説明

日焼け用製品セットおよび日焼け用製品で肌を手入れする美容方法

本発明は、日焼け用製品セットおよび様々な日焼け用製品で肌を手入れする美容方法に関する。
本発明方法は、肌が集中的に紫外線で照射される前にプレサン製品を肌に塗り、次いでサン製品を、更にアフターサン製品を繰り返し肌に塗ることを特徴とする。
プレサン製品は、ラジカル捕獲剤、カフェインと複合アミノ酸塩から成る複合体、酵素フォトリアーゼとUVエンドヌクレアーゼとの複合体、及びCorallina officinalisの海草エキスとからなる。
サン製品はA紫外線とB紫外線フィルタの複合紫外線フィルタからなり、A紫外線フィルタは少なくとも3.0重量%を含む。
アフターサン製品はプレサン製品に用いられているものと同様の成分からなり、ラジカル捕獲剤と酵素フォトリアーゼ成分の割合が50〜90重量%だけ低く、酵素UVエンドヌクレアーゼ成分の割合が50〜90重量%だけ高く、海草エキスの代わりに爽快感のある植物エキスを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な日焼け用製品セットおよび日焼け用製品で肌を手入れする美容方法に関する。
【背景技術】
【0002】
美容では、しばしばB紫外線を十分に保護するためだけに成果を上げている、異なる組成のサンスクリーンフィルタを含む多くの日焼け止め調合剤が知られている。さらにそのものに日焼け効果がある製品や、日光照射が終わってから肌に塗るアフターサンスプレーなどの製品が知られている。肌を保護する作用と特定の紫外線フィルタ複合物を含む構成はEP−A−1380279から知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、改良された日焼け予防作用と改良された日焼け効果、および同時に肌を保護する作用を備えた新しい日焼け用製品セット並びにこの日焼け用製品セットで肌を手入れする美容方法を提供するという課題に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によって、日焼け用製品で肌を手入れする方法は、
(a)集中的に紫外線で照射する前に、主成分としてラジカル捕獲剤、カフェインと複合アミノ酸塩から成る複合体、リポソーマルを含めた酵素フォトリアーゼとUVエンドヌクレアーゼとCorallina officinalisの海草エキスから成る複合体を含むプレサン製品を、毎日1〜数回、2〜7日間肌に塗り、
(b)集中的に紫外線で照射する際に、A紫外線フィルタとB紫外線フィルタから成り、日焼け用製品の全重量に対して少なくとも3.0重量%のA紫外線フィルタを含む紫外線フィルタ複合物を含むサン製品を肌に塗り、
(c)集中的に紫外線で照射した後に、前記プレサン製品とほぼ同じ成分を含み、その場合に、ラジカル捕獲剤と酵素フォトリアーゼの割合がそれぞれ総重量に対して50〜90重量%だけ低く、酵素UVエンドヌクレアーゼの割合が50〜90重量%だけ高く、海草エキスの代わりに爽快感のある植物エキスまたは植物エキス混合物を含むアフターサン製品を、少なくとも1回または1〜数回、1〜7日間肌に塗ることにある。
【0005】
プレサン製品は、好ましくは毎日2〜3回、5〜7日間塗り、アフターサン製品は、好ましくは毎日2〜3回、3〜6日間塗る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の好ましい実施形態では、0.3〜0.7重量%が光安定有機A紫外線フィルタであり、2.8〜3.2重量%が光不安定有機A紫外線フィルタである有機A紫外線フィルタを、日焼け用製品の総重量に対して少なくとも3.5重量%含むサン製品が塗られる。
【0007】
好ましくは日焼け止め指数(SPF)がSPF8〜SPF30の範囲のサン製品が塗られる。
【0008】
集中的な日光照射は、明るい砂浜で肌を30分間以上直射日光にさらすことによるか、日光シミュレータ(キセノンランプXBO450W/20FR)を用いてEUVA=8.4mW/cmとEUVB=0.18mW/cmで20分間以上人工的に照射し、この工程を少なくとも3〜6日間継続することにより達成される照射量と理解される。
【0009】
本発明のその他の対象は、プレサン製品、サン製品、およびアフターサン製品により構成される日焼け用製品セットであり、その場合に前記プレサン製品は、主成分としてラジカル捕獲剤、カフェインと複合アミノ酸塩から成る複合体、リポソーマルを含めた酵素フォトリアーゼとUVエンドヌクレアーゼとCorallina officinalisの海草エキスから成る複合体を含み、サン製品は、A紫外線フィルタとB紫外線フィルタから成り、その場合に日焼け用製品の全重量に対して少なくとも3.0重量%のA紫外線フィルタが含まれる紫外線フィルタ複合物を含み、アフターサン製品は、前記プレサン製品とほぼ同じ成分を含み、その場合に、ラジカル捕獲剤と酵素フォトリアーゼの割合がそれぞれ総重量に対して50〜90重量%低く、酵素UVエンドヌクレアーゼの割合が50〜90重量%高く、海草エキスの代わりに爽快感のある植物エキスまたは植物エキス混合物を含む。
【0010】
本発明のその他の実施形態では、本発明の日焼け用製品は、プレサン製品、サン製品、アフターサン製品を1:0.5〜2:0.8〜1の重量比で含むセットとして存在する。
【0011】
好ましい割合は、ラジカル捕獲剤は0.1〜2重量%、カフェイン/複合アミノ酸塩の複合体は1:10〜300の比率の場合に0.01〜3.0重量%で、その場合に最大で0.5%のカフェインが含まれ、フォトリアーゼとUVエンドヌクレアーゼは合わせて0.1〜1.5重量%の範囲、海草エキスは0.2〜2.5重量%、および植物エキスは0.1〜2.5重量%で、その場合に全ての割合は、それぞれ日焼け用製品の総重量に対するものである。
