石鹸が、イソステアリン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸のいずれかのアルカル金属塩又はトリエタノールアミン塩であることを特徴とする請求項1記載の日焼け止め化粧料。

【公開番号】特開2011−73971(P2011−73971A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223595(P2009−223595)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】