【0012】
水溶性および/または油溶性AおよびB紫外線フィルタを添加することができる。A紫外線領域でもB紫外線領域でも有効な好ましい広帯域フィルタには、ベンゾフェノン−3およびベンゾフェノン−4を使用することができる。
【0013】
好ましいB紫外線フィルタには、4−(ジメチルアミノ)−安息香酸−(2−エチルヘキシル)エステルなどの4−アミノ安息香酸誘導体、4−メトキシケイ皮酸(2−エチルヘキシル)エステルなどのケイ皮酸エステル、3−ベンジリデンショウノウなどの3−ベンジリデンショウノウ誘導体またはそのスルホン酸誘導体、メトキシケイ皮酸オクチル、p−メトキシケイ皮酸イソアミル、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、サリチル酸オクチル、4−メチルベンジリデンショウノウ、ホモサレートおよびオクチルジメチルPABA、ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体または2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸のNa−またはK−塩若しくはサリチル酸エチルヘキシルなどのサリチル酸誘導体が属する。
【0014】
好ましいA紫外線フィルタは、ブチルメトキシベンゾイルメタン、1−フェニル−4−(4’−イソプロピルフェニル)プロパン−1,3−ジオン、アントラニル酸メンチルおよびビスエチルヘキシルオキシフェノール/メトキシフェニルトリアジンである。
【0015】
UV−Pearls(メルク、ドイツ)などのA/B紫外線フィルタを使用することもできる。
【0016】
その他のA紫外線フィルタには、TiO、SiO、ZnO、Fe、ZrO、MnO、Alなどの金属酸化物をベースにした無機顔料も属し、これらは混合して使用することもできる。
【0017】
無機フィルタとしては、球状および多孔性SiO粒子を含有するTiOおよび/またはZnOの凝集基質が特に好ましく、その場合に該SiO粒子の粒径は0.05〜1.5μmの範囲であり、SiO粒子以外に球状構造の別の無機の粒子状物質が存在し、その場合に球状のSiO粒子は該別の無機物質と共に0.06〜5μmの範囲の粒径を有する決められた凝集体を形成する(WO99/06012による)。
【0018】
波長領域290〜320nmのB紫外線が表皮内に約50μmの深さまでしか浸透しないのに対して、A紫外線は下層の真皮層内へ約3mmの深さまで浸透する。したがって、太陽光スペクトルの主にA紫外領域によって皮膚内に遊離基が生成される。しかしながらこのA紫外領域は、しばしば周知の日焼け止め調合剤ではフィルタによって十分に防ぐことができないので、遊離基が制限無く生じるおそれがあり、それによってそれに応じた組織の損傷が後になって初めて分かることになる。したがって本発明では有機A紫外線フィルタの割合は最小量で3%、好ましくは3.5%であり、特により高いSPFではさらに物理フィルタによって高められる。
【0019】
有機A紫外線フィルタの好ましい組合せは、例えばブチルメトキシジベンゾイルメタン(Parsol(登録商標)1789)3.0重量%の割合を、ビスエチルヘキシルオキシフェノール/メトキシフェニルトリアジン(Tinosorb(登録商標)S)0.5重量%の割合と組み合わせたものである。
【0020】
驚くことに、例えばビスエチルヘキシルオキシフェノール/メトキシフェニルトリアジンなどの光安定A紫外線フィルタが、ブチルメトキシジベンゾイルメタンまたはTinosorb(登録商標)Mなどの光不安定フィルタに対して安定化作用を招き得るので、総じて比較的安定なA紫外線フィルタ混合物が存在することが判明した。そのことから上述のA紫外線フィルタの、互いの特に好ましい比率も結果として生じる。
【0021】
さらに広帯域フィルタとして、水、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、シリカ、PVP、エタノール、クエン酸ナトリウム、クロルフェネシン、塩化セントリモニウムにより構成されるUV−Pearls(登録商標)(メルク、ドイツ)を0.3〜0.7重量%添加することができる。
【0022】
複合アミノ酸塩は、好ましくはソルビトールなどの多糖、例えば血清研究所(プルノイ、フランス)のPhototan(登録商標)LS2261Eと混合したヒスチジン−HCl、アルギニン−HCl、オルニチン−HCl、チロシンおよびグルタチオンの混合物である。
【0023】
さらに場合によっては生じ得る遊離基を除去できるラジカル捕獲剤の添加が必要である。その割合は、製品の総重量に対して0.1〜2重量%である。
【0024】
本発明の調合剤用の、よく知られていて特に有効なラジカル捕獲剤は、少なくとも90重量%のプロアントシアニジンオリゴマーと高々10重量%の没食子酸をマイクロカプセル内に含む、シロケブラコの樹皮を抽出し、続いて酵素により加水分解することによって得られた生成物のある量と、ペプチドセクロピンとアミノ酸とビタミン混合物を含む、抽出によって得られたカイコエキスのある量と、非イオン性、カチオンまたはアニオンヒドロゲルまたはヒドロゲル混合物、および1つまたは複数のリン脂質および水を含有する、ラジカル保護指数が高い作用物質(RPF複合体)である。これに関しては、WO99/66881の例えば実施例1または2の作用物質複合体またはWO01/26617の例えば実施例1の作用物質複合体が引用される。RPF複合体と呼ばれるこの複合体は、酵母、並びに果実をプロピルグリコールで抽出することによって得られたオレンジエキスの、予め別の作用物質として挙げられた分解生成物を添加することによって完成される。
【0025】
本発明の美容の日焼け用製品は、高いラジカル保護指数を有する前述のRPF複合体を好ましくは0.1〜1重量%含み、プレサン製品に関するRPFを60〜2000×1014ラジカル/mgの範囲で有し、したがって約10〜40の値に達する公然のラジカル捕獲剤を有する慣例の化粧品組成より高くなる。サン製品およびアフターサン製品中のラジカル捕獲剤の割合は、好ましくは80〜90%で、プレサン製品中の割合を下回る。
【0026】
ラジカル保護指数(RPF)は、酸化防止剤による、試験物質に対する遊離基の結合活性を決定する。この試験物質は、DMPO(5,5’−ジメチル−1−プロリン−N−オキシド)またはPBN(フェニル−tert.−ブチル−ニトロン)などの、周知の全酸化防止剤と反応する非常に反応性の高い半安定ラジカルにより構成される。RPF測定は、試験ラジカルのシグナル振幅を電子スピン共鳴(ESR/EPR)によって酸化防止剤混合前および混合後に測定する方法で行われ、それによってRPFが算出される。一連の標準酸化防止剤に関してはRPFは周知であり、オールトランスレチノールでは827、オールトランス酢酸レチノールでは196、DL−α−トコフェロールでは41200、およびα−酢酸トコフェロールでは48のそれぞれ×1014ラジカル/mgである。
【0027】
正確な測定方法は、Herrling、Groth、FuchsおよびZastrowによりコンファレンスマテリアルズの「モデルン チャレンジーズ トゥー ザ コスメティック フォーミュレーション(美容組成への最新の挑戦)」(5.5.−7.5.97、デュッセルドルフ、150〜155ページ、f.chem.Ind.出版、1997年)に記載されている。その場合に、試験ラジカルの周知の濃度またはその遊離基数(ml当たりのラジカル)から出発して、シグナル振幅SをESR分光計を用いて測定する。この試験ラジカルは酸化防止剤と同様に水/アルコール溶液に溶解する。それから酸化防止剤のシグナル振幅Sを測定する。両シグナル振幅間の規格化された差は約分係数RFである。
RF=(S−S)/S
試験ラジカル約分結果RC×RFは、積入力量PI(mg/ml)へ規格化される。ラジカル保護指数は、下記の等式によって算出される。
RPF=(RC[ラジカル/ml]×RF)/Pl[mg/ml]
結果はRPF=N×1014[mg当たりのラジカル]となる。但しNは一般にべき数なしで与えられる正の実数である(WO99/66881参照)。
【0028】
カフェイン/複合アミノ酸塩の組合せは、驚くことに増大した微小循環を招く。さらにこれは、紫外線によって肌に引き起こされる褐色化作用を強化する。ここで強化というのは、8日までになり得る、特に持続的な褐色化作用を意味する。複合アミノ酸塩は、ソルビトール、アルギニンHCl、オルニチンHCl、チロシンおよびSiOにより構成される。好ましい組合せは、カフェイン/Phototan(登録商標)LS2261Eである。
【0029】
本発明の日焼け用製品中0.01〜3.0重量%のカフェイン/複合アミノ酸塩の組合せが好ましく、その場合に複合アミノ酸塩に対するカフェインの比率は、1:10−300となる。しかしながら最大で0.5重量%のカフェインは含まれる。
【0030】
本発明の日焼け用製品セット中で、サン製品中にさらに、コルヒビンおよびコラーゲンをコラゲナーゼの有害作用から保護し、そのコラゲナーゼ抑制剤活性が20コラゲナーゼ抑制剤単位より大きい加水分解コメタンパク質などの皺をのばす効果をもつ作用物質を含ませることができる。
【0031】
本発明でプレサン製品に使用されたCorallina officinalisの海草エキスは、酵素触媒活性および鉄、銅、ヨウ素、コバルト、マンガンなどの微量元素の多様性による、好ましく使用されたRPF複合体のラジカル捕獲作用を強化する。好ましい製品は、オリゴフィココレイル(Semca、Pontrieux、フランス)である。好ましくはプロピレングリコール中のエキスを使用する。
【0032】
本発明の調合剤はさらに、水、保存料、色素、着色効果をもつ顔料、粘稠剤、香料、アルコール、ポリオール、エステル、電解液、ゲル形成体、極性および非極性オイル、ポリマー、共重合体、乳化剤、ワックス、安定剤などの、そのような調剤に通常使用される美容補助物質および担持物質を含む。
【0033】
その他の作用物質を含むことも可能である。それには、例えば保湿剤、皮膚柔軟剤、酸化防止剤、ビタミン、酵素、植物性作用物質、ポリマー、酸化防止剤、炎症抑制天然作用物質、WO94/00109による酸素担持非対称薄層凝集体、WO94/13783の慎重な超音波分解法により製造される酵母または植物性物質の分解生成物、カオリン並びにWO94/17588によるSiO修飾カオリンが属する。
【0034】
追加の作用物質として使用される酸化防止剤には、ビタミンCなどのビタミンおよび酢酸アスコルビル、リン酸アスコルビルおよびパルミチン酸アスコルビルなどのその誘導体、ビタミンAおよびその誘導体、葉酸およびその誘導体、ビタミンEおよび酢酸トコフェリルなどのその誘導体、フラボンまたはフラボノイド、ヒスチジン、グリシン、チロシン、トリプトファンなどのアミノ酸およびその誘導体、カロテノイドおよびα-カロテン、β-カロテンなどのカロテン、尿酸およびその誘導体、クエン酸、乳酸、リンゴ酸などのα-ヒドロキシ酸、スチルベンおよびその誘導体、並びに様々な植物エキスが属する。
【0035】
リポソームに関しては、Anacystes nidulans属のシアノバクテリアから得られ、酵素フォトリアーゼの有効量を含むプランクトンエキスが作用物質として含まれる。この酵素は、紫外線照射の結果生じたシクロブタンピリミジン二量体を、日光を取り入れることで再び開裂させ、皮膚の修復作用がなされることに寄与する。
【0036】
ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン/オレイン酸およびヘミコハク酸コレステリルの三種のリン脂質により形成される特殊なリポソーム内にプランクトンエキスをカプセル化することが特に好ましい。その種のリポソームは、ケラチン生成細胞内で高い浸透力を示し、例えばpH6からpH4へpHを下げると、その内容物を急激に遊離する。プランクトンエキスを含む好ましい製品は、バーネット プロダクツ社(ニュージャージー/米国)のPhotosomes(登録商標)である。
【0037】
同様にリポソームには、酵素UVエンドヌクレアーゼを有する球菌溶菌液が含まれ、これは長時間持続する肌修復作用を有する。このリポソームは、プランクトンエキスに関して記載した好ましい実施形態を有することができる。好ましい製品は、バーネット プロダクツ社(ニュージャージー/米国)のUltrasomes(登録商標)である。
【0038】
前述の市販品の形でのフォトリアーゼとUVエンドヌクレアーゼの割合は0.1〜1.5重量%である。アフターサン製品中の酵素フォトリアーゼの割合は好ましくは75〜90%であり、プレサン製品中のフォトリアーゼの割合より少ない。
【0039】
さらに新しい活力を与える作用複合体を、本発明のサン製品またはアフターサン製品若しくはその両方に添加することが好ましい。この複合体は、1〜9重量%のクレアチンまたはクレアチン誘導体、0.1〜40重量%の水溶性グリコーゲン、1〜10重量%のリン脂質、0.1〜5重量%の美容に受入可能なゲルおよび100重量%までの残りの水により構成される(WO02/060394による)。この作用複合体はLDH遊離(LDH=ラクトデスヒドロゲナーゼ、B紫外線照射で細胞から遊離されるストレス酵素)を減少させる。さらに細胞をこの複合体で処理する場合には、細胞活力の印としての酸素消費量が増大し、細胞修復が行われ、それによって細胞が若返るように見え、姿が改良される。グリコーゲンとクレアチンの合わせた単独効果を、抗UV試験(+153%まで)でも酸素消費試験(+174%まで)でも明らかに上回っているので、生じた効果はこの意味では相乗作用である。この複合体を、調合剤の重量に対して0.5〜5重量%添加することができる。
【0040】
本発明の日焼け用製品は総合作用で、A紫外線フィルタの割合を増加することによって遊離基が発生する危険を明らかに減少することができ、その場合にこの非常に良好な日焼け止めの性質は、プレサン製品およびアフターサン製品の形の肌の手入れの性質と一致する。
【0041】
慣例の製品そのものは、A紫外線およびB紫外線フィルタが存在する場合にこれらの比率が1:3を超えないのに対して、本発明ではこれが約1:1.8−2.2まで上昇する。さらに本発明の光安定および光不安定A紫外線フィルタの組成は相当する比率では、肌をA紫外線による損傷から保護するのに特に有効であると立証される。
【0042】
肌をプレサン製品で予め手入れをすることによって、さらに提案された期間使用する場合に、続く日光照射に対する卓越したベースとなる成分と組み合わせた特別な手入れの効果が達成される。
【0043】
肌は、比較的長時間集中的に日光にさらされた場合にも非常に美しく保たれ、DNA損傷や皺のマイナスの変化もほとんどなく、長期間健康な褐色の色調に保たれることが立証される。
【0044】
驚くことに、特にスイカエキスの形の比較的少量の植物性エキスを保湿剤としてアフターサン製品に添加すると、製品の別の成分や相当する予備処置と共同して、特に長期間持続する効果が示される。比較試験では、期待される保湿効果は調合剤のその他の必要成分と共同して1.5〜1.8倍優れていることが判明した。
【0045】
スイカのエキス(Citrullus vulgaris)は、少なくとも2%の果実成分を含む水−グリセリン抽出物である。この抽出物の割合は、アフターサン製品の総重量に対して0.1〜2.0重量%、特に0.1〜0.5重量%である。
【0046】
好ましくはバラの花エキスおよびジャスミンの花エキス(それぞれ水/グリセリンを含める)またはその種の植物性エキスの混合物も同様の効果を有する。特に好ましいエキス混合物は、スイカ、バラおよびジャスミンにより構成され、1.5〜2.5重量%の総比率を含むものである。
【0047】
総じて保護物質および増成物質を日焼け止めと組み合わせることによって肌の手入れが改良され、それによって紫外線に対する皮膚の抵抗力が明らかに高まり、肌の健康的な外観が保証され、損傷が大幅に減少される。
【0048】
本発明の方法および日焼け用複合品は、日光が乏しい季節に日焼けスタジオで人工的に日焼けを行う場合にも特に重要である。特にこの適用形では、両方とも紫外線保護と肌の手入れの組合せを著しく改良させるのに役立つ。これに関連してここで使用している概念「日光照射」または「紫外線照射」は、日焼けスタジオなどの太陽光に類似のランプの光線をも意味する。
【0049】
本発明で使用されたオイルは、鉱油、水素化ポリイソブテン、合成または天然品から製造されたスクアラン、分岐または非分岐、飽和または不飽和であり得る美容のエステルまたはエーテル、植物性油またはそれら2つまたは複数の混合物などの慣例の美容オイルである。
【0050】
特に適するオイルは、例えばシリコーン油、並びにキンセンカ油、ホホバ油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ひまし油、ココア脂油、ココナッツ油、コーン油などの植物性油である。
【0051】
本発明の調合剤は、ゲル形成剤を用いて調合することもできる。適切なゲル形成剤には、カルボマー、キサンタンガム、カラギーナン、アラビアゴム、グアルゴム、寒天、アルギン酸塩およびチロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、第四級セルロース、第四級グアル、特定のポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、モンモリロナイトが属する。カルボマーが好ましい。
【0052】
さらに顔料、顔料混合物または顔料のような効果をもつ粉末を添加することができ、それらは真珠光沢効果を有するものとも理解される。これらは、例えば酸化鉄、オーカーなどの天然のケイ酸アルミニウム、二酸化チタン、雲母、カオリン、マンガン含有粘土、炭酸カルシウム、タルカム、雲母−酸化チタン、雲母−酸化チタン−酸化鉄、ビスマスオキシクロリド、ナイロン球、セラミック球、膨張および非膨張合成ポリマー粉末、粉砕固体藻類、粉砕植物部分などの粉末状天然有機化合物、カプセル化および非カプセル化穀物澱粉並びに雲母−酸化チタン−有機色素を含み得る。
【0053】
ポリオールは、同様に本発明の日焼け用製品の考えられる成分である。ポリオールは、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、イソプレングリコール、グリセリン、ブチレングリコール、ソルビトールおよびそれらの混合物である。ポリオールの割合は、製品の総重量に対して2〜10重量%、好ましくは約2〜7重量%の範囲にある。
【実施例】
【0054】
本発明を下記に実施例によって詳しく説明する。全ての数値は、特に明記されない限り重量パーセントで挙げられている。これに属する図では、図1が皮膚の皺形成に関する電子顕微鏡写真を示す。
【0055】
[実施例1]
(クリームI SPF*28)
相A
水(q.s.)足して100、プロピレングリコール2.0、キサンタンガム0.25、アクリル酸エステル橋かけ重合体0.5、カフェイン0.5
相B
p−メトキシケイ皮酸イソアミル6.0、サリチル酸エチルヘキシル4.0、ブチルメトキシジベンゼンメタン3.0、ビスエチルヘキシルオキシフェノール/メトキシフェニルトリアジン0.5、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル5.0、炭酸ジカプリリル5.0、UV−Pearls(登録商標)0.5
相C
エタノール3.0、RPF−複合体0.5、保存料1.5、Photosomes(登録商標)0.6、Ultrasomes(登録商標)0.1、リポソーム中のビタミンEおよびMicrococcus Lysat0.1、加水分解コメタンパク質0.5、大豆タンパク質0.5、Phototan(登録商標)0.5、香料0.8、酵素加水分解およびマイクロカプセル化したシロケブラコ樹皮エキス、ゲル中リン脂質および水を含めたカイコエキス、WO99/66881実施例1による作用物質複合体
*2SPF=日焼け止め指数(Cole,C.のin Photoderm.Photoimmun.Photomed.17:2−10,2001年参照)
相AおよびBを別々に製造し、75℃に加熱して撹拌しながら合わせる。2800〜3200回転/分で約1〜20分間均一化した後にこの混合物を40℃に冷却する。撹拌しながら相Cを添加し、さらに数分間撹拌する。
【0056】
[実施例2]
(クリームII SPF8)
相A
水(q.s.)足して100、プロピレングリコール2.0、キサンタンガム0.25、アクリル酸エステル橋かけ重合体0.5、カフェイン0.5
相B
TiO5.0、ZnO2.0、サリチル酸エチルヘキシル4.0、ビスエチルヘキシルオキシフェノール/メトキシフェニルトリアジン0.5、メチレンビスベンゾトリアジリル/テトラメチルブチルフェノール/デシルグリコシン/PPG/キサンタンガム/水(TinosorbM(登録商標))2.0、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル5.0、炭酸ジカプリリル5.0、UV−Pearls(登録商標)0.5
相C
エタノール3.0、RPF−複合体0.5、保存料1.0、Photosomes(登録商標)0.6、Ultrasomes(登録商標)0.1、リポソーム中のビタミンEおよびMicrococcus Lysat0.1、加水分解コメタンパク質0.5、大豆タンパク質0.5、Phototan(登録商標)0.5、香料0.8、
実施例1のように行う。実施例1参照
[実施例3]
(クリームI SPF15)
相A
水(q.s.)足して100、グリセリン3.0、キサンタンガム0.4、カフェイン0.5
相B
トリベヘニンPEG20エステル1.0、ステアリン酸1.5、PEG100ステアリン酸塩 ステアリン酸グリセリル3.0、炭酸ジカプリリル6.5m、シクロヘキサシロキサン3.0、ブチルメトキシジベンゼンメタン3.0、ビスエチルヘキシルオキシフェノール/メトキシフェニルトリアジン0.5、4−メチルベンジリデンショウノウ4.0、TinosorbM(登録商標)3.0、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル7.5、サリチル酸エチルヘキシル5.0
相C
RPF−複合体0.15、UV−Pearls(登録商標)0.1、Colhibin(登録商標)0.5、保存料1.0、Photosomes(登録商標)0.6、Ultrasomes(登録商標)0.1、大豆タンパク質0.5、Phototan(登録商標)0.5、香料0.8、
実施例1のように行った。
【0057】
[実施例4]
(クリームII SPF15)
ブチルメトキシジベンゼンメタンとビスエチルヘキシルオキシフェノール/メトキシフェニルトリアジンの代わりに3%のZnOと5%のTiOを使用し、両方とも相Aと共に処理した。サリチル酸エチルヘキシルの割合を1%に減らした。それ以外は実施例1と同様に行った。
【0058】
[実施例5]
(クリームI SPF30)
相A
水(q.s.)足して100、プロピレングリコール2.5、EDTA0.1、カフェイン0.5、TiO2.0
相B
p−メトキシケイ皮酸イソアミル7.5、ブチルメトキシジベンゼンメタン3.0、ParsolMCX(登録商標)4.0、ビスエチルヘキシルオキシフェノール/メトキシフェニルトリアジン2.0、4−メチルベンジリデンショウノウ2.0、TinosorbM(登録商標)4.0、パウダー2.0、ジメチコン2.0、パルミチン酸イソプロピル3.0、リシノール酸セチル2.0
相C
エタノール3.0、Colhibin(登録商標)0.5、RPF−複合体0.1、保存料1.0、Photosomes(登録商標)0.6、Ultrasomes(登録商標)0.1、大豆タンパク質0.5、Phototan(登録商標)0.5、香料0.9、
実施例1のように行った。
【0059】
[実施例6]
(クリームII SPF30)
ブチルメトキシジベンゼンメタンの代わりに1%のZnOと7%のTiOを使用し、両方とも相Aと共に処理した。
【0060】
[実施例7]
(プレサンクリーム)
相A
水(q.s.)足して100、プロピレングリコール2.0、グリセリン4.0、カルボマー0.2、カフェイン0.5
相B
セテアリールアルコール3.0、ベヘネス-25 3.5、炭酸ジカプリリル10.0、ジメチコン5.0
相C
トリエタノールアミン0.2
相D
エタノール5.0、海草エキスオリゴフィココレイル0.7、RPF−複合体1.0、保存料1.0、
Photosomes(登録商標)0.6、Ultrasomes(登録商標)0.1、大豆タンパク質1.0、Phototan(登録商標)0.5、香料0.8
実施例1と同様に行い、その場合に相Cは、相AとBを合わせた後で60℃で添加する。
【0061】
[実施例8]
(プレサンローション)
相A
水(q.s.)足して100、プロピレングリコール1.0、グリセリン7.0、カルボマー0.08、カフェイン0.5
相B
セテアリールアルコール5.0、ベヘネス-25 4.0、炭酸ジカプリリル12.0、ジメチコン6.0
相C
トリエタノールアミン0.08
相D
エタノール6.0、オリゴフィココレイル0.5、RPF−複合体1.0、保存料1.0、Photosomes(登録商標)0.6、Ultrasomes(登録商標)0.1、大豆タンパク質1.0、Phototan(登録商標)0.5、香料0.8
実施例7と同様に行った。
【0062】
[実施例9]
(アフターサンクリーム)
相A
水(q.s.)足して100、ブチレングリコール3.0、グリセリン4.0、EDTA0.1、カフェイン0.5
相B
セテアリールアルコール3.0、ベヘネス-25 3.5、炭酸ジカプリリル8.5、ジメチコン2.0、シアバター7.0
相C
エタノール3.0、RPF−複合体0.1、スイカエキス0.1、保存料1.0、Photosomes(登録商標)0.1、Ultrasomes(登録商標)0.6、大豆タンパク質1.0、Phototan(登録商標)0.8、バラエキス1.0、Jasminum Off.エキス1.0、香油0.5
実施例1と同様に行った。
【0063】
[実施例10]
(アフターサンローション)
相A
水(q.s.)足して100、ブチレングリコール2.0、グリセリン2.0、EDTA0.1、カフェイン0.5
相B
セテアリールアルコール1.0、ベヘネス-25 3.5、炭酸ジカプリリル10.0、ジメチコン3.0、シアバター5.0
相C
エタノール4.0、RPF−複合体0.1、スイカエキス0.5、保存料1.0、Photosomes(登録商標)0.1、Ultrasomes(登録商標)0.6、大豆タンパク質1.0、Phototan(登録商標)0.8、バラエキス1.0、Jasminum Off.エキス1.0、香油0.5
実施例1と同様に行った。
【0064】
[実施例11]
組成は、実施例3に1%のクレアチンを添加したものに相当する。
【0065】
[実施例12]
(比較例)
乾燥した種々雑多な肌の12人の被検査者で、角質測定装置を用いて肌の水分量を測定した。23℃、52%の相対湿度で角質測定装置CM825(Courage&Khazaka、ドイツ)を使用した。皮膚の予備洗浄後2時間してから異なるクリームを顔の皮膚(頬)に塗った。
クリームA:実施例10の組成、但し
カフェイン/複合アミノ酸塩(Phototan(登録商標))なし
クリームB:実施例10の組成、但し
スイカエキスなし
クリームC:実施例10の組成
時間 クリームA クリームB クリームC
120 98 119
4時間後 79 74 98
8時間後 54 49 88
12時間後 46 41 81
12時間後 46 41 81
24時間後 45 39 72
比較試験は、クリームC中の1.0%のスイカエキス量がカフェイン/アミノ酸塩と共同して、スイカエキスを単独で含むクリームAより明らかに卓越した肌の水分との結合を示すことを表している。その24時間後の効果は長時間効果と考えられる。
【0066】
[実施例13]
(適用試験)
年齢が35〜56歳の100人の被検査者で適用試験を行った。試験段階1で被検査者は、よく知られた製造元のプレサン製品、SPF15のサン製品、およびアフターサン製品として評判のよい3種の市販のクリーム/ローションを与えられた。この製品を毎日1回14日間使用した。その後4週間の休みを取った。続く試験段階2で被検査者は、本発明の実施例3、8および10のクリーム/ローションを与えられた。被検査者は、本発明の製品を例外なく明らかにより良く評価した。個々に下記のプラスの意見が本発明の複合品に対して(%で)与えられた。
爽やか 90 刺激を和らげる 90
火照りを静める 91 日焼けを弱める 85
すぐに鎮める 85 長期間の鎮静 94
肌の快感 96 美しい肌 87
軟らかな肌 99 丈夫な肌 79
肌の修復 93 柔軟な肌 96
黄金色の日焼け 86 集中的日焼け 70
長期間の日焼け 81 均一な日焼け 89
光り輝く日焼け 85 心地よい焼き色 74
心地よい組織 97
[実施例14]
(試験管内でのDNA−修復/損傷)
正常なヒトケラチン生成細胞で試験管内試験(コメットアッセイ=単細胞電気泳動分析;ジャーナル オブ クロマトグラフィーB722(1999年)225−247ページ)を実施した。SPF段階8と30では、処置せずに照射したケラチン生成細胞に対する、処置して照射したケラチン生成細胞のDNA修復効果は+52%であることが判明した。SPF段階8、15および30でのDNA−損傷の減少は、それぞれ約−83%であった。
【0067】
[実施例15]
(試験管内での真皮−修復/繊維保護)
正常なヒト線維母細胞で試験管内試験(ELISAイムノアッセイ)を実施した。SPF段階8、15および30では、処置しない線維母細胞に対する処置した線維母細胞の真皮修復効果は+20%であることが判明した。
【0068】
処置せずに紫外線照射した線維母細胞および処置して紫外線照射した線維母細胞の真皮繊維保護は−38%であった。金属プロテイナーゼ基質での割合を測定した。
【0069】
[実施例16]
(試験管内での皮膚の日焼け)
正常なヒトメラニン形成細胞で試験管内試験を実施した。SPF段階8、15および30ではB紫外線照射後に、処置しないメラニン形成細胞に対する処置したメラニン形成細胞で+45%のメラニン量増加が判明した。
【0070】
[実施例17]
(皮膚保護/皺形成)
白人系の皮膚種の20人の被検査者での臨床試験で本発明の実施例5、7および9の製品を使用した。実施例5の製品は、紫外線照射前の4日間毎日1回塗り、実施例9の製品は、紫外線照射後の3日間塗った。その後評価を行った。
【0071】
図1に、保護せず照射もしない肌(A)と保護せずに紫外線照射した肌(B)並びに保護して紫外線照射した肌(C)の電子顕微鏡写真を表す。Cの皺の深さはBに対して明らかに減少していて、Cは明らかに皮膚の外見が改良されたことを示す。
【0072】
[実施例18]
(紫外線保護)
SPF段階8、15および30でのフィルタの組合せの保護の影響に対する細胞試験で、下記の結果が示された。
【0073】
SPF8 SPF15 SPF30
A紫外線カット(%) 74 85 89
B紫外線カット(%) 87 93 97
A+B紫外線カット(%) 88 91 94
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1に、保護せず照射もしない肌(A)と保護せずに紫外線照射した肌(B)並びに保護して紫外線照射した肌(C)の電子顕微鏡写真を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集中的に紫外線で照射する前に、主成分としてラジカル捕獲剤、カフェインと複合アミノ酸塩から成る複合体、リポソーマルを含めた酵素フォトリアーゼとUVエンドヌクレアーゼとCorallina officinalisの海草エキスから成る複合体を含むプレサン製品を、毎日1〜数回、2〜7日間肌に塗り、集中的に紫外線で照射する際に、A紫外線フィルタとB紫外線フィルタから成り、日焼け用製品の全重量に対して少なくとも3.0重量%のA紫外線フィルタを含む紫外線フィルタ複合物を含むサン製品を肌に塗り、集中的に紫外線で照射した後に、前記プレサン製品とほぼ同じ成分を含み、その場合に、該プレサン製品に対して、ラジカル捕獲剤と酵素フォトリアーゼの割合がそれぞれ総重量に対して50〜90重量%低く、酵素UVエンドヌクレアーゼの割合が50〜90重量%高く、海草エキスの代わりに爽快感のある植物エキスまたは植物エキス混合物を含むアフターサン製品を、少なくとも1回または1〜数回、1〜7日間肌に塗ることを特徴とする、肌を日焼け用製品で手入れする美容方法。
【請求項2】
プレサン製品を、毎日2〜3回、5〜7日間塗ることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
アフターサン製品を、毎日2〜3回、3〜6日間塗ることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】
日焼け用製品の総重量に対して、0.3〜0.7重量%が光安定有機A紫外線フィルタであり、2.8〜3.2重量%が光不安定有機A紫外線フィルタである有機A紫外線フィルタを、少なくとも3.5重量%含むサン製品を塗ることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項5】
日焼け止め指数(SPF)がSPF8〜SPF30の範囲のサン製品を塗ることを特徴とする、請求項4記載の方法。
【請求項6】
プレサン製品、サン製品、アフターサン製品により構成され、その場合に前記プレサン製品は、主成分としてラジカル捕獲剤、カフェインと複合アミノ酸塩から成る複合体、リポソーマルを含めた酵素フォトリアーゼとUVエンドヌクレアーゼとCorallina officinalisの海草エキスから成る複合体を含み、サン製品は、A紫外線フィルタとB紫外線フィルタから成り、その場合に日焼け用製品の全重量に対して少なくとも3.0重量%のA紫外線フィルタが含まれる紫外線フィルタ複合物を含み、アフターサン製品は、前記プレサン製品とほぼ同じ成分を含み、その場合に、ラジカル捕獲剤と酵素フォトリアーゼの割合がそれぞれ総重量に対して50〜90重量%低く、酵素UVエンドヌクレアーゼの割合が50〜90重量%高く、海草エキスの代わりに爽快感のある植物エキスまたは植物エキス混合物を含むことを特徴とする、美容日焼け用製品セット。
【請求項7】
プレサン製品、サン製品、アフターサン製品の重量比が1:0.5〜2:0.8〜1のセットであることを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項8】
プレサン製品およびアフターサン製品が、ラジカル捕獲剤としてそれぞれ1つの作用物質複合体をリン脂質およびイオン性または非イオン性ゲルおよび水と共に含み、該作用物質複合体が、続いて酵素により加水分解されるマイクロカプセル化シロケブラコ樹皮エキス、ペプチドCecropineを含むカイコエキス、アミノ酸およびビタミンにより構成されることを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項9】
それぞれ日焼け用製品の総重量に対して、ラジカル捕獲剤の割合が0.1〜2重量%の範囲にあり、カフェイン/複合アミノ酸塩の複合体の割合が、1:10〜300の比率の場合に0.01〜3.0重量%の範囲にあり、その場合に最大0.5%のカフェインが含まれ、フォトリアーゼとUVエンドヌクレアーゼの割合が合わせて0.1〜1.5重量%の範囲にあり、海草エキスの割合が0.2〜2.5重量%の範囲にあり、および植物エキスの割合が0.1〜2.5重量%の範囲にあることを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項10】
アフターサン製品中の植物エキスが、該アフターサン製品の総重量に対して0.1〜2.0重量%の割合のスイカエキスであることを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項11】
アフターサン製品中の植物エキス混合物として、スイカエキス、バラの花エキス、およびジャスミンの花エキスを1.5〜2.5重量%の割合で含むことを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項12】
サン製品またはアフターサン製品若しくはその両方に追加の作用物質として、0.5〜3.0重量%の作用複合体が含まれ、該作用複合体は、1〜9重量%のクレアチンまたはクレアチン誘導体、0.1〜40重量%の水溶性グリコーゲン、1〜10重量%のリン脂質、0.1〜5重量%の美容に受入可能なゲルおよび100重量%までの残りの水により構成され、その場合にこのパーセントによる記述は前記複合体の総重量に対するものであり、その場合にクレアチン、グリコーゲンおよびリン脂質により構成される混合物は、水性ゲル中に均一に分散して存在することを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項13】
組合せの各部分が、追加の補助物質、担持物質または別の作用物質を含むことを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項14】
プレサン製品のラジカル保護指数が60〜2000×1014ラジカル/mgであることを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項15】
サン製品およびアフターサン製品中のラジカル捕獲剤の割合が、プレサン製品中の割合より低い80〜90%であることを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。
【請求項16】
アフターサン製品中の酵素フォトリアーゼの割合が、プレサン製品中の割合より75〜90%だけ低いことを特徴とする、請求項6記載の日焼け用製品。

【図1】
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【公表番号】特表2007−533690(P2007−533690A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508821(P2007−508821)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【国際出願番号】PCT/EP2005/004150
【国際公開番号】WO2005/102260
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(506349843)
【Fターム(参考)】